(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016029
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】キャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザ
(51)【国際特許分類】
H05K 1/11 20060101AFI20240130BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240130BHJP
H05K 3/40 20060101ALI20240130BHJP
A61B 5/1459 20060101ALI20240130BHJP
G01R 1/06 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
H05K1/11 F
H05K1/02 C
H05K3/40 D
A61B5/1459
G01R1/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023174715
(22)【出願日】2023-10-06
(62)【分割の表示】P 2020544464の分割
【原出願日】2019-02-22
(31)【優先権主張番号】62/634,085
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・フリック
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ラリ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プリント回路基板(PCB)に形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを提供する。
【解決手段】インターポーザ200は、複数のキャスタレーション貫通ビア220a~220dを画定するPCB210と、第1のキャスタレーション貫通ビア220bに結合された第1の電気接点230bと、第2のキャスタレーション貫通ビア220cに結合された第2の電気接点230aと、第1のキャスタレーション貫通ビア220bから絶縁された第2のキャスタレーション貫通ビア220cと、第3のキャスタレーション貫通ビア220aを第4のキャスタレーション貫通ビア220dに結合するガードトレース240と、第1の電気接点と同軸電極252bとが、第2の電気接点と同軸電極252aとが、物理的及び電気的に結合されているセンサワイヤ250と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキャスタレーション貫通ビアを画定する平面基板と、
前記平面基板上に形成され、第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
前記平面基板上に形成され、第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアが前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
前記平面基板上に形成されたガードトレースであって、前記平面基板上に形成された第3および第4の貫通ビアとの間に電気的に結合されており、前記第1および前記第2の電気接点を絶縁する前記ガードトレースと、を含むセンサインターポーザ。
【請求項2】
前記ガードトレースは、
インターポーザ基板の第1の表面上に形成され、第3のキャスタレーション貫通ビアを第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、
前記インターポーザ基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、
前記ガードトレースは前記第1および前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1および前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、請求項1に記載のセンサインターポーザ。
【請求項3】
前記平面基板は前記第1および前記第2の電気接点との間に開口部を画定し、前記第3のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第4のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成され、前記ガードトレースは、第1のガードトレースであり、
前記平面基板上に形成された第2のガードトレースをさらに含み、前記第2のガードトレースは、前記平面基板の前記第1の表面上に形成され、第5のキャスタレーション貫通ビアを第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分を有し、前記平面基板の前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分を有し、前記第1および前記第2の電気接点との間に形成され、前記第1および前記第2の電気接点との電気的絶縁をもたらし、
前記第5のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第6のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成されている、請求項1に記載のセンサインターポーザ。
【請求項4】
前記第1および前記第2の電気接点に電気的に結合されたセンサワイヤをさらに含む、請求項1に記載のセンサインターポーザ。
【請求項5】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りに同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分は前記第1の電気接点に電気的に結合され、前記第2のワイヤ材は前記第2の電気接点に結合されている、請求項4に記載のセンサインターポーザ。
【請求項6】
平面基板を提供することと、
前記平面基板に複数の貫通ビアを形成することと、
前記平面基板の一部分を切断してインターポーザ基板を作成することであって、前記切断は、少なくとも4つの前記貫通ビアを貫通させ、少なくとも4つのキャスタレーション貫通ビアを作成することを含み、
前記インターポーザ基板上に第1の電気接点を形成し、前記第1の電気接点を第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合することと、
前記インターポーザ基板上に第2の電気接点を形成し、前記第2の電気接点を第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合することであって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアは、前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁される、前記インターポーザ基板上に第2の電気接点を形成することと、
前記インターポーザ基板上にガードトレースを形成することであって、前記ガードトレースは、前記平面基板上に形成された第3および第4の貫通ビアとの間に電気的に結合され、前記第1および前記第2の電気接点を絶縁する、前記インターポーザ基板上にガードトレースを形成することと、を含む、センサインターポーザを形成する方法。
