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特開2024-159371カバー紙、便座カバー、便座及び便器
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  • 特開-カバー紙、便座カバー、便座及び便器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159371
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】カバー紙、便座カバー、便座及び便器
(51)【国際特許分類】
   A47K 13/16 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A47K13/16
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086114
(22)【出願日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202320989686.6
(32)【優先日】2023-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523196862
【氏名又は名称】珠海緑房子科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhuhai Greenhouse Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 105, No. 6 Baohua Road, Hengqin New Area, Zhuhai City, Guangdong Province, 519000, China.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 水浩
【テーマコード(参考)】
2D037
【Fターム(参考)】
2D037AE02
2D037AE08
2D037AE29
2D037AE35
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】本願は、カバー紙、便座カバー、便座及び便器を提供し、便器の技術分野に関する。カバー紙100は、カバー紙シートを含み、カバー紙シートが複数設けられ、複数のカバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々のカバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップ130が設けられている。本願では、複数層のカバー紙シートが超音波溶着されている。
【効果】便器の使用の際、利用者は、易引裂きストリップを引き裂いて最外層のカバー紙シートを交換するだけで済み、便器の衛生性を向上させ、利用者の快適性を向上させることができる。また、カバー紙シートが超音波溶着されていることで、紙層を最適な密着度合になるまで貼合されるように制御可能であり、利用者は、カバー紙シートを交換する時に一度で引き剥がし易くなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー紙であって、カバー紙シートを含み、
前記カバー紙シートが複数設けられ、複数の前記カバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々の前記カバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップが設けられ、各々の前記カバー紙シートの中部には、第一貫通孔が開設されている、ことを特徴とするカバー紙。
【請求項2】
前記カバー紙シートは、折り起こし部及び作業部を含み、前記折り起こし部の辺側には、前記易引裂きストリップが設けられ、前記作業部の中部には、前記第一貫通孔が開設されている、ことを特徴とする請求項1に記載のカバー紙。
【請求項3】
前記カバー紙シートは、防水層及び吸水層を有し、前記吸水層は、前記防水層の一方側に貼着され、前記防水層における前記吸水層から離反した側は、人体に接触するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載のカバー紙。
【請求項4】
前記カバー紙シートの厚さは、0.02~0.06mmである、ことを特徴とする請求項2に記載のカバー紙。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載のカバー紙と、
前記カバー紙シートが貼り付けられたカバー本体とを含む、ことを特徴とする便座カバー。
【請求項6】
