(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160795
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20241108BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20241108BHJP
A63F 13/87 20140101ALI20241108BHJP
A63F 13/795 20140101ALI20241108BHJP
H04L 67/131 20220101ALI20241108BHJP
【FI】
A63F13/79 500
A63F13/53
A63F13/87
A63F13/795
H04L67/131
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076162
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】角田 亮二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 竜之介
(57)【要約】
【課題】ユーザ間の関係性の構築しやすいサービスを提供することを目的とする。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段と、第1ユーザの操作に基づいて出現した所定の表示に対する第2ユーザの操作に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段と、として機能させる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、前記第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段と、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記第1ユーザと特定の関係性を構築可能なユーザの数に上限が設定されており、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザと前記特定の関係性を構築可能なユーザの数が上限に達したことに基づいて、前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記特定の関係性の構築に係る前記所定の表示に変化を与える
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示を、前記第1ユーザの操作に基づいて決定される範囲内のユーザに対して提示する
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示には、前記第1ユーザの操作に基づいてコメントが付加可能であり、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示に付加された前記コメントを前記第2ユーザに提示可能な
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、さらに、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築の申請を行うための画面を前記第2ユーザに提示する申請表示制御手段として機能させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記仮想空間を利用するユーザは、他のユーザとの間でメッセージの送受信が可能であり、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて前記所定の表示を前記仮想空間上に出現させる際に、前記第2ユーザの見る前記メッセージを表示するインターフェース上に、当該所定の表示に関連する特定の表示を出現させ、
前記関係性構築手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて前記仮想空間上に出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて行う前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理と同様の処理を、前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記特定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて行う
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、さらに、
前記仮想空間上に出現している前記所定の表示の中から、ユーザの選択した条件に適合する前記所定の表示を抽出して当該ユーザに提示する抽出手段として機能させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記所定の表示の出現が可能な前記仮想空間は、不特定多数のユーザが共用し、互いに情報交換可能な空間である
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、前記第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段と、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段と、を備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、各ユーザが他のユーザとの間で仲間関係を構築可能なゲーム等のサービスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようなユーザ間の関係性を構築可能なサービスにおいては、関係性を構築しにくいことがあるという問題があった。
