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▶ エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフトの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160382
(43)【公開日】2024-11-13
(54)【発明の名称】廃棄システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/36 20160101AFI20241106BHJP
【FI】
A61B50/36
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024141195
(22)【出願日】2024-08-22
(62)【分割の表示】P 2022539049の分割
【原出願日】2020-12-18
(31)【優先権主張番号】62/953,258
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カディオ、マイケル アラン ジーン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ハーベイ、アーネスト、グリーム
(72)【発明者】
【氏名】アダムス、ジャスティン、デビッド
(72)【発明者】
【氏名】タンビア、ビジャイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本開示は、診断用バイオセンサなどの略平坦な帯状の構成を有する使用済みまたは汚染された物品の保管を可能にする廃棄容器システムを提供する。
【解決手段】診断用バイオセンサ12などの略平坦な帯状の構成を有する使用済みまたは汚染された物品の保管を可能にする廃棄容器システムであって、廃棄容器10は、供給容器に着脱可能であり、廃棄容器の壁に設けられた挿入部16を有する。挿入部は、狭いスリット22を通して平坦な帯状物品の差し込みを案内するように外部的に構成された輪郭を有し、この輪郭は、物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとのいかなる偶発的な位置合わせからも離れるように、廃棄容器の内部空間内にばらばらの物品があればそれをそらすように内部的にさらに構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周縁部を有する略平坦な基部と、
前記基部の前記周縁部から上部開口部まで上方に延在する側壁と
を備える容器であって、
前記基部および前記側壁が、レセプタクル部および係合部を有する内部空間を画定し、
前記レセプタクル部は、前記基部の近位に位置し、複数の平坦な帯状物品を受け入れて保持するように構成され、
前記係合部は、前記基部の遠位に位置し、前記上部開口部の近傍での嵌合係合によってバイアルの下方部分を取り外し可能に受け入れて保持するように構成され、
前記側壁が、単一の平坦な帯状物品を前記レセプタクル部内に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有し、前記挿入部が、前記側壁の外面から前記スリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、前記スリットが、テーパ状の前記対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の前記対向面が、前記スリットを通した前記レセプタクル部への挿入のための平坦な帯状物品の位置合わせを容易にするように構成され、
前記側壁が内面をさらに備え、前記係合部における前記内面が、前記上部開口部から下方に離間した、前記係合部から前記レセプタクル部への移行部を画成する少なくとも1つのレッジを画定するように輪郭付けられ、前記少なくとも1つのレッジが、前記係合部に受け入れられたバイアルの部分が前記レセプタクル部内に延在することを防止するように構成されたストッパを含み、
前記挿入部における前記内面が、内側に向かうテーパ状の前記対向面に沿って輪郭付けられて、前記レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こす、前記スリットとの偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定する、
容器。
【請求項2】
前記上部開口部の近傍での前記嵌合係合が、前記係合部における前記側壁の前記内面に設けられたスナップ嵌めシステムを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記スナップ嵌めシステムが、前記係合部における前記側壁の前記内面に、複数の内向きに延在するタブを備え、前記タブが、前記上部開口部から下方に離間され、且つ前記係合部に挿入されたバイアルの下方部分に設けられた対応するリッジと摩擦係合するように構成されている、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記嵌合係合が、前記上部開口部および前記係合部の内面が、挿入されるバイアルの下方部分の外面寸法に従って成形されている、摩擦保持構成を含んでいる、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記スリットが略垂直の配向を有し、前記挿入部が、前記基部から上方に離間した位置で前記側壁に配置されている、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記スリットが、該スリットを通して挿入されることが意図された平坦な帯状物品の長さおよび幅をちょうど収容するように寸法決めされた長さおよび幅を有する、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記スリットの前記長さおよび前記幅の寸法が、該スリットを通して挿入されることが意図された平坦な帯状物品の長さおよび幅よりも50%以下の分だけ大きく、それによって、前記レセプタクル部内でのばらばらの物品の偶発的な位置合わせの可能性を最小限に抑える、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記基部が非円形形状を有する、請求項1に記載の容器。
【請求項9】
前記基部が略楕円形状を備え、前記基部と連携する前記側壁が、対向する第1の短い端部および第2の短い端部を有する略楕円形状の筒体を含み、前記挿入部が前記第1の短い端部および前記第2の短い端部の一方の前記側壁に配置されている、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記第1の短い端部における前記基部と前記側壁との間の内角βが概ね鋭角であり、前記第2の短い端部における前記基部と前記側壁との間の内角αが概ね鈍角であるように、前記側壁が前記基部から非垂直に上向きに延在する、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記内角αが、90度よりも大きく、約120度よりも小さく、前記内角βが、約60度よりも大きく、90度よりも小さい、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記レセプタクル部内への唯一のアクセスが前記スリットを通ったアクセスとなるように、前記少なくとも1つのレッジが、前記内部空間内で全体的に延在して前記レセプタクル部を前記係合部から完全に分ける略平坦な表面を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
前記側壁の前記外面の少なくとも一部が、ユーザに触知可能なグリップを提供するように構成された滑り止め表面特徴を備える、請求項1に記載の容器。
【請求項14】
前記表面特徴が、前記側壁の前記外面に一体的に形成された輪郭、および前記側壁の前記外面に施された材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の容器。
【請求項15】
前記表面特徴が、隆起ドット、陥没ディンプル、隆起波線、陥没波線、隆起スケール、陥没スケール、およびクロスハッチングのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2019年12月24日に出願された米国仮特許出願第62/953258号の優先権出願の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の技術分野
