(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160749
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 7/14 20060101AFI20241108BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20241108BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20241108BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
B65H7/14
G03G21/16 138
G03G21/16 109
G03G21/16 195
B41J29/00 Z
G03G15/00 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076036
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】弁理士法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】荒川 貴史
【テーマコード(参考)】
2C061
2H072
2H171
3F048
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061BB03
2C061BB35
2C061CC01
2H072AA02
2H072AA09
2H072AA16
2H072AA17
2H072AA29
2H072JA02
2H072JA08
2H072JC09
2H171FA05
2H171FA22
2H171FA28
2H171GA03
2H171HA08
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA40
2H171KA13
2H171KA16
2H171MA11
2H171MA20
2H171QA04
2H171QA08
2H171QC03
2H171QC05
2H171SA10
2H171SA12
2H171SA15
2H171SA18
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
2H171WA12
2H171WA13
2H171WA21
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA14
3F048CA09
3F048CC03
3F048CC17
3F048DA06
3F048DA09
3F048DB05
3F048DC09
3F048DC12
3F048EA15
3F048EB22
3F048EB30
(57)【要約】
【課題】第1方向の小型化を実現できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、画像形成部3と、第1ローラ41と、第1ローラ41とニップ位置N1で対向する第2ローラ42と、ニップ位置N1よりも搬送方向D1の下流、かつ画像形成部3よりも搬送方向D1の上流に位置する第1アクチュエータ110と、再搬送経路P2に位置する第2アクチュエータ120と、第1、第2アクチュエータ110、120の位置を検出する第1、第2センサS1、S2を有する第1センサ基板210と、第1ローラ41及び第1アクチュエータ110を支持するフレーム60と、第2アクチュエータ120及び第1センサ基板210を支持するセンサカバー70であって、フレーム60に取り付けられるセンサカバー70と、を備える。第1センサ基板210は、第1ローラ41の軸方向である第1方向において第1ローラ41と重複する位置にある。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部と、
前記画像形成部に向かう搬送経路に沿ってシートを搬送方向に搬送する第1ローラと、
前記第1ローラとニップ位置で対向し、前記第1ローラと協働してシートを前記搬送方向に搬送する第2ローラと、
前記ニップ位置よりも前記搬送方向の下流、かつ前記画像形成部よりも前記搬送方向の上流に位置し、シートと当接することで揺動する第1アクチュエータと、
前記画像形成部を通過したシートを、前記搬送経路における前記ニップ位置よりも前記搬送方向の前記上流に位置する合流位置に案内する再搬送経路に位置し、シートと当接することで揺動する第2アクチュエータと、
前記第1アクチュエータの位置を検出する第1センサと、前記第2アクチュエータの位置を検出する第2センサと、を有する第1センサ基板と、
前記第1ローラを回転可能に支持するとともに、前記第1アクチュエータを揺動可能に支持するフレームと、
前記第2アクチュエータを揺動可能に支持するとともに、前記第1センサ基板を支持するセンサカバーであって、前記フレームに取り付けられる前記センサカバーと、
を備え、
前記第1センサ基板は、前記第1ローラの軸方向である第1方向において前記第1ローラと重複する位置にあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1センサは、光路が遮断されたか否かを検出するフォトインタラプタであり、
前記第1アクチュエータは、前記第1方向に延びる第1軸と、前記第1軸から突出し、前記搬送経路に沿って搬送されるシートと当接可能な第1当接部と、前記第1当接部から前記第1方向に離隔した位置で前記第1軸から突出し、前記第1センサの前記光路を遮蔽可能な第1遮蔽部と、を有し、
前記センサカバーは、前記第1軸、前記第1遮蔽部及び前記第1センサ基板を覆うカバー本体と、前記カバー本体を貫通し、前記第1当接部を通過させるカバー開口と、を有する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フレームは、第1位置決め部と、前記第1当接部に対して前記第1位置決め部と反対側に位置する第2位置決め部と、を有し、
前記センサカバーは、前記第1位置決め部に位置決めされる第1被位置決め部と、前記第2位置決め部に位置決めされる第2被位置決め部であって、前記カバー開口に対して前記第1被位置決め部と反対側に位置する前記第2被位置決め部と、を有する請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部は、前記第1方向に延びる回転軸心を中心とする感光ドラムを有し、
前記第1ローラと前記第2ローラとは、前記感光ドラムに向かってシートを搬送する請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記感光ドラムを有するドロワと、
前記ドロワを装着位置で収容するとともに、前記ドロワを前記装着位置から移動可能に支持する装置本体と、
をさらに備え、
前記第1当接部は、前記ドロワが前記装着位置から移動するときに通過する空間に突出しており、
前記第1アクチュエータは、前記感光ドラムに向けて搬送されるシートよりも前記第1方向の外側で前記第1軸から突出するカムであって、前記装着位置から移動する前記ドロワから離隔することで、前記第1当接部を前記ドロワと当接しない退避位置に揺動させる前記カムを有する請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2センサは、光路が遮断されたか否かを検出するフォトインタラプタであり、
前記第2アクチュエータは、前記第1方向に延びる第2軸と、前記第2軸から突出し、前記再搬送経路に案内されるシートと当接可能な第2当接部と、前記第2当接部から前記第1方向に離隔した位置で前記第2軸から突出し、前記第2センサの前記光路を遮蔽可能な第2遮蔽部と、を有し、
前記フレームは、前記再搬送経路の一部を区画するガイド壁と、前記ガイド壁を貫通し、前記第2当接部を通過させるフレーム開口と、を有する請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記フレームは、第3位置決め部と、前記第2当接部に対して前記第3位置決め部と反対側に位置する第4位置決め部と、を有し、
