(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160481
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置およびプラズマ処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20241107BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H05H1/46 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075521
(22)【出願日】2023-05-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003942
【氏名又は名称】日新電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】藤原 将喜
(72)【発明者】
【氏名】東 大介
(72)【発明者】
【氏名】酒井 敏彦
【テーマコード(参考)】
2G084
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA03
2G084AA04
2G084AA05
2G084BB11
2G084CC08
2G084CC12
2G084CC13
2G084CC33
2G084DD04
2G084DD12
2G084DD22
2G084DD25
2G084DD32
2G084DD35
2G084DD55
2G084FF32
2G084HH21
2G084HH26
2G084HH32
2G084HH45
2G084HH57
(57)【要約】
【課題】基板の温度を適切に検知できるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置(1)は、アンテナ(7)と、高周波電源(8)と、基板(W)の温度を検知する少なくとも1つの検知部(D)と、を備え、前記高周波電源は、高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、プラズマを間歇的に発生させ、前記検知部は、前記プラズマの消灯に同期して基板の温度を検知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置であって、
真空容器と、
前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、
前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、
前記真空容器に設けられた観測窓と、
前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、
前記高周波電源は、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させ、
前記検知部は、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する、プラズマ処理装置。
【請求項2】
前記検知部が検知した前記基板の温度に基づき、前記高周波電流の波形を制御する制御部をさらに備える、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
複数の前記プラズマ発生部と、
前記複数のプラズマ発生部に高周波電流を供給する少なくとも2つの前記高周波電源と、
複数の前記検知部と、を備え、
前記複数の検知部がそれぞれ検知した前記基板の温度に基づき、前記少なくとも2つの高周波電源がそれぞれ前記複数のプラズマ発生部に供給する前記高周波電流の波形を個別に制御する制御部をさらに備える、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記複数の検知部は、前記基板の第1位置における温度を検知する第1検知部と、前記基板の第2位置における温度を検知する第2検知部とを含み、
前記制御部は、前記第1位置における温度と前記第2位置における温度との差を低減するように、前記少なくとも2つの高周波電源がそれぞれ前記複数のプラズマ発生部に供給する前記高周波電流の波形を制御する、請求項3に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記プラズマの点灯に対応する、前記高周波電流の大きさが第1電流値以上である期間の割合を制御する、請求項2または3に記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
前記検知部は、前記基板の表面に対向する位置に設けられる、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】
前記真空容器内を照明する照明部をさらに備える、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項8】
プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置の制御方法であって、
前記プラズマ処理装置は、
真空容器と、
前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、
前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、
前記真空容器に設けられた観測窓と、
前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、
前記高周波電源により、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させるプラズマ発生ステップと、
前記検知部により、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する検知ステップと、を含む、プラズマ処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理装置およびプラズマ処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、処理室(真空容器)内にプラズマを発生させて基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置が知られている。例えば、特許文献1には、アンテナに高周波電流を流すことにより誘導結合型のプラズマを生成する誘導結合プラズマ処理装置であって、処理室内に供給される高周波電力を時間変調することにより、処理室内のプラズマ密度を制御する誘導結合プラズマ処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術は、基板の温度を検知するといった技術的思想を有しない。そのため、製品の品質および歩留まりを向上させるといった観点において、改善の余地があった。
【0005】
本発明の一態様は、基板の温度を適切に検知できるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプラズマ処理装置は、プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置であって、真空容器と、前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、前記真空容器に設けられた観測窓と、前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、前記高周波電源は、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させ、前記検知部は、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する。
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプラズマ処理装置の制御方法は、プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置の制御方法であって、前記プラズマ処理装置は、真空容器と、前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、前記真空容器に設けられた観測窓と、前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、前記高周波電源により、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させるプラズマ発生ステップと、前記検知部により、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する検知ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、基板の温度を適切に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態1に係るプラズマ処理装置の正面断面図である。
【
図3】上記プラズマ処理装置の高周波電源がアンテナに供給する高周波電流の波形の一例を示す図である。
【
図4】上記プラズマ処理装置の監視装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】基板の温度の制御方法の一例を説明する図である。
【
図6】上記高周波電流のデューティ比に対する成膜速度および基板の温度を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態2に係るプラズマ処理装置の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
図1は、あるアンテナ7を含む切断面でプラズマ処理装置1を切断した正面断面図である。
