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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159473
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】半導体素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20241031BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L27/092 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024008205
(22)【出願日】2024-01-23
(31)【優先権主張番号】10-2023-0055096
(32)【優先日】2023-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】柳 宗烈
【テーマコード(参考)】
5F048
5F140
【Fターム(参考)】
5F048AB04
5F048BB09
5F048BB11
5F048BB12
5F048BD06
5F048BF02
5F048BF06
5F048BF07
5F140AA10
5F140AB03
5F140BA01
5F140BA03
5F140BA05
5F140BB05
5F140BB06
5F140BC15
5F140BD09
5F140BD11
5F140BD12
5F140BD13
5F140BF10
5F140BF11
5F140BF15
5F140BF17
5F140BF42
5F140BF60
5F140BG08
5F140BG09
5F140BG11
5F140BG14
5F140BH06
5F140BH27
5F140BJ08
5F140BJ15
5F140BJ17
5F140BJ18
5F140BJ25
5F140BJ26
5F140BK18
5F140BK34
5F140CB04
(57)【要約】
【課題】信頼性及び電気的特性が向上された半導体素子を提供する。
【解決手段】本発明は半導体素子及びその製造方法に関し、さらに詳細には、活性領域を含む基板、前記活性領域上の活性パターン、前記活性パターン上のソース/ドレインパターン、前記ソース/ドレインパターンの上面から側壁に延びる活性コンタクトであり、前記ソース/ドレインパターンの側壁を覆う第1部分及び前記ソース/ドレインパターンの上面を覆う第2部分を含む活性コンタクト、前記ソース/ドレインパターンと前記第1部分との間に提供される第1層、及び前記第1部分を介して前記第1層と離隔される第2層を含み、前記第1層及び前記第2層の各々はシリサイド層を含むことができる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性領域を含む基板と、
前記活性領域上の活性パターンと、
前記活性パターン上のソース/ドレインパターンと、
前記ソース/ドレインパターンの上面から側壁に延びる活性コンタクトであり、前記ソース/ドレインパターンの側壁を覆う第1部分及び前記ソース/ドレインパターンの上面を覆う第2部分を含む活性コンタクトと、
前記ソース/ドレインパターンと前記第1部分との間に提供される第1層と、
前記第1部分を介して前記第1層と離隔される第2層と、を含み、
前記第1層及び前記第2層の各々は、シリサイド層を含む半導体素子。
【請求項2】
前記第1層は、前記ソース/ドレインパターンの上面及び両側壁を覆う第1シリコン層及び前記第1シリコン層上の第1シリサイド層を含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第2層は、前記第1部分の外側壁の上を覆う第2シリサイド層及び前記第2シリサイド層の上を覆う第2シリコン層を含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記シリサイド層はチタニウム-シリサイド、タンタル-シリサイド、タングステン-シリサイド、ニッケル-シリサイド、及びコバルト-シリサイドの中で少なくとも1つを含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記活性コンタクトは、導電パターン及び前記導電パターンを囲むバリアーパターンを含み、
前記バリアーパターンは、前記導電パターンと前記第1層との間及び前記導電パターンと前記第2層との間に提供される請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記バリアーパターンは、前記シリサイド層の上面及び両側壁を覆う請求項5に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記第2層の側壁上の停止膜をさらに含み、
前記停止膜は、SiNを含む請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記シリサイド層は、前記活性コンタクトと近いほど、不純物の濃度が増加する請求項1に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第1シリコン層は、前記シリサイド層と近いほど、不純物の濃度が増加する請求項2に記載の半導体素子。
【請求項10】
活性領域を含む基板と、
前記活性領域上の活性パターンと、
前記活性パターン上のソース/ドレインパターンと、
前記ソース/ドレインパターンに電気的に連結される活性コンタクトと、を含み、
前記ソース/ドレインパターンの側壁は、第1面及び第2面を含み、
前記第1面及び前記第2面は、互いに会って前記ソース/ドレインパターンの頂点を定義し、
前記活性コンタクトは、前記第1面を覆う第1拡張部及び前記第2面を覆う第2拡張部を含み、
前記第1拡張部は、第1勾配を有し、前記第1面に沿って延び、
前記第2拡張部は、第2勾配を有し、前記第2面に沿って延び、
前記第1勾配と前記第2勾配の中でいずれか1つは、正の勾配であり、他の1つは負の勾配である半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子及びその製造方法に関し、より詳細には電界効果トランジスタを含む半導体素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子はMOS電界効果トランジスタ(MOS(Metal Oxide Semiconductor) FET)で構成された集積回路を含む。半導体素子のサイズ及びデザインルール(Design rule)がだんだん縮小されるにつれ、MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小(scale down)もますます加速化されている。MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小に応じて半導体素子の動作特性が低下されてしまい得る。したがって、半導体素子の高集積化による限界を克服しながら、より優れた性能の半導体素子を形成するための様々な方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許11,362,194 B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は信頼性及び電気的特性が向上された半導体素子を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は信頼性及び電気的特性が向上された半導体素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の概念による半導体素子は、活性領域を含む基板、前記活性領域上の活性パターン、前記活性パターン上のソース/ドレインパターン、前記ソース/ドレインパターンの上面から側壁に延長される活性コンタクトであり、前記ソース/ドレインパターンの側壁を覆う第1部分及び前記ソース/ドレインパターンの上面を覆う第2部分を含む活性コンタクト、前記ソース/ドレインパターンと前記第1部分との間に提供される第1層、及び前記第1部分を介して前記第1層と離隔される第2層を含み、前記第1層及び前記第2層の各々はシリサイド層を含むことができる。
【0007】
本発明の他の概念による半導体素子は、活性領域を含む基板、前記活性領域上の活性パターン、前記活性パターン上のソース/ドレインパターン、及び前記ソース/ドレインパターンに電気的に連結される活性コンタクトを含み、前記ソース/ドレインパターンの側壁は第1面及び第2面を含み、前記第1面及び前記第2面は互いに会って前記ソース/ドレインパターンの頂点を定義し、前記活性コンタクトは前記第1面を覆う第1拡張部及び前記第2面を覆う第2拡張部を含み、前記第1拡張部は第1勾配を有し、前記第1面に沿って延び、前記第2拡張部は第2勾配を有し、前記第2面に沿って延び、前記第1勾配と前記第2勾配の中でいずれか1つは正の勾配であり、他の1つは負の勾配であり得る。
【0008】
