IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ワンダーランド スイツァーランド アーゲーの特許一覧

<>
  • 特開-シートベルト調整構造 図1
  • 特開-シートベルト調整構造 図2
  • 特開-シートベルト調整構造 図3
  • 特開-シートベルト調整構造 図4
  • 特開-シートベルト調整構造 図5
  • 特開-シートベルト調整構造 図6
  • 特開-シートベルト調整構造 図7
  • 特開-シートベルト調整構造 図8
  • 特開-シートベルト調整構造 図9
  • 特開-シートベルト調整構造 図10
  • 特開-シートベルト調整構造 図11
  • 特開-シートベルト調整構造 図12
  • 特開-シートベルト調整構造 図13
  • 特開-シートベルト調整構造 図14
  • 特開-シートベルト調整構造 図15
  • 特開-シートベルト調整構造 図16
  • 特開-シートベルト調整構造 図17
  • 特開-シートベルト調整構造 図18
  • 特開-シートベルト調整構造 図19
  • 特開-シートベルト調整構造 図20
  • 特開-シートベルト調整構造 図21
  • 特開-シートベルト調整構造 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159867
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】シートベルト調整構造
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20241031BHJP
   B60N 2/42 20060101ALI20241031BHJP
   B60R 22/10 20060101ALI20241031BHJP
   B60R 22/20 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B60N2/28
B60N2/42
B60R22/10 105
B60R22/20
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024139399
(22)【出願日】2024-08-21
(62)【分割の表示】P 2023524164の分割
【原出願日】2021-10-18
(31)【優先権主張番号】202022337083.7
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022713068.8
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110814966.9
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ガンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ボ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ヤンミン
(57)【要約】
【課題】シートベルトを適切な位置に調整可能な調整構造の提供。
【解決手段】本発明のシートベルト調整構造は、子供用キャリアのシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節することに適するシートベルト調整構造であって、前記子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、前記支持部材にシートベルトを配置するための異なる高さの調節部が複数行設けられ、前記支持部材の側辺に少なくとも2行の前記調節部に連通する開口部が開設され、前記開口部により前記シートベルトと異なる高さの前記調節部とを協働させて前記シートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供用キャリアのシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節することに適するシートベルト調整構造であって、
前記子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、前記支持部材にシートベルトを配置するための異なる高さの調節部が複数行設けられ、前記支持部材の側辺に少なくとも2行の前記調節部に連通する開口部が開設され、前記開口部により前記シートベルトと異なる高さの前記調節部とを協働させて前記シートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する、
ことを特徴とするシートベルト調整構造。
【請求項2】
前記開口部は、前記支持部材の側方に開放されている、請求項1に記載のシートベルト調整構造。
【請求項3】
前記複数行設けられた調節部のうちの最下行目の調節部において、前記開口部と前記最下行目の調節部との間に位置する第1の位置限定部は下方に突出し、前記最下行目の調節部と前記第1の位置限定部との間に位置する第2の位置限定部は上方に突出している、請求項1に記載のシートベルト調整構造。
【請求項4】
前記複数行設けられた調節部において、同じ高さの行目の調節部には互いに連通しない2つの調節部が含まれ、最下行目の調節部における前記2つの調節部の間の距離は、他の行目の前記2つの調節部の間の距離よりも短い、請求項1に記載のシートベルト調整構造。
【請求項5】
前記調節部は、水平状のシートベルトが挿通可能な通溝構造をなす、請求項1に記載のシートベルト調整構造。
【請求項6】
隣接する2行の対応する前記調整部の前記通溝構造は、互いに連通する、請求項5に記載のシートベルト調整構造。
【請求項7】
隣接する2行の対応する前記調節部の前記通溝構造は、鉛直状のシートベルトがスライドする縦溝構造によって互いに連通する、請求項6に記載のシートベルト調整構造。
【請求項8】
