(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015997
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】VoLTE-アウトバウンド・ローミングのためのインターワーキング機能
(51)【国際特許分類】
H04W 48/18 20090101AFI20240130BHJP
H04W 88/16 20090101ALI20240130BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240130BHJP
【FI】
H04W48/18 111
H04W88/16
H04W92/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023118974
(22)【出願日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】17/872,237
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/170,998
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】519431007
【氏名又は名称】シニバース テクノロジーズ リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ビーチ
(72)【発明者】
【氏名】パラシャント ダター
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB01
5K067DD11
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE16
5K067HH05
5K067HH21
(57)【要約】
【課題】本発明は、アウトバウンド・ローミングのため、VoLTEと、回線交換された音声と、SMSサービスとの間のインターワーキング機能(IWF)を提供するための方法及びシステムが必要とされている。
【解決手段】本発明は、VPLMNに向かってローミングする回線交換(CS)、並びに、HPLMNに向かってローミングするSMSに基づき、訪問しているネットワークにおいて、ローミング・モバイル・デバイスに対して、音声とSMSを提供するため、VоLTE、回線交換音声、SMSインターワーキング機能を実装するシステム及び方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声オーバー・ロングターム・エボリューション(VoLTE)インフラストラクチャーを有するホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)が、VPLMNとHPLMNとの間にインターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(IMS)登録を必要とせずに、回線交換(CS)インフラストラクチャーを有する訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)内で、加入者ユーザー機器(UE)ローミングに対して、音声及びショート・メッセージ・サービス(SMS)を提供することを可能にする、インターワーキング機能(IWF)、前記IWFは、次を含む:
ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)が、前記VPLMNと前記HPLMNとに通信可能に結合されるものであり、前記DRAは、前記VPLMNとHPLMNとの間のメッセージをインターセプトし仲介するように構成されること;
仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC)、仮想ゲートウェイ・モバイル交換センター(vGMMSC)、及び仮想モビリティ管理エンティティ(vMME)に通信可能に結合される仮想ホーム位置レジスタ(vHLR);
前記vSMSC及びvMMEに通信可能に結合されたサービング・ゲートウェイ(SGW);
相互接続境界制御機能(IBCF)がvGMSCに通信可能に結合され、モバイル・アプリケーション・パート(MAP)更新位置要求が前記VPLMNから第1ダイアミター-更新位置要求(ULR)要求に変換され、加入者電話サービス加入プロファイルが、第2ダイアミター・ユーザー・データ要求(UDR)要求を使用して、ホーム加入者サービス(HSS)からvMMEによって検索され、一般パケット無線サービス・トンネリング・プロトコル(GTP)セッションが、前記IWFのサービング・ゲートウェイ(SGW)と、HPLMNのパケット・ネットワーク・データ・ゲートウェイ(PGW)の間で確立され、前記PGWが、前記HPLMNのIPマルチメディア・サブシステム(IMS)コアから、セッション開始プロトコル(SIP)シグナリング及び音声ペイロードを送受信するように構成されること、加入者プロファイルは前記HSSから検索され、モバイル交換センター(MSC)及び訪問者位置レジスタ(VLR)に対して、MAP挿入加入者データ(ISD)要求に変換され、前記VPLMNが補足サービスを提供することが可能となり、前記IWFのvSMSCが前記VPLMNのMSC及びIPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)にブリッジし、前記VPLMNがSMSサービスを前記UEに提供することを可能とし、前記IWFのSGWと、HPLMNのPGWの間に確立されたGTPトンネルを使用して、前記IWFのvGMSCは、前記VPLMNのMSC及びVLRと、前記HPLMNのIMSコアをブリッジし、前記UEがモバイル着信(MT)音声コールを受信することを可能にする。
【請求項2】
前記DRAは、発信ホスト属性値ペア(AVP)を、前記vMMEのホスト名に置き換えることによって、ULRメッセージを仲介する、請求項1に記載のIWF。
【請求項3】
前記IWFは、のMAP-送信-認証-情報を、VPLMN SGSN又はMSC/VLRから、前記HSSへのダイアミター認証-情報-要求に変換する、請求項1に記載のIWF。
【請求項4】
前記IWFは、MAP-更新-Gprs-位置を、VPLMN SGSNから、HSSへのダイアミター-更新-位置-要求へ変換する、請求項1に記載のIWF。
【請求項5】
前記IWFは、SIP登録を実行するため、SIP登録を、仮想UEから前記IMSコアに送信する、請求項1に記載のIWF。
【請求項6】
前記IMSは、前記IWFの前記SGWから送信されたSIP登録を信頼することによって早期IMS認証を使用するように構成され、それによって、マルチメディア認証(MAR/MAA)処理をスキップする、請求項1に記載のIWF。
【請求項7】
前記SGWのIWF又は前記IMSコアのP-CSCFが、SIP登録要求の中に、認証-完了パラメータを挿入し、それにより、S-CSCFは、マルチメディア認証(MAR/MAA)処理をスキップする、請求項1に記載のIWF。
【請求項8】
前記IWFは、前記VPLMNが、CS法を使用して前記UEに前記SMSサービスを提供することを可能にする、請求項1に記載のIWF。
【請求項9】
前記IWFは、CSがVPLMNに向かってローミングすること、及びVoLTEが前記HPLMNに向かってローミングすることを可能にする、請求項1に記載のIWF。
【請求項10】
音声オーバー・ロングターム・エボリューション(VoLTE)インフラストラクチャーを有するホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)が、VPLMNと前記HPLMNとの間にインターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(IMS)登録を必要とすることなく、回線交換(CS)インフラストラクチャーを有する訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)内でローミングする加入者ユーザー機器(UE)に対して、音声及びショート・メッセージ・サービス(SMS)を提供することを可能にする方法は、次を含む:
前記VPLMNとHPLMNとに通信可能に結合された、ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)を有するインターワーキング機能(IWF)を提供すること、前記DRAは、前記VPLMNとHPLMNとの間のメッセージをインターセプトし仲介するように構成される;
前記IWF内に、仮想ホーム位置レジスタ(vHLR)を提供し、前記vHLRは、仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC)、仮想ゲートウェイ・モバイル交換センター(vGMSC)、及び仮想モビリティ管理エンティティ(vMME)に通信可能に結合される;
前記IWF内にサービング・ゲートウェイ(SGW)を提供し、前記SGWは、前記vSMSC及びvMMEに通信可能に結合される;
