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特開2024-160753蓄電デバイスおよび該蓄電デバイスの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160753
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】蓄電デバイスおよび該蓄電デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20241108BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALI20241108BHJP
   H01M 50/417 20210101ALI20241108BHJP
   H01M 50/491 20210101ALI20241108BHJP
   H01G 11/52 20130101ALI20241108BHJP
   H01G 4/32 20060101ALI20241108BHJP
   H01G 9/02 20060101ALI20241108BHJP
   H01G 13/02 20060101ALI20241108BHJP
   H01G 9/00 20060101ALI20241108BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20241108BHJP
【FI】
H01M10/04 W
H01M10/0587
H01M50/417
H01M50/491
H01G11/52
H01G4/32 311Z
H01G9/02
H01G13/02 301B
H01G9/00 290C
H01G11/84
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076056
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 功一
【テーマコード(参考)】
5E078
5E082
5H021
5H028
5H029
【Fターム(参考)】
5E078BA05
5E078BB23
5E078CA12
5E078LA08
5E082EE03
5E082FF03
5E082FF05
5H021CC02
5H021CC05
5H021EE04
5H021HH02
5H021HH10
5H028AA05
5H028BB04
5H028BB05
5H028BB07
5H028CC08
5H028CC12
5H029AJ14
5H029AK01
5H029AK03
5H029AL06
5H029AL07
5H029AM03
5H029AM05
5H029AM07
5H029BJ14
5H029CJ02
5H029CJ03
5H029CJ07
5H029DJ04
5H029DJ12
5H029EJ12
5H029HJ09
5H029HJ12
(57)【要約】
【課題】スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える蓄電デバイスを得ることができる技術を提供すること。
【解決手段】ここで開示される巻回電極体の製造方法の好適な一態様では、正極シート、負極シート、およびセパレータシートを用意する、用意工程(S1);上記正極シートと上記負極シートとを、上記セパレータシートを介して巻回し、巻取体を作製する、巻回工程(S2);および、上記巻取体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートを熱処理し、該巻取体に巻きつける、巻き付け工程(S3);を包含する。また、ここでは、上記巻き付け工程後に、上記巻取体をプレスして扁平状に成形するプレス工程(S4)をさらに含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極シートおよび負極シートが、セパレータシートを介して積層され、巻回された巻回電極体を備える蓄電デバイスの製造方法であって、以下の工程:
前記正極シート、前記負極シート、および前記セパレータシートを用意する、用意工程;
前記正極シートと前記負極シートとを、前記セパレータシートを介して巻回し、巻取体を作製する、巻回工程;および
前記巻取体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートを熱処理し、該巻取体に巻きつける、巻き付け工程;
を包含する、蓄電デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記用意工程において、前記セパレータシートとして、ポリオレフィン系樹脂から構成されるセパレータシートを用意する、請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記巻き付け工程後に、前記巻取体をプレスして扁平状に成形するプレス工程をさらに含む、請求項1または2に記載の蓄電デバイスの製造方法。
【請求項4】
正極シートおよび負極シートが、セパレータシートを介して積層され、巻回された巻回電極体を備える蓄電デバイスであって、
前記セパレータシートのうち、前記巻回電極体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートの気孔率をP、前記巻回電極体の巻き終わり領域以外に存在するセパレータシートの気孔率をQとしたとき、前記Qに対する前記Pの比(P/Q)は1よりも小さい、蓄電デバイス。
【請求項5】
前記セパレータシートとして、ポリオレフィン系樹脂から構成されるセパレータシートを含む、請求項4に記載の蓄電デバイス。
【請求項6】
