(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159514
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】ゴルフ・ボールをセットするロボットおよび方法
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A63B69/36 513G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024039056
(22)【出願日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】23461570
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】524097827
【氏名又は名称】ムロゾフスキ アダム
【氏名又は名称原語表記】Mrozowski Adam
【住所又は居所原語表記】Okolna 6c Olawa Poland
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】ムロゾフスキ アダム
(57)【要約】
【課題】 機械的ロボットの分野に関する。より具体的には、ゴルフ・ボールを引き出し、プレーヤーのスタンドにあるティーの上にセットすることができる、可動アームを有するロボットを提供すること。また、ゴルフ・ボールをセットする方法を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ゴルフ・ボールをセットするロボットであって、アームと、アームに接続されたヘッドと、コントローラとを備え、ヘッド上に、ゴルフ・ボールを把持することが意図される把持要素が配置され、コントローラが、ゴルフ・ボールを指示された位置へと運ぶことを可能にするソフトウェアを備える、ロボットを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフ・ボールをセットするロボットであって、
アーム(1)と、
前記アーム(1)に接続されたヘッド(2)と、
コントローラ(5)と
を備えたロボットにおいて、
前記ヘッド(2)上に、ゴルフ・ボールを把持することができる把持要素(3)が配置され、前記コントローラ(5)が、前記ゴルフ・ボールを指示された位置へと移動させることを可能にするソフトウェアを備えることを特徴とする、
ロボット。
【請求項2】
前記アーム(1)が少なくとも2つの関節継手を有することを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項3】
前記把持要素(3)がグリッパーまたは吸引要素であり、好ましくはシリコーン製であることを特徴とする、請求項1または2に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項4】
ティー上にセットされた前記ボールが打たれたか否かを判定するように構成された判定手段を備えることを特徴とする、請求項1、2、または3に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項5】
前記判定手段がレーザーのセットであり、好ましくは、自動的に前記ゴルフ・ボールに向けられるように構成され、周囲の3D空間を作成することが意図され、好ましくは前記レーザーのセットが前記アーム(1)上に設けられることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項6】
前記判定手段がカメラであることを特徴とする、請求項4または5のいずれか一項に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項7】
前記カメラが、前記ティー上の前記ゴルフ・ボールが打たれたときにそれを判定するように構成されていることを特徴とする、請求項6に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項8】
前記ロボットが、プレーヤーの動きをモニタリングすることが意図される第2のカメラを備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項9】
ゴルフ・ボールを格納することが意図されるコンテナ(4)を備え、好ましくは前記コンテナ上に前記アーム(1)が固定されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項10】
前記コンテナ(4)が、ゴルフ・ボールを前記アーム(1)によって引き出すことができる送達場所に、重力によってゴルフ・ボールを送ることを特徴とする、請求項9に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項11】
請求項1から10に記載のロボットを使用して、ゴルフ・ボールをセットする方法であって、
a)前記ロボットがゴルフ・ボールを引き出す初期位置Aと、前記ロボットが前記ゴルフ・ボールをセットする最終位置Bとを少なくとも一度構成するステップと、
b)前記ロボットが把持要素(3)を用いて前記ゴルフ・ボールを前記初期位置Aから持ち上げるステップと、
