(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160666
(43)【公開日】2024-11-14
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
B60K 16/00 20200101AFI20241107BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20241107BHJP
B60K 11/06 20060101ALI20241107BHJP
F03D 9/32 20160101ALI20241107BHJP
F03D 9/11 20160101ALI20241107BHJP
F03D 3/04 20060101ALI20241107BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241107BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20241107BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20241107BHJP
【FI】
B60K16/00 B
B60K1/04
B60K11/06
F03D9/32
F03D9/11
F03D3/04 Z
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/6563
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023084206
(22)【出願日】2023-05-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000170808
【氏名又は名称】黒田 重治
(72)【発明者】
【氏名】黒田 重治
【テーマコード(参考)】
3D038
3D235
3H178
5H031
【Fターム(参考)】
3D038AA09
3D038AB01
3D038AC01
3D038AC22
3D235AA02
3D235BB36
3D235BB45
3D235CC12
3D235CC15
3D235CC18
3D235FF38
3H178AA12
3H178AA33
3H178AA43
3H178BB52
3H178DD22X
3H178DD30X
3H178DD65X
5H031KK08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】風力発電をしつつ、風力発電で利用した空気で電池の冷却もできる車両を提供する。
【解決手段】第1空気を取り入れる取り入れ口12と、前記取り入れ口からの前記第1空気を受け、縦型の羽13を回転させ、第2空気を押し出す発電機11と、前記発電機で生成された電気を蓄え、前記第2空気で冷却される電池と、第2空気を前記発電機から前記電池へ送るパイプ17と、前記第2空気を運転室へ導く室内口14と、を含む車両を用いる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1空気を取り入れる取り入れ口と、
前記取り入れ口からの前記第1空気を受け、羽を回転させ、第2空気を押し出す発電機と、
前記発電機で生成された電気を蓄え、前記第2空気で冷却される電池と、
第2空気を前記発電機から前記電池へ送るパイプと、
前記第2空気を運転室へ導く室内口と、
を含む車両。
【請求項2】
前記電池は、複数個からなり、前記複数の電池間には隙間があり、
前記隙間に前記第2空気が流れる請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記隙間には、多孔質体が配置されている請求項2記載の車両。
【請求項4】
前記発電機は、前記車両の前方にあり、
前記電池は、前記車両の後方にあり、
前記発電機と前記電池とは、直線状に配置され、前記パイプで接続されている請求項1記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。特に、風力発電機を有する車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の風量発電装置を有する車両として、特許文献1のものがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の車両では、電池の冷却を別途する必要があった。本発明は、上記従来の課題を解決するもので、風量発電をしつつ、風力発電で利用した空気で電池の冷却もできる車両を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、以下の発明を用いる。
(発明1)
第1空気を取り入れる取り入れ口と、
前記取り入れ口からの前記第1空気を受け、羽を回転させ、第2空気を押し出す発電機と、
前記発電機で生成された電気を蓄え、前記第2空気で冷却される電池と、
第2空気を前記発電機から前記電池へ送るパイプと、
前記第2空気を運転室へ導く室内口と、
を含む車両。
(発明2)
前記電池は、複数個からなり、前記複数の電池間には隙間があり、
前記隙間に前記第2空気が流れる発明1記載の車両。
(発明3)
前記隙間には、多孔質体が配置されている発明2記載の車両。
(発明4)
前記発電機は、前記車両の前方にあり、
前記電池は、前記車両の後方にあり、
前記発電機と前記電池とは、直線状に配置され、前記パイプで接続されている発明1記載の車両。
【発明の効果】
【0006】
本発明の車両は、風力発電だけでなく、電池の冷却もできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】実施の形態の車両の発電機の羽の周辺部分の平面図を
【
図3】(a)実施の形態の車両の電池室の断面図、(b)実施の形態の車両の電池室の変形例の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
【0009】
図1で実施の形態の車両10を説明する。
図1は、車両10の模式図である。
車両10は、本体19とタイヤ18と電池室20と発電機11とを含む。
車両10は、電気自動車である。ハイブリッドでもよい。モータが図示しないがある。
【0010】
本体19は、車両の本体である。電池15は、リチウム電池である。他の電池でもよい。
発電機11は、縦型の発電機で、羽13が水平方向で回転する。発電機11は、車両10の前方、ボンネットの中にある。水平方向で空気の流れを作る。
電池室20は内部に複数の電池を有する。電池は、モータ(図示せず)を稼働させ車両10を駆動する。また、モータで発生した電力、発電機11で発生した電力を貯める。
【0011】