前記縦溝構造は、前記開口部と前記調節部との間に設けられている、請求項7に記載のシートベルト調整構造。
【請求項9】
前記調節部と前記縦溝構造ないし前記開口部との接続箇所は、円弧状である、請求項8に記載のシートベルト調整構造。
【請求項10】
前記開口部と前記調節部との間にガイド部が設けられ、前記ガイド部は、前記開口部から前記調節部に進入する方向に沿って、漸進的に狭くなる構造である、請求項1に記載のシートベルト調整構造。
【請求項11】
前記ガイド部と前記開口部との接続箇所は、円弧状である、請求項10に記載のシートベルト調整構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビー用品の技術分野に関し、特にシートベルト調整構造及び子供用安全シートに関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーシートはほとんど赤ちゃんの必需品であり、従来技術では、多くの安全シートが調節によって異なる大きさの子供に使用できるようになっている。ここで、シートの調整では、異なる大きさの子供に適応するためにヘッドレストを適切な位置に調整することができるが、シートベルトを適切な位置に調整することは難しい。シートベルトの調整構造は、大部分が複雑で、操作が面倒で、ヘッドレストの高さ調整時に、シートベルトの位置を合理的に適切な位置に変更することが難しく、使用者の使用に一定の不便性をもたらした。
【0003】
従って、異なる使用者に適用できるようにシートベルトを適切な位置に調整できるシートベルト調整構造が必要である。
【0004】
子供用安全シートは、子供のために設計されたシートであり、子供が乗れるように自動車内に子供用安全シートを組み立てることにより、子供用安全シートによって子供を拘束し、走行中に子供の安全を保障する。図19に示すように、シート201aと、シートに穿設された(通して設けられた)シートベルト202aとを備えた従来の子供用安全シート200aであり、このシートベルト202aには、シート201aの前に位置する日字型のバックル203aが穿設されており、この日字型のバックル203aは、シートベルトがシート201aにしっかりと子供を拘束できるように安全ベルトの長さを調節するために使用される。しかし、この従来の子供用安全シート200aには以下の問題がある。第一に、シートベルト202aの使用過程において、シートベルト202aがシート201aの前方とこの日字型のバックル203aとの間に位置する部分は、日字型のバックル203aに沿って下にスライド可能であり、シートベルトが緩んで、子供をシート201aに安全に拘束できず、安全上の危険性がある。第二に、日字型のバックル203aはシート201aの前方に位置し、子供が子供用安全シートを使用する際、日字型のバックル203aが子供の肩を絞め、子供の不快感を引き起こす。
【0005】
従って、使用中にシートベルトの滑り外れを回避できる子供用安全シートを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、異なる使用者に適用するためにシートベルトを適切な位置に調整することができるシートベルト調整構造を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、上記シートベルト調整構造を有するキャリアを提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、また、使用中にシートベルトの滑り外れを回避することができる子供用安全シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を実現するために、子供用キャリアのシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節することに適するシートベルト調整構造を提供し、シートベルト調整構造は、子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、支持部材にシートベルトを配置するための異なる高さの調節部が複数行設けられ、支持部材の動き及びシートベルトと異なる高さの調節部との協働により前記シートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する。
【0010】
従来技術と比較して、本発明のシートベルト調整構造は、子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、支持部材には異なる高さの調節部が複数行設けられ、シートベルトは、異なる調節部と協働することができる。具体的には、支持部材の動きによってシートベルトの位置を調整することができ、シートベルトの位置が使用者により適合するようにすることができる。また、シートベルトが異なる使用者に適用できるように、シートベルトと異なる調節部とが協働することにより、シートベルトの位置を調節することもできる。本発明のシートベルト調整構造は、シートベルトが異なる使用者に適用されるようにシートベルトの位置を調整することができる。本発明のシートベルト調整構造は、支持部材を介してシートベルトが子供の肩に対応する位置を調整することができるだけでなく、支持部材上の異なる調整部がシートベルトと協働することによってシートベルトが子供の肩に対応する位置を調整することができ、構造が簡単で、操作が便利である。
【0011】
好ましくは、子供用キャリアに調節可能なヘッドレストが設けられ、シートベルト調整構造は、ヘッドレストと連動する。
【0012】
好ましくは、支持部材は、ヘッドレストに接続される。
【0013】
好ましくは、支持部材とヘッドレストとは、一体に構成される。
【0014】
好ましくは、ヘッドレストにより、支持部材を子供用キャリアで昇降させる。
【0015】
好ましくは、調節部は、水平状のシートベルトが挿通可能な通溝構造をなす。
【0016】
好ましくは、隣接する2行の対応する調節部の通溝構造は、互いに連通する。
