(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160197
(43)【公開日】2024-11-13
(54)【発明の名称】通信装置、ネットワークノード及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 4/029 20180101AFI20241106BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20241106BHJP
H04W 92/12 20090101ALI20241106BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20241106BHJP
【FI】
H04W4/029
H04W64/00 171
H04W92/12
H04W72/04 136
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162062
(22)【出願日】2021-09-30
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【弁理士】
【氏名又は名称】東田 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100203873
【弁理士】
【氏名又は名称】浦部 弘章
(72)【発明者】
【氏名】山本 智之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀明
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA42
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ52
5K067JJ57
(57)【要約】
【課題】TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制することを可能にする。
【解決手段】本開示の一態様に係る通信装置(100)は、上記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得する情報取得部(131)と、上記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信する通信処理部(135)と、を備え、上記提供情報は、上記通信装置の移動経路に関する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置(100)であって、
前記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得する情報取得部(131)と、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信する通信処理部(135)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
通信装置。
【請求項2】
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報を含む
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信処理部は、前記経路情報への応答として、前記TAリストを含むメッセージを前記ネットワークから受信する
請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報に基づく前記TAリストを含む
請求項1~3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う制御部(133)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理により前記TAリストを取得する
請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記通信処理部は、前記経路情報を含むメッセージをTAリスト変換処理を行う処理機能(400)へ送信し、前記TAリストを含むメッセージを前記処理機能から受信する
請求項4又は5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記処理機能は、AI(Artificial Intelligence)を用いて前記TAリスト変換処理を行う機能を含む
請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記ネットワークは、コアネットワーク(30)を含む
請求項1~7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記コアネットワークは、ネットワークノード(300)を含み、
前記提供情報を含むメッセージは、NAS(Non Access Stratum)メッセージを含む
請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記ネットワークは、無線アクセスネットワークを含む
請求項1~9のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
前記無線アクセスネットワークは、基地局(200)を含み、
前記提供情報を含むメッセージは、RRC(Radio Resource Control)メッセージを含む
請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信する通信処理部(335)と、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得する情報取得部(331)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
ネットワークノード(300)。
【請求項13】
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報を含み、
前記情報取得部は、前記経路情報に基づく前記TAリストを取得し、
前記通信処理部は、前記TAリストを含むメッセージを前記通信装置へ送信する
請求項12に記載のネットワークノード。
【請求項14】
通信装置(100)により行われる方法であって、
前記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【請求項15】
ネットワークノード(300)により行われる方法であって、
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信装置、ネットワークノード及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)のRelease 15では、LTE(Long Term Evolution)のワークアイテムとして、ユーザ機器(user equipment:UE)としてのUAV(Unmanned Aerial Vehicle)向けのいくつかの機能が議論され、仕様化されている(非特許文献1)。
【0003】
仕様化された機能の1つとしてFlight Path機能がある。Flight Path機能では、ネットワークからの要求に応じてUAVの飛行経路(flight path)がUAVからネットワークへ報告される。これにより、ネットワーク側におけるUAVの移動計画に基づいたハンドオーバ又はビームフォーミング等の制御に役立てることが想定されている(非特許文献2)。
【0004】
NR(New Radio)においてはFlight Path機能はまだ規定されていないが、Release 18のワークアイテムの提案の中でFlight Path機能の活用について言及されている(非特許文献3~5)。
【0005】
また、UEの位置を示す情報として管理されるTA(Tracking Area)がTSにおいて定義されている。TAは、1つ又は複数のセルで構成される。UEは、UEについて設定された1つ又は複数の当該TAを示すTAリストをネットワークから受信する。具体的には、UEは、ネットワークへRegistrationRequestメッセージを送信することにより、上記TAリストを含むRegistrationAcceptメッセージをネットワークから受信する。UEは、受信されたTAリストが示すTAに対応するセル内に位置する場合、位置情報の更新手続きであるTAU(Tracking Area Update) Procedureを実行しない。しかし、受信されたTAリストが示すTA以外のTAに対応するセルに位置する場合、UEは、TAU Procedureをネットワークに対して実行する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 36.331 V15.14.0 (2021-06), “3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); protocol specification (Release 15)”
【非特許文献2】3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #101bis Sanya, China, 16 - 20 Apr 2018, R2-1805125, Huawei, HiSilicon, CMCC, Fraunhofer, Nokia, Nokia Shanghai Bell, Lenovo, Motorola Mobility, InterDigital, KDDI, "Discussion on flight path information"
【非特許文献3】3GPP TSG RAN - RAN-Rel-18 workshop, Online, 2021-06-28 - 2021-07-02, RWS-210190, Ericsson, "Motivation for Rel-18 UAV"
【非特許文献4】3GPP TSG RAN Rel-18 workshop, Electronic Meeting, June 28 - July 2, 2021, RWS-210254, Lenovo, Motorola Mobility, "Discussion on UAV Swarm Support in NR RAN for Rel-18"
【非特許文献5】3GPP TSG RAN Rel-18 workshop, Electronic Meeting, June 28- July 2, 2021, RWS-210474, ZTE, Sanechips, "Support of UAV for 5G Advanced"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明者の詳細な検討の結果、以下の課題が見出された。即ち、上述の従来技術では、TAリストの更新に係るシグナリングが増大するおそれがある。例えば、UEについて設定されたTAリストが当該UEの移動経路に適していない場合、当該TAリストが示すTA以外の場所に当該UEが移動しやすくなるおそれがある。この場合、上述のTAUが頻発するため、シグナリングが増大し得る。
【0008】
本開示の目的は、TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制することを可能にする通信装置、ネットワークノード及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る通信装置(100)は、上記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得する情報取得部(131)と、上記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信する通信処理部(135)と、を備え、上記提供情報は、上記通信装置の移動経路に関する。
【0010】
本開示の一態様に係るネットワークノード(300)は、通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを上記通信装置から受信する通信処理部(335)と、上記メッセージに含まれる上記提供情報を取得する情報取得部(331)と、を備え、上記提供情報は、上記通信装置の移動経路に関する。
【0011】
本開示の一態様に係る通信装置(100)により行われる方法は、上記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得することと、上記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信することと、を含み、上記提供情報は、上記通信装置の移動経路に関する。
【0012】