本出願は、独特の廃棄システム、すなわち、小さく平坦な帯状物品のための容器に関し、詳細には、小さく平坦な帯状物品を収容するように構成されたバイアルに取り付け可能な、またはその他の方法で取り外し可能に接続可能な補助容器に関し、より詳細には、略平坦な構成を有する使用済みまたは汚染されたバイオセンサ用の廃棄容器に関するものであり、本容器は、未使用のバイオセンサを収容するバイアルに取り外し可能に取り付け可能であり、このようなバイオセンサの差し込みを容易にし、一旦差し込んだ廃棄容器の内部からのバイオセンサの除去を制限するようにさらに構成することができる。
【背景技術】
【0003】
背景
本発明は、一般に、使用済みまたは汚染されたバイオセンサを容器内に受け入れて保管するための独特の容器に関する。より具体的には、排他的ではないが、本発明は、バイアルなどの別個の容器に取り付けるようにサイズ調整および構成可能な独特の容器に関する。
【0004】
血液または間質液などの体液を、トリグリセリド、ケトン、またはさらには糖尿病患者の血糖値などの様々な特性について分析する人は、バイオセンサなどの使用済み検査機器を廃棄しなければならない。使用済みランセット(例えば、体液のサンプルを得るために人の皮膚を刺すために使用される)および/または使用済みバイオセンサの両方を保管するための廃棄機器が開発されている。ランセットまたはバイオセンサは、体液にさらされた後「使用済み」であると言われることがある。このような廃棄機器は、ランセットおよびバイオセンサの両方の廃棄に対応するために様々な形状を受け入れるように構成された開口部を有する必要がある。しかしながら、バイオセンサのような小さな平坦な形状の物品を受け入れて保持するという独特の課題に対して特別に構成された容器があれば有用であろう。
【0005】
自分の血糖値を検査する患者は、衛生的な方法で自分の使用済みバイオセンサを衛生的に廃棄しなければならない状況に遭遇することがよくある。公共の場では、これらの患者は、使用済みバイオセンサを衛生的に廃棄する廃棄機器を見つけることができないことがよくある。これらの患者は、使用済みバイオセンサを衛生的に廃棄できるようになるまで、持ち運ばなければならないことが多い。典型的には、患者の自宅などの私的な環境では、患者は、使用済みバイオセンサを衛生的に廃棄して収容することができる適切な廃棄機器を自宅で見つけるために時間とエネルギーを費やさなければならない。これらの障害に直面した患者は、典型的には、必要な時間間隔での血糖値検査をスキップし、それによって、血糖値が不適切になる可能性が高くなり、さらには死亡のリスクがあり、あるいはこれらの患者は、不適切なやり方で、または、使用済みバイオセンサを、調理台の上、家具の中、床の上、検査キットパックの中、または引き出しもしくは靴などの他のアイテムの中などに自由に転がった状態で見つけることができるやり方で機器を廃棄する。実際に、多くの患者は、使用済みバイオセンサが不治の慢性疾患を思い出させるものとして「どこででも」見つけることができることが多いと不満を漏らしている。
【0006】
バイオセンサ廃棄容器に伴う別の潜在的な難点は、典型的には、容器が、血糖計などの検査機器、およびバイオセンサのバイアルなどの、ユーザがすでに必要としている供給容器とは別に、かつそれらに加えて提供されることである。これらの追加のアイテムは、多くの糖尿病患者が好む自分の病気に対する裁量を損ない、別の機器および容器を探すのに時間とエネルギーを費やさなければならず、それらすべての状況を常に把握している必要がある。
【0007】
バイオセンサにしばしば関連付けられる別の障害は、使用済みバイオセンサの安全かつ衛生的な廃棄である。例えば、バイオセンサを使用するユーザまたは医療従事者は、汚染されたバイオセンサで誤って他人または自分に接触することによってこの人物または自分を病気にさらす可能性があることを望まないであろう。
【0008】
バイオセンサ廃棄慣行を改善するための別の分野は、別個の自己完結型および使い捨て(すなわち、単回使用)廃棄容器が、ごみまたは埋め立てごみの収集のために廃棄物の量を増加させる可能性があることである。単回使用廃棄容器が使用済みバイオセンサを受け入れるためのさらなる容量がなくなると、典型的には、容器全体が廃棄され、容器自体は、典型的には、内部に含まれるバイオセンサの総容量よりも大きな容量を画定する外部プロファイルを有する。使用中はバイオセンサを保持するが、さらなる使用のために空にすることができる容器は、容器自体による無駄を省くだけでなく、普通ならば、充填されると常に廃棄される単回使用容器の製造に必要な資源を削減する。
【0009】
本発明によって解決され得ると特定されたさらなる問題としては、(i)糖尿病患者が、典型的には、生物学的に有害な物質と考えられる使用済み検査ストリップを保管する追加の容器またはバッグを持ち歩くこと、(ii)一部の患者が、使用済み検査ストリップを標準的なゴミ容器に捨てるだけで、後で適切な廃棄が可能になるまでポケット、財布、または他の都合のよい場所に保管すること、(iii)現在の廃棄システムは、持ち運びが面倒であること、または未使用の検査素子が空気、光、または湿気に過度にさらされることによる汚染または損傷のリスクにさらされる傾向があること、(iv)現在の廃棄システムは、典型的には、再利用可能ではなく、消毒が容易ではないこと、および(v)使用済み検査ストリップを私的物品中でおよびその周囲で絶えず思い出すことは、糖尿病患者の心理的健康にさらなる負担となる可能性があることが挙げられる。
【0010】
したがって、この分野においてさらなる改善の必要性が残されている。
【発明の概要】
【0011】
当業者によって理解されるこれらの目的および他の目的は、本明細書に開示される本発明の実施形態に従って達成された。本発明によって提供される解決策の中には、(i)使用済み検査素子を廃棄するときに未使用検査素子を汚染または危険にさらすこと(例えば、生体液、酸化、湿度など)のリスクを最小限に抑えるための着脱可能な隔離された区画および開口部、(ii)使用済み検査ストリップを未使用検査ストリップから分離した状態に保ち、ストリップを誤って再利用するリスクを最小限に抑えること、(iii)生物学的に危険な血糖検査ストリップの適切な廃棄をサポートし、容易に空にして、消毒し、再利用することができる設計、(iv)使用済み検査ストリップを簡単かつ適切に廃棄するために見えないようにしておくことによる糖尿病の人の心理的健康への助け、(v)廃棄時まで保管容器からストリップが落ちる心配をせずに、汚染された(使用済み)血糖検査ストリップ(バイオセンサ)を容器に容易に挿入することを可能にする便利な保管システムをユーザに提供する「V」スロット設計を有するスナップ式バイアルストリップ廃棄容器、および(vi)使用済み血糖検査ストリップをユーザにとって便利かつ適切な時間に確実に廃棄することができる楽な「スナップ式着脱」工業設計がある。
【0012】
一実施形態では、本発明は、供給容器に取り外し可能に取り付け可能な廃棄容器であって、容器の壁に設けられた使用済みバイオセンサ挿入部を有し、使用済みバイオセンサ挿入部が、狭いスリットを通してバイオセンサの差し込みを案内するように構成された外部輪郭と、任意のばらばらの(loose)バイオセンサを、バイオセンサの自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部輪郭とを有する、廃棄容器を含む。
【0013】
