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特開2024-159600講座案内支援システム、講座案内支援方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159600
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】講座案内支援システム、講座案内支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024068225
(22)【出願日】2024-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2023074977
(32)【優先日】2023-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】500240771
【氏名又は名称】株式会社アーティスソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 盛廣
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】講座を受講した効果として期待されるスキルをもとに推奨講座を提示し、受講生の講座選択を支援する。
【解決手段】講座案内支援システムは、複数の講座の各々について当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付け、前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付け、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込み、前記受講団体に属し前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、講座の検索条件の入力を受け付け、前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出し、前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付ける第1受け付け手段と、
前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付ける第2受け付け手段と、
前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込む書き込み手段と、
前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付ける第3受け付け手段と、
前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出する抽出手段と、
前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示する提示手段と
を有する講座案内支援システム。
【請求項2】
前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性と、前記検索条件とを用いて前記1以上の講座の各々の推奨スコアを計算する計算手段を有し、
前記提示手段は、前記推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示する
請求項1に記載の講座案内支援システム。
【請求項3】
前記計算手段は、前記第1タレント属性を用いた第1推奨スコア及び前記第2タレント属性を用いた第2推奨スコアを計算し、
前記提示手段は、前記第1推奨スコア及び前記第2推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示する
請求項2に記載の講座案内支援システム。
【請求項4】
前記計算手段は、前記第1推奨スコア及び前記第2推奨スコアに応じて統合推奨スコアを計算し、
前記提示手段は、前記統合推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示する
請求項3に記載の講座案内支援システム。
【請求項5】
前記複数の講座の各々について、当該講座を実際に受講した受講生に対する効果分析結果を取得する取得手段を有し、
前記提示手段は、前記第1タレント属性、前記第2タレント属性、及び前記効果分析結果に応じた順序で、前記1以上の講座を提示する
請求項1に記載の講座案内支援システム。
【請求項6】
前記取得手段は、前記効果分析結果として、前記受講団体に属する受講生が前記講座を実際に受講した場合の効果の分析結果を取得する
請求項5に記載の講座案内支援システム。
【請求項7】
前記第1受け付け手段は、あらかじめ決められたタレント属性の選択肢の中から一の選択肢を、前記第1タレント属性の入力として受け付ける
請求項1に記載の講座案内支援システム。
【請求項8】
前記第2受け付け手段は、前記第2タレント属性の入力として自由な文字列の入力を受け付ける
請求項1に記載の講座案内支援システム。
【請求項9】
前記第2受け付け手段は、前記第2タレント属性の入力のヒントを提示する
請求項8に記載の講座案内支援システム。
【請求項10】
コンピュータが、
複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付けるステップと、
前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付けるステップと、
前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込むステップと、
前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付けるステップと、
前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出するステップと、
前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示するステップと
を有する講座案内支援方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付けるステップと、
前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付けるステップと、
前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込むステップと、
前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付けるステップと、
前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出するステップと、
前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、講座案内支援システム、講座案内支援方法、及びプログラムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
受講生に講座を提案する技術が知られている。例えば特許文献1は、学習者の業務内容、受講履歴、及び検索条件をもとに、講座を特定し、提案することができる技術を開示している。
