(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159355
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】スマートフォンケース用アクセサリ及びスマートフォンケース用アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法
(51)【国際特許分類】
A45C 13/30 20060101AFI20241031BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20241031BHJP
A45C 13/02 20060101ALI20241031BHJP
H04M 1/11 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A45C13/30 B
A45C11/00 E
A45C13/02 G
H04M1/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077480
(22)【出願日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】P 2023073439
(32)【優先日】2023-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519126332
【氏名又は名称】株式会社はちみつクリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】100139996
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 洋子
(72)【発明者】
【氏名】田中 義之
【テーマコード(参考)】
3B045
5K023
【Fターム(参考)】
3B045BA26
3B045CE07
3B045DA22
3B045GB02
5K023AA07
5K023BB02
5K023MM03
5K023PP03
5K023PP12
5K023PP13
(57)【要約】
【課題】物品を一体的に安定して持ち運びが可能で、誰でも容易に取り付けが可能で、使い勝手がよく取り付け後の自由度及び利便性が向上する実用的なスマートフォンケース用アクセサリを提供すること。
【解決手段】スマートフォンケース用アクセサリ10であって、連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部110と、端部120a,120bに第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を穿設しバンド部110の両端部110a,110bが取り付けられる平面視四角形状を呈するアジャスタ部120とを具備し、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150にバンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される内周部位の長さL1を調節可能としたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部に密着するようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な複数の調節孔部が外周縁部近傍に穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられるアジャスタ部と、
このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項2】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部に密着するようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部、第二の調節孔部及び第三の調節孔部が両端縁部近傍に穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈するアジャスタ部と、
このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項3】
上記アジャスタ部の各調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及び当該アジャスタ部にて形成されるリングの内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項4】
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部、第二の調節孔部及び第三の調節孔部が外周縁部近傍に当該外周縁部側から内方に向けて順に穿設されて当該バンド部の端部が取り付けられるアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備するスマートフォンケース用アクセサリにあって、
上記バンド部の端部を上記アジャスタ部の最外周縁部に穿設された上記第一の調節孔部に挿通し、
この第一の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第三の調節孔部に挿通し、
この第三の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第二の調節孔部に挿通し、
この第二の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第一の調節孔部に挿通して上記スマートフォンケース用アクセサリを環状に形成し、
上記アジャスタ部を上記スマートフォンケースの外面部側に位置するようにして当該スマートフォンケースの内面部及び外面部に上記バンド部が密着するようにして着脱自在に装着し、
上記スマートフォンケースの内面部側に位置する上記バンド部を圧接するようにして当該スマートフォンケースの内面部側に存するようスマートフォンを着脱自在に装着し、
上記物品取付け部に上記物品を着脱自在に取り付けることを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンに取り付けられるスマートフォンケースに着脱可能に装着されるアクセサリであって、特にカードケース等の他のアクセサリを着脱自在に装着可能としたバンド状のスマートフォンケース用アクセサリ及びスマートフォンケース用アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンの保護、携帯性・運搬性・機能性の向上または見栄えの良さのために種々の専用のスマートフォンケースが提供されてきている。例えば、クレジットカードや名刺を一緒に収納できる手帳タイプのものや、シンプルにストラップのみを取り付け可能としたもの等がある。
【0003】
下記特許文献1には、スマートフォンの操作を安定させるため、保護カバーの背面に設けた持ち手帯が開示されている。このものにあっては、カバー背面の略中央部に長手方向に細長く伸縮自在な軟質材にて持ち手帯を形成し、帯体の中央部につまみ突起を設けることで、つまみ突起をつまんで本体と持ち手帯の間に隙間を作り、そこに指を挿し込んでスマートフォン本体を持てば、不安定な状態で手のひらに乗せて操作する現状と異なり、指がスマートフォン本体に半固定されることにより、不自然な力が入らないため疲れず、落とすこともなく快適なスマートフォンライフを可能とすることを意図したものである。
【0004】