本発明の他の概念による半導体素子の製造方法は、基板上に活性パターンを形成すること、前記活性パターン上のソース/ドレインパターンを形成すること、前記ソース/ドレインパターンの上面から側壁に延びる第1シリコン層、前記第1シリコン層上の犠牲膜層、前記犠牲膜層上の第2シリコン層を形成すること、前記第2シリコン層上の停止膜を形成すること、前記活性パターン上の第1層間絶縁膜及び前記第1層間絶縁膜上の第2層間絶縁膜を形成すること、前記第1及び第2層間絶縁膜をエッチングしてリセスホールを形成すること、前記リセスホールによって露出された前記停止膜の一部及び前記第2シリコン層の一部をエッチングして除去すること、前記リセスホールによって露出された前記犠牲膜層を除去すること、前記リセスホールによって露出された前記第1及び第2シリコン層を不純物でドーピングすること、前記リセスホールによって露出された前記第1及び第2シリコン層に金属物質を蒸着させてシリサイド層を形成すること、及び前記リセスホールの内部に活性コンタクトを形成することを含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明による半導体素子は、活性コンタクトがソース/ドレインパターンの上面及び両側壁を覆うことができる。この時、ソース/ドレインパターンと活性コンタクトとの間の第1層、及び前記活性コンタクトを介してソース/ドレインパターンと離隔される第2層が形成されることができる。第1層及び第2層の各々はシリサイド層及びシリコン層を含むことができる。したがって、活性コンタクトとソース/ドレインパターンの接触面積が増加して活性コンタクトとソース/ドレインパターンとの間のコンタクト抵抗を減少させることができる。また、第1層と活性コンタクトの接触面に不純物をドーピングして前記コンタクト抵抗を減少させることができる。結果的に、本発明が適用された半導体素子は信頼性が向上され電気的特性が向上されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図2】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図3】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
図4】本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。
図5A図4のA-A’線に沿う断面図である。
図5B図4のB-B’線に沿う断面図である。
図5C図4のC-C’線に沿う断面図である。
図5D図4のD-D’線に沿う断面図である。
図6図5AのM領域の実施形態を示した拡大図である。
図7図5BのN領域の実施形態を示した拡大図である。
図8図5CのA領域の実施形態を示した拡大図である。
図9A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図9B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図10A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図10B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図11C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12D】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図12E】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図13A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図13B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図13C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図13D】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図14A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図14B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図14C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図14D】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図15A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図15B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図15C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図16A】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図16B】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図16C】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図16D】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図17】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図18】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。
図19】本発明の他の実施形態による図5CのA領域を示した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至図3は本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【0012】
図1を参照すれば、シングルハイトセル(Single Height Cell、SHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1はソース電圧VSS、一例として接地電圧が提供される通路であり得る。第2パワー配線M1_R2はドレイン電圧VDD、一例としてパワー電圧が提供される通路であり得る。
【0013】
第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間にシングルハイトセルSHCが定義されることができる。シングルハイトセルSHCは1つの第1活性領域AR1及び1つの第2活性領域AR2を含むことができる。第1及び第2活性領域AR1、AR2の中でいずれか1つはPMOSFET領域であり、第1及び第2活性領域AR1、AR2の中で他の1つはNMOSFET領域であり得る。換言すれば、シングルハイトセルSHCは第1パワー配線M1_R1及び第2パワー配線M1_R2の間に提供されたCMOS構造を有することができる。
【0014】
PMOSFET領域PR及びNMOSFET領域NRの各々は第1方向D1に第1幅W1を有することができる。シングルハイトセルSHCの第1方向D1への長さは第1高さHE1として定義されることができる。第1高さHE1は、第1パワー配線M1_R1と第2パワー配線M1_R2との間の距離(例えば、ピッチ)と実質的に同一であることができる。
【0015】
シングルハイトセルSHCは1つのロジックセルを構成することができる。本明細書で、ロジックセルは特定機能を遂行する論理素子(例えば、AND、OR、XOR、XNOR、inverter等)を意味することができる。即ち、ロジックセルは論理素子を構成するためのトランジスタ及び前記トランジスタを互いに連結する配線を含むことができる。
【0016】
図2を参照すれば、ダブルハイトセル(Double Height Cell、DHC)が提供されることができる。具体的に、基板100上に第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第3パワー配線M1_R3が提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は、第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間に配置されることができる。第3パワー配線M1_R3はソース電圧VSSが提供される通路であり得る。
【0017】
第2パワー配線M1_R2と第3パワー配線M1_R3との間にダブルハイトセルDHCが定義されることができる。ダブルハイトセルDHCは第1PMOSFET領域PR1、第2PMOSFET領域PR2、第1NMOSFET領域NR1、及び第2NMOSFET領域NR2を含むことができる。
【0018】
第1NMOSFET領域NR1は第2パワー配線M1_R2に隣接することができる。第2NMOSFET領域NR2は第3パワー配線M1_R3に隣接することができる。第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2は第1パワー配線M1_R1に隣接することができる。平面視において、第1パワー配線M1_R1は第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2の間に配置されることができる。
【0019】
ダブルハイトセルDHCの第1方向D1への長さは第2高さHE2として定義されることができる。第2高さHE2は図1の第1高さHE1の約2倍であり得る。ダブルハイトセルDHCの第1及び第2PMOSFET領域PR1、PR2は結ばれて1つのPMOSFET領域として動作することができる。したがって、ダブルハイトセルDHCのPMOSトランジスタのチャンネルのサイズは、先の図1のシングルハイトセルSHCのPMOSトランジスタのチャンネルのサイズより大きいことができる。
【0020】
本発明において、図2に示したダブルハイトセルDHCはマルチハイトセルとして定義されることができる。図示されないが、マルチハイトセルは、セル高さがシングルハイトセルSHCの約3倍であるトリプルハイトセルを含むことができる。
【0021】
図3を参照すれば、基板100上に第1シングルハイトセルSHC1、第2シングルハイトセルSHC2、及びダブルハイトセルDHCが二次元的に配置されることができる。第1シングルハイトセルSHC1は第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1及び第3パワー配線M1_R1、M1_R3の間に配置されることができる。第2シングルハイトセルSHC2は第1シングルハイトセルSHC1と第1方向D1に隣接することができる。
【0022】
ダブルハイトセルDHCは第2及び第3パワー配線M1_R2、M1_R3の間に配置されることができる。ダブルハイトセルDHCは第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2と第2方向D2に隣接することができる。
