(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160426
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】マッチング支援装置、マッチング支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0637 20230101AFI20241107BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241107BHJP
【FI】
G06Q10/0637
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075382
(22)【出願日】2023-05-01
(71)【出願人】
【識別番号】523163233
【氏名又は名称】株式会社ProofX
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】夏目 亮太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA01
5L049AA01
5L049CC20
5L050CC20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】企業の特定の課題を解決可能な他の企業との組織間の適切なマッチングを支援する装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】マッチング支援装置と1以上のユーザ端末それぞれとが、インターネット等のネットワークにより通信可能な情報システムにおいて、マッチング支援装置1は、第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得部132と、第一組織情報と第二組織情報とを用いて、第一組織と第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得部133と、マッチングスコアを出力するスコア出力部141と、を具備する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得部と、
前記第一組織情報と前記第二組織情報とを用いて、前記第一組織と前記第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得部と、
前記マッチングスコアを出力するスコア出力部とを具備するマッチング支援装置。
【請求項2】
前記スコア取得部は、
前記第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、前記第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、前記第一組織の活動と前記第二組織の活動との類似度である活動類似度を取得する活動類似度取得手段と、
前記第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、前記第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、前記第一組織の顧客と前記第二組織の顧客との類似度である顧客類似度を取得する顧客類似度取得手段と、
前記第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、前記第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、前記第一組織の活動と前記第二組織の活動との補完の度合いを特定する補完度を取得する補完度取得手段と、
前記第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、前記第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、前記第一組織の活動と前記第二組織の活動とが競合しない度合いを特定する非競合度を取得する非競合度取得手段と、
前記第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、前記第二組織情報が有する1以上の第二属性コラボレーションする場合の良好な度合いを特定する良好度を取得する良好度取得手段とのうちの2以上の取得手段を具備し、
当該2以上の取得手段が取得した情報を用いて、前記マッチングスコアを取得するスコア取得手段を具備する請求項1記載のマッチング支援装置。
【請求項3】
前記第一組織情報および前記第二組織情報は、組織の活動に関する属性値である2以上の活動属性値を含み、
前記2以上の活動属性値は、活動地域、組織理念、活動規模、販売チャンネル、業種のうちの2以上の属性値を含み、
前記スコア取得部は、前記活動類似度取得手段を含み、
前記活動類似度取得手段は、
前記第一組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、前記第二組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、前記活動類似度を取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項4】
前記第一組織情報および前記第二組織情報は、組織の顧客の属性値である2以上の顧客属性値を含み、
前記2以上の顧客属性値は、顧客のデモグラフィック情報、顧客のジオグラフィック情報、顧客のサイコグラフィック情報、顧客のビヘイビオラル情報のうちの2以上の情報を含み、
前記スコア取得部は、前記顧客類似度取得手段を含み、
前記顧客類似度取得手段は、
前記第一組織情報に含まれる前記2以上の各顧客属性値を要素とする第一顧客ベクトルと、前記第二組織情報に含まれる前記2以上の各顧客属性値を要素とする第二顧客ベクトルとを用いて、前記顧客類似度を取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項5】
前記第一組織情報および前記第二組織情報は、組織の顧客の活動に関する2以上の活動属性値を含み、
前記2以上の活動属性値は、
組織の顧客の商品またはサービスの利用タイミングに関するタイミング情報、組織の顧客の商品またはサービスの利用頻度に関する頻度情報のうちの1以上の情報を含み、
前記スコア取得部は、前記補完度取得手段を含み、
前記補完度取得手段は、
前記第一組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第一活動特性ベクトルと、前記第二組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第二活動特性ベクトルとを用いて、前記補完度を取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項6】
前記第一組織情報および前記第二組織情報は、組織の活動領域または組織の商品またはサービスを特定する提供情報に関する2以上の活動属性値を含み、
前記スコア取得部は、前記非競合度取得手段を含み、
前記非競合度取得手段は、
前記第一組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第一活動特性ベクトルと、前記第二組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第二活動特性ベクトルとを用いて、前記非競合度を取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項7】
前記第一組織情報および前記第二組織情報は、組織の予算、組織の活動の実施時期、提供しているロイヤルティプログラムの種類のうちの2以上の活動属性値を含み、
前記スコア取得部は、前記良好度取得手段を含み、
前記良好度取得手段は、
前記第一組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第一コラボ特性ベクトルと、前記第二組織情報に含まれる前記2以上の各活動属性値を要素とする第二コラボ特性ベクトルとを用いて、前記良好度を取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項8】
ユーザに対応付けて、スコアの取得に関するスコア取得情報が格納されるスコア取得管理部をさらに具備し、
前記スコア取得部は、
ユーザに対応付く前記スコア取得情報に従って、前記2以上の取得手段が取得した情報を用いて、前記マッチングスコアを取得する請求項2記載のマッチング支援装置。
【請求項9】
前記第一組織のユーザからの出力指示を受け付ける指示受付部をさらに具備し、
前記スコア出力部は、
前記出力指示の受け付けに応じて、前記第一組織によって、第二組織とマッチングする場合の効果を示す前記マッチングスコアを出力する請求項1から請求項8いずれか一項に記載のマッチング支援装置。
【請求項10】
前記スコア取得部は、
前記2以上の取得手段が取得した情報と前記第二組織の1以上の第二属性値とを用いて、前記マッチングスコアを取得する請求項9記載のマッチング支援装置。
【請求項11】
前記情報取得部は、
第一組織と第二組織と第三組織を含む3以上の組織情報を取得し、
前記スコア取得部は、
前記第一組織情報と前記第二組織情報と前記第三組織の第三組織情報とを用いて、前記マッチングスコアを取得する請求項1記載のマッチング支援装置。
【請求項12】
前記第一組織情報または前記第二組織情報は、ユーザ端末から入力された入力属性値、およびブロックチェーン上または分散サーバから受信された外部属性値を含む請求項1から請求項11いずれか一項に記載のマッチング支援装置。
【請求項13】
前記スコア取得部は、
第一組織情報と第二組織情報とマッチングスコアとを含む2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された学習モデルと、前記第一組織情報と前記第二組織情報とを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記マッチングスコアを取得する請求項1記載のマッチング支援装置。
【請求項14】
前記2以上の取得手段が取得した情報、前記マッチングスコア、第一属性値と第二属性値との関係に関する関係情報のうちの1または2以上の情報に基づく1以上の各提案条件と提案元情報とが格納される提案管理部を参照し、前記情報取得部が取得した情報と前記スコア取得部が取得したスコアと前記関係情報のうちの1以上の情報に対応する提案元情報に基づく提案情報を取得する提案取得部と、
前記提案情報を出力する提案出力部とをさらに具備する請求項1記載のマッチング支援装置。
【請求項15】
情報取得部と、スコア取得部と、スコア出力部とにより実現されるマッチング支援方法であって、
前記情報取得部が、第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得ステップと、
前記スコア取得部が、前記第一組織情報と前記第二組織情報とを用いて、前記第一組織と前記第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得ステップと、
前記スコア出力部が、前記マッチングスコアを出力するスコア出力ステップとを具備するマッチング支援方法。
【請求項16】
コンピュータを、
第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得部と、
前記第一組織情報と前記第二組織情報とを用いて、前記第一組織と前記第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得部と、
前記マッチングスコアを出力するスコア出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織のマッチングに関するマッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大局的な課題からの段階的な絞り込み行為を通じて潜在的な課題を顕在化し、その課題を解決可能な企業とのビジネスマッチングを好適に支援するとするマッチングシステムがあった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、企業の特定の課題を解決可能な他の企業とのビジネスマッチングを支援することを目的として、組織間の適切なマッチングを支援することが困難であった。
【0005】
例えば、従来技術においては、課題に紐付かない、コラボレーションを行う場合の組織間のマッチングやM&A等を支援することができなかった。特に、従来技術においては、組織間のマッチングについてのスコアであるマッチングスコアを取得できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明のマッチング支援装置は、第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得部と、第一組織情報と第二組織情報とを用いて、第一組織と第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得部と、マッチングスコアを出力するスコア出力部とを具備するマッチング支援装置である。
【0007】
かかる構成により、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0008】
また、本第二の発明のマッチング支援装置は、第一の発明に対して、スコア取得部は、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、第一組織の活動と第二組織の活動との類似度である活動類似度を取得する活動類似度取得手段と、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、第一組織の顧客と第二組織の顧客との類似度である顧客類似度を取得する顧客類似度取得手段と、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、第一組織の活動と第二組織の活動との補完の度合いを特定する補完度を取得する補完度取得手段と、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、第一組織の活動と第二組織の活動とが競合しない度合いを特定する非競合度を取得する非競合度取得手段と、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性コラボレーションする場合の良好な度合いを特定する良好度を取得する良好度取得手段とのうちの2以上の取得手段を具備し、2以上の取得手段が取得した情報を用いて、マッチングスコアを取得するスコア取得手段を具備するマッチング支援装置である。
