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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159402
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】物品搬送方法及び立体倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023139400
(22)【出願日】2023-08-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-09
(31)【優先権主張番号】63/462,222
(32)【優先日】2023-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】112121330
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523308605
【氏名又は名称】泰科動力股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TAC DYNAMICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】宋 真羽
(72)【発明者】
【氏名】林 傳凱
(72)【発明者】
【氏名】陳 宣伯
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】立体倉庫構造中で搬送ロボットが垂直昇降方式で物品にアクセスして搬送することを可能にし、高い柔軟性を有する制御システムに適した物品搬送方法と、立体倉庫構造及び制御システムを含む立体倉庫システムとを提供する。
【解決手段】物品搬送方法は、垂直倉庫構造に格納された目標物品に対する搬送タスクに応じて、目標物品に対する阻害物品が垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断することを含む。搬送タスクは、目標物品を現在位置から目標位置に搬送することを示す。方法はまた、目標物品に対して阻害物品が垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、搬送支援ロボットを制御して、垂直倉庫構造から阻害物品を移送することと、垂直倉庫構造中に目標物品に対する阻害物品が格納されていないと判定したことに応じて、第1搬送ロボットを現在位置に向かわせて目標物品を目標位置に搬送するよう制御することと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品に対する第1搬送タスクに応じて、前記第1目標物品に対する少なくとも一つの阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断し、前記第1搬送タスクは、前記第1目標物品を現在位置から第1目標位置に搬送することを示し、前記第1垂直倉庫構造は、垂直に配置された複数の第1物品保管位置を含み、前記第1目標物品の前記現在位置は、前記複数の第1物品保管位置の1つに対応すること、
前記第1目標物品に対して前記少なくとも1つの阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して、前記第1垂直倉庫構造から少なくとも1つの阻害物品を移送すること、
前記第1垂直倉庫構造中に前記第1目標物品に対する阻害物品が存在しないと判定されたことに応じて、第1搬送ロボットを前記現在位置に向かわせて前記第1目標物品を前記第1目標位置に搬送するよう制御すること、を備える制御システムに適した物品搬送方法。
【請求項2】
前記第1垂直倉庫構造は、前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を有し、
前記方法は、
前記第1目標物品の前記現在位置と前記第1出入点の間の前記複数の第1物品保管位置に少なくとも一つの物品が格納されているとの判定に応じて、前記少なくとも一つの物品を前記第1目標物品に対する前記少なくとも1つの阻害物品と判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1垂直倉庫構造は立体倉庫構造に属し、かつ前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を含み、少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して前記第1垂直倉庫構造から前記少なくとも1つの阻害物品を移送するステップが、
(a)前記少なくとも1つの阻害物品中、前記第1出入点に最も近い特定の阻害物品を見つけること、
(b)前記少なくとも1つの搬送支援ロボットの1つとして搬送ロボットを制御して、前記第1出入点に向かわせ、前記第1垂直倉庫構造内を垂直に登って前記特定の阻害物品をピックアップするよう前記搬送ロボットを制御すること、
(c)前記特定の阻害物品を前記立体倉庫構造の第2物品保管位置に移動するよう前記搬送ロボットを制御し、前記第2物品保管位置は前記立体倉庫構造の第2垂直倉庫構造に属すること、
(d)前記第1垂直倉庫構造中から前記第1目標物品に対するすべての阻害物品がなくなるまで、ステップ(a)から(c)を繰り返すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2垂直倉庫構造は、前記第2垂直倉庫構造の底部に位置する第2出入点を有し、前記搬送ロボットが前記特定の阻害物品を前記第2垂直倉庫構造の前記第2物品保管位置に格納するステップが、
前記搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造中を前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点まで垂直に降下するよう制御することこと、
前記搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう制御すること、
前記搬送ロボットが前記第2垂直倉庫構造中を前記第2物品保管位置まで垂直に登り、前記特定の阻害物品を前記第2物品保管位置へ固定するよう制御すること、を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点に移動するように前記搬送ロボットを制御する工程の前に、前記方法が、さらに、
前記第2垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断すること、
前記第2垂直倉庫構造が対象とされていないとの判定に応じて、前記第2垂直倉庫構造を対象に定め、前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう前記搬送ロボットを制御すること、
前記第2垂直倉庫構造がすでに対象とされているとの判定に応じて、前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう前記搬送ロボットを制御することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1垂直倉庫構造は、前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を有し、前記第1搬送ロボットを前記現在位置に向かわせて、前記第1目標物品を前記第1目標位置まで搬送するよう制御するステップが、
前記第1搬送ロボットを制御して前記第1出入点に向かわせ、また前記第1搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造中を前記第1目標物品の前記現在位置まで垂直に登って前記第1目標物品をピックアップするよう制御すること、
前記第1搬送ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記現在位置から第1目標位置まで移動すること、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1搬送ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記第1目標位置まで搬送するステップが、
