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特開2024-159260移動体レンタルシステムおよび移動体レンタル方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159260
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】移動体レンタルシステムおよび移動体レンタル方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20241031BHJP
   G08G 1/123 20060101ALI20241031BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241031BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20241031BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20241031BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20241031BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/123 A
G06Q50/10
G16Y40/60
G16Y20/20
G16Y10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075130
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】北尾 雄一朗
(72)【発明者】
【氏名】森林 健
(72)【発明者】
【氏名】桜木 友喜
(72)【発明者】
【氏名】長廻 武志
(72)【発明者】
【氏名】平川 太樹
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD46
2F129DD49
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE92
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129HH02
2F129HH12
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB08
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF27
5H181FF33
5H181MA44
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】バッテリの残量によらず適切に目的地へ到達できるよう支援すること。
【解決手段】移動体レンタルシステム1では、端末装置10は、位置情報取得部22と、重量情報取得部24と、残量情報取得部21と、目的地までの電力消費量とバッテリ残量とを比較して目的地まで到達可能か否かを判断する判断部31と、位置情報とユーザ重量と紐づけたバッテリ残量をサーバ装置に送信する通信部19と、経路案内部32とを有し、サーバ装置40は、地図情報記憶部52と、複数の端末装置10からバッテリ残量を受信する通信部41と、区間ごとにユーザの重量別の電力消費量を算出する算出部53と、電力消費データ構築部54とを有する。判断部31は、バッテリ残量が、ユーザ重量に対応する目的地までの電力消費量を上回る場合、目的地までの経路を案内するよう制御し、下回る場合、ポートまでの経路を案内するよう制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ式の移動体に搭載された端末装置と、
サーバ装置と、
を備えた、移動体レンタルシステムであって、
前記端末装置は、
前記移動体の現在位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記移動体のユーザの重量を取得する重量情報取得部と、
バッテリ残量を取得する残量情報取得部と、
前記ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、前記残量情報取得部が取得した前記バッテリ残量とを比較して、前記目的地まで到達可能か否かを判断する判断部と、
前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけた、前記バッテリ残量を前記サーバ装置に送信する通信部と、
前記目的地までの経路を案内する経路案内部と、を有し、
前記サーバ装置は、
地図情報を記憶した地図情報記憶部と、
複数の前記移動体に搭載された前記端末装置から、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけられた、前記バッテリ残量を受信する通信部と、
前記地図情報記憶部が記憶した前記地図情報に基づいて、前記位置情報と紐づけられた前記バッテリ残量から、区間ごとの、前記移動体のユーザの重量別の電力消費量を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された区間ごとの前記重量別の電力消費量を電力消費データとして構築する電力消費データ構築部と、を有し、
前記端末装置の前記判断部は、
前記ユーザの重量に対応する、前記目的地までの経路に要する電力消費量を、前記サーバ装置の前記電力消費データに基づいて合計して算出し、
算出した前記電力消費量と前記バッテリ残量とを比較し、
前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る場合、前記目的地までの経路を案内するよう制御し、
前記バッテリ残量が前記電力消費量を下回る場合、前記バッテリ残量で到達可能な前記移動体のポートまでの経路を案内するよう制御する、
移動体レンタルシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記ポートに配置されている前記移動体の前記バッテリ残量を収集して、ポートデータとしてポートデータ記憶部に記憶する残量収集部、を有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置の前記ポートデータ記憶部に記憶された前記ポートデータに基づいて、前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る前記移動体と、下回る前記移動体とを区別して表示するよう制御する表示制御部、を有する、
