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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159578
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】構成部品システム
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/00 20060101AFI20241031BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20241031BHJP
   B05D 7/24 20060101ALN20241031BHJP
   B05D 5/00 20060101ALN20241031BHJP
   B05D 7/22 20060101ALN20241031BHJP
【FI】
B05C5/00 101
B05C11/10
B05D7/24 301P
B05D5/00 Z
B05D7/22 Z
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024065893
(22)【出願日】2024-04-16
(31)【優先権主張番号】23170610.2
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】セバスティアン シュヴァルツ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー ロットマン
(72)【発明者】
【氏名】ディートマー キースリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ハラルト グラフ
【テーマコード(参考)】
4D075
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
4D075AB05
4D075CA18
4D075DA06
4D075DA13
4D075DC19
4D075DC22
4D075EA35
4F041AA05
4F041AA17
4F041AB01
4F041BA05
4F041BA22
4F042AA06
4F042AA28
4F042BA06
4F042BA08
4F042CB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】2つの構成部品の間の中空空間が簡単に且つ信頼性をもって充填可能である構成部品システム。
【解決手段】構成部品システムであって、少なくとも2つの構成部品(2a)を含み、構成部品の間に、充填すべき中空空間が形成され、中空空間は、供給部分(3a)を有し、更に構成部品システムは、供給要素(4a)を介して中空空間を充填する充填装置を含み、供給要素は、充填過程前に中空空間の供給部分内に挿入可能で、供給要素は、閉鎖密閉要素(4b)を有し、閉鎖密閉要素は、充填過程中には閉鎖位置で中空空間の供給部分を閉鎖密閉するよう構成され、閉鎖密閉要素は、弾性的に膨張可能な物体であり、この物体は、閉鎖位置と解放位置の間を切替え可能で、閉鎖密閉要素は、供給部分内に供給要素を挿入する間は解放位置にあり、その後は閉鎖位置に移行可能で、閉鎖位置で供給要素の挿入方向と逆の供給要素の運動が阻止される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成部品システム(1)であって、前記構成部品システム(1)は、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素(4b)は、弾性的に膨張可能な物体として構成されており、前記物体は、前記閉鎖位置と前記解放位置の間を切り替えるように構成されており、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)内に前記供給要素(4a)を挿入する間には、前記解放位置にあり、また前記供給要素(4a)が前記供給部分(3a)内において充填ポジションに到達した場合には、前記閉鎖位置に移行可能であり、前記閉鎖位置において、前記閉鎖密閉要素(4b)を画定する前記閉鎖密閉要素(4b)の外面部は、前記供給部分(3a)を画定する前記供給部分(3a)の縁面部(3b)に密閉的に接触し、この接触により前記供給要素(4a)の前記挿入方向とは逆方向の前記供給要素(4a)の運動が阻止されており、充填過程後には、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記閉鎖位置から前記解放位置に移行可能であり、前記解放位置において、前記閉鎖密閉要素(4b)の前記外面部は、前記供給部分(3a)の前記縁面部(3b)とは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、前記挿入方向(z)とは逆方向に、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給開口部(3a1)から、また前記供給要素(4a)は、前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)から、取り出し可能であること、
を特徴とする構成部品システム(1)。
【請求項2】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、エラストマ体として構成されており、前記エラストマ体は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状を有し、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状を有すること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項3】
前記供給要素(4a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲(L)を有する供給流路(6)を有し、前記供給流路(6)を通って充填材料が案内可能であり、その流出側の終端部分には、前記注入開口部(5)が構成されており、前記供給流路(6)は、前記供給流路を画定する壁部(6a)を有し、前記壁部(6a)の、特に弾性的な、一部分に前記閉鎖密閉要素(4b)が構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項4】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給要素(4a)と一体的に、特にバルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状で構成されていることができ、好ましくは、バルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状の構成は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状であり、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状であるように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項5】
前記供給開口部(3a1)は、前記挿入方向(z)と直交して配向されている主断面において開口形状を有し、前記開口形状は、前記解放位置における、前記供給要素(4a)及び前記閉鎖密閉要素(4b)の、前記主断面内での横断面形状に対応するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項6】
前記供給部分(3a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記供給部分(3a)は、その長手延在範囲に沿って、シリンダ形状で構成されており、又は回転円錐形状で、前記挿入方向(z)に沿って大きくなる回転円錐半径を有するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項7】
充填材料は、TIM(サーマルインタフェースマテリアル)を含み、TIMは、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)の間に熱接触部を構成すること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項8】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、拡大可能なエラストマシリンダ体として構成されており、前記エラストマシリンダ体は、前記解放位置において第1シリンダ半径を有し、前記閉鎖位置において第2シリンダ半径を有し、前記第1シリンダ半径は、前記第2シリンダ半径よりも小さく、前記供給部分(3a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記流入路は、その長手延在範囲に沿ってシリンダ形状に形成されており、流入路シリンダ半径を有し、前記流入路シリンダ半径は、実質的に前記閉鎖密閉要素(4b)の前記第2シリンダ半径と同じか又はそれよりも小さく、それにより前記中空空間(3)の充填中の前記閉鎖位置において、拡大(拡張)された前記エラストマシリンダ体の外殻面部は、前記流入路を画定する流入路内面部に密閉的に接触し、また前記供給開口部(3a1)に閉鎖的に接触し、この接触は、押付圧力が拡大された前記外殻面部から半径方向において前記流入路内面部に作用することをもたらし、前記押付圧力は、前記供給要素(4a)の前記挿入方向とは逆方向の前記供給要素(4a)の運動が阻止され、前記供給開口部(3a1)が流体流出に対して密閉的に閉鎖されていることをもたらすこと、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム(1)。