前記第1搬送ロボットが前記第1目標物品の前記現在位置から前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点まで垂直に降下するよう制御し、また前記第1搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第1目標位置まで移動するよう制御すること、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1垂直倉庫構造は立体倉庫構造に属し、かつ前記第1目標位置は、前記立体倉庫構造の出庫点である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1搬送タスクは、選別タスクに対応し、かつ前記方法がさらに、
前記第1目標物品が前記第1目標位置にすでに搬送されたとの判定に応じて、選別作業ステーションが利用可能かどうかを判断すること、
前記選別作業ステーションが利用可能であるとの判定に応じて、物品移動ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記第1目標位置から前記選別作業ステーションに移動すること、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1目標物品は少なくとも一つの品物を保管する品物保管物品であり、かつ前記方法がさらに、
前記選別タスクが完了した後、前記選別作業ステーションに位置する前記第1目標物品が空かどうかを判断すること、
前記第1目標物品が空ではないとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより第2搬送ロボットを制御し、前記第1目標物品を前記立体倉庫構造に格納すること、を含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記倉庫返却プロセスが、
前記第1目標物品が前記立体倉庫構造中の第3物品保管位置にあると判定し、前記第3物品保管位置は前記立体倉庫構造中の第3垂直倉庫構造に属し、前記第3垂直倉庫構造の底部には第3出入点を有すること、
前記第2搬送ロボットを制御して前記立体倉庫構造の入庫点に向かわせ、前記物品移動ロボットを制御して前記第1目標物品を前記選別作業ステーションから前記入庫点に位置する前記第2搬送ロボット上まで移動すること、
前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、
前記第2搬送ロボットが前記第3垂直倉庫構造中を前記第3物品保管位置まで垂直に登り、前記第1目標物品を前記第3物品保管位置に固定するよう制御すること、を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御するステップの前に、前記方法がさらに、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断すること、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされていないとの判定に応じて、前記第3垂直倉庫構造を対象として定め、前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされているとの判定に応じて、前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1目標物品を前記第3物品保管位置に固定するステップの後に、前記方法がさらに、
前記第2搬送ロボットが前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで垂直に降下し、前記第3垂直倉庫構造を対象から外すこと、を含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1目標物品が空であるとの判定に応じて、前記物品移動ロボットを制御して前記第1目標物品を第3搬送ロボット上に移動し、前記第3搬送ロボットを制御して前記第1目標物品を空物品ステーションに搬送すること、をさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1目標物品は少なくとも一つの品物を保管する品物保管物品であり、かつ前記第1搬送タスクは点検タスクに対応し、前記方法がさらに、
前記第1目標物品に保管されている前記少なくとも一つの品物が点検により正確であるとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより前記第1目標物品を前記立体倉庫構造に格納するよう第2搬送ロボットを制御すること、を含む請求項9に記載の方法。
【請求項16】
荷入れタスクを取得し、前記荷入れタスクを第2目標物品に関連付け、前記第2目標物品は、品物保管物品であり、かつ初期化により空であり、前記荷入れタスクは少なくとも一つの品物を前記第2目標物品に装入することを示すこと、
前記少なくとも一つの品物を第2目標物品に装入する過程において、前記第2目標物品の重量が重量閾値をまもなく超えそうかどうかを判断すること、
前記第2目標物品の前記重量が前記重量閾値を未だ超えそうにないとの判定に応じて、前記第2目標物品への前記少なくとも一つの品物の装入を継続することを許容すること、
前記第2目標物品の前記重量が前記重量閾値をまもなく超えるとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより前記第2目標物品を前記立体倉庫構造に格納するよう第2搬送ロボットを制御し、また前記荷入れタスクをサポートするために第3目標物品を導入すること、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
垂直に配列された複数の第1物品保管位置を含む第1垂直倉庫構造を含む、立体倉庫構造と、
制御システム、を備え、
前記制御システムが、
前記第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品の第1搬送タスクに応じて、前記第1目標物品に対する少なくとも一つの阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断し、前記第1搬送タスクは前記第1目標物品が現在位置から第1目標位置に搬送されることを示し、かつ前記第1目標物品の前記現在位置は前記複数の第1物品保管位置の1つに対応すること、
前記第1目標物品に対する前記少なくとも1つの阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して前記第1垂直倉庫構造から前記少なくとも1つの阻害物品を移送すること、
前記第1垂直倉庫構造中に前記第1目標物品に対する如何なる阻害物品も存在しないとの判定に応じて、第1搬送ロボットを前記現在位置に向かわせて、前記第1目標物品を前記第1目標位置まで搬送するよう制御すること、とを実行するように構成される、
立体倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫管理メカニズムに関し、特に物品搬送方法及び立体倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
感染症流行中に電子商取引の発展が加速したことにより、B2C「企業と消費者の取引」(business-to-consumer)物流の発展が促進されている。感染症流行の終末期において、人々はますます電子商取引での購買への依存を強めている。しかし、人手不足の問題は深刻化が進み、スマート物流の開発が盛んに行われている。
【0003】
