(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015955
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法
(51)【国際特許分類】
G08B 21/14 20060101AFI20240130BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20240130BHJP
B64U 10/40 20230101ALI20240130BHJP
B64U 20/87 20230101ALI20240130BHJP
B64C 19/02 20060101ALI20240130BHJP
B64U 101/20 20230101ALN20240130BHJP
B64U 101/31 20230101ALN20240130BHJP
B64U 101/47 20230101ALN20240130BHJP
【FI】
G08B21/14
G05D1/02 Z
B64U10/40
B64U20/87
B64C19/02
B64U101:20
B64U101:31
B64U101:47
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018648
(22)【出願日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202210884723.7
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】520463123
【氏名又は名称】中国安全生▲産▼科学研究院
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】史▲聡▼▲霊▼
(72)【発明者】
【氏名】▲車▼洪磊
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼国林
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼松
(72)【発明者】
【氏名】李建
【テーマコード(参考)】
5C086
5H301
【Fターム(参考)】
5C086AA02
5C086CA01
5C086CB11
5C086DA14
5H301BB20
5H301CC04
5H301CC07
5H301CC10
5H301DD08
5H301DD16
5H301MM00
5H301QQ01
5H301QQ08
5H301QQ09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法に関する。
【解決手段】複数の誘導ロボットで構成された検出群により、探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域に分布し、ロボットは、光指示信号を出してガス濃度の強度を示し、ガス漏れ領域の範囲を示すステップと、複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、ガス漏れ領域に移動するステップと、ガス漏れ領域に到達した後、タスク群は、仮想リーダー・フォロワーモードのマルチロボットの編隊の幾何学的構造を確立して編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含む。本発明は、群ロボットの協働により、ガス漏れ領域の決定及び漏れ事故への制御を実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法であって、
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップと、
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップと、
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットは、仮想リーダー・フォロワーモードのマルチロボットの編隊の幾何学的構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含むことを特徴とする、マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項2】
確立した仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、編隊基準軌跡点で編隊と共に移動する仮想リーダーロボットを設定し、編隊内のロボットはいずれもフォロワーロボットであり、
編隊の隊形で軌跡追跡タスクを実行する場合、フォロワーロボットは、隊形構造データベースから隊形パラメータを取得し、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するための編隊コントローラを利用し、フォロワーロボットの線速度及び角速度を制御し、フォロワーロボットと仮想リーダーロボットとの間の相対距離及び相対方位角を隊形の維持に必要な所望の相対距離及び所望の相対方位角まで収束させることを特徴とする、請求項1に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項3】
仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するためのフォロワーロボットの編隊コントローラは、フォロワーロボットの座標系での仮想リーダーロボットの相対状態、隊形パラメータで決定された所望の相対距離及び所望の相対方位角、及び仮想リーダーロボットの線速度へのリアルタイム推定値に基づいて、フォロワーロボットの線速度及び角速度を算出することを特徴とする、請求項2に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項4】
閉ループ運動学モデルを使用して反復演算を実行し、フォロワーロボットの編隊コントローラで算出した線速度及び角速度を追跡制御し、移動中のフォロワーロボットの編隊の隊形への追跡を実現することを特徴とする、請求項3に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項5】
タスク群は、撮影装置が搭載された監視ロボットを含み、この監視ロボットは、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーション測位を実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導するために使用され、
前記監視ロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、監視ロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行することを特徴とする、請求項2に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項6】
前記検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップと、
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップと、
誘導ロボットは、群内の他の誘導ロボットとの距離に基づいて、光の輝度値を変換して輝度値の割り当て量を得て、対応する誘導ロボットに割り当てるステップであって、距離が遠くなるほど、輝度値の割り当て量は小さくなるステップと、
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップと、
それ自身とペアになる誘導ロボットを決定した後、ペアになった該誘導ロボットに向かって移動し、ロボット自身の位置を更新するステップと、
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップとを含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項7】
【請求項8】
【請求項9】
前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置され、前記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内の誘導ロボット、及びリーダーロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられることを特徴とする、請求項6に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【請求項10】
前記タスク群は、1つの監視ロボット、複数の消火ロボット及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
複数の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって順次接続され、最後の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、1番目の消火ロボットは、牽引ロープによって監視ロボットに接続され、前記監視ロボットには、ガス漏れ状況を監視するための撮影装置が搭載され、各消火ロボットには、消火剤噴射ヘッドが搭載され、消火剤噴射ヘッドは、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続されることを特徴とする、請求項6に記載のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットの技術分野に属し、具体的には、マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
石油化学ステーションとは、石油、天然ガス及び他の製品を原料として、石油化学設備で分離、液化などの操作を行い、貯蔵して輸送する場所を指し、石油化学工業における生産は、主に原料処理、化学反応、製品精製という3つの主要な工程で構成され、処理要件を満たすために原料を前処理し、その後、複合化学反応によって高品質の製品が得られる。生産媒体及びプロセスの多様なニーズを満たすために、石油精製及び水素化分解などの生産段階では、通常、設備の多様化、機能の多様化、生産量の最大化が求められるため、石油化学設備の性能と作業条件には厳しい要件が課せられる。
【0003】
