(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015987
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】容器及び容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
B65D 17/50 20060101AFI20240130BHJP
B65D 3/26 20060101ALI20240130BHJP
B65D 53/08 20060101ALI20240130BHJP
B65D 77/20 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
B65D17/50
B65D3/26 Z
B65D53/08
B65D77/20 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114910
(22)【出願日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10 2022 207 559.5
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591111938
【氏名又は名称】ミヒャエル・ヘルアウフ・マシーネンファブリク・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・カーゲー
【氏名又は名称原語表記】MICHAEL HORAUF MASCHINENFABRIK GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG & COMPAGNIE KOMMANDITGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】ウンガー, イェンス ホルガー
【テーマコード(参考)】
3E067
3E084
3E093
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB26
3E067AC01
3E067BA04A
3E067BB03A
3E067BC03A
3E067CA10
3E067EA23
3E067EA37
3E067EB13
3E067EB22
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3E067FA01
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3E067GD07
3E084AA02
3E084AA34
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3E084LD01
3E093AA15
3E093BB16
3E093DD09
3E093DD10
3E093EE08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、注ぎ口又は飲み口を有する容器を製造する方法を提供する。
【解決手段】注ぎ口又は飲み口(18)を有する容器(10)であり、注ぎ口又は飲み口(18)が剥離可能なプルタブ(20)で閉鎖され、プルタブ(20)が、容器の材料及び/又はプルタブ(20)の材料を破壊せずに封止継目領域(22)で注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料から引きはがされるきるように、プルタブ(20)が、封止継目領域(22)で注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料に接続され、プルタブ(20)が、プルタブ(20)の材料及び/又は容器(10)の材料を破壊せずに固定領域(24)において容器(10)から引きはがされることができないように、プルタブ(20)が、固定領域(24)で容器(10)の材料に接続され、固定領域(24)が、封止継目領域(22)と重ならないことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注ぎ口又は飲み口(18)を有する容器(10)であって、注ぎ口又は飲み口(18)が剥離可能なプルタブ(20)で閉鎖されており、プルタブ(20)が、容器の材料及び/又はプルタブ(20)の材料を破壊せずに封止継目領域(22)において注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料から引きはがされることができるように、プルタブ(20)が、封止継目領域(22)において注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料に接続される、容器において、プルタブ(20)が、プルタブ(20)の材料及び/又は容器(10)の材料を破壊せずに固定領域(24)において容器(10)から引きはがされることができないように、プルタブ(20)が、固定領域(24)において容器(10)の材料に接続され、固定領域(24)が、封止継目領域(22)とは異なり、固定領域(24)と封止継目領域(22)が重ならないことを特徴とする容器。
【請求項2】
