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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159824
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/302 20060101AFI20241031BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241031BHJP
   H10K 59/18 20230101ALI20241031BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20241031BHJP
   H10K 50/86 20230101ALI20241031BHJP
【FI】
G09F9/302 Z
G09F9/30 349C
G09F9/30 338
H10K59/18
H10K59/12
H10K50/86 865
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024137856
(22)【出願日】2024-08-19
(62)【分割の表示】P 2023146877の分割
【原出願日】2016-09-05
(31)【優先権主張番号】P 2015176532
(32)【優先日】2015-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】中村 太紀
(72)【発明者】
【氏名】吉住 健輔
(57)【要約】
【課題】継ぎ目が視認されにくい、広い表示領域を有する表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は2つの表示パネルを重ねて有する。上側の表示パネルは、第1の
表示領域及び可視光を透過する領域を有する。下側の表示パネルは、第2の表示領域及び
可視光を遮る領域を有する。第2の表示領域は、表示を行う面側で、可視光を透過する領
域と重なる。可視光を遮る領域は、第1の表示領域と重なる。下側の表示パネルは、第2
の表示領域と可視光を遮る領域の間に、第3の表示領域を有する。第3の表示領域が有す
る第1の画素に供給されるゲート信号及びソース信号は、第2の表示領域が有する第2の
画素に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。第2の画素は、第2の表示領域が
有する画素の中で第1の画素に最も近い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、可視光を遮る領域と、を有する表示パネルであって、
前記表示領域は、第1の表示領域と、第2の表示領域と、を有し、
前記第2の表示領域は、前記第1の表示領域の1辺に沿って配置され、かつ、前記第1の表示領域と前記可視光を遮る領域との間に位置し、
前記第1の表示領域は、第1の画素を有し、
前記第2の表示領域は、第2の画素を有し、
前記第2の画素は、前記第1の画素に隣接しており、
前記第1の画素は、第1のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのゲートは、第1の走査線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第1の信号線と電気的に接続され、
前記第2の画素は、第2のトランジスタを有し、
前記第2のトランジスタのゲートは、前記第1の走査線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第2の信号線と電気的に接続され、
前記第1の信号線及び前記第2の信号線に同じソース信号を供給する、表示パネル。
【請求項2】
表示領域と、可視光を遮る領域と、を有する表示パネルであって、
前記表示領域は、第1の表示領域と、第2の表示領域と、を有し、
前記第2の表示領域は、前記第1の表示領域の1辺に沿って配置され、かつ、前記第1の表示領域と前記可視光を遮る領域との間に位置し、
前記第1の表示領域は、第1の画素を有し、
前記第2の表示領域は、第2の画素を有し、
前記第2の画素は、前記第1の画素に隣接しており、
前記第1の画素は、第1のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのゲートは、第1の走査線と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第1の信号線と電気的に接続され、
前記第2の画素は、第2のトランジスタを有し、
前記第2のトランジスタのゲートは、前記第1の走査線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、第2の信号線と電気的に接続され、
前記第2の信号線は、前記第1の信号線と電気的に接続されている、表示パネル。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記第2の表示領域は、複数行の画素または複数列の画素を有する、表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、複数の表示パネルを有する表示装置に関する。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本発明の一態様の技術分野と
しては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、
入力装置(例えば、タッチセンサなど)、入出力装置(例えば、タッチパネルなど)、そ
れらの駆動方法、又はそれらの製造方法を一例として挙げることができる。
【背景技術】
【0003】
近年、表示装置の大型化が求められている。大型の表示装置の用途としては、例えば、家
庭用のテレビジョン装置(テレビ又はテレビジョン受信機ともいう)、デジタルサイネー
ジ(Digital Signage:電子看板)、PID(Public Infor
mation Display)等が挙げられる。表示装置の表示領域が広いほど、一度
に提供できる情報量を増やすことができる。また、表示領域が広いほど、人の目につきや
すく、例えば、広告の宣伝効果を高めることが期待される。
【0004】
エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELと記す
)現象を利用した発光素子(EL素子とも記す)は、薄型軽量化が容易である、入力信号
に対し高速に応答可能である、直流低電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有し、
表示装置への応用が検討されている。例えば、特許文献1に、有機EL素子が適用された
、可撓性を有する発光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-197522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一態様は、表示装置の大型化を課題の一とする。または、本発明の一態様は、継
ぎ目が視認されにくい広い表示領域を有する表示装置を提供することを課題の一とする。
または、本発明の一態様は、一覧性に優れた表示装置を提供することを課題の一とする。
または、本発明の一態様は、表示装置の薄型化もしくは軽量化を課題の一とする。または
、本発明の一態様は、曲面に沿って表示することが可能な表示装置を提供することを課題
の一とする。または、本発明の一態様は、信頼性の高い表示装置を提供することを課題の
一とする。
【0007】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、明細書、図面、請
求項の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の表示装置は、第1の表示パネル及び第2の表示パネルを有する。第1の
表示パネルは、第1の表示領域と、可視光を透過する領域と、を有する。第2の表示パネ
ルは、第2の表示領域と、第3の表示領域と、可視光を遮る領域と、を有する。第1の表
示領域は、可視光を透過する領域と隣接する。第3の表示領域は、第2の表示領域と可視
光を遮る領域との間に位置し、かつ、第2の表示領域と可視光を遮る領域に隣接する。第
2の表示領域は、表示を行う面側で、可視光を透過する領域と重なる。可視光を遮る領域
は、第1の表示領域と重なる。第1の表示領域及び可視光を透過する領域のうち少なくと
も一方は、第3の表示領域と重なる。第2の表示領域は、m行n列(m、nはそれぞれ独
立に2以上の整数)に配設された複数の画素を有する。第3の表示領域は、列方向に配設
された複数の画素を有する。第3の表示領域は、第2の表示領域が有するn列目の画素に
隣接する。第3の表示領域が有するi行(iは1以上m以下の整数)目の画素に供給され
るゲート信号及びソース信号は、第2の表示領域が有するi行n列目の画素に供給される
ゲート信号及びソース信号と等しい。
【0009】
上記において、第2の表示領域が有するi行n列目の画素は、第1の発光素子及び第1の
駆動トランジスタを有し、第3の表示領域が有するi行目の画素は、第2の発光素子及び
第2の駆動トランジスタを有することが好ましい。第1の駆動トランジスタのソース又は
ドレインは、第1の発光素子と電気的に接続される。第2の駆動トランジスタのソース又
はドレインは、第2の発光素子と電気的に接続される。
【0010】
第2の発光素子の面積は、第1の発光素子の面積よりも大きいことが好ましい。このとき
、第2の駆動トランジスタのチャネル長(L)とチャネル幅(W)の比W/Lは、第1の
駆動トランジスタのW/Lに比べて大きいことが好ましい。
【0011】
第1の駆動トランジスタは、シングルゲート型であり、第2の駆動トランジスタは、デュ
アルゲート型であることが好ましい。
【0012】
第2の表示パネルは、複数のソース線を有し、n+1列目以降のソース線は、n列目のソ
ース線に接続されることが好ましい。
【0013】
または、上記において、第2の表示領域が有するi行n列目の画素は、第1の発光素子、
第1の駆動トランジスタ、及び選択トランジスタを有し、第3の表示領域が有するi行目
の画素は、第2の発光素子及び第2の駆動トランジスタを有し、第1の駆動トランジスタ
のソース又はドレインは、第1の発光素子と電気的に接続され、第2の駆動トランジスタ
のソース又はドレインは、第2の発光素子と電気的に接続され、選択トランジスタのソー
ス又はドレインは、第1の駆動トランジスタのゲート及び第2の駆動トランジスタのゲー
トと電気的に接続されることが好ましい。
【0014】
または、上記において、第2の表示領域が有するi行n列目の画素は、第1の発光素子、
第1の駆動トランジスタ、及び選択トランジスタを有し、第3の表示領域が有するi行目
の画素は、第2の発光素子を有し、第1の駆動トランジスタのソース又はドレインは、第
1の発光素子の画素電極及び第2の発光素子の画素電極と電気的に接続され、選択トラン
ジスタのソース又はドレインは、第1の駆動トランジスタのゲートと電気的に接続される
ことが好ましい。
【0015】
第3の表示領域が有するi行目の画素は、第2の表示領域が有するi行n列目の画素と同
じ色であることが好ましい。
【0016】
さらに、第3の表示領域は、行方向に配設された複数の画素を有し、第3の表示領域は、
第2の表示領域が有するm行目の画素に隣接し、第3の表示領域が有するj列(jは1以
上n以下の整数)目の画素に供給されるゲート信号及びソース信号は、第2の表示領域が
有するm行j列目の画素に供給されるゲート信号及びソース信号と等しいことが好ましい
【0017】
上記において、第2の表示領域が有するm行j列目の画素は、第3の発光素子及び第3の
駆動トランジスタを有し、第3の表示領域が有するj列目の画素は、第4の発光素子及び
第4の駆動トランジスタを有することが好ましい。第3の駆動トランジスタのソース又は
ドレインは、第3の発光素子と電気的に接続される。第4の駆動トランジスタのソース又
はドレインは、第4の発光素子と電気的に接続される。
【0018】
第4の発光素子の面積は、第3の発光素子の面積よりも大きいことが好ましい。このとき
、第4の駆動トランジスタのW/Lは、第3の駆動トランジスタのW/Lに比べて大きい
ことが好ましい。
【0019】
第3の駆動トランジスタは、シングルゲート型であり、第4の駆動トランジスタは、デュ
アルゲート型であることが好ましい。
【0020】
第2の表示パネルは、複数のゲート線を有し、m+1行目以降のゲート線は、m行目のゲ
ート線に接続されることが好ましい。
【0021】
または、上記において、第2の表示領域が有するm行j列目の画素は、第3の発光素子、
第3の駆動トランジスタ、及び選択トランジスタを有し、第3の表示領域が有するj列目
の画素は、第4の発光素子及び第4の駆動トランジスタを有し、第3の駆動トランジスタ
のソース又はドレインは、第3の発光素子と電気的に接続され、第4の駆動トランジスタ
のソース又はドレインは、第4の発光素子と電気的に接続され、選択トランジスタのソー
ス又はドレインは、第3の駆動トランジスタのゲート及び第4の駆動トランジスタのゲー
トと電気的に接続されることが好ましい。
【0022】
または、上記において、第2の表示領域が有するm行j列目の画素は、第3の発光素子、
選択トランジスタ、及び第3の駆動トランジスタを有し、第3の表示領域が有するj列目
の画素は、第4の発光素子を有し、第3の駆動トランジスタのソース又はドレインは、第
3の発光素子の画素電極及び第4の発光素子の画素電極と電気的に接続され、選択トラン
ジスタのソース又はドレインは、第3の駆動トランジスタのゲートと電気的に接続される
ことが好ましい。
【0023】
第3の表示領域が有するj列目の画素は、第2の表示領域が有するm行j列目の画素と同
じ色であることが好ましい。
【0024】
第2の表示領域と第3の表示領域は、合わせて、m+x行n+y列(x、yはそれぞれ独
立に1以上の整数)の画素を有し、m+1行以降かつn+1列以降の画素に供給されるゲ
ート信号及びソース信号は、m行n列目の画素に供給されるゲート信号及びソース信号と
等しいことが好ましい。
【0025】
m+1行n+1列目の画素が有する発光素子の面積は、m行n列目の画素が有する発光素
子の面積よりも大きいことが好ましい。このとき、m+1行n+1列目の画素が有する駆
動トランジスタのW/Lは、m行n列目の画素が有する駆動トランジスタのW/Lに比べ
て大きいことが好ましい。
【0026】
m行n列目の画素が有する駆動トランジスタは、シングルゲート型であり、m+1行n+
1列目の画素が有する駆動トランジスタは、デュアルゲート型であることが好ましい。
【0027】
m+1行以降かつn+1列以降の画素は、m行n列目の画素と同じ色であることが好まし
い。
【0028】
本発明の一態様の表示装置は、第1の表示パネル及び第2の表示パネルを有する。第1の
表示パネルは、第1の表示領域と、可視光を透過する領域と、を有する。第2の表示パネ
ルは、第2の表示領域と、可視光を遮る領域と、を有する。第1の表示領域は、可視光を
透過する領域と隣接する。第2の表示領域は、可視光を遮る領域と隣接する。第2の表示
領域は、表示を行う面側で、可視光を透過する領域と重なる。可視光を遮る領域は、第1
の表示領域と重なる。第2の表示領域は、m行n列(m、nはそれぞれ独立に2以上の整
数)に配設された複数の画素を有する。可視光を遮る領域は、n列目の画素に隣接する。
i行n-1列目の画素は、第1の発光素子及び第1の駆動トランジスタを有する。i行n
列目の画素は、第2の発光素子及び第2の駆動トランジスタを有する。第1の駆動トラン
ジスタのソース又はドレインは、第1の発光素子と電気的に接続される。第2の駆動トラ
ンジスタのソース又はドレインは、第2の発光素子と電気的に接続される。第2の発光素
子の面積は、第1の発光素子の面積よりも大きい。
【0029】
第2の駆動トランジスタのW/Lは、第1の駆動トランジスタのW/Lに比べて大きいこ
とが好ましい。
【0030】
第1の駆動トランジスタは、シングルゲート型であり、第2の駆動トランジスタは、デュ
アルゲート型であることが好ましい。
【0031】
可視光を遮る領域は、第2の表示領域のm行目の画素に隣接し、m行j列(jは1以上n
以下の整数)目の画素が有する発光素子の面積は、m-1行j列目の画素が有する発光素
子の面積よりも大きいことが好ましい。
【0032】
m行j列目の画素が有する駆動トランジスタのW/Lは、m-1行j列目の画素が有する
駆動トランジスタのW/Lに比べて大きいことが好ましい。
【0033】
m-1行j列目の画素が有する駆動トランジスタは、シングルゲート型であり、m行j列
目の画素が有する駆動トランジスタは、デュアルゲート型であることが好ましい。
【0034】
本発明の一態様は、上記のいずれかの表示装置と、アンテナ、バッテリ、筐体、カメラ、
スピーカ、マイク、又は操作ボタンの少なくともいずれか一と、を有する電子機器である
【発明の効果】
【0035】
本発明の一態様により、表示装置の大型化が可能となる。または、本発明の一態様により
、継ぎ目が視認されにくい広い表示領域を有する表示装置を提供することができる。また
は、本発明の一態様により、一覧性に優れた表示装置を提供することができる。または、
本発明の一態様により、表示装置の薄型化もしくは軽量化が可能となる。または、本発明
の一態様により、曲面に沿って表示することが可能な表示装置を提供することができる。
または、本発明の一態様により、信頼性の高い表示装置を提供することができる。
【0036】
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、明細書、図面、請求
項の記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】表示パネルの一例を示す上面図。
図2】表示装置の一例を示す上面図。
図3】表示装置の一例を示す上面図。
図4】表示パネル及び表示装置の一例を示す上面図。
図5】表示パネル及び表示装置の一例を示す上面図。
図6】表示パネルの一例を示す上面図。
図7】表示装置の一例を示す上面図。
図8】表示装置の一例を示す上面図。
図9】表示パネル及び表示装置の一例を示す上面図。
図10】表示パネル及び表示装置の一例を示す上面図。
図11】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図12】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図13】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図14】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図15】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図16】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図17】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図18】画素と駆動回路の接続の一例を示す回路図。
図19】画素の一例を示す回路図。
図20】画素の一例を示す上面図。
図21】画素の一例を示す上面図。
図22】画素の配置を説明する図と表示素子の表示領域の配置を説明する図。
図23】画素の配置を説明する図と表示素子の表示領域の配置を説明する図。
図24】表示装置の一例を示す斜視図。
図25】表示装置の一例を示す上面図。
図26】表示装置の一例を示す断面図。
図27】表示装置の一例を示す断面図。
図28】表示パネルの一例を示す上面図及び断面図。
図29】表示パネルの一例を示す上面図及び断面図。
図30】表示パネルの一例を示す上面図及び断面図。
図31】表示装置の一例を示す断面図。
図32】表示パネルの作製方法の一例を示す断面図。
図33】表示パネルの作製方法の一例を示す断面図。
図34】表示パネルの一例を示す断面図。
図35】表示パネルの一例を示す断面図。
図36】タッチパネルの一例を示す斜視図。
図37】タッチパネルの一例を示す断面図。
図38】タッチパネルの一例を示す断面図、並びに、トランジスタの上面図及び断面図。
図39】タッチパネルの一例を示す断面図。
図40】タッチパネルの一例を示す断面図。
図41】タッチパネルの一例を示す断面図。
図42】タッチパネルの一例を示す斜視図。
図43】タッチパネルの一例を示す断面図。
図44】タッチパネルの一例を示す断面図。
図45】電子機器及び照明装置の一例を示す図。
図46】電子機器の一例を示す図。
図47】表示装置及び電子機器の使用例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し
得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の
記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0039】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同
一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の
機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0040】
また、図面において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際
の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ず
しも、図面に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
【0041】
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、又は、状況に応じ
て、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」
という用語に変更することが可能である。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「
絶縁層」という用語に変更することが可能である。
【0042】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図1図27を用いて説明する。
【0043】
複数の表示パネルを1以上の方向(例えば、一列又はマトリクス状等)に並べることで、
広い表示領域を有する表示装置を作製することができる。
【0044】
複数の表示パネルを用いて大型の表示装置を作製する場合、1つの表示パネルの大きさは
大型である必要がない。したがって、該表示パネルを作製するための製造装置を大型化し
なくてもよく、省スペース化が可能である。また、中小型の表示パネルの製造装置を用い
ることができ、表示装置の大型化のために新規な製造装置を利用しなくてもよいため、製
造コストを抑えることができる。また、表示パネルの大型化に伴う歩留まりの低下を抑制
できる。
【0045】
表示パネルの大きさが同じである場合、1つの表示パネルを有する表示装置に比べ、複数
の表示パネルを有する表示装置の方が、表示領域が広く、一度に表示できる情報量が多い
等の効果を有する。
【0046】
しかし、各表示パネルは表示領域を囲むように非表示領域を有する。したがって、例えば
、複数の表示パネルの出力画像を合わせて一つの画像を表示する場合、当該一つの画像は
、表示装置の使用者にとって分離したように視認されてしまう。
【0047】
各表示パネルの非表示領域を狭くする(狭額縁な表示パネルを用いる)ことで、各表示パ
ネルの表示が分離して見えることを抑制できるが、表示パネルの非表示領域を完全になく
すことは困難である。
【0048】
また、表示パネルの非表示領域の面積が狭いと、表示パネルの端部と表示パネル内の素子
との距離が短くなり、表示パネルの外部から侵入する不純物によって、素子が劣化しやす
くなる場合がある。
【0049】
そこで、本発明の一態様では、複数の表示パネルの一部が重なるように配置する。重ねた
2つの表示パネルのうち、少なくとも表示面側(上側)に位置する表示パネルは、可視光
を透過する領域を表示領域と隣接して有する。本発明の一態様では、下側に配置される表
示パネルの表示領域と、上側に配置される表示パネルの可視光を透過する領域とが重なる
。したがって、重ねた2つの表示パネルの表示領域の間の非表示領域を縮小すること、さ
らには無くすことができる。これにより、使用者から表示パネルの継ぎ目が認識されにく
い、大型の表示装置を実現することができる。
【0050】
上側に位置する表示パネルの非表示領域の少なくとも一部は、可視光を透過する領域であ
り、下側に位置する表示パネルの表示領域と重ねることができる。また、下側に位置する
表示パネルの非表示領域の少なくとも一部は、上側に位置する表示パネルの表示領域、又
は可視光を遮る領域と重ねることができる。これらの部分については、表示装置の狭額縁
化(表示領域以外の面積の縮小化)に影響しないため、面積の縮小化をしなくてもよい。
【0051】
表示パネルの非表示領域が広いと、表示パネルの端部と表示パネル内の素子との距離が長
くなり、表示パネルの外部から侵入する不純物によって、素子が劣化することを抑制でき
る。例えば、表示素子として有機EL素子を用いる場合は、表示パネルの端部と有機EL
素子との距離を長くするほど、表示パネルの外部から水分又は酸素等の不純物が有機EL
素子に侵入しにくくなる(又は到達しにくくなる)。本発明の一態様の表示装置では、表
示パネルの非表示領域の面積を十分に確保できるため、有機EL素子等を用いた表示パネ
ルを適用しても、信頼性が高い大型の表示装置を実現できる。
【0052】
ここで、2つの表示パネルを重ねて配置した後に、2つの表示パネルの相対的な位置がず