【0009】
かかる構成により、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0010】
また、本第三の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、第一組織情報および第二組織情報は、組織の活動に関する属性値である2以上の活動属性値を含み、2以上の活動属性値は、活動地域、組織理念、活動規模、販売チャンネル、業種のうちの2以上の属性値を含み、スコア取得部は、活動類似度取得手段を含み、活動類似度取得手段は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、活動類似度を取得するマッチング支援装置である。
【0011】
かかる構成により、組織の活動の類似度を取得し、当該活動の類似度を用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0012】
また、本第四の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、第一組織情報および第二組織情報は、組織の顧客の属性値である2以上の顧客属性値を含み、2以上の顧客属性値は、顧客のデモグラフィック情報、顧客のジオグラフィック情報、顧客のサイコグラフィック情報、顧客のビヘイビオラル情報のうちの2以上の情報を含み、スコア取得部は、顧客類似度取得手段を含み、顧客類似度取得手段は、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値を要素とする第一顧客ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値を要素とする第二顧客ベクトルとを用いて、顧客類似度を取得するマッチング支援装置である。
【0013】
かかる構成により、組織の顧客の類似度を取得し、当該顧客の類似度を用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0014】
また、本第五の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、第一組織情報および第二組織情報は、組織の顧客の活動に関する2以上の活動属性値を含み、2以上の活動属性値は、組織の顧客の商品またはサービスの利用タイミングに関するタイミング情報、組織の顧客の商品またはサービスの利用頻度に関する頻度情報のうちの1以上の情報を含み、スコア取得部は、補完度取得手段を含み、補完度取得手段は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、補完度を取得するマッチング支援装置である。
【0015】
かかる構成により、組織間の補完の度合い取得し、当該補完の度合いを用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0016】
また、本第六の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、第一組織情報および第二組織情報は、組織の活動領域または組織の商品またはサービスを特定する提供情報に関する2以上の活動属性値を含み、スコア取得部は、非競合度取得手段を含み、非競合度取得手段は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、非競合度を取得するマッチング支援装置である。
【0017】
かかる構成により、組織間の非競合の度合い取得し、当該非競合の度合いを用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0018】
また、本第七の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、第一組織情報および第二組織情報は、組織の予算、組織の活動の実施時期、提供しているロイヤルティプログラムの種類のうちの2以上の活動属性値を含み、スコア取得部は、良好度取得手段を含み、良好度取得手段は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一コラボ特性ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二コラボ特性ベクトルとを用いて、良好度を取得するマッチング支援装置である。
【0019】
また、本第八の発明のマッチング支援装置は、第二の発明に対して、ユーザに対応付けて、スコアの取得に関するスコア取得情報が格納されるスコア取得管理部をさらに具備し、スコア取得部は、ユーザに対応付くスコア取得情報に従って、2以上の取得手段が取得した情報を用いて、マッチングスコアを取得するマッチング支援装置である。
【0020】
かかる構成により、組織の思惑に従った、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0021】
また、本第九の発明のマッチング支援装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、第一組織のユーザのユーザ端末から出力指示を受信する指示受付部をさらに具備し、スコア出力部は、出力指示の受信に応じて、第一組織によって、第二組織とマッチングする場合の効果を示すマッチングスコアをユーザ端末に送信するマッチング支援装置である。
【0022】
かかる構成により、組織間のマッチングをより適切に支援できる。
【0023】
また、本第十の発明のマッチング支援装置は、第九の発明に対して、スコア取得部は、2以上の取得手段が取得した情報と第二組織の1以上の第二属性値とを用いて、マッチングスコアを取得するマッチング支援装置である。
【0024】
かかる構成により、組織間のマッチングをより適切に支援できる。
【0025】
また、本第十一の発明のマッチング支援装置は、第一の発明に対して、情報取得部は、第一組織と第二組織と第三組織を含む3以上の組織情報を取得し、スコア取得部は、第一組織情報と第二組織情報と第三組織の第三組織情報とを用いて、マッチングスコアを取得するマッチング支援装置である。
【0026】
かかる構成により、3以上の組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0027】
また、本第十二の発明のマッチング支援装置は、第一から第十一いずれか1つの発明に対して、第一組織情報または第二組織情報は、ユーザ端末から入力された入力属性値、およびブロックチェーン上または分散サーバから受信された外部属性値を含むマッチング支援装置である。
【0028】
かかる構成により、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0029】
また、本第十三の発明のマッチング支援装置は、第一の発明に対して、スコア取得部は、第一組織情報と第二組織情報とマッチングスコアとを含む2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された学習モデルと、第一組織情報と第二組織情報とを用いて、機械学習の予測処理を行い、マッチングスコアを取得するマッチング支援装置である。
【0030】
かかる構成により、機械学習の技術を用いて、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0031】
また、本第十四の発明のマッチング支援装置は、第一の発明に対して、2以上の取得手段が取得した情報、マッチングスコア、第一属性値と第二属性値との関係に関する関係情報のうちの1または2以上の情報に基づく1以上の各提案条件と提案元情報とが格納される提案管理部を参照し、情報取得部が取得した情報とスコア取得部が取得したスコアと関係情報のうちの1以上の情報に対応する提案元情報に基づく提案情報を取得する提案取得部と、提案情報を出力する提案出力部とをさらに具備するマッチング支援装置である。
【0032】
かかる構成により、組織間のマッチングに関する提案ができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によるマッチング支援装置によれば、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図3】同マッチング支援装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図4】同スコア取得処理の例について説明するフローチャート
【
図5】同活動類似度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図6】同顧客類似度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図7】同補完度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図8】同非競合度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図9】同良好度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図10】同かかる提案取得処理の例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、マッチング支援装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0036】
(実施の形態1)
本実施の形態において、第一組織と第二組織の2つの組織情報を用いて、2つの組織のマッチングに関するマッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0037】
また、本実施の形態において、2つの組織の活動の類似度、顧客の類似度、活動の補完度合い、活動の非競合度、コラボ施策の良好度のうちの2以上の度合いを取得し、当該2以上の度合いを用いてマッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0038】
また、本実施の形態において、ユーザが指定した度合いを用いる、またはユーザが指定した各度合の重みに従って、マッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0039】
また、本実施の形態において、マッチング対象の第二組織の実績情報(例えば、過去の実績や評判等)をも用いて、マッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0040】
また、本実施の形態において、第一組織と第二組織と第三組織を含む3以上の組織情報を用いて、3以上の組織のコラボレーションのスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0041】
また、本実施の形態において、ブロックチェーンまたは分散サーバから取得した組織の属性値と、ユーザ入力された組織の属性値との2種類の属性値を含む組織情報を用いて、マッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0042】
また、本実施の形態において、2つの組織情報と学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、マッチングスコアを取得し、出力するマッチング支援装置について説明する。
【0043】
さらに、本実施の形態において、組織のマッチングに関する提案機能を有するマッチング支援装置について説明する。
【0044】
なお、本明細書において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0045】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、マッチング支援装置1、1または2以上のユーザ端末2を備える。
【0046】
マッチング支援装置1は、2以上の組織のマッチングスコアを取得し、出力する装置である。マッチング支援装置1は、ここでは、通常、サーバであるが、端末でも良い。マッチング支援装置1は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。マッチング支援装置1が端末である場合、情報システムAにユーザ端末2は不要である、またはマッチング支援装置1がユーザ端末2を兼ねる、と考えて良い。
【0047】
ユーザ端末2は、ユーザが使用する端末である。ユーザは、例えば、組織の担当者である。ユーザは、例えば、他の組織とのマッチングを考慮する組織の担当者である。ユーザ端末には、マッチングスコアが出力される。ユーザ端末2は、例えば、いわゆるパソコン、スマートフォン、タブレット端末であるが、その種類は問わない。
【0048】
マッチングスコアとは、2または3以上の組織がコラボレーションすること、または合併または買収(M&A)すること等に関する良好な度合いを示す情報である。マッチングスコアは、2または3以上の組織のマッチングにおける良好な度合いを示すスコアである。
【0049】
コラボレーションとは、組織間における協業、協力である。なお、ここでのコラボレーションの内容は問わない。
【0050】
組織は、通常、企業であるが、事業主、地方公共団体、町内会等でも良く、その種類は問わない。
【0051】
マッチング支援装置1と1以上の各ユーザ端末2とは、インターネット等のネットワークにより、通信可能である。
【0052】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。情報システムAを構成するマッチング支援装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。
【0053】
格納部11は、組織管理部111、スコア取得管理部112、および提案管理部113を備える。受付部12は、指示受付部121、および情報受付部122を備える。処理部13は、スコア取得設定部131、情報取得部132、スコア取得部133、および提案取得部134を備える。スコア取得部133は、活動類似度取得手段1331、顧客類似度取得手段1332、補完度取得手段1333、非競合度取得手段1334、良好度取得手段1335、およびスコア取得手段1336を備える。出力部14は、スコア出力部141、および提案出力部142を備える。
【0054】
ユーザ端末2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0055】