固定領域(24)が、注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する封止継目領域(22)から離間されていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
固定領域(24)が、二つの離間された部分(24A,24B)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
二つの離間された部分(24A,24B)が、それぞれ円形、矩形、又は三角形であることを特徴とする請求項3に記載の容器。
【請求項5】
固定領域(38)が、三角形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項6】
固定領域(24)におけるプルタブ(20)が、熱封止又は接着によって容器(10)の材料に接続されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の容器。
【請求項7】
注ぎ口又は飲み口(18)が、容器(10)の蓋(16)に配置され、プルタブ(20)の固定領域(24)が、注ぎ口又は飲み口(18)から半径方向に離間されて蓋(16)上に配置されていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の容器。
【請求項8】
容器(10)が、紙又は紙状材料から作られていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の容器。
【請求項9】
紙又は紙状材料が、熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆されていることを特徴とする請求項8に記載の容器。
【請求項10】
プルタブ(20)が、材料のストリップから形成され、かつ二つの平行な側縁を有すること、及びプルタブ(20)の前縁の輪郭が、後縁の輪郭に対応することを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の容器。
【請求項11】
プルタブ(20)が、特にストリップの形の、突出部(26)を有し、突出部(26)が、容器(10)の材料に接続されていないことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の容器。
【請求項12】
突出部(26;64)が、注ぎ口又は飲み口(18)の平面に対して45~135度、特に90度の角度で少なくとも部分的に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の容器。
【請求項13】
容器(10)が、周囲枠(8)によって容器(10)の外殻に接続される蓋(16)を有し、突出部(26;64)が、周囲枠(8)の半径方向内側周囲面に対して少なくとも部分的に押し付けられていることを特徴とする請求項11又は12に記載の容器。
【請求項14】
突出部(26)が、容器(10)の縁を超えて延びる、特に周囲枠(8)の上縁を超えて延びる自由端を有することを特徴とする請求項11~13のいずれかに記載の容器。
【請求項15】
注ぎ口又は飲み口(18)を有する容器(10)を製造する方法であって、前記方法が、剥離可能なプルタブ(20)で注ぎ口又は飲み口(18)を閉鎖する工程を含み、プルタブ(20)が、容器(10)の材料及び/又はプルタブ(20)の材料を破壊せずに封止継目領域(22)において注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料から引きはがされることができるように、プルタブ(20)が、封止継目領域(22)において注ぎ口又は飲み口(18)を包囲する容器(10)の材料に結合される、方法において、前記方法が、固定領域(24)において容器(10)の材料にプルタブ(20)を接続することを含み、固定領域(24)が、封止継目領域(22)とは異なり、かつ封止継目領域(22)と重ならず、プルタブ(20)が、プルタブ(20)の材料及び/又は容器(10)の材料を破壊せずに固定領域(24)において容器(10)から引きはがされることができないようにプルタブ(20)が、固定領域(24)において容器(10)の材料に結合されることを特徴とする方法。
【請求項16】
容器(10)が、紙又は紙状材料から作られ、紙又は紙状材料が、熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆され、プルタブ(20)が、熱封止可能なプラスチックから作られるか、又は熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆され、前記方法が、固定領域(24)においてプルタブ(20)及び容器(10)の材料を一緒に加熱及び押圧して、溶融された熱封止可能なプラスチックが容器(10)の紙又は紙状材料中に部分的に浸透することを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