下記特許文献2には、スマートフォン用ハードケースを利用してスマートフォンに取り付けられるスマートフォン用落下防止バンドが開示されている。このものにあっては、スマートフォンとスマートフォン用ハードケースとの間隙に摺動可能に挿通されるテープ状リング半部を設け、テープ状リング半部の両端部に両端部が直接的ないしは間接的に夫々固着された手甲側リング半部と、手甲側リング半部の内面側に両端部を固着された伸縮性帯と、手甲側リング半部に付設された装飾部材とを備えることにより、スマートフォンを安定的に保持できるようにして、落下の防止及び操作性の向上を図るとともに、ファッション性を追求することができるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-215544号公報
【特許文献2】実用新案登録第3177847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
さて、近時は電子マネー機能付き定期券、クレジットカード、キャッシュカード、カードケース、財布、イヤホーンまたは充電用バッテリ等の物品をスマートフォンとともに持ち歩く機会が従来に比して増してきている。これらの物品はスマートフォンとともに一体的に持ち歩けることが望ましく、利便性の観点から当該ニーズも増してきている。既存のスマートフォンケースに物品を収納して対応できる場合もあるが、通常は、別々に持ち歩く場合が一般的である。
【0007】
特許文献1に開示されたものは、スマートフォンの操作を安定させるための保護カバーの持ち手帯であり、物品を一緒に一体的に持ち運べるものではない。また、特許文献1には、そのような思想や発想は見出せず、またそのようなことを意図したものではない。
【0008】
特許文献2に開示されたものは、スマートフォンの落下防止を意図したものであり、物品を一緒に一体的に持ち運べるものではない。また、特許文献2には、そのような思想や発想は見出せず、またそのようなことを意図したものではない。
【0009】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、上述した不具合を解消し、スマートフォンと物品を一緒に一体的に安定して持ち運びできるスマートフォンケース用アクセサリ及び当該アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、誰でも容易に取り付けができ、使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性が向上する実用的なスマートフォンケース用アクセサリ及び当該アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために以下の通りの構成とすることを特徴とする。
【0011】
(1) スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部に密着するようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであって、
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な複数の調節孔部が外周縁部近傍に穿設され当該バンド部の両端部が取り付けられるアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とする。
【0012】
(2) スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部に密着するようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであって、
連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部、第二の調節孔部及び第三の調節孔部が両端縁部近傍に穿設され当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈するアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とする。
【0013】
(3) 上記(1)または(2)記載の構成にあって、上記アジャスタ部の各調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及び当該アジャスタ部にて形成されるリングの内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とする。
【0014】
(4) スマートフォンケース用アクセサリのスマートフォンへの取り付け方法であって、
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部、第二の調節孔部及び第三の調節孔部が外周縁部近傍に当該外周縁部側から内方に向けて順に穿設されて当該バンド部の端部が取り付けられるアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備するスマートフォンケース用アクセサリにあって、
上記バンド部の端部を上記アジャスタ部の最外周縁部に穿設された上記第一の調節孔部に挿通し、この第一の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第三の調節孔部に挿通し、この第三の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第二の調節孔部に挿通し、この第二の調節孔部を挿通した上記バンド部の端部を上記第一の調節孔部に挿通して上記スマートフォンケース用アクセサリを環状に形成し、上記アジャスタ部を上記スマートフォンケースの外面部側に位置するようにして当該スマートフォンケースの内面部及び外面部に上記バンド部が密着するようにして着脱自在に装着し、上記スマートフォンケースの内面部側に位置する上記バンド部を圧接するようにして当該スマートフォンケースの内面部側に存するようスマートフォンを着脱自在に装着し、上記物品取付け部に上記物品を着脱自在に取り付けることを特徴とする。
【0015】
(5) スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部に密着するようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであり、連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な複数の調節孔部の調節孔部が外周縁部近傍に当該外周縁部側から内方に向けて順に穿設され当該バンド部の端部が取り付けられるアジャスタ部と、このアジャスタ部と上記スマートフォンケースの背面部とで挟持され一端部が所望の物品に取り付けられる舌片部とを具備し、上記アジャスタ部の上記調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及びアジャスタ部にて形成される内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とする。
【0016】
(6)上記(5)記載の構成にあって、上記舌片部の他端部は、上記物品に着脱自在に取り付けられるよう機能構成したことを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、スマートフォンと物品とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるものである。
【0018】
また、上記構成によれば、誰でも容易に取り付けができ、使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性が向上するという実用的な効果を奏するスマートフォンケース用アクセサリを提供できるものである。