れる場合がある。また、表示パネルの表示領域に設けられる画素の密度が高いほど、位置
合わせに高い精度が求められるため、2つの表示パネルを重ねて配置する際に、表示パネ
ルが所定の位置からずれやすくなる。
【0053】
このとき、2つの表示パネルの相対的な位置が、2つの表示パネルが離れる方向にずれる
と、下側に配置された表示パネルの非表示領域が、上側に配置された表示パネルの可視光
を透過する領域と重なる。つまり、表示装置では、2つの表示パネルの表示領域の間に非
表示領域が形成されてしまう。例えば、表示領域の近傍に有する駆動回路又は配線等が、
表示装置の使用者に視認されやすくなる。すると、2つの表示パネルの出力画像を合わせ
て一つの画像を表示する場合に、使用者は、当該一つの画像が分離されたように見えてし
まう。
【0054】
そこで、本発明の一態様では、下側に配置される表示パネルにおいて、表示領域と、可視
光を遮る領域と、の間に、余分に画素を設ける(ダミー画素を設ける、ともいえる)。ダ
ミー画素は、表示領域においてダミー画素に最も近い画素と同じ色である。ダミー画素に
供給されるゲート信号及びソース信号は、表示領域においてダミー画素に最も近い画素に
供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。2つの表示パネルが離れる方向にずれる
と、下側に配置された表示パネルのダミー画素が、上側に配置される表示パネルの可視光
を透過する領域と重なる。これらダミー画素を用いて表示を行うことで、2つの表示パネ
ルが離れる方向に位置ずれが生じていても、表示装置において、重ねた2つの表示パネル
の表示領域の間に非表示領域が形成されることを抑制できる。これにより、使用者から表
示パネルの継ぎ目が認識されにくい、大型の表示装置を実現することができる。
【0055】
または、本発明の一態様では、下側に配置される表示パネルにおいて、可視光を遮る領域
と隣接する画素が有する表示素子の面積(表示素子の表示領域の面積ともいえる)を、他
の画素が有する表示素子の面積に比べて大きくする。2つの表示パネルが離れる方向にず
れると、下側に配置された表示パネルの、可視光を遮る領域と隣接する画素が、上側に配
置される表示パネルの可視光を透過する領域と重なる面積は大きくなる。位置ずれが生じ
ても、重ねた2つの表示パネルの表示領域の間に非表示領域が形成されることを抑制でき
る。これにより、使用者から表示パネルの継ぎ目が認識されにくい、大型の表示装置を実
現することができる。
【0056】
以下では、本発明の一態様の表示パネル及び表示装置の具体例を説明する。
【0057】
<構成例A>
図1(A)に、表示パネル100の上面図を示す。
【0058】
図1(A)に示す表示パネル100は、表示領域101、表示領域109、及び領域10
2を有する。ここで、領域102は、表示パネル100の上面図における、表示領域10
1と表示領域109とを除いた部分を指す。領域102は、非表示領域と呼ぶこともでき
る。
【0059】
領域102は、可視光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120を有する。可視
光を透過する領域110は、表示領域101と隣接する。表示領域109は、表示領域1
01と可視光を遮る領域120との間に位置し、双方に隣接する。表示領域109、可視
光を透過する領域110、及び可視光を遮る領域120は、それぞれ、表示領域101の
外周の一部に沿って設けることができる。
【0060】
図1(A)に示す表示パネル100では、表示領域109が、表示領域101の1辺に沿
って配置されている。表示パネル100には、表示領域109を、表示領域101の1辺
以上に沿って配置することができる。
【0061】
図1(A)に示す表示パネル100では、可視光を透過する領域110が、表示領域10
1の1辺に沿って配置されている。表示パネル100には、可視光を透過する領域110
を、表示領域101の1辺以上に沿って配置することができる。可視光を透過する領域1
10は、図1(A)に示すように、表示領域101と接して、表示パネル100の端部に
まで設けられていることが好ましい。
【0062】
表示領域101の対向する2辺のうち、一方の辺に沿って、可視光を透過する領域110
が配置され、他方の辺に沿って、表示領域109が配置される。
【0063】
図1(A)に示す表示パネル100では、可視光を遮る領域120が、表示領域101の
2辺に沿って配置されている。表示パネル100には、可視光を遮る領域120を、表示
パネル100の端部近傍にまで設けることができる。
【0064】
なお、図1(A)に示す領域102のうち、可視光を透過する領域110及び可視光を遮
る領域120以外の領域における、可視光の透過性は問わない。
【0065】
表示領域101は、マトリクス状に配置された複数の画素を含み、画像を表示することが
できる。各画素には1つ以上の表示素子が設けられている。表示素子としては、例えば、
EL素子などの発光素子、電気泳動素子、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル
・システム)を用いた表示素子、又は液晶素子等を用いることができる。本実施の形態で
は、主に、EL素子を用いる場合について説明する。
【0066】
表示領域109は、1以上の方向に配置された複数の画素を含み、画像を表示することが
できる。各画素には1つ以上の表示素子が設けられている。表示領域109には、表示領
域101と同様の表示素子を用いることができる。なお、表示領域109はダミー画素を
有する、ということもできる。
【0067】
可視光を透過する領域110には、可視光を透過する材料を用いる。可視光を透過する領
域110は、例えば、表示パネル100を構成する基板、及び接着層等を含む。可視光を
透過する領域110の可視光の透過率が高いほど、下に重なる表示パネルの光取り出し効
率を高められるため、好ましい。可視光を透過する領域110において、波長450nm
以上700nm以下の範囲の光の透過率の平均値は70%以上であると好ましく、80%
以上であるとより好ましく、90%以上であるとさらに好ましい。
【0068】
可視光を遮る領域120には、例えば、表示領域101に含まれる画素(具体的には、ト
ランジスタ又は表示素子等)に電気的に接続する配線が設けられている。また、このよう
な配線に加え、画素を駆動するための駆動回路(走査線駆動回路又は信号線駆動回路等)
を設けることができる。
【0069】
表示パネルは、走査線駆動回路及び信号線駆動回路のうち少なくとも一方を有することが
できる。または、表示パネルは、走査線駆動回路及び信号線駆動回路の双方を有さない構
成とすることができる。例えば、走査線駆動回路及び信号線駆動回路のうち少なくとも一
方として機能する集積回路(IC)を、表示パネルに電気的に接続させることができる。
表示パネルと、ICと、を有する表示装置を作製することができる。ICは、COG(C
hip On Glass)方式又はCOF(Chip On Film)方式により表
示パネルに実装することができる。または、ICが実装されたフレキシブルプリント回路
基板(Flexible printed circuit、以下FPCと記す)、TA
B(Tape Automated Bonding)、又はTCP(Tape Car
rier Package)等を表示装置に用いることができる。
【0070】
可視光を遮る領域120には、FPC等と電気的に接続する端子(接続端子ともいう)、
及び当該端子と電気的に接続する配線等を含む。なお、端子及び配線等が、可視光を透過
する場合には、これら端子及び配線等を、可視光を透過する領域110にまで延在するよ
うに設けることができる。
【0071】
ここで、図1(A)に示す可視光を透過する領域110の幅W1は、0.1mm以上15
0mm以下であると好ましく、0.5mm以上100mm以下がより好ましく、1mm以
上50mm以下がさらに好ましい。可視光を透過する領域110の幅W1が表示パネルに
よって異なる場合、又は1つの表示パネルの中でも場所によって異なる場合には、最も短
い長さが上記の範囲であると好ましい。可視光を透過する領域110は封止領域としての
機能を有するため、可視光を透過する領域110の幅W1が大きいほど表示パネル100
の端部と表示領域101との距離を長くすることができ、外部から水などの不純物が表示
領域101にまで侵入することを抑制することが可能となる。なお、可視光を透過する領
域110の幅W1は、表示領域101から表示パネル100の端部までの最短距離に相当
する場合がある。
【0072】
例えば、表示素子として有機EL素子を用いた場合には可視光を透過する領域110の幅
W1を0.5mm以上とすることで、有機EL素子の劣化を効果的に抑制することができ
、信頼性を高めることができる。なお、可視光を透過する領域110以外の部分において
も、表示領域101の端部と表示パネル100の端部との距離が上述の範囲になるように
設定することが好ましい。
【0073】
図1(A)に示す表示領域109の幅W2は、0.1mm以上5mm以下であると好まし
く、0.5mm以上5mm以下がより好ましく、1mm以上5mm以下がさらに好ましい
。表示領域109の幅W2が大きいほど、2つの表示パネルを重ねる際の位置ずれの許容
範囲が広がり好ましい。なお、1つの画素の幅が5mmよりも大きい場合は、表示領域1
09の幅W2も、5mmより大きくすることができる。
【0074】
表示領域109の幅W2が表示パネルによって異なる場合、又は1つの表示パネルの中で
も場所によって異なる場合には、最も短い長さを幅W2とすることができる。
【0075】
図1(B)、(C)に、図1(A)における領域P1の拡大図の一例をそれぞれ示す。
【0076】
図1(B)、(C)に示すように、表示領域101には、複数の画素141がマトリクス
状に配置されている。赤色、緑色、青色の3色を用いてフルカラー表示が可能な表示パネ
ル100とする場合、複数の画素141は、それぞれ、上記3色のうちいずれかの副画素
に対応する。また、上記3色に加えて白色又は黄色等の副画素を設けることもできる。
【0077】
本実施の形態では、表示領域101に、画素141がm行n列(m、nはそれぞれ独立に
2以上の整数)に配設されている場合を例に挙げて説明する。表示領域109は、画素1
49を有する。なお、a行b列目の画素を説明する際には、符号の後に(a,b)を付記
する。
【0078】
本実施の形態では、図面の横方向を行方向、縦方向を列方向として説明するが、これに限
定されず、行方向と列方向は入れ替えることができる。本発明の一態様において、信号線
方向と走査線方向のどちらを行方向としても構わない。また、本実施の形態では、最も下
の行を1行目とし、最も左の列を1列目として説明するが、これに限定されず、最も上の
行を1行目とする、又は最も右の列を1列目とすることもできる。
【0079】
図1(B)、(C)では、n列目の画素141(すなわち、表示領域101の最も端の列
の画素141)に隣接して、列方向に画素149が設けられている。画素149は、1列
以上設けることができる。図1(B)では、画素149を1列有する例を示す。図1(C
)では、画素149を2列有する例を示す。
【0080】
画素149が複数行又は複数列設けられていると、2つの表示パネルを重ねる際の位置ず
れの許容範囲が広がり好ましい。
【0081】
図1(B)では、画素141(i,n)(iは、1以上m以下の整数)の左隣には、画素
141(i,n-1)が位置し、右隣には、画素149(i,n+1)が位置している。
同様に、画素141(i+1,n)の左隣には、画素141(i+1,n-1)が位置し
、右隣には、画素149(i+1,n+1)が位置している。
【0082】
図1(C)では、画素141(i,n)の右隣には、画素149(i,n+1)が位置し
、画素149(i,n+1)の右隣には、画素149(i,n+2)が位置している。同
様に、画素141(i+1,n)の右隣には、画素149(i+1,n+1)が位置し、
画素149(i+1,n+1)の右隣には、画素149(i+1,n+2)が位置してい
る。
【0083】
i行目の画素149は、i行n列目の画素141と同じ色である。そして、i行目の画素
149に供給されるゲート信号及びソース信号は、i行n列目の画素141に供給される
ゲート信号及びソース信号と等しい。これにより、i行目の画素149は、i行n列目の
画素141と同じ色の光を、同じタイミング、かつ、同程度の輝度で出力する。したがっ
て、重ねられた2つの表示パネルに位置ずれが生じていても、2つの表示パネルの境界で
画像が途切れて見えることを抑制できる。例えば、図1(B)において、画素149(i
,n+1)は、画素141(i,n)と同じ色である。そして、画素149(i,n+1
)に供給されるゲート信号及びソース信号は、画素141(i,n)に供給されるゲート
信号及びソース信号と等しい。図1(C)において、画素149(i,n+1)及び画素
149(i,n+2)は、画素141(i,n)と同じ色である。画素149(i,n+
1)及び画素149(i,n+2)に供給されるゲート信号及びソース信号は、画素14
1(i,n)に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。
【0084】
図2(A)に、表示装置10の上面図を示す。本発明の一態様の表示装置は、1以上の方
向に並べて配置された複数の表示パネルを有する。図2(A)に示す表示装置10は、図
1(A)に示す表示パネル100を2つ有する。具体的には、表示装置10は、表示パネ
ル100a及び表示パネル100bを有する。
【0085】
なお、本実施の形態では、各々の表示パネル同士、各々の表示パネルに含まれる構成要素
同士、又は各々の表示パネルに関連する構成要素同士を区別するために、符号の後にアル
ファベットを付記して説明する。特に説明のない限り、最も下側(表示面側とは反対側)
に配置される表示パネル又は構成要素に対して「a」を付記し、その上側に配置される一
以上の表示パネル及びその構成要素に対しては、下側から順に「b」、「c」、とアルフ
ァベット順に付記することとする。
【0086】
表示装置10では、表示パネル100bにFPC112bが接続されている例を示す。表
示パネル100bには、FPC112bを介して、IC115bが電気的に接続されてい
る。表示パネル100aにも同様に、FPCを介してICが電気的に接続されている。
【0087】
表示パネル100aは、表示領域101a、表示領域109a、及び領域102aを有す
る。領域102aは、可視光を遮る領域120aを有する。領域102aは、可視光を透
過する領域110aを有していてもよい。例えば、表示パネル100aの下側にさらに表
示パネルを配置する場合、領域102aは、可視光を透過する領域110aを有すること
が好ましい。
【0088】
表示パネル100bは、表示領域101b及び領域102bを有する。領域102bは、
可視光を透過する領域110b及び可視光を遮る領域120bを有する。表示パネル10
0bは、表示領域109bを有していてもよい。例えば、表示パネル100bの上側にさ
らに表示パネルを配置する場合、表示パネル100bは、表示領域109bを有すること
が好ましい。
【0089】
表示パネル100bは、その一部が表示パネル100aの上側(表示面側)に重ねて配置
されている。具体的には、表示パネル100aの表示領域101a上に表示パネル100
bの可視光を透過する領域110bが重なるように配置されている。また、表示パネル1
00aの表示領域101a上に表示パネル100bの可視光を遮る領域120bが重なら
ないように配置されている。また、表示パネル100aの可視光を遮る領域120a上に
表示パネル100bの表示領域101bが重なるように配置されている。
【0090】
表示領域101a上には可視光を透過する領域110bが重なるため、表示パネル100
bが表示パネル100aの表示面上に重なっていても、表示装置10の使用者は、表示領
域101aの表示全体を視認することが可能となる。
【0091】
また、可視光を遮る領域120aの上側に、表示パネル100bの表示領域101bが重
なることで、表示領域101a及び表示領域101bの間に非表示領域が存在しない。し
たがって、表示領域101a、101bが継ぎ目なく配置された領域を表示装置10の表
示領域13とすることが可能となる。
【0092】
図2(B)に、図2(A)における領域Q1の拡大図の一例を示す。
【0093】
図2(B)では、一例として、表示パネル100aが有するn-2列目、n-1列目、及
びn列目の画素141aに、可視光を透過する領域110bが重なっている場合を示す。
【0094】
図2(B)では、表示パネル100aにおける、最も表示パネル100b側の列であるn
列目の画素141aと、表示パネル100bにおける、最も表示パネル100a側の列で
ある1列目の画素141bとが、隣接している。すなわち、図2(B)は、表示パネル1
00aと表示パネル100bとがずれることなく重なった、理想的な状態を示している。
【0095】
図2(A)、(B)に示すように表示パネル100aと表示パネル100bを重ねると、
表示装置10の使用者は、2つの表示パネルの境界近傍に可視光を遮る領域が見えない。
したがって、使用者には、表示パネルの継ぎ目が視認されにくい。
【0096】
次に、図2(A)の状態から、表示パネル100aが、表示パネル100bから離れる方
向にずれた場合の表示装置10の上面図を図3(A)に示す。図3(B)に、図3(A)
における領域Q2の拡大図の一例を示す。
【0097】
図3(A)では、表示パネル100aの表示領域101a及び表示領域109a上に、表
示パネル100bの可視光を透過する領域110bが重なっている。
【0098】
前述の通り、表示パネル100aは、表示領域101aと可視光を遮る領域120aの間
に、表示領域109aを有する。したがって、表示パネル100aが、表示パネル100
bから離れる方向にずれた場合に、可視光を遮る領域120a上に可視光を透過する領域
110bが重なることを抑制できる。つまり、使用者から、表示パネルの継ぎ目が視認さ
れやすくなることを抑制できる。
【0099】
図3(B)では、図2(B)において隣接していた、n列目の画素141aと、1列目の
画素141bとの間に、画素149aの一部が位置する。例えば、画素141a(i,n
)と画素141b(i,1)との間には、画素149(i,n+1)が位置している。
【0100】
図3(A)、(B)に示すように表示パネル100aと表示パネル100bを重ねると、
表示装置10の使用者には、2つの表示パネルの境界近傍に、表示領域109aの少なく
とも一部が見える。
【0101】
前述の通り、i行目の画素149aは、i行n列目の画素141aと同じ色である。さら
に、i行目の画素149aに供給されるゲート信号及びソース信号は、i行n列目の画素
141aに供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。これにより、i行目の画素1
49aは、i行n列目の画素141aと同じ色の光を、同じタイミング、かつ、同程度の
輝度で出力する。したがって、表示パネルの位置ずれにより表示領域101aと表示領域
101bの間で画像が途切れて見えることを抑制できる。
【0102】
<構成例B>
図4(A)に、図1(A)とは異なる表示パネル100の上面図を示す。図4(A)に示
す表示パネル100は、表示領域109を有さない点で、図1(A)の構成と異なる。な
お、図1(A)と同様の構成については、説明を省略する。
【0103】
表示パネル100は、表示領域101及び領域102を有する。
【0104】
領域102は、可視光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120を有する。可視
光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120は、それぞれ、表示領域101と隣
接する。
【0105】
図4(B)に、図4(A)における領域P2の拡大図の一例を示す。
【0106】
図4(B)では、n列目の画素141の面積が、n-1列目の画素141の面積に比べて
大きい。例えば、画素141(i,n)の面積は、画素141(i,n-1)の面積より
も大きい。
【0107】
本発明の一態様では、n列目の画素141が有する表示素子の面積を、n-1列目の画素
141が有する表示素子の面積よりも大きくする。n列目の画素141が有する表示素子
の面積が大きいほど、2つの表示パネルを重ねる際の位置ずれの許容範囲が広がり好まし
い。
【0108】
ここで、画素が、表示素子として発光素子を有する場合、画素は、発光素子に流れる電流
を制御する駆動トランジスタを有する構成とすることができる。該駆動トランジスタのソ
ース又はドレインは、発光素子に接続される。
【0109】
図4(B)において、n列目の画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給され
る電位は、n-1列目の画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位
よりも高いことが好ましい。これにより、n-1列目の画素141とn列目の画素141
の単位面積当たりの明るさの差を抑制することができる。
【0110】
または、図4(B)において、n列目の画素141が有する駆動トランジスタは、n-1
列目の画素141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好
ましい。これにより、n-1列目の画素141とn列目の画素141の単位面積当たりの
明るさの差を抑制することができる。例えば、他よりも大きな電流を流したいトランジス
タをデュアルゲート型とし、他のトランジスタをシングルゲート型とすることができる。
例えば、他よりも大きな電流を流したいトランジスタのチャネル長(L)とチャネル幅(
W)の比W/Lを、他のトランジスタのW/Lよりも大きくすることができる。
【0111】
2枚の表示パネル100a、100bを重ねる場合、下側の表示パネル100aが有する
n列目の画素141aは、n-1列目の画素141aと同じ面積分、上側の表示パネル1
00bの可視光を透過する領域110bと重なることが好ましい。このとき、表示パネル
100aが有するn列目の画素141aの一部は、表示パネル100bの表示領域101
bと重なる。
【0112】
図4(C)に示すように、2つの表示パネルが互いに重なる領域が狭くなるほど、表示パ
ネル100aのn列目の画素141aが、表示パネル100bの可視光を透過する領域1
10bと重なる面積は大きくなる。2つの表示パネルが離れる方向にずれても、表示領域
101aと表示領域101bが離れることを抑制できる。したがって、表示パネルの位置
ずれによって画像が途切れて見えることを抑制できる。
【0113】
<構成例C>
図5(A)に、図1(B)の変形例を示す。図5(B)に、図3(B)の変形例を示す。
【0114】
図5(A)では、画素149の面積が、n列目の画素141の面積に比べて大きい。例え
ば、画素149(i,n+1)の面積は、画素141(i,n)の面積よりも大きい。
【0115】
本発明の一態様では、画素149が有する表示素子の面積を、n列目の画素141が有す
る表示素子の面積よりも大きくする。画素149が有する表示素子の面積が大きいほど、
2つの表示パネルを重ねる際の位置ずれの許容範囲が広がり好ましい。
【0116】
ここで、画素が、表示素子として発光素子を有する場合、図5(A)において、画素14
9が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位は、n列目の画素141が有する
駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高いことが好ましい。または、図5
A)において、画素149が有する駆動トランジスタは、n列目の画素141が有する駆
動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好ましい。これにより、画素1
49とn列目の画素141の単位面積当たりの明るさの差を抑制することができる。
【0117】
図5(B)に示すように、2つの表示パネルが互いに重なる領域が狭くなるほど、表示パ
ネル100aの画素149aが、表示パネル100bの可視光を透過する領域110bと
重なる面積は大きくなる。表示パネルの位置ずれにより表示領域101aと表示領域10
1bの間で画像が途切れて見えることを、表示領域109aで表示を行うことによって抑
制できる。
【0118】
<構成例D>
図6(A)に、図1(A)とは異なる表示パネル100の上面図を示す。なお、図1(A
)と同様の構成については、説明を省略する。
【0119】
図6(A)に示す表示パネル100は、表示領域101、表示領域109、及び領域10
2を有する。
【0120】
領域102は、可視光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120を有する。可視
光を透過する領域110は、表示領域101と隣接する。表示領域109は、表示領域1
01と可視光を遮る領域120との間に位置し、双方に隣接する。
【0121】
図6(A)に示す表示パネル100では、表示領域109が、表示領域101の2辺に沿
って配置されている。図6(A)では、表示領域109の幅W2が2辺で等しい場合を例
示したが、辺によって幅W2が異なっていてもよい。
【0122】
図6(A)に示す表示パネル100では、可視光を透過する領域110が、表示領域10
1の2辺に沿って配置されている。図6(A)では、可視光を透過する領域110の幅W
1が2辺で等しい場合を例示したが、辺によって幅W1が異なっていてもよい。
【0123】
図6(A)に示す表示パネル100では、可視光を遮る領域120が、表示領域101の
2辺に沿って配置されている。
【0124】
図6(B)、(C)に、図6(A)における領域P3の拡大図の一例をそれぞれ示す。