プルタブ(20)及び容器(10)の材料が封止継目領域(22)において結合されるとき、封止継目領域(22)が、第一時間期間、第一温度に供され、プルタブ(20)及び容器(10)の材料が固定領域(24)において結合されるとき、固定領域(24)が、第二時間期間、第二温度に供され、第二温度が、第一温度より高く、かつ/又は第二時間期間が、第一時間期間より長いことを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注ぎ口又は飲み口を有する容器であって、注ぎ口又は飲み口が剥離可能なプルタブで閉鎖されており、プルタブが、容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料から引きはがされることができるようにプルタブが、封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料に接続される、容器に関する。また、本発明は、注ぎ口又は飲み口を有する容器を製造する方法であって、前記方法が、剥離可能なプルタブで注ぎ口又は飲み口を閉鎖する工程を含み、プルタブが、容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料から引きはがされることができるようにプルタブが、封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料に接続される、方法に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、容器、及び容器の製造方法を改良することを意図される。
【0003】
本発明によれば、請求項1の特徴を有する容器、及び請求項15の特徴を有する容器の製造方法がこの目的のために提供される。本発明の有利なさらなる実施形態は、従属請求項に述べられている。
【0004】
注ぎ口又は飲み口を有する容器では、注ぎ口又は飲み口は、剥離可能なプルタブによって閉鎖されている。プルタブが、容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料から引きはがされることができるように、プルタブは、封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料に接続される。本発明によれば、プルタブが、プルタブの材料及び/又は容器の材料を破壊せずに固定領域において容器から引きはがされることができないように、プルタブは、固定領域において容器の材料に接続され、固定領域は、封止継目領域とは異なり、固定領域と封止継目領域は重ならない。
【0005】
従って、本発明は、プルタブによって閉鎖される注ぎ口又は飲み口を有する容器を提供し、プルタブは、容器に拘束的に取り付けられている。それでもなお、プルタブは、容器の注ぎ口又は飲み口を包囲する封止継目領域から容易に引きはがされることができる。本発明による容器の取り扱いは、プルタブが封止継目領域からとりはずされ、次いで容器から完全に分離される、従来の容器の取り扱いとはほとんど異ならない。極めて簡単な方法で、本発明による容器は、極めて環境に優しい解決策を提供する。本発明では、プルタブは、固定領域によって容器の材料に常に接続されたままであり、プルタブは、容器が空になった後に容器とともに廃棄され、リサイクルされることができる。もちろん、プルタブはまた、強引な力によって固定領域において容器から完全にとりはずされることができる。しかしながら、これは、プルタブの材料及び/又は容器の材料が同時に破壊されるなら可能であるにすぎない。これによって、分別のある使用者は、容器からのプルタブの完全なとりはずしがいかなる状況下でも意図されていないことを容易に理解することができる。固定領域は、例えば15~60mm2、好ましくは30mm2の面積を有することができる。プルタブの一般的な大きさについて、かかる面積の大きさが固定領域においてプルタブと容器の材料の間に信頼可能な接続を与えるのに十分であることがわかった。例えば、固定領域においてプルタブと容器を分離する力は、封止継目領域におけるものの3倍以上である。この文脈において、容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに封止継目領域においてプルタブと容器を分離することは、容器の材料のプラスチック被覆とプルタブのプラスチック被覆が、容器の材料のプラスチック被覆及び/又はプルタブの材料のプラスチック被覆をそれぞれのベース材料から分離させずに互いに分離することを意味する。容器のために一般的に使用されるベース材料は、紙又は紙状材料であり、プルタブのために一般的に使用されるベース材料は、アルミニウムである。他の材料も可能である。容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに固定領域においてプルタブと容器を分離することは、容器の材料のプラスチック被覆とプルタブのプラスチック被覆が、容器の材料のプラスチック被覆及び/又はプルタブの材料のプラスチック被覆をそれぞれのベース材料から分離させずに互いに分離することを意味する。固定領域は、容器の蓋の上、容器の枠の上、及び/又は容器の外殻の上に位置されることができる。
【0006】
本発明のさらなる実施形態では、固定領域は、注ぎ口又は飲み口を包囲する封止継目領域から離間されている。
【0007】
