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特開2024-15951多群ロボットが協働してタスクを実行する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015951
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】多群ロボットが協働してタスクを実行する方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 3/00 20060101AFI20240130BHJP
【FI】
B25J3/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212177
(22)【出願日】2022-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】202210878874.1
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】520463123
【氏名又は名称】中国安全生▲産▼科学研究院
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】史▲聡▼▲霊▼
(72)【発明者】
【氏名】▲車▼洪磊
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼松
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼国林
(72)【発明者】
【氏名】胡▲鵠▼
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS14
3C707CS08
3C707JS02
3C707JS03
3C707JS07
3C707KS10
3C707KS13
3C707KT01
3C707KT04
3C707LV02
3C707LW07
3C707MS14
3C707MS15
3C707MT06
3C707WA05
3C707WA11
3C707WA26
3C707WL08
3C707WM15
3C707WM16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、群ロボットの協働により、ガス漏れ領域の決定及び漏れ事故への制御を実現する。
【解決手段】方法は、複数の誘導ロボットで構成された検出群により、探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域に分布し、ロボットは、光指示信号を出してガス濃度の強度を示し、ガス漏れ領域の範囲を示すステップと、複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーション測位を実行し、ガス漏れ領域に移動するステップと、ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットはリーダー・フォロワー編隊構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多群ロボットが協働してタスクを実行する方法であって、
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップと、
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップと、
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットはリーダー・フォロワー編隊構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含むことを特徴とする、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項2】
確立したリーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、ロボットの1つをリーダーロボットとして、他のロボットをフォロワーロボットとして指定し、編隊構造内の各フォロワーロボットに対応する仮想フォロワーロボットを設置し、前記仮想フォロワーロボットが所在する位置は、編隊内の隊形を維持するために、対応するフォロワーロボットが到達する所望の位置であり、
編隊コントローラの制御下で、リーダーロボットは与えられた編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置をリアルタイムに追跡し、フォロワーロボットは仮想フォロワーロボットのリアルタイム位置を追跡することを特徴とする、請求項1に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項3】
前記編隊コントローラは、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラであり、編隊コントローラは、運動学モデルに基づいたPID制御及び動力学モデルに基づいた適応PID制御を使用する二重閉ループPID制御方法を含むことを特徴とする、請求項2に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項4】
リーダーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、リーダーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、リーダーロボットの位置及び姿勢を制御し、リーダーロボットの位置を、指定された編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置に収束させ、
フォロワーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、フォロワーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、フォロワーロボットの位置及び姿勢を制御し、フォロワーロボットの位置を、対応する仮想フォロワーロボットの位置に収束させ、