【0017】
好ましくは、隣接する2行の対応する調節部の通溝構造は、鉛直状のシートベルトがスライドする縦溝構造によって互いに連通する。
【0018】
好ましくは、通溝構造と縦溝構造との接続箇所は、円弧状である。
【0019】
好ましくは、通溝構造と縦溝構造との間に第1の位置限定部がさらに設けられており、第1の位置限定部によりシートベルトの通溝構造内でのスライドを限定する。
【0020】
好ましくは、通溝構造と第1の位置限定部との間に第2の位置限定部がさらに設けられ、第2の位置限定部によりシートベルトの通溝構造内でのスライドを限定する。
【0021】
好ましくは、通溝構造の長さは、シートベルトの幅さよりも長い。
【0022】
好ましくは、第1の位置限定部及び/又は第2の位置限定部が前記調節部内で突出する高さは、前記シートベルトの厚さよりも高い。
【0023】
好ましくは、支持部材の側辺に開口部が開設され、開口部が少なくとも隣接する2行の通溝構造と連通し、前記開口部により前記シートベルトが異なる調節部で切り替える。
【0024】
好ましくは、支持部材の側辺に縦溝構造に連通する開口部が開設され、開口部が前記縦溝構造を介して少なくとも隣接する2行の通溝構造に連通する。
【0025】
好ましくは、子供用キャリアにシートベルトを穿設するための取付孔が設けられ、シートベルトが前記取付孔内で異なる調節部に合わせる。
【0026】
好ましくは、子供用キャリアに支持部材に合わせた昇降調節構造が設けられ、支持部材に昇降調節構造に合わせた係合部材が設けられ、係合部材が昇降調節構造の異なる位置に係合して支持部材が子供用キャリアの異なる位置に位置する。
【0027】
好ましくは、昇降調節構造に係合部材と合わせた複数の係合孔が設けられ、係合部材が異なる係合孔内に係合して支持部材の位置を調節する。
【0028】
本発明は、上記の目的を実現するために、子供用キャリアのシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節することに適するシートベルト調整構造を提供し、シートベルト調整構造は、子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、支持部材にシートベルトを配置するための異なる高さの調節部が複数行設けられ、支持部材の側辺に少なくとも2行の調節部に連通する開口部が開設され、開口部により前記シートベルトと異なる高さの調節部とを協働させてシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する。
【0029】
好ましくは、開口部と調節部との間にガイド部がさらに設けられ、ガイド部は、開口部から調節部に進入する方向に沿って、漸進的に狭くなる構造である。
【0030】
好ましくは、ガイド部と開口部の接続箇所は、円弧状である。
【0031】
好ましくは、開口部と調節部との間に鉛直状のシートベルトがスライドするための縦溝構造がさらに設けられている。
【0032】
好ましくは、調節部と縦溝構造/開口部との接続箇所は、円弧状である。
【0033】
好ましくは、調節部と開口部との間に第1の位置限定部が設けられ、第1の位置限定部によりシートベルトの調節部内でのスライドを限定する。
【0034】
好ましくは、調節部と第1の位置限定部との間に第2の位置限定部がさらに設けられ、第2の位置限定部によりシートベルトの調節部内でのスライドを限定する。
【0035】
本発明は、上記の目的を実現するために、キャリア本体を含む子供用キャリアを提供し、キャリア本体に上記にシートベルト調整構造が設けられ、シートベルト調整構造によりシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する。
【0036】
好ましくは、キャリア本体は、ベビーカー、スリーピングボックス又は自動車安全シートである。
【0037】
本発明の他の態様は、シート本体と、シートベルトと、調節バックルとを含む子供用安全シートを提供し、シートベルトは、シート本体に穿設され、シート本体の前に位置するフロントベルト部及びシート本体の後に位置するリアベルト部を有し、調節バックルは、リアベルト部に設けられ、フロントベルト部の長さを調節する。
【0038】
好ましくは、調節バックルは、日字型のバックルであり、リアベルト部は、調節バックルに穿設される。
【0039】
好ましくは、調節バックルは、シート本体の後背部に当接する。
【0040】
好ましくは、調節バックルの数は、1つである。
【0041】
好ましくは、シートベルトの数は、2つであり、2つのシートベルトは、間隔を空けてシート本体に設けられる。
【0042】
好ましくは、フロントベルト部の自由端に第1の固定接続部材が設けられる。
【0043】
好ましくは、シート本体に第1の固定接続部材と接続される第2の固定接続部材が設けられる。
【0044】
好ましくは、第1の固定接続部材と第2の固定接続部材のうちの一方は、雄型バックルであり、第1の固定接続部材と第2の固定接続部材のうちの他方は、雌型バックルである。
【0045】
好ましくは、シート本体にシートベルトが通過する通路が設けられ、通路は、シート本体の前側に前開口を形成し、通路は、シート本体の後側に後開口を形成する。
【0046】
従来技術と比較して、本発明の子供用キャリアは、キャリア本体にシートベルト調整構造が設けられており、キャリア本体にシートベルトが子供の肩部に対応する位置を調整することができる。また、キャリア本体にはシートベルト調整構造と連動するヘッドレストが設けられており、ヘッドレストを調整することでシートベルト調整構造のキャリア上の位置を調整することができ、シートベルト調整構造が異なる大きさの体型の子供に対してよりよく調整できるようになっている。本発明の子供用キャリアは、様々な大きさや様々な体型の子供に適用でき、シートベルトの調節が便利で、より快適に使用することができる。
【0047】