前記センサカバーは、前記第3位置決め部に位置決めされる第3被位置決め部と、前記第4位置決め部に位置決めされる第4被位置決め部であって、前記フレーム開口に対して前記第3被位置決め部と反対側に位置する前記第4被位置決め部と、を有する請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1センサ基板の基板面は、前記第1方向に交差している請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記センサカバーは、前記第1方向に凹むネジ穴を有し、
前記第1センサ基板は、前記第1センサと前記第2センサとの間に位置する貫通穴を有し、
ネジが前記貫通穴を通過して前記ネジ穴にねじ込まれることにより、前記第1センサ基板が前記センサカバーに取り付けられている請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1ローラ及び前記第2ローラは、停止した状態で、前記第1ローラ及び前記第2ローラに向けて搬送されるシートの先端に当接し、所定時間の経過後に回転を開始して前記画像形成部に向けてシートを搬送するレジストローラ対である請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記再搬送経路における前記第2アクチュエータと前記合流位置との間に位置し、シートと当接することで揺動する第3アクチュエータをさらに備え、
前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記第3アクチュエータが前記再搬送経路に案内されるシートの先端に当接したタイミングに基づいて回転を開始する請求項10記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第3アクチュエータの位置を検出する第3センサを有する第2センサ基板をさらに備え、
前記第2センサ基板は、前記第1方向において前記第1ローラと重複しない位置にある請求項11記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第2アクチュエータが前記再搬送経路に案内されるシートの先端に当接したタイミングに基づいて、前記第2アクチュエータに当接したシートを停止させる請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の画像形成装置の一例が開示されている。この画像形成装置は、画像形成部、レジストローラ、ピンチローラ、第3アクチュエータ、第2アクチュエータ、センサ基板、第2フレーム部材及び第1フレーム部材を備えている。
【0003】
センサ基板は、第3センサ及び第2センサを有している。第3センサは、第3アクチュエータの位置を検出する。第2センサは、第2アクチュエータの位置を検出する。
【0004】
第2フレーム部材は、レジストローラを回転可能に支持するとともに、第3アクチュエータを揺動可能に支持している。第1フレーム部材は、第2アクチュエータを揺動可能に支持している。第2フレーム部材と第1フレーム部材とは、互いに連結されている。
【0005】
第2フレーム部材は、センサ基板を支持している。センサ基板は、レジストローラの軸方向である幅方向において、レジストローラと重複しない位置にある。すなわち、センサ基板は、シートの搬送領域に対して幅方向の外側に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来の画像形成装置では、シートの搬送領域に対して幅方向の外側にセンサ基板を配置することにより、センサ基板の周辺が嵩張り易くなり、その結果、幅方向の小型化を実現することが難しいという問題がある。特許文献1に係る幅方向は、本発明に係る第1方向に相当する。
【0008】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、第1方向の小型化を実現できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像形成装置は、画像形成部と、
前記画像形成部に向かう搬送経路に沿ってシートを搬送方向に搬送する第1ローラと、
前記第1ローラとニップ位置で対向し、前記第1ローラと協働してシートを前記搬送方向に搬送する第2ローラと、
前記ニップ位置よりも前記搬送方向の下流、かつ前記画像形成部よりも前記搬送方向の上流に位置し、シートと当接することで揺動する第1アクチュエータと、
前記画像形成部を通過したシートを、前記搬送経路における前記ニップ位置よりも前記搬送方向の前記上流に位置する合流位置に案内する再搬送経路に位置し、シートと当接することで揺動する第2アクチュエータと、
前記第1アクチュエータの位置を検出する第1センサと、前記第2アクチュエータの位置を検出する第2センサと、を有する第1センサ基板と、
前記第1ローラを回転可能に支持するとともに、前記第1アクチュエータを揺動可能に支持するフレームと、
前記第2アクチュエータを揺動可能に支持するとともに、前記第1センサ基板を支持するセンサカバーであって、前記フレームに取り付けられる前記センサカバーと、
を備え、
前記第1センサ基板は、前記第1ローラの軸方向である第1方向において前記第1ローラと重複する位置にあることを特徴とする。
【0010】
本発明の画像形成装置において、第1アクチュエータは、第1ローラと共にフレームに支持されている。これにより、この画像形成装置は、第1ローラに対する第1アクチュエータの位置決め精度の低下を抑制でき、第2アクチュエータよりも高い検出精度が要求される第1アクチュエータの検出精度の低下を抑制できる。
【0011】
また、センサカバーは、第1、第2アクチュエータの位置を検出するための第1、第2センサを有する第1センサ基板を支持している。そして、センサカバーは、フレームに取り付けられている。これにより、この画像形成装置は、第1、第2アクチュエータに対する第1、第2センサの位置決め精度の低下を抑制できる。
【0012】
その上で、この画像形成装置は、第1センサ基板が第1方向において第1ローラと重複する位置にあることにより、合流位置の周辺で搬送経路又は再搬送経路に案内されるシートに干渉しない領域を有効活用できる。このため、この画像形成装置は、第1センサ基板がシートの搬送領域に対して第1方向の外側で嵩張ることを抑制できる。
【0013】
したがって、本発明の画像形成装置は、第1方向の小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、実施例の画像形成装置の模式断面図であって、ドロワが装着位置にある状態を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1と同様の模式断面図であって、ドロワが装着位置から移動した状態を示す図である。
【
図3】
図3は、実施例の画像形成装置の部分断面図であって、第1~第4アクチュエータ等を示す図である。
【
図4】
図4は、フレーム、センサカバー、第1ローラ、第1アクチュエータ及び第2センサ基板を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、フレーム、第1ローラ、第1アクチュエータ、第2アクチュエータ及び第2センサ基板を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、第1アクチュエータを支持するフレームと、第2アクチュエータ及び第1センサ基板を支持するセンサカバーと、を分離して示す斜視図である。
【
図7】
図7は、第2アクチュエータ及び第1センサ基板を支持するセンサカバーを示す斜視図である。
【
図8】
図8は、第3アクチュエータ、第4アクチュエータ、第2基板、第3センサ及び第4センサを示す部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0016】
(実施例)
図1に示すように、実施例の画像形成装置1は、本発明の画像形成装置の具体的態様の一例である。画像形成装置1は、電子写真方式によりシートに画像を形成するカラープリンタである。
【0017】
<画像形成装置の概略構成>
画像形成装置1は、略箱状体である装置本体9と、装置本体9に収容された画像形成部3、シートトレイ9C、給送部20、排出部29、再搬送トレイ30及び制御部C1と、を備えている。
【0018】