前記カバー紙には、第二貫通孔が開設され、前記第二貫通孔と前記第一貫通孔とは、対応して設けられている、ことを特徴とする請求項5に記載の便座カバー。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の便座カバーと、
前記便座カバーが着脱可能に取り付けられた便座本体とを含む、ことを特徴とする便座。
【請求項8】
前記カバー本体における前記カバー紙シートから離反した側には、第一磁石が設けられ、前記便座本体における前記カバー本体に近接した側には、第二磁石が設けられており、前記第一磁石と前記第二磁石との協働により、前記カバー本体が前記便座本体に吸着される、ことを特徴とする請求項7に記載の便座。
【請求項9】
前記第二磁石が複数設けられ、複数の前記第二磁石は、前記便座本体上に周方向に分布しており、前記第一磁石が複数設けられ、複数の前記第一磁石と複数の前記第二磁石とは、1対1で対応して設けられている、ことを特徴とする請求項8に記載の便座。
【請求項10】
請求項7~9の何れか一項に記載の便座を含む、ことを特徴とする便器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、便器の技術分野に関し、特にカバー紙、便座カバー、便座及び便器に関する。
【背景技術】
【0002】
便器は、人々の生活に広く浸透し、公衆トイレ及び家庭用トイレの何れにおいても、よく見かけるものであり、便器が使用中に人体に直接接触するため、便座に対する洗浄、衛生要件は、非常に重要である。
【0003】
公衆トイレには、通常、利用者の快適性を向上させるために便座カバーが設けられている。しかし、従来の便座カバーは、フィルムプラスチック製のものがあり、皺が生じ易いとともにフィルム袋の交換時間が長く、機械故障も発生し易く、また、壁に掛けられたカバーを採用するものもあり、使用時にカバーを取って便座上に載せるようになるが、位置合わせが容易ではないとともに、長期間に亘って壁に置くと、汚れ易くなってしまう。そこで、カバー紙、便座カバー、便座及び便器を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本願の目的は、従来技術における便座カバーの交換が煩雑であり、汚れ易いという課題を解決するためのカバー紙、便座カバー、便座及び便器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本願には、以下の技術案が採用されている。
第一局面において、本願の実施例は、カバー紙であって、カバー紙シートを含み、
前記カバー紙シートが複数設けられ、複数の前記カバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々の前記カバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップが設けられ、各々の前記カバー紙シートの中部には、第一貫通孔が開設されている、カバー紙を提供している。
【0006】
第一局面の一実施例において、前記カバー紙シートは、折り起こし部及び作業部を含み、前記折り起こし部の辺側には、前記易引裂きストリップが設けられ、前記作業部の中部には、第一貫通孔が開設されている。
【0007】
第一局面の一実施例において、前記カバー紙シートは、防水層及び吸水層を有し、前記吸水層は、前記防水層の一方側に貼着され、前記防水層における前記吸水層から離反した側は、人体に接触するために使用される。
【0008】
第一局面の一実施例において、前記カバー紙シートの厚さは、0.02~0.06mmである。
【0009】
第二局面において、本願の実施例は、
上記の何れか1つの実施例に記載のカバー紙と、
前記カバー紙シートが貼り付けられたカバー本体とを含む、便座カバーを更に提供している。
【0010】
第二局面の一実施例において、前記カバー紙には、第二貫通孔が開設され、前記第二貫通孔と前記第一貫通孔とは、対応して設けられている。
【0011】
第三局面において、本願の実施例は、
上記の何れか1つの実施例に記載の便座カバーと、
前記便座カバーが着脱可能に取り付けられた便座本体とを含む、便座を更に提供している。
【0012】
第三局面の一実施例において、前記カバー本体における前記カバー紙シートから離反した側には、第一磁石が設けられ、前記便座本体における前記カバー本体に近接した側には、第二磁石が設けられており、前記第一磁石と前記第二磁石との協働により、前記カバー本体が前記便座本体に吸着される。
【0013】
第三局面の一実施例において、前記第二磁石が複数設けられ、複数の前記第二磁石は、前記便座本体上に周方向に分布しており、前記第一磁石が複数設けられ、複数の前記第一磁石と複数の前記第二磁石とは、1対1で対応して設けられている。
【0014】
第四局面において、本願の実施例は、上記の何れか1つの実施例に記載の便座を含む、便器を更に提供している。
【発明の効果】
【0015】
