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特開2024-159361クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器
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  • 特開-クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器 図1
  • 特開-クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器 図2
  • 特開-クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159361
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A61N1/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023082615
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】595130115
【氏名又は名称】米田 勉
(71)【出願人】
【識別番号】523184146
【氏名又は名称】高橋 義博
(71)【出願人】
【識別番号】523182407
【氏名又は名称】本吉 和征
(72)【発明者】
【氏名】米田 勉
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ01
4C053JJ02
4C053JJ05
4C053JJ24
4C053JJ40
(57)【要約】
【課題】高周波・低周波治療器およびEMSの電圧駆動型は印加電圧と人体抵抗により人体に流れる電流は制限され電流を増やすことができない難点があり、電流を増やす場合は電圧を上げるしか方法がないが、電流駆動型は人体抵抗の影響を受けず自在な電流を流すことが可能となる。
【解決手段】流す電流を指定する強弱電圧を外部電源電圧まで増幅できる増幅器の出力をコンパレータを用いた電圧電流変換器により、人体に流したい電流を自在に可変できる高周波・低周波治療器およびEMS。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波・低周波治療器およびEMSにおいて、特定周波数を発生する手段と、発生した特定周波数からプラス電圧とマイナス電圧を出力する手段と、プラス電圧とマイナス電圧を出力する際に外部からの指令でプラス電圧とマイナス電圧の電圧値を可変する手段と、可変されたプラス電圧とマイナス電圧をプラス電流とマイナス電流に変換する手段と、変換された電流を特定周波数の周期ごとにプラス電流とマイナス電流を交互に入れ替える手段と、交互に入れ替えた電流を人体の特定部位に流し込む手段を有する高周波・低周波治療器およびEMS。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可変型電流駆動方式による、かつ特定周波数の周期ごとにプラス電流とマイナス電流を交互に入れ替えて、人体に指定した電流を流し込む、高周波・低周波治療器およびEMSに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年は健康志向が高まり肩こりや腰痛緩和のための高周波・低周波治療器、および運動不足による体力低下を防止する筋肉刺激用のEMSが市販されている。
【0003】
市販されているEMSおよび高周波・低周波治療器は一次電池あるいは二次電池を用いた方式が多く、電圧は3Vから5V程度が使用されており、この電池電圧を調節することで人体に電流を流す電圧駆動型が主流になっている。
【0004】
人体表面抵抗は2Kオームから4Kオームと言われており、オームの法則により電池電圧を人体表面抵抗値で割り算した電流が流れることになるが、人によって表面抵抗に個体差があるので同じ電流でも個人によって効果が異なることが多いのである。
【0005】
EMSおよび高周波・低周波治療器ともに効果があるのは印加電圧ではなく、人体に流す電流であり、流す電流は人の持つ人体抵抗の個体差で異なるが、電圧駆動型では印加した電圧以上の電流は流すことができず、それ以上の電流が必要であっても流せないのが現状である。
【0006】