【請求項9】
前記エラストマシリンダ体は、前記供給要素(4a)と一体的に構成されており、前記注入開口部(5)は、前記エラストマシリンダ体の流出側の終端部分に配設されていること、
を特徴とする、請求項8に記載の構成部品システム(1)。
【請求項10】
前記エラストマシリンダ体は、充填流路を有し、前記充填流路を通って充填材料が前記中空空間の充填時に前記中空空間(3)内に搬送可能であり、前記エラストマシリンダ体の拡大可能な部分は、前記充填流路を取り囲んでいること、
を特徴とする、請求項8に記載の構成部品システム(1)。
【請求項11】
構成部品システム(10)であって、前記構成部品システム(10)は、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記供給部分(3a)とともに前記閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、前記供給開口部(3a)に対応する形状を有し、前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記挿入方向(z)に沿って前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)内に挿入可能であり、挿入された状態で、前記挿入方向(z)と平行に配向されている第1軸線(z1)の周りに回転可能であり、前記第1軸線(z1)の周りの少なくとも45°、好ましくは実質的に90°の前記閉鎖密閉要素(40b)の回転により、前記供給部分(3a)を画定する前記供給部分(3a)の第1縁部分と、前記閉鎖密閉要素(40b)の第1接触部分との第1接触が確立可能であり、前記第1接触は、前記挿入方向(z)とは逆方向の前記閉鎖密閉要素(40b)の運動が阻止されていることをもたらし、
前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記第1軸線(z1)と直交する第2軸線(x)の周りに旋回可能であり、この旋回の回転点は、実質的に前記閉鎖密閉要素(40b)の中心点に位置し、前記第2軸線の周りの少なくとも30°、好ましくは実質的に45°の前記閉鎖密閉要素(40b)の旋回により、前記供給部分(3a)の第2縁部分と、前記閉鎖密閉要素(40b)の第2接触部分との第2接触が確立可能であり、前記第2接触は、前記供給開口部(3a1)が、特に充填材料で中空空間を充填する間には、前記閉鎖密閉要素(40b)により密閉されていることをもたらし、
前記中空空間の充填後には、前記閉鎖密閉要素(40b)を前記解放位置に移行させるために、前記第2軸線(x)の周りの逆旋回により前記第2接触が解除可能であり、前記第1軸線(z1)の周りの逆回転により前記第1接触が解除可能であること、
を特徴とする構成部品システム(10)。
【請求項12】
前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記注入開口部(5)を有する、前記供給要素(40a)の流出側の終端部分に配設されていること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム(10)。
【請求項13】
前記閉鎖密閉要素(40b)は、直径沿いの2つの球体表面部分が平坦にされた球体として構成されていること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム(10)。
【請求項14】
前記供給要素(4a)は、供給流路として構成されており、前記供給流路は、流出側の終端部分において前記閉鎖密閉要素(40b)を有し、前記閉鎖密閉要素(40b)は、流体を案内するように前記供給流路と接続されている案内部分を有し、それにより充填材料は、前記供給流路から前記閉鎖密閉要素(40b)の前記案内部分内に流入することができ、前記案内部分の流出側の終端部分は、前記注入開口部(5)を有すること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム(10)。
【請求項15】
中空空間(3)を充填するための方法であって、前記方法は、以下のステップを含み、即ち、
請求項1~10のいずれか一項、又は請求項11~14のいずれか一項に記載の構成部品システム(1、10)を提供するステップと、但し前記構成部品システム(1、10)は、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b、40b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b、40b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b、40b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されていること、
前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に導入するステップと、
前記閉鎖密閉要素(4b、40b)を前記閉鎖位置に移行するステップと、
前記供給要素(4a)を通して充填材料で前記中空空間(3)を充填するステップと、
前記閉鎖密閉要素(4b、40b)を前記解放位置に移行するステップと、
前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すステップと、
を含むこと、
を特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の記載)
本出願は、2023年4月28日付けで出願の欧州特許出願第23170610.2号(DAS access code: BD36)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は、引用をもって本明細書に組み込み記載されているものとする。
【0002】
本発明は、構成部品システムに関し、該構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を含み、構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、中空空間は、供給部分を有し、供給部分は、少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、中空空間を実質的に完全に満たし、それにより少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
充填装置は、充填材料で中空空間を充填するために供給要素を有し、供給要素は、充填過程前に、供給開口部を通って中空空間の供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより供給要素の注入開口部が、供給部分内に突出しており、充填過程中には、注入開口部を介して充填材料が充填装置から供給部分を通って中空空間内に導入可能であり、但し供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において中空空間の供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより供給部分内への供給要素の突出部分は、供給部分内において、充填時に存在し且つ挿入方向に反して作用する充填圧力による供給開口部からの押し出しに対して止められており、また供給開口部は、密閉されており、更に閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では供給開口部を介して供給要素を供給部分内に挿入すること及び充填過程後では供給開口部を介して供給要素を供給部分から取り出すことを可能にするように構成されている。
【0003】
更に本発明は、中空空間を充填するための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
従来技術において、構成部品システムは既知であり、これらの構成部品システムは、構成部品と、互いに接続された構成部品の間に形成された中空空間を充填するための充填装置とを含む。充填すべき中空空間は、例えば冷却体とプリント回路板の間の空隙としてよく、この際、この空隙は、両方の構成部品の間の熱伝導をより良くするために、多くの場合は、熱伝導性で粘性の充填材料、例えば高粘度の熱伝導ペーストを用いて充填可能であり、或いは充填されるべきである。高粘度の液体を狭い中空空間内に導入するためには、高い注入圧力が必要であり、またこのことは、高粘度の液体を中空空間内に導入する供給要素、例えば注入ノズルが、中空空間の供給開口部に機械的に位置固定されなくてはならないことをもたらす。この位置固定は、充填方向とは逆方向に作用する圧力に耐えなくてはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3310077号
【特許文献2】独国実用新案第202022102232号
【特許文献3】欧州特許出願公開第3038436号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既知の機械的な位置固定(例えばシールを有するねじ蓋)は、不利にも、供給開口部における供給要素の複雑な取り付け作業を必要とし、従って充填の時間手間が増加し、しばしば追加的に包囲する機械的なロック手段を必要とする。
【0007】
それにより本発明の課題は、従来技術の欠点を軽減又は排除することである。特に本発明の課題は、2つの構成部品の間の中空空間が簡単に且つ信頼性をもって充填可能である構成部品システムを創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、請求項1に記載の構成部品システムにより解決され、また代替的に請求項11に記載の構成部品システムにより解決される。更に前記課題は、請求項15に記載の方法により解決される。好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0009】
