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特開2024-160525申請システム、データ送信サーバ、申請データ提供方法およびプログラム
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  • 特開-申請システム、データ送信サーバ、申請データ提供方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160525
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】申請システム、データ送信サーバ、申請データ提供方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241107BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075622
(22)【出願日】2023-05-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年11月2日に地方自治情報化推進フェア2022にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】522226063
【氏名又は名称】株式会社ガバメイツ
(74)【代理人】
【識別番号】100121599
【弁理士】
【氏名又は名称】長石 富夫
(72)【発明者】
【氏名】塚野俊樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】紙申請と電子申請の併存下で行政手続きの申請に係る自治体の事務処理を効率化する申請システム等を提供する。
【解決手段】データ送信サーバ20と申請受付サーバ10とを備え、データ送信サーバ20は所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく紙申請データを取得し、これを所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバ10に送信し、申請受付サーバ10は、データ送信サーバ20から紙申請データを取得する機能、所定の自治体の所定の行政手続きに対する電子申請に基づく電子申請データを取得する機能、取得した紙申請データおよび電子申請データを所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請システムであって、
データ送信サーバと、申請受付サーバとを備え、
前記データ送信サーバは、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備える
ことを特徴とする申請システム。
【請求項2】
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能と、
前記取得した紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、前記紙申請データを受信して取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えた申請受付サーバ、に送信する機能と
を有する
ことを特徴とするデータ送信サーバ。
【請求項3】
前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項4】
前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記データ送信サーバは、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項5】
前記読取データを一申請毎の読取データに分割し、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得する、
ことを特徴とする請求項4に記載のデータ送信サーバ。
【請求項6】
前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項7】
前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする請求項6に記載のデータ送信サーバ。
【請求項8】
前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項9】
前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能、をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項10】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記データ送信サーバが、前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
前記申請受付サーバが、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供するステップと、
を有する
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【請求項11】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
データ送信サーバが、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【請求項12】
情報処理装置によって実行されるプロフラムであって、
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
を有し、
前記申請受付サーバは、前記情報処理装置から送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項15】
前記読取データを一申請毎の読取データに分割するステップをさらに有し、
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項17】
前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記申請受付サーバに送信するステップでは、前記情報処理装置を、前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信するように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項19】