本開示の一態様に係るネットワークノード(300)により行われる方法は、通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを上記通信装置から受信することと、上記メッセージに含まれる上記提供情報を取得することと、を含み、上記提供情報は、上記通信装置の移動経路に関する。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制することが可能になる。なお、本開示により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るユーザ機器の移動経路に基づく通信制御の例を説明するための説明図である。
【
図3】本開示の実施形態に係るユーザ機器の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係るユーザ機器の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る基地局の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る基地局の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図7】本開示の実施形態に係るネットワークノードの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図8】本開示の実施形態に係るネットワークノードの概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図9】本開示の第1の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図10】従来のTAリストの設定例を説明するための説明図である。
【
図11】本開示の第1の実施形態に係るTAリストの設定例を説明するための説明図である。
【
図12】本開示の第1の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図13】本開示の第1の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの別の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図14】本開示の第2の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図15】本開示の第2の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0016】
説明は、以下の順序で行われる。
1.システムの構成
2.ユーザ機器の構成
3.基地局の構成
4.ネットワークノードの構成
5.処理ノードの構成
6.第1の実施形態
6-1.動作例
6-2.変形例
7.第2の実施形態
7-1.動作例
7-2.変形例
【0017】
<1.システムの構成>
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図1を参照すると、システム1は、ユーザ機器(通信装置)100、基地局200及びコアネットワーク30を含む。コアネットワーク30は、ネットワークノード300及び処理ノード400を含む。
【0018】
例えば、システム1は、3GPPの技術仕様(Technical Specification:TS)に準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム1は、5G又はNR(New Radio)のTSに準拠したシステムである。当然ながら、システム1は、この例に限定されない。システム1は、3GPPの他のTSに準拠したシステムであってもよい。一例として、システム1は、LTE、LTE-A(LTE Advanced)又は4GのTSに準拠したシステムであってもよく、基地局200は、eNB(evolved Node B)であってもよい。あるいは、基地局200は、ng-eNBであってもよい。別の例として、システム1は、3GのTSに準拠したシステムであってもよく、基地局200は、NodeBであってもよい。さらに別の例として、システム1は、次世代(例えば、6G)のTSに準拠したシステムであってもよい。あるいは、システム1は、移動体通信についての他の標準化団体のTSに準拠したシステムであってもよい。
【0019】
(1)UE100
UE100は、基地局と通信する。例えば、UE100は、基地局200のカバレッジエリア10内に位置する場合に、基地局200と通信する。
【0020】
例えば、UE100は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のプロトコルスタックを使用して基地局(例えば、基地局200)と通信する。例えば、当該プロトコルスタックは、RRC(Radio Resource Control)、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、及び、物理(Physical:PHY)レイヤのプロトコルを含む。あるいは、上記プロトコルスタックは、これらのプロトコルの全てを含まず、これらのプロトコルの一部を含んでもよい。
【0021】
また、UE100は、NAS(Non Access Stratum)プロトコルを用いてネットワークノード(例えば、ネットワークノード300)と通信する。例えば、UE100は、NASメッセージを基地局200へ送信する。NASメッセージは、基地局200からネットワークノード300へ送信される。
【0022】
とりわけ、UE100は、移動体に搭載される。例えば、移動体は、UAVのような航空機、又は自動運転車若しくはナビゲーション機能を有する手動運転車のような車両であり得る。当該移動体では、予め移動経路(moving path)が設定されることがある。UE100は、当該移動経路をネットワーク(即ち基地局200)へ報告することで、移動経路に基づく通信制御の恩恵を受けることができる。当該移動経路の報告は、例えばFlight Pathの仕組みによりサポートされてもよく、他の移動経路の報告の仕組みによりサポートされてもよい。
【0023】
図2の例を参照すると、例えば、UE100は、設定された移動経路を基地局200へ報告する。基地局200は、報告された移動経路から推定されるUE100の将来の位置に基づき、例えばハンドオーバ又はビームフォーミングのための処理を事前に行う。これにより、UE100が推定された位置に到達するタイミングで当該位置に適した通信制御を行うことが可能となる。
【0024】
また、UE100には、位置管理のためにTAリストが設定される。例えば、TAリストは、TAI(Tracking Area Identity)リストである。TAリストは、ネットワークノード300により設定される。UE100は、設定されたTAリストをネットワークノード300から受信する。UE100は、TAリストが示すTA内に位置する場合、TAU Procedure(以下、TAU)を実行しない。しかし、TAリストが示すTA以外のTAへ移動した場合、UE100は、TAUをネットワークノード300に対して実行する。TAUによりTAリストが更新され、UE100は、更新されたTAリストをネットワークノード300から受信する。
(2)基地局200
基地局200は、RANのノードであり、基地局200のカバレッジエリア10内に位置するUE(例えば、UE100)と通信する。
【0025】
例えば、基地局200は、上記プロトコルスタックを使用してUE(例えば、UE100)と通信する。
【0026】
また、基地局200は、コアネットワーク30内に位置するノード(例えば、ネットワークノード300、処理ノード400)と通信する。
【0027】
例えば、基地局200は、NGAP(NG Application Protocol)を用いてコアネットワーク30内に位置するノード(例えば、ネットワークノード300、処理ノード400)と通信する。
【0028】
例えば、基地局200は、gNBである。gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端(NR user plane and control plane protocol terminations towards the UE)を提供し、NGインターフェースを介して5GC(5G Core Network)に接続されるノードである。あるいは、基地局200は、en-gNBであってもよい。en-gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)においてセカンダリノードとして動作するノードである。
【0029】
基地局200は、複数のノードを含んでもよい。当該複数のノードは、上記プロトコルスタックに含まれる上位レイヤ(higher layer)をホストする第1のノードと、当該プロトコルスタックに含まれる下位レイヤ(lower layer)をホストする第2のノードとを含んでもよい。上記上位レイヤは、RRC、SDAP及びPDCPを含んでもよく、上記下位レイヤは、RLC、MAC、及びPHYレイヤを含んでもよい。上記第1のノードは、CU(central unit)であってもよく、上記第2のノードは、DU(Distributed Unit)であってもよい。なお、上記複数のノードは、PHYレイヤの下位の処理を行う第3のノードを含んでもよく、上記第2のノードは、PHYレイヤの上位の処理を行ってもよい。当該第3のノードは、RU(Radio Unit)であってもよい。
【0030】
あるいは、基地局200は、上記複数のノードのうちの1つであってもよく、上記複数のノードのうちの他のユニットと接続されていてもよい。
【0031】
基地局200は、IAB(Integrated Access and Backhaul)ドナー又はIABノードであってもよい。
【0032】
(3)ネットワークノード300
ネットワークノード300は、コアネットワーク30のネットワーク機能である。例えば、ネットワークノード300は、AMF(Access and Mobility Management Function)である。
【0033】
ネットワークノード300は、基地局(例えば、基地局200)を介してUE(例えば、UE100)と通信する。例えば、ネットワークノード300は、NGAPを用いて基地局200と通信する。また、ネットワークノード300は、NASプロトコルを用いてUE100と通信する。
【0034】
ネットワークノード300は、TAリストを設定する。具体的には、UE100からの要求に応じて、UE100の位置するセルに基づき1つ又は複数のTAで構成されるTAリストを設定する。ネットワークノード300は、設定されたTAリストをUE100へ送信する。また、ネットワークノード300は、TAUにおいて、TAリストを更新し、更新されたTAリストをUE100へ送信する。
【0035】
(4)処理ノード400
処理ノード400は、AI(Artificial Intelligence)を用いて処理を行うネットワーク機能である。また、当該AIは、ML(Machine Learning)により訓練され得る。3GPPのRelease 18では、通信システムにおいてAI又はMLを活用することが議論されている(例えば、TR 22.874参照)。処理ノード400は、当該AI又はMLの活用の一形態となり得る。例えば、処理ノード400は、サーバという形態で実装され得るが、処理ノード400の実装形態はこれに限定されない。
【0036】
例えば、処理ノード400は、
図1に示されるようにコアネットワーク30に配置される。なお、処理ノード400は、コアネットワーク以外に配置されてもよい。例えば、処理ノード400は、インターネット等の外部ネットワーク又は無線アクセスネットワークに配置されてもよい。
【0037】
処理ノード400は、UE(例えば、UE100)、基地局(例えば、基地局200)及びネットワークノード(例えば、ネットワークノード300)と通信する。処理ノード400の通信では、処理ノード400の配置に応じた通信方法が用いられてよい。例えば、処理ノード400がコアネットワークに配置される場合は、処理ノード400は、NGAPを用いて基地局200と通信してもよい。その場合、処理ノード400は、NASプロトコルを用いてUE100と通信してもよい。なお、上述の既存のプロトコルの代わりに又はそれと共に、処理ノード400の通信のために定義されたプロトコルが用いられてもよい。
【0038】
<2.ユーザ機器の構成>
図3及び
図4を参照して、本開示の実施形態に係るUE100の構成の例を説明する。
【0039】
(1)機能構成
まず、
図3を参照して、本開示の実施形態に係るUE100の機能構成の例を説明する。
図3を参照すると、UE100は、無線通信部110、記憶部120及び処理部130を備える。
【0040】
無線通信部110は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部110は、基地局からの信号を受信し、基地局への信号を送信する。例えば、無線通信部110は、他のUEからの信号を受信し、他のUEへの信号を送信する。
【0041】
記憶部120は、UE100のために様々な情報を記憶する。