即ち本発明の第1の視点により、
構成部品システムであって、前記構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素は、弾性的に膨張可能な物体として構成されており、前記物体は、前記閉鎖位置と前記解放位置の間を切り替えるように構成されており、前記閉鎖密閉要素は、前記供給開口部を介して前記供給部分内に前記供給要素を挿入する間には、前記解放位置にあり、また前記供給要素が前記供給部分内において充填ポジションに到達した場合には、前記閉鎖位置に移行可能であり、前記閉鎖位置において、前記閉鎖密閉要素を画定する前記閉鎖密閉要素の外面部は、前記供給部分を画定する前記供給部分の縁面部に密閉的に接触し、この接触により前記供給要素の前記挿入方向とは逆方向の前記供給要素の運動が阻止されており、充填過程後には、前記閉鎖密閉要素は、前記閉鎖位置から前記解放位置に移行可能であり、前記解放位置において、前記閉鎖密閉要素の前記外面部は、前記供給部分の前記縁面部とは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、前記挿入方向とは逆方向に、前記閉鎖密閉要素は、前記供給開口部から、また前記供給要素は、前記供給開口部を介して前記供給部分から、取り出し可能であること、
を特徴とする構成部品システムが提供される。
更に本発明の第2の視点により、
構成部品システムであって、前記構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素は、前記供給部分とともに前記閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、前記供給開口部に対応する形状を有し、前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、前記閉鎖密閉要素は、前記挿入方向に沿って前記供給開口部を介して前記供給部分内に挿入可能であり、挿入された状態で、前記挿入方向と平行に配向されている第1軸線の周りに回転可能であり、前記第1軸線の周りの少なくとも45°、又は実質的に90°の前記閉鎖密閉要素の回転により、前記供給部分を画定する前記供給部分の第1縁部分と、前記閉鎖密閉要素の第1接触部分との第1接触が確立可能であり、前記第1接触は、前記挿入方向とは逆方向の前記閉鎖密閉要素の運動が阻止されていることをもたらし、
前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、前記閉鎖密閉要素は、前記第1軸線と直交する第2軸線の周りに旋回可能であり、この旋回の回転点は、実質的に前記閉鎖密閉要素の中心点に位置し、前記第2軸線の周りの少なくとも30°、又は実質的に45°の前記閉鎖密閉要素の旋回により、前記供給部分の第2縁部分と、前記閉鎖密閉要素の第2接触部分との第2接触が確立可能であり、前記第2接触は、前記供給開口部が、特に充填材料で中空空間を充填する間には、前記閉鎖密閉要素により密閉されていることをもたらし、
前記中空空間の充填後には、前記閉鎖密閉要素を前記解放位置に移行させるために、前記第2軸線の周りの逆旋回により前記第2接触が解除可能であり、前記第1軸線の周りの逆回転により前記第1接触が解除可能であること、
を特徴とする構成部品システムが提供される。
更に本発明の第3の視点により、
中空空間を充填するための方法であって、前記方法は、以下のステップを含み、即ち、
前記第1の視点又は前記第2の視点に記載の構成部品システムを提供するステップと、但し前記構成部品システムは、
少なくとも2つの構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されていること、
前記供給要素を前記供給部分内に導入するステップと、
前記閉鎖密閉要素を前記閉鎖位置に移行するステップと、
前記供給要素を通して充填材料で前記中空空間を充填するステップと、
前記閉鎖密閉要素を前記解放位置に移行するステップと、
前記供給要素を前記供給部分から取り出すステップと、
を含むこと、
を特徴とする方法が提供される。
尚、本願の特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)
構成部品システムであって、前記構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められ(確保され)ており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素は、弾性的に膨張可能な物体として構成されており、前記物体は、前記閉鎖位置と前記解放位置の間を切り替えるように構成されており、前記閉鎖密閉要素は、前記供給開口部を介して前記供給部分内に前記供給要素を挿入する間には、前記解放位置にあり、また前記供給要素が前記供給部分内において充填ポジションに到達した場合には、前記閉鎖位置に移行可能であり、前記閉鎖位置において、前記閉鎖密閉要素を画定する前記閉鎖密閉要素の外面部は、前記供給部分を画定する前記供給部分の縁面部に密閉的に接触し、この接触により前記供給要素の前記挿入方向とは逆方向の前記供給要素の運動が阻止されており、充填過程後には、前記閉鎖密閉要素は、前記閉鎖位置から前記解放位置に移行可能であり、前記解放位置において、前記閉鎖密閉要素の前記外面部は、前記供給部分の前記縁面部とは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、前記挿入方向とは逆方向に、前記閉鎖密閉要素は、前記供給開口部から、また前記供給要素は、前記供給開口部を介して前記供給部分から、取り出し可能であること。
(形態2)
形態1に記載の構成部品システムにおいて、前記閉鎖密閉要素は、エラストマ体として構成されており、前記エラストマ体は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状を有し、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状を有すること、が好ましい。
(形態3)
形態1又は2に記載の構成部品システムにおいて、前記供給要素は、前記挿入方向に沿って長手延在範囲を有する供給流路を有し、前記供給流路を通って充填材料が案内可能であり、その流出側の終端部分には、前記注入開口部が構成されており、前記供給流路は、前記供給流路を画定する壁部を有し、前記壁部の、特に弾性的な、一部分に前記閉鎖密閉要素が構成されていること、が好ましい。
(形態4)
形態1~3のいずれか1つに記載の構成部品システムにおいて、前記閉鎖密閉要素は、前記供給要素と一体的に、特にバルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状で構成されていることができ、好ましくは、バルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状の構成は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状であり、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状であるように構成されていること、が好ましい。
(形態5)
形態1~4のいずれか1つに記載の構成部品システムにおいて、前記供給開口部は、前記挿入方向と直交して配向されている主断面において開口形状を有し、前記開口形状は、前記解放位置における、前記供給要素及び前記閉鎖密閉要素の、前記主断面内での横断面形状に対応するように構成されていること、が好ましい。
(形態6)
形態1~5のいずれか1つに記載の構成部品システムにおいて、前記供給部分は、前記挿入方向に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記供給部分は、その長手延在範囲に沿って、シリンダ形状で構成されており、又は回転円錐形状で、前記挿入方向に沿って大きくなる回転円錐半径を有するように構成されていること、が好ましい。
(形態7)
形態1~6のいずれか1つに記載の構成部品システムにおいて、充填材料は、TIM(サーマルインタフェースマテリアル)を含み、TIMは、前記少なくとも2つの構成部品の間に熱接触部を構成すること、が好ましい。
(形態8)
形態1に記載の構成部品システムにおいて、充前記閉鎖密閉要素は、拡大可能なエラストマシリンダ体として構成されており、前記エラストマシリンダ体は、前記解放位置において第1シリンダ半径を有し、前記閉鎖位置において第2シリンダ半径を有し、前記第1シリンダ半径は、前記第2シリンダ半径よりも小さく、前記供給部分は、前記挿入方向に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記流入路は、その長手延在範囲に沿ってシリンダ形状に形成されており、流入路シリンダ半径を有し、前記流入路シリンダ半径は、実質的に前記閉鎖密閉要素の前記第2シリンダ半径と同じか又はそれよりも小さく、それにより前記中空空間の充填中の前記閉鎖位置において、拡大(膨張)された前記エラストマシリンダ体の外殻面部は、前記流入路を画定する流入路内面部に密閉的に接触し、また前記供給開口部に閉鎖的に接触し、この接触は、押付圧力が拡大された前記外殻面部から半径方向において前記流入路内面部に作用することをもたらし、前記押付圧力は、前記供給要素の前記挿入方向とは逆方向の前記供給要素の運動が阻止され、前記供給開口部が流体流出に対して密閉的に閉鎖されていることをもたらすこと、が好ましい。
(形態9)