輸送効率を向上させるために、多くの物流および倉庫業者はソフトウェアとハードウェアの統合により、電子商取引の商品が数多くあること、迅速な配送、および保管スペースにおける取出しが困難である問題を同時に解決するための新しいソリューションの考案を開始している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上を鑑み、電子商取引の商品が数多あること、迅速な配送、および保管スペースにおける取出しが容易ではないなどの問題を解決できる技術方案が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、制御システムに適した物品搬送方法を提供する。前記方法は、第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品に対する第1搬送タスクに応じて、第1目標物品に対する少なくとも一つの阻害物品が第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断することを含み、ここで第1搬送タスクは、第1目標物品を現在位置から第1目標位置に搬送することを示し、第1垂直倉庫構造は、垂直に配置された複数の第1物品保管位置を含み、第1目標物品の現在位置は、前記複数の第1物品保管位置の1つに対応し、第1目標物品に対して少なくとも1つの阻害物品が第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して、第1垂直倉庫構造から少なくとも1つの阻害物品を移送し、第1垂直倉庫構造中に第1目標物品に対する阻害物品が存在しないと判定されたことに応じて、第1搬送ロボットを現在位置に向かわせて第1目標物品を第1目標位置に搬送するよう制御する。
【0006】
本発明の実施形態は、立体倉庫構造及び制御システムを含む立体倉庫システムを提供する。立体倉庫構造は第1垂直倉庫構造が含まれ、第1垂直倉庫構造は垂直に配列された複数の第1物品保管位置を含む。制御システムは、第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品の第1搬送タスクに応じて、第1目標物品に対する少なくとも一つの阻害物品が第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断することを実行するように構成され、ここで、第1搬送タスクは第1目標物品が現在位置から第1目標位置に搬送されることを示し、第1目標物品の現在位置は前記複数の第1物品保管位置の1つに対応し、第1目標物品に対する少なくとも1つの阻害物品が第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して第1垂直倉庫構造から少なくとも1つの阻害物品を移送し、第1垂直倉庫構造中に第1目標物品に対する如何なる阻害物品も存在しないと判定したことに応じて、第1搬送ロボットを現在位置に向かわせて、第1目標物品を第1目標位置まで搬送するよう制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態は、立体倉庫構造中で搬送ロボットが垂直昇降方式で物品(たとえば箱および/またはパレットなど)にアクセスして搬送することを可能にするものであり、よって公知の大型自動倉庫と比較して、本発明の実施形態の方法は高い柔軟性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る立体倉庫システムの模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る物品搬送の模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係る物品搬送方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態による応用状況図である。
図5】本発明の一実施形態による選別タスクを実行するフローチャートである。
図6図5に示す倉庫返却工程のフローチャートである。
図7】本発明の第7実施形態による荷入れタスクを実行するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る立体倉庫システムの模式図である。図1において、立体倉庫システム10には制御システム11と立体倉庫構造12が含まれる。
【0010】
異なる実施形態では、制御システム11は、様々なスマートデバイスおよび/またはコンピュータデバイスとして実装され得るが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、制御システム11は記憶回路およびプロセッサを含むことができ、記憶回路は、例えば、任意のタイプの固定または取り外し可能なランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、フラッシュメモリ(Flash memory)、ハードディスクもしくは他の類似のデバイス、またはこれらのデバイスの組み合わせであり、複数のプログラムコードまたはモジュールを記録するために使用することができる。
【0011】
さらに、前記プロセッサは前記記憶回路に結合されており、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、複数のマイクロプロセッサ(microprocessor)、デジタル信号プロセッサコアと組み合わされた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ回路(Field Programmable Gate Array,FPGA)、任意の他のタイプの集積回路、ARM(Advanced RISC Machine,ARM)に基づくプロセッサ及び類似品などでもよい。
【0012】
本発明の実施形態において、制御システム11のプロセッサは、前記記憶回路内のモジュール/プログラムコードにアクセスすることにより、以下の実施形態で言及される様々な動作を実現することができる。いくつかの実施形態では、制御システム11はまた、複数のサブシステム(マイクロ倉庫センター、倉庫管理システム、倉庫制御システム、倉庫実行システム、物品材料搬送システム、車両配車システムなど)を含んでもよく、これらのサブシステムは、以下に述べる様々な動作を達成するために相互に通信および協働することができるが、これに限定されない。
【0013】
本発明の実施形態では、立体倉庫構造12は複数の垂直倉庫構造(例えば、垂直倉庫構造121、122)を含むことができ、各垂直倉庫構造は複数の物品保管位置を含むことができる。垂直倉庫構造121を例に挙げると、2つの物品保管位置121aと121bを含むことができ、物品保管位置121aと121bは、例えば、垂直倉庫構造121において高い方から低い方へ順番に配列される。再び垂直倉庫構造122を例に挙げると、2つの物品保管位置122aと122bを含むことができ、物品保管位置122aと122bは、例えば垂直倉庫構造122において高い方から低い方へ順番に配列される。
【0014】
図1において、各物品保管位置は物品OBを格納することができ、各物品OBは例えば品物を格納するのに用いる品物保管物品(たとえば箱)である。他の実施形態では、各物品OBは、設計者の必要に応じて、例えばパレットなどの他のタイプの品物保管物品として実現することもできるが、これに限定されない。
【0015】
本発明の実施形態では、各物品OBを対応する物品保管位置上に固定して格納するために、各物品保管位置および物品OBに互いに対応する係合機構(ほぞなど、ただしこれに限定されない)を設けることができる。
【0016】
本発明の一実施形態では、制御システム11は、立体倉庫構造12で必要とする物品OBを移動し搬送するように搬送ロボットRB(例えば、無人搬送車(AGV))を手配や制御することができる。一実施形態では、特定の物品保管位置に格納されている物品OBについて、制御システム11は、搬送ロボットRBを対応する垂直倉庫構造に向かわせるよう制御することができ、搬送ロボットRBは、この垂直倉庫構造内で垂直に上昇/降下して、必要とするOBをピックアップして搬送することができる。異なる実施形態では、搬送ロボットRBは、垂直倉庫構造における垂直上昇/降下に使用できる登攀機構を備えるよう設計され得るが、これに限定されない。
【0017】
例えば、物品保管位置122bに格納された物品OBについて、制御システム11は、搬送ロボットRBを対応する垂直倉庫構造122の出入点E122(例えば、垂直倉庫構造122の底部、または垂直倉庫構造122の所在位置に対応すると理解できる地面に位置する)に向かわせるよう手配することができる。搬送ロボットRBが出入点E122に到達した後、搬送ロボットRBは垂直倉庫構造122中で物品保管位置122bの下方まで垂直に登ることができる。続いて、搬送ロボットRBは物品保管位置122bと物品OBの間の係合機構を解除して、物品OBを搬送ロボットRB上に積載することができる。