更に、人体を電気的等価回路で表すと、コンデンサと抵抗の直列回路と看做すことが知られている、人体は直流的には高抵抗であるが交流的には低抵抗であり、これはコンデンサの特徴として直流電流は阻止するが交流電流は流れることを意味する。交流電流が流れやすいのはコンデンサの電荷移動により生じる事であり、特定交流信号である電流をプラスとマイナスを固定で流すとコンデンサの電荷が残り、流す電流が減少する要因になるので、特定交流信号の周期ごとに電流のプラスとマイナスを交互に入れ替えると、コンデンサに残った電荷がリセットされ、流れる電流の減少阻害要因を排除できることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、電圧駆動型は印加電圧と人体抵抗により人体に流れる電流は制限され電流を増やすことができない難点があり、電流を増やす場合は電圧を上げるしか方法がなく、装置が大きくなるのと、電源コストが上昇するデメリットがある。同じ印加電圧でも電流駆動型は人体に流す電流を人体抵抗の影響を受けずに、人体抵抗より十分小さな疑似抵抗を人体抵抗と看做し、人体に流す電流を可変できる点である。
【課題を解決しようとする手段】
【0008】
本発明はCPUあるいはFPGAなどのデジタル半導体を用いて、プログラムにより特定周波数を発生し、その特定周波数をCPU内部のDAコンバータまたはFPAG半導体などに外部のDAコンバータを用いて、外部からのスイッチあるいはボリュームの入力条件に従って特定周波数と増減した刺激強度電圧に変換し出力する。
【0009】
その出力された電圧はCPU付帯のDAコンバータあるいはFPGA半導体に接続されたDAコンバータの最大電圧は半導体の電源電圧である+3.3Vや+5V程度が最大値なので、その電圧をそのまま使用できないため、OPAMPを用いて外部から供給する電流を確保するための電圧まで増幅できるものとし、プラス電圧はDAコンバータ出力電圧の+3.3Vまたは+5VをOPAMPの非反転増幅回路により外部プラス電圧まで増幅し、マイナス電圧はDAコンバータ出力電圧の+3.3Vまたは+5VをOPAMPの反転増幅回路により外部マイナス電圧まで増幅できるものとする。
【0010】
更に、そのOPAMPを用いて増幅されたプラス電圧出力は比較半導体であるコンパレータの入力であるプラス側に供給し、コンパレータの出力はトランジスタのベース側に供給し、トランジスタのコレクタ側には電流を確保するための外部プラス電圧を供給する。トランジスタのエミッターには電流検出用の疑似抵抗が接続され直流遮断用コンデンサを介して人体に電流を供給する、同時に疑似抵抗により流れる電流を電圧に変換し、コンパレータの入力であるマイナス側に供給すると、コンパレータの入力であるプラス側とマイナス側の差分がコンパレータの出力電圧となり指定された一定の電流を人体に供給する帰還回路の形成による定電流源となる。この定電流源の電流値はコンパレータの入力のプラス側の印加電圧を疑似抵抗値で割り算した電流値であることが知られている。即ち、コンパレータのプラス入力側に印加する電圧により固有の人体抵抗の影響を受けずに人体に流れる電流を可変できることである。マイナス側回路も同じであることは言うまでもない。
【0011】
更に、人体に流す可変電流のプラス電流とマイナス電流を特定周波数の周期ごとに入れ替えることにより、即ち、クロス方式により人体容量であるコンデンサの電荷をリセットし、コンデンサに蓄積された電荷の影響による人体電流の流れを阻害する要因も排除できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のクロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器は、市販されているEMSや高周波・低周波治療器に使用されている電圧駆動型では人体抵抗の影響を受け、人体に流す電流が制限され、より以上の電流を流す場合は電圧を上げるしか方法がないが、電流駆動型は人体抵抗の影響を受けずに人体に流す電流を可変できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器の全体構成図である。
図2】クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器のシステム構成図である。
図3】クロス方式電流駆動型EMS高周波・低周波治療器の電流駆動回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
CPUあるいはFPGAを用い、プログラムにより作成した刺激アルゴリズムの周波数を外部SWなどから指示した刺激レベルをCPU内部あるいはFPGA外部のDAコンバータより出力する。DAコンバータからの刺激強度可変電圧を外部電源電圧まで電圧増幅する増幅回路を形成する。この電圧増幅された電圧を比較回路に入力し、その比較回路の出力を人体に電流を流すトランジスタ回路を形成する。人体に流れる電流を検出する疑似抵抗に生じる電圧を比較回路に帰還し、比較回路の差分出力がトランジスタを介して指定可変電圧に比例した可変電流を生成する電圧電流変換回路を形成する。更に、刺激アルゴリズムの周波数の周期ごとに人体に流すプラス電流とマイナス電流を交互に入れ替えるSW回路を形成する。
【実施例0015】