従来技術に比べて、本願の有益な効果は、以下の通りである。本願では、カバー紙、便座カバー、便座及び便器が提案されており、カバー紙は、カバー紙シートを含み、カバー紙シートが複数設けられ、複数のカバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々のカバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップが設けられ、各々のカバー紙シートの中部には、第一貫通孔が開設されている。このようにして、便器の使用の際、利用者は、易引裂きストリップを引き裂いて最外層のカバー紙シートを交換するだけで済み、便器の衛生性を向上させ、利用者の快適性を向上させることができる。また、カバー紙シートが超音波溶着されていることで、紙層を最適な密着度合になるまで貼合されるように制御可能であり、利用者は、カバー紙シートを交換する時に一度で引き剥がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願の実施例に係る技術案をより明確に説明するために、以下、実施例で使用する必要のある図面を簡単に紹介するが、理解されたいのは、以下の図面は、本願のいくつかの実施例を示したものに過ぎないため、本発明の範囲に対する制限として見なされるべきではない。当業者にとっては、創造的な労働を払わずに、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
図1図1は、本願のいくつかの実施例におけるカバー紙の構造を示した模式図である。
図2図2は、本願のいくつかの実施例における便座の構造を示した模式図である。
図3図3は、本願のいくつかの実施例におけるカバー紙の断面構造を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本願の実施例を詳しく説明し、前記実施例が図面に例示的に示され、そのうち、終始同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素や同一又は類似の機能を有する要素を示す。図面を参照して次に説明される実施例は、例示的なものであり、本願を解釈するためのものに過ぎず、本願に対する制限として理解されるべきではない。
【0018】
本願の説明において、理解されたいのは、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語によって指し示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にし、説明を簡素化するために使用されるが、示される装置又は要素が特定の方位を持たなければならず、特定の方位で構成及び操作しなければならないことを指し示したり、暗示したりするものではないため、本発明に対する制限として理解されるべきではない。
【0019】
また、「第一」、「第二」という用語は、説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指し示したり、暗示したりするものではなく、指し示される技術的特徴の数量を暗黙的に示すものでもない。したがって、「第一」、「第二」によって限定された特徴は、当該特徴を1つ又はそれ以上明示的又は暗黙的に含み得る。本願の説明において、「複数」とは、明確な限定が別途にない限り、2つ又はそれ以上を意味する。
【0020】
本願において、別途に規定や特段のない限り、「取り付け」、「繋ぐ」、「接続」、「固定」等の用語については、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定的な接続であってもよいし、着脱可能な接続であってもよい。又は、一体的な接続であってもよい。機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよい。直接的な接続であってもよいし、中間媒介を介した間接的な接続であってもよい。また、2つの要素の内部の連通又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0021】
本願において、別途に規定や特段のない限り、第一特徴が第二特徴の「上」又は「下」にあることは、第一特徴と第二特徴とが直接接触してもよく、又は、第一特徴と第二特徴とが中間媒体を介して間接接触してもよい。更に、第一特徴が第二特徴「の上」、第二特徴の「上方」及び第二特徴の「上の方」にあることは、第一特徴が第二特徴の真上及び斜め上方にあることであってもよく、又は、第一特徴の水平高さが第二特徴よりも高いことだけを示してもよい。第一特徴が第二特徴「の下」、第二特徴の「下方」及び第二特徴の「下の方」にあることは、第一特徴が第二特徴の真下及び斜め下方にあることであってもよく、又は、第一特徴の水平高さが第二特徴よりも小さいことだけを示してもよい。