さらなる実施形態では、本発明は、使用済みの、さもなければ汚染された複数の平坦な帯状物品(例えば、血糖バイオセンサ)を収容するための容器に関する。一態様では、容器は、周縁部を有する略平坦な基部と、基部の周縁部から上部開口部まで上方に延在する側壁とを備え、基部および側壁が、レセプタクル部および係合部を有する内部空間を画定する。レセプタクル部は、基部の近位に位置し、血糖バイオセンサなどの複数の平坦な帯状物品を受け入れて保持するように構成されている。係合部は、基部に対して遠位に位置し、上部開口部の近傍での嵌合係合によってバイアルの下方部分を着脱可能に受け入れて、保持するように構成されている。別の態様では、係合部は、ペンおよびペンキャップと同様に、底部キャップ構成でバイオセンサ供給バイアルの底部に係合する。容器の側壁は、単一の平坦な帯状物品をレセプタクル部に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有する。本実施形態の一態様では、スリットは、基部に対して直角に配向されている。挿入部は、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットは、スリットの空間的構成が側壁から差し込まれるように、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定されている。テーパ状の対向面は、概して、スリットを通したレセプタクル部への挿入のための平坦な帯状物品の位置合わせを容易にするように構成されている。側壁は、内面をさらに含み、係合部における内面は、バイアルの外面に対応して輪郭付けられ、バイアルの外面はこの内面に受け入れられる。内面は、上部開口部から下方に離間して配置された少なくとも1つの内部に延在するレッジをさらに含む。レッジは、係合部からレセプタクル部への移行部を画成するように設けられ、係合部に受け入れられた供給バイアルの部分がレセプタクル部内に延在するのを防止するように構成されたストッパを含む。挿入部の内面は、内側に向かうテーパ状の対向面に沿って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの偶いかなる偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定する。
【0014】
本実施形態の一態様では、上部開口部の近傍での嵌合係合は、係合部の側壁の内面に設けられたスナップ嵌めシステムを含む。
【0015】
本実施形態の別の態様では、スナップ嵌めシステムは、係合部における側壁の内面に複数の内向きに延在するタブを備え、タブは、レッジにおいて、またはレッジのわずかに上方において上部開口部から下方に離間され、且つ、係合部に挿入されたバイアルの下方部分に設けられた対応するリッジと摩擦係合するように構成されている。
【0016】
本実施形態の代替の一態様では、嵌合係合は、スナップ嵌めシステムではなく、上部開口部および係合部の内面は、挿入されるバイアルの下方部分の外面寸法に従って成形されている摩擦保持構成を含んでいる。
【0017】
本実施形態のさらに別の態様では、スリットは、略垂直の配向を有し、挿入部は、基部から上方に離間した位置で側壁に配置されている。
【0018】
本実施形態のさらに別の態様では、スリットは、スリットを通して挿入することが意図された平坦な帯状物品の長さおよび幅をちょうど収容するように寸法決めされた長さおよび幅を有する。
【0019】
本実施形態のさらに別の態様では、スリットの長さおよび幅の寸法は、スリットを通して挿入されることが意図された平坦な帯状物品の断面の長さおよび幅よりも5%~50%以下の分だけ大きく、それによって、レセプタクル部内でのばらばらの物品の偶発的な位置合わせの可能性が最小限に抑えられる。
【0020】
本実施形態のさらに別の態様では、基部は非円形形状を有する。
【0021】
本実施形態のさらに別の態様では、基部は、略楕円形状を備え、基部と連携する側壁は、対向する第1の丸みを帯びた短い端部および第2の丸みを帯びた短い端部を有する略楕円形状の筒体を含み、挿入部は、第1の短い端部および第2の短い端部の一方の側壁に配置されている。
【0022】
本実施形態のさらに別の態様では、第1の短い端部において基部と側壁との間の内角が90度よりも0~30度小さく、第2の短い端部において基部と側壁との間の内角が、第1の短い端部における内角と比較して90度よりも大きい対応する角度量であるように、側壁が、基部から非垂直に上向きに延在する。
【0023】
レッジが、レセプタクル部を係合部から完全に分けるように内部空間内に完全には延在していない本実施形態の態様では、容器は、対応する形状のバイアルと係合することができ、バイアルは、仕切りを提供し、側壁の挿入部のスリットによってもたらされる以外の環境からレセプタクル部を閉じる。このようにして、容器は、ユーザがレセプタクル部に収容された任意の物品を廃棄したいときに、バイアルとの係合から取り外すことができ、したがってレセプタクル部を露出させることができ、任意の物品を、上部開口部を通して適切に廃棄することができる。
【0024】
さらに別の実施形態では、本発明は、供給容器に取り外し可能に取り付け可能な廃棄容器であって、容器の壁に設けられた使用済みバイオセンサ挿入部を有し、使用済みバイオセンサ挿入部が、狭いスリットを通してバイオセンサの差し込みを案内するように外部的に構成され、任意のばらばらのバイオセンサも、バイオセンサの自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように内部的に構成された輪郭を有する、廃棄容器に関する。挿入部は、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットは、スリットの空間的構成が側壁から差し込まれるように、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定されている。テーパ状の対向面は、概して、スリットを通したレセプタクル部への挿入のための平坦な帯状物品の位置合わせを容易にするように構成されている。壁は、内面をさらに含む。挿入部の内面は、内側に向かうテーパ状の対向面に沿って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定する。
【0025】
このような実施形態の一態様では、壁は、バイアルと係合するように構成された外面部分を含む。本態様の一例では、外面部分は、対応するバイアルの側壁の一部分を受け入れるように構成された凹状側面を含む。別の実施例では、バイアルは、直立円筒形状を備え、廃棄容器の外面部分は、バイアルの円周の約10度~約180度の円筒側壁の一部分を受け入れる。
【0026】
このような実施形態の別の態様では、廃棄容器の外面部分は、バイアルと撓み可能な摩擦係合するように構成された少なくとも1対のクリップアームを含む。
【0027】
さらに別の態様では、廃棄容器は、廃棄容器が取り付けられるバイアルまたは他の供給容器を支持するために、廃棄容器の基部から延在する底部プラットフォームを含む。
【0028】
このような実施形態のさらに別の態様では、廃棄容器は、ハッチを廃棄容器に固定するリビングヒンジを有するハッチを含み、狭いスリットを通して差し込んだ、廃棄容器の任意の内容物を、ハッチを開くことによって廃棄容器から空にすることができる。その後、ハッチを閉位置に戻し、狭いスリットを介する以外の環境から廃棄容器のレセプタクル部を閉じて、使用済みバイオセンサなどの物品をより多く受け入れるためにさらに使用される。
【0029】
このような実施形態のさらに別の態様では、挿入部は、廃棄容器の上部壁に設けられている。
【0030】
このような実施形態のさらに別の態様では、廃棄容器の上部壁に設けられた挿入部は、廃棄容器を供給容器(例えば、フリップトップバイアル)に設けられた蓋のヒンジと位置合わせするためのブラケットをさらに含み、容器は、廃棄容器に対して概ね固定された位置に維持される。さらに、廃棄容器の上部壁の挿入部の側面に位置するブラケット間にフリップトップバイアルのヒンジを位置合わせすることによって、バイアルの蓋が挿入部の使用を妨げ、バイアルの蓋が開位置にあるとき、挿入部がバイアル内に提供された未使用のバイオセンサから隔離されるという利点をもたらす。
【0031】
他の実施形態では、廃棄容器は、レセプタクル部の内部を見るための手段を含むことができる。一態様では、直立壁または上方に延在する側壁の少なくとも一部は、レセプタクル部の内部空間の可視化を可能にする透明または半透明の窓を含む。別の態様では、壁または側壁は、少なくともレセプタクル部の周りで、透明プラスチックなどの透明または半透明材料から構成され、したがって、ユーザは、所望に応じて、レセプタクル部の内部空間の全体ではないとしても大部分をこの材料を通して見ることができる。このような窓または透明もしくは半透明材料の使用の態様では、ユーザは、レセプタクル部の充填レベルを監視することができ、および/または容器のレセプタクル部が、さらなる使用のために空にされるべき容量にいつ達したかを判断することができる。
【0032】
さらに他の実施形態では、挿入部の狭いスリットにおける内面は、挿入部における内面の輪郭によって形成された内部そらせ板と協働して、スリットを通して容器からバイオセンサが偶発的に抜き取られることをさらに防止する突起を含む。
【0033】