マッチング支援装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する組織情報、後述するスコア取得情報、後述する提案元情報である。
【0056】
組織管理部111には、2以上の組織情報が格納される。組織情報とは、組織に関する情報である。組織情報は、1または2以上の属性値を有する。組織情報は、組織識別子に対応付く。組織管理部111の組織情報は、いかなる経路で蓄積された情報でも良い。組織管理部111の組織情報は、例えば、ユーザ端末2から受信された情報、およびブロックチェーン上または分散サーバから取得された情報を含む。組織管理部111の組織情報の一部の属性値はユーザ端末2から受信され、他の属性値はブロックチェーン上または分散サーバから取得されても良い。組織管理部111の組織情報の一部または全部は、ユーザまたは顧客に対するアンケートの回答に基づく情報でも良い。
【0057】
属性値は、組織の特性を示す情報である、と言っても良い。組織情報が有する属性値は、組織属性値と言っても良い。属性値を内容に応じて分類する場合、属性値は、例えば、静的属性値、活動属性値、顧客属性値、実績属性値である。属性値を取得元に応じて分類する場合、属性値は、例えば、入力属性値、または外部属性値である。
【0058】
静的属性値とは、組織の静的な属性値である。静的属性値は、例えば、住所、所在地、営業年数である。
【0059】
活動属性値とは、組織の活動に関する属性値である。組織の活動は、例えば、企業の事業の活動である。活動属性値は、例えば、活動地域、組織理念、活動規模、販売チャンネル、業種、組織の予算、組織の活動の実施時期、提供しているロイヤルティプログラムの種類、提供情報である。
【0060】
活動地域とは、組織が活動する地域を特定する情報である。活動地域は、例えば、企業が営業する地域を特定する情報である。活動地域は、例えば、「全国」、「世界」、「ヨーロッパ」、「アジア」、「アフリカ」、1以上の国名、都道府県のいずれか1以上、市町村を特定する情報、「関東」「関西」「北海道」「中国地方」等の地方を示す情報である。
【0061】
組織理念とは、組織の理念を示す情報である。組織理念は、例えば、「誠実」「顧客の利益が一番」等である。組織理念は、通常、文字列である。
【0062】
活動規模とは、組織の規模を特定する情報である。活動規模は、例えば、組織の人数、企業の売上額、企業の資本金である。
【0063】
販売チャンネルとは、商品やサービスを販売するための経路、方法、または場所を特定する情報である。販売チャンネルは、例えば、「店舗」「ECサイト」「マスメディア」「SNS」である。
【0064】
業種とは、組織の業種を特定する情報である。業種は、例えば、「商社」「銀行」「自動車販売」「小売業」「市役所」である。
【0065】
組織の予算とは、組織の予算額を特定する情報である。組織の予算は、通常、1年間の予算額であるが、その期間は問わない。組織の予算は、例えば、「1」から「5」の5段階、「大」「中」「小」の3段階等でも良い。
【0066】
組織の活動の実施時期とは、組織が活動する時期を特定する情報である。組織の活動の実施時期は、例えば、「1年中」、「12月~3月」、「2023/04/01-2023/06/01」等の特定の期間である。
【0067】
提供しているロイヤルティプログラムとは、顧客に対し、企業が特典を与えるマーケティング上の施策である。提供しているロイヤルティプログラムは、例えば、サービスを何度も利用したり、商品を頻繁に購入してくれたりする「顧客」に対し、企業が特典を与えるマーケティング上の施策である。ロイヤルティプログラムの種類は、例えば、「ポイント付与」「先行予約」「会員限定イベント」「会員限定プレゼント」である。なお、特典は、権利でも良く、その内容は問わない。
【0068】
提供情報とは、組織が提供する商品またはサービスを特定する情報である。提供情報は、例えば、「自動車」「二輪車」「菓子」「飲料」「イベント」である。
【0069】
顧客属性値とは、組織の顧客に関する属性値である。顧客は、利用者と考えても良い。顧客属性値は、例えば、顧客のデモグラフィック情報、顧客のジオグラフィック情報、顧客のサイコグラフィック情報、顧客のビヘイビオラル情報である。
【0070】
顧客のデモグラフィック情報とは、人口統計学的な情報である。デモグラフィック情報は、例えば、年代、性別、所得、家族構成である。年代とは、組織の顧客の年齢に関する情報である。年代は、例えば、組織の顧客の平均年齢、最も多い年代(例えば、20歳代)である。所得とは、組織の顧客の所得に関する情報である。所得は、例えば、組織の顧客の平均所得、最も多い所得の幅(例えば、600万円から700万円)である。家族構成とは、組織の顧客の家族構成に関する情報である。家族構成は、組織の顧客の平均的な家族の人数、「独身世帯」「核家族世帯」「三世代世帯」である。
【0071】
顧客のジオグラフィック情報とは、顧客の地域に関する情報である。ジオグラフィック情報は、例えば、職場、出生地、居住地である。職場は、顧客の職場の住所または地域等である。出生地は、顧客の出生地住所または地域等である。居地住は、顧客の居地住の住所または地域等である。
【0072】
顧客のサイコグラフィック情報とは、顧客の心理学的な情報である。サイコグラフィック情報は、例えば、性格、価値観、趣味、趣向である。
【0073】
性格は、例えば、「外向性」に関する情報、「誠実性」に関する情報、「開放性」に関する情報、「神経症傾向」に関する情報、「協調性」に関する情報である。「外向性」に関する情報は、例えば、友達が多いか否かを特定する情報、友達の数の幅(例えば、「10人まで」「100人以上」)、よくイベントに参加するか否かを特定する情報、イベントに参加する頻度(例えば、「月に1回」「年に1回」)である。「誠実性」に関する情報は、例えば、契約や約束を守るかを特定する情報、支払いを遅れさせることがあるかを特定する情報である。「開放性」に関する情報は、例えば、新しい経験やアイデアに対して好奇心があるかを特定する情報である。「神経症傾向」に関する情報は、例えば、ストレスに弱いか否かを特定する情報、ストレスに対する耐性の度合い、リラックスして物事に対処できるか否かを特定する情報である。「協調性」に関する情報は、例えば、他人と協力してタスクを達成するか否かを特定する情報、競争的な状況を好むか否かを特定する情報、協調性のある度合いである。
【0074】
価値観は、例えば、「環境保護」に関する情報、「地域性」に関する情報、「家族重視」に関する情報、「質よりも安さを重視する」、「安さよりも質を重視する」である。
【0075】
「環境保護」に関する情報は、例えば、エコフレンドリーな製品やサービスを重視するか否かを特定する情報、エコフレンドリーな製品やサービスを重視する度合いである。
【0076】
「地域性」に関する情報は、例えば、地元のビジネスや商品を支援するか否かを特定する情報、地元のビジネスや商品を支援する度合いである。
【0077】
「家族重視」に関する情報は、例えば、家族向けの製品やサービスを好むか否かを特定する情報、家族向けの製品やサービスを好む度合いである。
【0078】
趣味または趣向は、例えば、「好みのカラー」「好みのスポーツ」「スポーツ、映画、音楽、旅行に興味があるか否か」「スポーツ、映画、音楽、旅行に興味がある度合い」「ブランド志向」「ファッションスタイル」である。「ブランド志向」は、例えば、高級ブランドを好むか否かを特定する情報、プライベートブランドを好むか否かを特定する情報、高級ブランドを好む度合い、プライベートブランドを好む度合いである。「ファッションスタイル」は、例えば、「カジュアル」「ビジネス」「スポーツウェア」である。
【0079】
顧客のビヘイビオラル情報とは、顧客のふるまい、行動に関する情報である。ビヘイビオラル情報は、例えば、使用状況、価格感度、スマホ利用状況である。
【0080】
使用状況とは、顧客が組織を利用する頻度に関する情報である。使用状況は、例えば、購入回数、購入頻度、購入金額、ECサイトの訪問回数、ECサイトの閲覧ページ数である。
【0081】
価格感度とは、顧客の価格に関する考え方に関する情報である。価格感度は、例えば、「割引やセールに対する反応」「価格帯の好み」である。「割引やセールに対する反応」は、例えば、セール時に購入することが多いか否かを特定する情報、セール時に購入する頻度、セール時に購入した回数である。「価格帯の好み」は、例えば、高価な製品を選ぶか否かを特定する情報、手頃な価格帯のものを好むか否かを特定する情報、主要な顧客が好み価格帯、顧客の平均購入価格帯である。
【0082】
スマホ利用状況とは、顧客のスマホの利用に関する状況である。スマホ利用状況は、例えば、スマホを使用する時間に関する情報(例えば、1日の使用時間)、スマホで使用するアプリの種類を特定する情報(例えば、ゲーム、SNS、ニュース、ショッピング等のアプリを使用しているか否かを特定する情報)である。
【0083】
実績属性値とは、他組織とのコラボレーションの実績に関する属性値である。実績属性値は、他組織とのコラボレーションの数、他組織とのコラボレーションを行った際の評判に関する評判情報である。評判情報は、例えば、評価値、クチコミ、クチコミの解析結果(例えば、ポジティブかネガティブかを示す情報)である。評価値は、コラボ時にコラボ相手から与えられた評価のスコアである。
【0084】
入力属性値とは、ユーザ端末2から入力された属性値である。外部属性値は、ブロックチェーン上または分散サーバから受信された属性値である。外部属性値は、ブロックチェーン上または分散サーバから受信された情報に基づく属性値である。外部属性値は、例えば、組織の住所、組織の所在地、顧客の年代、所得、家族構成、職場、出生地、住居地、性格、価値観、趣味、趣向、使用状況、価格感度、スマホ利用状況、トランザクションデータ、ブロックデータ、スマートコントラクトに紐づくデータ、FTやNFTなどのトークン情報、トークンに紐づくメタデータである。なお、外部属性値は、システムが外部から取得したデータ、顧客(組織ではなく、組織の顧客)から直接取得したデータを含んでも良い。
【0085】
スコア取得管理部112は、1または2以上のスコア取得情報が格納される。スコア取得情報は、ユーザに対応付く。ユーザに対応付くことは、当該ユーザの組織の組織識別子に対応付くことでも良い。
【0086】
スコア取得情報とは、マッチングスコアを取得する際に使用される情報である。スコア取得情報は、例えば、使用する1以上のサブスコアを特定する情報、または1以上の各サブスコアの重みを特定する情報である。
【0087】
サブスコアとは、マッチングスコアを取得する際に使用されるスコアであり、マッチングスコアの元になるスコアである。サブスコアは、例えば、後述する活動類似度取得手段1331が取得する活動類似度、後述する顧客類似度取得手段1332が取得する顧客類似度、後述する補完度取得手段1333が取得する補完度、後述する非競合度取得手段1334が取得する非競合度、または後述する良好度取得手段1335が取得する良好度である。
【0088】
スコア取得情報は、例えば、(活動類似度を使用するか否か,顧客類似度を使用するか否か,補完度を使用するか否か,非競合度を使用するか否か,良好度を使用するか否か)である。スコア取得情報は、例えば、(活動類似度の重み,顧客類似度の重み,補完度の重み,非競合度の重み,良好度の重み)である。重みは、通常、正の数値である。重みは、「0」でも良い。重みは、例えば、0以上の実数である。
【0089】
提案管理部113には、1または2以上の提案管理情報が格納される。提案管理情報とは、出力する提案情報を取得するために使用される情報である。提案管理情報は、提案条件と提案元情報とを有する。
【0090】
提案条件とは、提案情報を取得するための条件である。提案条件は、2以上の取得手段が取得した情報、マッチングスコア、または1または2以上の関係情報のうちの1または2以上の情報に基づく条件である。
【0091】
提案元情報とは、提案情報の元になる情報である。提案元情報は、提案情報でも良い。提案元情報は、例えば、変数を有し、変数に情報が代入されることにより、提案情報となる情報である。
【0092】
取得手段とは、サブスコアを取得する手段である。取得手段は、活動類似度取得手段1331、顧客類似度取得手段1332、補完度取得手段1333、非競合度取得手段1334、または良好度取得手段1335のいずれかである。
【0093】
関係情報とは、第一組織の第一属性値と第二組織の第二属性値との関係に関する情報である。関係情報は、例えば、第一組織の第一属性値と第二組織の第二属性値との差、第一組織の第一属性値と第二組織の第二属性値との割合い、第一組織の第一属性値と第二組織の第二属性値とが同じであるか否かを示す情報、第一組織の第一属性値と第二組織の第二属性値との類似度である。なお、関係情報を取得するための第一属性値と第二属性値とは、同じ種類の情報(例えば、活動地域)である。
【0094】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、後述する出力指示、組織情報、組織情報を構成する1以上の属性値、スコア取得情報である。受付部12は、例えば、ユーザ端末2から各種の指示や情報を受信する。
【0095】
ここで受け付けとは、例えば、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0096】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0097】
指示受付部121は、第一組織のユーザからの出力指示を受け付ける。指示受付部121は、例えば、第一組織のユーザのユーザ端末2から出力指示を受信する。
【0098】
情報受付部122は、第一組織のユーザが入力した情報を受け付ける。かかる情報は、例えば、組織情報、組織情報を構成する1以上の属性値、スコア取得情報である。情報受付部122は、例えば、第一組織のユーザのユーザ端末2から情報を受信する。情報受付部122は、例えば、ブロックチェーン上または分散サーバから情報を受信する。情報受付部122が受け付ける情報は、例えば、組織識別子に対応付いている。
【0099】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、スコア取得設定部131、情報取得部132、スコア取得部133、提案取得部134が行う処理である。
【0100】
処理部13は、情報受付部122が受け付けた組織情報または組織情報を構成する1以上の属性値を、組織識別子に対応付けて組織管理部111に蓄積する。
【0101】
処理部13は、例えば、ブロックチェーン上または図示しない分散サーバから、組織識別子に対応付けて、組織情報または組織情報を構成する1以上の属性値を取得し、当該組織情報または組織情報を構成する1以上の属性値を、組織識別子に対応付けて組織管理部111に蓄積する。
