(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159531
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】ボイラ低温状態急速フラッシング方法およびそのフラッシング装置
(51)【国際特許分類】
F22B 37/56 20060101AFI20241031BHJP
F28G 3/04 20060101ALI20241031BHJP
F22B 37/54 20060101ALI20241031BHJP
F22B 37/52 20060101ALI20241031BHJP
F22D 7/06 20060101ALI20241031BHJP
B08B 9/087 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
F22B37/56 Z
F28G3/04
F22B37/54 A
F22B37/52 Z
F22D7/06
B08B9/087
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024049512
(22)【出願日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】202310480127.7
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522299160
【氏名又は名称】華能(浙江)能源開発有限公司玉環分公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】朱江
(72)【発明者】
【氏名】郭洪涛
(72)【発明者】
【氏名】張文博
(72)【発明者】
【氏名】趙智慧
(72)【発明者】
【氏名】曲国兵
(72)【発明者】
【氏名】▲いえん▼凱
(72)【発明者】
【氏名】李昌忱
(72)【発明者】
【氏名】何光▲いえん▼
(72)【発明者】
【氏名】王振鐘
(72)【発明者】
【氏名】黄家麒
(72)【発明者】
【氏名】朱良傑
(72)【発明者】
【氏名】梅領
(72)【発明者】
【氏名】孫威
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA33
3B116AB53
3B116BA03
3B116BA12
3B116BB87
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ボイラ低温状態急速フラッシング方法を提供する。
【解決手段】ボイラ本体、およびボイラ本体に設けられた動力アセンブリからなる起動機構と、動力アセンブリに設けられた伝達アセンブリ、および伝達アセンブリに設けられたスケール掻き取りアセンブリからなるスケール除去機構と、ボイラ本体に設けられた固定柱、固定柱に設けられた制限アセンブリ、および制限アセンブリに設けられた運動アセンブリからなる均一攪拌機構とを備え、スケール除去機構により、スケール掻き取りブラシがボイラ本体の内壁上で円運動を行え、ボイラ本体内壁上のスケールを掻き取り、ボイラ本体内壁上に掻き取り部材が設けられ、スケール掻き取りブラシを清掃し、同時に固定柱上に均一攪拌機構が設けられ、掻き取られたスケールボイラ本体底部に蓄積され、スケールが水流とともに排水管を介してボイラ本体から排出されることを回避し、より徹底的に洗浄することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチユニットを閉じることで、ボイラフラッシング装置(G)を使用して出口配管をフラッシングするステップと、
スチームセパレーター出水周期に基づいて給水量を指定し、周期終了後サンプリングしてスチームセパレーター水質を分析するステップと、
スチームセパレーター水質を比較することにより電動ポンプを決定し、炉循環ポンプの運転を継続するかまたは運転を停止するステップと、
BR弁開度および電動ポンプ給水量を調整することにより可変フラッシングを行い、フラッシング周期を指定するステップと、
フラッシング周期終了後スチームセパレーター水質中のFeの含有量を検出し、分離器水質Feが200ug/l未満であると2回連続で分析した場合低温状態フラッシングの終了を判定するステップと、を含む、ことを特徴とするボイラ低温状態急速フラッシング方法。
【請求項2】