請求項1に記載の移動体レンタルシステム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、前記ユーザが選択した前記移動体の前記バッテリ残量が少ないほど、前記ユーザに対してインセンティブを付与するインセンティブ付与部、を有し、
前記インセンティブ付与部は、選択した前記移動体の前記バッテリ残量が前記電力消費量を下回る場合、前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る場合に比べて、前記インセンティブを増加して付与する、
請求項1または2に記載の移動体レンタルシステム。
【請求項4】
前記サーバ装置の前記インセンティブ付与部は、前記移動体が前記目的地に到達した場合、前記インセンティブを付与する、
請求項3に記載の移動体レンタルシステム。
【請求項5】
バッテリ式の移動体に搭載された端末装置と、
サーバ装置と、
を備えた、移動体レンタル方法であって、
前記端末装置は、
前記移動体の現在位置の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記移動体のユーザの重量を取得する重量情報取得ステップと、
バッテリ残量を取得する残量情報取得ステップと、
前記ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、前記残量情報取得ステップが取得した前記バッテリ残量とを比較して、前記目的地まで到達可能か否かを判断する判断ステップと、
前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけた、前記バッテリ残量を前記サーバ装置に送信する通信制御ステップと、
前記目的地までの経路を案内する経路案内ステップと、を含み、
前記サーバ装置は、
複数の前記移動体に搭載された前記端末装置から、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけられた、前記バッテリ残量を受信する通信制御ステップと、
地図情報記憶部が記憶した地図情報に基づいて、前記位置情報と紐づけられた前記バッテリ残量から、区間ごとの、前記移動体のユーザの重量別の電力消費量を算出する算出ステップと、
前記算出ステップによって算出された区間ごとの前記重量別の電力消費量を電力消費データとして構築する電力消費データ構築ステップと、を含み、
前記端末装置の前記判断ステップは、
前記ユーザの重量に対応する、前記目的地までの経路に要する電力消費量を、前記サーバ装置の前記電力消費データに基づいて合計して算出し、
算出した前記電力消費量と前記バッテリ残量とを比較し、
前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る場合、前記目的地までの経路を案内するよう制御し、
前記バッテリ残量が前記電力消費量を下回る場合、前記バッテリ残量で到達可能な前記移動体のポートまでの経路を案内するよう制御する、
移動体レンタル方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体レンタルシステムおよび移動体レンタル方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電動車両が現在地から目的地に到達することができないと判断したときに、レンタカー情報取得部が取得したレンタカー情報を電動車両の乗員に提供する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2012/004898号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バッテリ式の移動体のレンタルサービスでは、バッテリの残量が必要量充電されているとは限らず、不足分の充電をするまでの時間もかかってしまう。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動体のバッテリの残量によらず、適切に目的地へ到達できるよう支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る移動体レンタルシステムは、バッテリ式の移動体に搭載された端末装置と、サーバ装置と、を備えた、移動体レンタルシステムであって、前記端末装置は、前記移動体の現在位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記移動体のユーザの重量を取得する重量情報取得部と、バッテリ残量を取得する残量情報取得部と、前記ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、前記残量情報取得部が取得した前記バッテリ残量とを比較して、前記目的地まで到達可能か否かを判断する判断部と、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけた、前記バッテリ残量を前記サーバ装置に送信する通信部と、前記目的地までの経路を案内する経路案内部と、を有し、前記サーバ装置は、地図情報を記憶した地図情報記憶部と、複数の前記移動体に搭載された前記端末装置から、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけられた、前記バッテリ残量を受信する通信部と、前記地図情報記憶部が記憶した前記地図情報に基づいて、前記位置情報と紐づけられた前記バッテリ残量から、区間ごとの、前記移動体のユーザの重量別の電力消費量を算出する算出部と、前記算出部によって算出された区間ごとの前記重量別の電力消費量を電力消費データとして構築する電力消費データ構築部と、を有し、前記端末装置の前記判断部は、前記ユーザの重量に対応する、前記目的地までの経路に要する電力消費量を、前記サーバ装置の前記電力消費データに基づいて合計して算出し、算出した前記電力消費量と前記バッテリ残量とを比較し、前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る場合、前記目的地までの経路を案内するよう制御し、前記バッテリ残量が前記電力消費量を下回る場合、前記バッテリ残量で到達可能な前記移動体のポートまでの経路を案内するよう制御する。