このようにして、使用者は、プルタブが固定領域だけを介して容器の材料に接続されているようになるまで封止継目領域における封止継目を完全に解放することができる。封止継目領域と固定領域の間の距離は、2mm以上である。固定領域は、封止継目領域から離間されているので、封止継目領域が完全に解放されるとすぐに使用者に触覚のフィードバックが与えられる。封止継目領域におけるプルタブの引きはがしのためには、特定の量の力が要求される。プルタブが封止継目から完全にとりはずされるとすぐに、この引きはがしの力は、ゼロになる。しかしながら、封止継目から完全にとりはずされた後に、プルタブの引きはがしの動きは、プルタブが固定領域のみにおいて容器の材料に接続されている状態になったときに再び停止される。固定領域に対して要求される引きはがし力は、極めて高いので、使用者は引っぱることができない。
【0008】
本発明のさらなる実施形態では、固定領域は、二つの離間された副領域を有する。
【0009】
このようにして、特にしっかりとした固定を提供することができる。二つの副領域は、離間されているため、プルタブと容器の材料の間に二つの独立した固定を与えることができる。
【0010】
本発明のさらなる実施形態では、二つの離間された副領域は、各々、円形、矩形、又は三角形である。
【0011】
本発明のさらなる展開例では、固定領域は、三角形の形状である。
【0012】
三角形形状のワンピースの位置決め領域が、円形、卵形、又は楕円形の蓋上の領域を利用するために有利であることができる。
【0013】
本発明のさらなる実施形態では、プルタブは、熱封止又は接着によって固定領域において容器の材料と結合される。
【0014】
熱封止又は接着剤による結合は、低コスト生産及び低プロセス時間で十分な強度を与える材料間結合を達成するために使用される。もしプルタブが熱封止によって容器の材料に結合されるなら、プルタブは、熱封止可能な、換言すれば熱可塑性プラスチックからなるか、又はプルタブは、熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆されている。
【0015】
本発明のさらなる実施形態では、注ぎ口又は飲み口は、容器の蓋に配置され、プルタブの固定領域は、注ぎ口又は飲み口から半径方向に離間されて蓋上に配置されている。
【0016】
このようにして、プルタブは、蓋に対してプルタブを半径方向の内向きに及び上向きに引っ張ることによって通常の容器と同様に封止継目領域からとりはずされることができる。固定領域は、引きはがし動作を妨げない。封止継目領域におけるプルタブが容器の材料から完全にとりはずされても、固定領域が、プルタブを容器にしっかり保持する。有利には、注ぎ口又は飲み口は、円形ではなく、洋ナシ形状の輪郭を有する。洋ナシ形状の輪郭の狭い部分は、半径方向内側にあり、輪郭の円形部分は、半径方向外側にある。固定領域は、注ぎ口又は飲み口から、及び封止継目領域から、プルタブが引きはがされる方向の延長部として離間されることが有利である。
【0017】
本発明のさらなる実施形態では、容器は、紙又は紙状材料から作られる。
【0018】
紙又は紙状材料は、環境的に優しくかつ容易にリサイクル可能な容器を製造するために使用されることができる。紙又は紙状材料は、紙のように曲げられることができるが少しだけ圧縮されかつ実際には全く延びない材料である。紙は、繊維を含む。紙が延ばされるとき、繊維が互いに分離するか又は引き裂かれ、紙は破壊される。紙又は紙状材料から作られた容器に本質的な特徴は、紙又は紙状材料が深絞りできず、一般に少ししか変形できないことである。結果として、紙又は紙状材料は、厳しい成形上の制限を受ける。従って、容器を構成する紙又は紙状材料は、複数の部分(通常はポット形状ベース、円柱形又は円錐台形の外殻、及びポット形状の蓋)からなることが普通である。ベース及び蓋は、周囲枠によって液密態様で外殻に接続されることができる。この文脈では、枠は、外殻の縁が180°折り曲げられ、ポット形状の蓋の縁が折り曲げ部に受け入れられているデザインであると理解される。圧縮により、少なくとも十分な期間、液密接続を生み出す。圧縮と同時に、蓋のプラスチック被覆材料と外殻(それは、少なくとも一つの側をプラスチック被覆されている)は、プラスチック被覆を部分的に溶融し、それを蓋又は外殻のプラスチック被覆に結合することによって互いに封止されることが一般的である。同様に、ベースは、枠によって外殻に結合されることができる。しかしながら、本発明はまた、複数の部分からなる構成を持ち、紙又は紙状材料から作られ、枠を持たず、重なりの領域で液密態様で接続されるために折り曲げられる容器にも適用可能である。
【0019】
本発明のさらなる実施形態では、紙又は紙状材料は、熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆される。
【0020】
この場合において、封止継目領域は、熱封止によって形成されることができる。固定領域では、温度及び/又は温度の適用時間が、封止継目領域における結合と比較して増加される。この増加の度合いは、一方でプルタブのプラスチック被覆の溶融プラスチック、及び他方で容器のプラスチック被覆の溶融プラスチックが大きな力でしか引き裂くことができない堅固な結合を形成するようなものである。この増加の度合いは、固定領域におけるプラスチック(それはまず加熱され、次いで再び冷却される)が封止継目領域におけるプラスチックより機械的応力に抵抗性を有するようなものであることもできる。おそらく、溶融プラスチックは、紙又は紙状材料中に浸透する。いかなる場合においても、固定領域においては、封止継目領域におけるよりもずっと弾力性のある結合がプルタブと容器の間に与えられる。温度の適用に加えて、固定領域においてプルタブと容器の材料を結合し、固定領域においてプルタブと容器の材料を圧縮するために圧力を付与することもできる。