【0018】
その後、物品OBを積載した搬送ロボットRBは垂直倉庫構造122中を出入点E122(地面など)まで垂直に降下することができ、制御システム11の指示に従って積載された物品OBを必要とする目標位置まで搬送することができる。
【0019】
第1の実施形態では、上記目標位置が垂直倉庫構造121における物品保管位置121aであると仮定すると、出入点E122に位置する搬送ロボットRBは、垂直倉庫構造121に対応する出入点E121(例えば垂直倉庫構造121の底部に位置する)に向かい、出入点E121に到達した後、積載された物品OBが物品保管位置121aに入るまで垂直倉庫構造121を垂直に登ることができる。その後、搬送ロボット121は物品保管位置121aと物品OBの間の係合機構を発動させ、物品OBを物品保管位置121a中に格納することができるが、これに限定されない。
【0020】
第2実施形態では、前記目標位置を立体倉庫構造12の出庫点(outbound)と仮定すると、出入点E122に位置する搬送ロボットRBが前記出庫点に向かい、積載された物品OBを出庫点まで搬送することができるが、これに限定されない。
【0021】
一実施形態では、搬送ロボットRBに積載された物品OBが他の物品を阻害する阻害物品であると判定された場合、制御システム11は、第1実施形態の方法に従って、立体倉庫構造12中のその他の物品保管位置に物品OBを搬送するよう搬送ロボットRBを手配することができる。
【0022】
たとえば、制御システム11が何らかのタスクに応じて物品保管位置122aに格納されている物品OB(以下、目標物品と称する)にアクセスする必要がある場合、図1の物品保管位置122bに格納されている物品OBは、搬送ロボットRBが目標物品を直接ピックアップする経路を阻害するため、目標物品に対する阻害物品として理解される。
【0023】
この場合、制御システム11は、上記の教示に従って、1つまたは複数の搬送ロボットRBを手配して、物品保管位置122bに格納された物品OBを立体倉庫構造12のその他の物品保管位置に格納するよう移動させることができ、制御システム11は、これらのその他の物品保管位置をそれに応じて記録して、必要時にこれらの物品OBをピックアップできるようにすることができるが、これに限定されない。
【0024】
別の実施形態では、搬送ロボットRBに積載された物品OBが、関係者がアクセスしたい物品である場合、制御システム11は、第2実施形態の方法に従って、搬送ロボットRBが物品OBを立体倉庫構造12の出庫点まで搬送するように手配することができるが、これに限定されない。
【0025】
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る物品搬送の模式図である。
【0026】
図2では、考慮される立体倉庫構造12が示されている様態を有すると仮定される(即ち、各垂直倉庫構造は7つの物品保管位置を含む)。この実施形態では、搬送ロボット299aが物品保管位置211aに位置する物品OBを対応する目標位置に搬送するよう手配されていると仮定すると、搬送ロボット299aは物品保管位置211aが属する垂直倉庫構造211の出入点E211(たとえば垂直倉庫構造211の底部/地面に位置する)に到達した後、垂直倉庫構造211中を物品保管位置211aの下方まで垂直に登ることができる。続いて、搬送ロボット299aは物品保管位置211aと物品OBの間の係合機構を解除して、物品OBを搬送ロボット299aに積載することができる。
【0027】
その後、物品OBを積載した搬送ロボット299aは垂直倉庫構造211中を出入点E211まで垂直に降下し、物品OBを対応する目標位置まで搬送することができる。
【0028】
また、制御システム11が特定のタスクに応じて物品保管位置212aに位置する目標物品にアクセスする必要があると仮定すると、制御システム11は対応する垂直倉庫構造212の出入点E212と目標物品との間の物品OBをいずれも阻害物品とみなすことができる(すなわち、物品保管位置212b~212dに位置する物品OB)。この場合、制御システム11は1つまたは複数の搬送ロボット(たとえば搬送ロボット299b)を手配して、物品保管位置212b~212dに位置する物品OBを立体倉庫構造12中のその他の物品保管位置に搬送することができる。本発明の実施形態では、阻害物品を搬送するために使用される搬送ロボットを搬送支援ロボットと呼ぶことがあるが、これに限定されない。
【0029】
図3を参照すると、本発明の一実施形態に係る物品搬送方法のフローチャートである。本実施形態の方法は、図1の制御システム11で実現することができ、図3の各ステップの詳細については、図1に示した構成要素を用いて以下に説明する。
【0030】
まず、ステップS310では、第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品の第1搬送タスクに応じて、制御システム11は第1垂直倉庫構造中に第1目標物品に対する阻害物品が格納されているかどうかを判定し、ここで、第1搬送タスクは第1目標物品を現在位置から第1目標位置へ搬送することを示す。また、第1垂直倉庫構造は垂直に配列された複数の第1物品保管位置を含み、かつ第1目標物品の現在位置は前記第1物品保管位置の一つに対応する。
【0031】
一実施形態において、前記第1垂直倉庫構造は、例えば、立体倉庫構造12のうちの複数の垂直倉庫構造のうちの1つであるが、これに限定されない。
【0032】
一実施形態では、制御システム11は、第1目標物品の現在位置と第1垂直倉庫構造の第1出入点との間の第1物品保管位置に少なくとも1つの物品が保管されているかどうかを判断することができる。
【0033】
第1目標物品の現在位置と第1出入点との間の第1物品保管位置が少なくとも1つの物品を保管しているとの判定に応じて、制御システム11は、前記少なくとも1つの物品が第1目標物品に対する前記少なくとも1つの阻害物品であるかを判定することができる。一方、第1目標物品の現在位置と第1出入点の間の第1物品保管位置に如何なる物品も保管されていないと判定したことに応じて、制御システム11は第1垂直倉庫構造中には第1目標物品に対する如何なる阻害物品も存在しないと判定できる。
【0034】
第3実施形態では、第1目標物品を図2中の物品保管位置211aに格納される物品OBと仮定すると、対応する第1垂直倉庫構造は例えば垂直倉庫構造211となる。次に、制御システム11は、第1目標物品の現在位置(つまり物品保管位置211a)と垂直倉庫構造211の出入点E211の間の物品保管位置に少なくとも1つの物品が保管されているかどうかを判断できる。
【0035】
図2からわかるように、出入点E211と物品保管位置211aの間の物品保管位置には如何なる物品も保管されていないため、制御システム11は第1垂直倉庫構造中には第1目標物品に対する如何なる阻害物品も存在しないと判定できる。
【0036】
第4実施形態では、第1目標物品を図2の物品保管位置212aに格納される物品OBと仮定すると、対応する第1垂直倉庫構造は例えば垂直倉庫構造212となる。次に、制御システム11は、第1目標物品の現在位置(つまり物品保管位置212a)と垂直倉庫構造212の出入点E212の間の物品保管位置に少なくとも1つの物品が保管されているかどうかを判断できる。
【0037】
図2から分かるように、出入点E212と物品保管位置212aの間の物品保管位置212b~212dにその他の物品OBが保管されているため、制御システム11は物品保管位置212b~212dに保管される物品OBを第1目標物品に対する阻害物品と判定することができるが、これに限定されるものではない。
【0038】
一実施形態では、第1垂直倉庫構造中に、第1目標物品に対する阻害物品が格納されていないとの判定に応じて、制御システム11は、ステップS310の後に続いて実行ステップS330を行う。
【0039】
