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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160490
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】商品管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20241107BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075540
(22)【出願日】2023-05-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】505391160
【氏名又は名称】株式会社トライアルカンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧草 雄士
(72)【発明者】
【氏名】チュー ジアウェイ
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049BB63
(57)【要約】
【課題】適正な在庫管理を可能とする商品管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】商品管理システムは、新商品の識別情報と、新商品に対応する旧商品の旧識別情報と、が入力される情報入力部を含む登録画面を生成する制御装置と、登録画面を表示する表示装置と、登録画面に入力された新商品の識別情報と旧商品の旧識別情報とが紐づけられて登録された商品情報データベースを記憶する記憶装置と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新商品の識別情報と、前記新商品に対応する旧商品の旧識別情報と、が入力される情報入力部を含む登録画面を生成する制御装置と、
前記登録画面を表示する表示装置と、
前記登録画面に入力された前記新商品の前記識別情報と前記旧商品の前記旧識別情報とが紐づけられて登録された商品情報データベースを記憶する記憶装置と、を備える商品管理システム。
【請求項2】
前記商品情報データベースは、前記新商品の発売日と、前記旧商品の終売日とを含む請求項1に記載の商品管理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記旧商品の前記終売日が過ぎた場合、前記商品情報データベースにおける前記旧商品の状態を無効とする請求項2に記載の商品管理システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記商品情報データベースに含まれる情報を検索するための検索画面と、
前記検索画面に入力された検索条件に基づく検索結果と、を生成し、
前記表示装置は、前記検索結果において、前記新商品と前記旧商品とを異なる色で表示する請求項1~3の何れか一項に記載の商品管理システム。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記検索条件として前記旧商品の前記旧識別情報が入力された場合、前記旧商品の前記旧識別情報に対応する商品情報と、前記旧識別情報に紐づけられた前記新商品の前記識別情報に対応する商品情報とを前記検索結果として生成し、前記表示装置に表示する請求項4に記載の商品管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の情報を管理する商品管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品の過剰在庫による在庫維持費の増加もしくは商品の廃棄、又は在庫不足による欠品を避けるため、在庫管理を適切に行うことが望まれている。適切に在庫管理を行うため、例えば、特許文献1には、需要予測に基づいて算出した未来の在庫状況と、未来の在庫状況における欠品等の診断結果とを可視化して発注支援を行う装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-174452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、同じ種類の商品がリニューアルされた新商品が発売される場合、リニューアル前の旧商品については、新商品の発売日までに在庫を減らすことが望ましい。しかしながら、卸売業及び小売業においては、新商品と旧商品との関係、及びメーカーにおける新商品の発売日及び旧商品の終売日などの情報を事前に把握することが困難であった。そのため、特許文献1のシステムのように需要予測に基づく在庫管理を行う場合には、商品のリニューアルによる在庫への影響が考慮されず、旧商品の在庫が過剰になるなど、適切な在庫管理を行えないことがある。
【0005】