前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記情報処理装置を、前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能をさらに果たすように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自治体が住民から各種行政手続きに関する申請を受け付ける業務の効率化を図るための申請システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、行政手続きにおいては、住民が役所に出向いて届出用紙(紙帳票)に必要事項を記入し、自治体職員が窓口でそれを受理した後、その紙帳票に基づいて役所内での事務処理が行われていた。具体的には、自治体職員は、紙帳票を読んで手続きの要件を満たすかどうかを判断し、要件を満した場合、紙帳票に記載された住民情報を行政システムに手入力で登録する対応を行っていた。
【0003】
一方で、近年、全国の地方公共団体では、デジタル・ガバメント実行計画に基づいて、ぴったりサービスを前提とした行政手続きのオンライン化が進められており、例えば、新型コロナウィルスの特別定額給付金において、紙帳票による申請(紙申請)に加え、インターネット上のぴったりサービスを使った電子申請(オンライン申請)の受け付けが行われた。
【0004】
オンライン申請をより効率的に行う技術として、例えば、下記特許文献1には、ぴったりサービスサイトなどのオンライン申請サイトにおいて、給付金受取のための登録申請を行うときに容易に口座を登録するための発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-150634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
行政手続きのオンライン化が進められてはいるものの、自治体の内部では紙を使って多くの事務処理が行われており、前述の新型コロナウィルスの特別定額給付金のケースでは、オンライン申請を受け付けたとき、自治体側で職員が申請内容を一旦紙に印刷し、印刷された紙に基づいて事務処理を行ってから行政システムに手入力する対応が行われた。その結果、紙申請した住民よりもオンライン申請を行った住民の方が給付金を受け取るまでに時間がかかってしまうという問題が発生した。
【0007】
このように自治体側でオンライン申請を処理するための内部プロセスが整備されていないため、単に行政手続きのオンライン化を進めるだけでは、最終的に住民がサービスを受けるまでに要する時間を考えたときに、住民の満足度は上がらない。
【0008】
また、スマートフォンやパソコンを使い慣れていない高齢者にはオンライン申請への対応が難しいため、行政手続きのオンライン化を進めたとしても当面は同じ種類の行政手続きについて紙申請とオンライン申請が併存する状態が続くと考えられる。仮に、自治体においてオンライン申請を紙に打ち出さずに事務処理できるプロセスが準備できたとしても、オンライン申請を受理したときのプロセスと紙申請を受理したときのプロセスとが併存してしまうと、オンライン申請か紙申請かに応じて事務処理のやり方を切り替える必要があり、自治体職員の事務処理の負担が高まる。その結果、住民がサービスを受けるまでに時間がかかってしまい、住民の満足度が高まらないことが予想される。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、紙帳票による申請と電子申請とが併存する状態において、行政手続きの申請に係る自治体の事務処理の効率化を図ることのできる申請システム、データ送信サーバ、申請データ提供方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0011】
[1]行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請システムであって、
データ送信サーバと、申請受付サーバとを備え、
前記データ送信サーバは、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備える
ことを特徴とする申請システム。
【0012】
上記発明および下記[2]、[10]~[12]に係る発明では、電子申請に基づく電子申請データと紙申請に基づく紙申請データの双方が申請受付サーバから提供されるので、自治体においては、電子申請に係る申請データと紙申請に係る申請データの入口が一本化され、事務作業が効率化される。
【0013】
[2]所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能と、
前記取得した紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、前記紙申請データを受信して取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えた申請受付サーバ、に送信する機能と
を有する
ことを特徴とするデータ送信サーバ。
【0014】
[3]前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする[2]に記載のデータ送信サーバ。
【0015】
上記発明および下記[13]に係る発明では、たとえば、読取データは、役所に設置された読取装置(スキャナ)で紙申請書類を読み取ることで生成される。
【0016】
[4]前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記データ送信サーバは、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得する
ことを特徴とする[2]に記載のデータ送信サーバ。
【0017】
上記発明および下記[14]に係る発明では、データ送信サーバは、読取データに光学的文字認識処理等を施して紙申請データを生成する。
【0018】
[5]前記読取データを一申請毎の読取データに分割し、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得する、
ことを特徴とする[4]に記載のデータ送信サーバ。
【0019】
上記発明および下記[15]に係る発明では、読取データは複数の申請に係る複数の紙申請書類をまとめて読み取ったものであり、データ送信サーバは、その読取データを申請毎の読取データに分割して一申請毎の紙申請データを生成する。
【0020】
[6]前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする[2]に記載のデータ送信サーバ。
【0021】
[7]前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする[6]に記載のデータ送信サーバ。
【0022】
上記発明および下記[17]に係る発明では、紙申請データに含まれる紙帳票に対応するフォームデータのデータフィールドは、同じ行政手続きに係る電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応する。
【0023】
[8]前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する
ことを特徴とする[2]に記載のデータ送信サーバ。