石油化学設備は、通常、様々な圧力、温度、及び多媒体の作業条件に直面している。生産媒体には、強い腐食性、可燃性及び爆発性、毒性および有害性などの特性があるため、設備が長時間高負荷で動作したり、閾値を超えたりする場合、設備の強度、可塑性、靭性などの機械的特性と耐食性、耐酸化性などの化学的特性が最大負荷値に近づき、設備に不可逆的な変更を加え、企業の設備コストを向上させる。
【0004】
生産媒体は、可燃性、爆発性、毒性があり、漏れ安全事故を引き起こしやすい。石油化学ステーションは、その占有面積が広大であり、生産設備のタイプが複雑、その数も膨大であり、電気設備の動作中に電気火花、衝撃火花などの可燃源が非常に発生しやすいので、媒体の漏れが一定の濃度に達する場合、制御性が低いため、可燃源と接触すると、火災や爆発事故を引き起こし、膨大な損失をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の分析に鑑み、本発明の目的は、多群ロボットが協働してタスクを実行する方法を提供することであり、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れ事故への対応制御を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法を開示し、この方法は、
【0007】
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップと、
【0008】
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップと、
【0009】
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットは、仮想リーダー・フォロワーモードのマルチロボットの編隊の幾何学的構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップとを含む。
【0010】
更に、確立した仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、編隊基準軌跡点で編隊と共に移動ように仮想リーダーロボットを設定し、編隊内のロボットはいずれもフォロワーロボットであり、
【0011】
編隊の隊形で軌跡追跡タスクを実行する場合、フォロワーロボットは、隊形構造データベースから隊形パラメータを取得し、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するための編隊コントローラを利用し、フォロワーロボットの線速度及び角速度を制御し、フォロワーロボットと仮想リーダーロボットとの間の相対距離及び相対方位角を隊形の維持に必要な所望の相対距離及び所望の相対方位角まで収束させる。
【0012】
更に、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するためのフォロワーロボットの編隊コントローラは、フォロワーロボットの座標系での仮想リーダーロボットの相対状態、隊形パラメータで決定された所望の相対距離及び所望の相対方位角、及び仮想リーダーロボットの線速度へのリアルタイム推定値に基づいて、フォロワーロボットの線速度及び角速度を算出する。
【0013】
更に、閉ループ運動学モデルを使用して反復演算を実行し、フォロワーロボットの編隊コントローラで算出した線速度及び角速度を追跡制御し、移動中のフォロワーロボットの編隊の隊形への追跡を実現する。
【0014】
更に、タスク群は、撮影装置が搭載された監視ロボットを含み、この監視ロボットは、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーション測位を実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導するために使用され、
【0015】
前記監視ロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、監視ロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行する。
【0016】
更に、前記検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、
【0017】
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップと、
【0018】
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップと、
【0019】
誘導ロボットは、群内の他の誘導ロボットとの距離に基づいて、光の輝度値を変換して輝度値の割り当て量を得て、対応する誘導ロボットに割り当てるステップであって、距離が遠くなるほど、輝度値の割り当て量は小さくなるステップと、
【0020】
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップと、
【0021】
それ自身とペアになる誘導ロボットを決定した後、ペアになった該誘導ロボットに向かって移動し、ロボット自身の位置を更新するステップと、
【0022】
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップとを含む。
【0023】
更に、前記誘導ロボットは、搭載されたガスセンサによってガス濃度を感知し、感知したガス濃度値を光の輝度値に変換し、
