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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016012
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】モジュールインターフェース
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20240130BHJP
【FI】
G05B19/05 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023120824
(22)【出願日】2023-07-25
(31)【優先権主張番号】17/872,954
(32)【優先日】2022-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュトリンデン、ダニエル アール.
(72)【発明者】
【氏名】ウイ、クリストファー イアン サルミエント
(72)【発明者】
【氏名】ジョーシ、プラシャント
(72)【発明者】
【氏名】ナイドゥー、ジュリアン ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラーマチャンドラン、ラム
(72)【発明者】
【氏名】カッチン、アンドリュー イー.
【テーマコード(参考)】
5H220
【Fターム(参考)】
5H220AA01
5H220BB12
5H220BB17
5H220CC09
5H220CX01
5H220CX06
5H220JJ12
5H220JJ17
5H220JJ53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】制御モジュールの保守、改善、及びトラブルシューティングを可能にする。
【解決手段】プロセス制御システムは、プロセス制御プラント内に配置されたフィールドデバイスと、フィールドデバイスを制御するための制御信号を生成するように構成された制御モジュールとを備える。制御モジュールは、制御戦略を実行するために1つ以上の内部パラメータに作用するように構成され得る。制御モジュールソフトウェアインターフェースは、制御モジュールの制御戦略に関連付けられた戦略タイプに基づいてインターフェースパラメータのセットを定義するように構成され得る。インターフェースパラメータのセットの各インターフェースパラメータは、制御モジュールの1つ以上の内部パラメータのうちの1つにリンクされ得る。加えて、各インターフェースパラメータは、他の制御モジュール及び/又は他の外部アプリケーションによってアクセス可能であり得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス制御システムであって、
プロセス制御プラント内に配置された1つ以上のフィールドデバイスと、
前記1つ以上のフィールドデバイスを制御するための制御信号を生成するように構成された制御モジュールであって、制御戦略を実行するために1つ以上の内部パラメータに作用するように構成された制御モジュールと、
前記制御モジュールの前記制御戦略に関連付けられた戦略タイプに基づいてインターフェースパラメータのセットを定義するように構成された制御モジュールソフトウェアインターフェースと、を備え、
前記インターフェースパラメータのセットの各インターフェースパラメータは、前記制御モジュールの前記1つ以上の内部パラメータのうちの1つにリンクされ、
各インターフェースパラメータは、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによってアクセス可能である、プロセス制御システム。
【請求項2】
前記制御モジュールの前記1つ以上の内部パラメータは、別の制御モジュール、又は任意の外部アプリケーションによってアクセスすることができない、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項3】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、前記インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、前記制御モジュールの前記1つ以上のそれぞれの内部パラメータのうちの1つに、ユーザからの入力に基づいてリンクされる、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項4】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、前記インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、前記制御モジュールの前記1つ以上のそれぞれの内部パラメータのうちの1つに自動的にリンクされる、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項5】
各インターフェースパラメータは名前に関連付けられ、前記名前は、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによってアクセス可能である、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項6】
各インターフェースパラメータが関連付けられる前記名前はユーザからの入力に基づいて指定される、請求項5に記載のプロセス制御システム。
【請求項7】
別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによってアクセス可能である各インターフェースパラメータは、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られる、のうちの1つ以上のようにアクセス可能なインターフェースパラメータを含む、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項8】
前記インターフェースパラメータが別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られるようにアクセス可能であるかどうかは、ユーザからの入力に基づいて指定される、請求項7に記載のプロセス制御システム。
【請求項9】
各インターフェースパラメータのスケーリング単位は、ユーザからの入力に基づいて指定される、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項10】
各インターフェースパラメータのインターフェースパラメータタイプを、ユーザからの入力に基づいて指定する、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項11】
前記インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、前記プロセス制御プラントの稼働中に前記1つ以上のインターフェースパラメータに対して行うことができる変更を制限するセキュリティ許可に関連付けられる、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項12】
前記1つ以上の外部アプリケーションは、表示アプリケーションを含む、請求項1に記載のプロセス制御システム。
【請求項13】
プロセス制御システムにおける方法であって、
制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、制御モジュールのためのインターフェースパラメータのセットを、前記制御モジュールの制御戦略に関連付けられた戦略タイプに基づいて定義することと、
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、前記インターフェースパラメータの前記セットの各インターフェースパラメータを、プロセス制御プラント内に配置された1つ以上のフィールドデバイスを制御するための制御信号を生成するために前記1つ以上複数の内部パラメータに作用して前記制御戦略を実行するように構成された前記制御モジュールの、それぞれの内部パラメータにリンクさせることと、
