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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160281
(43)【公開日】2024-11-13
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20241106BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20241106BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20241106BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
G09F9/33
H01L33/62
H01L29/78 612Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024126076
(22)【出願日】2024-08-01
(62)【分割の表示】P 2020186467の分割
【原出願日】2020-11-09
(31)【優先権主張番号】P 2019205030
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019220314
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】楠 紘慈
(72)【発明者】
【氏名】江口 晋吾
(72)【発明者】
【氏名】池田 隆之
(57)【要約】      (修正有)
【課題】精細度が高い表示装置を提供する。表示品位の高い表示装置を提供する。
【解決手段】トランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有する表示装置である。トランジスタは、第1の導電層と電気的に接続される。発光ダイオードは、第2の導電層と電気的に接続される。第1の導電層は、トランジスタ上に位置し、第1の絶縁層は、トランジスタ上に位置し、第2の導電層は、第1の導電層上に位置し、第2の絶縁層は、第1の絶縁層上に位置し、発光ダイオー
ドは、第2の絶縁層上に位置する。第1の導電層の上面の高さは、第1の絶縁層の上面の高さと概略一致し、第2の導電層の下面の高さは、第2の絶縁層の下面の高さと概略一致する。第1の絶縁層と第2の絶縁層とは、直接接合しており、第1の導電層と第2の導電層とは、直接接合している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有し、
前記トランジスタは、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記発光ダイオードは、前記第2の導電層と電気的に接続され、
前記第1の導電層は、前記トランジスタ上に位置し、
前記第1の絶縁層は、前記トランジスタ上に位置し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層上に位置し、
前記第2の絶縁層は、前記第1の絶縁層上に位置し、
前記発光ダイオードは、前記第2の絶縁層上に位置し、
前記第1の導電層の前記第2の導電層側の面の高さは、前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第2の導電層の前記第1の導電層側の面の高さは、前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とは、直接接合しており、
前記第1の導電層と前記第2の導電層とは、直接接合している、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、表示装置、表示モジュール、電子機器、及びこれらの作製方法に関す
る。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本発明の一態様の技術分野と
しては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、
入力装置(例えば、タッチセンサなど)、入出力装置(例えば、タッチパネルなど)、そ
れらの駆動方法、又はそれらの製造方法を一例として挙げることができる。
【背景技術】
【0003】
近年、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED(Light Emitting Di
ode))を表示デバイス(表示素子ともいう)に用いた表示装置が提案されている(例
えば特許文献1)。マイクロLEDを表示デバイスに用いた表示装置は、高輝度、高コン
トラスト、長寿命などの利点があり、次世代の表示装置として研究開発が活発である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/0367705号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロLEDを表示デバイスに用いた表示装置は、LEDチップの実装にかかる時間が
極めて長く、製造コストの削減が課題となっている。例えば、ピック・アンド・プレイス
方式では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のLEDをそれぞれ異なるウエハ上に作
製し、LEDを1つずつ切り出して回路基板に実装する。したがって、表示装置の画素数
が多いほど、実装するLEDの個数が増え、実装にかかる時間が長くなる。また、表示装
置の精細度が高いほど、LEDの実装の難易度が高くなる。
【0006】
本発明の一態様は、精細度が高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一
態様は、解像度が高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、表
示品位の高い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、消費電力の
低い表示装置を提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、信頼性の高い表示装
置を提供することを課題の一とする。
【0007】
本発明の一態様は、マイクロLEDを表示デバイスに用いた表示装置の製造コストを削減
することを課題の一とする。本発明の一態様は、高い歩留まりで、マイクロLEDを表示
デバイスに用いた表示装置を製造することを課題の一とする。
【0008】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は
、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。明細書、図面、請求
項の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の表示装置は、トランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、第2の導
電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有する。トランジスタは、第1の導電層と電
気的に接続される。発光ダイオードは、第2の導電層と電気的に接続される。第1の導電
層は、トランジスタ上に位置する。第1の絶縁層は、トランジスタ上に位置する。第2の
導電層は、第1の導電層上に位置する。第2の絶縁層は、第1の絶縁層上に位置する。発
光ダイオードは、第2の絶縁層上に位置する。第1の導電層の第2の導電層側の面の高さ
は、第1の絶縁層の第2の絶縁層側の面の高さと概略一致する。第2の導電層の第1の導
電層側の面の高さは、第2の絶縁層の第1の絶縁層側の面の高さと概略一致する。第1の
絶縁層と第2の絶縁層とは、直接接合している。第1の導電層と第2の導電層とは、直接
接合している。
【0010】
本発明の一態様の表示装置は、さらに、第3の絶縁層及び第4の絶縁層を有することが好
ましい。第3の絶縁層は、トランジスタと第1の絶縁層との間に位置することが好ましい
。第4の絶縁層は、発光ダイオードと第2の絶縁層との間に位置することが好ましい。第
1の絶縁層及び第2の絶縁層は、それぞれ、酸化シリコン膜を有することが好ましい。第
3の絶縁層及び第4の絶縁層は、それぞれ、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、及
び、窒化シリコン膜のうち少なくとも一つを有することが好ましい。
【0011】
第1の導電層における、トランジスタ側の面と側面との間の角度は、0°より大きく90
°以下、または、0°より大きく90°未満であることが好ましい。第2の導電層におけ
る、トランジスタ側の面と側面との間の角度は、90°以上180°未満、または、90
°より大きく180°未満であることが好ましい。なお、本発明の一態様の表示装置の断
面観察を行うことで、2つの導電層の形状の違いから、当該2つの導電層の間が、貼り合
わせの境界面であることを推定することができる。
【0012】
本発明の一態様の表示装置は、さらに、第5の絶縁層を有することが好ましい。トランジ
スタは、金属酸化物層、及びゲート電極を有することが好ましい。金属酸化物層は、チャ
ネル形成領域を有することが好ましい。ゲート電極の上面の高さは、第5の絶縁層の上面
の高さと概略一致していることが好ましい。
【0013】
または、本発明の一態様の表示装置が第5の絶縁層を有する場合、トランジスタは、金属
酸化物層、ゲート絶縁層、ゲート電極、第3の導電層、及び第4の導電層を有することが
好ましい。金属酸化物層は、チャネル形成領域を有することが好ましい。金属酸化物層は
、第3の導電層と重なる第1の領域と、第4の導電層と重なる第2の領域と、第1の領域
と第2の領域の間の第3の領域と、を有することが好ましい。第3の導電層及び第4の導
電層は、金属酸化物層上に互いに離間して位置することが好ましい。第5の絶縁層は、第
3の導電層上及び第4の導電層上に位置することが好ましい。第5の絶縁層は、第3の領
域と重なる開口を有することが好ましい。ゲート絶縁層は、開口の内側に位置し、かつ、
第5の絶縁層の側面及び第3の領域の上面と重なることが好ましい。ゲート電極は、開口
の内側に位置し、かつ、ゲート絶縁層を介して、第5の絶縁層の側面及び第3の領域の上
面と重なることが好ましい。
【0014】
本発明の一態様の表示装置は、さらに、駆動回路を有することが好ましい。駆動回路は、
回路用トランジスタを有することが好ましい。回路用トランジスタは、半導体基板にチャ
ネル形成領域を有することが好ましい。トランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、
第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層は、それぞれ、半導体基板上に位置す
ることが好ましい。
【0015】
または、本発明の一態様の表示装置は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、発光
ダイオード、第1の導電層、第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有する
。第1のトランジスタは、半導体基板にチャネル形成領域を有する。第2のトランジスタ
は、金属酸化物層を有する。金属酸化物層は、チャネル形成領域を有する。第2のトラン
ジスタは、第1の導電層と電気的に接続される。発光ダイオードは、第2の導電層と電気
的に接続される。第2のトランジスタは、第1のトランジスタ上に位置する。第1の導電
層は、第2のトランジスタ上に位置する。第1の絶縁層は、第2のトランジスタ上に位置
する。第2の導電層は、第1の導電層上に位置する。第2の絶縁層は、第1の絶縁層上に
位置する。発光ダイオードは、第2の絶縁層上に位置する。第1の導電層の第2の導電層
側の面の高さは、第1の絶縁層の第2の絶縁層側の面の高さと概略一致する。第2の導電
層の第1の導電層側の面の高さは、第2の絶縁層の第1の絶縁層側の面の高さと概略一致
する。第1の絶縁層と第2の絶縁層とは、直接接合している。第1の導電層と第2の導電
層とは、直接接合している。
【0016】
第1の導電層及び第2の導電層は、同一の金属を有することが好ましい。当該金属は、金
、アルミニウム、タングステン、または銅であることが好ましい。
【0017】
発光ダイオードは、マイクロ発光ダイオードであることが好ましい。また、発光ダイオー
ドは、第13族元素及び第15族元素を含む化合物を有することが好ましい。また、発光
ダイオードは、窒化ガリウムを有することが好ましい。
【0018】
本発明の一態様の表示装置は、互いに異なる色の光を呈する第1の発光ダイオード及び第
2の発光ダイオードを有していてもよい。このとき、第1の発光ダイオードと電気的に接
続されるトランジスタと、第2の発光ダイオードと電気的に接続されるトランジスタと、
は、チャネル長及びチャネル幅の一方または双方が互いに異なる構造であってもよい。
【0019】
または、本発明の一態様の表示装置は、各色の画素に、同じ色の光を呈する複数の発光ダ
イオードを有していてもよい。
【0020】
本発明の一態様の表示装置は、さらに、機能層を有することが好ましい。機能層は、発光
ダイオード上に位置することが好ましい。発光ダイオードが発する光は、機能層を介して
、当該表示装置の外部に取り出されることが好ましい。機能層は、着色層及び色変換層の
一方又は双方を有することが好ましい。色変換層は、量子ドットを有することが好ましい
【0021】
本発明の一態様は、上記の構成の表示装置を有する表示モジュールである。当該表示モジ
ュールには、フレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Ci
rcuit、以下、FPCと記す)もしくはTCP(Tape Carrier Pac
kage)等のコネクタが取り付けられていてもよい。また、当該表示モジュールには、
COG(Chip On Glass)方式もしくはCOF(Chip On Film
)方式等により集積回路(IC)が実装されていてもよい。
【0022】
本発明の一態様は、上記の表示モジュールと、アンテナ、バッテリ、筐体、カメラ、スピ
ーカ、マイク、及び操作ボタンのうち、少なくとも一つと、を有する電子機器である。
【0023】
本発明の一態様は、上記の表示装置と、光学部材と、フレームと、筐体と、を有する電子
機器である。筐体は、タッチセンサを有する。
【0024】
本発明の一態様は、第1の基板上に、複数のトランジスタをマトリクス状に形成し、複数
のトランジスタ上に、それぞれ複数のトランジスタの少なくとも一つと電気的に接続され
る複数の第1の導電層を形成し、第2の基板上に、複数の発光ダイオードをマトリクス状
に形成し、複数の発光ダイオード上に、それぞれ複数の発光ダイオードの少なくとも一つ
と電気的に接続される複数の第2の導電層を形成し、複数のトランジスタのそれぞれが、
複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電気的に接続されるように、複数の第1の導電
層のそれぞれを、複数の第2の導電層の少なくとも一つと直接接合させることで、第1の
基板と第2の基板とを貼り合わせる、表示装置の作製方法である。複数のトランジスタを
形成する工程には、少なくとも1回の平坦化処理を用いることが好ましい。
【0025】
本発明の一態様の表示装置の作製方法では、第3の基板上に、着色層、色変換層、及びタ
ッチセンサのうち少なくとも一つを形成し、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた後
、第2の基板を剥離し、第2の基板を剥離することで露出した面に、第3の基板を貼り合
わせてもよい。
【0026】
または、本発明の一態様の表示装置の作製方法では、第3の基板上に、着色層、色変換層
、及びタッチセンサのうち少なくとも一つを形成し、第1の基板と第2の基板とを貼り合
わせた後、第2の基板を研磨することで、第2の基板の厚さを薄くし、第2の基板の研磨
した面に、第3の基板を貼り合わせてもよい。
【0027】
または、本発明の一態様は、第1の基板上にチャネル形成領域を有する複数の第1のトラ
ンジスタを形成し、複数の第1のトランジスタ上に、複数の第2のトランジスタをマトリ
クス状に形成し、複数の第2のトランジスタ上に、それぞれ複数の第2のトランジスタの
少なくとも一つと電気的に接続される複数の第1の導電層を形成し、第2の基板上に、複
数の発光ダイオードをマトリクス状に形成し、複数の発光ダイオード上に、それぞれ複数
の発光ダイオードの少なくとも一つと電気的に接続される複数の第2の導電層を形成し、
複数の第2のトランジスタのそれぞれが、複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電気
的に接続されるように、複数の第1の導電層のそれぞれを、複数の第2の導電層の少なく
とも一つと直接接合させることで、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせ、第1の基板
と第2の基板とを貼り合わせた後、第2の基板を剥離し、第2の基板を剥離することで露
出した面に、着色層、色変換層、及び遮光層のうち少なくとも一つを形成する、表示装置
の作製方法である。複数の第2のトランジスタを形成する工程には、少なくとも1回の平
坦化処理を用いることが好ましい。
【0028】
複数の発光ダイオードの少なくとも一つは、マイクロ発光ダイオードであることが好まし
い。複数のトランジスタの少なくとも一つは、チャネル形成領域に金属酸化物を有するこ
とが好ましい。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一態様により、精細度が高い表示装置を提供できる。本発明の一態様により、解
像度が高い表示装置を提供できる。本発明の一態様により、表示品位の高い表示装置を提
供できる。本発明の一態様により、消費電力の低い表示装置を提供できる。本発明の一態
様により、信頼性の高い表示装置を提供できる。
【0030】
本発明の一態様により、マイクロLEDを表示デバイスに用いた表示装置の製造コストを
削減できる。本発明の一態様により、高い歩留まりで、マイクロLEDを表示デバイスに
用いた表示装置を製造できる。
【0031】
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は
、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。明細書、図面、請求項の記載から
、これら以外の効果を抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、表示装置の一例を示す断面図である。
図2図2(A)~図2(C)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図3図3は、表示装置の一例を示す断面図である。
図4図4は、表示装置の一例を示す断面図である。
図5図5(A)、図5(B)は、表示装置の一例を示す断面図である。
図6図6(A)、図6(B)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図7図7は、表示装置の一例を示す断面図である。
図8図8は、表示装置の一例を示す断面図である。
図9図9は、表示装置の一例を示す断面図である。
図10図10(A)、図10(B)は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図11図11は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図12図12は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図13図13は、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図14図14(A)は、トランジスタの一例を示す上面図である。図14(B)~図14(D)は、トランジスタの一例を示す断面図である。
図15図15は、画素回路の一例を示す回路図である。
図16図16(A)、図16(B)は、電子機器の一例を示す図である。
図17図17(A)、図17(B)は、電子機器の一例を示す図である。
図18図18(A)、図18(B)は、電子機器の一例を示す図である。
図19図19(A)、図19(B)は、電子機器の一例を示す図である。
図20図20(A)~図20(D)は、電子機器の一例を示す図である。
図21図21(A)~図21(F)は、電子機器の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し
得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の
記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0034】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同
一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の
機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0035】
また、図面において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際
の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ず
しも、図面に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
【0036】
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、又は、状況に応じ
て、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」
という用語に変更することが可能である。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「
絶縁層」という用語に変更することが可能である。
【0037】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図1図7を用いて説明する。
【0038】
本実施の形態の表示装置は、表示デバイスである発光ダイオードと、表示デバイスを駆動
するトランジスタと、をそれぞれ複数有する。複数の発光ダイオードは、可視光に対する
透過性を有する基板にマトリクス状に設けられている。複数のトランジスタは、それぞれ
、複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電気的に接続される。複数の発光ダイオード
は、複数のトランジスタよりも当該基板側に位置する。複数の発光ダイオードは、当該基
板側に光を発する。
【0039】
本実施の形態の表示装置は、互いに異なる基板上に形成された複数のトランジスタと複数
の発光ダイオードと、を貼り合わせることで形成される。
【0040】
本実施の形態の表示装置の作製方法では、複数の発光ダイオードと複数のトランジスタと
を一度に貼り合わせるため、画素数の多い表示装置や高精細な表示装置を作製する場合で
あっても、発光ダイオードを1つずつ回路基板に実装する方法に比べて、表示装置の製造
時間を短縮でき、また、製造の難易度を低くすることができる。
【0041】
本発明の一態様の表示装置の作製方法としては、まず、第1の基板上に、複数のトランジ
スタをマトリクス状に形成し、複数のトランジスタ上に、第1の絶縁層と、複数の第1の
導電層と、を形成する。複数の第1の導電層は、それぞれ複数のトランジスタの少なくと
も一つと電気的に接続される。ここで、第1の絶縁層の上面の高さと、第1の導電層の上
面の高さとが一致するように、第1の絶縁層及び第1の導電層を形成する。また、第2の
基板上に、複数の発光ダイオードをマトリクス状に形成し、複数の発光ダイオード上に、
第2の絶縁層と、複数の第2の導電層と、を形成する。複数の第2の導電層は、それぞれ
複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電気的に接続される。ここで、第2の絶縁層の
上面の高さと、第2の導電層の上面の高さとが一致するように、第2の絶縁層及び第2の
導電層を形成する。
【0042】
そして、複数のトランジスタのそれぞれが、複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電
気的に接続されるように、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる。第1の基板と第2
の基板を貼り合わせることで、複数の発光ダイオードと複数のトランジスタとを一度に貼
り合わせることができる。具体的には、複数の第1の導電層のそれぞれを、複数の第2の
導電層の少なくとも一つと直接接合させる。これにより、第1の導電層及び第2の導電層
を介して、トランジスタと発光ダイオードとを電気的に接続することができる。第1の導
電層と第2の導電層は主成分が同一の金属元素であることが好ましく、同一の材料で形成
されることがより好ましい。これにより、第1の導電層と第2の導電層との接合強度を高
めることができる。また、第1の絶縁層は、第2の絶縁層と直接接合される。第1の絶縁
層と第2の絶縁層は同一の材料で形成されることが好ましく、特に、第1の絶縁層と第2
の絶縁層として酸化シリコン膜を用いることが好ましい。水酸基(OH基)を介した親水
性接合が生じることで、第1の絶縁層と第2の絶縁層との接合強度を高めることができる
【0043】
作製された表示装置において、第1の導電層の第2の導電層側の面の高さは、第1の絶縁
層の第2の絶縁層側の面の高さと概略一致する。第2の導電層の第1の導電層側の面の高
さは、第2の絶縁層の第1の絶縁層側の面の高さと概略一致する。なお、本明細書等にお
いて、「Aの高さとBの高さが概略一致する」とは、Aの高さとBの高さが一致している
場合を含み、かつ、Aの高さとBの高さが一致するように作製された際の製造上の誤差に
よりAの高さとBの高さに差が生じている場合を含む。
【0044】
本発明の一態様の表示装置は、さらに、第3の絶縁層及び第4の絶縁層を有することが好