形態8に記載の構成部品システムにおいて、前記エラストマシリンダ体は、前記供給要素と一体的に構成されており、前記注入開口部は、前記エラストマシリンダ体の流出側の終端部分に配設されていること、が好ましい。
(形態10)
形態8又は9に記載の構成部品システムにおいて、前記エラストマシリンダ体は、充填流路を有し、前記充填流路を通って充填材料が前記中空空間の充填時に前記中空空間内に搬送可能であり、前記エラストマシリンダ体の拡大可能な部分は、前記充填流路を取り囲んでいること、が好ましい。
(形態11)
構成部品システムであって、前記構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められ(確保され)ており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素は、前記供給部分とともに前記閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、前記供給開口部に対応する形状を有し、前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、前記閉鎖密閉要素は、前記挿入方向に沿って前記供給開口部を介して前記供給部分内に挿入可能であり、挿入された状態で、前記挿入方向と平行に配向されている第1軸線の周りに回転可能であり、前記第1軸線の周りの少なくとも45°、好ましくは実質的に90°の前記閉鎖密閉要素の回転により、前記供給部分を画定する前記供給部分の第1縁部分と、前記閉鎖密閉要素の第1接触部分との第1接触が確立可能であり、前記第1接触は、前記挿入方向とは逆方向の前記閉鎖密閉要素の運動が阻止されていることをもたらし、
前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、前記閉鎖密閉要素は、前記第1軸線と直交する第2軸線の周りに旋回可能であり、この旋回の回転点は、実質的に前記閉鎖密閉要素の中心点に位置し、前記第2軸線の周りの少なくとも30°、好ましくは実質的に45°の前記閉鎖密閉要素の旋回により、前記供給部分の第2縁部分と、前記閉鎖密閉要素の第2接触部分との第2接触が確立可能であり、前記第2接触は、前記供給開口部が、特に充填材料で中空空間を充填する間には、前記閉鎖密閉要素により密閉されていることをもたらし、
前記中空空間の充填後には、前記閉鎖密閉要素を前記解放位置に移行させるために、前記第2軸線の周りの逆旋回により前記第2接触が解除可能であり、前記第1軸線の周りの逆回転により前記第1接触が解除可能であること。
(形態12)
形態11に記載の構成部品システムにおいて、前記閉鎖密閉要素は、前記注入開口部を有する、前記供給要素の流出側の終端部分に配設されていること、が好ましい。
(形態13)
形態11又は12に記載の構成部品システムにおいて、前記閉鎖密閉要素は、直径沿い(直径に対する部分)の2つの球体表面部分が平坦にされた球体として構成されていること、が好ましい。
(形態14)
形態11~13のいずれか1つに記載の構成部品システムにおいて、前記供給要素は、供給流路として構成されており、前記供給流路は、流出側の終端部分において前記閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、流体を案内するように前記供給流路と接続されている案内部分を有し、それにより充填材料は、前記供給流路から前記閉鎖密閉要素の前記案内部分内に流入することができ、前記案内部分の流出側の終端部分は、前記注入開口部を有すること、が好ましい。
(形態15)
中空空間を充填するための方法であって、前記方法は、以下のステップを含み、即ち、
形態1~10のいずれか1つ、又は形態11~14のいずれか1つに記載の構成部品システムを提供するステップと、但し前記構成部品システムは、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を含み、前記構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、前記中空空間は、供給部分を有し、前記供給部分は、前記少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に前記中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が前記中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
前記充填装置は、充填材料で前記中空空間を充填するために供給要素を有し、前記供給要素は、充填過程前に、前記供給開口部を通って前記中空空間の前記供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素の注入開口部が、前記供給部分内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部を介して充填材料が前記充填装置から前記供給部分を通って前記中空空間内に導入可能であり、但し前記供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、前記閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間の前記供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分内への前記供給要素の突出部分は、前記供給部分内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向に反して作用する充填圧力による前記供給開口部からの押し出しに対して止められ(確保され)ており、また前記供給開口部は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部を介して前記供給要素を前記供給部分から取り出すことを可能にするように構成されていること、
前記供給要素を前記供給部分内に導入するステップと、
前記閉鎖密閉要素を前記閉鎖位置に移行するステップと、
前記供給要素を通して充填材料で前記中空空間を充填するステップと、
前記閉鎖密閉要素を前記解放位置に移行するステップと、
前記供給要素を前記供給部分から取り出すステップと、
を含むこ。
【0011】
本発明により、閉鎖密閉要素は、弾性的に膨張(拡張、拡大)可能な物体として構成されており、この物体は、閉鎖位置と解放位置の間を切り替えるように構成されており、この際、閉鎖密閉要素は、供給開口部を介して供給部分内に供給要素を挿入する間には、解放位置にあり、また供給要素が供給部分内において充填ポジションに到達した場合には、閉鎖位置に移行可能であり、この際、閉鎖位置において、閉鎖密閉要素を画定する閉鎖密閉要素の外面部は、供給部分を画定する供給部分の縁面部に密閉的に接触し、この接触により供給要素の挿入方向とは逆方向の供給要素の運動が阻止されており、この際、充填過程後には、閉鎖密閉要素は、閉鎖位置から解放位置に移行可能であり、この際、解放位置において、閉鎖密閉要素の外面部は、供給部分の縁面部とは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、挿入方向とは逆方向に、閉鎖密閉要素は、供給開口部から、また供給要素も、供給開口部を介して供給部分から、取り出し可能である。
【0012】
それにより閉鎖密閉要素(その閉鎖位置は、閉鎖状態と称することもできる;同様にその解放位置は、解放状態と称することもできる)が、充填前に供給開口部内に導入可能であり、充填中は供給開口部(ないし供給部分)に閉鎖的且つ密閉的に作用し、充填後に供給開口部から取り外し可能であるという利点が得られ、この際、特に追加的な位置固定手段又は封止手段は不必要である。供給開口部の(一時的な)密閉、並びに挿入方向とは逆方向の供給要素のロック/位置固定は、特に閉鎖密閉要素の(閉鎖状態で特に最大に拡大された)外面部と、供給部分の縁面部との間の十分に高い付着接触により達成可能である。解放位置において、この付着接触は、再び解除可能であり、それにより閉鎖密閉要素は、供給部分の縁面部から離間される。閉鎖密閉要素は、弾性的に半径方向に膨張可能な丸い物体として構成されていることが可能である。
【0013】
閉鎖密閉要素は、エラストマ体として構成されていることができ、エラストマ体は、閉鎖位置において実質的に球形の形状を有し、解放位置において実質的にシリンダ形の形状を有する。エラストマ体は、特に拡大可能ないし膨張可能なボールとして構成されていることが可能である。
【0014】
供給要素は、(供給要素が供給流路内に配置されている状態で)挿入方向に沿って長手延在範囲を有する供給流路を含むことができ、この供給流路を通って充填材料が案内可能であり、その流出側(遠位側)の終端部分には、注入開口部が構成されており、この際、供給流路は、供給流路を画定する壁部を有し、この際、壁部の特に弾性的な一部分に閉鎖密閉要素が構成されている。
【0015】
閉鎖密閉要素は、供給要素と一体的に、特にバルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状で構成されていることができ、この際、好ましくは、バルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状の構成は、閉鎖位置において実質的に球形の形状であり、解放位置において実質的にシリンダ形の形状であるように構成されている。
【0016】
供給開口部は、挿入方向と直交して配向されている主断面において開口形状を有し、この開口形状は、解放位置における、供給要素及び閉鎖密閉要素の、主断面内での横断面形状に対応するように構成されている。開口形状と横断面形状は、好ましくは円形状に形成されている。
【0017】