【請求項7】
前記ガードトレースは、
前記インターポーザ基板の第1の表面上に形成され、第3のキャスタレーション貫通ビアを第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、
前記インターポーザ基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、
前記ガードトレースは前記第1および前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1および前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1および前記第2の電気接点との間に前記インターポーザ基板内の開口部を画定することであって、前記第3のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第4のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成され、前記ガードトレースは第1のガードトレースであることと、
前記インターポーザ基板上に第2ガードトレースを形成することであって、前記第2ガードトレースは、前記インターポーザ基板の前記第1の表面上に形成され、第5のキャスタレーション貫通ビアを第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分を有し、前記インターポーザ基板の前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分を有し、前記第1および前記第2の電気接点との間に形成され、前記第1および前記第2の電気接点との電気的絶縁をもたらすことと、をさらに含み、
前記第5のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第6のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成されている、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
センサワイヤを前記第1および前記第2の電気接点に電気的に結合することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りで同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記センサワイヤを電気的に結合することは、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分を前記第1の電気接点に電気的に結合することと、
前記第2のワイヤ材を前記第2の電気接点に電気的に結合することと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
平面基板と、
前記平面基板上に形成され、前記平面基板に形成された第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
前記平面基板上に形成され、前記平面基板に形成された第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアは、前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
前記平面基板上に形成されたガードトレースであって、第3の貫通ビアと第4の貫通ビアとの間に電気的に結合されており、前記第3の貫通ビアおよびさらなる貫通ビアは前記平面基板上に形成されており、前記第1の電気接点および前記第2の電気接点を絶縁するガードトレースと、
前記平面基板に物理的に結合されたセンサワイヤであって、少なくとも2つの電極を含み、前記少なくとも2つの電極の第1の電極は前記第1の電気接点に電気的に結合されており、前記少なくとも2つの電極の第2の電極は前記第2の電気接点に電気的に結合されているセンサワイヤと、
前記センサワイヤの遠位端に配置されたセンサ化学物質と、を含むセンサインターポーザと、
プリント回路基板(「PCB」)の第1の表面上に画定された複数の電気接点を有するPCBと、を含み、
前記センサインターポーザは前記PCBの前記第1の表面に物理的に結合され、前記第1、第2、第3および第4のキャスタレーション貫通ビアは、前記PCBの前記第1の表面上に画定された前記複数の電気接点のうちの第1、第2、第3および第4の電気接点に電気的および物理的にそれぞれ結合されている、ウェアラブルバイオセンサ。
【請求項12】
前記センサワイヤと通信しているコントローラをさらに含み、前記コントローラは前記センサワイヤからセンサ信号を受信し、前記センサ信号に基づいて被分析物濃度を判定する、請求項11に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項13】
前記ガードトレースは、
インターポーザ基板の第1の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、
前記インターポーザ基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、
前記ガードトレースは、前記第1および前記第2の電気接点との間に形成され、前記第1および前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、請求項12に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項14】
前記平面基板は前記第1および前記第2の電気接点との間に開口部を画定し、前記第3のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第4のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成され、前記ガードトレースは第1のガードトレースであり、
前記平面基板上に形成された第2のガードトレースであって、前記平面基板の前記第1の表面上に形成され、第5のキャスタレーション貫通ビアを第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分を有し、前記平面基板の第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分を有し、前記第1および前記第2の電気接点との間に形成され、前記第1および前記第2の電気接点との電気的絶縁をもたらす第2のガードトレースをさらに含み、
前記第5のキャスタレーション貫通ビアは前記平面基板の周囲に形成され、前記第6のキャスタレーション貫通ビアは前記開口部の周囲に形成されている、請求項12に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項15】
前記PCBは表面特徴体を画定し、前記表面特徴体は前記センサインターポーザ平面基板に画定された前記開口部と係合するように構成されており、前記表面特徴体は前記PCBと前記センサインターポーザとの間の位置合わせを可能にする、請求項14に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項16】
前記センサ化学物質はグルコースオキシダーゼを含む、請求項12に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項17】