【0005】
本発明は、ユーザ間の関係性の構築しやすいサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、前記第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段と、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段と、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザ間の関係性の構築しやすいサービスが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】配信の視聴に係る画面の一例を示す図である。
【
図6】ロビー画面に表示されるルームについて説明するための図である。
【
図7】ロビーに含まれるルームの構成について説明するための図である。
【
図8】ピンの作成について説明するための図である。
【
図9】ピンの作成について説明するための図である。
【
図10】仮想空間上におけるピンの表示について説明するための図である。
【
図11】関係性の構築に係る申請画面の一例を示す図である。
【
図12】チャットウィンドウの一例を示す図である。
【
図14】ピンを用いたユーザ間の関係性の構築に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<情報処理システムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<情報処理システムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。
【0032】
ゲームプログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、記憶部220に格納されるゲームプログラムは、サーバ20側で実行するプログラムに加え、端末装置10に送信して端末装置10側で実行するプログラムを含むこととしてもよい。あるいは、記憶部220が、サーバ20側で実行するプログラムと、端末装置10側で実行するプログラムとを格納することとしてもよい。
【0034】
ゲーム情報は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間(換言すると、ゲーム空間)を規定するための情報を含む。仮想空間とは、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」ともいう。)のオブジェクト等が配置される空間である。また、ゲーム情報は、例えば、仮想空間内に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)の配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報は、例えば、ノンプレイヤキャラクタ等の仮想空間内に配置されるオブジェクトの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、仮想空間に配置されるキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
なお、仮想空間の一例として、イベントが行われる(換言すると、発生する)空間が挙げられる。また、イベントが行われる空間の一例として、ゲームの進行に係るイベントが行われる(例えば、キャラクタ等を動かしてゲームを進行させる)ゲーム空間や、音楽ライブ等の各種ライブが行われるライブ空間や、ユーザ同士が交流可能な空間が挙げられる。また、仮想空間内のオブジェクトの一例として、ゲームに使用されるゲーム媒体が挙げられる。また、ゲーム媒体の一例として、キャラクタやアイテムが挙げられる。
【0036】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザのキャラクタに関する情報、ユーザと特定の関係性を有する他のユーザ(例えば、フレンドやフォロー)に関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産として、例えば、仮想空間内の通貨やアイテム等が挙げられる。換言すると、保有資産は、仮想空間においてユーザが所有する価値(換言すると、ユーザに対応付けられる価値)ともいえる。当該価値(換言すると、仮想空間内価値)の一例として、電子通貨が挙げられる。また、電子通貨の一例として、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨や、暗号資産が挙げられる。
【0037】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211およびサーバ処理部212を有する。
【0038】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、サーバ処理部212に渡す。また、送受信部211は、サーバ処理部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0039】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。情報処理システム1のサーバ20および端末装置10は、情報処理システム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0040】
サーバ処理部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0041】