シートトレイ9Cは、装置本体9の底部に位置している。シートトレイ9Cは、画像が形成される前のシートSHを積層状態で収容している。シートSHは、用紙、OHPシート等である。
【0019】
装置本体9の上面には、排出トレイ9Tが形成されている。排出トレイ9Tは、画像形成を終えたシートSHを支持する。
【0020】
制御部C1は、図示しないCPU、ROM、RAMを主とする演算部と、半導体レーザ及びモータ等を制御するハードウェアと、を有している。ROMは、CPUが画像形成装置1の各種動作を制御するためのプログラムや、識別処理を実行するためのプログラム等を記憶している。RAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として機能する。
【0021】
制御部C1は、給送部20、画像形成部3、排出部29及び再搬送トレイ30を含む画像形成装置1の全体を制御する。
【0022】
装置本体9は、開口9H及びフロントカバー9Fを有している。開口9Hは、装置本体9の前面の上部分において開口している。フロントカバー9Fは、下端側を揺動中心軸としており、起立した状態で開口9Hを閉鎖している。
【0023】
図2に示すように、フロントカバー9Fは、上端が前方かつ下方に移動するように揺動して前向きに略水平に突出する状態になることで、開口9Hを開放する。
【0024】
画像形成装置1の幅方向は、前後方向及び上下方向に直交する方向である。幅方向は、本発明の「第1方向」の一例である。装置本体9の開口9H及びフロントカバー9Fに向かった場合に左に来る側、すなわち
図1及び
図2の紙面奥側を幅方向の一方とする。
図2以降の各図に示す前後方向、上下方向及び幅方向は、
図1及び
図2に対応させて表示する。
【0025】
図1に示すように、給送部20、画像形成部3及び排出部29は、装置本体9内におけるシートトレイ9Cよりも上方に位置している。再搬送トレイ30は、装置本体9内における画像形成部3よりも下方、かつシートトレイ9Cよりも上方に位置している。
【0026】
画像形成装置1は、搬送経路P1及び再搬送経路P2を備えている。
【0027】
搬送経路P1は、シートトレイ9Cに収容されたシートSHを画像形成部3に向けて搬送するための経路である。
【0028】
より詳しくは、搬送経路P1は、シートトレイ9Cの前端部から上向きにUターンしながら給送部20を経由した後、後向きに略水平に進んで画像形成部3を経由し、さらに上向きにUターンしながら排出部29を経由して排出トレイ9Tに至る経路である。搬送経路P1を搬送されるシートSHの搬送方向をD1とする。
【0029】
再搬送経路P2は、画像形成部3によって一方の面に画像が形成されたシートSHを反転させて再び画像形成部3に向けて搬送するための経路であって、そのシートSHを搬送経路P1における画像形成部3よりも搬送方向D1の上流に位置する合流位置J1に案内する経路である。
【0030】
より詳しくは、再搬送経路P2は、排出部29から下向きに進み、画像形成部3よりも下方、かつシートトレイ9Cよりも上方の位置で向きを変更し、前向きに略水平に進みながら再搬送トレイ30を経由した後、合流位置J1で搬送経路P1に合流する経路である。再搬送経路P2を搬送されるシートSHの再搬送方向をD2とする。
【0031】
給送部20は、給送ローラ21、分離ローラ22、分離パッド22A、搬送ローラ対23及びレジストローラ対24を有している。
【0032】
給送ローラ21は、搬送経路P1における搬送方向D1の上流端に位置している。給送ローラ21は、シートトレイ9Cに収容されたシートSHを搬送経路P1に送り出す。分離ローラ22及び分離パッド22Aは、給送ローラ21が送り出したシートSHが複数枚重なっている場合に、1枚ずつに分離する。
【0033】
搬送ローラ対23は、搬送経路P1における分離ローラ22よりも搬送方向D1の下流、かつ合流位置J1よりも搬送方向D1の上流に位置している。搬送ローラ対23は、搬送経路P1に沿ってシートSHを合流位置J1に向けて搬送する。
【0034】
レジストローラ対24は、搬送経路P1における合流位置J1よりも搬送方向D1の下流、かつ画像形成部3よりも搬送方向D1の上流に位置している。レジストローラ対24は、第1ローラ41及び第2ローラ42を有している。第2ローラ42は、第1ローラ41とニップ位置N1で対向している。
【0035】
合流位置J1は、搬送経路P1におけるニップ位置N1よりも搬送方向D1の上流に位置している。第1ローラ41と第2ローラ42とは協働して、搬送経路P1に沿ってシートSHを搬送方向D1に搬送する。
【0036】
第1ローラ41及び第2ローラ42は、停止した状態で、第1ローラ41及び第2ローラ42に向けて搬送されるシートSHの先端に当接し、所定時間の経過後に回転を開始して画像形成部3に向けてシートSHを搬送する。これにより、シートSHの斜行が抑制される。
【0037】
こうして、給送部20によって画像形成部3に向けて給送されるシートSHは、搬送経路P1の略水平に延びる部分において画像形成部3を通過する。
【0038】
画像形成部3は、直接転写型のカラー電子写真方式である。画像形成部3は、ドロワ80、転写ベルト6、スキャナ部8及び定着器7を有している。
【0039】
ドロワ80は、周知の構成であるので図示は簡略するが、
図1の紙面の手前側と奥側とに位置して前後方向に延びる一対の側壁と、幅方向に延びて両側壁を連結する複数の連結部材とが組み合わされた枠状体である。
【0040】
装置本体9は、ドロワ80を収容している。
図1及び
図3に示すドロワ80の位置は、装置本体9に収容された装着位置であって、画像形成部3が画像形成動作を実行するための位置である。
図3に示すように、ドロワ80は、第2ローラ42を回転可能に支持している。
【0041】
図1に示すように、ドロワ80は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーに対応する4つの感光ドラム5を有している。各感光ドラム5は、幅方向に延びる回転軸心X5を中心としている。ドロワ80は、各感光ドラム5を回転軸心X5周りに回転可能に支持している。各感光ドラム5は、搬送経路P1の略水平に延びる部分に沿って前後方向に直列している。
【0042】
ドロワ80は、4つのトナーカートリッジ3Cを装着可能である。各トナーカートリッジ3Cは、各感光ドラム5に一対一で対応し、搬送経路P1の略水平に延びる部分に沿って前後方向に直列している。各トナーカートリッジ3Cは、対応する色のトナーを収容している。
【0043】
各トナーカートリッジ3Cは、図示しない現像ローラ、帯電器及びトナー収容部を有しており、それらが各感光ドラム5の周辺に位置している。
【0044】
装置本体9は、図示しないガイドレールによって、ドロワ80を装着位置から前方に移動可能に支持している。
【0045】
図2に示すように、ドロワ80は、フロントカバー9Fが開口9Hを開放する状態で、装着位置から装置本体9の外部に向かって前方に引き出された引き出し位置に移動可能である。この際、第2ローラ42もドロワ80とともに移動する。
【0046】
ドロワ80を引き出し位置に移動させることにより、搬送経路P1の途中で詰まったシートSHの除去作業や、各トナーカートリッジ3C等である消耗品の交換作業等を実施できる。
【0047】
図1に示すように、転写ベルト6は、各感光ドラム5に対して、搬送経路P1の略水平に延びる部分を挟んで下方に位置している。転写ベルト6は、搬送されるシートSHを各感光ドラム5と共に挟持しながら循環する。
【0048】
スキャナ部8は、各感光ドラム5及び各トナーカートリッジ3Cよりも上方に位置している。スキャナ部8は、レーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等を有している。スキャナ部8は、上方からレーザビームを各感光ドラム5に照射する。
【0049】
ドロワ80において、各感光ドラム5の表面は、その回転に伴って、帯電器により一様に正帯電された後、スキャナ部8から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、各感光ドラム5の表面には、シートSHに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0050】