前記センサ化学物質は、グルコース、乳酸塩またはコレステロールのうちの1つ以上と反応するように構成された化学物質を含む、請求項12に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項18】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りに同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分は前記第1の電気接点に電気的に結合され、前記第2のワイヤ材は前記第2の電気接点に結合されている、請求項12に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、ウェアラブルバイオセンサに関し、より具体的には、キャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザに関する。
【背景技術】
【0002】
連続グルコースモニターなどの既存のウェアラブルバイオセンサは、完全なモジュールアセンブリとして分析物センサをウェアラブルデバイスに統合し、したがって、デバイスは、身体に装着され、センサワイヤは、一つの動作で同時に身体に配置され得る。結果として、センサワイヤは、デバイスの製造または組み立て時に、配置前にデバイスに電気的に接続され、機械的に組み立てられる必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本出願は、複数のキャスタレーション貫通ビアを画定する平面基板と、
平面基板上に形成され、第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
平面基板上に形成され、第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、第2のキャスタレーション貫通ビアが第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
平面基板上に形成されたガードトレースであって、平面基板上に形成された第3および第4の貫通ビアとの間に電気的に結合されており、第1および第2の電気接点を絶縁するガードトレースと、を含むセンサインターポーザを提供する。
【0004】
添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、1つ以上の特定の例を示し、例の説明とともに、特定の例の原理および実装を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】プリント基板(「PCB」)に形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザを示す。
【
図2】プリント基板(「PCB」)に形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザを示す。
【
図3A】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザを示す。
【
図3B】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザを示す。
【
図4】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザを示す。
【
図5A】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを含む例示的なウェアラブルバイオセンサ装置を示す。
【
図5B】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを含む例示的なウェアラブルバイオセンサ装置を示す。
【
図5C】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを含む例示的なウェアラブルバイオセンサ装置を示す。
【
図6】PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを製造する例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書では、キャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザの文脈の中で例を説明する。当業者は、以下の説明は例示にすぎず、決して限定することを意図していないことを理解するであろう。ここで、添付の図面に示されている例の実装について詳細に言及する。同一または類似の項目を参照するために、図面および以下の説明全体を通して同一の参照指標が使用される。
【0007】
明確にするために、本明細書に記載の例の日常的な特徴のすべてが示され説明されているわけではない。当然ながら、そのような実際の実装の開発では、用途関連およびビジネス関連の制約の遵守など、開発者の特定の目標を達成するために、実装固有の多数の決定を行う必要があり、これらの具体的な目標は、実装ごと、開発者ごとに異なることが理解されるであろう。
【0008】
いくつかのウェアラブルバイオセンサは、着用者の皮膚に挿入される1つ以上の侵襲的なセンサワイヤを採用している。センサワイヤは、典型的には、少なくとも2つの別個の電極を含み、着用者の皮膚に挿入されるセンサワイヤの端部に堆積された、グルコースオキシダーゼ(「GOX」)などのある量の化学物質を有する。次いで、化学物質は、着用者の間質液に存在する分析物と反応し、それは、バイオセンサの電子機器によって感知され得る電流を生成する。しかしながら、生成される電流の量は、非常に少量であり得、例えば、数十ナノアンペアのオーダーであり得、これらの化学物質は、熱に敏感であり得るので、バイオセンサの設計および製造は、困難であり得る。例えば、バイオセンサは、化学物質と分析物との間の反応によって生成される電流を妨害し得る漏れ電流を防ぐように設計される必要がある。加えて、はんだ付けなどの高熱工程を含む製造プロセスは、化学物質が加熱されると化学物質を損傷し得る。
【0009】
これらの課題およびその他の課題に対処するために、例示的なウェアラブルバイオセンサは、マイクロコントローラまたはワイヤレストランシーバ、バッテリなどの電子機器を有する主要PCBを採用し得る。加えて、例示的なデバイスは、センサワイヤを機械的に固定するための補助的なPCBアセンブリ(一般に、「インターポーザ」と称する)を採用しながら、また、センサワイヤ上に存在する異なる電極への電気接点を提供する。次いで、インターポーザは、はんだ付けなどによって、主要PCBに電気的および物理的に結合され得る。はんだ付け時に、インターポーザに伝達される熱量を減らすことを助けるために、例示的なインターポーザは、キャスタレーション貫通ビアを採用して、主要PCBとインターポーザとの間の電気的接続を提供し、センサワイヤ自体から比較的熱的に絶縁されたはんだ付け位置を提供する。
【0010】
この例では、インターポーザは、インターポーザのフットプリントの周囲に形成された貫通ビアを有する。次いで、インターポーザは、より大きなPCB板から切り取られて、したがって、貫通ビアは、切断され、貫通ビアの内側部分を露出させる。貫通ビアの露出した内側部分は、主要PCB上の対応する電気接点と位置合わせされ、互いにはんだ付けされ得る。はんだ付け点は、貫通ビアの内側に、および本質的にはインターポーザPCB上の電子機器とはPCBの反対側に位置するため、センサワイヤを含むインターポーザ電子機器への、はんだ付けプロセスからの熱伝達が大幅に減少する。加えて、貫通ビアを使用すると、1つ以上のガードリングが形成され、インターポーザを取り囲み、センサワイヤ内に形成された異なる電極への電気接点など、インターポーザに形成された異なる電気接点間の電気的絶縁を提供することが可能となる。
