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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160019
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024151567
(22)【出願日】2024-09-03
(62)【分割の表示】P 2023048532の分割
【原出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】517301830
【氏名又は名称】株式会社バリューブリッジ
(74)【代理人】
【識別番号】110002103
【氏名又は名称】弁理士法人にじいろ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 朋樹
(57)【要約】
【課題】目的は、フォトブックの共同制作を実現することにある。
【解決手段】複数の参加者から複数の画像の提供を受けて、フォトブックの共同制作に係る処理を実行する情報処理装置は、参加者に希望ページ数の購入を促す手段と、参加者が購入したページに掲載する画像の選定と、画像のレイアウトとを促す手段と、選定された画像をレイアウトに従って配置して、レイアウトページを作成する手段と、参加者全員分のレイアウトページからフォトブックの印刷用入稿データを作成する手段と、入稿データを外部の印刷端末に送信する手段とを具備する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の参加者から複数の画像の提供を受けて、フォトブックの共同制作に係る処理を実行する情報処理装置であって、
前記参加者に希望ページ数の購入を促す手段と、
前記参加者が購入したページに掲載する画像の選定と、前記画像のレイアウトとを促す手段と、
前記選定された画像を前記レイアウトに従って配置して、レイアウトページを作成する手段と、
前記参加者全員分の前記レイアウトページから前記フォトブックの印刷用入稿データを作成する手段と、
前記入稿データを外部の印刷端末に送信する手段とを具備する、情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人生には卒業、定年、葬式など、様々な別れがある。そのような節目に際して、特定の人物に対して、アルバムやフォトブックを贈りたいというケースがある。例えば、ある人が亡くなった時、訃報に接する友人知人たちは、故人との思い出の写真や文章をご遺族に共有したいと思うであろうし、定年に際しては同僚たちから退職者に、卒業に際しては生徒たちから恩師に、それぞれ思い出の写真や感謝のコメントを添えて記念品としてのフォトブックを贈りたいというニーズが存在する。
【0003】
この場合、複数の友人知人或いは同僚、生徒が集まって共同で1冊のフォトブックを発注することが想定されるが、誰かが幹事となり、賛同者を募り、画像や文章を集め、自らレイアウト行うか業者に委託するなどしてフォトブックを作成する。
【0004】
このように幹事の作業負担は非常に大きいといえる。
【0005】
また葬儀における追悼アルバムのケースでは、幹事が故人のすべての友人、知人と面識があるわけではなく、声がけできる範囲に限界があり、賛同者(参加者)を広く募ることは難しい。
【0006】
その一方で、賛同者(参加者)を広く募集しようとした場合、故人や本人の友人知人ではない無関係な人にまで無軌道に広がってしまい、非常識で不愉快な画像がいたずらや悪ふざけ目的によりフォトブックに掲載される不測の事態が懸念される。
【0007】
フォトブックの印刷製本は専門業者に発注することがほとんどであり、発注窓口である幹事に費用立替の経済的負担が発生する。また賛同者(参加者)から分担金を回収する手間が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
目的は、フォトブックの共同制作を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る複数の参加者から複数の画像の提供を受けて、フォトブックの共同制作に係る処理を実行する情報処理装置は、前記参加者に希望ページ数の購入を促す手段と、前記参加者が購入したページに掲載する画像の選定と、前記画像のレイアウトとを促す手段と、前記選定された画像を前記レイアウトに従って配置して、レイアウトページを作成する手段と、前記参加者全員分の前記レイアウトページから前記フォトブックの印刷用入稿データを作成する手段と、前記入稿データを外部の印刷端末に送信する手段とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る情報処理装置を含む画像シェアシステムを示す概略図である。