次に、現像ローラは、トナー収容部に収容されたトナーを静電潜像に対応して各感光ドラム5の表面に供給し、トナー像を形成する。そして、第1ローラ41及び第2ローラ42が各感光ドラム5に向けてシートSHを搬送し、そのシートSHが各感光ドラム5と転写ベルト6との間を通過する際、シートSHの上を向く面が各感光ドラム5と対面する。各感光ドラム5の表面上に担持されたトナー像は、シートSHの上を向く面に転写される。
【0051】
定着器7は、ドロワ80よりも後方に位置している。定着器7は、加熱ローラ7Aと加圧ローラ7Bとによって、シートSHを挟んで搬送しながら加熱及び加圧し、シートSH上にトナー像を熱定着させる。
【0052】
排出部29は、排出ローラ29A、ピンチローラ29P及びフラッパ29Fを有している。
【0053】
排出ローラ29Aは、搬送経路P1の最下流側に位置している。ピンチローラ29Pは、排出ローラ29Aに向けて押圧されている。排出ローラ29Aは、制御部C1に制御されて正回転及び逆回転する。
【0054】
フラッパ29Fは、搬送経路P1における定着器7よりも後方で上向きにUターンする部分に位置している。フラッパ29Fは、
図1に実線で示す位置と、
図1に二点鎖線で示す位置と、の間で揺動可能である。
【0055】
フラッパ29Fは、図示しないバネによって、
図1に二点鎖線で示す位置に保持されている。このバネの付勢力は、搬送経路P1に沿って搬送されるシートSHがフラッパ29Fに当接することにより、フラッパ29Fが
図1に実線で示す位置に揺動する程度に弱い。
【0056】
シートSHの一方の面のみに画像形成動作を行う場合、排出ローラ29Aは、ピンチローラ29Pと協働し、定着器7を通過したシートSHを挟んだ状態で正回転することにより、そのシートSHを排出トレイ9Tに排出する。この際、フラッパ29Fは、そのシートSHに押されて
図1に実線で示す位置に揺動し、そのシートSHの通過後、
図1に二点鎖線で示す位置に復帰する。
【0057】
シートSHの両面に画像形成動作を行う場合、排出ローラ29A、ピンチローラ29P及びフラッパ29Fは、シートSHの反転機構として機能し、一方の面に画像が形成されたシートSHを反転させる。
【0058】
すなわち、排出ローラ29A及びピンチローラ29PがシートSHを挟んで排出トレイ9Tに向けて排出する途中において、図示しないシートセンサが定着器7を通過するシートSHの後端を検出しなくなってから所定のタイミングで、制御部C1が排出ローラ29Aを正回転から逆回転に切り替える。その結果、排出ローラ29A及びピンチローラ29Pは、シートSHを反転させる。
【0059】
所定のタイミングは、シートSHの後端がフラッパ29Fを通過して、フラッパ29Fが
図1に二点鎖線で示す位置に復帰した後となるように設定されている。フラッパ29Fは、
図1に二点鎖線で示す位置にある状態では、上端側が搬送経路P1を跨いで、再搬送経路P2に沿う状態となる。これにより、フラッパ29Fは、反転したシートSHを再搬送経路P2に案内する。
【0060】
再搬送トレイ30は、第1再搬送ローラ対25及び第2再搬送ローラ対26を有している。第2再搬送ローラ対26は、第1再搬送ローラ対25よりも再搬送方向D2の下流に位置している。
【0061】
第1再搬送ローラ対25は、排出ローラ29A、ピンチローラ29P及びフラッパ29Fによって再搬送経路P2に案内されたシートSHを第2再搬送ローラ対26に向けて搬送する。第2再搬送ローラ対26は、第1再搬送ローラ対25からシートSHを引き継ぎ、合流位置J1に向けて搬送する。
【0062】
その結果、再搬送されたシートSHは、合流位置J1で搬送経路P1に合流する。そして、画像形成部3がその再搬送されたシートSHの他方の面に画像を形成し、排出部29が両面に画像形成されたシートSHを排出トレイ9Tに排出する。
【0063】
<第1検出部、第2検出部、第3検出部及び第4検出部>
画像形成装置1は、第1検出部101、第2検出部102、第3検出部103及び第4検出部104を備えている。
【0064】
第1検出部101は、搬送経路P1におけるニップ位置N1よりも搬送方向D1の下流、かつ各感光ドラム5よりも搬送方向D1の上流の位置でシートSHの有無を検出し、制御部C1に検出信号を伝達する。
【0065】
制御部C1は、第1検出部101から取得する検出信号に基づいて、レジストローラ対24に搬送されるシートSHの先端が各感光ドラム5に到達するタイミングを判断し、画像形成部3による画像形成動作のタイミングを制御する。
【0066】
第1検出部101は、
図1~
図6に示す第1アクチュエータ110と、
図7に示す第1センサS1と、を有している。第1アクチュエータ110及び第1センサS1の構成については後述する。
【0067】
図1に示すように、第2検出部102は、再搬送経路P2における第2再搬送ローラ対26よりも再搬送方向D2の下流、かつ合流位置J1よりも再搬送方向D2の上流の位置でシートSHの有無を検出し、制御部C1に検出信号を伝達する。
【0068】
制御部C1は、搬送経路P1及び再搬送経路P2に複数枚のシートSHを存在させて画像形成動作を行う場合、第2検出部102からシートSHが有るという検出信号を取得したときに、第1再搬送ローラ対25及び第2再搬送ローラ対26を所定の時間停止させる。これにより、再搬送経路P2上にあるシートSHが搬送経路P1に沿って搬送されるシートSHに干渉することを抑制できる。
【0069】
第2検出部102は、
図3及び
図5~
図7に示す第2アクチュエータ120と、
図7に示す第2センサS2と、を有している。第2アクチュエータ120及び第2センサS2の構成については後述する。
【0070】
図1に示すように、第3検出部103は、再搬送経路P2における第2検出部102よりも再搬送方向D2の下流、かつ合流位置J1よりも再搬送方向D2の上流の位置でシートSHの有無を検出し、制御部C1に検出信号を伝達する。
【0071】
制御部C1は、第3検出部103から取得する検出信号に基づいて、再搬送経路P2に沿って搬送されるシートSHの先端がレジストローラ対24に到達するタイミングを判断し、レジストローラ対24の回転開始タイミングを制御する。
【0072】
第3検出部103は、
図3及び
図8に示す第3アクチュエータ130と、
図4、
図5及び
図8に示す第3センサS3と、を有している。第3アクチュエータ130及び第3センサS3の構成については後述する。
【0073】
図1に示すように、第4検出部104は、搬送経路P1における搬送ローラ対23よりも搬送方向D1の下流、かつ合流位置J1よりも搬送方向D1の上流の位置でシートSHの有無を検出し、制御部C1に検出信号を伝達する。
【0074】
制御部C1は、第4検出部104から取得する検出信号に基づいて、シートトレイ9Cから給送されるシートSHの先端がレジストローラ対24に到達するタイミングを判断し、レジストローラ対24の回転開始タイミングを制御する。
【0075】
第4検出部104は、
図3及び
図8に示す第4アクチュエータ140と、
図4及び
図8に示す第4センサS4と、を有している。第4アクチュエータ140及び第4センサS4の構成については後述する。
【0076】
<フレーム及び給送側フレーム>
画像形成装置1は、
図3~
図6及び
図8に示すフレーム60と、
図3及び
図8に示す給送側フレーム50と、を備えている。フレーム60及び給送側フレーム50はそれぞれ、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される樹脂成形品である。
【0077】
図示は省略するが、フレーム60及び給送側フレーム50は、搬送経路P1及び再搬送経路P2に対して幅方向の一方及び他方の位置で、嵌合部や係合部等によって精度良く位置決めされた状態でネジによって締結されることにより、互いに連結されている。
【0078】
図3に示すように、フレーム60及び給送側フレーム50は、搬送経路P1の一部と、再搬送経路P2の一部と、を区画している。
【0079】
より詳しくは、給送側フレーム50における前方かつ下方を向く面は、搬送経路P1における搬送方向D1の最上流側から合流位置J1に至る部分を区画している。
【0080】
図5に示すように、フレーム60は、ガイド壁61を有している。