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る移動体レンタル方法は、バッテリ式の移動体に搭載された端末装置と、サーバ装置と、を備えた、移動体レンタル方法であって、前記端末装置は、前記移動体の現在位置の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、前記移動体のユーザの重量を取得する重量情報取得ステップと、バッテリ残量を取得する残量情報取得ステップと、前記ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、前記残量情報取得ステップが取得した前記バッテリ残量とを比較して、前記目的地まで到達可能か否かを判断する判断ステップと、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけた、前記バッテリ残量を前記サーバ装置に送信する通信制御ステップと、前記目的地までの経路を案内する経路案内ステップと、を含み、前記サーバ装置は、複数の前記移動体に搭載された前記端末装置から、前記位置情報および前記ユーザの重量と紐づけられた、前記バッテリ残量を受信する通信制御ステップと、地図情報記憶部が記憶した地図情報に基づいて、前記位置情報と紐づけられた前記バッテリ残量から、区間ごとの、前記移動体のユーザの重量別の電力消費量を算出する算出ステップと、前記算出ステップによって算出された区間ごとの前記重量別の電力消費量を電力消費データとして構築する電力消費データ構築ステップと、を含み、前記端末装置の前記判断ステップは、前記ユーザの重量に対応する、前記目的地までの経路に要する電力消費量を、前記サーバ装置の前記電力消費データに基づいて合計して算出し、算出した前記電力消費量と前記バッテリ残量とを比較し、前記バッテリ残量が前記電力消費量を上回る場合、前記目的地までの経路を案内するよう制御し、前記バッテリ残量が前記電力消費量を下回る場合、前記バッテリ残量で到達可能な前記移動体のポートまでの経路を案内するよう制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動体のバッテリの残量によらず、適切に目的地へ到達できるよう支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第一実施形態に係る移動体レンタルシステムの構成例を示す概略図である。
図2図2は、第一実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第一実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、第一実施形態に係る端末装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、経路探索処理の一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、電力消費量の算出処理の一例を示すシーケンス図である。
図7図7は、第二実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。
図8図8は、第三実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る移動体レンタルシステムおよび移動体レンタル方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0011】
[第一実施形態]
<移動体レンタルシステム>
図1は、第一実施形態に係る移動体レンタルシステムの構成例を示す概略図である。移動体レンタルシステム1は、バッテリ式の移動体100のレンタルサービスを管理するシステムである。移動体レンタルシステム1は、バッテリ式の移動体100に搭載された端末装置10と、サーバ装置40とを備える。
【0012】
バッテリ式の移動体100は、バッテリを動力源とする。移動体100は、例えば、電動キックボード、電動アシスト自転車などのようなマイクロ(超小型)モビリティ、または、電気自動車である。移動体100は、ユーザの重量に応じて、駆動する際に消費するバッテリの消費電力量が変化する。
【0013】
移動体100は、ユーザがレンタルして使用するものである。本実施形態では、貸し出し場所であるポートに配置されている移動体100をユーザが借りて、利用後はポートへ返却する。
【0014】
本実施形態では、目的地までの走行において、移動体100のバッテリ11の残量が不足する場合、目的地までの経路の途中に位置するポートに立ち寄って、バッテリ残量が多い他の移動体100に乗り換える。
【0015】
目的地までの経路の途中に位置するポートが存在しない場合、または、目的地までの経路の途中に位置するポートに乗り換え可能な他の移動体100が存在しない場合などには、街中などに設置された施設において、バッテリ11の充電または交換が可能であってもよい。
【0016】
<端末装置>
端末装置10は、移動体100に搭載された固定式の電子機器、または、ユーザが所持する携帯用電子機器のような可搬式の電子機器である。端末装置10は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部12と、操作部13と、表示部18と、通信部19と、端末制御装置(以下、「制御部」という。)20と、を備える。端末装置10には、バッテリ11が、バッテリ11から情報を取得可能に接続されている。
【0017】
バッテリ11は、移動体100の動力源となる蓄電装置である。バッテリ11は、バッテリの残量を含むバッテリ情報を残量情報取得部21へ出力する。
【0018】
GNSS受信部12は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機などで構成される。GNSS受信部12は、受信したGNSS信号を位置情報取得部22に出力する。
【0019】
操作部13は、端末装置10に対する各種操作を受付可能である。例えば、操作部13は、端末装置10に対する物理的な操作手段、または、表示部18に配置されたタッチパネルなどによって構成される。例えば、操作部13は、目的地を入力する操作を受付可能である。例えば、操作部13は、出発地から目的地までの経路を探索する操作を受付可能である。例えば、操作部13は、出発地から目的地までの経路の案内を開始する操作を受付可能である。操作部13は、受け付けた操作を示す操作情報を端末装置10の操作受付部23へ出力する。
【0020】
