(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160348
(43)【公開日】2024-11-13
(54)【発明の名称】PGC-1α活性化用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/12 20060101AFI20241106BHJP
A61K 31/4418 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/407 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/122 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/353 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/37 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/19 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/015 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/11 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/05 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/34 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/36 20060101ALI20241106BHJP
A61K 31/365 20060101ALI20241106BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20241106BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20241106BHJP
A61P 3/08 20060101ALI20241106BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20241106BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241106BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20241106BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20241106BHJP
【FI】
A61K31/12
A61K31/4418
A61K31/407
A61K31/122
A61K31/353
A61K31/352
A61K31/37
A61K31/19
A61K31/015
A61K31/11
A61K31/05
A61K31/34
A61K31/36
A61K31/365
A61P3/04
A61P25/00
A61P3/08
A61P21/00
A61P43/00 111
A23L33/105
A23L33/10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024134823
(22)【出願日】2024-08-13
(62)【分割の表示】P 2022105402の分割
【原出願日】2017-10-27
(31)【優先権主張番号】P 2016211110
(32)【優先日】2016-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163784
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 健志
(72)【発明者】
【氏名】三浦 進司
(72)【発明者】
【氏名】守田 昭仁
(72)【発明者】
【氏名】村山 宣人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 寿栄
(57)【要約】 (修正有)
【課題】生物安全性が高く、PGC-1αの活性化に寄与する組成物を提供することを目的とする。また、PGC-1αを活性化するための組成物の使用、及びPGC-1αを活性化する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、PGC-1α活性化用組成物とする。本発明は、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能の改善、及び筋委縮抑制に資する、効果的且つ新たな手段を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、PGC-1α活性化用組成物。
【請求項2】
カルコン類が、2-ヒドロキシカルコン、trans-カルコン、イソリクイリチゲニン、4'-
ヒドロキシカルコン、2',4'-ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン、4-ヒドロキシカルコン、4'-メトキシカルコン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキ
シカルコン、4-メトキシカルコン、及び3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカルコンからな
る群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アルカロイド類が、ピペルロングミン及び/又はマハニンである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
アントラキノン類が、エモジン及び/又はアントラフラビン酸である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
イソフラバン類が、(±)-エクオールである、請求項1~4のいずれか1項に記載の組
成物。
【請求項6】
イソフラボン類が、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボン、5-メチル-7-メトキシ-イソ
フラボン、及びイプリフラボンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
エラグ酸が、ウロリチン及び/又はエラグ酸である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
クマリン類が、エスクレチンである、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ジアリルヘプタノイド類が、クルクミン1、クルクミン2、及びクルクミン3からなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
ジテルペノイド類が、イソステビオールである、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
セスキテルペン類が、(-)-transカリオフィレン及び/又はノートカトンである、請求
項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
トリテルペン類が、ヘデラゲニン及び/又はコロソリン酸である、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
ネオフラボン類が、ダルベルギンである、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
フィトケミカル類が、アポシニン、3-アニスアルデヒド、(+)-クパレン、及びヒドロキ
シチロソールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
フラバノノール類が、(+)-タキシホリンである、請求項1~14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
フラバノン類が、4'-メトキシフラバノン、2'-ヒドロキシフラバノン、3'-ヒドロキシ
フラバノン、フラバノン、及び6-メトキシフラバノンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
フラボノール類が、ガランギン、3-メトキシフラボン、ケンペロール、3',5,7-トリヒ
ドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、3',4',5,5',6,7,8-ヘプタメトキシフラボン、フィ
セチン、6-メトキシフラボノール、7-ヒドロキシフラボノール、及びイソラムネチンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
フラボン類が、ビオランチン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、タンゲレチン、2'-メト
キシフラボン、7,4'-ジヒドロキシフラボン、クリソエリオール、3',4'-ジメトキシフラ
ボン、フラボン、α-ナフトフラボン、ジオスメチン、4'-メトキシフラボン、オウゴニン、6-ヒドロキシフラボン、及び5-メトキシフラボンからなる群より選択される少なくと
も一つの化合物である、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
リグナン類が、ユーデスミン、(-)-セサミン、ホノキオール、セサモリン、セサミン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサミノール、セサモール、エピセサミン、及びマタイレシノールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、請求項1~18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
持久力向上用、筋肥大用、肥満抑制用、ストレス軽減用、糖代謝機能改善用、又は筋委縮抑制用である、請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
PGC-1αの活性化により発揮される機能の表示を付した、請求項1~20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
機能の表示が、「持久力を高める」、「持久力をサポートする」、「持久力を維持する」、「持久力をつける」、「スタミナアップに役立つ」、「疲れにくい体にする」、「疲れを軽減する」、「疲労を抑える」、「疲労回復を早める」、「筋肉をつける」、「筋肉を増やす」、「筋肉をつくる」、「脂肪を減らす」、「脂肪を燃やす」、「肥満を抑える」、「肥満を防ぐ」、「脂質代謝を高める」、「ストレスを軽減する」、「ストレス耐性を高める」、「うつ状態を抑制する」、「うつを予防する」、「糖代謝を促す」、「糖代謝を高める」、「糖の燃焼を促す」、「糖代謝をサポートする」、「糖を消費させる」、「筋肉を維持する」、「筋委縮を抑制する」、「筋肉の減少を防ぐ」、「筋肉の減少を抑える」、「筋肉の衰えを防ぐ」、及び「筋肉の衰えを抑える」からなる群より選択されるものである、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
PGC-1αを活性化するための、カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の使用。
【請求項24】
カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を使用する、PGC-1αを活性化する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の化合物を含有するPGC-1α活性化に有用な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
生体内のエネルギー代謝を制御する因子としてPGC-1α(Peroxisome proliferator-activated receptor gamma coactivator 1-alpha)が知られている。PGC-1αは、当初、褐色脂肪組織において核内受容体PPARγによる転写を活性化する転写共役因子として同定された。その後、PGC-1αは、PPARγのみならず数多くの核内受容体や種々の転写因子と相互作用し、転写コアクチベーターとして標的遺伝子の発現を制御することが明らかとなっている。
【0003】
PGC-1αは運動によって骨格筋で発現が増加し、ミトコンドリアの生合成や、エネルギー代謝に関連する遺伝子の発現増加に関与している。また、PGC-1αは、脂肪、脳、及び血管等の臓器においても、ミトコンドリアの生合成や酸化的リン酸化の促進等に関与して細胞のエネルギー産生を制御する役割を担っていることが知られている。このようなエネルギー産生の制御作用に基づき、PGC-1αの機能としては、持久力の向上(非特許文献1)、筋肥大(非特許文献2)、肥満抑制(非特許文献3)、ストレス軽減(非特許文献4)、糖代謝機能の向上(非特許文献5)、及び筋委縮抑制(非特許文献6)等に関与することが知られている。
【0004】
生体内でエネルギーが欠乏した状態になると、細胞内のAMP濃度が上昇し、AMPK(AMPキナーゼ)が活性化する。このAMPKはPGC-1αのリン酸化を促進するとともに、PGC-1αの脱アセチル化を促す。その結果として、細胞質に局在したPGC-1αは細胞核内へ移行し、転写コアクチベーターとして標的遺伝子の発現を促進する(非特許文献7)。
【0005】
天然物由来の化合物ではワイン中に含まれるレスベラトロールがフォスフォジエステラーゼの阻害を介してAMPKを活性化し、結果としてPGC-1αを活性化することが報告されているが(非特許文献8)、その他の天然物成分のPGC-1α活性化能に関しての報告はない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Nature. 2008 Jul 24;454(7203):463-9.
【非特許文献2】Cell. 2012 Dec 7;151(6):1319-31.