【0102】
スコア取得設定部131は、情報受付部122が受け付けたスコア取得情報を、組織識別子に対応付けて、スコア取得管理部112に蓄積する。
【0103】
情報取得部132は、第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する。情報取得部132は、第一組織と第二組織と第三組織を含む3以上の組織情報を取得しても良い。情報取得部132は、例えば、組織管理部111から2以上の組織情報を取得する。
【0104】
情報取得部132は、例えば、第一組織識別子と対になる出力指示に含まれる第二組織識別子を取得し、当該第二組織識別子と対になる第二組織情報を組織管理部111から取得する。また、情報取得部132は、例えば、受け付けられた出力指示と対になる第一組織識別子と対になる第一組織情報を組織管理部111から取得する。
【0105】
情報取得部132は、例えば、一部または全部の第一組織情報、または/および一部または全部の第二組織情報を、ブロックチェーン上または図示しない分散サーバから取得しても良い。
【0106】
スコア取得部133は、第一組織情報と第二組織情報とを用いて、第一組織と第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得する。なお、かかる第一組織情報と第二組織情報とは、情報取得部132が取得した情報である。
【0107】
スコア取得部133は、1または2以上のサブスコアを用いてマッチングスコアを取得することは好適である。つまり、スコア取得部133は、1または2以上の取得手段が取得した情報を用いてマッチングスコアを取得することは好適である。なお、取得手段が取得した情報は、通常、サブスコアである。
【0108】
スコア取得部133は、通常、後述する活動類似度取得手段1331が取得する活動類似度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、通常、後述する顧客類似度取得手段1332が取得する顧客類似度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、通常、後述する補完度取得手段1333が取得する補完度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、通常、後述する非競合度取得手段1334が取得する非競合度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、通常、後述する良好度取得手段1335が取得する良好度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。
【0109】
スコア取得部133は、例えば、ユーザに対応付くスコア取得情報に従って、2以上の取得手段が取得した情報を用いて、マッチングスコアを取得する。さらに具体的には、スコア取得部133は、例えば、出力指示に対応付く組織識別子と対になるスコア取得情報をスコア取得管理部112から取得する。次に、スコア取得部133は、例えば、当該スコア取得情報が示す1または2以上のサブスコアを用いて、マッチングスコアを取得する。なお、スコア取得部133は、例えば、当該スコア取得情報が示す1または2以上の各サブスコアの重みをも用いて、マッチングスコアを取得する。
【0110】
スコア取得部133は、2以上の取得手段が取得した情報と第二組織の1以上の第二属性値とを用いて、マッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、通常、第二属性値が良好な値であるほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。第二属性値が良好な値について、第二属性値が売上額である場合は、売上額が大きいほど良好な値である。第二属性値が規模(例えば、資本金)である場合は、規模が大きいほど良好な値である。スコア取得部133は、例えば、第二属性値と第一属性値の類似度が大きいほど、大きな値のマッチングスコアを取得する。
【0111】
スコア取得部133は、例えば、演算式、対応表、または機械学習の予測処理により、マッチングスコアを取得する。以下、3つの場合について説明する。
(1)演算式による場合
【0112】
スコア取得部133は、例えば、1または2以上の各サブスコアをパラメータとする増加関数により、マッチングスコアを算出する。ここで、スコア取得部133は、例えば、1または2以上の各サブスコアと1以上の第二属性値とを演算式に代入し、当該演算式を実行し、マッチングスコアを算出しても良い。なお、スコア取得部133は、例えば、サブスコアを用いて場合分けをした上で、各場合について、サブスコアをパラメータとする演算式により、マッチングスコアを算出しても良い。つまり、演算式の用いられ方は問わない。
(2)対応表による場合
【0113】
スコア取得部133は、例えば、2以上の各サブスコアを要素とするベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、当該ベクトルと対になるマッチングスコアを対応表から取得する。なお、対応表とは、2以上の各サブスコアを要素とするベクトルとマッチングスコアとの対応を示す2以上の対応情報を有する情報である。なお、ここで、ベクトルは、1以上の第二属性値を含んでも良い。
【0114】
スコア取得部133は、例えば、2以上の各サブスコアを要素とするベクトルと近似関係を満たす1以上のベクトルを対応表から決定し、当該1以上の各ベクトルと対になる1以上のマッチングスコアを対応表から取得し、当該1以上のマッチングスコアの代表値を、出力するマッチングスコアとして取得する。なお、代表値は、例えば、平均値、中央値である。近似関係は、例えば、類似度が閾値以上または類似度が閾値より大きいことである。
(3)機械学習による場合
【0115】
スコア取得部133は、例えば、2以上の各サブスコアを要素として含むベクトルと学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、予測結果であるマッチングスコアを取得する。なお、ここで、ベクトルは、1以上の第二属性値を含んでも良い。ベクトルは、1以上の第一属性値を含んでも良い。
【0116】
ここで、学習モデルとは、機械学習の学習処理により構成された情報であり、機械学習の予測処理に使用される情報である。ここでの学習モデルは、2以上の各サブスコアを要素として含むベクトルとマッチングスコアとを有する2以上の教師データを機械学習の学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、取得された情報である。なお、学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlow(登録商標)のライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0117】
スコア取得部133は、例えば、第一組織情報と第二組織情報と第三組織情報とを用いて、3つの組織のマッチングスコアを取得する。スコア取得部133は、3または4以上の組織のマッチングスコアを取得しても良い。なお、第三組織情報は、第三組織の組織情報である。
【0118】
スコア取得部133が、例えば、3つの組織のマッチングスコアを取得する場合、2つの組織間の3通りのマッチングスコアを取得し、当該3通りのマッチングスコアの代表値(例えば、平均値、中央値、最大値、最小値)を、3つの組織のマッチングスコアとして取得しても良い。
【0119】
スコア取得部133が、例えば、3つの組織のマッチングスコアを取得する場合、3つの組織情報を、一挙に用いて、3つの組織のマッチングスコアとして取得しても良い。
【0120】
また、スコア取得部133は学習モデルと、第一組織情報と第二組織情報とを用いて、機械学習の予測処理を行い、マッチングスコアを取得しても良い。かかる場合、マッチングスコアを取得するためにサブスコアを用いない。なお、ここでの学習モデルは、第一組織情報と第二組織情報とマッチングスコアとを含む2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。
【0121】
以下、スコア取得部133が有する5つの取得手段の動作例について説明する。なお、5つの各取得手段がサブスコアを取得するアルゴリズムは、下記のアルゴリズムに限られない。
(A)活動類似度取得手段1331
【0122】
活動類似度取得手段1331は、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、活動類似度を取得する。なお、活動類似度とは、第一組織の活動と第二組織の活動との類似度である。
【0123】
活動類似度取得手段1331が活動類似度を取得する方法は、例えば、ベクトルの類似度を用いる場合、対応表を用いる場合、または機械学習を用いる場合がある。以下、3つの場合を説明する。
(1)ベクトルの類似度を用いる場合
【0124】
活動類似度取得手段1331は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、活動類似度を取得する。また、ここでの活動類似度は、例えば、第一活動ベクトルと第二活動ベクトルとの類似度であるが、当該類似度に基づいて取得された値、または相関係数等でも良い。なお、2以上の活動属性値は、活動地域、組織理念、活動規模、販売チャンネル、業種のうちの2以上の属性値を含むことは好適である。
(2)対応表を用いる場合
【0125】
活動類似度取得手段1331は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、当該ベクトルと対になる活動類似度を対応表から取得する。なお、ここでの対応表とは、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルと活動類似度の対応を示す2以上の対応情報を有する情報である。
【0126】
活動類似度取得手段1331は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと近似関係を満たす1以上のベクトルを対応表から決定し、当該1以上の各ベクトルと対になる1以上の活動類似度を対応表から取得し、当該1以上の活動類似度の代表値を、最終的な活動類似度として取得する。なお、近似関係は、例えば、類似度が閾値以上または閾値より大きいこと、または類似度の順位が上位N(Nは1以上の自然数)以内であることである。
(3)機械学習を用いる場合
【0127】
活動類似度取得手段1331は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、活動類似度を取得する。ここでの学習モデルは、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と活動類似度とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。
(B)顧客類似度取得手段1332
【0128】
顧客類似度取得手段1332は、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、顧客類似度を取得する。顧客類似度とは、2以上の組織の顧客の類似度である。ここで使用される属性値は、顧客属性値であることは好適である。
【0129】
顧客類似度取得手段1332が顧客類似度を取得する方法は、例えば、ベクトルの類似度を用いる場合、対応表を用いる場合、または機械学習を用いる場合がある。以下、3つの場合を説明する。
(1)ベクトルの類似度を用いる場合
【0130】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値を要素とする第一顧客ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値を要素とする第二顧客ベクトルとを用いて、顧客類似度を取得する。また、ここでの顧客類似度は、例えば、第一顧客ベクトルと第二顧客ベクトルとの類似度であるが、当該類似度に基づいて取得された値、または相関係数等でも良い。なお、2以上の顧客属性値は、顧客のデモグラフィック情報、顧客のジオグラフィック情報、顧客のサイコグラフィック情報、顧客のビヘイビオラル情報のうちの2種類以上の属性値を含むことは好適である。
(2)対応表を用いる場合
【0131】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、当該ベクトルと対になる顧客類似度を対応表から取得する。なお、ここでの対応表とは、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値とを要素とするベクトルと顧客類似度の対応を示す2以上の対応情報を有する情報である。
【0132】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと近似関係を満たす1以上のベクトルを対応表から決定し、当該1以上の各ベクトルと対になる1以上の顧客類似度を対応表から取得し、当該1以上の顧客類似度の代表値を、最終的な顧客類似度として取得する。
(3)機械学習を用いる場合
【0133】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と、第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、顧客類似度を取得する。ここでの学習モデルは、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と顧客類似度とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。
【0134】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、顧客類似度を取得する。ここでの学習モデルは、第一組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各顧客属性値とを要素とするベクトルと顧客類似度とを含む2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。
(4)アソシエーション分析を用いる場合
【0135】