表示部18は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。表示部18は、端末装置10から出力された映像信号に基づいて、目的地までの経路を案内する映像などを表示する。
【0021】
通信部19は、広域の無線通信を行う通信部である。通信部19は、例えば、ネットワークを介して、サーバ装置40と情報の通信を行う。ネットワークは、例えば、インターネット網であるが、これに限定されない。通信部19は、例えば、携帯電話網用の広域無線通信モジュールで構成されている。通信部19は、Wi-Fi(登録商標)などの通信モジュールで構成され、任意のアクセスポイントや他のスマートフォンなどと接続して広域の無線通信を実現してもよい。
【0022】
通信部19は、位置情報取得部22が取得した位置情報と、重量情報取得部24が取得したユーザの重量と紐づけた、残量情報取得部21が取得したバッテリ残量をサーバ装置40に送信する。より詳しくは、通信部19は、移動体100の走行経路上の複数の位置情報と、各位置に対応する複数のバッテリ残量とを、ユーザの重量と紐づけてサーバ装置40に送信する。
【0023】
通信部19は、サーバ装置40の算出部53が算出したデータをサーバ装置40から受信する。通信部19は、サーバ装置40の経路探索部55が探索した経路情報をサーバ装置40から受信する。
【0024】
<端末制御装置>
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置である。制御部20は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。制御部20は、残量情報取得部21と、位置情報取得部22と、操作受付部23と、重量情報取得部24と、経路取得部25と、電力消費量取得部26と、判断部31と、経路案内部32と、表示制御部38と、通信制御部39とを備える。
【0025】
残量情報取得部21は、バッテリ11からバッテリ残量を示すバッテリ残量情報を取得する。残量情報取得部21は、バッテリ残量に位置情報取得部22が取得した位置情報を紐づける。
【0026】
位置情報取得部22は、移動体100の現在位置を示す位置情報を取得する。本実施形態では、位置情報取得部22は、GNSS受信部12が取得した電波の信号に基づいて、移動体100の位置情報を取得する。
【0027】
操作受付部23は、操作部13が受け付けた操作の操作情報を取得する。操作受付部23は、例えば、目的地の設定操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。操作受付部23は、例えば、目的地が設定されると、移動体100の現在位置及び目的地の位置情報を含む制御信号を出力する。操作受付部23は、例えば、移動体100の現在位置から目的地までの経路を探索する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。操作受付部23は、例えば、経路の案内を開始する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。
【0028】
重量情報取得部24は、移動体100のユーザの重量を取得する。重量情報取得部24は、例えば、移動体100に配置された、図示しない重量センサからユーザの重量を取得する。重量情報取得部24は、例えば、操作部13を介して入力されたユーザの重量を取得する。
【0029】
経路取得部25は、目的地までの経路を取得する。より詳しくは、経路取得部25は、操作受付部23によって受け付けた目的地までの経路を探索する探索要求をサーバ装置40へ送信し、探索結果をサーバ装置40から受信する。経路取得部25は、位置情報取得部22が取得した移動体100の現在位置と、操作受付部23によって受け付けた目的地とを探索要求とともにサーバ装置40へ送信し、探索結果をサーバ装置40から受信する。
【0030】
経路取得部25は、判断部31において、バッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を下回ると判断された場合、移動体100のバッテリ残量で到達可能な乗り換えポートまでの経路を探索する、乗り換えポートの探索要求をサーバ装置40へ送信し、探索結果をサーバ装置40から受信する。
【0031】
電力消費量取得部26は、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、サーバ装置40の電力消費データ記憶部43に記憶されたビッグデータである電力消費データに基づいて合計して算出する。より詳しくは、電力消費量取得部26は、重量情報取得部24によって取得したユーザの重量とともに、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路の区間ごとの電力消費量の送信要求をサーバ装置40へ送信する。そして、電力消費量取得部26は、サーバ装置40から、電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データに基づいて、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路の区間ごとに要する電力消費量を受信する。そして、電力消費量取得部26は、サーバ装置40から受信した区間ごとの電力消費量を合計して、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を算出する。本実施形態では、電力消費量取得部26は、判断部31の処理を実行する際に実行される。
【0032】
判断部31は、ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、残量情報取得部21が取得したバッテリ残量とを比較して、目的地まで到達可能か否かを判断する。より詳しくは、判断部31は、電力消費量取得部26を介して、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、サーバ装置40の電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データに基づいて合計して算出する。そして、判断部31は、電力消費量取得部26によって算出した電力消費量と、バッテリ残量とを比較する。そして、判断部31は、バッテリ残量が電力消費量を上回る場合、目的地までの経路を案内するよう制御する。判断部31は、バッテリ残量が電力消費量を下回る場合、バッテリ残量で到達可能な移動体100の乗り換えポートまでの経路を案内するよう制御する。