【非特許文献3】Nature. 2012 Jan 11;481(7382):463-8.
【非特許文献4】Cell. 2014 Sep 25;159(1):33-45.
【非特許文献5】J Biol Chem. 2003 Aug 15;278(33):31385-90.
【非特許文献6】Proc Natl Acad Sci USA 2009; 106: 20405-20410
【非特許文献7】Diabetes, 2007 Jan 19;56(3): 836-48.
【非特許文献8】Cell. 2012 Feb 3;148(3): 421-33.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
PGC-1αを活性化する化合物は、持久力の向上や筋肥大等の上記の効果を発揮することが期待できる。しかしながら、これまでのところそのような作用を有する化合物について、入手が容易で、且つ飲食品の分野で広く利用できるような安全性の高い天然物系の
ものはレスベラトロール以外には見出されておらず、その速やかな開発が強く求められている。
【0008】
そこで、本発明は、生物安全性が高く、PGC-1αの活性化に寄与する組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、PGC-1αを活性化するための組成物の使用、及びPGC-1αを活性化する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、天然物由来の化合物の中から特定の化合物がPGC-1αの活性化作用を有することを見出した。かかる知見に基づき、本発明者らは本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は以下に関するが、これらに限定されない。
(1)カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、PGC-1α活性化用組成物。
(2)カルコン類が、2-ヒドロキシカルコン、trans-カルコン、イソリクイリチゲニン、4'-ヒドロキシカルコン、2',4'-ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン、4-ヒドロキシ
カルコン、4'-メトキシカルコン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメ
トキシカルコン、4-メトキシカルコン、及び3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカルコンか
らなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)に記載の組成物。
(3)アルカロイド類が、ピペルロングミン及び/又はマハニンである、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)アントラキノン類が、エモジン及び/又はアントラフラビン酸である、(1)~(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)イソフラバン類が、(±)-エクオールである、(1)~(4)のいずれかに記載の
組成物。
(6)イソフラボン類が、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボン、5-メチル-7-メトキシ-
イソフラボン、及びイプリフラボンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(5)のいずれかに記載の組成物。
(7)エラグ酸が、ウロリチン及び/又はエラグ酸である、(1)~(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)クマリン類が、エスクレチンである、(1)~(7)のいずれかに記載の組成物。(9)ジアリルヘプタノイド類が、クルクミン1、クルクミン2、及びクルクミン3からなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(8)のいずれかに記載の組成物。
(10)ジテルペノイド類が、イソステビオールである、(1)~(9)のいずれかに記載の組成物。
(11)セスキテルペン類が、(-)-transカリオフィレン及び/又はノートカトンである
、(1)~(10)のいずれかに記載の組成物。
(12)トリテルペン類が、ヘデラゲニン及び/又はコロソリン酸である、(1)~(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)ネオフラボン類が、ダルベルギンである、(1)~(12)のいずれかに記載の組成物。
(14)フィトケミカル類が、アポシニン、3-アニスアルデヒド、(+)-クパレン、及びヒドロキシチロソールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)フラバノノール類が、(+)-タキシホリンである、(1)~(14)のいずれかに記載の組成物。
(16)フラバノン類が、4'-メトキシフラバノン、2'-ヒドロキシフラバノン、3'-ヒド
ロキシフラバノン、フラバノン、及び6-メトキシフラバノンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(15)のいずれかに記載の組成物。
(17)フラボノール類が、ガランギン、3-メトキシフラボン、ケンペロール、3',5,7-
トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、3',4',5,5',6,7,8-ヘプタメトキシフラボン
、フィセチン、6-メトキシフラボノール、7-ヒドロキシフラボノール、及びイソラムネチンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(16)のいずれかに記載の組成物。
(18)フラボン類が、ビオランチン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、タンゲレチン、2'-メトキシフラボン、7,4'-ジヒドロキシフラボン、クリソエリオール、3',4'-ジメトキシフラボン、フラボン、α-ナフトフラボン、ジオスメチン、4'-メトキシフラボン、オウゴニン、6-ヒドロキシフラボン、及び5-メトキシフラボンからなる群より選択される少な
くとも一つの化合物である、(1)~(17)のいずれかに記載の組成物。
(19)リグナン類が、ユーデスミン、(-)-セサミン、ホノキオール、セサモリン、セサミン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサミノール、セサモール、エピセサミン、及びマタイレシノールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物である、(1)~(18)のいずれかに記載の組成物。
(20)持久力向上用、筋肥大用、肥満抑制用、ストレス軽減用、糖代謝機能改善用、又は筋委縮抑制用である、(1)~(19)のいずれかに記載の組成物。
(21)PGC-1αの活性化により発揮される機能の表示を付した、(1)~(20)のいずれかに記載の組成物。
(22)機能の表示が、「持久力を高める」、「持久力をサポートする」、「持久力を維持する」、「持久力をつける」、「スタミナアップに役立つ」、「疲れにくい体にする」、「疲れを軽減する」、「疲労を抑える」、「疲労回復を早める」、「筋肉をつける」、「筋肉を増やす」、「筋肉をつくる」、「脂肪を減らす」、「脂肪を燃やす」、「肥満を抑える」、「肥満を防ぐ」、「脂質代謝を高める」、「ストレスを軽減する」、「ストレス耐性を高める」、「うつ状態を抑制する」、「うつを予防する」、「糖代謝を促す」、「糖代謝を高める」、「糖の燃焼を促す」、「糖代謝をサポートする」、「糖を消費させる」、「筋肉を維持する」、「筋委縮を抑制する」、「筋肉の減少を防ぐ」、「筋肉の減少を抑える」、「筋肉の衰えを防ぐ」、及び「筋肉の衰えを抑える」からなる群より選択されるものである、(21)に記載の組成物。
(23)PGC-1αを活性化するための、カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の使用。
(24)カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を使用する、PGC-1αを活性化する方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によって、優れたPGC-1α活性化作用を有する組成物を提供することができる。本発明の組成物を利用すれば、PGC-1αの活性化を通じて、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能改善、及び筋委縮抑制の効果が得られる。本発明によるこれらの効果の達成は、有病者や高齢者のQOL改善に資する新たな手段を提供することにつながる。
【0012】
また、本発明で用いられる所定の化合物はいずれも天然物由来であるため、安全性が高いと考えられる。したがって、本発明は、優れたPGC-1α活性化作用を有しながら、且つ安全で継続摂取可能な組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(化合物)
本発明の一態様は、所定の化合物を含有する組成物である。本発明の組成物は、当該所定の化合物を有効成分とするものである。