従来技術と比較して、本発明の子供用安全シートは、シートベルトのシート本体の後方に位置するリアベルト部に調節バックルを設け、シート本体に後に位置する調節バックルによりフロントベルト部の長さを調整し、使用中にシートベルトのフロントベルト部が離脱するのを回避し、子供用安全シートの安全性を向上することができる、同時に、この子供用安全シートを使用する子供の快適さを高めることができる。
【0048】
添付図面を用いて本発明の好適な実施例の以下の詳細な説明を考慮することにより、本発明の様々な目標、特徴、及び利点がより明らかになるであろう。図面は本発明の例示的な図解にすぎず、必ずしも比例して描かれているわけではない。図面において、同じ符号は常に同じ又は類似の部材を表す。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の一実施例における子供用キャリアの構成の模式図である。
図2図1の他の角度の構成の模式図である。
図3図1の他の角度の構成の模式図である。
図4図1の第1の状態の構成の模式図である。
図5図1の第2の状態の構成の模式図である。
図6図1の背面の構成の模式図である。
図7図1の背もたれの構成の模式図である。
図8図1のヘッドレストの構成の模式図である。
図9図8のシートベルト調整構造の部分構成の模式図である。
図10図9のシートベルト調整構造の他の実施例の構成の模式図である。
図11】本発明の他の実施例における子供用キャリアの構成の模式図である。
図12図1のA箇所の拡大図である。
図13図8のヘッドレストカバーの構成の模式図である。
図14図6のヘッドレストの背面の構成の模式図である。
図15図14のB箇所の拡大図である。
図16】本発明の他の実施例におけるヘッドレストの構成の模式図である。
図17図16のシートベルト調整構造の部分構成の模式図である。
図18図16のシートベルト調整構造の他の実施例の部分構成の模式図である。
図19】従来の子供用安全シートの正面図である。
図20】本発明の子供用安全シートの正面図である。
図21】本発明の子供用安全シートの後面図である。
図22】本発明の子供用安全シートのシートベルトの構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の技術的内容、構造的特徴を詳細に説明するために、以下に実施例を組み合わせ、図面と合わせてさらに説明する。
【0051】
図1図6及び図16図18を参照すると、本発明は子供用キャリア100を提供し、子供用キャリア100は、キャリア本体101とキャリア本体101に設けられたシートベルト調整構造10とを含む。シートベルト調整構造10は、子供用キャリア100のシートベルトの位置調整に適している。ここで、キャリア本体101は、ベビーカー、スリーピングボックス、又は自動車安全シートなどであってもよい。シートベルト調整構造10により、ベビーカー、スリーピングボックス、又は自動車シートベルト上のシートベルト位置を調整することができる。具体的には、シートベルト調整構造10は、子供用キャリア100に可動に設けられた支持部材11を含み、支持部材11にシートベルトを拘束するための異なる高さの複数の行の調整部12が設けられている。子供用キャリア100上での支持部材11の動き及びシートベルトと異なる高さの調節部12との協働により、シートベルトの位置を調節する。支持部材11の側辺には、少なくとも2行の調節部12に連通する開口部16が開設けられ、開口部16によって、シートベルトが異なる高さの調節部12と協働してシートベルトが子供の肩部に対応する位置を調節することができる。
【0052】
以上のような構成により、本発明の子供用キャリア100は、キャリア本体101にシートベルト調整構造10を設け、キャリア本体101でシートベルトが子供の肩部に対応する位置を調整することができる。本発明の子供用キャリア100は、様々な大きさや様々な体型の子供に適用でき、シートベルトの調節が便利で、より快適に使用することができる。本発明のシートベルト調整構造10は、子供用キャリア100に可動的に設けられた支持部材11を含み、支持部材11には異なる高さの調節部12が複数行設けられ、シートベルトは、異なる調節部12と協働可能である。具体的には、支持部材11の動きによってシートベルトの位置を調整することができ、シートベルトの位置を使用者により適合させることができる。また、シートベルトが異なる使用者に適用できるように、シートベルトと異なる調節部12とが協働することにより、シートベルトの位置を調節することもできる。もちろん、キャリア本体101上の支持部材11の位置を調節しながら、支持部材11上のシートベルトの異なる調節部12の位置を調節して、シートベルトが異なる大きさや体型の子供により適した位置になるようにしてもよい。本発明のシートベルト調整構造10は、シートベルトが異なる使用者に適用されるようにシートベルトの位置を調整することができる。本発明のシートベルト調整構造10は、支持部材11によってシートベルトの位置を調整するだけでなく、支持部材11上の異なる調整部12とシートベルトとの協働によってシートベルトの位置を調整することができ、構造が簡単で、操作が便利で、適応性がより強い。
【0053】