【0011】
この図の例は、本明細書に記述される一般的な主題を読者に紹介するために与えられており、本開示は本例に限定されない。以下のセクションは、PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザのための様々な追加の非限定的な例、ならびにシステムおよび方法の例について説明する。
【0012】
次に
図1を参照すると、
図1は、キャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザ100を示す。この例では、センサインターポーザは、平面基板、つまり、この例ではPCBを含む。FR4、ポリイミドなどを含む任意の適切なPCB材料を採用し得る。2つの電気接点112、114は、PCBの上面に形成されている。各電気接点112、114は、例えば、クランプ、接着剤、または他の任意の適切な物理的結合技術によって、センサワイヤ120がそれに電気的および物理的に結合されることが可能になるような大きさおよび形状である。この例では、センサワイヤは、同軸に形成された2つの電極から形成されており、使用前にセンサ化学物質(例えば、グルコースオキシダーゼ)は、着用者の皮膚に挿入されるセンサワイヤの遠位端、つまり、センサワイヤの端部に堆積され得る。センサワイヤの近位端は、各電極を露出させて、各電極が電気接点112、114のうちの異なる1つに電気的および物理的に結合されることを可能にする。この例では、作用電極(「WE」)は、電気接点114に結合されており、一方、対電極(「CE」)は、電気接点112に結合されている。加えて、各電気接点112、114は、PCB材料の周縁に形成されたキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合されている。インターポーザ100は、主要PCBに、物理的および電気的に結合されると、キャスタレーション貫通ビア118は、電気接点112、114と主要PCB上に位置付けられたセンサ電子機器との間の電気的接続を提供する。この例では、インターポーザ100は、2つの電気接点112、114を有するが、いくつかの例は、複数のセンサワイヤを採用し得、採用されるセンサワイヤ(複数可)の種類(複数可)に基づいて追加の電気接点を必要とし得る。さらに、いくつかの例では、センサワイヤは、3つ以上の電極を含み得る。例えば、複数の電極は、連続する平面層において重なり合って形成され得る。各層は、平面基板上に形成された異なる電気接点に結合され得る。さらに、異なる電極は、それらに塗布される異なるセンサ化学物質を有し得る。適切なセンサ化学物質は、アセチルコリン、アミラーゼ、ビリルビン、コレステロール、絨毛性ゴナドトロピン、クレアチンキナーゼ(例、CK-MB)、クレアチン、DNA、フルクトサミン、グルコース、グルタミン、成長ホルモン、ホルモン、ケトン、乳酸塩、過酸化物、前立腺特異抗原、プロトロンビン、RNA、甲状腺刺激ホルモン、またはトロポニンを感知するための化学物質を含む。
【0013】
この例では、平面基板110(またはインターポーザ基板)はまた、2つの電気接点の間に開口部124を画定する。開口部は、2つの電気接点112、114の間の物理的な分離を提供し、それによって、それらの間のいくらかの電気的絶縁を提供する。加えて、開口部は、センサワイヤ120と交差しないか、または接触しないガードトレース116a~bの形成を可能にする。いくつかの例では、開口部は、主要PCB上に形成された1つ以上の特徴に対応する形状を有するように形成され得、位置合わせを可能にする。しかしながら、かかる開口部は、すべての例において必要なわけではなく、設計上の考慮事項に基づいて省略され得ることを理解されたい。
【0014】
電気接点112、114に加えて、2つのガードトレース116a~bがインターポーザPCB上に形成されている。各ガードトレース116a~bは、インターポーザPCBの一部分を取り囲んで、2つの電気接点112、114の間の電気的絶縁を提供する。この例では、各ガードリングは、2つの対応するキャスタレーション貫通ビアを電気的に結合する、インターポーザPCB110の上面に形成された部分を含む。各ガードリング116a~bはまた、同じ対応するキャスタレーション貫通ビアにも結合されている、インターポーザPCB110の下面に形成された部分も含み、インターポーザPCBの一部分を取り囲む材料の閉ループを提供する。開口部と組み合わせて、2つのガードリング116a~bは、2つの電気接点112、114を互いに電気的に絶縁する。いくつかの例では、ガードリング116a~bのうちの一方または両方は、接地面に結合されて、漏れ電流を散逸させることを助け得る。
【0015】
この例では、インターポーザ100はまた、2つの電気接点112、114に結合されているセンサワイヤ120を含む。この例におけるセンサワイヤ120は、同軸に配置された2つのワイヤ材を有し、そのうちの一方は、作用電極として動作し、他方は、参照電極または対電極として動作する。センサワイヤの2つの異なる同軸部分を異なる電気接点に結合することを可能にするために、内部ワイヤ材は、外部ワイヤ材の端部を越えて延在しているが、その一部分は、ポリウレタン絶縁体122で覆われている。この例では、内部ワイヤ材は、一方の電気接点114に、物理的および電気的に結合されており、外部ワイヤ材は、他方の電気接点112に、物理的および電気的に結合されている。
【0016】
この例では、センサワイヤ材は、(1)内部ワイヤ材である、プラチナまたはプラチナでコーティングされたワイヤ、および(2)外部ワイヤ材である、銀/塩化銀(Ag/AgCl)材料である。センサワイヤ120の一端、およびAg/AgCl材料の一部分は、患者の皮膚に挿入され、センサワイヤ120の他端は、電気接点に取り付けられている。Ag/AgCl材料は、第1の電気接点112に結合されており、プラチナ材料は、第2の電気接点114に結合されている。
【0017】
次に
図2を参照すると、
図2は、キャスタレーション貫通ビアを採用する別の例示的なセンサインターポーザ200を示す。この例では、インターポーザ200は、PCB210である平面基板から形成されている。
図1に示す例と同様に、インターポーザ200は、その上に形成された2つの電気接点230a~bを有する。センサワイヤ250は、電気接点230a~bに、物理的および電気的に結合されている。特に、センサワイヤは、2つの同軸電極252a~bを有し、それらは、それぞれの電気接点230a~bに、物理的および電気的に結合されている。各電気接点230a~bは、PCB210上に形成された電気トレースによって、対応するキャスタレーション貫通ビア220b、220cに電気的に結合されている。キャスタレーション貫通ビアは、後に、別のPCB上の電気接点に、物理的および電気的に結合されて、センサワイヤ250からの電気信号が別のPCBに通信されることを可能にし得る。
【0018】
インターポーザ200はまた、PCB210上に形成されたガードトレース240も含む。ガードトレース240は、2つのキャスタレーション貫通ビア220a、220dの間、および2つの電気接点230a~bの間でPCB 210を横断し、それによって、それらを互いに電気的に絶縁する。この例では、ガードトレース240は、PCBの上面(