さらに他の実施形態では、廃棄容器の外面の少なくとも一部は、ユーザによる把持を強化するように構成されている。例えば、一態様では、外面は、ユーザの指先によって取り扱ったときに触知可能なグリップを提供する表面特徴または輪郭を提供する部分と一体的に形成されてもよい。代替として、滑り止めゴムなどの別個の材料が、ユーザに自然な触知可能なグリップを提供する複数の隆起「ドット」または同様の表面特徴などの外面の少なくとも一部に追加されてもよい。このような強化された把持は、例えば、廃棄容器を対応する供給バイアルに取り付けるか、またはそれから取り外すときに、廃棄容器のより良好な取り扱いをユーザに提供する助けとなる。
【0034】
本発明は、以下の図面および例によってより詳細に説明される。
【0035】
本開示の実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照符号で示される以下の図面と併せて読むと最もよく理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】非円形バイアルに底部キャップとして取り付けられた使用状態にある廃棄容器の一実施形態の斜視図である。
図2図1の容器の実施形態の斜視図である。
図3図2の容器の実施形態の上面図である。
図4図2の容器の実施形態の切り欠き斜視図である。
図5図2の容器の実施形態の断面図である。
図6】使用状態にある、および使用状態とは別の図1の容器の横並びの斜視図である。
図7】丸形フリップトップバイアルの側面に取り付けられた使用状態にある廃棄容器の別の実施形態の斜視図である。
図8図7の容器の代替の実施形態の斜視図であり、容器は閉位置にある底部ハッチを含む。
図9】底部ハッチが開位置にある図8の容器の代替の実施形態である。
図10】底部ハッチが分離された図8および図9の容器の実施形態の底部斜視図であり、容器によって係合されたレセプタクル部および丸いフリップトップバイアルを示す。
図11図8の容器の実施形態のさらなる代替形態の斜視図であり、容器の底部が底部ハッチなしで固定されている。
図12図7に示す容器の実施形態の斜視図である。
図13】容器の係合部によって受け入れられる丸いフリップトップバイアルに隣接する、図12の容器の横並びの斜視図である。
図14】丸いフリップトップバイアルに底部キャップ様式で取り付けられた使用状態にある廃棄容器の別の実施形態の側面図である。
図15図14の廃棄容器の実施形態の上面図である。
図16図14の容器の実施形態の斜視図である。
図17A】ユーザによる容器の把持を強化するように構成された一体的に形成されたまたは表面コーティングされた表面特徴を含む容器の実施形態(a)である。
図17B】ユーザによる容器の把持を強化するように構成された一体的に形成されたまたは表面コーティングされた表面特徴を含む容器の実施形態(b)である。
図17C】ユーザによる容器の把持を強化するように構成された一体的に形成されたまたは表面コーティングされた表面特徴を含む容器の実施形態(c)である。
図17D】ユーザによる容器の把持を強化するように構成された一体的に形成されたまたは表面コーティングされた表面特徴を含む容器の実施形態(d)である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明をより容易に理解することができるように、以下の詳細な説明および実施例を参照するが、これらは本発明を例示することを意図するものであり、その範囲を限定するものではない。
【0038】
ここで、本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示された実施形態を参照し、特定の言語を用いてこれを説明する。それにもかかわらず、本発明の範囲がこれによって限定されることは意図されていないことが理解されるであろう。記載された実施形態における任意の変更およびさらなる修正、ならびに本明細書に記載される本発明の原理の任意のさらなる適用は、本発明が関連する技術分野の当業者に通常想起されるように企図される。本発明の一実施形態を非常に詳細に示すが、関連する技術分野の当業者には、本発明に関連しないいくつかの特徴は、明確にするために示されていないことがあることは明らかであろう。
【0039】
本発明は、一般に、血糖テストストリップのような生体液サンプルバイオセンサなどの、略平坦な帯状の構成を有する使用済みまたは汚染された物品12のための廃棄容器10に関し、容器は、バイアル14または未使用物品を供給する他の容器に解放可能に取り付け可能であり、容器のレセプタクル部18への物品の挿入を容易にし、レセプタクル部からの物品の除去または抜き取り(偶発的または意図的)を防止するように設計された独特の挿入部16を有する。一般的な原理として、本発明の廃棄容器は、特許請求され得る特定の実施形態または実施形態の態様に関連して本明細書に明示的に記載され得る場合を除いて、本発明の範囲を限定することなく、様々な異なるバイアルと共に使用するためにその外部プロファイル構成において適合可能である。
【0040】
一実施形態では、本発明は、容器の壁20に設けられた使用済みバイオセンサ挿入部16を有する、供給容器14に取り外し可能に取り付け可能な廃棄容器10を含み、使用済みバイオセンサ挿入部16は、外部については、狭いスリット22を通してバイオセンサ12の差し込みを案内するように構成され、内部については、任意のばらばらのバイオセンサ12’が、バイオセンサの自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された輪郭を有する。
【0041】
本発明の挿入部16は、一般に、スリット22と、容器10の壁20の輪郭部分24とを含む。挿入部16は、テーパ状の表面26の合流部28によって画定されたスリット22に向かって「V」形状で内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な対向面26を外面に画定する。テーパ状の表面26は、一般に、平坦な帯状物品12を、スリットを通して容易に挿入するために、スリット22に向かって、スリット22と位置合わせして漏斗状に送り込む働きをする。内面的には、挿入部16における容器の壁20は、ばらばらの物品12’をスリット22から離れるようにそらす働きをするそらせ板30を画定し、一般に、物品がスリットを通って抜き取られるのを防止する。
【0042】
廃棄容器10上の挿入部16の位置は、容器の全体的な構成、およびバイアル14または廃棄容器が取り付けられ得る他の供給容器の形状に従って決定することができる。一般に、この位置は、任意のばらばらの物品12’が、スリット22と完全に位置合わせされて、このような物品がスリットを通過して容器から出るのを防止するために、そらせ板30の有効性を最適化するように選択される。一実施形態では、挿入部16は、廃棄容器の側壁32に、容器の底部34と直交する配向で配置されている。他の実施形態では、挿入部16は、廃棄容器10の側壁32に配置され、容器の底部34から上方に離間されている。さらに他の実施形態では、挿入部16は、容器10の上部壁36に設けられ、物品12’は、一般に容器の底部に落ち着き、ばらばらの物品12’をスリット22を通して抜き取るために位置合わせをしようとするためには、容器を振るか、さもなければ逆さまにする必要があるが、そらせ板30は、物品をスリットから離れるように効果的にそらす。容器10の挿入部16の位置に関する他の有用な選択は、本明細書の本発明の説明を考慮することで当業者には明らかになるであろう。
【0043】
図1図6に示す実施形態によると、廃棄容器10は、非円形のバイアル14’に解放可能に取り付けられるように構成され、このようなバイアルに底部キャップ構成38で取り付けられ、容器10は、バイアル14’の底部40にスナップ嵌めまたは摩擦嵌めされてもよい。容器の外部構成は、装飾目的のために、容器が単にバイアルの延長部として見えるように、バイアルの外部構成と一致させることができることが理解されるであろう。したがって、例えば、ACCU-CHEK Guide検査ストリップを保持するために使用されるバイアルなどの楕円形バイアルが、側面プロファイルの視点から見て「前方傾斜」を有する場合(バイアルの前方壁がバイアルの基部と鈍角を規定するのに対して、バイアルの後方壁はバイアルの基部と鋭角を規定する)、本発明のいくつかの実施形態における廃棄容器は、同様に、図5に見られ得るように、相補的な「前方傾斜」で構成されてもよく、底部34と前方壁66との角度αが概ね鈍角であり、底部34と後方壁67との間の角度βが概ね鋭角である。一態様では、角度αは、90度よりも大きく120度以下であり、角度βは、90度よりも小さく60度よりも大きい。他の態様では、角度αおよびβは、互いに略平行な前方壁66および後方壁67を構成するように、概ね等価的に角度αが90度よりも大きく、角度βが90度よりも小さい。