ましい。第3の絶縁層は、トランジスタと第1の絶縁層との間に位置することが好ましい
。第4の絶縁層は、発光ダイオードと第2の絶縁層との間に位置することが好ましい。第
3の絶縁層及び第4の絶縁層は、第1の絶縁層及び第2の絶縁層よりも水素及び酸素の一
方または双方が拡散しにくい膜を用いることが好ましい。第3の絶縁層及び第4の絶縁層
は、それぞれ、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、及び、窒化シリコン膜のうち少
なくとも一つを有することが好ましい。酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または
双方が拡散しにくい膜を用いることで、第1の基板側の積層構造及び第2の基板側の積層
構造の一方から他方へ不純物が拡散することなどを抑制できる。
【0045】
第1の導電層における、トランジスタ側の面と側面との間の角度は、0°より大きく90
°以下、または、0°より大きく90°未満であることが好ましい。第2の導電層におけ
る、トランジスタ側の面と側面との間の角度は、90°以上180°未満、または、90
°より大きく180°未満であることが好ましい。第1の導電層と第2の導電層の双方が
トランジスタと同一基板上に形成される場合、第1の導電層と第2の導電層は、トランジ
スタ側の面と側面との間の角度がいずれも90°以下となるよう作製されることが多い。
したがって、走査型電子顕微鏡(SEM)、走査型透過電子顕微鏡(STEM:Scan
ning Transmission Electron Microscope)など
を用いて表示装置の断面観察を行うことで、2つの導電層のテーパ形状の違いから、当該
2つの導電層の間が、貼り合わせの境界面であることを推定することができる。
【0046】
本実施の形態の表示装置は、発光ダイオードを用いて映像を表示する機能を有する。発光
ダイオードは自発光デバイスであるため、表示デバイスとして発光ダイオードを用いる場
合、表示装置にはバックライトが不要であり、また偏光板を設けなくてもよい。したがっ
て、表示装置の消費電力を低減することができ、また、表示装置の薄型・軽量化が可能で
ある。また、表示デバイスとして発光ダイオードを用いた表示装置は、輝度を高めること
が可能(例えば、5000cd/m以上、好ましくは10000cd/m以上)であ
り、かつ、コントラストが高く視野角が広いため、高い表示品位を得ることができる。ま
た、発光材料に無機材料を用いることで、表示装置の寿命を長くし、信頼性を高めること
ができる。
【0047】
本実施の形態では、特に、発光ダイオードとして、マイクロLEDを用いる場合の例につ
いて説明する。なお、本実施の形態では、ダブルヘテロ接合を有するマイクロLEDにつ
いて説明する。ただし、発光ダイオードに特に限定はなく、例えば、量子井戸接合を有す
るマイクロLED、ナノコラムを用いたLEDなどを用いてもよい。
【0048】
発光ダイオードの光を射出する領域の面積は、1mm以下が好ましく、10000μm
以下がより好ましく、3000μm以下がより好ましく、700μm以下がさらに
好ましい。また、当該領域の面積は、1μm以上が好ましく、10μm以上が好まし
く、100μm以上がさらに好ましい。なお、本明細書等において、光を射出する領域
の面積が10000μm以下の発光ダイオードをマイクロLEDと記す場合がある。
【0049】
表示装置が有するトランジスタは、チャネル形成領域に金属酸化物を有することが好まし
い。金属酸化物を用いたトランジスタは、消費電力を低くすることができる。そのため、
マイクロLEDと組み合わせることで、極めて消費電力の低減された表示装置を実現する
ことができる。
【0050】
特に、本実施の形態の表示装置は、ゲート電極の上面の高さが、絶縁層の上面の高さと概
略一致しているトランジスタを有することが好ましい。例えば、CMP(Chemica
l Mechanical Polishing)法などを用いて平坦化処理を施すこと
で、ゲート電極の上面と絶縁層の上面を平坦化し、ゲート電極の上面の高さと絶縁層の上
面の高さを揃えることができる。
【0051】
このような構成のトランジスタは、サイズを小さくすることが容易である。トランジスタ
のサイズを小さくすることで、画素のサイズを小さくすることができるため、表示装置の
精細度を高めることができる。
【0052】
本実施の形態の表示装置は精細度を高めることが可能なため、比較的小さな表示部を有す
る電子機器に好適に用いることができる。このような電子機器としては、例えば腕時計型
やブレスレット型の情報端末機(ウェアラブル機器)や、ヘッドマウントディスプレイな
どのVR(Virtual Reality)向け機器、メガネ型のAR(Augmen
ted Reality)向け機器、またはMR(Mixed Reality)向け機
器など、頭部に装着可能なウェアラブル機器等が挙げられる。
【0053】
[表示装置の構成例1]
図1に、表示装置100Aの断面図を示す。図2に、表示装置100Aの作製方法を示す
断面図を示す。
【0054】
図1に示す表示装置100Aは、図2(A)に示すLED基板150Aと、図2(B)に
示す回路基板150Bと、が貼り合わされて(図2(C)参照)構成されている。
【0055】
図2(A)に、LED基板150Aの断面図を示す。
【0056】
LED基板150Aは、基板101、発光ダイオード110a、発光ダイオード110b
、絶縁層102、絶縁層103、及び絶縁層104を有する。絶縁層102、絶縁層10
3、及び絶縁層104は、それぞれ、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
【0057】
発光ダイオード110aは、半導体層113a、発光層114a、半導体層115a、導
電層116a、導電層116b、電極117a、及び、電極117bを有する。発光ダイ
オード110bは、半導体層113b、発光層114b、半導体層115b、導電層11
6c、導電層116d、電極117c、及び、電極117dを有する。発光ダイオードが
有する各層は、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
【0058】
基板101上に半導体層113aが設けられ、半導体層113a上に発光層114aが設
けられ、発光層114a上に半導体層115aが設けられている。電極117aは、導電
層116aを介して、半導体層115aと電気的に接続されている。電極117bは、導
電層116bを介して、半導体層113aと電気的に接続されている。
【0059】
基板101上に半導体層113bが設けられ、半導体層113b上に発光層114bが設
けられ、発光層114b上に半導体層115bが設けられている。電極117cは、導電
層116cを介して、半導体層115bと電気的に接続されている。電極117dは、導
電層116dを介して、半導体層113bと電気的に接続されている。
【0060】
絶縁層102は、基板101、半導体層113a、113b、発光層114a、114b
、及び、半導体層115a、115bを覆うように設けられる。絶縁層102は平坦化機
能を有することが好ましい。絶縁層102上に絶縁層103が設けられている。絶縁層1
02と絶縁層103に設けられた開口を埋めるように、導電層116a、116b、11
6c、116dが設けられている。導電層116a、116b、116c、116dの上
面の高さは、絶縁層103の上面の高さと概略一致していることが好ましい。導電層11
6a、116b、116c、116d上及び絶縁層103上に絶縁層104が設けられて
いる。絶縁層104に設けられた開口を埋めるように、電極117a、117b、117
c、117dが設けられている。電極117a、117b、117c、117dの上面の
高さは、絶縁層104の上面の高さと概略一致していることが好ましい。
【0061】
本実施の形態の表示装置は、絶縁層の上面の高さと導電層の上面の高さとが概略一致して
いる構成が少なくとも一つ適用されている。当該構成の作製方法例としては、まず、絶縁
層を形成し、当該絶縁層に開口を設け、当該開口を埋めるように導電層を形成した後、C
MP法などを用いて平坦化処理を施す方法が挙げられる。これにより、導電層の上面の高
さと絶縁層の上面の高さを揃えることができる。
【0062】
絶縁層102は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、
酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、窒化チタンなどの無機絶縁材料を用いて形成するこ
とが好ましい。
【0063】
なお、本明細書等において、酸化窒化シリコンとは、その組成として、窒素よりも酸素の
含有量が多いものである。また、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒
素の含有量が多いものである。
【0064】
絶縁層103には、例えば、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、窒化シリコン膜な
どの、酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい膜を用いるこ
とができる。絶縁層103は、LED基板150Aから回路基板150Bに不純物が拡散
することを防ぐバリア層として機能することが好ましい。
【0065】
絶縁層104には、酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。絶縁層104は、回路基板1
50Bが有する絶縁層と直接接合する層である。酸化物絶縁膜同士を直接接合させること
で、接合強度(貼り合わせ強度)を高めることができる。
【0066】
導電層116a~導電層116dに用いることができる材料としては、例えば、アルミニ
ウム(Al)、チタン、クロム、ニッケル、銅(Cu)、イットリウム、ジルコニウム、
スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、白金(Pt)、金(Au)、モリブデン、タ
ンタル、またはタングステン(W)などの金属、またはこれを主成分とする合金(銀とパ
ラジウム(Pd)と銅の合金(Ag-Pd-Cu(APC))など)が挙げられる。また
、酸化スズ、または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。
【0067】
電極117a~電極117dには、例えば、Cu、Al、Sn、Zn、W、Ag、Pt、
Auなどを用いることができる。電極117a~電極117dは、回路基板150Bが有
する導電層と直接接合する層である。接合のしやすさから、Cu、Al、W、またはAu
を用いることが好ましい。
【0068】
発光層114aは、半導体層113aと半導体層115aとに挟持されている。発光層1
14bは、半導体層113bと半導体層115bとに挟持されている。発光層114a、
114bでは、電子と正孔が結合して光を発する。半導体層113a、113bと半導体
層115a、115bとのうち、一方はn型の半導体層であり、他方はp型の半導体層で
ある。
【0069】
半導体層113a、発光層114a、及び半導体層115aを含む積層構造、及び、半導
体層113b、発光層114b、及び半導体層115bを含む積層構造は、それぞれ、赤
色、黄色、緑色、または青色などの光を呈するように形成される。また、当該積層構造は
、紫外光を呈するように形成されてもよい。2つの積層構造は異なる色の光を呈すること
が好ましい。これらの積層構造には、例えば、第13族元素及び第15族元素を含む化合
物(III-V族化合物ともいう)を用いることができる。第13族元素としては、アル
ミニウム、ガリウム、インジウムなどが挙げられる。第15族元素としては、窒素、リン
、ヒ素、アンチモンなどが挙げられる。例えば、ガリウム・リン化合物、ガリウム・ヒ素
化合物、ガリウム・アルミニウム・ヒ素化合物、アルミニウム・ガリウム・インジウム・
リン化合物、窒化ガリウム(GaN)、インジウム・窒化ガリウム化合物、セレン・亜鉛
化合物等を用いて、発光ダイオードを作製することができる。
【0070】
発光ダイオード110aと発光ダイオード110bとを、互いに異なる色の光を呈するよ
うに形成することにより、色変換層を形成する工程が不要となる。したがって、表示装置
の製造コストを抑制することができる。
【0071】
また、2つの積層構造が同じ色の光を呈してもよい。このとき、発光層114a、114
bから発せられた光は、色変換層及び着色層の一方又は双方を介して、表示装置の外部に
取り出されてもよい。なお、各色の画素が、同一の色の光を呈する発光ダイオードを有す
る構成は、表示装置の構成例2で後述する。
【0072】
また、本実施の形態の表示装置は、赤外光を呈する発光ダイオードを有していてもよい。
赤外光を呈する発光ダイオードは、例えば、赤外光センサの光源として用いることができ
る。
【0073】
基板101としては、化合物半導体基板を用いてもよく、例えば、第13族元素及び第1
5族元素を含む化合物半導体基板を用いてもよい。また、基板101としては、例えば、
サファイア(Al)基板、炭化シリコン(SiC)基板、シリコン(Si)基板、
窒化ガリウム(GaN)基板などの単結晶基板を用いることができる。
【0074】
図1に示すように、発光ダイオード110a、110bの光は、基板101側に射出され
る。したがって、基板101は、可視光に対する透過性を有することが好ましい。例えば
、研磨などにより厚さを薄くすることで、基板101の可視光に対する透過性を高めても
よい。
【0075】
図2(B)に、回路基板150Bの断面図を示す。
【0076】
回路基板150Bは、基板151、絶縁層152、トランジスタ120a、トランジスタ
120b、導電層184a、導電層184b、導電層189a、導電層189b、絶縁層
186、絶縁層187、絶縁層188、導電層190a、導電層190b、導電層190
c、及び、導電層190dを有する。回路基板150Bは、さらに、絶縁層162、絶縁
層181、絶縁層182、絶縁層183、及び絶縁層185等の絶縁層を有する。これら
絶縁層の一つまたは複数は、トランジスタの構成要素とみなされる場合もあるが、本実施
の形態では、トランジスタの構成要素に含めずに説明する。なお、回路基板150Bが有
する各導電層及び各絶縁層は、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
【0077】
基板151としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、セラミック基板等の絶縁
性基板、または、シリコンや炭化シリコンなどを材料とした単結晶半導体基板、多結晶半
導体基板、シリコンゲルマニウム等の化合物半導体基板、SOI(Silicon On
Insulator)基板などの半導体基板を用いることができる。
【0078】
基板151は、可視光を遮る(可視光に対して非透過性を有する)ことが好ましい。基板
151が可視光を遮ることで、基板151に形成されたトランジスタ120a、120b
に外部から光が入り込むことを抑制することができる。ただし、本発明の一態様はこれに
限定されず、基板151は可視光に対する透過性を有していてもよい。
【0079】
基板151上には、絶縁層152が設けられている。絶縁層152は、基板151から水
や水素などの不純物が、トランジスタ120a、120bに拡散すること、及び金属酸化
物層165から絶縁層152側に酸素が脱離することを防ぐバリア層として機能する。絶
縁層152としては、例えば、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、窒化シリコン膜
などの、酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい膜を用いる
ことができる。
【0080】
トランジスタ120a、120bは、導電層161、絶縁層163、絶縁層164、金属
酸化物層165、一対の導電層166、絶縁層167、導電層168等を有する。なお、
本発明の一態様の表示装置に用いることができるトランジスタの具体例は実施の形態3で
詳述する。
【0081】
金属酸化物層165は、チャネル形成領域を有する。金属酸化物層165は、一対の導電
層166の一方と重なる第1の領域と、一対の導電層166の他方と重なる第2の領域と
、当該第1の領域と当該第2の領域の間の第3の領域と、を有する。
【0082】
絶縁層152上に導電層161及び絶縁層162が設けられ、導電層161及び絶縁層1
62を覆って絶縁層163及び絶縁層164が設けられている。金属酸化物層165は、
絶縁層164上に設けられている。導電層161はゲート電極として機能し、絶縁層16
3及び絶縁層164はゲート絶縁層として機能する。導電層161は絶縁層163及び絶
縁層164を介して金属酸化物層165と重なる。絶縁層163は、絶縁層152と同様
に、バリア層として機能することが好ましい。金属酸化物層165と接する絶縁層164
には、酸化シリコン膜などの酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。
【0083】
ここで、導電層161の上面の高さは、絶縁層162の上面の高さと概略一致している。
これにより、トランジスタ120a、120bのサイズを小さくすることができる。
【0084】
一対の導電層166は、金属酸化物層165上に離間して設けられている。一対の導電層
166は、ソース及びドレインとして機能する。金属酸化物層165及び一対の導電層1
66を覆って、絶縁層181が設けられ、絶縁層181上に絶縁層182が設けられてい
る。絶縁層181及び絶縁層182には金属酸化物層165に達する開口が設けられてお
り、当該開口の内部に絶縁層167及び導電層168が埋め込まれている。当該開口は、
上記第3の領域と重なる。絶縁層167は、絶縁層181の側面及び絶縁層182の側面
と重なる。導電層168は、絶縁層167を介して、絶縁層181の側面及び絶縁層18
2の側面と重なる。導電層168はゲート電極として機能し、絶縁層167はゲート絶縁
層として機能する。導電層168は絶縁層167を介して金属酸化物層165と重なる。
【0085】
ここで、導電層168の上面の高さは、絶縁層182の上面の高さと概略一致している。
これにより、トランジスタ120a、120bのサイズを小さくすることができる。
【0086】
そして、絶縁層182、絶縁層167、及び導電層168の上面を覆って、絶縁層183
及び絶縁層185が設けられている。絶縁層181及び絶縁層183は、絶縁層152と
同様に、バリア層として機能することが好ましい。絶縁層181で一対の導電層166を
覆うことで、絶縁層182に含まれる酸素により一対の導電層166が酸化してしまうこ
とを抑制できる。
【0087】
一対の導電層166の一方及び導電層189aと電気的に接続されるプラグが、絶縁層1
81、絶縁層182、絶縁層183、及び絶縁層185に設けられた開口内に埋め込まれ
ている。プラグは、当該開口の側面及び一対の導電層166の一方の上面に接する導電層
184bと、当該導電層184bよりも内側に埋め込まれた導電層184aと、を有する
ことが好ましい。このとき、導電層184bとして、水素及び酸素が拡散しにくい導電材
料を用いることが好ましい。
【0088】
絶縁層185上に導電層189a及び絶縁層186が設けられ、導電層189a上に導電
層189bが設けられ、絶縁層186上に絶縁層187が設けられている。絶縁層186
は平坦化機能を有することが好ましい。ここで、導電層189bの上面の高さは、絶縁層
187の上面の高さと概略一致している。絶縁層187及び絶縁層186は、導電層18
9aに達する開口が設けられており、当該開口の内部に導電層189bが埋め込まれてい
る。導電層189bは導電層189aと導電層190aまたは導電層190cとを電気的
に接続するプラグとして機能する。
【0089】
トランジスタ120aの一対の導電層166の一方は、導電層184a、導電層184b
、導電層189a及び導電層189bを介して、導電層190aと電気的に接続されてい
る。
【0090】
同様に、トランジスタ120bの一対の導電層166の一方は、導電層184a、導電層
184b、導電層189a、及び導電層189bを介して、導電層190cと電気的に接
続されている。
【0091】
絶縁層186は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、
酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、窒化チタンなどの無機絶縁材料を用いて形成するこ
とが好ましい。
【0092】
絶縁層187には、例えば、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、窒化シリコン膜な
どの、酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい膜を用いるこ
とができる。絶縁層187は、LED基板150Aからトランジスタに不純物(水素、水
など)が拡散することを防ぐバリア層として機能することが好ましい。また、絶縁層18
7は、回路基板150BからLED基板150Aに不純物が拡散することを防ぐバリア層
として機能することが好ましい。
【0093】
絶縁層188は、LED基板150Aが有する絶縁層104と直接接合する層である。絶
縁層188は、絶縁層104と同一の材料で形成されることが好ましい。絶縁層188に
は、酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。酸化物絶縁膜同士を直接接合させることで、
接合強度(貼り合わせ強度)を高めることができる。なお、絶縁層104及び絶縁層18
8のうち一方または双方が積層構造の場合、互いに接する層(表層、接合面を含む層)が
同一の材料で形成されていることが好ましい。
【0094】
導電層190a~導電層190dは、LED基板150Aが有する電極117a~電極1
17dと直接接合する層である。導電層190a~導電層190dと、電極117a~電
極117dとは、主成分が同一の金属元素であることが好ましく、同一の材料で形成され
ることがより好ましい。導電層190a~導電層190dには、例えば、Cu、Al、S
n、Zn、W、Ag、Pt、Auなどを用いることができる。接合のしやすさから、Cu
、Al、W、またはAuを用いることが好ましい。なお、導電層190(導電層190a
~導電層190d)及び電極117(電極117a~電極117d)のうち一方または双
方が積層構造の場合、互いに接する層(表層、接合面を含む層)が同一の材料で形成され
ていることが好ましい。
【0095】
なお、回路基板150Bは、発光ダイオードの光を反射する反射層及び当該光を遮る遮光
層の一方または双方を有していてもよい。
【0096】
図1に示すように、LED基板150Aに設けられた電極117a、117b、117c
、117dは、それぞれ、回路基板150Bに設けられた導電層190a、190b、1
90c、190dと接合され、電気的に接続される。
【0097】
例えば、電極117aと導電層190aとが接続されることで、トランジスタ120aと
発光ダイオード110aとを電気的に接続することができる。電極117aは、発光ダイ
オード110aの画素電極として機能する。また、電極117bと導電層190bとが接
続される。電極117bは、発光ダイオード110aの共通電極として機能する。
【0098】
同様に、電極117cと導電層190cとが接続されることで、トランジスタ120bと
発光ダイオード110bとを電気的に接続することができる。電極117cは、発光ダイ
オード110bの画素電極として機能する。また、電極117dと導電層190dとが接
続される。電極117dは、発光ダイオード110bの共通電極として機能する。
【0099】
電極117a、117b、117c、117dと、導電層190a、190b、190c
、190dと、は、主成分が同一の金属元素であることが好ましい。
【0100】
また、LED基板150Aに設けられた絶縁層104と、回路基板150Bに設けられた
絶縁層188とが、直接接合される。絶縁層104と絶縁層188とは、同一の成分また
は材料で構成されることが好ましい。
【0101】
LED基板150Aと回路基板150Bの接合面において、同一の材料の層同士が接する
ことで、機械的な強度を有する接続を得ることができる。
【0102】
金属層同士の接合には、表面の酸化膜及び不純物の吸着層などをスパッタリング処理など
で除去し、清浄化及び活性化した表面同士を接触させて接合する表面活性化接合法を用い
ることができる。または、温度と圧力を併用して表面同士を接合する拡散接合法などを用
いることができる。どちらも原子レベルでの結合が起こるため、電気的だけでなく機械的
にも優れた接合を得ることができる。
【0103】
絶縁層同士の接合には、研磨などによって高い平坦性を得たのち、酸素プラズマ等で親水
性処理をした表面同士を接触させて仮接合し、熱処理による脱水で本接合を行う親水性接
合法などを用いることができる。親水性接合法も原子レベルでの結合が起こるため、機械
的に優れた接合を得ることができる。酸化物絶縁膜を用いた場合、親水性処理を行うこと
で、接合強度をより高めることができ、好ましい。なお、酸化物絶縁膜を用いる場合、親
水性処理を別途施さなくてもよい。
【0104】
LED基板150Aと回路基板150Bの接合面には絶縁層と金属層の双方が存在するた
め、2種以上の接合法を組み合わせて接合してもよい。例えば、表面活性化接合法及び親
水性接合法を組み合わせて行うことができる。
【0105】
例えば、研磨後に表面を清浄化し、金属層の表面に酸化防止処理を行ったのちに親水性処
理を行って接合する方法などを用いることができる。また、金属層の表面をAuなどの難
酸化性金属とし、親水性処理を行ってもよい。また、親水性処理を行わない場合、金属層
の酸化防止処理が削減でき、材料の種類の制限がなくなり、作製コストの低減、作製工程
の削減を図ることができる。なお、上述した方法以外の接合方法を用いてもよい。
【0106】
なお、LED基板150Aと回路基板150Bの貼り合わせは、基板全面を直接接合する
構成に限られず、少なくとも一部で、銀、カーボン、銅などの導電性ペースト、または、
金、はんだなどのバンプを介して基板同士を接続させる構成としてもよい。
【0107】
なお、1つのトランジスタに、複数の発光ダイオードが電気的に接続されていてもよい。