【0125】
図6(B)では、m行目及びn列目の画素141に隣接して、行方向及び列方向に1列ず
つ画素149が設けられている。図6(B)では、画素141(m,n)の左隣には、画
素141(m,n-1)が位置し、右隣には、画素149(m,n+1)が位置している
。さらに、画素141(m,n)の上隣には、画素149(m+1,n)が位置し、下隣
には、画素141(m-1,n)が位置している。
【0126】
さらに、図6(B)では、画素141(m,n)の斜め右上に、画素149(m+1,n
+1)が設けられている。つまり、表示領域101と表示領域109は、合わせて、m+
1行n+1列の画素を有する。
【0127】
図6(C)では、表示領域101と表示領域109は、合わせて、m+2行n+2列の画
素を有する。図6(C)では、画素141(m,n)の右隣には、画素149(m,n+
1)が位置し、画素149(m,n+1)の右隣には、画素149(m,n+2)が位置
している。さらに、画素141(m,n)の上隣には、画素149(m+1,n)が位置
し、画素149(m+1,n)の上隣には、画素149(m+2,n)が位置している。
図6(C)では、画素141(m,n)の斜め右上に、画素149(m+1,n+1)が
設けられ、画素149(m+1,n+1)の斜め右上に、画素149(m+2,n+2)
が設けられている。
【0128】
なお、画素149の行方向の数と列方向の数は、異なっていてもよい。画素141の幅が
行方向と列方向とで異なる場合には、画素141の短辺方向に、画素141の長辺方向よ
りも多くの画素149を設けることが好ましい。
【0129】
i行(iは、1以上m以下の整数)目の画素149は、i行n列目の画素141と同じ色
である。i行目の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号は、i行n列目の画
素141に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。これにより、i行目の画素1
49は、i行n列目の画素141と同じ色の光を、同じタイミング、かつ、同程度の輝度
で出力する。
【0130】
j列(jは、1以上n以下の整数)目の画素149は、m行j列目の画素141と同じ色
である。j列目の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号は、m行j列目の画
素141に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。これにより、j列目の画素1
49は、m行j列目の画素141と同じ色の光を、同じタイミング、かつ、同程度の輝度
で出力する。
【0131】
m+1行以降かつn+1列以降の画素149は、画素141(m,n)と同じ色である。
m+1行以降かつn+1列以降の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号は、
画素141(m,n)に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。これにより、m
+1行以降かつn+1列以降の画素149は、画素141(m,n)と同じ色の光を、同
じタイミング、かつ、同程度の輝度で出力する。
【0132】
これにより、行方向又は列方向に重ねられた2つの表示パネルに位置ずれが生じていても
、2つの表示パネルの境界で画像が途切れて見えることを抑制できる。
【0133】
例えば、図6(B)において、画素149(m+1,n-1)は、画素141(m,n-
1)と同じ色である。そして、画素149(m+1,n-1)に供給されるゲート信号及
びソース信号は、画素141(m,n-1)に供給されるゲート信号及びソース信号と等
しい。図6(C)において、画素149(m+1,n)及び画素149(m+2,n)は
、画素141(m,n)と同じ色である。そして、画素149(m+1,n)及び画素1
49(m+2,n)に供給されるゲート信号及びソース信号は、画素141(m,n)に
供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。
【0134】
図7(A)に、図6(A)に示す表示パネル100を4つ有する表示装置10を示す。具
体的には、表示装置10は、表示パネル100a、100b、100c、100dを有す
る。
【0135】
図7(A)において、表示パネル100a、100bの短辺同士が重なり、表示領域10
1aの一部と、可視光を透過する領域110bの一部が重なっている。また、表示パネル
100a、100cの長辺同士が重なり、表示領域101aの一部と、可視光を透過する
領域110cの一部が重なっている。
【0136】
図7(A)において、表示領域101bの一部は、可視光を透過する領域110cの一部
、及び可視光を透過する領域110dの一部と重なっている。また、表示領域101cの
一部は、可視光を透過する領域110dの一部と重なっている。
【0137】
したがって、図7(A)に示すように、表示領域101a~101dが継ぎ目なく配置さ
れた領域を表示装置10の表示領域13とすることが可能となる。
【0138】
図7(B)に、図7(A)における領域Q3の拡大図の一例を示す。
【0139】
図7(B)では、一例として、表示パネル100aが有するn-2列目、n-1列目、及
びn列目の画素141aに、可視光を透過する領域110b、110dが重なっており、
表示パネル100aが有するm-2列目、m-1列目、及びm列目の画素141aに、可
視光を透過する領域110c、110dが重なっている場合を示す。
【0140】
図7(B)では、表示パネル100aにおける、最も表示パネル100b側の列であるn
列目の画素141aと、表示パネル100bにおける、最も表示パネル100a側の列で
ある1列目の画素141bとが、隣接している。また、表示パネル100aにおける、最
も表示パネル100c側の行であるm行目の画素141aと、表示パネル100cにおけ
る、最も表示パネル100a側の行である1行目の画素141cとが、隣接している。ま
た、表示パネル100cにおける、最も表示パネル100d側の列であるn列目の画素1
41cと、表示パネル100dにおける、最も表示パネル100c側の列である1列目の
画素141dとが、隣接している。また、表示パネル100bにおける、最も表示パネル
100d側の行であるm行目の画素141bと、表示パネル100dにおける、最も表示
パネル100b側の行である1行目の画素141dとが、隣接している。すなわち、図7
(B)は、4枚の表示パネル100がずれることなく重なった、理想的な状態を示してい
る。
【0141】
図7(A)、(B)に示すように4つの表示パネルを重ねると、表示装置10の使用者は
、2つの表示パネルの境界近傍に可視光を遮る領域が見えない。したがって、使用者には
、表示パネルの継ぎ目が視認されにくい。
【0142】
次に、図7(A)の状態から、表示パネル100aが、表示パネル100b~100dか
ら離れる方向にずれた場合の表示装置10の上面図を図8(A)に示す。図8(B)に、
図8(A)における領域Q4の拡大図の一例を示す。
【0143】
図8(A)では、表示パネル100aの表示領域101a及び表示領域109a上に、表
示パネル100bの可視光を透過する領域110b~110dが重なっている。
【0144】
前述の通り、表示パネル100aは、表示領域101aと可視光を遮る領域120aの間
に、表示領域109aを有する。したがって、表示パネル100aが、表示パネル100
b~100dから離れる方向にずれた場合に、可視光を遮る領域120a上に可視光を透
過する領域110b~110dが重なることを抑制できる。つまり、使用者から、表示パ
ネルの継ぎ目が視認されやすくなることを抑制できる。
【0145】
図8(B)では、図7(B)において隣接していた、表示パネル100aのn列目の画素
141aと、表示パネル100bの1列目の画素141bとの間に、表示パネル100a
の画素149aの一部が位置する。同様に、表示パネル100aのm行目の画素141a
と、表示パネル100cの1行目の画素141cとの間に、表示パネル100aの画素1
49aの一部が位置する。さらに、表示パネル100aの画素141a(m,n)の斜め
右上、かつ、表示パネル100dの画素141d(1,1)の斜め左下の位置に、表示パ
ネル100aの画素149aの一部が存在する。
【0146】
図8(A)、(B)に示すように4つの表示パネルを重ねると、表示装置10の使用者に
は、表示パネル100b~100dが有する可視光を透過する領域110を介して、表示
パネル100aの表示領域109aの少なくとも一部が見える。
【0147】
前述の通り、i行目の画素149は、i行n列目の画素141と同じ色であり、j列目の
画素149は、m行j列目の画素141と同じ色である。そして、i行目の画素149に
供給されるゲート信号及びソース信号は、i行n列目の画素141に供給されるゲート信
号及びソース信号と等しく、j行目の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号
は、m行j列目の画素141に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。さらに、
m+1行以降かつn+1列以降の画素149は、画素141(m,n)と同じ色である。
そして、m+1行以降かつn+1列以降の画素149に供給されるゲート信号及びソース
信号は、画素141(m,n)に供給されるゲート信号及びソース信号と等しい。これに
より、画素149は、隣接した画素141と同じ色の光を、同じタイミング、かつ、同程
度の輝度で出力する。したがって、行方向又は列方向に重ねられた2つの表示パネルに位
置ずれが生じていても、2つの表示パネルの境界で画像が途切れて見えることを抑制でき
る。
【0148】
<構成例E>
図9(A)に、図6(A)とは異なる表示パネル100の上面図を示す。図9(A)に示
す表示パネル100は、表示領域109を有さない点で、図6(A)の構成と異なる。な
お、図6(A)と同様の構成については、説明を省略する。
【0149】
表示パネル100は、表示領域101及び領域102を有する。
【0150】
領域102は、可視光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120を有する。可視
光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120は、それぞれ、表示領域101と隣
接する。
【0151】
図9(B)に、図9(A)における領域P4の拡大図の一例を示す。
【0152】
図9(B)では、n列目の画素141の面積が、n-1列目の画素141の面積に比べて
大きい。例えば、画素141(m-1,n)の面積は、画素141(m-1,n-1)の
面積よりも大きい。同様に、m行目の画素141の面積は、m-1行目の画素141の面
積に比べて大きい。例えば、画素141(m,n-1)の面積は、画素141(m-1,
n-1)の面積よりも大きい。さらに、画素141(m,n)の面積は、画素141(m
-1,n-1)の面積よりも大きい。
【0153】
本発明の一態様では、n列目の画素141が有する表示素子の面積を、n-1列目の画素
141が有する表示素子の面積よりも大きくする。同様に、m行目の画素141が有する
表示素子の面積を、m-1行目の画素141が有する表示素子の面積よりも大きくする。
また、画素141(m,n)が有する表示素子の面積を、画素141(m-1,n-1)
が有する表示素子の面積よりも大きくする。これにより、行方向又は列方向に重ねられた
2つの表示パネルの位置ずれの許容範囲を広げることができる。
【0154】
画素が、表示素子として発光素子を有する場合、図9(B)において、n列目の画素14
1が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位は、n-1列目の画素141が有
する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高いことが好ましい。同様に、m
行目の画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位は、m-1行目の
画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高いことが好まし
い。また、画素141(m,n)が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位は
、画素141(m-1,n-1)が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よ
りも、高いことが好ましい。
【0155】
または、図9(B)において、n列目の画素141が有する駆動トランジスタは、n-1
列目の画素141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好
ましい。同様に、m行目の画素141が有する駆動トランジスタは、m-1行目の画素1
41が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好ましい。また
、画素141(m,n)が有する駆動トランジスタは、画素141(m-1,n-1)が
有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好ましい。
【0156】
4枚の表示パネルを重ねる場合、最も下側の表示パネル100aが有する、他の画素14
1aよりも面積が大きい画素141aは、他の画素141aと同じ面積分、上側の表示パ
ネル100bの可視光を透過する領域110bと重なることが好ましい。このとき、表示
パネル100aが有する、他の画素141aよりも面積が大きい画素141aの一部は、
表示パネル100b~100dの表示領域101b~101dと重なる。
【0157】
図9(C)に示すように、表示パネル100aが、他の表示パネルから離れる方向にずれ
るほど、表示パネル100aの、他の画素141aよりも面積が大きい画素141aが、
表示パネル100b~100dの可視光を透過する領域110b~110dと重なる面積
は大きくなる。表示パネル100aが他の表示パネルから離れる方向にずれても、表示領
域101aと表示領域101b~101dが離れることを抑制できる。したがって、表示
パネルの位置ずれによって画像が途切れて見えることを抑制できる。
【0158】
<構成例F>
図10(A)に、図6(B)の変形例を示す。図10(B)に、図7(B)の変形例を示
す。
【0159】
図10(A)では、列方向に配設された画素149の面積が、n列目の画素141の面積
に比べて大きい。例えば、画素149(m,n+1)の面積は、画素141(m,n)の
面積よりも大きい。同様に、行方向に配設された画素149の面積が、m行目の画素14
1の面積に比べて大きい。例えば、画素149(m+1,n)の面積は、画素141(m
,n)の面積よりも大きい。さらに、画素149(m+1,n+1)の面積は、画素14
1(m,n)の面積よりも大きい。
【0160】
本発明の一態様では、列方向に配設された画素149が有する表示素子の面積を、n列目
の画素141が有する表示素子の面積よりも大きくする。同様に、行方向に配設された画
素149が有する表示素子の面積を、m行目の画素141が有する表示素子の面積よりも
大きくする。また、画素149(m+1,n+1)が有する表示素子の面積を、画素14
1(m,n)が有する表示素子の面積よりも大きくする。これにより、行方向又は列方向
に重ねられた2つの表示パネルの位置ずれの許容範囲を広げることができる。
【0161】
画素が、表示素子として発光素子を有する場合、図10(A)において、列方向に配設さ
れた画素149が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位は、n列目の画素1
41が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高いことが好ましい。同
様に、行方向に配設された画素149が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電
位は、m行目の画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高
いことが好ましい。また、画素149(m+1,n+1)が有する駆動トランジスタのゲ
ートに供給される電位は、画素141(m,n)が有する駆動トランジスタのゲートに供
給される電位よりも、高いことが好ましい。
【0162】
または、図10(A)において、列方向に配設された画素149が有する駆動トランジス
タは、n列目の画素141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことがで
きると好ましい。同様に、行方向に配設された画素149が有する駆動トランジスタは、
m行目の画素141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると
好ましい。また、画素149(m+1,n+1)が有する駆動トランジスタは、画素14
1(m,n)が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すことができると好まし
い。
【0163】
図10(B)に示すように、表示パネル100aが、他の表示パネルから離れる方向にず
れるほど、表示パネル100aの画素149aが、表示パネル100b~100dの可視
光を透過する領域110b~110dと重なる面積は大きくなる。表示パネルの位置ずれ
により2つの表示領域間で画像が途切れて見えることを、表示領域109aで表示を行う
ことによって抑制できる。
【0164】
<構成例Aの回路図>
構成例Aにおける、i行目の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号と、i行
n列目の画素に供給されるゲート信号及びソース信号とを、等しくする方法の一例を説明
する。
【0165】
図11に、表示領域101、表示領域109、走査線駆動回路GD、及び信号線駆動回路
SDの接続関係を説明する回路図を示す。
【0166】
表示領域101は、画素141を複数有する。表示領域109は、画素149を複数有す
る。画素141及び画素149は、それぞれ、選択トランジスタ70a、駆動トランジス
タ70b、及び発光素子40を有する。
【0167】
画素141(i,j)(iは1以上m以下の整数、jは1以上n以下の整数)には、1つ
の信号線51(j)及び1つの走査線52(i)が電気的に接続されている。信号線51
(j)は、信号線駆動回路SDと電気的に接続されている。走査線52(i)は、走査線
駆動回路GDと電気的に接続されている。
【0168】
画素141(i,j)の選択トランジスタ70aにおいて、ゲートは、走査線52(i)
と電気的に接続され、ソース又はドレインの一方は、信号線51(j)と電気的に接続さ
れ、ソース又はドレインの他方は、駆動トランジスタ70bのゲートと電気的に接続され
る。駆動トランジスタ70bのソース又はドレインの一方は、発光素子40の画素電極と
電気的に接続され、ソース又はドレインの他方には、定電位が与えられる。
【0169】
画素149(i,q)(qはn+1、n+2、又はn+3)には、1つの信号線51(q
)及び1つの走査線52(i)が電気的に接続されている。信号線51(q)は、信号線
駆動回路SDと電気的に接続されている。
【0170】
画素149(i,q)の選択トランジスタ70aにおいて、ゲートは、走査線52(i)
と電気的に接続され、ソース又はドレインの一方は、信号線51(q)と電気的に接続さ
れ、ソース又はドレインの他方は、駆動トランジスタ70bのゲートと電気的に接続され
る。駆動トランジスタ70bのソース又はドレインの一方は、発光素子40の画素電極と
電気的に接続され、ソース又はドレインの他方には、定電位が与えられる。
【0171】
i行目の画素141及びi行目の画素149が有する選択トランジスタ70aのゲートは
、いずれも、走査線52(i)と電気的に接続される。つまり、i行目の画素141に供
給されるゲート信号と、i行目の画素149に供給されるゲート信号と、は、等しい。
【0172】
画素141(i,n)の選択トランジスタ70aのソース又はドレインの一方は、信号線
51(n)と電気的に接続される。画素149(i,q)の選択トランジスタ70aのソ
ース又はドレインの一方は、信号線51(q)と電気的に接続される。信号線駆動回路S
Dが、信号線51(q)と信号線51(n)に同じソース信号を供給することで、画素1
49に供給されるソース信号とn列目の画素141に供給されるソース信号とを、等しく
することができる。
【0173】
図12及び図13に、図11の回路図の変形例を示す。図12は、信号線51(n+1)
に、信号線51(n+2)及び信号線51(n+3)が接続されている点で、図11と異
なる。図13は、信号線51(n)に、信号線51(n+1)、信号線51(n+2)及
び信号線51(n+3)が接続されている点で、図11と異なる。
【0174】
図11において、表示領域109が有する画素149には、全て同じソース信号を供給す
る。そのため、表示領域109に接続される信号線を、それぞれ独立に、信号線駆動回路
SDに接続する構成に限られない。例えば、図12に示すように、表示領域109が有す
る画素149に接続される1つの信号線のみが信号線駆動回路SDに直接接続する構成と
することもできる。
【0175】
信号線駆動回路SDに接続される信号線の本数を減らすことで、図12の構成では、図1
1の構成に比べて、信号線1本あたりの書き込み時間を長くすることができる。
【0176】
図11において、表示領域109が有する画素には、表示領域101のn列目の画素と同
じソース信号を供給する。そのため、図13に示すように、表示領域109が有する画素
149に接続される信号線は、信号線駆動回路SDに直接接続されなくてもよい。
【0177】
図13の構成と、表示領域109を設けない構成とでは、信号線駆動回路SDに接続され
る信号線の本数が変わらない。つまり、表示領域109を有する表示パネルを表示装置に
適用する際に、新規な駆動回路を設計しなくてよい、新規なICを作製しなくてよい、又
は新規な映像データを作成しなくてよいため、製造コストを抑えることができる。
【0178】
図14では、表示領域109を表示領域101のm行目の画素に隣接して設ける場合の例
を示す。
【0179】
画素141(i,j)の構成及び接続関係は、図11と同様である。
【0180】
画素149(p,j)(pはm+1、m+2、又はm+3)には、1つの信号線51(j
)及び1つの走査線52(m)が電気的に接続されている。
【0181】
画素149(p,j)の選択トランジスタ70aにおいて、ゲートは、走査線52(m)
と電気的に接続され、ソース又はドレインの一方は、信号線51(j)と電気的に接続さ
れ、ソース又はドレインの他方は、駆動トランジスタ70bのゲートと電気的に接続され
る。駆動トランジスタ70bのソース又はドレインの一方は、発光素子40の画素電極と
電気的に接続され、ソース又はドレインの他方には、定電位が与えられる。
【0182】
画素141(m,j)と画素149が有する選択トランジスタ70aのゲートは、いずれ
も、走査線52(m)と電気的に接続される。j列目の画素141及びj列目の画素14
9が有する選択トランジスタ70aのソース又はドレインの一方は、信号線51(j)と
電気的に接続される。つまり、j列目の画素141に供給されるゲート信号及びソース信
号と、j列目の画素149に供給されるゲート信号及びソース信号と、は、等しい。
【0183】
本発明の一態様において、表示領域109が有する画素149には、表示領域101のm
行目の画素141と同じゲート信号を供給する。そのため、図14に示すように、表示領
域109が有する画素149に接続される走査線は、走査線駆動回路GDに直接接続され
なくてもよい。
【0184】
図14の構成と、表示領域109を設けない構成とでは、走査線駆動回路GDに接続され
る走査線の本数が変わらない。つまり、表示領域109を有する表示パネルを表示装置に
適用する際に、新規な駆動回路を設計しなくてよい、新規なICを作製しなくてよい、又
は新規な映像データを作成しなくてよいため、製造コストを抑えることができる。
【0185】
図15に、構成例Dにおける、表示領域101、表示領域109、走査線駆動回路GD、
及び信号線駆動回路SDの接続関係を説明する回路図を示す。
【0186】
画素141(i,j)の構成及び接続関係は、図11と同様である。
【0187】
画素149(i,q)(qはn+1、n+2、又はn+3)には、1つの信号線51(n
)及び1つの走査線52(i)が電気的に接続されている。
【0188】
画素149(p,j)(pはm+1、m+2、又はm+3)には、1つの信号線51(j
)及び1つの走査線52(m)が電気的に接続されている。
【0189】
画素149(p,q)(pはm+1、m+2、又はm+3、qは、n+1、n+2、又は
n+3)には、1つの信号線51(n)及び1つの走査線52(m)が電気的に接続され
ている。
【0190】
画素149(p,q)の選択トランジスタ70aにおいて、ゲートは、走査線52(m)
と電気的に接続され、ソース又はドレインの一方は、信号線51(n)と電気的に接続さ
れ、ソース又はドレインの他方は、駆動トランジスタ70bのゲートと電気的に接続され
る。駆動トランジスタ70bのソース又はドレインの一方は、発光素子40の画素電極と
電気的に接続され、ソース又はドレインの他方には、定電位が与えられる。
【0191】
画素141(m,n)と画素149(p,q)が有する選択トランジスタ70aのゲート
は、いずれも、走査線52(m)と電気的に接続される。つまり、画素141(m,n)