図1は本発明の全体構成図であり、操作ユニットの中に動作状態をモニタするTFT・LCDを用いた表示パネル。動作を指示するスタート・ストップSW、各種動作モードを指定するMODEスイッチ、刺激を与える電流値の強弱を指定する+と-スイッチ、及び操作ユニットの外部に電流出力を人体に流すためのリード線と人体パッドを示している。10は操作ユニット、20はTFT・LCD表示パネル、30はSWパネル、40はプラス側リード線、50はプラス側人体パッド、60はマイナス側リード線、70はマイナス側人体パッド。
【0016】
図2は本発明のシステム構成図であり、刺激アルゴリズムはメモリに記憶し、操作SWパネルからの指示でMODE選択、強弱選択および動作確認用のTFT・LCD表示器にCPUのプログラムにより表示され、操作パネルSWのSTARTにより刺激信号をDAコンバータから出力することを示している。80はCPU,90はメモリ、100はTFT・LCD表示器、110はSWパネル、120はDAコンバータ、130はプラス側電圧増幅器、140はプラス側電圧電流変換器、150はマイナス側電圧増幅器、160はマイナス側電圧電流変換器、170はクロススイッチ、180はプラス側出力端子、190はマイナス側出力端子。
【0017】
図3は本発明のクロス方式電流駆動回路構成図であり、刺激アルゴリズムのプログラムはメモリに記憶し、SWパネルのMODEスイッチで指定した刺激アルゴリズムをSWパネルのSTARTスイッチによりDAコンバータから電圧出力するとともに、SWパネルの+あるいは-スイッチにより刺激アルゴリズムの強弱レベルを可変し、可変されたDAコンバータの電圧出力は非反転増幅器により外部プラス電圧まで増幅し、その増幅されたプラス電圧を反転増幅器に入力して外部マイナス電圧まで増幅する。各々の増幅された電圧はコンパレータの+端子に入力され出力はバイアス抵抗を介してトランジスタのベースに入力し、外部電源電圧からベース電圧に比例した電流に変換し直流遮断コンデンサとクロスSW回路を介して人体に電流を流し込む、同時に電流検出疑似抵抗に流れる電流を電圧に変換し、コンパレータの一側端子に帰還すると、コンパレータの+端子と-端子電圧の差分がコンパレータ出力となり指示された強弱レベルに比例した電流を供給できることになる。更に、クロスSW1とクロスSW2により刺激アルゴリズムの周期ごとにプラス電流とマイナス電流を切り替えることを示している。プラス側もマイナス側も動作は同じであるがプラス側トランジスタはNPN型、FETならNチャネルを用い、マイナス側トランジスタはPNP型、FETならPチャネルを用いる違いがある。200はプラス側非反転増幅器、210はプラス側コンパレータ、220はプラス側バイアス抵抗、230はプラス側バイアス抵抗、240は電流供給トランジスタ、250はプラス側電流検出疑似抵抗、260はプラス側直流遮断コンデンサ、270はクロスSW1、280はクロスSW2、290はプラス側出力端子、300はマイナス側反転増幅器、310はマイナス側コンパレータ、320はマイナス側バイアス抵抗、330はマイナス側バイアス抵抗、340はマイナス側電流供給トランジスタ、350はマイナス側電流検出疑似抵抗、360はマイナス側直流遮断コンデンサ、370はクロスSW1、380はクロスSW2、390はマイナス側出力端子。
【産業上の利用可能性】
【0018】
外部からの指令に応じて流したい電流を可変する必要のある高周波・低周波治療器およびEMS、車両用のトルクコンバータ、フルブリッジ型PWMモータインバータなどのモータトルクを自在に可変する用途に適用できる。
【符号の説明】
【0019】
10 操作ユニット
20 TFT・LCD表示パネル
30 SWパネル
40 プラス側リード線
50 プラス側人体パッド
60 マイナス側リード線
70 マイナス側人体パッド
80 CPU
90 メモリ
100 TFT・LCD表示器
110 SWパネル
120 DAコンバータ
130 プラス側電圧増幅器
140 プラス側電圧電流変換器
150 マイナス側電圧増幅器
160 マイナス側電圧電流変換器
170 クロススイッチ
180 プラス側出力端子
190 マイナス側出力端子
200 プラス側非反転電圧増幅器
210 プラス側コンパレータ
220 プラス側バイアス抵抗
230 プラス側バイアス抵抗
240 プラス側電流供給トランジスタ
250 プラス側電流検出疑似抵抗
260 プラス側直流遮断コンデンサ
270 クロスSW1
280 クロスSW2
290 プラス側出力端子
300 マイナス側反転電圧増幅器
310 マイナス側コンパレータ
320 マイナス側バイアス抵抗
330 マイナス側バイアス抵抗
340 マイナス側電流供給トランジスタ
350 マイナス側電流検出疑似抵抗
360 マイナス側直流遮断コンデンサ
370 クロスSW1
380 クロスSW2
390 マイナス側出力端子
図1
図2
図3