サーバ処理部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。サーバ処理部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。サーバ処理部は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、サーバ処理部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0042】
また、サーバ処理部212は、各端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、複数のプレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。換言すると、サーバ処理部は、仮想空間の一例であるゲーム空間を、複数のユーザによって共有可能とする処理を行う。また、サーバ処理部212は、各端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、サーバ処理部212は、ユーザの入力操作に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。プレイ情報は、ユーザの入力操作に応じて出力される。一例として、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの操作内容として、プレイヤキャラクタの座標情報を含んでもよく、プレイヤキャラクタのアクションに関する情報を含んでもよく、ユーザによって操作されたボタンを示す情報等を含んでもよい。また、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの設定に関する情報を含んでもよい。一例として、キャラクタの座標情報は、ゲーム空間におけるキャラクタの位置を示す情報である。一例として、アクション情報は、キャラクタのアクションに関する情報である。一例として、キャラクタのアクションは、キャラクタの姿勢、アイテムの使用、スキルの使用、攻撃、防御、またはジャンプ等を含み得る。一例として、キャラクタの設定に関する情報は、キャラクタの装備や容姿等に関する情報を含み得る。また、キャラクタの設定は、ユーザが変更し得る。
【0043】
また、サーバ処理部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、サーバ処理部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。サーバ処理部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0044】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0045】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。ゲームプログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0046】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム進行部113、表示制御部114、メッセージ処理部115、および配信部116を有する。
【0047】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0048】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0049】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、各種のデータや各種の要求をサーバ20に送信する。一例として、送受信部112がサーバに送信するデータは、プレイ情報、ゲーム情報およびユーザ情報を含み得る。換言すると、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する情報をサーバ20に送信する。
【0050】
また、送受信部112は、各種データやプログラムや各種の要求をサーバから受信する。一例として、送受信部112がサーバ20から受信するデータは、ゲーム空間に配置する1以上のキャラクタの種類、キャラクタの座標情報、キャラクタのアクション情報、キャラクタの設定に関する情報、およびその他の情報を含み得る。また、一例として、送受信部112がサーバから受信するデータは、マルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータを含み得る。同期のためのデータは、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等を含み得る。
【0051】
ゲーム進行部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。ゲーム進行部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。ゲーム進行部113は、特定された指示内容等に行われるゲームの進行に関わる各種判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御する。ゲーム進行部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報やユーザ情報を更新、追加または削除する。
【0052】
