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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159308
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】保持部材及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20241031BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20241031BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241031BHJP
【FI】
F21V19/00 450
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21S8/00
F21Y115:10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075213
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻川 健太
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013BA01
3K013CA05
3K013EA09
(57)【要約】
【課題】光源基板を照明器具本体に接触させやすくなる保持部材を提供する。
【解決手段】保持部材1は、光源基板10を保持し、照明器具本体101に取り付けられる。保持部材1は、第1面21及び第1面21の反対側の第2面22を有し、第1面21から第2面22まで貫通し、光源基板10が第2面22側から挿入されて収納される基板収納部3を有する保持本体2と、基板収納部3に収納された光源基板10に、第1面21及び第2面22を結ぶ第1方向D1に対して垂直な方向に弾性力を加える保持バネ4と、基板収納部3に収納された光源基板10に、第1面21側から第2面22側に向けて弾性力を加える押えバネ50と、を備える。仮保持状態においては、保持バネ4の弾性力の方が、押えバネ50の弾性力よりも大きい。取付状態においては、押えバネ50の弾性力の方が、保持バネ4の弾性力よりも大きい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源基板を保持し、照明器具本体に取り付けられる保持部材であって、
前記保持部材は、
第1面及び前記第1面の反対側の第2面を有し、前記第1面から前記第2面まで貫通し、前記光源基板が前記第2面側から挿入されて収納される基板収納部を有する保持本体と、
前記基板収納部に収納された前記光源基板に、前記第1面及び前記第2面を結ぶ第1方向に対して垂直な方向に弾性力を加える保持バネと、
前記基板収納部に収納された前記光源基板に、前記第1面側から前記第2面側に向けて弾性力を加える押えバネと、を備え、
前記光源基板が前記基板収納部に収納され、前記保持部材が前記照明器具本体に取り付けられる前の仮保持状態においては、前記保持バネの弾性力の方が、前記押えバネの弾性力よりも大きく、
前記光源基板を保持した前記保持部材が、前記第2面を前記照明器具本体に向けて前記照明器具本体に取り付けられた取付状態においては、前記押えバネの弾性力の方が、前記保持バネの弾性力よりも大きい、
保持部材。
【請求項2】
前記押えバネが、前記基板収納部に収納された前記光源基板に電気的に接続される導電部材の一部である、
請求項1に記載の保持部材。
【請求項3】
前記仮保持状態において、前記光源基板が前記第2面から突出しており、
前記取付状態における前記光源基板の前記第2面からの突出量の方が、前記仮保持状態における前記光源基板の前記第2面からの突出量よりも小さい、
請求項1に記載の保持部材。
【請求項4】
前記保持本体が、前記取付状態における前記光源基板の前記第2面側から前記第1面側への移動を阻止する阻止部を更に有する、
請求項1に記載の保持部材。
【請求項5】
前記保持バネが、片持ち梁状又は両持ち梁状をなしている、
請求項1に記載の保持部材。
【請求項6】
前記光源基板が、固体発光素子と、前記固体発光素子がCOB方式により搭載された基板と、を有する、
請求項1に記載の保持部材。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の保持部材と、前記保持部材に保持された光源基板と、前記光源基板を保持した前記保持部材が取り付けられた照明器具本体と、を備える、
照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に保持部材及び照明器具に関し、より詳細には光源基板を保持する保持部材、及び保持部材を備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、合成樹脂製ソケットが開示されている。この合成樹脂製ソケットは、合成樹脂製のソケット本体に、LEDモジュールを保持するための保持体を備える。
【0003】
