(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159374
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】波力を利用した揚水ポンプの活用
(51)【国際特許分類】
F03G 3/00 20060101AFI20241031BHJP
F03B 13/14 20060101ALI20241031BHJP
F03G 7/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
F03G3/00 A
F03B13/14
F03G7/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023094395
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】523210076
【氏名又は名称】堀榮 照英
(72)【発明者】
【氏名】堀榮 照英
【テーマコード(参考)】
3H074
【Fターム(参考)】
3H074AA02
3H074AA15
3H074BB11
3H074CC10
3H074CC32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本考案は波のエネルギーを活用して海水を一定の高さまで運び揚げることにより海水の落差を水力発電の設備として活用する。
【解決手段】回状の管に水を満たし、1ヶ所に仕切イを設けて矢印の方向へ移動する。この管の高さhを10~15mにすると管の中では外気圧に関係なく移動する。そこで逆止弁を管内に設置し、仕切イが右方向に動けば仕切ロは左方向に連動することによって移動した部分の管内容量を高所に移動することが出来る。この作用により、水を10mの高さに揚げ1立米の水を1秒間落すことによって理論上98kwの発電が可能となる。
【選択図】図-3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水力発電は高所にある水の位置のエネルギーを利用して発電を行う施設で、本考案は波のエネルギーを活用して海水を一定の高さまで運び揚げることにより海水の落差を水力発電の設備として活用するための考案である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は波のエネルギーを活用して海水を如何に運び上げる方途に繋げるかの考案である。
【背景技術】
我国の発電総量の6~7%が水力発電による電力であるようですが河川によるダム方式で新規設備はなく小水力の活用がありますが全体量の増には至りません。そこで河川の代りに海水を活用する方式を考案到しました。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
海水をある程度の高所まで持ち上げねばなりません。
そこで一ッの方式を採用することゝしました。
図-1の如く回状の管に水を満たし、1ヶ所に仕切(イ)を設けて矢印の方向へ移動する。この管の高さ(h)を10~15mにすると管の中では外気圧に関係なく移動する。そこで次図(図-2)の如く逆止弁を管内に設置し、仕切(イ)と仕切(ロ)を(イ)が右方向に動けば仕切(ロ)は左方向に連動することによって(イ)(ロ)の移動した部分の管内容量を高所に移動することが出来る。
(イ)(ロ)を逆の方へ移動する時は図-3の如く設備下部が水面下に設置されておれば外部より吸入、上部では移動した量を上部外へ移動させる。
設備概要 以上の方式を具現化すれば図-4の如く形が求められます。
概要明細 まず直径60cmの導水パイプを両側に立てます。図-5、立てられた上下を横引パイプで繋ぎます。横引パイプは6.5mの長さで横引パイプの上下間隔を15mとします。横引パイプに揚水の仕掛を組込みます。
この方式をダブルで一式として、これを1ッのフロートの上下動にセットして汲み上げるものです。
横引管の形状
縦管の上下に繋ぐ横引管は図-5の如くで、縦管に繋ぐ部分は直径60cm管で5cm先で直径75cmのパイプで繋がり、4.75m先で60cmパイプと繋がり5cm先で縦管に繋がる形とする。上部、下部とも同様の形とします。
揚水のためのエネルギー確保
設備の基本形は図-5の如くなりますが、これに動力源のフロートを取付けねばなりません。しかし、海には常に変る満干潮に於ける水位の変動、加えて刻々変る波高、これらによって変るフロートの位置を有効なエネルギー源として活用する方式を導き出さねばなりません。
その対策として以下の如の方式を採用します。
横引管内の構造
左右に動く仕切(イ)(ロ)を横引管の中に設置しますが上部横引管と下部横引管内の仕切は連動しなければなりません。その為に仕切板(以下、仕切弁と表記)をドーナツ状の形として採用。このドーナツ状の弁は外側を横引パイプの内面に接しドーナツの内側を内部の柱軸に接する形とします。柱軸とは、横引パイプの中を動力を伝えるものとして通してあり、これがフロートの上下動による動力を伝える役目をします。
外側パイプの75cm直径管の中軸部分は外パイプ直径のはじまりより25cm内部から45cm直径の中軸となり4.25mまでつづき中軸となる。
これが横引管の構造で横引管の中を通る柱軸が弁の移動を司どる。
弁の働き
上記の如くドーナツ弁は外部で外部横引管に接し外部管内の直進ガイドに従い移動する。図-6、
図7-1参照。又、内部柱軸の45cm直径の外面にはラセン状のガイドが掘られており中柱軸が回転出来る様にする。この柱の回転によりラセンガイドに従って一方向へ進む。ラセンガイドは直径45cm柱の端で逆方向に続き反対の端でスタート点ガイドに繋がる様にすれば柱を回転することによって柱の両端をガイドに従って往復する。
中柱軸に設定するラセンガイドについては
図7-2の如く、(イ)巾広のガイドと(ロ)細くて深いガイドの2本を中柱軸の表と裏に設定する。表面をスタートするガイドは傾斜角度45度で、もう一方の端に近ずくポイント(表面の同一線上)に至って角度0で半回転し、逆45度角度でスタート点へ向う。裏側のスタート点に至って角度0で半回転、スタート点にもどる。柱の回転を一方向に続ければ弁は定められたガイドに従って柱の両端を往復し弁の動きは一定間隔の移動となる。
中柱軸の回転
エネルギを効率よく吸収するために上記の如く一定間隔を往復させるため中柱軸の回転を一方向とする。
この方法としてフロートの上下運動を以下の如く変換する。当設備は4本の導水管によって1セットとしているが、このエネルギー源は1つのフロートによって成り立つ。
そこでフロートの上下動をベルトで図-8の如く繋ぐ。
これによって、右サイド、左サイドのロープの運動としてとらえる。これにより右サイド、左サイドのコーナーの歯車はフロートの上下に、それぞれ右回転、左回転をする。コーナーサイドの右サイド歯車2、左サイド歯車2′および、右サイド3、左サイド3′の歯車を中柱軸の歯車として接続し図-8の如く設定する。但し、仕切弁が一定距離往復するために中柱軸の回転を一方向(右回り)にしなければならないので右サイド2、右サイド3、左サイド2′、左サイド3′の歯車は右回転のみで左回転の動エネルギーはスルーする。又右サイド中柱軸と左サイド中柱軸をチェインジョイントしてそれぞれの力を伝える。
理論発生電力
この原理によれば水を10mの高さに揚げ1立米の水を1秒間落すことによって理論上98kwの発電が可能と示しています。
9.8×10m(高さ)×1m
3/sec(理論発生電力による)=98kw
故に設備の規模でとれ程の量の海水をもち上げる事が出来るか、又ポンプのスケールに於いても、例えば、図-9の如く対応することも可能で原理を同じくし、ポンプそのものゝ数で揚水の量を選べる様実施せねばなりません。海側に揚水設備と陸側にプールを設置する場所を必要とするでしょう。
海岸線には条件を満たす場所が多数存在すると推察します。
海面より10m~20mの高さにプールを設ければ、この落差利用発電は長い間技術蓄積した水力発電の技術活用となります。海水活用による設備の材料の検討も課題でしょう。
【図面の簡単な説明】
【図-1】
【図-2】
【図-3】
【図-4】
【図-5】
【図-6】
【図-7-1】
【図-7-2】
【図-8】
【図-9】