【0108】
次に、図3に、表示装置100Bの断面図を示す。
【0109】
表示装置100Bでは、トランジスタ120aとトランジスタ120bとでチャネル長が
互いに異なる例を示す。それ以外の構成は、表示装置100Aと同様である。
【0110】
発光ダイオード110aを駆動するトランジスタ120aと、発光ダイオード110bを
駆動するトランジスタ120bと、は、トランジスタのサイズ、チャネル長、チャネル幅
、及び構造などの少なくとも一つが互いに異なっていてもよい。例えば、発光ダイオード
110aと発光ダイオード110bとが互いに異なる色の光を呈する場合などでは、色ご
とにトランジスタの構成を変えてもよい。具体的には、所望の輝度で発光させるために必
要な電流量に応じて、色ごとにトランジスタのチャネル長及びチャネル幅の一方又は双方
を変えてもよい。
【0111】
次に、図4に、表示装置100Cの断面図を示す。
【0112】
表示装置100Cは、基板131にチャネル形成領域を有するトランジスタ(トランジス
タ130a、130b)と、金属酸化物層にチャネル形成領域を有するトランジスタ(ト
ランジスタ120a、120b)と、を積層して有する。
【0113】
基板131としては、単結晶シリコン基板が好適である。トランジスタ130a、130
bは、導電層135、絶縁層134、絶縁層136、一対の低抵抗領域133を有する。
導電層135は、ゲートとして機能する。絶縁層134は、導電層135と基板131と
の間に位置し、ゲート絶縁層として機能する。絶縁層136は、導電層135の側面を覆
って設けられ、サイドウォールとして機能する。一対の低抵抗領域133は、基板131
における、不純物がドープされた領域であり、一方がトランジスタのソースとして機能し
、他方がトランジスタのドレインとして機能する。
【0114】
また、基板131に埋め込まれるように、隣接する2つのトランジスタの間に、素子分離
層132が設けられている。
【0115】
トランジスタ130a、130bを覆って絶縁層139が設けられ、絶縁層139上に導
電層138が設けられている。絶縁層139の開口に埋め込まれた導電層137を介して
、導電層138は、一対の低抵抗領域133の一方と電気的に接続される。また導電層1
38を覆って絶縁層141が設けられ、絶縁層141上に導電層142が設けられている
。導電層138及び導電層142は、それぞれ配線として機能する。また、導電層142
を覆って絶縁層143及び絶縁層152が設けられ、絶縁層152上にトランジスタ12
0a、120bが設けられている。絶縁層152から基板101までの積層構造は表示装
置100Aと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0116】
トランジスタ120a、120bは、画素回路を構成するトランジスタとして用いること
ができる。また、トランジスタ130a、130bは、それぞれ、画素回路を構成するト
ランジスタ、または、当該画素回路を駆動するための駆動回路(ゲートドライバ及びソー
スドライバの一方又は双方)を構成するトランジスタとして用いることができる。また、
トランジスタ120a、120b、130a、130bは、演算回路や記憶回路などの各
種回路を構成するトランジスタとして用いることができる。
【0117】
このような構成とすることで、発光ダイオードの直下に画素回路だけでなく駆動回路等を
形成することができるため、表示部の外側に駆動回路を設ける場合に比べて、表示装置を
小型化することができる。また、狭額縁の(非表示領域の狭い)表示装置を実現すること
ができる。
【0118】
[表示装置の構成例2]
図5(A)に、表示装置100Dの断面図を示し、図5(B)に、表示装置100Eの断
面図を示す。
【0119】
表示装置100D及び表示装置100Eでは、各色の画素が、同一の色の光を呈する発光
ダイオードを有する。
【0120】
表示装置100D及び表示装置100Eは、着色層CFR及び色変換層CCMRが設けら
れた基板191を有する。
【0121】
具体的には、基板191は、赤色の画素が有する発光ダイオード110aと重なる領域に
、着色層CFR及び色変換層CCMRを有する。色変換層CCMRは、青色の光を赤色の
光に変換する機能を有する。
【0122】
図5(A)、図5(B)では、赤色の画素が有する発光ダイオード110aが発した光は
、色変換層CCMRにより青色から赤色に変換され、着色層CFRにより赤色の光の純度
が高められて、表示装置100Dまたは表示装置100Eの外部に射出される。
【0123】
図示しないが、同様に、基板191は、緑色の画素が有する発光ダイオードと重なる領域
に、緑色の着色層と、青色の光を緑色に変換する色変換層と、を有する。これにより、緑
色の画素が有する発光ダイオードが発した光は、色変換層により青色から緑色に変換され
、着色層により緑色の光の純度が高められて、表示装置の外部に射出される。
【0124】
一方、基板191は、青色の画素が有する発光ダイオード110bと重なる領域に、色変
換層を有さない。基板191は、青色の画素が有する発光ダイオード110bと重なる領
域に、青色の着色層を有していてもよい。青色の着色層を設けると、青色の光の純度を高
めることができる。青色の着色層を設けない場合、作製工程を簡略化できる。
【0125】
発光ダイオード110bが発した青色の光は、接着層192及び基板191を介して、表
示装置100Dまたは表示装置100Eの外部に射出される。
【0126】
各色の画素で同じ構成の発光ダイオードを有する表示装置の作製では、基板上に1種類の
発光ダイオードのみを作製すればよいため、複数種の発光ダイオードを作製する場合に比
べて、製造装置及び工程を簡素化できる。
【0127】
基板191は、発光ダイオードからの光を取り出す側に位置するため、可視光に対する透
過性の高い材料を用いることが好ましい。基板191に用いることができる材料としては
、例えば、ガラス、石英、サファイア、樹脂などが挙げられる。基板191には、樹脂フ
ィルムなどのフィルムを用いてもよい。これにより表示装置の軽量化、薄型化が可能とな
る。
【0128】
色変換層としては、蛍光体や量子ドット(QD:Quantum dot)を用いること
が好ましい。特に、量子ドットは、発光スペクトルのピーク幅が狭く、色純度のよい発光
を得ることができる。これにより、表示装置の表示品位を高めることができる。
【0129】
色変換層は、液滴吐出法(例えば、インクジェット法)、塗布法、インプリント法、各種
印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷)等を用いて形成することができる。また、量
子ドットフィルムなどの色変換フィルムを用いてもよい。
【0130】
色変換層となる膜を加工する際には、フォトリソグラフィ法を用いることが好ましい。フ
ォトリソグラフィ法としては、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチン
グ等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する薄膜を
成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法と、がある。
例えば、フォトレジストに量子ドットを混合した材料を用いて薄膜を成膜し、フォトリソ
グラフィ法を用いて当該薄膜を加工することで、島状の色変換層を形成することができる
【0131】
量子ドットを構成する材料としては、特に限定は無く、例えば、第14族元素、第15族
元素、第16族元素、複数の第14族元素からなる化合物、第4族から第14族に属する
元素と第16族元素との化合物、第2族元素と第16族元素との化合物、第13族元素と
第15族元素との化合物、第13族元素と第17族元素との化合物、第14族元素と第1
5族元素との化合物、第11族元素と第17族元素との化合物、酸化鉄類、酸化チタン類
、カルコゲナイドスピネル類、各種半導体クラスターなどが挙げられる。
【0132】
具体的には、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、テルル化カドミウム、セレン化亜鉛
、酸化亜鉛、硫化亜鉛、テルル化亜鉛、硫化水銀、セレン化水銀、テルル化水銀、砒化イ
ンジウム、リン化インジウム、砒化ガリウム、リン化ガリウム、窒化インジウム、窒化ガ
リウム、アンチモン化インジウム、アンチモン化ガリウム、リン化アルミニウム、砒化ア
ルミニウム、アンチモン化アルミニウム、セレン化鉛、テルル化鉛、硫化鉛、セレン化イ
ンジウム、テルル化インジウム、硫化インジウム、セレン化ガリウム、硫化砒素、セレン
化砒素、テルル化砒素、硫化アンチモン、セレン化アンチモン、テルル化アンチモン、硫
化ビスマス、セレン化ビスマス、テルル化ビスマス、ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム
、錫、セレン、テルル、ホウ素、炭素、リン、窒化ホウ素、リン化ホウ素、砒化ホウ素、
窒化アルミニウム、硫化アルミニウム、硫化バリウム、セレン化バリウム、テルル化バリ
ウム、硫化カルシウム、セレン化カルシウム、テルル化カルシウム、硫化ベリリウム、セ
レン化ベリリウム、テルル化ベリリウム、硫化マグネシウム、セレン化マグネシウム、硫
化ゲルマニウム、セレン化ゲルマニウム、テルル化ゲルマニウム、硫化錫、セレン化錫、
テルル化錫、酸化鉛、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅、セレン化銅、酸化
ニッケル、酸化コバルト、硫化コバルト、酸化鉄、硫化鉄、酸化マンガン、硫化モリブデ
ン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化チタン、酸化ジルコニウム
、窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、セレンと亜鉛
とカドミウムの化合物、インジウムと砒素とリンの化合物、カドミウムとセレンと硫黄の
化合物、カドミウムとセレンとテルルの化合物、インジウムとガリウムと砒素の化合物、
インジウムとガリウムとセレンの化合物、インジウムとセレンと硫黄の化合物、銅とイン
ジウムと硫黄の化合物、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。また、組成が任意の
比率で表される、いわゆる合金型量子ドットを用いてもよい。
【0133】
量子ドットの構造としては、コア型、コア-シェル型、コア-マルチシェル型などが挙げ
られる。また、量子ドットは、表面原子の割合が高いことから、反応性が高く、凝集が起
こりやすい。そのため、量子ドットの表面には保護剤が付着している又は保護基が設けら
れていることが好ましい。当該保護剤が付着している又は保護基が設けられていることに
よって、凝集を防ぎ、溶媒への溶解性を高めることができる。また、反応性を低減させ、
電気的安定性を向上させることも可能である。
【0134】
量子ドットは、サイズが小さくなるに従いバンドギャップが大きくなるため、所望の波長
の光が得られるように、そのサイズを適宜調整する。結晶のサイズが小さくなるにつれて
、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へシフトするため、量子ドット
のサイズを変更させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長領
域にわたって、その発光波長を調整することができる。量子ドットのサイズ(直径)は、
例えば、0.5nm以上20nm以下、好ましくは1nm以上10nm以下である。量子
ドットはそのサイズ分布が狭いほど、発光スペクトルがより狭線化し、色純度の良好な発
光を得ることができる。また、量子ドットの形状は特に限定されず、球状、棒状、円盤状
、その他の形状であってもよい。棒状の量子ドットである量子ロッドは、指向性を有する
光を呈する機能を有する。
【0135】
着色層は特定の波長域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又は黄
色の波長域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。着色層に用いるこ
とのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料又は染料が含まれた樹脂材料などが
挙げられる。
【0136】
表示装置100Dは、まず、表示装置100Aのように回路基板とLED基板を貼り合わ
せ、その後、LED基板が有する基板101を剥離し、剥離により露出した面に、接着層
192を用いて、着色層CFR及び色変換層CCMRなどが設けられた基板191を貼り
合わせることで作製できる。
【0137】
基板101の剥離方法に限定は無く、例えば、図6(A)に示すように、レーザ光(La
ser beam)を基板101の一面全体に照射する方法が挙げられる。これにより、
基板101を剥離し、絶縁層102、及び発光ダイオード110a、110bを露出する
ことができる(図6(B))。
【0138】
レーザとしては、エキシマレーザ、固体レーザなどを用いることができる。例えば、ダイ
オード励起固体レーザ(DPSS)を用いてもよい。
【0139】
基板101と発光ダイオード110a、110bとの間に、剥離層を設けてもよい。
【0140】
剥離層は、有機材料または無機材料を用いて形成することができる。
【0141】
剥離層に用いることができる有機材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂
、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシク
ロブテン系樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0142】
剥離層に用いることができる無機材料としては、タングステン、モリブデン、チタン、タ
ンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素を含む金属、該元素を
含む合金、または該元素を含む化合物等が挙げられる。シリコンを含む層の結晶構造は、
非晶質、微結晶、多結晶のいずれでもよい。
【0143】
接着層192には、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着
剤、嫌気型接着剤等の各種硬化型接着剤を用いることができる。また、接着シート等を用
いてもよい。
【0144】
また、表示装置100Eに示すように、基板101に、接着層192を用いて、着色層C
FR及び色変換層CCMRなどが設けられた基板191を貼り合わせてもよい。つまり、
基板101を剥離しなくてもよい。
【0145】
このとき、研磨などにより、基板101の厚さを薄くすることが好ましい。これにより、
発光ダイオードが発する光の取り出し効率を高めることができる。また、表示装置の薄型
化、軽量化も可能となる。
【0146】
表示装置100Eは、まず、表示装置100Aのように回路基板とLED基板を貼り合わ
せ、その後、LED基板が有する基板101を研磨し、基板101の研磨した面に、接着
層192を用いて、着色層CFR及び色変換層CCMRなどが設けられた基板191を貼
り合わせることで作製できる。
【0147】
[表示装置の構成例3]
図7に、表示装置100Fの断面図を示す。
【0148】
本発明の一態様の表示装置は、タッチセンサが搭載された表示装置(入出力装置またはタ
ッチパネルともいう)であってもよい。上述の各表示装置の構成を、タッチパネルに適用
することができる。表示装置100Fは、表示装置100Aにタッチセンサを搭載する例
である。
【0149】
本発明の一態様のタッチパネルが有する検知デバイス(センサデバイス、検知素子、セン
サ素子ともいう)に限定は無い。指やスタイラスなどの被検知体の近接または接触を検知
することのできる様々なセンサを、検知デバイスとして適用することができる。
【0150】
センサの方式としては、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方
式、光学方式、感圧方式など様々な方式を用いることができる。
【0151】
本実施の形態では、静電容量方式の検知デバイスを有するタッチパネルを例に挙げて説明
する。
【0152】
静電容量方式としては、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等がある。また、投影
型静電容量方式としては、自己容量方式、相互容量方式等がある。相互容量方式を用いる
と、同時多点検知が可能となるため好ましい。
【0153】
本発明の一態様のタッチパネルは、別々に作製された表示装置と検知デバイスとを貼り合
わせる構成、表示デバイスを支持する基板及び対向基板の一方または双方に検知デバイス
を構成する電極等を設ける構成等、様々な構成を適用することができる。
【0154】
表示装置100Fにおいて、基板151から基板101までの積層構造は、表示装置10
0Aと同様のため、詳細な説明は省略する。
【0155】
導電層189cは、導電層189d、導電層190e、及び導電体195を介して、FP
C1と電気的に接続されている。表示装置100Fには、FPC1を介して、信号及び電
力が供給される。
【0156】
導電層189cは、導電層189aと同一の材料及び同一の工程で形成することができる
。導電層189dは、導電層189bと同一の材料及び同一の工程で形成することができ
る。導電層190eは、導電層190a~190dと同一の材料及び同一の工程で形成す
ることができる。
【0157】
導電体195としては、例えば、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic
Conductive Film)、または異方性導電ペースト(ACP:Aniso
tropic Conductive Paste)などを用いることができる。
【0158】
基板171にタッチセンサが設けられている。基板171のタッチセンサが設けられてい
る面を基板101側に向けて、基板171と基板101とが、接着層179によって貼り
合わされている。
【0159】
基板171の基板101側には、電極177及び電極178が設けられている。電極17
7及び電極178は同一平面上に形成されている。電極177及び電極178には、可視
光を透過する材料を用いる。絶縁層173は、電極177及び電極178を覆うように設
けられている。電極174は、絶縁層173に設けられた開口を介して、電極177を挟
むように設けられる2つの電極178と電気的に接続している。
【0160】
電極177、178と同一の導電層を加工して得られた配線172が、電極174と同一
の導電層を加工して得られた導電層175と接続している。導電層175は、接続体17
6を介してFPC2と電気的に接続される。
【0161】
以上のように、本実施の形態の表示装置は、複数の発光ダイオードと複数のトランジスタ
とを一度に貼り合わせることができるため、表示装置の製造コストの削減及び歩留まりの
向上を図ることができる。また、マイクロLEDと、金属酸化物を用いたトランジスタを
組み合わせることで、消費電力の低減された表示装置を実現できる。
【0162】
本実施の形態の表示装置は、複数のトランジスタ上の第1の絶縁層と、複数の発光ダイオ
ード上の第2の絶縁層と、に、同一の材料の膜(好ましくは酸化物絶縁膜、より好ましく
は酸化シリコン膜)を用いる。第1の絶縁層と第2の絶縁層とを直接接合することで、接
合強度を高めることができる。さらに、複数のトランジスタと、第1の絶縁層と、の間に
、第3の絶縁層を設け、複数の発光ダイオードと、第2の絶縁層と、の間に、第4の絶縁
層を設ける。第3の絶縁層及び第4の絶縁層としては、第1の絶縁層及び第2の絶縁層よ
りも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい膜(好ましくは、酸化アルミニウム膜
、酸化ハフニウム膜、及び、窒化シリコン膜、より好ましくは、窒化シリコン膜)を用い
る。これにより、トランジスタ及び発光ダイオードに入り込む不純物を好適に抑制できる
【0163】
また、本実施の形態の表示装置は、トランジスタのサイズを小さくできるため、精細度を
高めることや、比較的小さな表示部を有する電子機器への適用が容易である。
【0164】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。また、本明細書にお
いて、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、構成例を適宜組み合わ
せることが可能である。
【0165】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図8図13を用いて説明する。
【0166】
実施の形態1で表示装置の構成例2として示した表示装置100D及び表示装置100E
図5(A)及び図5(B))では、トランジスタ及び発光ダイオードが設けられた基板
に、色変換層が設けられた基板を貼り合わせる例を示したが、本発明はこれに限られない
【0167】
本実施の形態では、発光ダイオード側の基板を剥離し、当該剥離により露出した面に、色
変換層を形成する例を説明する。
【0168】
なお、実施の形態1と共通する構成要素については、詳細な説明を省略する場合がある。
【0169】
本実施の形態の表示装置は、表示デバイスである発光ダイオードと、表示デバイスを駆動
するトランジスタと、をそれぞれ複数有する。複数の発光ダイオードは、マトリクス状に
設けられている。複数のトランジスタは、それぞれ、複数の発光ダイオードの少なくとも
一つと電気的に接続される。
【0170】
本実施の形態の表示装置は、互いに異なる基板上に形成された複数のトランジスタと複数
の発光ダイオードと、を貼り合わせることで形成される。
【0171】
本実施の形態の表示装置の作製方法では、複数の発光ダイオードと複数のトランジスタと
を一度に貼り合わせるため、画素数の多い表示装置や高精細な表示装置を作製する場合で
あっても、発光ダイオードを1つずつ回路基板に実装する方法に比べて、表示装置の製造
時間を短縮でき、また、製造の難易度を低くすることができる。
【0172】
本実施の形態の表示装置は、半導体基板にチャネル形成領域を有するトランジスタと、金
属酸化物層にチャネル形成領域を有するトランジスタと、を積層して有する。これにより
、回路の高速動作が可能であり、かつ、消費電力を極めて小さくすることができる。
【0173】
本発明の一態様の表示装置の作製方法としては、まず、第1の基板にチャネル形成領域を
有する複数の第1のトランジスタを形成し、複数の第1のトランジスタ上に、複数の第2
のトランジスタをマトリクス状に形成し、複数の第2のトランジスタ上に、第1の絶縁層
と、複数の第1の導電層と、を形成する。複数の第1の導電層は、それぞれ複数の第2の
トランジスタの少なくとも一つと電気的に接続される。ここで、第1の絶縁層の上面の高
さと、第1の導電層の上面の高さとが一致するように、第1の絶縁層及び第1の導電層を
形成する。また、第2の基板上に、複数の発光ダイオードをマトリクス状に形成し、複数
の発光ダイオード上に、第2の絶縁層と、複数の第2の導電層と、を形成する。複数の第
2の導電層は、それぞれ複数の発光ダイオードの少なくとも一つと電気的に接続される。
ここで、第2の絶縁層の上面の高さと、第2の導電層の上面の高さとが一致するように、
第2の絶縁層及び第2の導電層を形成する。
【0174】
そして、複数の第2のトランジスタのそれぞれが、複数の発光ダイオードの少なくとも一
つと電気的に接続されるように、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる。第1の基板
と第2の基板を貼り合わせることで、複数の発光ダイオードと複数の第2のトランジスタ
とを一度に貼り合わせることができる。具体的には、複数の第1の導電層のそれぞれを、
複数の第2の導電層の少なくとも一つと直接接合させる。これにより、第1の導電層及び
第2の導電層を介して、第2のトランジスタと発光ダイオードとを電気的に接続すること
ができる。第1の導電層と第2の導電層は主成分が同一の金属元素であることが好ましく
、同一の材料で形成されることがより好ましい。当該金属元素は、金、アルミニウム、タ
ングステン、または銅であることが好ましく、特に金が好ましい。これにより、第1の導
電層と第2の導電層との接合強度を高めることができる。また、第1の絶縁層は、第2の
絶縁層と直接接合される。第1の絶縁層と第2の絶縁層は同一の材料で形成されることが
好ましく、特に、第1の絶縁層と第2の絶縁層として酸化シリコン膜を用いることが好ま
しい。
【0175】
その後、第2の基板を剥離し、剥離により露出した面に、着色層、色変換層、及び遮光層
のうち少なくとも一つを形成する。
【0176】
本発明の一態様の表示装置は、各色の画素が同一の色の光を呈する発光ダイオードを有す
ることが好ましい。これにより、表示装置の作製が容易となり、工程の簡略化、歩留まり
の向上を図ることができる。
【0177】
本実施の形態では、各色の画素が、青色の光を呈する発光ダイオードを有する場合を例に
挙げて説明する。青色の画素では、発光ダイオードが発する青色の光が、色変換層を介さ
ずに、表示装置の外部に取り出される。赤色の画素及び緑色の画素では、発光ダイオード
が発する青色の光が、色変換層により赤色の光または緑色の光に変換されて、表示装置の
外部に取り出される。
【0178】
各色の画素において、発光ダイオードが発する光は、着色層を介して、表示装置の外部に
取り出されることが好ましい。これにより、光の色純度を高めることができる。なお、少
なくとも1色の画素において、着色層が設けられていなくてもよい。着色層を設けない構
成とすることで、発光ダイオードから射出された光を効率的に表示装置の外部に取り出す
ことができる。
【0179】
また、各色の画素の間には、遮光層が設けられることが好ましい。これにより、発光ダイ
オードが発する光が、隣接画素に入り込むこと(光のクロストークともいえる)を抑制で
きる。したがって、表示装置の表示品位を高めることができる。
【0180】
作製された表示装置において、第1の導電層の第2の導電層側の面の高さは、第1の絶縁
層の第2の絶縁層側の面の高さと概略一致する。第2の導電層の第1の導電層側の面の高
さは、第2の絶縁層の第1の絶縁層側の面の高さと概略一致する。
【0181】