図2図1の情報処理装置10の構成図である。
図3図1の情報処理装置10によるフォトブック制作プロジェクトの起案処理(1)を示すフローチャートである。
図4図3の処理に続く、フォトブック制作プロジェクトの起案処理(2)を示すフローチャートである。
図5図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト起案のためのWebページ(1)乃至(3)の表示画面を示す図である。
図6図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト起案のためのWebページ(4)乃至(6)の表示画面を示す図である。
図7図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト起案のためのWebページ(7)乃至(9)の表示画面を示す図である。
図8図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト起案のためのWebページ(10)乃至(12)の表示画面を示す図である。
図9図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト起案のためのWebページ(13)の表示画面を示す図である。
図10図1の情報処理装置10によるフォトブック制作プロジェクトへの参加処理(1)を示すフローチャートである。
図11図8の処理に続く、フォトブック制作プロジェクトへの参加処理(2)を示すフローチャートである。
図12図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト参加のためのWebページ(1)乃至(3)の表示画面を示す図である。
図13図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト参加のためのWebページ(4)乃至(6)の表示画面を示す図である。
図14図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト参加のためのWebページ(7)乃至(9)の表示画面を示す図である。
図15図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト参加のためのWebページ(10)乃至(12)の表示画面を示す図である。
図16図1の情報処理装置10により構築されるフォトブック制作プロジェクト参加のためのWebページ(13)乃至(15)の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の具体的な実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。本実施形態では、友人知人が手持ちの画像を持ち寄ってフォトブックを作成する。フォトブックは、贈り先に贈呈される。ここでは、贈り先として、故人のご遺族を例に説明するが、人生の様々な節目を経験した卒業者、新郎新婦、退職者等の本人であってもよい。この場合、「ご遺族」は、「卒業者、新郎新婦、退職者等の本人」に読み替えられる。
【0012】
まず、用語を次の通り定義する。
フォトブック制作プロジェクト;故人の友人知人から画像の提供を受けて、フォトブックを共同で制作するプロジェクトをいう。
【0013】
幹事;プロジェクトを発起するユーザをいい、遺族、葬儀社(法人)又は故人の友人知人(個人)が該当する。ここでは、葬儀社(法人)が幹事としてフォトブック制作プロジェクトを発起するものとする。
【0014】
参加者;フォトブック制作プロジェクトに参加するユーザをいう。参加者は、フォトブックのページを購入し、その購入ページに自身が提供した画像を掲載する。
【0015】
フォトブック;画像をインクにより印刷した複数の用紙又は銀塩ラボ機により印画した複数の印画紙を冊子に製本したものをいう。
【0016】
入稿データ:フォトブックを構成する複数のページ各々に1又は複数の画像を貼り付け、全体をpdf.等のイメージファイル形式に変換してたファイルであって、印刷工程に受け渡すデータをいう。
【0017】
図1に示す本実施形態に係る情報処理装置10には、インターネット(電子的公衆通信回線網)60を介して、ユーザ端末20,30、印刷端末50が接続される。ユーザ端末20,30は、パソコン、スマートホン、PDA(personal digital assistant)、タブレット端末などの情報処理端末である。ユーザ端末(第1ユーザ端末)20は、フォトブック制作プロジェクトの幹事に係る情報処理端末であり、ユーザ端末30(第2ユーザ端末)は、フォトブック制作プロジェクトに参加する参加者に係る情報処理端末である。