【0023】
第1シングルハイトセルSHC1とダブルハイトセルDHCとの間、及び第2シングルハイトセルSHC2とダブルハイトセルDHCとの間に分離構造体DBが提供されることができる。分離構造体DBによって、ダブルハイトセルDHCの活性領域は、第1及び第2シングルハイトセルSHC1、SHC2の各々の活性領域から電気的に分離されることができる。
【0024】
図4は本発明の実施形態による半導体素子を説明するための平面図である。図5A乃至図5Dは各々図4のA-A’線、B-B’線、C-C’線、及びD-D’線に沿う断面図である。図4及び図5A乃至図5Dに図示された半導体素子は、図1のシングルハイトセルSHCをより具体的に示した一例である。
【0025】
図4及び図5A乃至図5Dを参照すれば、基板100上にシングルハイトセルSHCが提供されることができる。シングルハイトセルSHC上にはロジック回路を構成するロジックトランジスタが配置されることができる。基板100はシリコン、ゲルマニウム、シリコン-ゲルマニウム等を含む半導体基板であるか、或いは化合物半導体基板であり得る。一例として、基板100はシリコン基板であり得る。
【0026】
基板100は第1PMOSFET領域PR及び第1NMOSFET領域NRを含むことができる。第1PMOSFET領域PR及び第1NMOSFET領域NRの各々は第2方向D2に延びることができる。
【0027】
基板100の上部に形成されたトレンチTRによって第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2が定義されることができる。第1活性パターンAP1はPMOSFET領域PR上に提供されることができ、第2活性パターンAP2はNMOSFET領域上に提供されることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は第2方向D2に延びることができる。第1及び第2活性パターンAP1、AP2は基板100の一部として、垂直に突出された部分であり得る。
【0028】
基板100上に素子分離膜STが提供されることができる。素子分離膜STはトレンチTRを満たすことができる。素子分離膜STはシリコン酸化膜を含むことができる。素子分離膜STは後述する第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を覆わないことができる。
【0029】
第1及び第2活性パターンAP1、AP2と素子分離膜STとの間にライナー膜FLが介在されることができる。ライナー膜FLは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の側壁を直接覆うことができる。換言すれば、ライナー膜FLはトレンチTRの側壁を直接覆うことができる。ライナー膜FLはトレンチTRの底面を直接覆うことができる。例えば、ライナー膜FLはシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又はこれらの組合せを含むことができる。
【0030】
第1活性パターンAP1上に第1チャンネルパターンCH1が提供されることができる。第2活性パターンAP2上に第2チャンネルパターンCH2が提供されることができる。第1チャンネルパターンCH1及び第2チャンネルパターンCH2の各々は、順に積層された第1半導体パターンSP1、第2半導体パターンSP2、及び第3半導体パターンSP3を含むことができる。第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は垂直方向(即ち、第3方向D3)に互いに離隔されることができる。半導体パターンの最下部に第1半導体パターンSP1が形成されることができ、半導体パターンの最上部には第3半導体パターンSP3が形成されることができる。
【0031】
第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。例えば、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々は結晶質シリコン(crystalline silicon)、より具体的に単結晶シリコンを含むことができる。本発明の一実施形態として、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は積層されたナノシートであり得る。
【0032】
第1活性パターンAP1上に複数の第1ソース/ドレインパターンSD1が提供されることができる。第1活性パターンAP1の上部に複数の第1リセスRS1が形成されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1が第1リセスRS1内に各々提供されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1は第1導電型(例えば、p型)の不純物領域であり得る。一対の第1ソース/ドレインパターンSD1の間に第1チャンネルパターンCH1が介在されることができる。換言すれば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第1ソース/ドレインパターンSD1を互いに連結することができる。
【0033】
第2活性パターンAP2上に複数の第2ソース/ドレインパターンSD2が提供されることができる。第2活性パターンAP2の上部に複数の第2リセスRS2が形成されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2が第2リセスRS2内に各々提供されることができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は第2導電型(例えば、n型)の不純物領域であり得る。一対の第2ソース/ドレインパターンSD2の間に第2チャンネルパターンCH2が介在されることができる。換言すれば、積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が一対の第2ソース/ドレインパターンSD2を互いに連結することができる。
【0034】
第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2は選択的エピタキシャル成長(SEG)工程で形成されたエピタキシャルパターンであり得る。一例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の上面は、第3半導体パターンSP3の上面より高いことができる。他の例として、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の中で少なくとも1つの上面は、第3半導体パターンSP3の上面と実質的に同一なレベルに位置することができる。
【0035】
本発明の一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1は基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素を含むことができる。例えば、第1ソース/ドレインパターンSD1はシリコン(Si)及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で少なくとも1つを含むことができる。したがって、一対の第1ソース/ドレインパターンSD1は、それらの間の第1チャンネルパターンCH1に圧縮応力(compressive stress)を提供することができる。第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100と同一な半導体元素を含むことができる。例えば、第2ソース/ドレインパターンSD2はシリコン-ヒ素(SiAs)及びシリコン-リン(SiP)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0036】
本発明の一実施形態として、第1ソース/ドレインパターンSD1の側壁は凸凹のエンボッシング形状を有することができる。換言すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1の側壁は波模様のプロファイルを有することができる。第1ソース/ドレインパターンSD1の側壁は後述するゲート電極GEの第1乃至第3部分PO1、PO2、PO3に向かって突出されることができる。
【0037】
第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2上にゲート電極GEが提供されることができる。各々のゲート電極GEは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を横切り、第1方向D1に延びることができる。各々のゲート電極GEは第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2と垂直に重畳されることができる。ゲート電極GEは第1ピッチに従って第2方向D2に配列されることができる。
【0038】
ゲート電極GEは、活性パターンAP1又はAP2と第1半導体パターンSP1との間に介在された第1部分PO1、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に介在された第2部分PO2、第2半導体パターンSP2と第3半導体パターンSP3との間に介在された第3部分PO3、及び第3半導体パターンSP3上の第4部分PO4を含むことができる。
【0039】
図5Dを再び参照すれば、ゲート電極GEは第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SW上に提供されることができる。換言すれば、本実施形態によるトランジスタは、ゲート電極GEがチャンネルを3次元的に囲む3次元電界効果トランジスタ(例えば、MBCFET又はGAAFET)であり得る。
【0040】