c)前記ロボットが前記ゴルフ・ボールを前記最終位置Bに運んで、前記ゴルフ・ボールを前記把持要素(3)から外すステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、ユーザが動かしたアームの移動を記録することを通して実施されることを特徴とする、請求項11に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項13】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、少なくとも1つのカメラを用いて、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施されることを特徴とする、請求項11または12に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項14】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、レーザーのセットまたはカメラが前記ロボットの周囲の3D画像を作成することによって、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施されることを特徴とする、請求項11、12、または13に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項15】
ステップc)の後、レーザーのセットおよび第2のカメラを用いてプレーヤーのプレーを解析し、ゴルフ・ボールのストロークを解析した結果を取得する、ステップd)が実施されることを特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的ロボットの分野に関する。より具体的には、本発明は、ゴルフ・ボールを引き出し、プレーヤーのスタンドにセットするのに適した可動アームを有するロボットを提供する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、ユーザが手動でゴルフ・ボールをプレーヤーのスタンドに提供する、知られている解決策がある。ゴルフ・ボールをボールが入ったバスケットに入れ、ボタンを押してロックを解除することから構成された、重力ベースの解決策が知られている。ボールはガイドに沿って地面へと下り、ボール用のティーが位置付けられている場所に至る。
【0003】
米国特許第5665004号は、ユーザが手動でロックを解除して、ボールが重力で落ちるようにする必要がある、ゴルフ・ボールの自動ディスペンサを説明している。
【0004】
ユーザが手動でロックを解除する機械的(重力ベースの)解決策には、いくつかの不利な点がある。プレーヤーがストロークの準備をするのに約20~30秒かかるが、ストローク自体は0.5秒である。各ストローク後、プレーヤーは体勢を変えるかクラブを脇に置いて、ロック・ボタンを押さなければならず、これにはボールをティーの上に手動で位置付けるのと同じ時間がかかる。重力ベースの解決策は、寸法が大きいボール供給装置と統合させる必要がある。ユーザは、トレーニング場に大型の機器を置くような物理的余裕はない。世界中の多数のゴルフ・プレーヤーは中年層かまたは60歳を超えている。その大多数は、継続して体を曲げてかがみ、ボールを掴むことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ゴルフ・ボールをセットし、同時にゴルフのプレーを効率化するプロセスを自動化するロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、ゴルフ・ボールをセットするロボットであって、アームと、アームに接続されたヘッドと、コントローラとを備え、ヘッド上に、ゴルフ・ボールを把持することができる把持要素が配置され、コントローラが、ゴルフ・ボールを指示された位置へと移動させることを可能にするソフトウェアを備える、ロボットが提供される。
【0007】
好ましくは、アームは少なくとも2つの関節継手を有する。
【0008】
一実施形態では、把持要素はグリッパーまたは吸引要素であり、好ましくはシリコーン製である。
【0009】
好ましくは、ティー上にセットされたボールが打たれたか否かを判定するように構成された判定手段を備える。
【0010】
判定手段は、周囲の3D空間を作成することが意図されるレーザーのセットである。
【0011】
別の実施形態では、実際には、レーザーのセットは、自動的にゴルフ・ボールに向けられるように構成される。
【0012】
レーザーのセットはアーム上に設けられる。
【0013】
一実施形態では、判定手段はカメラである。
【0014】
好ましくは、カメラは、ティー上のゴルフ・ボールが打たれたときにそれを判定するように構成される。
【0015】
別の実施形態では、実際には、ロボットは、プレーヤーの動きをモニタリングすることが意図される第2のカメラを備える。
【0016】
別の実施形態では、ゴルフ・ボールを格納することが意図されるコンテナを備え、好ましくはその上にアームが固定される。
【0017】
コンテナは、ゴルフ・ボールをアームによって引き出すことができる送達場所に、重力によってゴルフ・ボールを送る。
【0018】
本発明によれば、ロボットを用いてゴルフ・ボールをセットする方法が提供され、方法は、
a)ロボットがゴルフ・ボールを引き出す初期位置Aと、ロボットがゴルフ・ボールをセットする最終位置Bとを少なくとも一度構成するステップと、
b)ロボットが把持要素を用いてゴルフ・ボールを初期位置Aから持ち上げるステップと、
c)ロボットがゴルフ・ボールを最終位置Bに運んで、ゴルフ・ボールを把持要素から外すステップと
を含む。
【0019】
好ましくは、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、ユーザが動かしたアームの移動を記録することを通して実施される。
【0020】