図1図8を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、キャリア本体101には、背もたれ40と、背もたれ40上で昇降調節可能なヘッドレスト20とが設けられている。ここで、シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20と連動することができ、ヘッドレスト20が昇降調整をする際に、シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20の昇降に伴って昇降する。例示的には、支持部材11は、ヘッドレスト20に接続されていてもよいし、シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20に直接設けられていてもよいし、支持部材11とヘッドレスト20とは、一体構造をなしていてもよい。いくつかの実施例では、支持部材11は、また、ヘッドレスト20に対して活動することができる。支持部材11とヘッドレスト20との具体的な構造及び接続方法は、実際の必要に応じて設定することができる。シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20と連動しているため、ヘッドレスト20の昇降と同期して、ヘッドレスト20の昇降に伴って昇降する。したがって、シートベルト調整構造体10とヘッドレスト20は、異なる体型の子供に適合するように、一度に合理的な位置に調整することができる。また、子供の太り具合に応じてシートベルトを異なる調節部12に合わせて使用者の使用に適した位置にすることもでき、使用もより快適にすることができる。
【0054】
図1図8を参照すると、いくつかの選択可能な実施例では、ヘッドレスト20の内板21に第1のシートベルト通路部材211が設けられており、大きい子供が本発明の子供用キャリア100を使用する際に、車両シートのシートベルトを第1のシートベルト通路部材211に通して、乗っている子供を保護することができる。一方、小さい子供が本発明の子供用キャリア100を使用する際に、第1のシートベルト通路部材211によりヘッドレスト20の位置をより容易に調整することができ、これにより、使用者の大きさや体形に応じてシートベルトが支持部材11内で適切な範囲内に位置するようにヘッドレスト20により支持部材11を動かすことがより容易に調整することができ、さらに、シートベルトと異なる調整部12との協働により、シートベルトの使用がより快適になる。この実施例では、背もたれ40に第2のシートベルト通路部材42が設けられており、キャリア本体101上のシートベルト調整構造10を使用する際に、子供用キャリア100を自動車シートに固定し、より安全に使用するために、車両シートのシートベルトが第2のシートベルト通路部材42を通過することができる。第2のシートベルト通路部材42により、キャリア本体101全体をより容易に移動することもできる。なお、車両シートのシートベルトは、子供用キャリア100と係合する際に第1のシートベルト通路部材211又は第2のシートベルト通路部材42を通過する。第1のシートベルト通路部材211と第2のシートベルト通路部材42とにより、車両シートのシートベルトは、子供用キャリア100に乗っている子供を確実に保護するとともに、子供の乗り心地にも影響を与えない。第1のシートベルト通路部材211と第2のシートベルト通路部材42が設けられていることは、キャリア本体101の重量を効果的に低減することができ、全体的により軽量であり、材料を節約することができる。本発明の子供用キャリア100は、様々な大きさの体型の子供に柔軟に適用でき、かつ使い心地がよい。
【0055】
図8及び図13を参照して、いくつかの選択可能な実施例では、ヘッドレスト20は、内板21と、カバー22と、を含み、内板21は、支持部材11に接続され、又は、支持部材11と一体に構成される。カバー22は、内板21に着脱可能に外嵌されて取り付けられており、カバー22の外形は、内板21に適合している。カバー22は、使用者がヘッドレスト20にもたれかかったときに、より快適に使用できるように柔軟な構造をしている。また、カバー22は、取り外し可能であり、洗浄がより容易である。なお、カバー22が内板21に外嵌設されると、支持部材11上の調節部12はカバー22の外に位置し、調節部12がシートベルトとよりよく協働することができ、シートベルトは複数の調節部12の間でよりよく調節することができる。構造が簡単で、設計が合理的である。
【0056】
図7図14及び図15を参照して、いくつかの選択可能な実施例では、子供用キャリア100には、支持部材11に合わせた昇降調節構造30が設けられており、支持部材11には、昇降調節構造30に合わせた係合部材14が設けられ、係合部材14が昇降調節構造30の異なる位置に係合して、支持部材11が子供用キャリア100の異なる位置に位置する。ここで、係合部材14は支持部材11に設けられてもよく、シートベルト調整構造10がヘッドレスト20に設けられている場合には、係合部材14がヘッドレスト20に設けられてもよい。係合部材14は、支持部材11又はヘッドレスト20と背もたれ40との組み合わせる面に位置し、昇降調節構造30は背もたれ40上に位置し、係合部材14と昇降調節構造30との協働により、ヘッドレスト20及び支持部材11は、背もたれ40の異なる位置に位置することができ、異なる使用者に適用することができる。具体的には、昇降調節構造30には、係合部材14と係合可能な係合孔31が複数設けられており、係合部材14が異なる係合孔31内に係合して支持部材11の位置を調節する。係合部材14は、固定部材15を介してヘッドレスト20又は支持部材11の背面に可動に設けられ、係合部材14が異なる係合孔31内に係合して、ヘッドレスト20と支持部材11の背面40上の位置を調節する。係合部材14が動作して係合孔31を離脱すると、ヘッドレスト20及び支持部材11はロック解除状態となり、背もたれ40に対してスライドしてヘッドレスト20及び支持部材11の位置を調節する。ヘッドレスト20及び支持部材11が適切な位置にスライド調整されると、ヘッドレスト20及び支持部材11が背もたれ40にロックされるように、係合部材14を介して対応する係合孔31内に可動係合され、構造が簡単で、調整が便利である。
【0057】
図6を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、キャリア本体101には、シートベルトを穿設して装着するための取付孔41が開設しており、シートベルトは、取付孔41内で異なる調節部12と協働する。なお、シートベルトは、キャリア本体101に固定され、背もたれ40の取付孔41を介して取付孔41を通過し、支持部材11の調整部12と協働可能である。
【0058】