NMOSFET領域上で、ゲート電極GEの第1乃至第3部分PO1、PO2、PO3と第2ソース/ドレインパターンSD2との間に内側スペーサーISPが各々介在されることができる。ゲート電極GEの第1乃至第3部分PO1、PO2、PO3の各々は、内側スペーサーISPを介して第2ソース/ドレインパターンSD2から離隔されることができる。内側スペーサーISPはゲート電極GEからの漏洩電流を防止することができる。
【0041】
図4及び図5A乃至図5Dを再び参照すれば、ゲート電極GEの第4部分PO4の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々配置されることができる。ゲートスペーサーGSはゲート電極GEに沿って第1方向D1に延びることができる。ゲートスペーサーGSの上面はゲート電極GEの上面より高いことができる。ゲートスペーサーGSの上面は後述する第1層間絶縁膜110の上面と共面をなすことができる。一実施形態として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。他の実施形態として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも2つで成された多重膜(multi-layer)を含むことができる。
【0042】
ゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが提供されることができる。ゲートキャッピングパターンGPはゲート電極GEに沿って第1の方向D1に延びることができる。ゲートキャッピングパターンGPは後述する第1及び第2層間絶縁膜110、120に対してエッチング選択性がある物質を含むことができる。具体的に、ゲートキャッピングパターンGPはSiON、SiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。
【0043】
ゲート電極GEと第1チャンネルパターンCH1との間及びゲート電極GEと第2チャンネルパターンCH2との間にゲート絶縁膜GIが介在されることができる。ゲート絶縁膜GIは、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3の各々の上面TS、底面BS、及び両側壁SWを覆うことができる。ゲート絶縁膜GIは、ゲート電極GE下の素子分離膜STの上面を覆うことができる。
【0044】
本発明の一実施形態として、ゲート絶縁膜GIはシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、及び/又は高誘電膜を含むことができる。前記高誘電膜は、シリコン酸化膜より誘電率が高い高誘電率物質を含むことができる。一例として、前記高誘電率物質はハフニウム酸化物、ハフニウムシリコン酸化物、ハフニウムジルコニウム酸化物、ハフニウムタンタル酸化物、ランタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ジルコニウムシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタニウム酸化物、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物、バリウムチタニウム酸化物、ストロンチウムチタニウム酸化物、リチウム酸化物、アルミニウム酸化物、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0045】
ゲート電極GEは、第1電極パターン、及び前記第1電極パターン上の第2電極パターンを含むことができる。第1電極パターンはゲート絶縁膜GI上に提供されて、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3に隣接することができる。第1電極パターンはトランジスタの閾値電圧を調節する仕事関数金属を含むことができる。第1電極パターンの厚さ及び組成を調節して、トランジスタの目的とする閾値電圧を達成することができる。例えば、ゲート電極GEの第1乃至第3内側電極PO1、PO2、PO3は仕事関数金属である第1電極パターンで構成されることができる。
【0046】
第1電極パターンは金属窒化膜を含むことができる。例えば、第1電極パターンはチタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)で成された群で選択された少なくとも1つの金属及び窒素(N)を含むことができる。さらに、第1電極パターンは炭素(C)をさらに含んでもよい。第1電極パターンは、積層された複数の仕事関数金属膜を含むことができる。
【0047】
第2電極パターンは第1電極パターンに比べて抵抗が低い金属を含むことができる。例えば、第2電極パターンはタングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)、及びタンタル(Ta)で成された群で選択された少なくとも1つの金属を含むことができる。例えば、ゲート電極GEの外側電極PO4は第1電極パターン及び第1電極パターン上の第2電極パターンを含むことができる。
【0048】
基板100上に第1層間絶縁膜110が提供されることができる。第1層間絶縁膜110はゲートスペーサーGS及び第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2を覆うことができる。第1層間絶縁膜110の上面は、ゲートキャッピングパターンGPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と実質的に共面をなすことができる。第1層間絶縁膜110上に、ゲートキャッピングパターンGPを覆う第2層間絶縁膜120が配置されることができる。第2層間絶縁膜120上に第3層間絶縁膜130が提供されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が提供されることができる。一例として、第1乃至第4層間絶縁膜110-140はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0049】
シングルハイトセルSHCは第2方向D2に互いに対向する第1境界BD1及び第2境界BD2を有することができる。第1及び第2境界BD1、BD2は第1方向D1に延びることができる。シングルハイトセルSHCは第1方向D1に互いに対向する第3境界BD3及び第4境界BD4を有することができる。第3及び第4境界BD3、BD4は第2方向D2に延びることができる。
【0050】
シングルハイトセルSHCの両側に第2方向D2に互いに対向する一対の分離構造体DBが提供されることができる。例えば、一対の分離構造体DBはシングルハイトセルSHCの第1及び第2境界BD1、BD2上に各々提供されることができる。分離構造体DBは第1方向D1にゲート電極GEと平行に延びることができる。分離構造体DBとそれに隣接するゲート電極GEとの間のピッチは前記第1ピッチと同一であることができる。
【0051】
分離構造体DBは第1及び第2層間絶縁膜110、120を貫通して、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の内部に延びることができる。分離構造体DBは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の上部を貫通することができる。分離構造体DBは、シングルハイトセルSHCの活性領域を隣接する他のセルの活性領域から電気的に分離させることができる。
【0052】
第1及び第2層間絶縁膜110、120を貫通して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と各々電気的に連結される活性コンタクトACが提供されることができる。一対の活性コンタクトACが、ゲート電極GEの両側に各々提供されることができる。平面視において、活性コンタクトACは第1方向D1に延びるバー形状を有することができる。
【0053】
活性コンタクトACは自己整列されたコンタクト(self-aligned conatact)であり得る。換言すれば、活性コンタクトACはゲートキャッピングパターンGP及びゲートスペーサーGSを利用して自己整列的に形成されることができる。例えば、活性コンタクトACはゲートスペーサーGSの側壁の少なくとも一部を覆うことができる。図示されなかったが、活性コンタクトACは、ゲートキャッピングパターンGPの上面の一部を覆うことができる。
【0054】
第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと各々電気的に連結されるゲートコンタクトGCが提供されることができる。平面視において、ゲートコンタクトGCは、第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2に各々重畳されるように配置されることができる。一例として、ゲートコンタクトGCが第2活性パターンAP2上に提供されることができる。
【0055】
ゲートコンタクトGCは、導電パターンFM及び導電パターンFMを囲むバリアーパターンBMを含むことができる。例えば、導電パターンFMはアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、及びコバルトの中で少なくとも1つの金属を含むことができる。バリアーパターンBMは導電パターンFMの側壁及び底面を覆うことができる。バリアーパターンBMは金属膜/金属窒化膜を含むことができる。前記金属膜はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト、及び白金の中で少なくとも1つを含むことができる。前記金属窒化膜はチタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、タングステン窒化膜(WN)、ニッケル窒化膜(NiN)、コバルト窒化膜(CoN)、及び白金窒化膜(PtN)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0056】