前記IWF内に相互接続境界制御機能(IBCF)を提供し、前記IBCFは、前記vGMSCと通信可能に結合し、モバイル・アプリケーション・パート(MAP)更新位置要求が、前記VPLMNから第1ダイアミター更新位置要求(ULR)要求に変換され、加入者電話サービス加入プロファイルが、前記vMMEにより、第2ダイアミター・ユーザー・データ要求(UDR)要求を用いて、ホーム加入者サービス(HSS)から検索され、一般パケット無線サービス・トンネリング・プロトコル(GTP)セッションが、前記IWFのサービング・ゲートウェイ(SGW)と、前記HPLMNのパケット・ネットワーク・データ・ゲートウェイ(PGW)の間に確立され、前記PGWは、IPマルチメディア・サブシステムから、セッション開始プロトコル(SIP)シグナリング及び音声ペイロードを送信及び受信するように構成されていること、加入者プロファイルは前記HSSから検索され、前記VPLMNのモバイル交換センター(MSC)及び訪問者位置レジスタ(VLR)に対して、MAP挿入-加入者-データ(ISD)要求の中に変換し、前記VPLMNが補足サービスを提供可能とし、前記IWFの前記vSMSCが、前記VPLMNの前記MSC及び前記HPLMNのIPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)にブリッジし、前記VPLMNが前記UEにSMSサービスを提供可能とし、前記IWFのvGMSCが、前記IWFの前記SGW及び前記HPLMNの前記PGWとの間の確立されたGTPトンネルを使用して、前記VPLMNの前記MSC及びVLR並びにHPLMNのIMSコアにブリッジし、前記UEがモバイル着信(MT)音声コールを受信することを可能にすること。
【請求項11】
前記DRAは、発信ホスト属性値ペア(AVP)を前記vMMEのホスト名に置き換えることによって、ULRメッセージを仲介する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記IWFは、VPLMN SGSN又はMSC/VLRからのMAP-送信-認証-情報を、前記HSSへのダイアミター認証-情報-要求へ変換する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記IWFは、VPLMN SGSNからのMAP-更新-Gprs-位置を、前記HSSへのダイアミター更新-位置要求に変換する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記IWFは、SIP登録を実行するために、仮想UEから前記IMSコアにSIP登録を送信する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記IMSは、前記IWFのSGWから送信されたSIP登録を信頼することによって早期IMS認証を使用し、それによって、マルチメディア認証(MAR/MAA)処理をスキップするように構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記IWFの前記SGW又は前記IMSコアのP-CSCFが、前記SIP登録要求の中に認証-完了パラメータを挿入することにより、S-CSCFは、マルチメディア-認証(MAR/MAA)処理をスキップする、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記IWFは、前記VPLMNが、CS法を使用して前記UEに前記SMSサービスを提供することを可能にする、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記IWFは、前記HPLMNに向けてCSがローミングすること、及び前記HPLMNに向けてVoLTEがローミングすることを可能にする、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)オペレータとの音声オーバー・ロングターム・エボリューション(VoLTE)ローミング契約を必要とすることなく、アウトバウンド・ローマ―が、訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)において、回線交換(CS)音声を使用することを可能にするためのシステムであって、以下を含む:
VPLMNモビリティ管理エンティティ(MME)とHPLMNホーム加入者サーバー(HSS)との間のダイアミターS6a/s6dメッセージをインターセプトしてルートする、ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA);
前記VPLMN内のモバイル交換センター(MSC)に加入者登録サービスを提供する、仮想ホーム位置レジスタ(vHLR);
前記HPLMNにおける前記HSSへのロングターム・エボリューション(LTE)登録を実行する仮想モビリティ管理エンティティ(vMME);
モバイル端末にモバイル着信コール(MT-コール)を配信する仮想ゲートウェイ・モバイル交換センター(vGMSC);
前記HPLMN内のパケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)に向けて、IPパケットを、一般パケット無線サービス・トンネリング・プロトコル(GTP)トンネルにカプセル化するサービング・ゲートウェイ(SGW);及び
公衆交換電話ネットワーク(PSTN)に対し、境界コントローラとして作動する相互接続境界制御機能(IBCF)、システムは、CSが前記VPLMNに向かってローミングし、VoLTEが前記HPLMNに向かってローミングすることを可能とする。
【請求項20】
ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)オペレータとの音声オーバー・ロングターム・エボリューション(VoLTE)ローミング契約を必要とすることなく、アウトバウンド・ローマ―が、訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)において回線交換(CS)SMSサービスを利用することを可能にするためのシステムであって、次を含む:
VPLMNモビリティ管理エンティティ(MME)とHPLMNホーム加入者サーバー(HSS)との間のダイアミターS6a/s6dメッセージをインターセプトしてルートするダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA);
前記VPLMN内のモバイル交換センター(MSC)に加入者登録サービスを提供する仮想ホーム位置レジスタ(vHLR);
前記HPLMNにおける前記HSSへのロングターム・エボリューション(LTE)登録を実行する仮想モビリティ管理エンティティ(vMME);
モバイル・デバイスからモバイル発信SMS(MO-SMS)を受信してルートし、モバイル着信SMS(MT-SMS)を前記モバイル・デバイスに配信する仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC);
前記HPLMN内のパケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)に向けて、IPパケットを、一般パケット・無線サービス・トンネリング・プロトコル(GTP)トンネルにカプセル化するサービング・ゲートウェイ(SGW);及び
公衆交換電話ネットワーク(PSTN)接続へ境界コントローラとして作動する相互接続境界制御機能(IBCF)、システムが、前記VPLMNに向かってCSローミングを可能にし、VoLTEが前記HPLMNに向けてローミングすることを可能にすること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、VoLTE-アウトバウンド・ローミングのためのインターワーキング機能に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、インターネット・プロトコル(IP)及び電気通信ネットワークの分野に関し、具体的には、モバイルオペレータからのアウトバウンド・ローミング環境における、音声ロングターム・エボリューション(VoLTE)、回線交換(CS)音声、及び、ショート・メッセージ・サービス(SMS)にわたる、インターワーキングに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
回線交換(CS)音声は、ローミング環境において、モバイル・ネットワークに音声及びSMSサービスを提供する共通の技術である。すべての2G及び3Gネットワークは、音声及びSMSサービスを提供するためにCSを使用する。ローミングのためにCSを使用するために、訪問者及びホームオペレータの両方がCSネットワーク構成要素(MSC、HLRなど)を備える必要があり、モバイル発信(MO)及びモバイル着信(MT)音声コール及びSMSの両方を提供する。
【0004】
4G環境において、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)技術及びインフラストラクチャーに基づく、ロングターム・エボリューション(LTE、“4G”)における音声サービスとして知られる、新しい技術が発明された。音声とSMSの両方がIMSを介してサポートされる。
【0005】
VoLTE及びIMSインフラストラクチャーを用いて、モバイル・ネットワーク・オペレータは、CSインフラストラクチャーをもはや必要とせず、国内のホーム・ネットワーク内の加入者に対して、音声及びSMSサービスを提供する。多くのネットワーク・オペレータは、2G/3Gネットワーク・インフラストラクチャーをシャットダウンして、4G及び5Gサービスのための周波数帯域を節約するとともに、操作及び維持コストを低減するように、計画している。