前記仮想フォロワーロボットの位置は、リーダーロボットの位置及び姿勢データに基づいて座標変換を行うことで得られるものであることを特徴とする、請求項3に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項5】
タスク群内のリーダーロボットに撮影装置が搭載され、撮影装置は、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーション測位を実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導し、
前記リーダーロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、タスクロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行することを特徴とする、請求項2に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項6】
前記検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップと、
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップと、
誘導ロボットは、群内の他の誘導ロボットとの距離に基づいて、光の輝度値を変換して輝度値の割り当て量を得て、対応する誘導ロボットに割り当てるステップであって、距離が遠くなるほど、輝度値の割り当て量は小さくなるステップと、
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップと、
それ自身とペアになる誘導ロボットを決定した後、ペアになった該誘導ロボットに向かって移動し、ロボット自身の位置を更新するステップと、
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップとを含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項7】
【請求項8】
【請求項9】
前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置され、前記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内の誘導ロボット、及びリーダーロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられることを特徴とする、請求項6に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【請求項10】
前記タスク群は、複数の走行ロボット、及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
複数の走行ロボットは、移動式消火剤基地局に順次接続され、1番目の走行ロボットは、タスク群内のリーダーロボットであり、他の走行ロボット及び移動式消火剤基地局は、フォロワーロボットであり、
リーダーロボットは、牽引ロープによって1番目のフォロワーロボットに接続され、他の走行ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって順次接続され、最後の走行ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、
前記リーダーロボットは、検出群の誘導で、フォロワーロボットがガス漏れ領域に移動するように牽引するために使用され、タスクを実行する過程において、リーダーロボットは、漏れ源の特徴に基づいて、適切な隊形構造を選択し、フォロワーロボットの隊形の展開及び変換に所望の位置及び所望の角度を提供し、
フォロワーロットとしての走行ロボットはいずれも消火剤噴射ヘッドを搭載し、また、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、タスクを実行する過程において、編隊の隊形に基づいて展開したフォロワーロボットは、消火剤噴射ヘッドによって漏れ箇所に消火剤を噴射し、ガス漏れを早期に制御し、ガス燃焼を防止することを特徴とする、請求項6に記載の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットの技術分野に属し、具体的には、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
石油化学ステーションとは、石油、天然ガス及び他の製品を原料として、石油化学設備で分離、液化などの操作を行い、貯蔵して輸送する場所を指し、石油化学工業における生産は、主に原料処理、化学反応、製品精製という3つの主要な工程で構成され、処理要件を満たすために原料を前処理し、その後、複合化学反応によって高品質の製品が得られる。生産媒体及びプロセスの多様なニーズを満たすために、石油精製及び水素化分解などの生産段階では、通常、設備の多様化、機能の多様化、生産量の最大化が求められるため、石油化学設備の性能と作業条件には厳しい要件が課せられる。
【0003】
石油化学設備は、通常、様々な圧力、温度、及び多媒体の作業条件に直面している。生産媒体には、強い腐食性、可燃性及び爆発性、毒性および有害性などの特性があるため、設備が長時間高負荷で動作したり、閾値を超えたりする場合、設備の強度、可塑性、靭性などの機械的特性と耐食性、耐酸化性などの化学的特性が最大負荷値に近づき、設備に不可逆的な変更を加え、企業の設備コストを向上させる。
【0004】
生産媒体は、可燃性、爆発性、毒性があり、漏れ安全事故を引き起こしやすい。石油化学ステーションは、その占有面積が広大であり、生産設備のタイプが複雑、その数も膨大であり、電気設備の動作中に電気火花、衝撃火花などの可燃源が非常に発生しやすいので、媒体の漏れが一定の濃度に達する場合、制御性が低いため、可燃源と接触すると、火災や爆発事故を引き起こし、膨大な損失をもたらす。
【発明の概要】
【0005】
上記の分析に鑑み、本発明の目的は、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法を提供することであり、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れ事故への対応制御を実現する。