顧客類似度取得手段1332は、例えば、組織情報が有する2以上の顧客属性値を用いて、組織ごとにアソシエーション分析を行い、1以上の分析結果を取得する。かかる1以上の各分析結果をも、顧客属性値として使用しても良い。また、顧客類似度取得手段1332は、例えば、1以上の各分析結果をも、上述したベクトルの要素として、ベクトルを構成しても良い。なお、1以上の顧客属性値は、例えば、顧客が保有しているFT(Fungible Token)、顧客が保有しているNFT、SBT(sbt soulbound token)、NTT(non transferable token)、トランザクション履歴の情報に基づいて取得された情報である。また、顧客が保有しているFT、顧客が保有しているNFT、顧客に紐付くトランザクション履歴の情報は、ブロックチェーン上の装置または分散サーバに存在している情報である。また、アソシエーション分析は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。なお、顧客類似度取得手段1332は、例えば、クラスアソシエーション分析や時系列アソシエーション分析等のデータマイニング手法を利用しても良い。
【0136】
そして、顧客類似度取得手段1332は、例えば、上述した(1)ベクトルの類似度を用いる場合(2)対応表を用いる場合(3)機械学習を用いる場合、(4)アソシエーション分析習を用いる場合のいずれかのアルゴリズムにより、顧客類似度を取得しても良い。
(C)補完度取得手段1333
【0137】
補完度取得手段1333は、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、補完度を取得する。補完度とは、2または3以上の組織の活動との補完の度合いを特定する情報である。補完度は、例えば、第一組織の活動と第二組織の活動との補完の度合いを特定する情報である。
【0138】
補完度取得手段1333は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、補完度を取得する。
【0139】
補完度取得手段1333は、例えば、第一組織の特定の活動属性値と第二組織の特定の活動属性値との組が、利用タイミング一致表に存在する場合に、補完度を加算する。なお、利用タイミング一致表とは、顧客が同じタイミングで利用する業種(事業)を管理する表である。利用タイミング一致表は、例えば、レコード(宿泊,航空)(旅行,レンタカー)を有する。なお、(宿泊,航空)は旅行で利用される、(旅行,レンタカー)も旅行で利用される。
(D)非競合度取得手段1334
【0140】
非競合度取得手段1334は、第一組織情報が有する1以上の第一属性値のうちの一部または全部の第一属性値と、第二組織情報が有する1以上の第二属性値のうちの一部または全部の第二属性値とを用いて、第一組織の活動と第二組織の活動とが競合しない度合いを特定する非競合度を取得する。
【0141】
非競合度取得手段1334は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一活動ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二活動ベクトルとを用いて、非競合度を取得する。
【0142】
非競合度取得手段1334が非競合度を取得する方法は、例えば、ベクトルの類似度を用いる場合、対応表を用いる場合、または機械学習を用いる場合がある。以下、3つの場合を説明する。
(1)ベクトルの類似度を用いる場合
【0143】
非競合度取得手段1334は、例えば、第一活動ベクトルと第二活動ベクトルとの類似度を取得する。次に、非競合度取得手段1334は、当該類似度が大きいほど、小さい非競合度を取得する。非競合度取得手段1334は、例えば、当該類似度をパラメータとする減少関数により、非競合度を取得する。ここで使用する活動属性値は、例えば、活動地域、提供情報である。
(2)対応表を用いる場合
【0144】
非競合度取得手段1334は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、当該ベクトルと対になる非競合度を対応表から取得する。なお、ここでの対応表は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルと非競合度の対応を示す2以上の対応情報を有する情報である。
【0145】
非競合度取得手段1334は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値とを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと近似関係を満たす1以上のベクトルを対応表から決定し、当該1以上の各ベクトルと対になる1以上の非競合度を対応表から取得し、当該1以上の非競合度の代表値を、最終的な非競合度として取得する。
(3)機械学習を用いる場合
【0146】
非競合度取得手段1334は、例えば、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、非競合度を取得する。ここでの学習モデルは、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値と非競合度とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。
(E)良好度取得手段1335
【0147】
良好度取得手段1335は、第一組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第一コラボ特性ベクトルと、第二組織情報に含まれる2以上の各活動属性値を要素とする第二コラボ特性ベクトルとを用いて、良好度を取得する。ここで使用する活動属性値は、例えば、組織の予算、組織の活動の実施時期、提供しているロイヤルティプログラムの種類である。
【0148】
良好度取得手段1335は、例えば、第一コラボ特性ベクトルと第二コラボ特性ベクトルとの各要素の中で同一の要素の数が多いほど、大きな良好度を取得する。良好度取得手段1335は、例えば、第一コラボ特性ベクトルと第二コラボ特性ベクトルとの各要素の中で同一の要素の数をパラメータとする増加関数により、良好度を算出する。
【0149】
良好度取得手段1335は、例えば、第一コラボ特性ベクトルと第二コラボ特性ベクトルとの類似度を算出し、当該類似度を良好度として取得する。
【0150】
スコア取得手段1336は、1または2以上の取得手段が取得した情報を用いて、マッチングスコアを取得する。なお、取得手段が取得した情報は、サブスコアである。
【0151】
スコア取得手段1336は、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアが大きいほど、大きなマッチングスコアを取得する。
【0152】
スコア取得手段1336は、例えば、出力指示に対応する組織識別子と対になるスコア取得情報をスコア取得管理部112から取得する。次に、スコア取得手段1336は、例えば、当該スコア取得情報が使用することを示すサブスコアのみを用いて、マッチングスコアを取得する。スコア取得手段1336は、例えば、当該スコア取得情報が示す各サブスコアの重みに従って、マッチングスコアを取得する。スコア取得手段1336は、例えば、当該スコア取得情報が示す各サブスコアの重みを用いて、2以上のサブスコアの加重平均値を、マッチングスコアとして算出する。
【0153】
スコア取得手段1336は、例えば、第二組織の第二属性値(例えば、評判情報)をも用いて、マッチングスコアを取得することは好適である。スコア取得手段1336は、例えば、第二組織の評判情報と、1または2以上のサブスコアとを用いてマッチングスコアを取得する。ここで、評判情報は、例えば、評価値である。
【0154】
スコア取得手段1336がマッチングスコアを取得する方法は、例えば、演算式を用いる場合、対応表を用いる場合、または機械学習を用いる場合がある。以下、3つの場合を説明する。
(1)演算式を用いる場合
【0155】
スコア取得手段1336は、例えば、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアをパラメータとする増加関数により、マッチングスコアを算出する。ここで、スコア取得手段1336は、例えば、1以上の第二属性値をもパラメータとする演算式により、マッチングスコアを算出する。また、スコア取得手段1336は、例えば、サブスコアまたは第一属性値または第二属性値のうちの1種類以上の情報を用いて場合分けをした上で、各場合について、サブスコアまたは第一属性値または第二属性値のうちの1種類以上の情報をパラメータとする演算式により、マッチングスコアを算出する。つまり、演算式の用いられ方は問わない。
(2)対応表を用いる場合
【0156】
スコア取得手段1336は、例えば、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを要素とするベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、当該ベクトルと対になるマッチングスコアを対応表から取得する。なお、ここでの対応表とは、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを要素とするベクトルとマッチングスコアの対応を示す2以上の対応情報を有する情報である。なお、ここでベクトルは、1以上の第二属性値をも要素とすることは好適である。
【0157】
スコア取得手段1336は、例えば、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルと近似関係を満たす1以上のベクトルを対応表から決定し、当該1以上の各ベクトルと対になる1以上のマッチングスコアを対応表から取得し、当該1以上のマッチングスコアの代表値を、最終的なマッチングスコアとして取得する。なお、近似関係は、例えば、類似度が閾値以上または閾値より大きいこと、または類似度の順位が上位N(Nは1以上の自然数)以内であることである。なお、ここでベクトルは、1以上の第二属性値をも要素とすることは好適である。
(3)機械学習を用いる場合
【0158】
スコア取得手段1336は、例えば、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを要素とするベクトルと、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、マッチングスコアを取得する。ここでの学習モデルは、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを要素とするベクトルとマッチングスコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された情報である。なお、ここでベクトルは、1以上の第二属性値をも要素とすることは好適である。
【0159】
提案取得部134は、提案管理部113を参照し、情報取得部132が取得した情報とスコア取得部133が取得したスコアと関係情報のうちの1以上の情報に対応する提案元情報に基づく提案情報を取得する。
【0160】
提案取得部134は、例えば、1または2以上の判断元情報を取得する。次に、提案取得部134は、例えば、提案管理部113の1以上の各提案条件を取得する。次に、提案取得部134は、1以上の各提案条件ごとに、1以上の判断元情報を取得する。次に、提案取得部134は、各提案条件ごとに、1以上の判断元情報が提案条件に合致するか否かを判断する。次に、提案取得部134は、合致した1以上の各提案条件と対になる提案元情報を取得する。次に、提案取得部134は、提案元情報を用いて、提案情報を取得する。
【0161】
なお、判断元情報とは、提案条件の判断のために使用される情報である。判断元情報は、通常、情報取得部132が取得した情報、サブスコア、マッチングスコア、または関係情報である。
【0162】
提案元情報が提案情報である場合、提案取得部134は、例えば、情報取得部132が取得した情報とスコア取得部133が取得したスコアと関係情報のうちの1以上の情報に対応する1または2以上の提案情報を提案管理部113から取得する。
【0163】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、サブスコア、マッチングスコア、提案情報である。
【0164】
ここで出力とは、通常、ユーザ端末2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0165】
スコア出力部141は、スコア取得部133が取得したマッチングスコアを出力する。スコア出力部141は、例えば、1または2以上の各取得手段が取得したサブスコアを出力しても良い。
【0166】
スコア出力部141は、ユーザ端末2からの出力指示の受信に応じて、第一組織によって、第二組織とマッチングする場合の効果を示すマッチングスコアをユーザ端末2に送信することは好適である。
【0167】
提案出力部142は、提案取得部134が取得した1または2以上の提案情報を出力する。
【0168】
ユーザ端末2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子である。なお、端末格納部21のユーザ識別子は、ユーザにより入力され、一時的に格納されている情報でも良い。
【0169】
ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、ユーザが属する組織の組織識別子でも良い。ユーザ識別子は、ユーザ端末2を識別する情報でも良い。ユーザ識別子は、例えば、組織名、ユーザのID、メールアドレス、電話番号、ユーザ端末2のIPアドレス、ウォレットアドレスであるが、問わない。
【0170】
端末受付部22は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等とは、例えば、組織情報、1以上の組織属性値、出力指示である。
【0171】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0172】
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0173】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0174】
端末送信部24は、各種の情報や指示等をマッチング支援装置1に送信する。各種の情報や指示等は、例えば、組織情報、1以上の組織属性値、出力指示である。
【0175】
端末受信部25は、各種の情報をマッチング支援装置1から受信する。各種の情報は、例えば、マッチングスコア、サブスコア、提案情報である。
【0176】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、マッチングスコア、サブスコア、提案情報である。
【0177】