ソケット本体の底面には、開口する一又は複数の保持体収納部が形成されている。保持体は、保持体収納部内からソケット本体の下面側へ突出して、LEDモジュールを挟持して仮止めする。保持体は、腕部と、腕部の先端に形成される保持部とを備える。保持体における腕部は、側方へ弾性変形可能である。取付被対象物への取付けに際して、取付被対象物が保持体に当接することにより、腕部が樹脂弾性することによりLEDモジュールの保持状態を確保した状態で、保持体が保持体収納部内へ弾性変形して収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-103088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の合成樹脂製ソケットでは、LEDモジュールと取付被対象物との接触が甘くなりやすいという問題があった。そのため、LEDモジュールで発生した熱を取付被対象物へ逃がしにくくなる。
【0006】
本開示の目的は、光源基板を照明器具本体に接触させやすくなる保持部材及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る保持部材は、光源基板を保持し、照明器具本体に取り付けられる。前記保持部材は、第1面及び前記第1面の反対側の第2面を有し、前記第1面から前記第2面まで貫通し、前記光源基板が前記第2面側から挿入されて収納される基板収納部を有する保持本体と、前記基板収納部に収納された前記光源基板に、前記第1面及び前記第2面を結ぶ第1方向に対して垂直な方向に弾性力を加える保持バネと、前記基板収納部に収納された前記光源基板に、前記第1面側から前記第2面側に向けて弾性力を加える押えバネと、を備える。前記光源基板が前記基板収納部に収納され、前記保持部材が前記照明器具本体に取り付けられる前の仮保持状態においては、前記保持バネの弾性力の方が、前記押えバネの弾性力よりも大きい。前記光源基板を保持した前記保持部材が、前記第2面を前記照明器具本体に向けて前記照明器具本体に取り付けられた取付状態においては、前記押えバネの弾性力の方が、前記保持バネの弾性力よりも大きい。
【0008】
本開示の一態様に係る照明器具は、前記保持部材と、前記保持部材に保持された光源基板と、前記光源基板を保持した前記保持部材が取り付けられた照明器具本体と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、光源基板を照明器具本体に接触させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施形態に係る保持部材を示す斜視図である。
図2図2は、同上の保持部材の分解斜視図である。
図3図3は、同上の保持部材が備える保持本体を示す底面図である。
図4図4Aは、同上の保持部材が備える導電部材を示す底面図である。図4Bは、同上の保持部材が備える導電部材を示す平面図である。図4Cは、同上の保持部材が備える導電部材を示す側面図である。
図5図5Aは、同上の保持部材が備えるカバーを示す底面図である。図5Bは、同上の保持部材が備えるカバーを示す平面図である。図5Cは、同上の保持部材が備えるカバーを示す側面図である。
図6図6は、同上の保持部材を示す底面図である。
図7図7は、図6のA-A線断面図であって、仮保持状態を示す。
図8図8は、図6のA-A線断面図であって、取付状態を示す。
図9図9は、同上の保持部材の組み立て途中の様子を示す底面図である。
図10図10は、図9のB-B線断面図を示す。
図11図11は、光源基板を示す斜視図である。
図12図12は、照明器具の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.概要
上述のように、特許文献1の合成樹脂製ソケットでは、LEDモジュールと取付被対象物との接触が甘くなりやすい。そこで、このような問題を解決すべく、鋭意研究開発を進めた結果、本発明者は、以下のような保持部材1を開発するに至った。
【0012】
すなわち、図7に示す仮保持状態においては、保持バネ4の弾性力の方が、押えバネ50の弾性力よりも大きい。そのため、保持部材1を照明器具本体101に取り付ける前に、保持本体2から光源基板10が脱落することを抑制することができる。
【0013】
一方、図8に示す取付状態においては、押えバネ50の弾性力の方が、保持バネ4の弾性力よりも大きい。すなわち、取付状態においては、押えバネ50が光源基板10を照明器具本体101に押さえ続けることになる。そのため、光源基板10を照明器具本体101に接触させやすくなる。
【0014】
2.詳細
(1)保持部材
以下、本実施形態に係る保持部材1について、図1図10を参照して説明する。各図における各方向を示す矢印は、保持部材1の使用時の方向を規定する趣旨ではなく、説明を理解しやすくするために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。第1方向D1(上下方向)、第2方向D2(前後方向)及び第3方向D3(左右方向)は相互に直交している。
【0015】
第1方向D1は、保持部材1の厚さ方向である。具体的には、第1方向D1は、保持本体2の第1面21及び第2面22を結ぶ方向である(図7参照)。第1方向D1に沿って視ることを平面視という。
【0016】