【0033】
経路案内部32は、目的地までの経路に沿った案内を行う。経路を案内する方法は、公知の経路案内方法を使用可能であり、限定されない。
【0034】
表示制御部38は、表示部18に対する表示を制御する。より詳しくは、表示制御部38は、経路取得部25が取得した経路に沿った経路案内の映像を表示部18に表示させる映像信号を出力する。
【0035】
通信制御部39は、サーバ装置40との通信を行うよう通信部19を制御する。より詳しくは、通信制御部39は、位置情報取得部22が取得した位置情報と、重量情報取得部24が取得したユーザの重量と紐づけた、残量情報取得部21が取得したバッテリ残量をサーバ装置40に送信するよう制御する。通信制御部39は、移動体100の走行経路上の複数の位置情報と、各位置に対応する複数のバッテリ残量とを、ユーザの重量と紐づけてサーバ装置40に送信するよう制御する。通信制御部39は、目的地までの走行中にリアルタイムでサーバ装置40に送信してもよいし、目的地への到着後にサーバ装置40に送信してもよい。
【0036】
通信制御部39は、サーバ装置40の算出部53が算出したデータをサーバ装置40から受信するよう制御する。通信制御部39は、サーバ装置40の経路探索部55が探索した経路情報をサーバ装置40から受信するよう制御する。
【0037】
<サーバ装置>
サーバ装置40は、レンタルサービスを行う事業者によって設置されている。サーバ装置40は、通信部41と、地図情報記憶部42と、電力消費データ記憶部43と、サーバ制御装置(以下、「制御部」という。)50と、を備える。
【0038】
通信部41は、広域の無線通信を行う通信部である。通信部41は、例えば、ネットワークを介して、端末装置10と情報の通信を行う。ネットワークは、例えば、インターネット網であるが、これに限定されない。通信部41は、例えば、携帯電話網用の広域無線通信モジュールで構成されている。
【0039】
通信部41は、位置情報とユーザの重量と紐づけられた、移動体100のバッテリ残量を端末装置10から受信する。通信部41は、ユーザの重量と紐づけられた、移動体100の走行経路上の複数の位置情報と、各位置に対応する複数のバッテリ残量とを、端末装置10から受信する。
【0040】
通信部41は、電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データから取得した、ユーザ重量別電力消費量を端末装置10へ送信する。通信部41は、経路探索部55の探索結果に基づいて、後述する算出部53で算出した区間ごとのユーザ重量別電力消費量を端末装置10へ送信する。通信部41は、経路探索部55の探索結果を端末装置10へ送信する。
【0041】
地図情報記憶部42は、地図情報を記憶する。地図情報記憶部42は、記憶している地図情報を制御部50の地図情報取得部52へ出力する。地図情報記憶部42は、通信部41などによる通信機能を介して地図情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0042】
地図情報は、例えば、道路の形状、交差点、および、勾配などの道路状況を含む道路地図である。地図情報は、例えば、移動体100の乗り換え可能なポートを示す情報を含んでもよい。地図情報は、例えば、バッテリの充電または交換が可能な施設を示す情報を含んでもよい。
【0043】
電力消費データ記憶部43は、電力消費データを記憶する。電力消費データ記憶部43は、通信部41などによる通信機能を介して電力消費データを取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0044】
<サーバ制御装置>
制御部50は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置である。制御部50は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。制御部50は、通信制御部51と、地図情報取得部52と、算出部53と、電力消費データ構築部54と、経路探索部55とを備える。
【0045】
通信制御部51は、通信部41を制御して、端末装置10との通信を制御する。より詳しくは、通信制御部51は、位置情報とユーザの重量と紐づけられた、移動体100のバッテリ残量を端末装置10から受信するよう制御する。通信制御部51は、ユーザの重量と紐づけられた、移動体100の走行経路上の複数の位置情報と、各位置に対応する複数のバッテリ残量とを、端末装置10から受信するよう制御する。
【0046】
通信制御部51は、電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データから取得した、ユーザ重量別電力消費量を端末装置10へ送信するよう制御する。通信制御部51は、経路探索部55の探索結果を端末装置10へ送信するよう制御する。通信制御部51は、経路探索部55の探索結果に基づいて、後述する算出部53で算出した区間ごとのユーザ重量別電力消費量を端末装置10へ送信するよう制御する。
【0047】
地図情報取得部52は、地図情報記憶部42から地図情報を取得する。
【0048】
算出部53は、地図情報記憶部42が記憶した地図情報に基づいて、位置情報と紐づけられたバッテリ残量から、区間ごとの、移動体100のユーザの重量別の電力消費量を算出する。算出部53は、複数の端末装置10から送信された、位置情報と紐づけられたバッテリ残量から、地図情報に基づいて、区間ごとの、移動体100のユーザの重量別の電力消費量を算出する。算出部53は、端末装置10から位置情報と紐づけられたバッテリ残量を取得するたび、または、任意の期間ごとに算出する。
【0049】
区間とは、例えば、所定距離の区間、交差点から交差点までの区間などの任意の区間である。
【0050】
重量別の電力消費量とは、例えば、移動体100のユーザの重量を所定の範囲ごとに区切って、その所定の範囲に含まれる重量に対応する電力消費量の平均のことである。重量別の電力消費量とは、例えば、40kg以上50kg未満、50kg以上60kg未満などのような10kg程度の所定の範囲に含まれる重量に対応する電力消費量の平均のことである。
【0051】
電力消費データ構築部54は、複数の端末装置10から送信された、位置情報と紐づけられたバッテリ残量から、区間ごとの、移動体100のユーザの重量別の電力消費量を示す電力消費データを電力消費データ記憶部43に構築する。電力消費データ構築部54は、算出部53によって算出された区間ごとの重量別の電力消費量を電力消費データ記憶部43に電力消費データとして構築する。電力消費データ構築部54は、端末装置10から位置情報と紐づけられたバッテリ残量を取得するたび、または、任意の期間ごとに処理を実行する。