【0022】
本願の実施例は、便器の便座カバーの交換に使用可能なカバー紙100、便座カバー、便座及び便器を提供している。本願によるカバー紙100、便座カバー、便座及び便器は、便器の衛生性を向上させ、利用者の快適性を向上させることができる。
【0023】
図1に示すように、本願の実施例は、カバー紙100を提供しており、カバー紙100は、カバー紙シートを含み、カバー紙シートが複数設けられ、複数のカバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々のカバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップ130が設けられ、各々のカバー紙シートの中部には、第一貫通孔140が開設されている。
【0024】
カバー紙100は、便座に取り付けられ、複数のカバー紙シートの積層及び貼合により、各々のカバー紙シートは、使い捨て製品とされており、利用者は、用便の際、自身の衛生安全を守るために、使用前に、空間に露出されている最外層のカバー紙シートを引き剥がして、次の層のカバー紙シートを使用すればよい。
【0025】
本実施例において、複数のカバー紙シートが超音波溶着プロセスによって互いに貼合されることで、複数のカバー紙シートを最適な密着度合になるまで貼合されるように制御可能であり、利用者は、カバー紙シートを引き剥がすとき、最外層のカバー紙シートを一度で引き剥がすことができ、使用効率が向上され、操作し易い。
【0026】
易引裂きストリップ130は、カバー紙シートの1つの辺側に位置し、且つ各々のカバー紙シートの易引裂きストリップ130は、相対的に独立した状態にあり、即ち、隣り合う2つのカバー紙シート同士は、易引裂きストリップ130の部位を除き、全て接着状態にある。易引裂きストリップ130を設けることで、使用の際、操作者は、最外層のカバー紙シートの易引裂きストリップ130をつまんで、そっと引き剥がすだけで済み、安全で衛生的であり、使用し易い。
【0027】
各々のカバー紙シートの第一貫通孔140が完全に揃われるとともに、第一貫通孔140と便座の便座孔とが完全に揃われるように積層して設けられており、操作者にとって使用し易くなる。生産の際、各カバー紙シートに個別に孔を開け、積み重ねてから超音波溶着してもよいし、複数の完全な紙シートを積み重ねてから超音波溶着した後、同一に孔を開けてもよい。
【0028】
本実施例において、複数の完全な紙シートを積み重ねてから超音波溶着した後、同一に孔を空けるようにしており、全てのカバー紙シートの第一貫通孔140が揃われることを保証されるとともに、量産が容易となり、作動効率が向上される。
【0029】
いくつかの実施例において、カバー紙シートは、折り起こし部110及び作業部120を含み、折り起こし部110の辺側には、易引裂きストリップ130が設けられ、作業部120の中部には、第一貫通孔140が開設されている。
【0030】
従来の便器構造では、便座の反転を容易にするために、便座における便器本体に接続された端は、便器本体から離れた端よりも浮き上がっていることが多い。本実施例において、折り起こし部110及び作業部120を設けることで、便座に適合されるようにしている。カバー紙シートを置くとき、カバー紙シートは、便座上に平らに載せられ、折り起こし部110は、便座における便器本体に接続された端に敷設される。
【0031】
作業部120は、便座の便座面に適合されるため、その幅が狭く、易引裂きストリップ130を広い折り起こし部110に設けることで、カバー紙シートを引き剥がすとき、大きな緩衝距離が保たれ、操作者にとって使用し易くなり、作業部120から引き剥がされることによるカバー紙シートの破れ又は皺の問題を回避できる。
【0032】
作業部120は、利用者の用便時に人体に接触する部分として、使用の衛生安全を保障するとともに、第一貫通孔140と便座の便座孔とを完全に揃わせる役割を果たし、操作者にとって使用し易くなるとともに、裏の層のカバー紙シートの汚染が回避される。
【0033】
図3に示すように、いくつかの実施例において、カバー紙シートは、防水層150及び吸水層160を有し、吸水層160は、防水層150の一方側に貼着され、防水層150における吸水層160から離反した側は、人体に接触するために使用される。
【0034】
カバー紙シートの一方側に防水剤塗布又はナノコーティング処理を施して防水層150を形成することで、防水層150が人体に接触するとき、乾燥が保たれるとともに、表層に水が付いてしまうことによるカバー紙シートの損壊が回避され、利用者の快適性及びカバー紙シートの品質が高められる。
【0035】