第2方向D2は、平面視において導電部材5の導電本体53が延びる方向である(図2参照)。
【0017】
第3方向D3は、平面視において保持バネ4及び押えバネ50が延びる方向である(図2参照)。
【0018】
図1及び図2に示すように、保持部材1は、保持本体2と、導電部材5(本実施形態では第1導電部材51及び第2導電部材52)と、カバー6(本実施形態では第1カバー61及び第2カバー62)と、を備える。本実施形態では、保持本体2及びカバー6は樹脂製であり、導電部材5は金属製である。
【0019】
<保持本体>
保持本体2は、第1方向D1に厚さを有し、第2方向D2及び第3方向D3に延びる板状をなす。保持本体2は、第1面21及び第2面22を有する。第1面21は、第1方向D1一方側(上)を向く面である。第2面22は、第1面21の反対側の面である。つまり、第2面22は、第1方向D1他方側(下)を向く面である。
【0020】
図3に示すように、保持本体2は、基板収納部3と、保持バネ4と、阻止部7と、凹所30(本実施形態では第1凹所31及び第2凹所32)と、を有する。
【0021】
≪基板収納部≫
基板収納部3は、光源基板10を収納する空間である。平面視において、基板収納部3の内周面の形状及び寸法は、光源基板10の外周面の形状及び寸法にほぼ等しい。本実施形態では、基板収納部3の内周面の形状、及び光源基板10の外周面の形状(図11参照)はいずれも矩形状である。
【0022】
基板収納部3は、第1面21から第2面22まで貫通している。光源基板10は、第2面22側から挿入されて基板収納部3に収納される。光源基板10の発光部13(図11参照)は、第1面21側に配置される。
【0023】
≪保持バネ≫
保持バネ4は、光源基板10を保持するバネである。すなわち、保持バネ4は、光源基板10が第2面22側から基板収納部3に収納される際に、光源基板10を保持する。
【0024】
保持バネ4は、基板収納部3内に配置されている。本実施形態では、保持バネ4は、片持ち梁状をなしている。すなわち、保持バネ4は、先端部41と、棒状部42と、を有する。先端部41は、光源基板10に接触する部分である。先端部41は、棒状部42の先端に位置する。棒状部42は、第3方向D3に延びている。棒状部42の後端(基部)は、基板収納部3の内周面に固定されている。なお、保持バネ4は、両持ち梁状をなしていてもよい。例えば、棒状部の両端が基板収納部3の内周面に固定され、光源基板10に接触する部分が棒状部の中間に形成されていてもよい。
【0025】
保持バネ4は、基板収納部3に収納された光源基板10に、第1方向D1に対して垂直な方向に弾性力を加える。そうすると、光源基板10は、基板収納部3の内周面(特に保持バネ4に対向する面)に押し付けられる。これにより、光源基板10が保持される。
【0026】
図6に想像線(二点鎖線)で示すように、基板収納部3に光源基板10が収納されると、保持バネ4は、第2方向D2他方側(後)に撓む。このように、保持バネ4は、第1方向D1に対して垂直な方向に弾性力を加えているので、光源基板10が第1方向D1に沿って移動しても、保持バネ4が光源基板10に加える弾性力はほぼ変化しない。基板収納部3に光源基板10が収納されていない場合、保持バネ4の先端部41は、平面視において基板収納部3内に突出している。
【0027】
基板収納部3に光源基板10が収納されているか否かに拘わらず、保持バネ4は、保持本体2の第1面21及び第2面22のいずれの面からも外部に突出していない(図10参照)。
【0028】
≪阻止部≫
阻止部7は、光源基板10の移動を阻止する部分である。具体的には、阻止部7は、取付状態における光源基板10の第2面22側から第1面21側への移動を阻止する。阻止部7は、基板収納部3の内周面から第1方向D1に垂直な方向に張り出している。阻止部7は、平面視において、光源基板10の発光部13と重ならない位置に配置されている。
【0029】
第1方向D1において、第2面22と、阻止部7の第1方向D1他方側(下)を向く面との間の距離は、光源基板10の厚さにほぼ等しい。
【0030】
≪凹所≫
凹所30は、導電部材5を収納する空間である。具体的には、図3に示すように、凹所30は、第2面22側に開口し、第2方向D2に延び、基板収納部3に連通する空間である。さらに凹所30は、電線挿入孔24を介して外部と連通されている(図1参照)。電線挿入孔24には電線(図示省略)が挿入され、凹所30に収納された導電部材5に電気的に接続される。
【0031】
本実施形態では、保持本体2は、2つの凹所30を有する。すなわち、2つの凹所30は、第1凹所31及び第2凹所32である。第1凹所31には第1導電部材51が収納され、第2凹所32には第2導電部材52が収納される。
【0032】
第1凹所31と第2凹所32とは、平面視において点対称であり、構造的には同じである。そこで、以下では、特に断らない限り、単に凹所30と言えば、第1凹所31を意味するものとし、第2凹所32についての説明は省略する。
【0033】
凹所30は、挟持部8と、突き当て面9と、一対の壁部90と、を有する。
【0034】
〔挟持部〕
挟持部8は、導電部材5の端部を第1方向D1に挟持する部分である。この場合の導電部材5の端部は、導電部材5の第2方向D2他方側(後)の端部である。図3に示すように、挟持部8は、凹所30の第2方向D2他方側(後)の端部に位置する。