図2は、複数のアンテナ7がそれぞれ延びる方向に垂直な切断面でプラズマ処理装置1を切断した側面断面図である。
図2では、一部の部材(高周波電源8)の図示を省略している。まず、プラズマ処理装置1の概略構成について
図1、
図2を参照して以下に説明する。
【0011】
<プラズマ処理装置1の構成>
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、筐体2と、フランジ3と、真空カバー4と、アンテナカバー5と、ステージ6と、アンテナ7(プラズマ発生部)と、高周波電源8と、監視装置20とを備える。プラズマ処理装置1では、アンテナ7に高周波電源8から高周波電圧を印加することにより、アンテナ7に高周波電流が流れる。これにより、筐体2内に誘導電界が発生して誘導結合型のプラズマが生成される。プラズマ処理装置1は、このような誘導結合型のプラズマを用いて、筐体2内に配置された基板W(被処理サンプル)に所定のプラズマ処理を施すものである。
【0012】
ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブル基板などである。また、基板Wに施すプラズマ処理は、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相堆積)法による膜形成、エッチング、アッシング、スパッタリングなどである。
【0013】
なお、このプラズマ処理装置1は、プラズマCVD法によって膜形成を行う場合はプラズマCVD装置、エッチングを行う場合はプラズマエッチング装置、アッシングを行う場合はプラズマアッシング装置、スパッタリングを行う場合はプラズマスパッタリング装置とも呼ばれる。
【0014】
図2に示すように、プラズマ処理装置1には、複数のアンテナ7が並んで設けられている。後述する真空カバー4及びアンテナカバー5は、アンテナ7毎に設置されている。以下、プラズマ処理装置1において、複数のアンテナ7が設けられている側を上方、ステージ6が設けられている側を下方と称する。また、複数のアンテナ7がそれぞれ延びる方向を左右方向、複数のアンテナ7が並ぶ方向を前後方向と称する。なお、本実施形態では、プラズマ処理装置1に4つのアンテナ7が設けられている一例を示しているが、アンテナ7の数としてはこれに限定されない。
【0015】
<筐体2>
筐体2は、基板Wに対して上記所定のプラズマ処理を行う処理室を構成するための筐体本体2aを備える。筐体本体2aは、上側が開口した箱体状の部材である。
【0016】
筐体本体2aの開口部(筐体開口部2b)には、複数の開口部を有するフランジ3が気密に取り付けられている。フランジ3の複数の開口部は、真空カバー4によって閉塞される。換言すれば、筐体2の上面側において、フランジ3及び真空カバー4が取り付けられた場合、筐体開口部2bは、フランジ3及び真空カバー4によって閉塞される。このように、フランジ3及び真空カバー4がそれぞれ筐体本体2a及びフランジ3に気密に取り付けられることにより、筐体2は、上記処理室を含んだ真空容器を構成する。
【0017】
また、筐体開口部2bの内部に後述するアンテナカバー5を取り付けることによって、当該筐体2の内部空間が画定されてプラズマ生成領域HAが筐体本体2aの内部に形成される。このプラズマ生成領域HAの内部には、ステージ6及び当該ステージ6に支持された基板Wが配置されるようになっており、プラズマ生成領域HAが上記処理室を実質的に構成している。換言すれば、筐体2では、アンテナカバー5により、プラズマ生成領域HAとプラズマ非生成領域(後述するアンテナ収容空間AK)とが互いに区切られている。
【0018】
また、
図1に示すように、筐体2では、真空ポンプPOが筐体本体2aに連結されている。プラズマ生成領域HAの内部は、真空ポンプPOにより少なくともプラズマ処理の際に所定の真空度とされる。
【0019】
また、筐体2は、上記所定のプラズマ処理に対応した処理ガスを、所定の真空度となったプラズマ生成領域HA(処理室)の内部に導入する処理ガス供給部(図示せず)を備えてもよい。処理ガスの雰囲気下で当該プラズマ処理が行われるようになっている。なお、処理ガスは、例えば、アルゴン、水素、窒素、シラン、メタン、酸素、または三フッ化窒素である。
【0020】
<フランジ3>
フランジ3は、例えば、互いに対向する2つの第1辺部3a(
図2)と、第1辺部3aに直交するとともに、互いに対向する2つの第2辺部3b(
図1)と、を有する矩形状の枠体を備える。また、フランジ3は、例えば、上記枠体の内側において一方の第2辺部3bから他方の第2辺部3bにわたって設けられた、第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eを備える。換言すれば、これらの第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eの各両端部は、第2辺部3bに連続して形成されている。第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eは、2つの第1辺部3aの間において、第1辺部3aと平行となるように形成されていてよい。