【0006】
しかしながら、VoLTEローミングを利用する前提は、ホームオペレータが訪問者オペレータとの間でVoLTEローミング契約を必要とすることである。残念ながら、これは非常に一般的ではない。多くの訪問者オペレータは、IMSインフラストラクチャーを有していないか、又は、その音声及びSMSローミング収入を保護するために、加入者にVoLTEローミングを提供したくない。これにより、VoLTEローミングを実現しようとするホームオペレータに問題が生じる。したがって、これらのモバイルプロバイダは、3Gローミングネットワーク・インフラストラクチャーをシャットダウンすることができない。同様の問題は、2G/3Gインフラストラクチャーを有していないLTE専用オペレータにも同様に発生し、VoLTEローミングを伴わない訪問者オペレータへのアウトバウンド・ローミングへの音声及びSMSサービスを提供することを妨げる。
【0007】
技術の現在の状態では、アウトバウンド・ローミングのため、VoLTEと、回線交換された音声と、SMSサービスとの間のインターワーキング機能(IWF)を提供するための方法及びシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、アウトバウンド・ローマーが、ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)オペレータとVoLTEローミング契約を必要とせずに、VPLMN(訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク)において、回線交換音声及びSMSサービスを使用することを可能とするIWF(インターワーキング機能)に関する。IWFは、VPLMNに対して回線交換(CS)ローミングとして作動し、HPLMNに対してVoLTE・ローミングとして作動する。
【0009】
一実施形態では、IWFは、次の機能を含む:(1)ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)は、VPLMNモビリティ管理エンティティ(MME)及びHPLMNホーム加入者サーバー(HSS)の間のダイアミターs6a/s6dメッセージをインターセプトしてルートする。(2)仮想ホーム位置レジスタ(vHLR)は、VPLMNにおけるモバイル交換センター(MSC)に、加入者登録サービスを提供する。(3)仮想モビリティ管理エンティティ(vMME)は、HPLMNにおいてHSSにLTE登録を実行する。(4)仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC)は、モバイル・デバイスから、モバイル発信SMS(MO-SMS)を受信しルートし、モバイル・デバイスに対して、モバイル着信SMS(MT-SMS)を配信する。(5)仮想ゲートウェイ・モバイル・スイッチング・センター(vGMSC)は、モバイル着信コール(MT-コール)をユーザー機器(UE)に配信する。(6)サービング・ゲートウェイ(SGW)は、HPLMNにおけるパケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)に向かう、一般パケット・無線サービス・トンネリング・プロトコル(GTP)トンネルにIPパケットをカプセル化する。(7)相互接続境界制御関数(IBCF)は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)接続への境界コントローラとして作動する。
【0010】
一実施形態では、IWF内のDRAは、4Gネットワーク・アタッチメントの間、VPLMNモビリティ管理エンティティ(MME)とHPLMNホーム加入者サーバー(HSS)との間にある、ダイアミター更新-位置要求(ULR)及び更新-位置回答(ULA)メッセージをインターセプトする。そのDRAは、ULRメッセージ内のMMEホストネームを、vMMEのホストネームに置き換えることにより、後続のHSS起動メッセージ(例えば、キャンセル位置要求など)が受信され、vMMEによって処理される。
【0011】
4Gネットワーク・アタッチメントでは、vHLRが、MSC/VLRから、MAP-更新-位置要求を受信した場合に、vMMEは、HSSに対してダイアミターS6aULR要求を構築する。ULAを受信すると、vMMEはSh ユーザー-データ-要求(UDR)をHSSに送り、ローマ-によって加入されたマルチメディア電話(MMTEL)サービスを検索する。これらのMMTELサービスは、後に、MAP挿入-加入者-データ要求を、MAP-更新-位置要求に対する応答として、MSC/VLRに構築するために使用される
【0012】
3Gネットワーク・アタッチメントでは、vHLRがMAP-送信-認証-情報-要求MSC/VLR又はサービングGPRSサポートノード(SGSN)を受信した場合、vMMEは、認証のために、HSSにダイアミターS6a認証-情報-要求(AIR)メッセージを構築する。vMMEが、認証-情報-回答(AIA)メッセージを受信すると、vHLRは、MAP-送信-認証-情報回答を、MSC/VLR又はSGSNに送信する。vHLRはMSC/VLRからMAP-更新-gprs-位置要求を受信すると、vMMEは、HSSに対してダイアミターS6aULR要求を構築する。ULAを受信すると、vMMEは、Sh ユーザー-データ-要求(UDR)をHSSに送り、ローマーによって加入されたマルチメディア電話(MMTEL)サービスを検索する。これらのMMTELサービスは、後に、MSC/VLRからの後続のMAP-更新-位置要求に対する応答として、MSC/VLRに対するMAP挿入-加入-データ要求を構築するために使用される。
【0013】
vMMEは、VoLTE音声及びSMSトラフィックを運ぶために使用される"ims"アクセス・ポイント・ネーム(APN)のためのHPLMN PGWとの間でGTPセッションを確立するように、SGWに指示する。次いで、vMMEは、IMS登録のためにHPLMNでIMSコアにSIP登録要求を送信するように、SGWに指示する。そのIMSコアは、GTPトンネルからのユーザー・トラフィックを信頼し、"マルチメディア認証-要求/回答"処理をスキップする"早期IMS認証"(参照:3GPP(登録商標) TS33.978セッション6.1)を使用するように構成される。その代わりに、IWFのSGW、又は、HPLMN IMSコア内のプロキシ-コール・セッション制御機能(P-CSCF)は、SIP登録要求における"認証-完了"パラメータを挿入する。サービング・コール・セッション制御機能(S-CSCF)は、認証が完了する役割を負う(参照:3GPPTS24.229セクション5.4.1.2.2E)。
【0014】
モバイル・デバイスからのモバイル発信(MO)音声コールは、UEからのCSコール・セットアップ要求を受信し、そのPSTNプロバイダにブレークアウトするVPLMN MSCによって実現される。これは、CSローミング・ステータスにおけるMO音声コールの標準処理に従う。HPLMNは、モバイル・ネットワーク強化論理(CAMEL)トリガのためのカスタマイズされたアプリケーションが、訪問MSCにおいて活性化されない限り、関与しない。
【0015】
UEへのモバイル着信(MT)音声は、次の態様で構成される。(1)MTコールは、加入者がIMS登録されているHPLMN IMSコアに到着する。そのIMSコアは、PGW、SGW、vGMSCを介して、SIP招待をUE(そこでは、そのコンタクト・ヘッダがIMS登録中にIMSコアに以前に登録された)にルートする。(2)そのvGMSCは、vHLRにMAP-送信-ルーティング-情報(SRI)を問い合わせる。(3)vHLRは、MAP-提供-ローミング番号(PRN)用のモバイル局ローミング番号(MSRN)を、VPLMN MSCに問い合わせる。(4)MSRNがMSCから受信すると、そのvGMSCは、被コール者番号(SIP要求-URI及び"To"ヘッダ)がMSRNである状態で、PSTNにコールをルートする。(5)そのコールは、そのVPLMN MSC(MSRN番号が割り当てられた)に到着し、さらに、そのVPLMN MSCは、CSコール設定でUEにコールをルートする。
【0016】
モバイル発信(MO)SMSは、次の態様で構成される。(1)VPLMN MSCは、UEから無線アクセス・ネットワーク(RAN)を介してSMSサブミット要求を受信し、その要求を、MAP-MO-フォワード-SM(MO-FSM)を介してvSMSCに送信する。(2)そのvSMSCは、その要求をSIPメッセージに変換し、それを、SGW、PGW、HPLMNIMSコア、電話アプリケーション・サーバー(TAS)のIPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)にルートする。(3)IPSMGWは、受信者に配信するために、そのSMS要求を、ローカルSMSC又はSMSゲートウェイにルートする。
【0017】
