(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159584
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】鍵付き電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024066630
(22)【出願日】2024-04-17
(31)【優先権主張番号】18/140,967
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ブランキンシップ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ピン
(72)【発明者】
【氏名】アプソン,グウェンドリン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB02
5E021FB07
5E021FC38
5E021JA05
5E021JA11
5E021KA05
(57)【要約】
【課題】鍵付きシステムを伴うオス型ハウジング及びメス型ハウジングを有するコネクタを提供する。
【解決手段】オス型ハウジング上の鍵付きシステムは、第1の鍵付きパターン及び第2の鍵付きパターンを有する。メス型ハウジング上の鍵付きシステムは、第3の鍵付きパターン及び第4の鍵付きパターンを有する。鍵付きパターンは、リブ及び溝とすることができる。第1の鍵付きパターンのリブは、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの対合を可能にするために、第3の鍵付きパターンの溝に挿入可能である。第2の鍵付きパターンのリブは、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの対合を可能にするために、第4の鍵付きパターンの溝に挿入可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オス型ハウジングと、前記オス型ハウジングを対合させるためのメス型ハウジングと、を備えるコネクタであって、
前記オス型ハウジングは、前記オス型ハウジングの左側に第1の鍵付きパターン、及び、前記オス型ハウジングの右側に第2の鍵付きパターンを備え、
前記第1の鍵付きパターン及び前記第2の鍵付きパターンは、各々、リブ及び溝を備え、
前記メス型ハウジングは、前記メス型ハウジングの左側に第3の鍵付きパターン、及び、前記メス型ハウジングの右側に第4の鍵付きパターンを備え、
前記第3の鍵付きパターン及び前記第4の鍵付きパターンは、各々、リブ及び溝を備え、
前記第1の鍵付きパターンの前記リブは、前記第3の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成され、
前記第3の鍵付きパターンの前記リブは、前記第1の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成され、それによって、前記メス型ハウジングが前記オス型ハウジングと対合できるようになり、
前記第2の鍵付きパターンの前記リブは、前記第4の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成され、
前記第4の鍵付きパターンの前記リブは、前記第2の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成され、それによって、前記メス型ハウジングが前記オス型ハウジングと対合できるようになる、コネクタ。
【請求項2】
前記第1のパターンの前記リブは、ロッド形状の断面域を有し、
前記第3のパターンの前記溝は、ロッド形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1のパターンの前記リブは、前記オス型ハウジングの前記頂部側から延在する逆T字形状の断面域を有し、
前記第3のパターンの溝は、逆T字形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1のパターンの前記溝は、T字形状の断面域を有し、
前記第3のパターンの前記リブは、前記メス型ハウジングの前記頂部側から延在するT字形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第2のパターンの前記リブは、ロッド形状の断面域を有し、
前記第4のパターンの前記溝は、ロッド形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第2のパターンの前記リブは、前記オス型ハウジングの前記頂部側から延在する逆T字形状の断面域を有し、
前記第4のパターンの前記溝は、逆T字形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第2のパターンの前記溝は、T字形状の断面域を有し、
前記第4のパターンの前記リブは、前記メス型ハウジングの前記頂部側から延在するT字形状の断面域を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1のパターンの前記リブ及び前記第2のパターンの前記リブは、前記オス型ハウジングの前側から、前記オス型ハウジングの前記前側と後側との間のポイントへと延在する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第3のパターンの前記リブ及び前記第4のパターンの前記リブは、前記メス型ハウジングの後側から、前記メス型ハウジングの前記後側と前側との間のポイントへと延在する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記オス型ハウジングの前記リブは、前記オス型ハウジングの頂部側から下方へと延在する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記メス型ハウジングの前記リブは、前記メス型ハウジングの頂部側から上方へと延在する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項12】
コネクタを接続する方法であって、
リブ及び溝を備える第1の鍵付きパターンを備える第1のハウジングを選択することと、
リブ及び溝を備える第2の鍵付きパターンを備える第2のハウジングを選択することであって、前記第2の鍵付きパターンは前記第1の鍵付きパターンに対応し、前記第1の鍵付きパターンの前記リブは、前記第2の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成され、前記第2の鍵付きパターンの前記リブは、前記第1の鍵付きパターンの前記溝に挿入されるように構成されることと、