一方、第1垂直倉庫構造中に第1目標物品に対する阻害物品が格納されているとの判定に応じて、制御システム11はステップS310の後に続いて実行ステップS320を行い、搬送支援ロボットを制御して、第1垂直倉庫構造から阻害物品を移送することができる。たとえば、第1目標物品が物品保管位置212aに格納される物品OBである場合、制御システム11は搬送支援ロボットを手配して、物品保管位置212b~212dに保管されている物品OBを垂直倉庫構造212から移送する。
【0040】
一実施形態では、実行ステップS320の過程において、制御システム11は以下のステップを順番に実行することができる:(a)少なくとも1つの阻害物品中、第1出入点に最も近い特定の阻害物品を見つける。(b)少なくとも1つの搬送支援ロボットの1つとして搬送ロボットを制御して第1出入点(たとえば第1垂直倉庫構造の底部に位置する)に向かわせ、第1垂直倉庫構造内を垂直に登って特定の阻害物品をピックアップするよう搬送ロボットを制御する。(c)特定の阻害物品を立体倉庫構造12の第2物品保管位置に移動するよう搬送ロボットを制御する。ここで、前記第2物品保管位置は立体倉庫構造12の第2垂直倉庫構造に属する。(d)第1垂直倉庫構造中から第1目標物品に対するすべての阻害物品がなくなるまで、ステップ(a)から(c)を繰り返す。
【0041】
実行ステップ(c)の過程で、制御システム11は、搬送ロボットが第1垂直倉庫構造中を第1垂直倉庫構造の第1出入点まで垂直に降下するよう制御し、第1垂直倉庫構造の第1出入点から第2垂直倉庫構造の第2出入点まで移動するよう搬送ロボットを制御し、また第2垂直倉庫構造中を前記第2物品保管位置まで垂直に登り、前記特定の阻害物品を前記第2物品保管位置へ固定するよう搬送ロボットを制御する。
【0042】
一実施形態では、第1垂直倉庫構造の第1出入点から第2垂直倉庫構造の第2出入点に移動するように搬送ロボットを制御する前に、制御システム11は、第2垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断することもできる。第2垂直倉庫構造が対象とされていないとの判定に応じて、制御システム11は第2垂直倉庫構造を対象に定め、第1垂直倉庫構造の第1出入点から第2垂直倉庫構造の第2出入点まで移動するよう搬送ロボットを制御することができる。一方、第2垂直倉庫構造がすでに対象とされているとの判定に応じて、制御システム11は、第1垂直倉庫構造の第1出入点から第2垂直倉庫構造の第2出入点まで移動するよう搬送ロボットを制御することができる。
【0043】
これに基づいて、第4実施形態では、制御システム11はまず物品保管位置212dに格納される物品OBが特定の阻害物品であると判定し、搬送支援ロボットとして搬送ロボット299bを出入点E212に向かうように手配し、搬送ロボット299bが垂直倉庫構造212中を垂直に登って物品保管位置212dに格納される物品OBをピックアップするよう制御することができる。
【0044】
その後、制御システム11は、搬送ロボット299bが垂直倉庫構造212中を出入点E212まで垂直に降下するよう制御し、また第2垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断する。対象でない場合、制御システム11は第2垂直倉庫構造を対象と定めた後、搬送ロボット299bを出入点E212から第2垂直倉庫構造の第2出入点に移動するよう制御し、対象とされている場合は、制御システム11は、搬送ロボット299bが出入点E212から第2垂直倉庫構造の第2出入点に移動するよう直接制御できるが、これに限定されない。続いて、制御システム11は搬送ロボット299bが第2垂直倉庫構造中を前記第2物品保管位置まで垂直に登り、特定の阻害物品を前記第2物品保管位置に固定するよう制御することができる。
【0045】
上記の概念は、物品保管位置212c、212bに格納される物品OBを立体倉庫構造12の他の物品保管位置に移動するために再度使用でき、詳細はここでは繰り返し説明しない。
【0046】
ステップS320が完了すると、制御システム11は再び実行ステップS310を行い、この時点では第1目標物品に対する阻害物品が存在しないため、制御システム11は続いて実行ステップS330を行うことができる。別の実施形態では、ステップS320が完了した後、制御システム11は直接実行ステップS330を行うこともできるが、これに限定されるものではない。
【0047】
ステップS330では、制御システム11は第1搬送ロボットを制御して現在位置に向かわせて、第1目標物品を第1目標位置に搬送する。
【0048】
実行ステップS330の過程で、制御システム11は第1搬送ロボットを制御して第1出入点に向かわせ、また第1搬送ロボットが第1垂直倉庫構造中を目標物品の前記現在位置まで垂直に登って第1目標物品をピックアップするよう制御することができる。
【0049】
その後、制御システム11は、第1搬送ロボットを制御して第1目標物品を現在位置から第1目標位置まで移動する。たとえば、制御システム11は、第1搬送ロボットが第1目標物品の現在位置から第1垂直倉庫構造の第1出入点まで垂直に降下するよう制御し、また第1搬送ロボットが第1垂直倉庫構造の第1出入点から第1目標位置(たとえば立体倉庫構造12の出庫点)まで移動するよう制御できる。
【0050】
本発明の一実施形態では、第1搬送タスクは選別タスクまたは点検タスクであってもよい。
【0051】
第5実施形態では、特定の発注書(たとえば、電子商取引の発注書)において第1目標物品に保管されている品物の1つまたは複数を入手する必要があると制御システム11が判定した場合、制御システム11はそれに応じて選別タスクを前記第1搬送タスクとして判定し、それに基づいて第1搬送タスクが対応する第1目標位置を立体倉庫構造12の出庫点に設定する。これに基づいて、制御システム11は、前の実施形態における動作を対応して実行して、第1搬送ロボットが第1目標物品を立体倉庫構造12の出庫点に搬送するように手配し、後続する選別を容易にすることができる。
【0052】
理解を容易にするために、以下の実施形態について図4に示される状況を用いてさらに説明を行い、図4は、本発明の一実施形態による応用状況図である。
【0053】
図4では、制御システム11は、前記選別タスクに応じて、第1目標物品を立体倉庫構造12の出庫点OUTB1に搬送するように第1搬送ロボットを手配することができる。その後、制御システム11は、対応して図5に示される方法を実行することができる。
【0054】
図5を参照すると、本発明の一実施形態による選別タスクを実行するフローチャートである。
【0055】
ステップS510では、第1目標物品が第1目標位置(例えば、立体倉庫構造12の出庫点OUTB1)にすでに搬送されたとの判定に応じて、制御システム11は選別作業ステーション411が利用可能かどうかを判断する。一実施形態では、選別作業ステーション411上に第1目標物品を載置するスペースがある場合、制御システム11は選別作業ステーション411が利用可能であると判定でき、そうでない場合は、選別作業ステーション411は利用できないと判定できるが、これに限定されない。
【0056】
一実施形態では、選別作業ステーション411は関係人員および/またはロボットアームが、上述の発注書に応じて発注書中の商品を選別する(たとえば、物流コンテナに装入する)または点検するのに用いることができるが、これに限定されない。
【0057】
一実施形態では、選別作業ステーション411が利用不可能であるとの判定に応じて、制御システム11は、選別作業ステーション411が利用可能であると判定されるまで実行ステップS510を繰り返すことができるが、これに限定されない。
【0058】
一実施形態では、選別作業ステーション411が利用可能であるとの判定に応じて、制御システム11は、物品移動ロボット(たとえばロボットアーム)を制御して、第1搬送ロボットに積載された第1目標物品を第1目標位置(たとえば立体倉庫構造12の出庫点OUTB1)から選別作業ステーション411に移動し、関係人員および/またはロボットアームが必要な選別を行うことを容易にする。
【0059】