【0003】
特許文献2は、学習講座の推薦に関し、特に講座内容とテスト内容との関係において、既に習得したスキルの重複を回避してこれらを選択及び提案する方法を開示している。
【0004】
特許文献3は、ユーザにとって必要十分なスキルを獲得するのに適した頻度で講座を受講できるように、ユーザの受講履歴、行動状況、及びテスト等のスコアをもとに受講計画を提案することができる技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-190404号公報
【特許文献2】特開2018-133012号公報
【特許文献3】特開2022-122599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~3に記載された技術は、講座を受講した効果として期待されるタレント属性(又はスキル)に基づいて、受講生が受講する講座を選択することを支援するものではなかった。
【0007】
上記の背景に鑑み、本発明は、講座を受講した効果として期待されるスキルをもとに推奨講座を提示し、受講生の講座選択を支援する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付ける第1受け付け手段と、前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付ける第2受け付け手段と、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込む書き込み手段と、前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付ける第3受け付け手段と、前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出する抽出手段と、前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示する提示手段とを有する講座案内支援システムを提供する。
【0009】
前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性と、前記検索条件とを用いて前記1以上の講座の各々の推奨スコアを計算する計算手段を有し、前記提示手段は、前記推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示してもよい。
【0010】
前記計算手段は、前記第1タレント属性を用いた第1推奨スコア及び前記第2タレント属性を用いた第2推奨スコアを計算し、前記提示手段は、前記第1推奨スコア及び前記第2推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示してもよい。
【0011】
前記計算手段は、前記第1推奨スコア及び前記第2推奨スコアに応じて統合推奨スコアを計算し、前記提示手段は、前記統合推奨スコアに応じた順序で前記1以上の講座を提示してもよい。
【0012】
前記複数の講座の各々について、当該講座を実際に受講した受講生に対する効果分析結果を取得する取得手段を有し、前記提示手段は、前記第1タレント属性、前記第2タレント属性、及び前記効果分析結果に応じた順序で、前記1以上の講座を提示してもよい。
【0013】
前記取得手段は、前記効果分析結果として、前記受講団体に属する受講生が前記講座を実際に受講した場合の効果の分析結果を取得してもよい。
【0014】
前記第1受け付け手段は、あらかじめ決められたタレント属性の選択肢の中から一の選択肢を、前記第1タレント属性の入力として受け付けてもよい。
【0015】
前記第2受け付け手段は、前記第2タレント属性の入力として自由な文字列の入力を受け付けてもよい。
【0016】
前記第2受け付け手段は、前記第2タレント属性の入力のヒントを提示してもよい。
【0017】
本開示の別の態様は、コンピュータが、複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付けるステップと、前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付けるステップと、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込むステップと、前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付けるステップと、前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出するステップと、前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示するステップとを有する講座案内支援方法を提供する。
【0018】
本開示の別の態様は、コンピュータに、複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座が対象とする第1タレント属性の入力を受け付けるステップと、前記複数の講座の各々について、当該講座の受講団体から、当該講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付けるステップと、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性を前記複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込むステップと、前記受講団体に属し、前記複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付けるステップと、前記データベースから前記検索条件に適合する1以上の講座を抽出するステップと、前記1以上の講座を、前記第1タレント属性及び前記第2タレント属性に応じた順序で、前記受講生に対する推奨講座として提示するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、講座を受講した効果として期待されるスキルをもとに推奨講座を提示し、受講生の講座選択を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】講座案内支援システム1のシステム構成を例示する図。
図2】講座案内支援システム1の機能構成を例示する図。
図3】情報処理装置10のハードウェア構成を例示する図。
図4】ユーザ端末20のハードウェア構成を例示する図。
図5】講座案内支援システム1におけるタレント属性の入力方法を例示するシーケンスチャート。
図6】第1タレント属性を例示する図。
図7】講座の属性情報を例示する図。
図8】ユーザ端末30の表示画面を例示する図。
図9】講座の属性情報を例示する図。
図10】講座案内支援システム1における講座の提示方法を例示するシーケンスチャート。
図11】検索条件を例示する図。
図12】推奨講座及び推奨スコアを提示する表示画面を例示する図。
図13】講座案内支援システム1における効果分析結果の利用方法を例示するシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
1.構成
