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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160770
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】開閉装置用リモコン装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/90 20160101AFI20241108BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20241108BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076103
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(74)【代理人】
【識別番号】100166420
【弁理士】
【氏名又は名称】福川 晋矢
(74)【代理人】
【識別番号】100150865
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 司
(72)【発明者】
【氏名】三浦 美依
(57)【要約】
【課題】シャッター等の開閉装置を操作するためのリモコン装置において、より利便性の高い開閉装置用リモコン装置の提供。
【解決手段】操作面111を有し、内部に受電コイルを備えるリモコン本体11と、リモコン本体11のホルダーであって、内部に給電コイルを備え、操作面111の反対面である背面側に位置してリモコン本体11を保持するリモコンホルダー12と、リモコン本体11とリモコンホルダー12の取り付け機構であって、操作面111に略直交する方向にリモコン本体11をリモコンホルダー12に対して着脱可能とする着脱手段と、リモコンホルダー12に対するリモコン本体11の取り付け状態において、受電コイルと給電コイルが対向するように位置決めする位置決め手段と、を有する取り付け機構と、を備える、開閉装置用リモコン装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作面を有し、受電コイルを備えるリモコン本体と、
前記リモコン本体のホルダーであって、給電コイルを備え、前記操作面の反対面である背面側に位置して前記リモコン本体を保持するリモコンホルダーと、
前記リモコン本体と前記リモコンホルダーの取り付け機構であって、前記操作面に略直交する方向に前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して着脱可能とする着脱手段と、前記リモコンホルダーに対する前記リモコン本体の取り付け状態において、前記受電コイルと前記給電コイルが対向するように位置決めする位置決め手段と、を有する取り付け機構と、
を備える、前記リモコン本体に対するワイヤレス給電が可能な、開閉装置用リモコン装置。
【請求項2】
前記着脱手段が、磁石を用いて構成されている、請求項1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項3】
前記位置決め手段が、前記リモコン本体と前記リモコンホルダーの一方に形成された凸部と他方に形成された凹部を有し、
前記凸部が、その頂点から周辺に行くに従って低くなる周辺傾斜面を備えており、前記凹部が前記凸部に対応した形状を有している、請求項2に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項4】
前記凸部が、回転対称ではない形状を有している、請求項3に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項5】
前記凸部が、前記リモコンホルダーに形成され、前記凹部が、前記リモコン本体に形成されている、請求項3に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項6】
前記位置決め手段が、前記リモコン本体又は前記リモコンホルダーの一方に形成された、前記リモコン本体又は前記リモコンホルダーの他方の形状の少なくとも一部に沿った係合リブを有している、請求項3に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項7】
前記リモコン本体の背面側において、前記リモコン本体の幅方向の寸法が前記操作面側よりも小さく形成されることによって構成された指掛け部を備える、請求項1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項8】
前記リモコンホルダーの前面側において、前記リモコンホルダーの幅方向の寸法が前記リモコン本体の幅方向の寸法よりも小さく形成されることによって構成された指掛け形成部を備える、請求項1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項9】
前記リモコン本体が、上部において先細りの形状を有することにより、上下非対称の形状を有している、請求項1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項10】