【0042】
処理部130は、UE100の様々な機能を提供する。処理部130は、情報取得部131、制御部133及び通信処理部135を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部131、制御部133及び通信処理部135の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0043】
例えば、処理部130(通信処理部135)は、無線通信部110を介して基地局(例えば、基地局200)又は他のUEと通信する。また、処理部130(通信処理部135)は、基地局を介してコアネットワーク(例えば、ネットワークノード300)と通信する。
【0044】
(2)ハードウェア構成
次に、
図4を参照して、本開示の実施形態に係るUE100のハードウェア構成の例を説明する。
図4を参照すると、UE100は、アンテナ181、RF(radio frequency)回路183、プロセッサ185、メモリ187及びストレージ189を備える。
【0045】
アンテナ181は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ181は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ181は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ181は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0046】
RF回路183は、アンテナ181を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路183は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0047】
プロセッサ185は、アンテナ181及びRF回路183を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ185は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0048】
メモリ187は、プロセッサ185により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ187は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ187の全部又は一部は、プロセッサ185内に含まれていてもよい。
【0049】
ストレージ189は、様々な情報を記憶する。ストレージ189は、SSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disc Drive)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0050】
無線通信部110は、アンテナ181及びRF回路183により実装されてもよい。記憶部120は、ストレージ189により実装されてもよい。処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187により実装されてもよい。
【0051】
処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187を含むSoC(System on Chip)により実装されてもよい。当該SoCは、RF回路183を含んでもよく、無線通信部110も、当該SoCにより実装されてもよい。
【0052】
以上のハードウェア構成を考慮すると、UE100は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ187)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ185)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0053】
<3.基地局の構成>
図5及び
図6を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の構成の例を説明する。
【0054】
(1)機能構成
まず、
図5を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200の機能構成の例を説明する。
図5を参照すると、基地局200は、無線通信部210、ネットワーク通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0055】
無線通信部210は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部210は、UEからの信号を受信し、UEへの信号を送信する。
【0056】
ネットワーク通信部220は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0057】
記憶部230は、基地局200のために様々な情報を記憶する。
【0058】
処理部240は、基地局200の様々な機能を提供する。処理部240は、情報取得部241、第1通信処理部243及び第2通信処理部245を含む。なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部241、第1通信処理部243、第2通信処理部245の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0059】
例えば、処理部240(第1通信処理部243)は、無線通信部210を介してUE(例えば、UE100)と通信する。例えば、処理部240(第2通信処理部245)は、ネットワーク通信部220を介して他のノード(例えば、コアネットワーク30内のネットワークノード300、処理ノード400又は他の基地局)と通信する。
【0060】
(2)ハードウェア構成
次に、
図6を参照して、本開示の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成の例を説明する。
図6を参照すると、基地局200は、アンテナ281、RF回路283、ネットワークインターフェース285、プロセッサ287、メモリ289及びストレージ291を備える。
【0061】
アンテナ281は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ281は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ281は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ281は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0062】
RF回路283は、アンテナ281を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路283は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0063】
ネットワークインターフェース285は、例えばネットワークアダプタであり、ネットワークへ信号を送信し、ネットワークから信号を受信する。
【0064】
プロセッサ287は、アンテナ281及びRF回路283を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ287は、ネットワークインターフェース285を介して送受信される信号の処理も行う。プロセッサ287は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0065】
メモリ289は、プロセッサ287により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ289は、ROM、EPROM、EEPROM、RAM及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ289の全部又は一部は、プロセッサ287内に含まれていてもよい。
【0066】
ストレージ291は、様々な情報を記憶する。ストレージ291は、SSD及びHDDの少なくとも1つを含んでもよい。
【0067】
無線通信部210は、アンテナ281及びRF回路283により実装されてもよい。ネットワーク通信部220は、ネットワークインターフェース285により実装されてもよい。記憶部230は、ストレージ291により実装されてもよい。処理部240は、プロセッサ287及びメモリ289により実装されてもよい。
【0068】
処理部240の一部又は全部は、仮想化されていてもよい。換言すると、処理部240の一部又は全部は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、処理部240の一部又は全部は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(即ち、ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0069】
以上のハードウェア構成を考慮すると、基地局200は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ289)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ287)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部240の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部240の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0070】
<4.ネットワークノードの構成>
図7及び
図8を参照して、本開示の実施形態に係るネットワークノード300の構成の例を説明する。
【0071】
(1)機能構成
まず、
図7を参照して、本開示の実施形態に係るネットワークノード300の機能構成の例を説明する。
図7を参照すると、ネットワークノード300は、ネットワーク通信部310、記憶部320及び処理部330を備える。
【0072】
ネットワーク通信部310は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0073】
記憶部320は、ネットワークノード300のために様々な情報を記憶する。
【0074】
処理部330は、ネットワークノード300の様々な機能を提供する。処理部330は、情報取得部331、制御部333及び通信処理部335を含む。なお、処理部330は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部330は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部331、制御部333及び通信処理部335の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0075】
例えば、処理部330(通信処理部335)は、ネットワーク通信部310を介して基地局(例えば、基地局200)と通信する。例えば、処理部330(通信処理部335)は、ネットワーク通信部310を介して、基地局(例えば、基地局200)経由でUE(例えば、UE100)と通信する。
【0076】
(2)ハードウェア構成
次に、
図8を参照して、本開示の実施形態に係るネットワークノード300のハードウェア構成の例を説明する。
図8を参照すると、ネットワークノード300は、ネットワークインターフェース381、プロセッサ383、メモリ385及びストレージ387を備える。
【0077】
ネットワークインターフェース381は、例えばネットワークアダプタであり、ネットワークへ信号を送信し、ネットワークから信号を受信する。
【0078】
プロセッサ383は、ネットワークインターフェース381を介して送受信される信号の処理を行う。プロセッサ383は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。
【0079】
メモリ385は、プロセッサ383により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、その他の様々な情報を記憶する。メモリ385は、ROM、EPROM、EEPROM、RAM及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ385の全部又は一部は、プロセッサ383内に含まれていてもよい。
【0080】
ストレージ387は、様々な情報を記憶する。ストレージ387は、SSD及びHDDの少なくとも1つを含んでもよい。
【0081】