別の実施形態では、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、少なくとも1つのカメラを用いて、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施される。
【0021】
一実施形態では、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、レーザーのセットまたはカメラがロボットの周囲の3D画像を作成することによって、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施される。
【0022】
好ましくは、ステップc)の後、レーザーのセットおよび第2のカメラを用いてプレーヤーのプレーを解析し、ゴルフ・ボールのストロークを解析した結果を取得する、ステップd)が実施される。
【発明の効果】
【0023】
提示された本発明の目的により、ユーザが体を曲げてかがんで、各ストローク後にボールを手動でティーの上にセットする手順を排除することができる。ユーザはより多くのトレーニング時間を得る。本発明の目的は、ボールを自動で供給することであり、したがってユーザは、各ストローク後に、動作を中断する必要なくストロークをさらに行うことができる。本発明の目的は、寸法が小さく軽量なことであり、それによって簡単に持ち運べることである。ロボットは簡単に磁化することができる。貼付されたQRコード(登録商標)によってユーザを支払いゲートへと迅速に差し向け、支払いが済んで初めてロボットを起動させる。
【0024】
本発明について、添付図面を参照して、好ましい実施形態においてさらに詳細に提示する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】ボールをセットするロボットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ゴルフ・ボールをセットするロボットは、ユーザがゴルフのプレーを練習するトレーニング場において適用可能である。
【0027】
ゴルフ・ボールをセットするロボットは、
図1に示されるように、アーム1とヘッド2とで構築される。ヘッド2はアーム1に接続される。この接続は、異なる実施形態では、可動式または関節式であってもよい。アーム1は、別の実施形態では、少なくとも2つの関節継手を有してもよい。ロボットはまた、コントローラ5を装備していてもよい。一実施形態では、ロボットは、
図1に示される、ゴルフ・ボールを格納するように配置されたコンテナ4を備える。好ましくは、その上にアーム1が取り付けられる。別の実施形態では、コンテナ4は、その重力形状(gravitational shape)により、ゴルフ・ボールを送達場所へと送り、そこでゴルフ・ボールがアーム1によって引き出されてもよい。ロボットは、好ましくは電動式であり、別の変形例では、送電網によって給電されてもよい。
【0028】
ヘッド2上には、近傍で、好ましくはコンテナ4内でゴルフ・ボールを掴み、ボール用のティーまで運ぶように配置された、把持要素3がある。ボールをティー上にセットすると、アーム1は後退し、プレーヤーは自分のゴルフ・クラブでボールを打つことができる。好ましくは、ボール把持要素3は、
図1に示されるように、シリコーン材料で作られた吸引要素である。他の実施形態では、把持要素3は、丸いゴルフ・ボールを把持し、空中で1つの地点から別の地点まで移動させることができる、グリッパーである。ロボットは、好ましくは、ゴルフ・ボール用のいずれのコンテナまたはトレイとも独立している。好ましくは、ロボットは、任意のコンテナ4またはトレイに位置付けられてもよく、それらと協働してもよい。
【0029】
ゴルフ・ボールをセットするロボットのコントローラ5は、ロボットを用いて、指示された場所から、好ましくはコンテナ4から所望の位置まで、ゴルフ・ボールを自動的に運べるようにするのに適したソフトウェアを備える。
【0030】
一実施形態では、ロボットは、ティー上にセットされたボールが打たれたか否かを判定するように構成された判定手段を備える。これは、ティー上のボールが使用され、プレーヤーが別のボールを必要としているという明らかな情報である。一実施形態では、かかる判定手段は、周囲の3D空間を作成することが意図されるレーザーのセットである。レーザーのセットは、アームの移動ごとに、アームの開始部と終端との間の空間をスキャンして、周囲の3D画像を作成する。次に、ロボットのソフトウェアは、レーザー解析を使用して作成された3D画像を解析し、トレイ上の利用可能なボールの位置を識別する。ティーがボールとともに位置付けられた場所も、レーザーのセットから提供された画像に対する解析ソフトウェアによって判定される。
【0031】
レーザーのセットは、好ましくは、自動的にゴルフ・ボールに向けられるように構成される。一実施形態では、レーザーのセットはアーム1上に位置付けられる。ユーザは、一実施形態では、手動でレーザーのセットをティー上のボールに向け、これらのセンサはボールが打たれたか否かを判定する。ボールの存在が検出されなかった場合、ソフトウェアは、新しいボールをセットするようにロボットにコマンドを送る。レーザーのセットは、この実施形態では、手動セッティングを要する。新しいボールは、ストローク後1秒でセットされる。
【0032】
別の実施形態では、判定手段は、ティー上のゴルフ・ボールが打たれたときにそれを判定するように構成されたカメラである。カメラは、ティーの位置をモニタリングし、その上にボールがあるか否かを制御する。ユーザは手動でカメラをセットしない。ソフトウェアは、カメラからの画像を解析し、ボールがティーから消えたときにそれを判定する。次に、新しいボールをセットするようにロボットにコマンドを送る。新しいボールは、前のボールが打たれた後約5~6秒でティー上にセットされる。一例では、カメラはロボットのアーム1に固定される。