前記操作面において、前記リモコン本体の上下方向の中央よりも上部側に開閉装置の停止スイッチを有している、請求項1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項11】
開閉装置が上下に開閉する開閉体を有し、
前記停止スイッチの上に前記開閉装置の上昇スイッチ、前記停止スイッチの下に前記開閉装置の下降スイッチを有し、前記上昇スイッチ及び前記下降スイッチよりも前記停止スイッチの入力面積が大きい、請求項10に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項12】
前記リモコンホルダーが、外部からの給電を受けるための電源接続部を有している、請求項1から11の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項13】
前記電源接続部が電源プラグであり、
前記リモコンホルダーの背面に、前記電源プラグが備えられている、請求項12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項14】
前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して取り付けた状態において、前記電源プラグが、前記操作面上の操作スイッチの背面となる箇所に位置するように形成されている、請求項13に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項15】
前記電源接続部が、USB(Universal Serial Bus)コネクタである、請求項12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項16】
前記リモコンホルダーの背面に、USBプラグが備えられている、請求項15に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項17】
前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して取り付けた状態において、前記USBプラグが、前記操作面上の操作スイッチの背面となる箇所に位置するように形成されている、請求項16に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項18】
前記電源接続部が、アクセサリーソケットに対するコネクタである、請求項12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【請求項19】
前記リモコン本体の側面に、前記リモコン本体の電源をオン・オフする電源スイッチと、操作対象を切り替えるための切り替えスイッチと、を備える、請求項1から11の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッター等の開閉装置を操作するための、開閉装置用リモコン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シャッター等の開閉装置には、電動式等の動力を有して開閉体の開閉動作が行われるものがあり、当該開閉の操作を行うためのリモコン装置を有しているものもある。
このような開閉装置用のリモコン装置に関する技術が特許文献1によって開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-232558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リモコン装置は、それ自体の紛失防止や、基本的に定位置に備えさせることによる利便性等を考慮して、壁掛け式に保持できるようにされることが良く行われている。このように壁掛け式に保持する場合などにおいて、リモコン本体を保持させるためのホルダーを使用することも良く行われており、特許文献1もこれに関連するものである。
このようなリモコン及びホルダーを有するリモコン装置において、より利便性の高いリモコン装置が求められている。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、シャッター等の開閉装置を操作するためのリモコン装置において、より利便性の高い開閉装置用リモコン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(構成1)
操作面を有し、受電コイルを備えるリモコン本体と、前記リモコン本体のホルダーであって、給電コイルを備え、前記操作面の反対面である背面側に位置して前記リモコン本体を保持するリモコンホルダーと、前記リモコン本体と前記リモコンホルダーの取り付け機構であって、前記操作面に略直交する方向に前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して着脱可能とする着脱手段と、前記リモコンホルダーに対する前記リモコン本体の取り付け状態において、前記受電コイルと前記給電コイルが対向するように位置決めする位置決め手段と、を有する取り付け機構と、を備える、前記リモコン本体に対するワイヤレス給電が可能な、開閉装置用リモコン装置。
【0007】
(構成2)