【0019】
さらに、上記構成によれば、バンド部及びアジャスタ部による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応させることのできるスマートフォンケース用アクセサリを提供できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、スマートフォンと物品とを一緒に一体的に安定して携帯できることは勿論、誰でも容易に取り付けることができ、使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性が向上するという実用的な効果を奏するスマートフォンケース用アクセサリを提供できる。
また、本発明によれば、種々の大きさのスマートフォンケースに対応可能なスマートフォンケース用アクセサリを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す図である。
【
図2】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す上面図である。
【
図3】同実施形態に係わり、バンド部、アジャスタ部及び物品取付け機構部を模式的に示す平面展開図である。
【
図4】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリを装着する前の状態を模式的に示す図である。
【
図5】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリを装着した状態を模式的に示す正面図である。
【
図6】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリを装着した状態を模式的に示す背面図である。
【
図7】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリを装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態を模式的に示す正面図である。
【
図8】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリを装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態を模式的に示す背面図である。
【
図9】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品(二点鎖線で示す)を取り付けた状態を模式的に示す背面図である。
【
図10】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品を取り付けた状態を模式的に示す側面図である。
【
図11】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリのスマートフォンへの取り付けの流れを示す図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す図である(図中、舌片部は二点鎖線で示す)。
【
図13】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す上面図である(図中、舌片部は二点鎖線で示す)。
【
図14】同実施形態に係わり、バンド部、アジャスタ部及び舌片部を模式的に示す平面展開図である。
【
図15】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着する前の状態を模式的に示す図である。
【
図16】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリを装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態の模式的背面図である。
【
図17】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品(二点鎖線で示す)を取り付けた状態の模式的背面図である。
【
図18】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品を取り付けた状態の模式的側面図である。
【
図19】本発明の第3の実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す図である。
【
図20】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す上面図である。
【
図21】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリを装着した状態を模式的に示す背面図である。
【
図22】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリを装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態を模式的に示す背面図である。
【
図23】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品を取り付けた状態を模式的に示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について、
図1乃至
図11を参照して説明する。
【0024】
本実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリ(以下「アクセサリ」)10は、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bを被覆するスマートフォンケース(以下「ケース」)30の内面部30a及び外面部30bを巻くように密着して着脱自在に装着され、所望の物品40を取り付け可能としたものである。
【0025】
即ちアクセサリ10は、バンド部110と、アジャスタ部120と、物品取付け機構部160とから構成される。
バンド部110は、帯状であって、連続した凹凸形状が形成された厚み(T1)が0.5mm以下の化繊の素材より成る。
アジャスタ部120は、その外周縁部の一部である両端縁部120a,120bの近傍に、バンド部110が挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が隣接して穿設され、バンド部110の両端部110a,110bが着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120は、平面視四角形状を呈する硬質性素材、例えば金属からなる。
物品取付け機構部160は、アクセサリ10に物品40を着脱自在に取り付けできるものである。
【0026】
而してアジャスタ部120の第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150は、同一形状で同じ開口面積にて形成されており、バンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節可能としてある。
【0027】
さて、バンド部110の長辺の縁部110c,110dは平坦状を呈し、その内側部位110eには均一の高低差を有する連続した凹凸形状が形成されている。ここで、均一の高低差は、厚み(T1)に等しい。
【0028】
また、バンド部110の素材として化繊を用いる場合、厚み(T)は0.5mm以下が好適である。ただし、バンド部110の素材は、化繊以外であってもよく、また、その厚み(T)も適宜変更可能である。また、連続した凹凸形状は、例えば、帯状の素材の少なくとも一方の面に連続した凸部(突起部)を設けることにより形成されてもよい。また、均一の高低差と厚み(T1)とは、必ずしも等しくなくてもよい。