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、前記制御モジュールのためのインターフェースパラメータの前記セットにアクセス可能にすることと、
を含む方法。
【請求項14】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによる前記制御モジュールのための前記内部パラメータへのアクセスを拒否すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、どのインターフェースパラメータを前記制御モジュールのそれぞれの内部パラメータのどれにリンクさせるかを、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、前記制御モジュールのそれぞれの内部パラメータに自動的にリンクされる、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータの名前を、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項18】
別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、前記制御モジュールのための前記インターフェースパラメータのセットにアクセス可能にすることは、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、前記制御モジュールのための前記インターフェースパラメータの各々に関連付けられた前記名前にアクセス可能にすること、を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、前記インターフェースパラメータのセットのうちのどのインターフェースパラメータが、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られるようにアクセス可能であるかを、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータのスケーリング単位を、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータのインターフェースパラメータタイプを、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータに対するセキュリティ許可を、ユーザからの入力に基づいて指定すること、をさらに含み、それぞれのインターフェースパラメータに対する前記セキュリティ許可は、前記プロセス制御プラントの稼働中に前記インターフェースパラメータに対して行うことができる変更を制限すること、をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項23】
前記1つ以上の外部アプリケーションは、表示アプリケーションを含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、概してプロセスプラント及びプロセス制御システムに関し、より詳細には、プロセス制御システムにおいて制御モジュールを構成するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分散型工業プロセス制御システムは、化学、石油、工業、又は他のプロセスプラントにおいて物理的材料又は製品を製造、精製、変形、生成、又は生産するために使用されるようなものであり、典型的には、アナログバス、デジタルバス、もしくはアナログ/デジタル複合バスであり得る物理層を介して、又は1つ以上の無線通信リンクもしくはネットワークを含み得る物理層を介して、1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に結合された1つ以上のプロセスコントローラを含む。フィールドデバイスは、例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチ、及びトランスミッタ(例えば、温度、圧力、水位及び流量センサ)であってもよく、工業プロセスプラントのプロセス環境内(本明細書では、工業プロセスプラントの「フィールド環境」又は「プラント環境」と交換可能に呼ばれる)に位置し、一般に、バルブの開閉、流量、温度、又は圧力などのプロセス及び/又は環境パラメータの測定などの物理的プロセス制御機能を遂行し、プロセスプラント又はシステム内で実行される1つ以上のプロセスを制御する。周知のFOUNDATION(登録商標)Fieldbusプロトコルに準拠するフィールドデバイスなどのスマートフィールドデバイスはまた、制御計算、アラーム機能、及びコントローラ内で一般に実装される他の制御機能も実行し得る。プロセスコントローラは、これはまた典型的にはプラント環境内に位置付けられるが、フィールドデバイスによって行われるプロセス測定を指示する信号及び/又はフィールドデバイスに関する他の情報を受信し、例えば、プロセス制御判断を行い、受信した情報に基づきプロセス制御信号を生成し、HART(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、及びFOUNDATION(登録商標)Fieldbusフィールドデバイスなどのフィールドデバイスで実行される制御モジュール又はブロックと連携する、異なる制御アルゴリズムを利用する異なる制御モジュールを実行する制御ルーチン又は制御アプリケーションを実行する。この通信を遂行するために、プロセスコントローラ内の制御モジュールは、制御信号を多種の異なる入力/出力(I/O)デバイスに送信し、次いで、これらの制御信号を専用通信ライン又はリンク(通信物理層)を介して実際のフィールドデバイスに送信し、それによって、プロセスプラント又はシステムのうちの少なくとも一部分の動作を制御し、例えば、プラント又はシステム内で作動又は実行する1つ以上の工業プロセスのうちの少なくとも一部分を制御する。また、典型的にはプラント環境内に位置するI/Oデバイスは、概ね、プロセスコントローラと1つ以上のフィールドデバイスとの間に配置され、例えば、電気信号をデジタル値に変換し、かつその逆に変換することにより、その間の通信を可能にする。異なる専用通信プロトコルを使用するフィールドデバイスをサポートするために、異なるI/Oデバイスが提供される。より詳細には、プロセスコントローラと特定の通信プロトコルを使用するフィールドデバイスのそれぞれとの間に異なるI/Oデバイスが提供され、これにより、第1のI/Oデバイスを使用してHARTフィールドデバイスをサポートし、第2のI/Oデバイスを使用してFieldbusフィールドデバイスをサポートし、第3のI/Oデバイスを使用してProfibusフィールドデバイスなどをサポートする。本明細書では、フィールドデバイス、コントローラ、及びI/Oデバイスは、概して、「プロセス制御デバイス」と呼ばれ、概ね、プロセス制御システム又はプラントのフィールド環境に位置し、配置され、又は設置される。
【0003】
さらに、フィールドデバイス及びプロセスコントローラからの情報は、通常、データハイウェイ又は通信ネットワークを介して、プロセスコントローラを通じて、オペレータワークステーション、パーソナルコンピュータもしくはコンピューティングデバイス、データヒストリアン、レポートジェネレータ、集中データベース、又はプラントのより過酷なフィールド環境から離れた制御室もしくは他の場所、例えば、プロセスプラントのバックエンド環境に典型的に置かれる他の集中管理コンピューティングデバイスなどの、1つ以上の他のハードウェアデバイスに利用可能にされる。これらのハードウェアデバイスの各々は、典型的には、プロセスプラントにわたって、又はプロセスプラントの一部分にわたって集中化される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、プロセス制御ルーチンの設定を変更すること、コントローラ又はフィールドデバイス内の制御モジュールの動作を変更すること、プロセスの現在の状態を表示すること、フィールドデバイス及びコントローラによって生成された警報を表示すること、要員を訓練するか又はプロセス制御ソフトウェアを試験する目的でプロセスの動作をシミュレートすること、構成データベースを維持及び更新することなど、プロセスを制御すること及び/又はプロセスプラントを動作させることに関する機能をオペレータが遂行することを可能にし得るアプリケーションを作動する。ハードウェアデバイス及びプロセスコントローラによって利用されるデータハイウェイは、有線通信経路、無線通信経路、又は有線通信経路及び無線通信経路の組み合わせを含んでもよく、典型的には、パケットベースの通信プロトコル及びEthernet(登録商標)又はIPプロトコルなどの非時間依存通信プロトコルを使用する。