図1は、講座案内支援システム1のシステム構成を例示する図である。この例において講座案内支援システム1は、提供団体から人材教育のための講座の登録を受け付け、システムに登録された受講団体に所属する受講生を対象に、講座を提供するシステムである。この例において提供団体は、人材教育のための講座を制作又は提供する事業者を含む。この例において受講団体は、特定のスキル(能力)の向上を目的に、所属する受講生に対し、人材教育を実施する団体であって、例えば、企業等の団体(一例としては金融機関)又は教育機関を含む。この例において受講生は、受講団体に所属する構成員であり、講座を利用してスキル向上を目指す主体である。具体的には、受講生は、例えば企業の社員又は教育機関の生徒若しくは学生である。
【0022】
講座案内支援システム1は、情報処理装置10、ユーザ端末20、ユーザ端末30、及びユーザ端末300を有する。この例においてシステムの各構成要素は、ネットワーク9を介して図1のようにそれぞれ複合的に接続される。この例においてネットワーク9は、インターネット等のコンピュータネットワークである。
【0023】
この例において情報処理装置10は、講座案内支援システム1における情報処理装置/サーバ装置である。この例において情報処理装置10は、提供団体から人材教育のための講座の登録を受け付け、システムに登録された受講団体に所属する受講生を対象に、講座を提供する。
【0024】
この例においてユーザ端末20は、提供団体の担当者が使用する端末を表す。この例において提供団体は、ユーザ端末20を介し、制作した講座、例えばVOD (Video On Demand)講座及びeラーニング等を情報処理装置10に登録することができる。また、提供団隊は、VOD又はeラーニング等のいわゆるオンライン講座だけでなく、対面研修又は現物教材(例えば、紙の冊子のテキスト)であっても、講座案内支援システム1に講座情報を登録することができる。これにより、これらの対面研修又は現物教材も検索の対象となり、講座案内支援システム1において推奨の対象とすることができる。
【0025】
この例においてユーザ端末30は、受講団体の担当者が使用する端末を表す。受講団体の担当者は、例えば、人材教育又は人材開発の担当者であり、具体的には企業の人事担当者である。この例において受講団体は、ユーザ端末30を介し、受講団体に所属する受講生を対象とした講座として、提供団体が提供した講座を管理することができる。また、受講団体は、ユーザ端末30を介し、所属する受講生の受講記録等を管理することができる。
【0026】
この例においてユーザ端末300は、受講生の端末を表す。この例において受講生は、ユーザ端末300を介し、情報処理装置10が保有する講座を受講することができる。この時ユーザ端末300は、受講生の職種及びスキルに応じて推奨される講座を提供する。
【0027】
図2は、講座案内支援システム1の機能構成を例示する図である。この実施形態では、情報処理装置10は、第1受け付け手段11、第2受け付け手段12、第3受け付け手段13、書き込み手段14、抽出手段15、提示手段16、計算手段17、取得手段18、記憶手段191、及び制御手段192を有する。この例において記憶手段191は、例えば、データベースを含む各種のデータを記憶する。この例において制御手段192は、各種の制御を行う。
【0028】
この例において第1受け付け手段11は、情報処理装置10が保存する複数の講座の各々について、講座の提供団体から、各講座が対象とするタレント属性(以下「第1タレント属性」という)の入力を受け付ける。タレント属性とは、その講座を受講することにより向上することが期待される能力、スキル、又は技能を示す情報をいう。この例において第1タレント属性は、講座毎又は講座分類毎に設定された属性情報の一例であって、例えば、その講座を受講した受講生が向上させることができる能力の分類を含む。この例においてある講座が、金融業という分類に該当する受講生を対象とする講座の場合、その講座の第1タレント属性は、分析能力、リスク管理能力、金融商品知識、コミュニケーション能力、技術力、及び法律・規制知識といった能力に関する属性情報を含む。この例において第1受け付け手段11は、受け付けた第1タレント属性をデータベースに記録する。
【0029】
この例において第2受け付け手段12は、複数の講座の各々について、講座の受講団体から、各講座を受講した効果として向上することが期待されるタレント属性(以下「第2タレント属性」という)の入力を受け付ける。この例において第2タレント属性は、講座毎に設定された属性情報の一例であって、例えば、受講団体が、講座を提供する受講生に対し、受講した効果として期待する能力の分類を含む。この例において受講団体の管理者は、各講座に付属するデータシート、ガイドブック、及び指導要綱等を参考にして、その講座の第2タレント属性を判断し、ユーザ端末300を介し、情報処理装置10に入力する。この例において第2受け付け手段12は、受け付けた第2タレント属性をデータベースに記録する。
【0030】
この例において第3受け付け手段13は、受講団体に属す複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付ける。この例において検索条件は、講座に関し、例えば、講座分類、キーワード、難易度、学習形態、受講時間、及び関連資格等を含む。この例において受講生は、ユーザ端末300における表示画面のUI(User Interface)に従って、検索条件を入力することができる。
【0031】
この例において書き込み手段14は、第1タレント属性及び第2タレント属性を、複数の講座の属性情報が記録された記憶手段191に書き込む。この例において属性情報は、講座名、提供団体名、講座内容、及びタレント属性等を含む。この例において記憶手段191は、各種のデータを記憶するデータベースである。記憶手段191は、講座毎に講座の属性情報等のデータを記録し、保存する。
【0032】
この例において抽出手段15は、記憶手段191から検索条件に適合する1以上の講座を抽出する。この例において抽出手段15は、例えば、上述した検索条件をもとに講座を絞り込む。これによって検索条件を入力した受講生は、記憶手段191に保存されている講座のうち、自身が所望する講座を絞り込むことができる。
【0033】
この例において提示手段16は、1以上の講座を、第1タレント属性及び第2タレント属性に応じた順序で、受講生に対する推奨講座として提示する。この例において入力を受け付けた第1タレント属性及び第2タレント属性は、いずれも講座を受講した場合に期待される効果を表す属性情報である。そのため、講座を受講しようとする受講生は、各自の向上させたいスキルに適した講座を推奨講座として提示されることで、よりスキル向上に見合った講座を選択することができるようになる。
【0034】
この例において計算手段17は、第1タレント属性及び第2タレント属性と、検索条件とを用いて1以上の講座の各々の推奨スコアを計算する。この例において推奨スコアは、講座を受講しようとする受講生に対し、予め定められた順序で推奨講座を提示するためにスコア化された指標等を含む。この例において計算手段17は、第1タレント属性を用いた第1推奨スコア及び第2タレント属性を用いた第2推奨スコアを計算する。さらに、計算手段17は、第1推奨スコア及び第2推奨スコアに応じて統合推奨スコアを計算する。この例において計算手段17によって算出された推奨スコアに応じた順序で、1以上の講座が、ユーザ端末300を介し、受講生に対する推奨講座として提示される。