モバイル着信(MT)SMSは、次の態様で構成される。(1)HPLMN内のIPSMGWがMT-SMSを受信し、そのMT-SMSを、SIPメッセージ要求の形態でIMSコアにルートする。(2)IMSコアは、PGW、SGW、vSMSCを介して、UE(IMS登録中に、そのコンタクト・ヘッダがIMSコアに以前登録された)にSIPメッセージ要求をルートする。(3)vSMSCは、VPLMN MSCアドレスに応答するvHLRに、MAP-送信-ルーティング-情報-フォー-SM(SRI-SM)を送信する。(4)vSMSCは、SMS要求をMAP-MT-フォワードSM(MT-FSM)に変換して、MSCに送信する。(5)そのMSCは、無線アクセス・ネットワーク(RAN)を介してUEに、そのSMSを配信する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の十分な理解のために、添付図面に関連して、以下の詳細な開示を参照するべきである。
【0019】
図1は、VoLTEアウトバウンド・ローミング・インターワーキング機能(IWF)の概念アーキテクチャを概略的に示すブロック図である。IWFは、VPLMNに向けてローミングする回線交換(CS)音声/SMSローミング、HPLMNに向けてローミングするパケット交換(PS)VoLTEとして動作する。
【0020】
図2は、IWFのシステムアーキテクチャを概略的に示す信号図である。
【0021】
図3は、VPLMNにおける3Gネットワーク・アタッチメントの呼び出しフローを模式的に示す信号図である。
【0022】
図4は、VPLMNにおける4Gネットワーク・アタッチメントのための呼び出しフローを概略的に示す信号図である。
【0023】
図5は、IWFを用いたMO-音声サービスの呼び出しフローを模式的に示す信号図である。
【0024】
図6A-
図6Bは、IWFを用いたMT-音声サービスの呼び出しフローを模式的に示す信号図である。
【0025】
図7は、IWFを用いたMO-SMSサービスのための呼び出しフローを概略的に示す信号図である。
【0026】
図8は、IWFを用いたMT-SMSサービスの呼び出しフローを模式的に示す信号図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照し、本発明を実施することができる例示として特定の実施形態が示されている。他の実施形態を利用することができ、本発明の範囲から逸脱することなく変更することができることを理解されたい。
【0028】
図1は、本発明の実施形態の概略図を提供する。インターワーキング機能(IWF)10は、訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)50とホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)60との間に配備される。VPLMN50は、回線交換(CS)ネットワーク(例えば、2G、3Gネットワーク)であり、HPLMN60は、パケット交換(PS)ネットワーク、例えば4Gロングターム・エボリューション(LTE)又は5Gネットワークである。現在の技術の状態では、LTEのみのネットワークを有するHPLMNは、CSローミングを行うためのインフラストラクチャー又は能力を有さず、VoLTEローミングが必須である。VoLTEローミングの主要な制限は、VPLMN及びHPLMNが互いに既存の合意を必要としなければならないことであり、多くのネットワークプロバイダにとって非実用的である。
【0029】
本発明は、一実施形態において、IWF20が、VPLMN50とHPLMN60の両方と通信するIWF20を提供することによって、この問題に対処する。IWF20は、HPLMN60が、HPLMN60のCS能力、又はVPLMN50とVoLTEローミング契約を必要とせずに、VPLMN50とローミングする加入者に対して、音声及びSMSローミングサービスを提供することを可能にする。
【0030】
IWF20は、VPLMN50に向けてローミングするCSのように振舞う、仮想ホーム位置レジスタ(HLR)、仮想GMSC及びSMSCを備えている。HPLMN60へ向けてローミングするLTEのための仮想モバイル管理エンティティ(MME)も備えている。HPLMN60内のIMSコアは、モバイル着信(MT)MT-音声及びMT-SMSを受信するために利用され、UEローミングをVPLMN50に到達させるため、CSローミング30の中に、IWF20に対する要求をルートする。
【0031】
図2は、VPLMN50のUTRAN80又はEUTRAN90への接続を確立するローミング・ユーザー機器(UE)70を示す。UE70は、VPLMN50においてローミングするHPLMN60の加入者である。上記したように、VPLMN50は、CSフォールバックをサポートする、3G CSネットワーク又は4Gネットワークである。VPLMN50は、UTRAN80(3G用)、EUTRAN90(4G用)、モビリティ管理エンティティ(MME)100、及びモバイル交換センター(MSC)110を含む。
【0032】
次に、IWF20は、ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)120と、仮想ホーム位置レジスタ(vHLR)130と、仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC)140と、仮想ゲートウェイ・モバイル交換センター(GMSC)150と、仮想モビリティ管理エンティティ(vMME)160と、サービング・ゲートウェイ(SGW)170と、相互接続境界制御機能(IBCF)180とを含む。
【0033】
HPLMN60は、ホーム加入者サーバー(HSS)190と、ショート・メッセージ・サービスセンター(SMSC)200と、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)コア210と、電話アプリケーション・サーバー(TAS)220と、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)230と、ポリシー及び課金ルール機能(PCRF)240とを備えている。IMSコア210は、プロキシ-コール・セッション制御機能(P-CSCF)と、問い合わせコール・セッション制御機能(I-CSCF)と、サービング・コール・セッション制御機能(S-CSCF)とを備え、これらをまとめて、P/I/S-CSCFという。
【0034】
IWF20は、VPLMN50とHPLMN60の両方と通信する。IWF20のDRA120は、s6aインタフェースを介して、HPLMN50のMME100及びHPLMN60のHSS190に通信可能に接続される。DRA120は、MME100とHSS190との間で交換される、更新位置要求(ULR)及び/又は更新位置回答(ULA)メッセージをインターセプトするように構成される。DRA120は、インターセプトされたULR/ULAメッセージを仲介するように構成され得る。DRA120は、VMME160(VPLMN MME100に代えて)ホストネームがHSS190に記憶されるように、ULRメッセージを仲介する。
【0035】
IWF20のvHLR130は、モバイル・アプリケーション・パート(MAP)プロトコルを使用して、VPLMN50のMSC110と通信する。IWF20は、vHLR130を使用して、VPLMN50との回線交換(CS)接続を確立する。これは、vHLR130内のMSC/VLRのグローバルタイトル(GT)アドレスを更新するため、MAP-位置-更新手続をvHLR130にトリガーするMSC/VLRにより達成される。後続のモバイル着信(MT)音声コール及びSMSメッセージにおいて、vHLR130がUEのためのMSC/VLRのGTをリターンするのである。
【0036】
IWF20のSGW170は、IMSコア210及びPCRFに接続されたHPLMNPGW230との間のGPRSトンネリング・プロトコル(GTP)接続を可能にする。このように、UE310は、CS技術を用いてモバイル発信(MO)音声コール250を作成することができる。IWF20は、これを、SGW170、PGW230、及びIMSコア210を介して、パケット交換SIP/RTP260に変換する。IMSコア210は、MO音声コール250をPSTN270にブレークアウトし、宛先パーティ280に到達させる。
【0037】
IWF20のSGW170は、相互接続境界制御機能(IBCF)180を介して、MT-コール300を、そのPSTN290にブリッジすることにより、UEのためのMT-音声ローミングサービスを可能にする。
【0038】
VPLMN50のMSC110と、IWF20のvSMSC140とを、MAP/SS7を介して接続する。この接続は、VPLMN50が、MO及びMTのSMSローミングサービスをUEに提供するために、CSベースのSMSサブミット及び配送技術を使用することを可能にする。
【0039】
ネットワーク・アタッチメント
【0040】
図3は、IWF20を使用する3Gネットワーク・アタッチメントのための信号フローを示す。UE70は、VPLMN50内のSGSN105に対してネットワーク・アタッチ要求をサブミットし、これにより、ネットワーク・アタッチ要求が、vHLR130に対してMAP-送信-認証-情報要求をトリガーする。VHLR130及びvMME160は、MAP-送信-認証-情報要求を、HSS190へのダイアミターs6a認証-情報-要求(AIR)に変換する。HSS190は、認証-情報-回答(AIA)を返信する。VMME160及びvHLR130は、認証-情報-回答(AIA)を、SGSN105へのMAP-送信-認証-情報結果に変換する。
【0041】