第1の力で、前記第1のハウジングを前記第2のハウジングと対合させることと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記第2の鍵付きパターンとは異なるリブ及び溝を備える第3の鍵付きパターンを備える第3のハウジングが、第2の力で、前記第3のハウジングを前記第1のハウジングと対合させるために使用される場合、前記第2の力は少なくとも前記第1の力の3倍である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のハウジング及び前記第3のハウジングが対合される場合、前記第1の鍵付きパターンの前記リブ及び前記第3の鍵付きパターンの前記リブは変形する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
リブによって形成されるロッド形状、リブによって形成される逆T字形状、又は、溝によって形成されるT字形状から選択される、第1の鍵付きシステムを有する第1のハウジングと、
溝によって形成されるロッド形状、溝によって形成される逆T字形状、又は、リブによって形成されるT字形状から選択される、第2の鍵付きシステムを有する第2のハウジングと、を備え、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2の鍵付きシステムが前記第1の鍵付きシステムに対応するように選択されるように、前記第1の鍵付きシステムと対合するように構成される、
コネクタ。
【請求項16】
前記第1の鍵付きシステムは、前記第1のハウジングの左側に配設され、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2のハウジングの左側に配設される、請求項15に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記第1の鍵付きシステムは、前記第1のハウジングの右側に配設され、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2のハウジングの右側に配設される、請求項15に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記第1の鍵付きシステムは、前記第1のハウジングの頂部から延在し、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2のハウジングの頂部から延在する、請求項15に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記第1の鍵付きシステムは、前記第1のハウジングの前部に配設され、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2のハウジングの後部に配設される、請求項15に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記第1の鍵付きシステムは、前記第1のハウジングの縦方向に沿って配設され、
前記第2の鍵付きシステムは、前記第2のハウジングの縦方向に沿って配設される、請求項15に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、コネクタに関する。特に態様は、鍵付きメス型ハウジングと対応する鍵付きオス型ハウジングとの間の正しい対合を確実にするための鍵付きシステムを有する電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 電気コネクタは、様々な配線システムにおいて使用可能である。電気コネクタは、メス型ハウジングとオス型ハウジングとの間の結合を維持するためのロッキング機構を含むことができる。メス型ハウジングは、オス型ハウジングによって支持される1つ以上のオス型ピンと対合するための1つ以上の端子を支持することができる。電気コネクタは、メス型ハウジング及びオス型ハウジングの突き合わせペアが正しく対合している旨を選抜するための、カラーコーディングなどの機構を含むこともできる。
【発明の概要】
【0003】
[0003] いくつかの態様は、オス型ハウジング及びメス型ハウジングを有するコネクタを対象とする。オス型ハウジングは、左側に第1の鍵付きパターン、及び、右側に第2の鍵付きパターンを有し、第1の鍵付きパターン及び第2の鍵付きパターンは、各々、リブ及び溝を備える。メス型ハウジングは、左側に第3の鍵付きパターン、及び、右側に第4の鍵付きパターンを有し、第3の鍵付きパターン及び第4の鍵付きパターンは、各々、リブ及び溝を備える。第1の鍵付きパターンのリブは、第3の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成され、第3の鍵付きパターンのリブは、第1の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成され、それによって、メス型ハウジングがオス型ハウジングと対合できるようになる。第2の鍵付きパターンのリブは、第4の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成され、第4の鍵付きパターンのリブは、第2の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成され、それによって、メス型ハウジングがオス型ハウジングと対合できるようになる。
【0004】
[0004] いくつかの態様において、第1のパターンのリブはロッド形状の断面域を有し、第3のパターンの溝はロッド形状の断面域を有する。
【0005】
[0005] いくつかの態様において、第1のパターンのリブは、オス型ハウジングの頂部側から延在する逆T字形状の断面域を有し、第3のパターンの溝は、逆T字形状の断面域を有する。
【0006】
[0006] いくつかの態様において、第1のパターンの溝は、T字形状の断面域を有し、第3のパターンのリブは、メス型ハウジングの頂部側から延在するT字形状の断面域を有する。
【0007】
[0007] いくつかの態様において、第2のパターンのリブはロッド形状の断面域を有し、第4のパターンの溝はロッド形状の断面域を有する。
【0008】
[0008] いくつかの態様において、第2のパターンのリブは、オス型ハウジングの頂部側から延在する逆T字形状の断面域を有し、第4のパターンの溝は、逆T字形状の断面域を有する。
【0009】
[0009] いくつかの態様において、第2のパターンの溝は、T字形状の断面域を有し、第4のパターンのリブは、メス型ハウジングの頂部側から延在するT字形状の断面域を有する。
【0010】
[0010] いくつかの態様において、第1のパターンのリブ及び第2のパターンのリブは、オス型ハウジングの前側から、オス型ハウジングの前側と後側との間のポイントへと延在する。
【0011】
[0011] いくつかの態様において、第3のパターンのリブ及び第4のパターンのリブは、メス型ハウジングの後側から、メス型ハウジングの後側と前側との間のポイントへと延在する。
【0012】
[0012] いくつかの態様において、オス型ハウジングのリブは、オス型ハウジングの頂部側から下方へと延在する。
【0013】
[0013] いくつかの態様において、メス型ハウジングのリブは、メス型ハウジングの頂部側から上方へと延在する。
【0014】