【0035】
この例において取得手段18は、複数の講座の各々について、講座を実際に受講した受講生に対する効果分析結果を分析エンジン90から取得する。分析エンジン90は、実際にその講座を受講した複数の受講生について得られたデータを基に、その講座の効果を分析する。分析エンジン90は、例えば、効果測定試験、修了試験、又は資格試験を受講生が受験した結果(例えば各試験における点数又は合否)、及び各受講生の属性情報を用いて、その講座の効果を分析する。取得手段18によって取得された効果分析結果は、受講生に対し、推奨講座を提示するために利用される。この例において上述した第1タレント属性、第2タレント属性、及び取得した効果分析結果に応じた順序で、受講生に対し、推奨講座が提示される。
【0036】
図3は、情報処理装置10のハードウェア構成をそれぞれ例示する図である。この例において情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、ストレージ103、及び通信IF104を有するコンピュータ又は汎用サーバである。CPU101は、プログラムに従って各種の演算を行うプロセッサである。メモリ102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置であり、例えばRAM(Random Access Memory)を含む。ストレージ103は、各種のデータ及びプログラムを記憶する補助記憶装置であり、例えばSSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disc Drive)を含む。通信IF104は、所定の通信規格に従って他の装置と通信する装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。
【0037】
この例においてストレージ103が記憶するプログラムには、コンピュータを講座案内支援システム1におけるサーバとして機能させるためのプログラム(以下「サーバプログラム」という。)が含まれる。CPU101がサーバプログラムを実行している状態において、CPU101、メモリ102、ストレージ103、及び通信IF104は、情報処理装置10を動作させるための機能の一例である。CPU101は、書き込み手段14、抽出手段15、計算手段17、及び制御手段192の一例である。メモリ102及びストレージ103の少なくとも一方は、記憶手段191の一例である。通信IF104は、第1受け付け手段11、第2受け付け手段12、第3受け付け手段13、提示手段16、及び取得手段18の一例である。
【0038】
図4は、ユーザ端末20のハードウェア構成を例示する図である。この例においてユーザ端末20は、CPU201、メモリ202、ストレージ203、通信IF204、入力装置205、及び表示装置206を有するコンピュータであり、例えばスマートフォン、タブレット、又はパーソナルコンピュータを含む。CPU201は、プログラムに従って各種の演算を行うプロセッサである。メモリ202は、CPU201がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置であり、例えばRAMを含む。ストレージ203は、各種のデータ及びプログラムを記憶する補助記憶装置であり、例えばSSD又はHDDを含む。通信IF204は、所定の通信規格に従って他の装置と通信する装置であり、例えば無線で通信する場合には無線チップを含む。入力装置205は、ユーザ端末20に情報を入力するための装置であり、例えばタッチスクリーン、キーボード、マウス、又はポインティングデバイスを含む。表示装置206は情報を表示する装置であり、例えば有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイを含む。
【0039】
この例においてストレージ203が記憶するプログラムには、コンピュータを講座案内支援システム1におけるクライアントとして機能させるためのプログラム(以下「クライアントプログラム」という。)が含まれる。CPU201がクライアントプログラムを実行している状態において、CPU201、メモリ202、ストレージ203、通信IF204、入力装置205、及び表示装置206は、ユーザ端末20を動作させるための機能の一例である。クライアントプログラムは、講座案内支援システム1の専用プログラムであってもよいし、汎用のウェブブラウザであってもよい。
【0040】
ユーザ端末30及びユーザ端末300は、上述したユーザ端末20と同様のハードウェア構成を有するコンピュータであり、例えばスマートフォン、タブレット、又はパーソナルコンピュータを含む(図示略)。この例においてユーザ端末30及びユーザ端末300は、上述したユーザ端末20と同様のクライアントプログラムを有する。ここまで講座案内支援システム1の構成を説明した。次に、講座案内支援システム1の動作を説明する。
【0041】
2.動作
2-1.タレント属性の入力方法
図5は、講座案内支援システム1におけるタレント属性の入力方法を例示するシーケンスチャートである。例えば、提供団体が講座案内支援システム1に新たな講座を登録する状況を想定する。以下、提供団体が新たに登録しようとする講座を「対象講座」という。提供団体の担当者は、対象講座の情報を登録するため、情報処理装置10にアクセスする。ステップS101において、情報処理装置10の第1受け付け手段11は、ユーザ端末20から対象講座に関する情報の入力を受け付ける。対象講座に関する情報は、例えば、講座名、講座のURL、対象者の属性(例えば、職種、職責、及び経験年数など)、講座の内容(いわゆるシラバス)、講師名、受講料、有効期限、講座のURL、及びタレント属性(すなわち第1タレント属性)を含む。この例において入力の対象となる講座は、予め情報処理装置10のデータベースに記録されていてもよい。第1タレント属性の入力に関し、第1受け付け手段11は、例えば、あらかじめ決められたタレント属性の複数の選択肢の中から一の選択肢を、第1タレント属性の入力として受け付ける。ここで、第1タレント属性について以下に説明する。
【0042】
図6は、第1タレント属性を例示する図である。この例において図6では、第1タレント属性リスト1000の一例が表されている。この例において第1タレント属性は、講座分類毎に設定されており、例えば、講座分類が金融業の場合に対し、6つの第1タレント属性が存在する。この例において第1タレント属性は、分析能力、リスク管理能力、金融商品知識、コミュニケーション能力、技術力、及び法律・規制知識である。この例において各講座の提供団体は、各講座に対し、6つの第1タレント属性のうち少なくとも1つを選択することができる。この例において提供団体の担当者は、ユーザ端末20のUIに従い、第1タレント属性の選択及び入力を行う。第1タレント属性リスト1000は、例えば、講座案内支援システム1の管理運営時業者により作成される。
【0043】
図5に戻る。ステップS102において、情報処理装置10は、入力された第1タレント属性を含む対象講座に関する情報をデータベースに書き込む。この例において書き込み手段14は、第1受け付け手段11から取得した第1タレント属性を複数の講座の属性情報が記録されたデータベース(記憶手段191の一例)に書き込む。この例において記憶手段191は、複数の講座と、各講座の属性情報とを紐づけて記録・管理する。ここで、データベースについて以下に説明する。