【0033】
一実施形態では、ロボットは必ずしも判定手段を有さず、コンテナ4は、好ましくは、アーム1がボールを引き出すことができるのと同じ場所からボールを落下させる方式で形作られる。ソフトウェアは、ボールが引き出される場所およびボールがセットされる場所を指示する際、動きを繰り返す。ロボットの移動は、この例では、好ましくはブルートゥース(登録商標)・ボタンを用いて手動で行われる。これは省エネ型の解決策である。
【0034】
一実施形態では、ロボットは、プレーヤーの動きをモニタリングすることが意図される第2のカメラを備える。第2のカメラは、プレーヤーの各動きとストロークを記録する。次に、人工知能を用いて、各ストロークにおけるエラーの指示および提案される補正とともに、動きの解析が実施される。好ましくは、かかる情報はプレーヤーの電話に通信されてもよい。
【0035】
本発明の別の目的は、上述のロボットを使用する、ゴルフ・ボールをセットする方法である。方法は4つのステップを含む。
a)ロボットがゴルフ・ボールを引き出す初期位置Aと、ロボットがゴルフ・ボールをセットする最終位置Bとを少なくとも構成するステップ、
b)ロボットが把持要素3を用いてゴルフ・ボールを初期位置Aから持ち上げるステップ、
c)ロボットがゴルフ・ボールを最終位置Bに運んで、ゴルフ・ボールを把持要素から外すステップ。
【0036】
ロボットのアーム1は、ボールを初期位置Aから持ち上げ、ティー上の最終位置Bにセットする。ボールの持上げは、この実施形態では、好ましくはヘッド2に取り付けられたシリコーンの吸引要素を用いて実施される。吸引要素はロボットの重量によってボールに吸い付き、次に、ボールを落とすために、ボールがティーの上方まで送られる。
【0037】
一実施形態では、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、ユーザが手動で動かしたアーム1の移動を記録することによって実施される。構成ボタンを押すと、ロボットに、ボールを引き出すべき位置(初期位置A)が示される。次に、ロボットのアーム1が手動で、ティーの上方の、ボールを落下させるべき地点(最終位置B)まで動かされる。常駐ソフトウェアは、ユーザが手動で呼び出すと、地点Aから地点Bまでのロボットの移動を繰り返すことを可能にする。
【0038】
一例では、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、例えば、少なくとも1つのカメラを用いて、また常駐ソフトウェアによる取得画像の解析を通して、自動的に実施される。初期位置Aはまた、デバイス製造段階で固定的にプログラムされてもよいことが注目されるべきである。別の実施形態では、ユーザは、アーム1の移動を通して、初期位置Aおよび最終位置Bを手動で構成し、即ち、アームを初期位置Aへと、次に最終位置Bへと手動でガイドする。
【0039】
ソフトウェアは、カメラからの画像を解析し、前のボールが打たれた場合に、ボールをティー上に自動的にセットしてもよい。この例では、ユーザは、ボタンを用いてこの動作を開始する必要はなく、移動は自動的に実行される。
【0040】
さらなる実施形態では、初期位置Aおよび最終位置Bを構成するステップa)は、ロボットの周囲の3D画像を作成するレーザーのセットまたはカメラによって、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施される。ロボットは、ユーザからの入力が何もなくても、初期地点Aおよび最終地点Bを自身で認識することができる。レーザーが取り付けられたロボットのアーム1は、作動すると、180度の回転移動を行い、アームの下の3D画像を作成する。同じことがカメラに当てはまる。常駐ソフトウェアは、このように取得された画像を解析し、ボールがセットされるべきティーの位置、および新しいボールがそこから引き出される、ボールを集める場所を判定する。位置Aは、好ましくは、コンテナ4のキャビティまたはボールを格納する別の場所内となり、レーザーによって判定される位置Bは、ボール用のティー上となる。別の実施形態では、レーザーのセットは、一番最初にユーザが手動で構成する必要がある。
【0041】
別の実施形態では、ステップc)の後、レーザーのセットおよび第2のカメラを用いてプレーヤーのプレーを解析し、ゴルフ・ボールのストロークを解析した結果を取得する、ステップd)が実行される。レーザーのセットは3D画像を作成し、第2のカメラは、プレーヤーに向けられ、プレーヤーのストロークを記録する。記録は、ストロークを解析するのに、人工知能を使用するソフトウェアに提供され、ストローク解析を提供し、エラーを示し、次のストロークに向けて補正を提案する。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフ・ボールをセットするロボットであって、
アーム(1)と、
前記アーム(1)に接続されたヘッド(2)と、
コントローラ(5)と
を備えたロボットにおいて、
前記ヘッド(2)上に、ゴルフ・ボールを把持することができる把持要素(3)が配置され、前記コントローラ(5)が、前記ゴルフ・ボールを指示された位置へと移動させることを可能にするソフトウェアを備えることを特徴とする、
ロボット。
【請求項2】
前記アーム(1)が少なくとも2つの関節継手を有することを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項3】
前記把持要素(3)がグリッパーまたは吸引要素であることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項4】