前記比(P/Q)は、0.1以下である、請求項4または5に記載の蓄電デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電デバイスおよび該蓄電デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1には、巻回電極体を備えた二次電池の製造方法であって、耐熱層が形成されたセパレータシートを正負の電極シートの間に配置して巻回することにより巻回電極体を作製する工程を包含する二次電池の製造方法が開示されている。かかる二次電池の製造方法によって、巻回電極体の巻き緩み(以下、「スプリングバック」ともいう)を抑制することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-137985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者の検討によると、上述したような二次電池の製造方法は、巻回電極体のスプリングバックを抑制するという観点から、まだまだ改善の余地があることがわかった。また、上述したようなスプリングバックが生じた巻回電極体によると、電池ケースに挿入する際に、該巻回電極体と封口板との接合部(例えば、巻回電極体と封口板との間に存在する電極集電端子)に負荷がかかり易いことがわかった。即ち、スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える蓄電デバイスを得ることができる技術のさらなる開発が要求されている。
【0005】
本開示は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える蓄電デバイスを得ることができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を実現すべく、本開示は、正極シートおよび負極シートが、セパレータシートを介して積層され、巻回された蓄電デバイスの製造方法を提供する。また、かかる蓄電デバイスの製造方法は、好ましくは、上記正極シート、上記負極シート、および上記セパレータシートを用意する、用意工程;を包含する。かかる蓄電デバイスの製造方法は、好ましくは、上記正極シートと上記負極シートとを、上記セパレータシートを介して巻回し、巻取体を作製する、巻回工程;を包含する。かかる蓄電デバイスの製造方法は、好ましくは、上記巻取体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートを熱処理し、該巻取体に巻きつける、巻き付け工程;を包含する。詳細については後述するが、かかる構成の蓄電デバイスの製造方法によると、スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える蓄電デバイスを得ることができる。
【0007】
また、他の側面から、本開示は、ここで開示されるいずれかの蓄電デバイスの製造方法によって得られる蓄電デバイスを提供する。かかる蓄電デバイスは、正極シートおよび負極シートが、セパレータシートを介して積層され、巻回された巻回電極体を備える蓄電デバイスであって、上記セパレータシートのうち、上記巻回電極体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートの気孔率をP、上記巻回電極体の巻き終わり領域以外に存在するセパレータシートの気孔率をQとしたとき、上記Qに対する上記Pの比(P/Q)は1よりも小さい、蓄電デバイスである。かかる蓄電デバイスは、ここで開示されるいずれかの蓄電デバイスの製造方法によって得られた蓄電デバイスであるため、スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える蓄電デバイスということができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る電池の製造方法の各工程を示すフローチャートである。
図2】一実施形態に係る巻回電極体製造装置の構成を示す模式図である。
図3】一実施形態に係る巻取体の作製について説明するための模式図である。
図4】一実施形態に係るセパレータシートの位置の調整について説明するための模式図である。
図5】一実施形態に係るセパレータシートの位置の調整について説明するための模式図である。
図6】一実施形態に係るセパレータシートの切断について説明するための模式図である。
図7】一実施形態に係る巻取体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートの熱処理について説明するための模式図である。
図8】一実施形態に係る巻取体に対するテープの付与について説明するための模式図である。
図9】一実施形態に係る巻取体の構成を示す模式図である。
図10】一実施形態に係るプレス前の巻取体の態様を示す模式図である。
図11】一実施形態に係るプレス後の巻取体の態様を示す模式図である。
図12】一実施形態に係る電池の内部構造を模式的に示す正面図である。
図13】一実施形態に係る巻回電極体を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、ここで開示される技術のいくつかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、ここで開示される技術の実施に必要な事柄(例えば、本開示を特徴付けない蓄電デバイスの一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここで開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の説明は、本開示を以下の形態に限定することを意図したものではない。なお、ここで開示される電池の製造方法は、任意の段階でさらに他の工程を含んでもよいし、その工程が必須なものとして説明されていなければ適宜削除することも可能である。また、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて、工程の順序を入れ替えることもできる。
【0010】