【0044】
図7は、講座の属性情報を例示する図である。この例において講座データベース1911は、複数のレコードを含む。各レコードは、一の講座に関する情報を含む。講座に関する情報は、例えば、講座ID、講座名、及び対象とするタレント属性(すなわち第1タレント属性)を含む。講座データベース1911の最上段のレコードは、講座ID「001」の講座は、講座名が「金融市場における分析能力向上」であり、第1タレント属性が「分析能力」であることが記録されている。この例においてIDは、データベース上で対象のデータを特定する際に利用されるとともに、データ同士を紐づけるためにも利用される。なお図7において講座ID、講座名、及び第1タレント属性以外の情報は図示を省略している。
【0045】
講座案内支援システム1については、複数の提供団体及び複数の受講団体が利用することができる。各提供団体は、新たな講座の提供を開始するたびに、又は講座に関する情報が更新されるたびに、その講座を対象講座として、情報を情報処理装置10に登録する。こうして登録された、第1タレント属性を含む情報は、複数の受講団体が共通して参照することができる。
【0046】
次に、第2タレント属性の入力を説明する。ここでは、受講団体の担当者が、その団体における受講生(又はその候補)に対し講座を推奨するに際し、受講生が講座を選択する補助となる情報として、第2タレント属性を入力する。第1タレント属性については複数の受講団体が共通して参照できるのに対し、第2タレント属性については、その情報を入力した受講団体に所属するユーザしか参照することができない。
【0047】
図5に戻る。受講団体の担当者は、第2タレント属性を登録するため、ユーザ端末30から情報処理装置10にアクセスする。この際、受講団体の担当者は、第2タレント属性を入力しようとする講座を特定する情報を入力する。ステップS103において、情報処理装置10は、ユーザ端末30に、複数の講座を表示させる。この例において受講団体が使用するユーザ端末30は、表示した複数の講座の各々について、講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力に利用される。
【0048】
ステップS104において、情報処理装置10は、ユーザ端末30から各講座の第2タレント属性の入力を受け付ける。この例において第2受け付け手段12は、複数の講座の各々について、講座の受講団体から、講座を受講した効果として期待される第2タレント属性の入力を受け付ける。なお、この例において入力の対象となる講座は、ユーザ端末30の表示画面に表示される。ここで、ユーザ端末30の表示画面について以下に説明する。
【0049】
図8は、ユーザ端末30の表示画面を例示する図である。この例において表示画面D1は、ユーザ端末30における表示画面の一例を表す。この例において表示画面D1(第2受け付け手段12の一例)では、講座名が「金融市場における分析能力向上」という講座に対し、受講団体から第2タレント属性の入力を受け付けることができる。この例においてフィールドF1は、入力フィールドを表す。この例において受講団体の管理者、例えば研修担当者等は、講座に対し、受講した効果として期待されるスキル・能力(第2タレント属性の一例)をフィールドF1に入力する。この例において受講した効果として期待されるスキル・能力を判断する上で、受講団体の管理者は、各講座に付属するデータシート、ガイドブック、及び指導要綱等を参考にしてもよい(あるいは、実際に受講してもよい)。また、この例においてフィールドF1における第2タレント属性の入力方法は、例えば以下の(a)及び(b)のいずれかである。(a)及び(b)のいずれを採用するかは、講座案内支援システム1の運営事業者により定められる。あるいは、(a)及び(b)のいずれを採用するか、受講団体毎に決められてもよい。
(a)第1タレント属性の入力と同様に、あらかじめ定義された属性リストから選択する方法。
(b)自由文字列の入力。
自由文字列が入力される場合、入力された文字列は、第2タレント属性として後述の属性リストに記録される。
【0050】
受講団体の担当者は、例えば自社の実際の業務を示す文言又は社内用語を、第2タレント属性として入力することができる。また、表示画面D1は、例えば、第2タレント属性の入力のヒントを提示する。入力のヒントとしては、例えば、その講座の提供団体によって入力された第1タレント属性が用いられる(例えば図8のリードR1)。これらによって、受講団体の管理者が、入力を簡易に行うことができる。
【0051】
図5に戻る。ステップS105において、情報処理装置10は、入力された第2タレント属性をデータベースに書き込む。この例において書き込み手段14は、第2受け付け手段12から取得した第2タレント属性を複数の講座の属性情報が記録されたデータベースに書き込む。ここで、データベースについて以下に説明する。
【0052】
図9は、講座の属性情報を例示する図である。この例において講座データベース1912は、複数のレコードを含む。各レコードは、一の講座について、その受講団体独自の情報を含む。受講団体独自の情報は、第2タレント属性を含む。この例において講座データベース1912の最上段のレコードは、例えば、ID001の講座(データベース1911(図7)によれば講座名が「金融市場における分析能力向上」という講座)に対し、フィールドF1が受け付けた自由な文字列としての「アナリティクス」が、第2タレント属性としてデータベースに記録される。また、講座データベース1912では、第2タレント属性を入力した管理者のIDを記録・管理することができる。
【0053】
以上より、講座案内支援システム1は、受講生に対し、推奨講座を提示するために必要な各講座の属性情報を取得することができる。ここまで講座案内支援システム1におけるタレント属性の入力方法を説明した。
【0054】
2-2.講座の提示方法
図10は、講座案内支援システム1における講座の提示方法を例示するシーケンスチャートである。ここでは、受講生(又はその候補)であるユーザが、これから受講する講座を検索するためにユーザ端末300から情報処理装置10にアクセスし、講座案内支援システム1が、受講生に推奨講座を提示する場合の例を説明する。ステップS201において、情報処理装置10は、ユーザ端末300から講座の検索条件の入力を受け付ける。この例において第3受け付け手段13は、ユーザ端末300を介し、複数の講座のいずれかを受講しようとする受講生から、受講しようとする講座の検索条件の入力を受け付ける。ここで、検索条件について以下に説明する。
【0055】
図11は、検索条件を例示する図である。この例において図11では、検索条件リスト1001の一例が表されている。検索条件は、複数の項目を有する。この例において複数の項目は、講座分類、キーワード、難易度、学習形態、受講時間、及び関連資格を含む。受講生は、ユーザ端末300のUIに従い、検索条件を入力することができる(図示略)。図11は、これら複数の項目に関し、講座分類:金融業、キーワード:分析、難易度:中、学習形態:映像、受講時間:1時間、及び関連資格:証券アナリスト、という値が入力された例を示す。