本発明は、適切な在庫管理を可能とする商品管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る商品管理システムは、新商品の識別情報と、新商品に対応する旧商品の旧識別情報と、が入力される情報入力部を含む登録画面を生成する制御装置と、登録画面を表示する表示装置と、登録画面に入力された新商品の識別情報と旧商品の旧識別情報とが紐づけられて登録された商品情報データベースを記憶する記憶装置と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の商品管理システムによれば、新商品の識別情報と旧商品の旧識別情報とが紐づけられて登録されることで、新商品と旧商品との存在を把握することができる。これにより、新商品の存在を踏まえて旧商品の在庫を減らすなどの対応をとることができ、適切な在庫管理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る商品管理システムの概略構成図である。
図2】実施の形態1に係る商品管理システムにおける商品情報DBの一例である。
図3】実施の形態1に係る商品管理システムにおける登録画面の一例である。
図4】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索画面の一例である。
図5】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の一例を示す図である。
図6】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図7】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図8】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図9】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図10】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図11】実施の形態1に係る商品管理システムにおける検索結果の別の例を示す図である。
図12】実施の形態1に係る商品管理システムにおける商品情報の更新を説明する図である。
図13】実施の形態1に係る商品管理システムにおける商品情報の更新を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ及び配置等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る商品管理システム100の概略構成図である。本実施の形態の商品管理システム100は、商品の情報を管理するシステムであり、商品のメーカー、卸売業者及び小売業者において、在庫管理を行う場合などに用いられるシステムである。商品管理システム100は、APサーバ1と、DBサーバ2と、情報端末3とからなる。APサーバ1及びDBサーバ2は、商品を販売する小売業者において管理される。APサーバ1と、DBサーバ2と、情報端末3とは、インターネットなどのネットワーク200を介して通信可能に接続される。図1では、1つの情報端末3のみが表示されているが、商品管理システム100は、複数の情報端末3を備えてもよい。
【0011】
APサーバ1は、商品管理システム100における商品管理処理に関するWebページ(GUI)を情報端末3に提供するとともに、情報端末3から受信したデータを処理するサーバコンピュータである。APサーバ1は、制御装置11と、記憶装置12とを有する。制御装置11は、CPUなどのプロセッサであり、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することで、DBサーバ2と連携して商品管理処理を実行する。具体的には、制御装置11は、DBサーバ2に記憶された商品情報データベース(以下、「DB」とする)5における商品情報の登録、更新、削除、及び検索を行うための画面を生成し、情報端末3に送信する。また、制御装置11は、情報端末3から受信した入力情報に基づき、商品情報DB5における商品情報の登録、更新、削除、及び検索を行うようDBサーバ2に指示を送信する。
【0012】
記憶装置12は、例えば、RAM、ROM又はフラッシュメモリなどの揮発性又は不揮発性のメモリである。記憶装置12は、APサーバ1で実行されるプログラム及びプログラムで用いられる各種パラメータ、並びに情報端末3に表示されるWebページの画面データなどを記憶する。
【0013】
DBサーバ2は、商品管理システム100における商品管理処理に用いられるデータベースを提供するサーバコンピュータである。DBサーバ2は、制御装置21と、記憶装置22とを有する。制御装置21は、CPUなどのプロセッサであり、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで、APサーバ1と連携して商品管理処理を実行する。具体的には、制御装置21は、APサーバ1からの指示に基づき、記憶装置22に記憶された商品情報DB5における商品情報の登録、更新、削除、及び検索を行う。
【0014】