【0024】
[9]前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能、をさらに備える
ことを特徴とする[2]に記載のデータ送信サーバ。
【0025】
上記発明および下記[19]に係る発明では、自治体が異なれば同じ行政手続きであっても異なる識別情報と紐付けるので、データ送信サーバを複数の自治体で共用することができる。
【0026】
[10]行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記データ送信サーバが、前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
前記申請受付サーバが、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供するステップと、
を有する
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【0027】
[11]行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
データ送信サーバが、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【0028】
[12]情報処理装置によって実行されるプロフラムであって、
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
を有し、
前記申請受付サーバは、前記情報処理装置から送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とするプログラム。
【0029】
[13]前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする[12]に記載のプログラム。
【0030】
[14]前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする[12]に記載のプログラム。
【0031】
[15]前記読取データを一申請毎の読取データに分割するステップをさらに有し、
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする[14]に記載のプログラム。
【0032】
[16]前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする[12]に記載のプログラム。
【0033】
[17]前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする[16]に記載のプログラム。
【0034】
[18]前記申請受付サーバに送信するステップでは、前記情報処理装置を、前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信するように動作させる
ことを特徴とする[12]に記載のプログラム。
【0035】
[19]前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記情報処理装置を、前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能をさらに果たすように動作させる
ことを特徴とする[12]に記載のプログラム。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る申請システム、データ送信サーバ、申請データ提供方法およびプログラムによれば、紙帳票による申請と電子申請とが併存する状態において、行政手続きの申請に係る自治体内部の事務処理を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の実施の形態に係る申請システムの構成例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係る申請システムに含まれる各サーバの基本的構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係る申請システムにおける申請処理全体の流れを示す図である。
図4】本発明の実施の形態に係る申請システムにおける申請データの受け取り処理の流れの他の一例を示す図である。
図5】データ送信サーバにおけるデータの変遷を示す図である。
図6】データ送信サーバが行う処理を示す流れ図である。
図7】紙申請書類、読取データ、紙申請データの各概略構成を示す図である。
図8】電子申請データの構成と紙申請データの構成を対比して示す図である。
図9】役所職員が読取データをデータ送信サーバに送信する際に行う操作の一例を示す図である。
図10】データ送信サーバの申請データ化処理における識別情報およびフォームの選択方法の一例を示す図である。
図11】申請受付サーバが電子申請を受け付ける処理(電子申請受け付け処理)を示す流れ図である。
図12】申請受付サーバが紙申請データを受け付ける処理(紙申請受け付け処理)を示す流れ図である。
図13】申請受付サーバが自治体からの取得要求に応じて申請データを提供する処理(申請データ提供処理)を示す流れ図である。
図14】複数の自治体でデータ送信サーバを共用する場合の申請システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0039】
図1は、本発明の実施の形態に係る申請システム5の構成例を示している。申請システム5は、行政手続きの申請方法として、住民が役所の窓口で紙帳票により申請する方法(紙申請)と、住民がスマートフィンなどの端末からオンライン申請(電子申請)する方法とが併存する状態において、申請を受ける側の自治体における事務処理の効率化を図るものである。
【0040】
申請システム5は、住民から所定の行政手続きに関する電子申請を受け付ける機能を備えた申請受付サーバ10と、所定の行政手続きに関する紙帳票による紙申請の申請書類を電子化した申請データを申請受付サーバ10に送信する機能を果たすデータ送信サーバ20とを有する。
【0041】
本実施の形態では、申請受付サーバ10として、日本の内閣府が運営するぴったりサービスサーバを利用するが、他のサーバであってもよい。
【0042】
申請受付サーバ(ぴったりサービスサーバ)10には、インターネットを介して住民のスマートフォンやPCなどのブラウザ端末7が接続される。
【0043】
自治体(役所)には、事務処理等を行うための情報処理システム30が設けてある。自治体の情報処理システム30は、データ送信サーバ20と通信可能に接続されたPC等の情報処理装置31、住民が役所の窓口に提出した紙帳票などの申請書類を光学的に読み取るための読取装置32等を備える。
【0044】