図3に示すように、給送側フレーム50における上方かつ後方を向く面と、フレーム60のガイド壁61における下方かつ前方を向く面とは、再搬送経路P2における前向きに上り傾斜して合流位置J1に至る部分を区画している。
【0081】
フレーム60のガイド壁61における前方を向く面は、搬送経路P1における合流位置J1からニップ位置N1に向かって延びる部分を区画している。
【0082】
給送側フレーム50は、分離ローラ22と、搬送ローラ対23のうちの一方のローラ23Aと、を回転可能に支持している。
【0083】
図4に示すように、フレーム60は、第1ローラ41を回転可能に支持している。第1ローラ41の軸方向は、幅方向と平行である。
図5及び
図6に示すように、フレーム60は、第2再搬送ローラ対26のうちの一方のローラ26Pを回転可能に支持している。
【0084】
フレーム60は、フレーム開口60Hを有している。フレーム開口60Hは、ガイド壁61における幅方向の中央部を上下方向において貫通する略矩形穴である。
【0085】
図6に示すように、フレーム60は、第1位置決め部67及び第2位置決め部68を有している。第1位置決め部67は、本発明の「第1位置決め部」及び「第3位置決め部」の一例である。第2位置決め部68は、本発明の「第2位置決め部」及び「第4位置決め部」の一例である。
【0086】
第1位置決め部67は、フレーム開口60Hに対して幅方向の一方に位置している。第2位置決め部68は、フレーム開口60Hに対して幅方向の他方に位置している。つまり、第2位置決め部68は、フレーム開口60Hに対して第1位置決め部67と反対側に位置している。
【0087】
また、第1位置決め部67は、後述する第1アクチュエータ110の第1当接部112に対して幅方向の一方に位置している。第2位置決め部68は、第1当接部112に対して幅方向の他方に位置している。つまり、第2位置決め部68は、第1当接部112に対して第1位置決め部67と反対側に位置している。
【0088】
さらに、第1位置決め部67は、後述する第2アクチュエータ120の第2当接部122に対して幅方向の一方に位置している。第2位置決め部68は、第2当接部122に対して幅方向の他方に位置している。つまり、第2位置決め部68は、第2当接部122に対して第1位置決め部67と反対側に位置している。
【0089】
第1位置決め部67は、ボス67B及び位置決め凸部67Aを有している。ボス67Bは、ガイド壁61から上向きに突出する円柱であって、その上端面から下向きに凹むねじ穴を有している。位置決め凸部67Aは、ガイド壁61におけるボス67Bの近傍から上向きに突出する円柱であって、ボス67Bよりも小径である。
【0090】
第2位置決め部68は、ボス68B及び位置決め凸部68Aを有している。ボス68B及び位置決め凸部68Aの構成は、ボス67B及び位置決め凸部67Aの構成と同様である。
【0091】
<センサカバー>
図4、
図6及び
図7に示すように、画像形成装置1は、センサカバー70を備えている。センサカバー70は、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される樹脂成形品である。
【0092】
センサカバー70は、カバー本体71及びカバー開口71Hを有している。
【0093】
カバー本体71は、第1平板部71A、第2平板部71B及び段部71Cを有している。
【0094】
第1平板部71Aは、カバー本体71の前部分であって、幅方向に延び、かつ前後方向に短く延びている。
【0095】
第2平板部71Bは、カバー本体71の後部分であって、第1平板部71Aから後方かつ下方に離隔した位置で幅方向に延び、かつ上下方向に短く延びている。
【0096】
段部71Cは、カバー本体71の中間部分であって、段状に屈曲して第1平板部71Aの後端縁と第2平板部71Bの上端縁とを接続している。第1平板部71Aは、第2平板部71B及び段部71Cよりも幅方向の他方に長く延びている。
【0097】
カバー開口71Hは、カバー本体71における幅方向の中央部を上下方向において貫通している。カバー開口71Hの前部分は、第1平板部71Aの一部を切り欠いている。カバー開口71Hの後部分は、段部71Cの一部を切り欠いている。
【0098】
図7に示すように、センサカバー70は、第1被位置決め部77及び第2被位置決め部78を有している。第1被位置決め部77は、本発明の「第1被位置決め部」及び「第3被位置決め部」の一例である。第2被位置決め部78は、本発明の「第2被位置決め部」及び「第4被位置決め部」の一例である。第1被位置決め部77及び第2被位置決め部78は、段部71Cに形成されている。
【0099】
第1被位置決め部77は、カバー開口71Hに対して幅方向の一方に位置している。第2被位置決め部78は、カバー開口71Hに対して幅方向の他方に位置している。つまり、第2被位置決め部78は、カバー開口71Hに対して第1被位置決め部77と反対側に位置している。
【0100】
図6に示すように、第1被位置決め部77は、フレーム開口60Hに対して幅方向の一方に位置している。第2被位置決め部78は、フレーム開口60Hに対して幅方向の他方に位置している。つまり、第2被位置決め部78は、フレーム開口60Hに対して第1被位置決め部77と反対側に位置している。
【0101】
第1被位置決め部77は、挿通穴77H及び位置決め穴77Aを有している。第2被位置決め部78は、挿通穴78H及び位置決め穴78Aを有している。
【0102】
図4に示すように、位置決め凸部67Aが位置決め穴77Aに嵌入し、ネジ77Fが挿通穴77Hを通過してボス67Bにねじ込まれることにより、第1被位置決め部77が第1位置決め部67に位置決めされる。また、位置決め凸部68Aが位置決め穴78Aに嵌入し、ネジ78Fが挿通穴78Hを通過してボス68Bにねじ込まれることにより、第2被位置決め部78が第2位置決め部68に位置決めされる。こうして、センサカバー70は、フレーム60に取り付けられている。
【0103】
<第1センサ基板、第1センサ及び第2センサ>
図4、
図6及び
図7に示すように、画像形成装置1は、第1センサ基板210を備えている。
図7に示すように、第1センサ基板210の基板面210Aは、幅方向に直交する平面であり、幅方向の他方を向いている。
【0104】
第1センサ基板210は、基板面210A上に第1センサS1及び第2センサS2を有している。第2センサS2は、第1センサS1から後方かつ下方に離隔している。
【0105】
第1センサ基板210は、貫通穴210Hを有している。貫通穴210Hは、第1センサS1と第2センサS2の間に位置し、幅方向において第1センサ基板210を貫通している。
【0106】
センサカバー70は、段部71Cの裏面側においてボス79及びネジ穴79Hを有している。ボス79は、段部71Cにおける幅方向の一方に位置する部分から下向きに突出する壁の下端から幅方向の一方に向かって突出している。ネジ穴79Hは、ボス79の先端から幅方向の他方に向かって凹んでいる。
【0107】
ネジ210Fが貫通穴210Hを通過してネジ穴79Hにねじ込まれることにより、第1センサ基板210がセンサカバー70に取り付けられている。
【0108】
図4に示すように、センサカバー70に支持された第1センサ基板210は、幅方向(第1ローラ41の軸方向)において第1ローラ41と重複する位置にある。第1センサ基板210は、第1ローラ41における幅方向の中央部よりも幅方向の一方に位置している。カバー本体71は、第1センサ基板210を上から覆っている。
【0109】
第1センサS1及び第2センサS2はそれぞれ、光路が遮断されたか否かを検出するフォトインタラプタである。後述するように、第1センサS1は、第1アクチュエータ110の位置を非接触で検出する。第2センサS2は、第2アクチュエータ120の位置を非接触で検出する。
【0110】
<第2センサ基板、第3センサ及び第4センサ>
図4、
図5及び
図8に示すように、画像形成装置1は、第2センサ基板220を備えている。第2センサ基板220の基板面220Aは、幅方向に直交する平面であり、幅方向の他方を向いている。
【0111】
第2センサ基板220は、基板面220A上に第3センサS3及び第4センサS4を有している。第4センサS4は、第3センサS3から前方かつ下方に離隔している。
【0112】
図4に示すように、第2センサ基板220は、フレーム60における幅方向の他方の端部に位置する壁に取り付けられている。