【0014】
本発明の組成物においては、カルコン類(Chalcones)、アルカロイド類(Alkaloids)、アントラキノン類(Anthraquinones)、イソフラバン類(Isoflavans)、イソフラボン類(Isoflavones)、エラグ酸(ellagic acid)、クマリン類(Coumarins)、ジアリルヘプタノイド類(Diarylheptanoids)、ジテルペノイド類(Diterpenoids)、セスキテルペン類(Sesquiterpenes)、トリテルペン類(Triterpenes)、ネオフラボン類(neoflavones)、フィトケミカル類(phytochemical)、フラバノノール類(flavanonols)、フラバノン類(Flavanones)、フラボノール類(Flavonols)、フラボン類(Flavones)、及び
リグナン類(Lignans)からなる群から選択される少なくとも一つの化合物が含まれる。
本発明の組成物において前記化合物は、二以上が含まれていてもよく、或いは三以上が含まれていてもよい。
【0015】
本発明において使用される化合物は、trans-カルコン(trans-Chalcone)、2',4'-ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン(2',4-Dihydroxy-4',6'-dimethoxychalcone)、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシカルコン(2',6'-Dihydroxy-4,4'-dimethoxychalcone)、2-ヒドロキシカルコン(2-Hydroxychalcone)、3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカルコン(3,4,2',4',6'-Pentahydroxychalcon)、アカセチン(Acacetin)、アクテオシド(Acteoside)、アンドログラホリド(Andrographolide)、アピゲニン(Apigenin)、アピゲニニジンクロリド(Apigeninidin chloride)、バイカレイン(Baicalein)、バイカリン(Baicalin)、ブテイン(Butein)、クリシン(Chrysin)、シアニン(Cyanin)、ダイ
ゼイン(Daidzein)、デルフィン(Delphin)、デルフィニジンクロリド(Delphinidin Chloride)、δ-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-γ-バレロラクトン(δ-(3,4-Dihydroxyphenyl)-γ-valerolactone)、ジオスメチン(Diosmetin)、ジオスミン(Diosmin)、エラ
グ酸(Ellagic acid)、エリオジクチオール(Eriodictyol)、フィセチン(Fisetin)、フラボン(Flavone)、ガランギン(Galangin)、ガリル酸(Gallic acid)、サンギソルビン酸(Sanguisorbic acid)、ヘスペレチン(Hesperetin)、イソリクイリチゲニン(Isoliquiritigenin)、ケンペロール(Kaempferol)、リポ酸(Lipoic acid)、ルテオリ
ン(Luteolin)、マハニン(Mahanine)、ミリセチン(Myricetin)、プロトカテク酸(Protocatechuic acid)、プロシアニジンB2(Procyanidin B2)、クェルセチン二水和物(Quercetin dihydrate)、セサミン(Sesamin)、エピセサミン(Episesamin)、テリマグランジン1(Tellimagrandin 1)、テリマグランジン2(Tellimagrandin 2)、テオブロミン(Theobromine)、テオフィリン(Theophylline)、オウゴニン(Wogonin)、シリビニン(Silibinin)、ロットレリン(Rottlerin)、6-ヒドロキシフラボン(6-Hydroxyflavone)、7-ヒドロキシフラボン(7-Hydroxyflavone)、イソラムネチン(Isorhamnetin)、モリン(Morin)、ビオカニンA(Biochanin A)、クリソエリオール(Chrysoeriol)、ホルモノネチン(Formononetin)、ペオニジンクロリド(Peonidin Chloride)、アメ
ントフラボン(Amentoflavone)、クプレスフラボン(Cupressuflavone)、3',4'-ジヒドロキシフラボン(3',4'-Dihydroxyflavone)、7,4'-ジヒドロキシフラボン(7,4'-Dihydroxyflavone)、7,8-ジヒドロキシフラボン(7,8-Dihydroxyflavone)、6,7-ジヒドロキシフラボン(6,7-Dihydroxyflavone)、3',4'-ジメトキシフラボン(3',4'-Dimethoxyflavone)、3-ヒドロキシフラボン(3-Hydroxyflavone)、イプリフラボン(Ipriflavone)、2
'-メトキシフラボン(2'-Methoxyflavone)、3-メトキシフラボン(3-Methoxyflavone)
、5-メトキシフラボン(5-Methoxyflavone)、4'-メトキシフラボン(4'-Methoxyflavone)、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン(5-Methyl-7-methoxy-isoflavone)、3',4',5',5,7-ペンタメトキシフラボン(3',4',5',5,7-Pentamethoxyflavone)、3',4',7,8-テトラヒドロキシフラボン(3',4',7,8-Tetrahydroxyflavone)、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン(3',5,7-Trihydroxy-3,4'-dimethoxyflavone)、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボン(4',6,7-Trihydroxyisoflavone)、7-ヒドロキシフラボノール(7-Hydroxyflavonol)、7-メトキシフラボノール(7-Methoxyflavonol)、6-メトキシフラボノ
ール(6-Methoxyflavonol)、フラバノン(Flavanone)、フラバノンヒドラゾン(Flavanone hydrazone)、2'-ヒドロキシフラバノン(2'-Hydroxyflavanone)、4'-ヒドロキシフラバノン(4'-Hydroxyflavanone)、3'-ヒドロキシフラバノン(3'-Hydroxyflavanone)
、α-ナフトフラボン(α-Naphthoflavone)、4'-メトキシフラバノン(4'-Methoxyflavanone)、5-メトキシフラバノン(5-Methoxyflavanone)、6-メトキシフラバノン(6-Methoxyflavanone)、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン(2',6'-Dihydroxy-4,4'-dimethoxydihydrochalcone)、2',6'-ジヒドロキシ-4'-メトキシカルコン(2',6'-Dihydroxy-4'-methoxychalcone)、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン(2,3-Dimethoxy-2'-hydroxychalcone)、セサミノール(Sesaminol)、4-メトキシカルコン(4-Methoxychalcone)、4'-メトキシカルコン(4'-Methoxychalcone)、クェルセチン-3,7,3',4'-テトラメチルエーテル(Quercetin-3,7,3',4'-tetramethylether)、フィセチニジン
クロリド(Fisetinidin chloride)、ルテオリニジンクロリド(Luteolinidin chloride
)、8-アセチル-6-ヒドロキシ-7-メトキシクマリン(8-Acetyl-6-hydroxy-7-methoxycoumarin)、8-アセチル-7-メトキシクマリン(8-Acetyl-7-methoxycoumarin)、3-アミノク
マリン(3-Aminocoumarin)、ベルガモチン(Bergamotin)、ベルガプテン(Bergapten)、ベルガプトール(Bergaptol)、シトロプテン(Citropten)、クマリン(Coumarin)、クマル酸(Coumaric acid)、クメストロール(Coumestrol)、ダルベルギン(Dalbergin)、ダフネチン(Daphnetin)、5,7-ジヒドロキシ-4-メチルクマリン(5,7-Dihydroxy-4-methylcoumarin)、エスクレチンジベンジルエーテル(Esculetin dibenzylether)、4-
エトキシクマリン(4-Ethoxycoumarin)、7-エトキシクマリン(7-Ethoxycoumarin)、フラキセチン(Fraxetin)、ヘルニアリン(Herniarin)、3-ヒドロキシクマリン(3-Hydroxycoumarin)、4-ヒドロキシクマリン(4-Hydroxycoumarin)、インペラトリン(Imperatorin)、イソベルガプテン(Isobergapten)、イソピムピネリン(Isopimpinellin)、イソスコポレチン(Isoscopoletin)、6-メチルクマリン(6-Methylcoumarin)、ウンベリ