記憶装置22は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、又はSSDなどの揮発性又は不揮発性のメモリである。記憶装置22は、DBサーバ2で実行されるプログラム及びプログラムで用いられる各種パラメータ、商品情報DB5、並びに商品マスタ6を記憶する。商品情報DB5は、商品管理システム100で管理される複数の商品情報を含むものである。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る商品管理システム100における商品情報DB5の一例である。図2に示すように、商品情報DB5は、商品の「単品JAN」、「ケースJAN」、「商品名称」、「規格」、「入数」、「メーカー」、「採用エリア」、「メーカー発売日」、「メーカー終売日」、「マスタ反映」、「更新日」、及び「状態」を含む。「単品JAN」は、商品の識別情報である。「ケースJAN」は、商品が収められたケースの識別情報である。「規格」は、例えば商品の容量である。「入数」は、1ケースにおける商品の数である。「マスタ反映」は、商品情報が商品マスタ6に反映されているか否かを示す情報である。商品情報DB5に含まれる商品情報が商品マスタ6に反映されている場合は「反映済」となり、反映されていない場合は「未反映」となる。「状態」は、商品の取り扱いが可能か否かの状態であり、「有効」は現在取り扱いが可能な商品であり、「無効」は現在取り扱いできない商品(すなわち旧商品)である。DBサーバ2の制御装置21は、商品の終売日が過ぎた場合、当該商品の「状態」を自動的に「無効」にする。
【0016】
商品マスタ6は、DBサーバ2を管理する小売業者が扱っている商品の情報をまとめたものである。商品マスタ6に登録された情報は、小売業者の店舗におけるPOSシステムで用いられる。商品マスタ6に含まれる商品情報は、商品情報DB5に含まれる商品情報と異なっている。具体的には、商品情報DB5は、DBサーバ2を管理する小売業者が扱っていない商品の商品情報も含んでいる。また、商品マスタ6は、商品情報DB5には含まれていない項目も含んでいる。例えば、商品マスタ6は、商品の原価、商品のサイズ、商品の特性、又は商品の調達に関する情報など、メーカー又は卸売業者とは共有しない情報を追加で含んでいる。商品マスタ6への商品情報DB5の情報の反映は、小売業者の担当者によって行われる。そして、制御装置21は、商品情報DB5の情報が商品マスタ6に反映された場合、商品情報DB5の対応する商品の「マスタ反映」の項目を「反映済み」とする。
【0017】
図1に戻って、情報端末3は、商品のメーカーの担当者、商品の卸売業者、及び小売業者等が使用するコンピュータ、スマートフォン又はタブレットなどである。情報端末3は、制御装置31と、表示装置32と、操作装置33と、記憶装置34とを備えている。制御装置31は、CPUなどのプロセッサであり、記憶装置34に記憶されたプログラムを実行することで、種々の機能を実現する。具体的には、制御装置31は、Webブラウザ機能を有し、APサーバ1から提供される商品管理処理のためのWebページ画面を表示装置32に表示させる。また、制御装置31は、表示装置32に表示された画面に入力された入力情報を、APサーバ1に送信する。
【0018】
表示装置32は、例えば液晶ディスプレイであり、商品管理処理を実行するための各種画面を表示する。操作装置33は、例えばキーボード及びマウスであり、利用者が表示装置32に表示された画面への入力を行う際に操作される。記憶装置34は、例えば、RAM、ROM又はフラッシュメモリなどの揮発性又は不揮発性のメモリである。記憶装置34は、情報端末3で実行されるプログラム及びプログラムで用いられる各種パラメータを記憶する。
【0019】
商品管理システム100では、メーカー、卸売業者、又は小売業者の担当者が情報端末3を操作してWebブラウザ機能を実行し、商品管理処理にログインすることで商品情報DB5における商品情報の登録、更新、検索、及び削除が行われる。具体的には、メーカーの担当者が情報端末3を操作してWebブラウザ機能を実行することで、商品情報DB5における商品情報の登録、更新、及び検索が行われる。また、卸売業者の担当者が情報端末3を操作してWebブラウザ機能を実行することで、商品情報DB5における商品情報の登録、更新、及び検索が行われる。また、小売業者の担当者が情報端末3を操作してWebブラウザ機能を実行することで、商品情報DB5における商品情報の登録、削除及び検索が行われる。なお、扱う商品のカテゴリ(飲料、菓子など)に応じて、メーカー、卸売業者、及び小売業者において実施できる処理が異なってもよい。例えば、飲料については、卸売業者は商品の検索のみを行い、飲料以外の場合は、卸売業者は商品の登録、更新及び検索を行うことができるようにしてもよい。これにより、商品のカテゴリごとの特性に応じて商品情報DB5を管理することができる。また、メーカー、卸売業者、及び小売業者、並びに各担当者の識別は、商品管理処理へログインする際のログイン情報に基づいて行われる。商品情報DB5における商品情報の登録、更新、削除、及び検索について以下に説明する
【0020】
(商品情報の登録)
図3は、実施の形態1に係る商品管理システム100における登録画面51の一例である。図3に示すように、登録画面51は、「単品JAN」、「商品名称」、「メーカー」、「状態」、「バンドル区分」、「規格」、「発売日」、「ケースJAN」、「入数」、「終売日」、「登録者」、「登録日」、「更新者」、「更新日」、「採用エリア」、「備考」、「旧JAN」及び「旧JANバンドル区分」を入力するための情報入力部511を有している。登録画面51は、さらに、削除ボタン512、クリアボタン513、及び登録ボタン514を有している。