[0014] いくつかの態様は、リブ及び溝を備える第1の鍵付きパターンを備える第1のハウジングを選択するステップと、リブ及び溝を備える第2の鍵付きパターンを備える第2のハウジングを選択するステップと、第1の力でオス型ハウジングをメス型ハウジングと対合させるステップと、を有する、コネクタを接続する方法を対象とする。第2の鍵付きパターンは、第1の鍵付きパターンに対応する。第1の鍵付きパターンのリブは、第2の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成され、第2の鍵付きパターンのリブは、第1の鍵付きパターンの溝に挿入されるように構成される。
【0015】
[0015] いくつかの態様において、第2の鍵付きパターンとは異なるリブ及び溝を備える第3の鍵付きパターンを備える第3のハウジングが、第2の力で第3のハウジングを第1のハウジングと対合させるために使用される場合、第2の力は少なくとも第1の力の3倍である。
【0016】
[0016] いくつかの態様において、第1のハウジング及び第3のハウジングが対合される場合、第1の鍵付きパターンのリブ及び第3の鍵付きパターンのリブは変形する。
【0017】
[0017] いくつかの態様は、第1のハウジング及び第2のハウジングを有するコネクタを対象とする。第1のハウジングは、リブによって形成されるロッド形状、リブによって形成される逆T字形状、又は、溝によって形成されるT字形状から選択される、第1の鍵付きシステムを有する。第2のハウジングは、溝によって形成されるロッド形状、溝によって形成される逆T字形状、又は、リブによって形成されるT字形状から選択される、第2の鍵付きシステムを有する。第2の鍵付きシステムは、第2の鍵付きシステムが第1の鍵付きシステムに対応するように選択されるように、第1の鍵付きシステムと対合するように構成される。
【0018】
[0018] いくつかの態様において、第1の鍵付きシステムは第1のハウジングの左側に配設され、第2の鍵付きシステムは第2のハウジングの左側に配設される。
【0019】
[0019] いくつかの態様において、第1の鍵付きシステムは第1のハウジングの右側に配設され、第2の鍵付きシステムは第2のハウジングの右側に配設される。
【0020】
[0020] いくつかの態様において、第1の鍵付きシステムは第1のハウジングの頂部から延在し、第2の鍵付きシステムは第2のハウジングの頂部から延在する。
【0021】
[0021] いくつかの態様において、第1の鍵付きシステムは第1のハウジングの前部に配設され、第2の鍵付きシステムは第2のハウジングの後部に配設される。
【0022】
[0022] いくつかの態様において、第1の鍵付きシステムは第1のハウジングの縦方向に沿って配設され、第2の鍵付きシステムは第2のハウジングの縦方向に沿って配設される。
【0023】
[0023] 本明細書に組み込まれ本明細書の一部を形成する添付の図面は態様を示し、説明と共に、更に態様の原理を説明し当業者が態様を作成及び使用することができるようにする働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】[0024] 様々な態様に従ったコネクタを示すアセンブリ図である。
【
図2】[0025] 様々な態様に従ったコネクタを示す斜視図である。
【
図3】[0026]
図2のコネクタを示す斜視図である。
【
図4A】[0027] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するオス型ハウジングを示す側面図である。
【
図4B】[0027] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するメス型ハウジングを示す側面図である。
【
図5A】[0028] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するオス型ハウジングを示す側面図である。
【
図5B】[0028] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するメス型ハウジングを示す側面図である。
【
図6A】[0029] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するオス型ハウジングを示す側面図である。
【
図6B】[0029] 様々な態様に従った鍵付きシステムを有するメス型ハウジングを示す側面図である。
【
図7】[0030] 様々な態様に従った鍵付きパターンを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0031] 態様の特徴及び利点は、同じ参照文字が対応する要素を識別する図面と共に説明されるとき、下記に示す詳細な説明からより明らかになろう。図面において、同じ参照番号は概して、同一の、機能的に同様の、及び/又は構造的に同様の要素を示す。
【0026】
[0032] 次に、添付の図面に示されるようなそれらの態様を参照しながら、本発明を詳細に説明する。「一態様」、「態様」、「例示の態様」などの言い回しは、説明される態様は特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、あらゆる態様が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含むとは限らないことを示す。更に、こうした語句は必ずしも同じ態様を示すとは限らない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が態様と共に説明されるとき、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の態様と共にこうした特徴、構造、又は特性に作用することが、当業者の知識の範囲内にあることが提示される。
【0027】
[0033] 以下の例は本態様の例示であるが限定的ではない。本分野で通常遭遇し、当業者であれば明らかとなるような、様々な条件及びパラメータの他の好適な修正及び改作は、本開示の趣旨及び範囲内にある。
【0028】
[0034] 本明細書で使用される際、「およそ」という用語は、5%、10%、15%、又は20%の範囲の境界を画し、こうした数が可能な値の100%を超える場合を除き、それらの範囲内にある数を指しそれらの数を含む、数を含んでいる。
【0029】
[0035] 態様は、車両配線システムなどの配線システムのための電気コネクタを提供する。本明細書で説明する電気コネクタは、単列又は複列、低プロファイルの、高電圧コネクタとすることができる。いくつかの態様において、コネクタは低プロファイルを有することができる。コネクタは、プリント回路板(PCB)に固定可能であるか、又は、例えばワイヤ間コネクタとすることができる。
【0030】
[0036] 電気コネクタは、メス型ハウジング、オス型ハウジング、コネクタ位置保証部材(「CPA部材」)、及び、端子位置保証部材(「TPA部材」)を含むことができる。メス型ハウジング、CPA部材、及びTPA部材は、オス型ハウジングに結合可能なアセンブリを形成可能である。いくつかの実施形態において、メス型ハウジング及びオス型ハウジングの各々は、メス型ハウジングと対応するオス型ハウジングとの間の正しい対合を確実にするための鍵付きシステムを含む。
【0031】