前記着脱手段が、磁石を用いて構成されている、構成1に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0008】
(構成3)
前記位置決め手段が、前記リモコン本体と前記リモコンホルダーの一方に形成された凸部と他方に形成された凹部を有し、前記凸部が、その頂点から周辺に行くに従って低くなる周辺傾斜面を備えており、前記凹部が前記凸部に対応した形状を有している、構成1又は2に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0009】
(構成4)
前記凸部が、回転対称ではない形状を有している、構成3に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0010】
(構成5)
前記凸部が、前記リモコンホルダーに形成され、前記凹部が、前記リモコン本体に形成されている、構成3又は4に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0011】
(構成6)
前記位置決め手段が、前記リモコン本体又は前記リモコンホルダーの一方に形成された、前記リモコン本体又は前記リモコンホルダーの他方の形状の少なくとも一部に沿った係合リブを有している、構成1から5の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0012】
(構成7)
前記リモコン本体の背面側において、前記リモコン本体の幅方向の寸法が前記操作面側よりも小さく形成されることによって構成された指掛け部を備える、構成1から6の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0013】
(構成8)
前記リモコンホルダーの前面側において、前記リモコンホルダーの幅方向の寸法が前記リモコン本体の幅方向の寸法よりも小さく形成されることによって構成された指掛け形成部を備える、構成1から7の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0014】
(構成9)
前記リモコン本体が、上部において先細りの形状を有することにより、上下非対称の形状を有している、構成1から8の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0015】
(構成10)
前記操作面において、前記リモコン本体の上下方向の中央よりも上部側に開閉装置の停止スイッチを有している、構成1から9の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0016】
(構成11)
開閉装置が上下に開閉する開閉体を有し、前記停止スイッチの上に前記開閉装置の上昇スイッチ、前記停止スイッチの下に前記開閉装置の下降スイッチを有し、前記上昇スイッチ及び前記下降スイッチよりも前記停止スイッチの入力面積が大きい、構成10に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0017】
(構成12)
前記リモコンホルダーが、外部からの給電を受けるための電源接続部を有している、構成1から11の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【0018】
(構成13)
前記電源接続部が電源プラグであり、前記リモコンホルダーの背面に、前記電源プラグが備えられている、構成12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0019】
(構成14)
前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して取り付けた状態において、前記電源プラグが、前記操作面上の操作スイッチの背面となる箇所に位置するように形成されている、構成13に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0020】
(構成15)
前記電源接続部が、USB(Universal Serial Bus)コネクタである、構成12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0021】
(構成16)
前記リモコンホルダーの背面に、USBプラグが備えられている、構成15に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0022】
(構成17)
前記リモコン本体を前記リモコンホルダーに対して取り付けた状態において、前記USBプラグが、前記操作面上の操作スイッチの背面となる箇所に位置するように形成されている、構成16に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0023】
(構成18)
前記電源接続部が、アクセサリーソケットに対するコネクタである、構成12に記載の開閉装置用リモコン装置。
【0024】
(構成19)