ティー上にセットされた前記ボールが打たれたか否かを判定するように構成された判定手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項5】
前記判定手段がレーザーのセットであり、好ましくは、自動的に前記ゴルフ・ボールに向けられるように構成され、周囲の3D空間を作成することが意図される、請求項4に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項6】
前記判定手段がカメラであることを特徴とする、請求項4に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項7】
前記カメラが、前記ティー上の前記ゴルフ・ボールが打たれたときにそれを判定するように構成されていることを特徴とする、請求項6に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項8】
前記ロボットが、プレーヤーの動きをモニタリングすることが意図される第2のカメラを備えることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項9】
ゴルフ・ボールを格納することが意図されるコンテナ(4)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項10】
前記コンテナ(4)が、ゴルフ・ボールを前記アーム(1)によって引き出すことができる送達場所に、重力によってゴルフ・ボールを送ることを特徴とする、請求項9に記載のゴルフ・ボールをセットするロボット。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のロボットを使用して、ゴルフ・ボールをセットする方法であって、
a)前記ロボットがゴルフ・ボールを引き出す初期位置Aと、前記ロボットが前記ゴルフ・ボールをセットする最終位置Bとを少なくとも一度構成するステップと、
b)前記ロボットが把持要素(3)を用いて前記ゴルフ・ボールを前記初期位置Aから持ち上げるステップと、
c)前記ロボットが前記ゴルフ・ボールを前記最終位置Bに運んで、前記ゴルフ・ボールを前記把持要素(3)から外すステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、ユーザが動かしたアームの移動を記録することを通して実施されることを特徴とする、請求項11に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項13】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、少なくとも1つのカメラを用いて、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施されることを特徴とする、請求項11に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項14】
前記初期位置Aおよび前記最終位置Bを構成するステップa)が、レーザーのセットまたはカメラが前記ロボットの周囲の3D画像を作成することによって、また常駐ソフトウェアによって取得画像を解析することを通して、自動的に実施されることを特徴とする、請求項11に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【請求項15】
ステップc)の後、レーザーのセットおよび第2のカメラを用いてプレーヤーのプレーを解析し、ゴルフ・ボールのストロークを解析した結果を取得する、ステップd)が実施されることを特徴とする、請求項11に記載のゴルフ・ボールをセットする方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
一実施形態では、ロボットは、プレーヤーの動きをモニタリングすることが意図される第2のカメラを備える。第2のカメラは、プレーヤーの各動きとストロークを記録する。次に、人工知能を用いて、各ストロークにおけるエラーの指示および提案される補正とともに、動きの解析が実施される。好ましくは、かかる情報はプレーヤーの電話に通信されてもよい。本発明は、レーザー、カメラ、人工知能アルゴリズムのセットを使用する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
本発明の別の目的は、上述のロボットを使用する、ゴルフ・ボールをセットする方法である。方法は3つのステップを含む。
a)ロボットがゴルフ・ボールを引き出す初期位置Aと、ロボットがゴルフ・ボールをセットする最終位置Bとを少なくとも構成するステップ、
b)ロボットが把持要素3を用いてゴルフ・ボールを初期位置Aから持ち上げるステップ、
c)ロボットがゴルフ・ボールを最終位置Bに運んで、ゴルフ・ボールを把持要素から外すステップ。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
別の実施形態では、ステップc)の後、レーザーのセットおよび第2のカメラを用いてプレーヤーのプレーを解析し、ゴルフ・ボールのストロークを解析した結果を取得する、ステップd)が実行される。レーザーのセットは3D画像を作成し、第2のカメラは、プレーヤーに向けられ、プレーヤーのストロークを記録する。記録は、ストロークを解析するのに、人工知能を使用するソフトウェアに提供され、ストローク解析を提供し、エラーを示し、次のストロークに向けて補正を提案する。本発明は、レーザー、カメラ、人工知能アルゴリズムのセットを使用する。
【外国語明細書】