【0029】
アジャスタ部120は、平面視寸法が33mm(AL)×30mm(AW)で、厚み(T2)が0.7mmの金属板であり、その両端縁部120a,120bの近傍には、バンド部110が挿脱自在に挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が両端縁部120a,120b側から内方に向けて順に平面視長方形状を呈するよう夫々穿設されている。而して第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150にバンド部110を挿通してアジャスタ部120から外方へ指向する部分の長さ(L2,L3)を調節(
図1及び
図2中、矢印A方向または反矢印A方向、矢印B方向または反矢印B方向)することにより、バンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節可能としている。
【0030】
また、アジャスタ部120は、物品40に設けられるホック受け部164に着脱自在に取り付け可能とする複数のホック162から成る物品取付け機構部160が設けられている。
【0031】
ホック162は、第三の調節孔部150,150より内方に位置してアジャスタ部120に例えば四つ設けられており、物品40に設けられたホック受け部164に着脱自在に嵌め込まれることにより、物品40をアクセサリ10に着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120に設けられるホック162の数及び物品40に設けられるホック受け部164の数は、四つに限らず適宜変更可能なことは勿論である。
【0032】
上記構成につき、その作用を以下に説明する。
【0033】
アクセサリ10をケース30に装着するには、先ずバンド部110の両端部110a,110bを第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150に挿通してアジャスタ部120から外方へ指向(
図1及び
図2中、矢印A方向、矢印B方向)するようにし、アジャスタ部120とこれに取り付けられたバンド部110が環状を呈するようにする。即ち、バンド部110及びアジャスタ部120にてリングを形成する。
【0034】
即ち、先ず、バンド部110の端部110a,110bをアジャスタ部120の最外周縁部に穿設された第一の調節孔部130,130に夫々挿通する(
図11のステップS100参照)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられていない面から、バンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に挿通する。
次に、第一の調節孔部130,130に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第三の調節孔部150,150に夫々挿通する(ステップS200)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられている側から、バンド部110の端部110a,110bを第三の調節孔部150,150に挿通する。
続いて、第三の調節孔部150,150に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第二の調節孔部140,140に夫々挿通する(ステップS300)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられていない側から、バンド部110の端部110a,110bを第二の調節孔部140,140に挿通する。
この後、第二の調節孔部140,140に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に夫々挿通する。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられている側から、バンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に挿通する。すると、バンド部110及びアジャスタ部120によってリング状となったアクセサリ10が出来上がる(ステップS400)。
【0035】
而してリング状のアクセサリ10を例えばケース30の上方から下方へ降下させ(
図4中、矢印D方向)、リングの内周側にケース30が存するようにして、あたかもケース30がバンド部110及びアジャスタ部120にて巻かれているような状態にする。このとき、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側に位置させる(ステップS500)。
【0036】
斯様な状態のケース30にスマートフォン20を装着する(ステップS600)。即ち、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bがケース30の内面部30aに密着し、ケース30に被覆されるよう、スマートフォン20にケース30を装着する。すると、バンド部110のうち、ケース30の内面部30aと接する部位は、スマートフォン20及びケース30にて挟持圧迫・圧接されるため、バンド部110は、ほぼ固定または固定された状態になる。
また、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側にてほぼ固定または固定された状態となる。
【0037】
この後、アジャスタ部120のホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む(ステップS700)。すると、ケース30が装着されたスマートフォン20と物品40とが一体化する。
【0038】
ここで、バンド部110の両端部110a,110bまたは一端部110a若しくは他端部110bをアジャスタ部120から外方または内方へ指向するよう長さ(L2及び/またはL3)を調節することにより、アクセサリ10のケース30への取り付け状態の強度調整ができる。
【0039】
続いて、他の物品(不図示)を取り付ける場合は、先ず、ホック162とホック受け部164の嵌め込み状態を解除する。すると、ケース30と物品40の一体化が解除され、以ってスマートフォン20と物品40の一体化が解除される。
【0040】
この後、あらたなホック受け部が設けられた他の物品につき、ホック受け部にホック162を嵌め込むことにより、上述同様にスマートフォン20と他の物品とが一体化される。
【0041】
上記実施形態によれば、ケース30に装着されたアクセサリ10を介してスマートフォン20と物品40とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるため、便利で有用である。
【0042】
また、上記実施形態によれば、誰でも容易にアクセサリ10をケース30に取り付けられるため、軽量で使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性を向上させることができる。
【0043】
さらに、上記実施形態にあっては、極めてシンプルでコンパクトなアクセサリ10を提供できるため、生産性及び経済性の面に於いても優位となるものである。
【0044】
さらに、上記実施形態によれば、バンド部110及びアジャスタ部120による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応できるアクセサリ10を提供できる。しかも、バンド部110には、連続した凹凸が形成されているため滑り難く、ケース30や物品40を確実に保持固定(ほぼ固定含む)できるものである。また、バンド部110を第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150に挿通することにより、バンド部110の緩みを抑制することができるため、所望のリングの大きさを保持できるものである。