フェロン(Umbelliferone)、3-アセチル-β-ボスウェル酸(3-Acetyl-β-boswellic acid)、α-アミリン(α-Amyrin)、β-アミリン(β-Amyrin)、アルテミシニン(Artemisinin)、ベツリン(Betulin)、ベツリン酸(Betulinic acid)、ベツリン酸メチルエス
テル(Betulinic acid methyl ester)、ビロバリド(Bilobalide)、カフェストール(Cafestol)、(-)-カルベオール((-)-Carveol)、(+)-カルボン((+)-Carvone)、(-)-カ
ルボン((-)-Carvone)、カウロフィロゲニン(Caulophyllogenin)、デオキシアクテイ
ン(Deoxyactein)、エリトロジオール(Erythrodiol)、ガノデリン酸A(Ganoderic acid A)、ヘデラゲニン(Hederagenin)、d-イソメントール(d-Isomenthol)、(±)イソメントン((±)Isomenthone)、オレアノール酸(Oleanolic acid)、アリザリン(Alizarin)、アルカンニン(Alkannin)、アントラフラビン酸(Anthraflavic acid)、アントラキノン(Anthraquinone)、1,4-ベンゾキノン(1,4-Benzoquinone)、2-tert-ブチル-p-
キノン(2-Tert-butyl-p-quinone)、1,4-ジメチルアントラキノン(1,4-Dimethylanthraquinone)、エモジン(Emodin)、フィシオン(Physcion)、レイン(Rhein)、リオニレシノール(Lyoniresinol)、ウロリチン(Urolithin)、5,7,4'-トリメトキシフラボン(5,7,4'-Trimethoxyflavone)、アマロゲンチン(Amarogentin)、6-メチルフラボン(6-Methylflavone)、4-ヒドロキシカルコン(4-Hydroxychalcone)、4'-ヒドロキシカルコン(4'-Hydroxychalcone)、クマリン酸(Coumalic acid)、コウジ酸(Kojic acid)、パ
ルテノリド(Parthenolide)、イカリイン(Icariin)、ギンセノシドRb1(Ginsenoside
Rb 1)、ギンゲロール(Gingerol)、10-ヒドロキシ-2-デセン酸(10-hydroxy-2-decenoic acid)、エピピノレジノールグルコシド(Epipinoresinol-Glc)、フィリリン(Phillyrin)、ピノレジノール(Pinoresinol)、エピピノレシオール(Epipinoresinol)、フィリゲニン(Phillygenin)、クルクミン1(Curcumin 1)、クルクミン2(Curcumin 2)
、クルクミン3(Curcumin 3)、ジアセサミン(Diasesamin)、ホノキオール(Honokiol)、5,7-ジメトキシフラボン(5,7-Dimethoxyflavone)、センニジンA(Sennidine A)
、エスクレチン(Esculetin)、セサモール(Sesamol)、スコポレチン(Scopoletin)、ノルジヒドログアイアレチン酸(Nordihydroguaiaretic acid)、バニリン酸(Vanillic acid)、trans-けい皮酸(trans-Cinnamic acid)、アラントイン(Allantoin)、α-ア
サロン(α-Asarone)、(±)-シネフリン((±)-Synephrine)、イタコン酸(Itaconic acid)、アシアチン酸(Asiatic acid)、ボルジン(Boldine)、シキミ酸(Shikimic acid)、チロソール(Tyrosol)、コロソリン酸(Corosolic acid)、ピセイン(Picein)、ロスマリン酸(Rosmarinic acid)、イソステビオール(Isosteviol)、アルテピリンC(Artepillin C)、アピオール(Apiole)、アズレン(Azulene)、マルビイン(Marrubiin)、(-)-ペリル酸((-)-Perillic acid)、マデカシン酸(Madecassic acid)、マンギフェリン(Mangiferin)、リナロール(Linalool)、2-アニスアルデヒド(2-Anisaldehyde)、3-アニスアルデヒド(3-Anisaldehyde)、4-アニス酸(4-Anisic acid)、ウロカニ
ン酸(Urocanic acid)、α-(-)-ビサボロール(α-(-)-Bisabolol)、(-)-transカリオ
フィレン((-)-trans-Caryophyllene)、カリオフィレンオキシド(Caryophyllene oxide)、ハマメリタンニン(Hamamelitannin)、ペリルアルデヒド(Perillaldehyde)、ババキニンA(Bavachinin A)、ベトニシン(Betonicine)、(+)-クパレン((+)-Cuparene)
、ノートカトン(Nootkatone)、(-)-ペリリルアルコール((-)-Perillylalcohol)、ピ
ペルロングミン(Piperlongumine)、カマズレン(Chamazulen)、(-)-アサリニン((-)-Asarinin)、(-)-セサミン((-)-Sesamin)、2',4,4',6'-テトラヒドロキシカルコン(2',4,4',6'-Tetrahydroxychalcone)、ヒノキチオール(Hinokitiol)、フコキサンチン(Fucoxanthine)、エンテロジオール(Enterodiol)、マタイレシノール(Matairesinol)
、ポドフィロトキシン(Podophyllotoxin)、トリゴネリン一水和物(Trigonelline monohydrate)、トラケロゲニン(Trachelogenin)、7-ヒドロキシ-4'-メトキシフラボン(7-Hydroxy-4'-methoxyflavone)、グリチルリチン酸(Glycyrrhizic acid)、6-ヒドロキシ-4'-メトキシフラボン(6-Hydroxy-4'-methoxyflavone)、ジヒドロミリセチン(Dihydromyricetin)、2'-ヒドロキシカルコン(2'-Hydroxychalcone)、ゼルンボン(zerumbone
)、アポシニン(apocynin)、オレアセイン(oleacein)、クロセチン(Crocetin)、二硝酸イソソルビド(Isosorbide Dinitrate)、ヒドロキシチロソール(Hydroxytyrosol)、ホモプロトカテク酸(Homoprotocatechuic acid)、グルタチオン(Glutathione)、カーウェオール(Kahweol)、コリラギン(Corilagin)、セサモリン(sesamolin)、オレ
ウロペイン(Oleuropein)、(±)-エクオール((±)-Equol)、ルチン三水和物(Rutin trihydrate)、ビテキシン(Vitexin)、オリエンチン(Orientin)、イソビテキシン(Isovitexin)、ビオランチン(Violanthin)、(+)-タキシホリン((+)-Taxifolin)、ナリ
ンギン(Naringin)、ユーデスミン(Eudesmine)、サポナリン(Saponarin)、リモニン(Limonin)、チャフロシドB(Chafuroside B)、チャフロシドA(Chafuroside A)、タ
ンゲレチン(Tangeretin)、シネンセチン(Sinensetin)、及び3',4',5,5',6,7,8-ヘプ
タメトキシフラボン(3',4',5,5',6,7,8-Heptamethoxyflavone)であってもよい。本発明の組成物には、前記化合物の一以上が含有される。
【0016】
上記の具体的な化合物は、下表に示される化学式でそれぞれ表される。
【0017】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【表1-24】
【表1-25】
【表1-26】
【表1-27】
【表1-28】
【表1-29】
【表1-30】
【表1-31】
【表1-32】
【表1-33】
【表1-34】
【表1-35】
【表1-36】
【表1-37】
【表1-38】
【表1-39】
【表1-40】
【表1-41】
【表1-42】
【表1-43】
【表1-44】
【表1-45】
【表1-46】
【表1-47】
【表1-48】
【表1-49】
【表1-50】
【表1-51】
【0018】
上記の化合物は、市販されているものを用いてもよいし、当業者に公知の方法を用いて調製したものを用いてもよい。上記の化合物は、例えば、各種化合物が含まれる植物等から水や油等の溶媒を用いて単離又は精製等の操作を適宜行うことによって調製することができる。上記の化合物は、結晶化されたもの、再結晶化されたもの、又は濃縮物等のいずれの形態でもよく、その形態は特に限定されない。
【0019】
また、上記の化合物は、配糖体等のように誘導体化されていてもよい。本明細書において「配糖体」とは、糖の水酸基が非糖質化合物と結合してできる化合物をいう。配糖体における糖は、単糖であってもよく、或いは二糖又はそれ以上の複数の糖であってもよく、特に限定されない。糖の種類も特に限定されず、グルコース、マンノース、ガラクトース、フコース、ラムノース、アラビノース、キシロース等のアルドース、フルクトース等のケトース、グルクロン酸、ガラクツロン酸、マンヌロン酸等のウロン酸、アピオース、ルチノース等が挙げられる。また、配糖体に用いられる糖はD体、L体、又はD体とL体との混合物(DL体)であってよく、特に限定されない。