続いて、ステップS530では、第1目標物品の選別タスクが完了した後、制御システム11は、選別作業ステーション411に位置する第1目標物品が空かどうかを判断することができる(つまり、第1目標物品内の品物がすべて第1目標物品から移送されたかを判断する)。そうでない場合は、第1目標物品中にまだ品物が保管されていることを意味し、制御システム11は続いて実行ステップS540行い、倉庫返却プロセスにより第2搬送ロボットを制御し、第1目標物品を立体倉庫構造12に格納することができ、このうち、倉庫返却プロセスについては図6により補足して別途説明する。
【0060】
一方、選別作業ステーション411の第1目標物品が空の場合は、第1目標物品に如何なる品物も保管されていないことを意味し、つまり、第1目標物品は他の品物を装入するのに再利用できる。この場合、制御システム11は続けて実行ステップS550を行い、物品移動ロボットを制御して第1目標物品を第3搬送ロボット上に移動し、第3搬送ロボットを制御して第1目標物品を空物品ステーション412に搬送することができる。
【0061】
実行ステップS550の過程において、制御システム11は例えば立体倉庫構造12の入庫点INB1に第3搬送ロボットを手配し、物品移動ロボットを制御して選別作業ステーション411に位置する第1目標物品を第3搬送ロボット上に移動させることができる。その後、第1目標物品を積載した第3搬送ロボットは立体倉庫構造12の出庫点OUTB2まで移動し、第1目標物品は関係人員および/または機械アームによって空物品ステーション412に移動することができる。
【0062】
本発明の実施形態では、空物品ステーション412は、如何なる品物も装入されていない複数の空物品を格納することができ、これらの空物品は、対応する荷入れタスクに応じて、関係人員および/または機械アームによって対応する品物を装入することができ、そして、対応する搬送ロボットにより、立体倉庫構造12内のいずれかの物品保管位置に搬送されて格納されることができるが、これに限定されるものではない。荷入れタスクに関連する内容については、図7を補足して後述により説明する。
【0063】
図6を参照すると、図5に示す倉庫返却工程のフローチャートである。まず、ステップS610において、制御システム11は、第1目標物品が立体倉庫構造12中の第3物品保管位置にあると判定し、ここで第3物品保管位置は立体倉庫構造12中の第3垂直倉庫構造に属し、第3垂直倉庫構造の底部には第3出入点を有する。異なる実施形態では、第3垂直倉庫構造は、前述の第1、第2垂直倉庫構造と同じであっても異なっていてもよいが、これらに限定されない。
【0064】
次に、ステップS620では、制御システム11が第2搬送ロボットを制御して立体倉庫構造12の入庫点INB1に向かわせ、物品移動ロボットを制御して第1目標物品(空ではない)を選別作業ステーション411から入庫点INB1に位置する第2搬送ロボットまで移動する。
【0065】
ステップS630では、制御システム11は第3垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断する。そうでない場合、制御システム11は実行ステップS640を行い、第3垂直倉庫構造を対象として定め、続いて実行ステップS650を行い、そうである場合(対象とされている場合)、制御システム11は直接実行ステップS650を行うことができるが、これに限定されない。
【0066】
ステップS650では、制御システム11は立体倉庫構造12の入庫点INB1から第3垂直倉庫構造の第3出入点まで移動するよう第2搬送ロボットを制御する。
【0067】
ステップS660では、制御システム11は第2搬送ロボットが第3垂直倉庫構造中を第3物品保管位置まで垂直に登り、第1目標物品を第3物品保管位置に固定するよう制御する。
【0068】
ステップS670では、制御システム11は第2搬送ロボットが第3垂直倉庫構造の第3出入点まで垂直に降下するよう制御し、第3垂直倉庫構造を対象から外す。
【0069】
第6実施形態では、制御システム11が何らかの理由で第1目標物品に保管されている品物の数が正確かどうかを確認する必要があると判定した場合、制御システム11は対応して点検タスクを上記第1搬送タスクとして判定し、それに基づき第1搬送タスクに対応する第1目標位置を立体倉庫構造12の出庫点に設定する。これに基づいて、制御システム11は、前の実施形態における動作を対応して実行し、第1搬送ロボットが第1目標物品を立体倉庫構造12の出庫点に搬送するように手配し、その後の点検を容易にすることができる。
【0070】
第6実施形態では、制御システム11は、実行ステップS510~S520を同様に実行して、第1目標物品を選別作業ステーション411に移動することもできるため、関係人員は第1目標物品内の品物の数を容易に確認できる。
【0071】
第1目標物品の品物が点検により正確であるとの判定に応じて、制御システム11は対応して実行ステップS540を実行し、倉庫返却プロセスにより第1目標物品を立体倉庫構造に格納するよう第2搬送ロボットを制御する。関連する詳細については、前の実施形態の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0072】
一方、点検により第1目標物品の品物が正確でないとの判定に応じて、関係人員は正確な品物の数を入力し、それから制御システム11は対応して実行ステップS540を行うこともできるが、これに限定されるものではない。
【0073】
図7を参照すると、本発明の第7実施形態による荷入れタスクを実行するフローチャートである。第7の実施形態では、関係人員および/またはロボットアームは、特定の荷入れタスクに応じて荷入れ作業ステーション413で空物品ステーション412から空物品を取得し、その空物品(以下、第2目標物品と呼ぶ)に対して荷入れを行うことができる。
【0074】
これに基づいて、ステップS710では、制御システム11は、荷入れタスクを取得し、荷入れタスクを第2目標物品に関連付けることができる。一実施形態では、第2目標物品の本体には、第2目標物品の実体に対応する識別ラベル(たとえばバーコードおよび/または二次元コード)が設置されていてもよく、関係人員は、例えば、荷入れタスクの処理時に対応するリーダーにより前記識別ラベルを読み取り、荷入れタスクと第2目標物品を関連付けることができるが、これに限定されない。
【0075】
その後、関係人員は荷入れタスクに従って、対応する品物を第2目標物品に装入できる。例えば、荷入れタスクが第2目標物品に10個の人形を装入する指示であると仮定すると、関係人員および/またはロボットアームはそれに応じて10個の人形を第2目標物品に装入することができるが、これに限定されない。
【0076】
次に、ステップS720では、品物を第2目標物品に装入する過程において、制御システム11は第2目標物品の重量が重量閾値をまもなく超えそうかどうかを判断する。
【0077】
そうである場合(たとえば、品物をもう一つ装入すると第2目標物品の重量が重量閾値を超える)、制御システム11は対応して実行ステップS730を行い、倉庫返却プロセスにより第2目標物品を立体倉庫構造12に格納するよう第2搬送ロボットを制御し、また上記荷入れタスクをサポートするために第3目標物品を導入する。一方、第2目標物品の重量が重量閾値を未だ超えそうにないとの判定に応じて、制御システム11は実行ステップS740を行って、第2目標物品への品物の装入を継続することを許容し、ステップS720に戻ることができるが、これに限定されない。
【0078】
図4では、第2目標物品が立体倉庫構造12に搬送される過程で、物品移動ロボットにより、まず荷入れ作業ステーション413に位置する第2目標物品を立体倉庫構造12の入庫点INB2に位置する第2搬送ロボットに移動させた後、第2搬送ロボットにより第2目標物品を対応する物品保管位置に搬送することができるが、これに限定されるものではない。
【0079】
例えば、第2目標物品にすでに6体の人形が保管されている場合、さらに一つの人形を追加すると第2目標物品の重量が重量閾値を超えると制御システム11が判定したとき、制御システム11は上記倉庫返却プロセスにより第2目標物品を立体倉庫構造12に搬送して格納し、それから新しい空物品(たとえば上記第3目標物品)を導入して、残りの4つの人形を格納することができるが、これに限定されない。
【0080】