【0045】
さらに、アジャスタ部120の背面視面積が物品40の背面視面積よりも小さい場合、スマートフォン20と物品40とを一体化させた際にアジャスタ部120が外部に露呈しないため、見栄えもよいものである。
【0046】
なお、
図9では、アクセサリ10に物品40を取り付けた状態が分かりやすくなるよう、物品40を透視させた状態で図示している。
【0047】
なお、本実施形態では、アジャスタ部120を金属板としたが、アジャスタ部120は、金属板以外、例えば、プラスチック、木、合金等からなる硬質性の素材から成る板であってもよく、また、硬質性の素材以外から成るものであってもよい。
【0048】
また、アジャスタ部120の形状を平面視四角形としたが、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を穿設でき、長さL1を調節できる形状であれば、平面視四角形以外の形状、例えば、角丸四角形、円形または三角形等であってもよい。
また、アジャスタ部120の厚み(T2)を0.7mmとしたが、これに限らず他の厚みでもよいことは勿論である。望ましくは、アジャスタ部120の厚み(T2)は、0.7mm以下が好適である。また、寸法も33mm×30mmに限らず、適宜変更可能である。
また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150の形状は、バンド部110を挿脱自在に挿通することができるのであれば、特に限定されない。また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140と第三の調節孔部150の夫々の大きさは異なっていてもよい。
【0049】
なお、上記実施形態では、アジャスタ部120の両端縁部120a,120bの近傍に第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を夫々穿設したが、一端部120aまたは他端部120bのみに上記調節孔部を穿設し、これらにバンド部110の一端部110aまたは他端部110bのみを取り付けて長さL2またはL3を調節できるようにし、他方をアジャスタ部120に固着するよう構成してもよいことは勿論である。
【0050】
また、上記実施形態では、物品取付け機構部160として、ホック162を用いたが、アクセサリ10に物品を着脱可能に取り付けられるものであれば、その態様はホック162に限定されず、例えば、磁石による磁力接着方式にしてもよく、種々の変形が可能である。
【0051】
また、物品取付け機構部160は、アジャスタ部120と一体形成されていなくともよく、例えば、以下のような構成としてもよい。
即ち、アジャスタ部120には、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150以外の孔部が設けられる。また、物品取付け機構部160は、少なくともいずれかの面にホック162を備えた板状のものである。アクセサリ10に物品40を取り付けるに際しては、上記孔部からホック162が外部に露出し、また、物品取付け機構部160がアジャスタ部120の背面部側(ケース30側)と接するようにして、ホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む。なお、アクセサリ10から物品40が脱落しないよう、物品取付け機構部160の縦長及び横幅の少なくとも一部は、上記孔部の縦長及び横幅よりも大とする。
【0052】
なお、上記実施形態では、アクセサリ10を取り付けたケース30にスマートフォン20を装着させてから物品40を取り付けたが、物品40を取り付けたアクセサリ10をケース30に取り付け、これをスマートフォン20に装着させてもよい。
【0053】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、
図12乃至
図18を参照して説明する。前述第1の実施形態と同一部分、同一機能については、同一符号を付し重複する機能・作用は一部省略して説明する。
【0054】
本実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリ(以下「アクセサリ」)50は、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bを被覆するスマートフォンケース(以下「ケース」)30の内面部30a及び外面部30bを巻くように密着して着脱自在に装着され、所望の物品40を取り付け可能としたものである。
【0055】
即ちアクセサリ50は、バンド部110と、アジャスタ部120と、舌片部170とから構成される。
バンド部110は、帯状であって、連続した凹凸形状が形成された厚み(T1)が0.5mm以下の化繊の素材より成る。
アジャスタ部120は、その両端縁部(外周縁部の一部)120a,120bの近傍に、バンド部110が挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が隣接して穿設され、バンド部110の両端部110a,110bが着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120は、平面視四角形状を呈する硬質性素材、例えば金属からなる。
舌片部170は、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cとに挟持されるものであり、一端部170aを所望の物品40に取り付けることが可能なものである。
【0056】
而してアジャスタ部120の第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150は、同一形状で同じ開口面積にて形成されており、バンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節可能としてある。
【0057】
さて、バンド部110の長辺の両縁部110c,110dは平坦状を呈し、その内側部位110eには均一の高低差を有する連続した凹凸形状が形成されている。ここで、均一の高低差は、厚み(T1)に等しい。
【0058】
なお、バンド部110の素材として化繊を用いる場合、厚み(T)は0.5mm以下が好適である。バンド部110の素材は、化繊以外であってもよく、また、その厚み(T)も適宜変更可能である。また、連続した凹凸形状は、例えば、帯状の素材の少なくとも一方の面に連続した凸部(突起部)を設けることにより形成されてもよい。また、均一の高低差と厚み(T1)とは、必ずしも等しくなくてもよい。
【0059】
アジャスタ部120は、平面視寸法(AL×AW)が33mm×30mmで、厚み(T2)が0.7mmの金属板であり、その両端縁部120a,120bの近傍には、バンド部110が挿脱自在に挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が平面視長方形状を呈するよう夫々穿設されている。而して第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150にバンド部110を挿通してアジャスタ部120から外方へ指向する部分の長さ(L2,L3)を調節(
図12及び
図13中、矢印A方向または反矢印A方向、矢印B方向または反矢印B方向)することにより、バンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)、即ち、スマートフォンケースの内面部及び外面部と接する部位の長さを調節できる。