防水層150における人体に接触しない側に吸水層160を設けることで、カバー紙シートの交換の際、カバー紙シートは、そのまま便器に入れることができ、水を吸収すると、濡れた紙となって便器から流される。カバー紙シートの積層溶着の際、隣り合う2つのカバー紙シート同士は、何れも、外層のカバー紙シートの吸水層160と内層のカバー紙シートの防水層150とが貼合されるという規則性を保っている。
【0036】
いくつかの実施例において、カバー紙シートの厚さdは、0.02~0.06mmである。
【0037】
カバー紙シートの厚さdは、0.02mm、0.03mm、0.04mm、0.05mm、0.06mm等であってもよく、具体的に生産プロセス及び使用シーンに応じて適切な厚さを選択可能である。カバー紙シートが薄過ぎると、カバー紙シートの強度が不十分で、損壊し易くなり、カバー紙シートが厚過ぎると、カバー紙シートの柔らかさが不十分で、利用者の接触体験が良くない。
【0038】
本実施例において、カバー紙シートの厚さdは、0.04mmである。
【0039】
本願の実施例は、カバー本体200及び上記の何れか1つの実施例におけるカバー紙100を含み、カバー紙シートがカバー本体200に貼り付けられた、便座カバーを更に提供している。
【0040】
カバー本体200は、例えばプラスチック板、段ボール板等の一定の硬度を有する板材製であってもよく、本実施例において、カバー本体200は、段ボール板製である。カバー本体200を設けることで、カバー紙100に一定の支持強度が与えられ、カバー紙100を置くとき、カバー本体200を便座に取り付けるだけで済み、固定し易く、交換が容易である。
【0041】
本実施例は、上記の何れか1つの実施例におけるカバー紙100を有しているため、上記の何れか1つの実施例におけるカバー紙100の全ての有益な効果を有するが、ここで一つ一つ繰り返して述べない。
【0042】
いくつかの実施例において、カバー紙100には、第二貫通孔210が開設され、第二貫通孔210と第一貫通孔140とは、対応して設けられている。
【0043】
第二貫通孔210と第一貫通孔140とが完全に揃われているため、第二貫通孔210及び第一貫通孔140を設けることで、便座の便座孔に完全に揃われ、操作者にとって使用し易くなるとともに、裏の層のカバー紙シートの汚染が回避される。
【0044】
一実施例において、カバー本体200における易引裂きストリップ130に対応する部位には、易引裂きストリップ130を置き易くするために、突起が1つ設けられている。
【0045】
図2に示すように、本願の実施例は、上記の便座本体300及び上記の何れか1つの実施例における便座カバーを含み、便座カバーが便座本体300に着脱可能に取り付けられた、便座を更に提供している。
【0046】
本実施例は、上記の何れか1つの実施例における便座カバーを有しているため、上記の何れか1つの実施例における便座カバーの全ての有益な効果を有するが、ここで一つ一つ繰り返して述べない。
【0047】
いくつかの実施例において、カバー本体200におけるカバー紙シートから離反した側には、第一磁石が設けられ、便座本体300におけるカバー本体200に近接した側には、第二磁石310が設けられており、第一磁石と第二磁石310との協働により、カバー本体200が便座本体300に吸着される。
【0048】
第一磁石と第二磁石310とは、互いに異なる極性の磁極であり、接触後に異なる極性を保って引き合うため、カバー本体200と便座本体300との取り付け及び取り外しが容易になり、カバー紙100が交換され易くなる。
【0049】
一実施例において、第二磁石310が複数設けられ、複数の第二磁石310は、便座本体300上に周方向に分布しており、第一磁石が複数設けられ、複数の第一磁石と複数の第二磁石310とは、1対1で対応して設けられている。
【0050】
周方向に分布している複数の第一磁石及び第二磁石310により、カバー本体200の複数の部分が便座本体300に接続され、カバー本体200が受ける力が均一に保たれ、使用中にずれることがなく、カバー本体200の接続強度が向上される。
【0051】
別のいくつかの実施例において、便座本体300には、凹んだ載置溝が設けられ、載置溝の寸法は、カバー本体200及びカバー紙100の寸法に適合されており、カバー本体200の厚さは、載置溝の深さと同じである。こうして、カバー紙100は、便座本体300の外側に位置し、使用し易くなる。使用の際、カバー本体200及びカバー紙100を載置溝内に同時に置けばよく、着脱交換が容易で速い。
【0052】
更に別のいくつかの実施例において、便座本体300には、雄ボタン又は雄ボタンが設けられ、カバー本体200には、それに合わせて雄ボタン又は雄ボタンが設けられており、雄ボタンと雄ボタンとのスナップ嵌合により、カバー本体200と便座本体300との迅速な着脱が実現される。
【0053】
勿論、便座本体300とカバー本体200とは、例えば面ファスナーによる貼合、係止溝と係止ブロックとによる係着、ボルトによる固定等の他の着脱可能な取付方式とされてもよいが、ここで一つ一つ列挙せず、具体的に利用者の需要に応じて適切な接続方式を選択可能である。