【0044】
図示する容器10は、周縁部44を有する略平坦な基部42と、周縁部から上部開口部46まで上方に延在する側壁32とを含む。基部42および側壁32は、ばらばらの物品12’が容器への挿入後に保持されるレセプタクル部18と、対応するバイアルの外面の一部を保持可能に受け入れるように構成された係合部50と、を含む内部空間48を画定する。本実施形態では、係合部50は、図1に示すように、非円形バイアル14’の底部端40の一部を受け入れるように構成されている。
【0045】
本実施形態におけるレセプタクル部18は、基部42の近位に位置し、バイオセンサ、さらには血糖検査ストリップなどの複数の平坦な帯状物品12を受け入れて保持するようにサイズ調整され、構成されている。係合部50は、基部42の遠位に位置し、バイアルの一部を着脱可能に受け入れ、保持するように構成されている。係合は、一般に、バイアルの一部が上部開口部46を通して受け取られる嵌合係合である。一態様では、嵌合係合は、スナップ嵌め係合を含み、その構造的態様は以下でさらに説明される。別の態様では、嵌合係合は、ペンキャップとペンの筆記端または底端のいずれかとの係合などの、摩擦係合を含む。
【0046】
レセプタクル部18に隣接する側壁32に選択的に配置されるのは、外部環境からレセプタクル部18の内部空間48への通過のために、単一の平坦な帯状物品12を受け入れるように構成されたスリット22または他の狭められた開口部を含む挿入部16である。挿入部16は、一般に、側壁32の外面52からスリット22まで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な対向面26を含む。スリット22は、一般に、対向面26の合流部28において画定される。一態様では、対向面26は、スリット22を通してレセプタクル部18内に通過させるために、平坦な帯状物品12を漏斗状に送り込み、方向付けるために「V」形状を有する。このように、対向面26の構成は、物品14とスリット22との位置合わせを容易にする。
【0047】
内部空間48内において、側壁32は、特定の実施形態に関して本明細書に記載されるような様々な要素を有する内面54を含む。このような一実施形態では、図2図4、および図5に示すように、内面54は、係合部50からレセプタクル部18への移行部を画成する、上部開口部46から下方に離間した少なくとも1つのレッジ56によって輪郭付けられ、さもなければレッジ56が設けられている。例えば、図2または図5に示すように、肩部58を含む少なくとも1つのレッジ56を、係合部50がレセプタクル部18に隣接する場所に設けることができ、それにより、上部開口部46を通して受け入れたバイアル14が係合部50と係合するのに肩部58まで進むことしかできず、肩部58は、バイアルの底部が肩部に達したときにストッパ要素として機能する。代替的にまたは追加的に、少なくとも1つのレッジ56は、内側に延在するリブまたはタブ60を含む。一態様では、リブまたはタブ60は、バイアル14とのスナップ嵌め係合を提供するためのスナップ嵌めシステムの1つの特徴を備え、バイアル14は、バイアルの底部周縁部の周りに部分的または全体に設けられた対応する特徴を有する。当業者であれば、ある構造を別の構造の空洞内に受け入れて解放可能に保持するように係合する、弾性的に撓み可能な対向するリブまたはタブを含む、このようなスナップ嵌め係合システムの典型的性質を理解するようになる。
【0048】
挿入部16における側壁の内面54は、内側に向かうテーパ状の対向面26によって画定された輪郭に従っており、その結果、ばらばらの物品をスリット22から離れるようにそらす内部そらせ板30を画定する。すなわち、そらせ板は、平坦な帯状物品がスリット22を通してレセプタクル部18内に差し込みするように提供されたときに、内側に向かうテーパ状の対向面26から生じる漏斗作用の反対として本質的に作用し、ばらばらの物品12’がスリットと偶発的に位置合わせされて、物品がレセプタクル部から自由に抜き取られまたは除去される可能性を著しく減少させる。
【0049】
図5でより明確に示すように、挿入部16は、レセプタクル部18内で物品12’をより確実に保持することができるように、側壁32に選択的に配置され、基部42から上方に離間されている。さらに、図1および図2により明確に示され得るように、スリット22は、基部42に対して直角に配向されている。この配向では、略水平な配向でレセプタクル部18内に置かれる可能性が最も高い平坦な帯状のバイオセンサなどのばらばらの物品12’が、スリット22との完全な位置合わせに必要とされる垂直位置に再配向することは、さらに困難であるか、または起こりそうにもない。
【0050】
一態様では、スリット22は、長く平坦な帯状物品12の狭い端部64を受け入れるように寸法決めされている。この寸法は、物品がスリットを通過するのに物品の非常に特定の位置合わせを必要とするだけでなく、外部環境とレセプタクル部18の内部空間48との間の開口部の面積を最小限に抑える。他の態様では、スリット22の寸法は、レセプタクル部内への差し込みが意図された物品の端部64の長さおよび幅に対応する長さおよび幅に加えて、物品12の通過を十分に可能にするために、長さおよび幅のそれぞれに最小限の割合の余剰分を有する。さらなる態様では、スリットの長さおよび幅の寸法は、物品のそれぞれの長さおよび幅の寸法のそれぞれの5%~50%以下の分だけ大きい。
【0051】
図1図6の実施形態に示すように、挿入部16は、廃棄容器10の前方壁66に位置し、「前方」は、このような実施形態に対する文脈の目的のために図面に示される特定のバイアルに対するものである。本開示を有することで、挿入部はまた、非円形容器14’の長い側面68のいずれか、または非円形容器14’の後方壁67に配置されてもよいことを理解されるであろう。さらに、バイアルの「前方」の配向は、本実施形態に関連する任意の請求項の範囲に関して限定的ではなく、実際に、非円形バイアル14’は、非円形バイアルの長い側面または短い側面のいずれかにヒンジ取り付けされた蓋70を有することができる。
【0052】
ここで図7図13を参照すると、廃棄容器10の代替の実施形態では、挿入部16’は、廃棄容器の上部壁36に位置し、容器は、円形のフリップトップバイアル14’’と取り付け可能に係合するように構成されている。このような実施形態における係合部による係合のやり方は、設計の好みによって変更することができる。
【0053】
図7図12および図13に示す実施形態では、係合部50’およびレセプタクル部18’は、図1の実施形態の上下の関係とは対照的に、横並び(side by side)である。横並びの関係では、係合部50’は、垂直に配向された円形フリップトップバイアル14’’の少なくとも一部を受け入れ、したがって、円形バイアル14’’の外面輪郭75に適合する凹部74を有するように構成されている。本実施形態に示すように、容器10のバイアル14’’への解放可能な取り付けを達成するための係合のやり方は、バイアル14’’の周囲の少なくとも一部を部分的または完全に取り囲むための少なくとも1つの保持構造76を含む。一態様では、保持構造76は、少なくとも1対の対向する弾性的に撓み可能なクリップアーム78を含み、バイアル14’’は、バイアルをクリップアーム78間に横方向に押し込むことによって、またはバイアルをクリップアームのグリップへと下方に摺動させることによって、容器10に係合することができる。別の態様では、保持構造76は、バイアル14’’が摺動するリング80を含む。例えばACCU-CHEK Aviva血糖検査ストリップを収容するために使用されるような典型的な丸いフリップトップバイアル14’’では、バイアル14’’がリング80を通って完全に摺動しないように、バイアルの上部開口部84の周りに位置するフランジ82がストッパとして機能する。さらに別の態様では、係合部50’は、係合部50’の保持構造76に係合されたバイアルを支持するために、レセプタクル部18’の基部42’から横方向に延在する支持プラットフォーム81を含む。クリップアーム78またはリング80または支持プラットフォーム81のいずれの態様においても、その半径は、係合部50’とバイアルの堅牢かつ安定した係合を達成するために、バイアルが摩擦的にて固定されるように、保持構造76内のバイアル14’’の十分にタイトな嵌合に係合するように構成されるべきである。