自治体の情報処理システム30は、さらに審査システムサーバ41、申請管理サーバ43、基幹システムサーバ45を備えている。審査システムサーバ41は、申請受付サーバ10にアクセスして申請受付サーバ10に登録されている申請データを取得し、申請に対する自治体の審査を補助する。電子申請に係る申請データについては、この段階で審査される。申請管理サーバ43は、審査システムサーバ41から申請データを取得し、その管理を行うと共に、取得した申請データを自治体の基幹システムサーバ45に登録する機能を果たす。
【0045】
なお、自治体のネットワーク構成は、三層分離が基本原理となっており、高度のセキュリティを確保した個人番号(マイナンバー)利用事務系、総合行政ネットワーク(LGWAN)接続系、インターネット接続系に分離されている。個人番号利用事務系は他のネットワークと完全に分離されている。総合行政ネットワーク接続系は、地方公共団体の組織内ネットワークを相互に接続して情報共有を図るためのネットワークであり、インターネット接続系と完全に分離された行政専用のネットワークである。インターネット接続系は広く開放されたインターネットに接続されるネットワークである。
【0046】
申請受付サーバ10とデータ送信サーバ20の間の通信、申請受付サーバ10と審査システムサーバ41の間の通信、各役所内の情報処理装置31とデータ送信サーバ20との間の通信は、総合行政ネットワーク(LGWAN)を介して行われる。審査システムサーバ41を複数の自治体で共用する構成とする場合には、各自治体内の情報処理装置31や申請管理サーバ43と審査システムサーバ41との間についても、総合行政ネットワーク(LGWAN)で接続される。
【0047】
図2は、申請システム5に含まれる各サーバ10、20、41、43、45の基本的構成を示している。なお、ブラウザ端末7、情報処理装置31についても基本的構成は同一である。各サーバは、CPU(中央処理装置)51、メモリ52、通信部53、U/I部54などを備えている。メモリ52には、プログラム52aやプログラムの実行に必要な各種のデータ52bが記憶される。CPU51は、メモリ52に格納されているプログラム52aを実行する。通信部53はネットワークを通じて他のサーバや外部機器と通信する。U/I部54は、ユーザに各種情報を表示する表示装置やユーザから各種の指示や操作を受ける入力装置等で構成される。サーバは、CPU51がメモリ52に格納されているプログラム52aを実行することによってサービス提供等の各種機能を実現する。
【0048】
申請システム5における各サーバは、個別のハードウェアとして独立に設けられてもよいし、単体のハードウェアの中に複数のサーバを、所謂、仮想サーバとして設ける構成でもよい。
【0049】
図3は、申請システム5における申請処理全体の流れを示している。ITリテラシーの高い住民は、スマートフォンやPCなどのブラウザ端末7を使用してインターネット上の電子申請用ポータルサイト(たとえば、マイナポータル)にアクセスし、申請受付サーバ10が提供する申請受付サービス(たとえば、ぴったりサービス)を利用して所定の自治体の所定の行政手続きに係る電子申請を行う(S1)。
【0050】
申請受付サーバ10は、住民から受け付けた電子申請に対応する申請データ(電子申請データとする)を生成し、これを所定の自治体の所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて内部の記憶領域に保存して登録する(S30)。ここでは、第1の自治体における第1の行政手続きに関する電子申請を受けたものとし、これに対応する識別情報を、ID=1とする。
【0051】
ITリテラシーの低い住民は、役所を訪問し、紙帳票に必要事項を記入して窓口に提出することで行政手続きに関する申請(紙申請とする)を行う(S2)。紙申請の場合は、役所の職員によりその場で申請内容の審査が行われる場合があり、必要な条件が満たされていればこの段階で審査済みとして受理される。その場で審査を完了できないものについては審査待ちとして受理される(S10)。
【0052】
役所の職員は、読取装置32を使用して紙申請に係る申請書類をスキャンして読み取り(S11)、その読取データを情報処理装置31からネットワーク経由でデータ送信サーバ20に、当該読取データがどの行政手続き(あるいはどの自治体のどの行政手続き)に関する申請書類の読取データであるかを示す識別情報を紐づけて送信する(S12)。
【0053】
データ送信サーバ20は、情報処理装置31から受信した読取データに対してAI-OCR(人工知能を利用した光学的文字認識技術)等の文字認識処理を施して読取データを文字データに変換し、該読取データに基づく申請データ(紙申請データとする)を生成する(S20)。
【0054】
データ送信サーバに接続可能な情報処理装置21が設けられており、データ送信装置を操作可能なオペレータ(2)は、情報処理装置21からデータ送信サーバ20にアクセスし、データ送信サーバ20による文字認識の結果(紙申請データの内容)を情報処理装置21の表示画面で目視確認し、必要な修正を施す(S13)。
【0055】
この例では、自治体は文字認識の結果(紙申請データの内容)の目視確認及び修正を外部に委託しており、委託先事業者に属するオペレータ(2)がその委託先事業者の情報処理装置21を使用してデータ送信サーバ20にアクセスする。なお、オペレータ(2)が情報処理装置21を使って目視確認及び修正を行うのに代えて、自治体の職員等のオペレータ(1)が自治体の情報処理装置31を使って目視確認及び修正を行う構成にしてもよい。
【0056】
データ送信サーバ20は、修正・確認の完了した紙申請データを、当該紙申請に係る行政手続きの識別情報と紐づけて申請受付サーバ10へ送信する(S21)。ここでは、第1の自治体の第1の行政手続きに関する紙申請を受けたものとし、これに対応する識別情報をID=1’とする。
【0057】
申請受付サーバ10は、データ送信サーバ20から受信した紙申請データと識別情報(この例では、ID=1’)とを紐づけて内部の記憶領域に保存し登録する(S31)。
【0058】
データ送信サーバ20から申請受付サーバ10への紙申請データの送信には、申請受付サーバ10の運営側から提供される電子申請等APIを利用する。電子申請等APIを利用することで、データ送信サーバ20は、外部の電子申請受付用のポータルサイトが電子申請データを電子申請等APIを使用して申請受付サーバ10に送信する場合と同様にして、紙申請データを申請受付サーバ10に送信することができる。
【0059】
なお、申請受付サーバ10には、処理対象とするサービス(住民から電子申請を受け付けるサービスやデータ送信サーバ20から紙申請データを受け付けるサービス等)を各自治体が予め登録するようになっている。申請受付サーバ10は、登録時に各サービスに対して固有の識別情報を割り当て、これを登録依頼者に通知する。
【0060】
申請受付サーバ10は、各サービスとそれに割り当てた識別情報との対応情報を内部に登録してあり、自治体の情報処理システム30や審査システムサーバ41等は、その情報を申請受付サーバ10から入手することが可能となっている
【0061】
