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特開2024-160531軟弱地盤対応構造及び軟弱地盤対応構造の施工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160531
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】軟弱地盤対応構造及び軟弱地盤対応構造の施工方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 27/34 20060101AFI20241107BHJP
【FI】
E02D27/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075637
(22)【出願日】2023-05-01
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】柏俣 明子
(72)【発明者】
【氏名】長屋 圭一
(72)【発明者】
【氏名】佐原 守
【テーマコード(参考)】
2D046
【Fターム(参考)】
2D046DA17
(57)【要約】
【課題】軟弱地盤の変形量差がある支持条件に対して、傾斜を許容するための軟弱地盤対応構造及び軟弱地盤対応構造の施工方法を提供する。
【解決手段】盛土対応構造A1は、建物B1の周囲の盛土21と、盛土21上に設けられ、建物B1に接続する上部構造物40と、盛土21の変形量に応じて、前記第1構造物と前記第2構造物との接続領域にエキスパンションジョイントからなる基礎スラブ31とを設ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1構造物の周囲の軟弱地盤と、
前記軟弱地盤の上に設けられ、前記第1構造物に接続する第2構造物と、
前記軟弱地盤の変形量に応じて、前記第1構造物と前記第2構造物との接続領域にエキスパンションジョイントとを設けることを特徴とする軟弱地盤対応構造。
【請求項2】
前記変形量を、前記軟弱地盤の量に応じて算出することを特徴とする請求項1に記載の軟弱地盤対応構造。
【請求項3】
第1構造物の周囲に軟弱地盤がある場合、前記軟弱地盤の上に、前記第1構造物に接続する第2構造物を設け、
前記軟弱地盤の変形量に応じて、前記第1構造物と前記第2構造物との接続領域にエキスパンションジョイントを設けることを特徴とする軟弱地盤対応構造の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、盛土等の軟弱地盤の不同沈下等より生じる地盤の変形に対応するための軟弱地盤対応構造及び軟弱地盤対応構造の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
軟弱地盤に建てられた構造物が、支持層に達する深い基礎や基礎杭等で支持されている場合、建物の周囲の地盤が沈下すると、建物と周囲との沈下量に差が生じる。この沈下量の差により段差が生じると、建物の出入口で通行障害が発生する。
【0003】
そこで、地盤の沈下により構造物とその周囲の地盤との境界において生じる地表の通路の段差を抑制する技術が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された地盤沈下対策構造では、地表に設けられた道路の下方にカルバートを設ける。カルバートとその幅方向両側の地盤との境界とを跨ぐように道路の表層の下に繊維補強セメント層を敷設する。
【0004】
また、支持層に到達する深い基礎や支持杭等で支持された上部構造物と周辺地盤との間の地盤の沈下に伴う段差の発生を緩和する技術も検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術では、上部構造物からの距離が大きくなる程、次第に短くなる複数の柱状地盤改良体を上部構造物の周辺の圧密層中に構築する。そして、全柱状地盤改良体の頭部を浅層地盤改良体で接続する。
【0005】
また、軟弱な表層地盤を、支持力を有する表層地盤に改良する工法として浅層地盤改良工法が知られている(例えば、特許文献3を参照。)。浅層地盤改良工法では、例えば地表から3m程度の軟弱な表層地盤を強化するために、施工する領域の地盤を掘り返す。そして、浅層の土に、セメント系固化材や石灰系固化材等の改良材を添加するとともに、バックホウ等により、均質に混ざるように混合する。そして、所定の厚さに締固める。このように、改良材を硬化させることにより、表層地盤を強化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-181353号公報
【特許文献2】特開平10-280433号公報
【特許文献3】特開2016-075119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