に供給されるゲート信号と、画素149(p,q)に供給されるゲート信号と、は、等し
い。
【0192】
画素141(m,n)と画素149(p,q)が有する選択トランジスタ70aのソース
又はドレインの一方は、いずれも、信号線51(n)と電気的に接続される。つまり、画
素141(m,n)に供給されるソース信号と、画素149(p,q)に供給されるソー
ス信号と、は、等しい。
【0193】
図15の構成と、表示領域109を設けない構成とでは、信号線駆動回路SDに接続され
る信号線の本数及び走査線駆動回路GDに接続される走査線の本数が変わらない。つまり
、表示領域109を有する表示パネルを表示装置に適用する際に、新規な駆動回路を設計
しなくてよい、新規なICを作製しなくてよい、又は新規な映像データを作成しなくてよ
いため、製造コストを抑えることができる。
【0194】
図11図15では、画素141と画素149とで、画素内の構成が同一である例を示し
たが、本発明の一態様はこれに限られない。
【0195】
図16(A)、(B)では、画素149が、駆動トランジスタ70b及び発光素子40を
有し、選択トランジスタ70aを有さない例を示す。
【0196】
図16(A)では、画素149(m+2,n)及び画素149(m+1,n)のそれぞれ
が有する駆動トランジスタ70bのゲートが、画素141(m,n)が有する駆動トラン
ジスタ70bのゲートと電気的に接続されている。
【0197】
図16(B)では、画素149(m,n+1)及び画素149(m,n+2)のそれぞれ
が有する駆動トランジスタ70bのゲートが、画素141(m,n)が有する駆動トラン
ジスタ70bのゲートと電気的に接続されている。
【0198】
図16(C)、(D)では、画素149が、発光素子40を有し、選択トランジスタ70
a及び駆動トランジスタ70bを有さない例を示す。
【0199】
図16(C)では、画素149(m+1,n)が有する発光素子40の画素電極が、画素
141(m,n)が有する発光素子40の画素電極と電気的に接続されている。
【0200】
図16(D)では、画素149(m,n+1)が有する発光素子40の画素電極が、画素
141(m,n)が有する発光素子40の画素電極と電気的に接続されている。
【0201】
図16(C)、(D)で、複数の発光素子40と電気的に接続される駆動トランジスタ7
0bは、一つの発光素子40と電気的に接続される駆動トランジスタに比べて、大きな電
流を流すことができると好ましい。
【0202】
このように、画素内の構成を変えることでも、画素149に供給されるゲート信号及びソ
ース信号と、該画素149と同じ行のn列目の画素141又は同じ列のm行目の画素14
1に供給されるゲート信号及びソース信号とを、等しくすることができる。また、表示領
域109を設けても、信号線駆動回路SDに接続される信号線の本数及び走査線駆動回路
GDに接続される走査線の本数が増えないという効果も奏する。
【0203】
<構成例Bの回路図>
構成例Bにおける、n列目の画素141が有する駆動トランジスタに、n-1列目の画素
141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流す方法の一例を説明する。
【0204】
図17に、画素141、走査線駆動回路GD、及び信号線駆動回路SDの接続関係を説明
する回路図を示す。
【0205】
1列目からn-1列目までに配設された画素141は、それぞれ、選択トランジスタ70
a、駆動トランジスタ70b、及び発光素子40を有する。n列目に配設された画素14
1は、それぞれ、選択トランジスタ70a、駆動トランジスタ70c、及び発光素子40
を有する。
【0206】
画素141(i,j)(iは1以上m以下の整数、jは1以上n以下の整数)には、1つ
の信号線51(j)及び1つの走査線52(i)が電気的に接続されている。信号線51
(j)は、信号線駆動回路SDと電気的に接続されている。走査線52(i)は、走査線
駆動回路GDと電気的に接続されている。
【0207】
画素141(i,j)の選択トランジスタ70aにおいて、ゲートは、走査線52(i)
と電気的に接続され、ソース又はドレインの一方は、信号線51(j)と電気的に接続さ
れ、ソース又はドレインの他方は、駆動トランジスタ70b(j=nのときは、駆動トラ
ンジスタ70c)のゲートと電気的に接続される。駆動トランジスタ70b(j=nのと
きは、駆動トランジスタ70c)のソース又はドレインの一方は、発光素子40と電気的
に接続され、ソース又はドレインの他方には、定電位が与えられる。
【0208】
駆動トランジスタ70cは、バックゲートを有する。バックゲートは、ゲートと電気的に
接続されている。シングルゲート型のトランジスタに比べて、デュアルゲート型のトラン
ジスタは、大きな電流を流すことができる。したがって、n列目の画素141に、デュア
ルゲート型の駆動トランジスタ70cを用い、n-1列目の画素141に、シングルゲー
ト型の駆動トランジスタ70bを用いることで、n列目の画素141が有する駆動トラン
ジスタに、n-1列目の画素141が有する駆動トランジスタよりも、大きな電流を流す
ことができる。
【0209】
構成例Cにおける、画素149が有する駆動トランジスタに、n列目の画素141が有す
る駆動トランジスタよりも、大きな電流を流すためにも同様の方法を適用できる。
【0210】
図18に、画素149に、デュアルゲート型の駆動トランジスタ70cを用い、画素14
1に、シングルゲート型の駆動トランジスタ70bを用いる例を示す。
【0211】
なお、図18では、n-1列目の画素141に接続される信号線と、n列目の画素141
に接続される信号線と、が異なる。そのため、n列目の画素141に供給する電位を、n
-1列目の画素141に供給する電位よりも、高くすることができる。これにより、n列
目の画素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位を、n-1列目の画
素141が有する駆動トランジスタのゲートに供給される電位よりも高くすることができ
る。この場合、n-1列目の画素141とn列目の画素141を同じ構成とすることがで
きる。例えば、n-1列目の画素141とn列目の画素141の双方を、選択トランジス
タ70a、駆動トランジスタ70b、及び発光素子40を有する構成とすることができる
。または、例えば、n-1列目の画素141とn列目の画素141の双方を、選択トラン
ジスタ70a、駆動トランジスタ70c、及び発光素子40を有する構成とすることがで
きる。
【0212】
<構成例Cの画素レイアウト図>
構成例Cにおける、画素149が有する駆動トランジスタに、n列目の画素141が有す
る駆動トランジスタよりも、大きな電流を流す別の方法を説明する。なお、構成例B、E
、Fにも同様の方法を適用することができる。
【0213】
図19(A)~(D)に、画素の回路図の例を示す。図20(A)、(B)及び図21
A)、(B)に、画素のレイアウトの例を示す。レイアウト図では、絶縁層など、一部の
構成を省略して示す。図20(B)及び図21(B)は、図20(A)及び図21(A)
に、画素電極36を追加した図である。
【0214】
図19(A)に示す画素回路80は、選択トランジスタ70a、駆動トランジスタ70b
、及び容量素子85を有する。画素回路80には、信号線51、走査線52、及び電源線
55が接続されている。発光素子40は、画素電極36及び共通電極38を有する。電源
線55は、容量素子85及び駆動トランジスタ70bのソース又はドレインの一方に所定
の電位又は信号を供給する。
【0215】
図19(B)に示す画素回路80は、容量素子85の接続関係が、図19(A)と異なる
図19(C)、(D)に示す画素回路80は、シングルゲート型の駆動トランジスタ7
0bを有さず、デュアルゲート型の駆動トランジスタ70cを有する点で、図19(A)
、(B)と異なる。
【0216】
図20(A)、(B)及び図21(A)、(B)に示す画素のレイアウトは、例えば、図
5(A)又は図10(A)に示す表示パネル100に適用することができる。また、図4
(A)又は図9(A)など、画素によって表示素子の表示領域の面積が異なる表示パネル
にも適用することができる。
【0217】
図20(A)、(B)、図21(A)、(B)に示す画素141には、図19(A)に示
す画素回路80が適用されている。図20(A)、(B)に示す画素149にも、図19
(A)に示す画素回路80が適用されている。図21(A)、(B)に示す画素149に
は、図19(C)に示す画素回路80が適用されている。
【0218】
各画素における接続関係について説明する。走査線52の一部は選択トランジスタ70a
のゲートとして機能する。信号線51の一部は選択トランジスタ70aのソース又はドレ
インとして機能する。走査線52の一部と重ねて半導体層72aが配置され、半導体層7
2aの一部と重ねて信号線51が配置されている。半導体層72aの信号線51とは反対
側には、選択トランジスタ70aのソース又はドレインの他方として機能する導電層74
bが設けられている。導電層74bは、導電層76と電気的に接続している。導電層76
の一部は、駆動トランジスタ70b、70b1、70b2、又は70cのゲート電極とし
て機能する。導電層76の他の一部は容量素子85の一方の電極として機能する。電源線
55の一部は、容量素子85の他方の電極として機能し、他の一部は駆動トランジスタ7
0b、70b1、70b2、又は70cのソース又はドレインの一方として機能する。駆
動トランジスタ70b、70b1、70b2、又は70cのソース又はドレインの他方は
、画素電極36、36a、又は36bと電気的に接続している。
【0219】
図20(B)及び図21(B)では、発光領域83bが、発光領域83aに比べて広い。
【0220】
図20(A)、(B)では、画素149の駆動トランジスタ70b2のW/Lを、画素1
41の駆動トランジスタ70b1のW/Lよりも大きくしている。駆動トランジスタのW
/Lを大きくするほど、大きな電流を流すことができる。そのため、発光領域83bを発
光領域83aより広くしても、発光領域83aに比べて発光領域83bの輝度が低下する
ことを抑制できる。
【0221】
図20(A)、(B)では、半導体層72b2が、半導体層72b1よりも、チャネル幅
方向に長い例を示すが、これに限られない。駆動トランジスタ70b1と駆動トランジス
タ70b2は、チャネル長L及びチャネル幅Wのうち少なくとも一方を異ならせることが
できる。
【0222】
図21(A)、(B)では、画素149の駆動トランジスタ70bを、デュアルゲート型
トランジスタとし、画素141の駆動トランジスタ70cを、シングルゲート型トランジ
スタとしている。前述の通り、シングルゲート型のトランジスタに比べて、デュアルゲー
ト型のトランジスタは、大きな電流を流すことができる。そのため、発光領域83bを発
光領域83aより広くしても、発光領域83aに比べて発光領域83bの輝度が低下する
ことを抑制できる。
【0223】
駆動トランジスタ70cは、駆動トランジスタ70bにゲート77を追加した構成である
図21(A)、(B)では、駆動トランジスタ70cが有する2つのゲートが互いに接
続されている例を示すが、これに限られない。駆動トランジスタ70cが有する2つのゲ
ートは、互いに接続されていなくてもよい。この場合、2つのゲートに異なる電位を与え
ることができる。例えば、駆動トランジスタ70cとしてnチャネル型のトランジスタを
用いた場合、一方のゲートにしきい値電圧をマイナス方向にシフトさせる電位を与えるこ
とで、他方のゲートに所定の電位が与えられたときに流れる電流を大きくすることができ
る。
【0224】
なお、図1(A)等、全ての画素において、表示素子の表示領域の面積が等しい場合には
、全ての画素の駆動トランジスタ、さらには画素のレイアウトを同一の構成とすることが
できる。例えば、図20(A)、(B)及び図21(A)、(B)に示す画素141及び
画素149のレイアウトのうち、いずれか一を適用することができる。
【0225】
<表示素子の表示領域>
以下では、表示素子の表示領域のレイアウトについて説明する。
【0226】
図22(A)には、表示パネルが有する4行4列分の画素の配置例を示す。図22(A)
の各画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの一例を図22(B)~(E)に示す
図22(B)~(E)では、画素141が有する表示素子の表示領域41と、画素14
9が有する表示素子の表示領域49と、示す。また、各表示領域に対応する画素の色をア
ルファベット(赤色はR、緑色はG、青色はB、白色はW)で示す。
【0227】
各色の並び順は特に限定されない。色の種類及び数も特に限定されない。表示素子の表示
領域の面積は、色によって異ならせることができる。または、表示素子の表示領域の面積
は、全ての色で等しくすることができる。
【0228】
図22(B)は、RGBの3色の画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの例であ
る。n-2列目の表示領域41は赤色(R)の画素141に対応する。n-1列目の表示
領域41は緑色(G)の画素141に対応する。n列目の表示領域41は、青色(B)の
画素141に対応する。n+1列目の表示領域49はいずれも青色(B)の画素149に
対応する。m+1行j列目の表示領域49とm行j列目の表示領域41は、互いに同じ色
の画素141、149と対応する。表示領域41の面積は、全ての表示素子で等しい。表
示領域41と表示領域49の面積も等しい。
【0229】
図22(C)は、RGBWの4色の画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの例で
ある。赤色(R)の画素と青色(B)の画素が同じ行に位置する。緑色(G)の画素と白
色(B)の画素が同じ行に位置する。赤色(R)の画素と緑色(G)の画素が同じ列に位
置する。青色(B)の画素と白色(W)の画素が同じ列に位置する。m+1行j列目の画
素149は、m行j列目の画素141と同じ色である。i行n+1列目の画素149は、
i行n列目の画素141と同じ色である。画素141(m,n)と画素149(m+1,
n+1)はどちらも青色である。
【0230】
図22(D)は、RGBの3色の画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの例であ
る。赤色(R)の画素と青色(B)の画素が同じ行に位置する。緑色(G)の画素と青色
(B)の画素が同じ行に位置する。赤色(R)の画素と緑色(G)の画素は、同じ行に存
在しない。赤色(R)の画素と緑色(G)の画素が同じ列に位置する。青色(B)の画素
が位置する列には、他の色の画素は存在しない。図22(D)では、青色の画素が有する
表示素子の表示領域41、49が、他の色の画素が有する表示素子の表示領域41、49
よりも狭い。
【0231】
図22(E)は、RGBの3色の画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの例であ
る。同じ行に位置する複数の画素であっても、表示素子の表示領域も同じ行に位置すると
は限らない。図22(E)は、各行の画素が有する表示素子の表示領域41、49を、2
行に分けて並べた例である。青色の画素は、他の色の画素よりも下側に、表示素子の表示
領域41、49を有する。このようなレイアウトは、例えば、塗り分け方式を用いて発光
素子を作製する際に好適である。
【0232】
画素は、m行n列に配置される構成に限られない。例えば、図23(A)、(C)に示す
ように、表示パネル100を、m行n列の一部の座標に画素を有さない構成とすることが
できる。
【0233】
図23(A)の各画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの一例を図23(B)に
示す。図23(C)の各画素が有する表示素子の表示領域のレイアウトの一例を図23
D)に示す。図23(A)、(C)では、m個の画素を有する列と、m/2個の画素を有
する列と、が交互に設けられている。図23(A)~(D)において、mは偶数とする。
図23(A)は、表示領域101の最も端に位置するn列目がm個の画素を有する例であ
る。図23(C)は、表示領域101の最も端に位置するn列目がm/2個の画素を有す
る例である。
【0234】
図23(B)において、青色の画素が有する表示素子の表示領域41、49は、他の色の
画素が有する表示素子の表示領域41、49よりも広い。青色の画素が有する表示素子の
表示領域41、49は、どの色の画素も設けられていない領域にまで延在している。図2
3(D)における、青色の画素が有する表示素子の表示領域41と、他の色の画素が有す
る表示素子の表示領域41も同様である。なお、図23(D)における、青色の画素が有
する表示素子の表示領域49は、他の色の画素が有する表示素子の表示領域49と同様の
面積とすることができる。
【0235】
以上のように、本発明の一態様において、画素(画素回路)の配置と、表示素子の表示領
域の配置と、は必ずしも一致するものではなく、様々なレイアウトを適用することができ
る。
【0236】
<表示装置のその他の構成例>
図24(A)に、表示装置12の表示面側の斜視図を示す。図24(B)に、表示装置1
2の表示面側とは反対側の斜視図を示す。図24(A)、(B)に示す表示装置12は、
表示パネル100を2×2のマトリクス状に(縦方向及び横方向にそれぞれ2つずつ)計
4つ有する。図24(A)、(B)では、各表示パネルがFPCと電気的に接続されてい
る例を示す。
【0237】
表示装置12には、本実施の形態で説明した各種表示パネルを適用することができる。図
24(A)、(B)では、表示領域109を有さない表示パネル(図9(A)等に対応)
を用いる例を示すが、表示領域109を有する表示パネル(図6(A)等に対応)を用い
ることもできる。
【0238】
表示装置12の少なくとも一部は、可撓性を有する。表示パネル100の少なくとも一部
は、可撓性を有する。可撓性を有する表示パネル100の表示素子には、有機EL素子を
好適に用いることができる。
【0239】
可撓性を有する表示パネル100を用いることで、図24(A)、(B)に示すように、
表示パネル100aのFPC112aの近傍を湾曲させ、FPC112aに隣接する表示
パネル100bの表示領域101bの下側に、表示パネル100aの一部、及びFPC1
12aの一部を配置することができる。その結果、FPC112aを表示パネル100b
の裏面と物理的に干渉することなく配置することができる。また、表示パネル100aと
表示パネル100bとを重ねて固定する場合に、FPC112aの厚さを考慮する必要が
ないため、可視光を透過する領域110bの上面と、表示パネル100aの上面との高さ
の差を低減できる。その結果、表示領域101a上に位置する表示パネル100bの端部
を目立たなくすることができる。
【0240】
さらに、各表示パネル100に可撓性を持たせることで、表示パネル100bの表示領域
101bにおける上面の高さを、表示パネル100aの表示領域101aにおける上面の
高さと一致するように、表示パネル100bを緩やかに湾曲させることができる。そのた
め、表示パネル100aと表示パネル100bとが重なる領域近傍を除き、各表示領域の
高さを揃えることが可能で、表示装置12の表示領域13に表示する画像の表示品位を高
めることができる。
【0241】
上記では、表示パネル100aと表示パネル100bの関係を例に説明したが、他の隣接
する2つの表示パネル間でも同様である。
【0242】
隣接する2つの表示パネル100間の段差を軽減するため、表示パネル100の厚さは薄
い方が好ましい。例えば表示パネル100の厚さを1mm以下、好ましくは300μm以
下、より好ましくは100μm以下とすることが好ましい。また、表示パネルが薄いと、
表示装置全体の薄型化又は軽量化にもつながるため、好ましい。
【0243】
図25(A)は、図24(A)、(B)に示す表示装置12を表示面側から見た上面図で
ある。
【0244】
ここで、表示パネル100における可視光を透過する領域110は、可視光を、少なから
ず反射又は吸収する。したがって、下側に配置される表示パネル100の表示は、可視光
を透過する領域110を介して視認される部分と、該領域を介さずに視認される部分とで
、輝度(明るさ)に差が生じてしまう場合がある。また、表示領域101に重なる表示パ
ネル100の枚数に応じて、表示する画像の輝度(明るさ)は低下する。
【0245】
例えば、図25(A)中の領域Aでは、表示パネル100aの表示領域101a上に、1
枚の表示パネル100cが重なっている。また、領域Bでは、表示パネル100bの表示
領域101b上に、表示パネル100c、100dの計2枚の表示パネル100が重なっ
ている。そして、領域Cでは、表示パネル100aの表示領域101a上に、表示パネル
100b、100c、100dの計3枚の表示パネル100が重なっている。
【0246】
このような場合に、表示領域101上に重なる表示パネル100の枚数に応じて、画素の
階調を局所的に高めるような補正を、表示させる画像データに対して施すことが好ましい
。こうすることで、表示装置12の表示領域13に表示される画像の表示品位の低下を抑
制することが可能となる。または、駆動回路から供給するデータ電圧を調整することで、
画素の輝度を調整することができる。
【0247】
また、上部に配置する表示パネル100の端部の位置を他の表示パネル100の端部とず
らすことで、下部の表示パネル100の表示領域101上に重なる表示パネル100の枚
数を減らすことができる。
【0248】
図25(B)では、表示パネル100a、100b上に配置する表示パネル100c、1
00dを一方向にずらして配置した場合を示す。具体的には、表示パネル100a、10
0bに対して表示パネル100c、100dをX方向の正方向に可視光を透過する領域1
10の幅W1の距離だけ相対的にずらした場合を示している。このとき、表示領域101
上に1つの表示パネル100が重ねられた領域Dと、表示領域101上に2つの表示パネ
ル100が重ねられた領域Eとが存在する。
【0249】
また、表示パネルをX方向に対して直交する方向(Y方向)にずらして配置してもよい。
図25(C)では、表示パネル100a、100cに対して、表示パネル100b、10
0dを、Y方向の正方向に可視光を透過する領域110の幅W1の距離だけずらして配置
した場合を示している。
【0250】
なお、上部に位置する表示パネル100を下部に位置する表示パネル100に対してずら
して配置する場合には、各表示パネル100の表示領域101を組み合わせた領域の輪郭
が矩形形状とは異なる形状となる。そのため、図25(B)、(C)に示すように表示装
置12の表示領域13を矩形にする場合には、これよりも外側に位置する表示パネル10
0の表示領域101に画像を表示しないように駆動することが好ましい。表示パネル10
0の表示領域101には、画像を表示しない領域における画素の数を考慮し、表示領域1
3の全画素数を表示パネル100の枚数で割った数よりも多くの画素を設けることが好ま
しい。
【0251】
なお、上記では、各々の表示パネル100を相対的にずらす場合の距離を、可視光を透過
する領域110の幅W1の整数倍としたがこれに限られず、表示パネル100の形状、又
はこれを組み合わせた表示装置12の表示領域13の形状などを考慮して適宜設定するこ
とができる。
【0252】
図26及び図27は、それぞれ、2つの表示パネルを貼り合わせた際の断面図の一例であ
る。以下では、図4(A)に示す表示パネルを用いる場合を例に挙げて説明する。
【0253】
図26(A)~(E)の各図において、下側の表示パネルは、表示領域101a、可視光
を透過する領域110a、及び可視光を遮る領域120aを有する。下側の表示パネルに
は、FPC112aが電気的に接続されている。上側(表示面側)の表示パネルは、表示
領域101b、可視光を透過する領域110b、及び可視光を遮る領域120bを有する
。上側の表示パネルには、FPC112bが電気的に接続されている。なお、図1(A)
に示す表示パネルを用いる場合には、表示領域101aと可視光を遮る領域120aとの
間に、表示領域109aを有することとなる。
【0254】
図26(A)では、FPC112aが下側の表示パネルの表示面(おもて面)側に接続さ
れ、FPC112bが上側の表示パネルの表示面側に接続されている例を示す。
【0255】
ここで、上側に位置する表示パネルの可視光を透過する領域と、下側に位置する表示パネ
ルの表示領域との間に空気が存在すると、表示領域から取り出される光の一部は、表示領
域と大気の界面、並びに、大気と可視光を透過する領域の界面で、それぞれ反射し、表示
の輝度の低下の原因となる場合がある。これにより、複数の表示パネルが重なっている領
域の光取り出し効率が低下してしまう。また、上側に位置する表示パネルの可視光を透過
する領域と重なる部分と、重ならない部分とで、下側に位置する表示パネルの表示領域の
輝度に差が出てしまい、使用者から表示パネルの継ぎ目が認識されやすくなる場合がある
【0256】
そこで、図26(B)に示すように、表示装置は、表示領域と可視光を透過する領域の間
に、空気よりも屈折率が高く、可視光を透過する透光層103を有することが好ましい。
これにより、表示領域と可視光を透過する領域の間に空気が入ることを抑制でき、屈折率
の差による界面での反射を低減することができる。そして、表示装置における表示ムラ又
は輝度ムラの抑制が可能となる。
【0257】
なお、透光層の可視光の透過率が高いほど、表示装置の光取り出し効率を高められるため
、好ましい。透光層において、波長450nm以上700nm以下の範囲の光の透過率の
平均値は80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
【0258】
また、透光層と、透光層と接する層は、屈折率の差が小さいほど、光の反射を抑制するこ
とができるため、好ましい。例えば、透光層の屈折率は、空気よりも高ければよく、1.