【0021】
また、第1辺部3a、第2辺部3b、第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eはそれぞれ、筐体開口部2b側に突出する後述の突出部を有していてよい。以下、第1辺部3a、第2辺部3b、第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eを、辺部3hと総称する。
【0022】
<真空カバー4>
また、プラズマ処理装置1には、筐体開口部2bを閉塞する真空カバー4が、当該筐体開口部2bに脱着可能に取り付けられるように構成されている。ここで、フランジ3は、上記処理室の外部から当該処理室の内部に向かう方向において筐体開口部2bの開口面積を段階的に小さくするように形成された突出部を有していてよい。例えば、第1辺部3a、第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eのそれぞれは、筐体開口部2bの内部において、真空カバー4の周縁部を係止するように突出する第1の支持部を有していてよい。第1の支持部は上記突出部の一部であってよい。また、真空カバー4は、外側カバーの一例であり、第2辺部3bの上面に当接するとともに、第1辺部3a、第3辺部3c、第4辺部3d、及び第5辺部3eにおける第1の支持部の上面に当接して支持される。真空カバー4は、例えば、金属製である。
【0023】
<アンテナカバー5>
また、プラズマ処理装置1には、アンテナカバー5が筐体開口部2bの内部にてフランジ3に対し取り外し可能に支持されている。具体的には、アンテナカバー5は、
図1及び
図2に示すように、例えば、断面U字状に構成されたアンテナ収容部5aを備える。また、アンテナカバー5は、カバー支持部5bと、カバー開口部5cとを備える。アンテナカバー5は、例えば、アルミナなどの誘電材料を用いて構成されており、誘電性を有する内側カバーを構成している。
【0024】
アンテナ収容部5aは、アンテナ7の形状に対応するように形成されている。アンテナ収容部5aは、アンテナ7が取り付けられた状態において、アンテナ7の外周面の一部を覆うような形状に構成されている。
【0025】
カバー支持部5bは、断面U字状のアンテナ収容部5aの2つの端部から連続的に形成されるとともに、アンテナ収容部5aの端部から外向きに張り出すように形成された鍔部である。つまり、カバー支持部5bは、外向きフランジ形状を有する。
【0026】
ここで、例えば、フランジ3の辺部3hは、筐体開口部2bの内部において、アンテナカバー5の周縁部を係止するように突出する第2の支持部を有していてよい。第2の支持部は、上記突出部の一部であり、上記第1の支持部よりも筐体開口部2bの内部側に突出している(突出長が大きい)。アンテナカバー5が筐体開口部2bの内部に支持された状態において、カバー支持部5bは、フランジ3の辺部3h(の上記第2の支持部)によって支持される。
【0027】
カバー開口部5cは、アンテナ収容部5aによって囲まれて形成された開口である。カバー開口部5cは、真空カバー4側に開口するように設けられている。
【0028】
また、筐体2には、少なくとも真空カバー4及びアンテナカバー5によって囲まれたアンテナ収容空間AKが形成されている。このアンテナ収容空間AKは、包囲空間の一例であり、誘導結合性のプラズマを発生させるためのアンテナ7が収容されている。但し、このアンテナ収容空間AKには、その空間の大きさがアンテナ7によるプラズマを維持することができない大きさに設定されているため、プラズマ非生成領域として機能する。
【0029】
<アンテナ7>
図1に示すように、アンテナ7は、長尺の直線状部と、当該直線状部の両端において上方に屈曲する屈曲部とを有する。アンテナ7は、例えば、円筒状に構成されるとともに、銅などの金属材料を用いて構成されている。また、アンテナ7の一方の端部及び他方の端部は、それぞれアンテナ絶縁部41a及び41bを介して真空カバー4に電気的に絶縁された状態で設けられており、筐体2の外部に気密に引き出されている。
【0030】
アンテナ7の一方の端部は、高周波電源8から供給される高周波電力を受け取る。アンテナ7の他方の端部は、電気的に接地されている。以下、アンテナ7の一方の端部及び他方の端部をそれぞれ給電側端部7a及び接地側端部7bと称する。アンテナ7の給電側端部7aには整合回路9が接続されている。アンテナ7の接地側端部7bには可変コンデンサVCが接続されている。可変コンデンサVCは、インピーダンスが可変であるインピーダンス調整部の一例であり、これに限定されるものではない。
【0031】
また、アンテナ7には、チラー10が接続されており、当該チラー10によって循環された冷却媒体、例えば、冷却水によってアンテナ7は所定温度に冷却されるようになっている。具体的には、チラー10は、図示しないポンプ等の駆動部を含み、冷却水を循環させるためのチラー本体10aと、チラー本体10aに気密に連結された配管10bとを備えている。また、配管10bは、アンテナ7の内部空間にも配置されており、アンテナ7の当該内部空間を冷却水の循環路として利用するよう構成されている。すなわち、アンテナ7には、