前記リモコン本体の側面に、前記リモコン本体の電源をオン・オフする電源スイッチと、操作対象を切り替えるための切り替えスイッチと、を備える、構成1から18の何れかに記載の開閉装置用リモコン装置。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、シャッター等の開閉装置を操作するためのリモコン装置において、より利便性の高い開閉装置用リモコン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る実施形態1の開閉装置用リモコン装置を示す図
図2】実施形態1のリモコンホルダーを示す図
図3】実施形態1のリモコン本体を示す図
図4】実施形態1の開閉装置用リモコン装置の別の例を示す図
図5】実施形態2の開閉装置用リモコン装置を示す図
図6】実施形態2のリモコンホルダーを示す図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
なお、以下の説明における「上下」や「幅方向」は、図1(a)における上下方向や左右方向に該当し、「奥行方向」は、図1(a)における紙面に直交する方向に該当する。
【0028】
<実施形態1>
図1は本発明に係る実施形態1の開閉装置用リモコン装置を示す図であり、図1(a):正面図、図1(b):側面図、図1(c):底面図である。
本実施形態の開閉装置用リモコン装置1は、シャッター等の上下方向に開閉する開閉体を有する開閉装置の、開閉操作を行うためのリモコン装置である。
開閉装置用リモコン装置1は、
操作面111(奥行方向の手前側の面であって、開閉体の動作を操作する操作スイッチが形成されている面)を有し、内部に受電コイル115を備えるリモコン本体11と、
リモコン本体11のホルダーであって、内部に給電コイル125を備え、リモコン本体11の操作面111の反対面である背面側に位置してリモコン本体11を保持するリモコンホルダー12と、
リモコン本体11とリモコンホルダー12の取り付け機構であって、操作面111に略直交する方向にリモコン本体11をリモコンホルダー12に対して着脱可能とする着脱手段と、リモコンホルダー12に対するリモコン本体11の取り付け状態において、受電コイル115と給電コイル125が対向するように位置決めする位置決め手段と、を有する取り付け機構と、
を備えており、リモコン本体11に対するワイヤレス給電が可能なリモコン装置である。
【0029】
図2は、実施形態1のリモコンホルダー12を示す図であり、それぞれ、図2(a):図2(c)のA-A線に沿った断面図、図2(b):側面図、図2(c):正面図、図2(d):電源プラグが収納状態である背面図、図2(e):電源プラグを起こした状態の背面図、図2(f):上面図である。
リモコンホルダー12は、壁面などに設置されてリモコン本体を着脱可能に保持するホルダーとしての機能と、リモコン本体に対する充電若しくは給電を行う機能と、の2つの機能を有している。
リモコンホルダー12は、その基本的な態様としては直方体状の形状を有しており、リモコン本体11が取り付けられる側の面である前面(奥行方向の手前側の面)に、
リモコン本体11の背面側から側面の一部に沿う形状を有する係合リブ121と、
凸部122と、
を備えている。
前面の反対側である背面側には、電源プラグ124を備えている。
また、前面側(奥行方向手前側)には、その幅方向の寸法がリモコン本体11の幅方向の寸法よりも小さく形成されることによって構成された、リモコン本体11に対する指掛かりをよくするための、指掛け形成部123を有している。
リモコンホルダー12の内部には、リモコン本体に対する給電用の給電コイル125と、磁石126が備えられている。なお、リモコンホルダー12の内部には、電源コンセントに接続された電源プラグから供給される電力に基づいてリモコン本体11へとワイヤレス給電するために、給電コイル125に流す電流を制御する制御回路等も備えられている。当該制御回路等については、ワイヤレス給電に用いられる任意の制御回路等を使用することが可能であり、ここでの説明を省略する。
【0030】
凸部122は、リモコン本体11のリモコンホルダー12に対する取り付け位置を所定の位置に規定するための位置決め手段として機能する。
凸部122は、その頂点から周辺に行くに従って低くなる周辺傾斜面1221を備えており、且つ、回転対称ではない形状を有している。
凸部122は、その頂点から周辺に行くに従って低くなる周辺傾斜面1221を備えていることにより、これと係合するリモコン本体11の凹部112(後に説明)が、多少ズレた位置で取り付け始められても、その傾斜によって正しい位置に誘導されるような機能を有している。また、凸部122(および凹部112)が回転対称ではない形状を有していることにより、例えば、リモコン本体11を上下逆に取り付けるといったことが防止される。
また、凸部122は、給電コイル125の中心に位置するように配置されている。
【0031】
係合リブ121は、上下方向(リモコンホルダー12の長手方向)に沿って延びるリブであり、リモコン本体11の背面側から側面の一部に沿う形状を有しており、位置決め手段として機能する。
リモコン本体11の背面側は、後に説明するように、背面に行くに従いその幅方向の寸法が狭くなるように湾曲しており(傾斜面を有し)、係合リブ121はこれに対応した湾曲面(傾斜面)を有しているため、係合リブ121も、リモコン本体11を傾斜に沿って所定の位置へと誘導する機能を有しているものである。
【0032】