図2に示す)と、上面の反対側の下面との両方に形成されており、そこでは、さらなる電気トレースが、キャスタレーション貫通ビア220a、220dの間に形成されている。しかしながら、いくつかの例では、ガードトレース240は、電気接点230a~bと同じ表面上にのみ形成され得る。この例では、
図1に示す例とは異なり、PCBは中央開口部を画定していない。したがって、ガードトレース240は、センサワイヤ250と接触することなく、センサワイヤ250の下を通る必要があり、それは、センサワイヤ250によって電気接点230a~bに提供される電気信号を妨害し得る。
【0019】
次に
図3A~3Bを参照すると、
図3Aは、PCB内に形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザ300を示す。この例では、インターポーザ300は、中央開口部322を画定するPCB310平面基板を有する。加えて、PCB310は、その周囲に形成された4つのキャスタレーション貫通ビアを有し、一方、2つのキャスタレーション貫通ビアは、中央開口部322の周囲に形成されている。
【0020】
2つの電気接点312、314は、PCBの上面に形成されており、各々、中央開口部322の周囲に形成された対応するキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合されている。電気接点312、314は、センサワイヤ220に、物理的および電気的に結合するように配置されている。
【0021】
電気接点312、314に加えて、2つの「ラップアラウンド」ガードトレース316a~bは、PCB310上に形成される。各ガードトレース316a~bは、PCB310の一部分を取り囲んで、2つの電気接点312、314の間の電気的絶縁を提供する。この例では、各ガードトレース316a~bは、対応する2つのキャスタレーション貫通ビアを電気的に結合する、PCB310の上面に形成された部分を含む。各ガードトレース316a~bはまた、同じ対応するキャスタレーション貫通ビアにも結合されている、PCB310の下面に形成された部分も含み、PCB310の一部分を取り囲む材料の閉ループを提供する。開口部と組み合わせて、2つのガードトレース316a~bは、2つの電気接点312、314を互いに電気的に絶縁する。いくつかの例では、ガードトレース316a~bのうちの一方または両方は、接地面に結合されて、漏れ電流を散逸することを助け得る。
【0022】
図3Bは、PCB310の下面を示す。
図3Bに示される図はまた、ラップアラウンドガードトレース316a~bを例解し、それらは、開口部の周囲に形成された2つのキャスタレーション貫通ビアを結合するガードトレース316cによって電気的に結合されている。いくつかの例では、ガードトレース316cは、含まれていないため、2つのラップアラウンドガードトレース316a~bは、PCB310上で互いに電気的に絶縁されているが、いくつかの例では、それらは、バイオセンサの主要PCBに形成された共通接地面などの共通接地面に結合され得る。
【0023】
次に
図4を参照すると、
図4は、PCB内に形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用する例示的なセンサインターポーザ400を示す。かかる例示的なセンサインターポーザ400は、連続グルコースモニター(「CGM」)などのウェアラブルバイオセンサ内に統合され得る。例示的なCGMは、プロセッサ、ディスクリート電子部品、および無線トランシーバを含む様々な電子部品を含む主要PCBを含み得る。バッテリは、CGMの主要PCBに取り付けられ、および電気的に結合され、CGMの電子部品に電力を供給し得る。
【0024】
例示的なセンサインターポーザ400は、主要PCBに、物理的および電気的に結合され得、センサインターポーザ400に物理的および電気的に結合されたCGMのセンサワイヤからの信号が、プロセッサなどの主要PCB上の電子部品に提供されることを可能にする。
【0025】
この例におけるセンサインターポーザ400は、インターポーザ400の一方側に形成された2つの電気接点412、414を含み、それらは、インターポーザ400の周囲に画定された開口部422によって物理的に分離されている。各電気接点412、414は、キャスタレーション貫通ビアに電気的に結合されている。加えて、ガードトレース416は、PCB410の、2つの電気接点412、414と同じ表面上に形成されており、2つの電気接点412、414の間の電気的絶縁を提供する。
【0026】
電気接点およびガードトレース416に加えて、インターポーザ400はまた、追加の電気的特徴も含む。この例では、アンテナ430として設計された電気トレーサは、PCB410上に形成されており、かつ、キャスタレーション貫通ビアに電気的に結合されており、CGMの主要PCBへの電気的結合および物理的結合を可能にする。いくつかの例では、1つ以上の追加のセンサワイヤを物理的および電気的に結合するための追加の電気接点を含む、さらに他の電気的特徴は、PCB上に提供され得る。
【0027】
いくつかの例では、インターポーザ400は、主要PCBとは別に形成され得、センサワイヤは、インターポーザ400がCGMの主要PCBに物理的および電気的に結合される前に、インターポーザ400に物理的および電気的に結合され得るが、しかしながら、
図6に関して説明されるように、他の順番も同様に採用され得る。
【0028】
次に
図5A~5Cを参照すると、
図5Aは、キャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザ520を含む例示的なウェアラブルバイオセンサ装置500を示す。この例では、ウェアラブルバイオセンサ装置500は、センサインターポーザ520およびセンサコントローラ540が位置付けられた主要PCB510を含む。この例示的なデバイス500は、
図3に示される例示的なセンサインターポーザを含むが、しかしながら、キャスタレーション貫通ビアを採用する任意の適切なセンサインターポーザを採用し得る。
【0029】
この例では、主要PCB510はまた、センサインターポーザ520に画定された開口部と係合するピンなどの表面特徴体512も画定する。
図5Bは、主要PCB510を例解し、それは、その上に画定された表面特徴体512を有する。表面特徴体512は、センサインターポーザ520と、主要PCB510、および主要PCB510上に形成された1つ以上の電気接点との位置合わせを可能にするための位置合わせ特徴を提供する。
図5Cは、主要PCB510の上から下への図を例解し、それは、センサインターポーザ520と係合するように形成および位置付けられた表面特徴体512を有する。加えて、主要PCB510は、センサインターポーザのキャスタレーション貫通ビア522a~dと係合するように形成された4つの電気接点514a~dを有する。
【0030】
次に
図6を参照すると、
図6は、PCBに形成されたキャスタレーション貫通ビアを採用するセンサインターポーザを製造するための例示的な方法600を示す。例示的な方法600は、
図1に示される例示的なセンサインターポーザ100に関して説明されるが、しかしながら、本開示による例示的な方法は、本開示による任意の適切な例示的なセンサインターポーザを製造するために採用され得る。
【0031】