3以上1.8以下であると好ましい。透光層と、透光層と接する層(例えば、表示パネル
を構成する基板)は、屈折率の差が0.30以下であると好ましく、0.20以下である
とより好ましく、0.15以下であるとさらに好ましい。
【0259】
透光層は、下側の表示パネル及び上側の表示パネルのうち少なくとも一方と、着脱自在に
接することが好ましい。表示装置を構成する表示パネルをそれぞれ独立に取り外しできる
と、例えば、一つの表示パネルの表示に不具合が生じた場合、当該表示不良となった表示
パネルのみを、新しい表示パネルに交換することができる。他の表示パネルは継続して使
用することで、表示装置をより長く、低コストに使用することができる。
【0260】
なお、表示パネルが着脱自在である必要がない場合は、透光層に接着性を有する材料(接
着剤等)を用いて表示パネル同士を固定することができる。
【0261】
透光層には、無機材料又は有機材料のいずれも用いることができる。透光層には、液状物
質、ゲル状物質、又は固体状物質を用いることができる。
【0262】
透光層には、例えば、水、水溶液、フッ素系不活性液体、屈折液、シリコーンオイル等の
液状物質を用いることができる。
【0263】
表示装置を、水平面(重力が働く方向に垂直な面)に傾けて配置する場合、又は水平面と
垂直になるように配置する場合等において、液状物質の粘度は、1mPa・s以上が好ま
しく、1Pa・s以上がより好ましく、10Pa・s以上がさらに好ましく、100Pa
・s以上が特に好ましい。なお、表示装置を水平面と平行になるように配置する場合等に
おいては、これに限られない。
【0264】
透光層は不活性であると、表示装置を構成する他の層にダメージ等を与えることを抑制で
き、好ましい。
【0265】
透光層に含まれる材料は不揮発性であることが好ましい。これにより、透光層に用いた材
料が揮発することで界面に空気が入ってしまうことを抑制することができる。
【0266】
また、透光層には、高分子材料を用いることができる。例えば、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビ
ニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルア
セテート)樹脂等の樹脂が挙げられる。また、二液混合型の樹脂を用いることができる。
これら樹脂のいずれか一以上を含む、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着
剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤又は接着シート等を用いるこ
とができる。表示パネル同士を固定したくない場合等は、接着剤は硬化させなくてもよい
【0267】
透光層は、被着体に対する自己吸着性が高い層であると好ましい。また、透光層は、被着
体に対する剥離性が高い層であると好ましい。表示パネルに貼り付けた透光層を剥離した
後、表示パネルと再び貼り合わせることができることが好ましい。
【0268】
また、透光層は粘着性を有さない、又は粘着性が低いことが好ましい。これにより被着体
の表面を傷つける、又は汚すことなく、被着体への透光層の吸着、及び、被着体からの透
光層の剥離を、繰り返すことができる。
【0269】
透光層には、例えば、吸着性を有するフィルム又は粘着性を有するフィルムを用いること
ができる。フィルムにおける、吸着性を有する面又は粘着性を有する面は、片面又は両面
とすることができる。吸着層又は粘着層と、基材と、の積層構造を有する吸着フィルムを
用いる場合、吸着層又は粘着層を、表示装置における透光層として機能させ、基材を、表
示パネルを構成する基板として機能させることができる。または、表示装置が吸着フィル
ムの基材とは別に基板を有していてもよい。吸着フィルムは、アンカー層を、吸着層又は
粘着層と、基材との間に有していてもよい。アンカー層は、吸着層又は粘着層と、基材と
の接着力を向上させる機能を有する。また、アンカー層は、基材の吸着層又は粘着層の塗
工面を平滑にする機能を有する。これにより、被着体と透光層の間の気泡を発生しにくく
することができる。
【0270】
例えば、表示装置には、シリコーン樹脂層とポリエステルフィルムとが積層されたフィル
ムを好適に用いることができる。このとき、シリコーン樹脂層が吸着性を有し、透光層と
して機能する。また、ポリエステルフィルムは、透光層として機能する、もしくは、表示
パネルを構成する基板として機能する。シリコーン樹脂は、ポリエステルフィルムの片面
又は両面に設けられる。
【0271】
透光層の厚さに特に限定はない。例えば、1μm以上50μm以下とすることができる。
透光層の厚さは50μmより厚くてもよいが、可撓性を有する表示装置を作製する場合に
は、表示装置の可撓性を損なわない程度の厚さとすることが好ましい。例えば、透光層の
厚さは、10μm以上30μm以下が好ましい。また、透光層の厚さは、1μm未満であ
ってもよい。
【0272】
表示領域101aは、透光層103を介して、可視光を透過する領域110bと重なる。
したがって、表示領域101aと可視光を透過する領域110bの間に空気が入ることを
抑制でき、屈折率の差による界面での反射を低減することができる。
【0273】
これにより、可視光を透過する領域110bと重なる部分と重ならない部分とで、表示領
域101aの輝度に差が生じることを抑制し、表示装置の使用者に表示パネルの継ぎ目が
認識されにくくすることができる。また、表示装置における表示ムラ又は輝度ムラの抑制
が可能となる。
【0274】
可視光を遮る領域120a及びFPC112aは、それぞれ、表示領域101bと重なる
。したがって、非表示領域の面積を十分に確保し、かつ、継ぎ目のない表示領域の大型化
を図ることができ、信頼性が高い大型の表示装置を実現できる。
【0275】
図26(C)では、FPC112aが下側の表示パネルの表示面とは反対側の面(裏面)
側に接続され、FPC112bが上側の表示パネルの表示面とは反対側の面(裏面)側に
接続されている例を示す。
【0276】
図26(C)では、透光層103が、下側の表示パネルの可視光を遮る領域120aと上
側の表示パネルの表示領域101bとの間にまで設けられている。
【0277】
FPCが表示パネルの裏面側に接続される構成とすることで、下側の表示パネルの端部を
上側の表示パネルの裏面に貼り付けることが可能なため、これらの接着面積を大きくでき
、貼り合わせ部分の機械的強度を高めることができる。
【0278】
図26(D)では、表示領域101aの、上側の表示パネルと重ならない領域と、透光層
103とが重なっている。さらに、可視光を透過する領域110aと透光層103とが重
なっている。
【0279】
透光層の材質によっては、大気中のほこりなど細かなゴミが吸着してしまう場合がある。
このような場合は、表示領域101aの、上側の表示パネルと重ならない領域と、透光層
103とが重ならない方が好ましい。これにより、透光層103に付着したゴミ等により
、表示装置の表示が不鮮明になることを抑制できる。
【0280】
図26(E)では、上側の表示パネルの、表示領域101aと重ならない領域と、透光層
103とが重なっている。
【0281】
図26(E)の構成では、表示装置の表示面側の最表面に透光層が位置しないため、透光
層103に付着したゴミ等により、表示装置の表示が不鮮明になることを防止できる。ま
た、表示装置の裏面に吸着性を有する透光層を配置すると、表示パネルと接していない面
を用いて、表示装置を所望の位置に着脱自在に貼り付けることができる。
【0282】
図27(A)では、樹脂層131が、表示パネル100a及び表示パネル100bのおも
て面を覆っている。表示パネル100a及び表示パネル100bの各々の表示領域と、表
示パネル100aと表示パネル100bとが重畳する領域とを覆って、樹脂層131を設
けることが好ましい。
【0283】
樹脂層131を複数の表示パネル100にわたって設けることで、表示装置12の機械的
強度を高めることができる。また、樹脂層131の表面が平坦になるように形成すると、
表示領域13に表示される画像の表示品位を高めることができる。例えば、スリットコー
タ、カーテンコータ、グラビアコータ、ロールコータ、スピンコータなどのコーティング
装置を用いると、平坦性の高い樹脂層131を形成することができる。
【0284】
また、樹脂層131の屈折率は、表示パネル100の表示面側に用いる基板の屈折率の0
.8倍以上1.2倍以下であると好ましく、0.9倍以上1.1倍以下であるとより好ま
しく、0.95倍以上1.15倍以下であるとさらに好ましい。表示パネル100と樹脂
層131の屈折率の差が小さいほど、光を効率よく外部に取り出すことができる。また、
このような屈折率を有する樹脂層131を表示パネル100aと表示パネル100bとの
段差部を覆うように設けることで、当該段差部が視認しにくくなるため、表示領域13に
表示される画像の表示品位を高めることができる。
【0285】
樹脂層131は、可視光を透過する層である。樹脂層131には、例えば、エポキシ樹脂
、アラミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂等の有機樹脂を用いることができる。
【0286】
また、図27(B)に示すように、樹脂層131を介して表示装置12上に保護基板13
2を設けることが好ましい。このとき、樹脂層131は表示装置12と保護基板132と
を接着する接着層としての機能を有していてもよい。保護基板132により、表示装置1
2の表面を保護するだけでなく、表示装置12の機械的強度を高めることができる。保護
基板132としては、少なくとも表示領域13と重なる領域に透光性を有する材料を用い
る。また、保護基板132は表示領域13と重なる領域以外の領域が視認されないように
、遮光性を備えていてもよい。
【0287】
保護基板132は、タッチパネルとしての機能を有していてもよい。また、表示パネル1
00が可撓性を有し、湾曲可能な場合には、保護基板132も同様に可撓性を有している
ことが好ましい。
【0288】
また、保護基板132は、表示パネル100の表示面側に用いる基板、又は樹脂層131
との屈折率の差が20%以下であると好ましく、10%以下であるとより好ましく、5%
以下であるとさらに好ましい。
【0289】
保護基板132としては、フィルム状のプラスチック基板を用いることができる。例えば
、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポ
リエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリア
ミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹
脂、ポリスルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリアリレート
(PAR)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。また、繊維体に樹脂を含浸した
基板(プリプレグともいう)、又は無機フィラーを有機樹脂に混ぜて線膨張係数を下げた
基板を使用することもできる。また、保護基板132は、樹脂フィルムに限定されず、パ
ルプを連続シートに加工した透明な不織布、フィブロインと呼ばれるたんぱく質を含む人
工くも糸繊維を含むシート、これらと樹脂とを混合させた複合体、繊維幅が4nm以上1
00nm以下のセルロース繊維からなる不織布と樹脂膜の積層体、又は人工くも糸繊維を
含むシートと樹脂膜の積層体を用いてもよい。なお、本発明の一態様の表示装置又は表示
パネルをアクリル板、ガラス板、木板、金属板等に貼り付けて用いてもよい。表示装置又
は表示パネルは、これらの板に、表示面側を貼り付けてもよい(この場合は可視光を透過
する板を用いる)し、表示面と対向する面側を貼り付けてもよい。また、表示装置又は表
示パネルは、これらの板に着脱自在に貼り付けてあることが好ましい。
【0290】
また、保護基板132として、偏光板、円偏光板、位相差板、又は光学フィルム等の少な
くとも一つを用いてもよい。
【0291】
また、図27(C)に示すように、表示パネル100a及び表示パネル100bの表示面
とは反対側の面に樹脂層133及び保護基板134を、設けることができる。表示パネル
の裏面に、表示パネルを支持する基板を配置することで、表示パネルに意図しない反り又
は曲げが生じることを抑制し、表示面を平滑に保つことで、表示領域13に表示される画
像の表示品位を高めることができる。
【0292】
なお、表示面とは反対側に設けられる樹脂層133及び保護基板134は、必ずしも透光
性を有している必要はなく、可視光を吸収又は反射する材料を用いてもよい。
【0293】
また、図27(D)に示すように、表示パネルのおもて面に、樹脂層131及び保護基板
132を、裏面に、樹脂層133及び保護基板134を設けることができる。このように
、表示パネル100a及び表示パネル100bを2枚の保護基板によって挟むことで、表
示装置12の機械的強度をさらに高めることができる。
【0294】
また、樹脂層131及び保護基板132の厚さの合計と、樹脂層133及び保護基板13
4の厚さの合計と、が、概略同一であると好ましい。例えば、樹脂層131及び樹脂層1
33を同等の厚さとし、保護基板132及び保護基板134に同一の厚さの材料を用いる
ことが好ましい。これにより、複数の表示パネル100をこれら積層体の厚さ方向におけ
る中央部に配置することができる。例えば、表示パネル100を含む積層体を湾曲させる
際には、表示パネル100が厚さ方向における中央部に位置することで、湾曲に伴って表
示パネル100にかかる横方向の応力が緩和され、表示パネル100の破損を防止するこ
とができる。
【0295】
なお、樹脂層及び保護基板の厚さが、表示装置の端部と中央部とで異なる場合などは、平
均の厚さ、最大の厚さ、最小の厚さ等を適宜選択し、同じ条件で、樹脂層131及び保護
基板132の厚さの合計と、樹脂層133及び保護基板134の厚さの合計を比較するこ
とが好ましい。
【0296】
図27(D)において、樹脂層131と樹脂層133に同一の材料を用いると、作成コス
トを低減でき、好ましい。同様に、保護基板132と保護基板134に同一の材料を用い
ると、作製コストを低減でき、好ましい。
【0297】
また、図27(C)、(D)に示すように、表示パネル100a及び表示パネル100b
の裏面側に配置される樹脂層133及び保護基板134には、FPC112aを取り出す
ための開口部を設けることが好ましい。特に、図27(D)に示すように、FPC112
aの一部を覆うように樹脂層133を設けると、表示パネル100aとFPC112aと
の接続部における機械的強度を高めることができ、FPC112aが剥がれてしまうなど
の不具合を抑制できる。同様に、FPC112bの一部を覆うように樹脂層133を設け
ることが好ましい。
【0298】
本発明の一態様の表示装置は、FHD(1920×1080)、4K2K(3840×2
048もしくは4096×2180等)、又は8K4K(7680×4320もしくは8
192×4320等)のような高解像度であることが好ましい。
【0299】
<表示パネルの構成例>
前述の通り、表示パネル100では、可視光を透過する領域110と表示領域101が隣
接している。また、表示領域109が、表示領域101と可視光を遮る領域120との間
に位置し、双方に隣接する。以下では、これらの境界近傍の構成について説明する。
【0300】
図28(A)に、表示パネル100の上面図を示す。図28(A)に示す表示パネル10
0は、表示領域101、表示領域109、及び領域102を有する。領域102は、可視
光を透過する領域110及び可視光を遮る領域120を有する。可視光を透過する領域1
10は、表示領域101と隣接する。表示領域109は、表示領域101と可視光を遮る
領域120との間に位置し、双方に隣接する。
【0301】
図28(A)に示す表示パネル100では、可視光を透過する領域110が、表示領域1
01の2辺に沿って配置されている。また、表示領域109が、表示領域101の他の2
辺に沿って配置されている。表示領域101の対向する2辺のうち、一方の辺に沿って、
可視光を透過する領域110が配置され、他方の辺に沿って、表示領域109が配置され
ている。また、可視光を遮る領域120が、表示領域109に沿って配置されている。
【0302】
図28(B)に、図28(A)に示す領域Z1の拡大図を示す。領域Z1は、可視光を遮
る領域120と表示領域109との境界近傍の領域である。
【0303】
図28(C)に、図28(A)に示す領域Z2の拡大図を示す。領域Z2は、可視光を透
過する領域110と表示領域101との境界近傍の領域である。
【0304】
1つの画素141には配線142a及び配線142bが電気的に接続されている。1つの
画素149には配線142a及び配線142bが電気的に接続されている。複数の配線1
42aのそれぞれは配線142bと交差し、回路143aと電気的に接続されている。ま
た、複数の配線142bは回路143bと電気的に接続されている。回路143a及び回
路143bのうち一方が走査線駆動回路であり、他方が信号線駆動回路である。なお、回
路143aもしくは回路143b、又は両方を設けない構成としてもよい。
【0305】
図28(B)では、回路143a又は回路143bに電気的に接続する複数の配線145
が設けられている。配線145は、図示しない領域でFPCと電気的に接続され、外部か
らの信号を回路143a及び回路143bに供給する。
【0306】
図28(B)において、回路143a、回路143b、複数の配線145等を含む領域が
、可視光を遮る領域120に相当する。
【0307】
図28(A)において、最も端に設けられる画素141よりも外側の領域が可視光を透過
する領域110に相当する。可視光を透過する領域110は、画素141、配線142a
及び配線142b等の可視光を遮る部材を有していない。なお、画素141の一部、配線
142a又は配線142bが可視光を透過する場合には、可視光を透過する領域110に
まで延在して設けられていてもよい。
【0308】
図28(D)は、図28(C)中の切断線A1-A2における断面図である。表示パネル
100は、それぞれ可視光を透過する一対の基板(基板151及び基板152)を有する
。また、基板151と基板152は接着層154によって接着されている。ここで、画素
141及び配線142b等が形成されている側の基板を基板151とする。
【0309】
図28(C)、(D)に示すように、画素141が表示領域101の最も端に位置する場
合には、可視光を透過する領域110の幅W1は、基板151又は基板152の端部から
画素141の端部までの長さとなる。
【0310】
なお、画素141の端部とは、画素141に含まれる可視光を遮る部材のうち、最も端に
位置する部材の端部を指す。または、画素141に、一対の電極間に発光材料を含む層を
備える発光素子を用いた場合には、画素141の端部は下部電極の端部、発光材料を含む
層の端部、上部電極の端部のいずれかであってもよい。
【0311】
図29(A)は、領域Z2を拡大した上面図の一例であり、配線142aの位置が図28
(C)とは異なる。また、図29(A)中の一点鎖線B1-B2間の断面図を図29(B
)に示し、一点鎖線C1-C2間の断面図を図29(C)に示す。
【0312】
図29(A)~(C)に示すように、表示領域101の最も端に配線142aが位置する
場合には、可視光を透過する領域110の幅W1は、基板151又は基板152の端部か
ら配線142aの端部までの長さとなる。なお、配線142aが可視光を透過する場合、
配線142aが設けられる領域は可視光を透過する領域110に含まれていてもよい。
【0313】
以上のように、本発明の一態様の表示装置は2つの表示パネルを重ねて有する。下側の表
示パネルの表示領域は、表示を行う面側で、上側の表示パネルの可視光を透過する領域と
重なる。表示パネルは、可視光を遮る領域に最も近い画素が有する表示素子の面積が、他
の画素が有する表示素子の面積よりも大きい。または、表示パネルには、可視光を遮る領
域と表示領域との間に、ダミー画素を有する表示領域が設けられている。ダミー画素は、
表示領域のダミー画素に最も近い画素と同じ色である。ダミー画素に供給されるゲート信
号及びソース信号は、表示領域のダミー画素に最も近い画素に供給されるゲート信号及び
ソース信号と等しい。そのため、表示パネルの位置が、2つの表示パネルが離れる方向に
ずれた場合に、2つの表示パネルの境界近傍で画像が途切れて見えることを抑制できる。
そして、使用者から、表示パネルの継ぎ目が視認されやすくなることを抑制できる。
【0314】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0315】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に用いることができる表示パネルについて
図を用いて説明する。
【0316】
本実施の形態では、表示素子としてEL素子が適用された表示パネルを例に説明する。
【0317】
表示パネルには、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の副画素で1つの色を表現する構
成、R、G、B、W(白)の4色の副画素で1つの色を表現する構成、又はR、G、B、
Y(黄)の4色の副画素で1つの色を表現する構成等を適用できる。色要素に限定はなく
、RGBWY以外の色(例えば、シアン又はマゼンタ等)を用いてもよい。
【0318】
<構成例1>
図30(A)、(B)に、表示パネル370の上面図を示す。
【0319】
図30(A)、(B)に示す表示パネル370は、それぞれ、可視光を透過する領域11
0、表示部381、及び駆動回路部382を有する。図30(A)では、可視光を透過す
る領域110が、表示部381に隣接し、表示部381の2辺に沿って配置されている例
を示す。図30(B)では、可視光を透過する領域110が、表示部381に隣接し、表
示部381の3辺に沿って配置されている例を示す。
【0320】
図30(C)に、カラーフィルタ方式が適用されたトップエミッション構造の表示パネル
370の断面図を示す。図30(C)は、図30(A)、(B)における一点鎖線A1-
A2間及びA3-A4間の断面図に相当する。
【0321】
表示パネル370は、可撓性基板371、接着層377、絶縁層378、複数のトランジ
スタ、容量素子305、導電層307、絶縁層312、絶縁層313、絶縁層314、絶
縁層315、発光素子304、導電層355、スペーサ316、接着層317、着色層3
25、遮光層326、可撓性基板372、接着層375、及び絶縁層376を有する。可
視光を透過する領域110に含まれる各層は、可視光を透過する。
【0322】
駆動回路部382はトランジスタ301を有する。表示部381は、トランジスタ302
及びトランジスタ303を有する。
【0323】
各トランジスタは、ゲート、ゲート絶縁層311、半導体層、ソース、及びドレインを有
する。ゲートと半導体層は、ゲート絶縁層311を介して重なる。ゲート絶縁層311の
一部は、容量素子305の誘電体としての機能を有する。トランジスタ302のソース又
はドレインとして機能する導電層は、容量素子305の一方の電極を兼ねる。
【0324】
図30(C)では、ボトムゲート構造のトランジスタを示す。駆動回路部382と表示部
381とで、トランジスタの構造が異なっていてもよい。駆動回路部382及び表示部3
81は、それぞれ、複数の種類のトランジスタを有していてもよい。
【0325】
容量素子305は、一対の電極と、その間の誘電体とを有する。容量素子305は、トラ
ンジスタのゲートと同一の材料、及び同一の工程で形成した導電層と、トランジスタのソ
ース及びドレインと同一の材料、及び同一の工程で形成した導電層と、を有する。
【0326】
絶縁層312、絶縁層313、及び絶縁層314は、それぞれ、トランジスタ等を覆って
設けられる。トランジスタ等を覆う絶縁層の数は特に限定されない。絶縁層314は、平
坦化層としての機能を有する。絶縁層312、絶縁層313、及び絶縁層314のうち、
少なくとも一層には、水又は水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好まし
い。外部から不純物がトランジスタに拡散することを効果的に抑制することが可能となり
、表示パネルの信頼性を高めることができる。
【0327】
絶縁層314として有機材料を用いる場合、表示パネルの端部に露出した絶縁層314を
通って発光素子304等に表示パネルの外部から水分等の不純物が侵入する恐れがある。
不純物の侵入により、発光素子304が劣化すると、表示パネルの劣化につながる。その
ため、図30(C)に示すように、絶縁層314に無機膜(ここでは絶縁層313)に達
する開口を設け、表示パネルの外部から水分等の不純物が侵入しても、発光素子304に
到達しにくい構造とすることが好ましい。
【0328】
図34(A)では、絶縁層314に上記の開口を設けていない場合の断面図を示す。図3
4(A)の構成のように、絶縁層314が表示パネル全面にわたって設けられていると、
後述の剥離工程の歩留まりを高めることができるため、好ましい。
【0329】
図34(B)では、絶縁層314が、表示パネルの端部に位置しない場合の断面図を示す
図34(B)の構成では、有機材料を用いた絶縁層が表示パネルの端部に位置しないた
め、発光素子304に不純物が侵入することを抑制できる。
【0330】
発光素子304は、電極321、EL層322、及び電極323を有する。発光素子30
4は、光学調整層324を有していてもよい。発光素子304は、着色層325側に光を
射出する。
【0331】
トランジスタ、容量素子、及び配線等を、発光素子304の発光領域と重ねて配置するこ
とで、表示部381の開口率を高めることができる。
【0332】
電極321及び電極323のうち、一方は、陽極として機能し、他方は、陰極として機能
する。電極321及び電極323の間に、発光素子304の閾値電圧より高い電圧を印加
すると、EL層322に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入
された電子と正孔はEL層322において再結合し、EL層322に含まれる発光物質が
発光する。
【0333】
電極321は、トランジスタ303のソース又はドレインと電気的に接続される。これら
は、直接接続されるか、他の導電層を介して接続される。電極321は、画素電極として
機能し、発光素子304ごとに設けられている。隣り合う2つの電極321は、絶縁層3
15によって電気的に絶縁されている。
【0334】
EL層322は、発光材料を含む層である。発光素子304には、発光材料として有機化
合物を用いた有機EL素子を好適に用いることができる。
【0335】
EL層322は少なくとも1層の発光層を有する。EL層322は、複数の発光層を有し
ていてもよい。EL層322は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸
送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、又
はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有す