指掛け形成部123は、リモコンホルダー12に取り付けられているリモコン本体11を取り外す際等において、リモコン本体11に対する指掛かりをよくするために、リモコン本体11よりも狭い幅とされている。これにより、図1(c)に示されるように、くびれ部13が形成され、リモコン本体11に対する指掛かりが向上される。
なお、ここでは、図1(c)に示されるように、リモコン本体とリモコンホルダーが略同一の幅寸法を有し、リモコンホルダーの奥行方向手前側(前面側)において、その幅寸法を小さくすることで指掛け形成部が構成されるものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、例えばリモコンホルダー全体の幅寸法がリモコン本体より小さいことにより、指掛け形成部が構成されるもの等であってもよい。また、上下方向の一部(例えば中央付近)のみに指掛け形成部が構成されるもの等であってもよい。
【0033】
電源プラグ124は、電源コンセントに差し込むためのプラグであり、リモコンホルダーが、外部からの給電を受けるための電源接続部である。
電源プラグ(差し込みプラグ)124は、リモコンホルダーの背面において回動可能(収納、引き起こしが可能)に設けられており、図1(a)、(b)からも理解されるように、リモコン本体11をリモコンホルダー12に対して取り付けた状態において、電源プラグ124が、操作面111上の操作スイッチ(より具体的には停止スイッチ114a)の背面となる箇所に位置するように形成されている。
電源プラグが直接リモコンホルダーの背面に設けられていることにより、電源コンセントに差し込むことで、リモコンホルダーを壁面等に設置でき、利便性に優れている。
また、電源プラグが停止スイッチの背面となる箇所に設けられていることにより、操作時の安定性が向上される。即ち、操作スイッチを押された際の力が、電源コンセントに対する差し込み固定個所である電源プラグのある位置において差し込み方向に働くため、リモコンホルダーが外れるような作用が生じることが防止され、操作の安定性が向上(安定性の低下が抑止)されるものである。特に、停止操作は、シャッター等の開閉装置においては安全上の観点等から最も重要な操作であり、電源プラグが停止スイッチの背面となる箇所に設けられていることにより、停止スイッチに対する操作の安定性が向上されている点で好ましい。
【0034】
給電コイル125は、電磁誘導によってワイヤレス給電を行うための1次側コイルであり、コイルの中心軸に凸部122が位置するように、且つ、リモコンホルダー12の内部の奥行方向の手前側(前面側)に設けられている。
なお、ここでは略矩形(角丸四角形)状の給電コイルを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、例えば円形状の給電コイル等、求める仕様(電気的性能)や装置内への配置を考慮して、これらに応じた任意のコイルを用いることができる。
【0035】
リモコンホルダー12の内部には、操作面111に略直交する方向にリモコン本体11をリモコンホルダー12に対して着脱可能とする着脱手段としての、磁石126が備えられている。
後に説明するようにリモコン本体11にも対応する位置に磁石116が備えられており、これらの磁石が引きつけ合うため、これらの磁石も位置決め手段として機能する。
【0036】
図3は、実施形態1のリモコン本体11を示す図であり、それぞれ、図3(a):左側面図、図3(b):正面図、図3(c):右側面図、図3(d):背面図、図3(e):図3(d)のB-B線に沿った断面図、図3(f):底面図である。
リモコン本体11は、シャッター等の開閉装置の開閉操作を行うための無線リモート・コントローラ(リモコン)であり、操作面(前面)111には、操作スイッチである停止スイッチ114a、上昇スイッチ114b、下降スイッチ114cを備えている。また、右側面にはリモコン本体の電源スイッチ117a、左側面には切り替えスイッチ117bを備えている。
リモコン本体11の背面には凹部112が形成されている。
また、リモコン本体11の背面側には、リモコン本体11の幅方向の寸法が操作面(前面)側よりも小さく形成されることによって構成された、リモコン本体11に対する指掛かりをよくするための、指掛け部113を有している。
操作面111の上部には発光部118が備えられ、また、背面側の上部には、ストラップ穴119が設けられている。
リモコン本体11の内部には、ワイヤレス給電用の受電コイル115と、磁石116が備えられている。なお、リモコン本体11の内部には、充電バッテリー、受電コイル115に発生した電流に基づいて充電バッテリーを充電するための回路、リモコンとしての送信部(赤外線方式や電波方式など)や、これらを制御する制御回路なども備えられている。これらのワイヤレス給電(若しくは充電)に用いられる回路や、リモコンとしての機能に用いられる回路等は、必要な性能を有する任意のものを使用することが可能であり、ここでの説明を省略する。
【0037】
リモコン本体11は、その基本的な態様としては直方体状の形状を有しているが、上部において先細りの形状を有することにより、上下非対称の形状を有している。
「先細り」であることにより、これが上部側であることを直感的に把握し得るものであり、ユーザがリモコンの正しい方向を認識しやすいものである。これにより、上下逆に操作されるといったエラーを低減することができる。