供給部分は、挿入方向に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、この際、供給部分は、その長手延在範囲に沿って、シリンダ形状で構成されており、又は回転円錐形状で、挿入方向に沿って大きくなる回転円錐半径を有するように構成されている。
【0018】
充填材料は、TIM(サーマルインタフェースマテリアル)を含むことができ、TIMは、少なくとも2つの構成部品の間に熱接触部を構成する。少なくとも2つの構成部品は、好ましくは、自動車又は自動車投光器の2つのコンポーネントを含む。少なくとも2つの構成部品は、好ましくは、冷却すべき要素と、この要素に固定可能である冷却要素とを含み、例えば、照射ユニットと冷却体、或いはプリント回路板と冷却体を含む。
【0019】
充填材料は、特に充填過程後に、硬化するように構成されていることができる。
【0020】
閉鎖密閉要素は、拡大可能なエラストマシリンダ体として構成されており、エラストマシリンダ体は、解放位置において第1シリンダ半径を有し、閉鎖位置において第2シリンダ半径を有し、この際、第1シリンダ半径は、第2シリンダ半径よりも小さく、この際、供給部分は、挿入方向に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、この際、流入路は、その長手延在範囲に沿ってシリンダ形状に形成されており、流入路シリンダ半径を有し、流入路シリンダ半径は、実質的に閉鎖密閉要素の第2シリンダ半径と同じか又はそれよりも小さく、それにより中空空間の充填中の閉鎖位置において、拡大されたエラストマシリンダ体の外殻面部は、流入路の画定する流入路内面部に密閉的に接触し、また供給開口部に閉鎖的に接触し、この際、この接触は、押付圧力が拡大された外殻面部から半径方向において流入路内面部に作用することをもたらし、この際、押付圧力は、供給要素の挿入方向とは逆方向の供給要素の運動が阻止され、供給開口部が流体流出に対して密閉的に閉鎖されていることをもたらす。供給開口部の(一時的な)密閉、並びに挿入方向とは逆方向の供給要素のロック/位置固定は、特に閉鎖密閉要素の(閉鎖状態で特に最大に拡大された)外殻面部と、流入路内面部との間の十分に高い付着接触ないし摩擦結合により達成可能である。解放位置において、この付着接触は、再び解除可能であり、それにより閉鎖密閉要素は、流入路内面部から離間される。好ましくは、挿入方向に沿ったエラストマシリンダ体の拡大された部分は、実質的に、挿入方向に沿った流入路の長さと同じ長さである。
【0021】
エラストマシリンダ体は、供給要素と一体的に構成されていることができ、この際、注入開口部は、エラストマシリンダ体の流出側(遠位側)の終端部分に配設されている。
【0022】
エラストマシリンダ体は、充填流路を有し、この充填流路を通って充填材料が中空空間の充填時に中空空間内に搬送可能であり、この際、エラストマシリンダ体の拡大可能な部分は、充填流路を取り囲んでいる。
【0023】
一代替解決策により、以下の構成部品システムが設けられており、該構成部品システムは、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を含み、構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、中空空間は、供給部分を有し、供給部分は、少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に中空空間を充填するために充填装置を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、中空空間を実質的に完全に満たし、それにより少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
充填装置は、充填材料で中空空間を充填するために供給要素を有し、供給要素は、充填過程前に、供給開口部を通って中空空間の供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより供給要素の注入開口部が、供給部分内に突出しており、充填過程中には、注入開口部を介して充填材料が充填装置から供給部分を通って中空空間内に導入可能であり、但し供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において中空空間の供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより供給部分内への供給要素の突出部分は、供給部分内において、充填時に存在し且つ挿入方向に反して作用する充填圧力による供給開口部からの押し出しに対して止められており、また供給開口部は、密閉されており、更に閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では供給開口部を介して供給要素を供給部分内に挿入すること及び充填過程後では供給開口部を介して供給要素を供給部分から取り出すことを可能にするように構成されており、
本発明により、閉鎖密閉要素は、供給部分とともに閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、供給開口部に対応する形状を有し、2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、閉鎖密閉要素は、挿入方向に沿って供給開口部を介して供給部分内に挿入可能であり、挿入された状態で、挿入方向と平行に配向されている第1軸線の周りに回転可能であり、第1軸線の周りの少なくとも45°、好ましくは実質的に90°の閉鎖密閉要素の回転により、供給部分を画定する供給部分の第1縁部分と、閉鎖密閉要素の第1接触部分との第1接触が確立可能であり、第1接触は、挿入方向とは逆方向の閉鎖密閉要素の運動が阻止されていることをもたらし、
2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、閉鎖密閉要素は、第1軸線と直交する第2軸線の周りに旋回可能であり、この旋回の回転点は、実質的に閉鎖密閉要素の中心点に位置し、第2軸線の周りの少なくとも30°、好ましくは実質的に45°の閉鎖密閉要素の旋回により、供給部分の第2縁部分と、閉鎖密閉要素の第2接触部分との第2接触が確立可能であり、第2接触は、供給開口部が、特に充填材料で中空空間を充填する間には、閉鎖密閉要素により密閉されていることをもたらし、
中空空間の充填後には、閉鎖密閉要素を解放位置に移行させるために、第2軸線の周りの逆旋回により第2接触が解除可能であり、第1軸線の周りの逆回転により第1接触が解除可能である。
【0024】
閉鎖密閉要素は、注入開口部を有する、供給要素の流出側(遠位側)の終端部分に配設されていることができる。
【0025】
閉鎖密閉要素は、直径沿いの2つの球体表面部分が平坦にされた球体として構成されていることができる。
【0026】
供給要素は、供給流路として構成されていることができ、この供給流路は、流出側(遠位側)の終端部分において閉鎖密閉要素を有し、閉鎖密閉要素は、流体を案内するように供給流路と接続されている案内部分を有し、それにより充填材料は、供給流路から閉鎖密閉要素の案内部分内に流入することができ、この際、案内部分の流出側(遠位側)の終端部分は、注入開口部を有する。
【0027】
本発明により、中空空間を充填するための方法が提供され、該方法は、以下のステップを含み、即ち、
構成部品システムを提供するステップと、但し該構成部品システムは、
少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品を有し、構成部品の間には、充填すべき中空空間が形成されており、中空空間は、供給部分を有し、供給部分は、少なくとも2つの構成部品のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部に通じること、
充填過程中に中空空間を充填するために充填装置を有し、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が中空空間内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、中空空間を実質的に完全に満たし、それにより少なくとも2つの構成部品は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり、但し充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
充填装置は、充填材料で中空空間を充填するために供給要素を有し、供給要素は、充填過程前に、供給開口部を通って中空空間の供給部分内に、少なくとも部分的に、挿入方向に沿って挿入されるように構成されており、それにより供給要素の注入開口部は、供給部分内に突出しており、充填過程中には、注入開口部を介して充填材料が充填装置から供給部分を通って中空空間内に導入可能であり、但し供給要素は、閉鎖密閉要素を有し、閉鎖密閉要素は、充填過程中には、閉鎖位置において中空空間の供給部分を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより供給部分内への供給要素の突出部分は、供給部分内において、充填時に存在し且つ挿入方向に反して作用する充填圧力による供給開口部からの押し出しに対して止められており、また供給開口部は、密閉されており、更に閉鎖密閉要素は、解放位置において、充填過程前では供給開口部を介して供給要素を供給部分内に挿入すること及び充填過程後では供給開口部を介して供給要素を供給部分から取り出すことを可能にするように構成されていること、
供給要素を供給部分内に導入するステップと、
閉鎖密閉要素を閉鎖位置に移行するステップと、特に閉鎖密閉要素の拡大可能な部分の拡大により閉鎖密閉要素を閉鎖位置に移行するステップであり、それにより中空空間の供給部分が閉鎖され且つ密閉されていること、
供給要素を通して充填材料で中空空間を充填するステップと、