[0037] CPA部材は、位置保証を確実にすることができる。位置保証は、端子対合及びレジスト断線を確実化及び維持するために配線システムにおいて重要である。結合を確実にするために、アセンブリをオス型ハウジングと結合させるためにより大きな力が必要な可能性がある。結合は、断線に対する耐性に打ち勝つことによって、保守のために意図的に解除することができる。CPA部材は、メス型ハウジング及びオス型ハウジングの切り離しを可能にするために解除することができる。有利なことに、コネクタハウジングが位置保証と結合されているという旨のフィードバック(例えば、視覚、触覚、及び/又は聴覚のフィードバック)を、信号に提供することができる。アセンブリとオス型ハウジングとの間のコネクタ位置保証との結合は、電気コネクタを対合前位置から完全に対合された位置へと移動させることができる。メス型ハウジング及びCPA部材を含むアセンブリは事前設置が可能である。したがってユーザは、CPA部材をメス型ハウジングに結合する必要はない。加えて、事前設置されたアセンブリは、構成要素の取り外し及び/又は置き違いの防止に役立てることができる。
【0032】
[0038] TPA部材は、ハウジング内の適切な端子位置決めを維持することができる。ワイヤ端子を含む端子セグメントは、ハウジング内のそれらの位置を維持するための1次ロックを含むことが可能であり、適切な対合を確実にする。態様において、TPA部材の一部がメス型ハウジングの外側に延在可能である。態様において、TPA部材は1次ロックを強化することができる。別の態様において、TPA部材は2次ロックとすることができる。有利なことに、TPA部材は最終ロック位置内にあるため、端子が端子位置保証と共に設置可能である旨のフィードバック(例えば、視覚、触覚、及び/又は聴覚のフィードバック)を、信号に提供することができる。最終ロック位置において、TPA部材は完全にメス型ハウジング内にあるものとすることができる。端子セグメントが設置されると、TPA部材は、端子セグメントが非意図的にメス型ハウジングから除去されるのを防ぐために、TPA部材が端子セグメントとブロッキング係合にあることが可能な最終ロック位置内にあるものとすることができる。TPA部材も、メス型ハウジング及びCPA部材のアセンブリ内に事前設置が可能である。したがってユーザは、TPA部材をメス型ハウジングに結合する必要はない。
【0033】
[0039] オス型ハウジングは、前部、後部、頂部、底部、第1の側部、及び第2の側部を含むことができる。メス型ハウジング及びTPA部材アセンブリを受け取るためのアパーチャは、前部から前部と後部との間の部分へと延在可能である。メス型ハウジングは、前部、後部、底部、頂部、第1の側部、及び第2の側部を含むことができる。鍵付きシステムは、例えば、オス型ハウジングの頂部及びメス型ハウジングの頂部上に配設可能である。鍵付きシステムは、様々なパターンを形成する鍵付きリブを有することが可能であり、オス型ハウジング上のパターンは対応するメス型ハウジング上のパターンに対応可能であるため、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの突き合わせペアは、共に正しく対合可能となる。オス型ハウジング及びメス型ハウジングの間違ったペアが誤対合される場合、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの正しいペアの対合よりも少なくとも3倍大きな挿入力が必要となる可能性があり、したがって、これが正しくない突き合わせである旨の信号を発信し、第一に潜在的に損傷又は誤対合を低減させる。
【0034】
[0040] 本明細書で説明する鍵付きシステムは、一般に、ロッド形状、T字形状、及び逆T字形状の、3つのパターンに関する。鍵付きシステムは、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの第1の側部上に1つの相補型/対応パターンと、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの第2の側部上に別の相補型/対応パターンと、を有することができる。第1の側部上及び第2の側部上のパターンは、同じか又は異なる可能性がある。したがって、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの頂部上の限定空間内での、第1の側部及び第2の側部上のパターンの組み合わせは、9つまでの異なるコネクタが使用される状況に対処する、9つの異なる鍵付きオプションを提供可能である。したがって、本明細書で説明する鍵付きシステムは、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの突き合わせペアに、より効率的なカラーコーディングの代替物を提供する。例えば、オス型ハウジング及びメス型ハウジングの9つの突き合わせペアを信号発信するためには、9つの異なるカラーが必要であったが、鍵付きシステムを用いれば、すべてのハウジングは1つのカラーで製造可能である。加えて、鍵付きシステムは、カラーコーディングと組み合わせることで、単一の状況において対処可能なコネクタの数を大幅に拡張させることができる。例えば、2つの異なるカラーコーディングを鍵付きシステムと共に使用することによって、18のコネクタに対処する、などである。
【0035】
[0041] 1つ以上の端子アパーチャは、メス型ハウジングの第1の側部と、第1の側部に対向する第2の側部と、の中間へと延在可能である。端子アパーチャは、1つ以上の端子セグメントを受け取るために、メス型ハウジングの前から後ろへと延在可能である。別のアパーチャは、TPA部材を受け取るために、メス型ハウジングの底部から、底部と頂部との間の一部分へと延在可能である。
【0036】
[0042] 端子アパーチャは、1つ以上の列に配置可能である。いくつかの態様において、端子アパーチャは2列で配置可能である。本明細書で説明するように、端子アパーチャの第1の列及び第2の列が提供可能であり、第2の列は第1の列の下方である。いくつかの態様において、端子アパーチャの列は、端子アパーチャが平行に配置されるように位置合わせ可能である。いくつかの態様において、端子アパーチャの列はオフセット可能である。
【0037】
[0043] オス型ハウジングの後部は、複数のピンが配設される際に介する複数の開口を含むことができる。したがってピンは、メス型ハウジングを受け取るアパーチャ内へと延在する。ピンは、メス型ハウジング内の端子アパーチャに対応可能である。このようにして、メス型ハウジング及びオス型ハウジングが結合されるとき、オス型ハウジングのピンは、メス型ハウジングの端子アパーチャと位置合わせ可能である。したがって、端子アパーチャによって支持される端子は、メス型ハウジング及びオス型ハウジングが対合する際に、ピンと対合可能である。
【0038】