【0018】
印刷端末50は、情報処理装置10からフォトブックに関する入稿データを受信する。印刷端末50には図示しない印刷機器が接続されており、印刷機器は入稿データを用紙に印刷する。入稿データが印刷された用紙は図示しない製本機に送られ、冊子に製本される。それによりフォトブックが完成する。
【0019】
図2に示すように情報処理装置10は、プロセッサ11に対してデータ/制御バス19を介して、ROM12、RAM13、HDD、SDD等の記憶部15、キーボード、マウス等の入力デバイス16、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ17、通信インタフェース18が接続される。RAM13は、プロセッサ11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。記憶部15には、プロセッサ11により実行されるBIOS(Basic Input Output System)、オペレーティングシステムプログラム(OS)、本実施形態に係るフォトブック制作プロジェクトプログラム等が記憶される。
【0020】
また記憶部15には、ユーザに固有のユーザIDに、ユーザ端末20,30から受信された幹事及び参加者である氏名、メールアドレス、参加プロジェクトのプロジェクトID等を関連付けてなるユーザ管理データが記憶される。記憶部15には、プロジェクトに固有のプロジェクトIDに、ユーザ端末20から受信されたフォトブックの種類、使用用途、プロジェクト名、募集文、募集用画像のファイル名、募集期間、幹事や参加者のユーザID等が関連付けられたプロジェクト管理データが記憶される。また、記憶部15には、ユーザ端末30から受信された画像データが記憶される。
【0021】
プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)により構成される。プロセッサ11は、記憶部14からRAM12にロードされたプログラムを実行する。その実行により、フォトブック制作プロジェクトの起案処理、参加処理に係る複数の手段がプロセッサ11上に実現される。
【0022】
つまり、プロセッサ11がプログラムを実行することにより、
ユーザ端末のうち第1ユーザ端末20から、フォトブックを制作するプロジェクトの起案要求を受け付ける手段と、
起案要求に従ってプロジェクトを起案する手段と、
ユーザ端末のうち複数の第2ユーザ端末30各々から、プロジェクトへの参加要求を受け付ける手段と、
第2ユーザ端末30各々から、所望数のページを購入する購入要求を受け付ける手段と、
画像がレイアウトされたページから構成されるフォトブックに関する入稿データを作成する手段と、
入稿データを印刷端末50に送信する手段とが実現される。
【0023】
さらに、プロセッサ11には、
プロジェクトへの招待用用Webページを作成する手段と、
招待用用Webページにリンクするためのリンク情報を作成する手段と、
リンク情報を前記第1、第2ユーザ端末20,30各々に送信する手段とが実現される。
【0024】
さらに、プロセッサ11には、
第2ユーザ端末30各々に対して、購入したページ数にページ単価を乗じた金額の決済を要求する決済用Webページを作成する手段と、
決済用Webページを第2ユーザ端末30各々に送信する手段とが実現される。
【0025】
さらに、プロセッサ11には、
購入要求を受け付けた第2ユーザ端末30各々からの指示に従って、第2ユーザ端末30各々から提供された画像を、第2ユーザ端末30各々が購入したページにレイアウトする手段が実現される。
(フォトブック制作プロジェクト起案処理)
図3図4には、情報処理装置10によるフォトブック制作プロジェクトの起案処理の手順が示されている。
幹事として典型的には葬儀社の担当者が、ご遺族の承認を受けた上で(S10)、幹事のユーザ端末20からWebサーバとしての情報処理装置10に、フォトブック制作プロジェクト募集用WebページのURLに従って当該ページの送信要求が送信される(S11)。情報処理装置10からユーザ端末20に、フォトブック制作プロジェクト募集用Webページのファイルが送信され(S12)、図5(a)フォトブック制作プロジェクト募集用Webページが表示される(S13)。まず、図5(a)に示すフォトブック制作プロジェクト募集の表紙が表示される。一定時間経過後に図5(b)に示す利用規約同意確認用Webページの画面に遷移する。
【0026】