閉鎖密閉要素を解放位置に移行するステップと、特に閉鎖密閉要素の拡大された部分の圧縮により閉鎖密閉要素を解放位置に移行するステップであり、それにより供給要素が供給部分から取り出し可能であること、
供給要素を供給部分から取り出すステップと、
を含む。
【0028】
以下、例示の図面に基づき、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1実施例による本発明に従う一構成部品システムの断面図を示す図である。
図2a】解放位置にある充填装置を備えた一構成部品コンポーネントの断面図を示す図である。
図2b】閉鎖位置にある充填装置を備えた一構成部品コンポーネントの断面図を示す図である。
図2c】円錐形の供給部分を備えた一構成部品コンポーネントの断面図を示す図である。
図3a】解放位置にある充填装置を備えた第2実施例による一構成部品コンポーネントの断面図を示す図である。
図3b】閉鎖位置にある充填装置を備えた図3aの構成部品コンポーネントを示す図である。
図4】解放位置にある充填装置を備えた第3実施例による本発明に従う一構成部品システムの断面図を示す図である。
図5図4の構成部品システムの構成部品コンポーネントを上から見た図である。
図6】閉鎖位置にある充填装置を備えた図4の構成部品システムの斜視図を示す図である。
【実施例0030】
図1は、本発明による構成部品システム1の第1実施例の断面図を示し、構成部品システム1は、少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品2a、2bを含み、構成部品2a、2bの間には、充填すべき中空空間3が形成されている。中空空間3は、供給部分3aを有し、供給部分3aは、構成部品2aに形成された供給開口部3a1に通じている。供給部分3aは、実質的に中空空間3内に通じている。供給部分3aは、挿入方向zに沿って長手延在範囲を有するシリンダ形状の流入路として構成されている。
【0031】
図2aと図2bは、第1構成部品コンポーネント2aの詳細図を示している。
【0032】
更に構成部品システム1は、充填過程中に中空空間3を充填するために充填装置4を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が中空空間3内に充填可能であり或いは充填される。充填装置4は、図1では模式的にのみ図示されている。充填過程後の充填された状態で、充填材料は、中空空間3を実質的に完全に満たし、それにより少なくとも2つの構成部品2a、2bは、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にある。充填材料は、特に粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むことができる。充填材料は、TIM(サーマルインタフェースマテリアル)を含むことができ、TIMは、少なくとも2つの構成部品2a、2bの間に熱接触部を構成する。充填材料は、好ましくは、充填過程後に、硬化するように構成されている。
【0033】
充填装置4は、充填材料で中空空間3を充填するために供給要素4aを有し、供給要素4aは、充填過程前に、供給開口部3a1を通って中空空間3の供給部分3a内に、少なくとも部分的に、挿入方向zに沿って挿入されるように構成されている。挿入された状態で、供給要素4aの注入開口部5は、供給部分3a内に突出している。充填過程中には、注入開口部5を介して充填材料が充填装置4から供給部分3aを通って中空空間3内に導入可能である。供給要素4aは、挿入方向zに沿って長手延在範囲Lを有する供給流路6を含み、供給流路6を通って充填材料が案内可能であり、その流出側(遠位側)の終端部分には、注入開口部5が構成されている。供給流路6は、供給流路6を画定する壁部6aを有し、この際、壁部6aの、特に弾性的な、一部分に閉鎖密閉要素4bが構成されている。
【0034】
充填時に供給要素4aを所定ポジションに保持し且つ供給開口部3a1を密閉するために、供給要素4aは、閉鎖密閉要素4bを有し、閉鎖密閉要素4bは、充填過程中には、閉鎖位置において中空空間3の供給部分3aを閉鎖し且つ密閉するように構成されている。閉鎖密閉要素4bは、供給部分3a内への供給要素4aの突出部分が、供給部分3a内において、充填時に存在し且つ挿入方向zに反して作用する充填圧力による供給開口部3a1からの押し出しに対して止められ(確保され)ていることを保証する。
【0035】
更に閉鎖密閉要素4bは、供給開口部3a1を充填過程中に密閉するように構成されている。閉鎖密閉要素4bは、解放位置において、充填過程前では供給開口部3a1を介して供給要素4aを供給部分3a内に挿入すること及び充填過程後では供給開口部3a1を介して供給要素4aを供給部分3aから取り出すことを可能にするように構成されている。
【0036】
図1に示された実施例において、閉鎖密閉要素4bは、弾性的に膨張可能な(球状の)物体(詳細には図2a~図2cを参照)として、又はバヨネット作動可能なボールジョイント状の要素(詳細には図4図6を参照)として構成されていることが可能であり、その物体ないし要素は、閉鎖位置と解放位置の間を切り替えるように構成されている。以下に「弾性的に膨張可能な物体(ボディ)」の実施形態について詳しく説明する。「バヨネット実施形態」については、更に後続段落で図4図6とともに詳しく説明する。
【0037】
閉鎖密閉要素4bは、供給開口部3a1を介して供給部分3a内に供給要素4aを挿入する間には、解放位置にある。図2aには、この状態が示されている。閉鎖密閉要素4bは、図1図2cによる実施例では、エラストマ体として構成されており、エラストマ体は、閉鎖位置において実質的に球形の形状を有し、解放位置において実質的にシリンダ形の形状を有する。好ましくは、供給開口部3a1は、挿入方向zと直交して配向されている主断面において開口形状を有し、この開口形状は、解放位置における、供給要素4a及び閉鎖密閉要素4aの、主断面内での横断面形状に対応するように構成されている。
【0038】
閉鎖密閉要素4bは、供給要素4aが供給部分3a内において充填ポジションに到達した場合には、閉鎖位置に移行可能である(例えば空気ポンプのような装置を用いた空気の送り込みによる)。閉鎖位置において、閉鎖密閉要素4bは拡大し、それにより閉鎖密閉要素4bを画定する閉鎖密閉要素4bの外面部は、供給部分3aを画定する供給部分3aの縁面部3bに密閉的に接触し、この接触により供給要素4aの挿入方向とは逆方向の供給要素4aの運動が阻止される。図2bには、この状態が示されている。
【0039】
充填過程後には、閉鎖密閉要素4bは、閉鎖位置から解放位置に移行可能である(例えば空気ポンプのような装置を用いた空気の抜き出しによる)。解放位置において、閉鎖密閉要素4bの外面部は、供給部分3aの縁面部3bとは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、挿入方向zとは逆方向に、閉鎖密閉要素4bは、供給開口部3a1から、また供給要素4aも、供給開口部3a1を介して供給部分3aから、取り出し可能である。
【0040】
図1図2cによる実施例において、閉鎖密閉要素4bは、供給要素4aと一体的に、特にバルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状で構成されており、この際、好ましくは、バルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状の構成は、閉鎖位置において実質的に球形の形状であり、解放位置において実質的にシリンダ形の形状であるように構成されている。
【0041】
図2cによる実施例では、供給部分3aは、その長手延在範囲に沿って回転円錐形状で、挿入方向zに沿って大きくなる回転円錐半径を有するように形成されている。
【0042】
図3aと図3bは、閉鎖密閉要素4bの第2実施例を示している。この実施例において閉鎖密閉要素4bは、拡大可能なエラストマシリンダ体として構成されている。エラストマシリンダ体は、解放位置において第1シリンダ半径を有し、閉鎖位置において第2シリンダ半径を有する。第1シリンダ半径は、第2シリンダ半径よりも小さい。供給部分3aは、挿入方向zに沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されている。流入路は、その長手延在範囲に沿ってシリンダ形状に形成されており、流入路シリンダ半径を有し、流入路シリンダ半径は、実質的に閉鎖密閉要素4bの第2シリンダ半径と同じか又はそれよりも小さい。可変(ないし(例えば空気ポンプのような装置を用いた空気の送り込みないし抜き出しにより)拡大可能ないし縮小可能な)半径により、中空空間3の充填中の閉鎖位置において、拡大されたエラストマシリンダ体の外殻面部は、流入路を画定する流入路内面部に密閉的に接触し、また供給開口部3a1に閉鎖的に接触する。この接触は、押付圧力が拡大された外殻面部から半径方向において流入路内面部に作用することをもたらし、この際、押付圧力は、供給要素4aの挿入方向とは逆方向の供給要素4aの運動が、特に付着係合接触により、阻止され、供給開口部3a1が流体流出に対して密閉的に閉鎖されることをもたらす。
【0043】
エラストマシリンダ体は、好ましくは、供給要素4aと一体的に構成されており、この際、注入開口部5は、エラストマシリンダ体の流出側(遠位側)の終端部分に配設されていることが可能である。エラストマシリンダ体は、充填流路を有し、この充填流路を通って充填材料が中空空間3の充填時に中空空間3内に搬送可能であり、この際、エラストマシリンダ体の拡大可能な部分は、充填流路を取り囲んでいる。
【0044】
図4図6は、閉鎖密閉要素40bの第3実施例を示している。ここでも構成部品システムは、少なくとも2つの特に互いに接続された構成部品2a、2bを含み、構成部品2a、2bの間には、充填すべき中空空間3が形成されている(図1も参照)。中空空間3は、供給部分3aを有し、供給部分3aは、構成部品2aに形成された供給開口部3a1に通じている。