本明細書において範囲を示す「A~B」の表記は、「A以上B以下」を意味する。また、「Aを超える」および「B未満」の意を包含するものとする。また、本明細書において「蓄電デバイス」とは、充電と放電とを行うことができるデバイスをいう。蓄電デバイスには、一次電池、二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池、ニッケル水素電池)等の電池と、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)とが包含される。また、電解質は、液状電解質(電解液)、ゲル状電解質、固体電解質のいずれであってもよい。以下、ここで開示される蓄電デバイスの一実施形態であるリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池100」ともいう)を例に挙げて説明する。
【0011】
<電池の製造方法>
先ず、本実施形態に係る電池の製造方法について、巻回電極体製造装置200を交えて説明する。本実施形態に係る電池の製造方法について説明する前に、巻回電極体製造装置200について説明する。ここで、図1は、一実施形態に係る電池の製造方法の各工程を示すフローチャートである。図2は、一実施形態に係る巻回電極体製造装置の構成を示す模式図である。図3は、一実施形態に係る巻取体の作製について説明するための模式図である。図4および図5は、一実施形態に係るセパレータシートの位置の調整について説明するための模式図である。図6は、一実施形態に係るセパレータシートの切断について説明するための模式図である。図7は、一実施形態に係る巻取体の巻き終わり領域に存在するセパレータシートの熱処理について説明するための模式図である。図8は、一実施形態に係る巻取体に対するテープの付与について説明するための模式図である。図9は、一実施形態に係る巻取体の構成を示す模式図である。なお、図7および図8では、説明し易くするために、第1巻き芯204のみを記載している。以下、本実施形態に係る巻回電極体製造装置200における各構成要素について説明する。
【0012】
図2に示す第1巻き芯204は、正極シート50と負極シート60とを、セパレータシート70を介して巻き取る部材である。第1巻き芯204は、側周面に巻き付けられる各々のシートを保持する機能を有する。また、図2に示すように、本実施形態では、第1巻き芯204以外に、第2巻き芯206と第3巻き芯208とを備えている。ここで、第3巻き芯208は、後述のセパレータシート70の位置を調整する際に稼働する部材である。第1巻き芯204,第2巻き芯206,および第3巻き芯208は、インデックス202内に存在する。なお、第1巻き芯204,第2巻き芯206,および第3巻き芯208は、ここでは2つの半円状の部材であり、かつ、2分割された構造としているが、これらの巻き芯の形状は円筒状であってもよいし、扁平な形状に巻回する場合には、扁平な巻き芯が用いられてもよい。
【0013】
図5に示す調整ローラ210は、後述のセパレータシート70の切断時にセパレータシート70の位置を適切な位置に調整するローラである。また、図6に示すカッター212は、セパレータシート70を所望の長さに切断するカッターである。図6に示すチャック214は、セパレータシート70を保持するための部材である。チャック214は、例えば静電チャックである。
【0014】
図7に示す熱付与器216は、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aの表面を熱処理するための部材である。熱付与器216の一例としては、ドライヤー、赤外線ヒーター(IRヒーター)、電磁誘導加熱ヒーター(IHヒーター)等が挙げられる。これらとしては、市販品のものを特に制限なく用いることができる。
【0015】
図8に示すテープ貼り付け部材218は、巻取体20Aのセパレータシート70の巻き終わり端部に巻き止めテープを貼りつける部材である。かかるテープとしては、この種の巻取体に用いられる巻き止めテープを特に制限なく用いることができる。
【0016】
巻回電極体製造装置200の各構成要素は、それぞれ所要のアクチュエータを適宜に有していることが好ましい。制御装置は、予め設定されたプログラムに沿って所定のタイミングで所要の動作が実行されるように、巻回電極体製造装置200の各構成要素を制御するように構成されている。制御装置は、例えば、マイクロコントローラのようなコンピュータによって具現化され得る。
【0017】
続いて、本実施形態に係る電池の製造方法について、巻回電極体製造装置200を交えて説明する。図1に示すように、先ず、本実施形態に係る電池の製造方法は、正極シート50および負極シート60が、セパレータシート70を介して積層され、巻回された巻回電極体20を備える電池100の製造方法である。かかる電池の製造方法は、正極シート50、負極シート60、およびセパレータシート70を用意する、用意工程(ステップS1);を包含する。かかる電池の製造方法は、正極シート50と負極シート60とを、セパレータシート70を介して巻回し、巻取体20Aを作製する、巻回工程(ステップS2);を包含する。かかる電池の製造方法は、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70を熱処理し、巻取体20Aに巻きつける、巻き付け工程(ステップS3);を包含する。また、本実施形態では、上記巻き付け工程後に、巻取体20Aをプレスして扁平状に成形するプレス工程(ステップS4)をさらに含む。
【0018】
上述したように、上記巻回電極体の製造方法では、巻き付け工程(ステップS3)において、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aを熱処理し、巻取体20Aに巻きつける。かかる熱処理によって、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aを熱変性させ、硬化させることができる。かかる硬化後のセパレータシート70Aを巻取体20Aに巻き付けることによって、巻取体20Aを固縛することができる。そして、かかる固縛によって、巻取体20A(巻回電極体20)に荷重をかけ続けることができるため、巻回電極体20のスプリングバックを好適に抑制することができる。以下、各工程について説明する。