[0044] いくつかの態様において、コネクタは、単列又は複列、低プロファイルのコネクタとすることができる。したがって、オス型ピンの配置は、単列又は複列のはんだパッドの形成を支持することができる。いくつかの態様において、コネクタは、例えば18本又は21本のピンを支持する高電圧コネクタとすることができる。いくつかの態様において、電気コネクタが低プロファイルを有するように、コネクタの全体サイズを減少させることができる。例えば、端子の概して平行な列は、コネクタプロファイルを制限するために、メス型ハウジングのサイズを減少させることが可能である。加えて、端子が概して、メス型ハウジングの頂部端及び底部端に対して平行なように端子を配向することで、低プロファイルを有する電気コネクタを支持することが可能である。端子の配置は、より大きなクリアランス又はクリーページを支持することも可能である。例えば、複数の端子のうちの第1の端子から複数の端子のうちの第2の端子まで延在する電気経路のためのクリアランス又はクリーページは、およそ0.6ミリメートルとすることができる。
【0039】
[0045] コネクタ10が
図1に示されている。コネクタ10は、メス型ハウジング100、オス型ハウジング200、TPA部材300、CPA部材400、並びに、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200上の鍵付きシステム500を含むことができる。メス型ハウジング100、TPA部材300、及びCPA部材400は、事前設置アセンブリを形成することができる。事前設置アセンブリにおいて、TPA部材300は、TPA部材300がロック前位置にあるものとすることができるように、メス型ハウジング100内に部分的に配設可能である。メス型ハウジング100は、前部102、後部104、頂部106、底部108、第1の側部110、及び、第1の側部110とは反対側の第2の側部112を、含むことができる。いくつかの態様において、第1の側部110は、前部102から見たときに、メス型ハウジング100の左側にあり、第2の側部112は、前部102から見たときに、メス型ハウジング100の右側にある。オス型ハウジング200は、前部202、後部204、頂部206、底部208、第1の側部210、及び、第1の側部210とは反対側の第2の側部212を、含むことができる。いくつかの態様において、第1の側部210は、前部202から見たときに、オス型ハウジング200の左側にあり、第2の側部212は、前部202から見たときに、オス型ハウジング200の右側にある。オス型ハウジング200は、メス型ハウジング100の後部104及び事前設置アセンブリを受け取るために、前部202上にアパーチャ222を含むことができる。アパーチャ222は、前部202を介して、前部202と後部204との間のオス型ハウジング200の一部へと延在可能である。頂部206、底部208、第1の210、及び第2の212は、後側204と共にアパーチャ222を取り囲むことができる。
【0040】
[0046]
図1から
図2を参照すると、アパーチャ222は、メス型ハウジング100内に配設された1つ以上の端子130とオス型ハウジング200内に配設された1本以上のピン230とを対合させるために、メス型ハウジング100を受け取ることができる。メス型ハウジング100がオス型ハウジング200によって受け取られると、CPA部材の前壁402及びメス型ハウジングの前部102が位置合わせされるように、CPA部材400を結合することで、位置保証を提供することができる。このようにしてCPA部材400を結合することで、コネクタ10を対合前位置から完全対合位置40(例えば、メス型ハウジング及びオス型ハウジングが切り離しに対する高い耐性を有するように結合される)へと移動させることができる。態様において、オス型ハウジング200は、オス型ハウジング200をメス型ハウジング100に結合するために、TPA部材300が最終ロック位置20にあるとき、事前設置されたアセンブリを受け取ることができる。TPA部材300は、端子130がメス型ハウジング100内に挿入された後、TPA部材300をロック前位置から最終ロック位置20へと移動させるために、全体としてメス型ハウジング100内に配設することができる。
【0041】
[0047]
図1に示されるように、いくつかの態様において、鍵付きシステム500は、メス型ハウジング100の頂部106及びオス型ハウジング200の頂部206上に配設される。いくつかの態様において、鍵付きシステム500は、メス型ハウジング100の第1の側部110及び第2の側部112上、及びオス型ハウジング200の第1の側部210及び第2の側部212上に、鍵付きパターン504を形成する、鍵付きリブ502を含むことができる。いくつかの態様において、鍵付きシステム500は、メス型ハウジング100の第1の側部110上のみ、及び、オス型ハウジング200の第1の側部210上のみに、鍵付きパターン504を形成することができる。いくつかの態様において、鍵付きシステム500は、メス型ハウジング100の第2の側部112上のみ、及び、オス型ハウジング200の第2の側部212上のみに、鍵付きパターン504を形成することができる。いくつかの態様において、メス型ハウジング100上の鍵付きリブ502は、鍵付きリブ502がメス型ハウジング100の外側にあるように、鍵付きパターン504を形成するために上方に延在する。いくつかの態様において、オス型ハウジング200上の鍵付きリブ502は、鍵付きリブ502がオス型ハウジング200のアパーチャ222の内側にあるように、鍵付きパターン504を形成するために下方に延在する。いくつかの態様において、メス型ハウジング100上の鍵付きリブ502は、後部104から、後部104と前部102との間のメス型ハウジング100の一部へと、縦方向に延在する。いくつかの態様において、オス型ハウジング200上の鍵付きリブ502は、前部202から、前部202と後部204との間のオス型ハウジング200の一部へと、縦方向に延在する。
【0042】
[0048] いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、リブ502のリブ形状506及びリブ502周辺の空間の溝形状508を伴う、鍵付きパターン504を形成する。いくつかの態様において、メス型ハウジング100上の鍵付きパターン504は、コネクタが対合するように、オス型ハウジング200上の鍵付きパターン504に対応及び適合する。例えば、鍵付きパターン504が一致するとき、メス型ハウジング100上のリブ形状506がオス型ハウジング200上の溝形状508に対応するため、メス型ハウジング100の鍵付きリブ502をオス型ハウジング200上の溝形状508に挿入することができる。同様に、鍵付きパターン504が一致するとき、メス型ハウジング100上の溝形状508がオス型ハウジング200上のリブ形状506に対応するため、オス型ハウジング200の鍵付きリブ502をメス型ハウジング100上の溝形状508に挿入することができる。
【0043】