第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が提供されることができる。例えば、第1金属層M1は第1パワー配線M1_R1、第2パワー配線M1_R2、及び第1配線M1_Iを含むことができる。第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_Iの各々は第2方向D2に互いに平行に延びることができる。
【0057】
具体的に、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2はシングルハイトセルSHCの第3及び第4境界BD3、BD4上に各々提供されることができる。第1パワー配線M1_R1は第3境界BD3に沿って第2方向D2に延びることができる。第2パワー配線M1_R2は第4境界BD4に沿って第2方向D2に延びることができる。
【0058】
第1金属層M1の第1配線M1_Iは第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の間に配置されることができる。第1金属層M1の第1配線M1_Iは第2ピッチで第1方向D1に沿って配列されることができる。前記第2ピッチは前記第1ピッチより小さいことができる。第1配線M1_Iの各々の線幅は、第1及び第2パワー配線M1_R1、M1_R2の各々の線幅より小さいことができる。
【0059】
第1金属層M1は、第1ビアVI1をさらに含むことができる。第1ビアVI1は第1金属層M1の配線M1_R1、M1_R2、M1_I下に各々提供されることができる。第1ビアVI1を通じて活性コンタクトACと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。第1ビアVI1を通じてゲートコンタクトGCと第1金属層M1の配線が互いに電気的に連結されることができる。
【0060】
第1金属層M1の配線とその下の第1ビアVI1は互いに各々別の工程で形成されることができる。換言すれば、第1金属層M1の配線及び第1ビアVI1の各々はシングルダマシン工程で形成されることができる。本実施形態による半導体素子は、20nm未満のプロセスを利用して形成されたものであり得る。
【0061】
第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が提供されることができる。第2金属層M2は複数の第2配線M2_Iを含むことができる。第2金属層M2の第2配線M2_Iの各々は第1方向D1に延びるライン形状又はバー形状を有することができる。換言すれば、第2配線M2_Iは第1方向D1に互いに平行に延びることができる。
【0062】
第2金属層M2は、第2配線M2_I下に各々提供された第2ビアVI2をさらに含むことができる。第2ビアVI2を通じて第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線が互いに電気的に連結されることができる。一例として、第2金属層M2の配線とその下の第2ビアVI2はデュアルダマシン工程で共に形成されることができる。
【0063】
第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は互いに同一であるか、或いは異なる導電物質を含むことができる。例えば、第1金属層M1の配線と第2金属層M2の配線は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、ルテニウム、及びコバルトの中で選択された少なくとも1つの金属物質を含むことができる。図示されなかったが、第4層間絶縁膜140上に積層された金属層(例えば、M3、M4、M5...)が追加で配置されることができる。前記積層された金属層の各々はセル間のルーティングのための配線を含むことができる。
【0064】
図6図7、及び図8を参照して活性コンタクトAC及び第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2について、より詳細に説明する。図6図5AのM領域の実施形態を示した拡大図である。図7図5BのN領域の実施形態を示した拡大図である。図8図5CのA領域の実施形態を示した拡大図である。
【0065】
図6を参照すれば、第1ソース/ドレインパターンSD1はバッファ層BFL及び前記バッファ層BFL上のメイン層MALを含むことができる。バッファ層BFLは第1リセスRS1の内側壁を覆うことができる。バッファ層BFLは、第1リセスRS1のプロファイルに沿ってU字形状を有することができる。
【0066】
バッファ層BFLは基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。バッファ層BFLは相対的に低濃度のゲルマニウム(Geを)含有することができる。本発明の他の実施形態として、バッファ層BFLはゲルマニウム(Ge)を除いたシリコン(Si)のみを含有してもよい。例えば、バッファ層BFLのゲルマニウム(Ge)の濃度は0at%乃至30at%であり得る。メイン層MALは相対的に高濃度のゲルマニウム(Ge)を含むことができる。メイン層MALのゲルマニウム(Ge)濃度はバッファ層BFLのゲルマニウム(Ge)濃度より高いことができる。例えば、メイン層MALのゲルマニウム(Ge)の濃度は30at%乃至70at%であり得る。
【0067】
第1ソース/ドレインパターンSD1上に活性コンタクトACが形成されることができる。活性コンタクトACの下面は、最上位の半導体パターンSP3の上面より低いことができる。活性コンタクトACの下部は第1リセスRS1内に提供されることができる。第1ソース/ドレインパターンSD1と活性コンタクトACとの間に第1シリコン層SL1及び第1シリサイド層SC1が提供されることができる。具体的に、第1シリコン層SL1はバッファ層BFL及びメイン層MAL上に提供されることができる。第1シリコン層SL1と活性コンタクトACとの間に第1シリサイド層SC1が提供されることができる。
【0068】
活性コンタクトACは、第1シリサイド層SC1を通じてソース/ドレインパターンSD1、SD2と電気的に連結されることができる。例えば、第1シリサイド層SC1はチタニウム-シリサイド、タンタル-シリサイド、タングステン-シリサイド、ニッケル-シリサイド、及びコバルト-シリサイドの中で少なくとも1つを含むことができる。第1シリサイド層SC1は不純物でドーピングされることができる。第1シリサイド層SC1は活性コンタクトACと隣接する部分であるほど、不純物の濃度が増加することができる。第1シリコン層SL1及び第1ソース/ドレインパターンSD1も不純物でドーピングされることができ、第1シリサイド層SC1と隣接する部分であるほど、不純物の濃度が増加することができる。前記不純物は、B(ホウ素)、Ga(ガリウム)、及びIn(インジウム)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0069】
図8を参照すれば、活性コンタクトACは第1ソース/ドレインパターンSD1の上面から両側壁に延長されることができる。活性コンタクトACは第1ソース/ドレインパターンSD1の上面及び両側壁を覆うラップ-アラウンド(Wrap-around)構造であり得る。
【0070】
第1ソース/ドレインパターンSD1の側壁は第1面SPW1及び第2面SPW2を含むことができる。第1面SPW1及び第2面SPW2は互いに会って第1ソース/ドレインパターンSD1の頂点を定義することができる。第1面SPW1の勾配と第2面SPW2の勾配の中でいずれか1つは正の勾配であり、他の1つは負の勾配であり得る。
【0071】
活性コンタクトACは第1面SPW1を覆う第1拡張部AC1a及び第2面SPW2を覆う第2拡張部AC1bを含むことができる。第1拡張部AC1aは第1勾配を有し、第1面SPW1に沿って延び、第2拡張部AC1bは第2勾配を有し、第2面SPW2に沿って延びることができる。第1勾配と第2勾配の中でいずれか1つは正の勾配であり、他の1つは負の勾配であり得る。したがって、活性コンタクトACは第1ソース/ドレインパターンSD1の両側壁に沿って延びることができる。後述する第1層L1、第2層L2及び停止膜STLも、活性コンタクトの第1及び第2拡張部AC1a、AC1bのように第1ソース/ドレインパターンSD1の両側壁に沿って延びることができる。
【0072】
活性コンタクトACは第1ソース/ドレインパターンSD1の両側壁を覆う第1部分AC1、及び第1ソース/ドレインパターンSD1の上面を覆う第2部分AC2を含むことができる。第1ソース/ドレインパターンSD1と活性コンタクトACとの間に第1層L1が提供されることができる。第1層L1は、第1シリコン層SL1及び前記第1シリコン層SL1上の第1シリサイド層SC1を含むことができる。第1シリコン層SL1は第1ソース/ドレインパターンSD1の上面及び両側壁を覆うことができる。第1シリサイド層SC1は第1シリコン層SL1の上面及び両側壁を覆うことができる。
【0073】
第1部分AC1を介して第1層L1と離隔される第2層L2が提供されることができる。第2層L2は、第2シリサイド層SC2及び前記第2シリサイド層SC2上の第2シリコン層SL2を含むことができる。第2シリサイド層SC2は第1部分AC1の外側壁を覆うことができる。前記第1部分AC1の外側壁は、第1部分AC1が第1層L1と接する面の反対側面であり得る。第2シリコン層SL2は第2シリサイド層SC2の外側壁を覆うことができる。前記第2シリサイド層SC2の外側壁は、第2シリサイド層SC2が第1部分ACと接する面の反対側面であり得る。
【0074】
第2層L2の外側壁上に停止膜STLが提供されることができる。前記第2層L2の外側壁は、第2層L2が活性コンタクトACと接する側壁の反対側壁であり得る。停止膜STLはシリコン窒化膜(SiN)を含むことができる。
【0075】
活性コンタクトACは導電パターンFM及び導電パターンFMを囲むバリアーパターンBMを含むことができる。バリアーパターンBMは、導電パターンFMと第1層L1との間及び導電パターンFMと第2層L2との間に提供されることができる。バリアーパターンBMは第1シリサイド層SC1の上面及び両側壁を覆うことができる。
【0076】