【0056】
図10に戻る。ステップS202において、情報処理装置10は、検索条件の入力を受け付けると、データベースからその検索条件に適合する1以上の講座を抽出する。この例において抽出手段15は、例えば、図11における検索条件をもとに講座を絞り込む。この例において検索条件の講座分類が金融業の場合、抽出手段15は、金融業以外の製造業、農産業、及びサービス業等の分類に属する講座を予め排除することができる。これによって受講生は、自身が所望する講座を絞り込むことができる。
【0057】
ステップS203において、情報処理装置10は、第1タレント属性及び第2タレント属性と、検索条件とを用いて各講座の推奨スコアを計算する。この例において推奨スコアは、受講生に対してその講座を推奨する度合いを表すスコアであり、例えば、計算手段17によって算出されるスコアである。推奨スコアは、例えば、第1タレント属性を用いた第1推奨スコア、第2タレント属性を用いた第2推奨スコア、及び第1推奨スコア及び第2推奨スコアに応じた統合推奨スコアを含む。この例において第1推奨スコアは、例えば、第1タレント属性と、検索条件とが、どの程度合致するかを示す指標である。この例において第2推奨スコアは、例えば、第2タレント属性と、検索条件とが、どの程度合致するかを示す指標である。この例において統合推奨スコアは、第1推奨スコア及び第2推奨スコアを統合したスコアであり、例えば、これらの平均/加重平均等によって算出される。この例において第1推奨スコア及び第2推奨スコアのうち、第2推奨スコアに対し、第1推奨スコアより重い重みが与えられる(加重平均化する)ことで、統合推奨スコアが算出されてもよい。これによって情報処理装置10は、より受講団体が向上させたいスキルに適した講座を受講生に推薦することができる。第1推奨スコアの重み及び第2推奨スコアの重みは、全ての受講団体に共通の値が用いられてもよいし、受講団体ごとに重みが設定されてもよい。
【0058】
ステップS204において、情報処理装置10は、ステップS202において抽出した講座の情報をユーザ端末300に提示する。一例において、情報処理装置10は、ステップS203において計算された統合推奨スコアが大きいものから順に所定数の講座情報を示す一覧表のデータを生成し、このデータをユーザ端末300に送信する。これによって情報処理装置10は、計算手段17によって計算された推奨スコア、この例では統合推奨スコアに応じた順序で1以上の講座を受講生に提示することができる。
【0059】
ステップS205において、ユーザ端末300は、提示された推奨講座を表示画面に表示する。これによって受講生は、推奨講座の一覧を取得することができる。以上より、受講生は、各自のスキル向上に見合った(適した)講座を選択することが容易にできるようになる。
【0060】
図12は、推奨講座及び推奨スコアを提示する表示画面を例示する図である。この表示画面は、検索条件を入力した受講生に対し、掲示する推奨講座及び推奨スコアの対応関係を表す。この例において推奨講座は、統合推奨スコアが高い順に並べられた複数の講座のランキングを表している。この例において、「適合度(総合)」は統合推奨スコアを表し、「適合度(提供)」は第1推奨スコアを表し、「適合度(自社)」は第2推奨スコアを表す。
【0061】
この画面においてユーザが講座情報(例えば各講座名)を指定(例えばタップ又はクリック)すると、その講座の詳細情報(例えば、シラバス及び受講料など)を示すウインドウが表示される。このウインドウには、その講座の申込みページに遷移するためのUIオブジェクト(例えばボタン)が含まれる。ユーザがこのボタンを押すと、その講座の申込みページが表示される。
【0062】
また、この画面において、受講生は、所望の適合度に従って推奨講座の並べ替えを指示することができる。例えばユーザが「適合度(自社)」をクリックすると、ユーザ端末300は、推奨講座を第2推奨スコアが高い順に並べ替えた表を表示する。
【0063】
2-3.効果分析結果の利用
図10において、講座案内支援システム1が第1タレント属性及び第2タレント属性に基づいて推奨講座を選択する例を説明したが、講座案内支援システム1は、第1タレント属性及び第2タレント属性に加え、講座の効果分析結果に基づいて推奨講座を選択してもよい。以下において、効果分析結果を用いる例を説明する。
【0064】
図13は、講座案内支援システム1における効果分析結果の利用方法を例示するシーケンスチャートである。ステップS301において、情報処理装置10の取得手段18は、分析エンジン90から複数の講座の各々について、その講座を実際に受講した受講生に対する効果分析結果を取得する。この例において効果分析結果は、特定の受講団体に属する複数の受講生が講座を実際に受講した場合の効果の分析結果を含む。分析エンジン90は、例えば、保有資格、効果測定記録、及び各受講生個人の業績等に基づいて、受講生がその講座を受講したことによる能力向上の効果を定量化又は数値化する。簡単な例を挙げると、同じ資格試験向けの2つの講座、講座A及び講座Bがあり、講座Aを受講した受講生の試験合格率が80%、講座Bを受講した受講生の試験合格率が50%であった場合、講座Bよりも講座Aの方がより高い効果を有すると判断され、より高いスコアが与えられる。なお効果分析の具体的なアルゴリズムは、どのようなものが採用されてもよい。
【0065】
ステップS302において、情報処理装置10は、取得した効果分析結果をデータベース1912に記録する。すなわちこの例において、効果分析は受講団体ごとに行われる。この例において記憶手段191は、効果分析結果を記録する場合、少なくとも各受講生の効果分析結果と、各講座とが紐づくように記録する必要がある。ここで、効果分析結果の記録について以下に説明する。
【0066】
ステップS303及びステップS304において、講座案内支援システム1における動作は、2-2節で説明したステップS201及びステップS202までの検索条件の入力及び講座の抽出処理と同様の処理を含む。この例において受講生は、ユーザ端末300を介して、検索条件をもとに受講しようとする講座を絞り込むことができる。
【0067】
ステップS305において、情報処理装置10は、取得した効果分析結果を用いて各講座の推奨スコアを計算する。効果分析結果を用いて計算される推奨スコアを第3推奨スコアという。数値化された効果分析結果から第3推奨スコアを計算する具体的なアルゴリズム又は計算式はどのようなものであってもよい。第1推奨スコア及び第2推奨スコアは、それぞれ提供団体及び受講団体の担当者が主観的に判断したタレント属性に基づいて計算されるものであるのに対し、第3推奨スコアは、タレント属性(能力又はスキル)との客観的な相関を示す指標であるということができる。
【0068】
効果分析結果が用いられる場合、統合推奨スコアは、第1推奨スコア、第2推奨スコア、及び第3推奨スコアに基づいて、具体的には例えば加重平均を用いて、計算される。ステップS306において、情報処理装置10は、この統合推奨スコアに基づいて順位づけされた複数の講座のデータをユーザ端末300に送信する。
【0069】
ステップS307において、ユーザ端末300は、提示された推奨講座を表示画面に表示する。これによって受講生は、推奨講座の一覧を取得することができる。以上より、講座案内支援システム1において受講生は、客観的なデータに基づいた推奨講座を取得することができ、よりスキル向上に見合った講座を選択することが容易にできるようになる。