【0020】
本発明の組成物は、上記の化合物のうち任意のものをいずれか2以上含有することができる。また、本発明の組成物は、上記の化合物のうち任意のものをいずれか3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、又は10以上含有することができる。
【0021】
複数種の化合物が用いられる場合、例えば、ビオカニンA、5-メチル-7-メトキシ-イソ
フラボン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、イプリフラボン、ブテイ
ン、ホルモノネチン、4'-メトキシフラボン、5,7,4'-トリメトキシフラボン、5,7-ジメトキシフラボン、クリシン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、6-メトキシフラボノール、ジオスメチン、ジアセサミン、ルテオリン、5-メトキシフラボン、アピゲニン、バイカレイン、アントラフラビン酸、6-ヒドロキシフラボン、フラボン、ホノキオール、ギンセノシ
ドRb1、ウロカニン酸、ダイゼイン、4'-メトキシカルコン、アピオール、4'-メトキシフ
ラバノン、フィリゲニン、マタイレシノール、ババキニンA、(-)-transカリオフィレン、(±)-シネフリン、マンギフェリン、4-メトキシカルコン、2'-メトキシフラボン、2',4,4',6'-テトラヒドロキシカルコン、マデカシン酸、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコ
ン、(-)-ペリリルアルコール、カリオフィレンオキシド、α-(-)-ビサボロール、ハマメ
リタンニン、ウロリチン、レイン、マルビイン、6-メトキシフラバノン、ノートカトン、エスクレチン、ピノレジノール、ノルジヒドログアイアレチン酸、ギンゲロール、10-ヒ
ドロキシ-2-デセン酸、フコキサンチン、フィリリン、α-アサロン、4'-ヒドロキシカル
コン、クルクミン1、(-)-アサリニン、アズレン、ヒノキチオール、3-アニスアルデヒド、ダルベルギン、クルクミン2、7-ヒドロキシフラボン、ボルジン、ベトニシン、(-)-
セサミン、ピセイン、6,7-ジヒドロキシフラボン、4-アニス酸、バニリン酸、ロスマリン酸、アルテミシニン、エピピノレジノールグルコシド、エモジン、イカリイン、ロットレリン、クリソエリオール、エラグ酸、センニジンA、リナロール、4-ヒドロキシカルコン、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボン、3',4'-ジメトキシフラボン、ピペルロングミン
、フィセチニジンクロリド、ヘデラゲニン、(+)-クパレン、クマリン酸、エピピノレシオール、2-アニスアルデヒド、trans-けい皮酸、アルテピリンC、3-ヒドロキシフラボン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、アラントイン、ペリルアルデヒ
ド、コウジ酸、又は4'-ヒドロキシフラバノン等が組み合わせて用いられるが、特にこれ
らに限定されない。また、特に限定されるわけではないが、前記の化合物のうち好ましくは、ビオカニンA、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、イプリフラボン、ブテイン、ホルモノネチン、4'-メトキシフラボン
、5,7,4'-トリメトキシフラボン、5,7-ジメトキシフラボン、クリシン、3',4'-ジヒドロ
キシフラボン、6-メトキシフラボノール、ジオスメチン、ジアセサミン、ルテオリン、5-メトキシフラボン、アピゲニン、バイカレイン、アントラフラビン酸、6-ヒドロキシフ
ラボン、フラボン、ホノキオール、ギンセノシドRb1、ウロカニン酸、ダイゼイン、4'-メトキシカルコン、アピオール、4'-メトキシフラバノン、フィリゲニン、マタイレシノー
ル、ババキニンA、(-)-transカリオフィレン、(±)-シネフリン、マンギフェリン、4-メ
トキシカルコン、2'-メトキシフラボン、2',4,4',6'-テトラヒドロキシカルコン、マデカシン酸、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、(-)-ペリリルアルコール、カリオフィレンオキシド、α-(-)-ビサボロール、ハマメリタンニン、ウロリチン、レイン、マルビ
イン、6-メトキシフラバノン、ノートカトン、エスクレチン、ピノレジノール、ノルジヒドログアイアレチン酸、ギンゲロール、10-ヒドロキシ-2-デセン酸、フコキサンチン、フィリリン、α-アサロン、4'-ヒドロキシカルコン、クルクミン1、(-)-アサリニン、アズレン、ヒノキチオール、3-アニスアルデヒド、ダルベルギン、又はクルクミン2が組み合わせて用いられる。
【0022】
本発明の組成物において、カルコン類として好ましく用いられる化合物は、2-ヒドロキシカルコン、trans-カルコン、イソリクイリチゲニン、4'-ヒドロキシカルコン、2',4'-
ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン、4-ヒドロキシカルコン、4'-メトキシカルコン
、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシカルコン、4-メトキシカルコン、及び3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカルコンである。
【0023】
本発明の組成物において、アルカロイド類として好ましく用いられる化合物は、ピペル
ロングミン及びマハニンである。
【0024】
本発明の組成物において、アントラキノン類として好ましく用いられる化合物は、エモジン及びアントラフラビン酸である。
【0025】
本発明の組成物において、イソフラバン類として好ましく用いられる化合物は、(±)-
エクオールである。
【0026】
本発明の組成物において、イソフラボン類として好ましく用いられる化合物は、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、及びイプリフラボ
ンである。
【0027】
本発明の組成物において、エラグ酸として好ましく用いられる化合物は、ウロリチン及びエラグ酸である。
【0028】
本発明の組成物において、クマリン類として好ましく用いられる化合物は、エスクレチンである。
【0029】
本発明の組成物において、ジアリルヘプタノイド類として好ましく用いられる化合物は、クルクミン1、クルクミン2、及びクルクミン3である。
【0030】
本発明の組成物において、ジテルペノイド類として好ましく用いられる化合物は、イソステビオールである。
【0031】
本発明の組成物において、セスキテルペン類として好ましく用いられる化合物は、(-)-transカリオフィレン及びノートカトンである。
【0032】
本発明の組成物において、トリテルペン類として好ましく用いられる化合物は、ヘデラゲニン及びコロソリン酸である。
【0033】
本発明の組成物において、ネオフラボン類として好ましく用いられる化合物は、ダルベルギンである。
【0034】
本発明の組成物において、フィトケミカル類として好ましく用いられる化合物は、アポシニン、3-アニスアルデヒド、(+)-クパレン、及びヒドロキシチロソールである。
【0035】
本発明の組成物において、フラバノノール類として好ましく用いられる化合物は、(+)-タキシホリンである。
【0036】
本発明の組成物において、フラバノン類として好ましく用いられる化合物は、4'-メト
キシフラバノン、2'-ヒドロキシフラバノン、3'-ヒドロキシフラバノン、フラバノン、及び6-メトキシフラバノンである。
【0037】
本発明の組成物において、フラボノール類として好ましく用いられる化合物は、ガランギン、3-メトキシフラボン、ケンペロール、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフ
ラボン、3',4',5,5',6,7,8-ヘプタメトキシフラボン、フィセチン、6-メトキシフラボノ
ール、7-ヒドロキシフラボノール、及びイソラムネチンである。
【0038】
本発明の組成物において、フラボン類として好ましく用いられる化合物は、ビオランチン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、タンゲレチン、2'-メトキシフラボン、7,4'-ジヒドロ
キシフラボン、クリソエリオール、3',4'-ジメトキシフラボン、フラボン、α-ナフトフ
ラボン、ジオスメチン、4'-メトキシフラボン、オウゴニン、6-ヒドロキシフラボン、及び5-メトキシフラボンである。
【0039】
本発明の組成物において、リグナン類として好ましく用いられる化合物は、ユーデスミン、(-)-セサミン、ホノキオール、セサモリン、セサミン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサミノール、セサモール、エピセサミン、及びマタイレシノールである。
【0040】
本発明の組成物において用いられる化合物としては、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メトキシフラボ