【0113】
フレーム60に支持された第2センサ基板220は、幅方向において第1ローラ41と重複しない位置にある。つまり、第2センサ基板220は、シートSHの搬送領域に対して幅方向の外側に位置している。
【0114】
第3センサS3及び第4センサS4はそれぞれ、光路が遮断されたか否かを検出するフォトインタラプタである。後述するように、第3センサS3は、第3アクチュエータ130の位置を非接触で検出する。第4センサS4は、第4アクチュエータ140の位置を非接触で検出する。
【0115】
<第1アクチュエータ>
図6に示すように、第1アクチュエータ110は、第1軸111、第1当接部112、第1遮蔽部113及びカム114を有している。
【0116】
第1軸111は、幅方向に延びている。フレーム60は、ガイド壁61の上面側かつ前側から上向きに突出する複数の壁が第1軸111を回動可能に支持することにより、第1アクチュエータ110を揺動可能に支持している。
【0117】
第1軸111における幅方向の一方に位置する一端111Aは、フレーム開口60Hよりも幅方向の一方に位置している。第1軸111の一端111Aは、
図7に示す第1センサS1の近傍に位置している。
【0118】
図6に示すように、第1軸111における幅方向の他方に位置する他端111Bは、フレーム60における幅方向の他方の端部の近くに位置している。
図4に示すように、第1軸111の他端111Bは、第1ローラ41における幅方向の他方の端部よりも幅方向の他方に位置している。つまり、第1軸111の他端111Bは、シートSHの搬送領域に対して幅方向の外側に位置している。
【0119】
カバー本体71は、第1軸111における他端111Bを除く部分を上から覆っている。
【0120】
図6に示すように、第1当接部112は、第1軸111におけるフレーム開口60Hに対して前方かつ上方に位置する部分から第1軸111の径外方向に突出している。カバー開口71Hは、第1当接部112を通過させている。
【0121】
第1遮蔽部113は、第1当接部112から幅方向の一方に離隔した位置で第1軸111の一端111Aから第1軸111の径外方向に突出している。つまり、第1遮蔽部113は、
図7に示す第1センサS1の近傍で第1軸111から突出している。
図4に示すように、カバー本体71は、第1遮蔽部113を上から覆っている。
【0122】
図6に示すように、カム114は、第1当接部112から幅方向の他方に離隔した位置で第1軸111の他端111Bから第1軸111の径外方向に突出している。つまり、カム114は、シートSHの搬送領域に対して幅方向の外側で第1軸111から突出している。
図4に示すように、カバー本体71は、カム114を覆っていない。
【0123】
図6に示すように、第1軸111とガイド壁61との間には、引っ張りコイルバネ110Fが位置している。引っ張りコイルバネ110Fは、第1アクチュエータ110を
図3の紙面反時計方向に揺動させるように付勢している。
【0124】
図1及び
図2に示すように、ドロワ80は、カム押圧部84を有している。カム押圧部84は、第2ローラ42よりも後方、かつ各感光ドラム5よりも前方に位置している。また、カム押圧部84は、第2ローラ42における幅方向の他方の端部よりも幅方向の他方に位置している。
【0125】
図示は省略するが、カム押圧部84は、ドロワ80が
図1に示す装着位置に移動するときにカム114を押圧し、ドロワ80が装着位置から前方に移動するときに、カム114から離隔する。
【0126】
図4~
図6に示すように、カム押圧部84がカム114から離隔する状態では、引っ張りコイルバネ110Fの付勢力によって、カム114が上向きに突出している。この状態で、第1当接部112は、第1軸111から上向きに突出した後に屈曲して前向きに延びている。
【0127】
図2及び
図4~
図6に示す第1当接部112の位置は、退避位置である。
図4に示すように、第1ローラ41は、その幅方向の中央部が他の部分よりも小径になっている。退避位置にある第1当接部112は、第1ローラ41の小径部分に進入している。
【0128】
図2に示すように、退避位置にある第1当接部112は、ドロワ80が装着位置から移動するときに通過する空間A1から下方に退避している。これにより、ドロワ80の各感光ドラム5等が退避位置にある第1当接部112の上方を通過するときに、第1当接部112が各感光ドラム5等に干渉しない。
【0129】
つまり、カム114は、装着位置から移動するドロワ80のカム押圧部84から離隔することで、第1当接部112をドロワ80と当接しない退避位置に揺動させる。
【0130】
ドロワ80が装着位置に移動するときにカム押圧部84がカム114を押圧すると、第1アクチュエータ110が
図3の紙面時計方向に揺動し、第1当接部112が
図3に実線で示す第1非当接位置に移動する。
図1に示す第1当接部112の位置も、第1非当接位置である。
【0131】
図1及び
図3に示すように、第1当接部112は、第1非当接位置にある状態で、ニップ位置N1よりも搬送方向D1の下流、かつ各感光ドラム5よりも搬送方向D1の上流に位置している。
【0132】
第1当接部112は、ドロワ80が装着位置から移動するときに通過する空間A1に突出している。
【0133】
第1当接部112は、第1非当接位置にある状態で、搬送経路P1に沿って搬送されるシートSHと当接可能である。第1アクチュエータ110は、第1当接部112がシートSHと当接することで
図3の紙面時計方向に揺動し、第1当接部112が
図3に二点鎖線で示す第1当接位置に移動する。
【0134】
図6に示すように、第1遮蔽部113は、その先端において遮蔽板113Aを有ししている。遮蔽板113Aは、第1軸111の周方向に円弧状に延びている。第1遮蔽部113は、遮蔽板113Aによって、
図7に示す第1センサS1の光路を遮蔽可能である。
【0135】
第1当接部112が退避位置にある状態では、
図6に示す位置にある遮蔽板113Aは、
図7に示す第1センサS1よりも後方に位置し、第1センサS1の光路を開放している。
【0136】
図示は省略するが、第1当接部112が第1非当接位置にある状態では、第1遮蔽部113は、遮蔽板113Aによって第1センサS1の光路を遮蔽している。そして、第1当接部112がシートSHと当接することで第1当接位置に移動すると、遮蔽板113Aが
図7に示す第1センサS1よりも前方に移動し、第1センサS1の光路を開放する。
【0137】
制御部C1は、ドロワ80が装着位置にある状態で、第1センサS1の光路が遮蔽から開放に切り替わることにより、第1検出部101がシートSHを検出したと判断し、画像形成部3による画像形成動作のタイミングを制御する。
【0138】
<第2アクチュエータ>
図7に示すように、第2アクチュエータ120は、第2軸121、第2当接部122及び第2遮蔽部123を有している。
【0139】
第2軸121は、幅方向に延びている。センサカバー70は、第2平板部71Bの前面側に位置する複数の壁が第2軸121を回動可能に支持することにより、第2アクチュエータ120を揺動可能に支持している。
【0140】
第2軸121における幅方向の一方に位置する一端121Aは、カバー開口71Hよりも幅方向の一方に位置している。第2軸121の一端121Aは、第2センサS2の近傍に位置している。
【0141】
第2軸121における幅方向の他方に位置する他端121Bは、カバー開口71Hよりも幅方向の他方に位置している。
【0142】
第2当接部122は、第2軸121におけるカバー開口71Hに対して後方かつ下方に位置する部分から第2軸121の径外方向に突出している。
図5に示すように、フレーム開口60Hは、第2当接部122を通過させている。
【0143】
第2遮蔽部123は、第2当接部122から幅方向の一方に離隔した位置で第2軸121の一端121Aから第2軸121の径外方向に突出している。つまり、第2遮蔽部123は、第2センサS2の近傍で第2軸121から突出している。
【0144】
図4に示すように、カバー本体71は、第2軸121、第2当接部122及び第2遮蔽部123を上から覆っている。
【0145】
図7に示すように、第2軸121とカバー本体71との間は、引っ張りコイルバネ120Fが位置している。引っ張りコイルバネ120Fは、第2アクチュエータ120を