例えば、導電パターンFMはアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、及びコバルトの中で少なくとも1つの金属を含むことができる。バリアーパターンBMは導電パターンFMの側壁及び底面を覆うことができる。バリアーパターンBMは金属膜/金属窒化膜を含むことができる。前記金属膜はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト、及び白金の中で少なくとも1つを含むことができる。前記金属窒化膜はチタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、タングステン窒化膜(WN)、ニッケル窒化膜(NiN)、コバルト窒化膜(CoN)、及び白金窒化膜(PtN)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0077】
図7を参照すれば、第2ソース/ドレインパターンSD2上の活性コンタクトACは、前記第1ソース/ドレインパターンSD1上の活性コンタクトACと同一な技術的特徴を含むことができる。但し、第2ソース/ドレインパターンSD2上の第1シリサイド層SC1の不純物は、As(ヒ素)、P(リン)、及びSb(アンチモン)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0078】
本発明によれば、活性コンタクトACが第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の上面及び両側壁を覆うことができる。したがって、活性コンタクトACと第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の接触面積が増加して活性コンタクトACと第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2との間のコンタクト抵抗を減少させることができる。第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と活性コンタクトACとの間に第1層L1、及び前記活性コンタクトACを介して第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2と離隔される第2層L2が形成されることができる。前記第1及び第2シリサイド層SC1、SC2の各々は不純物でドーピングされることによって、活性コンタクトACと第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2との間のコンタクト抵抗をさらに減少させることができる。結果的に、本発明が適用された半導体素子は信頼性が向上され電気的特性が向上されることができる。
【0079】
図9A乃至図18は本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための断面図である。図9A図10A図11A図12A図13A、及び図14A図4のA-A’線に沿う断面図である。図11B図12B図13B、及び図14B図4のB-B’線に沿う断面図である。図11C図12C図13C図14C図15A図16A、及び図18図4のC-C’線に沿う断面図である。図9B図10B図13D、及び図14D図4のD-D’線に沿う断面図である。
【0080】
図12D及び図12Eは各々図12AのM領域及び図12BのN領域を示した拡大図である。図15B及び図15C図6に示した第1ソース/ドレインパターンSD1を形成するための製造方法を説明するための図面である。図16B及び図16C図7に示した第2ソース/ドレインパターンSD2を形成するための製造方法を説明するための図面である。図16D及び図17図8に示した第1ソース/ドレインパターンSD1を形成するための製造方法を説明するための図面である。
【0081】
図9A及び図9Bを参照すれば、PMOSFET領域PR及びNMOSFET領域NRを含む基板100が提供されることができる。基板100上に互いに交互に積層された活性層ACL及び犠牲層SALが形成されることができる。活性層ACLはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で1つを含むことができ、犠牲層SALはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中で他の1つを含むことができる。
【0082】
犠牲層SALは活性層ACLに対してエッチング選択比を有することができる物質を含むことができる。例えば、活性層ACLはシリコン(Si)を含むことができ、犠牲層SALはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。犠牲層SALの各々のゲルマニウム(Ge)の濃度は10at%乃至50at%であり得る。
【0083】
基板100のPMOSFET領域PR及びNMOSFET領域NR上にマスクパターンが各々形成されることができる。前記マスクパターンは第2方向D2に延びるライン形状又はバー(bar)形状を有することができる。
【0084】
前記マスクパターンをエッチングマスクとしてパターニング工程を遂行して、第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2を定義するトレンチTRが形成されることができる。第1活性パターンAP1及び第2活性パターンAP2はPMOSFET領域PR及びNMOSFET領域NR上に各々形成されることができる。
【0085】
各々の第1及び第2活性パターンAP1、AP2上に積層パターンSTPが形成されることができる。積層パターンSTPは互いに交互に積層された活性層ACL及び犠牲層SALを含むことができる。積層パターンSTPは前記パターニング工程の間に第1及び第2活性パターンAP1、AP2と共に形成されることができる。
【0086】
トレンチTRを満たす素子分離膜STが形成されることができる。ライナー膜FL上に素子分離膜STが形成されることができる。具体的に、基板100の全面上に第1及び第2活性パターンAP1、AP2及び積層パターンSTPを覆う絶縁膜が形成されることができる。積層パターンSTPが露出される時まで前記絶縁膜をリセスして、素子分離膜STが形成されることができる。
【0087】
素子分離膜STはシリコン酸化膜のような絶縁材料を含むことができる。積層パターンSTPは素子分離膜ST上に露出されることができる。換言すれば、積層パターンSTPは素子分離膜ST上に垂直に突出されることができる。
【0088】
図10A及び図10Bを参照すれば、基板100上に積層パターンSTPを横切る犠牲パターンPPが形成されることができる。各々の犠牲パターンPPは第1方向D1に延びるライン形状(line shape)又はバー形状(bar shape)で形成されることができる。犠牲パターンPPは第1ピッチで第2方向D2に沿って配列されることができる。
【0089】
具体的に、犠牲パターンPPを形成することは、基板100の全面上に犠牲膜を形成すること、前記犠牲膜上にハードマスクパターンMPを形成すること、ハードマスクパターンMPをエッチングマスクとして前記犠牲膜をパターニングすることを含むことができる。前記犠牲膜はポリシリコンを含むことができる。
【0090】
犠牲パターンPPの各々の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが形成されることができる。ゲートスペーサーGSを形成することは、基板100の全面上にゲートスペーサー膜をコンフォーマルに形成すること、前記ゲートスペーサー膜を異方性エッチングすることを含むことができる。前記ゲートスペーサー膜はSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも1つを含むことができる。他の例として、前記ゲートスペーサー膜はSiCN、SiCON、及びSiNの中で少なくとも2つを含む多重膜(multi-layer)であり得る。
【0091】
図11A乃至図11Cを参照すれば、第1活性パターンAP1上の積層パターンSTP内に第1リセスRS1が形成されることができる。第2活性パターンAP2上の積層パターンSTP内に第2リセスRS2が形成されることができる。第1及び第2リセスRS1、RS2を形成する間に、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の両側上の素子分離膜STがさらにリセスされることができる(図11C参照)。
【0092】
具体的に、ハードマスクパターンMP及びゲートスペーサーGSをエッチングマスクとして第1活性パターンAP1上の積層パターンSTPをエッチングして、第1リセスRS1が形成されることができる。第1リセスRS1は、一対の犠牲パターンPPの間に形成されることができる。第1リセスRS1を形成することは、露出された犠牲層SALに対する選択的エッチング工程を追加で遂行することを含むことができる。したがって、第1リセスRS1は波形状の内側壁を有することができる。
【0093】
第2活性パターンAP2上の積層パターンSTP内の第2リセスRS2は、第1リセスRS1を形成することと同一な方法で形成されることができる。但し、第2リセスRS2を形成することは、犠牲層SALがリセスされた領域内に内側スペーサーISPを形成することをさらに含むことができる。結果的に、第2リセスRS2の内側壁は、第1リセスRS1の内側壁のように波模様を有しなくなり得る。
【0094】
活性層ACLから、互いに隣接する第1リセスRS1の間に順に積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が形成されることができる。活性層ACLから、互いに隣接する第2リセスRS2の間に順に積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3が形成されることができる。したがって、半導体パターンの最下部に第1半導体パターンSP1が形成されることができ、半導体パターンの最上部には第3半導体パターンSP3が形成されることができる。互いに隣接する第1リセスRS1の間の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は、第1チャンネルパターンCH1を構成することができる。互いに隣接する第2リセスRS2の間の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3は、第2チャンネルパターンCH2を構成することができる。