図1に矢印R1及びR2にて示すように、アンテナ7の内部空間に冷却水を流すことにより、当該アンテナ7の冷却を行うようになっている。
【0032】
<高周波電源8>
高周波電源8は、例えば、13.56MHzの高周波電力を整合回路9を介して給電側端部7aに供給する。ここで、高周波電源8は、高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、プラズマを間歇的に発生させる。詳細には、高周波電源8は、プラズマの点灯に対応する、高周波電流の大きさが第1電流値以上である第1期間TA(オンの期間)と、プラズマの消灯に対応する、高周波電流の大きさが第1電流値未満である第2期間TB(オフの期間)とを交互に繰り返す高周波電流をアンテナ7に供給する。高周波電源8は、当該高周波電流をアンテナ7に供給することにより、第1期間TAにおいてプラズマ生成領域HAにプラズマを発生させ、第2期間TBにおいてプラズマ生成領域HAにプラズマを発生させない。
【0033】
図3は、高周波電源8がアンテナ7に供給する高周波電流の波形の一例を示すグラフである。なお、
図3は、以下の説明と併せて参照したときに分かり易いように示したものであり、波長および振幅等の縮尺は正確ではない。例えば、高周波電源8をオンして高周波電流をアンテナ7に供給し、高周波電源8をオフして高周波電流を停止することにより、高周波電源8は、
図3に示すような第1電流値以上の電流値と零電流値とを交互に繰り返す高周波電流を生成してもよい。また、高周波電流を所定の信号波に基づき振幅変調することにより、高周波電流を生成してもよい。以下、高周波電流における第1期間TAの割合を高周波電流のデューティ比と称する。
【0034】
<検知部D>
プラズマ処理装置1は、観測窓11を介して基板Wの温度を検知する検知部Dをさらに備える。検知部Dは、例えば基板Wから放射される電磁波のスペクトルデータに基づき基板Wの温度を検知可能な放射温度計等である。観測窓11は、例えばフッ化バリウム、フッ化カルシウムまたはゲルマニウムなどの基板Wから放射される電磁波に対する透過率が高い材質を含む。
【0035】
検知部Dは、プラズマの消灯に同期して基板Wの温度を検知する。言い換えると、検知部Dは、高周波電流の大きさが第1電流値未満である第2期間TBにおいて、基板Wの温度を検知する。これにより、プラズマの消灯時において基板Wの表面でのプラズマ処理を進行させながら、基板Wの温度を検知できる。したがって、プラズマ処理を終えてから基板Wの温度を測定する必要がないため、プラズマ処理全体に要する時間を短縮でき、生産性を向上できる。また、仮にプラズマの点灯時において基板Wの温度を検知する場合、検知部Dは、基板Wから放射される電磁波に加えてプラズマから赤外線を検知してしまう可能性がある。プラズマの消灯時において基板Wの温度を検知することにより、プラズマ処理装置1は、このような可能性を排除できる。したがって、プラズマ処理装置1は、基板Wの温度を適切に検知できる。また、プラズマ処理中に基板Wの温度が異常値を示した場合、当該プラズマ処理の停止等の処置を速やかに行える。
【0036】
検知部Dは、基板Wの表面に対向する位置に設けられるとよい。これにより、検知部Dは、基板Wの表面における所定の位置の上方に配置されることで、当該所定の位置の温度を適切に検知できる。
【0037】
本実施形態では、検知部Dは、フランジ3の第4辺部3dに一体的に設けられる。検知部Dは、第4辺部3dの、左右方向における中央部に配置される。これにより、検知部Dは、基板Wの表面の中央部の温度を適切に検知できる。
【0038】
また、プラズマ処理装置1は、処理室の内部を照明する照明部Lをさらに備えてもよい。照明部Lは、例えば、ランプやLEDなどの発光部材を備えており、当該発光部材から所定の照明光を発することにより、処理室の内部を照明する。本実施形態では、照明部Lは、検知部Dとともに、フランジ3の第4辺部3dに一体的に設けられている。これにより、基板Wの表面における所定の位置を目視で確認しながら、検知部Dの位置調整ができる。プラズマ処理装置1は、処理室の内部を撮像する撮像部をさらに備え、当該撮像部により、基板Wの表面における所定の位置を確認してもよい。
【0039】
<監視装置20>
図4は、監視装置20の要部構成を示すブロック図である。
図4に示すように、監視装置20は、取得部21、記憶部22、制御部23、および出力部24を備える。
【0040】
取得部21は、検知部Dから基板Wの温度を取得する。取得部21は、基板Wの温度を記憶部22に格納する。取得部21は、例えば、有線形式または無線形式のネットワークを介して検知部Dと通信する通信インターフェースである。記憶部22は、監視装置20が使用する各種データを記憶する。出力部24は、監視装置20にて扱う各種情報(例えば基板Wの温度)を外部に出力する。