【0070】
3.変形例
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下で説明する事項のうち2つ以上の事項が組み合わされて適用されてもよい。
【0071】
(1)講座案内支援システム1
講座案内支援システム1におけるハードウェア構成及びネットワーク構成は、実施形態において例示したものに限定されない。要求される機能を実現できるものであれば、講座案内支援システム1はどのようなハードウェア構成及びネットワーク構成を有していてもよい。例えば、物理的に複数の装置が協働して講座案内支援システム1として機能してもよい。なお、図1が表す主体、構成、及びシステム構造は、あくまで一例であり、システムの概要を表すに過ぎない。そのため、講座案内支援システム1において、例えば、ユーザ端末30は、講座案内支援システム1とは異なるシステムのネットワークを経由してユーザ端末300を管理する構成を有していてもよい。
【0072】
(2)情報処理装置10
情報処理装置10の機能の一部は他のサーバに実装されてもよい。このサーバは、例えば、物理サーバでもよいし、仮想サーバ(いわゆるクラウドを含む)であってもよい。また、機能要素とハードウェアとの対応関係は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、実施形態において、情報処理装置10に実装されるものとして説明した機能の少なくとも一部が他の装置又はシステムに実装されてもよいし、反対に、他の装置又はシステムに実装されるものとして説明した機能の少なくとも一部が情報処理装置10に実装されてもよい。この例において情報処理装置10は、例えば、表示手段を有してもよい。この場合、ハードウェアとしての外付けの表示装置(例えば外部モニター又は管理者端末)によって、管理者がWEB上に構築された表示画面(UI)を随時確認できる構成であってもよい。
【0073】
(3)ユーザ端末20・ユーザ端末30・ユーザ端末300
ユーザ端末20、ユーザ端末30、及びユーザ端末300は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において各端末を利用するユーザは、各自の端末を介して、講座案内支援システム1を利用するが、どのような表示画面、入力装置、及び各種UIによって上述した構成及び動作が実現されてもよい。
【0074】
(4)第1タレント属性
第1タレント属性は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において第1タレント属性は、受講生の能力だけでなく、パーソナリティ又は性格分類等を含んでもよい。また、実施形態で説明した第1タレント属性は、業種(講座分類の一例)毎に設定されているが、業種に限らず、職種、学問、及び分野等の予め定められた区分に応じて1つ以上の第1タレント属性が設けられてもよい。
【0075】
(5)第2タレント属性
第2タレント属性は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において第2タレント属性は、上述した第1タレント属性と全く同じものであってもよいし、予め定められた区分に応じて受講団体が定義したものであってもよい。
【0076】
(6)検索条件
検索条件は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において検索条件は、講座の有効期限、受講価格、及び講師等の条件が採用されてもよく、どのようなものであってもよい。
【0077】
(7)推奨講座・推奨スコア
推奨スコアを計算する具体的手法は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において推奨講座は、第1タレント属性及び第2タレント属性に応じていればどのような順番で受講生に掲示されてもよく、もしくは、第1タレント属性及び第2タレント属性の少なくとも一方に応じた順番であってもよい。また、この例において推奨スコアは、どのようなものでもよく、100点満点の採点方式以外に、5段階評価等の方式が採用されてもよい。
【0078】
(8)効果分析結果
効果分析結果は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において効果分析結果は、どのようなものでもよく、例えば、保有資格であれば、国家資格、民間資格、及び公的資格等であってもよく、例えば、個人の業績であれば、売り上げ、利益率、及び人事評価等であってもよい。
【0079】
(9)タレント属性の入力方法
図5に示すシーケンスチャートはあくまで動作の一例を示すものであり、講座案内支援システム1の動作はこれに限定されない。図示した動作の一部が省略されてもよいし、順番が入れ替えられてもよいし、新たな動作が追加されてもよい。この例においてステップS101にて、情報処理装置10は、予めデータベースに登録されている講座を対象に、ユーザ端末20から各講座の第1タレント属性の入力を受け付けてもよく、提供団体による講座の登録と同時に第1タレント属性の入力を受け付けてもよい。また、ステップS104にて、情報処理装置10は、第2タレント属性の入力として自由な文字列の入力を受け付けるが、実施形態で説明した文字列でなくてもよい。例えば、第2タレント属性は、文字列に加え、又は代えて、受講生が受講した講座に対して行った評価の結果であってもよい。また、受講団体の管理者は、紐付けされるタレント属性を絞り込んだり(又は広げたり)、紐付けされるタレント属性の数を減らしたり(又は増やしたり)することができる。
【0080】
(10)推奨講座の提示方法
図10に示すシーケンスチャートはあくまで動作の一例を示すものであり、講座案内支援システム1の動作はこれに限定されない。図示した動作の一部が省略されてもよいし、順番が入れ替えられてもよいし、新たな動作が追加されてもよい。この例においてステップS202と、ステップS203との順番が、入れ替えられて実施されてもよい。この例において情報処理装置10は、例えば、検索条件を含めずに、入力された第1タレント属性及び第2タレント属性を用いてそれぞれの関連度をもとに推奨スコアが計算されてもよい。その後、入力された検索条件によって1以上の講座を推奨講座として絞り込む処理が行われてもよい。
【0081】
また、この例においてステップS203にて情報処理装置10は、各推奨スコアを計算するが、計算方法はどのような方法であってもよい。例えば、機械学習機能を備えたAIによって、入力された第1タレント属性、第2タレント属性、及び検索条件から複合的にスコアが算出されてもよい。この例においてAIは、予め定められたアルゴリズムに従って、例えば、第2タレント属性を優先とするスコアを算出してもよい。
【0082】
(11)効果分析結果の利用方法