次に、SGSN105は、vHLR130にMAP-更新-Gprs-位置要求を送信する。そのvHLR130及びvMME160は、MAP-更新-Gprs-位置要求を、HSS190へのダイアミターs6a更新-位置要求(ULR)に変換する。HSS190は、更新-位置回答(ULA)を返信する。VMME160及びvHLR130は、更新-位置回答(ULA)を、SGSN105へのMAP-更新-Gprs-位置結果に変換する。
【0042】
次に、vML160は、ダイアミターSh ユーザー-データ・要求(UDR)をHSS190に送信して、加入者のMMTEL電話サービス加入を検索する。HSS190は、コールフォワード及びコール規制などのMMTELサービス加入を用いてUDA(ユーザー-データ-回答)を応答する。そのような情報は、VPLMN50のMSC110への挿入加入者-データ要求を構築するためにIWF20に格納される。
【0043】
次に、VPLMN50内のMSC/VLR110は、MAP-更新-位置要求をvHLR130に送信する。そのVHLR130は、前のステップでHSS190から検索されたMMTELサービス加入とともに、MAP挿入-加入者-データ要求をMSC/VLR110に送信する。MSC/VLR110は、MAP挿入-加入者-データ結果を応答し、vHLR130は、MAP-更新-位置結果をMSC/VLR110に送信し、UE70へのネットワーク登録を完了する。
【0044】
次に、IWF20は、GTP-Cクリエート-セッション-要求を送信することによって、パケットデ-タプロトコル(PDP)コンテキスト及び“ims”トンネルを確立するようにSGW170をトリガーする。このGTPトンネルは、後に音声及びSMSトラフィックを運ぶために使用される。PGW230は、クレジット制御回答(CCA)を応答するPCRF240にGxクレジット制御要求(CCR)を送信する。PGW230は、SGW170にGTP-Cクリエート-セッション-応答を送信し、PDPコンテキスト設定が完了する。
【0045】
次に、IWF20は、IMSドメインに仮想UEを登録するため、PGW230を介して、SIP登録リクエストをIMSコアに送信するよう、SGW170をトリガーする。この登録は、IMSコアがPGW230及びSG170を介して、仮想UEにMT-音声及びSMSをルートすることが必要とされる。IMSコアは、HSS190にCxユーザー-承認-要求(UAR)を送信することによって、加入者登録を承認し、HSS190がユーザー承認回答(UAA)で応答する。
図3の実施形態では、IMSコアは、IWF20のSGW170からのSIP登録要求を委託することによって、"早期IMS認証"を実行する。IWF20は、Sh ユーザー-データ要求/回答(UDR/UDA)を使用して、加入者MMTELプロファイルを検索するようにTAS220をトリガする。SIP登録は、IMSコアがSGW170に200 OKを送信することにより完了する。
【0046】
別の実施形態では、IWF20のSGW170又はHPLMN60IMSコアのP-CSCF210は、SIP登録要求に"認証-完了"パラメータを挿入し、サービング・コール・セッション制御機能(S-CSCF)210は、認証が完了することを仮定する。
【0047】
図4は、IWF20を使用する4Gネットワーク・アタッチメントのための信号フローを示す。UE70は、VPLMN50内のMME100にネットワーク・アタッチ要求(複合EPS/IMSIアタッチメント)を提出し、VPLMN50は、HSS190へのダイアミター-s6a認証-情報-要求(AIR)をトリガし、その要求は、IWF20内のDRA120によって傍受され、HSS190は、認証-情報-回答(AIA)を応答する。
【0048】
次に、MME100は、ダイアミター-s6a更新-位置要求(ULR)をHSS190に送信し、その要求は、IWF20においてDRA120によって傍受され、DRA120は、後続のHSS主導の要求(キャンセル-位置など)がvMME160へ到達するように、MME100のホストネームをvMME160ホストネームに置き換える要求を仲介し、HSS190は、更新-位置回答(ULA)を応答する。
【0049】
次に、MME100は、GTP-Cクリエート-セッション-要求を送信することにより、SGW171に、デフォルト・インターネット・アクセスAPN用のPDPコンテキスト及びGTPトンネルを確立させる。そのGTPトンネルは、インターネット・トラフィックを搬送するために使用され、音声又はSMSに関連しない。
【0050】
次に、MME100は、複合EPS/IMSI付加処理に続いて、MSC110に、vHLR130にMAP-更新-位置要求を送信させ、vHLR/VMMLは、HSS190に対して、ダイアミター-s6a更新-位置要求(ULR)に変換し、HSS190は、更新位置回答(ULA)に応答する。
【0051】
次に、vMME160は、ダイアミター-Sh ユーザー-データ・要求(UDR)をHSS190に送信し、加入者のMMTEL電話サービス加入を検索する。HSS190は、コールフォワード及びコール規制などのMMTELサービス加入を用いてUDA(ユーザー-データ-回答)を応答する。そのような情報は、VPLMNMSC110への挿入加入者-データ要求を構築するためにIWF20に格納される。
【0052】
次に、vHLR130は、前のステップでHSS190から検索されたMMTELサービス加入で、MAP挿入-加入者-データ要求をMSC/VLR110に送信する。MSC/VLR110は、MAP挿入-加入者-データの結果を応答し、vHLR130は、MAP-更新-位置の結果をMSC/VLR110に送信し、UE70へのネットワーク登録を完了する。
【0053】
次に、IWF20は、GTP-Cクリエート-セッション-要求を送信することによって、SGW170に、パケットデータプロトコル(PDP)コンテキスト及び“ims”APNのGTPトンネルを確立するようにトリガーする。そのGTPトンネルは、後に音声及びSMSトラフィックを運ぶために使用される。PGW230は、クレジット制御回答(CCA)を応答するPCRF240にGxクレジット制御要求(CCR)を送信する。PGW230は、SGW170にGTP-Cクリエート-セッション-回答を送信し、PDPコンテキスト設定が完了する。
【0054】
次に、IWF20はSGW170にSIP登録リクエストを、PGW230を介して、IMSコアに送信し、IMSドメインに仮想UEを登録する。その登録は、IMSコアがPGW230及びSGW170を介して仮想UEにMT-音声及びSMSをルートするために必要であり、IMSコアは、ユーザー承認回答(UAA)で応答するHSS190にCxユーザー-承認-要求(UAR)を送信することによって加入者登録を承認する。
図3の実施形態では、IMSコアは、IWF20、SGW170からのSIP登録要求を委託することによって"早期IMS認証"を実行し、IWF20は、TAS220をトリガーして、Sh ユーザー-データ・要求/回答(UDR/UDA)を使用して加入者MMTELプロファイルを検索する。SIP登録は、IMSコアがSGW170に200 OKを送信することにより完了する。
【0055】
別の実施形態では、IWF20のSGW170又はHPLMN60IMSコアのP-CSCF210は、SIP登録要求に"認証-完了"パラメータを挿入し、サービング・コール・セッション制御機能(S-CSCF)210は、認証が完了すると仮定する。
【0056】
MO-音声サービス
【0057】
図5は、UE70からのモバイル発信(MO)音声コールのためのシグナリング図を示す。そのUE70は、コール制御(CC)設定をMSC100に送信し、MSC100は、CCコールの進行に応答し、補足サービス(コール規制など)をチェックする。MSC110は、ISDNユーザーパート(ISUP)初期アドレスメッセージ(IAM)を、アドレス完全メッセージ(ACM)で応答するPSTN290に送信することによって、コールを遮断する。MSC110は、UE70にCCコール警報を送信する。そのコールは、宛先にルートされ、PSTN290は、ISUP回答メッセージ(ANM)を応答する。MSC110は、CC接続をUE70に送信する
【0058】
MOコールは、UE70がMSC110にCC切断を送信するとドロップされ、MSC110は、PSTN290にISUPリリース(REL)を送信し、UE70にCCリリース信号を応答する。切断信号は宛先パーティに到達する。PSTN290は、ISUPリリース完了(RLC)を応答し、MSC110は、CCリリース完了をUE70に送信する。MSC110は、課金のためのCDRを発生する。
【0059】
通常、モバイル・ネットワーク強化論理(CAMEL)トリガーのためのカスタマイズされたアプリケーションが加入者用MSC110において活性化されるときの例外が発生した場合、VPLMN50及びHPLMNにおける信号フロー全体の発生は、引き起こされない。
【0060】
MT-音声サービス
【0061】