【0038】
凹部112は、リモコン本体11のリモコンホルダー12に対する取り付け位置を所定の位置に規定するための位置決め手段として機能する。
凹部112は、その最下点から周辺に行くに従って高くなる周辺傾斜面1121を備えており、且つ、回転対称ではない形状であり、リモコンホルダー12の凸部122に対応した形状(凸部122と同様の傾斜面を有し、凸部122に沿う形状(相補的な形状))を有している。
凹部112は、上記の周辺傾斜面1121を備えていることにより、これと係合するリモコンホルダー12の凸部122が、多少ズレた位置で取り付け始められても、その傾斜によって正しい位置に誘導されるような機能を有している。また、回転対称ではない形状を有していることにより、リモコン本体11を上下逆に取り付けるといったことが防止される。
凹部112は、受電コイル115の中心に位置するように配置されている。
【0039】
指掛け部113は、リモコンホルダー12に取り付けられているリモコン本体11を取り外す際等において、リモコン本体11に対する指掛かりをよくするために、リモコン本体11の背面側において幅寸法が狭くされている部分によって構成される。これにより、図1(c)に示されるように、くびれ部13が形成され、リモコン本体11に対する指掛かりが向上される。
なお、本実施形態では、くびれ部13が、リモコン本体の指掛け部とリモコンホルダーの指掛け形成部とによって形成されているものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、例えば、何れか一方のみによってくびれ部13が形成されるものであってもよい。
【0040】
操作面111には、開閉装置の開閉体の上昇動作や下降動作を停止させる停止スイッチ114a、上昇(開動作)させる上昇スイッチ114b、下降(閉動作)させる下降スイッチ114cを備えている。停止スイッチ114aは、リモコン本体11の上下方向の中央よりも上部側に設けられ、停止スイッチ114aの上となる位置に上昇スイッチ114b、停止スイッチ114aの下となる位置に下降スイッチ114cが配置されている。また、停止スイッチ114aは、他のスイッチよりも大きな入力面積(入力を受け付ける面積)を有している。
開閉装置用のリモコンは、長さが10cm程度(本実施形態のリモコン本体は長手方向が90mm、幅方向が35mm)の比較的小さなリモコンであり、このようなサイズ感のリモコンを片手で持って親指で操作することを考えた場合、上記のような構成であることにより、停止スイッチの操作性に優れたものとすることができる。前述のように、停止操作は、開閉装置においては安全上の観点等から最も重要な操作であり、停止スイッチの操作性が向上されている点で好ましいものである。
なお、各スイッチは、機械的に接触、非接触を生じさせるボタン式のものや、電気的に接触、非接触を検知するタッチセンサー式のもの等、任意の形式の入力装置であってよい。
【0041】
リモコン本体11の右側面に設けられている電源スイッチ117aは、リモコン本体の電源のオン・オフをするためのスイッチである。リモコン本体を鞄などに入れている場合に、鞄の中でスイッチが何かに当たって誤操作されることを防止する等の目的のために、リモコン本体の電源を切れるようにしているものである。
左側面に設けられている切り替えスイッチ117bは、複数の開閉体がある場合等において、操作対象を切り替えるためのスイッチである。操作対象が1つしかない場合には特に必要ない。
【0042】
受電コイル115は、電磁誘導によってワイヤレス給電を行うための2次側コイルであり、コイルの中心軸に凹部112が位置するように、且つ、リモコン本体11の内部の背面側に設けられている。また、受電コイル115は、給電コイル125と同様の形状およびサイズを有している。
前述したように、リモコンホルダー12内部の給電コイル125も、その中心軸に凸部122が位置するように設けられており、従って、凸部122と凹部122が係合することで、給電コイル125と受電コイル115の軸線が合致するように配置される(即ち、凸部122と凹部122は、受電コイルと給電コイルが対向するように位置決めする位置決め手段として機能する)。
上記構成により、同様の形状およびサイズを有する給電コイル125と受電コイル115の軸線が合致するように、且つ両者の距離が近くなるように配置されるため、漏れ磁束を低減し、結合係数をより高くすることができる。これにより、効率的な給電・充電を行うことができる。ワイヤレス給電の方式や使用するコイルの別等によっては、給電側のコイルと受電側のコイルとの位置関係が少しでもズレると大幅に効率が落ちる場合もあるが、上記構成によれば、効率的な給電・充電を行うことができるものである。
なお、ここでは略矩形(角丸四角形)状の受電コイルを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、給電コイルと同様に、例えば円形状の受電コイル等、求める仕様(電気的性能)や装置内への配置を考慮して、これらに応じた任意のコイルを用いることができる。
【0043】