ネットワーク通信部310は、ネットワークインターフェース381により実装されてもよい。記憶部320は、ストレージ387により実装されてもよい。処理部330は、プロセッサ383及びメモリ385により実装されてもよい
【0082】
処理部330の一部又は全部は、仮想化されていてもよい。換言すると、処理部330の一部又は全部は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、処理部330の一部又は全部は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(即ち、ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0083】
以上のハードウェア構成を考慮すると、ネットワークノード300は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ385)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ383)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部330の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部330の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
<5.処理ノードの構成>
本開示の実施形態に係る処理ノード400の構成の例を説明する。なお、処理ノード400の機能構成及びハードウェア構成は、それぞれネットワークノード300の同じ名称の構成と実質的に同一であるため、図示及び詳細な説明を省略する。
【0084】
(1)機能構成
まず、本開示の実施形態に係る処理ノード400の機能構成の例を説明する。処理ノード400は、ネットワーク通信部410、記憶部420及び処理部430を備える。処理部430は、情報取得部431、制御部433及び通信処理部435を含む。
【0085】
(2)ハードウェア構成
次に、本開示の実施形態に係る処理ノード400のハードウェア構成の例を説明する。処理ノード400は、ネットワークインターフェース481、プロセッサ483、メモリ485及びストレージ487を備える。
【0086】
<6.第1の実施形態>
本開示の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、提供情報として経路情報がUE100から基地局200を経由してネットワークノード300へ送信される。また、ネットワークノード300から処理ノード400へ経路情報が提供され、処理ノード400により経路情報がTAリストに変換される。
【0087】
<6-1.動作例>
図9を参照して、本開示の第1の実施形態に係るUE100、基地局200、ネットワークノード300及び処理ノード400の動作及び関係する情報の例について説明する。
【0088】
(1)UE100の動作
UE100は、経路情報をネットワークノード300へ送信する。UE100は、当該経路情報への応答として、TAリストをネットワークノード300から受信する。以下、UE100の動作及び関係する情報について詳細に説明する。
【0089】
(1-1)経路情報の取得
UE100は、当該UE100についてのTAリストの設定に用いられる情報であって、UE100の移動経路に関する提供情報を取得する。例えば、提供情報は、UE100の移動経路を少なくとも示す経路情報である。
【0090】
具体的には、UE100(情報取得部131)は、経路情報を取得する。例えば、UE100は、アプリケーションから経路情報を取得する。換言すると、UE100のNASレイヤは、NASレイヤの上位レイヤ(例えば、アプリケーションレイヤ)から経路情報を取得する。例えば、当該移動経路は、予定されている(即ち計画された)移動経路である。また、当該アプリケーションは、ナビゲーションのアプリケーションであり得る。
【0091】
例えば、経路情報は、flightPathInfoReport又はこれに相当する情報であってよい。
【0092】
(1-2)経路情報の送信
UE100は、取得された経路情報をネットワークへ送信する。具体的には、UE100(通信処理部135)は、提供情報としての経路情報を含むメッセージをネットワークへ送信する。
【0093】
具体的には、メッセージの送信先であるネットワークは、コアネットワーク30内のネットワークノード300である。例えば、UE100は、経路情報を含むNASメッセージをネットワークノード300であるAMFへ送信する。当該NASメッセージは、基地局200を経由してネットワークノード300へ送信される。
【0094】
このように、UE及びネットワークノード間のシグナリングが利用されることにより、下位レイヤの動作を変えることなく、UE100からネットワークノード300へ経路情報を送信することができる。
【0095】
例えば、経路情報を含むNASメッセージは、RegistrationRequestメッセージ又はServiceRequestメッセージであってよい。
【0096】
これにより、既存のUE及びネットワーク間のシグナリングを利用してTAリストの設定に用いられる提供情報としての経路情報を、TAリストを設定するネットワークノード300へ送信することができる。このため、新たなシグナリングの追加を防止できる。
【0097】
なお、経路情報を含むNASメッセージは、追加的に定義されるNASメッセージであって、経路情報の送信のためのNASメッセージであってもよい。この場合、既存のNASメッセージを変更することなく、経路情報をネットワークノード300へ送信することができる。
【0098】
(1-3)TAリストの受信
UE100は、提供情報の送信後に、TAリストを含むメッセージをネットワークから受信する。具体的には、UE100(通信処理部135)は、提供情報としての経路情報への応答として、TAリストを含むメッセージをネットワークから受信する。当該TAリストは、経路情報に基づく。
【0099】
例えば、UE100は、経路情報を含むNASメッセージへの応答として、UE100に設定されたTAリストを含むNASメッセージを基地局200経由でネットワークノード300であるAMFから受信する。
【0100】
このように、UE及びネットワークノード間のシグナリングが利用されることにより、下位レイヤの動作を変えることなく、ネットワークノード300からUE100へTAリストを送信することができる。
【0101】
例えば、TAリストを含むNASメッセージは、RegistrationRequestメッセージへの応答となるRegistrationAcceptメッセージ又はServiceRequestメッセージへの応答となるServiceAcceptメッセージであってよい。
【0102】
これにより、既存のUE及びネットワーク間のシグナリング及び応答の仕組みを利用してTAリストをネットワークから受信することができる。このため、新たなシグナリングの追加を防止できる。
【0103】
なお、TAリストを含むメッセージは、追加的に定義されるメッセージであって、TAリストの送信のためのメッセージであってもよい。この場合、既存のメッセージを変更することなく、TAリストをネットワークから受信することができる。
【0104】
(2)基地局200の動作
基地局200は、UE100から受信した経路情報をネットワークノード300へ転送する。また、基地局200は、ネットワークノード300から受信したTAリストをUE100へ転送する。以下、基地局200の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0105】
(2-1)経路情報の転送
基地局200は、UE100から受信した経路情報をネットワークノード300へ転送する。具体的には、基地局200(第1通信処理部243)は、提供情報としての経路情報を含むメッセージをUE100から受信する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該経路情報を含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0106】
例えば、基地局200(第1通信処理部243)は、提供情報としての経路情報を含むNASメッセージをUE100から受信する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該NASメッセージをネットワークノード300であるAMFへ送信する。
【0107】
(2-2)TAリストの転送
基地局200は、ネットワークノード300から受信したTAリストをUE100へ転送する。具体的には、基地局200(第2通信処理部245)は、TAリストを含むメッセージをネットワークノード300から受信する。基地局200(第1通信処理部243)は、当該TAリストを含むメッセージをUE100へ送信する。
【0108】
例えば、基地局200(第2通信処理部245)は、TAリストを含むNASメッセージをネットワークノード300であるAMFから受信する。基地局200(第1通信処理部243)は、当該NASメッセージをUE100へ送信する。
【0109】
(3)ネットワークノード300の動作
ネットワークノード300は、経路情報をUE100から受信する。ネットワークノード300は、当該経路情報に基づきTAリストを取得する。ネットワークノード300は、当該TAリストをUE100へ送信する。以下、ネットワークノード300の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100又は基地局200の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0110】
(3-1)経路情報の受信
ネットワークノード300は、経路情報を基地局200経由でUE100から受信する。具体的には、ネットワークノード300(通信処理部335)は、提供情報としての経路情報を含むメッセージをUE100から受信する。ネットワークノード300(情報取得部331)は、当該メッセージに含まれる経路情報を取得する。
【0111】
例えば、ネットワークノード300は、経路情報を含むNASメッセージを基地局200経由でUE100から受信する。ネットワークノード300は、受信されたNASメッセージに含まれる経路情報を取得する。例えば、ネットワークノード300は、経路情報を含むRegistrationRequestメッセージ又はServiceRequestメッセージを受信する。
【0112】
(3-2)TAリストの取得
ネットワークノード300は、経路情報に基づくTAリストを取得する。具体的には、ネットワークノード300(通信処理部335)は、経路情報を含むメッセージをTAリスト変換処理を行う処理機能へ送信し、当該TAリストを含むメッセージを当該処理機能から受信する。ネットワークノード300(情報取得部331)は、当該処理機能から受信されたメッセージに含まれるTAリストを取得する。当該処理機能は、例えば処理ノード400である。
【0113】
例えば、ネットワークノード300は、UE100から受信された経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信し、当該経路情報に基づき得られたTAリストを含むメッセージを処理ノード400から受信する。なお、ネットワークノード300と処理ノード400との間の通信に用いられるプロトコル及びメッセージは、既存のプロトコル及びメッセージであってもよく、新たに定義されてもよい。
【0114】
このように、ネットワークノード300は、処理ノード400を利用して経路情報に基づくTAリストを取得する。これにより、ネットワークノード300にて経路情報からTAリストを計算する場合に比べて、ネットワークノード300における演算コストを低減することができる。また、TAリスト変換処理を処理ノード400にて行うことにより、AMF等の他の様々な処理を行うネットワークノード300でTAリスト変換処理を行う場合よりも多くの計算リソースをTAリスト変換処理に用いることができる。そのため、計算結果の精度(accuracy)を向上させることができる。
【0115】
(3-3)TAリストの送信
ネットワークノード300は、TAリストをUE100へ送信する。具体的には、ネットワークノード300(通信処理部335)は、取得されたTAリストを含むメッセージをUE100へ送信する。
【0116】
例えば、ネットワークノード300は、TAリストを含むNASメッセージを基地局200経由でUE100へ送信する。例えば、受信された経路情報を含むNASメッセージがRegistrationRequestメッセージである場合は、ネットワークノード300は、TAリストを含むRegistrationAcceptメッセージをUE100へ送信する。また、受信された経路情報を含むNASメッセージがServiceRequestメッセージである場合は、ネットワークノード300は、TAリストを含むServiceAcceptメッセージをUE100へ送信する。
【0117】
(4)処理ノード400の動作