【0006】
本発明は、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法を開示し、該方法は、
【0007】
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップと、
【0008】
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップと、
【0009】
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットはリーダー・フォロワー編隊構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含む。
【0010】
更に、確立したリーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、ロボットの1つをリーダーロボットとして、他のロボットをフォロワーロボットとして指定し、編隊構造内の各フォロワーロボットに対応する仮想フォロワーロボットを設置し、前記仮想フォロワーロボットが所在する位置は、編隊内の隊形を維持するために、対応するフォロワーロボットが到達する所望の位置であり、
【0011】
編隊コントローラの制御下で、リーダーロボットは与えられた編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置をリアルタイムに追跡し、フォロワーロボットは仮想フォロワーロボットのリアルタイム位置を追跡する。
【0012】
更に、前記編隊コントローラは、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラであり、編隊コントローラは、運動学モデルに基づいたPID制御及び動力学モデルに基づいた適応PID制御を使用する二重閉ループPID制御方法を含む。
【0013】
更に、リーダーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、リーダーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、リーダーロボットの位置及び姿勢を制御し、リーダーロボットの位置を、指定された編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置に収束させ、
【0014】
フォロワーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、フォロワーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、フォロワーロボットの位置及び姿勢を制御し、フォロワーロボットの位置を、対応する仮想フォロワーロボットの位置に収束させ、
【0015】
前記仮想フォロワーロボットの位置は、リーダーロボットの位置及び姿勢データに基づいて座標変換を行うことで得られるものである。
【0016】
更に、タスク群内のリーダーロボットに撮影装置が搭載され、撮影装置は、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーション測位を実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導し、
【0017】
前記リーダーロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、タスクロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行する。
【0018】
更に、前記検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、
【0019】
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップと、
【0020】
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップと、
【0021】
誘導ロボットは、群内の他の誘導ロボットとの距離に基づいて、光の輝度値を変換して輝度値の割り当て量を得て、対応する誘導ロボットに割り当てるステップであって、距離が遠くなるほど、輝度値の割り当て量は小さくなるステップと、
【0022】
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップと、
【0023】
それ自身とペアになる誘導ロボットを決定した後、ペアになった該誘導ロボットに向かって移動し、ロボット自身の位置を更新するステップと、
【0024】
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップとを含む。
【0025】
更に、前記誘導ロボットは、搭載されたガスセンサによってガス濃度を感知し、感知したガス濃度値を光の輝度値に変換し、
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
更に、前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
【0030】
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置され、前記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内の誘導ロボット、及びリーダーロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられる。
【0031】
更に、前記タスク群は、複数の走行ロボット、及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
【0032】
複数の走行ロボットは、移動式消火剤基地局に順次接続され、1番目の走行ロボットは、タスク群内のリーダーロボットであり、他の走行ロボット及び移動式消火剤基地局は、フォロワーロボットであり、
【0033】
