(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159294
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】塗布容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A45D34/04 515A
A45D34/04 510Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075187
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤原 宏太郎
(57)【要約】
【課題】リフィル容器を付け替え可能な塗布容器を提供することである。
【解決手段】容器本体10と蓋体20と塗布具30とを有する塗布容器1であって、容器本体10が、外容器11と、口部12aとしごき部材12bとを備えた内容器12とを有し、蓋体20が、外蓋部21と、口部12aに着脱自在に係合する筒状の係合部22aと、外蓋部21に係止される筒状の係止部22bとを備え、係合部22aにおいて塗布具30を支持する内蓋部22とを有し、係止部22bが、外蓋部21に設けられた係止突起21cに径方向外側からアンダーカット係合する係合爪部22fと、係合爪部22fに対して周方向にずれて設けられた押圧部22gとを有し、押圧部22gが径方向内側に向けて押圧されると係合爪部22fが径方向外側に移動して係止突起21cとの係合が解除されるように構成されていることを特徴とする塗布容器1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容液を収容する容器本体と、前記容器本体の口部に着脱自在に装着される蓋体と、前記蓋体に支持されて前記容器本体に収容される塗布具と、を有する塗布容器であって、
前記容器本体が、
有底筒状の外容器と、
前記口部と前記口部の内側に装着されたしごき部材とを備え、前記外容器の内側に着脱自在に収容された内容器と、を有し、
前記蓋体が、
有頂筒状の外蓋部と、
前記口部に着脱自在に係合する筒状の係合部と、前記外蓋部に係止される筒状の係止部とを備え、前記係合部において前記塗布具を支持する内蓋部と、を有し、
前記係止部が、
前記外蓋部に設けられた係止突起に径方向外側からアンダーカット係合する係合爪部と、
前記係合爪部に対して周方向にずれて設けられた押圧部と、を有し、
前記押圧部が径方向内側に向けて押圧されると前記係合爪部が径方向外側に移動して前記係止突起との係合が解除されるように構成されていることを特徴とする塗布容器。
【請求項2】
前記係止部が、軸線を挟んで対向する一対の前記係合爪部を有する、請求項1に記載の塗布容器。
【請求項3】
前記係止部が、連結部により前記係合部に一体に連結して設けられており、
前記連結部は、前記係合爪部に対して周方向にずれて設けられている、請求項1または2に記載の塗布容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体と、容器本体の口部に着脱自在に装着される蓋体と、蓋体に支持されて容器本体に収容される塗布具と、を有する塗布容器に関する。
【背景技術】
【0002】
マスカラ、マニキュア、染毛剤などの化粧料に代表される内容液を収容する容器として、内容液を収容する容器本体と、容器本体の口部に着脱自在に装着される蓋体と、蓋体に支持されて容器本体に収容される塗布具と、を有する塗布容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような塗布容器によれば、蓋体を容器本体から取り外すと、内容液が付着した状態の塗布具が容器本体から取り出されるので、塗布具を用いて塗布対象に内容液を容易に塗布することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
環境負荷低減に対する要望の高まりや、内容物を収容したリフィル容器の付け替え、詰め替えが一般的になることなどに伴い、上記のような塗布容器に対してもリフィル容器を付け替えて使用することが求められている。
【0005】