リモコン本体11の内部には、操作面111に略直交する方向にリモコン本体11をリモコンホルダー12に対して着脱可能とする着脱手段としての、磁石116が備えられている。磁石116は、リモコンホルダー12側の磁石126に対応する位置(リモコン本体11のリモコンホルダー12に対する所定の取り付け位置において、磁石126に対向する位置)に設けられ、磁石126と同様の形状およびサイズを有している。
【0044】
発光部118は、電源オン操作時や、各操作スイッチの入力時(無線信号発信時)において点灯するLEDである。
ストラップ穴119は、ストラップを取り付けるための係合部である。
何れも必須のものではない。
【0045】
以上のごとく、本実施形態によれば、利便性の高い開閉装置用リモコン装置を提供することができる。即ち、上記説明した各構成により、リモコン本体のリモコンホルダーに対する着脱や、リモコン操作の操作性に優れ、誤操作などの発生が低減され、直感的な操作が可能であり、また、リモコン本体をリモコンホルダーに収めることでワイヤレス充電され、電池交換等の手間が省かれるため、高い利便性を有している。
【0046】
<実施形態2>
図5は本発明に係る実施形態2の開閉装置用リモコン装置1´を示す図であり、図5(a):正面図、図5(b):側面図、図5(c):底面図である。
実施形態1と同様の構成となるものについては、実施形態1と同一の符号を使用に、ここでの説明を簡略化若しくは省略する。
【0047】
図6は、実施形態2のリモコンホルダー12´を示す図であり、それぞれ、図6(a):側面図、図6(b):正面図、図6(c):図6(b)のC-C線に沿った断面図、図6(d):上面図である。
実施形態1と同様に、リモコンホルダー12´は、壁面などに設置されてリモコン本体を着脱可能に保持するホルダーとしての機能と、リモコン本体に対する充電若しくは給電を行う機能と、の2つの機能を有している。
リモコンホルダー12´は、その基本的な態様としては略矩形の板状の形状を有しており、リモコン本体11が取り付けられる側の面である前面(奥行方向の手前側の面)に、係合リブ121と、凸部122と、を備えている。また、リモコンホルダー12´の前面側には、指掛け形成部123を有している。係合リブ121、凸部122及び指掛け形成部123は実施形態1と同様の概念であるため、ここでの説明を省略する。
リモコンホルダー12´の内部には、給電コイル125と、磁石(不図示)が備えられており。給電コイル125に流す電流を制御する制御回路等も備えられている。これらについても実施形態1と同様の概念であり、ここでの説明を省略する。
【0048】
リモコンホルダー12´は、電源接続部124´としてUSB(Universal Serial Bus)コネクタを用いており、USBプラグ1241を先端に有するUSBケーブルを備えている。
USBコネクタによる給電は、給電機能を有するUSBポートに直接USBプラグ1241を接続するものであってもよいし、ACアダプター1242(図5(a)参照)を介して電源コンセントに接続されるものであってよい。
【0049】
なお、リモコンホルダー12´を壁面などに設置する際には、ねじ止めや両面テープによる貼り付け等、任意の固定方法が利用されるものであってよい。
リモコン本体11については、実施形態1と同一のものであるため、ここでの説明を省略する。
【0050】
実施形態2によれば、実施形態1と同様に利便性の高い開閉装置用リモコン装置を提供することができる。また、汎用性の高いUSBコネクタによって給電可能であることにより、利便性をより高めることができる。
例えば、ガレージに設けられた開閉装置に対するリモコンである場合、車やバイク等にUSBポートが設けられている場合も多いため、利便性が高いものである。
なお、ここでは電源接続部としてUSBコネクタを用いるものを例としているが、上記と同様の趣旨に基づき、電源接続部としてアクセサリーソケット(シガーソケット)に対するコネクタを用いるようにしても良い。
【0051】
実施形態1では、電源プラグが停止スイッチの背面となる位置に形成されているものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、他の操作スイッチの背面に位置するように形成されるものや、操作スイッチの位置とは関係ない位置に形成されるもの等であってもよい。図4にはこのようなものの一例を示しており、電源プラグ124がリモコンホルダーの下部側に形成されている例である。
また、実施形態1では、電源プラグがリモコンホルダーの背面に直接設けられているものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、例えば実施形態2のUSBケーブルのように、電源コードを有する電源プラグとして設けられるものであってもよい。
実施形態2では、USBプラグがUSBケーブルとして設けられるものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、例えば実施形態1のように、USBプラグがリモコンホルダーの背面に直接設けられているものであってもよい。この際に、実施形態1と同様に、USBプラグを、操作スイッチの背面となる箇所に配置しても良い。
USBコネクタに替えてアクセサリーソケットに対するコネクタを用いる場合にも上記と同様の概念を適用することができる。
また、実施形態2では、USBケーブルがリモコンホルダーに設けられているものを例としているが、リモコンホルダーにUSBケーブルを接続させるためのポートを設ける(USBケーブルを着脱可能とする)ものであってよい。