【0045】
構成部品システムは、同様に、充填過程中に中空空間3を充填するために充填装置4を含み、充填過程時には、充填材料が、特に粘性の液体が中空空間3内に充填可能である。
【0046】
充填装置4は、充填材料で中空空間3を充填するために供給要素4aを有し、供給要素4aは、充填過程前に、供給開口部3a1を通って中空空間3の供給部分3a内に、少なくとも部分的に、挿入方向zに沿って挿入されるように構成されており、それにより供給要素4aの注入開口部5は、供給部分3a内に突出している。充填過程中には、注入開口部5を介して充填材料が充填装置4から供給部分3aを通って中空空間3内に導入可能である。
【0047】
供給要素4aは、閉鎖密閉要素40bを有し、閉鎖密閉要素40bは、充填過程中には、閉鎖位置において中空空間3の供給部分3aを閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより供給部分3a内への供給要素4aの突出部分は、供給部分3a内において、充填時に存在し且つ挿入方向zに反して作用する充填圧力による供給開口部3a1からの押し出しに対して阻止されている。更に閉鎖位置において供給開口部3a1は、密閉されている。また閉鎖密閉要素40bは、解放位置において、充填過程前では供給開口部3a1を介して供給要素4aを供給部分3a内に挿入すること及び充填過程後では供給開口部3a1を介して供給要素4aを供給部分3aから取り出すことを可能にするように構成されている。
【0048】
この際、閉鎖密閉要素40bは、供給部分3aとともに閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、供給部分3aに対応する形状を有する。2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、閉鎖密閉要素40bは、挿入方向zに沿って供給開口部3a1を介して供給部分3a内に挿入可能であり、挿入された状態で、挿入方向zと平行に配向されている第1軸線z1の周りに回転可能である。第1軸線z1の周りの少なくとも45°、好ましくは実質的に90°の閉鎖密閉要素40bのこの回転により、供給部分3aを画定する供給部分3aの第1縁部分と、閉鎖密閉要素40bの第1接触部分との第1接触が確立可能である。この第1接触により、挿入方向zとは逆方向の閉鎖密閉要素40bの運動が阻止されている。
【0049】
2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、閉鎖密閉要素40bは、第1軸線z1と直交する第2軸線xの周りに旋回可能である。この旋回の回転点は、実質的に閉鎖密閉要素40bの中心点に位置する。第2軸線xの周りの少なくとも30°、好ましくは実質的に45°の閉鎖密閉要素40bの旋回により、供給部分3aの第2縁部分と、閉鎖密閉要素40bの第2接触部分との第2接触が確立可能である。この第2接触により、供給開口部3a1は、特に充填材料で中空空間3を充填する間には、閉鎖密閉要素40bにより密閉されている。
【0050】
中空空間3の充填後には、閉鎖密閉要素40bを解放位置に移行させるために、第2軸線xの周りの逆旋回により第2接触が解除可能であり、第1軸線z1の周りの逆回転により第1接触が解除可能である。
【0051】
図5に見られるように、閉鎖密閉要素40bは、直径沿いの2つの球体表面部分(直径に対応する部分)が平坦にされた球体として構成されている。供給開口部3a1は、それに対して相補的な形状を有する。
【0052】
図6に見られるように、閉鎖密閉要素40bは、注入開口部5を有する、供給要素4aの流出側(遠位側)の終端部分に配設されている。
【0053】
供給要素4aは、供給流路として構成されており、この供給流路は、流出側(遠位側)の終端部分において閉鎖密閉要素40bを有する。閉鎖密閉要素40bは、流体を案内するように供給流路と接続されている案内部分を有し、それにより充填材料は、供給流路から閉鎖密閉要素40bの案内部分内に流入することができ、この際、案内部分の流出側(遠位側)の終端部分は、注入開口部5を有する。
【0054】
尚、上記の特許文献ないし非特許文献の各開示は、それらの引用をもって本書に組み込まれているものとする。また本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、更にその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。更に本発明の全開示の枠内において、種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。即ち本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想に従って当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0055】
1、10 構成部品システム
2a、2b 構成部品
3 中空空間
3a 供給部分
3a1 供給開口部
3b 縁面部
4 充填装置
4a 供給要素
4b、40b 閉鎖密閉(密封)要素
5 注入開口部
6 供給流路
6a 壁部
L 長手延在範囲
x 第2軸線
z 挿入方向
z1 第1軸線
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成部品システムあって、前記構成部品システム(1)は、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素(4b)は、弾性的に膨張可能な物体として構成されており、前記物体は、前記閉鎖位置と前記解放位置の間を切り替えるように構成されており、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)内に前記供給要素(4a)を挿入する間には、前記解放位置にあり、また前記供給要素(4a)が前記供給部分(3a)内において充填ポジションに到達した場合には、前記閉鎖位置に移行可能であり、前記閉鎖位置において、前記閉鎖密閉要素(4b)を画定する前記閉鎖密閉要素(4b)の外面部は、前記供給部分(3a)を画定する前記供給部分(3a)の縁面部(3b)に密閉的に接触し、この接触により前記供給要素(4a)の前記挿入方向(z)とは逆方向の前記供給要素(4a)の運動が阻止されており、充填過程後には、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記閉鎖位置から前記解放位置に移行可能であり、前記解放位置において、前記閉鎖密閉要素(4b)の前記外面部は、前記供給部分(3a)の前記縁面部(3b)とは実質的に接触がなく、それにより充填過程後には、前記挿入方向(z)とは逆方向に、前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給開口部(3a1)から、また前記供給要素(4a)は、前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)から、取り出し可能であること、
を特徴とする構成部品システム
【請求項2】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、エラストマ体として構成されており、前記エラストマ体は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状を有し、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状を有すること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項3】
前記供給要素(4a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲(L)を有する供給流路(6)を有し、前記供給流路(6)を通って充填材料が案内可能であり、その流出側の終端部分には、前記注入開口部(5)が構成されており、前記供給流路(6)は、前記供給流路を画定する壁部(6a)を有し、前記壁部(6a)の一部分又は弾性的な一部分に前記閉鎖密閉要素(4b)が構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項4】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、前記供給要素(4a)と一体的に、ルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状で構成されていることができ、ルーンカテーテル状ないしバルーンカテーテル形状の構成は、前記閉鎖位置において実質的に球形の形状であり、前記解放位置において実質的にシリンダ形の形状であるように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項5】
前記供給開口部(3a1)は、前記挿入方向(z)と直交して配向されている主断面において開口形状を有し、前記開口形状は、前記解放位置における、前記供給要素(4a)及び前記閉鎖密閉要素(4b)の、前記主断面内での横断面形状に対応するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項6】
前記供給部分(3a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記供給部分(3a)は、その長手延在範囲に沿って、シリンダ形状で構成されており、又は回転円錐形状で、前記挿入方向(z)に沿って大きくなる回転円錐半径を有するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項7】