【0019】
なお、「巻き終わり領域」とは、巻取体を構成するシートのターン(周)のうち、例えば最外周(図9では、P1~P2の領域に対応)から該最外周よりも内周5周以内の領域、4周以内の領域、3周以内の領域、2周以内の領域、1周以内の領域であってもよい。あるいは、「巻き終わり領域」とは、巻取体を構成するシートのターン(周)のうち、最外周のみであってもよいし、最外周における1/2周以内の領域であってもよい。例えば、本実施形態では、かかる巻き終わり領域を最外周のみ(即ち、図9中のP1~P2の領域)とし、後述する巻き付け工程において該最外周のみに存在するセパレータシート70を引き延ばしている。また、後述の巻き付け工程における熱処理をより行い易くするという観点から、本実施形態のように、巻取体20Aの巻き終わり領域は、正極シート50および負極シート60を含まず、2枚のセパレータシート70のみから構成されていることが好ましい。ただし、ここで開示される技術は、上記記載に限定されるものではない。また、後述する巻回電極体における「巻き終わり領域」についても、同様に定義することができる。即ち、上記説明における「巻取体」を「巻回電極体」に読み替えて定義することができる。
【0020】
(用意工程:ステップS1)
本工程では、正極シート50、負極シート60、およびセパレータシート70を用意する。本実施形態では、セパレータシート70を2枚用意する。以下、各部材について説明する。
【0021】
正極シート50を構成する正極集電箔52としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の正極集電箔を用いてよく、その例としては、アルミニウム箔やアルミニウム合金箔等が挙げられる。正極集電箔52の厚みは、特に限定されず、例えば3μm~35μmであり、好ましくは5μm~20μmである。
【0022】
正極活物質層54は、正極活物質を含有する。正極活物質としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の正極活物質を用いてよい。具体的に例えば、正極活物質として、リチウム複合酸化物、リチウム遷移金属リン酸化合物等を用いることができる。正極活物質の結晶構造は、特に限定されず、層状構造、スピネル構造、オリビン構造等であってよい。リチウム複合酸化物の例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム系複合酸化物、リチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物等が挙げられる。これらの正極活物質は、1種単独で用いてよく、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。正極活物質として好ましくは、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物である。
【0023】
正極活物質の平均粒子径(メジアン径:D50)は、特に限定されないが、例えば、0.05μm~25μmであり、好ましくは1μm~20μmであり、より好ましくは3μm~15μmである。なお、正極活物質の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザ回折散乱法により求めることができる。
【0024】
正極活物質層54中の正極活物質の含有量(すなわち、正極活物質層54の全質量に対する正極活物質の含有量)は、特に限定されないが、例えば80質量%以上であり、好ましくは85質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。
【0025】
正極活物質層54は、正極活物質以外の成分(すなわち、任意成分)を含有していてもよい。当該任意成分の例としては、導電材、バインダ等が挙げられる。導電材としては、例えば、カーボンブラック(例、アセチレンブラック)、カーボンナノチューブ(CNT)、グラファイト等の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。導電材としてCNTを用いる場合、正極活物質層54は、CNTの分散剤をさらに含有していてもよい。
【0026】
正極活物質層54中の導電材の含有量は、特に制限はないが、0.1質量%~15質量%が好ましく、0.5質量%~13質量%がより好ましい。正極活物質層54中のバインダの含有量は、特に制限はないが、1質量%~15質量%が好ましく、1.5質量%~10質量%がより好ましい。また、正極活物質層54の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm~300μmであり、好ましくは20μm~200μmである。そして、正極シート50は、正極活物質層非形成部分52aと正極活物質層54との境界部に絶縁層(図示せず)を含有していてもよい。当該絶縁層は、例えば、セラミック粒子等を含有する。
【0027】
負極シート60を構成する負極集電箔62としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の負極集電箔を用いてよく、その例としては、銅箔が挙げられる。負極集電箔62の厚みは、特に限定されず、例えば3μm~35μmであり、好ましくは5μm~20μmである。
【0028】
負極活物質層64は負極活物質を含有する。当該負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。黒鉛は、天然黒鉛であっても人造黒鉛であってもよく、黒鉛が非晶質な炭素材料で被覆された形態の非晶質炭素被覆黒鉛であってもよい。