ン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-
トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メト
キシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、6-メトキシフラボノール、6-ヒドロキシフ
ラボン、イプリフラボン、5-メトキシフラボン、及びマタイレシノールがより好ましい。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で本発明の効果が発揮され得る。
【0041】
また、本発明の組成物に用いられるさらに好ましい化合物は、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メトキ
シフラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、及び6-メトキシフラボノールである。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で、且つ広い濃度範囲で本発明の効果が発揮され得る。
【0042】
(PGC-1α)
本発明の組成物は、上記の化合物を有効成分として用いることによってPGC-1αを活性化することができる。そのため、本発明の組成物は、PGC-1α活性化用組成物として用いることができる。PGC-1αは、Peroxisome proliferator-activated receptor gamma coactivator 1-alphaの名称で表される転写コアクチベーターである。その機能としては、種々の転写因子と相互作用する等して、ミトコンドリアの生合成促進作用を有することや、グルコーストランスポーターGLUT4の発現量増加作用を有すること等が知られている。
【0043】
PGC-1αは、生体内のエネルギー代謝に関与しており、骨格筋、褐色脂肪細胞、及び肝臓等で多く発現している。骨格筋の中では、特にヒラメ筋においてPGC-1αの高発現が見られる。PGC-1αのmRNAは、ヒトについてはGenBankアクセッション番
号NM_013261で登録されており、マウスについてはGenBankアクセッション番号NM_008904
で登録されている。
【0044】
本明細書においてPGC-1αの活性化とは、PGC-1αの機能が高められることを意味する。本明細書におけるPGC-1αの活性化には、PGC-1αの活性化を誘導または促進することも含まれ、また、PGC-1αがリン酸化あるいは脱アセチル化されること、細胞質に存在するPGC-1αが細胞核に移行すること、核内に局在するPGC-1αと他の核内受容体や転写因子との相互作用が生じること、PGC-1αタンパク質の分解が阻害されること、及びPGC-1α遺伝子がPGC-1αタンパク質に翻訳されるいずれの段階でPGC-1α発現が促進されることも含まれる。
【0045】
PGC-1αの活性は、特に限定されないが、例えば後述の実施例に示されるように、PGC-1αとGAL4DBDとを結合させたcDNAを組み込んだプラスミド、並びにUAS塩基配列及びルシフェラーゼcDNAを含むプラスミドを所定の細胞に導入し、共
発現させた後のルシフェラーゼ活性を調べることによって測定することができる。その際、比較対象とする条件を設定しておき、当該条件での測定値よりも高い測定値が得られれば、当該条件よりもPGC-1αは活性化していると判断することができる。
【0046】
(組成物)
本発明の組成物における上記の化合物の含有量は、その投与形態及び投与方法等を考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、上記の化合物の含有量は、本発明の組成物の全重量に対して0.1重量%以上、好ましくは0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、5、又は10重量%以上であり、90重量%以下、好ましくは80、70、60、50、40、30、20、又は15重量%以下である。上述した通り、本発明の組成物において、上記の化合物は一種のみが含まれていてもよく、或いは二種以上が含まれていてもよい。二種以上の化合物が含まれる場合、前記の含有量は、各種化合物の含有量の合計値で規定される。なお、本明細書において用いる「重量%」は、特に断りがない限り重量/重量(w/w)を意味する。
【0047】
本発明の組成物は、上記の化合物を有効成分として含有することを特徴としており、当該化合物の作用によってPGC-1αが活性化される。体内でPGC-1αが活性化されることで、PGC-1αの機能に関与する効果として、例えば、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能の改善、及び筋委縮抑制を効果的に行うことができる。従って、本発明の組成物は、持久力向上用、筋肥大用、肥満抑制用、ストレス軽減用、糖代謝機能改善用、又は筋委縮抑制用の組成物として用いることができる。なお、持久力の概念には、筋持久力及び全身持久力の両方が含まれる。特に限定されるわけではないが、本発明において持久力は、好ましくは筋持久力を意味する。
【0048】
本発明の組成物は、その形態に応じて、上記の化合物の他に、任意の添加剤、及び通常用いられる任意の成分を含有することができる。これらの添加剤及び成分の例としては、ビタミンE、ビタミンC等のビタミン類、ミネラル類、栄養成分、香料などの生理活性成分の他、製剤化において配合される賦形剤、結合剤、乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、凝固剤、又はコーティング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
本発明の組成物は、公知の方法に従って、錠剤(被覆錠剤を含む)、顆粒剤、散剤、粉末剤、又はカプセル剤等の固形剤や、通常液剤、懸濁剤、又は乳剤等の液剤等に製剤化することができる。これらの組成物はそのまま水等と共に服用することができる。また、容易に配合することが出来る形態(例えば、粉末形態や顆粒形態)に調製後、例えば、医薬品の原材料として用いることができる。
【0050】
本発明の組成物としては、医薬組成物、飲食品組成物、食品組成物、飲料組成物、化粧用組成物等が挙げられるが、これらに限定されない。食品組成物の限定的でない例として、機能性食品、健康補助食品、栄養機能食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養補助食品、食事療法用食品、健康食品、サプリメント、食品添加剤等が挙げられる。
【0051】
本発明の組成物は、治療的用途(医療用途)又は非治療用途(非医療用途)のいずれにも適用することができる。具体的には、医薬品、医薬部外品及び化粧料等としての使用が挙げられ、また、薬事法上はこれらに属さないが、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能の改善、及び筋委縮抑制等を明示的又は暗示的に訴求する組成物としての使用が挙げられる。
【0052】
本発明は、別の側面では、PGC-1αの活性化により発揮される機能の表示を付した
組成物に関する。このような表示又は機能性表示は特に限定されないが、例えば、「持久力を高める」、「持久力をサポートする」、「持久力を維持する」、「持久力をつける」、「スタミナアップに役立つ」、「疲れにくい体にする」、「疲れを軽減する」、「疲労を抑える」、「疲労回復を早める」、「筋肉をつける」、「筋肉を増やす」、「筋肉をつくる」、「脂肪を減らす」、「脂肪を燃やす」、「肥満を抑える」、「肥満を防ぐ」、「脂質代謝を高める」、「ストレスを軽減する」、「ストレス耐性を高める」、「うつ状態を抑制する」、「うつを予防する」、「糖代謝を促す」、「糖代謝を高める」、「糖の燃焼を促す」、「糖代謝をサポートする」、「糖を消費させる」、「筋肉を維持する」、「筋委縮を抑制する」、「筋肉の減少を防ぐ」、「筋肉の減少を抑える」、「筋肉の衰えを防ぐ」、「筋肉の衰えを抑える」等、或いは、これらと同視できる表示又は機能性表示が挙げられる。本明細書において、当該表示及び機能性表示のような表示は、組成物自体に付されてもよいし、組成物の容器又は包装に付されていてもよい。
【0053】
本発明の組成物は、その形態に応じた適当な方法で摂取することができる。本発明の組成物は、例えば、経口用固形製剤、内服液剤若しくはシロップ剤等の経口用液体製剤、又は注射剤、外用剤、坐剤若しくは経皮吸収剤等の非経口用製剤などの形態とすることができるが、これらに限定されない。なお、本明細書において「摂取」とは、摂取、服用、又は飲用等の全態様を含むものとして用いられる。
【0054】
本発明の組成物の適用量は、その形態、投与方法、使用目的及び投与対象である患者又は患獣の年齢、体重、症状によって適時設定され、一定ではない。本発明の組成物の有効ヒト摂取量は一定ではないが、例えば、その有効成分である上記の化合物の重量として、体重50kgのヒトで一日あたり、好ましくは100mg以上、より好ましくは500mg以上、さらに好ましくは1000mg以上であり、好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは3g以下ある。また、投与は所望の投与量範囲内において、1日内において単回又は数回に分けて行ってもよい。投与期間も任意である。なお、本発明の組成物の有効ヒト摂取量とは、ヒトにおいて有効な効果を示す本発明の組成物の摂取量のことであり、当該組成物に含まれる化合物の種類は特に限定されない。