[0049] いくつかの態様において、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200上の鍵付きパターン504を突き合わせることで、メス型ハウジング100の後部102を、アパーチャ222を介してオス型ハウジング200と対合させることができる。いくつかの態様において、メス型ハウジング100の鍵付きパターン504がオス型ハウジング200の鍵付きパターン504と一致しない場合、メス型ハウジング100の後部102をオス型ハウジング200のアパーチャ222に挿入するために必要な挿入力は、少なくとも3倍の大きさの可能性がある。いくつかの態様において、メス型ハウジング100の鍵付きパターン504がオス型ハウジング200の鍵付きパターン504と一致しない場合、メス型ハウジング100の後部102をオス型ハウジング200のアパーチャ222に挿入するために必要な挿入力は、少なくとも1.5倍の大きさの可能性がある。いくつかの態様において、メス型ハウジング100の鍵付きパターン504がオス型ハウジング200の鍵付きパターン504と一致しない場合、メス型ハウジング100の後部102をオス型ハウジング200のアパーチャ222に挿入するために必要な挿入力は、少なくとも2倍の大きさの可能性がある。挿入力の増加は、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200の間違ったペアが対合されている旨をユーザに信号送信することができる。いくつかの態様において、メス型ハウジング100の鍵付きパターン504がオス型ハウジング200の鍵付きパターン504と一致しない場合、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200は、鍵付きリブ502が変形又は破損するまで対合不可能である。
【0044】
[0050] 完全に対合する位置40にあるコネクタ10が、
図2に示されている。いくつかの態様において、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200の鍵付きパターン504は、完全に対合する位置40を発生させるために、一致しなければならない。図に示されるように、メス型ハウジング100は、端子130を受け取るために、前部102において1つ以上の端子アパーチャ120を含むことができる。端子アパーチャ120は、メス型ハウジング100の前部102から、概して主軸2に平行な軸に沿って、前部102と後部104との間のメス型ハウジング100の一部へと延在可能である。
【0045】
[0051] いくつかの態様において、端子アパーチャ120は、メス型ハウジング100の第1の側部110と第2の側部112との間に前部102に沿って配設可能である。いくつかの態様において、メス型ハウジング100は複数の端子アパーチャ120を含むことができる。複数の端子アパーチャ120は、1つ以上の列に配置可能である。
図2に示されるように、メス型ハウジング100は、端子130を受け取るために、端子アパーチャ120の第1の列122、及び、第1の列122の下方に位置決めされた端子アパーチャ120の第2の列124を含むことができる。
【0046】
[0052] オス型ハウジング200のアパーチャ222は、端子130がオス型ハウジング200を介して延在するように、メス型ハウジング100、TPA部材300(
図1)、及びCPA部材400の、事前設置されたアセンブリを受け取ることができる。図に示されるように、オス型ハウジング200は1本以上のピン230及び強化タブ224を含むことができる。強化タブ224は、例えばオス型ハウジングをPCBに取り付けることができる。
図3を参照すると、オス型ハウジング200は、態様において、およそ18本のピン230を含むことができる。別の態様において、オス型ハウジング200は21本のピン230を含むことができる。
【0047】
[0053]
図3に示されるように、オス型ハウジング200の後部204は、1つ以上の第1の開口214及び1つ以上の第2の開口218を含むことができる。第1の開口214は第1の列216に配置可能であり、第2の開口218は第2の列220に配置可能である。
【0048】
[0054] いくつかの態様において、第2の開口218は第1の開口214の下方に位置決め可能である。したがって、第2の開口218の第2の列220は、第1の開口214の第1の列216の下方に位置決め可能である。いくつかの態様において、第1の開口214は、オス型ハウジング200の後部204の中央横軸3の上方に位置決め可能である。したがって、第1の開口214の第1の列216は、中央横軸3の上方に位置決め可能である。いくつかの態様において、第2の開口218は、中央横軸3の下方に位置決め可能である。したがって、第2の開口218の第2の列220は、中央横軸3の下方に位置決め可能である。
【0049】
[0055] いくつかの態様において、第2の開口218の第2の列220は、第1の開口214の第1の列216と位置合わせ可能である。いくつかの態様において、第2の開口218の第2の列220は、第1の開口214の第1の列216からオフセット可能である。第1の開口214の第1の列216及び第2の開口218の第2の列220は、後部204に形成可能である。
【0050】
[0056] いくつかの態様において、第1の開口214の第1の列216及び第2の開口218の第2の列220は、は、ピン230を受け取ることができる。ピン230は、1本以上の第1のピン232及び1本以上の第2のピン234を含むことができる。第1のピン232は第1の開口214内に配設可能であり、第2のピン234は第2の開口218内に配設可能である。したがって、第1のピン232は、第1の開口214の第1の列216と一致可能な第1の列236内に配置可能である。同様に、第2のピン234は、第2の開口218の第2の列220と一致可能な第2の列238内に配置可能である。ピン230は、端子130と対合するためにオス型ハウジング200内に配設可能である。
【0051】
[0057] 様々な鍵付きパターン504を伴う鍵付きシステム500は、
図4から
図6に示されている。
図4Aから
図4Bを参照すると、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200の鍵付きパターン504は、ロッドパターンを形成する。ロッドパターンを伴う態様に従ったオス型ハウジング200の前部202のビューが、
図4Aに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きリブ502がアパーチャ222の内部にあるように鍵付きパターン504を形成するために、頂部206から下方に延在する。リブ形状506は鍵付きリブ502の断面形状であり、オス型ハウジング200のロッドパターンの場合、リブ形状506は、頂部206に垂直であり、他の鍵付きリブ502が含まれている場合はこれに平行な、細長いロッドである。溝形状508は、鍵付きリブ502の周辺に形成された断面形状であり、オス型ハウジング200のロッドパターンの場合、溝形状508も、頂部206に垂直であり、互いに平行な、細長いロッドである。いくつかの態様において、ロッドパターンは、
図4Aの態様に見られるように、第1の側部210及び第2の側部212上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、ロッドパターンは、第1の側部210及び第2の側部212上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0052】
[0058] ロッドパターンを伴う態様に従ったメス型ハウジング100の後部104が、