【0021】
本発明のさらなる実施形態では、プルタブは、材料のストリップから形成され、かつ二つの平行な側縁を有し、プルタブの前縁の輪郭は、後縁の輪郭に対応する。
【0022】
このようにして、プルタブは、廃棄物なしで材料のストリップから製造されることができる。後縁の輪郭は、前縁の輪郭に対応するので、最初のプルタブがその後縁で切り離されると、次のプルタブの前縁が同時に製造される。例えば、後縁及び前縁は、側縁に対して斜めであるが直線であることができる。例えば、後縁及び前縁は、一つの側で突出部を持ってもよい。後縁及び前縁は、湾曲されてもよく、特に波状でもよく、それによって一つの側で突出部を形成してもよい。後縁はまた、例えば前縁が突出部を与えられるように、中央にU形状の凹所を与えられてもよい。
【0023】
本発明のさらなる実施形態では、プルタブは、突出部、特にストリップ形状の突出部を有し、それは、容器の材料に接続されていない。
【0024】
かかる突出部では、プルタブは、使用者の二つの指の間に極めて簡単な方法で把持され、次いで封止継目領域において容器の材料から引きはがされることができる。
【0025】
本発明のさらなる実施形態では、突出部は、注ぎ口又は飲み口の平面に対して45~135度、特に90度の角度で少なくとも部分的に配置されている。
【0026】
このようにして、突出部は、容易に把持されることができ、次いで封止継目領域において容器の材料からプルタブを解放するように引っ張られる。
【0027】
本発明のさらなる実施形態では、容器は、周囲枠によって容器の外殻に接続される蓋を有し、突出部は、周囲枠の半径方向内側周囲面に対して少なくとも部分的に押し付けられている。
【0028】
このようにして、突出部は、容器の輸送中、注ぎ口又は飲み口の平面に対して常に約90度の角度である。
【0029】
本発明のさらなる実施形態では、突出部の自由端は、容器の縁を超えて、特に枠の上縁を超えて延びる。
【0030】
このようにして、突出部の把持、従って容器の材料から封止継目領域へとプルタブを引っ張ることがさらに容易になる。
【0031】
本発明の根本的な課題はまた、注ぎ口又は飲み口を有する容器を製造する方法であって、前記方法が、剥離可能なプルタブで注ぎ口又は飲み口を閉鎖する工程を含み、プルタブが、容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料から引きはがされることができるように、プルタブが、封止継目領域において注ぎ口又は飲み口を包囲する容器の材料に接続され、前記方法が、固定領域において容器の材料にプルタブを接続することを含み、固定領域が、封止継目領域とは異なり、かつ封止継目領域と重ならず、プルタブが、プルタブの材料及び/又は容器の材料を破壊せずに固定領域において容器から引きはがされることができないように、プルタブが、固定領域において容器の材料に接続される方法によって解決される。
【0032】
本発明のさらなる態様では、容器は、紙又は紙状材料から作られ、紙又は紙状材料は、熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆され、プルタブは、熱封止可能なプラスチックから作られるか、又は熱封止可能なプラスチックで少なくとも一つの側を被覆され、前記方法は、固定領域においてプルタブ及び容器の材料を一緒に加熱及び押圧して、溶融された熱封止可能なプラスチックが容器の紙又は紙状材料中に部分的に浸透することを含む。
【0033】
本発明のさらなる実施形態では、プルタブ及び容器の材料が封止継目領域において結合されるとき、封止継目領域が、第一時間期間、第一温度に供され、プルタブ及び容器の材料が固定領域において結合されるとき、固定領域が、第二時間期間、第二温度に供され、第二温度が、第一温度より高く、かつ/又は第二時間期間が、第一時間期間より長い。
【0034】
封止継目領域を熱封止することに対してより固定領域を熱封止することに対して高い温度及び/又は長い適用時間を選択することによって、有意に安定した熱封止された結合を作ることができる。特に、溶融領域の熱封止時の温度及び/又は時間をより高く又はより長く選択すると、プルタブのプラスチック被覆と容器の材料のプラスチック被覆の間に高度に弾力性のある結合が作られる。おそらく、液体プラスチック材料は、容器の紙又は紙状材料中に浸透する。いかなる場合においても、固定領域においてプルタブと容器の材料の間の特に弾力性のある接続が与えられる。ポリエチレンは、プラスチック被覆として好適であり、一般に熱可塑性である。封止継目領域においてプルタブの材料及び/又は容器の材料を破壊せずに剥離可能もしくは分離可能な接続を生成するための温度は、例えば200℃~220℃である。容器の材料及び/又はプルタブの材料を破壊せずに分離されることができない結合部を溶融領域に作るための温度は、例えば221℃~300℃、好ましくは250℃~270℃である。熱封止のための時間、即ち温度適用の時間は、両場合において0.6秒~0.7秒であることができ、温度は、異なる機械サイクルにおいて同じ位置に適用される。さらに、圧力が適用されることができる。あるいは、溶融領域を封止するための時間だけが、同じ温度又はわずかにだけ高い温度で、封止継目領域を封止するための時間より長く選択されることができる。