【0021】
登録画面51における「旧JAN」は、登録される新商品の旧商品の識別情報(旧識別情報)である。「旧JANバンドル区分」は、旧商品のバンドル区分である。なお、本明細書においては、全く新しい商品、及び商品の種類としては同じであるものの、リニューアルによって容量、成分又は名称などが若干変更された商品を「新商品」とし、リニューアル前の商品を「旧商品」とする。
【0022】
登録画面51は、APサーバ1の制御装置11によって生成され、記憶装置12に記憶される。メーカーの担当者は、新商品の発売が決定されると、情報端末3の操作装置33を用いてWebブラウザ機能を実行し、商品情報の登録を指示する。情報端末3から商品情報の登録が指示されると、APサーバ1は登録画面51のデータを情報端末3に送信する。情報端末3は、APサーバ1から登録画面51のデータを受信すると、表示装置32に登録画面51を表示する。
【0023】
担当者は、操作装置33を操作して、登録画面51の情報入力部511に新商品の情報を入力する。このとき、新商品に対応する旧商品がある場合は、旧商品の単品JANを旧JANとして入力し、旧商品のバンドル区分を旧商品のバンドル区分として入力する。また、採用エリアとして、全国、又は個別のエリア(九州、西九州、南九州、など)が選択され入力される。担当者は、新商品の情報の入力が完了すると、登録ボタン514を押す。情報端末3の制御装置31は、登録ボタン514が押されると、登録画面51に入力された情報をAPサーバ1に送信する。
【0024】
APサーバ1の制御装置11は、情報端末3から受信した新商品の情報を、DBサーバ2に送信する。DBサーバ2の制御装置21は、APサーバ1から受信した新商品の情報を記憶装置22の商品情報DB5に追加する。このとき、新商品の情報に「旧JAN」が含まれる場合、制御装置21は、新商品の情報を旧商品の情報と紐づけて商品情報DB5に登録する。具体的には、制御装置21は、商品情報DB5における新商品の情報のレコードに旧JANを登録することで、新商品の情報と旧商品の情報とを紐づけて記憶する。
【0025】
また、制御装置21は、受信した「旧JANバンドル区分」が、「旧JAN」に対応する「単品JAN」の登録済みの「バンドル区分」と一致しない場合、新商品の情報を記憶装置22の商品情報DB5に追加せずに、APサーバ1に対して、受信した情報がエラーであることを通知するためのエラー通知を送信する。APサーバ1の制御装置11は、DBサーバ2からエラー通知を受信すると、情報端末3に対して入力された情報がエラーであることを警告するメッセージを送信する。情報端末3の制御装置31は、APサーバ1から受信した警告メッセージを表示装置32に表示させる。このように、バンドル区分の一致を登録の条件として用いることで、誤った旧JANが登録されることを抑制することができる。
【0026】
(商品情報の検索)
図4は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索画面52の一例である。図4に示すように、検索画面52は、「単品JAN」、「ケースJAN」、「商品名称」、「メーカー」、「状態」、「発売日」、及び「終売日」の検索条件を入力するための条件入力部521と、検索ボタン522と、出力ボタン523と、結果表示部524と、を有している。
【0027】
検索画面52は、APサーバ1の制御装置11によって生成され、記憶装置12に記憶される。メーカー、卸売業者、又は小売業者の担当者は、情報端末3の操作装置33を用いてWebブラウザ機能を実行し、商品情報の検索を指示する。情報端末3から商品情報の検索が指示されると、APサーバ1は検索画面52のデータを情報端末3に送信する。情報端末3は、APサーバ1から検索画面52のデータを受信すると、表示装置32に検索画面52を表示する。
【0028】
担当者は、操作装置33を操作して、検索画面52の条件入力部521に検索したい条件を入力し、検索ボタン522を押す。情報端末3の制御装置31は、検索ボタン522が押されると、検索画面52に入力された検索条件をAPサーバ1に送信する。APサーバ1の制御装置11は、情報端末3から受信した検索条件をDBサーバ2に送信する。DBサーバ2の制御装置21は、受信した検索条件を用いて記憶装置22の商品情報DB5を検索し、検索結果を生成する。なお、制御装置21は、検索画面52の条件入力部521に入力される検索条件が、英文字、平仮名、全角カナ又は半角カナの何れの場合でも、商品情報DB5を検索することができる。そして、制御装置21は、生成した検索結果をAPサーバ1に送信する。APサーバ1は、DBサーバ2から受信した検索結果を情報端末3に送信する。情報端末3の制御装置31は、APサーバ1から受信した検索結果を受信すると、検索画面52の結果表示部524に検索結果を表示する。そして、担当者が、操作装置33を操作して、検索画面52の出力ボタン523を押すと、検索結果がExcelなどのファイルに出力される。検索結果をExcelに出力できるようにしておくことで、出力後のデータに対してフィルタリング又はさらに詳細な検索等を行うことが可能となる。
【0029】