図6は、UE70に向かうモバイル着信(MT)音声コールのためのシグナリング図を示す。MTコールは、加入者がIMS登録されているHPLMN60IMSコアに到着する。IMSコアは、PGW230、SGW170、vGMSC150を介して、SIP招待をUE(そのコンタクト・ヘッダーがIMS登録中にIMSコアに予め登録されていた)にルートする。vGMSC150は、vHLR130にMAP-送信-ルーティング-情報(SRI)を問い合わせる。VHLR130は、モバイル局ローミング番号(MSRN)のMAP-提供-ローミング番号(PRN)でVPLMN50のMSC110に問い合わせる。MMSRNがMSC110から受信すると、vGMSC150は、着信者番号(SIP要求-URI及び"To"ヘッダ)がMSRNであることを伴って、PSTN295にコール(SIP招待)をルートする。PSTN295は、SIPコールをCSコールに変換する。CSコールは、VPLMN50のMSC110(MSRN番号を割り当てた)に到着し、MSC110は、CC設定でUE70にコールをさらにルートする。UE70は、CCコールが確認された後、CC警報を応答する。MSC110は、PSTN295にISUPアドレス完了(ACM)を送信する。IBCF/vGMSC(180/150)は、SIP183セッション進行を受信し、SGW170、PGW230、IMSコア及びTAS220にポピュレートされる。IMSコアのP-CSCF210は、RxAA-要求(AAR)を送信することによって専用ベアラを確立するように、PCRF240をトリガーする。PCRF240は、PGW230に、GxRe-認証-回答(RAR)を送信する。PGW230は、SGW170にGTP-C生成ベアラ要求を送信することにより、専用ベアラ設定を完了する。SGW170は、クリエート-ベアラ-応答を応答する。PGW230は、GxRe-認証-回答(RAR)を返信する。PCRF240は、RxAA-回答(AAA)を返信する。
【0062】
ユーザーがUE70上のコールに応答すると、UE70は、CC接続をMSC110に送信し、MSC110は、それをISUP回答メッセージ(ANM)に変換し、PSTN295に送信し、PSTN295は、SGW170、PGW230、IMSコア、及びTAS220にポピュレートするIBCF/vGMSC(180/150)に、SIP200 OKを送信する。
【0063】
音声ペイロードは、UE70、MSC110、PSTN、IBCF、vGMSC、SGW170、PGW230、P-CSCF(IMSコアの)210及びHPLMN PSTN270でブリッジされる。
【0064】
本実施形態では、SIPBYEに送信するPSTN270により、遠隔パーティがコールを接続解除とし、これにより、PSTN270は、IMSコア、TAS220、PGW230、SGW170、vGMSC150、IBCF180、及びPSTN295にポピュレ―トする。PSTN295は、MSC110にISUPリリース完了(RLC)を送信する。MSC110は、UE70にCC接続解除信号を送信する。UE70はCCリリースで応答する。MSC110は、PSTN295にISUPリリース完了(RLC)を送信する。PSTN295は、IBCF/vGMSCへSIP OKを送信し、これにより、SGW170、PGW230、IMSコア及びTAS220をポピュレートする。SGW170とPGW230との間のGTP-C削除-ベアラ-要求と、PGW230とPCRF240との間のGxRe-認証-要求/回答(RAR/RAA)と、IMS-コアのP-CSCF210とPCRF240との間のRxセッション-着信-要求/回答(STR/STA)とにより、専用セアラが、MSCは、課金のためにCSベースのCDRを生成する。SGW170は、又、課金のためのPSベースのCDRを生成する。
【0065】
MO SMS
【0066】
図7は、モバイル発信(MO)SMSの実現がどのように可能であるかを示している。UE70は、SMS-提出のためのRP-データをMSC110に送信し、MSC110は、補足サービス(例えば、コール規制)をチェックし、MAP-MO-フォワード-SM(MO-FSM)をvSMSC140に送信する。そのvSMSC140は、要求をSIPメッセージに変換し、それを、SGW230、PGW230、HPLMNのIMSコア、及びTAS220内のIPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)にルートする。そのIPSMGWは、受信者への配信のために、SMS要求を、ローカルSMSC又はSMSゲートウェイにルートする。
【0067】
SMSが成功又は失敗した場合、IPSMGWは、SMS-ステータス-報告のSIPメッセージを、IMSコア、PGW230、SGW170、vSMSC140に送信する。vSMSC140は、SIPメッセージを、MAP-MT-フォワードSMに変換する。MSC110は、SM-ステータス-報告のためのRAP-データ、UE70に送信する。UE70は、RP-確認を、MSC110に送信する。MSC110は、MAP-MT-フォワードSM結果をvSMSC140に送信する。vSMSC140は、MSC110は、それを、SIP200 OKに変換し、SGW170、PGW230、IMSコア、及びTAS220に送信する。
【0068】
図8は、モバイル着信(MT)SMSの実現がどのようにして可能かの方法を示す。HPLMN60内のIPSMGWは、MT-SMSを受信し、それを、SIPメッセージ要求の形でIMSコアにルートする。そのIMSコアは、PGW230、SGW170、及びvSMSC140を介して、UE70(ここでは、そのコンタクト・ヘッダが、IMS登録中に、IMSコアに以前に登録された)にSIPメッセージ要求をルートする。vSMSC140は、VPLMNのMSC110アドレスに、MAP-送信-ルーティング-情報-フォー-SM(SRI-SM)を送信する。VSMSC140は、そのSMS要求を、MAP-MT-フォワードSM(MT-FSM)に変換し、それを、vHLR130に送信する。MSC110は、RP-データ-SMS-配信を送信することによって、そのSMSをUE70に配信する。
【0069】
SMS配信報告が有効である場合、そのUE70は、SMS-送達報告のためのRP-DATAをMSC110に送信する。MSC110は、MAP-MO-フォワード-SM(MO-FSM)を、vSMSC140に送信する。vSMSC140は、その要求を、SIPメッセージに変換し、それを、SGW170、PGW230、HPLMNのIMSコア及びTAS220内のIPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)に送信する。TAS220は、SIP200 OKをIMSコア、PGW230、SGW170、及びvSMSC140に返信する。vSMSC140は、それを、MAP-MO-フォワードSM結果に変換して、それを、MSC110に送信する。MSC110は、RP-確認をUE70に送信する。
【0070】
ハードウェア及びソフトウェア・インフラストラクチャーの例
【0071】
本発明は、様々なプラットフォーム上で具現化することができる。次に、本発明を可能にするために利用され得る情報技術のための先行する基礎を提供する。
【0072】
本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実施することができる。本発明の実施形態は、機械可読媒体に格納された命令として実装されてもよく、その機械可読媒体は、1つ以上のプロセッサによって読み出され、実行されてもよい。その機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティング・デバイス)によって読み取り可能な形態で情報を記憶又は伝送するための任意の機構を含み得る。例えば、機械可読媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気的、光学的、音響的又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、その他を含み得る。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令は、特定のアクションを実行するものとして本明細書に記載され得る。しかしながら、そのような記述は、単に利便性のためのものであり、そのようなアクションは、コンピューティング・デバイス、プロセッサ、コントローラ、又はファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスからの事実の結果であることを理解されたい。
【0073】
機械可読媒体は、例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、又は半導体システム、装置、又はデバイス、又はこれらの任意の適切な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、以下を含む:1つ又は複数のワイヤを備える電気接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、可搬型コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の適切な組み合わせを有するもの。この文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって又は接続して使用するためのプログラムを含むか、又は格納することができる、任意の非一時的で有形の媒体であってもよい。ストレージ及びサービスは、マイクロソフト(登録商標)AZURE、アマゾン(登録商標)WEB SERVICSE、RACKSPACE、及びKAMATERAのブランド下で動作するベンダを用いるクラウド上のような、業務用又は遠隔であってもよい。
【0074】