【0035】
挟持部8は、台座81と、押え部82と、を有する。
【0036】
台座81は、凹所30に導電部材5を収納する際に、導電部材5の端部を載せる部分である。
【0037】
押え部82は、凹所30に導電部材5を収納する際に、導電部材5の端部に載る部分である。図10に示すように、押え部82は、台座81よりも、第1方向D1他方側(下)に位置する。第1方向D1において押え部82と台座81との距離は、導電部材5の端部の厚さにほぼ等しい。このように、押え部82及び台座81によって、基板収納部3側に開口する隙間が形成されている。
【0038】
押え部82は、第3方向D3に沿って台座81と並んでいる。押え部82は、台座81よりも、基板収納部3から離れた箇所に位置する。つまり、押え部82は、台座81よりも、第3方向D3一方側(左)に位置する(図3参照)。平面視において、押え部82は、台座81と重なっていない。
【0039】
さらに台座81及び押え部82に隣接して食い込み面33が存在する。食い込み面33は、導電部材5の端部が食い込む面である。食い込み面33は、第2方向D2一方側(前)を向いている(図3参照)。食い込み面33は、台座81よりも、第1方向D1他方側(下)に位置する。
【0040】
〔突き当て面〕
突き当て面9は、第2方向D2の一方側(前)において、導電部材5の端部に突き当たる面である。この場合の導電部材5の端部は、導電部材5の第2方向D2一方側(前)の端部である。突き当て面9は、第2方向D2他方側(後)を向いている(図3参照)。
【0041】
〔一対の壁部〕
一対の壁部90は、第3方向D3に対向している。一対の壁部90は、第1方向D1他方側(下)に突出している。具体的には、一対の壁部90は、内壁91及び外壁92である。
【0042】
内壁91は、基板収納部3と外壁92との間に存在する。内壁91には爪93が形成されている。爪93は基板収納部3側に突出している。内壁91と基板収納部3との間には挿入孔23が形成されている。挿入孔23は、第1方向D1に貫通している。
【0043】
外壁92と突き当て面9とで形成される入隅は、凹所30に導電部材5を収納する場合において、導電部材5を回転させるときの支点となり得る(図9参照)。外壁92には爪94が形成されている。爪94は外側に突出している。
【0044】
<導電部材>
導電部材5は、端子として機能する部材である。すなわち、導電部材5は、基板収納部3に収納された光源基板10に電気的に接続される。
【0045】
本実施形態では、保持部材1は、2つの導電部材5を備える。すなわち、2つの導電部材5は、第1導電部材51及び第2導電部材52である。
【0046】
第1導電部材51と第2導電部材52とは、収納される場所が相違するだけであり、構造的には同じである。そこで、以下では、特に断らない限り、単に導電部材5と言えば、第1導電部材51を意味するものとし、第2導電部材52についての説明は省略する。
【0047】
導電部材5は、導電本体53と、押えバネ50と、を有する。
【0048】
≪導電本体≫
導電本体53は、導電部材5の主体をなし、第2方向D2に延びている。導電本体53は、一対の壁部90の間に介在する(図9参照)。導電本体53は、平板部55と、傾斜縁部56と、内片57と、外片58と、を有する(図4A図4C参照)。
【0049】
〔平板部〕
平板部55は、第2方向D2に延びる板状をなす。平板部55の厚さは、挟持部8の隙間にほぼ等しい。すなわち、平板部55の厚さは、第1方向D1において押え部82と台座81との距離にほぼ等しい。
【0050】
〔傾斜縁部〕
傾斜縁部56は、平板部55の第2方向D2一方側(前)の端部に存在し、平板部55の一部をなす。また傾斜縁部56は、平板部55の第3方向D3他方側(右)に配置されている。
【0051】
傾斜縁部56は、第3方向D3他方側(右)に向かうに従って、第2方向D2他方側(後)に向かって傾斜している。傾斜縁部56の少なくとも一部は、挟持部8によって挟持される。傾斜縁部56の最先端部は、食い込み面33に食い込む。
【0052】
〔内片〕
内片57は、平板部55の第3方向D3一方側(左)の側縁から第1方向D1一方側(上)に突出している。凹所30に導電部材5が収納されたとき、内片57は、第3方向D3において内壁91と対向する。
【0053】
〔外片〕
外片58は、平板部55の第3方向D3他方側(右)の側縁から第1方向D1一方側(上)に突出している。そのため、外片58は、第3方向D3において内片57と対向している。凹所30に導電部材5が収納されたとき、外片58は、第3方向D3において外壁92と対向する。
【0054】
外片58の第2方向D2他方側(後)の端部は、凹所30に導電部材5を収納する場合において、外壁92と突き当て面9とで形成される入隅に配置される(図9参照)。
【0055】
第2方向D2において、外片58の第2方向D2他方側(後)の端部と傾斜縁部56の最先端部との距離L5は、食い込み面33と突き当て面9との距離よりもわずかに長い。これにより、傾斜縁部56の最先端部が食い込み面33に食い込みやすくなる。
【0056】
≪押えバネ≫