データ送信サーバ20は、申請受付サーバ10が割り当てた識別情報を、申請受付サーバ10に送信する紙申請データに紐づける識別情報として使用する。たとえば、第1の自治体の第1の行政手続きに関する紙申請データに関するサービスを申請受付サーバ10に登録した際に割り当てられた識別情報を、第1の自治体の第1の行政手続きに関する紙申請データを申請受付サーバ10へ送信する際にその紙申請データに紐づける識別情報として使用する。
【0062】
自治体は、以下のようにして、申請受付サーバ10から電子申請に係る電子申請データと紙申請に係る紙申請データを受け取って審査する。
【0063】
審査システムサーバ41は、所定のタイミングで申請受付サーバ10に対して申請データの取得要求を送信する(S41)。申請受付サーバ10は、手続きの種類を区別せず、取得要求を受けた時点で登録されているその自治体に係るすべての申請データ(紙申請データおよび電子申請データ)をそれぞれの識別情報と紐付けて審査システムサーバ41に送信する(S32)。
【0064】
審査システムサーバ41は、申請受付サーバ10から受信した申請データに紐付けされている識別情報に基づいて、その申請データがどの行政手続きに係る申請データであるかを判別し、各申請データをその手続きの種類がわかる形で自治体の情報処理装置31に表示する(S42)。
【0065】
たとえば、行政手続きの種類の一覧が表示され、その一覧から一の行政手続きを選択すると、その選択された種類の行政手続きに係る申請データの一覧が表示され、その一覧の中から一の申請データを選択すると、その選択された申請データに係る審査画面(手続きの種類に対応した審査画面)が表示される。
【0066】
自治体職員は、情報処理装置31の表示装置に表示された審査画面を通じて、各申請データが申請の要件を満たすか否かを判断し審査する(S14)。紙申請の場合は役所の窓口で受け付けた段階で職員による審査がすでに終了しているものがあり、審査済みの紙申請データについては、申請の要件を満たすか否かを改めて判断する必要はない。したがって、この段階での審査対象は、未審査の紙申請データおよび全ての電子申請データとすればよい。
【0067】
審査の基準は、複数の自治体についてその自治体の審査基準を調査した結果に基づいて定めたものである。すなわち、複数の自治体における審査基準を調査することで、必須事項と冗長な事項を見極め、審査の基準を合理化・最適化している。これにより、複数の自治体で共通の審査基準を使用して申請の審査を効率よく適正に行うことができる。
【0068】
審査システムサーバ41は、申請要件を満たした申請データを基幹システムサーバ45に登録する(S43)。このとき、審査システムサーバ41と基幹システムサーバ45がAPI連携し、申請データが自動的に基幹システムサーバ45に登録されるように構成してもよいし、自治体職員が基幹システムサーバ45に手入力する構成としてもよい。審査システムサーバ41から申請管理サーバ43を介して基幹システムサーバ45に申請データが自動的に登録される構成としてもよい。
【0069】
自治体が、申請受付サーバ10から電子申請に係る電子申請データと紙申請に係る紙申請データを受け取って審査する他の方法を図4に示す。この例では、手続きの種類を識別情報で指定した取得要求を送信する。
【0070】
自治体の職員は、情報処理装置31から審査システムサーバ41を介して、所望の行政手続きの識別情報を含む申請データの取得要求を申請受付サーバ10に送信する(S14b)。
【0071】
申請受付サーバ10は、受信した取得要求に含まれる識別情報に紐づけて記憶されている申請データを要求元の審査システムサーバ41へ送信し、自治体の情報処理装置31は審査システムサーバ41を介してその申請データを受け取る(S32b)。この例では、識別情報としてID=1を含む取得要求を申請受付サーバ10へ送信すると、第1の自治体の第1の行政手続きに関する電子申請データが申請受付サーバ10から提供され、識別情報としてID=1’を含む取得要求を申請受付サーバ10へ送信すると、第1の自治体の第1の行政手続きに関する紙申請データが申請受付サーバ10から提供される。
【0072】
自治体職員は、取得した申請データの内容を情報処理装置31の表示装置に表示させて確認し、申請の要件を満たすか否かを判断して審査する(S15b)。
【0073】
自治体職員は、申請要件を満たす場合は、申請データを基幹システムサーバ45に登録する(S16b)。このとき、審査システムサーバ41と基幹システムサーバ45がAPI連携し、申請データが自動的に基幹システムサーバ45に登録されるように構成してもよいし、自治体職員が基幹システムサーバ45に手入力する構成としてもよい。審査システムサーバ41から申請管理サーバ43を介して基幹システムサーバ45に申請データが自動的に登録される構成としてもよい。
【0074】
以上のように、本実施の形態に係る申請システム5では、自治体の情報処理システム30は、紙申請か電子申請かにかかわらず、申請データを申請受付サーバ10から受け取ることができ、申請データの入り口を一本化することができる。
【0075】
すなわち、本来、申請受付サーバ10は、自治体が住民から新たな電子申請を受け付けるためのシステムであるところ、本実施の形態に係る申請システム5では、申請受付サーバ10を、自治体が紙申請書類によって住民から受け付けた紙申請に係る申請データを自治体内部に取り込むためにも利用するので、紙申請に係る申請データと電子申請に係る申請データの双方を申請受付サーバ10から取得して自治体内部の情報処理システムに取り込むことができる。これにより、紙帳票による申請と電子申請とが併存する環境においても、行政手続きの申請に係る自治体内部の事務処理を統一して効率化を図ることができる。
【0076】
次に、データ送信サーバ20が行う処理についてより詳細に説明する。
【0077】
図5は、データ送信サーバ20におけるデータの変遷を示し、図6はデータ送信サーバ20が行う処理の流れを示している。
【0078】
役所では、書類トレーに、同一の行政手続きに係る複数申請分の紙申請書類を溜めておき、これら複数申請分の申請書類を一度に読取装置32の原稿台にセットし、これらを纏めて読取装置32で読み取ることが行われる。
【0079】
図5の読取データ60は、このようにして生成された読取データであり、1つのファイルに複数申請分の申請書類の読取データが含まれている。
【0080】
データ送信サーバ20は、役所の情報処理装置31から図5のような読取データを取得すると(図6、ステップ101)、読取データ60に対して申請毎分割処理を施し、該読取データ60を一申請毎の読取データ61(図5では61(1)~61(6))に分割する(ステップS102)。
【0081】
分割方法としては、たとえば、次のようなものがある。1つの申請に係る申請書類は複数枚に及ぶので、その中の1枚目となる紙帳票のみに所定の識別マークを印刷しておき、読取データにおいてその識別マークを検出したとき、申請の区切りと判定して分割する。
【0082】