ゲーム進行部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム進行部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム進行部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。
【0053】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作するプレイヤキャラクタと、ゲームプログラムに基づいて動作するキャラクタ(例えば、ノンプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ等)とが含まれる。
【0054】
メッセージ処理部115は、後述するメッセージの送受信に係る各種処理を実行する。
【0055】
配信部116は、後述する配信に係る各種処理を実行する。
【0056】
表示制御部114は、表示部18にゲームの画像を表示させる。表示制御部114は、例えば、仮想空間のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0057】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザの入力操作に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0058】
なお、
図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10が備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0059】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、情報処理システム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0060】
以下では、本実施形態に係る構成を、複数のユーザがチームを組んで行うゲームに適用した場合を例に説明する。具体的には、複数のユーザが複数のチームに分かれて対戦するゲーム(例えば、GvG(Guild Versus Guild)ゲームやFPS(First Person Shooter)ゲーム等)に適用した場合を例に説明する。本実施形態のゲームでは、6人のユーザでチームを組んで他のチームと対戦する。なお、本実施形態に係る構成は、GvGゲームやFPSゲーム等のゲームに限らず仮想空間を提供するいずれのサービスに適用されてもよい。
【0061】
本実施形態のゲームでは、各ユーザが自身のキャラクタを操作して対戦相手と対戦することができる。ここで、対戦相手は、他のユーザ(換言すると、他のユーザが所属するチーム)となっているが、対戦相手はノンプレイヤキャラクタ等であってもよい。
【0062】
また、本実施形態のゲームでは、各ユーザが自身のキャラクタにアイテム(例えば、武器や防具等)を装備させることができる。換言すると、本実施形態のゲームでは、自身のキャラクタについての設定を行うことができる。
【0063】
図3は、本実施形態のゲームにおいて表示部18に表示されるホーム画面30の一例を示している。ホーム画面30とは、ユーザが、ゲームを進行するための操作を行う基本的な画面である。ホーム画面30には、ゲームに係る複数のメニュー項目が表示される。ホーム画面30は、例えば、本ゲーム(換言すると、所定のサービスに係るアプリケーション)が端末装置10において起動されたときに、最初に表示されるものとなっている。なお、ここで「起動されたときに、最初に表示される」とは、当該起動に係る各種表示(例えば、タイトル表示やロードに係る表示など)がされた後にホーム画面30が表示される場合を含む。
【0064】
制御部110は、表示部18にホーム画面30を表示させる。ホーム画面30には、ゲーム空間31(換言すると、仮想空間)およびゲーム空間31に存在するオブジェクトが表示される。具体的には、ホーム画面30には、ホーム画面30の表示を行っている端末装置10のユーザの所有するキャラクタ33が表示される。
【0065】
また、ホーム画面30には、対戦相手との対戦の開始に係る操作を受け付ける対戦ボタン40や、後述するロビー400への移行に係る操作を受け付けるロビー移行ボタン41や、キャラクタ33へのアイテムの装備(換言すると、キャラクタ33についての設定)を行う画面への移行に係る操作を受け付けるボタン等が表示される。また、ホーム画面30には、ゲーム(換言すると、対戦)の配信の開始に係る操作を受け付ける配信ボタン45が表示される。
【0066】
また、ホーム画面30には、自身と所定の関係性が構築されたユーザ(例えば、自身のフレンド等)の一覧を表示させるためのユーザリスト表示ボタン42や、自身のプロフィールを表示させるためのプロフィールボタン43等が表示されてもよい。
【0067】
サーバ処理部212は、対戦ボタン40に対する入力操作(例えば、タップ操作)に基づいて、対戦(換言すると、イベント)を開始させる。なお、対戦に際し、対戦相手や、チームを組む仲間等は、ユーザが選択することとしてもよく、サーバ処理部212が複数のユーザの中から自動的に抽出することとしてもよい。
【0068】
また、サーバ処理部212は、対戦中において、ユーザによる入力操作に基づいてキャラクタ33を動かす。具体的には、サーバ処理部212は、ユーザによる入力操作に基づいて、キャラクタ33を仮想空間内で移動させたり、キャラクタ33に対戦相手に対する攻撃に係る動作を行わせたりする。
【0069】
なお、対戦の開始方法や進行方法(換言すると、開始や進行に係る処理)については、従来のゲームと同様とすることができる。また、キャラクタへのアイテムの装備等のキャラクタについての設定の方法についても、従来のゲームと同様とすることができる。
【0070】