格納部11、組織管理部111、スコア取得管理部112、提案管理部113、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0178】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0179】
受付部12、指示受付部121、および情報受付部122は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0180】
処理部13、スコア取得設定部131、情報取得部132、スコア取得部133、提案取得部134、活動類似度取得手段1331、顧客類似度取得手段1332、補完度取得手段1333、非競合度取得手段1334、良好度取得手段1335、スコア取得手段1336、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0181】
出力部14、スコア出力部141、および提案出力部142は、例えば、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。出力部14、スコア出力部141、および提案出力部142は、例えば、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0182】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0183】
端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0184】
端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0185】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0186】
次に、マッチング支援装置1の動作例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0187】
(ステップS301)情報受付部122は、1以上の属性値を受け付けたか否かを判断する。1以上の属性値を受け付けた場合はステップS302に行き、1以上の属性値を受け付けなかった場合はステップS306に行く。
【0188】
なお、ここでの1以上の属性値は、通常、組織識別子に対応付いている。また、情報受付部122は、例えば、ユーザ端末2から1以上の属性値を受信する。
【0189】
(ステップS302)処理部13は、ステップS301で受け付けられた1以上の属性値に対応付く組織識別子を取得する。
【0190】
(ステップS303)処理部13は、ステップS302で取得した組織識別子と対になる属性値を、分散サーバまたはブロックチェーン上の装置から取得する。
【0191】
(ステップS304)処理部13は、ステップS301で受け付けられた1以上の属性値、およびステップS303で取得した1以上の属性値を用いて、組織情報を構成する。
【0192】
(ステップS305)処理部13は、ステップS304で構成した組織情報を、組織識別子に対応付けて組織管理部111に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0193】
(ステップS306)指示受付部121は、出力指示を受け付けたか否かを判断する。出力指示を受け付けた場合はステップS307に行き、出力指示を受け付けなかった場合はステップS316に行く。
【0194】
ここで、指示受付部121は、例えば、ユーザ端末2から出力指示を受信したか否かを判断する。
【0195】
(ステップS307)情報取得部132は、ステップS306で受け付けられた出力指示に対応する第一組織識別子を取得する。情報取得部132は、ステップS306で受け付けられた出力指示に対応する1以上の第二組織識別子を取得する。情報取得部132は、例えば、ステップS306で受け付けられた出力指示に含まれる1以上の第二組織識別子を取得する。出力指示に第二組織識別子が含まれない場合、情報取得部132は、例えば、組織管理部111の第一組織識別子以外の組織識別子を取得する。
【0196】
(ステップS308)情報取得部132は、ステップS307で取得した2以上の各組織識別子に対応する組織情報を組織管理部111から取得する。
【0197】
(ステップS309)スコア取得部133は、第一組織識別子と対になるスコア取得情報がスコア取得管理部112に存在するか否かを判断する。スコア取得情報が存在する場合はステップS310に行き、スコア取得情報が存在しない場合はステップS311に行く。
【0198】
(ステップS310)スコア取得部133は、第一組織識別子と対になるスコア取得情報をスコア取得管理部112から取得する。
【0199】
(ステップS311)スコア取得部133は、デフォルトのスコア取得情報をスコア取得管理部112から取得する。
【0200】
(ステップS312)スコア取得部133は、スコア取得情報に応じたマッチングスコアを取得する。かかるスコアの取得処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0201】
(ステップS313)提案取得部134は、提案情報を取得する。かかる提案取得処理の例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0202】
(ステップS314)処理部13は、ステップS312で取得されたマッチングスコア、1または2以上のサブスコア、およびステップS313で取得された1以上の提案情報を用いて、出力情報を構成する。出力情報とは、ユーザ端末2に出力される情報である。なお、出力情報は、マッチングスコアのみでも良いし、1以上のサブスコアのみでも良いし、1以上の提案情報のみでも良い。ただし、出力情報は、通常、マッチングスコアを含む。出力情報は、1以上のサブスコアおよび1以上の提案情報を含むことは好適である。
【0203】
(ステップS315)出力部14は、ステップS314で構成された出力情報を出力する。ステップS301に戻る。
【0204】
(ステップS316)情報受付部122は、スコア取得情報を受け付けたか否かを判断する。スコア取得情報を受け付けた場合はステップS317に行き、スコア取得情報を受け付けなかった場合はステップS301に戻る。
【0205】
ここで、情報受付部122は、例えば、ユーザ端末2からスコア取得情報を受信したか否かを判断する。また、ここでのスコア取得情報は、通常、組織識別子に対応付いている。
【0206】
(ステップS317)処理部13は、ステップS316で受け付けられたスコア取得情報を組織識別子に対応付けて、スコア取得管理部112に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0207】
なお、
図3のフローチャートにおいて、出力指示は、第二組織識別子を含まなくても良い。かかる場合、スコア取得部133等は、第一組織以外の1以上の組織の組織情報と、第一組織の組織情報とを用いて、サブスコア、マッチングスコアを取得しても良い。そして、出力部14は、第一組織以外の1以上の組織に対するサブスコア、マッチングスコアを出力しても良い。また、処理部13は、2以上の組織のサブスコア、マッチングスコアを取得した場合、選択条件に合致する1以上の組織のサブスコア、マッチングスコアのみを選択して、出力情報を構成しても良い。選択条件とは、例えば、マッチングスコアが閾値以上または閾値より大きいこと、マッチングスコアが上位N位以内(Nは自然数)であることである。
【0208】
また、
図3のフローチャートにおいて、マッチングスコアの取得および出力のトリガーは問わない。情報受付部122が、第一組織の1以上の属性値を受け付けたことをトリガーとして、マッチング支援装置1は、マッチングスコアを取得および出力しても良い。
【0209】
さらに、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0210】
次に、ステップS312のスコアの取得処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0211】
(ステップS401)活動類似度取得手段1331は、取得されているスコア取得情報を参照し、活動類似度を取得するか否かを判断する。活動類似度を取得する場合はステップS402に行き、活動類似度を取得しない場合はステップS403に行く。
【0212】
(ステップS402)活動類似度取得手段1331は、活動類似度取得処理を行う。活動類似度取得処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0213】
(ステップS403)顧客類似度取得手段1332は、取得されているスコア取得情報を参照し、顧客類似度を取得するか否かを判断する。顧客類似度を取得する場合はステップS404に行き、顧客類似度を取得しない場合はステップS405に行く。
【0214】
(ステップS404)顧客類似度取得手段1332は、顧客類似度取得処理を行う。顧客類似度取得処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0215】
(ステップS405)補完度取得手段1333は、取得されているスコア取得情報を参照し、補完度を取得するか否かを判断する。補完度を取得する場合はステップS406に行き、補完度取得しない場合はステップS407に行く。
【0216】
(ステップS406)補完度取得手段1333は、補完度取得処理を行う。補完度取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0217】
(ステップS407)非競合度取得手段1334は、取得されているスコア取得情報を参照し、非競合度取得するか否かを判断する。非競合度を取得する場合はステップS408に行き、非競合度を取得しない場合はステップS409に行く。
【0218】
(ステップS408)非競合度取得手段1334は、非競合度取得処理を行う。非競合度取得処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0219】
(ステップS409)良好度取得手段1335は、取得されているスコア取得情報を参照し、良好度を取得するか否かを判断する。良好度を取得する場合はステップS410に行き、良好度を取得しない場合はステップS411に行く。
【0220】
(ステップS410)良好度取得手段1335は、良好度取得処理を行う。良好度取得処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0221】
(ステップS411)スコア取得手段1336は、取得されているスコア取得情報から、各サブスコアの重みを取得する。
【0222】
(ステップS412)スコア取得手段1336は、ステップS401からステップS410の処理により取得された1または2以上のサブスコアと、ステップS411で取得された各サブスコアの重みとを用いて、マッチングスコアを取得する。上位処理にリターンする。
【0223】
次に、ステップS402の活動類似度取得処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0224】
(ステップS501)活動類似度取得手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0225】
(ステップS502)活動類似度取得手段1331は、活動類似度を取得する場合に使用するi番目の組の組織情報が存在するか否かを判断する。i番目の組の組織情報が存在する場合はステップS503に行き、i番目の組の組織情報が存在しない場合はステップS510に行く。
【0226】
なお、マッチングスコアの算出の対象が2つの組織のみである場合、組は一つである。マッチングスコアの算出の対象が3つの組織のみである場合、組は2つまたは3つである。組が2つの場合は、第一組織と第二組織の組、および第一組織と第三組織の組の2組である。組が3つの場合は、第一組織と第二組織の組、第一組織と第三組織の組、および第二組織と第三組織の組の3組である。なお、3つの組織のマッチングスコアを算出する場合に、2組の情報を用いて活動類似度を取得するか、3組の情報を用いて活動類似度を取得するかは、通常、予め決まっている。
【0227】
(ステップS503)活動類似度取得手段1331は、カウンタjに1を代入する。
【0228】
(ステップS504)活動類似度取得手段1331は、活動類似度を取得する場合に使用するj番目の属性値が存在するか否かを判断する。j番目の属性値が存在する場合はステップS505に行き、存在しない場合はステップS507に行く。
【0229】
なお、ここで取得される属性値は予め決められている。ここで取得される属性値は、例えば、活動地域情報、組織理念情報、活動規模情報、販売チャンネル情報、業種情報であるが、問わない。組織の活動に関する情報であれば良い。
【0230】
(ステップS505)活動類似度取得手段1331は、i番目の組の2つの各組織情報からj番目の属性値を取得する。
【0231】
(ステップS506)活動類似度取得手段1331は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS504に戻る。
【0232】
(ステップS507)活動類似度取得手段1331は、i番目の組の2つの各組織ごとに、ステップS505で取得した1以上の各属性値を要素とするベクトルである活動ベクトルを構成する。
【0233】
(ステップS508)活動類似度取得手段1331は、ステップS507で構成した2つの活動ベクトルの類似度を取得する。
【0234】
(ステップS509)活動類似度取得手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
【0235】
(ステップS510)活動類似度取得手段1331は、ステップS508で取得した1または2以上の類似度を用いて、活動類似度を取得する。上位処理にリターンする。
【0236】
なお、ステップS508で1つの類似度のみを取得した場合、活動類似度は、当該類似度でも良い。ステップS508で2つ以上の類似度のみを取得した場合、活動類似度は、当該2以上の類似度の代表値(例えば、平均値、中央値、最大値)でも良い。
【0237】
また、
図5のフローチャートにおいて、活動類似度取得手段1331は、属性値を取得する場合に、(1)NFTの保有者のリストをブロックチェーンから取得する(2)NFTの保有者が保有しているNFT、FT、またはトランザクションデータを取得する(3)得られたNFT 、FT、またはトランザクションデータを、アソシエーション分析することにより、顧客の類似度を取得する、といった手順で顧客の類似度を取得しても良い。
【0238】