図5は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の一例を示す図である。検索画面52において、条件入力部521に何も入力されない状態で、検索ボタン522が押された場合、図5に示すように、検索結果として、商品情報DB5に含まれる商品情報が全て結果表示部524に表示される。このとき、APサーバ1の制御装置11は、同じ種類の商品がまとめて表示されるよう、DBサーバ2から受信した検索結果をソートして情報端末3に送信する。また、制御装置11は、同じ種類の商品のうち、状態が「有効」である商品と「無効」である商品とが異なる色となるよう検索結果を生成する。これにより、担当者が一目で旧商品と新商品とを識別することができる。
【0030】
図6は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図6では、検索条件として単品JANが入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52の単品JANの条件入力部521に検索したい商品の単品JANを入力し、検索ボタン522を押すことで、入力された単品JANに対応する商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。なお、担当者が検索画面52に入力した単品JANが旧JANである場合、すなわち入力した単品JANに紐づけられた新JANがある場合、入力された旧JANに対応する商品情報とともに、旧JANに紐づけられた新商品の単品JANに対応する商品情報が検索結果として結果表示部524に表示されてもよい。又は、担当者が検索画面52に入力した単品JANに旧JANが紐づけられている場合、該単品JANに紐づけられた旧JANに対応する商品情報が、該単品JANの商品情報とともに検索結果として結果表示部524に表示されてもよい。これにより、新旧の商品情報を容易に確認することができる。
【0031】
図7は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図7では、検索条件としてケースJANが入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52のケースJANの条件入力部521に検索したい商品のケースJANを入力し、検索ボタン522を押すことで、入力されたケースJANに対応する商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。
【0032】
図8は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図8では、検索条件としてメーカーが入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52のメーカーの条件入力部521に検索したいメーカーを入力し、検索ボタン522を押すことで、入力されたメーカーの商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。
【0033】
図9は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図9では、検索条件として状態が入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52の状態の条件入力部521に検索したい状態(有効又は無効)を入力し、検索ボタン522を押すことで、入力された状態の商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。
【0034】
図10は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図10では、検索条件として発売日が入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52の発売日の条件入力部521に検索したい発売日を入力し、検索ボタン522を押すことで、入力された発売日の商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。発売日の条件入力部521は、始日と終日の入力欄があり、始日のみを入力すると、始日以降の発売日の商品が検索結果として表示され、終日のみを入力すると、終日以前の発売日の商品が検索結果として表示される。また、始日と終日の両方を入力すると、始日から終日までの間の発売日の商品が検索結果として表示される。図10は、発売日の始日のみが入力された場合を示している。
【0035】
図11は、実施の形態1に係る商品管理システム100における検索結果の別の例を示す図である。図11では、検索条件として終売日が入力された場合の検索結果の一例を示している。担当者が検索画面52の終売日の条件入力部521に検索したい終売日を入力し、検索ボタン522を押すことで、入力された終売日の商品情報が検索結果として結果表示部524に表示される。終売日の条件入力部521は、始日と終日の入力欄があり、始日のみを入力すると、始日以降の終売日の商品が検索結果として表示され、終日のみを入力すると、終日以前の終売日の商品が検索結果として表示される。また、始日と終日の両方を入力すると、始日から終日までの間の終売日の商品が検索結果として表示される。図11は、終売日の始日のみが入力された場合を示している。