データ送信サーバ20は、分割後の各読取データ61(1)~61(6)のそれぞれに対して、AI-OCR等の光学的文字認識処理を含む申請データ化処理を施して、画像内の文字を文字データに変換等した紙申請データ71(図5では71(1)、71(2)、71(3)…)を生成する(ステップS103)。
【0083】
データ送信サーバ20は、文字認識の結果(紙申請データの内容)を当該データ送信サーバ20にアクセスしている自治体の情報処理装置31の表示画面に表示させ、自治体の職員から文字認識の結果(紙申請データの内容)に対する確認および修正を受ける(ステップ104)。その後、データ送信サーバ20は、各紙申請データ71(1)、71(2)、71(3)…をその紙申請に係る行政手続きの種類を示す識別情報と紐づけて申請受付サーバ10へ送信する(ステップS105)。
【0084】
図7に示すように、紙申請書類80は、紙帳票81と一又は複数の添付資料82を含み、申請単位の読取データ61は、紙帳票81の読取データ611と、各添付資料82の読取データ612で構成される。データ送信サーバ20は、前述の申請データ化処理において、紙帳票81の読取データ611を文字認識して得た文字データを、当該申請の行政手続きに対応する所定のフォームの該当フィールドに埋め込んだフォームデータ711を生成すると共に、添付資料の読取データ612をファイル化した添付ファイル712を作成し、該フォームデータ711と添付ファイル712を含む紙申請データ71を生成する。
【0085】
一の申請に含まれる紙帳票の枚数は、行政手続きの種類に応じて決まっているので、申請データ化処理は、行政手続きの種類に基づいて紙帳票の枚数を特定し、読取データにおける紙帳票と添付資料との区切りを認識する。なお、図2のS12において説明したように、データ送信サーバ20が情報処理装置31から取得する読取データには、その読取データがどの行政手続き(あるいはどの自治体のどの行政手続き)に係る申請であるかを示す識別情報が紐付けされている。
【0086】
図8に示すように、申請受付サーバ10が電子申請を受けた際に生成する電子申請データ91は、フォームデータ911と添付ファイル912を含む。そして、同一種類の行政手続きについては、電子申請データ91のフォームデータ911が有する各データフィールドと、紙申請データ71のフォームデータ711が有する各データフィールドは対応している。
【0087】
これにより、自治体では、同じ行政手続きの申請に係る電子申請データ91のフォームデータ911と紙申請データ71のフォームデータ711とを同様に扱うことができ(たとえば、フォームの表示画面や審査画面などを共通にでき)、管理や事務処理を効率的に行うことができる。
【0088】
次に、役所の職員が読取データをデータ送信サーバ20に送信する際の操作の一例について図9を参照して説明する。
【0089】
役所において、自治体職員がLGWAN上でブラウザを使ってポータルサイト100を開く。このポータルサイト100はデータ送信サーバ20が提供するものであり、データ送信サーバ20への読取データの送信、AI-OCR処理の進捗確認(ステータス確認)などを行うことができる。
【0090】
ポータルサイト100には、行政手続きの種類毎にフォルダ(記憶領域)101が設けてあり、自治体職員は、所定の行政手続きの紙申請に係る読取データ61をデータ送信サーバ20へ送信する際に、その行政手続きに対応するフォルダ101に読取データ61をドラッグ&ドロップする。
【0091】
各フォルダ101は所謂、ホットフォルダ(データが格納されると予め登録された処理を自動的に実行するフォルダ)となっている。たとえば、行政手続き1の紙申請に係る読取データ61(1)を、行政手続き1に対応するホットフォルダ101(1)に格納すると、その読取データ61(1)を、行政手続き1を示す識別情報に紐づけてデータ送信サーバ20へ送信する処理が自動的に実行される。
【0092】
これによりデータ送信サーバ20は、取得した読取データがどの行政手続きに対応するものであるかを、その読取データに紐づけされた識別情報に基づいて判定することができる。
【0093】
なお、上述の例では、ポータルサイトやホットフォルダの機能をデータ送信サーバ20が提供する構成としたが、これらの機能をデータ送信サーバ以外の別のサーバが提供する構成としてもよい。
【0094】
図10は、データ送信サーバ20の申請データ化処理において各行政手続きに対応する識別情報およびフォームの選択方法の一例を示している。前述したように、ポータルサイト100からデータ送信サーバ20へ送られてくる読取データには、その読取データに係る行政手続きに対応する識別情報が紐づけられている。データ送信サーバ20はこの識別情報に基づいて、受信した読取データがどの種類の行政手続きの申請に係るものであるかを認識する。
【0095】
図10に示すように、データ送信サーバ20には、予め行政手続きの種類とフォームと紙申請データに紐づける識別情報とが対応付けて登録されている。データ送信サーバ20は申請データ化処理において、上記登録を参照して、フォームおよび識別情報を選択し、その選択したフォームに従ってフォームデータを作成して紙申請データを生成し、さらに、この紙申請データを、先ほど選択した識別情報と紐づけて申請受付サーバ10に送信する。
【0096】
ここで、同一の行政手続きについて、ポータルサイト100から受信する読取データに紐づけされた識別情報と、データ送信サーバ20が申請受付サーバ10への送信時に紙申請データに紐づける識別情報は、同じであってもよいし、別々の識別情報であってもよい。別々の場合、読取データに紐づけされた識別情報と紙申請データに紐づける識別情報との対応関係の分かる情報がデータ送信サーバ20に登録されていればよい。
【0097】
次に、申請受付サーバ10の動作を図11図13に基づいて説明する。
【0098】
図11は、申請受付サーバ10が住民から電子申請を受け付ける処理を示している。申請受付サーバ10は、住民の使用するブラウザ端末7からのアクセスに応じて、電子申請用のポータルサイトをブラウザ端末7に表示し、このポータルサイトを通じて住民から必要項目の入力操作や添付ファイルを受領して所定の自治体の所定の行政手続きに係る電子申請を受け付ける(ステップ201)。
【0099】
申請受付サーバ10は、住民から受け付けた電子申請に対応する電子申請データを生成し、所定の自治体の所定の行政手続きに係る電子申請データであることを識別情報と紐づけて内部の記憶領域に保存し登録する(S202)。
【0100】
生成する電子申請データは、図8に示すように、フォームデータと添付ファイルを含む。各行政手続きのフォームデータの構成(各データフィールドの内容)は予め申請受付サーバ10に登録されている。
【0101】
図12は、申請受付サーバ10が紙申請データを受け付ける処理を示している。申請受付サーバ10は、データ送信サーバ20から、所定の自治体の所定の行政手続きに係る紙申請データであることを示す識別情報と紐づけされた紙申請データを受信する(ステップS301)。
【0102】
申請受付サーバ10は、受信した紙申請データを、所定の自治体の所定の行政手続きに係る紙申請データであることを示す識別情報と紐づけて記憶する。