【0054】
開口部が容器の上部に設けられている図1に示す実施形態とは対照的に、図7の実施形態の一態様では、図13でより明確に見られるように、容器10の壁32’は、側面開口部46’を画定しており、レセプタクル部18’の内部空間48’は、係合部50’に隣接して横方向に開いており、バイアル14’’が係合部50’と係合しているときにのみ、レセプタクル部18’が(挿入部16’のスリット22’を通して以外は)環境に対して閉じられるようになっている。このようにして、図13に見られるように、レセプタクル部18’は、バイアル14’’を取り外して、内容物12’を側面開口部46’を通して放出することによって、内容物を空にすることができる。本態様では、係合部50’における容器10の凹部74は、使用済みまたは汚染された物品12’の保管に使用されている間、側面開口部46’を閉じるために、バイアルの外面75に一致するように厳密に輪郭付けられている。また、本態様では、保持構造76のアーム78は、バイアルを側面開口部に対して固定するように同様に構成されている。
【0055】
図7の実施形態の他の態様では、容器の壁32’は、挿入部のスリット22’の存在によって可能になるアクセスを除いて、容器の内部空間48’を完全に取り囲む。そのため、本態様の容器は、一般に、その内容物12’を空にすることができず、その結果、満杯になったとき、またはもはや使用しなくなったときに容器10全体を廃棄することになる。
【0056】
図8図11は、別の態様(図8図10および図11)を示しており、容器10の係合部50’の保持構造76は、バイアル14’’を受け入れ、レセプタクル部18’に隣接して摩擦係合で解放可能に保持するカップ状支持プラットフォーム81を含む。カップ状支持プラットフォーム81は、例えば、カップ底部の周縁部から立ち上がる上向きに延在する周囲壁86を含むことができる。一態様では、図11に示すように、保持構造76は、容器10の固定要素であり、レセプタクル部18’に隣接して一体的に製造される。図7の実施形態と同様に、一態様では、レセプタクル部18’は、容器10とバイアル14’’との係合によって閉じられる側面開口部46’を画定することができ、それによって、容器がバイアルと係合していないときにレセプタクル部18’の内部空間48’を空にすることができ、または別の態様では、側面開口部がなく、容器10の壁20’は、挿入部16’のスリット22’の存在によって可能になるアクセスを除いて、容器の内部空間48’を完全に取り囲む。側面開口部46’が設けられるか否かは、容器を空にするか(さらなる使用のために)否か(すなわち、単回使用の使い捨てとして)の要望に応じた設計上の選択である。
【0057】
図8でより明確に示す代替の態様では、保持構造76は、レセプタクル部18’の内部空間48’を閉じるように、またはレセプタクル部の一部を開いてその内容物を空にすることができるように動作可能なハッチ88をさらに含む。一態様では、ハッチ88は、リム92を有する平坦な閉鎖面90を含み、閉鎖面90およびリム92は、ハッチ88が閉位置にあるときに、レセプタクル部18’の下端98で側壁32’によって画定される開口部46’’の周縁部96と摩擦係合するキャップ94として協働する。別の態様では、ハッチ88は、保持構造76のためのカップ状支持プラットフォーム81も含み、保持構造は、バイアル14’’の下方部分40’を受け入れるように構成された環状リング100をさらに含み、閉鎖面90およびリム92は、ハッチが閉位置にあるときに環状リング100に係合する。ハッチ88は、環状リング100にヒンジ式に取り付けられてもよく、ハッチは、開位置から閉位置へ、およびその逆へ再配置するために、リビングヒンジ102で枢動する。
【0058】
図7図9および図11でより明確に示すように、上部壁36に挿入部16’を有する容器10の実施形態では、容器10は、バイアルの蓋が開位置にあるときに挿入部を遮断するために、容器を蓋70のヒンジと位置合わせするための、挿入部16’の側方に位置するブラケット104を含むことができる。前述したように、ヒンジをブラケット104間に配置することにより、バイアル14’’が容器10に対して概ね固定された位置に維持される。さらに、バイアル14’’のヒンジをブラケット間に位置合わせし、それによって挿入部16’の使用を妨げ、挿入部が、蓋70が開位置にある間、バイアル内に提供された未使用のバイオセンサから相対的に隔離されるようになる。
【0059】
本開示を考慮すると、図7図13の実施形態は、代替として、楕円形バイアルなどの非円形バイアルの横方向(横並び)係合のために構成されてもよいことが理解されよう。例示的な楕円形バイアルは、例えば、ACCU-CHEK Guide血糖検査ストリップを収容するために使用されるものである。廃棄容器が円形または非円形バイアルと係合するように構成されるかどうかは、本質的に、容器がどのバイアル構成と対になって使用されることが意図されているかに関する設計上の選択である。それ以外の場合、構造的な要素は、軽微で直接的な配向または輪郭の変更の可能性はあるものの、大部分は同じままであるはずである。
【0060】
本発明の廃棄容器の実施形態は、特許請求される本発明の利益および利点を達成するための任意の適切な材料で製造することができる。開示された実施形態のいくつかの態様では、容器は、ポリカーボネートプラスチックなどの半柔軟性プラスチックで作られている。開示された実施形態の他の態様では、容器は、高密度の可撓性プラスチックで作られている。さらに他の実施形態では、容器は、レセプタクルが血液などの体液を分析するために使用される潜在的に生物学的に有害なバイオセンサで満たされていることに伴うあらゆる衛生上の懸念を防止または低減するために、レセプタクル部内に差し込んだ使用済み、さもなければ汚染されたバイオセンサに関連するリスク軽減を提供する半柔軟性殺生物性プラスチック材料などの殺生物性材料で作られている。
【0061】
容器がプラスチック材料から作られている実施形態のこれらの態様では、容器を形成する方法は、ブロー成形、射出成形などのプラスチックに関する任意の適切な形成方法であってもよい。当業者は、本明細書の開示に基づいて、プラスチック材料で作られた容器の適切な製造方法、ならびに例えば金属またはゴムで作ることができる容器の実施形態に適切である場合がある他の製造方法を理解するようになり、これにより、本発明の容器に十分に耐久性のある材料を提供して、耐久性、堅牢性、および弾力性のある容器を確実にすることもできる。
【0062】
本開示を検討すると、図1~6の実施形態は、代替として、フリップトップバイアルなどの円形バイアル14’’の底部キャップ係合のために構成されてもよいことを理解されるであろう。このような代替例の例示的な実施形態は、図14図16を参照することによってよりよく理解することができ、同様の要素は、14’’、16’’、18’’などのシングルプライム(’)またはダブルプライム(’’)指定を使用して数値的に参照される。例示的な円形フリップトップバイアルは、例えば、ACCU-CHEK Aviva血糖検査ストリップを収容するために使用されるものである。廃棄容器10が円形バイアル14’’または非円形バイアル14’と係合するように構成されるか否かは、本質的に、容器がどのバイアル構成と対になって使用されることが意図されているかに関する設計上の選択である。それ以外の場合、構造的な要素は、軽微で直接的な配向または輪郭の変更の可能性はあるものの、大部分は同じままであるはずである。
【0063】
本明細書に開示される実施形態のいずれかにおいて、滑り止めまたは他のグリップ強化コーティングまたは表面特徴が、側壁32またはその一部の外面52に所望に応じて設けられてもよい。図17は、例示的な実施形態(a)~(d)を示しており、外面52、52’は、ユーザが手で取り扱ったときに触知可能なグリップを提供する表面特徴または輪郭200を有する領域と一体的に形成されているか、あるいは、1つ以上の領域において、滑り止めゴムなどの別個の材料210でコーティングされているかのいずれかである。特徴/輪郭200および材料210は、隆起したドット、窪んだディンプル、隆起したまたは窪んだ波、隆起したまたは窪んだスケール、クロスハッチング、あるいはユーザに自然な触知可能なグリップを提供する任意の他の形状であってもよい。
【0064】