ブロック610では、適切な平面基板110が提供される。この例では、平面基板110は、FR4またはポリイミドなどの適切な材料で形成されたPCBである。この例における平面基板110は、設計されたセンサインターポーザ100よりも大きいサイズを有する。したがって、後のステップで、平面基板110は、センサインターポーザ100のために設計されたサイズに切断され得る。
【0032】
ブロック620で、1つ以上の貫通ビア118は、センサインターポーザ100の設計された周囲に対応する場所など、平面基板110に形成される。かかる貫通ビア118は、実質的に円形(または他の)断面を有するように形成され得、貫通ビアの周囲の一部分は、センサインターポーザ100の設計された周囲の外側に延在する。いくつかの例では、1つ以上の貫通ビア118は、センサインターポーザ100の内側部分にも形成され得る。かかる貫通ビア118は、センサインターポーザ100に画定される開口部の設計された周囲の周りに形成され得る。例えば、再び
図1を参照すると、2つの貫通ビアは、PCB110に形成されており、PCB110の中央開口部が形成されたときに、キャスタレーション貫通ビアを形成するように切断された。任意の適切な数の貫通ビアは、異なる例に従って、形成され得る。この例では、4つの貫通ビアは、センサインターポーザの設計された周囲に形成され、一方、2つの追加の貫通ビアは、センサインターポーザ100の中央開口部の設計された周囲に形成される。
【0033】
ブロック630において、平面基板110は、センサインターポーザ100の設計された周囲に沿って切断され、貫通ビアを切断して、キャスタレーション貫通ビア118を形成することを含む。この例では、平面基板110は、さらに切断されて、中央開口部124、および中央開口部124の周囲にキャスタレーション貫通ビアを形成する。
【0034】
ブロック640で、2つの電気接点112、114は、センサインターポーザ100の設計された周囲内のPCB110上に形成される。この例では、電気接点112、114は、センサワイヤ120の物理的結合および電気的結合を可能にするように形成され、設計された中央開口部124の両側に形成される。この例では、両方の電気接点112、114は、PCB 110の同じ表面上に形成されるが、しかしながら、いくつかの例では、それらは、PCB100の両側に形成され得る。例えば、センサワイヤの各電極が個別のワイヤに形成される場合、それらは、PCB110の両側に結合され得る。そして、この例では、2つの電気接点が形成されるが、いくつかの例では、3つ以上の電気接点が形成され得る。例えば、複数のセンサワイヤがセンサインターポーザに取り付けられる場合、一対の電気接点は、各センサワイヤまたは各センサ電極に対して形成され得る。
【0035】
ブロック640で電気接点を形成することに加えて、各電気接点112、114からの電気トレースが形成され、それぞれの電気接点112、114を対応するキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する。いくつかの例では、電気トレースは、その長さを延長するように曲がりくねっており、インターポーザが後に主要PCBにはんだ付けされるときに、キャスタレーションビアから電気接点への熱伝達を低減し得る。
【0036】
ブロック650で、1つ以上のガードトレース116a~bがPCB110上に形成される。この例では、電気トレースが形成されて、キャスタレーション貫通ビアを互いに結合して、電気接点を電気的に絶縁する。例えば、
図3Aを参照すると、電気トレースは、中央開口部322の周囲に形成されたキャスタレーション貫通ビアと、PCB310の周囲に形成された対応するキャスタレーション貫通ビアとの間に形成されている。かかるトレースは、PCB310の上面と下面の両方に形成されており、PCB210を囲むガードトレースを作成する。加えて、この例では、ガードトレース316cは、中央開口部322の周囲に形成されたキャスタレーション貫通ビアの間に形成され、2つのラップアラウンドガードトレース316a~bを結合しているが、しかしながら、ガードトレース316cは、任意選択的であり、いくつかの例では省略され得る。
【0037】
ブロック660では、センサワイヤ120が電気接点112、114に結合される。上述のように、センサワイヤ120は、2つの異なるワイヤ材を有する同軸センサワイヤ120であり得、内部ワイヤ材は、センサワイヤ120の一端において、外部ワイヤ材を越えて延在する。露出した内部ワイヤ材の一部分は、はんだ付けによって、あるいはクリップまたは他の電気的結合手段を使用することなどによって、電気接点のうちの1つの電気接点114に物理的および電気的に結合され得る。外部ワイヤ材の一部分は、任意の適切な電気的結合手段を使用して、他の電気接点112に結合され得る。
【0038】
ブロック670で、グルコースオキシダーゼなどの適切なセンサ化学物質が、センサインターポーザ100から遠位のセンサワイヤ120の端部に堆積される。
【0039】
ブロック680において、センサインターポーザ100が、バイオセンサの主要PCBに結合される。この例では、センサインターポーザ100は、センサインターポーザの周囲に形成されたキャスタレーション貫通ビアの各々を使用して主要PCBにはんだ付けされる。いくつかの例では、中央開口部の周囲に形成されたキャスタレーション貫通ビアは、代わりにまたは加えてはんだ付けされ得る。
【0040】
上記の方法600のステップは、特定の順序で説明されたが、異なる例に従って、異なる順序が採用され得ることを理解されたい。例えば、ブロック630は、ブロック650の後に実行され得、またはブロック650は、ブロック640またはブロック630の前に実行され得る。
【0041】
いくつかの例の前述の説明は、例示および説明のためにのみ提示されており、網羅的であること、または本開示を開示された正確な形態に限定することは意図されていない。本開示の本質および範囲から逸脱することなく、その多数の修正および適応が当業者には明らかであろう。
【0042】
本明細書における一つの例または実装への言及は、例に関連して説明された特定の特徴、構造、動作、または他の特性が、本開示の少なくとも1つの実装に含まれ得ることを意味する。本開示は、そのように説明された特定の例または実装に限定されない。本明細書の様々な場所における語句「一例では(in one example)」、「一例では(in an example)」、「一実装では(in one implementation)」、「一実装では(in an implementation)」、またはその変形の出現は、必ずしも同じ例または実装を指すとは限らない。一つの例または実装に関して本明細書で説明されるあらゆる特定の特徴、構造、動作、または他の特性は、任意の他の例または実装に関して説明された他の特徴、構造、動作、または他の特性と組み合わせられてもよい。
【0043】
本明細書での「または(or)」という言葉の使用は、包括的および排他的なOR条件を網羅することが意図されている。言い換えると、AまたはBまたはCは、特定の使用に応じて、以下の代替の組み合わせ、すなわちAのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBのみ、AおよびCのみ、BおよびCのみ、ならびにAおよびBおよびCのいずれかまたはすべてを含む。
【符号の説明】
【0044】
100 センサインターポーザ
110 平面基板
112、114 電気接点
116a、116b ガードトレース
118 キャスタレーション貫通ビア
120 センサワイヤ
122 ポリウレタン絶縁体