以上をまとめると、本発明の実施形態は、立体倉庫構造内で目標物品および/または阻害物品を移動するための技術的解決策を提供する。本発明の実施形態は、立体倉庫構造内で搬送ロボットが垂直昇降方式で物品(たとえば箱および/またはパレットなど)にアクセスして搬送することを可能にするため、公知の大型自動倉庫と比較して、本発明の実施形態の方法は高い柔軟性を有する。これにより、立体倉庫構造を最終的な消費者のより近くに設置できるため、品物の受け取り時間を大幅に短縮できる。
【0081】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の物品搬送方法、立体倉庫システムは、物流や倉庫管理に応用することができる。
【符号の説明】
【0083】
10:立体倉庫システム
11:制御システム
12:立体倉庫構造
121、122、211、212:垂直倉庫構造
121a、121b、122a、122b、211a、212a~212d:物品保管位置
E121、E122、E211、E212:出入点
RB、299a、299b:搬送ロボット
411:選別作業ステーション
412:空物品ステーション
413:荷入れ作業ステーション
INB1、INB2:入庫点
OUTB1、OUTB2:出庫点
OB:物品
S310~S330、S510~S550、S610~S670、S710~S740:ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御システムと、第1垂直倉庫構造を含む立体倉庫構造と、を含む立体倉庫システムに適した物品搬送方法であって、
前記制御システムを利用して
前記第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品に対する第1搬送タスクに応じて、前記第1目標物品に対する阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断することであって、前記第1搬送タスクは、前記第1目標物品を現在位置から第1目標位置に搬送することを示し、前記第1垂直倉庫構造は、垂直に配置された複数の第1物品保管位置を含み、前記第1目標物品の前記現在位置は、前記複数の第1物品保管位置の1つに対応すること
前記第1目標物品に対して前記阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の底部まで移動した後、前記第1垂直倉庫構造において前記阻害物品の下方まで垂直に登るよう少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御することにより前記少なくとも1つの搬送支援ロボットが前記阻害物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1垂直倉庫構造の底部まで垂直に降下して前記第1垂直倉庫構造から前記阻害物品を移送すること
前記第1垂直倉庫構造中に前記第1目標物品に対する阻害物品が存在しないと判定されたことに応じて、前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の底部まで移動した後、前記第1垂直倉庫構造において前記現在位置まで垂直に登るよう第1搬送ロボットを制御することにより、前記第1搬送ロボットが前記第1目標物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1垂直倉庫構造の底部まで垂直に降下して前記第1目標物品を前記第1目標位置に搬送するこ
を実行することを備える物品搬送方法。
【請求項2】
前記第1垂直倉庫構造は、前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を有し、
前記方法は、
前記第1目標物品の前記現在位置と前記第1出入点の間の前記複数の第1物品保管位置に少なくとも一つの物品が格納されているとの判定に応じて、記物品を前記第1目標物品に対する前記阻害物品と判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1垂直倉庫構造は前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を含み、前記第1目標物品に対する複数の前記阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、前記少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御して前記第1垂直倉庫構造から複数の記阻害物品を移送するステップが、
(a)記阻害物品中、前記第1出入点に最も近い特定の阻害物品を見つけること、
(b)搬送ロボットが前記少なくとも1つの搬送支援ロボットの1つとして前記立体倉庫構造の底部で前記第1出入点まで移動して、前記第1垂直倉庫構造内で前記第1出入点から前記特定の阻害物品の下方まで垂直に登るよう前記搬送ロボットを制御することにより、前記搬送ロボットが前記特定の阻害物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1出入点まで垂直に降下して前記第1垂直倉庫構造から前記特定の阻害物品を移送すること、
(c)前記特定の阻害物品を前記立体倉庫構造の第2物品保管位置に移動するよう前記搬送ロボットを制御し、前記第2物品保管位置は前記立体倉庫構造の第2垂直倉庫構造に属すること、
(d)前記第1垂直倉庫構造中から前記第1目標物品に対するすべての阻害物品がなくなるまで、ステップ(a)から(c)を繰り返すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2垂直倉庫構造は、前記第2垂直倉庫構造の底部に位置する第2出入点を有し、前記ステップ(c)
記搬送ロボットが前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう制御すること、
前記搬送ロボットが前記第2垂直倉庫構造中で前記第2出入点から前記第2物品保管位置まで垂直に登り、前記特定の阻害物品を前記第2物品保管位置へ固定するよう制御すること、を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点に移動するように前記搬送ロボットを制御する工程の前に、前記方法が、さらに、
前記第2垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断すること、
前記第2垂直倉庫構造が対象とされていないとの判定に応じて、前記第2垂直倉庫構造を対象に定め、前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう前記搬送ロボットを制御すること、
前記第2垂直倉庫構造がすでに対象とされているとの判定に応じて、前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第2垂直倉庫構造の前記第2出入点まで移動するよう前記搬送ロボットを制御することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1垂直倉庫構造は、前記第1垂直倉庫構造の底部に位置する第1出入点を有し、前記第1搬送ロボットを前記現在位置に向かわせて、前記第1目標物品を前記第1目標位置まで搬送するよう制御するステップが、
前記立体倉庫構造の底部で前記第1出入点まで移動して、前記第1搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造中で前記第1出入点から前記第1目標物品の前記現在位置まで垂直に登るよう制御することにより、前記第1搬送ロボットに前記第1目標物品をピックアップさせること、
前記第1搬送ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記現在位置から第1目標位置まで移動すること、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1搬送ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記現在位置から前記第1目標位置まで搬送するステップが、