【0041】
制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じてプラズマ処理装置1の各部の制御を行う機能ブロックである。具体的には、制御部23は、プラズマ生成領域HAにおける基板Wのプラズマ処理について、所定の制御処理を実行する。制御部23は、電源制御部231、ステージ制御部232、および検知制御部233を備える。
【0042】
電源制御部231は、高周波電源8がアンテナ7に供給する高周波電流の波形を制御する。具体的には、電源制御部231は、ユーザからのプラズマ処理動作の開始指示を受領すると、高周波電源8を制御して、アンテナ7への高周波電流の大きさを周期的に増減させる。そして、電源制御部231は、記憶部22から基板Wの温度に係る温度データ(例えば、現在の基板Wの温度または基板Wの温度の時系列データ)を取得し、当該温度データに基づき高周波電流の波形を更新する。これにより、電源制御部231は、基板Wの温度を調整する。電源制御部231は、高周波電流における第1期間TAの割合(デューティ比)を制御することにより、基板Wの温度を調整することが好ましい。デューティ比を制御することにより、可変コンデンサVCのインピーダンスを変えることなく基板Wの温度を調整できる。電源制御部231は、高周波電流の強度を制御することにより、基板Wの温度を調整してもよい。
【0043】
ステージ制御部232は、ステージ6に内蔵される、基板Wを加熱するためのヒータの温度を制御する。具体的には、ステージ制御部232は、記憶部22から基板Wの温度に係る温度データを取得し、当該温度データに基づきステージ6のヒータの温度を調整する。
【0044】
検知制御部233は、電源制御部231が決定した高周波電流の波形に基づき、検知部Dの検知タイミングを制御する。具体的には、検知制御部233は、検知部Dがプラズマの消灯に同期して基板Wの温度を検知するように、検知部Dの検知タイミングを決定する。言い換えると、検知制御部233は、検知部Dが第2期間TBにおいて基板Wの温度を検知するように、検知部Dの検知タイミングを決定する。
【0045】
なお、
図4に示した監視装置20の構成要素のうち、制御部23は必須の要素ではない。監視装置20は、少なくとも基板Wの温度を監視する(例えば、プラズマ処理中に基板Wの温度が異常値を示した場合、当該プラズマ処理の停止等の処置を行う)機能を有していればよい。この場合、例えば、監視装置20が取得した基板Wの温度に基づき、ユーザが高周波電流の波形を決定してもよいし、ステージ6のヒータの温度を調整してもよい。
【0046】
また、本実施形態では、プラズマ処理装置1の一例としての誘導結合プラズマ処理装置に、基板Wの温度を監視するための検知部Dを適用した場合について説明した。ここで、誘導結合プラズマ処理装置は、プラズマ発生部である複数のアンテナ7が発生させる誘導結合プラズマを用いて基板Wに処理を施す装置である。しかしながら、プラズマ処理装置1としてはこれに限定されず、プラズマを用いて基板Wに処理を施す装置(例えば、容量結合プラズマ処理装置)であればよい。
【0047】
<プラズマ処理装置1の動作例>
以下、
図5を参照して、本実施形態1のプラズマ処理装置1の動作例の一例について具体的に説明する。
図5は、基板Wの温度の制御方法の一例を説明する図である。
図5では、縦軸が左右の2軸に応じたものであり、実線5Aは左の縦軸、実線5Bは右の縦軸に対応している。
【0048】
本実施形態1のプラズマ処理装置1では、ユーザからのプラズマ処理動作の開始指示を受領すると、電源制御部231が高周波電源8を制御して、アンテナ7への高周波電流の大きさを周期的に増減させる。具体的には、高周波電源8は、プラズマの点灯に対応する、高周波電流の大きさが第1電流値以上である第1期間TAと、プラズマの消灯に対応する、高周波電流の大きさが第1電流値未満である第2期間TBとを交互に繰り返す高周波電流をアンテナ7へ供給する。第2期間TBにおける高周波電流の大きさは0であってもよい。これにより、高周波電源8は、プラズマ生成領域HAにプラズマを間歇的に発生させる(プラズマ発生ステップ)。すなわち、高周波電源8は、第1期間TAにおいてプラズマを発生させ、第2期間TBにおいてプラズマを発生させない。
【0049】
また、検知制御部233が検知部Dを制御して、プラズマの消灯に同期して基板Wの温度を検知させる。言い換えると、検知部Dは、第2期間TBにおいて、基板Wの温度を検知する(検知ステップ)。これにより、基板Wの温度に係る温度データが記憶部22に記憶される。
【0050】
次に、温度データに基づき、電源制御部231がプラズマ発生ステップにて決定した高周波電流の波形を更新する。例えば、電源制御部231は、
図5に示すように、検知部Dが検知した基板Wの温度が第1所定温度以上となったとき、各アンテナ7に供給する高周波電流のデューティ比を低減させる。これにより、基板Wの温度の上昇が抑制される。
【0051】