しかし、塗布容器は、乾燥等によって内容液が固まって塗布具や容器本体に設けたしごき部の周囲などに固着するおそれがあるため、リフィル容器を付け替えて使用することが難しいという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、リフィル容器を付け替え可能な塗布容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の塗布容器は、内容液を収容する容器本体と、前記容器本体の口部に着脱自在に装着される蓋体と、前記蓋体に支持されて前記容器本体に収容される塗布具と、を有する塗布容器であって、前記容器本体が、有底筒状の外容器と、前記口部と前記口部の内側に装着されたしごき部材とを備え、前記外容器の内側に着脱自在に収容された内容器と、を有し、前記蓋体が、有頂筒状の外蓋部と、前記口部に着脱自在に係合する筒状の係合部と、前記外蓋部に係止される筒状の係止部とを備え、前記係合部において前記塗布具を支持する内蓋部と、を有し、前記係止部が、前記外蓋部に設けられた係止突起に径方向外側からアンダーカット係合する係合爪部と、前記係合爪部に対して周方向にずれて設けられた押圧部と、を有し、前記押圧部が径方向内側に向けて押圧されると前記係合爪部が径方向外側に移動して前記係止突起との係合が解除されるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記係止部が、軸線を挟んで対向する一対の前記係合爪部を有するのが好ましい。
【0009】
本発明の塗布容器は、上記構成において、前記係止部が、連結部により前記係合部に一体に連結して設けられており、前記連結部は、前記係合爪部に対して周方向にずれて設けられているのが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リフィル容器を付け替え可能な塗布容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る塗布容器の正面視における断面図である。
【
図2】
図1に示す塗布容器の範囲Aの部分の拡大断面図である。
【
図3】
図2に示す塗布容器のB-B線に沿う断面図である。
【
図7】
図6に示す係止部の自然状態における形状を示す平面図である。
【
図8】
図7に示す係止部の押圧部が径方向内側に向けて押圧された状態における平面図である。
【
図9】リフィル容器の正面視における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係る塗布容器1をより詳細に例示説明する。
【0013】
図1に示す塗布容器1は、マスカラ、マニキュア、染毛剤などの化粧料に代表される内容液2を収容する用途に用いられるものであり、容器本体10と、蓋体20と、塗布具30と、を有している。
【0014】
容器本体10は、内容液2を収容する部分であり、それぞれ合成樹脂製とされる外容器11と内容器12とを有している。
【0015】
外容器11は、容器本体10の外装体を構成するものであり、筒状の側壁11aと側壁11aの下端に一体に連なる底壁11bとを有する有底筒状となっている。本実施形態では、側壁11aは、軸線Oに垂直な断面形状が円形であるとともに当該断面形状が軸方向の一端から他端まで一定の円筒状となっている。なお、側壁11aの軸線Oに垂直な断面形状は、円形に限らず、四角形状などの他の形状であってもよい。
【0016】
内容器12は、口部12aと、口部12aの内側に装着されたしごき部材12bとを備え、外容器11の内側に着脱自在に収容されている。
【0017】
本実施形態では、内容器12は、口部12aの下端に連なる遊底筒状の収容部12cを有しており、収容部12cの内部に内容液2を収容することができる。内容器12の収容部12cは、外容器11の側壁11aよりも薄肉に形成されている。より具体的には、収容部12cは、外力が加えられると容易に変形する程度に薄肉に形成されている。内容器12は、収容部12cの部分において外容器11の内側に着脱自在に収容され、口部12aは、外容器11よりも小径の開口から上方に突出している。収容部12cの外径は外容器11の側壁11aの内径と略一致しており、内容器12は、収容部12cが外容器11の内側に嵌め込まれた状態となって外容器11の内側に着脱自在に収容されている。
【0018】