押えバネ50は、光源基板10を押さえるバネである。すなわち、押えバネ50は、光源基板10が第2面22側から基板収納部3に収納される際に、光源基板10が収納される向きとは逆向きに光源基板10を押さえる。
【0057】
押えバネ50は、導電本体53から基板収納部3側に延びている。具体的には、押えバネ50は、内片57の第1方向D1一方側(上)の先端から第3方向D3一方側(左)に向かって延びている。
【0058】
図4A及び図4Bに示すように、押えバネ50は、導電本体53の第2方向D2の中央よりも傾斜縁部56側に配置されている。換言すれば、傾斜縁部56は挟持部8によって挟持される部分であるので、押えバネ50は、導電本体53の第2方向D2の中央よりも挟持部8側に配置されているとも言える。
【0059】
また押えバネ50は、平板部55の第3方向D3一方側(左)に配置されているのに対して、傾斜縁部56は、平板部55の第3方向D3他方側(右)に配置されている。換言すれば、傾斜縁部56は挟持部8によって挟持される部分であるので、第3方向D3において、押えバネ50と反対側の導電部材5の端部が挟持部8によって挟持されるとも言える。
【0060】
また図4A及び図4Bに示すように、平面視において、押えバネ50は、第3方向D3一方側(左)に向かうに従って、第2方向D2における幅が細くなっている。
【0061】
図4Cに示すように、押えバネ50は、概ね第3方向D3一方側(左)に向かうに従って、第1方向D1他方側(下)に傾斜し、先端部において第1方向D1一方側(上)に折れ曲がっている。押えバネ50の先端部には接点54が形成されている。接点54は、基板収納部3に収納された光源基板10の電極14(図11参照)に接触する。これにより、導電部材5が光源基板10に電気的に接続される。
【0062】
押えバネ50は、基板収納部3に収納された光源基板10に、第1面21側から第2面22側に向けて弾性力を加える。図7及び図8に示すように、基板収納部3に光源基板10が収納されると、押えバネ50は、第1方向D1一方側(上)に撓む。このように、押えバネ50は、第1方向D1に弾性力を加えているので、第2面22側から第1面21への光源基板10の変位が大きくなるほど、押えバネ50が光源基板10に加える弾性力は大きくなる。本実施形態では、図7に示す仮保持状態では、保持バネ4の弾性力の方が押えバネ50の弾性力よりも大きいが、その後、両者の弾性力の大きさが逆転し、図8に示す取付状態では、押えバネ50の弾性力の方が保持バネ4の弾性力よりも大きくなる。ただし、押えバネ50が弾性限界を超える前に、光源基板10が阻止部7に突き当たって移動が阻止されるので、押えバネ50の塑性変形は免れる。
【0063】
<カバー>
カバー6は、保持本体2に取り付けられて、導電部材5を第2面22側から覆う部材である。本実施形態では、保持部材1は、2つのカバー6を備える。すなわち、2つのカバー6は、第1カバー61及び第2カバー62である。第1カバー61は第1導電部材51を覆い、第2カバー62は第2導電部材52を覆う。
【0064】
第1カバー61と第2カバー62とは、取り付けられる場所が相違するだけであり、構造的には同じである。そこで、以下では、特に断らない限り、単にカバー6と言えば、第1カバー61を意味するものとし、第2カバー62についての説明は省略する。
【0065】
カバー6は、覆い板部63と、一対の覆い片65と、リブ60と、を有する(図5A図5C参照)。
【0066】
≪覆い板部≫
覆い板部63は、押えバネ50を除いて導電部材5の大部分を覆う部分である。覆い板部63は、第2方向D2に延びる板状をなす。
【0067】
≪一対の覆い片≫
一対の覆い片65は、第3方向D3に対向している。一対の覆い片65は、第1方向D1一方側(上)に突出している。具体的には、一対の覆い片65は、内側覆い片651及び外側覆い片652である。
【0068】
内側覆い片651は、覆い板部63の第3方向D3一方側(左)の側縁から第1方向D1一方側(上)に突出している。カバー6を保持本体2に取り付けるとき、内側覆い片651は、挿入孔23に挿入される。
【0069】
内側覆い片651には爪孔66が形成されている。カバー6を保持本体2に取り付けるとき、内壁91の爪93が爪孔66に引っ掛かる。
【0070】
外側覆い片652は、覆い板部63の第3方向D3他方側(右)の側縁から第1方向D1一方側(上)に突出している。外側覆い片652には爪孔67が形成されている。カバー6を保持本体2に取り付けるとき、外壁92の爪94が爪孔67に引っ掛かる。
【0071】
≪リブ≫
リブ60は、覆い板部63の第1方向D1一方側(上)を向く面に形成されている。リブ60は、第1方向D1一方側(上)に突出している。リブ60は、一対の覆い片65の間に存在し、第2方向D2に延びている。
【0072】
リブ60は、一対の壁部90の一方の壁部90(本実施形態では内壁91)と導電本体53(本実施形態では内片57)との間に嵌合する。
【0073】
さらに図5Bに示すように、少なくとも1本(本実施形態では2本)の突条64がリブ60に形成されている。突条64は、導電本体53側に突出している。すなわち、突条64は、第3方向D3他方側(右)に突出している。突条64は、第1方向D1に延びている。突条64は平面視三角形状をなし、突条64の稜線が第3方向D3他方側(右)を向いている。