【0029】
負極活物質の平均粒子径(メジアン径:D50)は、特に限定されないが、例えば、0.1μm~50μmであり、好ましくは1μm~25μmであり、より好ましくは5μm~20μmである。なお、負極活物質の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザ回折散乱法により求めることができる。
【0030】
負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。また、負極活物質層64中の負極活物質の含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%~99質量%がより好ましい。負極活物質層64中のバインダの含有量は、0.1質量%~8質量%が好ましく、0.5質量%~3質量%がより好ましい。負極活物質層64中の増粘剤の含有量は、0.3質量%~3質量%が好ましく、0.5質量%~2質量%がより好ましい。そして、負極活物質層64の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm~300μmであり、好ましくは20μm~200μmである。
【0031】
セパレータシート70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から構成される多孔性シート(フィルム)が挙げられる。このなかでも、上述したような熱処理(例えば、熱変性や硬化)を好適に実施するという観点から、PEやPP等のポリオレフィン系樹脂から構成されるセパレータシートを好適に用いることができる。また、かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータシート70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
【0032】
セパレータシート70の厚みは特に限定されないが、例えば5μm~50μmであり、好ましくは10μm~30μmである。本実施形態では、巻回電極体20はセパレータシート70を2枚含む。また、セパレータシート70の気孔率は、概ね20~60%であり、例えば30~50%であってもよい。ここで、「気孔率」としては、例えば水銀圧入法を用いて測定される細孔量から算出される値を採用することができる(後述の気孔率A,B,P,Qについても同様にして測定された気孔率を採用することができる)。また、かかる気孔率の測定は、例えば市販の水銀圧入式ポロシメーターを用いて測定することができる。そして、かかる気孔率の測定は、カタログに記載の方法に準じて実施することができる。セパレータシート70の透気度は、例えば30sec/100cc~500sec/100ccであり、30sec/100cc~300sec/100ccや50sec/100cc~200sec/100ccであってもよい。なお、本実施形態では、2枚のセパレータを同じ構成としているが、他の実施形態では、異なる構成としてもよい。なお、他の実施形態では、セパレータシート70は1枚であってもよい。また、本実施形態のように、セパレータシート70としては、巻取体20Aの巻き終わり領域にセパレータシート70が存在するように、正極シート50および負極シート60よりも長尺なものを準備することが好ましい。
【0033】
(巻回工程:ステップS2)
本工程では、正極シート50と負極シート60とを、セパレータシート70を介して巻回し、巻取体20Aを作製する。また、本実施形態では、図9に示すように、巻き終わり領域にセパレータシート70のみが存在するように、巻取体20Aを作製する。具体的には、先ず、図3に示すように、正極シート50,負極シート60,およびセパレータシート70を、第1巻き芯204に巻き取る。このとき、セパレータシート70の位置調整の妨げとならないように、第3巻き芯は奥に移動している。次に、図3および図4に示すように、インデックス202を矢印S方向に120°回転させる。続いて、図5に示すように、第3巻き芯208を、セパレータシート70を挟み込めるような角度だけ回転させる。また、調整ローラ210によって、第3巻き芯208がセパレータシート70を挟み込めるように、セパレータシート70の位置を調整する。そして、第3巻き芯208をインデックス202の表面に前進させる。次に、図6に示すように、カッター212によってセパレータシート70を所望の長さに切断する。このとき、カッター212の両側に存在するセパレータシート70は、チャック214によって押さえておくことが好ましい。
【0034】
ここで、巻取体20A(あるいは、後述する巻回電極体20)の巻回数(ターン数)は、特に限定されないが、例えば10以上であり、20以上、30以上、40以上であってもよい。また、かかる巻回数の上限は、例えば60以下であり、50以下であってもよい。
【0035】
(巻き付け工程:ステップS3)
本工程では、巻取体20Aの巻き終わり領域(即ち、図9中のP1~P2の領域)に存在するセパレータシート70Aを熱処理した状態で、巻取体20Aに巻きつける。具体的には、先ず、図7に示すように、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70の表面を、熱付与器216によって熱処理(加熱)する。かかる熱処理の温度は、セパレータシート70を構成する樹脂の種類によって適宜変更されることが好ましいが、概ね50℃~150℃(例えば60℃~130℃)とすることができる。また、かかる熱処理の時間は、セパレータシート70を構成する樹脂の種類によって適宜変更されることが好ましいが、概ね0.3秒~1時間(例えば0.5秒~30分)とすることができる。そして、かかる熱処理後に、セパレータシート70を室温(例えば20℃±5℃)まで冷却してもよい。特に限定されるものではないが、かかる熱処理は、熱処理前の巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aの表面の気孔率をAとしたとき、該熱処理後の巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aの表面の気孔率BがAより小さくまでに実施されることが好ましい。また、上述したようなスプリングバック抑制の効果をより効果的に得るという観点から、上記気孔率Bは、0.8A以下になるまで実施されることが好ましく、0.5A以下になるまで実施されることがより好ましく、0.2A以下や0.1A以下(例えば、0であってもよい)となるまで実施されることがさらに好ましい。上記Bは、例えば0~0.1Aの範囲内とすることができる。