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
更に、前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
【0028】
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置され、前記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内の誘導ロボット、及びリーダーロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられる。
【0029】
更に、前記タスク群は、1つの監視ロボット、複数の消火ロボット及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
【0030】
複数の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって順次接続され、最後の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、1番目の消火ロボットは、牽引ロープによって監視ロボットに接続され、前記監視ロボットには、ガス漏れ状況を監視するための撮影装置が搭載され、各消火ロボットには、消火剤噴射ヘッドが搭載され、消火剤噴射ヘッドは、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続される。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、少なくとも以下の有益な効果を果たすことができる。
【0032】
本発明のマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法では、検出群とタスク群は協働して動作し、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れへの対応制御を実現する。
【0033】
ここで、検出群内の複数の誘導ロボットは、漏れガス濃度の大きさの分布に応じて配置され、ガス濃度の大きさに応じて漏れ指示灯の輝度を制御し、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示され、漏れ領域への警告及び漏れ領域への指示を実現する。
【0034】
タスク群は、視覚的画像ナビゲーション測位、及び信号強度インジケータの距離測定に基づいた測位という2つの測位方法に基づいて、タスクロボットがガス漏れ領域に誘導されることを確保する。
【0035】
タスク群は、仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊制御方法に基づいて、マルチロボットの編隊が所定の隊形で編隊基準軌跡に沿って移動することを実現し、仮想リーダー・フォロワーは、従来のリーダー・フォロワーモードでは、フォロワーがリーダーに過度に依存し、リーダーが故障すると、システム全体が崩壊することを回避でき、本発明では、仮想リーダーは所定の軌跡点によって直接示され、リーダーロボット自身には問題がない。
【0036】
また、検出群は、蝶型ロボットなどのバイオニック飛行昆虫ロボットを使用して検出して、空間領域を決定するので、石油化学ステーションのパイプラインの複雑な領域の狭い空間に滞在しやすく、ガス漏れの空間領域を決定する。タスク群は、球形-六脚変形ロボットを使用するので、石油化学ステーションの複雑な環境でより容易に移動する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図面は、具体的な実施例を例示することだけを目的としており、本発明を限定するものと見なされるべきではなく、図面全体では、同じ参照番号は同様の部品を指す。
【
図1】本発明の実施例における多群ロボットが協働してタスクを実行する方法の流れ図である。
【
図2】本発明の実施例における空間領域決定用のマルチロボットの検出方法の流れ図である。
【
図3】本発明の実施例における蝶型ロボットの上面図である。
【
図4】本発明の実施例における蝶型ロボットの側面図である。
【
図5】本発明の実施例における蝶型ロボットの正面図である。
【
図6】本発明の実施例における蝶型ロボットの斜視図である。
【
図7】本発明の実施例における1つの蝶型ロボットがガス漏れを検出する概略図である。
【
図8】本発明の実施例におけるタスクロボットが2回目の測位を行う概略図である。
【
図9】本発明の実施例における仮想リーダー・フォロワーに基づいたマルチロボットの編隊制御方法の流れ図である。
【
図10】本発明の実施例における仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊の幾何学的構造図である。
【
図11】本発明の実施例におけるタスク群の隊形の形状の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では、図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明し、ここで、図面は、本願の一部を構成し、本発明の実施例と共に本発明の原理を説明するために使用される。
【0039】