給水ポンプを起動し、給水流量が200t/h以下であるように制御し、スチームセパレーター出水後、給水流量を増加させ、WDC弁トップ排出を介してフラッシングを行う、ことを特徴とする請求項1に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法。
【請求項3】
設定されたフラッシング周期に達した後、サンプリングして分離器水質を分析し、Fe<800μg/Lである場合、炉循環ポンプの連続的な運転を維持し、Fe>800μg/Lである場合、炉循環ポンプの運転を停止する、ことを特徴とする請求項2に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法。
【請求項4】
スイッチユニットは、炉循環ポンプ出入口電動扉、再循環調整扉、保温ポンプ保温弁手動扉、WDC弁、およびBR弁前面排水扉を含む、ことを特徴とする請求項3に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のボイラフラッシング装置(G)を含み、前記ボイラフラッシング装置(G)は、
ボイラ本体(101)、および前記ボイラ本体(101)上に設けられた動力アセンブリ(102)からなる起動機構(100)と、
前記動力アセンブリ(102)上に設けられた伝達アセンブリ(201)、および前記伝達アセンブリ(201)上に設けられたスケール掻き取りアセンブリ(202)からなるスケール除去機構(200)と、
前記ボイラ本体(101)上に設けられた固定柱(301)、前記固定柱(301)上に設けられた制限アセンブリ(302)、および前記制限アセンブリ(302)上に設けられた運動アセンブリ(303)からなる均一攪拌機構(300)と、を含む、ことを特徴とするボイラフラッシング装置。
【請求項6】
前記ボイラ本体(101)は、ボイラ本体(101)の端部に設けられた水入口管(101a)、ボイラ本体(101)の底部に設けられた排水管(101b)、および前記ボイラ本体(101)上に設けられた掻き取り部材(101c)からなり、
前記動力アセンブリ(102)は、前記ボイラ本体(101)の端部に設けられた支持ロッド(102a)、前記支持ロッド(102a)上に設けられた水車(102b)、前記水車(102b)上に設けられた連結軸(102c)、および前記連結軸(102c)上に設けられた傘歯車(102d)からなり、
前記水車(102b)の両端に転動溝(102b-1)が開設され、前記支持ロッド(102a)は転動溝(102b-1)に適合される、ことを特徴とする請求項5に記載のボイラフラッシング装置。
【請求項7】
前記伝達アセンブリ(201)は、前記傘歯車(102d)上に設けられた回転歯車(201a)、前記回転歯車(201a)上に設けられたの固定柱(201b)、前記固定柱(201b)上に設けられた伝達歯車(201c)、前記伝達歯車(201c)上に設けられた歯車リング(201d)、および前記固定柱(201b)上に設けられた接続ロッド(201e)からなり、
前記接続ロッド(201e)の両端は固定柱(301)を介して固定柱(201b)に固定的に接続され、
前記接続ロッド(201e)の両端にバンプ(201e-1)が設けられ、前記接続ロッド(201e)の長さは歯車リング(201d)の内径よりも小さい、ことを特徴とする請求項6に記載のボイラフラッシング装置。
【請求項8】
前記スケール掻き取りアセンブリ(202)は、前記歯車リング(201d)上に設けられた連結ロッド(202a)、前記連結ロッド(202a)上に設けられたスケール掻き取りブラシ(202b)、および前記固定柱(301)上に設けられた固定ロッド(202c)からなり、
前記固定ロッド(202c)の一端に当接ブロック(202d)が設けられ、前記固定ロッド(202c)の両端は固定柱(301)をかしいてスケール掻き取りブラシ(202b)に固定的に接続される、ことを特徴とする請求項7に記載のボイラフラッシング装置。
【請求項9】
前記制限アセンブリ(302)は、前記固定柱(301)の底端に設けられた位置決めリング(302a)、位置決めリング上に設けられた回転ロッド(302b)、回転ロッド(302b)上に設けられた回転柱(302c)、および回転柱(302c)上に設けられた伸縮ロッド(302d)からなる、ことを特徴とする請求項8に記載のボイラフラッシング装置。
【請求項10】