当該Webページには、“同意する”ボタンが組み込まれている。当該ボタンがタップされると(S14)、利用規約に同意する旨のデータがユーザ端末20から情報処理装置10に送信される。利用規約に同意する旨のデータの受信を契機として情報処理装置10からユーザ端末20に図5(c)に示す本人認証用のWebページが送信される(S15)。本人認証用のWebページには、認証番号(認証コード)を送信するここでは携帯電話の携帯番号を入力する入力欄と、認証番号の送信を要求するボタンとが含まれる。ユーザ端末20上で携帯番号が入力され(S16)、当該ボタンがタップされると、携帯番号とともに認証番号の送信要求がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S17)。当該要求に呼応して情報処理装置10から当該携帯電話に認証番号が送信される(S18)。それとともに情報処理装置10からユーザ端末20に図6(a)に示す認証番号送信用のWebページが送信される(S19)。ユーザ端末20において、当該携帯電話で受信した認証番号が認証番号送信用のWebページ上で入力され(S20)、認証要求ボタンがタップされると、認証番号がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S21)。
【0027】
情報処理装置10では認証処理として、ユーザ端末20から受信された認証番号が当該携帯電話に送信された認証番号に照会される(S22)。認証処理として、ユーザ端末20から受信された認証番号が当該携帯電話に送信された認証番号に一致し、ユーザの正当性が確認されたときには、認証処理が完了する。認証完了に伴って、情報処理装置10では、プロジェクトIDが発行される(S23)。プロジェクトIDの発行を契機に、プロジェクトIDと幹事のメールアドレスとからプロジェクト管理データが作成される。プロジェクト管理データは記憶部15に記憶される。プロジェクト管理データは、以下のプロジェクトテーマ等の新たな情報を組み込みながら随時更新される。
【0028】
次に情報処理装置10からユーザ端末20に、図6(b)に示す幹事ユーザ情報登録用のWebページが送信される(S24)。幹事ユーザ情報登録用のWebページはユーザ端末20上に表示され、ユーザ操作に従って幹事ユーザ情報として、氏名、メールアドレス、パスワード、パスワード確認が入力され(S25)、それら幹事ユーザ情報は登録要求とともにユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S26)。
【0029】
情報処理装置10では、幹事ユーザ情報はプロジェクトIDを関連付けて登録される(S27)。幹事ユーザ情報の完了通知が情報処理装置10からユーザ端末20に送信され(S28)、図6(c)に示すようにユーザ端末20に表示される。幹事ユーザ情報の完了通知には「フォトブックを贈る」と表記されたボタンが含まれる。当該ボタンがタップされると、フォトブック作成要求がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S29)。フォトブック作成要求に呼応して情報処理装置10からユーザ端末20に図7(a)に例示するフォトブック一覧用のWebページが送信される(S30)。
【0030】
複数のフォトブックに関する概要には、ブックサイズ、フォトブック制作プロジェクトが成立するために必要な最小人数(成立人数)、一人当たりの最小の負担費用が含まれる。典型的には一人当たり見開き2ページを単位(一口)として、ユーザは一口又は2以上の所望の口数を購入することができる。各概要には「フォトブックを贈る」と表記されたボタンが含まれる。任意のフォトブックに関する概要に付されているボタンがタップされると、当該フォトブックに関する詳細の要求がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S31)。
【0031】
フォトブック詳細要求に呼応して情報処理装置10からユーザ端末20に図7(b)に例示するサイズ、最小ページ数、表紙の紙質、本文の紙質、印刷方式、仕上げ、綴じ方等に関するフォトブックの詳細を説明するためのWebページが送信される(S32)。フォトブック詳細説明用のWebページはユーザ端末20に表示され、幹事ユーザはフォトブック詳細を確認の上、“このフォトブックを贈る”と表記されたボタンをタップすると、当該フォトブックの発注がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S33)。情報処理装置10では当該フォトブックの受注処理を実行する(S34)。情報処理装置10からユーザ端末20に、プロジェクト情報入力用のWebページが送信される(S35)。
【0032】