表示装置は、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタと、チャネル形成領域に
金属酸化物を有するトランジスタと、の双方を有することが好ましい。例えば、画素回路
及びゲートドライバに、チャネル形成領域に金属酸化物を有するトランジスタを用い、ソ
ースドライバに、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタを用いてもよい。ま
たは、例えば、画素回路に、チャネル形成領域に金属酸化物を有するトランジスタを用い
、ソースドライバ及びゲートドライバに、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジ
スタを用いてもよい。また、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタ及びチャ
ネル形成領域に金属酸化物を有するトランジスタの一方または双方は、演算回路や記憶回
路などの各種回路を構成するトランジスタとして用いてもよい。
【0182】
[表示装置の構成例4]
図8に、表示装置100Gの断面図を示す。図9に、表示装置100Hの断面図を示す。
図10図13に、表示装置100Gの作製方法を示す断面図を示す。
【0183】
表示装置100G及び表示装置100Hは、チャネル形成領域にシリコンを有するトラン
ジスタ130a、130b、130cと、チャネル形成領域に金属酸化物を有するトラン
ジスタ120a、120b、120cと、発光ダイオード110a、110b、110c
と、を有する。
【0184】
表示装置100G及び表示装置100Hにおいて、各色の画素は、青色の光を呈する発光
ダイオードを有する。
【0185】
表示装置100G及び表示装置100Hにおいて、赤色の画素が有する発光ダイオード1
10aと重なる領域に、着色層CFR及び色変換層CCMRが設けられている。色変換層
CCMRは、青色の光を赤色の光に変換する機能を有する。
【0186】
発光ダイオード110aが発した光は、色変換層CCMRにより青色から赤色に変換され
、着色層CFRにより赤色の光の純度が高められて、表示装置100Gまたは表示装置1
00Hの外部に射出される。
【0187】
同様に、表示装置100G及び表示装置100Hにおいて、緑色の画素が有する発光ダイ
オード110cと重なる領域に、緑色の着色層CFGと、青色の光を緑色に変換する色変
換層CCMGと、が設けられている。これにより、発光ダイオード110cが発した光は
、色変換層CCMGにより青色から緑色に変換され、着色層CFGにより緑色の光の純度
が高められて、表示装置100Gまたは表示装置100Hの外部に射出される。
【0188】
一方、表示装置100G及び表示装置100Hにおいて、青色の画素が有する発光ダイオ
ード110bと重なる領域には、色変換層が設けられていない。発光ダイオード110b
が発した青色の光は、色変換されずに、着色層CFBを介して、表示装置100Gまたは
表示装置100Hの外部に射出される。
【0189】
なお、表示装置100Gまたは表示装置100Hにおいて、青色の画素が有する発光ダイ
オード110bと重なる領域に、青色の着色層CFBが設けられていることが好ましい。
これにより、青色の光の純度を高めることができる。青色の着色層CFBを設けない場合
は、作製工程を簡略化できる。また、青色の着色層CFBを設けない構成とすることで、
発光ダイオード110bから射出された光を効率的に表示装置の外部に取り出すことがで
きる。
【0190】
各色の画素で同じ構成の発光ダイオードを有する表示装置100G及び表示装置100H
の作製では、基板上に1種類の発光ダイオードのみを作製すればよいため、複数種の発光
ダイオードを作製する場合に比べて、製造装置及び工程を簡素化できる。
【0191】
各色の画素の間には、遮光層106が設けられている。遮光層106は、下地膜109上
に設けられている。遮光層106を設けることで、発光ダイオードが発する光が、隣接す
る他の色の画素に入り込むことを抑制できる。したがって、表示装置の表示品位を高める
ことができる。
【0192】
図9に示す表示装置100Hは、遮光層105を有する点で、図8に示す表示装置100
Gと異なる。本発明の一態様の表示装置は、遮光層105を有することが好ましい。遮光
層105は、下地膜109、絶縁層102、絶縁層103、及び、絶縁層104に設けら
れた開口に埋め込まれている。遮光層105を設けることで、発光ダイオードが発する光
が、隣接する他の色の画素に入り込むことを抑制できる。したがって、表示装置の表示品
位を高めることができる。なお、下地膜109または絶縁層104に開口を設けなくても
よい。遮光層105は、下地膜109、絶縁層102、絶縁層103、及び、絶縁層10
4のうち少なくとも一層に設けられた開口に埋め込むことで形成できる。
【0193】
遮光層106及び遮光層105の材料については特に限定されず、例えば、金属材料など
の無機材料、又は、顔料(カーボンブラックなど)もしくは染料を含む樹脂材料などの有
機材料を用いることができる。また、各色の着色層に用いるカラーフィルタを積層するこ
とで、遮光層を形成してもよい。例えば、赤色、緑色、青色の3色のカラーフィルタを積
層して、遮光層を形成してもよい。
【0194】
図8に示す表示装置100Gは、まず、図10(A)に示すLED基板150Cと、図1
0(B)に示す回路基板150Dと、を貼り合わせ(図11参照)、その後、LED基板
150Cが有する基板101を剥離し(図12及び図13参照)、剥離により露出した面
に、着色層、色変換層、遮光層106等を設けることで作製できる。
【0195】
図10(A)に、LED基板150Cの断面図を示す。
【0196】
LED基板150Cは、基板101、下地膜109、発光ダイオード110a、発光ダイ
オード110b、発光ダイオード110c、絶縁層102、絶縁層103、及び絶縁層1
04を有する。下地膜109、絶縁層102、絶縁層103、及び絶縁層104は、それ
ぞれ、単層構造であっても、積層構造であってもよい。なお、図9に示す表示装置100
Hを作製する場合は、LED基板150Cは、さらに、遮光層105を有する。
【0197】
発光ダイオード110a、発光ダイオード110b、及び、発光ダイオード110cは、
同一の色の光を呈する。各発光ダイオードは、半導体層113、発光層114、及び、半
導体層115を有する。発光ダイオード110aは、さらに、導電層116a、導電層1
16b、電極117a、及び、電極117bを有する。発光ダイオード110bは、さら
に、導電層116c、導電層116d、電極117c、及び、電極117dを有する。発
光ダイオード110cは、さらに、導電層116e、導電層116f、電極117e、及
び、電極117fを有する。発光ダイオードが有する各層は、単層構造であっても、積層
構造であってもよい。
【0198】
基板101上に下地膜109が設けられ、下地膜109上に、半導体層113が設けられ
、半導体層113上に発光層114が設けられ、発光層114上に半導体層115が設け
られている。
【0199】
電極117aは、導電層116aを介して、発光ダイオード110aが有する半導体層1
15と電気的に接続されている。電極117bは、導電層116bを介して、発光ダイオ
ード110aが有する半導体層113と電気的に接続されている。
【0200】
同様に、電極117cは、導電層116cを介して、発光ダイオード110bが有する半
導体層115と電気的に接続されている。電極117dは、導電層116dを介して、発
光ダイオード110bが有する半導体層113と電気的に接続されている。
【0201】
そして、電極117eは、導電層116eを介して、発光ダイオード110cが有する半
導体層115と電気的に接続されている。電極117fは、導電層116fを介して、発
光ダイオード110cが有する半導体層113と電気的に接続されている。
【0202】
絶縁層102は、基板101、半導体層113、発光層114、及び、半導体層115を
覆うように設けられる。絶縁層102は平坦化機能を有することが好ましい。絶縁層10
2上に絶縁層103が設けられている。絶縁層102と絶縁層103に設けられた開口を
埋めるように、導電層116a、116b、116c、116d、116e、116fが
設けられている。導電層116a、116b、116c、116d、116e、116f
の上面の高さは、絶縁層103の上面の高さと概略一致していることが好ましい。導電層
116a、116b、116c、116d、116e、116f上及び絶縁層103上に
絶縁層104が設けられている。絶縁層104に設けられた開口を埋めるように、電極1
17a、117b、117c、117d、117e、117fが設けられている。電極1
17a、117b、117c、117d、117e、117fの上面の高さは、絶縁層1
04の上面の高さと概略一致していることが好ましい。
【0203】
本実施の形態の表示装置は、絶縁層の上面の高さと導電層の上面の高さとが概略一致して
いる構成が少なくとも一つ適用されている。当該構成の作製方法例としては、まず、絶縁
層を形成し、当該絶縁層に開口を設け、当該開口を埋めるように導電層を形成した後、C
MP法などを用いて平坦化処理を施す方法が挙げられる。これにより、導電層の上面の高
さと絶縁層の上面の高さを揃えることができる。
【0204】
LED基板150Cの各構成要素に用いることができる材料は、実施の形態1を参照でき
る。
【0205】
下地膜109は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、
酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、窒化チタンなどの無機絶縁材料を用いて形成するこ
とが好ましい。
【0206】
絶縁層103には、酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい
膜を用いることができる。絶縁層103は、LED基板150Cから回路基板150Dに
不純物が拡散することを防ぐバリア層として機能することが好ましい。
【0207】
絶縁層104には、酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。絶縁層104は、回路基板1
50Dが有する絶縁層と直接接合する層である。酸化物絶縁膜同士を直接接合させること
で、接合強度(貼り合わせ強度)を高めることができる。
【0208】
電極117a~電極117dには、例えば、Cu、Al、Sn、Zn、W、Ag、Pt、
Auなどを用いることができる。電極117a~電極117dは、回路基板150Dが有
する導電層と直接接合する層である。接合のしやすさから、Cu、Al、W、またはAu
を用いることが好ましい。
【0209】
基板101としては、例えば、サファイア(Al)基板、炭化シリコン(SiC)
基板、シリコン(Si)基板、窒化ガリウム(GaN)基板などの単結晶基板を用いるこ
とができる。なお、本実施の形態では、基板101を後の工程で剥離するため、基板10
1の可視光に対する透過性の有無は問わない。
【0210】
図10(B)に、回路基板150Dの断面図を示す。
【0211】
回路基板150Dは、図4に示す表示装置100Cの基板131から絶縁層188までの
積層構造と同様であるため、詳細な説明は省略する場合がある。回路基板150Dの各構
成要素に用いることができる材料は、実施の形態1を参照できる。
【0212】
回路基板150Dは、基板131にチャネル形成領域を有するトランジスタ(トランジス
タ130a、130b、130c)と、金属酸化物層にチャネル形成領域を有するトラン
ジスタ(トランジスタ120a、120b、120c)と、を積層して有する。なお、回
路基板150Dが有する各層は、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
【0213】
基板131としては、単結晶シリコン基板を用いることが好ましい。または、基板131
として化合物半導体基板を用いてもよい。
【0214】
トランジスタ130a、130b、130cは、導電層135、絶縁層134、絶縁層1
36、一対の低抵抗領域133を有する。導電層135は、ゲートとして機能する。絶縁
層134は、導電層135と基板131との間に位置し、ゲート絶縁層として機能する。
絶縁層136は、導電層135の側面を覆って設けられ、サイドウォールとして機能する
。一対の低抵抗領域133は、基板131における、不純物がドープされた領域であり、
一方がトランジスタのソースとして機能し、他方がトランジスタのドレインとして機能す
る。
【0215】
また、基板131に埋め込まれるように、隣接する2つのトランジスタの間に、素子分離
層132が設けられている。
【0216】
トランジスタ130a、130b、130cを覆って絶縁層139が設けられ、絶縁層1
39上に導電層138が設けられている。絶縁層139の開口に埋め込まれた導電層13
7を介して、導電層138は、一対の低抵抗領域133の一方と電気的に接続される。ま
た導電層138を覆って絶縁層141が設けられ、絶縁層141上に導電層142が設け
られている。導電層138及び導電層142は、それぞれ配線として機能する。また、導
電層142を覆って絶縁層143及び絶縁層152が設けられている。
【0217】
絶縁層152は、トランジスタ130a、130b、130c側から水や水素などの不純
物が、トランジスタ120a、120b、120cに拡散すること、及び金属酸化物層1
65から絶縁層152側に酸素が脱離することを防ぐバリア層として機能する。絶縁層1
52としては、酸化シリコン膜よりも水素や酸素が拡散しにくい膜を用いることができる
【0218】
トランジスタ120a、120b、120cは、導電層161、絶縁層163、絶縁層1
64、金属酸化物層165、一対の導電層166、絶縁層167、導電層168等を有す
る。
【0219】
金属酸化物層165は、チャネル形成領域を有する。金属酸化物層165は、一対の導電
層166の一方と重なる第1の領域と、一対の導電層166の他方と重なる第2の領域と
、当該第1の領域と当該第2の領域の間の第3の領域と、を有する。
【0220】
絶縁層152上に導電層161及び絶縁層162が設けられ、導電層161及び絶縁層1
62を覆って絶縁層163及び絶縁層164が設けられている。金属酸化物層165は、
絶縁層164上に設けられている。導電層161はゲート電極として機能し、絶縁層16
3及び絶縁層164はゲート絶縁層として機能する。導電層161は絶縁層163及び絶
縁層164を介して金属酸化物層165と重なる。絶縁層163は、絶縁層152と同様
に、バリア層として機能することが好ましい。金属酸化物層165と接する絶縁層164
には、酸化シリコン膜などの酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。
【0221】
ここで、導電層161の上面の高さは、絶縁層162の上面の高さと概略一致している。
これにより、トランジスタ120a、120bのサイズを小さくすることができる。
【0222】
一対の導電層166は、金属酸化物層165上に離間して設けられている。一対の導電層
166は、ソース及びドレインとして機能する。金属酸化物層165及び一対の導電層1
66を覆って、絶縁層181が設けられ、絶縁層181上に絶縁層182が設けられてい
る。絶縁層181及び絶縁層182には金属酸化物層165に達する開口が設けられてお
り、当該開口の内部に絶縁層167及び導電層168が埋め込まれている。当該開口は、
上記第3の領域と重なる。絶縁層167は、絶縁層181の側面及び絶縁層182の側面
と重なる。導電層168は、絶縁層167を介して、絶縁層181の側面及び絶縁層18
2の側面と重なる。導電層168はゲート電極として機能し、絶縁層167はゲート絶縁
層として機能する。導電層168は絶縁層167を介して金属酸化物層165と重なる。
【0223】
ここで、導電層168の上面の高さは、絶縁層182の上面の高さと概略一致している。
これにより、トランジスタ120a、120bのサイズを小さくすることができる。
【0224】
そして、絶縁層182、絶縁層167、及び導電層168の上面を覆って、絶縁層183
及び絶縁層185が設けられている。絶縁層181及び絶縁層183は、絶縁層152と
同様に、バリア層として機能することが好ましい。絶縁層181で一対の導電層166を
覆うことで、絶縁層182に含まれる酸素により一対の導電層166が酸化してしまうこ
とを抑制できる。
【0225】
一対の導電層166の一方及び導電層189aと電気的に接続されるプラグが、絶縁層1
81、絶縁層182、絶縁層183、及び絶縁層185に設けられた開口内に埋め込まれ
ている。プラグは、当該開口の側面及び一対の導電層166の一方の上面に接する導電層
184bと、当該導電層184bよりも内側に埋め込まれた導電層184aと、を有する
ことが好ましい。このとき、導電層184bとして、水素及び酸素が拡散しにくい導電材
料を用いることが好ましい。
【0226】
絶縁層185上に導電層189a及び絶縁層186が設けられ、導電層189a上に導電
層189bが設けられ、絶縁層186上に絶縁層187が設けられている。絶縁層186
は平坦化機能を有することが好ましい。ここで、導電層189bの上面の高さは、絶縁層
187の上面の高さと概略一致している。絶縁層187及び絶縁層186は、導電層18
9aに達する開口が設けられており、当該開口の内部に導電層189bが埋め込まれてい
る。導電層189bは導電層189aと導電層190aまたは導電層190cとを電気的
に接続するプラグとして機能する。
【0227】
トランジスタ120aの一対の導電層166の一方は、導電層184a、導電層184b
、導電層189a及び導電層189bを介して、導電層190aと電気的に接続されてい
る。
【0228】
同様に、トランジスタ120bの一対の導電層166の一方は、導電層184a、導電層
184b、導電層189a、及び導電層189bを介して、導電層190cと電気的に接
続されている。
【0229】
そして、トランジスタ120cの一対の導電層166の一方は、導電層184a、導電層
184b、導電層189a、及び導電層189bを介して、導電層190eと電気的に接
続されている。
【0230】
絶縁層187には、酸化シリコン膜よりも水素及び酸素の一方または双方が拡散しにくい
膜を用いることができる。絶縁層187は、LED基板150Cからトランジスタに不純
物(水素、水など)が拡散することを防ぐバリア層として機能することが好ましい。また
、絶縁層187は、回路基板150DからLED基板150Cに不純物が拡散することを
防ぐバリア層として機能することが好ましい。
【0231】
絶縁層188は、LED基板150Cが有する絶縁層104と直接接合する層である。絶
縁層188は、絶縁層104と同一の材料で形成されることが好ましい。絶縁層188に
は、酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。酸化物絶縁膜同士を直接接合させることで、
接合強度(貼り合わせ強度)を高めることができる。なお、絶縁層104及び絶縁層18
8のうち一方または双方が積層構造の場合、互いに接する層(表層、接合面を含む層)が
同一の材料で形成されていることが好ましい。
【0232】
導電層190a~導電層190fは、LED基板150Cが有する電極117a~電極1
17fと直接接合する層である。導電層190a~導電層190fと、電極117a~電
極117fとは、主成分が同一の金属元素であることが好ましく、同一の材料で形成され
ることがより好ましい。導電層190a~導電層190fには、例えば、Cu、Al、S
n、Zn、W、Ag、Pt、Auなどを用いることができる。接合のしやすさから、Cu
、Al、W、またはAuを用いることが好ましい。なお、導電層190及び電極117の
うち一方または双方が積層構造の場合、互いに接する層(表層、接合面を含む層)が同一
の材料で形成されていることが好ましい。
【0233】
なお、回路基板150Dは、発光ダイオードの光を反射する反射層及び当該光を遮る遮光
層の一方または双方を有していてもよい。
【0234】
図11に示すように、LED基板150Cに設けられた電極117a~117fは、それ
ぞれ、回路基板150Dに設けられた導電層190a、190b、190c、190d、
190e、190fと接合され、電気的に接続される。
【0235】
例えば、電極117aと導電層190aとが接続されることで、トランジスタ120aと
発光ダイオード110aとを電気的に接続することができる。電極117aは、発光ダイ
オード110aの画素電極として機能する。また、電極117bと導電層190bとが接
続される。電極117bは、発光ダイオード110aの共通電極として機能する。
【0236】
同様に、電極117cと導電層190cとが接続されることで、トランジスタ120bと
発光ダイオード110bとを電気的に接続することができる。電極117cは、発光ダイ
オード110bの画素電極として機能する。また、電極117dと導電層190dとが接
続される。電極117dは、発光ダイオード110bの共通電極として機能する。
【0237】
そして、電極117eと導電層190eとが接続されることで、トランジスタ120cと
発光ダイオード110cとを電気的に接続することができる。電極117eは、発光ダイ
オード110cの画素電極として機能する。また、電極117fと導電層190fとが接
続される。電極117fは、発光ダイオード110cの共通電極として機能する。
【0238】
電極117a、117b、117c、117d、117e、117fと、導電層190a
、190b、190c、190d、190e、190fと、は、主成分が同一の金属元素
であることが好ましい。
【0239】
また、LED基板150Cに設けられた絶縁層104と、回路基板150Dに設けられた
絶縁層188とが、直接接合される。絶縁層104と絶縁層188とは、同一の成分また
は材料で構成されることが好ましい。
【0240】
LED基板150Cと回路基板150Dの接合面において、同一の材料の層同士が接する
ことで、機械的な強度を有する接続を得ることができる。
【0241】
LED基板150Cと回路基板150Dとを貼り合わせた後、基板101を剥離する。
【0242】
基板101の剥離方法に限定は無く、例えば、図12に示すように、レーザ光(Lase
r beam)を基板101の一面全体に照射する方法が挙げられる。これにより、基板
101を剥離し、下地膜109を露出することができる(図13)。
【0243】
基板101と発光ダイオード110a、110bとの間に、剥離層を設けてもよい。剥離
層に用いることができる材料は、実施の形態1を参照できる。
【0244】
そして、下地膜109上に、遮光層106、色変換層CCMR、色変換層CCMG、着色
層CFR、着色層CFG、及び着色層CFBを形成する。
【0245】
具体的には、赤色の画素と青色の画素の間、及び、青色の画素と緑色の画素の間に、遮光
層106を形成する。
【0246】
また、赤色の画素が有する発光ダイオード110aと重なる領域に、色変換層CCMRを
形成し、色変換層CCMR上に着色層CFRを形成する。同様に、緑色の画素が有する発
光ダイオード110cと重なる領域に、色変換層CCMGを形成し、色変換層CCMG上
に着色層CFGを形成する。そして、青色の画素が有する発光ダイオード110bと重な
る領域には、着色層CFBを形成する。
【0247】
色変換層としては、蛍光体や量子ドット(QD:Quantum dot)を用いること
が好ましい。特に、量子ドットは、発光スペクトルのピーク幅が狭く、色純度のよい発光
を得ることができる。これにより、表示装置の表示品位を高めることができる。
【0248】
色変換層は、液滴吐出法(例えば、インクジェット法)、塗布法、インプリント法、各種
印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷)等を用いて形成することができる。また、量
子ドットフィルムなどの色変換フィルムを用いてもよい。
【0249】
量子ドットの詳細は、実施の形態1を参照できる。
【0250】
着色層は特定の波長域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又は黄
色の波長域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。着色層に用いるこ
とのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料又は染料が含まれた樹脂材料などが
挙げられる。
【0251】
以上のように、本実施の形態の表示装置は、複数の発光ダイオードと複数のトランジスタ
とを一度に貼り合わせることができるため、表示装置の製造コストの削減及び歩留まりの
向上を図ることができる。また、マイクロLEDと、金属酸化物を用いたトランジスタと
、半導体基板(特にシリコン基板)を用いたトランジスタと、を組み合わせることで、回
路の高速動作が可能であり、かつ、消費電力の低減された表示装置を実現できる。
【0252】
本実施の形態の表示装置は、発光ダイオードが形成された基板が剥離され、当該剥離によ
り露出した面に色変換層、着色層、及び遮光層などが設けられている。したがって、表示
装置の表示品位を高めることができる。
【0253】
また、本実施の形態の表示装置は、トランジスタのサイズを小さくできるため、精細度を
高めることや、比較的小さな表示部を有する電子機器への適用が容易である。
【0254】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0255】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に用いることができるトランジスタについ
て説明する。
【0256】
表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトラン
ジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジ
スタとしてもよい。また、トップゲート構造またはボトムゲート構造のいずれのトランジ
スタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
【0257】
表示装置が有するトランジスタには、例えば、金属酸化物をチャネル形成領域に用いたト
ランジスタを用いることができる。これにより、オフ電流の極めて小さいトランジスタを