前記運動アセンブリ(303)は、固定柱(301)上に設けられたネジ付きロッド(303a)、前記ネジ付きロッド(303a)上に設けられたネジリング(303b)、および前記ネジリング(303b)上に設けられたファンブレード(303c)からなり、
前記ファンブレード(303c)上に乱流孔(303c-1)が設けられ、前記ネジ付きロッド(303a)の端部に制限リング(303a-1)が設けられる、ことを特徴とする請求項9に記載のボイラフラッシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラ洗浄の技術分野に関し、特にボイラ低温状態急速フラッシング方法およびそのフラッシング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日常の工業生産において、ボイラー水は使用中に絶えず循環し、濃縮され、水中のミネラル分が増加するため、炉体の内壁にスケールが発生し、酸素腐食が発生し、一旦炉体の内壁にスケールが発生すると、熱交換効率を大幅に低下させ、ボイラーの酸素腐食を加速させ、ボイラーの酸素腐食の結果、金属表面が活性化し、Fe3+、Fe2+の状態になり、ボイラーの運転の安全性と効率に深刻な影響を与え、ボイラーの運転に深刻な影響を与えるため、ボイラーの炉体の内壁は定期的に洗浄しなければならない。
【0003】
しかし、伝統的なフラッシングは、高圧水供給システムを介して一時的なシステムによって水に洗浄されているシステムに、大流量のフラッシング直接排出は、ボイラーの水質が合格でフラッシングが終了するまで、一時的な水の注入システムを実行し続け、このようなフラッシング方法は、水の消費量の多量に存在し、不必要な廃棄物をもたらし、酸洗いコストが増加するなどの欠点がある。
【発明の概要】
【0004】
本部分の目的は、本発明の実施例のいくつかの態様を概説し、いくつかの好ましい実施例を簡単に説明することである。本部分および本出願の明細書の要約と発明名称において、本部分、明細書の要約および発明名称の目的の不明確を回避するために、いくつかの簡素化または省略がなされるが、このような簡素化または省略は本発明の範囲を限定するものではない。
【0005】
上記のような既存のボイラの従来洗浄方法は、フラッシング方法において水の消費量が多く、不必要な浪費を引き起こし、酸洗いコストが増加するという欠点に鑑み、本発明を提出する。
【0006】
したがって、本発明の目的は、ボイラ低温状態急速フラッシング方法を提供することである。
【0007】
上記技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決策を提供する。スイッチユニットを閉じることで、ボイラフラッシング装置を使用して出口配管をフラッシングするステップと、スチームセパレーター出水周期に基づいて給水量を指定し、周期終了後サンプリングしてスチームセパレーター水質を分析するステップと、スチームセパレーター水質を比較することにより電動ポンプを決定し、炉循環ポンプの運転を継続するかまたは運転を停止するステップと、BR弁開度および電動ポンプ給水量を調整することにより可変フラッシングを行い、フラッシング周期を指定するステップと、フラッシング周期終了後スチームセパレーター水質中のFeの含有量を検出し、分離器水質Feが200ug/l未満であると2回連続で分析した場合低温状態フラッシングの終了を判定するステップと、を含むボイラ低温状態急速フラッシング方法である。
【0008】
本発明に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法の好ましい解決策として、給水ポンプを起動し、給水流量が200t/h以下であるように制御し、スチームセパレーター出水後、給水流量を増加させ、WDC弁トップ排出を介してフラッシングを行う。
【0009】
本発明に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法の好ましい解決策として、設定されたフラッシング周期に達した後、サンプリングして分離器水質を分析し、Fe<800μg/Lである場合、炉循環ポンプの連続的な運転を維持し、Fe>800μg/Lである場合、炉循環ポンプの運転を停止する。
【0010】
本発明に記載のボイラ低温状態急速フラッシング方法の好ましい解決策として、スイッチユニットは、炉循環ポンプ出入口電動扉、再循環調整扉、保温ポンプ保温弁手動扉、WDC弁、およびBR弁前面排水扉を含む。
【0011】