リーダーロボットは、牽引ロープによって1番目のフォロワーロボットに接続され、他の走行ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって順次接続され、最後の走行ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、
【0034】
前記リーダーロボットは、検出群の誘導で、フォロワーロボットがガス漏れ領域に移動するように牽引するために使用され、タスクを実行する過程において、リーダーロボットは、漏れ源の特徴に基づいて、適切な隊形構造を選択し、フォロワーロボットの隊形の展開及び変換に所望の位置及び所望の角度を提供し、
【0035】
フォロワーロットとしての走行ロボットはいずれも消火剤噴射ヘッドを搭載し、また、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、タスクを実行する過程において、編隊の隊形に基づいて展開したフォロワーロボットは、消火剤噴射ヘッドによって漏れ箇所に消火剤を噴射し、ガス漏れを早期に制御し、ガス燃焼を防止する。
【0036】
本発明は、少なくとも以下の有益な効果を果たすことができる。
【0037】
本発明の多群ロボットが協働してタスクを実行する方法では、検出群とタスク群は協働して動作し、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れ事故への対応制御を実現する。
【0038】
本発明の検出群内の複数の誘導ロボットは、漏れガス濃度の大きさの分布に応じて配置され、ガス濃度の大きさに応じて漏れ指示灯の輝度を制御し、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示され、漏れ領域への警告及び漏れ領域への指示を実現する。
【0039】
本発明の検出群は、蝶型ロボットなどのバイオニック飛行昆虫ロボットを使用して検出して、空間領域を決定するので、石油化学ステーションのパイプラインの複雑な領域の狭い空間に滞在しやすく、ガス漏れの空間領域を決定する。
【0040】
本発明のタスク群は、視覚的画像ナビゲーション測位、及び信号強度インジケータの距離測定に基づいた測位という2つの測位方法に基づいて、タスクロボットがガス漏れ領域に誘導されることを確保する。
【0041】
本発明のタスク群は、二重閉ループ適応PIDのマルチロボットの編隊制御に基づいて、二重閉ループ適応PID方法を利用し、マルチ移動ロボットの編隊制御問題を解決し、編隊制御に衝突防止機能と優れた妨害防止能力を持たせる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図面は、具体的な実施例を例示することだけを目的としており、本発明を限定するものと見なされるべきではなく、図面全体では、同じ参照番号は同様の部品を指す。
【0043】
図1】本発明の実施例における多群ロボットが協働してタスクを実行する方法の流れ図である。
図2】本発明の実施例における空間領域決定用のマルチロボットの検出方法の流れ図である。
図3】本発明の実施例における蝶型ロボットの上面図である。
図4】本発明の実施例における蝶型ロボットの側面図である。
図5】本発明の実施例における蝶型ロボットの正面図である。
図6】本発明の実施例における蝶型ロボットの斜視図である。
図7】本発明の実施例における1つの蝶型ロボットがガス漏れを検出する概略図である。
図8】本発明の実施例におけるタスクロボットが2回目の測位を行う概略図である。
図9】本発明の実施例におけるリーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊運動構造図である。
図10】本発明の実施例における隊形の模式図である。
図11】本発明の実施例における球形ロボットの運動学モデルの概略図である。
図12】本発明の実施例における二重閉ループ適応PIDの編隊コントローラのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下では、図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明し、ここで、図面は、本願の一部を構成し、本発明の実施例と共に本発明の原理を説明するために使用される。
【0045】
本発明の一実施例は、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法を開示し、図1に示すように、それは、
【0046】
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップS101と、
【0047】
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップS102と、
【0048】
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットはリーダー・フォロワー編隊構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップS103とを含む。
【0049】
具体的には、ステップS101では、検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、図2に示すように、
【0050】
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップS201であって、
【0051】
前記誘導ロボットは、搭載されたガスセンサによってガス濃度を感知し、搭載された指示灯の光の輝度値によってローカルガス濃度値を識別するステップS201と、
【0052】
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップS202であって、
【0053】
具体的には、ガス濃度の識別値の更新中、前の時点の光の輝度及び現在の時点に検出したガス漏れ濃度値を参照し、現在の時点の光の輝度値を決定し、
【0054】
【0055】
誘導ロボットは、群内の他の誘導ロボットとの距離に基づいて、光の輝度値を変換して輝度値の割り当て量を得て、対応する誘導ロボットに割り当てるステップであって、距離が遠くなるほど、輝度値の割り当て量は小さくなるステップS203であって、
【0056】