図2に車両10の発電機11の羽13の周辺部分の平面図を示す。発電機11は、縦型で羽13が、水平方向で回転し、回転により電気を発生できる。
取り込み口12は、車両の前面にあり、空気を取り入れる。車両10が走行すると、自然と空気が取り入れ口12から取り入れられる。水平方向で空気の流れを形成する。発電機11の羽13の部分は、密閉空間で、筒状の入口11aと、筒状の出口11bがある。取り込み口12は、入口11aとつながる。出口11bは、パイプ17につながる。
【0012】
取り入れ口12は複数の独立した経路があり、経路ごとに空気を取り入れる。内部で空気同志のぶつかりで空気の取り入れ速度を減速しないように複数の独立した経路にしている。
発電機11は、入口11aから第1空気16aを取り入れ、羽13を回し発電する。発電機11で生成された電力は、電池15へ運ばれ蓄えられる。配線は省略されている。電力は、車両の駆動、制御などに利用される。また、羽13は、第1空気16aを第2空気16bとして勢いをつけて出口11bからパイプ17へ送る。
【0013】
図3(a)に電池室20の断面図を示す。電池室20には、複数の電池15と、その間に多孔質体23がある。電池室20には、空気を取り入れられる入口21がある。また、空気を出す出口22がある。入口21から入った空気は、電池15間の隙間23を経由して出口へ流れる。結果、電池15を冷却する。隙間23には多孔質体23aを設けるとよい。
【0014】
多孔質体23aは、例えば、金属多孔質体(ポーラスメタル)を使用できる。穴の大きさは、1mm前後、0.5mm~2mm程度である。なお、多孔質体23aの代わりにスペーサー23bなどでもよい。第2空気16bが低圧で通過できればよい。スペーサー23bとして、棒状の薄板を用いることができる。電池15間の両端部分にセットし、その間に第2空気16bが流れる。
第2空気16bは、隙間23を経由しないと出口22へ進めないように電池室20はできている。
【0015】
<空気の流れ>
図2で空気の流れを説明する。空気は、車両10の走行中に取り入れ口12から取り入れられる。空気は、取り入れ口から発電機11の入口12aへ進み、第1空気16aとして羽13を押す。羽13は回転し、第1空気16aは、第2空気16bとなる。第2空気16bは、羽13で押され、出口12bからパイプ17へ進む。入口11aと出口11bとは、それぞれ筒状で、それぞれの筒の方向(中心線)は、線上に並ぶ。空気16の流れをスムーズにできる。空気16の流れを減速させないように電池室20まで、空気16を運び、電池15を冷却する。
【0016】
第2空気16bは、パイプ17を通って、電池室20へ導かれる。電池室20では、第2空気16bは、電池15間の多孔質体23を流れ、電池15を冷却する。
なお、パイプ17には、室内口14があり、室内口14を開放すると第2空気16bが車両10の室内へいれることができる。
【0017】
また、車両10が停止している時は、取り入れ口12を閉め、室内口14を開け、発電機11の羽13を回転させると、室内の空気をパイプ17経由で電池室20へ供給でき、電池15を冷やすことができる。
発電機11と電位室20とは直線状に配置され、パイプ17と接続されているので、空気の勢いが保たれて、発電と電池の冷却ができる。パイプ17は、90度まで折り曲がらず直線状である。1か所のみ折れ曲がっている。
【0018】
<効果>
本願の車両は、空気を受け入れ、発電機で電気を起こすだけでなく、電池の冷却をもできる。
【0019】
<変形例>
図3(b)に電池室20の変形例を示す。
図3(b)は、電池室20の変形例の断面図を示す。電池15の両脇に多孔質体23があり、第2空気16bが多孔質体23を通る。その後、第2空気16bは再度、別の電池15の別の多孔質体23を通る。このように、第2空気16bは、なんども多孔質体23を経由して複数の電池15を冷却する。
【0020】
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明の車両は、乗用車、バスなどとして利用される。電気自動車、ハイブリッド車などとして利用される。
【符号の説明】
【0022】
10 車両、11 発電機、11a 入口、11b 出口、12 取り入れ口、13 羽、14 室内口、15 電池、16 空気、16a 第1空気、16b 第2空気、17 パイプ、18 タイヤ、19 本体、20 電池室、21 入口、22 出口
23 隙間、23a 多孔質体、23b スペーサー
【手続補正書】
【提出日】2023-10-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1空気を取り入れる取り入れ口と、
前記取り入れ口からの前記第1空気を受け、羽を回転させ、第2空気を押し出す発電機と、
前記発電機で生成された電気を蓄え、前記第2空気で冷却される電池と、
第2空気を前記発電機から前記電池へ送るパイプと、
を含む車両であり、
前記発電機は、前記羽が水平方向で回転する縦型である車両。
【請求項2】
1つの前記取り入れ口には、複数の独立した経路がある請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記発電機は、
前記第1空気を受ける入口と、
前記第2空気を前記パイプへ送る出口と、を有し、
前記入口と前記出口とは筒状で、前記筒状のそれぞれの中心線は、線上に並ぶ請求項1記載の車両。
【請求項4】
さらに、前記第2空気を運転室へ導く室内口があり、
前記車両が停止している時は、前記取り入れ口を閉め、前記室内口を開け、前記発電機の羽を回転させ、前記運転室内の空気を前記パイプ経由で前記電池へ供給し、前記電池を冷やす請求項1記載の車両。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1空気を取り入れる取り入れ口と、
前記取り入れ口からの前記第1空気を受け、羽を回転させ、第2空気を押し出す発電機と、
前記発電機で生成された電気を蓄え、前記第2空気で冷却される電池と、
第2空気を前記発電機から前記電池へ送るパイプと、
を含む車両であり、
前記発電機は、前記羽が水平方向で回転する縦型である車両であり、
さらに、前記第2空気を運転室へ導く室内口があり、
前記車両が停止している時は、前記取り入れ口を閉め、前記室内口を開け、前記発電機の羽を回転させ、前記運転室内の空気を前記パイプ経由で前記電池へ供給し、前記電池を冷やす車両。
【請求項2】
1つの前記取り入れ口には、複数の独立した経路がある請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記発電機は、
前記第1空気を受ける入口と、
前記第2空気を前記パイプへ送る出口と、を有し、
前記入口と前記出口とは筒状で、前記筒状のそれぞれの中心線は、線上に並ぶ請求項1記載の車両。