【0035】
本発明のさらなる特徴及び利点は、図面と関連して本発明の好ましい実施形態の以下の記載及び特許請求の範囲からもたらされる。図面に示されかつ以下の記載に述べられた種々の実施形態の個々の特徴は、本発明の範囲を超えない限り、いかなる希望の態様で互いに組み合わされることができる。これはまた、関連して示されかつ/又は記載されたさらなる個々の特徴なしで個々の特徴の組み合わせに適用する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、本発明による容器を上から角度を付けて見た図であり、それ自身の見えない線は、点又はダッシュからなる線として示されている。
【
図2】
図2は、本発明の第二実施形態による容器の概略平面図である。
【
図3】
図3は、本発明の第三実施形態による容器の概略平面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第四実施形態による容器の概略平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第五実施形態による容器の概略平面図である。
【
図6】
図6は、本発明の第六実施形態による容器の概略平面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第七実施形態による容器の概略平面図である。
【
図9】
図9は、本発明の第八実施形態による容器の概略平面図である。
【
図10】
図10は、本発明の第九実施形態による容器の概略平面図である。
【
図11】
図11は、本発明の第十実施形態による容器の概略切断断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、本発明の第一実施形態による容器10を示す。容器10は、
図1ではそれ自身を見ることができないベース12、円筒形スリーブ状の外殻14、及び蓋16を有する円筒形形状を持つ。ベース12及び蓋16は、各々ポット形状を有し、それぞれ周囲ベースカラー及び周囲蓋カラーを有する。ベース12は、ベースカラーがベース表面から下方に延びるように配置される。他方、蓋16は、蓋カラーが蓋表面から上方に延びるように配置される。
【0038】
スリーブ形状の外殻14の下縁は、ベースカラーのまわりで内側に180°折り曲げられる。折り曲げは、ベースカラーが収容される周囲ポケットを形成する。従って、外殻14及びベース12は、周囲枠6を形成する。
【0039】
その上縁では、外殻はまた、蓋カラーのまわりで内側に180°折り曲げられる。これは、蓋16の蓋カラーが受容されるポケットを形成する。結果として、外殻14及び蓋16は、周囲枠8を形成する。
【0040】
ベース12のベースカラー及び蓋16の蓋カラーの領域では、外殻14の折り曲げ縁が枠6及び枠8の領域におけるベースカラー又は蓋カラーとともに押圧され、同時に加熱される。結果として、枠6は、タイトな底部の枠として形成され、枠8は、タイトな蓋の枠として形成される。容器10の材料は、熱封止可能なプラスチックで被覆され、底部の枠及び蓋の枠の形成は、それぞれ底部12と外殻14の間、又は蓋16と外殻14の間の液密接続を作る。
【0041】
外殻14の材料、ベース12の材料、及び蓋16の材料は、熱封止可能なプラスチック被覆を両側に与えられることができる。しかしながら、本発明の範囲内では、一方の側だけ熱封止可能な被覆を与えられ、他方の側を被覆しないか、又は別のプラスチック被覆を与えられてもよい。熱封止可能なプラスチック被覆とは反対に、例えば外殻の外側に、配置されたプラスチック被覆は、容器の材料を通した熱封止可能なプラスチック被覆の加熱を可能とするように熱封止可能なプラスチック被覆より高い温度抵抗性を有するべきである。ベース12、外殻14、及び蓋16は、紙又は板紙のような紙状材料から作られる。紙又は板紙は、説明したように、熱封止プラスチックで片側又は両側を被覆される。
【0042】
外殻14は、平坦なブランクから作られ、ブランクは、その二つの長手方向縁で重なり領域において一緒に結合される。熱封止された結合部はまた、重なり領域において形成される。
図1に示された完成状態では、外殻の内側、ベース12の上部、及び蓋16の下側は各々、容器10に充填されたいかなる液体も容器10の紙材料に浸透できないようにプラスチック被覆を与えられる。
【0043】
蓋16は、注ぎ口又は飲み口18を与えられ、注ぎ口又は飲み口18は、それ自体、見ることができないため、ダッシュ線として示される。注ぎ口又は飲み口18は、正確には、円形ではなく、ほぼ洋ナシ形状である。注ぎ口又は飲み口18の輪郭の半径方向外側部分は、円形断面である。半径方向内側では、注ぎ口又は飲み口18は狭くなる。
【0044】
注ぎ口又は飲み口18は、プルタブ20によって液密態様で閉鎖される。プルタブ20は、カバーストリップであり、それは、注ぎ口又は飲み口より面積が大きく、容器10の材料に、より正確には蓋16の上側のダッシュ線で示された封止継目領域22に液密態様で接続される。封止継目領域22には、注ぎ口又は飲み口18全体のまわりに閉鎖された封止継目が形成される。
【0045】
カバーストリップ又はプルタブ20は、熱可塑性の熱封止可能プラスチックから作られるか、又は例えば熱封止可能なプラスチックで両側又は少なくともその上側を被覆されたアルミニウムストリップから作られることができる。
