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特開2024-160469コンピュータ、情報処理方法、およびサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160469
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】コンピュータ、情報処理方法、およびサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20241107BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075488
(22)【出願日】2023-05-01
(71)【出願人】
【識別番号】523055189
【氏名又は名称】永田 竜也
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(72)【発明者】
【氏名】永田 竜也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】
【課題】破産申請など、各種の申請に利用される書面を作成する際の支援を行うための技術を提供する。
【解決手段】通帳の紙面を読み取るための読み取り部150と、OCR機能を利用することによって、紙面の画像から、入出金された金額と当該入手金された日付とを読み出して、当該入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載するためのプロセッサ110と、を備える、コンピュータシステム100が提供される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通帳の紙面を読み取るための読み取り部と、
OCR機能を利用することによって、前記紙面の画像から、入出金された金額と当該入手金された日付とを読み出して、当該入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載するためのプロセッサと、を備える、コンピュータシステム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記紙面の画像から、所定の金額以上の入出金に関する情報を抽出して前記文書データに記載する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
対象の口座の入出金データを取得するための通信インターフェイスと、
前記入出金データから、入出金された金額と当該入出金された日付とを抽出して、入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載するためのプロセッサと、を備えるコンピュータシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記入出金データから、所定の金額以上の入出金に関する情報を抽出して前記文書データに記載する、請求項3に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
表示部と、
操作部と、をさらに備え、
前記プロセッサは、前記入出金された金額と前記入出金された日付とに対応付けて、前記入出金に関する情報の入力欄を前記表示部に表示させることによって、前記操作部を介して前記入出金に関する詳しい情報の入力を受け付ける、請求項1または2に記載のコンピュータ。
【請求項6】
コンピュータのためのプログラムであって、
通帳の紙面を読み取るためのステップと、
OCR機能を利用することによって、前記紙面の画像から、入出金された金額と当該入出金された日付とを読み出すステップと、
前記入出金された金額と当該入出金された日付と当該入出金に関する情報とを所定の文書データに記載するステップと、をプロセッサに実行させるプログラム。
【請求項7】
コンピュータのためのプログラムであって、
対象となる口座の入出金データを取得するためのステップと、
前記入出金データから、入出金された金額と当該入出金された日付とを抽出するステップと、
前記入出金された金額と当該入出金された日付と当該入出金に関する情報とを所定の文書データに記載するステップと、をプロセッサに実行させるプログラム。
【請求項8】
端末と通信するための通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して前記端末から、通帳の紙面の画像を取得して、OCR機能を利用することによって、前記紙面の画像から、入出金された金額と当該入出金された日付とを読み出して、入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載して、当該文書データを前記端末に送信するプロセッサと、を備えるサーバ。
【請求項9】
端末と通信するための通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して対象となる口座の入出金データを取得して、前記入出金データから、入出金された金額と当該入出金された日付とを抽出して、当該入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載して、当該文書データを前記端末に送信するプロセッサと、を備えるサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、破産申請など、各種の申請に利用される書面を作成する際の支援を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