図3の紙面反時計方向に揺動させるように付勢している。
【0146】
引っ張りコイルバネ120Fの付勢力により、第2当接部122は、
図3に実線で示す第2非当接位置にある。
図5及び
図7に示す第2当接部122の位置も、第2非当接位置である。
【0147】
図3に示すように、第2当接部122は、再搬送経路P2における第2再搬送ローラ対26よりも再搬送方向D2の下流、かつ第3検出部103よりも再搬送方向D2の上流に位置している。
【0148】
第2当接部122は、第2非当接位置にある状態で、再搬送経路P2に案内されるシートSHと当接可能である。第2アクチュエータ120は、第2当接部122がシートSHと当接することで
図3の紙面時計方向に揺動し、第2当接部122が
図3に二点鎖線で示す第2当接位置に移動する。
【0149】
図7に示すように、第2遮蔽部123は、その先端において遮蔽板123Aを有ししている。遮蔽板123Aは、第2軸121の周方向に円弧状に延びている。第2遮蔽部123は、遮蔽板123Aによって、第2センサS2の光路を遮蔽可能である。
【0150】
第2当接部122が第2非当接位置にある状態では、第2遮蔽部123は、遮蔽板123Aによって第2センサS2の光路を遮蔽している。そして、第2当接部122がシートSHと当接することで第2当接位置に移動すると、遮蔽板123Aが第1センサS1よりも下方に移動し、第1センサS1の光路を開放する。
【0151】
制御部C1は、搬送経路P1及び再搬送経路P2に複数枚のシートSHを存在させて画像形成動作を行う場合、第2センサS2の光路が遮蔽から開放に切り替わったタイミングで、第2検出部102がシートSHを検出したと判断する。そして、制御部C1は、第1再搬送ローラ対25及び第2再搬送ローラ対26の回転を所定の時間停止させて、第2アクチュエータ120に当接したシートSHを再搬送経路P2上で停止させる。
【0152】
<第3アクチュエータ>
図3に示すように、第3アクチュエータ130は、第3軸131及び第3当接部132を有している。また、第3アクチュエータ130は、
図8に示す第3遮蔽部133を有している。
【0153】
図3に示すように、第3軸131は、幅方向に延びており、給送側フレーム50に回動可能に支持されている。第3軸131は、図示しない引っ張りコイルバネにより、
図3の紙面時計方向に付勢されている。
【0154】
第3当接部132は、第3軸131から第3軸131の径外方向に突出している。図示しない引っ張りコイルバネの付勢力により、第3当接部132は、
図3に実線で示す第3非当接位置にある。
【0155】
第3当接部132は、再搬送経路P2における第2アクチュエータ120と合流位置J1との間に位置している。
【0156】
第3当接部132は、第3非当接位置にある状態で、再搬送経路P2に案内されるシートSHと当接可能である。第3アクチュエータ130は、第3当接部132がシートSHと当接することで
図3の紙面反時計方向に揺動し、第3当接部132が
図3に二点鎖線で示す第3当接位置に移動する。
【0157】
図8に示すように、第3遮蔽部133は、その先端において遮蔽板133Aを有ししている。遮蔽板133Aは、第3軸131の周方向に円弧状に延びている。第3遮蔽部133は、遮蔽板133Aによって、第3センサS3の光路を遮蔽可能である。
【0158】
第3当接部132が第3非当接位置にある状態では、遮蔽板133Aが第3センサS3よりも下方に位置しており、第3遮蔽部133が第3センサS3の光路を開放している。そして、第3当接部132がシートSHと当接することで第3当接位置に移動すると、第3遮蔽部133は、遮蔽板133Aによって第3センサS3の光路を遮蔽する。
【0159】
制御部C1は、第3センサS3の光路が開放から遮蔽に切り替わったタイミングに基づいて、再搬送経路P2に沿って搬送されるシートSHの先端がレジストローラ対24に到達するタイミングを判断し、第1ローラ41及び第2ローラ42の回転開始タイミングを制御する。
【0160】
<第4アクチュエータ>
図3に示すように、第4アクチュエータ140は、第4軸141及び第4当接部142を有している。また、第4アクチュエータ140は、
図8に示す第4遮蔽部143を有している。
【0161】
図3に示すように、第4軸141は、幅方向に延びており、給送側フレーム50に回動可能に支持されている。
図8に示すように、第4軸141と給送側フレーム50との間には、引っ張りコイルバネ140Fが位置している。第4軸141は、引っ張りコイルバネ140Fにより、
図3及び
図8の紙面反時計方向に付勢されている。
【0162】
図3に示すように、第4当接部142は、第4軸141から第4軸141の径外方向に突出している。引っ張りコイルバネ140Fの付勢力により、第4当接部142は、
図3に実線で示す第4非当接位置にある。
【0163】
第4当接部142は、搬送経路P1における搬送ローラ対23よりも搬送方向D1の下流、かつ合流位置J1よりも搬送方向D1の上流に位置している。
【0164】
第4当接部142は、第4非当接位置にある状態で、搬送経路P1に案内されるシートSHと当接可能である。第4アクチュエータ140は、第4当接部142がシートSHと当接することで
図3の紙面時計方向に揺動し、第4当接部142が
図3に二点鎖線で示す第4当接位置に移動する。
【0165】
図8に示すように、第4遮蔽部143は、その先端において遮蔽板143Aを有ししている。遮蔽板143Aは、第4軸141の周方向に円弧状に延びている。第4遮蔽部143は、遮蔽板143Aによって、第4センサS4の光路を遮蔽可能である。
【0166】
第4当接部142が第4非当接位置にある状態では、遮蔽板143Aが第4センサS4よりも前方かつ下方に位置しており、第4遮蔽部143が第4センサS4の光路を開放している。そして、第4当接部142がシートSHと当接することで第4当接位置に移動すると、第4遮蔽部143は、遮蔽板143Aによって第4センサS4の光路を遮蔽する。
【0167】
制御部C1は、第4センサS4の光路が開放から遮蔽に切り替わったタイミングに基づいて、シートトレイ9Cから給送されるシートSHの先端がレジストローラ対24に到達するタイミングを判断し、第1ローラ41及び第2ローラ42の回転開始タイミングを制御する。
【0168】
<作用効果>
実施例の画像形成装置1において、
図4及び
図6に示すように、第1アクチュエータ110は、第1ローラ41と共にフレーム60に支持されている。これにより、この画像形成装置1は、第1ローラ41に対する第1アクチュエータ110の位置決め精度の低下を抑制でき、第2アクチュエータ120よりも高い検出精度が要求される第1アクチュエータ110の検出精度の低下を抑制できる。
【0169】
また、
図7に示すように、センサカバー70は、第1、第2アクチュエータ110、120の位置を検出するための第1、第2センサS1、S2を有する第1センサ基板210を支持している。そして、
図4に示すように、センサカバー70は、フレーム60に取り付けられている。これにより、この画像形成装置1は、第1、第2アクチュエータ110、120に対する第1、第2センサS1、S2の位置決め精度の低下を抑制できる。
【0170】
その上で、この画像形成装置1は、第1センサ基板210が幅方向において第1ローラ41と重複する位置にあることにより、合流位置J1の周辺で搬送経路P1又は再搬送経路P2に案内されるシートSHに干渉しない領域を有効活用できる。このため、この画像形成装置1は、第1センサ基板210がシートSHの搬送領域に対して幅方向の外側で嵩張ることを抑制できる。
【0171】
したがって、実施例の画像形成装置1は、幅方向の小型化を実現できる。
【0172】
また、この画像形成装置1において、
図7に示すように、第1センサS1は、フォトインタラプタである。
図4に示すように、センサカバー70において、カバー本体71は、第1アクチュエータ110の第1軸111及び第1遮蔽部113と、第1センサ基板210と、を覆っている。カバー開口71Hは、カバー本体71を貫通し、第1当接部112を通過させている。この構成により、紙粉等の異物が第1軸111、第1遮蔽部113及び第1センサ基板210に到達することをカバー本体71によって抑制できる。その結果、この画像形成装置1は、第1センサS1の検出精度の低下を抑制できる。