バイオセンサ廃棄慣行に関する改善のための分野として以前に言及した本発明の1つの利点は、開示された容器の再利用可能な性質が、別個の自己完結型および使い捨て(すなわち、単回使用)廃棄容器が、ごみまたは埋め立てごみの収集のために廃棄物の量に追加されることを回避し、使用中にバイオセンサを保持するが、さらなる使用のために空にすることができる容器を有することが、容器自体からの廃棄物を節約するだけでなく、満たされると常に廃棄される単回使用容器の製造に普通ならば必要とされるであろう資源を削減することである。しかしながら、以前の実施形態では、ユーザが使用済み検査ストリップを廃棄して、容器を「再利用」できるように設計されていたのに対し、代替の実施形態によると、完全に閉じたレセプタクル部を提供するために、境界壁がレセプタクル部を容器の係合部から分けている。このような実施形態では、係合部は、依然として、バイアルを着脱可能に受け入れるように構成されるが、レセプタクル部が使用済みバイオセンサで満たされると、容器は廃棄される。しかしながら、同様の利点を達成するために、容器がユーザによって医療廃棄物管理および/またはリサイクルセンターに送ることができる使用プロトコルが提供される。さらに明確にするために、レセプタクル部は、使用済みバイオセンサの挿入が可能なスリットを除いて、すべての側面が完全に閉じられている。あるいは、境界壁は、容器を使用済みバイオセンサで1回以上満たした後にレセプタクル部を閉じるように構成されてもよい。このような実施形態では、医療廃棄物管理および/またはリサイクルセンターへの「汚染された」(または使用済み)バイオセンサの出荷は、例えば、ベンダーが郵便配達システムを通して使用済みストリップを出荷するための特に詳細な郵便袋を供給するプロトコルに従って手配することができる。
【0065】
上記の説明、特許請求の範囲および図面に開示された特徴は、本発明をその様々な実施形態で実施するために、個々におよび互いの任意の組み合わせの両方で重要である場合がある。
【0066】
「好ましくは」、「一般的に」、および「典型的に」のような用語は、特許請求される発明の範囲を限定するために、または特定の特徴が特許請求される発明の構造または機能にとって重要である、必須である、またはさらに重要であることを示唆するために、本明細書において利用されていないことに留意されたい。むしろ、これらの用語は、本発明の特定の実施形態において利用されても利用されなくてもよい代替のまたは追加の特徴を強調することを単に意図したものである。
【0067】
本開示を説明および定義する目的で、「実質的に」という用語は、本明細書では、任意の定量的比較、値、測定値、または他の表現に起因することができる固有の不確実性の程度を表すために利用されることに留意されたい。「実質的に」という用語はまた、本明細書では、定量的表現が、問題の主題の基本機能の変化をもたらすことなく、記載された基準から変化することができる程度を表すために利用される。
【0068】
本明細書に開示される本発明は、他の態様の中でも、本明細書に記載され、対応して、(a)図1図6、(b)図7図12、および図13、(c)図8図10、(d)図11、(e)図14図16、および(f)図17に示される非装飾的構造要素の実施形態を含む。このような実施形態には以下のものが含まれる。
【0069】
I.容器であって、周縁部を有する略平坦な基部と、基部の周縁部から上部開口部まで上方に延在する側壁と、を備え、基部および側壁がレセプタクル部および係合部を有する内部空間を画定し、レセプタクル部が基部の近位に位置し、複数の平坦な帯状物品を受け入れて保持するように構成され、係合部が基部の遠位に位置し、上部開口部の近傍での嵌合係合によってバイアルの下方部分を取り外し可能に受け入れて保持するように構成され、側壁が、単一の平坦な帯状物品をレセプタクル部内に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有し、挿入部が、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットが、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の対向面が、スリットを通したレセプタクル部への挿入のための平坦な帯状物品の位置合わせを容易にするように構成され、側壁が内面をさらに含み、係合部における内面が、上部開口部から下方に離間した、係合部からレセプタクル部への移行部を画成する少なくとも1つのレッジを画定するように輪郭付けられ、少なくとも1つのレッジが、係合部に受け入れられたバイアルの部分がレセプタクル部内に延在することを防止するように構成されたストッパを含み、挿入部における内面が、内側に向かうテーパ状の対向面に沿って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定する、
容器。
【0070】
II.円形バイアルと取り付け可能に係合するように構成された容器であって、レセプタクル部および係合部を含み、レセプタクル部が、基部と、直立壁と、単一の平坦なストリップ形状物品をレセプタクル部内に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有する上部壁と、を有する概ね直立した筒体を含み、挿入部が、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットが、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の対向面が、スリットを通したレセプタクル部内への挿入のための平坦なストリップ形状物品の位置合わせを容易にするように構成され、挿入部の内面が、内側に向かうテーパ状の対向面に沿って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定し、係合部が、垂直に配向された円形バイアルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されたレセプタクル部の一方の側に開口部を含み、開口部が、前記円形バイアルの外面輪郭と一致する凹状部分を含み、係合部が、横方向または垂直方向のいずれかに円形バイアルを受け入れるように構成された少なくとも1対の対向する弾性的に撓み可能なクリップアームを有する保持構造と、保持構造に係合されたバイアルを支持するように構成されたレセプタクル部の基部から横方向に延在する支持プラットフォームと、をさらに含む、容器。
【0071】
III.円形バイアルと取り付け可能に係合するように構成された容器であって、レセプタクル部および係合部を含み、レセプタクル部が、基部と、直立壁と、単一の平坦なストリップ形状物品をレセプタクル部内に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有する上部壁と、を有する概ね直立した筒体を含み、挿入部が、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットが、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の対向面が、スリットを通してレセプタクル部内に挿入するために平坦なストリップ形状物品の位置合わせを容易にするように構成され、挿入部の内面が、内側に向かうテーパ状の対向面に従って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定し、係合部が、垂直に配向された円形バイアルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されたレセプタクル部の一方の側に開口部を含み、開口部が、前記円形バイアルの外面輪郭と一致する凹部を含み、係合部が、保持構造に係合されたバイアルを支持および保持するように構成された、レセプタクル部の基部から横方向に延在するカップ状支持プラットフォームを含む保持構造をさらに含み、基部およびカップ状支持プラットフォームが、基部の周縁部の一方の側にヒンジ式に接続されたハッチを含み、ハッチが、基部においてレセプタクル部を開閉するように、かつ閉鎖位置にあるときにバイアルを支持するためのカップ底部を提供するように動作する、容器。
【0072】