【0036】
また、本実施形態では、セパレータシート70Aの片面のみを熱処理しているが、他の実施形態では、セパレータシート70Aの両面を熱処理してもよい。そして、本実施形態では、2枚のセパレータシート70のうち2枚ともの表面を熱処理しているが、他の実施形態では、1枚のセパレータシート70の表面のみを熱処理してもよい。かかる熱処理によって、巻取体20Aの巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aを熱変性させ、硬化させることができる。そして、かかる熱処理後の硬化したセパレータシート70Aを巻取体20Aに巻き付け、巻取体20Aを固縛することによって、巻取体20A(巻回電極体20)に荷重をかけ続けることができるため、巻回電極体20のスプリングバックを好適に抑制することができる。
【0037】
次に、図8に示すように、上記のとおり作製した巻取体20Aの巻き取り端部に対して、テープ貼り付け部材によって巻き取りテープを付与する。
【0038】
(プレス工程:ステップS4)
また、本実施形態では、上記巻き付け工程後に、巻取体20Aをプレスして扁平状に成形するプレス工程をさらに含む。ここで、図10は、一実施形態に係る巻取体のプレス前の態様を示す模式図である。また、図11は、一実施形態に係る巻取体のプレス後の態様を示す模式図である。かかるプレス工程は、上記のとおり作製した巻取体20Aをプレス機300によって白抜き矢印方向にプレスすることで、実施することができる。特に限定されるものではないが、かかるプレス圧は、例えば20N~200kN(好ましくは、50N~120kN)とすることができる。また、かかるプレスは、加熱プレスであってもよいし、加熱なしのプレスであってもよい。かかるプレス工程を行うことによって、作製した巻回電極体20のスプリングバックをより好適に抑制することができる。以上のようにして、巻回電極体20を作製することができる。
【0039】
巻回電極体20は、図13に示すように、長尺状の正極シート50と、長尺状の負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して積層された積層体が、長手方向に巻回された形態を有する。正極シート50は、長尺状の正極集電箔52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された構成を有する。負極シート60は、長尺状の負極集電箔62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成されている構成を有する。正極活物質層非形成部分52a(すなわち、正極活物質層54が形成されずに正極集電箔52が露出した部分)および負極活物質層非形成部分62a(すなわち、負極活物質層64が形成されずに負極集電箔62が露出した部分)は、巻回電極体20の巻回軸方向(すなわち、上記長手方向に直交する幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成されている。また、巻回軸方向における中央部には、正極活物質層54および負極活物質層64が対向するコア部20aが存在している。なお、図13中のWLは巻回軸を示している。
【0040】
続いて、上記のとおり作製した巻回電極体20における正極集電箔積層部52Aおよび負極集電箔積層部62Aに対して、抵抗溶接、超音波溶接等によって正極集電端子42aおよび負極集電端子44aをそれぞれ取り付ける。なお、ここでは、電池ケース30の蓋体34に、正極端子42、負極端子44、正極集電端子42a、および負極集電端子44aが取り付けられているものとする。これによって、電極体20が電池ケース30の蓋体34に接続される。そして、電極体20を、ケース本体32の開口部から、ケース本体32の内部に挿入する。その後、ケース本体32と蓋体34をレーザ溶接等によって封止する。
【0041】
ここで、電池ケース30は、例えば金属製(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼等)である。良好な導電性、熱伝導性、および強度を有し、かつ軽量であることから、電池ケース30は、好ましくはアルミニウム製である。ケース本体32は、扁平直方体形状を有し、その面の一つ(図において上面)は、開口部となっている。蓋体34は、当該開口部の形状に適合する略長方形状を有している。蓋体34には、外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36とが設けられている。また、蓋体には、非水電解質80を注入するための注液孔(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電端子42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電端子44aと電気的に接続されている。正極端子42や正極集電端子42aは、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等から構成されている。負極端子44や負極集電端子44aは、例えば銅や銅合金等から構成されている。
【0042】