【0173】
さらに、この画像形成装置1において、
図6に示すように、フレーム60は、第1位置決め部67と、第1当接部112に対して第1位置決め部67と反対側に位置する第2位置決め部68と、を有している。
図7に示すように、センサカバー70は、第1被位置決め部77と、カバー開口71Hに対して第1被位置決め部77と反対側に位置する第2被位置決め部78と、を有している。この構成により、第1当接部112に対するカバー開口71Hの位置決め精度の低下を抑制できるので、カバー開口71Hを第1当接部112に接触しない範囲で小さくし易い。
【0174】
また、この画像形成装置1において、
図1に示すように、第1非当接位置にある第1当接部112は、ドロワ80が装着位置から移動するときに通過する空間A1に突出している。
図4に示す第1アクチュエータ110のカム114は、装着位置から移動するドロワ80のカム押圧部84から離隔することで、
図2に示すように、第1当接部112をドロワ80と当接しない退避位置に揺動させる。この構成により、ドロワ80を装着位置から移動させるときに、退避位置に揺動した第1当接部112がドロワ80の各感光ドラム5等に干渉しない。
【0175】
さらに、この画像形成装置1において、
図7に示すように、第2センサS2は、フォトインタラプタである。第2アクチュエータ120は、第2軸121、第2当接部122及び第2遮蔽部123を有している。
図3に示すように、フレーム60において、ガイド壁61は再搬送経路P2の一部を区画している。フレーム開口60Hは、ガイド壁61を貫通し、第2当接部122を通過させている。この構成により、紙粉等の異物が第2軸121、第2遮蔽部123及び第1センサ基板210に到達することをガイド壁61によって抑制できる。その結果、この画像形成装置1は、第2センサS2の検出精度の低下を抑制できる。
【0176】
また、この画像形成装置1において、
図6に示すように、フレーム60は、第1位置決め部67と、第2当接部122に対して第1位置決め部67と反対側に位置する第2位置決め部68と、を有している。
図7に示すように、センサカバー70は、第1被位置決め部77と、フレーム開口60Hに対して第1被位置決め部77と反対側に位置する第2被位置決め部78と、を有している。この構成により、第2当接部122に対するフレーム開口60Hの位置決め精度の低下を抑制できるので、フレーム開口60Hを第2当接部122に接触しない範囲で小さくし易い。
【0177】
さらに、この画像形成装置1において、第1センサ基板210の基板面210Aは、幅方向に直交している。この構成により、仮に基板面210Aが幅方向と平行な場合と比較して、第1、第2センサS1、S2が揺動する第1、第2アクチュエータ110、120の位置を検出し易い。
【0178】
また、この画像形成装置1において、第1センサ基板210は、第1センサS1と第2センサS2との間に位置する貫通穴210Hを有している。そして、ネジ210Fが貫通穴210Hを通過してネジ穴79Hにねじ込まれることにより、第1センサ基板210がセンサカバー70に取り付けられている。この構成により、仮に貫通穴210Hが第1センサS1と第2センサとの間に位置しない構成と比較して、ネジ止めによる第1センサ基板210の姿勢のばらつきを抑制できるので、第1センサS1の検出精度と、第2センサS2の検出精度と、に差が生じることを抑制できる。
【0179】
さらに、この画像形成装置1は、
図3に示すように、レジストローラ対24である第1ローラ41及び第2ローラ42によって斜行が抑制されたシートSHが各感光ドラム5に向かうときのタイミング制御を第1アクチュエータ110によって精度良く実施できる。
【0180】
また、この画像形成装置1において、制御部C1は、第3アクチュエータ130の第3当接部132が再搬送経路P2に案内されるシートSHの先端に当接したタイミングに基づいて、第1ローラ41及び第2ローラ42の回転を開始する。この構成により、第1ローラ41及び第2ローラ42によってシートSHの斜行を抑制するためのタイミング制御を精度良く実施できる。
【0181】
さらに、この画像形成装置1において、
図4に示すように、第3センサS3及び第4センサS4を有する第2センサ基板220は、幅方向において第1ローラ41と重複しない位置にある。つまり、シートSHの搬送領域に対して幅方向の外側に位置する第2センサ基板220は、上記特許文献1に係る3個のセンサを有するセンサ基板と比較して、嵩張らない。
【0182】
また、この画像形成装置1において、
図1に示すように、制御部C1は、搬送経路P1及び再搬送経路P2に複数枚のシートSHを存在させて画像形成動作を行う場合、第2アクチュエータ120の第2当接部122が再搬送経路P2に案内されるシートSHの先端に当接したタイミングに基づいて、第2アクチュエータ120に当接したシートSHを再搬送経路P2上で停止させる。この構成により、感光ドラム5に向かうシートSHがあるときに再搬送経路P2で別のシートSHを待機させるためのタイミング制御を第2アクチュエータ120によって精度良く実施できる。
【0183】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0184】
実施例では、本発明の画像形成装置について、画像形成装置1として具体化したが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、画像形成装置の上方に画像読取装置を備えた複合機に本発明の構成を適用してもよい。
【0185】
実施例では、第1センサS1がフォトインタラプタであるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、第1センサは、接触式のセンサであってもよいし、磁気や電磁誘導等を利用した非接触式のセンサであってもよい。第2及び第3センサについても同様である。
【0186】
実施例では、画像形成装置1は、直接転写型のカラー電子写真方式で画像を形成するためのドロワ80、転写ベルト6、スキャナ部8、定着器7等を有する画像形成部3を備えているが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、間接転写型のカラー電子写真方式で画像を形成するための中間転写ベルト、二次転写ローラ等を有する画像形成部を備えた画像形成装置に本発明の構成を適用してもよい。その場合、中間転写ベルトと二次転写ローラとのニップ点にシートを送るローラを第1ローラ及び第2ローラとして、本発明を適用してもよい。また、カラー電子写真方式でなくモノクロ電子写真方式で画像を形成する画像形成装置に本発明を適用してもよい。さらに、画像形成部としてのインクジェットヘッドを有するプリンタ、すなわち、インクジェット方式で画像を形成する画像形成装置に本発明を適用してもよい。この場合、インクジェットヘッドと対向する位置にシートを搬送するローラを第1ローラ及び第2ローラとして、本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0187】
1…画像形成装置、3…画像形成部
5…感光ドラム、X5…回転軸心
P1…搬送経路、SH…シート、D1…搬送方向
41…第1ローラ、N1…ニップ位置、42…第2ローラ
110…第1アクチュエータ、J1…合流位置
P2…再搬送経路、120…第2アクチュエータ
S1…第1センサ、S2…第2センサ
210…第1センサ基板、60…フレーム
70…センサカバー、111…第1軸
112…第1当接部、113…第1遮蔽部
71…カバー本体、71H…カバー開口
67…第1位置決め部、68…第2位置決め部
77…第1被位置決め部、78…第2被位置決め部
80…ドロワ、114…カム、9…装置本体
A1…ドロワが装着位置から移動するときに通過する空間
121…第2軸、122…第2当接部
123…第2遮蔽部、61…ガイド壁、60H…フレーム開口
67…第3位置決め部(第1位置決め部)
68…第4位置決め部(第2位置決め部)
77…第3被位置決め部(第1被位置決め部)
78…第4被位置決め部(第2被位置決め部)
210A…第1センサ基板の基板面、79H…ネジ穴
210H…貫通穴、24…レジストローラ対
130…第3アクチュエータ、S3…第3センサ
220…第2センサ基板