【0057】
【0058】
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップS204であって、
【0059】
ロボットのペアリングを行う場合、誘導ロボットは、受信した群内の他の誘導ロボットが送信した光の輝度値の割り当て量及びそれ自身のセンサで測定された光の輝度値を大きいものから小さいものへ降順で配列し、降順配列では、それ自身の光の輝度値に隣接する前のロボットをペアリングロボットとして選択し、
【0060】
【0061】
【0062】
それ自身とペアになる誘導ロボットを決定した後、ペアになった該誘導ロボットに向かって移動し、ロボット自身の位置を更新するステップS205であって、
【0063】
【0064】
【0065】
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップS206とを含む。
【0066】
ロボットを一定の空間領域に分散できることを実現するために、ガス漏れ領域全体をカバーするロボット分布を形成し、特に、石油化学ステーションの複雑なパイプラインがある領域では、存在した狭い空間を通してガス漏れの空間領域に入り、好ましくは、前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
【0067】
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置される。
【0068】
上記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内のロボット、及びタスクロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられ、光の強度を感知するための光センサが設置され、障害物を回避するための超音波センサが設置され、測位のための衛星ナビゲーションモジュール及びマイクロ慣性ナビゲーションモジュールが設置される。
【0069】
検出過程では、漏れ領域に漏れ箇所が1箇所しかない場合、該漏れ箇所の近くにバイオニック飛行昆虫ロボットがあり、該バイオニック飛行昆虫ロボットは漏れたガスを検出した後、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、その近くの群内の他のバイオニック飛行昆虫ロボットは、受信した漏れたガスを検出するバイオニック飛行昆虫ロボットの輝度値の割り当て量に基づいて、該バイオニック飛行昆虫ロボットへ飛行して移動し、他のバイオニック飛行昆虫ロボットは、漏れ領域まで飛行した後、それに搭載されたガスセンサは、漏れたガスを検出した後、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、複数の飛行昆虫ロボットがいずれも漏れたガスを検出する場合、相互に割り当てる輝度値の割り当て量及びそれ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値に基づいてロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになったロボットを決定し、ペアリングロボットの間は相対的に移動し、群内のロボットの位置の更新により、群内の複数のロボットの空間位置をガスの漏れ領域全体に分散させ、漏も領域が大きいほど、漏れたガスを感知するバイオニック飛行昆虫ロボットが多くなり、分散空間が広く、漏れ領域の高濃度位置にあるバイオニック飛行昆虫ロボットのガス濃度指示灯の輝度がより明るくなり、低濃度位置にあるガス濃度指示灯の輝度が低くなる。このように、バイオニック飛行ロボットによって決定されたガス漏れ空間領域では、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示される。
【0070】
検出過程では、漏れ領域は、複数の漏れ箇所がある場合、各漏れ箇所の近くのバイオニック飛行昆虫ロボットは、最初に、漏れたガスを検出し、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、周りの他のバイオニック飛行昆虫ロボットに輝度値の割り当て量を割り当て、上記の検出過程に応じて、バイオニック飛行昆虫ロボットの位置分布は、各漏れ箇所を取り囲む領域を呈し、各漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示される。漏れ箇所を警告し、漏れ箇所を示し、漏れ箇所の中心を示すのに便利である。
【0071】
好ましくは、前記バイオニック飛行昆虫ロボットは、蝶型ロボットで、主胴部と、羽駆動アセンブリと、羽アセンブリとを含み、主胴部内にガスセンサが搭載され、主胴部の尾部にガス濃度指示灯が設置される。
【0072】
ここで、羽アセンブリは、左羽アセンブリと、右羽アセンブリとを含み、主胴部の前端の両側に取り付けられた羽駆動アセンブリにそれぞれ取り付けられ、鏡面対称であり、羽アセンブリでは、外側輪郭は、炭素繊維棒で曲げられた後、プラスチック接続アセンブリによって固定成形され、蝶型ロボットの全体的な骨格を構成し、弾性薄膜は羽の骨格全体に合わせて切断され、羽の骨格に粘着テープで固定されて弾性の羽を形成し、羽アセンブリは、主胴部の前部に取り付けられた駆動舵取機によって駆動され、羽をバタバタさせるように動かし、飛行推力と揚力に変換し、また、蝶のピッチとヨーを達成するために、2つの羽の開始段階と終了段階を個別に制御し、主胴部の後部に取り付けられたマイクロ制御システム及び給電システムにより、バイオニック蝶羽エアクラフトへの制御及び給電を実現する。
【0073】
図3、4、5、6は、蝶型ロボットの上面図、側面図、正面図及び斜視図である。
【0074】
蝶型ロボットを使用し、石油ガスの漏れを検出センサが搭載され、危険源の場所に付着し、漏れが発生すると、センサが信号を検出し、蝶の尾部が識別可能な光を出す。蝶型ロボットに無線センサが設けられ、プラットフォームを通じて100個の群に指令を出し、危険源を見つけ、危険源を検出する場合、1つの蝶が留まり、光で漏れ危険の強度を示し、蝶の群れに同じ輝度を出す場合、蝶の群れの隊形は展開して漏れ源の大きさを見つけ、危険源の拡散範囲を捕らえる。図7で示される。
【0075】