【0004】
例として、Emerson Process Managementによって販売されているDeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内の多様な場所に位置する異なるデバイス内に記憶され、異なるデバイスによって実行される多重アプリケーションを含む。1つ以上のワークステーション又はコンピューティングデバイス内に常駐する構成アプリケーションは、ユーザによる、プロセス制御モジュールの作成又は変更、及びデータハイウェイを経由した、これらのプロセス制御モジュールの、専用分散コントローラへのダウンロードを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックで構成され、機能ブロックは、オブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトであってもよく、オブジェクト指向プログラミングプロトコルは、制御スキームへの入力に基づき制御スキーム内の機能を遂行し、制御スキーム内の他の機能ブロックに出力を提供する。構成アプリケーションはまた、データをオペレータに対して表示するため、かつオペレータによるプロセス制御ルーチン内の設定点などの設定の変更を可能にするために閲覧アプリケーションが使用するオペレータインターフェースを、構成エンジニアが作成又は変更することを可能にし得る。各専用コントローラ、場合によっては、1つ以上のフィールドデバイスは、実際のプロセス制御機能を実装するために、それらに割り当てられてダウンロードされた制御モジュールを実行するそれぞれのコントローラアプリケーションを記憶及び実行する。閲覧アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーション(又はオペレータワークステーション及びデータハイウェイと通信可能に接続された1つ以上のリモートコンピューティングデバイス)上で実行され得、この閲覧アプリケーションは、コントローラアプリケーションからデータハイウェイを介してデータを受信し、ユーザインターフェースを使用してこのデータをプロセス制御システム設計者、オペレータ、又はユーザに表示して、オペレータのビュー、エンジニアのビュー、技師のビューなどのいくつかの異なるビューのうちのいずれかを提供し得る。データヒストリアンアプリケーションが、典型的には、データハイウェイにわたって提供されたデータの一部又は全てを収集及び記憶するデータヒストリアンデバイスに記憶され、それによって実行される一方で、構成データベースアプリケーションが、現在のプロセス制御ルーチン構成及びそれと関連付けられたデータを記憶するために、データハイウェイに取り付けられたさらに離れたコンピュータで実行され得る。代わりに、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーションに配置されてよい。
【0005】
一般的に言えば、構成アプリケーションは、構成設計者が必要に応じて制御モジュールのための論理及びモジュール間通信の両方を柔軟に構成することを可能にする。しかしながら、時間の経過と共に、論理リンク及びモジュール間通信リンクを追加したり削除したりするにつれて、制御モジュールの論理図は、論理実行に必須ではない外部パラメータで乱雑になる可能性がある。多くの場合、これらの外部パラメータは、他の制御モジュール及びオペレータディスプレイと通信するためのインターフェースを形成する目的で存在するインターフェースパラメータである。一般的に言えば、インターフェースパラメータは、特定の制御モジュールを構成する構成設計者の裁量で含められ、制御モジュールの構成の標準部分として必要とされない。
【0006】
しかしながら、制御モジュールへの明確に定義されたインターフェースを強制しないと、他の制御モジュール及び他のオペレータディスプレイが任意の制御モジュールの内部パラメータに対して何かを読み書きすることができるので、「スパゲッティコード」が生じる。その結果、制御モジュールの内部パラメータが時間と共に変更されるにつれて、制御モジュールの内部パラメータが有し得る他の制御モジュール又は外部アプリケーションへの通信リンクを切断することなく、後でトラブルシューティングしたり制御モジュールの内部パラメータを他の方法で変更したりすることが困難になり得る。
【発明の概要】
【0007】
制御モジュールソフトウェアインターフェースは、プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、構成エンジニアがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする。インターフェースパラメータは、制御モジュールによってサポートされる明確に定義された通信インターフェースを提供する。所与の制御モジュールについて、戦略タイプ(例えば、アナログ制御)は、モジュールの制御戦略に適切なインターフェースパラメータの開始セットを定義し、インターフェースパラメータは、制御モジュールのための通信インターフェースを制御モジュールの内部パラメータにリンクさせる。
【0008】
結果として、インターフェースパラメータが維持されるとき、制御モジュールの内部パラメータは、他の制御モジュール又はオペレータディスプレイアプリケーションなど、他のアプリケーションへの接続を偶発的に切断することなく、更新又は修正され得る。有利なことに、これらのインターフェースパラメータは、制御モジュールの論理図に現れる必要がなく、乱雑でない論理図を可能にする。さらに、インターフェースパラメータには、(内部パラメータの命名規則と比較して)よりユーザフレンドリな外向きの名前及び説明を与えることができ、他の構成エンジニア及びオペレータが構成を理解することをより容易にする。有益なことに、定義された戦略タイプは、一般に、構成エンジニアの、当該構成の現実世界のメンタルモデルにより密接に一致するであろうから、このプロセス制御構成アプリケーションは、構成モデルのより直観的な構築を可能にする。
【0009】
有利なことに、制御モジュールの構成においてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを実装することによって、カプセル化の最良の構成の実践をなし得ると共に、制御モジュールにおける「スパゲッティコード」を低減し得る。さらに、制御モジュールの構成においてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを実装することによって、本明細書で提供されるシステム及び方法は、制御モジュールの改善された保守、改善、及びトラブルシューティングを可能にする。
【0010】
一実施形態では、プロセス制御システムは、プロセス制御プラント内に配置された1つ以上のフィールドデバイスと、1つ以上のフィールドデバイスを制御するための制御信号を生成するように構成された制御モジュールとを備える。制御モジュールは、制御戦略を実行するために1つ以上の内部パラメータに作用するように構成され得る。制御モジュールソフトウェアインターフェースは、制御モジュールの制御戦略に関連付けられた戦略タイプに基づいてインターフェースパラメータのセットを定義するように構成され得る。インターフェースパラメータのセットの各インターフェースパラメータは、制御モジュールの1つ以上の内部パラメータのうちの1つにリンクされ得る。加えて、各インターフェースパラメータは、他の制御モジュール及び/又は他の外部アプリケーションによってアクセス可能であり得る。