【0054】
本願の実施例は、上記の何れか1つの実施例における便座を含む、便器を更に提供している。
【0055】
本実施例は、上記の何れか1つの実施例における便座を有しているため、上記の何れか1つの実施例における便座の全ての有益な効果を有するが、ここで一つ一つ繰り返して述べない。
【0056】
上記を纏めて、本願によるカバー紙100、便座カバー、便座及び便器では、複数層のカバー紙シートが超音波溶着されているため、便器の使用の際、利用者は、易引裂きストリップ130を引き裂いて最外層のカバー紙シートを交換するだけで済み、便器の衛生性を向上させ、利用者の快適性を向上させることができる。また、カバー紙シートが超音波溶着されていることで、紙層を最適な密着度合になるまで貼合されるように制御可能であり、利用者は、カバー紙シートを交換する時に一度で引き剥がし易くなる。
【0057】
本明細書の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」等の参照用語の表現は、当該実施例又は例と併せて説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が本発明の少なくとも一実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を対象とする必要がない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、何れか1つ又は複数の実施例又は例において適切な形で組み合せられてもよい。また、相互に矛盾しない場合、当業者は、本明細書で説明された異なる実施例又は例、及び、異なる実施例又は例における特徴を統合させたり、組み合わせたりすることが可能である。
【0058】
以上、本願の実施例を示して説明したが、理解できることに、上記の実施例は、例示的なものであり、本願に対する制限として理解されるべきではなく、当業者であれば、本願の範囲内で、上記の実施例に対して変更、修正、置換及び変形可能である。
【符号の説明】
【0059】
100 カバー紙、110 折り起こし部、120 作業部、130 易引裂きストリップ、140 第一貫通孔、150 防水層、160 吸水層、200 カバー本体、210 第二貫通孔、300 便座本体、310 第二磁石。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー紙であって、カバー紙シートを含み、
前記カバー紙シートが複数設けられ、複数の前記カバー紙シートは、積層して設けられるとともに順次に貼合されており、各々の前記カバー紙シートの辺側には、易引裂きストリップが設けられ、各々の前記カバー紙シートの中部には、第一貫通孔が開設され
前記カバー紙シートは、折り起こし部及び作業部を含み、前記折り起こし部の辺側には、前記易引裂きストリップが設けられ、前記作業部の中部には、前記第一貫通孔が開設されている、ことを特徴とするカバー紙。
【請求項2】
前記カバー紙シートは、防水層及び吸水層を有し、前記吸水層は、前記防水層の一方側に貼着され、前記防水層における前記吸水層から離反した側は、人体に接触するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載のカバー紙。
【請求項3】
前記カバー紙シートの厚さは、0.02~0.06mmである、ことを特徴とする請求項に記載のカバー紙。
【請求項4】
請求項1~の何れか一項に記載のカバー紙と、
前記カバー紙シートが貼り付けられたカバー本体とを含む、ことを特徴とする便座カバー。
【請求項5】
前記カバー本体には、第二貫通孔が開設され、前記第二貫通孔と前記第一貫通孔とは、対応して設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の便座カバー。
【請求項6】
請求項に記載の便座カバーと、
前記便座カバーが着脱可能に取り付けられた便座本体とを含む、ことを特徴とする便座。
【請求項7】
前記カバー本体における前記カバー紙シートから離反した側には、第一磁石が設けられ、前記便座本体における前記カバー本体に近接した側には、第二磁石が設けられており、前記第一磁石と前記第二磁石との協働により、前記カバー本体が前記便座本体に吸着される、ことを特徴とする請求項に記載の便座。
【請求項8】
前記第二磁石が複数設けられ、複数の前記第二磁石は、前記便座本体上に周方向に分布しており、前記第一磁石が複数設けられ、複数の前記第一磁石と複数の前記第二磁石とは、1対1で対応して設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の便座。
【請求項9】
請求項の何れか一項に記載の便座を含む、ことを特徴とする便器。