図1図12を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、調整部12は、水平状のシートベルトが可動に貫通する通溝構造120である。なお、シートベルトは一般的に扁長状を呈し、調整部12は、水平状態のシートベルトが通溝構造120を可動に通過できるように通溝構造120を呈している。ここで、通溝構造120は、水平状態のシートベルトに適合するように長尺状であってもよい。具体的には、通溝構造120の長さは、シートベルトの幅よりも長く、通溝構造120の幅は、シートベルトの厚さよりも広く、これにより、シートベルトが通溝構造120内をスムーズに通過することができ、かつ、シートベルトが通溝構造120を通過する際に重なり合うことがなく、より快適に使用することができる。
【0059】
図1図12を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、隣接する2行の対応する調整部12の通溝構造120は互いに連通している。具体的には、隣接する2行の対応する調節部12の通溝構造120は、鉛直状のシートベルトがスライドする縦溝構造13によって互いに連通している。なお、シートベルトは、縦溝構造13を介して一方の通溝構造120から他方の通溝構造120にスライドすることができ、シートベルトが取り外さない場合には、シートベルトは、一方の通溝構造120から他方の通溝構造120にスライドすることができ、シートベルトがより容易に位置調整を行うことができる。一方、縦溝構造13は、一方の通溝構造120から他方の通溝構造120にシートベルトを勝手にスライドさせることができず、通溝構造120内のシートベルトの停止がより強固になるように、縦溝形状のシートベルトのみをスライドさせることができる。ここで、通溝構造120と縦溝構造13との接続箇所は、円弧状をなす円弧部121であり、各円弧部121の具体的な形状は、実際の移行状況に応じて設定することができる。通溝構造120と縦溝構造13との円弧移行により、シートベルトのスライドをよりスムーズにすることができ、通溝構造120と縦溝構造13のシートベルトへの摩擦を低減することができ、シートベルトの寿命を延長することができる。例示的には、縦溝構造13は、垂直なストライプ構造であってもよいし、鉛直状のシートベルトが通過できる限り、円弧形状などの他の構造であってもよい。又は、縦溝構造13は、半円形であってもよく、半円形の縦溝構造13の中間段は大きな収容空間を持つことができ、縦溝構造13内をスライドするシートベルトをよく整理することができ、半円形の縦溝構造13によってねじれたシートベルトを調整することができ、シートベルトの使用はより快適になる。もちろん、縦溝構造13は、収容空間によるシートベルトの調整ができれば、中段に大きな収容空間を有する他の構造であってもよい。縦溝構造13の最小幅は、シートベルトの厚さよりも大きく、これにより、シートベルトが縦溝構造13内をスムーズにスライドできるようになっている。
【0060】
図8図12及び図17及び図18を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、通溝構造120と縦溝構造13又は開口部16との間に第1の位置限定部122を設け、第1の位置限定部122によって通溝構造120内のシートベルトのスライドを制限することができる。通溝構造120と第1の位置限定部122との間には、第2の位置限定部123を設けて、通溝構造120内でのシートベルトのスライドを制限することもできる。第1の位置限定部122及び/又は第2の位置限定部123は、調整部12内でシートベルトの厚さよりも高く突出しており、シートベルトが調整部12外に勝手に滑り出さないように、シートベルトを調整部12内により強固に配置することができる。一実施例では、図9に示すように、一部の通溝構造120と縦溝構造13との間に曲線構造をなす第1の位置限定部122が設けられていてもよく、第1の位置限定部122が通溝構造120の下方に突出し、これにより、ベルトが通溝構造120内にあるときに勝手にスライドすることなく構造が安定になる。すなわち、通溝構造120と縦溝構造13との間には、第1の位置限定部122が部分的に設けられ、第1の位置限定部122が部分的に設けられていなくてもよい。別の実施例では、図10に示すように、すべての通溝構造120と縦溝構造13との間に、シートベルトが通溝構造120内にあるときに勝手にスライドすることがなく、構造がより強固になるように、第1の位置限定部122が設けられている。いくつかの実施例では、図12に示すように、通溝構造120と第1の位置限定部122との間に第2の位置限定部123をさらに設け、第2の位置限定部123を設けて、通溝構造120内におけるシートベルトの停止を補強し、通溝構造120内におけるシートベルトのより安定した停止を可能にし、構造をより安定させることができる。さらに別の実施例では、図17に示すように、通溝構造120と開口部16との間に第1の位置限定部122を設け、且つ、第1の位置限定部122と通溝構造120との間に第2の位置限定部123を設けてもよい。また、図18に示すように、通溝構造120と開口部16との間に縦溝構造13を設けてもよく、通溝構造120と縦溝構造13との間に第1の位置限定部122を設けてもよく、且つ、第1の位置限定部122と通溝構造120との間に第2の位置限定部123を設けてもよい。なお、各調整部12は、縦溝構造13又は開口部16に直接接続することができる。各調節部12と縦溝構造13又は開口部16との間には、調節部12内でのシートベルトの動きを制限するための第1の位置限定部122が設けられていてもよい。各調整部12と縦溝構造13との間には、シートベルトが調整部12内により安定に停止できるように、第1の位置限定部122と第2の位置限定部123とが併設されていてもよい。第2の位置限定部123の形状は、実際の使用ニーズに応じて設定することができる。例示的には、第2の位置限定部123は、波状の凸部及び凹部の具体的な数は特に制限されない波状構造を呈することができる。