造成直後の盛土上に屋根付き駐車場や通路などを構築する場合がある。盛土下端の支持層等が堅硬で、その上に十分な締固め管理を行なって盛土を造成した場合にも、盛土層自体の圧縮により残留沈下が発生する。これにより、屋根を支持する独立基礎の間に不同沈下障害が発生することがある。この場合、通路と通路の間にも不同沈下障害が発生する。更に、建物が支持層に支持されている場合、建物と通路の間に段差障害が発生することもある。特に盛土部分の沈下が問題になる場合、建物基礎下全面を深さ方向に支持層までの全面を地盤改良することも可能であるが、盛土の範囲が大きいと全面改良の負担が大きくなる。また、上記文献に記載された技術では、盛土が沈下した場合、不同沈下障害や段差障害を解消するためのメンテナンス工事は必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための軟弱地盤対応構造は、第1構造物の周囲の軟弱地盤と、前記軟弱地盤の上に設けられ、前記第1構造物に接続する第2構造物と、前記軟弱地盤の変形量に応じて、前記第1構造物と前記第2構造物との接続領域にエキスパンションジョイントとを設けることを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するための軟弱地盤対応構造の施工方法は、第1構造物の周囲に軟弱地盤がある場合、前記軟弱地盤の上に、前記第1構造物に接続する第2構造物を設け、前記軟弱地盤の変形量に応じて、前記第1構造物と前記第2構造物との接続領域にエキスパンションジョイントを設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、軟弱地盤の変形量差がある支持条件に対して、傾斜を許容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の軟弱地盤対応構造の断面図である。
図2】実施形態の軟弱地盤対応構造の平面図である。
図3】実施形態のエキスパンションジョイントの断面図である。
図4】実施形態の上部構造物の説明図であって、(a)は不同沈下による沈下差の発生前、(b)は沈下差の発生後の説明図である。
図5】実施形態の施工手順の説明図である。
図6】変更例の軟弱地盤対応構造の断面図である。
図7】変更例の施工手順の説明図であって、(a)は切土、(b)は第1階層の盛土、(c)は第2階層の盛土、(d)は第3階層の盛土の説明図である。
図8】変更例の上部構造物の説明図であって、(a)はラーメン架構、(b)は独立柱構造、(c)はべた基礎の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1図5に従って、軟弱地盤対応構造及び軟弱地盤対応構造の施工方法の一実施形態を説明する。本実施形態では、傾斜のある土地(傾斜地盤)に建物を構築する場合を想定する。この場合、建物の周囲を切り土した後で、盛土を行なって平らにする。本実施形態では、この盛土が軟弱地盤となる。更に、この盛土の上に上部構造物(通路)を設置する場合を説明する。ここで、盛土の残留圧縮による沈下(地盤の変形)に対応する軟弱地盤対応構造を構築する。
【0013】
(軟弱地盤対応構造)
図1は、実施形態の軟弱地盤対応構造A1の断面図であり、図2は平面図である。図2に示す平面図では、柱42、屋根、屋根受け材43を省略している。
第1構造物としての建物B1は、地山10(支持層)が堅硬な場合には直接、そうでない場合には支持杭等により地山10に支持されて構築される。
【0014】
建物B1の周囲は、盛土21を造成する。この場合、建物B1の周囲直近範囲には、地山10に達する地盤改良体22(地盤改良領域)を設ける。この地盤改良体22は、固化系改良材を用いて固さ等を改良した地盤である。
【0015】
また、盛土21、地盤改良体22上には、表層改良体23(地盤改良領域)を配置する。
表層改良体23上には、軟弱地盤対応構造A1の独立基礎41、及び舗装体24を設ける。舗装体24は、表層、基層、路盤、路床、路体から構成される。更に、建物B1の近傍で、上部構造物40に接続する接続領域には、基礎スラブ31を設置する。基礎スラブ31は、エキスパンションジョイントにより構成される。
【0016】
舗装体24上には、上部構造物40として屋根付き通路を設置する。上部構造物40は、所定間隔で配置される独立基礎41を備える。この独立基礎41には柱42が設けられており、複数の柱42は屋根受け材43を支持する。
【0017】
図3に示すように、基礎スラブ31は、エキスパンションジョイントを構成する二つのジョイント部材311,312により構成される。ジョイント部材311,312は、鉄筋コンクリートにより構成されている。両者は、突出部で嵌合しており、その隙間には緩衝材313が配置される。緩衝材313としては、スタイロフォーム(登録商標)等を用いることができる。
【0018】
(上部構造物)