124 開口部
200 センサインターポーザ
220a~220d キャスタレーション貫通ビア
230a、230b 電気接点
240 ガードトレース
250 センサワイヤ
252a、252b 同軸電極
300 センサインターポーザ
310 PCB
312、314 電気接点
316a~316c ガードトレース
322 中央開口部
400 センサインターポーザ
410 PCB
412、414 電気接点
416 ガードトレース
430 アンテナ
500 ウェアラブルバイオセンサ装置
510 主要PCB
512 表面特徴体
514a~514d 電気接点
520 センサインターポーザ
522a~522d キャスタレーション貫通ビア
【手続補正書】
【提出日】2023-11-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキャスタレーション貫通ビアを画定する平面基板と、
前記平面基板上に形成され、第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
前記平面基板上に形成され、第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアが前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に画定された開口部と、
前記平面基板上に形成された第1のガードトレースであって、前記平面基板の第1の表面上に形成され、前記平面基板の第1の側面上に配置された第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第1の側面と対向する前記開口部の第2の側面上に配置された第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、前記第1の表面に対向する前記平面基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、前記第1および前記第2の電気接点を絶縁する前記第1のガードトレースと、
前記平面基板上に形成された第2のガードトレースであって、前記第1の表面上に形成され、前記第2の側面と対向する前記開口部の側面である第3の側面上に配置された第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第3の側面と対向する前記平面基板の第4の側面上に配置された第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第3の部分と、前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第4の部分と、を含み、前記第1及び前記第2の電気接点を絶縁する前記第2のガードトレースと、を含み、
前記第1のガードトレース及び前記第2のガードトレースは前記第2の表面上で接続されて前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、センサインターポーザ。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキャスタレーション貫通ビアを画定する平面基板と、
前記平面基板上に形成され、第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
前記平面基板上に形成され、第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアが前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に画定された開口部と、
前記平面基板上に形成された第1のガードトレースであって、前記平面基板の第1の表面上に形成され、前記平面基板の第1の側面上に配置された第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第1の側面と対向する前記開口部の第2の側面上に配置された第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、前記第1の表面に対向する前記平面基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、前記第1および前記第2の電気接点を絶縁する前記第1のガードトレースと、
前記平面基板上に形成された第2のガードトレースであって、前記第1の表面上に形成され、前記第2の側面と対向する前記開口部の側面である第3の側面上に配置された第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第3の側面と対向する前記平面基板の第4の側面上に配置された第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第3の部分と、前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第4の部分と、を含み、前記第1及び前記第2の電気接点を絶縁する前記第2のガードトレースと、を含み、
前記第1のガードトレース及び前記第2のガードトレースは前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、センサインターポーザ。
【請求項2】
前記第1および前記第2の電気接点に電気的に結合されたセンサワイヤをさらに含む、請求項1に記載のセンサインターポーザ。
【請求項3】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りに同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分は前記第1の電気接点に電気的に結合され、前記第2のワイヤ材は前記第2の電気接点に結合されている、請求項2に記載のセンサインターポーザ。
【請求項4】
平面基板を提供することと、
前記平面基板に複数の貫通ビアを形成することと、
前記平面基板の一部分を切断してインターポーザ基板を作成することであって、前記切断は、少なくとも6つの前記貫通ビアを貫通させ、少なくとも6つのキャスタレーション貫通ビアを作成することを含み、
前記インターポーザ基板上に第1の電気接点を形成し、前記第1の電気接点を第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合することと、
前記インターポーザ基板上に第2の電気接点を形成し、前記第2の電気接点を第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合することであって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアは、前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁される、前記インターポーザ基板上に第2の電気接点を形成することと、
前記インターポーザ基板上に、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に開口部を画定することと、