上記の構成によれば、監視装置20は、プラズマ処理中の基板Wの温度に基づき、高周波電流の波形を制御することで、プラズマ処理中の基板Wの温度を制御できる。したがって、製品の品質安定化および歩留まり向上を実現できる。
【0052】
なお、温度データに基づき、ステージ制御部232がステージ6のヒータの温度を調整してもよい。例えば、ステージ制御部232は、基板Wの温度が第1所定温度以上となったとき、ヒータの温度を下げる。これにより、基板Wの温度の上昇が抑制される。
【0053】
<実施例>
上述のプラズマ処理装置1において、
図3に示した高周波電流をアンテナ7に供給したときの成膜速度および基板Wの温度を測定した。
図6は、このような高周波電流のデューティ比に対する成膜速度および基板Wの温度を示す図である。ここで、ステージ温度は、150℃(
図6に実線6A及び実線6Dにて図示)または240℃(
図6に点線6B及び点線6Cにて図示)とし、高周波電流のデューティ比は、0.5、0.7、0.9、または1とした。また、
図6では、縦軸が左右の2軸に応じたものであり、点線6Cと実線6Dは左の縦軸、実線6Aと点線6Bは右の縦軸に対応している。さらに、左の縦軸の成膜速度は、エリプソメーターで測定した膜厚と成膜時間とを基に求めた。
【0054】
図6に実線6Aと点線6Bに示すように、いずれのステージ温度の場合も、基板Wの温度は、デューティ比の減少に伴いリニアに減少した。これは、デューティ比に関わらず、基板Wの温度がオンの期間の長さに比例することを表す。
【0055】
一方、
図6に点線6Cと実線6Dに示すように、いずれのステージ温度の場合も、成膜速度は、デューティ比の減少に伴いリニアに減少した場合(
図6に点線6E及び実線6Fにて図示)の値よりも大きい値をとった。これは、デューティ比を下げることにより、オンの期間の長さあたりの成膜速度は上昇することを表す。この理由としては、プラズマ消灯中においても残留したラジカルがプラズマ処理に寄与するためである。
【0056】
結果として、プラズマ処理中に高周波電流のデューティ比を下げることにより、プラズマ処理に要するオンの期間の長さを短縮でき、基板Wの温度を低減できることが確認された。
【0057】
換言すれば、デューティ比と成膜速度は単純な比例関係になく、オンの期間を短くする割に成膜速度が高い。そのため、デューティ比の制御によって、基板Wの表面の温度上昇(オンの期間に比例する事象)を抑えつつ、高い成膜速度を実現することができることが確認された。
【0058】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0059】
図7は、実施形態2に係るプラズマ処理装置1Aの正面断面図である。
図8は、実施形態2に係るプラズマ処理装置1Aの側面断面図である。プラズマ処理装置1Aは、複数の検知部Dを備える点で、プラズマ処理装置1と相違する。以下、複数のアンテナ7をそれぞれ、前方から後方に向かって順に、第1アンテナ71、第2アンテナ72、第3アンテナ73、および第4アンテナ74と称する。また、プラズマ処理装置1Aは、少なくとも2つの高周波電源8を備える。例えば、少なくとも2つの高周波電源8は、複数のアンテナ7ごとに対応して設けられる4つの高周波電源であってもよい。例えば、少なくとも2つの高周波電源8は、第1アンテナ71および第2アンテナ72に高周波電流を供給する高周波電源と、第3アンテナ73および第4アンテナ74に高周波電流を供給する高周波電源とからなる2つの高周波電源であってもよい。
【0060】
図8に示す一例では、複数の検知部Dは、フランジ3の第3辺部3c、第4辺部3d、および第5辺部3eにそれぞれ設けられた第1検知部D1、第2検知部D2、および第3検知部D3を含む。第1検知部D1は、第1アンテナ71と第2アンテナ72との間に配置される。第2検知部D2は、第2アンテナ72と第3アンテナ73との間に配置される。第3検知部D3は、第3アンテナ73と第4アンテナ74との間に配置される。また、
図7に示すように、第3辺部3c、第4辺部3d、および第5辺部3eにそれぞれ、第1検知部D1、第2検知部D2、および第3検知部D3以外の2つの検知部が左右方向に沿って設けられていてもよい。
【0061】
第1検知部D1は、基板Wの表面における第1検知部D1の下方の第1位置の温度を検知する。第2検知部D2は、基板Wの表面における第2検知部D2の下方の第2位置の温度を検知する。第3検知部D3は、基板Wの表面における第3検知部D3の下方の第3位置の温度を検知する。
【0062】
取得部21は、複数の検知部Dからそれぞれ、基板Wの表面における複数の検知部Dに対応する位置での温度を取得する。取得部21は、基板Wにおける複数の検知部Dに対応する位置での温度を、基板Wの温度分布データとして記憶部22に格納する。
【0063】