図7(c)、図8(a)に示すように、プロジェクト情報入力用のWebページには、使用用途、プロジェクト名、募集文、募集用画像、募集期間、紹介許可、不成立時の設定、製本前チェックの各項目の入力欄が設けられる。使用用途として、葬儀、婚礼、卒業、退職、その他から選択される。ここでは「葬儀」が選択されたものとして説明する。プロジェクト名としては、フォトブックの贈り先の氏名や名称等任意の文字列が入力される。募集文とは、当該プロジェクトへの他のユーザの参加、より具体的には他のユーザにページ購入を促すための文章をいい、幹事により任意の文章が入力される。募集用画像とは、募集文とともに表示される画像であって、典型的には贈り先の顔写真をいい、幹事が保有している複数の画像から選択的に指定される。募集期間とは、当該プロジェクトへの他のユーザの参加を募る期間をいい、幹事により任意の期間が入力される。
【0033】
紹介許可とは、当該プロジェックに参加したユーザ(参加者)が、自身の友人知人である他のユーザを当該プロジェックに招待することを幹事が許可するか否かをいい、幹事により選択される。不成立時の設定とは、募集期間を経過した時点で、当該プロジェクトに参加したユーザの人数が、プロジェクトが成立するために必要な最小人数(成立人数)に達していないとき、当該プロジェクトの不成立を情報処理装置10が自動的に決定するのか、当該プロジェクトの不成立の最終的な決定を幹事に託すのかの選択をいう。当該プロジェクトの不成立を幹事が最終的に決定するケースが選択された場合、情報処理装置10からユーザ端末20に、当該プロジェクトが不成立であった旨の通知とともに、募集期間の延長の有無について確認するWebページが送信される。当該Webページ上で幹事により募集期間を延長する指示がなされたとき、当該プロジェクトの不成立は決定されず、募集期間が延長される。当該Webページ上で幹事により募集期間を延長しない指示がなされたとき、その時点で当該プロジェクトの不成立が決定される。
【0034】
製本前チェックが設定されたときには、画像がレイアウトされたページから構成されるフォトブックに関する入稿データが例えばpdf.フォーマットで情報処理装置10からユーザ端末20に送信され、幹事が許可したときに入稿データが情報処理装置10から印刷端末50に送信され(入稿され)、幹事が拒否したときには入稿データの情報処理装置10から印刷端末50への送信(入稿)は保留される。なお、保留は参加ユーザの了解を得た上で不適切な画像の削除が完了した時点で解除される。
【0035】
ユーザ端末20において、プロジェクト情報入力用のWebページ上でプロジェクト情報が入力され(S36)、“プロジェクトを登録”と表記されたボタンがタップされたとき、プロジェクト情報とともにその登録要求がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される(S37)。情報処理装置10ではプロジェクト情報が登録、つまりプロジェクトIDに関連付けられて記憶される(S38)。プロジェクト情報の登録に伴って、情報処理装置10からユーザ端末20に図8(b)に例示するプロジェクト情報登録完了通知が送信され(S39)、また当該プロジェクトに他のユーザを招待するためのプロジェクト招待用Webページファイルが、工程S38で登録されたプロジェクト名、募集文、募集用画像、募集期間等に基づいて作成され、URLの作成とともにアップロードされる(S40)。プロジェクト招待用Webページファイルについては後述する。
【0036】
プロジェクト情報登録完了通知には、“リンクを送る”と表記されたボタンと、“幹事ページトップへ”と表記されたボタンとが含まれる。ユーザ端末20において、“リンクを送る”と表記されたボタンがタップされたとき(S41)、ユーザ端末20から情報処理装置10にリンク送信用Webページ要求が送信され、これに呼応して情報処理装置10ではプロジェクト招待用Webページへのリンクを所望のユーザに送信するためのリンク送信用Webページが作成される(S42)。リンク送信用Webページが情報処理装置10からユーザ端末20に送信され(S43)、ユーザ端末20に表示される。
【0037】
図8(c)に示すように、リンク送信用Webページには、LINE(登録商標)のアプリケーションを起動してユーザ指定されたユーザにリンクを送信するためのアイコン、デフォルトのメーリングアプリケーションを起動してプロジェクト招待用WebページのURLを本文に貼り付けてユーザ指定されたユーザに送信するためのアイコン、さらに当該URLをコピーするためのアイコン、当該URLからQRコード(登録商標)等の二次元バーコードを作成するためのアイコン、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)等の他のコミニュケーションツールを選択的に起動してユーザ指定されたユーザにリンクを送信するためのその他のアイコンが含まれる。