充填材料は、TIM(サーマルインタフェースマテリアル)を含み、TIMは、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)の間に熱接触部を構成すること、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項8】
前記閉鎖密閉要素(4b)は、拡大可能なエラストマシリンダ体として構成されており、前記エラストマシリンダ体は、前記解放位置において第1シリンダ半径を有し、前記閉鎖位置において第2シリンダ半径を有し、前記第1シリンダ半径は、前記第2シリンダ半径よりも小さく、前記供給部分(3a)は、前記挿入方向(z)に沿って長手延在範囲を有する流入路として構成されており、前記流入路は、その長手延在範囲に沿ってシリンダ形状に形成されており、流入路シリンダ半径を有し、前記流入路シリンダ半径は、実質的に前記閉鎖密閉要素(4b)の前記第2シリンダ半径と同じか又はそれよりも小さく、それにより前記中空空間(3)の充填中の前記閉鎖位置において、拡大(拡張)された前記エラストマシリンダ体の外殻面部は、前記流入路を画定する流入路内面部に密閉的に接触し、また前記供給開口部(3a1)に閉鎖的に接触し、この接触は、押付圧力が拡大された前記外殻面部から半径方向において前記流入路内面部に作用することをもたらし、前記押付圧力は、前記供給要素(4a)の前記挿入方向(z)とは逆方向の前記供給要素(4a)の運動が阻止され、前記供給開口部(3a1)が流体流出に対して密閉的に閉鎖されていることをもたらすこと、
を特徴とする、請求項1に記載の構成部品システム
【請求項9】
前記エラストマシリンダ体は、前記供給要素(4a)と一体的に構成されており、前記注入開口部(5)は、前記エラストマシリンダ体の流出側の終端部分に配設されていること、
を特徴とする、請求項8に記載の構成部品システム
【請求項10】
前記エラストマシリンダ体は、充填流路を有し、前記充填流路を通って充填材料が前記中空空間(3)の充填時に前記中空空間(3)内に搬送可能であり、前記エラストマシリンダ体の拡大可能な部分は、前記充填流路を取り囲んでいること、
を特徴とする、請求項8に記載の構成部品システム
【請求項11】
構成部品システムあって、前記構成部品システム、以下の構成を含み、即ち、
少なくとも2つの成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されており、
前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記供給部分(3a)とともに前記閉鎖位置を構成する2段式のバヨネット閉鎖機構を構成するために、前記供給開口部(3a)に対応する形状を有し、前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第1段を構成するために、前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記挿入方向(z)に沿って前記供給開口部(3a1)を介して前記供給部分(3a)内に挿入可能であり、挿入された状態で、前記挿入方向(z)と平行に配向されている第1軸線(z1)の周りに回転可能であり、前記第1軸線(z1)の周りの少なくとも45°、又は実質的に90°の前記閉鎖密閉要素(40b)の回転により、前記供給部分(3a)を画定する前記供給部分(3a)の第1縁部分と、前記閉鎖密閉要素(40b)の第1接触部分との第1接触が確立可能であり、前記第1接触は、前記挿入方向(z)とは逆方向の前記閉鎖密閉要素(40b)の運動が阻止されていることをもたらし、
前記2段式のバヨネット閉鎖機構の第2段を構成するために、前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記第1軸線(z1)と直交する第2軸線(x)の周りに旋回可能であり、この旋回の回転点は、実質的に前記閉鎖密閉要素(40b)の中心点に位置し、前記第2軸線の周りの少なくとも30°、又は実質的に45°の前記閉鎖密閉要素(40b)の旋回により、前記供給部分(3a)の第2縁部分と、前記閉鎖密閉要素(40b)の第2接触部分との第2接触が確立可能であり、前記第2接触は、前記供給開口部(3a1)が記閉鎖密閉要素(40b)により密閉されていることをもたらし、
前記中空空間(3)の充填後には、前記閉鎖密閉要素(40b)を前記解放位置に移行させるために、前記第2軸線(x)の周りの逆旋回により前記第2接触が解除可能であり、前記第1軸線(z1)の周りの逆回転により前記第1接触が解除可能であること、
を特徴とする構成部品システム
【請求項12】
前記閉鎖密閉要素(40b)は、前記注入開口部(5)を有する、前記供給要素(4a)の流出側の終端部分に配設されていること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム
【請求項13】
前記閉鎖密閉要素(40b)は、直径沿いの2つの球体表面部分が平坦にされた球体として構成されていること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム
【請求項14】
前記供給要素(4a)は、供給流路として構成されており、前記供給流路は、流出側の終端部分において前記閉鎖密閉要素(40b)を有し、前記閉鎖密閉要素(40b)は、流体を案内するように前記供給流路と接続されている案内部分を有し、それにより充填材料は、前記供給流路から前記閉鎖密閉要素(40b)の前記案内部分内に流入することができ、前記案内部分の流出側の終端部分は、前記注入開口部(5)を有すること、
を特徴とする、請求項11に記載の構成部品システム
【請求項15】
中空空間充填するための方法であって、前記方法は、以下のステップを含み、即ち、
請求項1~10のいずれか一項、又は請求項11~14のいずれか一項に記載の構成部品システム(1、10)を提供するステップと、但し前記構成部品システム(1、10)は、
少なくとも2つの成部品(2a、2b)を含み、前記構成部品(2a、2b)の間には、充填すべき中空空間(3)が形成されており、前記中空空間(3)は、供給部分(3a)を有し、前記供給部分(3a)は、前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)のうちの少なくとも1つに形成された供給開口部(3a1)に通じること、
充填過程中に前記中空空間(3)を充填するために充填装置(4)を含み、充填過程時には、充填材料が記中空空間(3)内に充填可能であり、充填過程後の充填された状態で、充填材料は、前記中空空間(3)を実質的に完全に満たし、それにより前記少なくとも2つの構成部品(2a、2b)は、少なくとも部分的に充填材料を介して互いに接触状態にあり
前記充填装置(4)は、充填材料で前記中空空間(3)を充填するために供給要素(4a)を有し、前記供給要素(4a)は、充填過程前に、前記供給開口部(3a1)を通って前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)内に、少なくとも部分的に、挿入方向(z)に沿って挿入されるように構成されており、それにより前記供給要素(4a)の注入開口部(5)が、前記供給部分(3a)内に突出しており、充填過程中には、前記注入開口部(5)を介して充填材料が前記充填装置(4)から前記供給部分(3a)を通って前記中空空間(3)内に導入可能であり、但し前記供給要素(4a)は、閉鎖密閉要素(4b、40b)を有し、前記閉鎖密閉要素(4b、40b)は、充填過程中には、閉鎖位置において前記中空空間(3)の前記供給部分(3a)を閉鎖し且つ密閉するように構成されており、それにより前記供給部分(3a)内への前記供給要素(4a)の突出部分は、前記供給部分(3a)内において、充填時に存在し且つ前記挿入方向(z)に反して作用する充填圧力による前記供給開口部(3a1)からの押し出しに対して止められており、また前記供給開口部(3a1)は、密閉されており、更に前記閉鎖密閉要素(4b、40b)は、解放位置において、充填過程前では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に挿入すること及び充填過程後では前記供給開口部(3a1)を介して前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すことを可能にするように構成されていること、
前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)内に導入するステップと、
前記閉鎖密閉要素(4b、40b)を前記閉鎖位置に移行するステップと、
前記供給要素(4a)を通して充填材料で前記中空空間(3)を充填するステップと、
前記閉鎖密閉要素(4b、40b)を前記解放位置に移行するステップと、
前記供給要素(4a)を前記供給部分(3a)から取り出すステップと、
を含むこと、
を特徴とする方法。
【請求項16】
充填材料は、粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
を特徴とする、請求項1又は11に記載の構成部品システム。
【請求項17】
充填材料は、粘性の熱伝導材料及び/又は粘性の接着剤を含むこと、
を特徴とする、請求項15に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
供給要素は、入方向に沿って長手延在範囲を有する供給流路を含むことができ、この供給流路を通って充填材料が案内可能であり、その流出側(遠位側)の終端部分には、注入開口部が構成されており、この際、供給流路は、供給流路を画定する壁部を有し、この際、壁部の特に弾性的な一部分に閉鎖密閉要素が構成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【外国語明細書】