本発明の一実施例は、マルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法を開示し、
図1に示すように、この方法は、
【0040】
複数の誘導ロボットは検出群を構成し、検出群は探索空間でガス漏れを検出し、同じガス漏れ領域でガス漏れを検出する複数の誘導ロボットは、位置移動によって漏れ箇所のガス漏れ領域全体に分布し、ロボット自身からだ出した光指示信号の強度によって検出用のロボットが所在する領域箇所のガス濃度の強度を示し、その空間において光によってガス漏れ領域の範囲を示すステップS101と、
【0041】
複数のタスクロボットはタスク群を構成し、検出群の光指示信号の誘導で、視覚的画像ナビゲーションにより、タスク群をガス漏れ領域に移動させるステップS102と、
【0042】
ガス漏れ領域に到達した後、タスク群内の複数のタスクロボットは、仮想リーダー・フォロワーモードのマルチロボットの編隊の幾何学的構造を確立し、編隊コントローラの制御下で、編隊の隊形の展開及び変換を行い、ガス漏れの制御タスクを実行するステップS103とを含む。
【0043】
具体的には、ステップS101では、検出群が探索空間でガス漏れを検出する方法は、
図2に示すように、
【0044】
検出群内の複数の誘導ロボットは、予め探索空間にランダムに分布し、各誘導ロボットはいずれもガス濃度感知機能を有し、感知したガス濃度を光の輝度値によって識別するステップS201であって、
【0045】
前記誘導ロボットは、搭載されたガスセンサによってガス濃度を感知し、搭載された指示灯の光の輝度値によってローカルガス濃度値を識別するステップS201と、
【0046】
誘導ロボットは、それが所在する空間位置の漏れガス濃度を感知し、感知したガス濃度を識別する光の輝度値を更新するステップS202であって、
【0047】
具体的には、ガス濃度の識別値の更新中、前の時点の光の輝度及び現在の時点に検出したガス漏れ濃度値を参照し、現在の時点の光の輝度値を決定し、
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
各誘導ロボットは、それ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値、及び受信した群内の他の誘導ロボットが送信した輝度値の割り当て量に基づいて、ロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになる誘導ロボットを決定するステップS204であって、
【0052】
ロボットのペアリングを行う場合、誘導ロボットは、受信した群内の他の誘導ロボットが送信した光の輝度値の割り当て量及びそれ自身のセンサで測定された光の輝度値を大きいものから小さいものへ降順で配列し、降順配列では、それ自身の光の輝度値に隣接する前のロボットをペアになるロボットとして選択し、
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
群内の誘導ロボットの位置更新により、群内の複数の誘導ロボットの空間位置をガス漏れ領域全体に分散させるステップS206とを含む。
【0058】
ロボットを一定の空間領域に分散できることを実現するために、ガス漏れ領域全体をカバーするロボット分布を形成する。特に、石油化学ステーションの複雑なパイプラインがある領域では、狭い空間によってガス漏れの空間領域を決定し、好ましくは、前記誘導ロボットは、狭い空間で飛行できるバイオニック飛行昆虫ロボットであり、
【0059】
バイオニック飛行昆虫ロボット本体内にガスセンサが搭載され、ロボットの尾部にガス濃度指示灯が設置される。
【0060】
上記バイオニック飛行昆虫ロボットには、群内のロボット、及びタスクロボットとデータ通信リンクを確立するためのZigbeeモジュールが設けられ、光の強度を感知するための光センサが設置され、障害物を回避するための超音波センサが設置され、測位のための衛星ナビゲーションモジュール及びマイクロ慣性ナビゲーションモジュールが設置される。
【0061】
検出過程では、漏れ領域に漏れ箇所が1箇所しかない場合、該漏れ箇所の近くにバイオニック飛行昆虫ロボットがあり、該バイオニック飛行昆虫ロボットは漏れたガスを検出した後、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、その近くの群内の他のバイオニック飛行昆虫ロボットは、受信した漏れたガスを検出するバイオニック飛行昆虫ロボットの輝度値の割り当て量に基づいて、該バイオニック飛行昆虫ロボットへ飛行して移動し、他のバイオニック飛行昆虫ロボットは、漏れ領域まで飛行した後、それに搭載されたガスセンサは、漏れたガスを検出した後、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、複数の飛行昆虫ロボットがいずれも漏れたガスを検出する場合、相互に割り当てる輝度値の割り当て量及びそれ自身が感知するガス濃度によって得られた光の輝度値に基づいてロボットのペアリングを行い、それ自身とペアになったロボットを決定し、ペアになったロボットの間は相対的に移動し、群内のロボットの位置の更新により、群内の複数のロボットの空間位置をガスの漏れ領域全体に分散させ、漏も領域が大きいほど、漏れたガスを感知するバイオニック飛行昆虫ロボットが多くなり、分散空間が広く、漏れ領域の高濃度位置にあるバイオニック飛行昆虫ロボットのガス濃度指示灯の輝度がより明るくなり、低濃度位置にあるガス濃度指示灯の輝度が低くなる。このように、バイオニック飛行ロボットによって決定されたガス漏れ空間領域では、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示される。