【0074】
<組み立て方>
次に本実施形態に係る保持部材1の組み立て方について、図9を参照して説明する。
【0075】
保持本体2の凹所30に導電部材5を収納するにあたっては、まず導電部材5の外片58の端部を、保持本体2の外壁92と突き当て面9とで形成される入隅に配置する。このとき導電部材5の傾斜縁部56を、保持本体2の台座81に載せる。
【0076】
次に上記の入隅を支点として、図9の矢印に示すように、導電部材5を時計回りに回転させる。これにより、傾斜縁部56が挟持部8の隙間に挿入され、傾斜縁部56が挟持部8(台座81及び押え部82)によって挟持される(図10参照)。これにより、第1方向D1における導電部材5の位置が固定される。さらに傾斜縁部56の最先端部が食い込み面33に食い込むので、第2方向D2における導電部材5の位置も固定される。
【0077】
次にカバー6を保持本体2に取り付ける。このときカバー6のリブ60が、保持本体2の内壁91と導電部材5の内片57との間に嵌合する。これにより、第3方向D3における導電部材5の位置も固定される。
【0078】
<仮保持状態>
次に仮保持状態について、図7を参照して説明する。仮保持状態とは、光源基板10が基板収納部3に収納され、保持部材1が照明器具本体101に取り付けられる前の状態を意味する。なお、図7では光源基板10を想像線(二点鎖線)で図示している。
【0079】
仮保持状態においては、保持バネ4の弾性力の方が、押えバネ50の弾性力よりも大きい。このとき、保持バネ4の弾性力は、第1方向D1に対して垂直な方向に作用している。これにより、光源基板10が保持される。
【0080】
これに対して、押えバネ50の弾性力は、第1方向D1他方側(下)に作用しているが、押えバネ50の弾性力は、保持バネ4の弾性力よりも小さいので、光源基板10が基板収納部3から脱落しにくくなる。
【0081】
図7に示すように、仮保持状態においては、光源基板10が第2面22から突出している。
【0082】
<取付状態>
次に取付状態について、図8を参照して説明する。取付状態とは、光源基板10を保持した保持部材1が、第2面22を照明器具本体101に向けて照明器具本体101に取り付けられた状態を意味する。なお、保持部材1を照明器具本体101に取り付ける際には、例えばネジ等を用いて保持部材1を照明器具本体101に固定することができる。また図8でも光源基板10を想像線(二点鎖線)で図示している。
【0083】
取付状態においては、押えバネ50の弾性力の方が、保持バネ4の弾性力よりも大きい。保持バネ4は、第1方向D1に対して垂直な方向に弾性力を加えているので、取付状態における保持バネ4の弾性力は、仮保持状態における保持バネ4の弾性力とほぼ同じである。
【0084】
これに対して、押えバネ50の弾性力は、光源基板10の第1方向D1における変位に比例するので、取付状態における押えバネ50の弾性力は、仮保持状態における押えバネ50の弾性力よりも大きくなる。
【0085】
取付状態においては、照明器具本体101によって光源基板10が第1方向D1一方側(上)に押さえ付けられている。そのため、取付状態における光源基板10の第2面22からの突出量の方が、仮保持状態における光源基板10の第2面22からの突出量よりも小さい(図7及び図8参照)。
【0086】
取付状態において、保持本体2の第2面22と、光源基板10の第1方向D1他方側(下)を向く面とは面一でもよいが、第2面22から光源基板10が突出していてもよい。第2面22から光源基板10が突出する場合、突出量は、光源基板10の厚さの40%程度が最大である。なお、第2面22に対して光源基板10が奥まって配置される可能性は低い。なぜなら光源基板10は、第1方向D1他方側(下)に向かって押えバネ50から弾性力を受けているからである。
【0087】
<作用効果>
本実施形態では、仮保持状態においては、保持バネ4の弾性力の方が、押えバネ50の弾性力よりも大きい。そのため、保持部材1を照明器具本体101に取り付ける前に、保持本体2から光源基板10が脱落することを抑制することができる。
【0088】
一方、取付状態においては、押えバネ50の弾性力の方が、保持バネ4の弾性力よりも大きい。すなわち、取付状態においては、押えバネ50が光源基板10を照明器具本体101に押さえ続けることになる。そのため、光源基板10を照明器具本体101に接触させやすくなる。これにより、光源基板10で発生した熱を照明器具本体101へ逃がしやすくなる。照明器具本体101の熱伝導性が高ければ更に効果的である。光源基板10と照明器具本体101との間に熱伝導性の高い部材(例えば熱伝導シート)を介在させることも効果的である。
【0089】
また後述の「3.変形例」のように、押えバネ50は、導電部材5とは別の部材でもよいが、本実施形態のように、押えバネ50が導電部材5の一部であれば、導電部材5が押えバネ50を兼用することで、部品点数を少なくすることができる。
【0090】