処理ノード400は、ネットワークノード300から受信した経路情報をTAリストに変換する。処理ノード400は、変換されたTAリストをネットワークノード300へ送信する。以下、処理ノード400の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、ネットワークノード300の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0118】
(4-1)経路情報の受信
処理ノード400は、経路情報をネットワークノード300から受信する。具体的には、処理ノード400(通信処理部435)は、経路情報を含むメッセージをネットワークノード300から受信する。処理ノード400(情報取得部431)は、当該メッセージに含まれる経路情報を取得する。
【0119】
(4-2)TAリスト変換処理
処理ノード400は、経路情報に基づきTAリストを取得する。具体的には、処理ノード400(情報取得部431)は、経路情報に基づくTAリスト変換処理によりTAリストを取得する。処理ノード400は、AIを用いてTAリスト変換処理を行う。
【0120】
例えば、処理ノード400は、受信された経路情報をTAリスト変換処理を行うAIに入力し、当該AIが出力するTAリストを取得する。当該AIは、計算モデルである。なお、当該AIは、当該経路情報を用いてMLにより訓練されてもよい。この場合、当該AIは、訓練されたMLモデルである。
【0121】
このように、AIを用いてTAリスト変換処理が行われることにより、TAリスト変換処理の演算コスト及び演算時間が低減されることを期待できる。また、当該AIがMLにより訓練されることにより、演算コスト及び演算時間の低減並びに処理結果の精度の向上を期待できる。
【0122】
(4-3)TAリストの送信
処理ノード400は、TAリストをネットワークノード300へ送信する。具体的には、処理ノード400(通信処理部435)は、TAリスト変換処理により取得されたTAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0123】
なお、上記TAリストを含むメッセージは、ネットワークノード300から受信される経路情報を含むメッセージの応答メッセージであってもよい。
【0124】
(5)処理の流れ
図9を参照して、本開示の第1の実施形態に係る処理の例を説明する。
【0125】
UE100は、経路情報を含むNASメッセージを基地局200経由でネットワークノード300へ送信する(S510)。例えば、UE100は、経路情報を含むNASメッセージを基地局200へ送信する。基地局200は、当該NASメッセージをネットワークノード300へ転送する。
【0126】
ネットワークノード300は、経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する(S520)。例えば、ネットワークノード300は、UE100から受信されたNASメッセージに含まれる経路情報を処理ノード400へ送信する。
【0127】
処理ノード400は、TAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する(S530)。例えば、処理ノード400は、ネットワークノード300から受信された経路情報をAI(例えば、機械学習モデル)に入力することによりTAリストを取得する。処理ノード400は、取得されたTAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0128】
ネットワークノード300は、TAリストを含むメッセージを基地局200経由でUE100へ送信する(S540)。例えば、ネットワークノード300は、処理ノード400から受信されたメッセージに含まれるTAリストを含むNASメッセージを基地局200へ送信する。基地局200は、当該NASメッセージをUE100へ転送する。
【0129】
(6)効果
このように、本開示の第1の実施形態によれば、UE100についてのTAリストの設定に用いられる情報であって、UE100の移動経路に関する提供情報を含むメッセージがUE100からネットワークへ送信される。これにより、UE100の移動経路を考慮した当該UE100についてのTAリストをネットワーク側で設定することができる。具体的には、UE100がTAリストの示すTA外に移動する可能性を低下させることができる。そのため、TAリストの更新の発生が抑制される。したがって、TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制することが可能となる。ひいては、無線リソース及び電力の消費を抑制することができる。
【0130】
また、上記提供情報は、経路情報を含む。これにより、TAリストを設定するネットワーク側で移動経路に適したTAリストを生成することができる。例えば、UE100よりも計算リソースが豊富なネットワークにおいてTAリストを生成することにより、UE100においてTAリストを生成する場合と比べて、生成時間の短縮及び生成結果の精度の向上を期待できる。
【0131】
さらに、
図10及び
図11を参照して、TAリストの設定について従来技術と本開示の第1の実施形態との比較し、本開示の第1の実施形態による効果を説明する。
【0132】
まず、
図10を参照して、従来のTAリストの設定について説明する。TAは、1つ又は複数のセルで構成され、複数のTAで構成されるTAリストが設定される。例えば、
図10に示されるように、TA1~TA6が設定され、TA1及びTA2からなるTAリストA、TA3及びT4からなるTAリストB、並びにTA5及びTA6からなるTAリストCが設定される。
【0133】
従来では、TAリストの設定においてUE100の移動経路は考慮されない。そのため、TA2に位置するUE100には、TAリストAが設定される。しかし、UE100が
図10に示される矢印のような経路で移動すると、UE100はTA2からTA3へ移動することになる。TA2とTA3とでは属するTAリストが異なるため、TAUが発生する。同様に、TA3からTA5への移動によってもTAUが発生する。したがって、TAUが頻発することになる。即ち、TAリストの更新に係るシグナリングが増大する。
【0134】
次に、
図11を参照して、本開示の第1の実施形態に係るTAリストの設定について説明する。例えば、
図10と同様にTA1~TA6が設定される。しかし、本開示の第1の実施形態では、
図11に示されるように、UE100の移動経路が考慮されることにより、TA1からなるTAリストA、TA2、TA3及びT5からなるTAリストB、並びにTA4及びTA6からなるTAリストCが設定される。
【0135】
TA2に位置するUE100には、TAリストBが設定される。そのため、UE100が
図11に示される矢印のような経路で移動しても、UE100はTAリストBが示すTA3及びT5を通過することになる。このように、UE100はTAリストB外のTAへ移動しないため、TAUが発生しない。したがって、本開示の第1の実施形態によれば、TAUの発生を抑制できる。即ち、TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制できる。
【0136】
<6-2.変形例>
図12及び
図13を参照して、本開示の第1の実施形態に係る第1~第3の変形例を説明する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。
【0137】
(1)第1の変形例:ネットワークノードでTAリスト変換
上述した本開示の第1の実施形態では、処理ノード400がTAリスト変換処理を行う。しかし、本開示の第1の実施形態に係るTA変換処理の主体は、この例に限定されない。
【0138】
本開示の第1の実施形態の第1の変形例として、ネットワークノード300がTAリスト変換処理を行ってもよい。
【0139】
具体的には、ネットワークノード300(制御部333)は、経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う。ネットワークノード300(情報取得部331)は、当該TAリスト変換処理によりTAリストを取得する。例えば、ネットワークノード300は、経路情報をUE100から受信すると、当該経路情報に基づきTAリスト変換処理を行う。当該TAリスト変換処理により経路情報に基づくTAリストが取得される。なお、TAリスト変換処理には、ネットワークノード300が保持するAIが用いられてもよい。
【0140】
例えば、
図9に示される破線で囲まれているS520及びS530の処理の代わりに、ネットワークノード300においてTAリスト変換処理が行われる。
【0141】
なお、後述する第2の変形例においてもネットワークノード300においてTAリスト変換処理が行われてよい。例えば、
図12及び
図13に示される破線で囲まれているS630及びS640並びにS750及びS760の処理の代わりに、ネットワークノード300においてTAリスト変換処理が行われてよい。
【0142】
このように、本開示の第1の実施形態の第1の変形例によれば、処理ノード400との通信なしで、ネットワークノード300は経路情報に基づくTAリストを取得することができる。したがって、シグナリングを低減することができる。即ち、シグナリングに係る通信リソース及び電力消費を低減できる。
【0143】
(2)第2の変形例:RRC及びNGAPで経路情報及びTAリストを送信
上述した本開示の第1の実施形態では、NASプロトコルを用いて経路情報及びTAリストが送信される。しかし、本開示の第1の実施形態に係る経路情報及びTAリストの送信に用いられる通信プロトコルは、この例に限定されない。
【0144】
本開示の第1の実施形態の第2の変形例として、RRCプロトコル及びNGAPが経路情報及びTAリストの送信のために用いられてもよい。
【0145】
(2-1)経路情報の送信
具体的には、経路情報を含むRRCメッセージがUE100からRANの基地局200へ送信され、当該経路情報を含むNGAPメッセージが基地局200からネットワークノード300へ送信される。
【0146】
例えば、UE100(通信処理部135)は、経路情報を含むRRCメッセージを基地局200へ送信する。基地局200(第1通信処理部243)は、当該RRCメッセージをUE100から受信する。基地局200(情報取得部241)は、当該RRCメッセージから当該経路情報を取得する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該経路情報を含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0147】
例えば、経路情報を含むRRCメッセージは、UEInformationResponseメッセージ又はUEAssistanceInformationメッセージであってよい。
【0148】
これにより、既存のUE及び基地局間のシグナリング並びに既存の基地局及びネットワークノード間のシグナリングを利用して提供情報としての経路情報をUE100からネットワークノード300へ送信することができる。このため、新たなシグナリングの追加を防止できる。
【0149】
なお、経路情報を含むRRCメッセージは、追加的に定義されるRRCメッセージであって、経路情報の送信のためのRRCメッセージであってもよい。この場合、既存のRRCメッセージを変更することなく、経路情報を基地局200へ送信することができる。
【0150】
(2-2)TAリストの送信
また、TAリストを含むNGAPメッセージがネットワークノード300から基地局200へ送信され、当該TAリストを含むRRCメッセージが基地局200からUE100へ送信される。
【0151】
例えば、ネットワークノード300(通信処理部335)は、TAリストを含むNGAPメッセージを基地局200へ送信する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該NGAPメッセージをネットワークノード300から受信する。基地局200(情報取得部241)は、当該NGAPメッセージからTAリストを取得する。基地局200(第1通信処理部243)は、当該TAリストを含むRRCメッセージをUE100へ送信する。
【0152】
例えば、TAリストを含むRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージであってよい。また、利用可能な場合は、当該TAリストを含むRRCメッセージは、RRCSetup、RRCReestablishment、又はRRCResume等のRRCメッセージであってもよい。
【0153】
これにより、既存のUE及び基地局間のシグナリング並びに既存の基地局及びネットワークノード間のシグナリングを利用してTAリストをネットワークノード300からUE100へ送信することができる。このため、新たなシグナリングの追加を防止できる。
【0154】
(2-3)処理の流れ
図12を参照して、本開示の第1の実施形態の第2の変形例に係る処理の例を説明する。なお、