【0061】
図16及び図18を参照すると、いくつかの選択可能な実施例では、支持部材11の側辺には開口部16が設けられており、開口部16は、少なくとも隣接する2行の通溝構造120を連通し、開口部16を介してシートベルトが異なる調整部12間で切り替わる。なお、開口部16は、支持部材11の側辺に直接開設けられ、同側の複数の調節部12に連通することができる。同行の調節部12は、一般に、左右の肩ベルトを収容するための2つの調節部12を含み、同行の2つの調節部12は連通していない。同行の2つの調節部12は、左右両側の異なる開口部16にそれぞれ連通している。シートベルトは、開口部16を介して同側の異なる調整部12間でより容易に変換でき、操作がより容易になる。一方、支持部材11に開口部16を開設することで、成形プロセスがより簡便になり、材料を節約でき、支持部材11全体をより軽量にすることができ、コストを効果的に低減することができる。また、シートベルトは、開口部16を介して調節部12内により容易に配置されてもよく、又は、シートベルトは、開口部16を介して調節部12内からより容易に取り外されてもよい。別の実施例では、隣接する2行の対応する調節部12は、縦溝構造13を介して相互に連通することができ、支持部材11の側辺には縦溝構造13に連通する開口部16(図18に示す)が開設される。すなわち、開口部16と通溝構造120との間には、鉛直状のシートベルトがスライドするための縦溝構造13も設けられており、縦溝構造13を設けて、シートベルトの状態を調整した後、シートベルトがスライド中にねじれたりシワになったりしないように、よりスムーズに通溝構造120内に入り込むことができるように設けられている。開口部16は、縦溝構造13を介して、少なくとも2行の隣接して配列された通溝構造120に連通している。同側に位置する調節部12間は、縦溝構造13によって相互に連通することができ、縦溝構造13には開口部16が開設されているので、シートベルトが異なる調節部12間で容易に変換でき、開口部16がねじれたシートベルトをよく調整することができ、操作がより便利である。
【0062】
図17及び図18を参照すると、いくつかの任意選択可能な実施例では、開口部16と調節部12との間には、ガイド部161が設けられており、ガイド部161は、開口部16から調節部12に進入する方向に沿って、漸進的に狭くなる構造をなす。縦溝構造13が設けられている場合、ガイド部161は、縦溝構造13と開口部16との間に設けられる。なお、ガイド部161は、シートベルトが縦溝構造13又は調節部12内に容易に進入することができるように、開口部16に近い一端の開口が大きい。ここで、ガイド部161と開口部16との接続箇所は、円弧状を呈しており、開口部16とガイド部161との間は、円弧が移行しており、シートベルトとのかすりを回避することができる。図4及び図5を参照すると、いくつかの選択可能な実施例では、シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20上に設けられ、シートベルト調整構造10は、ヘッドレスト20の昇降に伴って昇降し、異なる使用者により好適に適用することができる。この実施例では、通溝構造120をなす調節部12は、支持部材11に2行ごとに配置されている。調整部12は、2本のシートベルトを通すことができるように2行設けられており、調整部12は、異なる年齢の異なる使用ニーズの子供にシートベルトを適用できるように、異なる高さに2行設けられている。例示的には、子供用キャリア100は、自動車の安全シートであり、ヘッドレスト20が低い位置にある場合(図4に示すように)、子供用キャリア100は、小さい子供に適しており、小さい子供が子供用キャリア100内に寝そべるように、子供用キャリア100の角度を調節することができ、この時、使用する子供を絞らないように、安全ベルトが低い位置の調節部12内にあることが必要である。ヘッドレスト20が高い位置にある場合(図5に示すように)、子供用キャリア100は、大きい子供に適しており、この時、シートベルトは高い位置の調節部12内にあることが要求される。
【0063】
図1図18に示すように、本発明の子供用キャリア100は、キャリア本体101と、キャリア本体101に設けられたシートベルト調整構造10とを備えている。シートベルト調整構造10は、キャリア本体101に可動的に設けられた支持部材11を含み、支持部材11には異なる高さの調整部12が複数行設けられ、隣接する2行の調整部12の間が互いに連通しており、これにより、シートベルトを取り外さずに異なる調整部12と協働できるようになっている。具体的には、キャリア本体101には、ヘッドレスト20が設けられており、支持部材11はヘッドレスト20と連動しており、ヘッドレスト20の動きによって支持部材11を適切な位置に動かすことができ、シートベルトの位置が使用者に適するようになっている。本発明の子供用キャリア100は、様々な大きさや様々な体型の子供に適用でき、シートベルトの調節が便利で、より快適に使用することができる。子供用キャリア100上のシートベルト調整構造10は、支持部材11を介してシートベルトの位置を調整するだけでなく、支持部材11上の異なる調整部12とシートベルトとの協働によってシートベルトの位置を調整することができ、構造が簡単で、操作が便利で、適応性がより強い。
【0064】