図4Bに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きパターン504を形成するために頂部106から上方に延在する。メス型ハウジング100のロッドパターンの場合、リブ形状506は、頂部206に垂直であり、互いに平行な、細長いロッドであり、溝形状508も、互いに平行な細長いロッドである。オス型ハウジング200のリブ形状506はメス型ハウジング100の溝形状508内に挿入可能であり、メス型ハウジング100のリブ形状506はオス型ハウジング200の溝形状508内に挿入可能であるため、鍵付きパターン504は一致しており、したがって、
図4Aのオス型ハウジング200及び
図4Bのメス型ハウジング100は、完全に対合可能である。いくつかの実施例において、ロッドパターンは、
図4Bの態様に見られるように、第1の側部110及び第2の側部112上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、ロッドパターンは第1の側部110及び第2の側部112上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0053】
[0059]
図5Aから
図5Bを参照すると、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200の鍵付きパターン504は、逆T字形パターンを形成する。逆T字形パターンを伴う態様に従った、オス型ハウジング200の前部202のビューが、
図5Aに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きリブ502がアパーチャ222の内部にあるように鍵付きパターン504を形成するために、頂部206から下方に延在する。オス型ハウジング200の逆T字形パターンの場合、リブ形状506は、逆T字形を形成するように、頂部206に垂直に延在する細長い部材、及び、頂部206に平行な細長い部材を含む。溝形状508は、リブ形状506の周辺に形成される空間である。いくつかの態様において、逆T字形パターンは、
図5Aの態様に見られるように、第1の側部210及び第2の側部212上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、逆T字形パターンは、第1の側部210及び第2の側部212上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0054】
[0060] 逆T字形パターンを伴う態様に従ったメス型ハウジング100の後部104が、
図5Bに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きパターン504を形成するために、頂部106から上方に延在する。メス型ハウジング100の逆T字形パターンの場合、溝形状508は逆T字形状を有し、リブ形状506は、逆T字形状を形成するために溝形状508の周辺に延在する。オス型ハウジング200のリブ形状506はメス型ハウジング100の溝形状508内に挿入可能であり、メス型ハウジング100のリブ形状506はオス型ハウジング200の溝形状508内に挿入可能であるため、鍵付きパターン504は一致しており、したがって、
図5Aのオス型ハウジング200及び
図5Bのメス型ハウジング100は、完全に対合可能である。いくつかの態様において、逆T字形パターンは、
図5Bの態様に見られるように、第1の側部110及び第2の側部112上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、逆T字形パターンは、第1の側部110及び第2の側部112上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0055】
[0061]
図6Aから
図6Bを参照すると、メス型ハウジング100及びオス型ハウジング200の鍵付きパターン504はT字形パターンを形成する。T字形パターンを伴う態様に従ったオス型ハウジング200の前部202のビューが、
図6Aに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きリブ502がアパーチャ222の内部にあるように、鍵付きパターン504を形成するために頂部206から下方に延在する。オス型ハウジング200のT字形パターンの場合、溝形状508はT字形状を有し、リブ形状506はT字形状を形成するために溝形状508の周辺に延在する。いくつかの態様において、T字形パターンは、
図6Aの態様に見られるように、第1の側部210及び第2の側部212上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、T字形パターンは、第1の側部210及び第2の側部212上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0056】
[0062] T字形パターンを伴う態様に従ったメス型ハウジング100の後部104が、
図6Bに示されている。いくつかの態様において、鍵付きリブ502は、鍵付きパターン504を形成するために、頂部106から上方に延在する。メス型ハウジング100のT字形パターンの場合、リブ形状506は、T字形状を形成するように、頂部206に垂直に延在する細長い部材、及び、頂部206に平行な細長い部材を含み、溝形状508はリブ形状506の隣に形成される空間である。オス型ハウジング200のリブ形状506はメス型ハウジング100の溝形状508内に挿入可能であり、メス型ハウジング100のリブ形状506はオス型ハウジング200の溝形状508内に挿入可能であるため、鍵付きパターン504は一致しており、したがって、
図6Aのオス型ハウジング200及び
図6Bのメス型ハウジング100は、完全に対合可能である。いくつかの態様において、T字形パターンは、
図6Bの態様に見られるように、第1の側部110及び第2の側部112上に形成可能である。代替として、いくつかの態様において、T字形パターンは、第1の側部110及び第2の側部112上のうちの1つのみに形成可能であり、他方の側部とは異なる。
【0057】
[0063]
図4から
図6に記載される態様は、各々、オス型ハウジング200及びメス型ハウジング100の両方の側部上に同じ鍵付きパターン504を有する。しかしながら、いくつかの態様において、オス型ハウジング200及びメス型ハウジング100は、2つの側部上に異なる鍵付きパターン504を有することができる。オス型ハウジング200の第1の側部210上の鍵付きパターン504が、メス型ハウジング100の第1の側部110上の鍵付きパターン504と一致し、オス型ハウジング200の第2の側部212上の鍵付きパターン504が、メス型ハウジング100の第2の側部112上の鍵付きパターン504と一致する限り、オス型ハウジング200及びメス型ハウジング100は完全に対合可能である。したがって、上記で論じられるように、3つの鍵付きパターン504、すなわち、ロッドパターン、逆T字形パターン、及びT字形パターンが与えられた場合、