前記インターポーザ基板上に第1のガードトレースを形成することであって、前記第1のガードトレースは、前記インターポーザ基板の第1の表面上に形成され、前記インターポーザ基板の第1の側面上に配置された第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第1の側面と対向する前記開口部の第2の側面上に配置された第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、前記第1の表面に対向する前記インターポーザ基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、前記第1および前記第2の電気接点を絶縁する、前記インターポーザ基板上に第1のガードトレースを形成することと、
前記インターポーザ基板上に第2のガードトレースを形成することであって、前記第2のガードトレースは、前記第1の表面上に形成され、前記第2の側面と対向する前記開口部の側面である第3の側面上に配置された第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第3の側面と対向する前記インターポーザ基板の第4の側面上に配置された第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第3の部分と、前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第4の部分と、を含み、前記第1及び前記第2の電気接点を絶縁する、前記インターポーザ基板上に第2のガードトレースを形成することと、を含み、
前記第1のガードトレース及び前記第2のガードトレースは前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、センサインターポーザを形成する方法。
【請求項5】
センサワイヤを前記第1および前記第2の電気接点に電気的に結合することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りで同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記センサワイヤを電気的に結合することは、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分を前記第1の電気接点に電気的に結合することと、
前記第2のワイヤ材を前記第2の電気接点に電気的に結合することと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
平面基板と、
前記平面基板上に形成され、前記平面基板に形成された第1のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第1の電気接点と、
前記平面基板上に形成され、前記平面基板に形成された第2のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合された第2の電気接点であって、前記第2のキャスタレーション貫通ビアは、前記第1のキャスタレーション貫通ビアから電気的に絶縁されている第2の電気接点と、
前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に画定された開口部と、
前記平面基板上に形成された第1のガードトレースであって、前記平面基板の第1の表面上に形成され、前記平面基板の第1の側面上に配置された第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第1の側面と対向する前記開口部の第2の側面上に配置された第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第1の部分と、前記第1の表面に対向する前記平面基板の第2の表面上に形成され、前記第3のキャスタレーション貫通ビアを前記第4のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第2の部分と、を含み、前記第1の電気接点および前記第2の電気接点を絶縁する第1のガードトレースと、
前記平面基板上に形成された第2のガードトレースであって、前記第1の表面上に形成され、前記第2の側面と対向する前記開口部の側面である第3の側面上に配置された第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第3の側面と対向する前記平面基板の第4の側面上に配置された第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第3の部分と、前記第2の表面上に形成され、前記第5のキャスタレーション貫通ビアを前記第6のキャスタレーション貫通ビアに電気的に結合する第4の部分と、を含み、前記第1及び前記第2の電気接点を絶縁する前記第2のガードトレースと、を含み、
前記平面基板に物理的に結合されたセンサワイヤであって、少なくとも2つの電極を含み、前記少なくとも2つの電極の第1の電極は前記第1の電気接点に電気的に結合されており、前記少なくとも2つの電極の第2の電極は前記第2の電気接点に電気的に結合されているセンサワイヤと、
前記センサワイヤの遠位端に配置されたセンサ化学物質と、を含むセンサインターポーザと、
プリント回路基板(「PCB」)の第1の表面上に画定された複数の電気接点を有するPCBと、を含み、
前記センサインターポーザは前記PCBの前記第1の表面に物理的に結合され、前記第1、第2、第3および第4のキャスタレーション貫通ビアは、前記PCBの前記第1の表面上に画定された前記複数の電気接点のうちの第1、第2、第3および第4の電気接点に電気的および物理的にそれぞれ結合され、
前記第1のガードトレース及び前記第2のガードトレースは前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成されており、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の電気的絶縁をもたらす、ウェアラブルバイオセンサ。
【請求項8】
前記センサワイヤと通信しているコントローラをさらに含み、前記コントローラは前記センサワイヤからセンサ信号を受信し、前記センサ信号に基づいて被分析物濃度を判定する、請求項7に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項9】
前記PCBは表面特徴体を画定し、前記表面特徴体は前記平面基板に画定された前記開口部と係合するように構成されており、前記表面特徴体は前記PCBと前記センサインターポーザとの間の位置合わせを可能にする、請求項7に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項10】
前記センサ化学物質はグルコースオキシダーゼを含む、請求項8に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項11】
前記センサ化学物質は、グルコース、乳酸塩またはコレステロールのうちの1つ以上と反応するように構成された化学物質を含む、請求項8に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【請求項12】
前記センサワイヤは第1のワイヤ材および第2のワイヤ材を含み、前記第2のワイヤ材は前記第1のワイヤ材の周りに同軸に形成され、前記第1のワイヤ材の第1の部分は、前記センサワイヤの第1の端部において前記第2のワイヤ材を越えて延在し、
前記第1のワイヤ材の前記第1の部分は前記第1の電気接点に電気的に結合され、前記第2のワイヤ材は前記第2の電気接点に結合されている、請求項8に記載のウェアラブルバイオセンサ。
【外国語明細書】