【0062】
検出過程では、漏れ領域は、複数の漏れ箇所がある場合、各漏れ箇所の近くのバイオニック飛行昆虫ロボットは、最初に、漏れたガスを検出し、尾部に設置されたガス濃度指示灯によって漏れたガスの濃度を示し、周りの他のバイオニック飛行昆虫ロボットに輝度値の割り当て量を割り当て、上記の検出過程に応じて、バイオニック飛行昆虫ロボットの位置分布は、各漏れ箇所を取り囲む領域を呈し、各漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示される。漏れ箇所を警告し、漏れ箇所を示し、漏れ箇所の中心を示すのに便利である。
【0063】
好ましくは、前記バイオニック飛行昆虫ロボットは、蝶型ロボットで、
【0064】
主胴部と、羽駆動アセンブリと、羽アセンブリとを含み、ここで、羽アセンブリは、左羽アセンブリと、右羽アセンブリとを含み、主胴部の前端の両側に取り付けられた羽駆動アセンブリにそれぞれ取り付けられ、鏡面対称であり、羽アセンブリでは、外側輪郭は、炭素繊維棒で曲げられた後、プラスチック接続アセンブリによって固定成形され、蝶型ロボットの全体的な骨格を構成し、弾性薄膜は羽の骨格全体に合わせて切断され、羽の骨格に粘着テープで固定されて弾性の羽を形成し、羽アセンブリは、主胴部の前部に取り付けられた駆動舵取機によって駆動され、羽をバタバタさせるように動かし、飛行推力と揚力に変換し、また、蝶のピッチとヨーを達成するために、2つの羽の開始段階と終了段階を個別に制御し、主胴部の後部に取り付けられたマイクロ制御システム及び給電システムにより、バイオニック蝶羽エアクラフトへの制御及び給電を実現する。
【0065】
図3、4、5、6は、蝶型ロボットの上面図、側面図、正面図及び斜視図である。
【0066】
蝶型ロボットを使用し、石油ガスの漏れを検出センサが搭載され、危険源の場所に付着し、漏れが発生すると、センサが信号を検出し、蝶の尾部が識別可能な光を出す。蝶型ロボットに無線センサが設けられ、プラットフォームを通じて100個の群に指令を出し、危険源を見つけ、危険源を検出する場合、1つの蝶が留まり、光で漏れ危険の強度を示し、蝶の群れに同じ輝度を出す場合、蝶の群れの隊形は展開して漏れ源の大きさを見つけ、危険源の拡散範囲を捕らえる。
図7で示される。
【0067】
具体的には、ステップS102におけるタスク群内から撮影装置が搭載されたタスクロボットを監視ロボットとして指定し、それは、検出群の光指示信号を追跡して視覚的画像信号を取得し、視覚的画像ナビゲーションを実行し、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導し、
【0068】
具体的には、撮影装置が搭載された前記監視ロボットは、従来の視覚的ナビゲーション測位方法を使用し、誘導ロボットから出した光指示信号を追跡し、ナビゲーション測位を行い、タスク群がガス漏れ領域に移動するように誘導することができる。
【0069】
また、前記監視ロボットは更にガス漏れ領域内の誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、タスクロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度により、信号強度インジケータの距離測定を行い、ガス漏れ領域内の複数の誘導ロボットへの距離測定に基づいて、タスクロボットの2回目の測位を実行する。
【0070】
具体的には、監視ロボットの視覚的画像信号が失われた後、無線通信リンクの信号強度によって信号強度インジケータ(RSSI)の距離測定を行う方法では、
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
少なくとも3つの誘導ロボットへの信号強度インジケータの距離測定値を利用し、三角測量技術によって誘導ロボットの位置を決定する。
【0081】
図8は、タスク群が2回目の測位を行う概略図を示す。
【0082】
図面では、監視ロボットは、誘導ロボットと無線通信リンクを確立し、無線通信リンクにおける信号強度によって信号強度インジケータの距離測定を行うことに基づいて2回目の測位を行い、タスク群内の他のタスクロボットがガス漏れ領域に移動するように牽引する。
【0083】
具体的には、ステップS103では、確立した仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊構造では、編隊基準軌跡点で編隊と共に移動する仮想リーダーロボットを設定し、編隊内のロボットはいずれもフォロワーロボットであり、
【0084】
編隊の隊形で軌跡追跡タスクを実行する場合、フォロワーロボットは、隊形構造データベースから隊形パラメータを取得し、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するための編隊コントローラを利用し、フォロワーロボットの線速度及び角速度を制御し、フォロワーロボットと仮想リーダーロボットとの間の相対距離及び相対方位角を隊形の維持に必要な所望の相対距離及び所望の相対方位角まで収束させる。