次に、公知方法に従い、非水電解質80を用意する。非水電解質80は、典型的には、非水溶媒と支持塩(電解質塩)とを含有する。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。なかでも、カーボネート類とエステル類とが好ましく、その具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0043】
支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L~1.3mol/Lが好ましい。
【0044】
なお、非水電解質80は、本開示の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、オキサラト錯体等の被膜形成剤;ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
【0045】
そして、電池ケース30の蓋体34の注液孔から、非水電解質80を電池ケース30の内部に注液し、注液孔を封止する。このようにして、電池100を得ることができる。
【0046】
次に、上述したような電池の製造方法によって得られる電池100について説明する。ここで、図12は、一実施形態に係る電池の内部構造を模式的に示す正面図である。図13は、一実施形態に係る巻回電極体を模式的に示す斜視図である。図13の巻回電極体20の巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aに記載されている斜線部分は、熱処理によって熱変性し、硬化した状態であることを示している。先ず、本実施形態に係る電池100は、正極シート50および負極シート60が、セパレータシート70を介して積層され、巻回された巻回電極体20を備える電池である。また、セパレータシート70のうち、巻回電極体20の巻き終わり領域に存在するセパレータシート70Aの気孔率をP、巻回電極体20の巻き終わり領域以外に存在するセパレータシート70(換言すると、巻回電極体20に存在するセパレータシート70におけるセパレータシート70A以外の領域)の気孔率をQとしたとき、前記Qに対する前記Pの比(P/Q)は1よりも小さいことを特徴とする。即ち、上述したような巻き付け工程(ステップS4)によって熱処理されたセパレータシート70Aの気孔率は、かかる熱処理がなされていないセパレータシート70の気孔率よりも小さくなる。かかる電池100は、ここで開示されるいずれかの電池の製造方法によって得られた電池であるため、スプリングバックが好適に抑制された巻回電極体を備える電池ということができる。
【0047】
上記比(P/Q)は、巻回電極体20のスプリングバックが好適に抑制されるという観点から、好ましくは0.8以下であり、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.2以下や0.1以下である(例えば、0であってもよい。この場合、Pは0である)。上記比(P/Q)は、例えば0~0.1の範囲内とすることができる。
【0048】
また、巻回電極体20は、セパレータシート70として、ポリオレフィン系樹脂から構成されるセパレータシートを含むことが好ましい。
【0049】
電池100は、各種用途に利用可能である。具体的な用途としては、パソコン、携帯電子機器、携帯端末等のポータブル電源;電気自動車(BEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の車両駆動用電源;小型電力貯蔵装置の蓄電池などが挙げられ、なかでも、車両駆動用電源が好ましい。電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
【0050】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本開示は、他にも種々の形態にて実施することができる。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形態様に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
【0051】
例えば、上記実施形態では、巻回電極体20の形状を扁平状としているが、これに限定されない。他の実施形態では、巻回電極体の形状は円筒状等であってもよい。
【0052】
例えば、上記実施形態では、巻回電極体の製造方法は、プレス工程(ステップS4)を包含しているが、これに限定されない。例えば、巻回電極体が円筒状の場合等は、かかるプレス工程を除くことができる。
【0053】
以上、本開示の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本開示は、他にも種々の形態にて実施することができる。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。
【符号の説明】
【0054】
20 巻回電極体
30 電池ケース
32 ケース本体
34 蓋体
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電端子
44 負極端子
44a 負極集電端子
50 正極シート(正極)
52 正極集電箔
52a 正極活物質層非形成部分
52A 正極集電箔積層部
54 正極活物質層
60 負極シート(正極)
62 負極集電箔
62a 負極活物質層非形成部分
62A 負極集電箔積層部
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 非水電解質
100 電池
200 巻回電極体製造装置
202 インデックス
204 第1巻き芯
206 第2巻き芯
208 第3巻き芯
210 調整ローラ
212 カッター
214 チャック
216 熱付与器
218 テープ貼り付け部材
300 プレス機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13