実現することができる。
【0258】
表示装置が有するトランジスタにシリコンをチャネル形成領域に有するトランジスタを適
用してもよい。当該トランジスタとしては、例えば、アモルファスシリコンを有するトラ
ンジスタ、結晶性のシリコン(代表的には、低温ポリシリコン)を有するトランジスタ、
単結晶シリコンを有するトランジスタなどが挙げられる。例えば、金属酸化物をチャネル
形成領域に用いたトランジスタと、シリコンをチャネル形成領域に有するトランジスタと
、を組み合わせて用いてもよい。
【0259】
なお、本明細書等において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む
少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン
領域、またはドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域、またはソース電極)の
間にチャネルが形成される領域(以下、チャネル形成領域ともいう。)を有しており、チ
ャネル形成領域を介して、ソースとドレインとの間に電流を流すことができるものである
。なお、本明細書等において、チャネル形成領域とは、電流が主として流れる領域をいう
【0260】
また、ソースやドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動
作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細
書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができる場合がある
【0261】
なお、チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトラン
ジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが互いに重な
る領域、またはチャネル形成領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とド
レイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との間の距離をいう。なお、一つのトランジ
スタにおいて、チャネル長が全ての領域で同じ値をとるとは限らない。すなわち、一つの
トランジスタのチャネル長は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書で
は、チャネル長は、チャネル形成領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または
平均値とする。
【0262】
チャネル幅とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタ
がオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが互いに重なる領域
、またはチャネル形成領域における、チャネル長方向を基準として垂直方向のチャネル形
成領域の長さをいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル幅がすべての領域で
同じ値をとるとは限らない。すなわち、一つのトランジスタのチャネル幅は、一つの値に
定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル幅は、チャネル形成領域にお
ける、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
【0263】
なお、本明細書等において、トランジスタの構造によっては、実際にチャネルの形成され
る領域におけるチャネル幅(以下、「実効的なチャネル幅」ともいう。)と、トランジス
タの上面図において示されるチャネル幅(以下、「見かけ上のチャネル幅」ともいう。)
と、が異なる場合がある。例えば、ゲート電極が半導体の側面を覆う場合、実効的なチャ
ネル幅が、見かけ上のチャネル幅よりも大きくなり、その影響が無視できなくなる場合が
ある。例えば、微細かつゲート電極が半導体の側面を覆うトランジスタでは、半導体の側
面に形成されるチャネル形成領域の割合が大きくなる場合がある。その場合は、見かけ上
のチャネル幅よりも、実効的なチャネル幅の方が大きくなる。
【0264】
このような場合、実効的なチャネル幅の、実測による見積もりが困難となる場合がある。
例えば、設計値から実効的なチャネル幅を見積もるためには、半導体の形状が既知という
仮定が必要である。したがって、半導体の形状が正確にわからない場合には、実効的なチ
ャネル幅を正確に測定することは困難である。
【0265】
本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、見かけ上のチャネル幅を指す場合が
ある。または、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、実効的なチャネル幅
を指す場合がある。なお、チャネル長、チャネル幅、実効的なチャネル幅、見かけ上のチ
ャネル幅などは、断面TEM(Transmission Electron Micr
oscope)像などを解析することなどによって、値を決定することができる。
【0266】
なお、以下に示す絶縁体、導電体、酸化物、半導体の成膜は、スパッタリング法、化学気
相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、分子線エ
ピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、パルスレー
ザ堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法、原子層堆積(
ALD:Atomic Layer Deposition)法などを用いて行うことが
できる。また、本明細書等において、「絶縁体」という用語を、絶縁膜または絶縁層と言
い換えることができる。また、「導電体」という用語を、導電膜または導電層と言い換え
ることができる。また、「酸化物」という用語を、酸化物膜または酸化物層と言い換える
ことができる。また、「半導体」という用語を、半導体膜または半導体層と言い換えるこ
とができる。
【0267】
図14(A)にトランジスタ200の上面図を示す。なお、図14(A)では、図の明瞭
化のため、一部の要素の図示を省略する。図14(B)に、図14(A)における一点鎖
線A1-A2間の断面図を示す。図14(B)は、トランジスタ200のチャネル長方向
の断面図といえる。図14(C)に、図14(A)における一点鎖線A3-A4間の断面
図を示す。図14(C)は、トランジスタ200のチャネル幅方向の断面図といえる。図
14(D)に、図14(A)における一点鎖線A5-A6間の断面図を示す。
【0268】
図14(A)~図14(D)に示す半導体装置は、基板(図示せず)上の絶縁体212と
、絶縁体212上の絶縁体214と、絶縁体214上のトランジスタ200と、トランジ
スタ200上の絶縁体280と、絶縁体280上の絶縁体282と、絶縁体282上の絶
縁体283と、絶縁体283上の絶縁体285と、を有する。絶縁体212、絶縁体21
4、絶縁体280、絶縁体282、絶縁体283、及び絶縁体285は層間絶縁膜として
機能する。また、トランジスタ200と電気的に接続し、プラグとして機能する導電体2
40(導電体240a及び導電体240b)を有する。なお、プラグとして機能する導電
体240の側面に接して絶縁体241(絶縁体241a及び絶縁体241b)が設けられ
る。また、絶縁体285上及び導電体240上には、導電体240と電気的に接続し、配
線として機能する導電体246(導電体246a及び導電体246b)が設けられる。
【0269】
絶縁体280、絶縁体282、絶縁体283、及び絶縁体285の開口の内壁に接して絶
縁体241aが設けられ、絶縁体241aの側面に接して導電体240aの第1の導電体
が設けられ、さらに内側に導電体240aの第2の導電体が設けられている。また、絶縁
体280、絶縁体282、絶縁体283、及び絶縁体285の開口の内壁に接して絶縁体
241bが設けられ、絶縁体241bの側面に接して導電体240bの第1の導電体が設
けられ、さらに内側に導電体240bの第2の導電体が設けられている。ここで、導電体
240の上面の高さと、導電体246と重なる領域の、絶縁体285の上面の高さと、は
同程度にできる。なお、トランジスタ200では、導電体240として、第1の導電体と
第2の導電体を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではな
い。例えば、導電体240を単層、または3層以上の積層構造として設ける構成にしても
よい。構造体が積層構造を有する場合、形成順に序数を付与し、区別する場合がある。
【0270】
[トランジスタ200]
図14(A)乃至図14(D)に示すように、トランジスタ200は、絶縁体214上の
絶縁体216と、絶縁体216に埋め込まれるように配置された導電体205(導電体2
05a、導電体205b、及び導電体205c)と、絶縁体216上、及び導電体205
上の絶縁体222と、絶縁体222上の絶縁体224と、絶縁体224上の酸化物230
aと、酸化物230a上の酸化物230bと、酸化物230b上の酸化物243(酸化物
243a及び酸化物243b)と、酸化物243a上の導電体242aと、導電体242
a上の絶縁体271aと、酸化物243b上の導電体242bと、導電体242b上の絶
縁体271bと、酸化物230b上の絶縁体250(絶縁体250a及び絶縁体250b
)と、絶縁体250上に位置し、酸化物230bの一部と重なる導電体260(導電体2
60a及び導電体260b)と、絶縁体222、絶縁体224、酸化物230a、酸化物
230b、酸化物243a、酸化物243b、導電体242a、導電体242b、絶縁体
271a、及び絶縁体271bを覆って配置される絶縁体275と、を有する。
【0271】
なお、以下において、酸化物230aと酸化物230bをまとめて酸化物230と呼ぶ場
合がある。また、導電体242aと導電体242bをまとめて導電体242と呼ぶ場合が
ある。また、絶縁体271aと絶縁体271bをまとめて絶縁体271と呼ぶ場合がある
【0272】
絶縁体280及び絶縁体275には、酸化物230bに達する開口が設けられる。当該開
口内に、絶縁体250及び導電体260が配置されている。また、トランジスタ200の
チャネル長方向において、絶縁体271a、導電体242a、及び酸化物243aと、絶
縁体271b、導電体242b、及び酸化物243bと、の間に導電体260及び絶縁体
250が設けられている。絶縁体250は、導電体260の側面と接する領域と、導電体
260の底面と接する領域と、を有する。
【0273】
酸化物230は、絶縁体224の上に配置された酸化物230aと、酸化物230aの上
に配置された酸化物230bと、を有することが好ましい。酸化物230bの下に酸化物
230aを有することで、酸化物230aよりも下方に形成された構造物から、酸化物2
30bへの不純物の拡散を抑制することができる。
【0274】
なお、トランジスタ200では、酸化物230が、酸化物230a及び酸化物230bの
2層を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例え
ば、酸化物230bの単層、または3層以上の積層構造を設ける構成にしてもよいし、酸
化物230a及び酸化物230bのそれぞれが積層構造を有していてもよい。
【0275】
導電体260は、第1のゲート(トップゲートともいう)電極として機能し、導電体20
5は、第2のゲート(バックゲートともいう)電極として機能する。また、絶縁体250
は、第1のゲート絶縁膜として機能し、絶縁体224及び絶縁体222は、第2のゲート
絶縁膜として機能する。また、導電体242aは、ソース電極またはドレイン電極の一方
として機能し、導電体242bは、ソース電極またはドレイン電極の他方として機能する
。また、酸化物230の導電体260と重畳する領域の少なくとも一部はチャネル形成領
域として機能する。
【0276】
酸化物230bは、導電体242aと重畳する領域に、ソース領域及びドレイン領域の一
方を有し、導電体242bと重畳する領域に、ソース領域及びドレイン領域の他方を有す
る。また、酸化物230bは、ソース領域とドレイン領域に挟まれた領域にチャネル形成
領域(図14(B)において斜線部で示す領域)を有する。
【0277】
チャネル形成領域は、ソース領域及びドレイン領域よりも、酸素欠損が少なく、または不
純物濃度が低いため、キャリア濃度が低い高抵抗領域である。ここで、チャネル形成領域
のキャリア濃度は、1×1018cm-3以下であることが好ましく、1×1017cm
-3未満であることがより好ましく、1×1016cm-3未満であることがさらに好ま
しく、1×1013cm-3未満であることがさらに好ましく、1×1012cm-3
満であることがさらに好ましい。なお、チャネル形成領域のキャリア濃度の下限値につい
ては、特に限定は無いが、例えば、1×10-9cm-3とすることができる。
【0278】
なお、上記において、酸化物230bにチャネル形成領域、ソース領域、及びドレイン領
域が形成される例について示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、酸
化物230aにも同様に、チャネル形成領域、ソース領域、及びドレイン領域が形成され
る場合がある。
【0279】
トランジスタ200は、チャネル形成領域を含む酸化物230(酸化物230a及び酸化
物230b)に、半導体として機能する金属酸化物(酸化物半導体ともいう)を用いるこ
とが好ましい。
【0280】
半導体として機能する金属酸化物は、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5e
V以上のものを用いることが好ましい。このように、バンドギャップの大きい金属酸化物
を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
【0281】
酸化物230として、例えば、インジウム、元素M及び亜鉛を有するIn-M-Zn酸化
物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、錫、銅、バナジウム、ベリリウ
ム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタ
ン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムな
どから選ばれた一種、または複数種)等の金属酸化物を用いるとよい。また、酸化物23
0として、In-Ga酸化物、In-Zn酸化物、インジウム酸化物を用いてもよい。
【0282】
ここで、酸化物230bに用いる金属酸化物における、元素Mに対するInの原子数比が
、酸化物230aに用いる金属酸化物における、元素Mに対するInの原子数比より大き
いことが好ましい。
【0283】
具体的には、酸化物230aとして、In:M:Zn=1:3:4[原子数比]もしくは
その近傍の組成、またはIn:M:Zn=1:1:0.5[原子数比]もしくはその近傍
の組成の金属酸化物を用いればよい。また、酸化物230bとして、In:M:Zn=1
:1:1[原子数比]もしくはその近傍の組成、またはIn:M:Zn=4:2:3[原
子数比]もしくはその近傍の組成の金属酸化物を用いればよい。なお、近傍の組成とは、
所望の原子数比の±30%の範囲を含む。また、元素Mとして、ガリウムを用いることが
好ましい。
【0284】
なお、金属酸化物をスパッタリング法により成膜する場合、上記の原子数比は、成膜され
た金属酸化物の原子数比に限られず、金属酸化物の成膜に用いるスパッタリングターゲッ
トの原子数比であってもよい。
【0285】
このように、酸化物230bの下に酸化物230aを配置することで、酸化物230aよ
りも下方に形成された構造物からの、酸化物230bに対する、不純物及び酸素の拡散を
抑制することができる。
【0286】
また、酸化物230a及び酸化物230bが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分と
する)ことで、酸化物230aと酸化物230bの界面における欠陥準位密度が低くする
ことができる。酸化物230aと酸化物230bとの界面における欠陥準位密度を低くす
ることができるため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さく、高いオン電流が得
られる。
【0287】
酸化物230a及び酸化物230bは、それぞれ結晶性を有することが好ましい。特に、
酸化物230bとして、CAAC-OS(c-axis aligned crysta
lline oxide semiconductor)を用いることが好ましい。
【0288】
CAAC-OSは、結晶性の高い、緻密な構造を有しており、不純物や欠陥(例えば、酸
素欠損(V:oxygen vacancyともいう)など)が少ない金属酸化物であ
る。特に、金属酸化物の形成後に、金属酸化物が多結晶化しない程度の温度(例えば、4
00℃以上600℃以下)で加熱処理することで、CAAC-OSをより結晶性の高い、
緻密な構造にすることができる。このようにして、CAAC-OSの密度をより高めるこ
とで、当該CAAC-OS中の不純物または酸素の拡散をより低減することができる。
【0289】
一方、CAAC-OSは、明確な結晶粒界を確認することが難しいため、結晶粒界に起因
する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。したがって、CAAC-OSを有する金
属酸化物は、物理的性質が安定する。そのため、CAAC-OSを有する金属酸化物は熱
に強く、信頼性が高い。
【0290】
絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及び絶縁体
283の少なくとも一は、水、水素などの不純物が、基板側から、または、トランジスタ
200の上方からトランジスタ200に拡散することを抑制するバリア絶縁膜として機能
することが好ましい。したがって、絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体
275、絶縁体282、及び絶縁体283の少なくとも一は、水素原子、水素分子、水分
子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不
純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい)絶縁性材料を用いるこ
とが好ましい。または、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散
を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)絶縁性材料を用いることが好ましい
【0291】
なお、本明細書において、バリア絶縁膜とは、バリア性を有する絶縁膜のことを指す。本
明細書において、バリア性とは、対応する物質の拡散を抑制する機能(透過性が低いとも
いう)とする。または、対応する物質を、捕獲、及び固着する(ゲッタリングともいう)
機能とする。
【0292】
絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及び絶縁体
283としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ハフニウム、酸化
ガリウム、インジウムガリウム亜鉛酸化物、窒化シリコン、または窒化酸化シリコンなど
を用いることができる。例えば、絶縁体212、絶縁体275、及び絶縁体283として
、より水素バリア性が高い、窒化シリコンなどを用いることが好ましい。また、例えば、
絶縁体214、絶縁体271、及び絶縁体282として、水素を捕獲及び水素を固着する
機能が高い、酸化アルミニウムまたは酸化マグネシウム、などを用いることが好ましい。
これにより、水、水素などの不純物が絶縁体212、及び絶縁体214を介して、基板側
からトランジスタ200側に拡散するのを抑制することができる。または、水、水素など
の不純物が絶縁体283よりも外側に配置されている層間絶縁膜などから、トランジスタ
200側に拡散するのを抑制することができる。または、絶縁体224などに含まれる酸
素が、絶縁体212、及び絶縁体214を介して基板側に、拡散するのを抑制することが
できる。または、絶縁体280などに含まれる酸素が、絶縁体282などを介してトラン
ジスタ200より上方に、拡散するのを抑制することができる。この様に、トランジスタ
200を、水、水素などの不純物、及び酸素の拡散を抑制する機能を有する、絶縁体21
2、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及び絶縁体283で取
り囲む構造とすることが好ましい。
【0293】
ここで、絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及
び絶縁体283として、アモルファス構造を有する酸化物を用いることが好ましい。例え
ば、AlO(xは0より大きい任意数)、またはMgO(yは0より大きい任意数)
などの金属酸化物を用いることが好ましい。このようなアモルファス構造を有する金属酸
化物では、酸素原子がダングリングボンドを有しており、当該ダングリングボンドで水素
を捕獲または固着する性質を有する場合がある。このようなアモルファス構造を有する金
属酸化物をトランジスタ200の構成要素として用いる、またはトランジスタ200の周
囲に設けることで、トランジスタ200に含まれる水素、またはトランジスタ200の周
囲に存在する水素を捕獲または固着することができる。特にトランジスタ200のチャネ
ル形成領域に含まれる水素を捕獲または固着することが好ましい。アモルファス構造を有
する金属酸化物をトランジスタ200の構成要素として用いる、またはトランジスタ20
0の周囲に設けることで、良好な特性を有し、信頼性の高いトランジスタ200、及び半
導体装置を作製することができる。
【0294】
なお、絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及び
絶縁体283は、アモルファス構造であることが好ましいが、一部に多結晶構造の領域が
形成されていてもよい。また、絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体27
5、絶縁体282、及び絶縁体283は、アモルファス構造の層と、多結晶構造の層と、
が積層された多層構造であってもよい。例えば、アモルファス構造の層の上に多結晶構造
の層が形成された積層構造でもよい。
【0295】
絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶縁体275、絶縁体282、及び絶縁体
283の成膜は、例えば、スパッタリング法を用いて行えばよい。スパッタリング法は、
成膜ガスに水素を用いなくてよいので、絶縁体212、絶縁体214、絶縁体271、絶
縁体275、絶縁体282、及び絶縁体283の水素濃度を低減することができる。なお
、成膜方法は、スパッタリング法に限られるものではなく、CVD法、MBE法、PLD
法、ALD法などを適宜用いてもよい。
【0296】
また、絶縁体216、絶縁体280、及び絶縁体285は、絶縁体214よりも誘電率が
低いことが好ましい。誘電率が低い材料を層間絶縁膜とすることで、配線間に生じる寄生
容量を低減することができる。例えば、絶縁体216、絶縁体280、及び絶縁体285
として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を
添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリ
コン、空孔を有する酸化シリコンなどを適宜用いればよい。
【0297】
導電体205は、酸化物230、及び導電体260と、重なるように配置する。ここで、
導電体205は、絶縁体216に形成された開口に埋め込まれて設けることが好ましい。
【0298】
導電体205は、導電体205a、導電体205b、及び導電体205cを有する。導電
体205aは、当該開口の底面及び側壁に接して設けられる。導電体205bは、導電体
205aに形成された凹部に埋め込まれるように設けられる。ここで、導電体205bの
上面は、導電体205aの上面及び絶縁体216の上面より低くなる。導電体205cは
、導電体205bの上面、及び導電体205aの側面に接して設けられる。ここで、導電
体205cの上面の高さは、導電体205aの上面の高さ及び絶縁体216の上面の高さ
と略一致する。つまり、導電体205bは、導電体205a及び導電体205cに包み込
まれる構成になる。
【0299】
導電体205a及び導電体205cは、後述する導電体260aに用いることができる導
電性材料を用いればよい。また、導電体205bは、後述する導電体260bに用いるこ
とができる導電性材料を用いればよい。また、トランジスタ200では、導電体205は
、導電体205a、導電体205b、及び導電体205cを積層する構成について示して
いるが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体205は、単層、2層ま
たは4層以上の積層構造として設ける構成にしてもよい。
【0300】
絶縁体222及び絶縁体224は、ゲート絶縁膜として機能する。
【0301】
絶縁体222は、水素(例えば、水素原子、水素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制
する機能を有することが好ましい。また、絶縁体222は、酸素(例えば、酸素原子、酸
素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有することが好ましい。例えば、絶
縁体222は、絶縁体224よりも水素及び酸素の一方または双方の拡散をより抑制でき
ることが好ましい。
【0302】
絶縁体222は、絶縁性材料であるアルミニウム及びハフニウムの一方または双方の酸化
物を含む絶縁体を用いるとよい。当該絶縁体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム
、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いるこ
とが好ましい。また、絶縁体222としては、上述の絶縁体214などに用いることがで
きる、バリア絶縁膜を用いてもよい。
【0303】
絶縁体224は、酸化シリコン、酸化窒化シリコンなどを適宜用いればよい。酸素を含む
絶縁体224を酸化物230に接して設けることにより、酸化物230中の酸素欠損を低
減し、トランジスタ200の信頼性を向上させることができる。また、絶縁体224は、
酸化物230aと重畳するように、島状に加工されていることが好ましい。この場合、絶
縁体275が、絶縁体224の側面及び絶縁体222の上面に接する構成になる。これに
より、絶縁体224と絶縁体280を絶縁体275によって離隔することができるので、
絶縁体280に含まれる酸素が絶縁体224に拡散し、絶縁体224中の酸素が過剰にな
りすぎるのを抑制することができる。
【0304】
なお、絶縁体222及び絶縁体224が、2層以上の積層構造を有していてもよい。その
場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。
なお、図14(B)などにおいて、絶縁体224を、酸化物230aと重畳して島状に形
成する構成について示したが、本発明はこれに限られるものではない。絶縁体224に含
まれる酸素量を適正に調整できるならば、絶縁体222と同様に、絶縁体224をパター
ニングしない構成にしてもよい。
【0305】
酸化物243a及び酸化物243bが、酸化物230b上に設けられる。酸化物243a
と酸化物243bは、導電体260を挟んで離隔して設けられる。酸化物243(酸化物
243a、及び酸化物243b)は、酸素の透過を抑制する機能を有することが好ましい
。ソース電極やドレイン電極として機能する導電体242と酸化物230bとの間に酸素
の透過を抑制する機能を有する酸化物243を配置することで、導電体242と、酸化物
230bとの間の電気抵抗が低減されるので好ましい。なお、導電体242と酸化物23
0bの間の電気抵抗を十分低減できる場合、酸化物243を設けない構成にしてもよい。
【0306】
酸化物243として、元素Mを有する金属酸化物を用いてもよい。特に、元素Mは、アル
ミニウム、ガリウム、イットリウム、または錫を用いるとよい。酸化物243は、酸化物
230bよりも元素Mの濃度が高いことが好ましい。また、酸化物243として、酸化ガ
リウムを用いてもよい。また、酸化物243として、In-M-Zn酸化物等の金属酸化
物を用いてもよい。具体的には、酸化物243に用いる金属酸化物において、Inに対す
る元素Mの原子数比が、酸化物230bに用いる金属酸化物における、Inに対する元素
Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物243の膜厚は、0.5nm以上
5nm以下が好ましく、より好ましくは1nm以上3nm以下、さらに好ましくは1nm
以上2nm以下である。
【0307】
導電体242aは酸化物243aの上面に接して設けられ、導電体242bは、酸化物2
43bの上面に接して設けられることが好ましい。導電体242aと導電体242bは、
それぞれトランジスタ200のソース電極またはドレイン電極として機能する。
【0308】
導電体242(導電体242a及び導電体242b)としては、例えば、タンタルを含む
窒化物、チタンを含む窒化物、モリブデンを含む窒化物、タングステンを含む窒化物、タ
ンタル及びアルミニウムを含む窒化物、チタン及びアルミニウムを含む窒化物などを用い
ることが好ましい。本発明の一態様においては、タンタルを含む窒化物が特に好ましい。
また、例えば、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸
化物、ランタンとニッケルを含む酸化物などを用いてもよい。これらの材料は、酸化しに
くい導電性材料、または、酸素を吸収しても導電性を維持する材料であるため、好ましい
【0309】
また、導電体242の側面と導電体242の上面との間に、湾曲面が形成されないことが
好ましい。当該湾曲面が形成されない導電体242とすることで、図14(D)に示すよ
うな、チャネル幅方向の断面における、導電体242の断面積を大きくすることができる
。これにより、導電体242の導電率を大きくし、トランジスタ200のオン電流を大き
くすることができる。
【0310】
絶縁体271aは、導電体242aの上面に接して設けられており、絶縁体271bは、
導電体242bの上面に接して設けられている。
【0311】
絶縁体275は、絶縁体222の上面、絶縁体224の側面、酸化物230aの側面、酸
化物230bの側面、酸化物243の側面、導電体242の側面、絶縁体271の側面及
び上面に接して設けられる。絶縁体275は、絶縁体250、及び導電体260が設けら
れる領域に開口が形成されている。
【0312】
絶縁体212と絶縁体283に挟まれた領域内で、水素などの不純物を捕獲する機能を有
する、絶縁体214、絶縁体271、及び絶縁体275を設けることで、絶縁体224、
または絶縁体216などに含まれる水素などの不純物を捕獲し、当該領域内における、水
素の量を一定値にすることができる。この場合は、絶縁体214、絶縁体271、及び絶
縁体275に、アモルファス構造の酸化アルミニウムが含まれていることが好ましい。
【0313】
絶縁体250は、絶縁体250aと、絶縁体250a上の絶縁体250bを有し、ゲート
絶縁膜として機能する。また、絶縁体250aは、酸化物230bの上面、酸化物243
の側面、導電体242の側面、絶縁体271の側面、絶縁体275の側面、及び絶縁体2
80の側面に接して配置することが好ましい。また、絶縁体250の膜厚は、1nm以上
20nm以下とするのが好ましい。
【0314】
絶縁体250aは、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン
、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加し
た酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンなどを用いることができる。特に、酸化シリ
コン、及び酸化窒化シリコンは熱に対し安定であるため好ましい。絶縁体250aは、絶
縁体224と同様に、水、水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
【0315】
絶縁体250aは、加熱により酸素が放出される絶縁体を用いて形成し、絶縁体250b
は、酸素の拡散を抑制する機能を有する絶縁体を用いて形成することが好ましい。このよ
うな構成にすることで、絶縁体250aに含まれる酸素が、導電体260へ拡散するのを
抑制することができる。つまり、酸化物230へ供給する酸素量の減少を抑制することが
できる。また、絶縁体250aに含まれる酸素による導電体260の酸化を抑制すること
ができる。例えば、絶縁体250bは、絶縁体222と同様の材料を用いて設けることが
できる。
【0316】
絶縁体250bとして、具体的には、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウ
ム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、マグネ
シウムなどから選ばれた一種、もしくは二種以上が含まれた金属酸化物、または酸化物2
30として用いることができる金属酸化物を用いることができる。特に、アルミニウム及
びハフニウムの一方または双方の酸化物を含む絶縁体を用いることが好ましい。当該絶縁
体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化
物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。また、絶縁体250bの膜
厚は、0.5nm以上、3.0nm以下が好ましく、1.0nm以上、1.5nm以下が
より好ましい。
【0317】
なお、図14(B)及び図14(C)では、絶縁体250を2層の積層構造で図示したが
、本発明はこれに限られるものではない。絶縁体250を単層、または3層以上の積層構
造としてもよい。
【0318】
導電体260は、絶縁体250b上に設けられており、トランジスタ200の第1のゲー
ト電極として機能する。導電体260は、導電体260aと、導電体260aの上に配置
された導電体260bと、を有することが好ましい。例えば、導電体260aは、導電体
260bの底面及び側面を包むように配置されることが好ましい。また、図14(B)及
図14(C)に示すように、導電体260の上面は、絶縁体250の上面と略一致して
いる。なお、図14(B)及び図14(C)では、導電体260は、導電体260aと導
電体260bの2層構造として示しているが、単層構造でもよいし、3層以上の積層構造
であってもよい。
【0319】
導電体260aは、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子、
銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。
または、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能
を有する導電性材料を用いることが好ましい。
【0320】
また、導電体260aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、絶縁体250に含
まれる酸素により、導電体260bが酸化して導電率が低下することを抑制することがで
きる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、チタン、窒化チ
タン、タンタル、窒化タンタル、ルテニウム、酸化ルテニウムなどを用いることが好まし
い。
【0321】
また、導電体260は、配線としても機能するため、導電性が高い導電体を用いることが
好ましい。例えば、導電体260bは、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分
とする導電性材料を用いることができる。また、導電体260bは積層構造としてもよく
、例えば、チタンまたは窒化チタンと上記導電性材料との積層構造としてもよい。
【0322】
また、トランジスタ200では、導電体260は、絶縁体280などに形成されている開
口を埋めるように自己整合的に形成される。導電体260をこのように形成することによ
り、導電体242aと導電体242bとの間の領域に、導電体260を位置合わせするこ
となく確実に配置することができる。
【0323】
また、図14(C)に示すように、トランジスタ200のチャネル幅方向において、絶縁
体222の底面を基準としたときの、導電体260の、酸化物230bと重ならない領域
の底面の高さは、酸化物230bの底面の高さより低いことが好ましい。ゲート電極とし
て機能する導電体260が、絶縁体250などを介して、酸化物230bのチャネル形成
領域の側面及び上面を覆う構成とすることで、導電体260の電界を酸化物230bのチ
ャネル形成領域全体に作用させやすくなる。よって、トランジスタ200のオン電流を増
大させ、周波数特性を向上させることができる。絶縁体222の底面を基準としたときの
、酸化物230a及び酸化物230bと、導電体260とが、重ならない領域における導
電体260の底面の高さと、酸化物230bの底面の高さと、の差は、0nm以上100
nm以下、好ましくは、3nm以上50nm以下、より好ましくは、5nm以上20nm
以下とする。
【0324】
絶縁体280は、絶縁体275上に設けられ、絶縁体250、及び導電体260が設けら
れる領域に開口が形成されている。また、絶縁体280の上面は、平坦化されていてもよ
い。この場合、絶縁体280の上面の高さは、絶縁体250の上面の高さ、及び導電体2
60の上面の高さと概略一致していることが好ましい。
【0325】
絶縁体282は、絶縁体280の上面、絶縁体250の上面、及び導電体260の上面に
接して設けられる。絶縁体282は、水、水素などの不純物が、上方から絶縁体280に
拡散するのを抑制するバリア絶縁膜として機能することが好ましく、水素などの不純物を
捕獲する機能を有することが好ましい。また、絶縁体282は、酸素の透過を抑制するバ
リア絶縁膜として機能することが好ましい。絶縁体282としては、例えば、酸化アルミ
ニウムなどの絶縁体を用いればよい。絶縁体212と絶縁体283に挟まれた領域内で、
絶縁体280に接して、水素などの不純物を捕獲する機能を有する、絶縁体282を設け
ることで、絶縁体280などに含まれる水素などの不純物を捕獲し、当該領域内における
、水素の量を一定値にすることができる。特に、絶縁体282として、アモルファス構造
を有する酸化アルミニウムを用いることで、より効果的に水素を捕獲または固着できる場
合があるため好ましい。これにより、良好な特性を有し、信頼性の高いトランジスタ20
0、及び半導体装置を作製することができる。
【0326】
導電体240a及び導電体240bは、タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分
とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電体240a及び導電体240bは
積層構造としてもよい。導電体240を積層構造とする場合、絶縁体241と接する導電
体には、水、水素などの不純物の透過を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが
好ましい。例えば、上述の導電体260aに用いることができる導電性材料を用いればよ
い。
【0327】
絶縁体241a及び絶縁体241bとしては、例えば、窒化シリコン、酸化アルミニウム
、窒化酸化シリコンなどの絶縁体を用いればよい。絶縁体241a及び絶縁体241bは
、絶縁体283、絶縁体282、及び絶縁体271に接して設けられるので、絶縁体28
0などに含まれる水、水素などの不純物が、導電体240a及び導電体240bを通じて
酸化物230に混入するのを抑制することができる。
【0328】
また、導電体240aの上面及び導電体240bの上面に接して、配線として機能する導
電体246(導電体246a及び導電体246b)を配置してもよい。導電体246は、
タングステン、銅、またはアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好まし
い。また、当該導電体は、積層構造としてもよく、例えば、チタンまたは窒化チタンと上
記導電性材料との積層としてもよい。なお、当該導電体は、絶縁体に設けられた開口に埋
め込むように形成してもよい。
【0329】
以上により、良好な電気特性を有する半導体装置を提供することができる。また、信頼性
が良好な半導体装置を提供することができる。また、微細化または高集積化が可能な半導
体装置を提供することができる。また、低消費電力の半導体装置を提供することができる
【0330】
[金属酸化物]
次に、トランジスタに用いることができる金属酸化物(酸化物半導体ともいう)について
説明する。
【0331】
金属酸化物は、少なくともインジウムまたは亜鉛を含むことが好ましい。特にインジウム
及び亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イッ
トリウム、スズなどが含まれていることが好ましい。また、ホウ素、シリコン、チタン、
鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジ
ム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウム、コバルトなどから選ばれた一
種、または複数種が含まれていてもよい。
【0332】
また、金属酸化物は、スパッタリング法、有機金属化学気相成長(MOCVD:Meta
l Organic Chemical Vapor Deposition)法などの
CVD法や、ALD法などにより形成することができる。
【0333】
<結晶構造の分類>
酸化物半導体の結晶構造としては、アモルファス(completely amorph
ousを含む)、CAAC(c-axis-aligned crystalline)
、nc(nanocrystalline)、CAC(cloud-aligned c
omposite)、単結晶(single crystal)、及び多結晶(poly
crystal)等が挙げられる。
【0334】
なお、膜または基板の結晶構造は、X線回折(XRD:X-Ray Diffracti
on)スペクトルを用いて評価することができる。例えば、GIXD(Grazing-
Incidence XRD)測定で得られるXRDスペクトルを用いて評価することが
できる。なお、GIXD法は、薄膜法またはSeemann-Bohlin法ともいう。
【0335】
例えば、石英ガラス基板では、XRDスペクトルのピークの形状がほぼ左右対称である。
一方で、結晶構造を有するIGZO膜では、XRDスペクトルのピークの形状が左右非対
称である。XRDスペクトルのピークの形状が左右非対称であることは、膜中または基板
中の結晶の存在を明示している。別言すると、XRDスペクトルのピークの形状で左右対
称でないと、膜または基板は非晶質状態であるとは言えない。
【0336】
また、膜または基板の結晶構造は、極微電子線回折法(NBED:Nano Beam
Electron Diffraction)によって観察される回折パターン(極微電
子線回折パターンともいう)にて評価することができる。例えば、石英ガラス基板の回折
パターンでは、ハローが観察され、石英ガラスは、非晶質状態であることが確認できる。
また、室温成膜したIGZO膜の回折パターンでは、ハローではなく、スポット状のパタ
ーンが観察される。このため、室温成膜したIGZO膜は、結晶状態でもなく、非晶質状
態でもない、中間状態であり、非晶質状態であると結論することはできないと推定される
【0337】
<<酸化物半導体の構造>>
なお、酸化物半導体は、構造に着目した場合、上記とは異なる分類となる場合がある。例
えば、酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体と、に
分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、例えば、上述のCAAC-OS、及びnc
-OSがある。また、非単結晶酸化物半導体には、多結晶酸化物半導体、擬似非晶質酸化
物半導体(a-like OS:amorphous-like oxide semi
conductor)、非晶質酸化物半導体、などが含まれる。
【0338】
ここで、上述のCAAC-OS、nc-OS、及びa-like OSの詳細について、
説明を行う。
【0339】
[[CAAC-OS]]
CAAC-OSは、複数の結晶領域を有し、当該複数の結晶領域はc軸が特定の方向に配
向している酸化物半導体である。なお、特定の方向とは、CAAC-OS膜の厚さ方向、
CAAC-OS膜の被形成面の法線方向、またはCAAC-OS膜の表面の法線方向であ
る。また、結晶領域とは、原子配列に周期性を有する領域である。なお、原子配列を格子
配列とみなすと、結晶領域とは、格子配列の揃った領域でもある。さらに、CAAC-O
Sは、a-b面方向において複数の結晶領域が連結する領域を有し、当該領域は歪みを有
する場合がある。なお、歪みとは、複数の結晶領域が連結する領域において、格子配列の
揃った領域と、別の格子配列の揃った領域と、の間で格子配列の向きが変化している箇所
を指す。つまり、CAAC-OSは、c軸配向し、a-b面方向には明らかな配向をして
いない酸化物半導体である。
【0340】
なお、上記複数の結晶領域のそれぞれは、1つまたは複数の微小な結晶(最大径が10n
m未満である結晶)で構成される。結晶領域が1つの微小な結晶で構成されている場合、
当該結晶領域の最大径は10nm未満となる。また、結晶領域が多数の微小な結晶で構成
されている場合、当該結晶領域の大きさは、数十nm程度となる場合がある。
【0341】
また、In-M-Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、スズ
、チタンなどから選ばれた一種、または複数種)において、CAAC-OSは、インジウ
ム(In)、及び酸素を有する層(以下、In層)と、元素M、亜鉛(Zn)、及び酸素
を有する層(以下、(M,Zn)層)とが積層した、層状の結晶構造(層状構造ともいう
)を有する傾向がある。なお、インジウムと元素Mは、互いに置換可能である。よって、
(M,Zn)層にはインジウムが含まれる場合がある。また、In層には元素Mが含まれ
る場合がある。なお、In層にはZnが含まれる場合もある。当該層状構造は、例えば、
高分解能TEM像において、格子像として観察される。
【0342】
CAAC-OS膜に対し、例えば、XRD装置を用いて構造解析を行うと、θ/2θスキ
ャンを用いたOut-of-plane XRD測定では、c軸配向を示すピークが2θ
=31°またはその近傍に検出される。なお、c軸配向を示すピークの位置(2θの値)
は、CAAC-OSを構成する金属元素の種類、組成などにより変動する場合がある。
【0343】
また、例えば、CAAC-OS膜の電子線回折パターンにおいて、複数の輝点(スポット
)が観測される。なお、あるスポットと別のスポットとは、試料を透過した入射電子線の
スポット(ダイレクトスポットともいう)を対称中心として、点対称の位置に観測される
【0344】
上記特定の方向から結晶領域を観察した場合、当該結晶領域内の格子配列は、六方格子を
基本とするが、単位格子は正六角形とは限らず、非正六角形である場合がある。また、上
記歪みにおいて、五角形、七角形などの格子配列を有する場合がある。なお、CAAC-
OSにおいて、歪み近傍においても、明確な結晶粒界(グレインバウンダリー)を確認す
ることはできない。即ち、格子配列の歪みによって、結晶粒界の形成が抑制されているこ
とがわかる。これは、CAAC-OSが、a-b面方向において酸素原子の配列が稠密で
ないことや、金属原子が置換することで原子間の結合距離が変化することなどによって、
歪みを許容することができるためと考えられる。
【0345】
なお、明確な結晶粒界が確認される結晶構造は、いわゆる多結晶(polycrysta
l)と呼ばれる。結晶粒界は、再結合中心となり、キャリアが捕獲されトランジスタのオ
ン電流の低下、電界効果移動度の低下などを引き起こす可能性が高い。よって、明確な結
晶粒界が確認されないCAAC-OSは、トランジスタの半導体層に好適な結晶構造を有
する結晶性の酸化物の一つである。なお、CAAC-OSを構成するには、Znを有する
構成が好ましい。例えば、In-Zn酸化物、及びIn-Ga-Zn酸化物は、In酸化
物よりも結晶粒界の発生を抑制できるため好適である。
【0346】
CAAC-OSは、結晶性が高く、明確な結晶粒界が確認されない酸化物半導体である。
よって、CAAC-OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえ
る。また、酸化物半導体の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合
があるため、CAAC-OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体とも
いえる。従って、CAAC-OSを有する酸化物半導体は、物理的性質が安定する。その
ため、CAAC-OSを有する酸化物半導体は熱に強く、信頼性が高い。また、CAAC
-OSは、製造工程における高い温度(所謂サーマルバジェット)に対しても安定である
。従って、OSトランジスタにCAAC-OSを用いると、製造工程の自由度を広げるこ
とが可能となる。
【0347】
[[nc-OS]]
nc-OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3
nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。別言すると、nc-OSは、微小
な結晶を有する。なお、当該微小な結晶の大きさは、例えば、1nm以上10nm以下、
特に1nm以上3nm以下であることから、当該微小な結晶をナノ結晶ともいう。また、
nc-OSは、異なるナノ結晶間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で
配向性が見られない。従って、nc-OSは、分析方法によっては、a-like OS
や非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc-OS膜に対し、XR
D装置を用いて構造解析を行うと、θ/2θスキャンを用いたOut-of-plane
XRD測定では、結晶性を示すピークが検出されない。また、nc-OS膜に対し、ナ
ノ結晶よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制
限視野電子線回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測さ
れる。一方、nc-OS膜に対し、ナノ結晶の大きさと近いかナノ結晶より小さいプロー
ブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線
回折ともいう。)を行うと、ダイレクトスポットを中心とするリング状の領域内に複数の
スポットが観測される電子線回折パターンが取得される場合がある。
【0348】
[[a-like OS]]
a-like OSは、nc-OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半
導体である。a-like OSは、鬆または低密度領域を有する。即ち、a-like
OSは、nc-OS及びCAAC-OSと比べて、結晶性が低い。また、a-like
OSは、nc-OS及びCAAC-OSと比べて、膜中の水素濃度が高い。
【0349】
<<酸化物半導体の構成>>
次に、上述のCAC-OSの詳細について、説明を行う。なお、CAC-OSは材料構成
に関する。
【0350】
[[CAC-OS]]
CAC-OSとは、例えば、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下