ることができる。
【0336】
EL層322には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機
化合物を含んでいてもよい。EL層322を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着
法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができ
る。
【0337】
発光素子304は、2種類以上の発光物質を含んでいてもよい。これにより、例えば、白
色発光の発光素子を実現することができる。例えば2種類以上の発光物質の各々の発光が
補色の関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。
例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、もしくはO(橙)等の発光を示す発
光物質、又は、R、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質
を用いることができる。例えば、青の発光を示す発光物質と、黄の発光を示す発光物質を
用いてもよい。このとき、黄の発光を示す発光物質の発光スペクトルは、緑及び赤のスペ
クトル成分を含むことが好ましい。また、発光素子31の発光スペクトルは、可視領域の
波長(例えば350nm以上750nm以下、又は400nm以上800nm以下など)
の範囲内に2以上のピークを有することが好ましい。
【0338】
また、発光素子304は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、電荷発生
層を介して積層されたEL層を複数有するタンデム素子であってもよい。
【0339】
発光材料としては量子ドットなどの無機化合物も用いることができる。量子ドットは、数
nmサイズの半導体ナノ結晶であり、1×10個から1×10個程度の原子から構成
されている。量子ドットはサイズに依存してエネルギーシフトするため、同じ物質から構
成される量子ドットであっても、サイズによって発光波長が異なり、用いる量子ドットの
サイズを変更することによって容易に発光波長を調整することができる。
【0340】
量子ドットは、発光スペクトルのピーク幅が狭いため、色純度のよい発光を得ることがで
きる。さらに、量子ドットの理論的な内部量子効率はほぼ100%であると言われており
、量子ドットを発光材料として用いることによって発光効率の高い発光素子を得ることが
できる。その上、無機化合物である量子ドットはその本質的な安定性にも優れているため
、寿命の観点からも好ましい発光素子を得ることができる。
【0341】
量子ドットを構成する材料としては、周期表第14族元素、周期表第15族元素、周期表
第16族元素、複数の周期表第14族元素からなる化合物、周期表第4族から周期表第1
4族に属する元素と周期表第16族元素との化合物、周期表第2族元素と周期表第16族
元素との化合物、周期表第13族元素と周期表第15族元素との化合物、周期表第13族
元素と周期表第17族元素との化合物、周期表第14族元素と周期表第15族元素との化
合物、周期表第11族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化鉄類、酸化チタン類、
カルコゲナイドスピネル類、各種半導体クラスターなどを挙げることができる。
【0342】
量子ドットを構成する材料としては、例えば、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、テ
ルル化カドミウム、硫化亜鉛、リン化インジウム、セレン化鉛、硫化鉛、セレンと亜鉛と
カドミウムの化合物、カドミウムとセレンと硫黄の化合物などが挙げられる。また、組成
が任意の比率で表される、いわゆる合金型量子ドットを用いてもよい。例えば、カドミウ
ムとセレンと硫黄の合金型量子ドットは、元素の含有比率を変化させることで発光波長を
変えることができるため、青色発光を得るには有効な手段の一つである。
【0343】
量子ドットの構造としては、コア型、コア-シェル型、コア-マルチシェル型などがあり
、そのいずれを用いてもよい。発光の量子効率が大きく改善するため、コア-シェル型又
はコア-マルチシェル型の量子ドットを用いることが好ましい。シェルの材料の例として
は、硫化亜鉛や酸化亜鉛が挙げられる。
【0344】
量子ドット材料としては、コロイド状量子ドット材料、合金型量子ドット材料、コア・シ
ェル型量子ドット材料、コア型量子ドット材料、などが挙げられる。量子ドット材料は、
例えば、カドミウム(Cd)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、硫黄(S)、リン(P)
、インジウム(In)、テルル(Te)、鉛(Pb)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)
、アルミニウム(Al)等の元素を有していてもよい。
【0345】
量子ドットは、表面原子の割合が高いことから、反応性が高く、凝集が起こりやすい。そ
のため、量子ドットの表面には保護剤が付着している又は保護基が設けられていることが
好ましい。これにより、量子ドットの凝集を防ぎ、溶媒への溶解性を高めることができる
。また、反応性を低減させ、電気的安定性を向上させることもできる。
【0346】
量子ドットのサイズ(直径)は0.5nm以上20nm以下、好ましくは1nm以上10
nm以下の範囲のものが通常よく用いられる。なお、量子ドットはそのサイズ分布が狭い
ほど、発光スペクトルがより狭線化し、色純度の良好な発光を得ることができる。また、
量子ドットの形状は特に限定されず、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい
【0347】
量子ドットはホスト材料を用いずに量子ドットのみで発光層を構成しても発光効率を保つ
ことができるため、この点でも寿命という観点から好ましい発光素子を得ることができる
。量子ドットのみで発光層を形成する場合には、量子ドットはコア-シェル構造(コア-
マルチシェル構造を含む)であることが好ましい。
【0348】
電極323は、共通電極として機能し、複数の発光素子304にわたって設けられている
。電極323には、定電位が供給される。
【0349】
発光素子304は、接着層317を介して着色層325と重なる。スペーサ316は、接
着層317を介して遮光層326と重なる。図30(C)では、発光素子304と遮光層
326との間に隙間がある場合を示しているが、これらが接していてもよい。図30(C
)では、スペーサ316を可撓性基板371側に設ける構成を示したが、可撓性基板37
2側(例えば遮光層326よりも可撓性基板371側)に設けてもよい。
【0350】
カラーフィルタ(着色層325)とマイクロキャビティ構造(光学調整層324)との組
み合わせにより、表示パネルからは、色純度の高い光を取り出すことができる。光学調整
層324の膜厚は、各画素の色に応じて変化させる。
【0351】
着色層は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又は
黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。着色層に用い
ることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、又は、顔料もしくは染料が含まれた
樹脂材料などが挙げられる。
【0352】
なお、本発明の一態様は、カラーフィルタ方式に限られず、塗り分け方式、色変換方式、
又は量子ドット方式等を適用してもよい。
【0353】
遮光層は、隣接する着色層の間に設けられている。遮光層は隣接する発光素子からの光を
遮り、隣接する発光素子間における混色を抑制する。ここで、着色層の端部を、遮光層と
重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層としては、発光
素子の光を遮る材料を用いることができ、例えば、金属材料、又は、顔料もしくは染料を
含む樹脂材料等を用いてブラックマトリクスを形成することができる。なお、遮光層は、
駆動回路などの画素部以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制
できるため好ましい。
【0354】
図34(A)に示すように、表示パネルは、オーバーコート329を有することが好まし
い。オーバーコート329は、着色層325に含有された不純物等の発光素子304への
拡散を防止することができる。オーバーコート329は、発光素子304の光を透過する
材料から構成される。例えば、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜、又は、
アクリル膜、ポリイミド膜等の有機絶縁膜を用いることができ、有機絶縁膜と無機絶縁膜
との積層構造としてもよい。
【0355】
また、接着層317の材料を着色層325及び遮光層326上に塗布する場合、オーバー
コート329の材料として接着層317の材料に対して濡れ性の高い材料を用いることが
好ましい。例えば、オーバーコート329として、インジウム錫酸化物(ITO:Ind
ium Tin Oxide)膜などの酸化物導電膜、又は透光性を有する程度に薄いA
g膜等の金属膜を用いることが好ましい。
【0356】
オーバーコート329に、接着層317の材料に対して濡れ性の高い材料を用いることで
、接着層317の材料を均一に塗布することができる。これにより、一対の基板を貼り合
わせた際に気泡が混入することを抑制でき、表示不良を抑制できる。
【0357】
絶縁層378と可撓性基板371は接着層377によって貼り合わされている。また、絶
縁層376と可撓性基板372は接着層375によって貼り合わされている。絶縁層37
6及び絶縁層378に防湿性の高い膜を用いることが好ましい。一対の防湿性の高い絶縁
層の間に発光素子304及びトランジスタ等を配置することで、これらの素子に水等の不
純物が侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が高くなるため好ましい。
【0358】
防湿性の高い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含
む膜、及び、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また
、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
【0359】
例えば、防湿性の高い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m・day)]
以下、好ましくは1×10-6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×10
-7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m・da
y)]以下とする。
【0360】
接続部306は、導電層307及び導電層355を有する。導電層307と導電層355
は、電気的に接続されている。導電層307は、トランジスタのソース及びドレインと同
一の材料、及び同一の工程で形成することができる。導電層355は、駆動回路部382
に外部からの信号又は電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部
入力端子としてFPC373を設ける例を示している。接続体319を介してFPC37
3と導電層355は電気的に接続する。
【0361】
接続体319としては、様々な異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic
Conductive Film)及び異方性導電ペースト(ACP:Anisotro
pic Conductive Paste)などを用いることができる。
【0362】
可撓性基板371及び可撓性基板372としては、それぞれ、可撓性を有する程度の厚さ
のガラス、石英、樹脂、金属、合金、半導体などの材料を用いることができる。発光素子
からの光を取り出す側の基板は、該光を透過する材料を用いる。例えば、可撓性基板の厚
さは、1μm以上200μm以下が好ましく、1μm以上100μm以下がより好ましく
、10μm以上50μm以下がさらに好ましく、10μm以上25μm以下がさらに好ま
しい。可撓性基板の厚さ及び硬さは、機械的強度及び可撓性を両立できる範囲とする。可
撓性基板は単層構造であっても積層構造であってもよい。
【0363】
ガラスに比べて樹脂は比重が小さいため、可撓性基板として樹脂を用いると、ガラスを用
いる場合に比べて表示パネルを軽量化でき、好ましい。
【0364】
基板には、靱性が高い材料を用いることが好ましい。これにより、耐衝撃性に優れ、破損
しにくい表示パネルを実現できる。例えば、樹脂基板、又は、厚さの薄い金属基板もしく
は合金基板を用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて、軽量であり、破損しにく
い表示パネルを実現できる。
【0365】
金属材料及び合金材料は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示パ
ネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、好ましい。金属材料又は合金材料を用い
た基板の厚さは、10μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下で
あることがより好ましい。
【0366】
金属基板又は合金基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、又は、アルミニウム合金もしくはステンレス等の金属の合金などを好
適に用いることができる。半導体基板を構成する材料としては、シリコン等が挙げられる
【0367】
また、基板に、熱放射率が高い材料を用いると表示パネルの表面温度が高くなることを抑
制でき、表示パネルの破壊、及び信頼性の低下を抑制できる。例えば、基板を金属基板と
熱放射率の高い層(例えば、金属酸化物又はセラミック材料を用いることができる)の積
層構造としてもよい。
【0368】
可撓性及び透光性を有する材料としては、例えば、PET、PEN等のポリエステル樹脂
、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂、PC樹脂、PES樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシロキ
サン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、PTF
E樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。特に、線膨張係数の低い材料を用いることが好まし
く、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、PET等を好適
に用いることができる。また、繊維体に樹脂を含浸した基板、及び、無機フィラーを樹脂
に混ぜて線膨張係数を下げた基板等を使用することもできる。
【0369】
可撓性基板としては、上記材料を用いた層が、装置の表面を傷などから保護するハードコ
ート層(例えば、窒化シリコン層など)、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド
樹脂層など)等の少なくとも一と積層されて構成されていてもよい。
【0370】
可撓性基板は、ガラス層を有する構成とすると、水及び酸素に対するバリア性を向上させ
、信頼性の高い表示パネルとすることができる。
【0371】
例えば、発光素子に近い側からガラス層、接着層、及び樹脂層を積層した可撓性基板を用
いることができる。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好ましく
は25μm以上100μm以下とする。このような厚さのガラス層は、水及び酸素に対す
る高いバリア性と可撓性を同時に実現できる。また、樹脂層の厚さとしては、10μm以
上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。このような樹脂層を設
けることにより、ガラス層の割れ及びクラックを抑制し、機械的強度を向上させることが
できる。このようなガラス材料と樹脂の複合材料を基板に適用することにより、極めて信
頼性が高いフレキシブルな表示パネルとすることができる。
【0372】
接着層には、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌
気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。また、接着シート等を用いて
もよい。
【0373】
また、接着層には乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化
カルシウム、酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いる
ことができる。または、ゼオライト又はシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を
吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が機能素子に
侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
【0374】
また、接着層に屈折率の高いフィラー又は光散乱部材を含ませることで、発光素子からの
光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオラ
イト、ジルコニウム等を用いることができる。
【0375】
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流又は電圧によって輝度
が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、発光ダイオード(LED)、有機E
L素子、無機EL素子等を用いることができる。なお、本発明の一態様の表示パネルには
、様々な表示素子を用いることができる。例えば、液晶素子、電気泳動素子、MEMSを
用いた表示素子等を適用してもよい。
【0376】
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型のいずれであってもよい。光
を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側
の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
【0377】
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、ITO、インジウム亜鉛酸化物、
酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムを添加したZnOなどを用いて形成することができる。ま
た、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、
コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、
又はこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形
成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電膜として用いることが
できる。例えば、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いると、導電性を高
めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
【0378】
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングス
テン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又は
これら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料又は合金に、ラン
タン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチ
タンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニ
ウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al-Ni-La)等のアルミニウムを含む合金
(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag-Pd-Cu、
APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いてもよい。銀と銅を
含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜又
は金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。
該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、
上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とI
TOの積層膜、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いることができる。
【0379】
電極は、それぞれ、蒸着法又はスパッタリング法を用いて形成することができる。そのほ
か、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用
いて形成することができる。
【0380】
表示パネルが有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトラ
ンジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトラン
ジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ
構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
【0381】
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結
晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、又は一部に結晶領域
を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジ
スタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
【0382】
トランジスタに用いる半導体材料は特に限定されず、例えば、第14族の元素、化合物半
導体又は酸化物半導体を半導体層に用いることができる。代表的には、シリコンを含む半
導体、ガリウムヒ素を含む半導体、又はインジウムを含む酸化物半導体などを適用できる
【0383】
特に、トランジスタのチャネルが形成される半導体に、酸化物半導体を適用することが好
ましい。特にシリコンよりもバンドギャップの大きな酸化物半導体を適用することが好ま
しい。シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用
いると、トランジスタのオフ状態における電流を低減できるため好ましい。
【0384】
例えば、上記酸化物半導体として、少なくともインジウム(In)もしくは亜鉛(Zn)
を含むことが好ましい。より好ましくは、In-M-Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga
、Ge、Y、Zr、Sn、La、Ce、Hf又はNd等の金属)で表記される酸化物を含
む。
【0385】
トランジスタに用いる半導体材料として、CAAC-OS(C Axis Aligne
d Crystalline Oxide Semiconductor)を用いること
が好ましい。CAAC-OSは非晶質とは異なり、欠陥準位が少なく、トランジスタの信
頼性を高めることができる。また、CAAC-OSは結晶粒界が確認されないという特徴
を有するため、大面積に安定で均一な膜を形成することが可能で、また可撓性を有する表
示装置を湾曲させたときの応力によってCAAC-OS膜にクラックが生じにくい。
【0386】
CAAC-OSは、膜面に対して、結晶のc軸が概略垂直配向した結晶性酸化物半導体の
ことである。酸化物半導体の結晶構造としては他にナノスケールの微結晶集合体であるナ
ノ結晶(nc:nanocrystal)など、単結晶とは異なる多彩な構造が存在する
ことが確認されている。CAAC-OSは、単結晶よりも結晶性が低く、ncに比べて結
晶性が高い。
【0387】
また、CAAC-OSは、c軸配向性を有し、かつa-b面方向において複数のペレット
(ナノ結晶)が連結し、歪みを有した結晶構造となっている。よって、CAAC-OSを
、CAA crystal(c-axis-aligned a-b-plane-an
chored crystal)を有する酸化物半導体と称することもできる。
【0388】
表示パネルが有する絶縁層には、有機絶縁材料又は無機絶縁材料を用いることができる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂
、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。無機絶縁膜としては、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化
シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウ
ム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸
化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜等が挙げられる。
【0389】
表示パネルが有する導電層には、それぞれ、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、
銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、もしくはタングステンな
どの金属、又はこれを主成分とする合金を単層構造又は積層構造として用いることができ
る。または、酸化インジウム、ITO、タングステンを含むインジウム酸化物、タングス
テンを含むインジウム亜鉛酸化物、チタンを含むインジウム酸化物、チタンを含むITO