電源制御部231は、記憶部22から基板Wの温度分布データを取得し、当該温度分布データに基づき、少なくとも2つの高周波電源8がそれぞれ複数のアンテナ7に供給する高周波電流の波形を個別に制御する。電源制御部231は、第1位置における温度と第2位置における温度との差を低減するように、少なくとも2つの高周波電源8がそれぞれ複数のアンテナ7に供給する高周波電流の波形を制御するとよい。例えば、第1位置における温度が第2位置における温度より高い場合、電源制御部231は、第1位置における温度を下げるように、上面視において第1位置を挟んで位置する第1アンテナ71と第2アンテナ72とに供給する高周波電流のデューティ比を下げる。これにより、第1位置における温度を下げて、第1位置における温度と第2位置における温度との差を低減する。
【0064】
上記の構成によれば、基板Wの温度分布を均一にできる。したがって、製品の品質安定化および歩留まり向上を実現できる。
【0065】
(まとめ)
本発明の態様1に係るプラズマ処理装置は、プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置であって、真空容器と、前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、前記真空容器に設けられた観測窓と、前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、前記高周波電源は、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させ、前記検知部は、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する。
【0066】
本発明の態様2に係るプラズマ処理装置は、上記態様1において、前記検知部が検知した前記基板の温度に基づき、前記高周波電流の波形を制御する制御部をさらに備える。
【0067】
本発明の態様3に係るプラズマ処理装置は、上記態様1において、複数の前記プラズマ発生部と、前記複数のプラズマ発生部に高周波電流を供給する少なくとも2つの前記高周波電源と、複数の前記検知部と、を備え、前記複数の検知部がそれぞれ検知した前記基板の温度に基づき、前記少なくとも2つの高周波電源がそれぞれ前記複数のプラズマ発生部に供給する前記高周波電流の波形を個別に制御する制御部をさらに備える。
【0068】
本発明の態様4に係るプラズマ処理装置では、上記態様3において、前記複数の検知部は、前記基板の第1位置における温度を検知する第1検知部と、前記基板の第2位置における温度を検知する第2検知部とを含み、前記制御部は、前記第1位置における温度と前記第2位置における温度との差を低減するように、前記少なくとも2つの高周波電源がそれぞれ前記複数のプラズマ発生部に供給する前記高周波電流の波形を制御する。
【0069】
本発明の態様5に係るプラズマ処理装置では、上記態様2から4において、前記制御部は、前記プラズマの点灯に対応する、前記高周波電流の大きさが第1電流値以上である期間の割合を制御する。
【0070】
本発明の態様6に係るプラズマ処理装置では、上記態様1から5において、前記検知部は、前記基板の表面に対向する位置に設けられる。
【0071】
本発明の態様7に係るプラズマ処理装置は、上記態様1から6において、前記真空容器内を照明する照明部をさらに備える。
【0072】
本発明の態様8に係るプラズマ処理装置の制御方法は、プラズマを用いて基板に処理を施すプラズマ処理装置の制御方法であって、前記プラズマ処理装置は、真空容器と、前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部に高周波電流を供給する高周波電源と、前記真空容器に設けられた観測窓と、前記観測窓を介して前記基板の温度を検知する検知部と、を備え、前記高周波電源により、前記高周波電流の大きさを周期的に増減させることにより、前記プラズマを間歇的に発生させるプラズマ発生ステップと、前記検知部により、前記プラズマの消灯に同期して前記基板の温度を検知する検知ステップと、を含む。
【0073】
〔ソフトウェアによる実現例〕
監視装置20(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部23に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0074】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0075】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0076】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0077】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0078】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1、1A プラズマ処理装置
7 アンテナ(プラズマ発生部)
8 高周波電源
11 観測窓
20 監視装置
23 制御部
D 検知部
D1 第1検知部
D2 第2検知部
L 照明部