【0011】
例えば、1つ以上の外部アプリケーションは、表示アプリケーションを含み得る。
【0012】
いくつかの例では、制御モジュールの1つ以上の内部パラメータは、別の制御モジュール、又は任意の外部アプリケーションによってアクセスすることができない。
【0013】
加えて、いくつかの例では、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、制御モジュールの1つ以上のそれぞれの内部パラメータのうちの1つに、ユーザからの入力に基づいてリンクされる。さらに、いくつかの例では、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、制御モジュールの1つ以上のそれぞれの内部パラメータのうちの1つに自動的にリンクされる。
【0014】
いくつかの例では、各インターフェースパラメータは名前に関連付けられ、名前は、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによってアクセス可能である。さらに、いくつかの例では、各インターフェースパラメータが関連付けられる名前はユーザからの入力に基づいて指定される。
【0015】
いくつかの例では、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによってアクセス可能な各インターフェースパラメータは、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られる、のうちの1つ以上のようにアクセス可能なインターフェースパラメータを含む。さらに、いくつかの例では、インターフェースパラメータが別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られるようにアクセス可能であるかどうかは、ユーザからの入力に基づいて指定される。
【0016】
加えて、いくつかの例では、各インターフェースパラメータのスケーリング単位はユーザからの入力に基づいて指定される。
【0017】
さらに、いくつかの例では、各インターフェースパラメータのインターフェースパラメータタイプを、ユーザからの入力に基づいて指定する。
【0018】
さらに、いくつかの例では、インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、プロセス制御プラントの稼働中に1つ以上のインターフェースパラメータに対して行うことができる変更を制限するセキュリティ許可に関連付けられる。
【0019】
別の実施形態では、プロセス制御システムにおける方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、制御モジュールのためのインターフェースパラメータのセットを、制御モジュールの制御戦略に関連付けられた戦略タイプに基づいて定義することを含む。本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、インターフェースパラメータのセットの各インターフェースパラメータを制御モジュールのそれぞれの内部パラメータにリンクすること、をさらに含む。制御モジュールは、プロセス制御プラント内に配置された1つ以上のフィールドデバイスを制御するための制御信号を生成するために1つ以上の内部パラメータに作用して制御戦略を実行するように構成され得る。本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、制御モジュールのためのインターフェースパラメータのセットにアクセス可能にすること、を含む。
【0020】
例えば、1つ以上の外部アプリケーションは、表示アプリケーションを含み得る。
【0021】
いくつかの例では、本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによる制御モジュールのための内部パラメータへのアクセスを拒否することをさらに含み得る。
【0022】
加えて、いくつかの例では、方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、どのインターフェースパラメータが制御モジュールのそれぞれの内部パラメータのどれにリンクさせるかを、ユーザからの入力に基づいて指定することを含み得る。さらに、いくつかの例では、インターフェースパラメータのセットのうちの1つ以上のインターフェースパラメータは、制御モジュールのそれぞれの内部パラメータに自動的にリンクされる。
【0023】
さらに、いくつかの例では、方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータの名前をユーザからの入力に基づいて指定することを含み得る。
【0024】
さらに、いくつかの例では、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、制御モジュールのためのインターフェースパラメータのセットにアクセス可能にすることは、別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションを、制御モジュールのためのインターフェースパラメータの各々に関連付けられた名前にアクセス可能にすること、を含む。
【0025】
加えて、いくつかの例では、本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、インターフェースパラメータのセットのうちのどのインターフェースパラメータが別の制御モジュールのうちの1つ以上、又は1つ以上の外部アプリケーションによって(i)書き込まれる、又は(ii)読み取られるようにアクセス可能であるかを、ユーザからの入力に基づいて指定すること、を含み得る。
【0026】
さらに、いくつかの例では、本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータのスケーリング単位を、ユーザからの入力に基づいて指定することを含み得る。
【0027】
さらに、いくつかの例では、本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータのインターフェースパラメータタイプを、ユーザからの入力に基づいて指定することを含み得る。
【0028】
加えて、いくつかの例では、本方法は、制御モジュールソフトウェアインターフェースにより、各インターフェースパラメータに対するセキュリティ許可を、ユーザからの入力に基づいて指定することを含み得る。ここで、それぞれのインターフェースパラメータに対するセキュリティ許可は、プロセス制御プラントの稼働中にインターフェースパラメータに対して行うことができる変更を制限する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、分散型プロセス制御ネットワークと、制御モジュールソフトウェアインターフェースを含む構成システムを実装するいくつかのオペレータワークステーションとを含む、プロセスプラントの概略図である。
図2図2は、プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースの動作に関連するデータフロー図を示す。
図3図3は、1つの制御モジュールのインターフェースパラメータを別の制御モジュールのインターフェースパラメータ、又は他の外部アプリケーションにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースの動作に関連するデータフロー図を示す。