図9と実質的に同一である処理について説明を省略する。
【0155】
UE100は、経路情報を含むRRCメッセージを基地局200へ送信する(S610)。例えば、UE100は、経路情報を含むUEInformationResponseメッセージ又はUEAssistanceInformationメッセージを基地局200へ送信する。
【0156】
基地局200は、経路情報を含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する(S620)。例えば、基地局200は、UE100から受信された経路情報を含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0157】
ネットワークノード300は、経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する(S630)。処理ノード400は、TAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する(S640)。
【0158】
ネットワークノード300は、TAリストを含むNGAPメッセージを基地局200へ送信する(S650)。例えば、ネットワークノード300は、処理ノード400から受信されたTAリストを含むNGAPメッセージを基地局200へ送信する。
【0159】
基地局200は、TAリストを含むRCCメッセージをUE100へ送信する(S660)。例えば、基地局200は、ネットワークノード300から受信されたTAリストを含むRRCReconfigurationメッセージをUE100へ送信する。なお、RRCSetup、RRCReestablishment、又はRRCResume等の手続きが発生したタイミングで各手続きに応じたダウンリンクのRRCメッセージを用いてTAリストがUE100へ送信されてもよい。
【0160】
また、経路情報を含むRRCメッセージがUEInformationResponseメッセージである場合は、既存のRelease 15のFlight Pathの仕組みが利用されてもよい。
図13を参照して、既存のFlight Pathの仕組みが利用される場合の処理の例を説明する。なお、
図9及び
図12と実質的に同一である処理について説明を省略する。
【0161】
UE100は、経路情報の利用可能性を示す情報を含むRRCメッセージを基地局200へ送信する(S710)。例えば、UE100は、flightPathInfoAvailable又はこれに相当する情報を含むRRCメッセージを基地局200へ送信する。例えば、当該RRCメッセージは、基地局からのRRCメッセージへの応答としてのRRCメッセージ(例えば、RRCSetupComp、RRCReestablishmentComp、RRCResumeComp、RRCReconfigurationComp)であってよい。
【0162】
基地局200は、経路要求情報を含むRRCメッセージをUE100へ送信する(S720)。例えば、基地局200は、受信されたRRCメッセージに経路情報の利用可能性を示す情報が含まれる場合、flightPathInfoReq又はこれに相当する経路要求情報を含むUEInformationRequestメッセージをUE100へ送信する。
【0163】
UE100は、経路情報を含むRRCメッセージを基地局200へ送信する(S730)。例えば、UE100は、受信したUEInformationRequestメッセージに経路要求情報が含まれる場合、flightPathInfoReport又はこれに相当する経路情報を含むUEInformationResponseメッセージを基地局200へ送信する。
【0164】
なお、S740以降の処理は、
図12のS620以降の処理と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0165】
このように、本開示の第1の実施形態の第2の変形例によれば、UE及びネットワークノード間で通信が直接的に確立されていなくても、UE100からネットワークノード300へ提供情報としての経路情報を送信し、又はネットワークノード300からUE100へTAリストを送信することができる。
【0166】
(3)第3の変形例:ネットワークノードから処理ノードへ中間情報を送信
上述した本開示の第1の実施形態では、経路情報がネットワークノード300から処理ノード400へ送信される。しかし、本開示の第1の実施形態に係る処理ノード400へ送信される情報は、この例に限定されない。
【0167】
本開示の第1の実施形態の第3の変形例として、経路情報の加工により得られる中間情報(換言すると中間生成物)がネットワークノード300から処理ノード400へ送信されてもよい。
【0168】
具体的には、ネットワークノード300(制御部333)は、経路情報に基づくTAリスト変換処理の一部を行う。ネットワークノード300(情報取得部331)は、当該TAリスト変換処理の一部により中間情報を取得する。ネットワークノード300(通信処理部335)は、当該中間情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する。
【0169】
また、処理ノード400(通信処理部435)は、上記中間情報を含むメッセージをネットワークノード300から受信する。処理ノード400(制御部433)は、当該中間情報に基づくTAリスト変換処理の残りを行う。処理ノード400(情報取得部431)は、当該TAリスト変換処理の残りによりTAリストを取得する。処理ノード400(通信処理部435)は、当該TAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0170】
例えば、中間情報は、TAリスト変換処理の一部を行うAIの出力であってよい。当該AIは、TAリスト変換処理を行うAIの一部であってもよい。また、当該AIは、処理ノード400又は他のノードからネットワークノード300へ送信されてもよい。
【0171】
このように、本開示の第1の実施形態の第3の変形例によれば、TAリスト変換処理の一部がネットワークノード300で行われることにより、処理ノード400の演算コスト又は処理負荷を低減することができる。換言すると、ネットワークノード300及び処理ノード400で当該処理の演算コスト又は処理負荷を分散させることができる。
【0172】
なお、中間情報を処理ノード400へ送信するか否かが選択されてもよい。具体的には、ネットワークノード300は、処理ノード400の処理負荷の状況に応じて中間情報を送信するか経路情報を送信するかを選択する。例えば、ネットワークノード300は、処理ノード400の処理負荷が高い場合は、中間情報を送信し、そうでない場合は、経路情報を送信する。また、ネットワークノード300の処理負荷の状況に応じて中間情報を送信するか経路情報を送信するかが選択されてもよい。例えば、ネットワークノード300の処理負荷が高い場合は、中間情報が送信され、そうでない場合は、経路情報が送信される。
【0173】
<7.第2の実施形態>
続いて、本開示の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、提供情報としてTAリストがUE100から基地局200を経由してネットワークノード300へ送信される。また、UE100から処理ノード400へ経路情報が提供され、処理ノード400により経路情報がTAリストに変換される。
【0174】
<7-1.動作例>
図14を参照して、本開示の第2の実施形態に係るUE100、基地局200、ネットワークノード300及び処理ノード400の動作及び関係する情報の例について説明する。なお、第1の実施形態における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0175】
(1)UE100の動作
UE100は、TAリストをネットワークノード300へ送信する。以下、UE100の動作及び関係する情報について詳細に説明する。
【0176】
(1-1)TAリストの取得
UE100は、提供情報としてTAリストを取得する。具体的には、UE100(情報取得部131)は、経路情報に基づくTAリストを取得する。
【0177】
より具体的には、UE100(通信処理部135)は、経路情報が取得されると、当該経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する。UE100(通信処理部135)は、TAリストを含むメッセージを処理ノード400から受信する。
【0178】
例えば、UE100は、アプリケーション等の上位レイヤから経路情報が取得されると、当該経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する。UE100は、当該経路情報に基づくTAリストを含むメッセージを処理ノード400から受信する。なお、UE100と処理ノード400との間の通信に用いられるプロトコル及びメッセージは、既存のプロトコル及びメッセージであってもよく、新たに定義されてもよい。
【0179】
このように、UE100は処理ノード400を利用して経路情報に基づくTAリストを取得する。これにより、UE100にて経路情報からTAリストを計算する場合に比べてUE100における演算コストを低減することができる。また、TAリスト変換処理を処理ノード400にて行うことにより、計算リソースが豊富ではないUE100でTAリスト変換処理を行う場合よりも、計算結果の精度(accuracy)を向上させることができる。また、保持電力が限られるUE100の電力消費を低減することができる。
【0180】
(1-2)TAリストの送信
UE100は、TAリストをネットワークノード300へ送信する。具体的には、UE100(通信処理部135)は、提供情報としてのTAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0181】
例えば、UE100は、経路情報に基づくTAリストを含むNASメッセージをネットワークノード300であるAMFへ送信する。当該NASメッセージは、基地局200を経由してネットワークノード300へ送信される。
【0182】
例えば、TAリストを含むNASメッセージは、RegistrationRequestメッセージ又はServiceRequestメッセージであってよい。
【0183】
なお、TAリストを含むNASメッセージは、追加的に定義されるNASメッセージであって、TAリストの送信のためのNASメッセージであってもよい。この場合、既存のNASメッセージを変更することなく、TAリストをネットワークノード300へ送信することができる。
【0184】
(2)基地局200の動作
基地局200は、UE100から受信したTAリストをネットワークノード300へ転送する。以下、基地局200の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0185】
(2-1)TAリストの転送
基地局200は、UE100から受信したTAリストをネットワークノード300へ転送する。具体的には、基地局200(第1通信処理部243)は、提供情報としてのTAリストを含むメッセージをUE100から受信する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該TAリストを含むメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0186】
例えば、基地局200(第1通信処理部243)は、TAリストを含むNASメッセージをUE100から受信する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該NASメッセージをネットワークノード300であるAMFへ送信する。
【0187】
(3)ネットワークノード300の動作
ネットワークノード300は、TAリストをUE100から受信し、当該TAリストを設定する。以下、ネットワークノード300の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100又は基地局200の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0188】
(3-1)TAリストの受信
ネットワークノード300は、TAリストを基地局200経由でUE100から受信する。具体的には、ネットワークノード300(通信処理部335)は、提供情報としてのTAリストを含むメッセージをUE100から受信する。ネットワークノード300(情報取得部331)は、当該メッセージに含まれるTAリストを取得する。
【0189】
例えば、ネットワークノード300は、TAリストを含むNASメッセージを基地局200経由でUE100から受信する。ネットワークノード300は、受信されたNASメッセージに含まれるTAリストを取得する。例えば、ネットワークノード300は、TAリストを含むRegistrationRequestメッセージ又はServiceRequestメッセージを受信する。