具体的には、ステップS102におけるタスク群内に1つのタスクロボットが撮影装置を搭載するように指定し、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーションを実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導し、
【0076】
好ましくは、撮影装置が搭載された前記タスクロボットは、ステップS103におけるリーダー・フォロワー編隊構造におけるリーダーロボットであり、リーダーロボットに撮影装置が搭載され、撮影装置は、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、従来の視覚的ナビゲーション測位方法を使用し、誘導ロボットから出した光指示信号を追跡し、ナビゲーション測位を行い、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導する。
【0077】
また、前記リーダーロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、タスクロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行する。
【0078】
具体的には、リーダーロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度によって信号強度インジケータ(RSSI)の距離測定を行う方法では、
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
少なくとも3つの誘導ロボットへの信号強度インジケータの距離測定値を利用し、三角測量技術によって誘導ロボットの位置を決定する。
【0088】
図8は、タスク群が2回目の測位を行う概略図を示す。
【0089】
図面では、リーダーロボットは、誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、無線通信リンクにおける信号強度によって信号強度インジケータの距離測定を行うことに基づいて2回目の測位を行い、タスク群内の他のタスクロボットがガス漏れ領域に移動するように牽引する。
【0090】
具体的には、ステップS103では、確立したリーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、ロボットの1つをリーダーロボットとして、他のロボットをフォロワーロボットとして指定し、編隊構造内の各フォロワーロボットに対応する仮想フォロワーロボットを設置し、前記仮想フォロワーロボットが所在する位置は、編隊内の隊形を維持するために、対応するフォロワーロボットが到達する所望の位置であり、
【0091】
編隊コントローラの制御下で、リーダーロボットは与えられた編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置をリアルタイムに追跡し、フォロワーロボットは仮想フォロワーロボットのリアルタイム位置を追跡する。
【0092】
【0093】
本実施例におけるリーダー・フォロワー構造の設計の利点は、リーダーロボットがシステム全体の計画及び調整を担当し、フォロワーロボットが到達したい最終的な位置が仮想ロボットの位置であるので、特定の編隊の隊形で移動したり、移動中に隊形を変更したりすることである。
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
本実施例では、直線形、楔形、円筒形、三角形、菱形及び円形を含む隊形に対して所望の隊形パラメータマトリクスを作成し、隊形データベースを構成し、タスクを実行する場合、タスク群内のマルチタスクロボットは、指定されたタスク隊形で隊形の展開を行い、感知した環境の変化に基づいてターゲット隊形を選択して隊形の変換を行い、隊形の変換の場合、隊形データベースからターゲット隊形の所望の隊形パラメータマトリクスを呼び出し、各タスクロボットは、それら自身の形状パラメータに応じて運動し、ターゲット隊形を形成する。
【0098】
具体的には、本実施例では、直線形、楔形、円筒形、三角形、菱形及び円形などの様々な編隊の隊形の形状の所望の隊形パラメータマトリクス表現を示し、直線形、楔形、円筒形、三角形、菱形及び円形などの隊形の形状は、図10に示され、
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
図8で示される解決手段では、前記タスク群内の複数のロボットは、複数の走行ロボット、及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
【0103】
【0104】
【0105】
前記リーダーロボットは、検出群の誘導で、フォロワーロボットがガス漏れ領域に移動するように牽引するために使用され、タスクを実行する過程において、リーダーロボットは、漏れ源の特徴に基づいて、適切な隊形構造を選択し、フォロワーロボットの隊形の展開及び変換に所望の位置及び所望の角度を提供し、
【0106】
フォロワーロボットとしてのロボットはいずれも消火剤噴射ヘッドを搭載し、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続される。タスクを実行する過程において、編隊の隊形に基づいて展開したフォロワーロボットは、消火剤噴射ヘッドによって漏れ箇所に消火剤を噴射し、ガス漏れを早期に制御し、ガス燃焼を防止する。
【0107】
移動式消火剤基地局には、消火剤が貯蔵される。
【0108】
本実施例では、前記ロボットは、球形-六脚変形ロボットであり、前記球形-六脚変形ロボットは、収納状態では、地面を転がることができる球形ロボットであり、展開状態では、6つの脚で移動することができる六脚ロボットである。移動式消火剤基地局は、球形ロボットと同じ方式で移動することができる。
【0109】
マルチロボットの編隊制御の場合、ロボットが球形のままである場合、その体積が小さくなり、転がりによって移動するため、路面に対する要求は低くなる。火災点又は漏れ源の近くに到達する場合、六脚ロボットに展開し、搭載した消火剤噴射ヘッドを伸ばしてガス漏れ領域に消火剤を噴射することができる。
【0110】