本洗浄方法は以下の有益な効果を有する。BR弁開度を減少して小流量で循環させ大流量で排出させ、BR弁開度を増加させて大流量で循環させ小流量で排出させるような可変流量フラッシング方法により、酸洗後の水冷壁システムを迅速かつ効果的にフラッシングすることができ、フラッシング時間を効果的に短縮させ、点検期間を節約させ、水のフラッシング効率を大幅に向上させ、フラッシング用水を節約し、フラッシング清浄度を最大限に確保し、酸洗後、水冷壁システムの各パイプセグメントの残留物を効果的に除去することができる。
【0012】
本発明の第2目的は、ボイラ本体の内壁にスケールが発生すると、ボイラの酸素腐食が促進され、ボイラの運転安全および効率に影響を与えるという問題を解決するためのフラッシング装置を提供することである。
【0013】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は、以下の技術的解決策を提供する。ボイラフラッシング装置は、ボイラ本体、および前記ボイラ本体上に設けられた動力アセンブリからなる起動機構と、前記動力アセンブリ上に設けられた伝達アセンブリ、および前記伝達アセンブリ上に設けられたスケール掻き取りアセンブリからなるスケール除去機構と、前記ボイラ本体上に設けられた固定柱、前記固定柱上に設けられた制限アセンブリ、および前記制限アセンブリ上に設けられた運動アセンブリからなる均一攪拌機構と、を含む。
【0014】
本発明に記載のボイラフラッシング装置の好ましい解決策として、前記ボイラ本体は、ボイラ本体の端部に設けられた水入口管、ボイラ本体の底部に設けられた排水管、および前記ボイラ本体上に設けられた掻き取り部材からなり、前記動力アセンブリは、前記ボイラ本体の端部に設けられた支持ロッド、前記支持ロッド上に設けられた水車、前記水車上に設けられた連結軸、および前記連結軸上に設けられた傘歯車からなり、前記水車の両端に転動溝が開設され、前記支持ロッドは転動溝に適合される。
【0015】
本発明に記載のボイラフラッシング装置の好ましい解決策として、前記伝達アセンブリは、前記傘歯車上に設けられた回転歯車、前記回転歯車上に設けられたの固定柱、前記固定柱上に設けられた伝達歯車、前記伝達歯車上に設けられた歯車リング、および前記固定柱上に設けられた接続ロッドからなり、前記接続ロッドの両端は固定柱を介して固定柱に固定的に接続され、前記接続ロッドの両端にバンプが設けられ、前記接続ロッドの長さは歯車リングの内径よりも小さい。
【0016】
本発明に記載のボイラフラッシング装置の好ましい解決策として、前記スケール掻き取りアセンブリは、前記歯車リング上に設けられた連結ロッド、前記連結ロッド上に設けられたスケール掻き取りブラシ、および前記固定柱上に設けられた固定ロッドからなり、前記固定ロッドの一端に当接ブロックが設けられ、前記固定ロッドの両端は固定柱をかしいてスケール掻き取りブラシに固定的に接続される。
【0017】
本発明に記載のボイラフラッシング装置の好ましい解決策として、前記制限アセンブリは、前記固定柱の底端に設けられた位置決めリング、位置決めリング上に設けられた回転ロッド、回転ロッド上に設けられた回転柱、および回転柱上に設けられた伸縮ロッドからなる。
【0018】
本発明に記載のボイラフラッシング装置の好ましい解決策として、前記運動アセンブリは、固定柱上に設けられたネジ付きロッド、前記ネジ付きロッド上に設けられたネジリング、および前記ネジリング上に設けられたファンブレードからなり、前記ファンブレード上に乱流孔が設けられ、前記ネジ付きロッドの端部に制限リングが設けられる。
【0019】
本発明は以下の有益な効果を有する。スケール除去機構を設けることで、液体が水入口管を介してボイラ本体に入ると、スケール掻き取りブラシがボイラ本体の内壁上で円運動を行え、ボイラ本体内壁上のスケールを掻き取り、ボイラ本体内壁上に掻き取り部材が設けられ、スケール掻き取りブラシの清掃目的を達成する同時に、固定柱に均一攪拌機構を設けることで、ボイラ本体底部への掻き取られたスケールの蓄積を低減し、スケールが水流とともに排水管を介してボイラ本体から排出され、より徹底的に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施例の説明において使用される必要のある添付図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される添付図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの添付図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明のフラッシング装置の全体概略図である。