図7の表に示されている、オス型ハウジング200及びメス型ハウジング100の2つの側部上で、同じか又は異なる鍵付きパターン504を組み合わせることによって、9つの異なる鍵付きオプション(A~K)が可能である。
【0058】
[0064] 鍵オプションAでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にロッドパターン510及び第2の側部110/210上にロッドパターン510を含む。鍵オプションBでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上に逆T字形パターン520及び第2の側部110/210上に逆T字形パターン520を含む。鍵オプションCでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にT字形パターン503及び第2の側部110/210上にT字形パターン503を含む。鍵オプションDでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にロッドパターン510及び第2の側部110/210上に逆T字形パターン520を含む。鍵オプションEでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にロッドパターン510及び第2の側部110/210上にT字形パターン503を含む。鍵オプションFでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上に逆T字形パターン520及び第2の側部110/210上にロッドパターン510を含む。鍵オプションGでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上に逆T字形パターン520及び第2の側部110/210上にT字形パターン503を含む。鍵オプションHでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にT字形パターン503及び第2の側部110/210上にロッドパターン510を含む。鍵オプションKでは、鍵付きパターン504は、第1の側部110/210上にT字形パターン503及び第2の側部110/210上に逆T字形パターン520を含む。オス型ハウジング200及びメス型ハウジング100が同じ鍵オプションを有するとき、それらは完全に対合可能である。
【0059】
[0065] いくつかの態様において、不一致な鍵付きパターン504を有するオス型ハウジング200及びメス型ハウジング100が共に対合されるとき、不一致な鍵付きパターン504間の干渉は、結果として、鍵付きパターン504が一致しているときの挿入力の少なくとも3倍の挿入力を生じさせる可能性がある。いくつかの態様において、不一致な鍵付きパターン504間の挿入力は、鍵付きリブ502を変形又は破損させるのに十分な力である。
【0060】
[0066] いくつかの態様において、不一致な鍵付きパターン504間の挿入力は少なくともおよそ150Nであるが、一致する鍵付きパターン504間の挿入力はおよそ50N未満である。いくつかの態様において、メス型鍵オプションBがオス型鍵オプションDと誤対合されるとき、挿入力はおよそ278.55Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションBがオス型鍵オプションKと誤対合されるとき、挿入力はおよそ236.83Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションCがオス型鍵オプションEと誤対合されるとき、挿入力はおよそ250.12Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションCがオス型鍵オプションGと誤対合されるとき、挿入力はおよそ343.92Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションDがオス型鍵オプションBと誤対合されるとき、挿入力はおよそ243.26Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションDがオス型鍵オプションKと誤対合されるとき、挿入力はおよそ276.09Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションEがオス型鍵オプションCと誤対合されるとき、挿入力はおよそ287.13Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションEがオス型鍵オプションGと誤対合されるとき、挿入力はおよそ254.80Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションFがオス型鍵オプションHと誤対合されるとき、挿入力はおよそ166.87Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションGがオス型鍵オプションCと誤対合されるとき、挿入力はおよそ165.29Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションGがオス型鍵オプションEと誤対合されるとき、挿入力はおよそ400.04Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションHがオス型鍵オプションFと誤対合されるとき、挿入力はおよそ303.97Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションKがオス型鍵オプションDと誤対合されるとき、挿入力はおよそ255.95Nである。いくつかの態様において、メス型鍵オプションKがオス型鍵オプションFと誤対合されるとき、挿入力はおよそ230.16Nである。
【0061】
[0067] 本発明を、指定された機能及びそれらの関係の実施例を示す機能構築ブロックを用いて説明してきた。これらの機能構築ブロックの境界は、本明細書では、説明しやすくするために任意に定義されている。指定された機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替の境界が定義可能である。
【0062】
[0068] 特定の態様の前述の説明は、本発明の一般的な性質を完全に明らかにすることになるため、他者が、当業者の知識を応用することによって、過度の実験なしに、本発明の一般概念から逸脱することなく、こうした特定の態様の様々な適用例を容易に改変及び/又は適応させることが可能である。したがって、こうした適応及び改変は、本明細書に提示される教示及び案内に基づいて、開示される態様の等価物の意味及び範囲内にあるものと意図される。本明細書における言い回し又は用語は、限定ではなく説明のためのものであり、本明細書の用語又は言い回しは、当業者が教示及び案内に照らして解釈すべきものであることが理解されよう。
【0063】
[0069] 本発明の幅及び範囲は、いずれの上述の例示的態様によっても限定されるべきではなく、下記の特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【外国語明細書】