【0085】
具体的には、仮想リーダー・フォロワーに基づいたタスク群の編隊制御方法は、
図9に示すように、
【0086】
仮想リーダー・フォロワーモードのマルチロボットの編隊の幾何学的構造を確立するステップS901であって、編隊基準軌跡点で編隊と共に移動する仮想リーダーロボットを設定し、編隊内のロボットはいずれもフォロワーロボットであるステップS901と、
【0087】
マルチロボットの編隊の幾何学的構造に基づいて隊形構造データベースを確立するステップS902であって、前記隊形構造データベースは、各隊形の維持に必要な隊形パラメータを含み、前記隊形パラメータは、各フォロワーロボットと仮想リーダーロボットとの間の所望の相対距離及び方位角を含むステップS902と、
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
本発明の実施例では、仮想リーダー・フォロワーの編隊構造を使用する利点は、以下のとおりである。1)従来のリーダー・フォロワーモードでは、フォロワーがリーダーに過度に依存し、リーダーが故障すると、システム全体が崩壊することを回避でき、本発明では、仮想リーダーは所定の軌跡点によって直接示され、リーダーロボット自身には問題がなく、2)従来のリーダー・フォロワーモードにおけるチェーン構造によって引き起こされる誤差累積で、編隊が所定の軌跡から逸脱することを効果的に解決する。また、本発明は、フォロワーロボットを局所座標系として、フォロワーの極座標系での仮想リーダーロボットの相対姿勢関係を確立し、実際応用では、フォロワーロボットに搭載された距離及び角度測定センサ(カメラ、レーザーレーダなど)を直接利用して(仮想)リーダーの相対姿勢を直接測定することができる。(仮想)リーダーを局所座標系として使用する場合、全てのフォロワーの相対姿勢情報を測定する必要があり、その結果、アルゴリズムの計算量及び複雑さを向上させる。
【0092】
具体的には、ステップ902では、マルチ球形ロボットシステムの隊形構造データベースの確立は、マルチロボットの編隊変換の基礎であり、いくつかの代表的な隊形構造の空間位置に関する数学的関係を確立することにより、マルチロボットの編隊変換のプロセスにおける数学的計算を大幅に簡素化できる。
【0093】
具体的には、マルチロボットの編隊の隊形は、有向非巡回グラフによって説明されたスケーラブルな隊形を使用し、ロボットのそれぞれは頂点と見なされ、2つのロボットの関係は辺と見なされ、ロボットのそれぞれには固有のID番号があり、
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
隊形構造データベースでは、確立した隊形の形状は主に、直線形(line)、楔形(wedge)、円筒形(columnar)、三角形(triangle)、菱形(diamond)及び円形(circular)などであり、
図11に示すように、0は、火源などの編隊の目標である。
【0098】
図面におけるいくつかの代表的な編隊の隊形の形状に対して、異なる隊形パラメータマトリクスによって隊形データベースを確立し、その所望の隊形パラメータマトリクスは、以下のとおりであり、
【0099】
【0100】
【0101】
具体的には、ステップS903では、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定するためのフォロワーロボットの編隊コントローラは、フォロワーロボットの座標系での仮想リーダーロボットの相対状態、隊形パラメータで決定された所望の相対距離及び所望の相対方位角、及び仮想リーダーロボットの線速度へのリアルタイム推定値に基づいて、フォロワーロボットの線速度及び角速度を算出する。
【0102】
【0103】
好ましくは、前記マルチロボットの編隊では、編隊の移動中、球形ロボット又は同等の球形ロボットの場合、上記制御目標を達成するフォロワーロボットの編隊コントローラの設計プロセスは、以下のとおりであり、
【0104】
1)仮想リーダーロボット、フォロワーロボットの座標関係を確立し、
【0105】
図2における構造から分かるように、確立した仮想リーダーロボット、フォロワーロボットの座標関係は、以下のとおりであり、
【0106】
【0107】
2)仮想リーダーロボット及びフォロワーロボットの運動学方程式を確立し、
【0108】
【0109】
3)フォロワーロボットの座標系での仮想リーダーロボットの相対状態方程式を確立し、
【0110】
【0111】
4)フォロワーロボットの制御方程式を確立し、
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
5)仮想リーダーロボットの線速度のリアルタイム推定の動的方程式を確立し、
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
7)閉ループ運動学モデルを使用して反復演算を実行し、フォロワーロボットの編隊コントローラで算出した線速度及び角速度を追跡制御し、移動中のフォロワーロボットの編隊の隊形への追跡を実現する。
【0123】
【0124】
【0125】
図8に示すように、タスク群は、1つの監視ロボット、複数の消火ロボット及び1つの移動式消火剤基地局を含み、
【0126】