機械可読信号媒体は、例えば、ベースバンド内、又は搬送波の一部として具現化された機械可読プログラムコードを有する、伝播されたデータ信号を含み得る。そのような伝搬信号は、電気磁気、光学、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な形態のいずれかをとることができる。機械可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、又はデバイスによって又は接続して使用するため、プログラムを、通信、伝播、又は輸送することができる任意の機械可読媒体であり得る。しかしながら、上記したように、サーキットの法定主題の制約により、ソフトウェア製品としての本発明の特許請求の範囲は、コンピュータ・ハードドライブ、フラッシュ-RAM、光ディスクなどの非一時的なソフトウェア媒体に具現化されたものである。
【0075】
ハードウェア機器は、一般的なコンピューティングに依存しなくても、又は電気通信固有のものであってもよい。いくつかの設備プロバイダは、HUAWEI(登録商標)、CISCO(登録商標)システム、NOKIA(登録商標)、及びQUALCOMM(登録商標)のブランドの下にあるものを含む。
【0076】
機械可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線回線、光ファイバケーブル、無線周波数など、前述したものを組み合わせたものも含むがこれらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して伝送され得る。本発明の態様のためのオペレーションを実行する機械可読プログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。Java(登録商標)、C#、C++、Visual Basic、その他、オブジェクト指向プログラミング言語、“C”プログラミング言語又は類似プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む。ERLANG(又はオープン・テレコム・プラットフォーム、OTP)のような追加の言語は、使用可能であり、又は、PYTHON(登録商標)、LUA及びPERLのようなスクリプト言語であってもよい。
【0077】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して以下に説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、機械可読プログラム命令によって実装することができることが理解されよう。
【0078】
用語集
【0079】
アクセス・ポイント・ネーム(APN)は、GSM、GPRS、3G又は4Gモバイル・ネットワークと他のコンピュータ・ネットワーク、頻繁に公衆インターネットとの間のゲートウェイを参照する。APNは、モバイル・データユーザーが通信したいパケット・データ・ネットワーク(PDN)を識別する。PDNを識別することに加えて、APNを使用してサービスのタイプを定義することもできる。
【0080】
アプリケーション機能(AF)は、3GPPポリシーの論理要素、並びに、PCCルール生成のサポートにおける、ポリシーに対するセッション関連情報、及び課金ルール機能(PCRF)を提供する課金制御(PCC)フレームワークである。
【0081】
属性値ペア(AVP)は、ダイアミター・プロトコル・メッセージの情報要素を意味する。各ダイアミター・メッセージは、宛先ホストAVP、加入IDAVP、サーバー名AVP、フレーム化IPアドレスAVPなどの複数のAVPsを含む。
【0082】
ダイアミターは、コンピュータ・ネットワークの認証、承認、及び課金プロトコルである。
【0083】
ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)は、ネットワーク内の正しい要素間でメッセージがルートされるように、リアルタイム・ルーティング能力を可能にする、3G又は4G(例えば、LTE)ネットワーク内の要素である。DRAを3GPPによって起動して、増加するダイアミター・シグナリング・トラフィック、及び4GLTEネットワークの高度化の成長に対処する。
【0084】
発展ノードB(eNB又はeNodeB)は、ネットワーク側のエア・インタフェースを終端する基地局である。それは、すべての無線リソース管理を担当する。又、それは、ダウンリンク/アップリンク、セキュリティ、及びMMEへシグナリングする上位層NAS(非-アクセス層)の中継、に対するユーザー・トラフィックの割当を担当する。
【0085】
発展世界地上無線アクセス・ネットワーク(EUTRAN)は、LTEのための無線(エア・インタフェース)アクセス・アーキテクチャーである。
【0086】
完全修飾ドメイン名(FQDN)は、ドメインネーム・システム(DNS)のツリー階層の正確な位置を規定するドメイン名である。
【0087】
ゲートウェイ・モバイル交換センター(GMSC)は、PLMN(公衆陸上モバイル・ネットワーク)内の機能である。GMSCはPSTN(公衆交換電話ネットワーク)シグナリング及びトラフィック・フォーマットを終端処理するものである。それは、これをモバイル・ネットワークで使用されるプロトコルに変換する。モバイル着信コールの場合、GMSCはHLR(ホーム位置登録)と相互作用し、ルーティング情報を検索する。
【0088】
一般パケット無線サービス(GPRS)は、モバイル通信のための2G・3Gセルラー通信ネットワーク地球システム(GSM)上のパケット指向モバイルデータ規格である。
【0089】
GPRSトンネリング・プロトコル(GTP)は、3GPP規格によって定義され、3G/4Gネットワーク内で一般パケット無線サービス(GPRS)を運用するものである。
【0090】
HLRは、GSMコア・ネットワークを使用することを承認された加入者に関する加入データを含むデータベースであるホーム位置レジスタを意味する。HLRsは、携帯電話オペレータが発行したSIMカード毎の詳細を記憶する。
【0091】
ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)は、モバイル加入者のプロファイルが保持されたネットワークを意味する。モバイルユーザーは、他のネットワーク(訪問)上でローミングして、HPLMNから加入情報を受信する
【0092】
HSSは、HLR及びダイアミター・シグナリングを実施するものである。ホーム加入者サービスを意味する。HSSは、ユーザー関連情報及び加入関連情報を含む中央データベースである。HSSの機能は、モビリティ管理、コール及びセッション確立サポート、ユーザー認証及びアクセス承認などの諸機能を含む。そのHSSは、HLRが2G、3Gで使用されている間、IMS、4Gで使用される
【0093】
IMSは、IPマルチメディア・サブシステム、音声配信を標準化するためのアーキテクチャー・フレームワーク、及びIPパケット交換ネットワークの他のマルチメディア・サービスを意味する。
【0094】
IMSIは、国際モバイル加入者識別番号を意味する。それは、加入者を携帯電話サービスに一意に識別するために使用される仕様である。それは、GSMネットワーク内で使用され、ほぼ、すべてのセルラー・ネットワーク上で採用される。IMSIは、電話のホーム国及びキャリアを識別する50ビット・フィールドであり、通常は15桁である。この15桁の数字は、2つの部分を有する。第1の部分は、北米標準では6桁、欧州規格では5桁で構成される。それは、加入者がアカウントを保持する特定の国のGSMネットワーク・オペレータを識別する。第2の部分は、加入者を一意に識別するためにネットワーク・オペレータによって割り当てられる。GSM、UMTS及びLTEネットワークの場合、この番号は、SIMカード、CDMA2000に対しては電話内で直接、又は、R-UIMカード(GSM用SIMカードへは、CDMA2000アナログ)に設備されている。
【0095】
インバウンド・ローミングは、他のネットワークの加入者がローカル(ホーム)ネットワーク内に「訪問」するが、ローカルネットワークを使用してコールを作成し、メッセージを送信するなどができることを意味する。インバウンド・ローミング・サービスは、他のオペレータからの加入者が、ローカルネットワーク及びサービスにアクセスすることを許容する。
【0096】
相互接続境界制御機能(IBCF)は、様々なサービス・プロバイダ・ネットワーク間の境界制御であり、シグナリング情報に関してIMSネットワーク・セキュリティを提供する。それは、IPv4及びIPv6SIPアプリケーションとの間の通信を可能とし、トランスポート・プレーン機能の制御、ネットワーク・トポロジーの隠蔽、SIPシグナリングのスクリーニング、最適なシグナリング相互接続の選択、課金データレコードの作成を可能にする。
【0097】
問い合わせコール・セッション制御機能(I-CSCF)は、所定の加入者に対する適切なS-CSCF(サービングCSCF)へのSIPメッセージの前方へのルーティングを担当する。それは、IMSローミング方法論におけるキーとなる要素である。
【0098】
IPショート・メッセージ・ゲートウェイ(IPSMGW)は、IMS加入者向けのSIPベースのメッセージング・サービスを扱うIMSアプリケーション・サーバーである。
【0099】