【
図2】本発明のフラッシング装置の全体構造の断面図である。
【
図3】本発明のフラッシング装置の動力機構の概略図である。
【
図4】本発明のフラッシング装置の伝達アセンブリの構造概略図である。
【
図5】本発明のフラッシング装置の均一攪拌機構の構造概略図である。
【
図6】本発明のフラッシング装置の伝達アセンブリ初期状態の概略図である。
【
図7】本発明のフラッシング装置の部材接続の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の上記目的、特徴および利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下、明細書の添付図面と併せて本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。
【0022】
以下の説明において、本発明を十分に理解するために、より多くの詳細が記載されているが、本発明は、ここで説明される形態と異なる他の形態で実施することも可能であり、当業者は、本発明の意味合いを侵害することなく、同様に本発明を推進することができるため、本発明は以下に開示される具体的な実施例によって限定されるものではない。
【0023】
次に、ここでいう「一実施例」または「実施例」は、本発明の少なくとも1つの実現態様に含まれ得る特定の特徴、構造または特性を含む。本明細書の様々な場所に現れる「一実施例において」とは、すべて同一実施例を指すものではなく、他の実施例とは別個または選択的に相互に排他的な実施例を指すものではない。
【0024】
さらに、本発明は概略図と併せて詳細に説明され、本発明の実施例を詳細に説明する場合、説明の便宜上、装置を示す断面図は一般的なスケールに従うことなく局所的に拡大される場合があり、前記概略図は単なる例示であり、本発明の保護範囲を限定するものではない。また、実際の製作において、長さ、幅および深度の3次元空間寸法をを含むべきである。
【0025】
実施例1
本発明は、ボイラ低温状態迅速フラッシング方法を提供し、
スイッチユニットを閉じることで、ボイラフラッシング装置(G)を使用して出口配管をフラッシングするステップと、
スチームセパレーター出水周期に基づいて給水量を指定し、周期終了後サンプリングしてスチームセパレーター水質を分析するステップと、
スチームセパレーター水質を比較することにより電動ポンプを決定し、炉循環ポンプの運転を継続するかまたは運転を停止するステップと、
BR弁開度および電動ポンプ給水量を調整することにより可変フラッシングを行い、フラッシング周期を指定するステップと、
フラッシング周期終了後スチームセパレーター水質中のFeの含有量を検出し、分離器水質Feが200ug/l未満であると2回連続で分析した場合低温状態フラッシングの終了を判定するステップと、を含み、なお、2回の分析標準は、BR弁開度を増加させおよびBR弁開度を減少させて分離器のFe含有量を測定することである。
【0026】
具体的には、給水ポンプを起動し、給水流量が200t/h以下であるように制御し、スチームセパレーター出水後、給水流量を増加させ、WDC弁トップ排出を開いてフラッシングを行い、スチームセパレーター出水後、給水流量を300t/hまで増加させ、WDC弁トップ排出を開いてフラッシングを行い、フラッシング期間に2時間ごと水サンプルを分析する。
【0027】
ここで、設定されたフラッシング周期に達した後、サンプリングして分離器水質を分析し、Fe<800μg/Lの場合、炉循環ポンプの連続的な運転を維持し、Fe>800μg/Lの場合、炉循環ポンプの運転を停止し、エコノマイザー入口の給水流量を300~400t/hに保持してトップ排出フラッシングを2時間行い、再び水質を分析する。
【0028】
さらに、スイッチユニットは、炉循環ポンプ出入口電動扉、再循環調整扉、保温ポンプ保温弁手動扉、WDC弁、およびBR弁前面排水扉を含み、炉循環ポンプ過冷却水調節扉の開度を50%以上にし、炉循環ポンプ進入管路に水を注入する。
【0029】