、インジウム亜鉛酸化物、ZnO、ガリウムを添加したZnO、又はシリコンを含むイン
ジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を用いてもよい。また、不純物元素を含有
させるなどして低抵抗化させた、多結晶シリコンもしくは酸化物半導体等の半導体、又は
ニッケルシリサイド等のシリサイドを用いてもよい。また、グラフェンを含む膜を用いる
こともできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜
を還元して形成することができる。また、不純物元素を含有させた酸化物半導体等の半導
体を用いてもよい。または、銀、カーボン、もしくは銅等の導電性ペースト、又はポリチ
オフェン等の導電性ポリマーを用いて形成してもよい。導電性ペーストは、安価であり、
好ましい。導電性ポリマーは、塗布しやすく、好ましい。
【0390】
図30(C)に示す表示パネル370を2枚重ねて有する表示装置の断面図の一例を、図
31に示す。
【0391】
図31では、下側の表示パネルの表示領域101a(図30(C)に示す表示部381と
対応)及び可視光を遮る領域120a(図30(C)に示す駆動回路部382等に対応)
、並びに、上側の表示パネルの表示領域101b(図30(C)に示す表示部381と対
応)及び可視光を透過する領域110b(図30(C)に示す可視光を透過する領域11
0に対応)を示す。
【0392】
図31に示す表示装置において、表示面側(上側)に位置する表示パネルは、可視光を透
過する領域110bを表示領域101bと隣接して有する。下側の表示パネルの表示領域
101aは、上側の表示パネルの可視光を透過する領域110bと重なっている。したが
って、重ねた2つの表示パネルの表示領域の間の非表示領域を縮小すること、さらには無
くすことができる。これにより、使用者から表示パネルの継ぎ目が認識されにくい、大型
の表示装置を実現することができる。
【0393】
また、図31に示す表示装置は、表示領域101aと可視光を透過する領域110bの間
に、空気よりも屈折率が高く、可視光を透過する透光層103を有する。これにより、表
示領域101aと可視光を透過する領域110bの間に空気が入ることを抑制でき、屈折
率の差による界面での反射を低減することができる。そして、表示装置における表示ムラ
又は輝度ムラの抑制が可能となる。
【0394】
透光層103は、下側の表示パネルの可撓性基板372又は上側の表示パネルの可撓性基
板371の表面全体に重なっていてもよいし、表示領域101a及び可視光を透過する領
域110bのみと重なっていてもよい。また、透光層103は、可視光を遮る領域120
aと重なっていてもよい。
【0395】
例えば、透光層103としては、基材の両面に吸着層を有する吸着フィルムを適用するこ
とができる。
【0396】
<構成例1の作製方法例>
図32及び図33を用いて構成例1の作製方法の一例を説明する。図32及び図33は、
表示パネル370の表示部381の作製方法を説明する断面図である。
【0397】
まず、図32(A)に示すように、作製基板401上に剥離層403を形成する。次に、
剥離層403上に被剥離層を形成する。ここで、剥離層403上に形成する被剥離層は、
図30における絶縁層378から発光素子304までの各層である。
【0398】
作製基板401には、少なくとも作製工程中の処理温度に耐えうる耐熱性を有する基板を
用いる。作製基板401としては、例えばガラス基板、石英基板、サファイア基板、半導
体基板、セラミック基板、金属基板、樹脂基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。
【0399】
なお、量産性を向上させるため、作製基板401として大型のガラス基板を用いることが
好ましい。例えば、第3世代(550mm×650mm)以上第10世代(2950mm
×3400mm)以下のガラス基板、又はこれよりも大型のガラス基板を用いることが好
ましい。
【0400】
作製基板401にガラス基板を用いる場合、作製基板401と剥離層403との間に、下
地膜として、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリ
コン膜等の絶縁膜を形成すると、ガラス基板からの汚染を防止でき、好ましい。
【0401】
剥離層403は、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コ
バルト、ジルコニウム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ
ウム、シリコンから選択された元素、該元素を含む合金材料、又は該元素を含む化合物材
料等を用いて形成できる。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のい
ずれでもよい。また、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、二酸化チタン、酸化インジウム
、ITO、インジウム亜鉛酸化物、In-Ga-Zn酸化物等の金属酸化物を用いてもよ
い。剥離層403に、タングステン、チタン、モリブデンなどの高融点金属材料を用いる
と、被剥離層の形成工程の自由度が高まるため好ましい。
【0402】
剥離層403は、例えばスパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法(スピンコーティ
ング法、液滴吐出法、ディスペンス法等を含む)、印刷法等により形成できる。剥離層4
03の厚さは例えば1nm以上200nm以下、好ましくは10nm以上100nm以下
とする。
【0403】
剥離層403が単層構造の場合、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモ
リブデンの混合物を含む層を形成することが好ましい。また、タングステンの酸化物もし
くは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物もしくは酸化窒化物を含む層、又はタング
ステンとモリブデンの混合物の酸化物もしくは酸化窒化物を含む層を形成してもよい。な
お、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金
に相当する。
【0404】
また、剥離層403として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積
層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上に酸化物で形成される絶
縁膜を形成することで、タングステン層と絶縁膜との界面に、タングステンの酸化物を含
む層が形成されることを活用してもよい。また、タングステンを含む層の表面を、熱酸化
処理、酸素プラズマ処理、亜酸化窒素(NO)プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強
い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成してもよい。プラズマ処
理又は加熱処理は、酸素、窒素、亜酸化窒素単独、あるいは該ガスとその他のガスとの混
合気体雰囲気下で行うことができる。上記プラズマ処理又は加熱処理により、剥離層40
3の表面状態を変えることで、剥離層403と後に形成される絶縁膜との密着性を制御す
ることが可能である。
【0405】
なお、作製基板と被剥離層の界面で剥離が可能な場合には、剥離層を設けなくてもよい。
例えば、作製基板としてガラスを用い、ガラスに接してポリイミド、ポリエステル、ポリ
オレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリル等の有機樹脂を形成する。次に、
レーザ照射又は加熱処理を行うことで、作製基板と有機樹脂の密着性を向上させる。そし
て、有機樹脂上に絶縁膜及びトランジスタ等を形成する。その後、先のレーザ照射よりも
高いエネルギー密度でレーザ照射を行う、又は、先の加熱処理よりも高い温度で加熱処理
を行うことで、作製基板と有機樹脂の界面で剥離することができる。また、剥離の際には
、作製基板と有機樹脂の界面に液体を浸透させて分離してもよい。
【0406】
なお、該有機樹脂を、装置を構成する基板として用いてもよいし、該有機樹脂を除去し、
被剥離層の露出した面に接着剤を用いて別の基板を貼り合わせてもよい。
【0407】
または、作製基板と有機樹脂の間に金属層を設け、該金属層に電流を流すことで該金属層
を加熱し、金属層と有機樹脂の界面で剥離を行ってもよい。
【0408】
絶縁層378は、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、又は窒化酸化
シリコン膜等を用いて、単層又は積層で形成することが好ましい。
【0409】
絶縁層378は、スパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法、印刷法等を用いて形成
することが可能であり、例えば、プラズマCVD法によって成膜温度を250℃以上40
0℃以下として形成することで、緻密で非常に防湿性の高い膜とすることができる。なお
、絶縁層378の厚さは10nm以上3000nm以下、さらには200nm以上150
0nm以下が好ましい。
【0410】
また、図32(B)に示すように、作製基板411上に剥離層413を形成する。次に、
剥離層413上に被剥離層を形成する。ここで、剥離層413上に形成する被剥離層は、
図30における絶縁層376、遮光層326、及び着色層325である。
【0411】
作製基板411、剥離層413、及び絶縁層376には、それぞれ、作製基板401、剥
離層403、及び絶縁層378に用いることができる材料を適用することができる。
【0412】
次に、図32(C)に示すように、作製基板401と作製基板411とを、接着層317
を用いて貼り合わせる。
【0413】
次に、図33(A)に示すように、作製基板401と絶縁層378とを分離する。なお、
作製基板401と作製基板411のどちらを先に分離してもよい。
【0414】
作製基板401と絶縁層378とを分離する前に、レーザ光又は鋭利な刃物等を用いて、
剥離の起点を形成することが好ましい。絶縁層378の一部にクラックを入れる(膜割れ
又はひびを生じさせる)ことで、剥離の起点を形成できる。例えば、レーザ光の照射によ
って、絶縁層378の一部を溶解、蒸発、又は熱的に破壊することができる。
【0415】
そして、形成した剥離の起点から、物理的な力(人間の手もしくは治具で引き剥がす処理
、又は基板に密着させたローラーを回転させることで分離する処理等)によって絶縁層3
78と作製基板401とを分離する。図33(A)の下部に、絶縁層378から分離され
た剥離層403と作製基板401を示す。その後、図33(A)に示すように、露出した
絶縁層378と、可撓性基板371とを、接着層377を用いて貼り合わせる。
【0416】
次に、図33(B)に示すように、作製基板411と絶縁層376とを分離する。図33
(B)の上部に、絶縁層376から分離された剥離層413と作製基板411を示す。そ
して、露出した絶縁層376と、可撓性基板372とを、接着層375を用いて貼り合わ
せる。
【0417】
以上のように、本発明の一態様では、表示パネルを構成する機能素子等は、全て作製基板
上で形成するため、精細度の高い表示パネルを作製する場合においても、可撓性基板には
、高い位置合わせ精度が要求されない。よって、簡便に可撓性基板を貼り付けることがで
きる。また、高温をかけて機能素子等を作製できるため、信頼性の高い表示パネルを実現
できる。
【0418】
<構成例2>
図35(A)に、カラーフィルタ方式が適用された表示パネルの断面図を示す。なお、以
降の構成例では、先の構成例と同様の構成については、詳細な説明を省略する。
【0419】
図35(A)に示す表示パネルは、可撓性基板371、接着層377、絶縁層378、複
数のトランジスタ、導電層307、絶縁層312、絶縁層313、絶縁層314、絶縁層
315、発光素子304、導電層355、接着層317、着色層325、可撓性基板37
2、及び絶縁層376を有する。
【0420】
駆動回路部382はトランジスタ301を有する。表示部381は、トランジスタ303
を有する。
【0421】
各トランジスタは、2つのゲート、ゲート絶縁層311、半導体層、ソース、及びドレイ
ンを有する。2つのゲートは、それぞれ、絶縁層を介して半導体層と重なる。図35(A
)では、各トランジスタに、半導体層を2つのゲートで挟持する構成を適用した例を示し
ている。このようなトランジスタは他のトランジスタと比較して電界効果移動度を高める
ことができ、オン電流を増大させることができる。その結果、高速動作が可能な回路を作
製することができる。さらには、回路の占有面積を縮小することができる。オン電流の大
きなトランジスタを適用することで、表示パネルを大型化又は高精細化し配線数が増大し
ても、各配線における信号遅延を低減することができ、表示の輝度のばらつきを低減する
ことができる。図35(A)では、電極321と同一の材料、及び同一の工程で、一方の
ゲートを作製する例を示す。
【0422】
発光素子304は、着色層325側に光を射出する。発光素子304は、絶縁層314を
介して着色層325と重なる。着色層325は、発光素子304と可撓性基板371の間
に配置される。図35(A)では、着色層325を絶縁層313上に配置する例を示す。
図35(A)では、遮光層及びスペーサを設けない例を示す。
【0423】
<構成例3>
図35(B)に、塗り分け方式が適用された表示パネルの断面図を示す。
【0424】
図35(B)に示す表示パネルは、可撓性基板371、接着層377、絶縁層378、複
数のトランジスタ、導電層307、絶縁層312、絶縁層313、絶縁層314、絶縁層
315、スペーサ316、発光素子304、接着層317、可撓性基板372、及び絶縁
層376を有する。
【0425】
駆動回路部382はトランジスタ301を有する。表示部381は、トランジスタ302
、トランジスタ303、及び容量素子305を有する。
【0426】
各トランジスタは、2つのゲート、ゲート絶縁層311、半導体層、ソース、及びドレイ
ンを有する。2つのゲートは、それぞれ、絶縁層を介して半導体層と重なる。図35(B
)では、各トランジスタに、半導体層を2つのゲートで挟持する構成を適用した例を示し
ている。図35(B)では、絶縁層313と絶縁層314の間に、一方のゲートを作製す
る例を示す。
【0427】
発光素子304は、可撓性基板372側に光を射出する。図35(B)では、発光素子3
04が光学調整層を有さない例を示す。絶縁層376は、発光素子304の封止層として
機能する。
【0428】
接続部306は、導電層307を有する。導電層307は接続体319を介してFPC3
73と電気的に接続する。
【0429】
<応用例>
本発明の一態様では、タッチセンサが搭載された表示装置(入出力装置またはタッチパネ
ルともいう)を作製することができる。
【0430】
本発明の一態様のタッチパネルが有する検知素子(センサ素子ともいう)に限定は無い。
指もしくはスタイラスなどの被検知体の近接又は接触を検知することのできる様々なセン
サを、検知素子として適用することができる。
【0431】
例えばセンサの方式としては、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式
、光学方式、感圧方式など様々な方式を用いることができる。
【0432】
本実施の形態では、静電容量方式の検知素子を有するタッチパネルを例に挙げて説明する
【0433】
静電容量方式としては、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等がある。また、投影
型静電容量方式としては、自己容量方式、相互容量方式等がある。相互容量方式を用いる
と、同時多点検出が可能となるため好ましい。
【0434】
本発明の一態様のタッチパネルは、別々に作製された表示パネルと検知素子とを貼り合わ
せる構成、表示素子を支持する基板及び対向基板の一方又は双方に検知素子を構成する電
極等を設ける構成等、様々な構成を適用することができる。
【0435】
<構成例4>
図36(A)は、タッチパネル300の斜視概略図である。図36(B)は、図36(A
)を展開した斜視概略図である。なお明瞭化のため、代表的な構成要素のみを示している
図36(B)では、一部の構成要素(可撓性基板330、可撓性基板372等)を破線
で輪郭のみ明示している。
【0436】
タッチパネル300は、入力装置310と、表示パネル370とを有し、これらが重ねて
設けられている。タッチパネル300は、可視光を透過する領域110を有する。可視光
を透過する領域110は、表示部381に隣接し、表示部381の2辺に沿って配置され
ている。
【0437】
入力装置310は、可撓性基板330、電極331、電極332、複数の配線341、及
び複数の配線342を有する。FPC350は、複数の配線341及び複数の配線342
の各々と電気的に接続する。FPC350にはIC351が設けられている。
【0438】
表示パネル370は、対向して設けられた可撓性基板371と可撓性基板372とを有す
る。表示パネル370は、表示部381及び駆動回路部382を有する。可撓性基板37
1上には、配線383等が設けられている。FPC373は、配線383と電気的に接続
される。FPC373にはIC374が設けられている。
【0439】
配線383は、表示部381及び駆動回路部382に信号及び電力を供給する機能を有す
る。当該信号及び電力は、それぞれ、外部又はIC374から、FPC373を介して、
配線383に入力される。
【0440】
図37に、タッチパネル300の断面図の一例を示す。図37では、表示部381、駆動
回路部382、可視光を透過する領域110、FPC373を含む領域、及びFPC35
0を含む領域等の断面構造を示す。さらに、図37では、トランジスタのゲートと同一の
導電層を加工して形成された配線と、トランジスタのソース及びドレインと同一の導電層
を加工して形成された配線とが交差する交差部387の断面構造を示している。
【0441】
可撓性基板371と可撓性基板372とは、接着層317によって貼り合わされている。
可撓性基板372と可撓性基板330とは、接着層396によって貼り合わされている。
ここで、可撓性基板371から可撓性基板372までの各層が、表示パネル370に相当
する。また、可撓性基板330から電極334までの各層が入力装置310に相当する。
つまり、接着層396は、表示パネル370と入力装置310を貼り合わせているといえ
る。または、可撓性基板371から絶縁層376までの各層が、表示パネル370に相当
する。そして、可撓性基板330から可撓性基板372までの各層が入力装置310に相
当する。つまり、接着層375が、表示パネル370と入力装置310を貼り合わせてい
るともいえる。
【0442】
図37に示す表示パネル370の構成は、図30に示す表示パネルと同様の構成であるた
め、詳細な説明は省略する。
【0443】
<入力装置310>
可撓性基板330の可撓性基板372側には、電極331及び電極332が設けられてい
る。ここでは、電極331が、電極333及び電極334を有する場合の例を示している
図37中の交差部387に示すように、電極332と電極333は同一平面上に形成さ
れている。絶縁層395は、電極332及び電極333を覆うように設けられている。電
極334は、絶縁層395に設けられた開口を介して、電極332を挟むように設けられ
る2つの電極333と電気的に接続している。
【0444】
可撓性基板330の端部に近い領域には、接続部308が設けられている。接続部308
は、配線342と、電極334と同一の導電層を加工して得られた導電層とを積層して有
する。接続部308は、接続体309を介してFPC350が電気的に接続されている。
【0445】
可撓性基板330は、接着層391によって絶縁層393と貼り合わされている。構成例
1の作製方法と同様に、入力装置310も、作製基板上で素子を作製し、作製基板を剥離
した後、可撓性基板330に素子を転置することで作製することができる。または、可撓
性基板330上に直接、絶縁層393及び素子等を形成してもよい(図38(A)参照)
【0446】
<構成例5>
図38(A)に示すタッチパネルは、接着層391を有していない点、及び、トランジス
タ301、302、303、及び容量素子305の構成が異なる点で、図37に示すタッ
チパネルと異なる。
【0447】
図38(A)では、タッチパネルに、トップゲート構造のトランジスタを適用する例を示
す。
【0448】
各トランジスタは、ゲート、ゲート絶縁層311、半導体層、ソース、及びドレインを有
する。ゲートと半導体層は、ゲート絶縁層311を介して重なる。半導体層は、低抵抗化
された領域348を有していてもよい。低抵抗化された領域348は、トランジスタのソ
ース及びドレインとして機能する。
【0449】
絶縁層313上に設けられた導電層は引き回し配線として機能する。該導電層は、絶縁層
313、絶縁層312、及びゲート絶縁層311に設けられた開口を介して、領域348
と電気的に接続している。
【0450】
図38(A)では、容量素子305が、半導体層と同一の半導体層を加工して形成した層
と、ゲート絶縁層311と、ゲートと同一の導電層を加工して形成した層の積層構造を有
する。ここで、容量素子305の半導体層の一部には、トランジスタのチャネルが形成さ
れる領域347よりも導電性の高い領域349が形成されていることが好ましい。
【0451】
領域348及び領域349は、それぞれ、トランジスタのチャネルが形成される領域34
7よりも不純物を多く含む領域、キャリア濃度の高い領域、又は結晶性が低い領域などと
することができる。
【0452】
本発明の一態様の表示装置には、図38(B)~(D)に示すトランジスタ848を適用
することもできる。
【0453】
図38(B)に、トランジスタ848の上面図を示す。図38(C)は、本発明の一態様
の表示装置の、トランジスタ848のチャネル長方向の断面図である。図38(C)に示
すトランジスタ848は、図38(B)における一点鎖線X1-X2間の断面に相当する
図38(D)は、本発明の一態様の表示装置の、トランジスタ848のチャネル幅方向
の断面図である。図38(D)に示すトランジスタ848は、図38(B)における一点
鎖線Y1-Y2間の断面に相当する。
【0454】
トランジスタ848はバックゲートを有するトップゲート型のトランジスタの一種である
【0455】
トランジスタ848では、絶縁層772に設けた凸部上に半導体層742が形成されてい
る。絶縁層772に設けた凸部上に半導体層742を設けることによって、半導体層74
2の側面もゲート743で覆うことができる。すなわち、トランジスタ848は、ゲート
743の電界によって、半導体層742を電気的に取り囲むことができる構造を有してい
る。このように、導電膜の電界によって、チャネルが形成される半導体膜を電気的に取り
囲むトランジスタの構造を、surrounded channel(s-channe
l)構造とよぶ。また、s-channel構造を有するトランジスタを、「s-cha
nnel型トランジスタ」もしくは「s-channelトランジスタ」ともいう。
【0456】
s-channel構造では、半導体層742の全体(バルク)にチャネルを形成するこ
ともできる。s-channel構造では、トランジスタのドレイン電流を大きくするこ
とができ、さらに大きいオン電流を得ることができる。また、ゲート743の電界によっ
て、半導体層742に形成されるチャネル形成領域の全領域を空乏化することができる。
したがって、s-channel構造では、トランジスタのオフ電流をさらに小さくする
ことができる。
【0457】
バックゲート723は絶縁層378上に設けられている。
【0458】
絶縁層729上に設けられた導電層744aは、ゲート絶縁層311、絶縁層728、及
び絶縁層729に設けられた開口747cにおいて、半導体層742と電気的に接続され
ている。また、絶縁層729上に設けられた導電層744bは、ゲート絶縁層311、絶
縁層728、及び絶縁層729に設けられた開口747dにおいて、半導体層742と電
気的に接続されている。
【0459】
ゲート絶縁層311上に設けられたゲート743は、ゲート絶縁層311及び絶縁層77
2に設けられた開口747a及び開口747bにおいて、バックゲート723と電気的に
接続されている。よって、ゲート743とバックゲート723には、同じ電位が供給され
る。また、開口747a及び開口747bは、どちらか一方を設けなくてもよい。また、
開口747a及び開口747bの両方を設けなくてもよい。開口747a及び開口747
bの両方を設けない場合は、バックゲート723とゲート743に異なる電位を供給する
ことができる。
【0460】
なお、s-channel構造を有するトランジスタに用いる半導体としては、酸化物半
導体、又は、多結晶シリコン、もしくは単結晶シリコン基板等から転置された単結晶シリ
コン等のシリコンなどが挙げられる。
【0461】
<構成例6>
図39に示すタッチパネルは、ボトムエミッション型の表示パネルと、入力装置と、を接
着層396で貼り合わせた例である。
【0462】
図39の表示パネルは、絶縁層376を有する点で、図35(A)の構成と異なる。また
図39の入力装置は、絶縁層393を有さず、可撓性基板330上に直接、電極331
及び電極332等が設けられている点で図38の構成と異なる。
【0463】
<構成例7>
図40に示すタッチパネルは、塗り分け方式が適用された表示パネルと、入力装置と、を
接着層375で貼り合わせた例である。
【0464】
図40の表示パネルは、図35(B)の構成と同様である。
【0465】
図40の入力装置は、可撓性基板392上に絶縁層376を有し、絶縁層376上に電極
334及び配線342を有する。電極334及び配線342は、絶縁層395で覆われて
いる。絶縁層395上には、電極332及び電極333を有する。可撓性基板330は接
着層396によって可撓性基板392と貼り合わされている。
【0466】
<構成例8>
図41は、一対の可撓性基板(可撓性基板371及び可撓性基板372)の間に、タッチ
センサ及び発光素子304を有する例である。可撓性基板を2枚とすることで、タッチパ
ネルの薄型化、軽量化、さらにはフレキシブル化が可能となる。
【0467】
図41の構成は、構成例1の作製方法例において、作製基板411上に形成する被剥離層
の構成を変えることで、作製することができる。構成例1の作製方法例では、作製基板4
11上の被剥離層として、絶縁層376、着色層325、及び遮光層326を形成した(
図32(B))。
【0468】
図41に示す構成を作製する場合は、絶縁層376を形成した後、絶縁層376上に電極
332、電極333、及び配線342を形成する。次に、これら電極を覆う絶縁層395
を形成する。次に、絶縁層395上に電極334を形成する。次に、電極334を覆う絶
縁層327を形成する。そして、絶縁層327上に、着色層325及び遮光層326を形
成する。そして、作製基板401と貼り合わせ、各作製基板を剥離し、可撓性基板を貼り
合わせることで、図41に示す構成のタッチパネルを作製することができる。