【0052】
経路探索部55は、端末装置10からの探索要求に基づいて、設定された目的地までの移動体100の経路を探索する。本実施形態では、出発地は、例えば、移動体100の現在位置とする。より詳しくは、経路探索部55は、目的地の位置情報と、地図情報記憶部42が記憶した地図情報とに基づいて、経路を探索する。経路を探索する方法は、公知の経路探索方法を使用可能であり、限定されない。経路探索部55は、探索結果を端末装置10へ送信する。
【0053】
経路探索部55は、端末装置10からの乗り換えポートの探索要求に基づいて、端末装置10が搭載された移動体100のバッテリ残量で到達可能な乗り換えポートまでの経路を探索する。より詳しくは、経路探索部55は、移動体100の現在位置及び目的地の位置情報と、移動体100のバッテリ残量と、地図情報記憶部42が記憶した地図情報と、電力消費データ記憶部43の電力消費データとに基づいて、経路を探索する。
【0054】
<端末装置における情報処理>
次に、図4を用いて、端末装置10における情報処理について説明する。図4は、第一実施形態に係る端末装置における処理の一例を示すフローチャートである。例えば、移動体100による走行を開始する前に、端末装置10が起動する。端末装置10を起動すると、制御部20は、表示制御部38によって、目的地を設定する設定画面を表示部18に表示する。
【0055】
制御部20は、目的地の入力操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。より詳しくは、制御部20は、操作受付部23によって、目的地の設定操作と、移動体100の現在位置から目的地までの経路を探索する操作とを受け付けたか否かを判定する。制御部20は、目的地の入力操作を受け付けたと判定する場合(ステップS101でYes)、ステップS102へ進む。制御部20は、目的地の入力操作を受け付けていないと判定する場合(ステップS101でNo)、ステップS101の処理を再度実行する。
【0056】
目的地の入力操作を受け付けたと判定する場合(ステップS101でYes)、制御部20は、経路を探索する(ステップS102)。より詳しくは、制御部20は、操作受付部23が、目的地の設定操作と、移動体100の現在位置から目的地までの経路を探索する操作とを受け付けると、経路取得部25によって、目的地までの経路を探索する探索要求をサーバ装置40へ送信し、探索結果をサーバ装置40から受信する。制御部20は、ステップS103へ進む。
【0057】
図5を用いて、ステップS102における経路探索処理について説明する。図5は、経路探索処理の一例を示すシーケンス図である。端末装置10は、経路取得部25によって、目的地までの経路を探索する探索要求をサーバ装置40へ送信する。サーバ装置40は、制御部50の経路探索部55によって、設定された目的地までの移動体100の経路を探索する。サーバ装置40は、探索結果である経路を端末装置10へ送信する。端末装置10は、探索結果である経路をサーバ装置40から受信する。
【0058】
制御部20は、重量情報取得部24によって、移動体100のユーザ重量を取得する(ステップS103)。制御部20は、ステップS104へ進む。
【0059】
制御部20は、バッテリ11のバッテリ残量を取得する(ステップS104)。より詳しくは、制御部20は、残量情報取得部21によって、バッテリ11からバッテリ残量を示すバッテリ残量情報を取得する。制御部20は、ステップS105へ進む。
【0060】
制御部20は、目的地までの経路に要する電力消費量を算出する(ステップS105)。より詳しくは、制御部20は、電力消費量取得部26によって、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、サーバ装置40の電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データに基づいて合計して算出する。制御部20は、ステップS106へ進む。
【0061】
図6を用いて、ステップS105における電力消費量の算出処理について説明する。図6は、電力消費量の算出処理の一例を示すシーケンス図である。端末装置10は、電力消費量取得部26によって、移動体100のユーザの重量に対応する、目的地までの経路の区間ごとに要する電力消費量の送信要求をサーバ装置40へ送信する。サーバ装置40は、電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データからユーザの重量に対応するデータをユーザ重量別電力消費量として取得する。サーバ装置40は、取得したユーザ重量別電力消費量を端末装置10へ送信する。端末装置10は、ユーザ重量別電力消費量をサーバ装置40から受信する。端末装置10は、電力消費量取得部26によって、取得したユーザ重量別電力消費量の合計を算出する。
【0062】
制御部20は、バッテリ残量は目的地まで到達可能な量であるか否かを判定する(ステップS106)。より詳しくは、制御部20は、判断部31によって、ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、残量情報取得部21が取得したバッテリ残量とを比較して、目的地まで到達可能か否かを判断する。制御部20は、判断部31によって、電力消費量取得部26が算出した電力消費量とバッテリ残量とを比較する。制御部20は、判断部31によって、バッテリ残量が電力消費量を上回る場合、バッテリ残量は目的地まで到達可能な量であると判定する(ステップS106でYes)。バッテリ残量は目的地まで到達可能な量であると判定する場合(ステップS106でYes)、ステップS107へ進む。制御部20は、判断部31によって、バッテリ残量が電力消費量を下回る場合、バッテリ残量は目的地まで到達可能な量ではないと判定する(ステップS106でNo)。バッテリ残量は目的地まで到達可能な量ではないと判定する場合(ステップS106でNo)、ステップS108へ進む。
【0063】
バッテリ残量は目的地まで到達可能な量であると判定する場合(ステップS106でYes)、制御部20は、経路案内を開始する(ステップS107)。より詳しくは、制御部20は、経路案内部32によって、目的地までの経路に沿った案内を行う。制御部20は、処理を終了する。