【0103】
図13は、申請受付サーバ10が、自治体からの取得要求に応じて申請データを提供する処理を示している。申請受付サーバ10は、自治体の情報処理装置31から審査システムサーバ41経由で、申請データの取得要求を受信する(ステップS401)。取得要求には、対象の申請データを指定するための識別情報が含まれており、申請受付サーバ10は、指定された識別情報に紐付けされている申請データを取得要求の送信元へ送信する(ステップS402)。
【0104】
次に、複数の自治体で同一のデータ送信サーバ20を共用する場合について説明する。
【0105】
データ送信サーバ20を複数の自治体で共用する場合には、読取データにどの自治体のどの行政手続きであるかを示す識別情報を紐づけるようにすればよい。
【0106】
図14は、複数の自治体で同一のデータ送信サーバ20を共用する場合における申請システム5の構成例を示している。ここでは、第1の自治体、第2の自治体、第3の自治体のそれぞれで第1の行政手続きについて住民から紙申請を受ける場合を例とする。データ送信サーバ20は、生成した紙申請データを、どの自治体のどの行政手続きであるかを識別可能な識別情報と紐づけて申請受付サーバ10に送信する。
【0107】
データ送信サーバ20は、第1の自治体から第1の行政手続きに係る紙申請書類の読取データを取得したときは、この読取データに基づいて生成した紙申請データに、第1の自治体の第1の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバ10に送信する。また、第2の自治体から第1の行政手続きに係る紙申請書類の読取データを取得したときは、この読取データに基づいて生成した紙申請データを、第2の自治体の第1の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて、申請受付サーバ10に送信する。
【0108】
申請受付サーバ10は、データ送信サーバ20から受信した紙申請データをこれに紐づけられて受信した識別情報に対応する記憶領域に保存する。自治体は、申請受付サーバ10から申請データを取得する際には、どの自治体のどの行政手続きであるかを示す識別情報を指定して、申請データの取得要求を申請受付サーバ10に送信すると、申請受付サーバ10はその識別情報に対応する記憶領域に登録されている紙申請データを、取得要求の送信元の自治体に提供する。
【0109】
このように、自治体と行政手続きの種類とを識別可能な識別情報を使用することで、データ送信サーバ20を複数の自治体で共用することができる。
【0110】
なお、ポータルサイト100においては、自治体別かつ行政手続きの種類別にホットフォルダを用意しておき、自治体の職員がその自治体の該当する行政手続きのホットフォルダに読取データをドラッグ&ドロップ(格納)すると、そのホットフォルダに対応付けされた識別情報(どの自治体のどの行政手続きであるかを示す識別情報)と紐づけされて読取データが自動的にデータ送信サーバ20に送信されるように構成するとよい。たとえば、自治体を選択すると、その自治体のホットフォルダのみ表示されると操作性がよい。
【0111】
データ送信サーバ20は、受信した読取データに紐づけされた識別情報に基づいて、その読取データがどの自治体のどの行政手続きに係るものであるかを認識する。
【0112】
図14では、審査システムサーバ41を自治体別に設けたが、審査システムサーバ41を複数の自治体で共用する構成としてもよい。
【0113】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0114】
実施の形態では、データ送信サーバ20において読取データから紙申請データを生成したが、この処理は他の情報処理装置等で行い、データ送信サーバ20は、他で生成された紙申請データを取得するようにしてもよい。データ送信サーバ20は、少なくとも、紙申請データを取得し、これに所定の行政手続きを示す識別情報を付加して申請受付サーバ10に送信する機能を備えればよく、他の機能は別の装置に分散させてもよい。
【0115】
実施の形態の図5では、役所において、同一の行政手続きに係る複数申請分の紙申請書類を纏めて読取装置32で読み取る例を示したが、異なる複数種類の行政手続きが混在する複数申請分の紙申請書類を纏めて読取装置32で読み取り、その読取データを申請毎に分割するようにしてもよい。この場合、分割後の読取データ毎に行政手続きの種類が異なるので、各読取データを役所の職員が、それぞれの行政手続きの種類に対応するホットフォルダにドラッグ&ドロップするという方法では、作業効率が良くない。そこで、たとえば、紙帳票に行政手続きの種類を示すバーコード等を印刷しておき、データ送信サーバ20の申請データ化処理において、そのバーコードを解析することで各読取データがどの種類の行政手続きに対応するものであるかを自動判別する仕組みを導入するとよい。
【符号の説明】
【0116】
5…申請システム
7…ブラウザ端末
10…申請受付サーバ
20…データ送信サーバ
21…情報処理装置
30…情報処理システム
31…情報処理装置
32…読取装置
41…審査システムサーバ
43…申請管理サーバ
45…基幹システムサーバ
51…CPU
52…メモリ
52a…プログラム
52b…データ
53…通信部
54…U/I部
60…読取データ
61…申請単位の読取データ
71…申請単位の紙申請データ
80…紙申請書類
81…紙帳票
82…添付資料
91…電子申請データ
100…紙申請用のポータルサイト
101…フォルダ(ホットフォルダ)
611…紙帳票の読取データ
612…添付資料の読取データ
711…紙申請データに含まれるフォームデータ
712…紙申請データに含まれる添付ファイル
911…電子申請データに含まれるフォームデータ
912…電子申請データに含まれる添付ファイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請システムであって、
データ送信サーバと、申請受付サーバとを備え、
前記データ送信サーバは、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備える
ことを特徴とする申請システム。
【請求項2】
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得する機能と、
前記取得した紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、前記紙申請データを受信して取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えた申請受付サーバ、に送信する機能と
を有する
ことを特徴とするデータ送信サーバ。
【請求項3】
前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項4】