次に、ステップS404の顧客類似度取得処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0239】
(ステップS601)顧客類似度取得手段1332は、カウンタiに1を代入する。
【0240】
(ステップS602)顧客類似度取得手段1332は、顧客類似度を取得する場合に使用するi番目の組の組織情報が存在するか否かを判断する。i番目の組の組織情報が存在する場合はステップS603に行き、i番目の組の組織情報が存在しない場合はステップS610に行く。
【0241】
なお、マッチングスコアの算出の対象が2つの組織のみである場合、組は一つである。マッチングスコアの算出の対象が3つの組織のみである場合、組は2つまたは3つである。組が2つの場合は、第一組織と第二組織の組、および第一組織と第三組織の組の2組である。組が3つの場合は、第一組織と第二組織の組、第一組織と第三組織の組、および第二組織と第三組織の組の3組である。なお、3つの組織のマッチングスコアを算出する場合に、2組の情報を用いて顧客類似度を取得するか、3組の情報を用いて顧客類似度を取得するかは、通常、予め決まっている。
【0242】
(ステップS603)顧客類似度取得手段1332は、カウンタjに1を代入する。
【0243】
(ステップS604)顧客類似度取得手段1332は、顧客類似度を取得する場合に使用するj番目の属性値が存在するか否かを判断する。j番目の属性値が存在する場合はステップS605に行き、存在しない場合はステップS607に行く。
【0244】
なお、ここで取得される属性値は予め決められている。ここで取得される属性値は、例えば、顧客のデモグラフィック情報、顧客のジオグラフィック情報、顧客のサイコグラフィック情報、顧客のビヘイビオラル情報であるが、問わない。組織の活動に関する情報であれば良い。
【0245】
(ステップS605)顧客類似度取得手段1332は、i番目の組の2つの各組織情報からj番目の属性値を取得する。
【0246】
(ステップS606)顧客類似度取得手段1332は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS604に戻る。
【0247】
(ステップS607)顧客類似度取得手段1332は、i番目の組の2つの各組織ごとに、ステップS605で取得した1以上の各属性値を要素とするベクトルである顧客ベクトルを構成する。
【0248】
(ステップS608)顧客類似度取得手段1332は、ステップS607で構成した2つの顧客ベクトルの類似度を取得する。
【0249】
(ステップS609)顧客類似度取得手段1332は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0250】
(ステップS610)顧客類似度取得手段1332は、ステップS608で取得した1または2以上の類似度を用いて、顧客類似度を取得する。上位処理にリターンする。
【0251】
なお、ステップS608で1つの類似度のみを取得した場合、顧客類似度は、当該類似度でも良い。ステップS608で2つ以上の類似度のみを取得した場合、顧客類似度は、当該2以上の類似度の代表値(例えば、平均値、中央値、最大値)でも良い。
【0252】
次に、ステップS406の補完度取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0253】
(ステップS701)補完度取得手段1333は、2以上の各組織の1以上の事業情報を取得する。
【0254】
(ステップS702)補完度取得手段1333は、ステップS701で取得した各組織の1以上の事業情報が、利用タイミング一致表の中に存在するか否かを判断する。利用タイミング一致表の中に存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合はステップS704に行く。
【0255】
(ステップS703)補完度取得手段1333は、利用タイミング一致表の中に存在する事業情報の数を取得する。補完度取得手段1333は、当該数に応じた第一補完度を取得する。補完度取得手段1333は、当該数が大きいほど、大きな第一補完度を取得する。
【0256】
なお、補完度取得手段1333は、例えば、当該数をパラメータとする増加関数により第一補完度を算出する。補完度取得手段1333は、例えば、当該数に対応する第一補完度を、当該数の範囲と第一補完度とを有する2以上の対応情報を有する対応表から取得する。
【0257】
(ステップS704)補完度取得手段1333は、第一補完度「0」を取得する。
【0258】
(ステップS705)補完度取得手段1333は、第一組織の利用頻度情報を取得する。
【0259】
(ステップS706)補完度取得手段1333は、第二組織を含む1以上の他の組織の利用頻度情報を取得する。
【0260】
(ステップS707)補完度取得手段1333は、ステップS705およびステップS706で取得した2以上の利用頻度情報に対応する第二補完度を利用頻度対応表から取得する。
【0261】
なお、利用頻度対応表とは、利用頻度情報に対応する第二補完度を取得するための表である。利用頻度対応表は、2以上の利用頻度情報の集合と第二補完度とを有する2以上の対応情報を有する表である。補完度取得手段1333は、例えば、「第二組織の利用頻度情報-第一組織の利用頻度情報」が大きな数であるほど、大きな第二補完度を取得する。
【0262】
(ステップS708)補完度取得手段1333は、第一補完度と第二補完度とを用いて、補完度を取得する。上位処理にリターンする。
【0263】
なお、補完度取得手段1333は、第一補完度および第二補完度が大きな値ほど、大きな補完度を取得する。補完度取得手段1333は、例えば、第一補完度および第二補完度をパラメータとする増加関数により補完度を算出する。
【0264】
次に、ステップS408の非競合度取得処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0265】
(ステップS801)非競合度取得手段1334は、カウンタiに1を代入する。
【0266】
(ステップS802)非競合度取得手段1334は、非競合度を取得する場合に使用するi番目の組の組織情報が存在するか否かを判断する。i番目の組の組織情報が存在する場合はステップS803に行き、i番目の組の組織情報が存在しない場合はステップS810に行く。
【0267】
なお、マッチングスコアの算出の対象が2つの組織のみである場合、組は一つである。マッチングスコアの算出の対象が3つの組織のみである場合、組は2つまたは3つである。組が2つの場合は、第一組織と第二組織の組、および第一組織と第三組織の組の2組である。組が3つの場合は、第一組織と第二組織の組、第一組織と第三組織の組、および第二組織と第三組織の組の3組である。なお、3つの組織のマッチングスコアを算出する場合に、2組の情報を用いて非競合度を取得するか、3組の情報を用いて非競合度を取得するかは、通常、予め決まっている。
【0268】
(ステップS803)非競合度取得手段1334は、カウンタjに1を代入する。
【0269】
(ステップS804)非競合度取得手段1334は、非競合度を取得する場合に使用するj番目の属性値が存在するか否かを判断する。j番目の属性値が存在する場合はステップS805に行き、存在しない場合はステップS807に行く。
【0270】
なお、ここで取得される属性値は予め決められている。ここで取得される属性値は、例えば、活動地域、提供情報であるが、問わない。
【0271】
(ステップS805)非競合度取得手段1334は、i番目の組の2つの各組織情報からj番目の属性値を取得する。
【0272】
(ステップS806)非競合度取得手段1334は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS804に戻る。
【0273】
(ステップS807)非競合度取得手段1334は、i番目の組の2つの各組織ごとに、ステップS805で取得した1以上の各属性値を要素とするベクトルである事業ベクトルを構成する。
【0274】
(ステップS808)非競合度取得手段1334は、ステップS807で構成した2つの事業ベクトルの類似度を取得する。
【0275】
(ステップS809)非競合度取得手段1334は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0276】
(ステップS810)非競合度取得手段1334は、ステップS808で取得した1または2以上の類似度を用いて、非競合度を取得する。上位処理にリターンする。
【0277】
なお、非競合度取得手段1334は、取得した類似度が大きいほど、小さな非競合度を取得する。非競合度取得手段1334は、例えば、取得した1または2以上の類似度をパラメータとする減少関数により、非競合度を算出する。
【0278】
また、ステップS808で2つ以上の類似度のみを取得した場合、非競合度は、当該2以上の類似度の代表値(例えば、平均値、中央値、最大値)を取得し、当該代表値に対応する非競合度を取得する。
【0279】
次に、ステップS410の良好度取得処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0280】
(ステップS901)良好度取得手段1335は、カウンタiに1を代入する。
【0281】
(ステップS902)良好度取得手段1335は、良好度を取得する場合に使用するi番目の組の組織情報が存在するか否かを判断する。i番目の組の組織情報が存在する場合はステップS903に行き、i番目の組の組織情報が存在しない場合はステップS910に行く。
【0282】
なお、マッチングスコアの算出の対象が2つの組織のみである場合、組は一つである。マッチングスコアの算出の対象が3つの組織のみである場合、組は2つまたは3つである。組が2つの場合は、第一組織と第二組織の組、および第一組織と第三組織の組の2組である。組が3つの場合は、第一組織と第二組織の組、第一組織と第三組織の組、および第二組織と第三組織の組の3組である。なお、3つの組織のマッチングスコアを算出する場合に、2組の情報を用いて良好度を取得するか、3組の情報を用いて良好度を取得するかは、通常、予め決まっている。
【0283】
(ステップS903)良好度取得手段1335は、カウンタjに1を代入する。
【0284】
(ステップS904)良好度取得手段1335は、良好度を取得する場合に使用するj番目の属性値が存在するか否かを判断する。j番目の属性値が存在する場合はステップS905に行き、存在しない場合はステップS907に行く。
【0285】
なお、ここで取得される属性値は予め決められている。ここで取得される属性値は、例えば、組織の予算情報、組織の活動の実施時期情報、提供しているロイヤルティプログラムの種類情報であるが、問わない。
【0286】
(ステップS905)良好度取得手段1335は、i番目の組の2つの各組織情報からj番目の属性値を取得する。
【0287】
(ステップS906)良好度取得手段1335は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS904に戻る。
【0288】
(ステップS907)良好度取得手段1335は、i番目の組の2つの各組織ごとに、ステップS905で取得した1以上の各属性値を要素とするベクトルであるコラボ特性ベクトルを構成する。
【0289】
(ステップS908)良好度取得手段1335は、ステップS907で構成した2つのコラボ特性ベクトルの関係度を取得する。関係度は、例えば、2つのコラボ特性ベクトルの中の要素で一致する要素の数、または2つのコラボ特性ベクトルの類似度である。
【0290】
(ステップS909)良好度取得手段1335は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS902に戻る。
【0291】
(ステップS910)良好度取得手段1335は、ステップS908で取得した1または2以上の関係度を用いて、良好度を取得する。上位処理にリターンする。
【0292】
なお、良好度取得手段1335は、1以上の各関係度が大きな値であるほど、大きな良好度を取得する。
【0293】
また、ステップS908で1つの関係度のみを取得した場合、良好度は、当該関係度でも良い。ステップS908で2つ以上の関係度を取得した場合、良好度は、当該2以上の関係度の代表値(例えば、平均値、中央値、最大値)でも良い。
【0294】
次に、ステップS313の提案情報取得処理の例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0295】
(ステップS1001)提案取得部134は、カウンタiに1を代入する。
【0296】
(ステップS1002)提案取得部134は、提案管理部113にi番目の提案条件が存在するか否かを判断する。i番目の提案条件が存在する場合はステップS1003に行き、i番目の提案条件が存在する存在しない場合はステップS1008に行く。
【0297】
(ステップS1003)提案取得部134は、i番目の提案条件を提案管理部113から取得する。
【0298】
(ステップS1004)提案取得部134は、i番目の提案条件の判断のために使用する1以上の判断元情報を取得する。
【0299】
(ステップS1005)提案取得部134は、ステップS1004で取得した1以上の判断元情報を用いて、i番目の提案条件を満たすか否かを判断する。i番目の提案条件を満たす場合はステップS1006に行き、i番目の提案条件を満たさない場合はステップS1007に行く。
【0300】
(ステップS1006)提案取得部134は、i番目の提案条件と対になる提案元情報を取得する。
【0301】
(ステップS1007)提案取得部134は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1002に戻る。
【0302】
(ステップS1008)提案取得部134は、ステップS1006で1以上の提案元情報を取得したか否かを判断する。提案元情報を取得した場合はステップS1009に行き、提案元情報を取得しなかった場合は上位処理にリターンする。
【0303】
(ステップS1009)提案取得部134は、出力する提案情報を取得する。
【0304】
(ステップS1010)ステップS1006で取得した1以上の提案元情報を用いて、出力する提案情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0305】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0306】
今、マッチング支援装置1の組織管理部111には、
図11および