【0055】
本発明の組成物の適用対象は、好ましくはヒトであるが、ウシ、ウマ、ヤギ等の家畜動物、イヌ、ネコ、ウサギ等のペット動物、又は、マウス、ラット、モルモット、サル等の実験動物であってもよい。ヒト以外の動物を対象に投与する場合、ラット1個体当たり約20gに対して1日あたりの使用量は、組成物中の有効成分の含有量、適用対象者の状態、体重、性別及び年齢等の条件により異なるが、例えば、上記の化合物の総配合量として、好ましくは10mg/kg以上、より好ましくは50mg/kg以上、さらに好ましくは100mg/kg以上であり、好ましくは1g/kg以下、より好ましくは500mg/kg以下、さらに好ましくは300mg/kg以下を摂取できる量にするとよい。
【0056】
(PGC-1αを活性化するための使用)
本発明の一態様は、PGC-1αを活性化するための、カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の使用である。
【0057】
本発明においては、上述した具体的な化合物を使用することができる。本発明の使用において、カルコン類としては、2-ヒドロキシカルコン、trans-カルコン、イソリクイリチゲニン、4'-ヒドロキシカルコン、2',4'-ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン、4-ヒ
ドロキシカルコン、4'-メトキシカルコン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカ
ルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4
,4'-ジメトキシカルコン、4-メトキシカルコン、及び3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカ
ルコンが好ましい。
【0058】
本発明の使用において、アルカロイド類としては、ピペルロングミン及びマハニンが好ましい。
【0059】
本発明の使用において、アントラキノン類としては、エモジン及びアントラフラビン酸が好ましい。
【0060】
本発明の使用において、イソフラバン類としては、(±)-エクオールが好ましい。
【0061】
本発明の使用において、イソフラボン類としては、4',6,7-トリヒドロキシイソフラボ
ン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、及びイプリフラボンが好ましい。
【0062】
本発明の使用において、エラグ酸としては、ウロリチン及びエラグ酸が好ましい。
【0063】
本発明の使用において、クマリン類としては、エスクレチンが好ましい。
【0064】
本発明の使用において、ジアリルヘプタノイド類としては、クルクミン1、クルクミン2、及びクルクミン3が好ましい。
【0065】
本発明の使用において、ジテルペノイド類としては、イソステビオールが好ましい。
【0066】
本発明の使用において、セスキテルペン類としては、(-)-transカリオフィレン及びノ
ートカトンが好ましい。
【0067】
本発明の使用において、トリテルペン類としては、ヘデラゲニン及びコロソリン酸が好ましい。
【0068】
本発明の使用において、ネオフラボン類としては、ダルベルギンが好ましい。
【0069】
本発明の使用において、フィトケミカル類としては、アポシニン、3-アニスアルデヒド、(+)-クパレン、及びヒドロキシチロソールが好ましい。
【0070】
本発明の使用において、フラバノノール類としては、(+)-タキシホリンが好ましい。
【0071】
本発明の使用において、フラバノン類としては、4'-メトキシフラバノン、2'-ヒドロキシフラバノン、3'-ヒドロキシフラバノン、フラバノン、及び6-メトキシフラバノンが好
ましい。
【0072】
本発明の使用において、フラボノール類としては、ガランギン、3-メトキシフラボン、ケンペロール、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、3',4',5,5',6,7,8-ヘプタメトキシフラボン、フィセチン、6-メトキシフラボノール、7-ヒドロキシフラボノール、及びイソラムネチンが好ましい。
【0073】
本発明の使用において、フラボン類としては、ビオランチン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、タンゲレチン、2'-メトキシフラボン、7,4'-ジヒドロキシフラボン、クリソエリオール、3',4'-ジメトキシフラボン、フラボン、α-ナフトフラボン、ジオスメチン、4'-メトキシフラボン、オウゴニン、6-ヒドロキシフラボン、及び5-メトキシフラボンが好ま
しい。
【0074】
本発明の使用において、リグナン類としては、ユーデスミン、(-)-セサミン、ホノキオール、セサモリン、セサミン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサミノール、セサモール、エピセサミン、及びマタイレシノールが好ましい。
【0075】
本発明において用いられる化合物としては、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキ
シフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メトキシフラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-トリヒド
ロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、6-メトキシフラボノール、6-ヒドロキシフラボン、イプリフラボン、5-メトキシフラボン、及びマタイレシノールがより好ましい。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で本発明の効果が発揮され得る。
【0076】
また、本発明において用いられるさらに好ましい化合物としては、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メ
トキシフラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メ
チル-7-メトキシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、及び6-メトキシフラボノールで
ある。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で、且つ広い濃度範囲で本発明の効果が発揮され得る。
【0077】
本発明の使用には、例えば、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能の改善、又は筋委縮抑制のための上記化合物の使用が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、当該使用は、ヒト又は非ヒト動物における使用であり、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為、即ち、治療による人体への処理行為を含まない概念である。
【0078】
(PGC-1αを活性化する方法)
本発明の一態様は、カルコン類、アルカロイド類、アントラキノン類、イソフラバン類、イソフラボン類、エラグ酸、クマリン類、ジアリルヘプタノイド類、ジテルペノイド類、セスキテルペン類、トリテルペン類、ネオフラボン類、フィトケミカル類、フラバノノール類、フラバノン類、フラボノール類、フラボン類、及びリグナン類からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を使用する、PGC-1αを活性化する方法である。また、当該方法に関する別の態様は、PGC-1αの活性化を必要とする対象に、上記の化合物を有効成分として治療有効量を投与することを含む、PGC-1αを活性化する方法である。
【0079】
本発明の方法においては、上述した具体的な化合物を使用することができる。本発明の方法において、カルコン類として好ましく用いられる化合物は、2-ヒドロキシカルコン、trans-カルコン、イソリクイリチゲニン、4'-ヒドロキシカルコン、2',4'-ジヒドロキシ-4,6'-ジメトキシカルコン、4-ヒドロキシカルコン、4'-メトキシカルコン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシジヒドロカルコン、2',6'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシカルコン、4-メトキシカルコン、及び3,4,2',4',6'-ペンタヒドロキシカルコンである。
【0080】
本発明の方法において、アルカロイド類として好ましく用いられる化合物は、ピペルロングミン及びマハニンである。
【0081】
本発明の方法において、アントラキノン類として好ましく用いられる化合物は、エモジン及びアントラフラビン酸である。
【0082】
本発明の方法において、イソフラバン類として好ましく用いられる化合物は、(±)-エ
クオールである。
【0083】
本発明の方法において、イソフラボン類として好ましく用いられる化合物は、4',6,7-
トリヒドロキシイソフラボン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、及びイプリフラボンである。