【0064】
バッテリ残量は目的地まで到達可能な量ではないと判定する場合(ステップS106でNo)、制御部20は、乗り換えポートを経由する経路を再探索する(ステップS108)。より詳しくは、制御部20は、経路取得部25によって、バッテリ残量で到達可能な乗り換えポートを経由した、移動体100の目的地までの経路を探索する探索要求をサーバ装置40へ送信し、探索結果をサーバ装置40から受信する。制御部20は、ステップS109へ進む。
【0065】
制御部20は、乗り換えポートを経由する経路案内を開始する(ステップS109)。より詳しくは、制御部20は、経路案内部32によって、バッテリ残量で到達可能な乗り換えポートを経由した、移動体100の目的地までの経路に沿った案内を行う。制御部20は、処理を終了する。
【0066】
図5を用いて、ステップS109における乗り換えポートの探索処理について説明する。端末装置10は、経路取得部25によって、バッテリ残量で到達可能な乗り換えポートを経由した、移動体100の目的地までの経路を探索する、乗り換えポートの探索要求をサーバ装置40へ送信する。サーバ装置40は、制御部50の経路探索部55によって、乗り換えポートを経由する、設定された目的地までの移動体100の経路を探索する。サーバ装置40は、探索結果である経路を端末装置10へ送信する。端末装置10は、探索結果である経路をサーバ装置40から受信する。
【0067】
<効果>
上述したように、本実施形態では、複数の移動体100に搭載された端末装置から取得した、位置情報とユーザの重量と紐づけられたバッテリ残量から、区間ごとに、ユーザの重量別の電力消費量を算出して、電力消費データとして構築する。本実施形態は、電力消費データに基づいて算出した、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量と、バッテリ残量とを比較する。本実施形態は、バッテリ残量が電力消費量を上回る場合、目的地までの経路を案内し、下回る場合、バッテリ残量で到達可能な乗り換えポートまでの移動体100の経路を探索して案内する。本実施形態によれば、移動体100のバッテリの残量によらず、適切に目的地へ到達できるよう支援することができる。本実施形態によれば、ユーザは、移動体100のバッテリ残量を気にせずに、移動体レンタルサービスを利用することができる。
【0068】
[第二実施形態]
図7を参照しながら、本実施形態に係る移動体レンタルシステム1について説明する。図7は、第二実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。移動体レンタルシステム1のサーバ装置40Aは、乗り換えポートに配置されている移動体100のバッテリ残量を示す情報を収集する。移動体レンタルシステム1の端末装置10は、乗り換えポートに配置されている移動体100のバッテリ残量を区別可能に表示する。
【0069】
サーバ装置40Aは、基本的な構成は第一実施形態のサーバ装置40と同様である。以下の説明においては、サーバ装置40と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。サーバ装置40Aは、ポートデータ記憶部44Aと、残量収集部56Aを備える点が第一実施形態と異なる。
【0070】
ポートデータ記憶部44Aは、乗り換えポートに配置されている移動体100のバッテリ残量をポートデータとして記憶する。ポートデータ記憶部44Aは、通信部41などによる通信機能を介してポートデータを取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0071】
残量収集部56Aは、乗り換えポートに配置されている移動体100のバッテリ残量を示す情報を収集して、ポートデータとしてポートデータ記憶部44Aに記憶する。
【0072】
端末装置10は、基本的な構成は第一実施形態の端末装置10と同様である。以下の説明においては、端末装置10と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0073】
端末装置10の表示制御部38は、乗り換えポートに配置されている移動体100のバッテリ残量を区別可能に表示部18に表示するよう制御する。より詳しくは、表示制御部38は、サーバ装置40Aのポートデータ記憶部44Aに記憶されたポートデータに基づいて、バッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を上回る移動体100と、下回る移動体100とを区別して表示するよう制御する。表示制御部38は、例えば、移動体100を示すアイコン画像の色を変えるなどしてバッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を上回る移動体100と、下回る移動体100とを区別して表示するよう制御する。
【0074】
<効果>
上述したように、本実施形態では、ポートデータ記憶部44Aに記憶されたポートデータに基づいて、バッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を上回る移動体100と、下回る移動体100とを区別して表示する。本実施形態によれば、ユーザが、適切なバッテリ残量の移動体100を選択できるよう支援することができる。
【0075】
[第三実施形態]
図8を参照しながら、本実施形態に係る移動体レンタルシステム1のサーバ装置40Bについて説明する。図8は、第三実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。移動体レンタルシステム1のサーバ装置40Bは、複数の移動体100のうち、ユーザがより少ないバッテリ残量の移動体100を選択した場合、そのユーザにインセンティブを付与する。
【0076】
サーバ装置40Bは、基本的な構成は第二実施形態のサーバ装置40Aと同様である。サーバ装置40Bは、第二実施形態と同様の残量収集部56Bに加えて、レンタル管理データ記憶部45Bと、レンタル管理部57Bと、インセンティブ付与部58Bとを備える点が第一実施形態と異なる。
【0077】
レンタル管理データ記憶部45Bは、レンタル管理データを記憶する。レンタル管理データ記憶部45Bは、通信部41などによる通信機能を介してレンタル管理データを取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0078】