申請書類を作成するためのシステムが知られている。たとえば、特開2002-15100号公報(特許文献1)には、申請書類を迅速に作成して、中小企業等の事業所における申請書類の作成労力を軽減するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-15100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、破産申請など、各種の申請に利用される書面を作成する際の支援を行うための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に従うと、通帳の紙面を読み取るための読み取り部と、OCR機能を利用することによって、紙面の画像から、入出金された金額と当該入手金された日付とを読み出して、当該入出金に関する情報とともに、所定の文書データに記載するためのプロセッサと、を備える、コンピュータシステムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
以上のように、本発明によれば、破産申請など、各種の申請に利用される書面を作成する際の支援を行うための技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施の形態にかかるコンピュータシステムの全体的な外観を示すイメージ図である。
図2】第1の実施の形態にかかる通帳の紙面を示すイメージ図である。
図3】第1の実施の形態にかかる通帳履歴を記載した破産申請用の上申書の文書データを示すイメージ図である。
図4】第1の実施の形態にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
図5】第1の実施の形態にかかる通帳履歴データを示す図である。
図6】第1の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための情報処理を示すフローチャートである。
図7】第1の実施の形態にかかる資金使途の入力画面を示すイメージ図である。
図8】第4の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための情報処理を示すフローチャートである。
図9】第5の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための情報処理を示すフローチャートである。
図10】第6の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための情報処理を示すフローチャートである。
図11】第7の実施の形態にかかるネットワークシステムの全体構成と動作概要を示すイメージ図である。
図12】第7の実施の形態にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図13】第7の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための情報処理を示すフローチャートである。
図14】第7の実施の形態にかかる通帳履歴作成のための第2の情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
<コンピュータの全体構成と動作概要>
【0009】
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかるコンピュータ100の全体構成について説明する。コンピュータ100は、パーソナルコンピュータやタブレットやスマートフォンなどによって実現される。本実施の形態においては、コンピュータ100は、ディスプレイ130や、操作部140や、複合機150に接続されている。
【0010】
本実施の形態にかかるコンピュータ100は、所定のプログラムを実行することによって、複合機150を介して、図2に示すような、銀行の預金通帳や郵便局の貯金通帳を読み込む。コンピュータ100は、読み込んだ画像から、破産などの各種の申請手続きに必要な入出金に関する情報を抽出して、図3に示すような、裁判所や行政庁などに提出するための書面を自動的に作成するものである。また、本実施の形態にかかるコンピュータ100は、ディスプレイ130や操作部140を介して、申請に必要な入出金に関する補足情報の入力を促したり、当該補足情報を書面に追加したりすることによって、不備の少ない書類を自動的に作成することができるものである。
<コンピュータのハードウェア構成>
【0011】
次に、図1および図4を参照して、コンピュータ100の構成の一態様について説明する。コンピュータ100は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120と、通信インターフェイス160などを含む。上述したとおり、コンピュータ本体101は、ディスプレイ130や、操作部140や、複合機150に接続されており、必要に応じて、ルータなどを介して外部のサーバやデータベースなどにもアクセス可能である。
【0012】
CPU110は、メモリ120に記憶されているオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを実行することによって、コンピュータ100の各部や接続された他の装置を制御する。
【0013】
メモリ120は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ120は、CPU110によって実行されるプログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、インターネットを介してサーバやデータベースから取得したデータ、操作部140を介して入力されたデータなどを記憶する。