前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記データ送信サーバは、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項5】
前記読取データを一申請毎の読取データに分割し、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得する、
ことを特徴とする請求項4に記載のデータ送信サーバ。
【請求項6】
前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項7】
前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする請求項6に記載のデータ送信サーバ。
【請求項8】
前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項9】
前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能、をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ送信サーバ。
【請求項10】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記データ送信サーバが、前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
前記申請受付サーバが、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得するステップと、
前記申請受付サーバが、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供するステップと、
を有する
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【請求項11】
行政手続きの申請に係る申請データを自治体の情報処理システムに提供する申請データ提供方法であって、
データ送信サーバが、所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
データ送信サーバが、取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
を備え、
前記申請受付サーバは、前記データ送信サーバから送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とする申請データ提供方法。
【請求項12】
情報処理装置によって実行されるプログラムであって、
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
情報処理装置に実行させ、
前記申請受付サーバは、前記情報処理装置から送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
前記紙申請データは、前記紙申請書類の読取データに対する光学的文字認識処理に基づいて生成されたものである
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記読取データは、前記所定の自治体において前記紙申請書類を読取装置で光学的に読み取って得たものであり、
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、前記所定の自治体の情報処理システムからネットワーク経由で前記読取データを取得し、該読取データに対して光学的文字認識処理を施して前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項15】
前記読取データを一申請毎の読取データに分割するステップをさらに情報処理装置に実行させ
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記紙申請書類は、紙帳票と添付資料を含み、
前記紙申請データは、前記紙帳票に対するフォームデータと前記添付資料に対応する添付ファイルを含む
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項17】
前記電子申請データは、フォームデータと添付ファイルを含み、
前記紙申請データに含まれるフォームデータが有するデータフィールドは、前記電子申請データのフォームデータが有するデータフィールドに対応したものである
ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記申請受付サーバに送信するステップでは、前記情報処理装置を、前記申請受付サーバに対して電子申請するためのAPI(Application Programming Interface)を介して、前記紙申請データを前記識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信するように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項19】
前記識別情報は、前記所定の行政手続きおよび前記所定の自治体に対応するものであり、
前記情報処理装置を、前記所定の行政手続きについて前記所定の自治体以外の他の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである第2の紙申請データを取得する機能、取得した前記第2の紙申請データを前記他の自治体の前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて前記申請受付サーバに送信する機能をさらに果たすように動作させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
[12]情報処理装置によって実行されるプログラムであって、
所定の行政手続きについて所定の自治体が受理した紙申請書類の読取データに基づく申請データである紙申請データを取得するステップと、
前記取得した前記紙申請データを前記所定の行政手続きに対応する識別情報と紐づけて申請受付サーバに送信するステップと、
情報処理装置に実行させ
前記申請受付サーバは、前記情報処理装置から送信された前記紙申請データを取得する機能、前記所定の自治体の前記所定の行政手続きに対する電子申請に基づく申請データである電子申請データを取得する機能、取得した前記紙申請データおよび前記電子申請データを前記所定の自治体の情報処理システムに提供する機能を備えたものである
ことを特徴とするプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
[15]前記読取データを一申請毎の読取データに分割するステップをさらに情報処理装置に実行させ
前記紙申請データを取得するステップでは、前記情報処理装置を、分割後の一申請毎の読取データ毎に前記紙申請データを生成して取得するように動作させる
ことを特徴とする[14]に記載のプログラム。