ロング-ターム・エボリューション(LTE)は、GSM/EDGE及びUMTS/HSPA技術に基づいて、モバイル・デバイス及びデータ端末のためのワイヤレス・ブロードバンド通信のための標準である。
【0100】
メディア・ゲートウェイ(MGW)は、分散スイッチにおけるメディア・プレーン(音声)を扱う。
【0101】
メディア・ゲートウェイ制御機能(MGCF)は、IMSとPSTNとの間のインターワーキングが必要なときに、PSドメインを回線交換ドメインにインタフェースすることにより、コール制御を容易にする。
【0102】
モバイル・アプリケーション・パート(MAP)は、ホーム位置レジスタ(HLR)、訪問者位置レジスタ(VLR)、モバイル・スイッチング・センター、及びモバイル・ネットワーク・インフラストラクチャーの他のコンポーネントにアクセスするために使用される、SS7プロトコルである
【0103】
モバイル・スイッチング・センター(MSC)は、GSM/CDMAのための一次サービス配信ノードを意味し、音声コール及びSMS及び他のサービスをルーティングすることを担当する。MSCは、エンド・ツー・エンド接続を接続し、解放し、通話中にモビリティ及びハンドオーバ要件を管理し、課金及びリアルタイム・プリペイド口座モニタリングを監督する。
【0104】
モビリティ管理エンティティ(MME)は、ロングターム・エボリューション(LTE)システム内で標準化されたコンポーネントである。MMEは、LTEネットワークのモビリティ・セッション管理を提供し、加入者と他のネットワークとの間の認証、引き渡し、及びローミングをサポートする
【0105】
MSISDNは、モバイル局国際加入者ディレクトリ番号であって、コールを作成するためにモバイル・デバイスの加入者に提供される。それは、モバイル機又はセルラー電話の中のSIMカード(又はハードウェアで直接的にCDMA2000)への電話番号をマッピングすることであり、モバイル・デバイスにコールを接続するために通常ダイヤルされる番号である。SIMカードは、固有のIMSIを有し、このIMSIは、時間内(例えば、電話番号の携帯性)において変化することはないが、MSIDNは時間内に変化する。
【0106】
アウトバウンド・ローミングは、典型的には、加入者が別の国に移動するときに起こる。加入者のホーム・ネットワークは、加入者が他の国を訪問している、そのネットワークと契約している。この契約は、加入者が自分の携帯電話を使用して、その訪問先ネットワーク上で、コールを作成し、メッセージを送信することを可能にする。加入者は、自分のホーム・ネットワーク・プロバイダに関して「アウトバウンド・ローミング」する。同時に、その訪問先ネットワークを考慮して、その加入者は「インバウンド・ローミング」である。換言すれば、インバウンド・ローミング・サービスは、加入者が他のオペレータからローカルネットワーク及びサービスにアクセスすることを可能にする。アウトバウンド・ローミングサービスは、加入者がローカルネットワークから他のオペレータのネットワーク及びサービスにアクセスすることを可能にする。
【0107】
パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)は、デフォルト・ベアラ設定中にユーザー機器にIPアドレスを割り当てるために使用される。
【0108】
ポリシー及び課金ルール機能(PCRF)は、サービスデータ・フロー検出、ポリシー実施及びフローベースの課金をサポートする、リアルタイムで指定されるソフトウェアノードである
【0109】
プロキシ・コール・セッション制御機能(P-CSCF)は、モバイル・ネットワーク内のユーザー機器に対する第1の接点である、SIPプロキシである。ユーザー機器への、又はからの全てのSIPトラフィックは、P-CSCFを経由しなければならない。それは、IMSクライアントについて、サービスプロバイダのIMSドメインへ、又はIMSドメインからの入口ポイント及び出口ポイントとして作用する。
【0110】
公衆交換電話ネットワーク(PSTN)は、主に、世界的な音声通信に使用される回線交換ネットワークを意味する。
【0111】
S6aインタフェースは、電話機器のためのメッセージ及び手続を提供する、LTEネットワーク内のMMEとHSSとの間のダイアミター-インタフェースである。
【0112】
サービング・コール・セッション制御機能(S-CSCF)は、IMSハンドリングセッション制御におけるプライマリ・ノードである。加入者には、SIPメッセージのルーティングを容易にするために、そのIMS登録の期間のためのS-CSCFが割り当てられる。
【0113】
サービング・ゲートウェイ(SGW)は、ユーザー・データパケットをルートし、転送する。SGWは、UEコンテキスト、例えば、IPベアラ・サービスのパラメータやネットワーク内部ルーティング情報を管理及び記憶する。
【0114】
サービングGPRSサポートノード(SGSN)は、ネットワーク内のすべてのパケット交換データを処理する、GPRSネットワークの主要コンポーネントである。
【0115】
セッション開始プロトコル(SIP)は、マルチメディア・セッションを確立、維持、及び終了するように設計されたプロトコルである。異なるネットワーク・アーキテクチャーにおける主シグナリング・プロトコルとして、SIPが採用されている。このSIPは、3GPP IMS(IPマルチメディア・システム)に配備される。
【0116】
信号伝達ポイント(STP)は、SS7ネットワーク(2G、3G)内の宛先ポイントコードに基づくシグナリング・メッセージをルートするSS7ネットワーク(2G、3G)内のノードである。
【0117】
電話アプリケーション・サーバー(TAS)は、電気通信ネットワーク・オペレータのコア・ネットワークで使用されるコンポーネントを意味し、電話アプリケーション及び追加のマルチメディア機能を提供する。TASは、コール進行トーン及びアナウンスを提供するために、メディアサーバーを呼び出すサービス・ロジックを提供する。複数のコールがPSTN上で発信又は着信する場合、TASは、MGCFにSIPシグナリングを提供して、PSTN TDM音声ビットストリームをIP RTPストリームに変換し、それを対応するIP電話のインターネット・プロトコル(IP)アドレスに向けるように、メディア・ゲートウェイに指示する。
【0118】
世界モバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(UTRAN)は、モバイル端末と3G UMTSの基地局との間で使用される無線技術を意味する
【0119】
ユーザー機器(UE)は、セルラー通信ネットワークに接続可能なモバイル・デバイスを意味する。
【0120】
仮想化モビリティ管理エンティティ(vMME)は、ネットワークにおけるユーザー機器のモビリティ状態を維持する、ネットワークの主制御プレーン・エンティティの仮想化された実装を意味する。
【0121】
訪問者位置レジスタ(VLR)は、モバイルオペレータのネットワークの特定のエリアに最近、結合された携帯電話に関するデータを格納するデータベースを意味する。VLRは、ロームされた携帯電話を記録し、携帯電話が恒久的又は一時的な加入者であるかどうかを判断するため、HLRと通信する。
【0122】
訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)は、ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)を離れるときにモバイル加入者がロームするネットワークを意味する。
【0123】
上記効果及び前記開示から明らかな事項は、効率的に得ることができる。本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成において特定の変更を行うことができるので、上記開示に含まれる、又は添付の図面に示される全ての事項は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されることが意図される。
【符号の説明】
【0124】
10 インターワーキング機能(IWF)
30 CSローミング
50 訪問先公衆陸上モバイル・ネットワーク(VPLMN)
60 ホーム公衆陸上モバイル・ネットワーク(HPLMN)
70 ユーザー機器(UE)
80 UTRAN
90 EUTRAN
100 モビリティ管理エンティティ(MME)
105 SGSN
110 モバイル交換センター(MSC)
120 ダイアミター・ルーティング・エージェント(DRA)
130 仮想ホーム位置レジスタ(vHLR)
140 仮想ショート・メッセージ・サービスセンター(vSMSC)
150 仮想ゲートウェイ・モバイル交換センター(GMSC)
160 仮想モビリティ管理エンティティ(vMME)
170 サービング・ゲートウェイ(SGW)
171 SGW
180 相互接続境界制御機能(IBCF)
190 ホーム加入者サーバー(HSS)
200 ショート・メッセージ・サービスセンター(SMSC)
210 IPマルチメディア・サブシステム(IMS)コア
220 電話アプリケーション・サーバー(TAS)
230 パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PGW)
240 ポリシー及び課金ルール機能(PCRF)
250 モバイル発信(MO)音声コール
270 PSTN
280 宛先パーティ
290 PSTN
295 PSTN
300 MT-コール
310 UE
【外国語明細書】