【0014】
本実施の形態においては、メモリ120に、通帳履歴データ121が記憶される。図5を参照して、通帳履歴データ121は、読み込まれる通帳毎に作成される。各々の通帳履歴データ121は、入金毎および出金毎に、日付と、取引内容(簡単な説明)と、入金額と、出金額と、残高とが対応付けられて格納される。特に、本実施の形態においては、通帳履歴データ121は、所定の金額以上の入出金毎に、資金使途(詳細な説明)も対応付けられて格納される。
【0015】
ここで、日付と、取引内容と、入金金額または出金金額とは、通帳から抽出されるものであって、資金使途(詳細な説明)は、ユーザによって補足して入力されるものである。
【0016】
図1および図4に戻って、通信インターフェイス160は、無線LAN通信あるいは有線LANなどの通信モジュールによって実現される。通信インターフェイス160は、有線通信あるいは無線通信によって、ディスプレイ130や、操作部140や、複合機150との間でデータを送受信したり、ルータやインターネットを介してサーバとの間でデータを送受信したりする。
【0017】
コンピュータ100に接続されるディスプレイ130は、コンピュータ100からの信号に基づいて、文字や画像などを出力する。たとえば、コンピュータ100は、本実施の形態の通帳履歴作成プログラムや文書作成アプリケーションプログラムに従って、図3に示すように、入出金の内容がまとめられた各種の文書などをディスプレイ130に表示させたり、通信インターフェイス160を介してサーバから受信した各種のWEBページを表示したりする。
【0018】
操作部140は、キーボード、マウス、タッチパネルなどによって実現され、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をコンピュータ100に入力する。
【0019】
複合機150は、コンピュータ100からの信号に基づいて、各種書類を読み込んで画像データをコンピュータ100に入力する。たとえば、複合機150は、図2に示すような、通帳などの各種書類を読み込んで当該画像データをコンピュータ100に入力する。
【0020】
また、複合機150は、コンピュータ100からのデータに基づいて、文字や画像などを紙媒体に印刷したりする。たとえば、コンピュータ100は、文書作成アプリケーションプログラムやプリンタドライバに従って、通帳に記載されている所定の金額以上の入出金に関する取引履歴情報をまとめた文書を複合機150に印刷させる。
<本実施の形態にかかるコンピュータの情報処理>
【0021】
次に、本実施の形態にかかるコンピュータ100における情報処理について説明する。コンピュータ100のCPU110は、メモリ120のプログラムに従って、以下の処理を実行する。
【0022】
図6を参照して、CPU110は、読み込み開始の命令を受け付けると、複合機150にスキャンを開始させる(ステップS102)。たとえば、ユーザは、通帳の所定のページを開いて、複合機150の読み取り部にセットすると、操作部140を介して読み取り開始命令を入力する。
【0023】
CPU110は、読み込んだ画像を解析して、入金毎または出金毎の、日付と、取引内容(簡単な説明)と、入金金額または出金金額と、残高と、を抽出して通帳履歴データ121に蓄積する(ステップS104)。
【0024】
次のページがある場合(ステップS106にてYESである場合)、CPU110は、ステップS102からの処理を繰り返す。より詳細には、ユーザは、通帳の次のページを開いて、複合機150の読み取り部にセットしてから、操作部140を介して読み取り開始命令を入力する。
【0025】
全てのページの読み取りが終了すると(ステップS106にてNOである場合)、CPU110は、ユーザ操作に基づいて、通帳履歴データ121を参照して、所定の金額、たとえば3万円など、以上の入出金に関する情報を抽出する(ステップS108)。
【0026】
CPU110は、抽出した入出金に関して、図7に示すように、入出金の日付と、取引内容と、入出金金額と、を互いに対応付けて、ディスプレイ130に表示する(ステップS110)。ここで、CPU110は、ディスプレイ130に、入出金毎に、資金使途すなわち詳細な説明の入力欄131,131・・・を表示する。CPU110は、操作部140を介して、入出金毎に、資金使途の情報の入力を受け付けて、通帳履歴データ121に格納する。
【0027】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書作成アプリケーションプログラムを起動する。CPU110は、通帳履歴データ121に基づいて、図3に示すように、通帳履歴すなわち入出金履歴を含む上申書などの文書データを作成する(ステップS114)。本実施の形態においては、CPU110は、通帳履歴として、文書データに、所定の金額以上の入出金毎に、日付と、詳細な説明と、入出金金額とを対応付けた文章を羅列した取引リストを記載させる。
【0028】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書データの編集命令を受け付ける。すなわち、ユーザは、通帳履歴を編集したり、その他の必要な情報を追記したりする(ステップS116)。
【0029】
CPU110は、ユーザ操作を受けて、編集後の文書データに基づいて、複合機150に通帳履歴が記載された文書を印刷させる(ステップS118)。
【0030】
このように、本実施の形態においては、通帳に記載されている、所定の金額以上の入出金に関して、日付と、詳細な説明と、入出金金額とを対応付けた文章が羅列された書面が作成される。これによって、破産申請などの各種の申請を行う際に、入出金に関する書面を容易に準備することが可能になる。