【0095】
図12A乃至図12Eを参照すれば、第1リセスRS1内に第1ソース/ドレインパターンSD1が各々形成されることができる。図12D及び図12Eはそれぞれ図12AのM領域及び図12BのN領域を示した拡大図である。
【0096】
図12A及び図12Dを参照すれば、第1リセスRS1の内側壁をシード層(seed layer)とするSEG工程を遂行して、バッファ層BFLが形成されることができる。バッファ層BFLは、第1リセスRS1によって露出された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3及び基板100をシードとして成長されることができる。一例として、前記SEG工程は化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)工程又は分子ビームエピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)工程を含むことができる。
【0097】
バッファ層BFLは基板100の半導体元素の格子定数より大きい格子定数を有する半導体元素(例えば、SiGe)を含むことができる。バッファ層BFLは相対的に低濃度のゲルマニウム(Ge)を含有することができる。本発明の他の実施形態として、バッファ層BFLはゲルマニウム(Ge)を除いたシリコン(Si)のみを含有してもよい。バッファ層BFLのゲルマニウム(Ge)の濃度は0at%乃至30at%であり得る。
【0098】
バッファ層BFL上にSEG工程を遂行して、メイン層MALが形成されることができる。メイン層MALは第1リセスRS1を完全に満たすように形成されることができる。メイン層MALは相対的に高濃度のゲルマニウム(Ge)を含有することができる。一例として、メイン層MALのゲルマニウム(Ge)の濃度は30at%乃至70at%であり得る。
【0099】
バッファ層BFL及びメイン層MALを形成する間に、第1ソース/ドレインパターンSD1がp型を有するようにする不純物(例えば、ボロン、ガリウム、又はインジウム)がインサイチュ(in-situ)に注入されることができる。他の例として、第1ソース/ドレインパターンSD1が形成された後に、第1ソース/ドレインパターンSD1に不純物が注入されることができる。
【0100】
第2リセスRS2内に第2ソース/ドレインパターンSD2が各々形成されることができる。具体的に、第2ソース/ドレインパターンSD2は第2リセスRS2の内側壁をシード層とするSEG工程を遂行して形成されることができる。一例として、第2ソース/ドレインパターンSD2は基板100と同一な半導体元素(例えば、Si)を含むことができる。
【0101】
第2ソース/ドレインパターンSD2が形成される間に、第2ソース/ドレインパターンSD2がn型を有するようにする不純物(例えば、リン、ヒ素、又はアンチモン)がインサイチュ(in-situ)に注入されることができる。他の例として、第2ソース/ドレインパターンSD2が形成された後に、第2ソース/ドレインパターンSD2に不純物が注入されることができる。
【0102】
図12C乃至図12Dを参照すれば、バッファ層BFL及びメイン層MAL上に第1シリコン層SL1が形成されることができる。第1シリコン層SL1は第1ソース/ドレインパターンSD1の上面及び両側壁を覆うことができる。第1シリコン層SL1上にエッチングパターンSF、前記エッチングパターンSF上に第2シリコン層SL2が形成されることができる。エッチングパターンSFは第1シリコン層SL1の上面から両側壁に延びることができる。第2シリコン層SL2はエッチングパターンSFの上面から両側壁に延びることができる。エッチングパターンSFは第1シリコン層SL1及び第2シリコン層SL2の間に形成されることができる。エッチングパターンSFの平均厚さは第1及び第2シリコン層SL1、SL2の平均厚さより大きいことができる。
【0103】
エッチングパターンSFはシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含むことができる。エッチングパターンSFのゲルマニウム(Ge)の濃度は第1及び第2シリコン層SL1、SL2より高いことができる。エッチングパターンSFは第1及び第2シリコン層SL1、SL2に対してエッチング選択性がある物質を含むことができる。第1及び第2シリコン層SL1、SL2はゲルマニウム(Ge)を含まなくともよい。第1シリコン層SL1と第2シリコン層SL2は実質的に同一な物質を含むことができる。
【0104】
第2シリコン層SL2上に停止膜STLが形成されることができる。停止膜STLは第2シリコン層SL2の上面から両側壁に延びることができる。停止膜STLは後述する第1層間絶縁膜110に対してエッチング選択性がある物質を含むことができる。例えば、停止膜STLはシリコン窒化膜(SiN)を含むことができる。
【0105】
図13A乃至図13Dを参照すれば、第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2、ハードマスクパターンMP及びゲートスペーサーGSを覆う第1層間絶縁膜110が形成されることができる。一例として、第1層間絶縁膜110はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0106】
犠牲パターンPPの上面が露出される時まで第1層間絶縁膜110が平坦化されることができる。第1層間絶縁膜110の平坦化はエッチバック(Etch Back)又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を利用して遂行されることができる。前記平坦化工程の間に、ハードマスクパターンMPは全て除去されることができる。結果的に、第1層間絶縁膜110の上面は犠牲パターンPPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と共面をなすことができる。
【0107】
露出された犠牲パターンPPが選択的に除去されることができる。犠牲パターンPPが除去されることによって、第1及び第2チャンネルパターンCH1、CH2を露出する外側領域ORGが形成されることができる(図13D参照)。犠牲パターンPPを除去することは、ポリシリコンを選択的にエッチングするエッチング液を利用した湿式エッチングを含むことができる。
【0108】
外側領域ORGを通じて露出された犠牲層SALが選択的に除去されて、内側領域IRGが形成されることができる(図13D参照)。具体的に、犠牲層SALを選択的にエッチングするエッチング工程を遂行して、第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3はそのまま残留させたまま犠牲層SALのみを除去することができる。前記エッチング工程は、相対的に高いゲルマニウム濃度を有するシリコン-ゲルマニウムに対して高いエッチングレートを有することができる。例えば、前記エッチング工程はゲルマニウム濃度が10at%より大きいシリコン-ゲルマニウムに対して高いエッチングレートを有することができる。
【0109】
前記エッチング工程の間にPMOSFET領域PR及びNMOSFET領域NR上の犠牲層SALが除去されることができる。前記エッチング工程は湿式エッチングであり得る。前記エッチング工程に使用されるエッチング物質は相対的に高いゲルマニウム濃度を有する犠牲層SALを早く除去することができる。
【0110】
図13Dを再び参照すれば、犠牲層SALが選択的に除去されることによって、各々の第1及び第2活性パターンAP1、AP2上には積層された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3のみが残留することができる。犠牲層SALが除去された領域を通じて第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3が各々形成されることができる。
【0111】
具体的に、活性パターンAP1又はAP2と第1半導体パターンSP1との間に第1内側領域IRG1が形成され、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に第2内側領域IRG2が形成され、第2半導体パターンSP2と第3半導体パターンSP3との間に第3内側領域IRG3が形成されることができる。
【0112】
図13A乃至図13Dを再び参照すれば、露出された第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3上にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。ゲート絶縁膜GIは各々の第1乃至第3半導体パターンSP1、SP2、SP3を囲むように形成されることができる。各々の第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3内にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。外側領域ORG内にゲート絶縁膜GIが形成されることができる。
【0113】
図14A乃至図14Dを参照すれば、ゲート絶縁膜GI上にゲート電極GEが形成されることができる。ゲート電極GEは第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3及び外側領域ORGを満たすように形成されることができる。ゲート電極GEは、第1乃至第3内側領域IRG1、IRG2、IRG3をそれぞれ満たす第1部分PO1、第2部分PO2、及び第3部分PO3を含むことができる。ゲート電極GEは、外側領域ORGを満たす第4部分PO4を含むことができる。ゲート電極GE上にゲートキャッピングパターンGPが形成されることができる。