操作過程は以下のとおりであり:まず炉循環ポンプ出入口電動扉、再循環調整扉、保温ポンプ保温弁手動扉およびWDC弁を閉じ、炉循環ポンプ過冷却水調節扉の開度を50%以上にし、炉循環ポンプ進入管路に水を注入し、注意事項:分離器の水位が早く隔離され、実際には水冷壁が水で満たされなく、その後入口放水電動扉および手動扉を開き、過熱器に水が入らないことを確保し、炉循環ポンプの起動前に、過冷却水で入口配管をフラッシングし、BR弁前面排水扉を開いて出口配管をフラッシングし、炉循環ポンプ出口ブラインドパイプを事前にフラッシングした後、給水ポンプを起動し、給水流量が200t/h以下であるように制御し、スチームセパレーター出水後、給水流量を300t/hまで増加させ、WDC弁トップ排出を開いてフラッシングし、フラッシング期間において2時間ごとに水サンプルを分析し、なお、分離器出水後蒸気サンプリング期間に分離器水側サンプリング管から水が出るかどうかを検出し、そうでない場合点検処理を実行し、処理されず水サンプルがない場合ボイラのフラッシング際に各WDC弁進入管路とサンプリング管路をそれぞれ20分以上フラッシングして、管路の完全なフラッシングを確保し、WDC弁後部サンプリング管でのサンプリング精度を保証し、サンプリング際にWDC弁後部電動扉を閉じる必要があり、エコノマイザーのフラッシング期間、BR弁前面排水扉を閉じ、BR弁後部放水扉を開いてBR弁後管路をフラッシングし、このときスチームセパレーター貯水タンクの水質Fe<500μg/Lと検出し、炉循環ポンプの運転を開始し、エコノマイザー入口給水流量を約900t/hに調節してフラッシングし、フラッシング中、炉循環ポンプ過冷却水調節扉の開度を約50%に維持し、1時間フラッシングし、サンプリングして分離器水質を分析し、Fe<800μg/Lの場合、炉循環ポンプの連続的な運転を維持し、Fe>800μg/Lの場合、炉循環ポンプの運転を停止し、エコノマイザー入口給水流量を300~400t/hに維持してトップ排出フラッシングを2時間行った後、再び水質を分析し、炉循環ポンプのフラッシング中モータ室の温度を注意深く監視し、温度が55℃以上である場合、炉循環ポンプの運転を停止し、隔離し、炉循環ポンプの磁気フィルタを検査し、炉循環ポンプに再度水を注入し、最後に可変流量フラッシングを行い、まず大流量で攪拌し、BCP流量を高め、BR弁開度を約60%にし、電動ポンプ流量を150t/hまで低減させ、大流量で循環攪拌し、1時間攪拌し、次に大流量でフラッシングし、BR弁開度を減少させ、BCPの再循環を行い、電動ポンプのボイラへの水流量を増加させ、300t/hに制御し、2時間循環させるように制御し、このようにフラッシングを繰り返し、2回連続で分析し、分離器水質Feが200ug/l未満であると、低温状態フラッシングの終了を判定し、また、2回の分析標準は、BR弁開度を増加させ、BR弁開度を減少させるとき分離器Fe含有量を測定することである。
【0030】
実施例2
図1~
図4を参照すると、ボイラフラッシング装置を提供し、ボイラ本体101、およびボイラ本体101上に設けられた動力アセンブリ102からなる起動機構100と、動力アセンブリ102上に設けられた伝達アセンブリ201、および伝達アセンブリ201上に設けられたスケール掻き取りアセンブリ202からなるスケール除去機構200と、ボイラ本体101上に設けられた固定柱301、固定柱301上に設けられた制限アセンブリ302、および制限アセンブリ302上に設けられた運動アセンブリ303からなる均一攪拌機構300と、を含み、スケール除去機構200はボイラ本体内壁のスケールを効果的に掻き取り、ボイラの使用寿命を延長することができる。
【0031】
具体的には、ボイラ本体101は、ボイラ本体101の端部に設けられた水入口管101a、ボイラ本体101の底部に設けられた排水管101b、およびボイラ本体101上に設けられた掻き取り部材101cからなり、動力アセンブリ102は、ボイラ本体101の端部に設けられた支持ロッド102a、支持ロッド102a上に設けられた水車102b、水車102b上に設けられた連結軸102c、および連結軸102c上に設けられた傘歯車102dからなり、水車102bの両端に転動溝102b-1が開設され、支持ロッド102aは転動溝102b-1に適合され、水車102bの両端に貫通孔が開設され、連結軸102cが水車102bを介して水車102bに固定的に接続され、連結軸102cの両端が傘歯車102dに固定的に接続される。
【0032】