【0060】
本実施形態では、アジャスタ部120を金属板としたが、アジャスタ部120は、金属板以外、例えば、プラスチック、木、合金等からなる硬質性の素材から成る板であってもよく、また、硬質性の素材以外から成るものであってもよい。
また、アジャスタ部120の形状を平面視四角形としたが、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を穿設でき、長さL1を調節できる形状であれば、平面視四角形以外の形状、例えば、角丸四角形、円形または三角形等であってもよい。
また、アジャスタ部120の厚み(T2)を0.7mmとしたが、これに限らず他の厚みでもよいことは勿論である。望ましくは、アジャスタ部120の厚み(T2)は、0.7mm以下が好適である。また、寸法も33mm×30mmに限らず、適宜変更可能である。
また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150の形状は、バンド部110を挿脱自在に挿通することができるのであれば、特に限定されない。また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140と第三の調節孔部150の夫々の大きさは異なっていてもよい。
【0061】
舌片部170は、物品取付け機構部として機能し、平面視四角形状の軟質性のポリプロピレン(PP)素材であり、その一端部170aは物品40(例えばカードケース)の裏面部位に例えば縫い付けにより取り付けられている。また、舌片部170の他端部170bには、ホック172が設けられており、物品40に設けられるホック受け部174に着脱自在に嵌め込まれるよう構成されている。なお、舌片部170の形状及び大きさは、アクセサリ50及び物品40をケース30に着脱可能に装着できる態様であれば、どのようなものであってもよい。
【0062】
上記構成につき、その作用を以下に説明する。
【0063】
アクセサリ50をケース30に装着するには、先ずバンド部110の両端部110a,110bを第一の調節孔部130、第三の調節孔部150、第二の調節孔部140、第一の調節孔部130の順に挿通してアジャスタ部120から外方へ指向(
図12及び
図13中、矢印A方向、B方向)するようにして、バンド部110及びアジャスタ部120でリングを形成する。
【0064】
次に、このリング状に形成されたアクセサリ50を例えばケース30の上方から下方へ降下させ(
図15中、矢印C方向)、リングの内周側にケース30が存するようにして、あたかもケース30がバンド部110及びアジャスタ部120にて巻かれているような状態にする。このとき、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側に位置させる。
【0065】
続いて、斯様な状態のケース30にスマートフォン20を装着する。即ち、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bがケース30の内面部30aに密着してケース30に被覆されるよう、スマートフォン20にケース30を装着する。すると、バンド部110のうち、ケース30の内面部30aと接する部位は、スマートフォン20及びケース30にて挟持圧迫されるため、バンド部110は、ほぼ固定または固定された状態になる。
また、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側にてほぼ固定または固定された状態となる(
図16参照)。
【0066】
この後、アジャスタ部120が存する部位にて、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cの間に舌片部170を挿通してホック172を物品40のホック受け部174に嵌め込む。すると、ケース30が装着されたスマートフォン20と舌片部170が取り付けられた物品40とが一体化する。
【0067】
ここで、バンド部110の両端部110a,110bまたは一端部110a若しくは他端部110bをアジャスタ部120から外方または内方へ指向するよう長さ(L2及び/またはL3)を調節することにより、アクセサリ50のケース30への取り付け状態の強度調整ができる。
【0068】
続いて、他の物品(不図示)を取り付ける場合は、先ず、ホック172とホック受け部174の嵌め込み状態を解除し、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cの間から舌片部170を引き抜く。これにより、スマートフォン20と物品40との一体化が解除される。
【0069】
この後、あらたな舌片部が設けられた他の物品につき、当該舌片部を介して上述同様にしてスマートフォン20と他の物品とを一体化すればよい。
【0070】
上記実施形態によれば、ケース30に装着されたアクセサリ50を介してスマートフォン20と物品40とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるため、便利で有用である。
【0071】
また、上記実施形態によれば、誰でも容易にアクセサリ50をケース30に取り付けられるため、軽量で使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性を向上させることができる。
【0072】
さらに、上記実施形態にあっては、極めてシンプルでコンパクトなアクセサリ50を提供できるため、生産性及び経済性の面に於いても優位となるものである。
【0073】
さらに、上記実施形態によれば、バンド部110及びアジャスタ部120による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応できるアクセサリ50を提供できる。しかも、バンド部110には、連続した凹凸が形成されているため滑り難く、ケース30や物品40を確実に保持固定(ほぼ固定含む)できるものである。また、バンド部110を第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150に挿通することにより、バンド部110の緩みを抑制することができるため、所望のリングの大きさを保持できるものである。
【0074】
さらに、アジャスタ部120の背面視面積が物品40の背面視面積よりも小さい場合、スマートフォン20と物品40とを一体化させた際にアジャスタ部120が外部に露呈しないため、見栄えもよいものである。
【0075】
なお、
図17では、アクセサリ50に物品40を取り付けた状態が分かりやすくなるよう、物品40を透視させた状態で図示している。
【0076】
なお、上記実施形態では、アジャスタ部120の両端部120a,120bに第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を夫々穿設したが、一端部120aまたは他端部120bのみに上記調節孔部を穿設し、これらにバンド部110の一端部110aまたは他端部110bのみを取り付けて長さL2またはL3を調節できるようにし、他方をアジャスタ部120に固着するよう構成してもよいことは勿論である。
【0077】
また、上記実施形態では、舌片部170の他端部170bにホック172を設け、物品40にホック受け部174を設けたが、舌片部170の他端部170bを物品40に取り付けられるものであれば、その態様は限定されない。また、舌片部170の他端部170bは、物品40に取り付けられなくともよい。
【0078】
また、上記実施形態では、アクセサリ50を取り付けたケース30にスマートフォン20を装着させてから物品40を取り付けたが、物品40を取り付けたアクセサリ50をケース30に取り付け、これをスマートフォン20に装着させてもよい。