【0046】
本発明の範囲内では、プルタブ20は、封止継目領域22において蓋16の材料に結合されることができる。この場合において、例えばアルミニウムから作られた、被覆されていないプルタブが使用されることができる。また、容器のベース12、外殻14、及び蓋16は、プラスチックで被覆されていない紙又は紙状材料から作られることができる。この場合において、ベース12、外殻14及び蓋16はまた、結合又は接合されることができる。本発明はまた、ベース12、外殻14、及び/又は蓋16が金属、例えばアルミニウム薄板から作られる容器10に対して適用されることができる。
【0047】
プルタブ20が、プルタブ20の材料及び/又は容器の材料を破壊せずに封止継目領域22において注ぎ口又は飲み口18を包囲する容器10の材料から引きはがされることができるように、プルタブ20は、封止継目領域22において注ぎ口又は飲み口18を包囲する容器10の材料に接続される。プルタブ20が引きはがされた後、注ぎ口又は飲み口18は、開放され、液体を容器10の内部から取り出すことができる。
【0048】
プルタブ20が封止継目領域22からのとりはずし後に容器10から完全にとりはずされて使用者によって落とされることを防止するためには、プルタブ20はさらに、固定領域24において容器10の材料に、示された実施形態では蓋16の材料に接続される。それによって、固定領域24におけるプルタブ20の材料と容器10の材料の間の接続は、プルタブ20がプルタブ20の材料及び/又は容器10の材料を破壊せずに固定領域24において容器10から引きはがされることができないように実施される。これは、道理をわきまえた使用者が封止継目領域22において蓋16からプルタブ20をとりはずすことを確実にする。プルタブ20が封止継目領域22において蓋16から完全に分離されたことは、プルタブ20が蓋16から短い距離で離すように動かすのが容易となったことを使用者が感知することによって使用者に理解される。蓋16からのプルタブ20の完全なとりはずしは、そのとき固定領域24によって防止される。
【0049】
固定領域24は、二つの円形の副領域24A,24Bを有する。これらの副領域24A,24Bでは、プルタブ20は、プルタブ20が強い力によってしか蓋16又は容器10の材料からとりはずされることができないように極めて強い接続で容器10の蓋16に接続される。プルタブ20と容器10の材料の間の固定領域24における接続は、プルタブ20が、プルタブ20の材料及び/又は容器10の材料を破壊せずに固定領域24において容器10から引きはがされることができないようなものである。
【0050】
従って、プルタブ20は、使用者が注いでいる間又は飲んでいる間であっても容器10に接続されたままである。容器10が完全に空になった後、容器10及びプルタブ20は、一緒に廃棄され、例えばリサイクルされることができる。従って、本発明は、プルタブ20が地面に不注意にも捨てられ、廃棄又はリサイクルできなくなることを回避する。
【0051】
図1の実施形態では、プルタブ20は、
図6の輪郭を有する前縁を持ち、そこでは前縁の輪郭は、後縁の輪郭に対応する。この場合、プルタブ20は、廃棄物なしで平行な側縁を有する材料のストリップから作られることができる。プルタブ20の後縁が形成されるとき、続くプルタブの前縁は、同時に形成される。
【0052】
図1の右上にある前縁では、プルタブ20は、突出部26を与えられている。この突出部26の領域には、プルタブ20は、使用者が突出部26を使用者の二つの指の間で把持して蓋16のプルタブ20を引くことができるように容器10の材料、特に蓋16の材料に結合されない。この突出部26の把持を容易にするために、突出部26は、蓋16と容器の外殻14の間の周囲枠8を越えて部分的に延びる。
【0053】
固定領域24の二つの部分24A,24Bは、封止継目領域22から離間されている。これは、注ぎ口又は飲み口18が完全に開放されることができるように、プルタブ20が封止継目領域22において蓋16の材料から完全に分離されることができることを確実にする。
【0054】
封止継目領域22と副領域24A,24Bの間の部分では、プルタブ20は、使用者が飲んでいる間に注ぎ口又は飲み口18の上にかぶさらないように折り曲げられることができる。
【0055】
図2は、本発明の第二実施形態による容器10の概略平面図を示す。容器10は、
図1の容器10と同じデザインであり、そのためダッシュ線で示し、再び説明しない。
【0056】
容器10の注ぎ口又は飲み口18は、非対称形状を持つプルタブ32によって閉鎖される。
図2の上部に位置する前縁では、プルタブ32は、一方の側に突出する突出部34を与えられる。この突出部34は、例えば蓋16を外殻14に接続する枠8の内側に寄りかかることができる(
図1参照)。
図2の上部に横たわるプルタブ32の前縁は、
図2の下部に横たわるプルタブ32の後縁と同じ輪郭を有する。結果として、プルタブ32は、互いに平行な側縁を持つ材料のストリップから廃棄物なしで製造されることができる。
【0057】
プルタブ32は、封止継目領域22において
図1のプルタブ20と同じように注ぎ口又は飲み口18を包囲する容器10の材料に結合される。封止継目領域22から離間されて、固定領域の二つの副領域36A及び36Bが存在する。それらによってプルタブ32はまた、容器10の材料に結合される。既に説明したように、プルタブ32は、プルタブ32の材料及び/又は容器10の材料を破壊することによってのみ副領域36A,36Bにおいて容器10の材料からとりはずされることができる。