【0036】
なお、検索画面52の出力ボタン523を押して出力されるデータは、結果表示部524に表示される形式と異なってもよい。例えば、結果表示部524では、採用エリアが全国ではない個別のエリアの場合は「エリア」と表示されているが、出力データでは、個別のエリアの名称と、採用の有無(例えば採用されるエリアへの「〇」表示等)と、を表示してもよい。
【0037】
(商品情報の更新)
図12及び図13は、実施の形態1に係る商品管理システム100における商品情報の更新を説明する図である。メーカーの担当者は、商品情報DB5に登録された商品情報を更新したい場合、まず更新したい商品を検索する。例えば、メーカーがb社の商品の情報を更新したい場合、b社を検索条件として検索を行う。これにより、図12に示すように、検索画面52の結果表示部524に、b社の商品の商品情報が表示される。そして、担当者は、結果表示部524に表示された商品のうち、情報を更新したい商品をマウスでクリックするなどして選択する。図12では、No.15の商品が選択された例を示している。
【0038】
情報端末3の制御装置31は、結果表示部524の何れかの商品が選択されると、選択結果をAPサーバ1に送信する。APサーバ1の制御装置11は、情報端末3から選択結果を受信すると、選択された商品の情報をDBサーバ2に要求する。DBサーバ2の制御装置21は、要求された商品の情報を商品情報DB5から抽出し、APサーバ1に送信する。APサーバ1は、DBサーバ2から受信した商品情報を含む登録画面51を生成し、情報端末3に送信する。情報端末3の制御装置31は、APサーバ1から登録画面51を受信し、表示装置32に表示する。図13は、選択された商品の情報を含む登録画面51の一例である。
【0039】
担当者は、操作装置33を操作して、登録画面51の情報入力部511の情報を更新する。このとき、クリアボタン513が押されると、登録画面51の情報入力部511に表示された情報がクリアされる。担当者は、情報の更新が完了すると、登録ボタン514を押す。情報端末3の制御装置31は、登録ボタン514が押されると、登録画面51に入力された情報をAPサーバ1に送信する。APサーバ1の制御装置11は、情報端末3から受信した情報をDBサーバ2に送信する。DBサーバ2の制御装置21は、APサーバ1から受信した情報に基づき、記憶装置22の商品情報DB5を更新する。
【0040】
(商品情報の削除)
小売業者の担当者は、商品情報DB5に登録された商品情報を削除したい場合、まず削除したい商品を検索する。例えば、メーカーがb社の商品の情報を削除したい場合、更新の場合と同様に、b社を検索条件として検索を行い、結果表示部524に表示された商品のうち、情報を削除したい商品をマウスでクリックするなどして選択する。これにより、図13に示すような、選択された商品の情報を含む登録画面51が表示装置32に表示される。
【0041】
図13の登録画面51が表示された状態で、削除ボタン512が押されると、情報端末3の制御装置31は、当該商品の削除指示をAPサーバ1に送信する。APサーバ1の制御装置11は、情報端末3から削除指示を受信すると、DBサーバ2に削除指示を送信する。DBサーバ2の制御装置21は、APサーバ1から削除指示を受信すると、記憶装置22の商品情報DB5における該当する商品情報を削除する。なお、商品情報DB5における商品情報の削除は、商品情報DB5を管理する小売業者のみが行うことができる。また、小売業者の中でも限られた担当者のみが削除を行えるようにしてもよい。
【0042】
以上のように、本実施の形態の商品管理システム100によれば、新商品の識別情報と、新商品に対応する旧商品の旧識別情報とが紐づけられて登録されることで、同じ種類の商品の新商品と旧商品とが存在することを把握することができる。これにより、今後の需要が減少する可能性の高い旧商品の発注を停止するなどして、旧商品の在庫を減らすことができ、在庫管理を適切に行うことができる。また、商品情報DB5に新商品の発売日及び旧商品の終売日が登録されていることで、当該発売日及び終売日に基づいて発注管理を行うことができる。これにより、新商品の発売日までに旧商品の在庫を減らし、新商品の発売日には新商品を店頭に並べることが可能となる。
【0043】
さらに、本実施の形態の商品管理システム100では、商品情報DB5に含まれる情報を、商品のメーカー、卸売業者、及び小売業者で共有することができるため、商品の流通システム全体で在庫のムダ、ムリ、ムラを削減することができる。
【0044】
また、メーカー、卸売業者、及び小売業者にて新商品及び旧商品の情報を共有し、当該情報を用いて在庫/発注管理及び需要予測を行うことで、欠品及び食品ロスを削減することができる。具体的には、発注の際に状態が「有効」となっている商品か否かを判断することで、終売された旧商品の発注を防ぐことができる。また、商品情報DB5においては、発売日及び終売日が明確になるため、終売日の前に自動的に発注停止になるよう管理することもできる。
【0045】