、好ましくは、1nm以上3nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成
である。なお、以下では、金属酸化物において、一つまたは複数の金属元素が偏在し、該
金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上3nm
以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
【0351】
さらに、CAC-OSとは、第1の領域と、第2の領域と、に材料が分離することでモザ
イク状となり、当該第1の領域が、膜中に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)
である。つまり、CAC-OSは、当該第1の領域と、当該第2の領域とが、混合してい
る構成を有する複合金属酸化物である。
【0352】
ここで、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSを構成する金属元素に対するIn
、Ga、及びZnの原子数比のそれぞれを、[In]、[Ga]、及び[Zn]と表記す
る。例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSにおいて、第1の領域は、[
In]が、CAC-OS膜の組成における[In]よりも大きい領域である。また、第2
の領域は、[Ga]が、CAC-OS膜の組成における[Ga]よりも大きい領域である
。または、例えば、第1の領域は、[In]が、第2の領域における[In]よりも大き
く、且つ、[Ga]が、第2の領域における[Ga]よりも小さい領域である。また、第
2の領域は、[Ga]が、第1の領域における[Ga]よりも大きく、且つ、[In]が
、第1の領域における[In]よりも小さい領域である。
【0353】
具体的には、上記第1の領域は、インジウム酸化物、インジウム亜鉛酸化物などが主成分
である領域である。また、上記第2の領域は、ガリウム酸化物、ガリウム亜鉛酸化物など
が主成分である領域である。つまり、上記第1の領域を、Inを主成分とする領域と言い
換えることができる。また、上記第2の領域を、Gaを主成分とする領域と言い換えるこ
とができる。
【0354】
なお、上記第1の領域と、上記第2の領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
【0355】
また、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSとは、In、Ga、Zn、及びOを
含む材料構成において、一部にGaを主成分とする領域と、一部にInを主成分とする領
域とが、それぞれモザイク状であり、これらの領域がランダムに存在している構成をいう
。よって、CAC-OSは、金属元素が不均一に分布した構造を有していると推測される
【0356】
CAC-OSは、例えば基板を加熱しない条件で、スパッタリング法により形成すること
ができる。また、CAC-OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不
活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、及び窒素ガスの中から選ばれたいずれか一
つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量
比は低いほど好ましく、例えば、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比を
0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
【0357】
また、例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSでは、エネルギー分散型X
線分光法(EDX:Energy Dispersive X-ray spectro
scopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、Inを主成分とする領域(第1
の領域)と、Gaを主成分とする領域(第2の領域)とが、偏在し、混合している構造を
有することが確認できる。
【0358】
ここで、第1の領域は、第2の領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、第1
の領域を、キャリアが流れることにより、金属酸化物としての導電性が発現する。従って
、第1の領域が、金属酸化物中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ
)が実現できる。
【0359】
一方、第2の領域は、第1の領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、第2の
領域が、金属酸化物中に分布することで、リーク電流を抑制することができる。
【0360】
従って、CAC-OSをトランジスタに用いる場合、第1の領域に起因する導電性と、第
2の領域に起因する絶縁性とが、相補的に作用することにより、スイッチングさせる機能
(On/Offさせる機能)をCAC-OSに付与することができる。つまり、CAC-
OSとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料
の全体では半導体としての機能を有する。導電性の機能と絶縁性の機能とを分離させるこ
とで、双方の機能を最大限に高めることができる。よって、CAC-OSをトランジスタ
に用いることで、高いオン電流(Ion)、高い電界効果移動度(μ)、及び良好なスイ
ッチング動作を実現することができる。
【0361】
また、CAC-OSを用いたトランジスタは、信頼性が高い。従って、CAC-OSは、
表示装置をはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
【0362】
酸化物半導体は、多様な構造をとり、それぞれが異なる特性を有する。本発明の一態様の
酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、a-like OS、CA
C-OS、nc-OS、CAAC-OSのうち、二種以上を有していてもよい。
【0363】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0364】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について、図15を用いて説明する。
【0365】
本実施の形態の表示装置は、m行n列(m、nは、それぞれ1以上の整数)のマトリクス
状に配置された複数の画素を有する。図15に、画素PIX(i,j)(iは1以上m以
下の整数、jは1以上n以下の整数)の回路図の一例を示す。
【0366】
図15に示す画素PIX(i,j)は、発光デバイス110(発光素子ともいう)、スイ
ッチSW21、トランジスタM、及び容量C1を有する。画素PIX(i,j)は、さら
に、スイッチSW22を有していてもよい。ここでは、発光デバイス110として、発光
ダイオードを用いた例を示している。特に、発光デバイス110として、マイクロ発光ダ
イオードを用いることが好ましい。
【0367】
本実施の形態では、スイッチSW21として、トランジスタを用いる例を示す。スイッチ
SW21のゲートは、走査線GL1(i)と電気的に接続される。スイッチSW21のソ
ース及びドレインは、一方が信号線SL(j)と電気的に接続され、他方がトランジスタ
Mのゲートと電気的に接続される。
【0368】
本実施の形態では、スイッチSW22として、トランジスタを用いる例を示す。スイッチ
SW22のゲートは、走査線GL2(i)と電気的に接続される。スイッチSW22のソ
ース及びドレインは、一方が配線COMと電気的に接続され、他方がトランジスタMのゲ
ートと電気的に接続される。
【0369】
トランジスタMのゲートは、容量C1の一方の電極、スイッチSW21のソース及びドレ
インの他方、及びスイッチSW22のソース及びドレインの他方と電気的に接続される。
トランジスタMのソース及びドレインは、一方が配線CATHODEと電気的に接続され
、他方が発光デバイス110のカソードと電気的に接続される。
【0370】
容量C1の他方の電極は、配線CATHODEと電気的に接続される。
【0371】
発光デバイス110のアノードは、配線ANODEと電気的に接続される。
【0372】
走査線GL1(i)は、選択信号を供給する機能を有する。走査線GL2(i)は、制御
信号を供給する機能を有する。信号線SL(j)は、画像信号を供給する機能を有する。
配線COM、配線CATHODE、及び配線ANODEには、それぞれ定電位が供給され
る。発光デバイス110のアノード側を高電位に、カソード側をアノード側よりも低電位
にすることができる。
【0373】
スイッチSW21は、選択信号により制御され、画素PIX(i,j)の選択状態を制御
するための選択トランジスタとして機能する。
【0374】
トランジスタMは、ゲートに供給される電位に応じて発光デバイス110に流れる電流を
制御する駆動トランジスタとして機能する。スイッチSW21が導通状態のとき、信号線
SL(j)に供給される画像信号がトランジスタMのゲートに供給され、その電位に応じ
て、発光デバイス110の発光輝度を制御することができる。
【0375】
スイッチSW22は、制御信号に基づいてトランジスタMのゲート電位を制御する機能を
有する。具体的には、スイッチSW22は、トランジスタMを非導通状態にする電位を、
トランジスタMのゲートに供給することができる。
【0376】
スイッチSW22は、例えば、パルス幅の制御に用いることができる。制御信号に基づく
期間、トランジスタMから発光デバイス110に電流を供給することができる。または、
発光デバイス110は、画像信号及び制御信号に基づいて、階調を表現することができる
【0377】
ここで、画素PIX(i,j)が有するトランジスタには、それぞれチャネルが形成され
る半導体層に金属酸化物(酸化物半導体)を用いたトランジスタを適用することが好まし
い。
【0378】
シリコンよりもバンドギャップが広く、かつキャリア濃度の低い金属酸化物を用いたトラ
ンジスタは、極めて小さいオフ電流を実現することができる。そのため、その小さいオフ
電流により、トランジスタと直列に接続された容量に蓄積した電荷を長期間に亘って保持
することが可能である。そのため、特に容量C1に直列に接続されるスイッチSW21及
びスイッチSW22には、酸化物半導体が適用されたトランジスタを用いることが好まし
い。また、これ以外のトランジスタも同様に酸化物半導体を適用したトランジスタを用い
ることで、作製コストを低減することができる。
【0379】
また、画素PIX(i,j)が有するトランジスタに、チャネルが形成される半導体にシ
リコンを適用したトランジスタを用いることもできる。特に単結晶シリコンや多結晶シリ
コンなどの結晶性の高いシリコンを用いることで、高い電界効果移動度を実現することが
でき、より高速な動作が可能となるため好ましい。
【0380】
また、画素PIX(i,j)が有するトランジスタのうち、一以上に酸化物半導体を適用
したトランジスタを用い、それ以外にシリコンを適用したトランジスタを用いる構成とし
てもよい。
【0381】
なお、図15において、トランジスタをnチャネル型のトランジスタとして表記している
が、pチャネル型のトランジスタを用いることもできる。
【0382】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0383】
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器について、図16図21を用いて説明す
る。
【0384】
本実施の形態の電子機器は、表示部に本発明の一態様の表示装置を有する。本発明の一態
様の表示装置は、表示品位が高く、かつ、消費電力が低い。また、本発明の一態様の表示
装置は、高精細化及び高解像度化が容易である。したがって、様々な電子機器の表示部に
用いることができる。
【0385】
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパー
ソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルサイネージ、パチンコ機な
どの大型ゲーム機などの比較的大きな画面を備える電子機器の他、デジタルカメラ、デジ
タルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端
末、音響再生装置、などが挙げられる。
【0386】
特に、本発明の一態様の表示装置は、精細度を高めることが可能なため、比較的小さな表
示部を有する電子機器に好適に用いることができる。このような電子機器としては、例え
ば腕時計型やブレスレット型の情報端末機(ウェアラブル機器)や、ヘッドマウントディ
スプレイなどのVR向け機器、メガネ型のAR向け機器、またはMR向け機器など、頭部
に装着可能なウェアラブル機器等が挙げられる。
【0387】
本発明の一態様の表示装置は、HD(画素数1280×720)、FHD(画素数192
0×1080)、WQHD(画素数2560×1440)、WQXGA(画素数2560
×1600)、4K(画素数3840×2160)、8K(画素数7680×4320)
といった極めて高い解像度を有していることが好ましい。特に4K、8K、又はそれ以上
の解像度とすることが好ましい。また、本発明の一態様の表示装置における画素密度(精
細度)は、300ppi以上が好ましく、500ppi以上がより好ましく、1000p
pi以上がより好ましく、3000ppi以上がより好ましく、5000ppi以上がよ
り好ましく、7000ppi以上がさらに好ましい。このように高い解像度や、高い精細
度を有する表示装置を用いることで、携帯型や家庭用途などのパーソナルユースの電子機
器において、臨場感や奥行き感などをより高めることが可能となる。
【0388】
本実施の形態の電子機器は、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、
距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放
射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)を有し
ていてもよい。
【0389】
本実施の形態の電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静
止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダ
ー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)を実行する
機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出す機能
等を有することができる。
【0390】
図16(A)に、メガネ型の電子機器700の斜視図を示す。電子機器700は、一対の
表示パネル701、一対の筐体702、一対の光学部材703、一対の装着部704、フ
レーム707、鼻パッド708等を有する。
【0391】
電子機器700は、光学部材703の表示領域706に、表示パネル701で表示した画
像を投影することができる。光学部材703は透光性を有するため、ユーザーは光学部材
703を通して視認される透過像に重ねて、表示領域706に表示された画像を見ること
ができる。したがって電子機器700は、AR表示が可能な電子機器である。
【0392】
一方または双方の筐体702には、前方を撮像することのできるカメラが設けられていて
もよい。また、筐体702は無線通信機を有していてもよく、当該無線通信機により筐体
702に映像信号等を供給することができる。なお、無線通信機に代えて、または無線通
信機に加えて、映像信号や電源電位が供給されるケーブルを接続可能なコネクタを備えて
いてもよい。また、筐体702に、ジャイロセンサなどの加速度センサを備えることで、
ユーザーの頭部の向きを検知して、その向きに応じた画像を表示領域706に表示するこ
ともできる。
【0393】
一方または双方の筐体702には、プロセッサが設けられていてもよい。プロセッサは、
カメラ、無線通信機、一対の表示パネル701等、電子機器700が有する各種コンポー
ネントを制御する機能や、画像を生成する機能等を有している。プロセッサは、AR表示
のための合成画像を生成する機能を有していてもよい。
【0394】
また、無線通信機によって、外部の機器とデータの通信を行うことができる。例えば外部
から送信されるデータをプロセッサに出力し、プロセッサは、当該データに基づいて、A
R表示のための画像データを生成することもできる。外部から送信されるデータの例とし
ては、画像データのほか、生体センサ装置などから送信される生体情報を含むデータなど
が挙げられる。
【0395】
図16(B)を用いて、電子機器700の表示領域706への画像の投影方法について説
明する。筐体702の内部には、表示パネル701が設けられている。また、光学部材7
03には、反射板712が設けられ、光学部材703の表示領域706に相当する部分に
は、ハーフミラーとして機能する反射面713が設けられる。
【0396】
表示パネル701から発せられた光715は、反射板712により光学部材703側へ反
射される。光学部材703の内部において、光715は光学部材703の端面で全反射を
繰り返し、反射面713に到達することで、反射面713に画像が投影される。これによ
り、ユーザーは、反射面713に反射された光715と、光学部材703(反射面713
を含む)を透過した透過光716の両方を視認することができる。
【0397】
図16では、反射板712及び反射面713がそれぞれ曲面を有する例を示している。こ
れにより、これらが平面である場合に比べて、光学設計の自由度を高めることができ、光
学部材703の厚さを薄くすることができる。なお、反射板712及び反射面713を平
面としてもよい。
【0398】
反射板712としては、鏡面を有する部材を用いることができ、反射率が高いことが好ま
しい。また、反射面713としては、金属膜の反射を利用したハーフミラーを用いてもよ
いが、全反射を利用したプリズムなどを用いると、透過光716の透過率を高めることが
できる。
【0399】
ここで、筐体702は、表示パネル701と反射板712との間に、レンズを有していて
もよい。このとき、筐体702は、レンズと表示パネル701との距離や、これらの角度
を調整する機構を有していることが好ましい。これにより、ピントの調整や、画像の拡大
、縮小などを行うことが可能となる。例えば、レンズまたは表示パネル701の一方また
は両方が、光軸方向に移動可能な構成とすればよい。
【0400】
また、筐体702は、反射板712の角度を調整可能な機構を有していることが好ましい
。反射板712の角度を変えることで、画像が表示される表示領域706の位置を変える
ことが可能となる。これにより、ユーザーの目の位置に応じて最適な位置に表示領域70
6を配置することが可能となる。
【0401】
筐体702にはバッテリ717及び無線給電モジュール718が設けられていることが好
ましい。バッテリ717を有することで、電子機器700に別途バッテリを接続すること
なく、使用することができるため、利便性を高めることができる。また、無線給電モジュ
ール718を有することで、無線によって充電することができるため、利便性や意匠性を
高めることができる。さらに、コネクタ等により有線で充電する場合に比べて、接点不良
などの故障のリスクを低減でき、電子機器700の信頼性を高めることができる。また、
バッテリを装着部704に設けてもよい。
【0402】
筐体702には、タッチセンサモジュール719が設けられている。タッチセンサモジュ
ール719は、筐体702の外側の面がタッチされることを検出する機能を有する。図1
6(B)では、筐体702の表面を指720で触れる様子を示している。タッチセンサモ
ジュール719により、ユーザーのタップ操作やスライド操作などを検出し、様々な処理
を実行することができる。例えば、タップ操作によって動画の一時停止や再開などの処理
を実行することや、スライド操作により、早送りや早戻しの処理を実行することなどが可
能となる。また、2つの筐体702のそれぞれにタッチセンサモジュール719を設ける
ことで、操作の幅を広げることができる。
【0403】
タッチセンサモジュール719としては、様々なタッチセンサを適用することができる。
例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式、光学
方式等、種々の方式を採用することができる。特に、静電容量方式または光学方式のセン
サを、タッチセンサモジュール719に適用することが好ましい。
【0404】
光学方式のタッチセンサを用いる場合には、受光デバイス(受光素子ともいう)として、
光電変換デバイス(光電変換素子ともいう)を用いることができる。光電変換デバイスと
しては、活性層に無機半導体を用いたもの、または有機半導体を用いたもの、などがある
【0405】
表示パネル701には、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。したがって
極めて精細度の高い表示が可能な電子機器700とすることができる。
【0406】
図17(A)に、メガネ型の電子機器900の斜視図を示す。電子機器900は、一対の
表示パネル901、一対の筐体902、一対の光学部材903、一対の装着部904等を
有する。
【0407】
電子機器900は、光学部材903の表示領域906に、表示パネル901で表示した画
像を投影することができる。光学部材903は透光性を有するため、ユーザーは光学部材
903を通して視認される透過像に重ねて、表示領域906に表示された画像を見ること
ができる。したがって、電子機器900は、AR表示が可能な電子機器である。
【0408】
電子機器900が備える表示パネル901は、画像を表示する機能に加えて、撮像する機
能を有することが好ましい。このとき、電子機器900は、光学部材903を介して表示
パネル901に入射された光を受光し、電気信号に変換して出力することができる。これ
により、ユーザーの目、または目及びその周辺を撮像し、画像情報として外部、または電
子機器900が備える演算部に出力することができる。
【0409】
一つの筐体902には、前方を撮像することのできるカメラ905が設けられている。ま
た図示しないが、いずれか一方の筐体902には無線受信機、またはケーブルを接続可能
なコネクタが設けられ、筐体902に映像信号等を供給することができる。また、筐体9
02に、ジャイロセンサなどの加速度センサを配置することで、ユーザーの頭部の向きを
検知して、その向きに応じた画像を表示領域906に表示することもできる。また、筐体
902にはバッテリが設けられていることが好ましく、無線または有線によって充電する
ことができることが好ましい。
【0410】
図17(B)を用いて、電子機器900の表示領域906への画像の投影方法について説
明する。筐体902の内部には、表示パネル901、レンズ911、反射板912が設け
られている。また、光学部材903の表示領域906に相当する部分には、ハーフミラー
として機能する反射面913を有する。
【0411】
表示パネル901から発せられた光915は、レンズ911を通過し、反射板912によ
り光学部材903側へ反射される。光学部材903の内部において、光915は光学部材
903の端面で全反射を繰り返し、反射面913に到達することで、反射面913に画像
が投影される。これにより、ユーザーは、反射面913に反射された光915と、光学部
材903(反射面913を含む)を透過した透過光916の両方を視認することができる
【0412】
図17では、反射板912及び反射面913がそれぞれ曲面を有する例を示している。こ
れにより、これらが平面である場合に比べて、光学設計の自由度を高めることができ、光
学部材903の厚さを薄くすることができる。なお、反射板912及び反射面913を平
面としてもよい。
【0413】
反射板912としては、鏡面を有する部材を用いることができ、反射率が高いことが好ま
しい。また、反射面913としては、金属膜の反射を利用したハーフミラーを用いてもよ
いが、全反射を利用したプリズムなどを用いると、透過光916の透過率を高めることが
できる。
【0414】
ここで、電子機器900は、レンズ911と表示パネル901との間の距離及び角度の一
方又は双方を調整する機構を有していることが好ましい。これにより、ピント調整や、画
像の拡大、縮小などを行うことが可能となる。例えば、レンズ911及び表示パネル90
1の一方または双方が、光軸方向に移動可能な構成とすればよい。
【0415】
電子機器900は、反射板912の角度を調整可能な機構を有していることが好ましい。
反射板912の角度を変えることで、画像が表示される表示領域906の位置を変えるこ
とが可能となる。これにより、ユーザーの目の位置に応じて最適な位置に表示領域906
を配置することが可能となる。
【0416】
表示パネル901には、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。したがって
極めて精細度の高い表示が可能な電子機器900とすることができる。
【0417】
図18(A)、図18(B)に、ゴーグル型の電子機器950の斜視図を示す。図18
A)は、電子機器950の正面、平面及び左側面を示す斜視図であり、図18(B)は、
電子機器950の背面、底面、及び右側面を示す斜視図である。
【0418】
電子機器950は、一対の表示パネル951、筐体952、一対の装着部954、緩衝部
材955、一対のレンズ956等を有する。一対の表示パネル951は、筐体952の内
部の、レンズ956を通して視認できる位置にそれぞれ設けられている。
【0419】
電子機器950は、VR向けの電子機器である。電子機器950を装着したユーザーは、
レンズ956を通して表示パネル951に表示される画像を視認することができる。また
、一対の表示パネル951に異なる画像を表示させることで、視差を用いた3次元表示を
行うこともできる。
【0420】
筐体952の背面側には、入力端子957と出力端子958とが設けられている。入力端
子957には映像出力機器等からの映像信号や、筐体952内に設けられるバッテリを充