複数の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって順次接続され、最後の消火ロボットは、牽引ロープ及び消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続され、1番目の消火ロボットは、牽引ロープによって監視ロボットに接続され、前記監視ロボットには、ガス漏れ領域の状況を監視するための撮影装置が搭載され、各消火ロボットには、消火剤噴射ヘッドが搭載され、消火剤噴射ヘッドは、消防パイプによって移動式消火剤基地局に接続される。
【0127】
前記監視ロボットは、消火ロボット及び移動式消火剤基地局がガス漏れ領域に移動するように牽引する。
【0128】
タスクを実行する過程では、フォロワーロボットは、隊形構造データベースから隊形パラメータを得て、仮想リーダーロボットの線速度をリアルタイムに推定する編隊コントローラの制御下で、ガス漏れ箇所の近くに所定の隊形として展開し、消火ロボットは、消火剤噴射ヘッドによってガス漏れ箇所に消火剤を噴射する。
【0129】
好ましくは、監視ロボットは、搭載した撮影装置により、ガス漏れ箇所の状況を観測し、タスク実行過程におけるガス漏れ箇所の特徴の変化に基づいて、適切な隊形構造及び編隊基準軌跡を選択し、マルチロボットの編隊の隊形の変化を制御する。
【0130】
前記編隊のロボットの間に接続される牽引ローラの長さは、編隊の隊形パラメータに適合し、隊形を作る場合、牽引ロープの長さは、編隊の隊形の辺の長さである。
【0131】
ガス漏れ領域へ高速に移動する場合、監視ロボットは、消火ロボット及び移動式消火剤基地局が移動するように牽引し、ガス漏れ領域に到達した後、ガス漏れ領域の特徴に基づいて編隊の展開を行い、初期の漏れ制御タスクを実行し、タスクが完了した後、監視ロボットは、消火ロボット及び移動式消火剤基地局が火事の現場から離れて元のところへ戻るように牽引する。
【0132】
好ましくは、前記監視ロボット及び消火ロボットはいずれも球形-六脚変形ロボットであり、前記球形-六脚変形ロボットは、収納状態では、地面を転がることができる球形ロボットであり、展開状態では、6つの脚で移動することができる六脚ロボットである。移動式消火剤基地局は、球形ロボットと同じ方式で移動することができる。
【0133】
ロボットの編隊は、ガス漏れ領域に入る前に、監視ロボットで牽引した消火ロボットは、体積がより小さい球形を維持し、転がりによって移動するため、路面に対する要求は低くなる。ガス漏れ領域の近くに到達し、対応する編隊の隊形を形成した後、六脚ロボットに展開し、搭載した消火剤噴射ヘッドを伸ばしてガス漏れ領域に消火剤を噴射する。タスクが完了した後、消火ロボットは、球形として収納し、監視ロボットの牽引で、転がりの方式によってタスク領域から離れる。
【0134】
要するに、本発明の実施例によるマルチ誘導ロボットの誘導に基づいたマルチタスクロボットのタスク実行方法では、検出群とタスク群は協働して動作し、検出群を利用してガス漏れ領域の決定し、タスク群がガス漏れ領域に到達するように誘導し、ガス漏れ状況に対応する隊形によって漏れへの対応制御を実現する。
【0135】
ここで、検出群内の複数の誘導ロボットは、漏れガス濃度の大きさの分布に応じて配置され、ガス濃度の大きさに応じて漏れ指示灯の輝度を制御し、漏れ箇所の中心から漏れ箇所の縁までは、明るいガス漏れ空間領域から暗いガス漏れ空間領域で示され、漏れ領域への警告及び漏れ領域への指示を実現する。
【0136】
タスク群は、視覚的画像ナビゲーション測位、及び信号強度インジケータの距離測定に基づいた測位という2つの測位方法に基づいて、タスクロボットがガス漏れ領域に誘導されることを確保する。
【0137】
タスク群は、仮想リーダー・フォロワーのマルチロボットの編隊制御方法に基づいて、マルチロボットの編隊が所定の隊形で編隊基準軌跡に沿って移動することを実現し、仮想リーダー・フォロワーは、従来のリーダー・フォロワーモードでは、フォロワーがリーダーに過度に依存し、リーダーが故障すると、システム全体が崩壊することを回避でき、本発明では、仮想リーダーは所定の軌跡点によって直接示され、リーダーロボット自身には問題がない。
【0138】
また、検出群は、蝶型ロボットなどのバイオニック飛行昆虫ロボットを使用して検出して、空間領域を決定するので、石油化学ステーションのパイプラインの複雑な領域の狭い空間に滞在しやすく、ガス漏れの空間領域を決定する。タスク群は、球形-六脚変形ロボットを使用するので、石油化学ステーションの複雑な環境でより容易に移動する。
【0139】
以上の内容は、本発明の好ましい実施例のみであり、本発明の保護範囲は、それらに限定されるものではなく、本発明によって開示された技術的範囲内で当業者が容易に思いつくことができる変更又は置換は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0140】
1-マイクロ舵取機、2-炭素繊維棒、3-弾性薄膜、4-プラスチック接続アセンブリ、5-羽アセンブリ、6-羽駆動アセンブリ、7-主胴部、8-前羽、9-後羽、10-無線センサ、11-マイクロ制御システム及び給電システム、12-蝶型ロボット、13-石油ガスパイプライン、14-無線センサ、15-警告光、16-漏れたガス、17-割れ目、18-誘導ロボット群、19-タスク群、20-監視ロボット、21-消火ロボット、22-移動式消火剤基地局。