【0038】
ユーザ端末20において、例えばLINE(登録商標)用のアイコンがタップされたとき、LINE(登録商標)のアプリケーションが起動し(S45)、メッセージにプロジェクト招待用WebページのURLが貼り付けられる。そしてユーザ操作に従って送信先が指定され(S46)、メッセージが送信される(S47)。メッセージを受信したユーザは当該URLをタップすることによりプロジェクト招待用Webページを表示することができる。メールも同様である。また、プロジェクト招待用WebページのURL又はQRコードがコピーされ、招待用のドキュメントにペーストされる。招待用のドキュメントを印刷して招待状を作成し、葬儀場等で参列者に配布することもできる。
【0039】
このように幹事は自身の友人知人宛にプロジェクト招待用Webページへのリンクを送り、参加を促すことができる。また葬儀場等で参列者にフォトブック制作プロジェクトの招待用WebページにリンクするURLやQRコードを印刷した招待状を配布することができるので、幹事の直接的な友人知人だけでなく、面識のない故人の友人知人にまでフォトブック制作プロジェクトへの参加を広く促すことができる。
【0040】
図8(b)、図8(c)に示すページ上の “幹事ページトップへ”と表記されたボタンがタップされたとき(S48)、ユーザ端末20から情報処理装置10に幹事ページの要求が送信され、これに呼応して情報処理装置10では幹事ページが作成され、ユーザ端末20に送信される(S49)。図9に示すように、幹事ページには、当該プロジェクトの参加者の現在の人数とともに、図8(c)に示すリンク送信用Webページへの遷移ボタン、図7(c)及びプロジェクト登録内容を確認し適宜修正するために図8(a)に示すプロジェクト登録ページに遷移するためのボタン、プロジェクトの招待用Webページを確認するために当該ページに遷移するためのボタンが含まれる。
【0041】
なお、幹事編集ページに差し込み機能が設けられる。これは幹事がプロジェクトを立ち上げた際に、幹事が幹事個人ではなくプロジェクトとしてのページを追加できる機能です。冒頭や巻末に、プロジェクト全体の内容を追加できます。例えば、追悼アルバムの場合、故人の紹介ページを追加し、また卒業謝恩アルバムの場合、クラスの集合写真、先生への寄せ書きページなどを追加することができる。幹事がプロジェクト立ち上げ時に選択するとその分の費用が参加者毎の参加料に加算される。もちろんページの編集権限は幹事のみ有する。
【0042】
(フォトブック制作プロジェクト参加処理)
ユーザ端末30に、幹事のユーザ端末20から送信されたメッセージが表示される(S101)。当該メッセージにはプロジェクト招待用WebページのURLが記載されている。プロジェクト招待用WebページのURLがタップされると、当該ページの送信要求がユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S102)。この要求に呼応して情報処理装置10からユーザ端末30に、工程S40で作成されたプロジェクト招待用Webページファイルが送信され(S103)、ユーザ端末30に表示される(S104)。
【0043】
当該プロジェクト招待用Webページファイルは3ページ構成をなす。図12(a)に示すようにトップページは、当該プロジェクトの表紙であり、一定時間後に図12(b)に示す参加を呼び掛けるページに遷移する。このページには、幹事が入力した募集文と、参加を募集する」期限までの残り日数が記述され、それとともにプロジェクトの詳細に遷移するための“プロジェクトの詳細を見る”と表記されたボタンが含まれる。当該ボタンをタップすることにより、図12(c)に示すプロジェクトの詳細を表示するページに遷移する。
【0044】
プロジェクト詳細ページにはフォトブックのサイズ、フォトブックの特徴に関する説明文、プロジェクトの成立人数、一人あたりの予算(一人あたりの最小の負担費用)、現在の達成状況、現在の合計購入金額、購入人数、募集終了までの残り日数が記述される。当該ページには当該プロジェクトに参加する意思確認のための“このプロジェクトに参加する”と表記されたボタンが含まれる。当該ボタンをタップすることにより、参加意思確認コードがユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S105)。それに呼応して、情報処理装置10からユーザ端末30に図13(a)に示す利用規約ページが送信され(S106)、ユーザ端末30に表示される。
【0045】