図20図22を参照して、本発明の子供用安全シート100aは、シート本体1aと、シートベルト2aと、調節バックル3aとを含み、シートベルト2aは、シート本体1aに穿設され、シートベルト2aは、シート本体1aの前に位置するフロントベルト部21aとシート本体1aの後に位置するリアベルト部22aとを有し、調節バックル3aは、リアベルト部22aに設けられ、フロントベルト部21aの長さを調節するために設けられている。この実施例では、調節バックル3aは、日字型のバックルであり、リアベルト部22aは、調節バックル3aに穿設されているが、これに限定されない。具体的には、調節バックル3aがシート本体1aの後背部に当接し、調節バックル3a及びリアベルト部22aを操作してフロントベルト部21aの長さを調節するのに便利である。この実施例では、調節バックル3aの数は、1つであり、フロントベルト部21aに調節バックル3aがないことにより、子供がシートベルト2aを使用する快適感が向上するとともに、調節バックル3aをシート本体1aの後に位置するリアベルト部22aに設けることにより、シートベルト2aを固定するとともに、シートベルト2aの長さを調整するために用いることができる。
【0065】
図20及び図21を参照すると、シートベルト2aの数は2つであり、両シートベルト2aは、シート本体1aに間隔を空けて設けられている。両シートベルト2aは対称に設置され、左右両シートベルト2aを利用して子供を拘束し、子供の乗車安全性を十分に保証する。
【0066】
図20を参照すると、フロントベルト部21aの自由端には第1の固定接続23aが設けられている。シート本体1aには、第1の固定接続部材23aと接続された第2の固定接続部材11aが設けられている。ここで、第1の固定接続部材23aと第2の固定接続部材11aの一方は、雄型バックルであり、第1の固定接続部材23aと第2の固定接続部材11aの他方は、雌型バックルである。この実施例では、第1の固定接続部材23aは、雌型バックル、第2の固定接続部材11aは、雄型バックルであり、両フロントベルト部21a上の第1の固定接続部材23aは第2の固定接続部材11aにそれぞれ係合可能である。
【0067】
図20及び図21を参照すると、シート本体1aにはシートベルト2aが通過する通路(図示せず)が設けられ、通路は、シート本体1aの前側に前開口12aを形成し、シート本体1aの後側に後開口13aを形成している。
【0068】
以上より、本発明の子供用安全シート100aは、シートベルト2aのシート本体1a後に位置するリアベルト部22aに調節バックル3aを設けることにより、シートベルト2aを固定することができ、また、シート本体1aの後に位置する調節バックル3aによってフロントベルト部21aの長さを調節することもでき、このように、シートベルト2aのフロントベルト部21aが使用中にスリップ離脱するのを回避し、子供用安全シート100aの安全性を高めることができる。同時に、シートベルト2aのフロントベルト部21aには調節バックル3aがなく、この子供用安全シート100aを使用している子供の快適感を高めることができる。
【0069】
本明細書には、下記のような発明も開示されている。
【0070】
(1)子供用キャリアのシートベルトが子供の肩に対応する位置を調節することに適するシートベルト調整構造であって、
前記子供用キャリアに可動に設けられた支持部材を含み、前記支持部材にシートベルトを配置するための異なる高さの調節部が複数行設けられ、前記支持部材の側辺に少なくとも2行の前記調節部に連通する開口部が開設され、前記開口部により前記シートベルトと異なる高さの前記調節部とを協働させて前記シートベルトが子供の肩に対応する位置を調節する、ことを特徴とするシートベルト調整構造。
(2)前記開口部は、前記支持部材の側方に開放されている、(1)に記載のシートベルト調整構造。
(3)前記複数行設けられた調節部のうちの最下行目の調節部において、前記開口部と前記最下行目の調節部との間に位置する第1の位置限定部は下方に突出し、前記最下行目の調節部と前記第1の位置限定部との間に位置する第2の位置限定部は上方に突出している、(1)に記載のシートベルト調整構造。
(4)前記複数行設けられた調節部において、同じ高さの行目の調節部には互いに連通しない2つの調節部が含まれ、最下行目の調節部における前記2つの調節部の間の距離は、他の行目の前記2つの調節部の間の距離よりも短い、(1)に記載のシートベルト調整構造。
(5)前記調節部は、水平状のシートベルトが挿通可能な通溝構造をなす、(1)に記載のシートベルト調整構造。
(6)隣接する2行の対応する前記調整部の前記通溝構造は、互いに連通する、(5)に記載のシートベルト調整構造。
(7)隣接する2行の対応する前記調節部の前記通溝構造は、鉛直状のシートベルトがスライドする縦溝構造によって互いに連通する、(6)に記載のシートベルト調整構造。
(8)前記縦溝構造は、前記開口部と前記調節部との間に設けられている、(7)に記載のシートベルト調整構造。
(9)前記調節部と前記縦溝構造ないし前記開口部との接続箇所は、円弧状である、(8)に記載のシートベルト調整構造。
(10)前記開口部と前記調節部との間にガイド部が設けられ、前記ガイド部は、前記開口部から前記調節部に進入する方向に沿って、漸進的に狭くなる構造である、(1)に記載のシートベルト調整構造。
(11)前記ガイド部と前記開口部との接続箇所は、円弧状である、(10)に記載のシートベルト調整構造。
【0071】
以上に開示されたのは本発明の好適な例にすぎず、これによって本発明の権利範囲を限定することはできないので、本発明の請求項による均等な変化は、すべて本発明がカバーする範囲に属する。
【符号の説明】
【0072】
100 子供用キャリア
101 キャリア本体
10 シートベルト調整構造
11 支持部材
12 調節部
120 通溝構造
121 円弧部
122 第1の位置限定部
123 第2の位置限定部
13 縦溝構造
14 係合部材
15 固定部材
16 開口部
161 ガイド部
20 ヘッドレスト
21 内板
22 カバー
211 第1のシートベルト通路部材
30 昇降調節構造
31 係合孔
40 背もたれ
41 取付孔
42 第2のシートベルト通路部材
100a 子供用安全シート
1a シート本体
11a 第2の固定接続部材
12a 前開口
13a 後開口
2a シートベルト
21a フロントベルト部
22a リアベルト部
23a 第1の固定接続部材
3a 調節バックル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22