図4A】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4B】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4C】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4D】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4E】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4F】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4G】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図4H】プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
図5図5は、様々な制御モジュールのインターフェースパラメータを互いにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、例示的なプロセスプラント10を示す。図1に例示されるプロセスプラント10の分散型プロセス制御システム22は、1つ以上のコントローラ40を有し、その各々は、例えば、Fieldbusインターフェース、Profibusインターフェース、HARTインターフェース、標準的な4~20maインターフェース等であり得る入力/出力(I/O)デバイス、又はカード48を経由して1つ以上のフィールドデバイス44及び46(これらはスマートデバイスであり得る)に接続される。コントローラ40はまた、例えば、Ethernet(登録商標)リンクであり得るデータハイウェイ54を介して1つ以上のホスト又はオペレータワークステーション50~52に連結される。プロセスデータのデータベース58は、データハイウェイ54に接続され得、プロセス変数、プロセスパラメータ、ステータス、ならびにコントローラ、フィールドデバイス、及びプラント10内の任意の他のデバイスと関連付けられた他のデータを収集及び記憶するように動作する。プロセスプラント10の動作中、プロセスデータのデータベース58は、コントローラ40から、及び間接的にデータハイウェイ54を経由してフィールドデバイス44~46からプロセスデータを受信し得る。
【0031】
構成データベース60は、コントローラ40ならびにフィールドデバイス44及び46内にダウンロードされ、記憶されると、プラント10内のプロセス制御システム22の現在の構成を記憶する。構成データベース60は、プロセス制御システム22の1つ又はいくつかの制御戦略、デバイス44及び46の構成パラメータ、プロセス制御機能に対するデバイス44及び46の割当て、及びプロセスプラント10に関連する他の構成データを定義するプロセス制御機能を記憶する。構成データベース60は、グラフィカルオブジェクト又はユーザディスプレイ、及びこれらのオブジェクト又はディスプレイと関連付けられた構成データを追加的に記憶して、プロセスプラント10内の要素の様々なグラフィカル表現を提供し得る。
【0032】
別のデータヒストリアン62は、イベント、アラーム、コメント、及びオペレータが取った行動の原因を記憶する。イベント、アラーム、及びコメントは、個々のデバイス(例えば、バルブ、送信機)、通信リンク(例えば、有線Fieldbusセグメント、WirelessHART通信リンク)、又はプロセス制御機能(例えば、所望の温度設定値を維持するためのPI制御ループ)に関係し得る。さらに、知識倉庫64は、参考資料、オペレータ記録簿記載事項、ヘルプトピック、又はこれらと、オペレータ及び保守技師がプロセスプラント10を監督するときに役立つと思われ得る他のマニュアル類とへのリンクを記憶する。なおさらに、ユーザデータベース66は、オペレータ及び保守技師などのユーザに関する情報を記憶する。各ユーザについて、ユーザデータベース66は、例えば、彼らの組織内での役割、ユーザが関わるプロセスプラント10内の領域、作業チームの連携、セキュリティ情報、システム特権等を記憶し得る。
【0033】
データベース58~66の各々は、任意の所望のタイプのメモリ、及びデータを記憶するための任意の所望の又は既知のソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェアを有する、任意の所望のタイプのデータストレージ又は収集ユニットであり得る。当然ながら、データベース58~66は、別個の物理デバイスに存在する必要はない。したがって、いくつかの実施形態においては、データベース58~66のうちのいくつかは、共有のデータプロセッサ及びメモリ上に実装され得る。一般に、より少ないデータベース又はより多いデータベースを利用して、図1の例示的システムにおけるデータベース58~66によって集合的に記憶され管理されたデータを記憶することも可能である。
【0034】
コントローラ40、I/Oカード48、及びフィールドデバイス44、46は、典型的には、過酷な場合があるプラント環境内に配置され、その全体に分散されるが、オペレータワークステーション50及び52、ならびにデータベース58~64は、通常、コントローラ、保守、及び他の様々なプラント担当者によって容易に評価可能である制御室又は他のあまり過酷ではない環境に配置される。しかしながら、いくつかの場合においては、携帯型デバイスを使用して、これらの機能を実装することができ、これらの携帯型デバイスは、典型的には、プラント内の様々な場所に持ち運ばれる。かかる携帯型デバイス、ならびに一部の場合において、オペレータワークステーション及び他のディスプレイデバイスは、無線通信接続を経由してプラントネットワーク22に接続されてもよい。
【0035】
例として、Emerson Process Managementによって販売されているDeltaV(商標)コントローラであり得るコントローラ40の各々は、任意の数の独立して実行される異なる制御モジュール又はブロック70を使用して、制御手順を実装するコントローラアプリケーションを記憶し、実行する。制御モジュール70の各々は、一般に機能ブロックと称されるもので構成され得、各機能ブロックは、全体的な制御ルーチンの一部又はサブルーチンであり、(リンクと呼ばれる通信を介して)他の機能ブロックと共に動作して、プロセスプラント10内でプロセス制御ループを実施する。オブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトであり得る機能ブロックは、典型的には、送信器、センサ、もしくは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連付けられるものなどの入力機能、PID、ファジー論理などの制御を実行する制御ルーチンと関連付けられるものなどの制御機能、又はバルブなどの何らかのデバイスの動作を制御して、プロセスプラント10内で何らかの物理的機能を行う出力機能のうちの1つを行う。当然ながら、ハイブリッド及び他のタイプの複雑な機能ブロック、例えば、モデル予測コントローラ(MPC)、オプティマイザなどが存在する。Fieldbusプロトコル及びDeltaVシステムプロトコルが、オブジェクト指向プログラミングプロトコル内で設計され、実装された制御モジュール及び機能ブロックを使用するが、一方で制御モジュールは、例えば、逐次機能ブロック、ラダーロジックなどを含む任意の所望の制御プログラミングスキームを使用して設計され得、機能ブロック又は任意の他の特定のプログラミング技法を使用する設計及び実装に限定されない。コントローラ40の各々はまた、Emerson Process Managementによって販売されるアプリケーションのAMS(登録商標)スイートをサポートし得、予測知能を使用して、機械設備、電気システム、プロセス設備、器具、非スマート及びスマートフィールドデバイス44、46などを含む、生産資産の利用可能性及び性能を改善し得る。
【0036】