ユーザ端末30において、利用規約に同意する場合には当該ページに含まれる“同意する”と表記されたボタンがタップされると、利用規約同意コードがユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S107)。情報処理装置10においては利用規約同意コードの受信に続いて、本人認証処理が開始される。情報処理装置10からユーザ端末30に図13(b)に示すSNSを受信できる携帯電話番号を入力するためのWebページが送信される(S108)。ユーザは、ユーザ端末30を介して携帯電話番号を入力し(S109)、情報処理装置10に送信して、認証コードの送信を要求する(S110)。当該携帯電話番号に認証コードが情報処理装置10から送信され(S111)、それとともに図13(c)に示す認証コードを入力するWebページを送信する(S112)。
【0046】
ユーザは携帯電話において認証コードの受信を確認し、ユーザ端末30において当該Webページ上に当該認証コードを入力する(S113)。そして“認証する”と表記されたボタンをタップすることにより、認証要求が当該入力された認証コードとともに情報処理装置10に送信される(S114)。情報処理装置10では認証処理、つまりユーザ端末30から受信された認証コードを、工程S111で携帯電話に送信した認証コードに照会し(S115)、一致していれば当該ユーザに正当性があるとして認証完了し、当該ユーザに参加者IDを発行する(S116)。もちろん不一致であれば、認証は完了せず、参加者IDの発行はなされない。
【0047】
次に、参加者情報登録用Webページが情報処理装置10からユーザ端末30に送信される(S117)。図14(a)に示すように参加者情報登録用Webページから、参加者情報として例えば氏名、メールアドレス、パスワードが入力される(S118)。入力された参加者情報は登録要求とともにユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S119)。情報処理装置10において、これら氏名、メールアドレス、パスワードは、参加者ID、プロジェクトIDを関連付けられて参加者データベースに登録される(S120)。図14(b)に例示する登録完了通知がユーザ端末30に送信される(S121)。
【0048】
登録完了通知には、“プロジェクトに参加する”と表記されたボタンが含まれており、ユーザによる当該ボタンのタップにより、プロジェクトへの参加要求が情報処理装置10からユーザ端末30に送信される(S122)。この参加要求を受けて、情報処理装置10は図14(c)に示すプロジェクト参加状況用Webページを作成し(S123)、ユーザ端末30に送信する(S124)。
【0049】
プロジェクト参加状況用Webページには、“フォトブック制作へ”と表記されたボタンが含まれており、ユーザによる当該ボタンのタップを契機として、フォトブック制作要求がユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S125)。フォトブック制作要求の受信を契機として情報処理装置10からユーザ端末30に図15(a)に示すフォトブック制作説明用Webページが送信される(S126)。フォトブック制作説明用Webページ上の“フォトブック制作画面へ”と表記されたボタンが含まれており、ユーザによる当該ボタンのタップにより、フォトブック制作画面の要求がユーザ端末30から情報処理装置10に送信され(S127)、この要求を受けて、情報処理装置10からユーザ端末30に図15(b)に示すフォトブック制作画面用Webページが送信される(S128)。
【0050】
ユーザはフォトブック制作画面上で、フォトブックに掲載する画像(写真)を、ユーザ端末30に保存されている画像から選定し、また選定した画像をページにレイアウトする(S129)。当該ページには“プレビュー”と表記されたボタンが用意されており、当該ボタンをタップすることにより、印刷イメージが表示されるので、ユーザは意図した通りのレイアウトであるか否かを確認することができる。
【0051】
ユーザは印刷イメージを確認後に、“確認”と表記されたボタンをタップすることにより、フォトブック制作完了コードとともに画像データとレイアウト情報とがユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S130)。情報処理装置10では、画像データとレイアウト情報とが参加者ID及びプロジェクトIDを関連付けて記憶される(S131)。続いて情報処理装置10はユーザ端末30にキャンセル規程説明用Webページを送信する(S132)。ユーザ端末30において図15(c)に示すキャンセル規程説明用Webページが表示され、当該ページ内の“同意して決済ページへ”と表記されたボタンをタップすることにより、キャンセル規程同意コードがユーザ端末30から情報処理装置10に送信される(S133)。キャンセル規程同意コードの受信を契機に情報処理装置10では、工程S129で画像をレイアウトされたページ数に応じて合計金額を計算し、合計金額を含む決済用Webページ(図16(a))を作成し(S134)、ユーザ端末30に送信する(S135)。