また、本実施形態の情報処理システム1では、各ユーザは、自身が参加する対戦を他のユーザに向けて配信したり、配信された対戦を視聴したりすることが可能となっている。具体的には、ゲーム(例えば、対戦等)をプレイするためのアプリケーションの機能として、対戦の配信をする機能と視聴をする機能とが設けられている。すなわち、本実施形態の情報処理システム1では、仮想空間中で行われるイベントについての配信および視聴が可能となっている。なお、各ユーザは、配信をせずにゲーム(換言すると、対戦)をプレイすることも可能となっている。換言すると、本実施形態の情報処理システム1は、配信がされていない状態において対戦(換言すると、イベント)を進行させることが可能となっている。
【0071】
配信部116は、例えば、配信ボタン45に対するユーザの入力操作(例えば、タップ操作)に基づいて、配信を開始させる。具体的には、配信部116は、配信ボタン45に対するユーザの入力操作に基づいて、当該ユーザによるゲームのプレイ状況に応じた動画(以下、「プレイ動画」という。)を他のユーザの端末装置10において表示するためのデータをサーバ20に送信する。すなわち、配信ボタン45に対するユーザの入力操作がされると、当該ユーザのプレイ動画が配信される。また、配信部116は、例えば、配信を行っている間における配信ボタン45に対するユーザの入力操作(例えば、タップ操作)に基づいて、配信を停止させる。
【0072】
制御部110は、配信されているプレイ動画の視聴の開始に係る操作(例えば、特定の配信についての後述するサムネイル49に対するタップ操作)に基づいて、配信されているプレイ動画を表示部18に表示させる。換言すると、制御部110は、視聴可能な配信のうち、ユーザが選択した配信の動画を表示部18に表示させる。
【0073】
すなわち、第1のユーザの端末装置10において、動画の配信の開始に係る入力操作がされ配信が開始されると、第2のユーザの端末装置10において、当該動画を視聴することが可能となっている。ここで、第2のユーザが視聴する動画(換言すると、配信)は、第1のユーザのプレイ動画であり、第1のユーザが参加している対戦の進行状況を示すものとなっている。すなわち、第2のユーザの端末装置10においては、第1のユーザのプレイ内容、換言すると第1のユーザが参加しているイベントをリアルタイムで視聴することが可能となっている。なお、第2のユーザの端末装置10においては第1のユーザのプレイ動画として、第1のユーザの端末装置10に表示されているゲーム画面と同様の画面が表示される等してもよい。なお、プレイ動画の配信方法および視聴方法については、公知の技術を採用できる。
【0074】
ユーザは、自身が参加する対戦を他のユーザに向けて配信したい場合、例えばホーム画面30に表示される配信ボタン45に対する入力操作を行う。
【0075】
また、ユーザは、他のユーザの配信を視聴したい場合、例えばホーム画面30に表示される番組表遷移ボタン46に対する入力操作(例えば、タップ操作)を行う。当該入力操作が行われると、制御部110は、
図4に例示される番組表画面32を表示部18に表示させる。すなわち、当該入力操作が行われると、制御部110は、ホーム画面30を番組表画面32へと遷移させる。
【0076】
番組表画面32は、視聴可能な配信(換言すると、番組)を一覧表示する画面となっている。番組表画面32は、視聴可能な配信のサムネイル49を、「人気」、「お気に入り」、「新着」などの複数のカテゴリーに区分して並べて表示する。ユーザは、このようなサムネイル49の一覧表示の中から特定のサムネイル49(換言すると、特定の配信)を選択(例えば、タップ操作)することにより、選択されたサムネイル49に対応する配信を視聴することができる。
【0077】
また、本実施形態の情報処理システム1では、ユーザ同士が交流可能な仮想空間としてのロビー400が提供される。
図5は、ユーザがロビー400に入っている状態において表示部18に表示されるロビー画面70の一例を示している。ロビー画面70においては、ロビー400が表示される。本実施形態では、ロビー400は、不特定多数のユーザが共用可能な仮想空間となっている。ユーザは、ホーム画面30に表示されるロビー移行ボタン41に対する入力操作(例えば、タップ操作)に基づいて、ロビー400に入ることが可能となっている。ゲーム進行部113は、ユーザによるロビー移行ボタン41に対する入力操作に基づいて、当該ユーザのロビー400への入場を要求する信号をサーバ20に送信する。また、サーバ処理部212は、当該信号に基づいて当該ユーザをロビー400に入場させる。なお、ロビー400は、所定のイベント(例えば、対戦やクエスト等)の開始前に、当該所定のイベントを一緒に行う仲間を集めることが可能な仮想空間ともいえる。
【0078】
ロビー400は、複数の領域に区分けされている。具体的には、ロビー400には、当該複数の領域としての複数のルーム410が含まれる(
図6参照)。サーバ処理部212は、ユーザがロビー400に入る際に、複数のルーム410の中から、当該ユーザを配置するルーム410を選定し、当該ユーザを配置する。
【0079】
サーバ処理部212は、ユーザを配置するルーム410を選定し、ユーザを配置すると、当該ルーム410を含むユーザに提示する複数のルーム410を示す情報を端末装置10に送信する。当該情報を受信した端末装置10の制御部110は、提示される複数のルーム410を含むロビー400を表示部18に表示させる。換言すると、制御部110は、当該情報に基づいて、ロビー画面70を表示させる。
【0080】
ロビー画面70には、ロビー400のうち、仮想カメラにより規定される視野領域に含まれる部分が表示される。