さらに、伝達アセンブリ201は、傘歯車102d上に設けられた回転歯車201a、回転歯車201a上に設けられたの固定柱201b、固定柱201b上に設けられた伝達歯車201c、伝達歯車201c上に設けられた歯車リング201d、および固定柱201b上に設けられた接続ロッド201eからなり、接続ロッド201eの両端は固定柱301を介して固定柱201bに固定的に接続され、接続ロッド201eの両端にバンプ201e-1が設けられ、接続ロッド201eの長さは歯車リング201dの内径よりも小さく、1つの伝達歯車201cのみが歯車リング201dと接触し、歯車リング201dと接触する伝達歯車301cを変えることで歯車リング201dの回転方向を変化させることができる。
【0033】
またさらに、スケール掻き取りアセンブリ202は、歯車リング201d上に設けられた連結ロッド202a、連結ロッド202a上に設けられたスケール掻き取りブラシ202b、および固定柱301上に設けられた固定ロッド202cからなり、固定ロッド202cの一端に当接ブロック202dが設けられ、固定ロッド202cの両端は固定柱301をかしいてスケール掻き取りブラシ202bに固定的に接続され、当接ブロック202dがバンプ201e-1と接触すると、接続ロッド201eが伝達歯車201cを変位させ、別の伝達歯車201cが歯車リング201dと噛み合って、回転方向を変える。
【0034】
他の構造はすべて実施例1と同様である。
【0035】
操作過程:水流が水入口管101aを介してボイラ本体101に入ると、水流が水車102bを通って下方に流動し、このとき水車102bのブレードが水流の衝撃力を受けて水車102bの回転を開始させ、水車102bが回転すると、連結軸102cの両端の傘歯車102dが回転し、なお、初期状態では、一端の傘歯車102dがその下方の回転歯車201aと噛み合って、他端の傘歯車102dがその下方の回転歯車201aと噛み合わない状態であり、同様に、傘歯車102dと噛み合っている回転歯車201aの下方の伝達歯車301cが歯車リング201と噛み合って、他方の伝達歯車301cが歯車リング201dと噛み合わない状態であり、これにより、歯車リング201dがある方向に回転し、このときスケール掻き取りブラシ202bを回転させ、スケール掻き取りブラシ202bが回転すると、ボイラ本体101内壁上のスケールを掻き取り、なお、スケールがスケール掻き取りブラシ202bの表面にも付着するため、スケール掻き取りブラシ202bが歯車リング201dとともに回転すると、掻き取り部材101cを通過し、スケール掻き取りブラシ202bと掻き取り部材101同士がそれらの表面に付着するスケールを掻き取り、ボイラ本体101の内壁のスケールを洗浄する同時に自己清掃の効果を達成することができる。
【0036】
実施例3
図5~
図7を参照すると、該実施例は以上の実施例とは以下の点で異なり、制限アセンブリ302は、固定柱301の底端に設けられた位置決めリング302a、位置決めリング上に設けられた回転ロッド302b、回転ロッド302b上に設けられた回転柱302c、および回転柱302c上に設けられた伸縮ロッド302dからなり、位置決めリング302aの端面に回転溝が開設され、回転溝が回転ロッド302bに適合され、回転ロッド302bは位置決めリング302a内で円運動を行え、位置決めリング302aは、回転柱302cが上下に変位しないために使用される。
【0037】
具体的には、運動アセンブリ303は、固定柱301上に設けられたネジ付きロッド303a、ネジ付きロッド303a上に設けられたネジリング303b、およびネジリング303b上に設けられたファンブレード303cからなり、ファンブレード303c上に乱流孔303c-1が設けられ、ネジ付きロッド303aの端部に制限リング303a-1が設けられ、歯車リング201dが回転すると、ネジ付きロッド303aを回転させ、乱流孔303c-1は水流の抵抗を低減させ、ファンブレード303cがネジ付きロッド303aの上面で上下に移動し、水流に垂直方向の力を与え、水流の水平方向の力が水流の垂直方向の力に遭遇すると、水流とスケールを混合する効果を達成し、ボイラ本体底部への掻き取られたスケールの蓄積を低減させ、スケールが水流とともに排水管を介してボイラ本体101から排出され、より徹底的に洗浄することができる。
【0038】
他の構造はすべて実施例2と同様である。
【0039】