具体的には、ステップS103では、前記編隊コントローラは、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラであり、編隊コントローラは、運動学モデルに基づいたPID制御及び動力学モデルに基づいた適応PID制御を使用する二重閉ループPID制御方法を含む。
【0111】
具体的には、リーダーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、リーダーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、リーダーロボットの位置及び姿勢を制御し、リーダーロボットの位置を、指定された編隊運動基準軌跡の軌跡点の位置に収束させ、
【0112】
フォロワーロボットへの二重閉ループ適応PID制御では、フォロワーロボットの運動学モデル及び動力学モデルを確立し、二重閉ループ適応PID制御を使用する編隊コントローラにより、フォロワーロボットの位置及び姿勢を制御し、フォロワーロボットの位置を、対応する仮想フォロワーロボットの位置に収束させ、
【0113】
前記仮想フォロワーロボットの位置は、リーダーロボットの位置及び姿勢データに基づいて座標変換を行うことで得られるものである。
【0114】
ここで、前記仮想フォロワーロボットの位置取得方法は、
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
リーダーロボット及びフォロワーロボットに使用される前記二重閉ループ適応PID制御の編隊コントローラの構造は同じである。
【0124】
前記二重閉ループの適応PID制御の編隊コントローラでは、運動学モデルに基づいたPID制御を用いたPIDコントローラは、位置ループコントローラであり、その目的は、各ロボットの位置を所望の値に収束し、以下の姿勢ループに所望の姿勢情報を提供することである。
【0125】
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
好ましくは、本実施例では、隊形の変換及び移動の過程でロボットが他のメンバーと衝突することは避けられないことを考慮するので、隊形制御に障害物回避制御を追加する。障害物回避制御及び運動学モデルに基づいたPID制御を組み合わせることでその姿勢ループ内の所望の姿勢角を得る。
【0132】
【0133】
【0134】
障害物回避効果を有するロボットの運動学制御法則をロボットの運動学方程式に入力し、障害物回避制御を含む姿勢ループ内の所望の姿勢角を得る。
【0135】
具体的には、本実施例における障害物回避制御は、人工ポテンシャル場法に基づいた障害物回避制御を使用し、斥力ポテンシャル場のみを考慮する人工ポテンシャル場法を導入することによってロボット間の衝突を回避する。
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
2つのロボットの間の距離は、障害物回避応答距離よりも小さい場合、斥力が生じ、この場合、ロボットは、障害物回避制御に入り、その距離が小さくなると、斥力も増す。しかし、2つのロボットの間の距離は、障害物回避応答距離よりも大きい場合、斥力が生じず、この場合、ロボットは、位置追跡制御のみを行う。
【0140】
前記二重閉ループ適応PID制御の編隊コントローラでは、動力学モデルに基づいたPID制御を用いたPIDコントローラは、姿勢ループコントローラであり、姿勢制御では、ロボットシステムの外乱と不確実性を考慮し、動的モデルを確立する。
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
その図面におけるコントローラは、リーダーロボットの編隊コントローラ及びフォロワーロボットの編隊コントローラという2つの部分に分けられ、2つの部分は、構造が同じ二重閉ループ適応PID制御を使用する。
【0149】
【0150】
要するに、本発明の実施例による多群ロボットが協働してタスクを実行する方法では、検出群とタスク群は協働して動作し、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れへの対応制御を実現する。
【0151】
ここで、検出群内の複数の誘導ロボットは、漏れガス濃度の大きさの分布に応じて配置され、ガス濃度の大きさに応じて漏れ指示灯の輝度を制御し、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示され、漏れ領域への警告及び漏れ領域への指示を実現する。
【0152】
タスク群は、視覚的画像ナビゲーション測位、及び信号強度インジケータの距離測定に基づいた測位という2つの測位方法に基づいて、タスクロボットがガス漏れ領域に誘導されることを確保する。
【0153】
タスク群は、二重閉ループ適応PIDのマルチロボットの編隊制御に基づいて、二重閉ループ適応PID方法を利用し、マルチ移動ロボットの編隊制御問題を解決し、編隊制御に衝突防止機能と優れた妨害防止能力を持たせる。
【0154】
また、検出群は、蝶型ロボットなどのバイオニック飛行昆虫ロボットを使用して検出して、空間領域を決定するので、石油化学ステーションのパイプラインの複雑な領域の狭い空間に滞在しやすく、ガス漏れの空間領域を決定する。タスク群は、球形-六脚変形ロボットを使用するので、石油化学ステーションの複雑な環境でより容易に移動する。
【0155】
以上の内容は、本発明の好ましい実施例のみであり、本発明の保護範囲は、それらに限定されるものではなく、本発明によって開示された技術的範囲内で当業者が容易に思いつくことができる変更又は置換は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0156】
1-マイクロ舵取機
2-炭素繊維棒
3-弾性薄膜
4-プラスチック接続アセンブリ
5-羽アセンブリ
6-羽駆動アセンブリ
7-主胴部
8-前羽
9-後羽
10-無線センサ
11-マイクロ制御システム及び給電システム
12-蝶型ロボット
13-石油ガスパイプライン
14-無線センサ
15-警告光
16-漏れたガス
17-割れ目
18-誘導ロボット群
19-タスク群
20-リーダーロボット
21-フォロワーロボット
22-移動式消火剤基地局
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12