【0469】
<構成例9>
図42(A)、(B)は、タッチパネル320の斜視概略図である。
【0470】
タッチパネル320は、可視光を透過する領域110を有する。可視光を透過する領域1
10は、表示部381に隣接し、表示部381の2辺に沿って配置されている。
【0471】
図42(A)、(B)において、入力装置318は、表示パネル379が有する可撓性基
板372に設けられている。また、入力装置318の配線341及び配線342等は、表
示パネル379に設けられたFPC350と電気的に接続する。
【0472】
このような構成とすることで、タッチパネル320に接続するFPCを1つの基板側(こ
こでは可撓性基板371側)にのみ配置することができる。図42(A)、(B)では、
タッチパネル320に2つのFPCを取り付けた構成を示す。タッチパネル320は、複
数のFPCを取り付ける構成に限られない。タッチパネル320に1つのFPCを設け、
該FPCから、表示パネル379と入力装置318の両方に信号を供給する構成とすると
、より構成を簡略化できる。
【0473】
IC374は表示パネル379を駆動する機能を有する。IC351は、入力装置318
を駆動する機能を有する。
【0474】
図43に、タッチパネル320の断面図の一例を示す。図43では、表示部381、駆動
回路部382、接続部385、可視光を透過する領域110、及びFPC373を含む領
域等の断面構造を示す。さらに、図43では、トランジスタのゲートと同一の導電層を加
工して形成された配線と、トランジスタのソース及びドレインと同一の導電層を加工して
形成された配線とが交差する交差部387の断面構造を示している。
【0475】
接続部385には、配線342(又は配線341)の1つと、導電層307の1つとが、
接続体386を介して電気的に接続している。
【0476】
接続体386としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。導電性の粒子として
は、有機樹脂又はシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることができ
る。金属材料としてニッケル又は金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。また
ニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を用
いることが好ましい。また接続体386として弾性変形もしくは塑性変形する材料を用い
ることが好ましい。このとき導電性の粒子は図43に示すように上下方向に潰れた形状と
なる場合がある。こうすることで接続体386と、これと電気的に接続する導電層との接
触面積が増大し、接触抵抗が低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制できる
【0477】
接続体386は接着層317に覆われるように配置することが好ましい。例えば接着層3
17となるペースト等を塗布した後に、接続部385に接続体386を散布すれよい。接
着層317が設けられる部分に接続部385を配置することで、図43のように接着層3
17を発光素子304上にも配置する構成(固体封止構造ともいう)だけでなく、例えば
中空封止構造の発光パネル、又は液晶表示パネル等、接着層317を周辺に用いる構成で
あれば同様に適用することができる。
【0478】
図43では、光学調整層324が電極321の端部を覆わない例を示す。図43では、ス
ペーサ316が駆動回路部382にも設けられている例を示す。
【0479】
<構成例10>
図44(A)に示すタッチパネルは、タッチセンサを構成する電極等と、可撓性基板37
2との間に遮光層326が設けられている。具体的には、絶縁層376と絶縁層328の
間に遮光層326が設けられている可撓性基板372側からみて、絶縁層328上には、
電極332、電極333、配線342等の導電層と、これらを覆う絶縁層395と、絶縁
層395上の電極334等が設けられている。また、電極334及び絶縁層395上に、
絶縁層327が設けられ、絶縁層327上に着色層325が設けられている。
【0480】
絶縁層327及び絶縁層328は、平坦化膜としての機能を有する。なお、絶縁層327
及び絶縁層328は、それぞれ不要であれば設けなくてもよい。
【0481】
このような構成とすることで、タッチセンサを構成する電極等よりも可撓性基板372側
に設けられた遮光層326によって、当該電極等が使用者から視認されてしまうことを抑
制することができる。したがって、厚さが薄いだけでなく、表示品位が向上したタッチパ
ネルを実現することができる。
【0482】
また、図44(B)に示すように、タッチパネルは、絶縁層376と絶縁層328の間に
遮光層326aを有し、かつ、絶縁層327と接着層317の間に遮光層326bを有し
ていてもよい。遮光層326bを設けることで、光漏れをより確実に抑制することができ
る。
【0483】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0484】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器及び照明装置について図を用いて説明する
【0485】
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、コンピュータ用などのモニタ、デジタル
カメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯
電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの
大型ゲーム機などが挙げられる。
【0486】
また、本発明の一態様の電子機器又は照明装置は可撓性を有するため、家屋もしくはビル
の内壁もしくは外壁、又は、自動車の内装もしくは外装の曲面に沿って組み込むことも可
能である。
【0487】
また、本発明の一態様の電子機器は、二次電池を有していてもよく、非接触電力伝送を用
いて、二次電池を充電することができると好ましい。
【0488】
二次電池としては、例えば、ゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池(リチウムイオ
ンポリマー電池)等のリチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラ
ジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などが挙げられる
【0489】
本発明の一態様の電子機器は、アンテナを有していてもよい。アンテナで信号を受信する
ことで、表示部で映像又は情報等の表示を行うことができる。また、電子機器がアンテナ
及び二次電池を有する場合、アンテナを、非接触電力伝送に用いてもよい。
【0490】
本発明の一態様の表示装置は、表示パネルの数を増やすことにより、表示領域の面積を上
限なく大きくすることが可能である。したがって、本発明の一態様の表示装置はデジタル
サイネージ又はPIDなどに好適に用いることができる。また、本発明の一態様の表示装
置は、表示パネルの配置方法を変えることで、表示領域の外形を様々な形状にすることが
できる。
【0491】
図45(A)では、柱15及び壁16に、それぞれ、本発明の一態様の表示装置10を適
用した例を示している。表示装置10に用いる表示パネルとして、可撓性を有する表示パ
ネルを用いることで、曲面に沿って表示装置10を設置することが可能となる。
【0492】
ここで特に、デジタルサイネージ又はPIDに本発明の一態様の表示装置を用いる場合に
は、表示パネルにタッチパネルを適用することで、表示領域に画像又は動画を表示するだ
けでなく観察者が直感的に操作することが可能となるため好ましい。また、路線情報又は
交通情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によりユーザ
ビリティを高めることができる。なお、ビル又は公共施設などの壁面に設置する場合など
は、表示パネルにタッチパネルを適用しなくてもよい。
【0493】
図45(B)~(E)に、湾曲した表示部7000を有する電子機器の一例を示す。表示
部7000はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことが
できる。なお、表示部7000は可撓性を有していてもよい。
【0494】
図45(B)~(E)に示す各電子機器が有する表示部7000は、本発明の一態様の表
示装置を用いて作製される。
【0495】
図45(B)に携帯電話機の一例を示す。携帯電話機7100は、筐体7101、表示部
7000、操作ボタン7103、外部接続ポート7104、スピーカ7105、マイク7
106等を有する。
【0496】
図45(B)に示す携帯電話機7100は、表示部7000にタッチセンサを備える。電
話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指又はスタイラスなどで表示
部7000に触れることで行うことができる。
【0497】
また、操作ボタン7103の操作により、電源のON、OFF動作、又は表示部7000
に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メイ
ンメニュー画面に切り替えることができる。
【0498】
図45(C)にテレビジョン装置の一例を示す。テレビジョン装置7200は、筐体72
01に表示部7000が組み込まれている。ここでは、スタンド7203により筐体72
01を支持した構成を示している。
【0499】
図45(C)に示すテレビジョン装置7200の操作は、筐体7201が備える操作スイ
ッチ、又は別体のリモコン操作機7211により行うことができる。または、表示部70
00にタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7000に触れることで操作して
もよい。リモコン操作機7211は、当該リモコン操作機7211から出力する情報を表
示する表示部を有していてもよい。リモコン操作機7211が備える操作キー又はタッチ
パネルにより、チャンネル又は音量の操作を行うことができ、表示部7000に表示され
る映像を操作することができる。
【0500】
なお、テレビジョン装置7200は、受信機又はモデムなどを備えた構成とする。受信機
により一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線又は無線
による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)又は双方向
(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0501】
図45(D)に携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7300は、筐体7301及び
表示部7000を有する。さらに、操作ボタン、外部接続ポート、スピーカ、マイク、ア
ンテナ、又はバッテリ等を有していてもよい。表示部7000にはタッチセンサを備える
。携帯情報端末7300の操作は、指又はスタイラスなどで表示部7000に触れること
で行うことができる。
【0502】
図45(D)は、携帯情報端末7300の斜視図であり、図45(E)は携帯情報端末7
300の上面図である。
【0503】
本実施の形態で例示する携帯情報端末は、例えば、電話機、手帳又は情報閲覧装置等から
選ばれた一つ又は複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとしてそれぞれ用い
ることができる。本実施の形態で例示する携帯情報端末は、例えば、移動電話、電子メー
ル、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々
のアプリケーションを実行することができる。
【0504】
携帯情報端末7300は、文字又は画像をその複数の面に表示することができる。例えば
図45(D)に示すように、3つの操作ボタン7302を一の面に表示し、矩形で示す
情報7303を他の面に表示することができる。図45(D)、(E)では、携帯情報端
末の上側に情報が表示される例を示す。または、携帯情報端末の横側に情報が表示されて
もよい。また、携帯情報端末の3面以上に情報を表示してもよい。
【0505】
なお、情報の例としては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の通知、
電子メール又は電話などの着信を知らせる表示、電子メールなどの題名もしくは送信者名
、日時、時刻、バッテリの残量、アンテナ受信の強度などがある。又は、情報が表示され
ている位置に、情報の代わりに、操作ボタン、アイコンなどを表示してもよい。
【0506】
例えば、携帯情報端末7300の使用者は、洋服の胸ポケットに携帯情報端末7300を
収納した状態で、その表示(ここでは情報7303)を確認することができる。
【0507】
具体的には、着信した電話の発信者の電話番号又は氏名等を、携帯情報端末7300の上
方から観察できる位置に表示する。使用者は、携帯情報端末7300をポケットから取り
出すことなく、表示を確認し、電話を受けるか否かを判断できる。
【0508】
図45(F)に、湾曲した発光部を有する照明装置の一例を示している。
【0509】
図45(F)に示す照明装置が有する発光部は、本発明の一態様の表示装置を用いて作製
される。
【0510】
図45(F)に示す照明装置7400は、波状の発光面を有する発光部7402を備える
。したがってデザイン性の高い照明装置となっている。
【0511】
また、照明装置7400の備える各々の発光部は可撓性を有していてもよい。発光部を可
塑性の部材又は可動なフレームなどの部材で固定し、用途に合わせて発光部の発光面を自
在に湾曲可能な構成としてもよい。
【0512】
照明装置7400は、操作スイッチ7403を備える台部7401と、台部7401に支
持される発光部を有する。
【0513】
なおここでは、台部によって発光部が支持された照明装置について例示したが、発光部を
備える筐体を天井に固定する、又は天井からつり下げるように用いることもできる。発光
面を湾曲させて用いることができるため、発光面を凹状に湾曲させて特定の領域を明るく
照らす、又は発光面を凸状に湾曲させて部屋全体を明るく照らすこともできる。
【0514】
図46(A1)、(A2)、(B)~(I)に、可撓性を有する表示部7001を有する
携帯情報端末の一例を示す。
【0515】
表示部7001は、本発明の一態様の表示装置を用いて作製される。例えば、曲率半径0
.01mm以上150mm以下で曲げることができる表示パネルを有する表示装置を適用
できる。また、表示部7001はタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部700
1に触れることで携帯情報端末を操作することができる。
【0516】
図46(A1)は、携帯情報端末の一例を示す斜視図であり、図46(A2)は、携帯情
報端末の一例を示す側面図である。携帯情報端末7500は、筐体7501、表示部70
01、引き出し部材7502、操作ボタン7503等を有する。
【0517】
携帯情報端末7500は、筐体7501内にロール状に巻かれた可撓性を有する表示部7
001を有する。
【0518】
また、携帯情報端末7500は内蔵された制御部によって映像信号を受信可能で、受信し
た映像を表示部7001に表示することができる。また、携帯情報端末7500にはバッ
テリが内蔵されている。また、筐体7501にコネクターを接続する端子部を備え、映像
信号又は電力を有線により外部から直接供給する構成としてもよい。
【0519】
また、操作ボタン7503によって、電源のON、OFF動作又は表示する映像の切り替
え等を行うことができる。なお、図46(A1)、(A2)、(B)では、携帯情報端末
7500の側面に操作ボタン7503を配置する例を示すが、これに限られず、携帯情報
端末7500の表示面と同じ面(おもて面)又は裏面に配置してもよい。
【0520】
図46(B)には、表示部7001を引き出した状態の携帯情報端末7500を示す。こ
の状態で表示部7001に映像を表示することができる。表示部7001は、引き出し部
材7502を用いて引き出すことができる。また、表示部7001の一部がロール状に巻
かれた図46(A1)の状態と表示部7001を引き出した図46(B)の状態とで、携
帯情報端末7500が異なる表示を行う構成としてもよい。例えば、図46(A1)の状
態のときに、表示部7001のロール状に巻かれた部分を非表示とすることで、携帯情報
端末7500の消費電力を下げることができる。
【0521】
なお、表示部7001を引き出した際に表示部7001の表示面が平面状となるように固
定するため、表示部7001の側部に補強のためのフレームを設けていてもよい。
【0522】
なお、この構成以外に、筐体にスピーカを設け、映像信号と共に受信した音声信号によっ
て音声を出力する構成としてもよい。
【0523】
図46(C)~(E)に、折りたたみ可能な携帯情報端末の一例を示す。図46(C)で
は、展開した状態、図46(D)では、展開した状態又は折りたたんだ状態の一方から他
方に変化する途中の状態、図46(E)では、折りたたんだ状態の携帯情報端末7600
を示す。携帯情報端末7600は、折りたたんだ状態では可搬性に優れ、展開した状態で
は、継ぎ目のない広い表示領域により一覧性に優れる。
【0524】
表示部7001はヒンジ7602によって連結された3つの筐体7601に支持されてい
る。ヒンジ7602を介して2つの筐体7601間を屈曲させることにより、携帯情報端
末7600を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。
【0525】
図46(F)、(G)に、折りたたみ可能な携帯情報端末の一例を示す。図46(F)で
は、表示部7001が内側になるように折りたたんだ状態、図46(G)では、表示部7
001が外側になるように折りたたんだ状態の携帯情報端末7650を示す。携帯情報端
末7650は表示部7001及び非表示部7651を有する。携帯情報端末7650を使
用しない際に、表示部7001が内側になるように折りたたむことで、表示部7001の
汚れ又は傷つきを抑制できる。
【0526】
図46(H)に、可撓性を有する携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7700は、
筐体7701及び表示部7001を有する。さらに、入力手段であるボタン7703a、
7703b、音声出力手段であるスピーカ7704a、7704b、外部接続ポート77
05、マイク7706等を有していてもよい。また、携帯情報端末7700は、可撓性を
有するバッテリ7709を搭載することができる。バッテリ7709は例えば表示部70
01と重ねて配置してもよい。
【0527】
筐体7701、表示部7001、及びバッテリ7709は可撓性を有する。そのため、携
帯情報端末7700を所望の形状に湾曲させること、又は携帯情報端末7700に捻りを
加えることが容易である。例えば、携帯情報端末7700は、表示部7001が内側又は
外側になるように折り曲げて使用することができる。又は、携帯情報端末7700をロー
ル状に巻いた状態で使用することもできる。このように、筐体7701及び表示部700
1を自由に変形することが可能であるため、携帯情報端末7700は、落下した場合、又
は意図しない外力が加わった場合であっても、破損しにくいという利点がある。
【0528】
また、携帯情報端末7700は軽量であるため、筐体7701の上部をクリップ等で把持
してぶら下げて使用する、又は、筐体7701を磁石等で壁面に固定して使用するなど、
様々な状況において利便性良く使用することができる。
【0529】
図46(I)に腕時計型の携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7800は、バンド
7801、表示部7001、入出力端子7802、操作ボタン7803等を有する。バン
ド7801は、筐体としての機能を有する。また、携帯情報端末7800は、可撓性を有
するバッテリ7805を搭載することができる。バッテリ7805は例えば表示部700
1又はバンド7801と重ねて配置してもよい。
【0530】
バンド7801、表示部7001、及びバッテリ7805は可撓性を有する。そのため、
携帯情報端末7800を所望の形状に湾曲させることが容易である。
【0531】
操作ボタン7803は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オフ
動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持
たせることができる。例えば、携帯情報端末7800に組み込まれたオペレーティングシ
ステムにより、操作ボタン7803の機能を自由に設定することもできる。
【0532】
また、表示部7001に表示されたアイコン7804に指等で触れることで、アプリケー
ションを起動することができる。
【0533】
また、携帯情報端末7800は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能で
ある。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで
通話することもできる。
【0534】
また、携帯情報端末7800は入出力端子7802を有していてもよい。入出力端子78
02を有する場合、他の情報端末とコネクターを介して直接データのやりとりを行うこと
ができる。また入出力端子7802を介して充電を行うこともできる。なお、本実施の形
態で例示する携帯情報端末の充電動作は、入出力端子を介さずに非接触電力伝送により行
ってもよい。
【0535】
本発明の一態様の表示装置は、可撓性を有し、薄型及び軽量であるという特徴を有する。
そのため、図47(A)~(C)に示すデバイス81のように、衣服に取り付けて使用す
ることができる。
【0536】
デバイス81を取り付ける位置としては、特に限定はなく、例えば、前身頃、後身頃、襟
、袖、又はフードなどが挙げられる。
【0537】
取り付ける衣服に限定はなく、例えば、シャツ、ブラウスなどのトップス、ズボン、スカ
ートなどのボトムス、ワンピース、又はつなぎなどが挙げられる。スカーフ又はネクタイ
等に取り付けてもよい。
【0538】
図47(A)ではシャツの前身頃、図47(B)では、ポロシャツの前身頃、図47(C
)ではシャツの襟及び袖にデバイス81がそれぞれ取り付けられている例を示す。
【0539】
デバイス81は、衣服に着脱可能に取り付けられていてもよい。例えば、洗濯によりデバ
イス81が破損する可能性がある場合は、衣服から取り外せることが好ましい。
【0540】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0541】
10 表示装置
12 表示装置
13 表示領域
15 柱
16 壁
31 発光素子
36 画素電極
38 共通電極
40 発光素子
41 表示領域
49 表示領域
51 信号線
52 走査線
55 電源線
70a 選択トランジスタ
70b 駆動トランジスタ
70b1 駆動トランジスタ
70b2 駆動トランジスタ
70c 駆動トランジスタ
72a 半導体層
72b1 半導体層
72b2 半導体層
74b 導電層
76 導電層
77 ゲート
80 画素回路
81 デバイス
83a 発光領域
83b 発光領域
85 容量素子
100 表示パネル
100a 表示パネル
100b 表示パネル
100c 表示パネル
100d 表示パネル
101 表示領域
101a 表示領域
101b 表示領域
101c 表示領域
101d 表示領域
102 領域
102a 領域
102b 領域
103 透光層
109 表示領域
109a 表示領域
109b 表示領域
110 領域
110a 領域
110b 領域
110c 領域
110d 領域
112a FPC
112b FPC
115b IC
120 領域
120a 領域
120b 領域
131 樹脂層
132 保護基板
133 樹脂層
134 保護基板
141 画素
141a 画素
141b 画素
141c 画素
141d 画素
142a 配線
142b 配線
145 配線
149 画素
149a 画素
154 接着層
300 タッチパネル
301 トランジスタ
302 トランジスタ
303 トランジスタ
304 発光素子
305 容量素子
306 接続部
307 導電層
308 接続部
309 接続体
310 入力装置
311 ゲート絶縁層
312 絶縁層
313 絶縁層
314 絶縁層
315 絶縁層
316 スペーサ
317 接着層
318 入力装置
319 接続体
320 タッチパネル
321 電極
322 EL層
323 電極
324 光学調整層
325 着色層
326 遮光層
326a 遮光層
326b 遮光層
327 絶縁層
328 絶縁層
329 オーバーコート
330 可撓性基板
331 電極
332 電極
333 電極
334 電極
341 配線
342 配線
347 領域
348 領域
349 領域
350 FPC
351 IC
355 導電層
370 表示パネル
371 可撓性基板
372 可撓性基板
373 FPC
374 IC
375 接着層
376 絶縁層
377 接着層
378 絶縁層
379 表示パネル
381 表示部
382 駆動回路部
383 配線
385 接続部
386 接続体
387 交差部
391 接着層
392 可撓性基板
393 絶縁層
395 絶縁層
396 接着層
401 作製基板
403 剥離層
411 作製基板
413 剥離層
723 バックゲート
728 絶縁層
729 絶縁層
742 半導体層
743 ゲート
744a 導電層
744b 導電層
747a 開口
747b 開口
747c 開口
747d 開口
772 絶縁層
848 トランジスタ
7000 表示部
7001 表示部
7100 携帯電話機
7101 筐体
7103 操作ボタン
7104 外部接続ポート
7105 スピーカ
7106 マイク
7200 テレビジョン装置
7201 筐体
7203 スタンド
7211 リモコン操作機
7300 携帯情報端末
7301 筐体
7302 操作ボタン
7303 情報
7400 照明装置
7401 台部
7402 発光部
7403 操作スイッチ
7500 携帯情報端末
7501 筐体
7502 引き出し部材
7503 操作ボタン
7600 携帯情報端末
7601 筐体
7602 ヒンジ
7650 携帯情報端末
7651 非表示部
7700 携帯情報端末
7701 筐体
7703a ボタン
7703b ボタン
7704a スピーカ
7704b スピーカ
7705 外部接続ポート
7706 マイク
7709 バッテリ
7800 携帯情報端末
7801 バンド
7802 入出力端子
7803 操作ボタン
7804 アイコン
7805 バッテリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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