操作過程:スケール掻き取りブラシ202bが回転すると、ネジ付きロッド303aを同時に回転させ、ネジ付きロッド303aが回転すると、ファンブレード303cは回転柱302cを介してネジ付きロッド303a上をネジに沿って運動し、ファンブレード303cが運動すると伸縮ロッド302dを介して回転柱302cとネジリング303b間の距離が変化し、回転ロッド302bが位置決めリング302aの回転溝内で回転し、回転柱302cと位置決めリング302a間の距離が固定され、固定ロッド202cがスケール掻き取りブラシ202bとともに円運動を行うとき、接続ロッド201eがスケール掻き取りブラシ202bとともに回転せず、固定ロッド202c上の当接ブロック202dがバンプ201e-1に当接され、固定ロッド202cが当接ブロック202dに当接されると、接続ロッド201eが変位し、このとき、元々歯車リング201dと噛み合っている伝達歯車301cが噛み合わなくなり、他端の伝達歯車301cが歯車リング201dと噛み合って、同時に他端の回転歯車201aが上方の傘歯車102dと噛み合って、このとき歯車リング201dの回転方向が変え、スケール掻き取りブラシ202bを反対方向に運動させ、同時にファンブレード303cを回転柱302cをかしいて反対方向に運動させ、このように、水入口管101aに水が入らないまで運動を繰り返し、スケール掻き取りブラシ202bが回転すると水平方向の力を生じ、水流を駆動し、ファンブレード303cが上下に運動すると垂直方向の力を生じ、水流を駆動し、水流の水平方向の力が水流の垂直方向の力に遭遇すると、水流とスケールを混合する効果を達成し、ボイラ本体底部への掻き取られたスケールの蓄積を低減することができ、スケールが水流とともに排水管101bを介してボイラ本体101から排出され、より徹底的に洗浄することができる。
【0040】
なお、複数の異なる例示的な実施形態に図示された本出願の構造および配置は単なる例示である。本開示ではいくつかの実施形態のみを詳細に説明したが、本開示の内容を参照する者は、本出願に記載された主題の新規な教示および利点から逸脱することなく、多くの編子は可能である(例えば、各コンポーネントのサイズ、スケール、構造、形状や比率、およびパラメータ(例えば温度や圧力など)、取付配置、材料使用、色、配向の変化など)。例えば、一体成形されたコンポーネントは複数の部分またはコンポーネントから構成されてもよく、コンポーネントの位置は反転や他の方式で変更されてもよく、別体コンポーネントの性質または数または位置は変更や変化されてもよい。したがって、このような変更はすべて本発明の範囲内に含まれるものとする。代替的な実施形態に従って任意のプロセス、方法ステップの順序または順番を変更または並べ替えることが可能である。特許請求の範囲では、「装置+機能」の条項は、構造的に同等であるだけでなく、同等構造である、本明細書に記載された前記機能を実行する構造をカバーすることを意図している。本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態の設計、動作状况および配置において、他の置換、修正、変更および省略を行うことができる。したがって、本発明は特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内に依然として含まれる多くの変更をカバーすることを意図している。
【0041】
さらに、例示的な実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施形態の特徴(すなわち、本発明を実施する現在最良態様に関連しない特徴、または本発明の実現に関連しない特徴)のすべてを説明しないことも可能である。
【0042】
なお、任意の工学または設計項目などの実際の実施形態の開発過程中、多数の具体的な実施形態の決定が行われる可能性があることを理解されたい。このような開発努力は、複雑で時間がかかるかもしれないが、本開示の利益を有する当業者にとって、多くの実験を行うことなく、前記開発努力は設計、製造および生産の日常的な作業となる。
【0043】
さらに、以上の実施例は本発明の技術的解決策を説明するものに過ぎず、限定するものではなく、好ましい実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明の技術的解決策の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策に加えられた修正または等価置換が、すべて本発明の特許請求の範囲に含まれることは、当業者には理解されるはずである。
【外国語明細書】