【0114】
図14A乃至図14Dを再び参照すれば、第1層間絶縁膜110上に第2層間絶縁膜120が形成されることができる。第2層間絶縁膜120はシリコン酸化膜を含むことができる。
【0115】
図15A乃至図18を参照して、活性コンタクトACを形成する方法について、より詳細に説明する。図15B及び図15C図6に示した第1ソース/ドレインパターンSD1を形成するための製造方法を説明するための図面である。
【0116】
図15A乃至図15Cを参照すれば、第1及び第2層間絶縁膜110、120をエッチングして、停止膜STLを露出する第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2が形成されることができる。第1リセスホールRSH1はPMOSFET領域PR上に、第2リセスホールRSH2はNMOSFET領域NR上に形成されることができる。第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2の各々の下面のレベルは停止膜STLの上面のレベル及びエッチングパターンSFの上面のレベルより低いことができる。前記エッチング工程によって、停止膜STLは除去されないとし得る。
【0117】
第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2が形成された後、停止膜STLの一部及び第2シリコン層SL2の一部が除去されることができる。具体的に、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2によって露出された停止膜STLの上部及び第2シリコン層SL2の上部のみが除去されることができる。したがって、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2の各々の最下面のレベルより低い位置にある停止膜STL及び第2シリコン層SL2は除去されずに残ることができる。停止膜STLの上部及び第2シリコン層SL2の上部が除去されながら、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2によってエッチングパターンSFが露出されることができる。
【0118】
図16B及び図16C図7に示した第2ソース/ドレインパターンSD2を形成するための製造方法を説明するための図面である。図16D及び図17図8に示した第1ソース/ドレインパターンSD1を形成するための製造方法を説明するための図面である。
【0119】
図16A乃至図16Dを参照すれば、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2によって露出された前記エッチングパターンSFは第1エッチング工程によって除去されることができる。より具体的に、第1エッチング工程は湿式エッチング(Wet etch)又は乾式エッチング(Dry etch)であり得る。乾式エッチングはフロン(F)、塩素(Cl)、及び塩化水素(HCl)の中で少なくとも1つを含むガスが使用されることができ、湿式エッチングは過酸化水素(H)、酢酸(CHCOOH)、及びフッ化水素(HF)の中で少なくとも1つを含む溶液が使用されることができる。
【0120】
したがって、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2によって第1及び第2シリコン層SL1、SL2が露出されることができる。第1シリコン層SL1の露出された外壁OW及び第2シリコン層SL2の露出された外壁IW上に不純物が注入されドーピングされることができる。不純物はプラズマドーピング(PLAD、plasma doping)法で前記外壁OW、IW上に注入されることができる。より具体的に、プラズマ状態の不純物イオンが第1及び第2シリコン層SL1、SL2の外壁OW、IW上に直接的に注入されることができる。PMOSFET領域PR上の不純物はB(ホウ素)、Ga(ガリウム)及びIn(インジウム)の中で少なくとも1つを含むことができる。NMOSFET領域NR上の不純物はAs(ヒ素)、P(リン)、及びSb(アンチモン)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0121】
図16Dを参照すれば、第1及び第2シリコン層SL1、SL2の各々は外壁OW、IWと隣接する部分であるほど、不純物の濃度が高いことができる。不純物を注入することによって、後述する活性コンタクトACと第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2のコンタクト抵抗が減少することができる。
【0122】
図17を参照すれば、第1シリコン層SL1の露出された外壁OW上に第1シリサイド層SC1が形成されることができる。第2シリコン層SL2の露出された外壁IW上には第2シリサイド層SC2が形成されることができる。具体的に、第1シリコン層SL1の外壁OW上に金属物質を蒸着させて第1シリサイド層SC1を形成することができる。第2シリコン層SL2の外壁IW上に金属物質を蒸着させて第2シリサイド層SC2を形成することができる。金属物質はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、及びコバルトの中で少なくとも1つを含むことができる。金属物質を蒸着させることは化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)工程を含むことができる。
【0123】
図18及び図8を再び参照すれば、第1及び第2リセスホールRSH1、RSH2の各々に活性コンタクトACが形成されることができる。活性コンタクトACを形成することは、バリアーパターンBMを形成すること及びバリアーパターンBM上に導電パターンFMを形成することを含むことができる。バリアーパターンBMはコンフォーマルに形成されることができ、金属膜/金属窒化膜を含むことができる。前記金属膜はチタニウム、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト、及び白金の中で少なくとも1つを含むことができる。前記金属窒化膜はチタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、タングステン窒化膜(WN)、ニッケル窒化膜(NiN)、コバルト窒化膜(CoN)、及び白金窒化膜(PtN)の中で少なくとも1つを含むことができる。導電パターンFMは低抵抗金属を含むことができる。例えば、導電パターンFMはアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、及びコバルトの中で少なくとも1つの金属を含むことができる。
【0124】
第2層間絶縁膜120及びゲートキャッピングパターンGPを貫通してゲート電極GEと電気的に連結されるゲートコンタクトGCが形成されることができる。ゲートコンタクトGCを形成することは活性コンタクトACを形成することと同一であることができる。
【0125】
シングルハイトセルSHCの第1境界BD1及び第2境界BD2に分離構造体DBが各々形成されることができる。分離構造体DBは、第2層間絶縁膜120からゲート電極GEを貫通して活性パターンAP1又はAP2の内部に延びることができる。分離構造体DBはシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜のような絶縁材料を含むことができる。
【0126】
活性コンタクトAC及びゲートコンタクトGC上に第3層間絶縁膜130が形成されることができる。第3層間絶縁膜130内に第1金属層M1が形成されることができる。第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が形成されることができる。第4層間絶縁膜140内に第2金属層M2が形成されることができる。
【0127】
図19は本発明の他の実施形態として、図5CのA領域を示した拡大図である。図19を参照すれば、第1及び第2活性パターンAP1、AP2の側壁上のフェンス部FEPが素子分離膜ST上に突出されることができる。前記フェンス部FEPは第1及び第2活性パターンAP1、AP2の各々の上部側壁上に残留するゲートスペーサーGSの一部分であり得る。換言すれば、本実施形態によるフェンス部FEPはゲートスペーサーGSと同一な絶縁材料を含むことができる。
【0128】
前記フェンス部FEPは第1及び第2ソース/ドレインパターンSD1、SD2の各々の下部側壁を覆うことができる。前記フェンス部FEPの上面は第1リセスRS1の底より高いことができる。この時、第1層L1の側壁はフェンス部FEPと直接接することができる。第2層L2の少なくとも一部は前記フェンス部FEPと接することができる。
【0129】
フェンス部FEPは第1及び第2シリサイド層SC1、SC2の各々の下面と直接接触することができる。フェンス部FEPは第1及び第2シリコン層SL1、SL2の各々の下面と直接的に接触することができる。フェンス部FEPはバリアーパターンBMの下面及び導電パターンFMの下面とも直接的に接触することができる。
【0130】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明はその技術的思想や必須の特徴を変形しなくとも他の具体的な形態に実施されることもできる。したがって、以上で記述した実施形態にはすべての面で例示的なことであり、限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0131】
100 基板
110、120、130、140 層間絶縁膜
AC 活性コンタクト
AP1、AP2 活性パターン
AR1、AR2 活性領域
BM バリアーパターン
FM 導電パターン
GC ゲートコンタクト
GP ゲートキャッピングパターン
GS ゲートスペーサー
SC1、SC2 シリサイド層
SD1、SD2 ソース/ドレインパターン
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18
図19