(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159362
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】マルチスキャン方式ドローン金属探知機
(51)【国際特許分類】
G01V 3/10 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G01V3/10 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023082616
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】595130115
【氏名又は名称】米田 勉
(71)【出願人】
【識別番号】523184146
【氏名又は名称】高橋 義博
(71)【出願人】
【識別番号】523182407
【氏名又は名称】本吉 和征
(72)【発明者】
【氏名】米田 勉
【テーマコード(参考)】
2G105
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105BB05
2G105DD02
2G105EE02
2G105HH06
(57)【要約】
【課題】人間が入り込めない地雷などが埋設された危険な広範囲の場所で、ループコイルを複数配置したプラスチック板をドローンにより飛行して金属を探知し、探知した金属の場所を特定することを可能とする。
【解決手段】ループコイルを複数配置したプラスチック板をドローンが吊り上げて広範囲を飛行し、ループコイルで金属を探知した場所を特定し、特定した場所情報をドローンの無線を介してGPSデータをタブレットPCへ伝送して地図情報にマーキングする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁力を発生するループコイルを平面上に複数配置する手段と、複数配置したループコイルを複数分順次マルチスキャンする手段と、マルチスキャンした各々のループコイルで金属を探知する手段と、金属を探知した場所を特定して記憶する手段と、複数の平面上に配置したループコイルのプラスチック板をドローンに取り付ける手段を有するマルチスキャン方式ドローン金属探知機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金属探知用のループコイルを平面上の取り付け板に複数配置し、配置した複数のループコイルを順次マルチスキャンし、どのループコイルが金属を探知したかを記憶し、場所を特定するとともに、ループコイルを取り付けた平面上の板をドローンに取り付け、ドローンを飛行させて面で金属を探知する金属探知機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年は地雷探知用の人間が操作するハンディ型の金属探知機が使用されているが、金属探知は点でしか検知できず、場所の特定は人間が旗を設置するなどの方法しかなく、人間が歩いて操作するので危険を伴うことがあり、現在でも多数の犠牲者が出ている。
【0003】
特に対人地雷は小さくて土中に埋めてあることが多く目視での検知は不可能であり、ハンディ型の金属探知機では人間が危険な地域を歩いて探知するしか手段がないのである。
【0004】
また世界中に既に埋設された対人地雷は6000万個~7000万個とニュースなどの発表があったのは知られているが、地雷探知を人間が介在せずに自動的に探知する手段がないのが現状である。
【0005】
世界中の地雷が埋設されている危険地帯で人間が介在することなしで、自動的に地雷を探知できることが切望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、一般的な金属探知機はハンディ型で人間が手で持ち、面ではなく点でしか金属探知ができず、探知するにも時間がかかり効率が悪く、特に埋設地雷探知は命の危険が伴うが、金属探知するループコイルを複数配置した面上の板をドローンが吊り上げて、探知場所の上空を飛行して地雷などの金属を面で探知する点である。
【課題を解決しようとする手段】
【0007】
本発明はループコイルを丸あるいは四角の軽いプラスチック板に複数配置し、各々のループコイルをマルチプレックス方式、即ち、スイッチにより切り替えて、順次信号を1つの探知回路で検出することで、コストの削減、高い効率性、軽量化を特徴とする。
【0008】
更に、面上に配置したループコイルには番号またはアドレスを付与し、金属を探知したループコイルの場所を特定記憶し、ドローンに接続したインタフェースを介して、その探知場所情報をドローンに伝達し、その伝達情報のGPSデータを無線によりドローンをリモート操作するタブレットPCへ送信することで、タブレットPCの地図データにGPSで取得した位置情報をマーキングできることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のマルチスキャン方式ドローン金属探知機は一般的に使用されているハンディ型の金属探知機のように人間が手で持って、歩きながら探知するのではなく、ドローンが吊り上げて、広い範囲を人間の介在なしで、地雷が埋設された危険な場所であっても自動的に探知でき、かつ探知場所を特定してGPSの位置情報を地図データに残し、前もって危険を回避できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】マルチスキャン方式ドローン金属探知機の全体構成図である。
【
図2】マルチスキャン方式ドローン金属探知機のシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
軽量のプラスチック板にループコイルを複数配置し、発振回路からの交流電圧をループコイルへ印加し、コイルに発生した磁力に金属が近づくと本来の交流電圧のレベルが低下し、その交流電圧を比較回路の閾値以上か以下かで金属を探知する。そのループコイルを配置したプラスチック板を取り付けフックによりドローンと接続し、ドローンが飛行中に特定の範囲の金属を探知する。
【実施例0012】
図1は本発明の実施例の全体構成図であり、上面図と側面図を示している。この実施例では軽量のプラスチック板に複数のループコイルを配置し、板の中央部分に制御基板を具備し、ドローンと接続するためのフックを示している。10はドローン本体、20はループコイル取り付け板、30はドローンプロペラ、40はループコイル、50はドローン接続フック、60は制御基板。
【0013】
図2は本発明の実施例のシステム構成図であり、複数のループコイルと制御回路とはマルチプレックサーによりスイッチで切り替えながら順次発振回路からの交流電圧を印加し、その交流電圧を整流平滑回路により脈流電圧に変換し、その脈流電圧を比較回路の閾値と比較して金属が探知したかどうかを判定し、その探知したループコイルの特定番号はインタフェースを介してドローンへ伝達し、ドローンは無線により特定した場所のGPS情報をタブレットPCへ転送し、地図情報に金属探知した場所をマーキングすることを示している。70はループコイル、80はマルチプレックサー、90は発振回路、100は整流平滑回路、110は比較回路、120はCPU、130はUSBインタフェース、140はPIOインタフェース。