[第2の実施の形態]
【0031】
上記の実施の形態においては、所定の金額以上の入金履歴と出金履歴とを抜き出して、通帳履歴として文書データに載せるものであった。しかしながら、たとえば、CPU110は、図6のステップS108においては、所定金額以上の出金履歴のみを抽出してもよい。
【0032】
この場合は、CPU110は、抽出した出金に関して、出金の日付と、取引内容と、出金の金額と、を互いに対応付けて、ディスプレイ130に表示する(ステップS110)。ここで、CPU110は、ディスプレイ130に、出金毎に、資金使途すなわち詳細な説明の入力欄131,131・・・を表示する。CPU110は、操作部140を介して、出金毎に、資金使途の情報の入力を受け付けて、通帳履歴データ121に追記する。
【0033】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書作成アプリケーションプログラムを起動する。CPU110は、通帳履歴データ121に基づいて、通帳履歴すなわち出金に関する取引履歴が記載された上申書などの文書データを作成する(ステップS114)。本実施の形態においては、CPU110は、通帳履歴として、所定の金額以上の出金毎に、日付と、詳細な説明と、出金金額とを対応付けた文章を羅列する。
【0034】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書データの編集命令を受け付ける。すなわち、ユーザは、通帳履歴を編集したり、その他の情報を追記したりする(ステップS116)。
【0035】
CPU110は、ユーザ操作を受けて、編集後の文書データに基づいて、複合機150に通帳履歴が記載された文書を印刷させる(ステップS118)。
[第3の実施の形態]
【0036】
なお、CPU110は、図6のステップS108においては、所定金額以上の入金のみの履歴を抽出してもよい。
【0037】
なお、CPU110は、図6のステップS108においては、金額にかかわらず出金のみの履歴を抽出してもよい。
【0038】
なお、CPU110は、図6のステップS108においては、金額にかかわらず入金のみの履歴を抽出してもよい。
[第4の実施の形態]
【0039】
あるいは、CPU110は、全ての入出金に関して、通帳履歴に記載するものであってもよい。具体的には、図8に示すように、全ての入出金に関して、資金使途などの補足情報を受け付けて(ステップS110)、通帳履歴を作成してもよい。
[第5の実施の形態]
【0040】
また、上記の実施の形態においては、詳細な説明の入力を受け付けるものであった。しかしながら、たとえば、通帳から読み出した取引内容や摘要を、そのまま通帳履歴として記載するものであってもよい。具体的には、図9に示すように、補足情報を受け付けずに、解析した取引履歴のみに基づいて、通帳履歴を作成してもよい。
[第6の実施の形態]
【0041】
上記の実施の形態においては、コンピュータ100が、ローカルで、通帳をスキャンして、入出金に関するデータを抽出するものであった。しかしながら、このような形態には限られない。たとえば、コンピュータ100は、WEBサービスを利用して、口座の入出金データを取得してもよい。
【0042】
より詳細には、図10を参照して、CPU110は、ユーザ操作に従って、銀行のWEBサービスにアクセスする。つまり、CPU110は、通信インターフェイス160を介して、銀行のWEBサーバに口座の入出金明細を表示するWEBページを要求する(ステップS502)。
【0043】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、銀行のサーバから、口座の入出金明細のデータをダウンロードする(ステップS504)。これによって、CPU110は、入金毎または出金毎の、日付と、取引内容と、入金金額または出金金額と、残高と、を抽出して通帳履歴データ121に蓄積する。
【0044】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、通帳履歴データ121を参照して、所定の金額、たとえば3万円など、以上の入出金に関する情報を抽出する(ステップS108)。
【0045】
CPU110は、抽出した入出金に関して、図7に示すように、日付と、摘要と、入出金金額と、を互いに対応付けて、ディスプレイ130に表示する(ステップS110)。ここで、CPU110は、ディスプレイ130に、入出金毎に、資金使途などの詳細な説明のための入力欄131を表示する。CPU110は、操作部140を介して、入出金毎に、詳細な説明の入力を受け付けて、通帳履歴データ121に格納する。
【0046】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書作成アプリケーションプログラムを起動する。CPU110は、通帳履歴データ121に基づいて、図3に示すように、通帳履歴が記載された文書データを作成する(ステップS114)。本実施の形態においては、CPU110は、通帳履歴として、所定の金額以上の入出金毎に、日付と、詳細な説明と、入出金金額とを対応付けた文章が羅列された取引リストが記載された文書データを作成する。
【0047】
CPU110は、ユーザ操作に基づいて、文書データに従って、複合機150に、通帳履歴が記載された文書を印刷させる(ステップS116)。
[第7の実施の形態]
【0048】
上記の実施の形態においては、コンピュータ100が、通帳履歴データ121を作成したり、入出金に関する情報の入力を受け付けるための画像をディスプレイ130に表示したり、通帳履歴を組み込んだ文書を作成したりするものであった。しかしながら、このような形態には限られない。