内容器12の口部12aの根本部分には、フランジ部12dが一体に設けられている。
図2、
図3に示すように、外容器11の上端側の内周面には、径方向外側に向け凹む環状溝11cが設けられており、フランジ部12dは、径方向外側を向く先端面において環状溝11cの底面に当接するとともに環状溝11cの上側に設けられた突起11dにアンダーカット係合している。これにより、内容器12は、外容器11に容易に離脱しないように抜け止め保持されている。
【0019】
また、フランジ部12dの径方向外側を向く先端面には、径方向内側に向けて凹む凹部12eが設けられている。凹部12eに対応して環状溝11cの底面には、径方向外側に向けて突出する一対のストッパ凸部11eが一体に設けられており、一対のストッパ凸部11eは、それぞれ凹部12eの内部に配置されている。凹部12eの周方向幅は、一対のストッパ凸部11eの周方向幅に対応しており、これにより、内容器12は外容器11に対して回り止めされている。
【0020】
なお、内容器12を外容器11に対して回り止めする構成としては、上記の構成に限らず、種々の構成を採用することができる。
【0021】
内容器12に装着されるしごき部材12bは、塗布具30が容器本体10から取り出される際に、塗布具30に付着した余分な内容液2を容器本体10の内部にしごき落とすためのものである。本実施形態では、しごき部材12bは、例えば合成ゴムなどの弾性を有する材質とされており、口部12aの内側に支持される円筒状部12fと、円筒状部12fの内周面から径方向内側に向けて突出する環状且つ膜状のしごき片12gとを一体に有している。
【0022】
しごき部材12bは、口部12aの内側に装着されて塗布具30をしごくことができれば、その形状、構成等は種々変更可能である。
【0023】
蓋体20は、容器本体10の口部12aに着脱自在に装着されるものであり、それぞれ合成樹脂製とされる外蓋部21と内蓋部22とを有している。
【0024】
外蓋部21は、蓋体20の外装体を構成するものであり、
図4、
図5に示すように、筒状の側壁21aと側壁21aの上端に一体に連なる頂壁21bとを有する有頂筒状となっている。本実施形態では、側壁21aは、軸線Oに垂直な断面形状が円形であるとともに当該断面形状が軸方向の一端から他端まで一定の円筒状となっている。なお、側壁21aの軸線Oに垂直な断面形状は、円形に限らず、四角形状などの他の形状であってもよいが、外容器11の側壁11aと同一の形状であるのが好ましい。
【0025】
外蓋部21は、側壁21aの下端に一対の係止突起21cを有している。側壁21aの下端には、それぞれ下方に向けて延びるとともに側壁21aの外周面よりも小径の円弧状の突出片21dが軸線Oを挟んで対向して設けられている。一対の係止突起21cは、対応する突出片21dの下端の外周面に一体に設けられ、それぞれの突出片21dから径方向外側に向けて突出している。また、側壁21aの内周面には、頂壁21bから下方に向けて延びる一対の回り止めリブ21eが軸線Oを挟んで対向して設けられている。
【0026】
内蓋部22は、口部12aに着脱自在に係合する筒状の係合部22aと、外蓋部21に係止される筒状の係止部22bとを備え、係合部22aにおいて塗布具30を支持している。
【0027】
図6に示すように、本実施形態では、係合部22aは内周面に雌ねじ22cを有する有頂円筒状(キャップ形状)となっている。また、係合部22aの上面には、
図6、
図7に示すように、一対のスリット22dが間に形成された一対の円弧状の回止め片22e(
図6には一方のみを示す)が一体に設けられている。
【0028】
図1に示すように、内蓋部22は、口部12aの外周面に一体に設けられた雄ねじ12hに雌ねじ22cをねじ結合させることで、口部12aに着脱自在に係合ないし装着されている。内容器12の口部12aは、内蓋部22が装着されることにより密閉されている。また、内蓋部22に設けられた一対のスリット22dには、外蓋部21の側壁21aに設けられた対応する回り止めリブ21eが係合している。これにより、内蓋部22は、外蓋部21に対して回り止めされている。
【0029】
図6、
図7に示すように、係止部22bは、外蓋部21に設けられた係止突起21cに径方向外側からアンダーカット係合する係合爪部22fと、係合爪部22fに対して周方向にずれて設けられた押圧部22gと、を有している。