次に、図4を用いて、第2構造物としての上部構造物40(屋根付き通路)を説明する。
【0019】
上述したように、上部構造物40は、独立基礎41、柱42、屋根受け材43、屋根(図示せず)により構成される。盛土21には残留圧縮沈下(地盤の変形)が生じるため、上部構造物40は、この残留圧縮沈下に対応するように構成される。
【0020】
図4(a)に示すように、上部構造物40は、独立基礎41に柱42が設置されている。この柱42には、ピン接合で屋根受け材43が支持される。更に、柱42間にはブレース441,442を設ける。このブレース441,442には、ターンバックル等の調整装置TB1,TB2が、それぞれ設けられる。
【0021】
図4(b)に示すように、地盤の変形後には、ブレース441が伸ばせるように、調整装置TB1において調整可能な長さが設定されている。また、ブレース442が縮められるように、調整装置TB2において調整可能な長さが設定されている。このように将来の変形を予測して、この変形に対応(締め込みや緩め)可能な猶予長さで調整装置TB1,TB2を設置する。
【0022】
(施工方法)
次に、図5を用いて、施工方法を説明する。
まず、許容可能な沈下予測を行なう(ステップS11)。ここでは、地盤改良体22が沈下しない場合を想定して、盛土21、表層改良体23の自重、上部構造物40の重量から、盛土21の残留圧縮沈下量を算出する。
【0023】
そして、傾斜地盤の切土を行なう(ステップS12)。ここでは、地山10に達するまで、表層の切土を行なう。
次に、切土領域に盛土を行なう(ステップS13)。この盛土により、上面を平らに造成する。
【0024】
次に、地盤改良を行なう(ステップS14)。ここでは、建物B1の近傍に、基礎底までの全深度を固化系改良材により地盤改良体22を形成する。
次に、浅層改良を行なう(ステップS15)。ここでは、盛土21の上面に、浅層地盤改良工法により表層改良体23を生成する。
【0025】
次に、舗装を行なう(ステップS16)。ここでは、表層改良体23の上面に舗装体24を構築する。ここで、沈下量に応じて、上部構造物40と建物B1との間に段差が生じる可能性がある場合には、基礎スラブ31を形成する。
【0026】
次に、通路形成を行なう(ステップS17)。ここでは、残留圧縮沈下に応じて上部構造物の構造を決定する。具体的には、残留圧縮沈下に応じた変形に対応可能な上部構造物40を配置する。ここでは、残留圧縮沈下による変形に対応して調整可能な調整装置TB1,TB2を設置する。
【0027】
(作用)
盛土21が残留圧縮沈下した場合にも、上部構造物40は残留圧縮による沈下に応じて変形するため、段差が生じない。
【0028】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、建物B1の周囲の盛土21に対して、建物B1近傍で、上部構造物40の下方には、地盤改良体22が埋め込まれている。これにより、沈下しない建物B1との段差の発生量を抑制することができる。
【0029】
(2)本実施形態では、地盤改良体22を設けた領域と、地盤改良体22を設けていない領域との境界に、エキスパンションジョイントからなる基礎スラブ31を設ける。これにより、残留圧縮の沈下差による段差を吸収できる。すなわち、沈下量差がある支持条件に対して、傾斜を許容する構造体を構築できる。
【0030】
(3)本実施形態では、盛土21上には、表層改良体23を形成する。これにより、局所的な残留圧縮沈下を抑制し、将来の地表面をなだらかに連続させることができる。
(4)本実施形態では、上部構造物40において、独立基礎41に設置された柱42には、ピン接合で屋根受け材43が支持される。更に、柱42間にはブレース441,442を設ける。これにより、残留圧縮沈下により、隣接する柱42の高さが変化した場合にも、上部構造物40において、変形に対応できる。
【0031】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、軟弱地盤として盛土に適用したが、軟弱地盤は盛土に限定されるものではない。また、切土を行なうことなく、盛土を行なってもよい。
・上記実施形態では、地盤の変形として、盛土の残留圧縮による沈下に対応させる軟弱地盤対応構造A1を説明したが、地盤の変形は沈下に限らず、地盤の隆起に対応させてもよい。この場合にも、支持層に支持された第1構造物に近い程、盛土の変形を抑制する構造を用いる。
【0032】
・上記実施形態では、平坦な地山10を想定した。地山10の形状は平坦に限定されるものではない。この場合、盛土21の厚さを、場所に応じて変更する。そして、盛土21の厚さに応じて、残留圧縮沈下量を算出する。
【0033】
・上記実施形態では、軟弱地盤対応構造A1では、盛土21に対して、建物B1の近傍に地盤改良体22を設ける。建物B1に近い程、盛土21における残留圧縮沈下量を抑制できれば、地盤改良領域として地盤改良体22を用いる場合に限定されるものではない。例えば、複数層の浅層地盤改良層を用いてもよい。