【0049】
たとえば、上記の実施の形態のコンピュータ100で行った情報処理の一部を、インターネット上のサーバやアクセス可能な他の装置が実行してもよい。以下では、図11を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の構成について説明する。ネットワークシステム1は、主たる装置として、通帳履歴や各種の書類を作成するためのサービスを提供するためのサーバ300と、サービスを利用するユーザが使用するコンピュータ100などを含む。
【0050】
コンピュータ100は、パーソナルコンピュータやスマートフォンやタブレットなどによって実現される。本実施の形態においても、コンピュータ本体101は、ディスプレイ130や、操作部140や、複合機150に接続されている。コンピュータ100は、ルータ200やインターネットやキャリア網などを介して、サーバ300とデータを送受信する。
【0051】
本実施の形態にかかるサーバ300は、たとえば破産などの各種の申請に利用する通帳履歴や各種書類を作成するサービスを提供するためのWEBページを運営し、当該サービスを利用するユーザから入出金に関する情報を受け付けて、通帳履歴をコンピュータ100に提供したり、当該通帳履歴を含む文書データをコンピュータ100に送信したりするものである。
【0052】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成するコンピュータ100の構成は、上記の実施の形態のコンピュータ100と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0053】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成するサーバ300の構成の一態様について説明する。図12を参照して、サーバ300は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)310と、メモリ320と、操作部340と、通信インターフェイス360とを含む。
【0054】
CPU310は、メモリ320に記憶されているプログラムを実行することによって、サーバ300の各部を制御する。たとえば、CPU310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、本実施の形態にかかる通帳履歴作成サービスの提供に必要な処理を実行する。
【0055】
メモリ320は、各種のRAM、各種のROMなどによって実現され、サーバ300に内包されているものであってもよいし、サーバ300の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ300からアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ320は、CPU310によって実行されるプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、上記のような通帳履歴データ121、その他の本実施の形態にかかるWEBサービスに利用されるデータベースなどを記憶する。
【0056】
操作部340は、サービスの管理者などの命令を受け付けて、当該命令をCPU310に入力する。
【0057】
通信インターフェイス360は、CPU310からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータ200などを介して、コンピュータ100などの他の装置に送信する。逆に、通信インターフェイス360は、インターネット、キャリア網、ルータ200などを介してコンピュータ100などの他の装置からのデータを受信して、CPU310に受け渡す。
<サーバ300による情報処理>
【0058】
次に、本実施の形態にかかるサーバ300における情報処理について説明する。図13を参照して、サーバ300のCPU310は、メモリ320のプログラムに従って、通信インターフェイス360を介してコンピュータ100とデータをやり取りしながら、以下の処理を実行する。
【0059】
サーバ300のCPU310は、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100からの要求に応じて、指定された銀行のWEBサービスにアクセスする。つまり、CPU110は、通信インターフェイス360を介して、銀行のWEBサーバに口座の入出金明細を表示するWEBページを要求する(ステップS602)。
【0060】
CPU310は、通信インターフェイス360を介して、銀行のサーバから、口座の入出金明細のデータをダウンロードする(ステップS604)。これによって、CPU110は、入金毎または出金毎の、日付と、説明(適用)と、入金金額または出金金額と、残高と、を抽出して通帳履歴データ121に蓄積する。
【0061】
ただし、コンピュータ100が銀行のWEBページから口座の入出金明細のデータをダウンロードしてもよい。そして、サーバ300のCPU310は、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100から、当該口座の入出金明細のデータを受信してもよい。
【0062】
あるいは、コンピュータ100で通帳の紙面を読み取って、当該紙面の画像をサーバ300に送ることによって、サーバ300で当該紙面の解析を行ってもよい。より詳細には、図14に示すように、サーバ300のCPU310が、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100から通帳のスキャン画像を受信してもよい(ステップS602B)。そして、CPU310が、OCR機能を利用して、当該画像を解析して、全てのページの、入金毎または出金毎の、日付と、取引内容(簡単な説明)と、入金金額または出金金額と、残高と、を抽出して通帳履歴データ121に蓄積してもよい(ステップS604B)。