電するための電力等を供給するケーブルを接続することができる。出力端子958は、例
えば音声出力端子として機能することができ、イヤフォンやヘッドフォン等を接続するこ
とができる。なお、無線通信により音声データを出力可能な構成とする場合や、外部の映
像出力機器から音声を出力する場合には、当該音声出力端子を設けなくてもよい。
【0421】
電子機器950は、レンズ956及び表示パネル951が、ユーザーの目の位置に応じて
最適な位置となるように、これらの左右の位置を調整可能な機構を有していることが好ま
しい。また、レンズ956と表示パネル951との距離を変えることで、ピントを調整す
る機構を有していることが好ましい。
【0422】
表示パネル951には、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。したがって
極めて精細度の高い表示が可能な電子機器950とすることができる。これにより、ユー
ザーに高い没入感を感じさせることができる。
【0423】
緩衝部材955は、ユーザーの顔(額や頬など)に接触する部分である。緩衝部材955
がユーザーの顔と密着することにより、光漏れを防ぐことができ、より没入感を高めるこ
とができる。緩衝部材955は、ユーザーが電子機器950を装着した際にユーザーの顔
に密着するよう、柔らかな素材を用いることが好ましい。例えばゴム、シリコーンゴム、
ウレタン、スポンジなどの素材を用いることができる。また、緩衝部材955として、ス
ポンジ等の表面を布や革(天然皮革または合成皮革)などで覆ったものを用いると、ユー
ザーの顔と緩衝部材955との間に隙間が生じにくく光漏れを好適に防ぐことができる。
緩衝部材955や装着部954などの、ユーザーの肌に触れる部材は、取り外し可能な構
成とすると、クリーニングや交換が容易となるため好ましい。
【0424】
図19(A)に示す電子機器6500は、スマートフォンとして用いることのできる携帯
情報端末機である。
【0425】
電子機器6500は、筐体6501、表示部6502、電源ボタン6503、ボタン65
04、スピーカ6505、マイク6506、カメラ6507、及び光源6508等を有す
る。表示部6502はタッチパネル機能を備える。
【0426】
表示部6502に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
【0427】
図19(B)は、筐体6501のマイク6506側の端部を含む断面概略図である。
【0428】
筐体6501の表示面側には透光性を有する保護部材6510が設けられ、筐体6501
と保護部材6510に囲まれた空間内に、表示パネル6511、光学部材6512、タッ
チセンサパネル6513、プリント基板6517、バッテリ6518等が配置されている
【0429】
保護部材6510には、表示パネル6511、光学部材6512、及びタッチセンサパネ
ル6513が接着層(図示しない)により固定されている。
【0430】
表示部6502よりも外側の領域において、表示パネル6511の一部が折り返されてお
り、当該折り返された部分にFPC6515が接続されている。FPC6515には、I
C6516が実装されている。FPC6515は、プリント基板6517に設けられた端
子に接続されている。
【0431】
表示パネル6511には本発明の一態様のフレキシブルディスプレイを適用することがで
きる。そのため、極めて軽量な電子機器を実現できる。また、表示パネル6511が極め
て薄いため、電子機器の厚さを抑えつつ、大容量のバッテリ6518を搭載することもで
きる。また、表示パネル6511の一部を折り返して、画素部の裏側にFPC6515と
の接続部を配置することにより、狭額縁の電子機器を実現できる。
【0432】
図20(A)にテレビジョン装置の一例を示す。テレビジョン装置7100は、筐体71
01に表示部7000が組み込まれている。ここでは、スタンド7103により筐体71
01を支持した構成を示している。
【0433】
表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
【0434】
図20(A)に示すテレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイ
ッチや、別体のリモコン操作機7111により行うことができる。または、表示部700
0にタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7000に触れることでテレビジョ
ン装置7100を操作してもよい。リモコン操作機7111は、当該リモコン操作機71
11から出力する情報を表示する表示部を有していてもよい。リモコン操作機7111が
備える操作キーまたはタッチパネルにより、チャンネル及び音量の操作を行うことができ
、表示部7000に表示される映像を操作することができる。
【0435】
なお、テレビジョン装置7100は、受信機及びモデムなどを備えた構成とする。受信機
により一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線または無
線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双
方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能であ
る。
【0436】
図20(B)に、ノート型パーソナルコンピュータの一例を示す。ノート型パーソナルコ
ンピュータ7200は、筐体7211、キーボード7212、ポインティングデバイス7
213、外部接続ポート7214等を有する。筐体7211に、表示部7000が組み込
まれている。
【0437】
表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
【0438】
図20(C)、図20(D)に、デジタルサイネージの一例を示す。
【0439】
図20(C)に示すデジタルサイネージ7300は、筐体7301、表示部7000、及
びスピーカ7303等を有する。さらに、LEDランプ、操作キー(電源スイッチ、また
は操作スイッチを含む)、接続端子、各種センサ、マイクロフォン等を有することができ
る。
【0440】
図20(D)は円柱状の柱7401に取り付けられたデジタルサイネージ7400である
。デジタルサイネージ7400は、柱7401の曲面に沿って設けられた表示部7000
を有する。
【0441】
図20(C)、図20(D)において、表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を
適用することができる。
【0442】
表示部7000が広いほど、一度に提供できる情報量を増やすことができる。また、表示
部7000が広いほど、人の目につきやすく、例えば、広告の宣伝効果を高めることがで
きる。
【0443】
表示部7000にタッチパネルを適用することで、表示部7000に画像または動画を表
示するだけでなく、ユーザーが直感的に操作することができ、好ましい。また、路線情報
もしくは交通情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によ
りユーザビリティを高めることができる。
【0444】
また、図20(C)、図20(D)に示すように、デジタルサイネージ7300またはデ
ジタルサイネージ7400は、ユーザーが所持するスマートフォン等の情報端末機731
1または情報端末機7411と無線通信により連携可能であることが好ましい。例えば、
表示部7000に表示される広告の情報を、情報端末機7311または情報端末機741
1の画面に表示させることができる。また、情報端末機7311または情報端末機741
1を操作することで、表示部7000の表示を切り替えることができる。
【0445】
また、デジタルサイネージ7300またはデジタルサイネージ7400に、情報端末機7
311または情報端末機7411の画面を操作手段(コントローラ)としたゲームを実行
させることもできる。これにより、不特定多数のユーザーが同時にゲームに参加し、楽し
むことができる。
【0446】
図21(A)乃至図21(F)に示す電子機器は、筐体9000、表示部9001、スピ
ーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端
子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、
光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、
流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフ
ォン9008、等を有する。
【0447】
図21(A)乃至図21(F)に示す電子機器は、様々な機能を有する。例えば、様々な
情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、
カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)に
よって処理を制御する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたは
データを読み出して処理する機能、等を有することができる。なお、電子機器の機能はこ
れらに限られず、様々な機能を有することができる。電子機器は、複数の表示部を有して
いてもよい。また、電子機器にカメラ等を設け、静止画や動画を撮影し、記録媒体(外部
またはカメラに内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能、等を有し
ていてもよい。
【0448】
図21(A)乃至図21(F)に示す電子機器の詳細について、以下説明を行う。
【0449】
図21(A)は、携帯情報端末9101を示す斜視図である。携帯情報端末9101は、
例えばスマートフォンとして用いることができる。なお、携帯情報端末9101は、スピ
ーカ9003、接続端子9006、センサ9007等を設けてもよい。また、携帯情報端
末9101は、文字や画像情報をその複数の面に表示することができる。図21(A)で
は3つのアイコン9050を表示した例を示している。また、破線の矩形で示す情報90
51を表示部9001の他の面に表示することもできる。情報9051の一例としては、
電子メール、SNS、電話などの着信の通知、電子メールやSNSなどの題名、送信者名
、日時、時刻、バッテリの残量、電波強度などがある。または、情報9051が表示され
ている位置にはアイコン9050などを表示してもよい。
【0450】
図21(B)は、携帯情報端末9102を示す斜視図である。携帯情報端末9102は、
表示部9001の3面以上に情報を表示する機能を有する。ここでは、情報9052、情
報9053、情報9054がそれぞれ異なる面に表示されている例を示す。例えばユーザ
ーは、洋服の胸ポケットに携帯情報端末9102を収納した状態で、携帯情報端末910
2の上方から観察できる位置に表示された情報9053を確認することもできる。ユーザ
ーは、携帯情報端末9102をポケットから取り出すことなく表示を確認し、例えば電話
を受けるか否かを判断できる。
【0451】
図21(C)は、腕時計型の携帯情報端末9200を示す斜視図である。携帯情報端末9
200は、例えばスマートウォッチとして用いることができる。また、表示部9001は
その表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また
、携帯情報端末9200は、例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによ
って、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末9200は、接続端子
9006により、他の情報端末と相互にデータ伝送を行うことや、充電を行うこともでき
る。なお、充電動作は無線給電により行ってもよい。
【0452】
図21(D)~図21(F)は、折り畳み可能な携帯情報端末9201を示す斜視図であ
る。また、図21(D)は携帯情報端末9201を展開した状態、図21(F)は折り畳
んだ状態、図21(E)は図21(D)と図21(F)の一方から他方に変化する途中の
状態の斜視図である。携帯情報端末9201は、折り畳んだ状態では可搬性に優れ、展開
した状態では継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。携帯情報端末92
01が有する表示部9001は、ヒンジ9055によって連結された3つの筐体9000
に支持されている。例えば、表示部9001は、曲率半径0.1mm以上150mm以下
で曲げることができる。
【0453】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0454】
ANODE 配線
CCMG 色変換層
CCMR 色変換層
CFB 着色層
CFG 着色層
CFR 着色層
COM 配線
PIX 画素
SL 信号線
SW21 スイッチ
SW22 スイッチ
100A 表示装置
100B 表示装置
100C 表示装置
100D 表示装置
100E 表示装置
100F 表示装置
100G 表示装置
100H 表示装置
101 基板
102 絶縁層
103 絶縁層
104 絶縁層
105 遮光層
106 遮光層
109 下地膜
110a 発光ダイオード
110b 発光ダイオード
110c 発光ダイオード
110 発光デバイス
113a 半導体層
113b 半導体層
113 半導体層
114a 発光層
114b 発光層
114 発光層
115a 半導体層
115b 半導体層
115 半導体層
116a 導電層
116b 導電層
116c 導電層
116d 導電層
116e 導電層
116f 導電層
117a 電極
117b 電極
117c 電極
117d 電極
117e 電極
117f 電極
117 電極
120a トランジスタ
120b トランジスタ
120c トランジスタ
130a トランジスタ
130b トランジスタ
130c トランジスタ
131 基板
132 素子分離層
133 低抵抗領域
134 絶縁層
135 導電層
136 絶縁層
137 導電層
138 導電層
139 絶縁層
141 絶縁層
142 導電層
143 絶縁層
150A LED基板
150B 回路基板
150C LED基板
150D 回路基板
151 基板
152 絶縁層
161 導電層
162 絶縁層
163 絶縁層
164 絶縁層
165 金属酸化物層
166 導電層
167 絶縁層
168 導電層
171 基板
172 配線
173 絶縁層
174 電極
175 導電層
176 接続体
177 電極
178 電極
179 接着層
181 絶縁層
182 絶縁層
183 絶縁層
184a 導電層
184b 導電層
185 絶縁層
186 絶縁層
187 絶縁層
188 絶縁層
189a 導電層
189b 導電層
189c 導電層
189d 導電層
190a 導電層
190b 導電層
190c 導電層
190d 導電層
190e 導電層
190f 導電層
190 導電層
191 基板
192 接着層
195 導電体
200 トランジスタ
205a 導電体
205b 導電体
205c 導電体
205 導電体
212 絶縁体
214 絶縁体
216 絶縁体
222 絶縁体
224 絶縁体
230a 酸化物
230b 酸化物
230 酸化物
240a 導電体
240b 導電体
240 導電体
241a 絶縁体
241b 絶縁体
241 絶縁体
242a 導電体
242b 導電体
242 導電体
243a 酸化物
243b 酸化物
243 酸化物
246a 導電体
246b 導電体
246 導電体
250a 絶縁体
250b 絶縁体
250 絶縁体
260a 導電体
260b 導電体
260 導電体
271a 絶縁体
271b 絶縁体
271 絶縁体
275 絶縁体
280 絶縁体
282 絶縁体
283 絶縁体
285 絶縁体
700 電子機器
701 表示パネル
702 筐体
703 光学部材
704 装着部
706 表示領域
707 フレーム
708 鼻パッド
712 反射板
713 反射面
715 光
716 透過光
717 バッテリ
718 無線給電モジュール
719 タッチセンサモジュール
720 指
900 電子機器
901 表示パネル
902 筐体
903 光学部材
904 装着部
905 カメラ
906 表示領域
911 レンズ
912 反射板
913 反射面
915 光
916 透過光
950 電子機器
951 表示パネル
952 筐体
954 装着部
955 緩衝部材
956 レンズ
957 入力端子
958 出力端子
6500 電子機器
6501 筐体
6502 表示部
6503 電源ボタン
6504 ボタン
6505 スピーカ
6506 マイク
6507 カメラ
6508 光源
6510 保護部材
6511 表示パネル
6512 光学部材
6513 タッチセンサパネル
6515 FPC
6516 IC
6517 プリント基板
6518 バッテリ
7000 表示部
7100 テレビジョン装置
7101 筐体
7103 スタンド
7111 リモコン操作機
7200 ノート型パーソナルコンピュータ
7211 筐体
7212 キーボード
7213 ポインティングデバイス
7214 外部接続ポート
7300 デジタルサイネージ
7301 筐体
7303 スピーカ
7311 情報端末機
7400 デジタルサイネージ
7401 柱
7411 情報端末機
9000 筐体
9001 表示部
9003 スピーカ
9005 操作キー
9006 接続端子
9007 センサ
9008 マイクロフォン
9050 アイコン
9051 情報
9052 情報
9053 情報
9054 情報
9055 ヒンジ
9101 携帯情報端末
9102 携帯情報端末
9200 携帯情報端末
9201 携帯情報端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有し、
前記トランジスタは、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記発光ダイオードは、前記第2の導電層と電気的に接続され、
前記第1の導電層は、前記トランジスタ上に位置し、
前記第1の絶縁層は、前記トランジスタ上に位置し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層上に位置し、
前記第2の絶縁層は、前記第1の絶縁層上に位置し、
前記発光ダイオードは、前記第2の絶縁層上に位置し、
前記第1の導電層の前記第2の導電層側の面の高さは、前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第2の導電層の前記第1の導電層側の面の高さは、前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とは、直接接合しており、
前記第1の導電層と前記第2の導電層とは、直接接合している、表示装置。
【請求項2】
請求項1において、
第3の絶縁層及び第4の絶縁層を有し、
前記第3の絶縁層は、前記トランジスタと前記第1の絶縁層との間に位置し、
前記第4の絶縁層は、前記発光ダイオードと前記第2の絶縁層との間に位置し、
前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層は、それぞれ、酸化シリコン膜を有し、
前記第3の絶縁層及び前記第4の絶縁層は、それぞれ、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、及び、窒化シリコン膜のうち少なくとも一つを有する、表示装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第1の導電層における、前記トランジスタ側の面と側面との間の角度は、0°より大きく90°以下であり、
前記第2の導電層における、前記トランジスタ側の面と側面との間の角度は、90°以上180°未満である、表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、
第5の絶縁層を有し、
前記トランジスタは、金属酸化物層、及びゲート電極を有し、
前記金属酸化物層は、チャネル形成領域を有し、
前記ゲート電極の上面の高さは、前記第5の絶縁層の上面の高さと概略一致している、表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一において、
第5の絶縁層を有し、
前記トランジスタは、金属酸化物層、ゲート絶縁層、ゲート電極、第3の導電層、及び第4の導電層を有し、
前記金属酸化物層は、チャネル形成領域を有し、
前記金属酸化物層は、前記第3の導電層と重なる第1の領域と、前記第4の導電層と重なる第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域の間の第3の領域と、を有し、
前記第3の導電層及び前記第4の導電層は、前記金属酸化物層上に互いに離間して位置し、
前記第5の絶縁層は、前記第3の導電層上及び前記第4の導電層上に位置し、
前記第5の絶縁層は、前記第3の領域と重なる開口を有し、
前記ゲート絶縁層は、前記開口の内側に位置し、かつ、前記第5の絶縁層の側面及び前記第3の領域の上面と重なり、
前記ゲート電極は、前記開口の内側に位置し、かつ、前記ゲート絶縁層を介して、前記第5の絶縁層の側面及び前記第3の領域の上面と重なる、表示装置。
【請求項6】
第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、発光ダイオード、第1の導電層、第2の導電層、第1の絶縁層、及び、第2の絶縁層を有し、
前記第1のトランジスタは、半導体基板にチャネル形成領域を有し、
前記第2のトランジスタは、金属酸化物層を有し、
前記金属酸化物層は、チャネル形成領域を有し、
前記第2のトランジスタは、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記発光ダイオードは、前記第2の導電層と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタは、前記第1のトランジスタ上に位置し、
前記第1の導電層は、前記第2のトランジスタ上に位置し、
前記第1の絶縁層は、前記第2のトランジスタ上に位置し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層上に位置し、
前記第2の絶縁層は、前記第1の絶縁層上に位置し、
前記発光ダイオードは、前記第2の絶縁層上に位置し、
前記第1の導電層の前記第2の導電層側の面の高さは、前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第2の導電層の前記第1の導電層側の面の高さは、前記第2の絶縁層の前記第1の絶縁層側の面の高さと概略一致し、
前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とは、直接接合しており、
前記第1の導電層と前記第2の導電層とは、直接接合している、表示装置。
【請求項7】
請求項6において、
第3の絶縁層及び第4の絶縁層を有し、
前記第3の絶縁層は、前記第2のトランジスタと前記第1の絶縁層との間に位置し、
前記第4の絶縁層は、前記発光ダイオードと前記第2の絶縁層との間に位置し、
前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層は、それぞれ、酸化シリコン膜を有し、
前記第3の絶縁層及び前記第4の絶縁層は、それぞれ、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、及び、窒化シリコン膜のうち少なくとも一つを有する、表示装置。
【請求項8】
請求項6または7において、
前記第1の導電層における、前記第2のトランジスタ側の面と側面との間の角度は、0°より大きく90°以下であり、
前記第2の導電層における、前記第2のトランジスタ側の面と側面との間の角度は、90°以上180°未満である、表示装置。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか一において、
さらに、第5の絶縁層を有し、
前記第2のトランジスタは、さらに、ゲート電極を有し、
前記ゲート電極の上面の高さは、前記第5の絶縁層の上面の高さと概略一致している、表示装置。
【請求項10】
請求項6乃至8のいずれか一において、
さらに、第5の絶縁層を有し、
前記第2のトランジスタは、さらに、ゲート絶縁層、ゲート電極、第3の導電層、及び第4の導電層を有し、
前記金属酸化物層は、前記第3の導電層と重なる第1の領域と、前記第4の導電層と重なる第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域の間の第3の領域と、を有し、
前記第3の導電層及び前記第4の導電層は、前記金属酸化物層上に互いに離間して位置し、
前記第5の絶縁層は、前記第3の導電層上及び前記第4の導電層上に位置し、
前記第5の絶縁層は、前記第3の領域と重なる開口を有し、
前記ゲート絶縁層は、前記開口の内側に位置し、かつ、前記第5の絶縁層の側面及び前記第3の領域の上面と重なり、
前記ゲート電極は、前記開口の内側に位置し、かつ、前記ゲート絶縁層を介して、前記第5の絶縁層の側面及び前記第3の領域の上面と重なる、表示装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一において、
前記第1の導電層及び前記第2の導電層は、同一の金属を有し、
前記金属は、金である、表示装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一において、
機能層を有し、
前記機能層は、前記発光ダイオード上に位置し、
前記発光ダイオードが発する光は、前記機能層を介して、前記表示装置の外部に取り出され、
前記機能層は、着色層及び色変換層の一方又は双方を有する、表示装置。
【請求項13】
請求項12において、
前記色変換層は、量子ドットを有する、表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一において、
前記発光ダイオードは、マイクロ発光ダイオードである、表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一において、
前記発光ダイオードは、第13族元素及び第15族元素を含む化合物を有する、表示装置。