レンタル管理データは、例えば、移動体100ごとに、現在のレンタル状況、移動体100を借りたユーザ、貸し出しポート、貸し出し日時、返却ポート、返却日時などを含む。
【0079】
レンタル管理部57Bは、移動体100の貸出および返却などを管理する。レンタル管理部57Bは、例えば、端末装置10を介して、移動体100のレンタルに関する操作を受け付けてもよい。レンタル管理部57Bは、例えば、ユーザが利用する携帯電子機器のアプリケーションまたはインターネットブラウザなどを介して、移動体100のレンタルに関する操作を受け付けてもよい。レンタル管理部57Bは、移動体100をユーザがレンタルする際に、貸出および返却に関するデータをレンタル管理データ記憶部45Bに記憶させる。
【0080】
インセンティブ付与部58Bは、ポートに配置されている複数の移動体100のうち、ユーザが選択した移動体100のバッテリ残量が少ないほど、ユーザに対してインセンティブを付与する。インセンティブ付与部58Bは、選択した移動体100のバッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を下回る場合、バッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を上回る場合に比べて、インセンティブを増加して付与する。
【0081】
本実施形態では、インセンティブ付与部58Bは、移動体100が目的地に到達した場合、インセンティブを付与してもよい。より詳しくは、インセンティブ付与部58Bは、移動体100の貸し出し時、言い換えると走行開始時にユーザが設定した目的地に移動体100が到達したことが、レンタル管理部57Bによってレンタル管理データ記憶部45Bに記憶された場合、インセンティブを付与してもよい。
【0082】
インセンティブは、例えば、ユーザに対して、移動体レンタルサービスにおいて利用可能なポイント、料金の割引などでもよい。インセンティブは、例えば、移動体レンタルサービスにおいて他のユーザに対して優先的に予約ができることとしてもよい。
【0083】
インセンティブがポイントである場合、多くのポイントを保持しているユーザは、保持しているポイントが少ないユーザに比べて優先的に移動体100の乗り換えが案内される。乗り換え可能な移動体100が少ない場合、保持しているポイントが少ないユーザは、移動体100の乗り換えではなく、バッテリの交換または充電が案内される。
【0084】
<効果>
上述したように、本実施形態では、ポートに配置されている複数の移動体100のうち、選択した移動体100のバッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を下回る場合、バッテリ残量が目的地までの経路に要する電力消費量を上回る場合に比べて、インセンティブを増加して付与することができる。本実施形態によれば、バッテリ残量が多い移動体100が偏ってレンタルされることを抑えることができる。本実施形態によれば、バッテリ残量が少ない移動体100のレンタルを促すことができる。
【0085】
本実施形態では、移動体100が、移動体100の貸し出し時にユーザが設定した目的地に到達した場合に、インセンティブを付与することができる。本実施形態によれば、移動体100の貸し出し時に、本来の目的地と異なる不正な目的地を設定して、インセンティブが不正に付与されることを抑えることができる。
【0086】
図示した端末装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0087】
端末装置の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0088】
上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【0089】
<変形例>
上記のユーザの重量に加えて、例えば、気温、風向および風速などを含む天候、および、バッテリの温度などの他の条件別に、区間ごとの電力消費量を電力消費データとして構築してもよい。この場合、ユーザの重量および他の条件に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、電力消費データに基づいて合計して算出すればよい。これにより、より適切に電力消費量を算出できる。
【0090】
上記のユーザの重量に加えて、例えば、急ブレーキまたは急発進などバッテリの消費を促す運転操作の有無を示す運転操作の傾向別に、区間ごとの電力消費量を電力消費データとして構築してもよい。この場合、ユーザの重量および運転操作の傾向に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、電力消費データに基づいて合計して算出すればよい。これにより、より適切に電力消費量を算出できる。
【0091】
上記では、電力消費量取得部26が、ユーザの重量に対応する、目的地までの経路に要する電力消費量を、サーバ装置40の電力消費データ記憶部43に記憶された電力消費データに基づいて合計して算出し、判断部31が、ユーザの目的地までの経路に要する電力消費量と、残量情報取得部21が取得したバッテリ残量とを比較して、目的地まで到達可能か否かを判断するとしたが、サーバ装置40が、経路探索部55で探索された目的地までの経路に基づいて電力消費量を合計して算出し、移動体100のバッテリ残量と比較して判断しても良い。これにより、バッテリ残量が電力消費量を下回る場合の乗り換えポートの探索要求を端末装置10からサーバ装置40へ送信する必要がなくなる。
【0092】
本開示は、SDGsの「産業と技術革新の基盤をつくろう」の実現に貢献し、IoTソリューションによる価値創出に寄与する事項を含む。
【符号の説明】
【0093】
1 移動体レンタルシステム
10 端末装置
11 バッテリ
12 GNSS受信部
13 操作部
18 表示部
19 通信部
20 制御部(端末制御装置)
21 残量情報取得部
22 位置情報取得部
23 操作受付部
24 重量情報取得部
25 経路取得部
26 電力消費量取得部
31 判断部
32 経路案内部
38 表示制御部
39 通信制御部
40 サーバ装置
41 通信部
42 地図情報記憶部
43 電力消費データ記憶部
50 制御部(サーバ制御装置)
51 通信制御部
52 地図情報取得部
53 算出部
54 電力消費データ構築部
55 経路探索部
100 移動体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8