【0190】
ネットワークノード300は、受信されたTAリストをUE100について設定する。なお、既にUE100にTAリストが設定されている場合は、受信されたTAリストで設定されているTAリストが更新される。
【0191】
(4)処理ノード400の動作
処理ノード400は、UE100から受信した経路情報をTAリストに変換する。処理ノード400は、変換されたTAリストをUE100へ送信する。以下、処理ノード400の動作及び関係する情報について詳細に説明する。なお、UE100の動作における説明と実質的に同一である内容については詳細な説明を省略する。
【0192】
(4-1)経路情報の受信
処理ノード400は、経路情報をUE100から受信する。具体的には、処理ノード400(通信処理部435)は、経路情報を含むメッセージをUE100から受信する。処理ノード400(情報取得部431)は、当該メッセージに含まれる経路情報を取得する。
【0193】
(4-2)TAリスト変換処理
処理ノード400は、経路情報に基づきTAリストを取得する。なお、TAリスト変換処理は、第1の実施形態の処理と実質的に同一であるため詳細な説明を省略する。
【0194】
(4-3)TAリストの送信
処理ノード400は、TAリストをUE100へ送信する。具体的には、処理ノード400(通信処理部435)は、TAリスト変換処理により取得されたTAリストを含むメッセージをUE100へ送信する。
【0195】
なお、上記TAリストを含むメッセージは、UE100から受信される経路情報を含むメッセージの応答メッセージであってもよい。
【0196】
(5)処理の流れ
図14を参照して、本開示の第2の実施形態に係る処理の例を説明する。
【0197】
UE100は、経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する(S810)。例えば、UE100は、経路情報を含むメッセージを基地局200経由で処理ノード400へ送信する。なお、UE100及び基地局200間のメッセージは、RRCメッセージであってもよい。
【0198】
処理ノード400は、TAリストを含むメッセージをUE100へ送信する(S820)。例えば、処理ノード400は、UE100から受信された経路情報をAI(例えば、機械学習モデル)に入力することによりTAリストを取得する。処理ノード400は、取得されたTAリストを含むメッセージを基地局200経由でUE100へ送信する。
【0199】
UE100は、TAリストを含むメッセージを基地局200経由でネットワークノード300へ送信する(S830)。例えば、UE100は、処理ノード400から受信されたメッセージに含まれるTAリストを含むNASメッセージを基地局200へ送信する。基地局200は、当該NASメッセージをネットワークノード300へ転送する。
【0200】
(6)効果
このように、本開示の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、TAリストの更新に係るシグナリングの増大を抑制することが可能となる。ひいては、無線リソース及び電力の消費を抑制することができる。なお、第1の実施形態と同様に、
図11を参照して説明したような効果が生じる。
【0201】
また、上記提供情報は、経路情報に基づくTAリストを含む。これにより、ネットワーク側でTAリストを生成することなく、移動経路が考慮されたTAリストを設定することができる。即ち、ネットワークノード300の処理負荷の増加を抑制しながら、移動経路に適したTAリストを設定することができる。
【0202】
<7-2.変形例>
図15を参照して、本開示の第2の実施形態に係る第1~第3の変形例を説明する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。
【0203】
(1)第1の変形例:UEでTAリスト変換
上述した本開示の第2の実施形態では、処理ノード400がTAリスト変換処理を行う。しかし、本開示の第2の実施形態に係るTA変換処理の主体は、この例に限定されない。
【0204】
本開示の第2の実施形態の第1の変形例として、UE100がTAリスト変換処理を行ってもよい。
【0205】
具体的には、UE100(制御部133)は、経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う。UE100(情報取得部131)は、当該TAリスト変換処理によりTAリストを取得する。例えば、UE100は、経路情報を上位レイヤから取得すると、当該経路情報に基づきTAリスト変換処理を行う。当該TAリスト変換処理により経路情報に基づくTAリストが取得される。なお、TAリスト変換処理には、UE100が保持するAIが用いられてもよい。
【0206】
例えば、
図14に示される破線で囲まれているS810及びS820の処理の代わりに、UE100においてTAリスト変換処理が行われる。
【0207】
なお、後述する第2の変形例においてもUE100においてTAリスト変換処理が行われてよい。例えば、
図15に示される破線で囲まれているS910及びS920の処理の代わりに、UE100においてTAリスト変換処理が行われてよい。
【0208】
このように、本開示の第2の実施形態の第1の変形例によれば、処理ノード400との通信なしで、UE100は経路情報に基づくTAリストを取得することができる。したがって、シグナリングを低減することができる。即ち、シグナリングに係る通信リソース及び電力消費を低減できる。
【0209】
(2)第2の変形例:RRC及びNGAPでTAリストを送信
上述した本開示の第2の実施形態では、NASプロトコルを用いてTAリストが送信される。しかし、本開示の第2の実施形態に係るTAリストの送信に用いられる通信プロトコルは、この例に限定されない。
【0210】
本開示の第2の実施形態の第2の変形例として、RRCプロトコル及びNGAPがTAリストの送信のために用いられてもよい。
【0211】
(2-1)TAリストの送信
具体的には、TAリストを含むRRCメッセージがUE100からRANの基地局200へ送信され、当該TAリストを含むNGAPメッセージが基地局200からネットワークノード300へ送信される。
【0212】
例えば、UE100(通信処理部135)は、TAリストを含むRRCメッセージを基地局200へ送信する。基地局200(第1通信処理部243)は、当該RRCメッセージをUE100から受信する。基地局200(情報取得部241)は、当該RRCメッセージから当該TAリストを取得する。基地局200(第2通信処理部245)は、当該TAリストを含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0213】
例えば、TAリストを含むRRCメッセージは、UEInformationResponseメッセージ又はUEAssistanceInformationメッセージであってよい。
【0214】
なお、TAリストを含むRRCメッセージは、追加的に定義されるRRCメッセージであって、TAリストの送信のためのRRCメッセージであってもよい。この場合、既存のRRCメッセージを変更することなく、TAリストを基地局200へ送信することができる。
【0215】
(2-2)処理の流れ
図15を参照して、本開示の第2の実施形態の第2の変形例に係る処理の例を説明する。なお、
図14と実質的に同一である処理について説明を省略する。
【0216】
UE100は、経路情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する(S910)。処理ノード400は、TAリストを含むメッセージをUE100へ送信する(S920)。
【0217】
UE100は、TAリストを含むRRCメッセージを基地局200へ送信する(S930)。例えば、UE100は、TAリストを含むUEInformationResponseメッセージ又はUEAssistanceInformationメッセージを基地局200へ送信する。
【0218】
基地局200は、TAリストを含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する(S940)。例えば、基地局200は、UE100から受信されたTAリストを含むNGAPメッセージをネットワークノード300へ送信する。
【0219】
このように、本開示の第2の実施形態の第2の変形例によれば、UE及びネットワークノード間で通信が直接的に確立されていなくても、UE100からネットワークノード300へ提供情報としてのTAリストを送信することができる。
【0220】
(3)第3の変形例:UEから処理ノードへ中間情報を送信
上述した本開示の第2の実施形態では、経路情報がUE100から処理ノード400へ送信される。しかし、本開示の第2の実施形態に係る処理ノード400へ送信される情報は、この例に限定されない。
【0221】
本開示の第2の実施形態の第3の変形例として、経路情報の加工により得られる中間情報がUE100から処理ノード400へ送信されてもよい。
【0222】
具体的には、UE100(制御部133)は、経路情報に基づくTAリスト変換処理の一部を行う。UE100(情報取得部131)は、当該TAリスト変換処理の一部により中間情報を取得する。UE100(通信処理部135)は、当該中間情報を含むメッセージを処理ノード400へ送信する。
【0223】
また、処理ノード400(通信処理部435)は、上記中間情報を含むメッセージをUE100から受信する。処理ノード400(制御部433)は、当該中間情報に基づくTAリスト変換処理の残りを行う。処理ノード400(情報取得部431)は、当該TAリスト変換処理の残りによりTAリストを取得する。処理ノード400(通信処理部435)は、当該TAリストを含むメッセージをUE100へ送信する。
【0224】
例えば、中間情報は、TAリスト変換処理の一部を行うAIの出力であってよい。当該AIは、TAリスト変換処理を行うAIの一部であってもよい。また、当該AIは、処理ノード400又は他のノードからUE100へ送信されてもよい。
【0225】
このように、本開示の第2の実施形態の第3の変形例によれば、TA変換処理の一部がUE100で行われることにより、処理ノード400の演算コスト又は処理負荷を低減することができる。換言すると、UE100及び処理ノード400で当該処理の演算コスト又は処理負荷を分散させることができる。
【0226】
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は当該実施形態に限定されるものではない。当該実施形態は例示にすぎないということ、及び、本開示のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0227】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもフローチャート又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0228】
例えば、本明細書において説明した装置の1つ以上の構成要素の動作を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体が提供されてもよい。当然ながら、このような方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible computer-readable storage medium)も、本開示に含まれる。
【0229】
例えば、本開示において、ユーザ機器(UE)は、移動局(mobile station)、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局(subscriber station)、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。
【0230】
例えば、本開示において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。あるいは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。あるいは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。上記少なくとも1つのレイヤは、少なくとも1つのプロトコルと言い換えられてもよい。
【0231】
例えば、本開示において、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。
【0232】
例えば、本開示において、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。
【0233】
例えば、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
【0234】
なお、上述した実施形態に含まれる技術的特徴は、以下のような特徴として表現されてもよい。当然ながら、本開示は以下のような特徴に限定されない。