【0030】
本実施形態では、係止部22bは、軸線Oを中心とした円筒状となっており、軸線Oを挟んで対向する一対の連結部22hにより係合部22aに一体に連結されている。また、係止部22bには、軸線Oを挟んで対向する一対の係合爪部22fが設けられており、これらの係合爪部22fは、それぞれ連結部22hに対して周方向に90度ずれて配置されている。一方、係止部22bには、軸線Oを挟んで対向する一対の押圧部22gが設けられており、これらの押圧部22gは、それぞれ連結部22hの部分に設けられている。すなわち、係合爪部22fは、それぞれ一対の押圧部22g及び一対の連結部22hに対して周方向に90度ずれて配置されている。
【0031】
係止部22bは、外蓋部21の一対の突出片21dの外側に嵌合しており、
図1に示すように、一対の係合爪部22fは、それぞれ外蓋部21に設けられた対応する係止突起21cに径方向外側からアンダーカット係合している。これにより、内蓋部22は、外蓋部21に容易に離脱しないように抜け止め保持されている。
【0032】
一方、
図8に示すように、係止部22bは、一対の押圧部22gが径方向内側に向けて押圧されると、一対の押圧部22gが互いに接近した楕円形状となるように変形する。すなわち、係止部22bは、一対の押圧部22gが径方向内側に向けて押圧されると、一対の係合爪部22fが径方向外側に移動するように変形する。これにより、一対の押圧部22gを径方向内側に向けて押圧することで、一対の係合爪部22fと外蓋部21の係止突起21cとの係合を解除して、内蓋部22を外蓋部21から取り外すことができるようにすることができる。
【0033】
図1に示すように、塗布具30は、内蓋部22の係合部22aに支持された軸体31と、軸体31の下端に取り付けられた塗布部32とを有している。本実施形態では、軸体31は係合部22aの頂壁部分に一体に設けられているが、係合部22aに固定される構成であってもよい。塗布部32は、内容液2を付着させて塗布対象物に塗布する部分であり、例えばブラシ、スポンジ等で構成することできる。
【0034】
また、軸体31及び塗布部32は、しごき部材12bのしごき片12gに摺動するように構成されている。これにより、内容液2が付着した状態の塗布具30を容器本体10から取り出す際に、余分な内容液2が塗布具30からしごき落とされるようにして、塗布具30を用いた塗布作業をより容易に行い得るようにすることができる。
【0035】
上記構成の塗布容器1では、使用者は、蓋体20を容器本体10から取り外すことで、内容液2が付着した状態の塗布具30を容器本体10から取り出し、塗布具30を用いて塗布対象物に内容液2を容易に塗布することができる。このとき、外蓋部21は内蓋部22に回り止めされているので、外蓋部21を回転させることで内蓋部22に設けられた雌ねじ22cを口部12aの雄ねじ12hに対して緩めて蓋体20を容器本体10から取り外すことができる。
【0036】
ここで、上記構成の塗布容器1は、内容器12は外容器11に対して着脱自在となっており、外蓋部21は内蓋部22に対して着脱自在となっている。これにより、内容器12に収容されている内容液2の残量がなくなったときには、使用後の内容器12を外容器11から取り外すとともに、内蓋部22を外蓋部21から取り外し、
図9に示す、内容液2が充填された新たな内容器12、内蓋部22及び塗布具30からなるリフィル容器40に付け替えることで、外容器11、外蓋部21をそのまま用いつつ塗布容器1を内容液2が満たされた状態とすることができる。
【0037】
このように、本実施形態に係る塗布容器1は、使用後にリフィル容器40を付け替えることで塗布容器1を再度内容液2が満たされた状態とすることができるリフィル容器を付け替え可能な容器すなわちリフィル化された容器となっている。したがって、外容器11及び外蓋部21を継続して使用しつつ新たなリフィル容器40に付け替えることで、新たな塗布容器1として使用すること可能となる。また、本実施形態に係る塗布容器1は、内容液2としてマスカラ等の固化し易い化粧料を収容した場合であっても、内容液2ないし塗布部32などが固化して使用できない状態になったときに、塗布容器1の全体を買い替えることなく、リフィル容器40を付け替えることで、新たな塗布容器1として使用すること可能となる。