【0034】
図6に示すように、軟弱地盤対応構造A2では、建物B1の周囲に、改良体231を設ける。この改良体231は、層厚300mm程度毎に、締固めを行なう盛土の施工方法に併せて、地盤改良体22において、セメントを混入する浅層地盤改良工法を実施する。この場合、地盤改良体22は、深層から浅層に向けて、階層221,222,223,224に応じて、範囲(面積)を大きくする。この場合、建物B1の周囲には、深い改良体231が構築される。なお、図6では、上部構造物は省略されている。
【0035】
図7を用いて、図6に示す軟弱地盤対応構造A2の施工方法を説明する。
まず、図7(a)に示すように、建物B1を支持する地山10に達するように切土を行なう。なお、ここでは、地山10は平坦でない場合を想定する。
【0036】
次に、図7(b)に示すように、階層221の盛土を行なう。この場合、領域R1は浅層地盤改良を行なう。
次に、図7(c)に示すように、階層221上に階層222の盛土を行なう。この場合、領域R2は浅層地盤改良を行なう。この領域R2は、領域R1より広くする。
【0037】
次に、図7(d)に示すように、階層222上に階層223の盛土を行なう。この場合、領域R3は浅層地盤改良を行なう。この領域R3は、領域R2より広くする。
そして、階層223上に、浅層地盤改良を行なった領域R4を含む階層223の盛土を行なうことにより、図6に示す軟弱地盤対応構造A2を構築する。
【0038】
・上記実施形態では、建物B1の近傍には、エキスパンションジョイントにより構成される基礎スラブ31を設置する。エキスパンションジョイントの設置場所は、建物B1の近傍に限定されない。表面に段差を設けたくない場所で、沈下差が大きくなることが予想される位置には、エキスパンションジョイントを設ければよい。
【0039】
・上記実施形態では、独立基礎41に設置された柱42には、ピン接合で屋根及び屋根受け材43が支持される上部構造物40を構築する。傾斜を許容する構造体を構築できれば、上部構造物の構成は限定されない。
【0040】
図8(a)に示す構造物40aは、沈下差を考慮して追従可能なラーメン架構により構成される。この場合、沈下差を考慮して変形可能な柔軟な素材で構成した屋根受け材43aを用いる。
図8(b)に示す構造物40bは、屋根受け材43bをピン接合した柱42を独立柱構造により構成する。
図8(c)に示す構造物40cは、べた基礎41cに、下端部が固定された複数の柱42cと、柱42cに架設された屋根受け材43cとを用いて構成する。
また、沈下量に応じて、これらの構造を併用してもよい。
【0041】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(a)前記第1構造物に近い程、前記軟弱地盤の変形量が少なくなるように、前記第2構造物の下方に、前記軟弱地盤の一部に地盤改良領域を設けたことを特徴とする請求項1に記載の軟弱地盤対応構造。
【0042】
(b)前記第1構造物に接する前記軟弱地盤に、前記支持層に到達する地盤改良体を配置したことを特徴とする請求項1又は(a)に記載の軟弱地盤対応構造。
(c)前記軟弱地盤の上に浅層改質層を設けたことを特徴とする請求項1、(a)又は(b)に記載の軟弱地盤対応構造。
【0043】
(d)前記軟弱地盤を、複数の階層により構成し、
前記第1構造物の周辺において、前記階層の一部に浅層改質領域を設け、
前記浅層改質領域を、深度が浅い程広くしたことを特徴とする請求項1、(a)~(c)の何れか一つに記載の軟弱地盤対応構造。
【0044】
(e)前記第2構造物は、前記軟弱地盤の変形量に応じた変形に対応する構造を有することを特徴とする請求項1、(a)~(d)の何れか一つに記載の軟弱地盤対応構造。
(f)前記第2構造物は、複数の独立基礎に立設させた柱と、前記複数の柱に支持される屋根受け材を有し、
前記柱に前記屋根受け材をピン接合させたことを特徴とする(e)に記載の軟弱地盤対応構造。
【0045】
(g)前記複数の柱間に、前記変形量に応じて長さを調節可能なブレースを設けたことを特徴とする(e)に記載の軟弱地盤対応構造。
(h)前記複数の柱間に、前記屋根受け材を柔軟な素材で構成したラーメン架構で構築したことを特徴とする(e)に記載の軟弱地盤対応構造。
【0046】
(i)前記第2構造物は、前記複数の柱において、隣接する柱を立設させたべた基礎を用いることを特徴とする(e)に記載の軟弱地盤対応構造。
【符号の説明】
【0047】
A1,A2…軟弱地盤対応構造、B1…建物、10…地山、21…盛土、22…地盤改良体、23…表層改良体、24…舗装体、31…基礎スラブ、40…上部構造物、42…柱、43…屋根受け材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8