また本実施形態では、取付状態における光源基板10の第2面22からの突出量の方が、仮保持状態における光源基板10の第2面22からの突出量よりも小さい。両者の突出量の差は、押えバネ50の弾性力の大きさに影響する。すなわち、両者の突出量の差が小さくなるほど押えバネ50の弾性力は小さくなるが、両者の突出量の差が大きくなるほど押えバネ50の弾性力は大きくなる。そのため、本実施形態では、取付状態における押えバネ50の弾性力を大きくすることができる。
【0091】
また本実施形態では、保持本体2が阻止部7を有しているので、光源基板10を保持本体2に収納する際に、光源基板10が阻止部7に突き当たって移動が阻止される。つまり、阻止部7は、ストッパーとして機能する。そのため、押えバネ50が弾性限界を超えないようにすることができ、押えバネ50の塑性変形を抑制することができる。
【0092】
また本実施形態では、保持バネ4が片持ち梁状をなしているので、樹脂製であっても保持バネ4(特に棒状部42)を長くすれば、撓みやすくなる。そのため、保持バネ4が破損しにくくなる。
【0093】
また本実施形態では、導電部材5の端部(傾斜縁部56)が挟持部8(台座81及び押え部82)によって挟持される。これにより、第1方向D1における導電部材5の位置が固定される。さらに導電部材5の一方の端部(傾斜縁部56)が食い込み面33に食い込むとともに、導電部材5の他方の端部(外片58)が突き当て面9に突き当たるので、第2方向D2における導電部材5の位置も固定される。このようにして、保持部材1が光源基板10を保持する際に、保持本体2に対する導電部材5の第1方向(D1)及び第2方向(D2)に沿った位置ずれを抑制することができる。
【0094】
また本実施形態では、押えバネ50と挟持部8とは、第2方向D2において導電部材5の反対側ではなく、同じ側に配置されている。そのため、押えバネ50が延びる方向に挟持部8が近づくことで、導電本体53の変形を抑制することができる。
【0095】
また本実施形態では、押えバネ50と挟持部8とは、第3方向D3において導電部材5の同じ側ではなく、反対側に配置されている。そのため、押えバネ50が延びる方向において、押えバネ50の先端から挟持部8が離れることで、押えバネ50が撓みやすくなる。
【0096】
本実施形態では、カバー6のリブ60が、保持本体2の壁部90と、導電部材5の導電本体53との間に嵌合する。このように、リブ60によって壁部90と導電本体53との隙間がなくなるので、保持本体2に対する導電部材5の第3方向D3に沿った位置ずれを抑制することができる。
【0097】
さらに本実施形態では、突条64がリブ60に形成されているので、リブ60が、壁部90と導電本体53との間に挿入される際に、突条64の先端(稜線)が潰れる。これにより、リブ60が、壁部90と導電本体53との間に圧入される。そのため、保持本体2に対する導電部材5の第3方向D3に沿った位置ずれを更に抑制することができる。
【0098】
(2)光源基板
次に本実施形態に係る光源基板10について、図11を参照して説明する。光源基板10は、固体発光素子11と、基板12と、を有する。固体発光素子11は、COB(chip on board)方式により基板12に搭載されている。図11では、基板12の第1方向D1一方側(上)の面に固体発光素子11が搭載されている。固体発光素子11は、透光性を有する樹脂で封止され、平面視円形をなす発光部13が形成されている。発光部13の内部には蛍光体が分散される場合もある。
【0099】
基板12は、平面視矩形状(本実施形態ではほぼ正方形)をなす絶縁基板である。基板12には、発光部13を介して対向する2つの隅に電極14が配置されている。2つの電極14は、第1電極141及び第2電極142である。取付状態において、第1電極141は、第1導電部材51の接点54に電気的に接続され、第2電極142は、第2導電部材52の接点54に電気的に接続される。
【0100】
<作用効果>
本実施形態に係る光源基板10は、固体発光素子11が基板12に直接搭載されていることで、放熱性を高めることができる。すなわち、固体発光素子11から生じた熱を速やかに基板12を通して照明器具本体101に逃がすことが可能になる。
【0101】
(3)照明器具
次に本実施形態に係る照明器具100について、図12を参照して説明する。照明器具100は、光源基板10を保持した保持部材1が取り付けられた照明器具本体101(図8参照)と、ケース102と、パネル103と、コネクタハーネス104と、を備える。
【0102】
照明器具本体101としては、例えば、基台等が挙げられる。照明器具本体101と保持部材1との間に、熱伝導シート、絶縁シート、ヒートシンク等が介在してもよい。
【0103】
ケース102は、第1方向D1一方側(上)に開口しており、ケース102には、光源基板10を保持した保持部材1が取り付けられた照明器具本体101が収納されている。ケース102内には反射板等も収納されている。
【0104】
パネル103は、ケース102の開口を塞いでいる。光源基板10から発せられた光は、パネル103を通して外部に出射される。
【0105】
コネクタハーネス104は、ケース102内に収納された保持部材1の導電部材5と、外部電源(図示省略)と、を電気的に接続している。すなわち、外部電源からコネクタハーネス104を通じて、保持部材1に保持された光源基板10に電力が供給される。
【0106】