【0038】
本実施形態の塗布容器1では、内容器12は外容器11に対して着脱自在となっており、外蓋部21は内蓋部22に対して着脱自在となっているので、多様な加飾が施された複数種類の外容器11及び外蓋部21の中からリフィル容器40に装着する外容器11及び外蓋部21を選択することで、塗布容器1を使用者の好みに応じた外観とすることができる。
【0039】
また、本実施形態の塗布容器1では、内容器12の収容部12cを外容器11の側壁11aよりも薄肉に形成するようにしているので、リフィル化されていない塗布容器のように塗布容器全体を交換する場合に比べて、廃棄される合成樹脂材料の量を減らすことができる。
【0040】
さらに、本実施形態の塗布容器1では、内蓋部22を、合成樹脂材料の射出成形によって塗布具30の軸体31が一体に形成されるとともに係止部22bにおいて外蓋部21と着脱自在な構成としたので、リフィル容器40を、塗布具30と一体化した内蓋部22、しごき部材12b及び内容器12を組み合わせた部品点数の少ないものとして、そのコストを低減することができる。
【0041】
さらに、本実施形態の塗布容器1では、係止部22bに設けられた一対の押圧部22gを径方向内側に向けて押圧することにより、一対の係合爪部22fを径方向外側に移動させて外蓋部21の係止突起21cとの係合を解除することができる。これにより、係止部22bに設けられた一対の押圧部22gを径方向内側に向けて押圧するだけの簡単な操作で、外蓋部21を内蓋部22から容易に取り外すことができる。よって、使用後にリフィル容器40を付け替える作業を容易に行う得るようにすることができる。
【0042】
さらに、本実施形態の塗布容器1では、係止部22bを、軸線Oを挟んで対向する一対の係合爪部22fを有する構成としたので、塗布容器1の使用時には、外蓋部21を内蓋部22に確実に保持させつつ、一対の押圧部22gを径方向内側に向けて押圧したときに、一対の係合爪部22fを外蓋部21に設けられた一対の係止突起21cに対して確実に係合を解除させることができる。
【0043】
さらに、本実施形態の塗布容器1では、係止部22bを、連結部22hにより係合部22aに一体に連結して設けられた構成とし、連結部22hを係合爪部22fに対して周方向にずれて設けた構成としたので、押圧部22gを径方向内側に向けて押圧したときに、係合爪部22fをより確実に径方向外側に向けて移動させることができる。これにより、一対の押圧部22gを径方向内側に向けて押圧したときに、一対の係合爪部22fを外蓋部21に設けられた一対の係止突起21cに対して確実に係合を解除させることができる。
【0044】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0045】
例えば、前記実施の形態においては、係止部22bを、一対の係合爪部22fと一対の押圧部22gとを有する構成としているが、これに限らず、少なくとも1つの係合爪部22fと押圧部22gとを有していればよい。
【0046】
また、前記実施の形態においては、係止部22bを、係合爪部22fに対して周方向にずれて設けられ連結部22hにより係合部22aに一体に連結された構成としているが、これに限らず、押圧部22gが径方向内側に向けて押圧されたときに係合爪部22fが径方向外側に移動して係止突起21cとの係合が解除されるように構成されていれば、その構成は種々変更可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 塗布容器
2 内容液
10 容器本体
11 外容器
11a 側壁
11b 底壁
11c 環状溝
11d 突起
11e ストッパ凸部
12 内容器
12a 口部
12b しごき部材
12c 収容部
12d フランジ部
12e 凹部
12f 円筒状部
12g しごき片
12h 雄ねじ
20 蓋体
21 外蓋部
21a 側壁
21b 頂壁
21c 係止突起
21d 突出片
21e 回り止めリブ
22 内蓋部
22a 係合部
22b 係止部
22c 雌ねじ
22d スリット
22e 回止め片
22f 係合爪部
22g 押圧部
22h 連結部
30 塗布具
31 軸体
32 塗布部
40 リフィル容器
O 軸線