IV.円形バイアルと取り付け可能に係合するように構成された容器であって、レセプタクル部および係合部を含み、レセプタクル部が、基部と、直立壁と、単一の平坦なストリップ形状物品をレセプタクル部内に受け入れるように構成されたスリットを含む挿入部を有する上部壁と、を有する概ね直立した筒体を含み、挿入部が、側壁の外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、スリットが、テーパ状の対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の対向面が、スリットを通したレセプタクル部内への挿入のための平坦なストリップ形状物品の位置合わせを容易にするように構成され、挿入部の内面が、内側に向かうテーパ状の対向面に沿って輪郭付けられて、レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦な帯状物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こすスリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定し、係合部が、垂直に配向された円形バイアルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されたレセプタクル部の一方の側に開口部を含み、開口部が、前記円形バイアルの外面輪郭と一致する凹部を含み、係合部が、保持構造に係合されたバイアルを支持および保持するように構成された、レセプタクル部の基部から横方向に延在するカップ状支持プラットフォームを含む保持構造をさらに含む、容器。
【0073】
V.容器が、図1に示すような非円形構成を有するバイアル、または図14に示すような円形構成を有するバイアルに取り付け可能に取り付けられるように構成されている、I.に記載の容器。
【0074】
VI.側壁の外面の少なくとも一部が、ユーザに触知可能なグリップを提供するように構成された滑り止め表面特徴を含む、I.~V.のいずれか一項に記載の容器。表面特徴は、外面側壁に一体的に形成された表面特徴を含んでもよく、および/または側壁の外面に施された表面材料によって形成された特徴を含んでもよい。
【0075】
VII.直立壁または上方に延在する側壁の少なくとも一部が、レセプタクル部の内部空間の可視化を可能にする透明または半透明の窓を含む、I.~VI.のいずれか一項に記載の容器。あるいは、容器は、少なくともレセプタクル部の周りで、ユーザがレセプタクル部の内部空間の全体ではないにしても大部分を見ることができるように、透明または半透明の材料から構成されている。このような実施形態では、容器のユーザは、さらなる使用のためにレセプタクル部を空にする必要性が存在するかどうかを判断するために、使用済みバイオセンサによるレセプタクル部の充填レベルを視覚的に検査して識別することができる。
【0076】
本発明を詳細にその特定の実施形態を参照して説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく修正および変形が可能であることは明らかであろう。より具体的には、本発明のいくつかの態様は、本明細書において好ましいまたは特に有利であると特定されているが、本発明は、本発明のこれらの好ましい態様に必ずしも限定されないことが企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図17D
【手続補正書】
【提出日】2024-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイアルと取り付け可能に係合するように構成された容器であって、前記容器が、
レセプタクル部および係合部を含み、
前記レセプタクル部が、基部と、直立壁と、上部壁とを有する概ね直立した筒体を備え、
前記上部壁が、単一の平坦なストリップ形状の物品を、前記レセプタクル部に受け入れるように構成されたスリットを備えた挿入部を含み、
前記挿入部が、外面からスリットまで内側に向かうテーパ状の1対の略平坦な剛性を有する対向面をさらに含み、前記スリットが、テーパ状の前記対向面が合流する領域に概して画定され、テーパ状の前記対向面が、前記スリットを通して前記レセプタクル部内に挿入するために平坦なストリップ形状の物品の位置合わせを容易にするように構成され、前記挿入部の内面が、内側に向かうテーパ状の前記対向面に従って輪郭付けられて、前記レセプタクル部内に収容された任意のばらばらの平坦なストリップ形状の物品を、前記物品の自由な抜き取りを引き起こす前記スリットとの任意の偶発的な位置合わせ状態からそらすように構成された内部そらせ板を画定し、
前記係合部が、
垂直に配向されたバイアルの少なくとも一部分を受け入れるように構成された、前記レセプタクル部の一方の側の開口部であって、前記開口部は、前記バイアルの外面輪郭の少なくとも一部に適合する凹部を含む、開口部と、
横方向または垂直方向のいずれかに前記バイアルを受け入れるように構成された保持構造と、
前記保持構造内で前記バイアルを支持するように構成され、前記レセプタクル部の基部から横方向に延在する支持プラットフォームと
を含む、容器。
【請求項2】
前記レセプタクル部および前記係合部が実質的に横並びに配置されている、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記1対の略平坦な剛性を有する対向面が、前記上部壁の外面から前記スリットまで内側に向かうテーパ状である、請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
垂直に配向された前記バイアルが、円筒形状の外面輪郭を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
前記支持プラットフォームが、前記開口部に隣接して、前記レセプタクル部の基部から横方向に延在する、請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
前記保持構造が、
横方向または垂直方向のいずれかに前記バイアルを受け入れるように構成され、前記バイアルの前記外面輪郭の少なくとも一部に適合する前記開口部の前記凹部と一致する湾曲形状を有する、少なくとも1対の対向する弾性的に撓み可能なクリップアーム
を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
前記保持構造が、前記バイアルを受け入れるように構成されたリングを備え、前記バイアルが前記リング内で摺動可能である、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記係合部内での前記バイアルの係合により、前記レセプタクル部が前記スリットを通して以外は環境に対して閉じられるように、前記レセプタクル部の一方の側の前記開口部が閉じられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記スリットは略放射状の配向を有し、前記挿入部は、前記上部壁において、前記直立壁の外周から内側に離間した位置に位置する、請求項1~8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記スリットが、前記スリットを通して挿入されることが意図された平坦なストリップ形状の物品の長さおよび幅をちょうど収容するように寸法決めされた長さおよび幅を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の容器。
【請求項11】
前記スリットの前記長さおよび前記幅の寸法が、前記スリットを通して挿入されることが意図された平坦なストリップ形状の物品の長さおよび幅よりも50%以下の分だけ大きく、それによって、前記レセプタクル部内でのばらばらの物品の偶発的な位置合わせの可能性を最小限に抑える、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記支持プラットフォームが、前記保持構造内で保持されたバイアルの底部と一致した大きさの円形形状を有している、請求項1~11のいずれか1項に記載の容器。
【請求項13】
前記直立壁の外面の少なくとも一部が、ユーザに触知可能なグリップを提供するように構成された滑り止め表面特徴を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の容器。
【請求項14】
前記表面特徴が、前記直立壁の前記外面に一体的に形成された輪郭、および前記直立壁の前記外面に施された材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の容器。
【請求項15】
前記表面特徴が、隆起ドット、陥没ディンプル、隆起波線、陥没波線、隆起スケール、陥没スケール、およびクロスハッチングのうちの少なくとも1つを含む、請求項13または14に記載の容器。
【外国語明細書】