【0058】
副領域36Aは、三角形形状を有し、一方副領域36Bは、正方形形状を有する。
【0059】
図3は、本発明によるさらなる容器10を概略平面図で示し、その注ぎ口又は飲み口18は、プルタブ32によって閉鎖されている。しかしながら、
図2の実施形態とは対照的に、固定領域38は、単一の領域として設計されている。固定領域38は、三角形形状である。
【0060】
図4は、容器10を概略平面図で示し、その注ぎ口又は飲み口18は、プルタブ42によって閉鎖されている。プルタブ42は、封止継目領域22において、及び固定領域38において、注ぎ口又は飲み口18を包囲する容器10の材料に接続されている。固定領域38は、上述のように三角形形状であり、プルタブ42は、固定領域38において強い力によってしか容器10の材料から分離されることができない。
【0061】
図4の上部にあるプルタブ42の前縁は、湾曲され、右に傾斜するように形成され、その結果、一方の側に突出し、そこでプルタブ42が把持されることができる、突出部44が形成される。プルタブ42の前縁の輪郭は、後縁の輪郭に対応する。後縁の領域において突出する突出部は、固定領域38を配置するために使用される。
【0062】
図5は、本発明の第五実施形態によるさらなる容器10を示し、容器10は、
図3及び
図4の実施形態とはプルタブ52の形状においてのみ異なる。プルタブ52は、菱形であり、結果として側縁に対して斜めに延びる前縁、及び前縁に対して平行に延びる後縁を有する。前縁及び後縁は、直線である。従って、突出部54は、
図5の上左に配置されたプルタブ52の終わりに形成され、その突出部ではプルタブ52は、容器10の材料に接続されず、その突出部ではプルタブ52は、使用者の手の二本の指の間で把持されることができる。後縁の領域で突出する突出部は、固定領域38を配置するために使用される。
【0063】
図6は、本発明の第六実施形態による容器10を示す。プルタブ62は、
図1の実施形態のプルタブ22の形状とほぼ同じ形状を有する。しかしながら、
図6のプルタブ62の上部の上縁によって形成された突出部64は、
図1の突出部26より短い。固定領域の副領域66A,66Bは、
図1の実施形態とは対照的に矩形である。
【0064】
図7は、蓋16の領域における
図6の容器10の断面図を示す。まず、蓋枠の既に説明した設計が見られる。プルタブ62は、蓋枠の半径方向内側周囲壁に対してその突出部64とともに寄りかかっている。しかしながら、突出部64は、極めて短いので、容器10の上縁を超えて延びない。
【0065】
これは、突出部64を把持することを難しくするが、容器10の輸送中、突出部64がうっかりひっかかって、プルタブ62が結果として部分的にとりはずされたりすることを不可能にする。
【0066】
突出部64は、使用者が蓋枠の内周と突出部64の間に指のつめを延ばし、それによって二つの指の間に突出部64を把持することを可能とするように配置される。いったん突出部64がしっかり把持されると、プルタブ62は、封止継目領域22から引きはがされることができる。
【0067】
図8は、本発明の第七実施形態による容器10を示す。この場合において、プルタブ72は、円の一部の形状の前縁、及び円の一部の形状の後縁を有する。固定領域76は、側方にオフセットされて配置され、四辺形の形状、特に斜角後縁を有する矩形の形状を持つ。プルタブ72を引きはがすためには、プルタブ72は、
図8の下左で把持されることができる。プルタブ72は、ダッシュからなる線で示された蓋を超えて延びないため、容器10の製造の点で有利である。特に、プルタブ72は、蓋と容器10の外殻を接続する蓋枠の内側に対してよりかからない。
【0068】
図9は、本発明の第八実施形態による容器10の概略平面図を示す。プルタブ82の形状は、
図8のプルタブ72の形状に対応するが、プルタブは、プルタブ82の内側に湾曲した縁が上方の前縁を形成するように容器10又は注ぎ口又は飲み口18に配置されている。従って、突出部は、プルタブ82の両側に形成され、そこでプルタブ82は把持されることができる。固定領域は、二つの矩形の副領域84A,84Bを有する。
【0069】
図10は、本発明の第九実施形態による容器10の概略平面図を示す。
【0070】
プルタブ92は、スタイル化された矢印の形状を持つ。この形状は、プルタブ92の上方の前縁が、直線で収束しかつ丸められた形で互いに合併する二つの部分を有することによって作られる。
図10の下方に位置する後縁は、三角形状の凹所を有する。従って、突出部94は、前縁で形成され、そこでプルタブ92は、容器10の材料に接続されず、そのため突出部94は、使用者によって簡単な態様で把持されることができる。固定領域は、二つの矩形の副領域96A,96Bを有する。
【0071】
図11は、第十実施形態による容器の概略切断断面図を示す。
図7の実施形態とは対照的に、プルタブ102は、蓋枠の内側に当接する固定領域104によって容器10に接続される。固定領域104では、プルタブ102は、プルタブ102の材料及び/又は容器10の材料を破壊せずに容器10から引きはがされることができない。封止継目領域は、簡単のため、容器10には示されていない。