図12に示す組織管理表が格納されている、とする。組織管理表とは、1以上の組織情報を管理する表である。組織管理表の組織情報は、ユーザ端末2、ブロックチェーン上の装置、または分散サーバのうちの1または2種類以上の経路から取得された情報に基づく1以上の属性値を有する。なお、ここでの組織は、企業である。
【0307】
組織管理表は、「ID」「組織識別子」「属性値」を有する。「属性値」は、ここでは、「活動属性値」「顧客属性値」を有する。「活動属性値」は、「活動地域」「組織理念」「活動規模」「販売チャンネル」「業種」「提供情報」「予算」「実施時期」「ロイヤルティプログラム」「利用頻度」を有する。「顧客属性値」は、「デモグラフィック情報」「ジオグラフィック情報」「サイコグラフィック情報」「ビヘイビオラル情報」を有する。「デモグラフィック情報」は「年代」「所得」「家族構成」を有する。「ジオグラフィック情報」は「職場」「出生地」「居住地」を有する。「サイコグラフィック情報」は「性格」「価値観」「趣味」を有する。「ビヘイビオラル情報」は「使用状況」「価格感度」「スマホ利用状況」を有する。
【0308】
「年代」は、企業の顧客の年代の幅である。「所得」は、企業の顧客の所得の平均値である。「家族構成」は、企業の顧客の同居の家族の数の平均値である。「職場」は、企業の顧客の職場の場所の最も多い場所である。「出生地」は、企業の顧客の出生地の特徴を示す情報である。「居住地」は、企業の顧客の居住地の最も多い居住地である。「性格」は、企業の顧客の代表的な性格を特定する情報である。「価値観」は、企業の顧客の代表的な価値観を特定する情報である。「趣味」は、企業の顧客の代表的な趣味を特定する情報である。「使用状況」は、顧客が組織を利用する頻度の平均値である。「価格感度」は、顧客の好みの価格帯の中で最も多い価格帯である。「スマホ利用状況」は、企業の顧客がスマートフォンを利用する、1日における平均的な時間を特定する情報である。
【0309】
スコア取得管理部112には、
図13に示すスコア取得管理表が格納されている。スコア取得管理表とは、組織ごとのスコア取得情報が管理される表である。スコア取得情報が管理されていない第一組織に対してはデフォルトのスコア取得情報が使用されて、マッチングスコアが取得される。なお、デフォルトのスコア取得情報は、(1,1,1,1,1)である。
【0310】
スコア取得管理は、「ID」「組織識別子」「(活動類似度,顧客類似度,補完度,非競合度,良好度)」を有する。「ID」は、レコードを識別する情報である。「(活動類似度,顧客類似度,補完度,非競合度,良好度)」は、サブスコアの重みベクトルである。
【0311】
提案管理部113には、
図14に示す提案管理表が格納されている。提案管理表は、1以上の提案管理情報を管理する表である。提案管理情報は、「ID」「提案条件」「提案元情報」を有する。「ID」は、レコードを識別する情報である。
【0312】
「ID=1」の提案条件は、マッチングスコアの算出の対象となる2以上の全組織のロイヤルティプログラムが「ポイント」を含むことである。「ID=1」の提案元情報は、「ポイントを統合するシステムを開発し、顧客に提供するべきです。」であり、出力される提案情報と同じである。
【0313】
「ID=2」の提案条件は、マッチングスコアの算出の対象となる2以上の全組織の業種に一致する業種が含まれ、かつ活動地域が重ならないことである。「ID=2」の提案元情報に含まれる「$非活動地域」には、重ならない活動地域が代入される変数である。
【0314】
「ID=3」の提案条件は、マッチングスコアが第一閾値以上であり、かつ「第一組織の活動規模-第二組織の活動規模>=3」であることである。「ID=3」の提案元情報は、そのまま提案情報となる。
【0315】
また、格納部11には、
図15に示す利用タイミング一致表が格納されている。利用タイミング一致表は、「ID」「利用タイミング一致業種」を有する1以上のレコードを有する。「利用タイミング一致業種」は、利用タイミングが一致する2以上の業種が格納されている。
【0316】
かかる状況において、以下の情報システムAの具体的な動作例を説明する。
【0317】
(具体例)
組織識別子「C001」で識別される組織のユーザは、ユーザ端末2に、出力指示を入力した。次に、ユーザ端末2は、出力指示を受け付け、組織識別子「C001」と対になる出力指示をマッチング支援装置1に送信する。
【0318】
マッチング支援装置1の指示受付部121は、組織識別子「C001」と対になる出力指示を受信する。
【0319】
次に、処理部13は、第一組織の組織識別子「C001」に対して、組織識別子「C002」「C003」等の各組織とのマッチングスコアを以下のように算出する。
【0320】
つまり、処理部13は、まず、組織識別子「C001」の第一組織と組織識別子「C002」の第二組織とのマッチングスコアを以下のように取得する。
【0321】
情報取得部132は、出力指示と対になる組織識別子「C001」を取得する。また、情報取得部132は、当該組織識別子「C001」と対になる組織情報を組織管理表(
図11、
図12)から取得する。また、情報取得部132は、組織管理表から組織識別子「C002」および当該組織の組織情報を取得する。
【0322】
次に、スコア取得部133は、第一組織識別子「C001」と対になるスコア取得情報(2,2,1,2,1)をスコア取得管理表(
図13)から取得する。
【0323】
次に、活動類似度取得手段1331は、活動類似度を取得する際に使用する属性値を要素とする活動ベクトルであり、第一組織識別子「C001」の活動ベクトル(全国,“誠実さを・・・・”,5,“ECサイト”,“宿泊,旅行”)を取得する。また、活動類似度取得手段1331は、第二組織識別子「C002」の活動ベクトル(全国,“顧客第一に・・・・”,5,“ECサイト,店舗,マスメディア”,“航空” ,・・・)を取得する。なお、活動ベクトルは、(活動地域情報,組織理念情報,活動規模情報,販売チャンネル情報,業種情報,・・・)である、とする。
【0324】
次に、活動類似度取得手段1331は、活動ベクトルの各要素の類似度合いから構成されるベクトル(1,0.5,1,0.33,0,・・・)を取得する。次に、活動類似度取得手段1331は、当該ベクトルの各要素の平均値である活動類似度「0.73」を取得した、とする。なお、ここでの活動類似度の算出方法は、一例である。また、2つの組織理念情報の類似度は文の間の類似度であり、かかる類似度の算出方法は公知技術である。
【0325】
次に、顧客類似度取得手段1332は、顧客類似度を取得する際に使用する属性値を要素とする顧客ベクトルであり、第一組織識別子「C001」の顧客ベクトルを取得する。また、活動類似度取得手段1331は、第二組織識別子「C002」の顧客ベクトルを取得する。なお、顧客ベクトルは、(年代,所得,家族構成,・・・,職場,・・・,性格,使用状況,・・・)である、とする。
【0326】
次に、顧客類似度取得手段1332は、顧客ベクトルの各要素の類似度合いから構成されるベクトルを取得する。次に、顧客類似度取得手段1332は、当該ベクトルの各要素の平均値である顧客類似度「0.47」を取得した、とする。
【0327】
補完度取得手段1333は、
図7のフローチャートを用いて説明した処理により、利用タイミング一致表(
図15)を参照し、第一補完度「0.6」、第二補完度「0.5」を取得した、とする。また、補完度取得手段1333は、第一補完度「0.6」、第二補完度「0.5」の平均値である補完度「0.55」を取得した、とする。
【0328】
次に、非競合度取得手段1334は、
図8のフローチャートを用いて説明した処理により、第一組織と第二組織との非競合度「0.7」を取得した、とする。
【0329】
次に、良好度取得手段1335は、
図9のフローチャートを用いて説明した処理により、第一組織と第二組織との良好度「0.8」を取得した、とする。
【0330】
次に、スコア取得手段1336は、取得されているスコア取得情報から、各サブスコアの重み(2,2,1,2,1)を取得する。
【0331】
次に、スコア取得手段1336は、「(2×0.73+2×0.47+1×0.55+2×0.7+1×0.8)/8=0.64」を算出する。
【0332】
次に、提案取得部134は、提案管理表(
図14)を参照し、第一組織と第二組織の属性値を用いて、提案情報を取得する。ここでは、提案取得部134は、第一組織の属性値「ロイヤルティプログラム=“ポイント”」と第二組織の属性値「ロイヤルティプログラム=“ポイント”」とが、「ID=1」の提案条件を満たすと判断する。次に、「ID=1」の提案元情報を提案管理表(
図14)から取得する。また、提案取得部134は、「ID=2」以降の提案条件は満たさない、と判断した、とする。
【0333】
同様に、スコア取得部133は、第一組織の組織識別子「C001」に対して、組織識別子「C003」以降の各組織とのマッチングスコアを出する。また、提案取得部134は、提案情報を取得する。
【0334】
次に、処理部13は、取得されたマッチングスコア、1または2以上のサブスコア、および取得された1以上の提案情報を用いて、出力情報を構成する。ここで、処理部13は、マッチングスコアをキーとして降順にソートし、かつ上位3つのマッチングスコア等を有する出力情報を構成する、とする。
【0335】
次に、出力部14は、構成された出力情報をユーザ端末2に送信する。
【0336】
次に、ユーザ端末2は、出力情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図16である。
図16において、マッチングスコアが高い順に、第一組織識別子「C001」の第一組織とマッチングに適した他の組織(第二組織)が表示されている。また、
図16において、第二組織ごとに、マッチングスコア、サブスコア、提案情報等が表示されている。
【0337】
以上、本実施の形態によれば、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0338】
また、本実施の形態によれば、組織の活動の類似度を取得し、当該活動の類似度を用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0339】
また、本実施の形態によれば、組織の顧客の類似度を取得し、当該顧客の類似度を用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0340】
また、本実施の形態によれば、組織間の補完の度合いを取得し、当該補完の度合いを用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0341】
また、本実施の形態によれば、組織間の非競合の度合いを取得し、当該非競合の度合いを用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0342】
また、本実施の形態によれば、組織間のコラボ施策の良好度を取得し、当該良好度を用いて組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0343】
さらに、本実施の形態によれば、組織の思惑に従った、組織間の適切なマッチングを支援できる。
【0344】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態におけるマッチング支援装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、第一組織の属性値である1以上の第一属性値を有する第一組織情報と、第二組織の属性値である1以上の第二属性値を有する第二組織情報とを取得する情報取得部と、前記第一組織情報と前記第二組織情報とを用いて、前記第一組織と前記第二組織とのマッチングに関するスコアであるマッチングスコアを取得するスコア取得部と、前記マッチングスコアを出力するスコア出力部として機能させるためのプログラムである。
【0345】
また、
図17は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態のマッチング支援装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図17は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図18は、システム300のブロック図である。
【0346】
図17において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0347】
図18において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0348】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態のマッチング支援装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0349】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態のマッチング支援装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0350】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0351】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0352】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0353】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0354】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0355】
以上のように、本発明にかかるマッチング支援装置1は、組織間の適切なマッチングを支援できるという効果を有し、マッチングを支援するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0356】
A 情報システム
1 マッチング支援装置
2 ユーザ端末
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 組織管理部
112 スコア取得管理部
113 提案管理部
121 指示受付部
122 情報受付部
131 スコア取得設定部
132 情報取得部
133 スコア取得部
134 提案取得部
141 スコア出力部
142 提案出力部
1331 活動類似度取得手段
1332 顧客類似度取得手段
1333 補完度取得手段
1334 非競合度取得手段
1335 良好度取得手段
1336 スコア取得手段