図13に示すシーケンスチャートはあくまで動作の一例を示すものであり、講座案内支援システム1の動作はこれに限定されない。図示した動作の一部が省略されてもよいし、順番が入れ替えられてもよいし、新たな動作が追加されてもよい。この例においてステップS301にて、取得する効果分析結果がシステム内の効果測定記録の場合、受講生が実施した効果測定の結果を情報処理装置10が自動的にデータベースに記録・管理する制御であってもよい。また、ステップS305にて情報処理装置10が計算する推奨スコアの計算方法はどのような方法であってもよい。この例において効果分析結果に加え、入力された第1タレント属性、第2タレント属性、及び検索条件のうちから複合的にスコアが算出されてもよい。また、第1推奨スコア、第2推奨スコア、第3推奨スコア、受講者評価、及び受講者数等について、それぞれを数値化して、それぞれにウェイトを設定して、それらの加重平均により総合的な推奨度合いが計算されてもよい。
【0083】
(12)データベース
図7、9、及び12に示す講座案内支援システム1のデータベースは、実施形態において例示したものに限定されない。この例においてデータベースに登録されるデータはどのようなものでもよく、例えば、提供団体が提供する講座及び属性情報に加え、提供団体自体の企業(事業体)情報であってもよい。もしくは、受講団体に所属する受講生の受講データに加え、個人データの少なくとも一部であってもよい。また、データベースのレイアウトは、図示したものに限定されず、どのようなレイアウトでデータが管理されてもよい。なお、情報処理装置10が端末に表示させる情報は、データベースに登録されたデータであればどのような情報であってもよい。例えば、受講生による講座の評価及び受講者数ランキングがデータベースに記録され、情報処理装置10は、各講座の評価又は受講者数ランキングを表示してもよい。
【0084】
(13)表示画面
図8に示す表示画面は、実施形態において例示したものに限定されない。この例においてユーザ端末30の表示画面に関し、各種表示画面のUIに応じて、表示フィールドのレイアウトが定義されてもよい。また、そもそも表示画面のレイアウト又は構成は、スマートフォン等の端末のUIに合わせて最適な表示画面に設定されてもよい。
【0085】
(14)提供団体・受講団体・受講生
提供団体、受講団体、及び受講生は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において提供団体は、人材教育サービスを実施する事業体であってもよいし、一般的な教育機関であってもよく、どのようなものでもよい。この例において受講団体は、企業内の研修部だけでなく、外部の委託会社又は人材派遣会社等であってもよく、どのようなものでもよい。この例において受講生は、受講団体に所属する対象であれば、どのような所属形態を有する構成員であってもよい。
【0086】
(15)講座・講座分類
講座及び講座分類は、実施形態において例示したものに限定されない。この例において講座は、どのようなものであってもよく、例えば、アプリケーションが実装された講座であってもよい。また、この例において講座分類は、どのようなものであってもよく、例えば、役職、業務内容、年齢、及び性別等の区分毎に講座分類が設けられていてもよい。
【0087】
上述の形態においては、全ての受講団体において共通の講座分類が用いられる例を説明した。しかし、複数の受講団体において共通して用いられる講座分類(ここでは「標準分類」という)に加えて、又は代えて、各受講団体において独自に用いられる分類(ここでは「独自分類」という)が用いられてもよい。独自分類は、受講団体毎にデータベースにおいて管理される。このデータベース(「独自分類データベース」という。図示略)は、例えば、講座IDと、その講座の独自分類とを対応させるデータベースである。
【0088】
ユーザ端末300等の端末装置から検索条件の項目に講座の分類を含む検索要求が入力されると、情報処理装置10は、そのユーザ端末300に対応する受講団体の独自分類データベースにおける講座分類も検索範囲に加え、検索を行う。すなわち、ユーザ端末300において入力されたある検索キーワードが、講座データベース1911及びそのそのユーザ端末300に対応する受講団体の独自分類データベースの少なくともいずれか一方の講座分類の項目において発見されれば、情報処理装置10は、発見した講座に関する情報をユーザ端末300に提供する。
【0089】
すなわち本開示は、以下の発明を含むといえる。
(発明1)
複数の講座の各々について、当該講座の提供団体から、当該講座の分類であって、複数の受講団体において共通して用いられる標準分類の入力を受け付ける第1受け付け手段と、
前記複数の受講団体の各々から、当該受講団体が受講する講座の各々について、当該講座の分類であって、当該受講団体において独自に用いられる独自分類の入力を受け付ける第2受け付け手段と、
端末装置から講座情報の検索要求が入力されると、前記標準分類、並びに前記独自分類のうち当該端末装置に対応する受講団体に対応する独自分類の双方を検索対象として、講座情報を検索する検索手段と
を有する受講案内支援システム。
【0090】
(16)AI
実施形態において例示した構成及び動作に関し、AI及び機械学習機能が講座案内支援システム1に実装されてもよい。この例において講座案内支援システム1におけるAIの実装に関し、例えば、データベース内に登録されたデータを複合的に分析し、受講生に提示する推奨講座の推奨スコアを算出するための機能が実装されてもよい。
【0091】
(17)ブロックチェーン
実施形態において例示した構成及び動作に関し、ブロックチェーン技術が講座案内支援システム1に適用されてもよい。この例において講座案内支援システム1におけるブロックチェーン技術の適用に関し、例えば、データベース内に登録されたデータが、ブロックチェーンネットワークに記録されてもよい。これによって各種データの削除及び書き換え等ができない状態でデータを保護することができる。また、ブロックチェーンネットワークに記録されるデータはどのようなものであってもよい。
【0092】
(18)その他
CPU101及びCPU201等によって実行される各種プログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供されるものであってもよいし、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。なお、各プロセッサは、CPUに代えて、例えば、MPU(Micro Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。
【0093】
実施形態又は変形例における機能構成要素の「手段」は、「部」又は「ユニット」と読み替えられてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1…講座案内支援システム、10…情報処理装置、20…ユーザ端末、30…ユーザ端末、300…ユーザ端末、9…ネットワーク、90…分析エンジン、11…第1受け付け手段、12…第2受け付け手段、13…第3受け付け手段、14…書き込み手段、15…抽出手段、16…提示手段、17…計算手段、18…取得手段、191…記憶手段(DB)、192…制御手段、101…CPU、102…メモリ、103…ストレージ、104…通信IF、201…CPU、202…メモリ、203…ストレージ、204…通信IF、205…入力装置、206…表示装置、1000…第1タレント属性リスト、1001…検索条件リスト、1911…講座データベース、1912…講座データベース、D…表示画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13