なお、照明器具100としては、図12に示すものに限定されるものではなく、例えば、地中埋込型、床埋込型、壁直付型等の照明器具も挙げられる。
【0107】
<作用効果>
本実施形態に係る照明器具100は、上述の保持部材1を備えているので、放熱性を向上させることができる。
【0108】
3.変形例
本実施形態では、押えバネ50が導電部材5の一部であるが、押えバネ50は、導電部材5とは別の部材でもよい。
【0109】
本実施形態では、押えバネ50は金属製であるが、押えバネ50は樹脂製でもよい。
【0110】
本実施形態では、保持本体2及びカバー6は樹脂製であるが、両者は同じ樹脂製でも異なる樹脂製でもよい。
【0111】
4.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
【0112】
第1の態様は、光源基板(10)を保持し、照明器具本体(101)に取り付けられる保持部材(1)であって、前記保持部材(1)は、第1面(21)及び前記第1面(21)の反対側の第2面(22)を有し、前記第1面(21)から前記第2面(22)まで貫通し、前記光源基板(10)が前記第2面(22)側から挿入されて収納される基板収納部(3)を有する保持本体(2)と、前記基板収納部(3)に収納された前記光源基板(10)に、前記第1面(21)及び前記第2面(22)を結ぶ第1方向(D1)に対して垂直な方向に弾性力を加える保持バネ(4)と、前記基板収納部(3)に収納された前記光源基板(10)に、前記第1面(21)側から前記第2面(22)側に向けて弾性力を加える押えバネ(50)と、を備える。前記光源基板(10)が前記基板収納部(3)に収納され、前記保持部材(1)が前記照明器具本体(101)に取り付けられる前の仮保持状態においては、前記保持バネ(4)の弾性力の方が、前記押えバネ(50)の弾性力よりも大きい。前記光源基板(10)を保持した前記保持部材(1)が、前記第2面(22)を前記照明器具本体(101)に向けて前記照明器具本体(101)に取り付けられた取付状態においては、前記押えバネ(50)の弾性力の方が、前記保持バネ(4)の弾性力よりも大きい。
【0113】
この態様によれば、光源基板(10)を照明器具本体(101)に接触させやすくなる。
【0114】
第2の態様は、第1の態様に基づく保持部材(1)である。第2の態様では、前記押えバネ(50)が、前記基板収納部(3)に収納された前記光源基板(10)に電気的に接続される導電部材(5)の一部である。
【0115】
この態様によれば、導電部材(5)が押えバネ(50)を兼用することで、部品点数を少なくすることができる。
【0116】
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく保持部材(1)である。第3の態様では、前記仮保持状態において、前記光源基板(10)が前記第2面(22)から突出している。前記取付状態における前記光源基板(10)の前記第2面(22)からの突出量の方が、前記仮保持状態における前記光源基板(10)の前記第2面(22)からの突出量よりも小さい。
【0117】
この態様によれば、取付状態における押えバネ(50)の弾性力を大きくすることができる。
【0118】
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか一つに基づく保持部材(1)である。第4の態様では、前記保持本体(2)が、前記取付状態における前記光源基板(10)の前記第2面(22)側から前記第1面(21)側への移動を阻止する阻止部(7)を更に有する。
【0119】
この態様によれば、押えバネ(50)の塑性変形を抑制することができる。
【0120】
第5の態様は、第1~第4の態様のいずれか一つに基づく保持部材(1)である。第5の態様では、前記保持バネ(4)が、片持ち梁状又は両持ち梁状をなしている。
【0121】
この態様によれば、保持バネ(4)が破損しにくくなる。
【0122】
第6の態様は、第1~第5の態様のいずれか一つに基づく保持部材(1)である。第6の態様では、前記光源基板(10)が、固体発光素子(11)と、前記固体発光素子(11)がCOB方式により搭載された基板(12)と、を有する。
【0123】
この態様によれば、固体発光素子(11)が基板(12)に直接搭載されていることで、放熱性を高めることができる。
【0124】
第7の態様は、照明器具(100)であって、第1~第6の態様のいずれか一つに基づく保持部材(1)と、前記保持部材(1)に保持された光源基板(10)と、前記光源基板(10)を保持した前記保持部材(1)が取り付けられた照明器具本体(101)と、を備える。
【0125】
この態様によれば、放熱性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0126】
1 保持部材
2 保持本体
21 第1面
22 第2面
3 基板収納部
4 保持バネ
5 導電部材
50 押えバネ
53 導電本体
6 カバー
60 リブ
64 突条
7 阻止部
8 挟持部
9 突き当て面
90 壁部
10 光源基板
11 固体発光素子
12 基板
100 照明器具
101 照明器具本体
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12