図1に例証されるプラントネットワーク10において、コントローラ40に接続されたフィールドデバイス44及び46は、標準4~20maデバイスであり得るか、プロセッサ及びメモリを含む、HART(登録商標)、Profibus、又はFOUNDATION(登録商標)Fieldbusフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイス、又は任意の他の所望のタイプのデバイスであり得る。これらのデバイスのうちのいくつか、例えばFieldbusフィールドデバイス(図1において参照番号46でラベル付けされる)は、コントローラ40内に実装された制御ストラテジに関連付けられるか、又はプロセスプラント内でデータ収集、動向、アラーム、較正など、他のアクションを行うモジュール又はサブモジュール、例えば機能ブロックを記憶し実行し得る。図1において2つの異なるFieldbusフィールドデバイス46内に配設して示される機能ブロック72は、コントローラ40内で制御モジュール70の実行と共に実行されて、プロセス制御を実行し得る。当然ながら、フィールドデバイス44及び46は、センサ、バルブ、送信機、ポジショナなどの任意のタイプのデバイスであってもよく、I/Oデバイス48は、HART、Fieldbus、Profibusなどの任意の所望される通信又はコントローラプロトコルに準拠する任意のタイプのI/Oデバイスであってもよい。
【0037】
続けて図1を参照すると、ワークステーション50及び52は、プラント10内の要員によって行われる様々な異なる機能に使用される様々なアプリケーションを含み得る。ワークステーション50及び52の各々は、様々なアプリケーション、プログラム、データ構造等を記憶するメモリ80と、メモリ80内に記憶されたアプリケーションのいずれかを実行するために使用され得るプロセッサ82とを含む。図1に示す例では、ワークステーション50は、1つ以上のプロセスコントローラ構成アプリケーション84も含み、プロセスコントローラ構成アプリケーション84は、例えば、グラフィックス構成アプリケーション又はエンジン35を有するディスプレイ又はグラフィカル構成システム34、構成フォームエディタ36、構成フォームアプリケーション37、及びストレージアプリケーション38を含むことができ、それらは様々なユーザディスプレイ及び表示要素(テンプレートGEM及びガジェットなど)ならびにそのための構成フォームを作成するために使用され得る。プロセスコントローラ構成アプリケーション84は、制御モジュール作成アプリケーション、オペレータインターフェースアプリケーション、ならびに任意の認証された構成エンジニアがアクセスして制御モジュール70及び72などの制御ルーチン又はモジュールを作成し、それらをプラント10の様々なコントローラ40及びデバイス46にダウンロードすることができる他のデータ構造をさらに含み得る。特に、構成アプリケーション84は、各制御モジュールのためのインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、構成エンジニアが制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースを含み得る。
【0038】
例えば、図2は、制御モジュールソフトウェアインターフェース102の動作に関連するデータフロー図を示すブロック図である。一例では、制御モジュール104は、1つ以上の機能ブロック106を含み得る。機能ブロック106は、プロセス制御プラント10内に配置された1つ以上のフィールドデバイス44及び46を制御するための制御信号を生成するために1つ以上の内部パラメータ108に作用して制御戦略を実行し得る。内部パラメータ108は、機能ブロック106のための様々な入力、ならびに機能ブロック106の様々な出力を含み得る。他の例では、制御モジュールは、他の方法で、すなわち、機能ブロック106を含まない他の制御モジュールタイプを使用して、制御戦略を実装することができる。
【0039】
いずれにせよ、制御モジュールソフトウェアインターフェース102は、制御モジュール104の内部パラメータ108にそれぞれリンクされたインターフェースパラメータ110を作成する。インターフェースパラメータ110は、他の制御モジュール、又は他の構成アプリケーションもしくは表示アプリケーションなど、他の外部アプリケーションによって読み取られてもよく、又は場合によっては書き込まれてもよく、一方、内部パラメータ108は、制御モジュールソフトウェアインターフェース102によって他の制御モジュール又は他の外部アプリケーションから遮蔽され得る。すなわち、内部パラメータ108は、それらのそれぞれのインターフェースパラメータ110によって読み書きされ得るが、任意の外部アプリケーション又は他の制御モジュールによって直接読み書きされなくてもよい。
【0040】
さらに、いくつかの例では、制御モジュール104は、1つ以上の暗黙的なモジュールオペレータパラメータ(IMOP)109をさらに含み得る。そして、制御モジュールソフトウェアインターフェース102は、IMOP109ならびに内部パラメータ108にリンクするインターフェースパラメータ110を作成することができる。IMOP109は、モジュールのタイトル及び/又はモジュールの説明など、制御モジュールの構成されたプロパティにアクセスするための非制御機能のための手段を提供する。一般的に言えば、制御モジュールは、次のIMOP「名前」を含み、それはモジュールの名前の現在値を参照するために使用される。制御モジュールのタイトル(又は名前)の現在の値を参照するために使用される「タイトル」、制御モジュールの説明の現在の値を参照するために使用される「説明」、及び制御モジュールのタイトル(又は名前)の現在の値を条件付きで示すために使用される「表示タイトル」は、「表示整理」機能をサポートする。IMOPは構成を必要とせず、したがって、それらはモジュールエンジニアリング用途では見えなくされている。さらに、ユーザはIMOP109を追加/削除することができず、IMOP109は構成可能なプロパティを有していない。IMOP109は、固定された名前を有し、常に「読み取り専用」であり、構成可能なタイトル又は説明を有さず、スケール/エンジニアリングユニット/精度情報を有さない。さらに、IMOP109については履歴収集がサポートされていない。
【0041】
いずれにせよ、内部パラメータ108にリンクされるかIMOP109にリンクされるかにかかわらず、制御モジュール104のために定義されるインターフェースパラメータ110は、他のモジュール(すなわち、同じマルチモジュール制御戦略の一部ではない他のモジュール)、又は連続履歴データ収集ディスプレイ(システム作成ビュー及びユーザ構成「データリンク」の両方)によって使用可能な唯一のパラメータであり、したがって、システムの他の部分から制御論理の内部動作(及び制御論理への変更)を切り離す働きをする。有利なことに、これは、不注意に破壊される参照をより少なくし、システム動作をよりロバストにする。いくつかの例では、制御モジュール104のためのインターフェースパラメータ110を早期に定義することはまた、制御論理及びオペレータグラフィックスの並列構成を促進することができる。
【0042】
特に、制御モジュール104内の内部パラメータ108及びIMOP109は、モジュール構成、デバッギング、チューニング、又は診断に関与するアプリケーションから見える(及び使用される)ように、インターフェースパラメータ110として公開される必要はない。さらに、制御モジュールソフトウェアインターフェース102を使用して、制御モジュール104の入力及び出力を、制御モジュール104のためのインターフェースパラメータ110として自動的に分類するのではなく、内部パラメータ108として分類することができるので、他のモジュール、ディスプレイなどからアクセスすることができない。
【0043】
図3は、1つの制御モジュールのインターフェースパラメータを別の制御モジュールのインターフェースパラメータ、又は他の外部アプリケーションにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースの動作に関連するデータフロー図を示すブロック図である。例えば、図3は、3つの制御モジュールソフトウェアインターフェース102A、102B、及び102Cを示す。各制御モジュールソフトウェアインターフェースは、それぞれの制御モジュール(それぞれ、104A、104B、及び104C)と、それぞれの機能ブロック(それぞれ、106A、106B、及び106C)とを含み得る。各機能ブロック106A、106B、106Cは、それぞれの内部パラメータに作用し得る。例えば、機能ブロック106Aは、入力内部パラメータ108Aに作用して、出力内部パラメータ108Bを生成し得る。同様に、機能ブロック106Bは、入力内部パラメータ108Cに作用して、出力内部パラメータ108Dを生成し得る。最後に、機能ブロック106Cは、入力内部パラメータ108E及び108Fに作用して、出力内部パラメータ108Gを生成し得る。これらの様々な内部パラメータ108A~108Gの各々は、それぞれのインターフェースパラメータ110A~110Gにリンクされ得る。