【0084】
本発明の方法において、エラグ酸として好ましく用いられる化合物は、ウロリチン及びエラグ酸である。
【0085】
本発明の方法において、クマリン類として好ましく用いられる化合物は、エスクレチンである。
【0086】
本発明の方法において、ジアリルヘプタノイド類として好ましく用いられる化合物は、クルクミン1、クルクミン2、及びクルクミン3である。
【0087】
本発明の方法において、ジテルペノイド類として好ましく用いられる化合物は、イソステビオールである。
【0088】
本発明の方法において、セスキテルペン類として好ましく用いられる化合物は、(-)-transカリオフィレン及びノートカトンである。
【0089】
本発明の方法において、トリテルペン類として好ましく用いられる化合物は、ヘデラゲニン及びコロソリン酸である。
【0090】
本発明の方法において、ネオフラボン類として好ましく用いられる化合物は、ダルベルギンである。
【0091】
本発明の方法において、フィトケミカル類として好ましく用いられる化合物は、アポシニン、3-アニスアルデヒド、(+)-クパレン、及びヒドロキシチロソールである。
【0092】
本発明の方法において、フラバノノール類として好ましく用いられる化合物は、(+)-タキシホリンである。
【0093】
本発明の方法において、フラバノン類として好ましく用いられる化合物は、4'-メトキ
シフラバノン、2'-ヒドロキシフラバノン、3'-ヒドロキシフラバノン、フラバノン、及び6-メトキシフラバノンである。
【0094】
本発明の方法において、フラボノール類として好ましく用いられる化合物は、ガランギン、3-メトキシフラボン、ケンペロール、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラ
ボン、3',4',5,5',6,7,8-ヘプタメトキシフラボン、フィセチン、6-メトキシフラボノー
ル、7-ヒドロキシフラボノール、及びイソラムネチンである。
【0095】
本発明の方法において、フラボン類として好ましく用いられる化合物は、ビオランチン、3',4'-ジヒドロキシフラボン、タンゲレチン、2'-メトキシフラボン、7,4'-ジヒドロキシフラボン、クリソエリオール、3',4'-ジメトキシフラボン、フラボン、α-ナフトフラ
ボン、ジオスメチン、4'-メトキシフラボン、オウゴニン、6-ヒドロキシフラボン、及び5-メトキシフラボンである。
【0096】
本発明の方法において、リグナン類として好ましく用いられる化合物は、ユーデスミン、(-)-セサミン、ホノキオール、セサモリン、セサミン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサミノール、セサモール、エピセサミン、及びマタイレシノールである。
【0097】
本発明の方法において用いられる化合物としては、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-
メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メトキシフラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-ト
リヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メトキ
シ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、6-メトキシフラボノール、6-ヒドロキシフラ
ボン、イプリフラボン、5-メトキシフラボン、及びマタイレシノールがより好ましい。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で本発明の効果が発揮され得る。
【0098】
また、本発明の方法に用いられるさらに好ましい化合物は、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4'-メトキシカルコン、2'-メトキシ
フラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシカルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、及び6-メトキシフラボノールである。これらの化合物を用いれば、低濃度(低含有量)で、且つ広い濃度範囲で本発明の効果が発揮され得る。
【0099】
上記方法において、PGC-1αの活性化を必要とする対象とは、本発明の組成物の前記適用対象と同様である。また、本明細書中において治療有効量とは、本発明の組成物を上記対象に投与した場合に、投与していない対象と比較して、PGC-1αが活性化される量のことである。具体的な有効量としては、投与形態、投与方法、使用目的及び対象の年齢、体重、症状等によって適時設定され一定ではない。
【0100】
本発明の方法においては、前記治療有効量となるよう、上記の化合物をそのまま、或いは、上記の化合物を含有する組成物として投与してもよい。
【0101】
本発明の方法によれば、副作用を生じることなくPGC-1αを活性化することが可能になる。
【実施例0102】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これにより本発明の範囲を限定するものではない。当業者は、本発明の方法を種々変更、修飾して使用することが可能であり、これらも本発明の範囲に含まれる。尚、下記の実施例はすべて静岡県立大学において実施した。
【0103】
市販のヒト胎児腎由来のHEK293T細胞を60mmシャーレ内のD-MEM(10%FBS+抗生物質(ペニシリン、ストレプトマイシン、及びアンホテリシンB含有)培地の中に入れ、CO2インキュベーター内で37℃、5%CO2+95%air、及び湿度100%の条件で継代した。細胞密度が70~90%コンフルエントとなったことを確認してからHEK293T細胞をPBSで洗浄し、その後、トリプシン溶液(0.05%(w/v)トリプシン、0.53mM EDTA・4Na)で細胞を処理し、剥がれた細胞を1,200rpmで遠心分離処理して回収した。回収した細胞をD-MEM(10%FBS含有)に再懸濁し、細胞数を計測し、継代及び試験に用いた。
【0104】
酵母由来GAL4DBD(GAL4-DNA Binding Domain)とマウス由来PGC-1αとを結合させたcDNAを発現プラスミドに挿入し、PGC-1αプラスミドを作製した。このPGC-1αプラスミドと、UAS塩基配列含有プラスミド、
及びルシフェラーゼ遺伝子含有内部標準プラスミドを、HEK293T細胞に導入した。
【0105】
遺伝子導入後のHEK293T細胞は、CO2インキュベーター内で37℃、5%CO2+95%air、及び湿度100%の条件で24時間培養し、その後、水又はDMSOに溶解させた被験物質を最終濃度が1μg/mLまたは10μg/mLになるよう添加した。
【0106】
被験物質を添加してから24時間後にルシフェラーゼ(Luc)活性を測定し、この測定値を内部標準Luc活性の測定値で除した値をPGC-1α活性とした。また、被験物質のPGC-1α活性を評価するため、水又はDMSOを被験物質とした時のPGC-1α活性を100%として、すべての被験物質のPGC-1α活性を相対割合で示した。その結果を下表に示す。
【0107】
【0108】
【0109】
上記の通り、最終濃度を1μg/mL又は10μg/mLにして測定値(相対割合)が200%を上回った化合物は、いずれもPGC-1αの活性化能を有することが示された。また、3',4'-ジヒドロキシフラボン、4'-メトキシフラバノン、アントラフラビン酸、4
'-メトキシカルコン、2'-メトキシフラボン、ブテイン、2,3-ジメトキシ-2'-ヒドロキシ
カルコン、4-メトキシカルコン、3',5,7-トリヒドロキシ-3,4'-ジメトキシフラボン、フ
ラボン、ジオスメチン、5-メチル-7-メトキシ-イソフラボン、4'-メトキシフラボン、及
び6-メトキシフラボノールについては、最終濃度が1μg/mL及び10μg/mLの両方において測定値が200%を上回ることが示された。なお、上記の他に31種類の化合物を試験し、当該化合物にはPGC-1αの活性化能が見られないことを確認した。
本発明は、所定の化合物を有効成分として含有するPGC-1αの活性化に有用な組成物を提供するものである。本発明は、持久力の向上、筋肥大、肥満抑制、ストレス軽減、糖代謝機能の改善、及び筋委縮抑制に資する新たな手段を提供するものであるため、産業上の利用性が高い。
セサミン、エピセサミン、(-)-セサミン、及びセサモリンからなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、PGC-1α活性化用組成物であって、筋委縮抑制用である、上記組成物。
機能の表示が、「筋肉を維持する」、「筋委縮を抑制する」、「筋肉の減少を防ぐ」、「筋肉の減少を抑える」、「筋肉の衰えを防ぐ」、及び「筋肉の衰えを抑える」からなる群より選択されるものである、請求項2に記載の組成物。
PGC-1αを活性化するための、セサミン、エピセサミン、(-)-セサミン、及びセサモリンからなる群から選択される少なくとも一つの化合物の非ヒト動物における使用であって、筋委縮抑制のための、上記使用。
セサミン、エピセサミン、(-)-セサミン、及びセサモリンからなる群から選択される少なくとも一つの化合物を非ヒト動物において使用する、PGC-1αを活性化する方法であって、筋委縮抑制を行う、上記方法。