【0235】
(特徴1)
通信装置(100)であって、
前記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得する情報取得部(131)と、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信する通信処理部(135)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
通信装置。
【0236】
(特徴2)
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報を含む
特徴1に記載の通信装置。
【0237】
(特徴3)
前記通信処理部は、前記経路情報への応答として、前記TAリストを含むメッセージを前記ネットワークから受信する
特徴2に記載の通信装置。
【0238】
(特徴4)
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報に基づく前記TAリストを含む
特徴1~3のいずれか1項に記載の通信装置。
【0239】
(特徴5)
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う制御部(133)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理により前記TAリストを取得する
特徴4に記載の通信装置。
【0240】
(特徴6)
前記通信処理部は、前記経路情報を含むメッセージをTAリスト変換処理を行う処理機能(400)へ送信し、前記TAリストを含むメッセージを前記処理機能から受信する
特徴4又は5に記載の通信装置。
【0241】
(特徴7)
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理の一部を行う制御部(133)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理の一部により中間情報を取得する
前記通信処理部は、前記中間情報を含むメッセージを前記TAリスト変換処理の残りを行う処理機能(400)へ送信し、前記TAリストを含むメッセージを前記処理機能から受信する
特徴4に記載の通信装置。
【0242】
(特徴8)
前記処理機能は、AI(Artificial Intelligence)を用いて前記TAリスト変換処理を行う機能を含む
特徴6又は7に記載の通信装置。
【0243】
(特徴9)
前記AIは、前記経路情報を用いてML(Machine Learning)により訓練される
特徴8に記載の通信装置。
【0244】
(特徴10)
前記ネットワークは、コアネットワーク(30)を含む
特徴1~9のいずれか1項に記載の通信装置。
【0245】
(特徴11)
前記コアネットワークは、ネットワークノード(300)を含み、
前記提供情報を含むメッセージは、NAS(Non Access Stratum)メッセージを含む
特徴10に記載の通信装置。
【0246】
(特徴12)
前記NASメッセージは、RegistrationRequestメッセージ又はServiceRequestメッセージである
特徴11に記載の通信装置。
【0247】
(特徴13)
前記ネットワークは、無線アクセスネットワークを含む
特徴1~12のいずれか1項に記載の通信装置。
【0248】
(特徴14)
前記無線アクセスネットワークは、基地局(200)を含み、
前記提供情報を含むメッセージは、RRC(Radio Resource Control)メッセージを含む
特徴13に記載の通信装置。
【0249】
(特徴15)
前記RRCメッセージは、UEInformationResponseメッセージ又はUEAssistanceInformationメッセージである
特徴14に記載の通信装置。
【0250】
(特徴16)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信する通信処理部(335)と、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得する情報取得部(331)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
ネットワークノード(300)。
【0251】
(特徴17)
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報を含み、
前記情報取得部は、前記経路情報に基づく前記TAリストを取得し、
前記通信処理部は、前記TAリストを含むメッセージを前記通信装置へ送信する
特徴16に記載のネットワークノード。
【0252】
(特徴18)
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う制御部(333)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理により前記TAリストを取得する
特徴17に記載のネットワークノード。
【0253】
(特徴19)
前記通信処理部は、前記経路情報を含むメッセージをTAリスト変換処理を行う処理機能(400)へ送信し、前記TAリストを含むメッセージを前記処理機能から受信する
特徴17又は18に記載のネットワークノード。
【0254】
(特徴20)
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理の一部を行う制御部(333)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理の一部により中間情報を取得する
前記通信処理部は、前記中間情報を含むメッセージを前記TAリスト変換処理の残りを行う処理機能(400)へ送信し、前記TAリストを含むメッセージを前記処理機能から受信し、
特徴17に記載のネットワークノード。
【0255】
(特徴21)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信する第1通信処理部(243)と、
前記提供情報を含むメッセージをネットワークノード(300)へ送信する第2通信処理部(245)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
基地局(200)。
【0256】
(特徴22)
前記第1通信処理部は、前記提供情報を含むNAS(Non Access Stratum)メッセージを前記通信装置から受信し、
前記第2通信処理部は、前記NASメッセージを前記ネットワークノードへ送信する
特徴21に記載の基地局。
【0257】
(特徴23)
前記第1通信処理部は、前記提供情報を含むRRC(Radio Resource Control)メッセージを前記通信装置から受信し、
前記第2通信処理部は、前記提供情報を含むNGAP(NG Application Protocol)メッセージを前記ネットワークノードへ送信し、
前記RRCメッセージに含まれる前記提供情報を取得する情報取得部(241)をさらに備える
特徴21又は22に記載の基地局。
【0258】
(特徴24)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置又はネットワークノード(300)から受信する通信処理部(435)と、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得する情報取得部(431)と、
を備え、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
処理ノード(400)。
【0259】
(特徴25)
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報を含み、
前記経路情報に基づくTAリスト変換処理を行う制御部(433)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理により前記TAリストを取得し、
前記通信処理部は、前記TAリストを含むメッセージを前記通信装置又は前記ネットワークノードへ送信する
特徴24に記載の処理ノード。
【0260】
(特徴26)
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路を少なくとも示す経路情報に基づくTAリスト変換処理の一部により得られる中間情報を含み、
前記中間情報に基づく前記TAリスト変換処理の残りを行う制御部(433)をさらに備え、
前記情報取得部は、前記TAリスト変換処理の残りにより前記TAリストを取得し、
前記通信処理部は、前記TAリストを含むメッセージを前記通信装置又は前記ネットワークノードへ送信する
特徴24に記載の処理ノード。
【0261】
(特徴27)
通信装置(100)により行われる方法であって、
前記通信装置についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【0262】
(特徴28)
ネットワークノード(300)により行われる方法であって、
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【0263】
(特徴29)
基地局(200)により行われる方法であって、
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワークノード(300)へ送信することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【0264】
(特徴30)
処理ノード(400)により行われる方法であって、
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置又はネットワークノード(300)から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
を含み、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
方法。
【0265】
(特徴31)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
プログラム。
【0266】
(特徴32)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
プログラム。
【0267】
(特徴33)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワークノード(300)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
プログラム。
【0268】
(特徴34)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置又はネットワークノード(300)から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
プログラム。
【0269】
(特徴35)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を取得することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワーク(200、300、400)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
非遷移的実体的記録媒体。
【0270】
(特徴36)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
非遷移的実体的記録媒体。
【0271】
(特徴37)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置から受信することと、
前記提供情報を含むメッセージをネットワークノード(300)へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
非遷移的実体的記録媒体。
【0272】
(特徴38)
通信装置(100)についてのTA(Tracking Area)リストの設定に用いられる提供情報を含むメッセージを前記通信装置又はネットワークノード(300)から受信することと、
前記メッセージに含まれる前記提供情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体であって、
前記提供情報は、前記通信装置の移動経路に関する
非遷移的実体的記録媒体。
【符号の説明】
【0273】
1 システム
30 コアネットワーク
100 ユーザ機器(通信装置)
131 情報取得部
133 制御部
135 通信処理部
200 基地局
241 情報取得部
243 第1通信処理部
245 第2通信処理部
300 ネットワークノード
331 情報取得部
333 制御部
335 通信処理部
400 処理ノード
431 情報取得部
433 制御部
435 通信処理部