【0079】
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態について、
図19乃至
図23並びに
図3、
図4、
図5、
図7、
図10及び
図11を参照して説明する。前述第1の実施形態及び第2の実施形態と同一部分、同一機能については、同一符号を付し重複する機能・作用は一部省略して説明する。
【0080】
本実施形態に係わるアクセサリ10は、前述第1の実施形態と同一の部品構成であり、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bを被覆するケース30の内面部30a及び外面部30bを巻くように密着して着脱自在に装着され、所望の物品40を取り付け可能としたものである。但し、前述第1の実施形態に於けるバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される環状を呈する外観を異にするものである。即ち、前述第1の実施形態に於けるバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される環状につき、物品取付け機構部160を除きあたかも180°反転した外観を呈しており、バンド部110の両端部110a,110bが環状の内周側に位置するのではなく、環状の外周側に位置するようにしてある。
【0081】
さて、アクセサリ10は、バンド部110と、アジャスタ部120と、物品取付け機構部160とから構成される。
バンド部110は、帯状であって、連続した凹凸形状が形成された厚み(T1)が0.5mm以下の化繊の素材より成る。
アジャスタ部120は、その外周縁部の一部である両端縁部120a,120bの近傍に、バンド部110が挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が隣接して穿設され、バンド部110の両端部110a,110bが着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120は、平面視四角形状を呈する硬質性素材、例えば金属からなる。
物品取付け機構部160は、アクセサリ60に物品40を着脱自在に取り付けできるものである。
【0082】
而してアジャスタ部120の第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150は、同一形状で同じ開口面積にて形成されており、バンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節可能としてある。
【0083】
バンド部110の長辺の縁部110c,110dは平坦状を呈し、その内側部位110eには均一の高低差を有する連続した凹凸形状が形成されている。ここで、均一の高低差は、厚み(T1)に等しい。
【0084】
また、バンド部110の素材として化繊を用いる場合、厚み(T)は0.5mm以下が好適である。ただし、バンド部110の素材は、化繊以外であってもよく、また、その厚み(T)も適宜変更可能である。また、連続した凹凸形状は、例えば、帯状の素材の少なくとも一方の面に連続した凸部(突起部)を設けることにより形成されてもよい。また、均一の高低差と厚み(T1)とは、必ずしも等しくなくてもよい。
【0085】
アジャスタ部120は、平面視寸法が33mm(AL)×30mm(AW)で、厚み(T2)が0.7mmの金属板であり、その両端縁部120a,120bの近傍には、バンド部110が挿脱自在に挿通可能な第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150が両端縁部120a,120b側から内方に向けて順に平面視長方形状を呈するよう夫々穿設されている。而して第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150にバンド部110を挿通してアジャスタ部120から外方へ指向する部分の長さ(L2,L3)を調節(
図19及び
図20中、矢印A方向または反矢印A方向、矢印B方向または反矢印B方向)することにより、バンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節可能としている。
【0086】
また、アジャスタ部120は、物品40に設けられるホック受け部164に着脱自在に取り付け可能とする複数のホック162から成る物品取付け機構部160が設けられている。
【0087】
ホック162は、第三の調節孔部150,150より内方に位置してアジャスタ部120に例えば四つ設けられており、物品40に設けられたホック受け部164に着脱自在に嵌め込まれることにより、物品40をアクセサリ10に着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120に設けられるホック162の数及び物品40に設けられるホック受け部164の数は、四つに限らず適宜変更可能なことは勿論である。
【0088】
上記構成につき、その作用を以下に説明する。
【0089】
アクセサリ10をケース30に装着するには、先ずバンド部110の両端部110a,110bを第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150に挿通してアジャスタ部120から外方へ指向(
図19及び
図20中、矢印A方向、矢印B方向)するようにし、アジャスタ部120とこれに取り付けられたバンド部110が環状を呈するようにする。即ち、バンド部110及びアジャスタ部120にてリングを形成する。
【0090】
即ち、先ず、バンド部110の端部110a,110bをアジャスタ部120の最外周縁部に穿設された第一の調節孔部130,130に夫々挿通する(
図11のステップS100参照)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられている面から、バンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に挿通する。
次に、第一の調節孔部130,130に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第三の調節孔部150,150に夫々挿通する(ステップS200)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられてない面側から、バンド部110の端部110a,110bを第三の調節孔部150,150に挿通する。
続いて、第三の調節孔部150,150に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第二の調節孔部140,140に夫々挿通する(ステップS300)。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられている面側から、バンド部110の端部110a,110bを第二の調節孔部140,140に挿通する。
この後、第二の調節孔部140,140に挿通したバンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に夫々挿通する。この際、アジャスタ部120の物品取付け機構部160が設けられていない面側から、バンド部110の端部110a,110bを第一の調節孔部130,130に挿通する。すると、バンド部110及びアジャスタ部120によってリング状となったアクセサリ10が出来上がる(ステップS400)。
【0091】
而してリング状のアクセサリ10を例えばケース30の上方から下方へ降下させ(