また、新商品の識別情報と、新商品に対応する旧商品の旧識別情報とが登録されることで、新商品と旧商品とが同じ外観及び同じ名称の場合であっても、これらを識別して個別に管理することができる。これにより、店舗における品揃えを正確に把握することができる。また、同じ種類の商品について旧識別情報を紐づけて登録しておくことで、同じ種類の商品の履歴がわかるため、同じ種類の商品の売り上げを容易に算出することができ、需要予測に用いることが可能となる。具体的には、通常であれば、単品JANごとの売り上げしかわからないが、新JANと旧JANとを紐づけることで、紐づけられたJANをグループ化し、当該グループの売り上げをまとめて算出することができる。
【0046】
さらに、商品マスタ6とは別に商品情報DB5を設けることで、メーカー、卸売業者、及び小売業者にて共有可能な情報のみを共有して管理することができる。また、商品マスタ6に影響を与えることなく、リアルタイムに商品情報DB5の情報を登録及び更新して共有することができる。
【0047】
以上が実施の形態の説明であるが、上記の実施の形態は変形及び組み合わせることが可能である。例えば、APサーバ1、DBサーバ2及び情報端末3の各機能の全て又は一部を他の装置又はサーバが備えてもよい。具体例としては、APサーバ1とDBサーバ2とを1つのサーバで構成してもよい。又は、商品情報DB5と、商品マスタ6とを異なるサーバに記憶してもよい。
【0048】
また、上記実施の形態では、登録画面51と検索画面52とを別の画面として説明したが、登録画面51と検索画面52とを1つの画面で構成してもよい。
【0049】
さらに、商品管理システム100における上記の商品管理処理は、種々の変形を行うことが可能である。例えば、APサーバ1の制御装置11は、商品情報の登録又は更新が行われる際であって、登録画面51に商品名称が入力された場合、同じ名称の商品が商品情報DB5に含まれているか否かを検索し、含まれている場合は、当該商品の単品JANを旧JANの候補として登録画面51に表示してもよい。これにより、担当者が旧JANを一から入力する手間を削減することができる。
【0050】
また、商品管理システム100における検索画面52及び検索条件は、上記実施の形態に記載したものに限定されない。例えば、採用エリア、商品名、登録者、更新者又は紐づけられた新JAN又は旧JANの有無等を検索条件として検索を行ってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 APサーバ、2 DBサーバ、3 情報端末、5 商品情報DB、6 商品マスタ、11 制御装置、12 記憶装置、21 制御装置、22 記憶装置、31 制御装置、32 表示装置、33 操作装置、34 記憶装置、51 登録画面、52 検索画面、100 商品管理システム、200 ネットワーク、511 情報入力部、512 削除ボタン、513 クリアボタン、514 登録ボタン、521 条件入力部、522 検索ボタン、523 出力ボタン、524 結果表示部。
図1
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図13
【手続補正書】
【提出日】2023-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明に係る商品管理システムは、新商品の識別情報と、新商品に対応する旧商品の旧識別情報と、が入力される情報入力部を含む登録画面を生成する制御装置と、登録画面を表示する表示装置と、登録画面に入力された新商品の識別情報と旧商品の旧識別情報とが紐づけられて登録された商品情報データベースを記憶する記憶装置と、を備え、商品情報データベースは、新商品の発売日と、旧商品の終売日とを含むものである
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新商品の識別情報と、前記新商品に対応する旧商品の旧識別情報と、が入力される情報入力部を含む登録画面を生成する制御装置と、
前記登録画面を表示する表示装置と、
前記登録画面に入力された前記新商品の前記識別情報と前記旧商品の前記旧識別情報とが紐づけられて登録された商品情報データベースを記憶する記憶装置と、を備え
前記商品情報データベースは、前記新商品の発売日と、前記旧商品の終売日とを含む商品管理システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記旧商品の前記終売日が過ぎた場合、前記商品情報データベースにおける前記旧商品の状態を無効とする請求項に記載の商品管理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記商品情報データベースに含まれる情報を検索するための検索画面と、
前記検索画面に入力された検索条件に基づく検索結果と、を生成し、
前記表示装置は、前記検索結果において、前記新商品と前記旧商品とを異なる色で表示する請求項1又は2に記載の商品管理システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記検索条件として前記旧商品の前記旧識別情報が入力された場合、前記旧商品の前記旧識別情報に対応する商品情報と、前記旧識別情報に紐づけられた前記新商品の前記識別情報に対応する商品情報とを前記検索結果として生成し、前記表示装置に表示する請求項に記載の商品管理システム。