加えて、電源プラグ、USBコネクタ(若しくはUSBポート)、アクセサリーソケットに対するコネクタのうちの、何れかの複数の組合せ(若しくは全て)を、リモコンホルダーに備えさせるものであってもよい。
【0052】
実施形態では、凸部122が、給電コイル125の中心に位置するように配置されているものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、例えば、凸部が給電コイルとは重ならない位置となるように形成されるもの等であってもよい。同様に、凹部が受電コイルとは重ならない位置となるように形成されるもの等であってもよい。
また、実施形態では、リモコンホルダーに凸部が、リモコン本体に凹部が形成されるものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、リモコンホルダーに凹部、リモコン本体に凸部が形成されるものであってもよい。ただし、リモコン本体はホルダーから取り外されて使用され得るものであり、例えば、リモコン本体の背面を下にして置くような場合には、凸部よりも凹部である方が、置いたリモコンがガタつかないため好適である。
【0053】
実施形態では係合リブ121がリモコン本体に沿って上下方向に延びるものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、「リモコン本体の形状の少なくとも一部に沿った」ものであればよい。例えば、本実施形態の上下方向に延びるリブの中間部分を省略するようなものであっても良いし、両側で上下方向に延びるリブに替えて(或いは加えて)、上部及び下部で幅方向に延びるリブとしてもよい。
また、実施形態では係合リブがリモコンホルダー12に形成されるものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、係合リブがリモコン本体側に形成されるものであってよい。
【0054】
実施形態では、リモコン本体及びリモコンホルダーの双方に磁石が設けられているものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、磁石は何れか一方にのみ設けられ、他方側は磁性体であるもの等であってもよい。
また、磁石(若しくは磁性体)の位置は、相互に相対する箇所であれば任意の位置であって良く、複数個所に設けられるものや全面的に設けられるもの等であってもよい。
実施形態では、リモコン本体及びリモコンホルダーの内部に磁石が設けられているものを例としているが、磁石(若しくは磁性体)が露出しているものであってもよい。
【0055】
実施形態では、リモコンホルダーの前面側において、全面的にリモコン本体と接触するものを例としているが、本発明をこれに限るものではなく、少なくとも位置決め手段がある部分及び給電コイルと受電コイルが対向する部分において、リモコンホルダーとリモコン本体が接触するものであればよい。例えば、実施形態1の例において、位置決め手段(凸部122及び凹部112)及び給電コイル125と受電コイル115を、磁石116、126の位置と同じ範囲に配置し(例えば、給電コイルと受電コイルの内側に磁石を配置し)、リモコンホルダー前面とリモコン本体の背面のそれぞれの上半分側で両者を接触させ、下半分側においてはリモコンホルダー前面とリモコン本体の背面の間にすき間ができるような構成(例えば、リモコンホルダー前面の下半分側を一段低く(ホルダーの厚さを薄く)形成する等)としてもよい。実施形態1のリモコンホルダーは、その内部に変圧器等の発熱量が大きくなり得る部品を有している。これに伴うリモコンホルダー側の発熱が、リモコン本体に伝わることを低減するために、リモコンホルダー前面とリモコン本体の背面の間にすき間ができる部分を形成し(上記の例では下半分側)、この部分(両者に隙間があり、熱が伝わりにくい箇所)において、変圧器等の発熱量が比較的大きな部品をリモコンホルダー内に配置するようにしてもよい。
また、このような熱問題対策として、リモコンホルダーに通風孔を形成する等してもよい。
【0056】
実施形態では、開閉装置の例としてシャッターを挙げているが、開閉装置はシャッターに限定されるものではなく、引き戸や開き戸等のドア装置、ブラインド装置、スライディングウォール装置、スクリーン装置、防煙垂れ幕装置、防煙垂れ壁装置、防潮板装置、防止板装置、オーニング装置、網戸装置等であってもよい。
【符号の説明】
【0057】
1...開閉装置用リモコン装置
11...リモコン本体
111...操作面
112...凹部(位置決め手段)
113...指掛け部
114a...停止スイッチ
114b...上昇スイッチ
114c...下降スイッチ
115...受電コイル
116...磁石(着脱手段)
12...リモコンホルダー
121...係合リブ(位置決め手段)
122...凸部(位置決め手段)
1221...周辺傾斜面
123...指掛け形成部
124...電源プラグ(電源接続部)
1241...USBプラグ(電源接続部)
125...給電コイル
126...磁石(着脱手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6