【0063】
図13および図14を参照して、CPU310は、通帳履歴データ121を参照して、所定の金額、たとえば3万円など、以上の入出金に関する各種の情報を抽出する(ステップS608)。
【0064】
CPU310は、抽出した入出金に関して、図7に示すように、日付と、簡単な取引内容と、入出金金額と、詳細な説明の入力欄とを互いに対応付けたWEBページのデータをコンピュータ100に送信する(ステップS610)。これによって、コンピュータ100は、ディスプレイ130に、入出金毎に、詳細な説明の入力欄131を表示する。
【0065】
コンピュータ100は、操作部140を介して、入出金毎に、詳細な説明の入力を受け付けてサーバ300に送信する。サーバ300のCPU310は、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100から受け付けた詳細な説明を通帳履歴データ121に格納する(ステップS612)。
【0066】
CPU310は、文書作成アプリケーションプログラムを利用して、通帳履歴データ121に基づいて、図3に示すような、通帳履歴が記載された文書データを作成する(ステップS614)。本実施の形態においては、CPU310は、通帳履歴として、所定の金額以上の入出金毎に、日付と、詳細な説明と、入出金金額とを対応付けた文章を羅列した取引リストが記載された文書データを作成する。
【0067】
CPU310は、通信インターフェイス360を介して、当該文書データをコンピュータ100に送信する(ステップS616)。これによって、コンピュータ100は、ユーザ操作に基づいて、必要に応じて文書データに追加・編集作業を行ってから、複合機150に通帳履歴が記載された文書を印刷させる。
<まとめ>
【0068】
上記の実施の形態においては、通帳の紙面を読み取るための読み取り部と、OCR機能を利用することによって、紙面の画像から、入出金された金額と当該入手金された日付とを読み出して、当該入出金に関する情報とともに、所定の文書データに入力するためのプロセッサと、を備える、コンピュータシステムが提供される。
【0069】
好ましくは、プロセッサは、紙面の画像から、所定の金額以上の入出金に関する情報を抽出して文書データに入力する。
【0070】
上記の実施の形態においては、口座の入出金データを取得するための通信インターフェイスと、入出金データから、入出金された金額と入出金された日付とを抽出して、入出金に関する情報とともに、所定の文書データに入力するためのプロセッサと、を備えるコンピュータシステムが提供される。
【0071】
好ましくは、プロセッサは、入出金データから、所定の金額以上の入出金に関する情報を抽出して文書データに入力する。
【0072】
好ましくは、コンピュータシステムは、表示部と、操作部と、をさらに備える。プロセッサは、入出金された金額と入出金された日付とに対応付けて、入出金に関する情報の入力欄を表示部に表示させることによって、操作部を介して入出金に関する補足情報の入力を受け付ける。
【0073】
上記の実施の形態においては、コンピュータのためのプログラムが提供される。プログラムは、通帳の紙面を読み取るためのステップと、OCR機能を利用することによって、紙面の画像から、入出金された金額と当該入出金された日付とを抽出するステップと、入出金された金額と当該入出金された日付と当該入出金に関する情報とを所定の文書データに入力するステップと、をプロセッサに実行させる。
【0074】
上記の実施の形態においては、コンピュータのためのプログラムが提供される。口座の入出金データを取得するためのステップと、入出金データから、入出金された金額と当該入出金された日付とを抽出するステップと、入出金された金額と当該入出金された日付と当該入出金に関する情報とを所定の文書データに入力するステップと、をプロセッサに実行させる。
【0075】
上記の実施の形態においては、端末と通信するための通信インターフェイスと、通信インターフェイスを介して端末から、通帳の紙面の画像を取得して、OCR機能を利用することによって、紙面の画像から、入出金された金額と当該入出金された日付とを読み出して、入出金に関する情報とともに、所定の文書データに入力して、当該文書データを端末に送信するプロセッサと、を備えるサーバが提供される。
【0076】
上記の実施の形態においては、端末と通信するための通信インターフェイスと、通信インターフェイスを介して端末から、口座の入出金データを取得して、入出金データから、入出金された金額と入出金された日付とを抽出して、入出金された金額と入出金された日付とワープロデータ入出金に関する情報とを所定の文書データに入力して、当該文書データを端末に送信するプロセッサと、を備えるサーバが提供される。
【0077】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0078】
1 :ネットワークシステム
100 :コンピュータ
110 :CPU
120 :メモリ
121 :通帳履歴データ
130 :ディスプレイ
140 :操作部
150 :複合機
160 :通信インターフェイス
200 :ルータ
300 :サーバ
310 :CPU
320 :メモリ
340 :操作部
360 :通信インターフェイス
図1
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