図4中、矢印D方向)、リングの内周側にケース30が存するようにして、あたかもケース30がバンド部110及びアジャスタ部120にて巻かれているような状態にする。このとき、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側に位置させる(ステップS500)。
【0092】
斯様な状態のケース30にスマートフォン20を装着する(ステップS600)。即ち、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bがケース30の内面部30aに密着し、ケース30に被覆されるよう、スマートフォン20にケース30を装着する。すると、バンド部110のうち、ケース30の内面部30aと接する部位は、スマートフォン20及びケース30にて挟持圧迫・圧接されるため、バンド部110は、ほぼ固定または固定された状態になる。
また、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側にてほぼ固定または固定された状態となる。
【0093】
この後、アジャスタ部120のホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む(ステップS700)。すると、ケース30が装着されたスマートフォン20と物品40とが一体化する。
【0094】
ここで、バンド部110の両端部110a,110bまたは一端部110a若しくは他端部110bをアジャスタ部120から外方または内方へ指向するよう長さ(L2及び/またはL3)を調節することにより、アクセサリ10のケース30への取り付け状態の強度調整ができる。
【0095】
続いて、他の物品(不図示)を取り付ける場合は、先ず、ホック162とホック受け部164の嵌め込み状態を解除する。すると、ケース30と物品40の一体化が解除され、以ってスマートフォン20と物品40の一体化が解除される。
【0096】
この後、あらたなホック受け部が設けられた他の物品につき、ホック受け部にホック162を嵌め込むことにより、上述同様にスマートフォン20と他の物品とが一体化される。
【0097】
上記実施形態によれば、ケース30に装着されたアクセサリ10を介してスマートフォン20と物品40とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるため、便利で有用である。
【0098】
また、上記実施形態によれば、誰でも容易にアクセサリ10をケース30に取り付けられるため、軽量で使い勝手がよく、取り付け後の自由度及び利便性を向上させることができる。
【0099】
さらに、上記実施形態にあっては、極めてシンプルでコンパクトなアクセサリ10を提供できるため、生産性及び経済性の面に於いても優位となるものである。
【0100】
さらに、上記実施形態によれば、バンド部110及びアジャスタ部120による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応できるアクセサリ10を提供できる。しかも、バンド部110には、連続した凹凸が形成されているため滑り難く、ケース30や物品40を確実に保持固定(ほぼ固定含む)できるものである。また、バンド部110を第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150に挿通することにより、バンド部110の緩みを抑制することができるため、所望のリングの大きさを保持できるものである。
【0101】
さらに、アジャスタ部120の背面視面積が物品40の背面視面積よりも小さい場合、スマートフォン20と物品40とを一体化させた際にアジャスタ部120が外部に露呈しないため、見栄えもよいものである。
【0102】
なお、本実施形態では、アジャスタ部120を金属板としたが、アジャスタ部120は、金属板以外、例えば、プラスチック、木、合金等からなる硬質性の素材から成る板であってもよく、また、硬質性の素材以外から成るものであってもよい。
【0103】
また、アジャスタ部120の形状を平面視四角形としたが、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を穿設でき、長さL1を調節できる形状であれば、平面視四角形以外の形状、例えば、角丸四角形、円形または三角形等であってもよい。
また、アジャスタ部120の厚み(T2)を0.7mmとしたが、これに限らず他の厚みでもよいことは勿論である。望ましくは、アジャスタ部120の厚み(T2)は、0.7mm以下が好適である。また、寸法も33mm×30mmに限らず、適宜変更可能である。
また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150の形状は、バンド部110を挿脱自在に挿通することができるのであれば、特に限定されない。また、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140と第三の調節孔部150の夫々の大きさは異なっていてもよい。
【0104】
なお、上記実施形態では、アジャスタ部120の両端縁部120a,120bの近傍に第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150を夫々穿設したが、一端部120aまたは他端部120bのみに上記調節孔部を穿設し、これらにバンド部110の一端部110aまたは他端部110bのみを取り付けて長さL2またはL3を調節できるようにし、他方をアジャスタ部120に固着するよう構成してもよいことは勿論である。
【0105】
また、上記実施形態では、物品取付け機構部160として、ホック162を用いたが、アクセサリ10に物品を着脱可能に取り付けられるものであれば、その態様はホック162に限定されず、例えば、磁石による磁力接着方式にしてもよく、種々の変形が可能である。
【0106】
また、物品取付け機構部160は、アジャスタ部120と一体形成されていなくともよく、例えば、以下のような構成としてもよい。
即ち、アジャスタ部120には、第一の調節孔部130、第二の調節孔部140及び第三の調節孔部150以外の孔部が設けられる。また、物品取付け機構部160は、少なくともいずれかの面にホック162を備えた板状のものである。アクセサリ10に物品40を取り付けるに際しては、上記孔部からホック162が外部に露出し、また、物品取付け機構部160がアジャスタ部120の背面部側(ケース30側)と接するようにして、ホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む。なお、アクセサリ10から物品40が脱落しないよう、物品取付け機構部160の縦長及び横幅の少なくとも一部は、上記孔部の縦長及び横幅よりも大とする。
【0107】
なお、上記実施形態では、アクセサリ10を取り付けたケース30にスマートフォン20を装着させてから物品40を取り付けたが、物品40を取り付けたアクセサリ10をケース30に取り付け、これをスマートフォン20に装着させてもよい。
【0108】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変形が可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0109】
10,50 …スマートフォンケース用アクセサリ(アクセサリ)
20 …スマートフォン
20a …背面部
20b …側面部
30 …スマートフォンケース(ケース)
30a …内面部
30b …外面部
40 …物品
110 …バンド部
120 …アジャスタ部
130 …第一の調節孔部
140 …第二の調節孔部
150 …第三の調節孔部
160 …物品取付け機構部
162,172 …ホック
164,174 …ホック受け部
170 …舌片部