【0044】
図2に関して上述したように、インターフェースパラメータ110A~110Gは、他の制御モジュールによって読み取り、又は書き込みされ得るが、内部パラメータ108A~108Gは読み書きされない。例えば、制御モジュール104Cは、制御モジュール104Aの内部パラメータ108Aもしくは108B、又は制御モジュール104Bの内部パラメータ108Cもしくは108Dに直接アクセスすることができない。しかしながら、制御モジュール104Cは、それぞれの内部パラメータ108A及び108Bにリンクされたインターフェースパラメータ110A及び110Bにアクセスすることができる。同様に、制御モジュール104Cは、それぞれの内部パラメータ110C及び110Dにリンクされたインターフェースパラメータ108C及び110Dにアクセスすることができる。したがって、インターフェースパラメータ110Eは、例えば、インターフェースパラメータ110Bを介して機能ブロック106Aの出力内部パラメータ108Bに関連する値を読み取ることができる。次いで、この出力値は、インターフェースパラメータ110Eによって内部パラメータ108Eに書き込まれ、機能ブロック106Cのための入力として使用され得る。同様に、インターフェースパラメータ110Fは、インターフェースパラメータ110Dを介して、機能ブロック106Bの出力内部パラメータ108Dに関連付けられた値を読み取ることができる。次に、この出力値をインターフェースパラメータ110Fによって内部パラメータ108Fに書き込むことができ、内部パラメータ108E及び108Fを機能ブロック106Cによって操作して、出力内部パラメータ108Gを生成することができる。出力内部パラメータ108Gの値へのアクセスを必要とする任意の他の制御モジュール又はアプリケーションは、内部パラメータ108Gを直接読み取り、又は書き込みするのではなく、インターフェースパラメータ110Gを介してそれを行うことができる。
【0045】
インターフェースパラメータ110A~110Gのみが外部制御モジュール又はアプリケーションと通信するので、構成エンジニアは、機能ブロック106A~106Cによって生成される値に依存する任意の外部アプリケーション又は制御モジュールを「破壊」することなく、必要に応じてこれらの機能ブロックを修正することができる。すなわち、例えば、オペレータが何らかの方法で機能ブロック106Aを変更した場合、例えば、制御モジュール106Aの機能ブロック106AをPID機能ブロックからアナログ機能ブロックに変更した場合、機能ブロック106Aは内部パラメータ108A及び108Bに作用するが、それらの内部名は変更され得る。しかしながら、内部パラメータ108A及び108Bがそれぞれのインターフェースパラメータ110A及び110Bにリンクされたままであり、インターフェースパラメータ110A及び110Bの名前が同じままである限り、制御モジュール104Aからの出力に依存する104Cなどの他の制御モジュールは、インターフェースパラメータ110Bを介して機能ブロック106Aの出力に容易にアクセスすることができる。
【0046】
別の例として、オペレータが追加の機能ブロックを制御モジュール104Bに追加する場合、例えば、内部パラメータ108Cが、出力内部パラメータを生成する第1の機能ブロックへの入力であり、この出力内部パラメータが、インターフェースパラメータ110Dが最初にリンクされた出力内部パラメータ108Dとは異なる可能性がある出力内部パラメータを生成する第2の機能ブロックへの入力として提供されるように、構成エンジニアは、制御モジュール104Bの機能ブロックの変更を説明するために必要に応じて、インターフェースパラメータ110Dがリンクされる内部パラメータを変更することができる。一方、インターフェースパラメータ110Dに依存する制御モジュール104Cなどの他の制御モジュールを、インターフェースパラメータ110Dへの接続を維持するために制御モジュール104Bの機能ブロックに対して行われた変更に基づいて更新する必要はない。
【0047】
図4A図4Hは、プロセス制御システムの各制御モジュールについてインターフェースパラメータ及び戦略タイプを定義し、各インターフェースパラメータを制御モジュールの内部パラメータにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザインターフェースを描いた画面を示す。
【0048】
図4Aに示されるように、制御モジュールソフトウェアインターフェースのユーザ(例えば、構成エンジニア)は、概して、プロセス制御システムの制御モジュールのための様々なタイプの制御戦略から選択し得る。一般的に言えば、戦略タイプは、予め構成された制御モジュールインターフェースパラメータの名前付き集合である。戦略タイプは、他のインターフェースパラメータプロパティのデフォルト値と共に、制御モジュールのための(内蔵)プリミティブ(又はカスタム)表示要素を満たすために必要とされるインターフェースパラメータ名を迅速に確立することによって、制御モジュール構成エクスペリエンスを改善し、加速する。「スタータ構成」は、機能ブロックアルゴリズム制御モジュールと共に使用するように意図された各プリミティブ表示要素に対する少なくとも1つの戦略タイプを含むであろう。ユーザは、カスタム制御ロジックに対応するように戦略タイプを作成/修正/削除し得る。ユーザは、制御モジュールに使用するためにゼロ又は1つの戦略タイプを指定し得る。ストラテジタイプが指定されている間、ストラテジタイプ内の全てのインターフェースパラメータ名は、制御モジュールのための(解決されるべき)インターフェースパラメータとして現れるであろう。ユーザは、戦略タイプで指定されたもの以外の追加のインターフェースパラメータを、モジュールに追加(及びその後削除)し得る。
【0049】
例えば、図4Bは、ユーザが制御戦略を指定した後、様々なタイプの入力インターフェースパラメータが、制御モジュールをポピュレートするかユーザが選択するために利用可能であることを示す。一般的に言えば、制御モジュールのためのインターフェースパラメータを構成することは、インターフェースパラメータのための「パブリック」(すなわち、ユーザフレンドリ)名、ならびに随意に、タイトル(言語ごと)、及び説明(言語ごと)を選択することを伴う。例えば、図4Cに示すように、例えばアナログデバイス入力インターフェースパラメータを選択した後、ユーザは、インターフェースパラメータのタグ及び/又は名前を指定し得る。図4Dに示されるように、ユーザはさらに、出力インターフェースパラメータ(例えば、アナログデバイス出力パラメータ)を選択し得ると共に、出力インターフェースパラメータのタグ及び/又は名前を指定し得る。
【0050】