【0052】
参加者(ユーザ)は決済用Webページ上にクレジットカード番号等の決済情報を入力し(S136)、“確認画面へ”と表記されたボタンをタップすることにより情報処理装置10に決済情報を送信する(S137)。情報処理装置10では、決済情報を記憶するとともに図16(b)に示す決済確認Webページを作成し(S138)、ユーザ端末30に送信する(S139)。ユーザは決済確認Webページを視認して、“購入確定”と表記されたボタンをタップすることにより情報処理装置10に決済実行要求を送信する(S140)。この決済実行要求の受信を契機として情報処理装置10では決済処理を実行する(S141)。
【0053】
また情報処理装置10では図8(c)と同様にプロジェクト招待用Webページへのリンクを所望のユーザに送信するためのリンク送信用Webページ(図16(c))をユーザ端末30に送信する。参加者は自身の友人知人宛にプロジェクト招待用Webページへのリンクを送り、参加を促すことができる。この参加者による招待は連鎖的に拡散させることができる。また参加者は、招待用WebページにアクセスするためのURLやQRコードを印刷した書面(招待状)を自身の知人、友人に配布することができる。
【0054】
情報処理装置10はフォトブック制作プロジェクトへの参加を募る募集期間の満了を判定すると(S201)、募集終了時点で、情報処理装置10は参加人数が成立人数に達しているか否か判定し、成立判定されたときには、参加者全員のレイアウトページに基づいてフォトブックの入稿データを作成し(S202)、印刷端末50に送信する(S203)。印刷所では入稿データを印刷し、フォトブックに製本する。典型的には、完成したフォトブックは幹事に郵送される。
【0055】
なお、参加人数が成立人数に達していないと判定されたときには、情報処理装置10は決済処理を取り消し、また入稿データを作成せず、フォトブックも作成しない。
【0056】
以上のように本実施形態では、故人又は本人の友人知人から広く集めたより多くの画像が掲載されたフォトブックを、多くの参加者がそれぞれ自分で購入したページ数に応じた費用を個々に負担しながら制作することができる。
【0057】
また、葬儀場等で参列者にフォトブック制作プロジェクトの参加サイトにリンクするQRコードを印刷した案内書面を配布する。案内書面を受け取った友人知人は、個人情報登録後に、QRコードやURLをコピーする権利を得て、自分が承知している故人や本人の友人知人へQRコードやURLを貼り付けたメールやダイレクトメッセージ等を介して拡散することができる。それにより幹事の直接的な友人知人に限定されることなく、より多くの参加者を募り、より多くの画像の提供を促すことができる。
【0058】
その一方で、故人や本人の友人知人ではない無関係な人にまで無軌道に拡散してしまい、非常識で不愉快な画像がいたずらや悪ふざけ目的によりフォトブックに掲載される不測の事態が想定されるが、本実施形態では、招待制を採用して参加者を募るので当該不測の事態を効果的に回避することができる。さらに参加者はページを購入しなければ、フォトブックに自分が提供した画像を掲載することができないので、当該不測の事態をより効果的に回避することができる。
【0059】
このように本実施形態では、フォトブック制作プロジェクトへの参加を募る対象の開放と、閉鎖的な仲間内への限定とをバランスを良好にとることができる。
【0060】
また、フォトブック作成費用は、フォトブックのページを購入したユーザがその購入したページ数に応じた金額を相互に負担し合うので、幹事等の特定の個人に負担が集中することなく、またその負担割合にも公平感がある。
【0061】
また、本実施形態では、フォトブックのページを購入したユーザは当該ページに掲載する画像、さらにページレイアウトを自身で決めることができるので、ご遺族や本人への自身の思いや気持ちをより反映させることができる。
【0062】
上記本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0063】
10…情報処理装置、20…ユーザ端末(幹事)、30…ユーザ端末(参加者)、50…印刷端末。

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