前記第1搬送ロボットが前記第1目標物品の前記現在位置から前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点まで垂直に降下するよう制御し、また前記第1搬送ロボットが前記第1垂直倉庫構造の前記第1出入点から前記第1目標位置まで移動するよう制御すること、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
記第1目標位置は、前記立体倉庫構造の出庫点である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1搬送タスクは、選別タスクに対応し、かつ前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の底部まで移動した後、前記第1垂直倉庫構造において前記現在位置まで垂直に登るよう前記第1搬送ロボットを制御することにより、前記第1搬送ロボットが前記第1目標物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1垂直倉庫構造の底部まで垂直に降下して前記第1目標物品を前記第1目標位置に搬送した後、前記方法がさらに、
前記第1目標物品が前記第1目標位置にすでに搬送されたとの判定に応じて、選別作業ステーションが利用可能かどうかを判断すること、
前記選別作業ステーションが利用可能であるとの判定に応じて、物品移動ロボットを制御して、前記第1目標物品を前記第1目標位置から前記選別作業ステーションに移動すること、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1目標物品は少なくとも一つの品物を保管する品物保管物品であり、かつ前記方法がさらに、
前記選別タスクが完了した後、前記選別作業ステーションに位置する前記第1目標物品が空かどうかを判断すること、
前記第1目標物品が空ではないとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより第2搬送ロボットを制御し、前記第1目標物品を前記立体倉庫構造に格納すること、を含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記倉庫返却プロセスが、
前記第1目標物品が前記立体倉庫構造中の第3物品保管位置にあると判定し、前記第3物品保管位置は前記立体倉庫構造中の第3垂直倉庫構造に属し、前記第3垂直倉庫構造の底部には第3出入点を有すること、
前記第2搬送ロボットを制御して前記立体倉庫構造の入庫点に向かわせ、前記物品移動ロボットを制御して前記第1目標物品を前記選別作業ステーションから前記入庫点に位置する前記第2搬送ロボット上まで移動すること、
前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、
前記第2搬送ロボットが前記第3垂直倉庫構造中を前記第3物品保管位置まで垂直に登り、前記第1目標物品を前記第3物品保管位置に固定するよう制御すること、を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御するステップの前に、前記方法がさらに、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされているかどうかを判断すること、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされていないとの判定に応じて、前記第3垂直倉庫構造を対象として定め、前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、
前記第3垂直倉庫構造が対象とされているとの判定に応じて、前記立体倉庫構造の前記入庫点から前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで移動するよう前記第2搬送ロボットを制御すること、を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1目標物品を前記第3物品保管位置に固定するステップの後に、前記方法がさらに、
前記第2搬送ロボットが前記第3垂直倉庫構造の前記第3出入点まで垂直に降下し、前記第3垂直倉庫構造を対象から外すこと、を含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1目標物品が空であるとの判定に応じて、前記物品移動ロボットを制御して前記第1目標物品を第3搬送ロボット上に移動し、前記第3搬送ロボットを制御して前記第1目標物品を空物品ステーションに搬送すること、をさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1目標物品は少なくとも一つの品物を保管する品物保管物品であり、かつ前記第1搬送タスクは点検タスクに対応し、前記方法がさらに、
前記第1目標物品に保管されている前記少なくとも一つの品物が点検により正確であるとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより前記第1目標物品を前記立体倉庫構造に格納するよう第2搬送ロボットを制御すること、を含む請求項9に記載の方法。
【請求項16】
荷入れタスクを取得し、前記荷入れタスクを第2目標物品に関連付け、前記第2目標物品は、品物保管物品であり、かつ初期化により空であり、前記荷入れタスクは少なくとも一つの品物を前記第2目標物品に装入することを示すこと、
前記少なくとも一つの品物を第2目標物品に装入する過程において、前記第2目標物品の重量が重量閾値をまもなく超えそうかどうかを判断すること、
前記第2目標物品の前記重量が前記重量閾値を未だ超えそうにないとの判定に応じて、前記第2目標物品への前記少なくとも一つの品物の装入を継続することを許容すること、
前記第2目標物品の前記重量が前記重量閾値をまもなく超えるとの判定に応じて、倉庫返却プロセスにより前記第2目標物品を前記立体倉庫構造の前記立体倉庫構造中の第3垂直倉庫構造に属す第3物品保管位置に格納するよう第2搬送ロボットを制御し、また前記荷入れタスクをサポートするために第3目標物品を導入すること、をさらに含み、
前記倉庫返却プロセスは、前記第3垂直倉庫構造において前記第3物品保管位置まで垂直に登って前記第2目標物品を前記第3物品保管位置に固定するよう前記第2搬送ロボットを制御することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
垂直に配列された複数の第1物品保管位置を含む第1垂直倉庫構造を含む、立体倉庫構造と、
制御システム、を備え、
前記制御システムが、
前記第1垂直倉庫構造に格納された第1目標物品の第1搬送タスクに応じて、前記第1目標物品に対する阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているかどうかを判断し、前記第1搬送タスクは前記第1目標物品が現在位置から第1目標位置に搬送されることを示し、かつ前記第1目標物品の前記現在位置は前記複数の第1物品保管位置の1つに対応すること、
前記第1目標物品に対する前記阻害物品が前記第1垂直倉庫構造中に格納されているとの判定に応じて、前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の底部まで移動した後、前記第1垂直倉庫構造において前記阻害物品の下方まで垂直に登るよう少なくとも1つの搬送支援ロボットを制御することにより、前記少なくとも1つの搬送支援ロボットが前記阻害物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1垂直倉庫構造の底部まで垂直に降下して前記第1垂直倉庫構造から前記阻害物品を移送すること、
前記第1垂直倉庫構造中に前記第1目標物品に対する如何なる阻害物品も存在しないとの判定に応じて、前記立体倉庫構造の底部で前記第1垂直倉庫構造の底部まで移動した後、前記第1垂直倉庫構造において前記現在位置まで垂直に登るよう第1搬送ロボットを制御することにより、前記第1搬送ロボットが前記第1目標物品をピックアップした後、前記第1垂直倉庫構造において前記第1垂直倉庫構造の底部まで垂直に降下して前記第1目標物品を前記第1目標位置まで搬送するように構成される、
立体倉庫システム。