インターフェースパラメータを構成することは、意図されたアクセス、例えば、読み取り、又は読み取り/書き込みを選択することをさらに含む。読み取り/書き込みインターフェースパラメータの場合、同期プリファレンス(例えば、ユーザ介入を決して受け付けない、常に受け付ける、又は必要とする)、有効な値及び範囲、及び/又はセキュリティルールを選択することを、さらに含み得る。加えて、インターフェースパラメータを構成することは、モジュール内の対応する内部パラメータパス(例えば、プリミティブ機能ブロック(使用)内のパラメータ、又はモジュール入力もしくはモジュール出力内のパラメータ)を選択することを含む。例えば、図4Eに示すように、ユーザは、制御モジュールに追加する機能ブロック、例えばPIDブロックを、さらに選択し得る。機能ブロックは、それ自体の内部パラメータ、例えば、図4Eに示す「入力」及び「出力」パラメータを含み得る。図4Fに示すように、ユーザは、機能ブロックの内部パラメータをインターフェースパラメータに接続する「ワイヤ」又はリンクをさらに追加することができる。例えば、ユーザは、アナログデバイス入力インターフェースパラメータをPID機能ブロックの「入力」内部パラメータにリンクすること、及びアナログデバイス出力インターフェースパラメータをPID機能ブロックの「出力」内部パラメータにリンクすることを、指定し得る。さらに、インターフェースパラメータを構成することは、インターフェースパラメータタイプ(例えば、プリミティブ機能ブロック、モジュール入力/出力、又はモジュールパラメータにおいてサポートされるパラメータタイプのいずれか1つ)を選択することを含み得る。図4Gに示すように、ユーザは、戦略タイプ(例えば、「単純なアナログ」)を選択し、インターフェースパラメータと機能ブロックの内部パラメータ(例えば、「モード」、「出力」、「プロセス値」、「設定点」、「利得」、「リセット」など)との間の関係を指定することによって、インターフェースを構成し得る。
【0051】
加えて、インターフェースパラメータを構成することは、履歴収集プロパティを選択することを含み得る。さらに、例えば、図4Hに示されるように、インターフェースパラメータを構成することは、スケール及び工学単位特性を選択することを含み得る(例えば、インターフェースパラメータは、その工学単位範囲、工学単位記述子、及び小数位精度についての(潜在的に動的な)情報を保持する同じモジュール内の別の「スケーリングインターフェースパラメータ」への参照を有することができる)。インターフェースパラメータに関するこのレベルの情報を提供することは、モジュールのための「パブリックインターフェース」における曖昧さを除去する(例えば、パラメータ/フィールドパス構築ブラウザが、インターフェースパラメータ上に存在すると予想されるフィールドを提供することを可能にし、より良い構成(タイプチェック)検証ルールなどをサポートする)。
【0052】
図5は、様々な制御モジュールのインターフェースパラメータを互いにリンクすることによって、ユーザがプロセス制御システム内の制御モジュールを構成することを可能にする制御モジュールソフトウェアインターフェースの、ユーザインターフェースを描いた例示的な画面を示す。制御モジュール502A、502B、502C、502D、及び502Eは、図5の画面に示されている。各制御モジュールは、機能ブロックが動作する様々な機能ブロック及び内部パラメータを含み得るが、これらの機能ブロック及び内部パラメータは見えなくされている。その代わりに、図5に示される画面は、各制御モジュールのためのインターフェースパラメータを表示し、各インターフェースパラメータがリンクされている内部パラメータを示さない。例えば、制御モジュール502Aは、2つの入力インターフェースパラメータ504A及び504Bと、1つの出力インターフェースパラメータ504Cとを含み、制御モジュール504Bは、入力インターフェースパラメータ504D及び504Eと、出力インターフェースパラメータ504F、504G、及び504Hとを含む。さらに、制御モジュール502Cは、3つの入力パラメータ504J、504K、及び504Lと、1つの出力パラメータ504Mとを含む。さらに、制御モジュール502Dは、2つの入力インターフェースパラメータ504N及び504Pと、1つの出力インターフェースパラメータ504Qとを含む。最後に、制御モジュール502Eは、2つの入力パラメータ504R及び504Sと、1つの出力パラメータ504Tとを含む。
【0053】
制御モジュールソフトウェアインターフェースの構成エンジニアなどのユーザは、図5に示される「ワイヤ」又はリンク506A、506B、506C、及び506Dを使用して、様々な制御モジュールのどのインターフェースパラメータを他の制御モジュールのインターフェースパラメータにリンクするかを指定し得る。例えば、ユーザは、制御モジュール502Aの出力インターフェースパラメータ504Cをリンク506Aを使用して制御モジュール502Cの入力インターフェースパラメータにリンクすることを指定し得る。同様に、ユーザは、リンク506Bを使用して、制御モジュール502Bの出力インターフェースパラメータ504Fを制御モジュール502Cの入力インターフェースパラメータ504Lにリンクすることを指定し得る。さらに、ユーザは、リンク506Cを使用して、制御モジュール502Bの出力インターフェースパラメータ504Gを制御モジュール502Dの入力インターフェースパラメータ504Pにリンクすることを指定し得る。最後に、ユーザは、リンク506Dを使用して、制御モジュール502Bの出力インターフェースパラメータ504Hを制御モジュール502Eの入力インターフェースパラメータ504Sにリンクすることを指定し得る。インターフェースパラメータを互いにリンクすることは、1つのインターフェースパラメータからのパラメータ値が、リンクされたパラメータに送信されることを可能にし得るので、例えば、1つの制御モジュールの機能ブロックの出力が別の制御モジュールにおける入力として使用され得る。
【0054】
もちろん、これらのリンクは単なる例であり、ユーザは、必要に応じて様々な制御モジュールのインターフェースパラメータ間の様々な異なるリンクを指定することができる。加えて、いくつかの実施例では、1つの制御モジュールからの所与の出力インターフェースパラメータは、様々な他の制御モジュールの複数の入力インターフェースパラメータにリンクされ得るが、逆もまた同様である。さらに、いくつかの例では、制御モジュールからの出力インターフェースパラメータは、(例えば、他の制御モジュールに加えて)他の外部アプリケーションにリンクされ得る。例えば、出力インターフェースパラメータは、表示アプリケーションが、パラメータ値をユーザ(例えば、オペレータ)に表示するために、パラメータ値へのアクセスを有するように、表示アプリケーションにリンクされ得る。加えて、いくつかの例では、制御モジュールからの入力インターフェースパラメータは、フィールドデバイスによってもたらされた測定値、又はプロセス制御プラント内のフィールドデバイスの状態の指示など、他の外部ソースにリンクされ得る。
【0055】
本明細書で説明されるプロセス制御システムにおいて制御モジュールを構成するためのシステム及び方法は、1つ以上のコンピュータアプリケーション、モジュール又はプログラムとして実装されることができ、任意の所望のプロセスプラント環境内の1つ以上のコンピュータプロセッサデバイスで実行できることが理解されよう。本明細書に記載のアプリケーション、ルーチン、及びモジュールは、好ましくは、例えば、サーバ、作業ステーション、ハンドヘルドデバイス又は他のコンピュータに記憶されたソフトウェアにおいて実施されるが、これらのルーチンは、所望される場合、代替的又は追加的に、ハードウェア、ファームウェア、アプリケーション固有の集積回路、プログラマブル論理回路などにおいて実施されてもよい。ソフトウェアで実装される場合、ルーチン又はアプリケーションは、磁気ディスク、レーザーディスク(登録商標)、EPROM又はEEPROM、ソリッドステート又は他の記憶媒体、コンピュータ、ハンドヘルドデバイス、コントローラ、フィールドデバイスのRAM又はROMなどの任意のコンピュータ可読メモリに記憶することができる。同様に、このソフトウェアは、例えば、電話回線、インターネットなどの通信チャネルを介して、コンピュータ可読ディスクなどの可搬型媒体上を含む、任意の既知の又は所望の配信方法を介してユーザ又はデバイスに配信することができる。
【0056】
したがって、本発明は具体的な例に関して記載されてきたが、これらの例は例解的に過ぎず、本発明の限定であることを意図せず、変更、追加、又は削除が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示される実施形態に対して行われ得ることが当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5
【外国語明細書】