図6(a)には、ユーザがロビー400に入場した際に最初に表示部18に表示される領域の一例が破線で示されている。具体的には、仮想カメラは、ユーザが配置されてるルーム410が視野領域に含まれるように配置される。また、仮想カメラの視野領域は、ロビー400に入ったユーザが自身の端末装置10において所定の入力操作を行うことで変化させることが可能となっている。具体的には、ユーザは、ピンチイン/ピンチアウト操作により、ロビー400の表示される範囲を縮小(換言すると、ロビー400の一部を拡大表示)させたり拡大させたりすることが可能となっている。また、ユーザは、スライド操作により、ロビー400の表示される範囲を上下左右に変化させたりすることが可能となっている。
【0081】
また、ロビー400に入ったユーザは、自身の端末装置10において所定の入力操作を行うことで、現在入っているルーム410から、ロビー400内の他のルーム410へ移動することが可能となっている。具体的には、例えば、操作受付部111は、表示部18に表示される複数のルーム410の中から、移動先のルーム410を選択する入力操作(例えば、移動先のルーム410の表示に対するタップ操作)を受け付ける。ゲーム進行部113は、当該入力操作に基づいて、選択されたルーム410への移動を要求する信号をサーバ20に送信する。また、サーバ処理部212は、当該信号に基づいて、当該ユーザを選択されたルーム410へ移動させる。なお、他のルーム410への移動は、所定のマップ画面を介して行うことが可能となっていてもよい。具体的には、ロビー画面70に表示されるマップ表示ボタン75(
図5参照)に対する操作がされると、ロビー400のマップ(全体マップ)が表示部18に表示され、当該マップ上において、移動先のルーム410を選択する入力操作がされると、選択されたルーム410への移動がされるようになっていてもよい。
【0082】
また、
図5に示すように、ロビー画面70においては、自身の位置(具体的には、自身の入っているルーム410)が、自身を示すオブジェクトとしてのアイコン420aによって示される。そして、ユーザが他のルーム410への移動に係る操作を行うと、アイコン420aが移動先のルーム410に移動するようになっている。また、ロビー400にいるユーザの端末装置10には、当該ユーザに提示される各ルーム410にいる他のユーザに関する情報がサーバ処理部212から送信される。そして、当該端末装置10の制御部110は、当該情報に基づいて、ロビー画面70に表示される各ルーム410内に、そのルーム410に入っている他のユーザを示すオブジェクトとしての他のユーザのアイコン420bを表示させ、各ルーム410に入っている他のユーザを知らせる。なお、自身を示すオブジェクトおよび他のユーザを示すオブジェクトは、例えば、アバター等の所定のキャラクタであってもよい。
【0083】
なお、各ユーザは、自身の端末装置10において、所定の入力操作(例えば、アイコン420aに対するドラッグ操作)を行うことで、ルーム410内においてアイコン420aを移動させることが可能となっていてもよい。また、この場合に、ルーム410内におけるアイコン420の移動は他のユーザのロビー画面70には反映されなくてもよい。換言すると、本実施形態では、各ユーザはルーム410内にいる他のユーザをアイコン420により認識可能となっているが、ルーム410内における各ユーザの位置(具体的には、アイコン420の位置)は、互いに同期されなくてもよく、同期されてもよい。
【0084】
なお、ルーム410内において、各アイコン420は他のアイコン420と被らないように表示される。例えば、自身のアイコン420aを移動させる場合において、自身のアイコン420aが他のユーザのアイコン420bと重なりそうになると、制御部110は、自身のアイコン420aを避けるように他のユーザのアイコン420bを自身の端末装置10の表示部18上で動かし、アイコン420同士が重ならないように制御する。
【0085】
なお、自身のアイコン420aと他のユーザのアイコン420bとは区別可能な態様で表示部18に表示されてもよい。具体的には、例えば、自身のアイコン420aは、他のユーザのアイコン420bに比べて大きく表示されてもよい。また、例えば、アイコン420とともにユーザ名が表示されるようにし、ユーザ名の表示形態(例えば、色等)を自身のアイコン420aと他のユーザのアイコン420bとで異ならせてもよい。
【0086】
なお、本実施形態では、ロビー画面70や後述するピン検索画面90等において、各ユーザのアイコン420が表示されるが、アイコン420に対する操作(例えば、タッチ操作)がされると、そのアイコン420に対応するユーザのプロフィールが表示されるようになっている。
【0087】
図7に示すように、ルーム410は、複数のカテゴリに区分されている。本実施形態では、当該カテゴリとして、「エントランス」、「初心者」、「雑談」、および「攻略」を含む複数のカテゴリが用意されている。
【0088】
「エントランス」のカテゴリに属するルーム410は、ロビー400に入る際(換言すると、ロビー400の利用を開始する際)にユーザが最初に配置されるルーム410となっている。サーバ処理部212は、ユーザがロビー400に入る際に、「エントランス」のカテゴリに属する複数のルーム410の中から、当該ユーザを配置するルーム410を選定し、当該ユーザを配置する。
【0089】
「初心者」のカテゴリに属するルーム410は、主として本ゲームの初心者が集まる場、具体的には初心者が情報交換をしたり、関係性を構築するユーザを探したりする場として設けられたルーム410となっている。また、「雑談」のカテゴリに属するルーム410は、主としてユーザ同士が雑談を行う場として設けられたルーム410となっている。また、「攻略」のカテゴリに属するルーム410は、主として本ゲームにおいて所定の目標の達成を目指すユーザが、当該目標の達成に有益な情報を交換したり、当該目標の達成のために協力してくれるユーザを探したりする場として設けられたルーム410となっている。なお、所定の目標とは、例えば、所定のクエストの攻略や、ユーザ間での相対的な位置付けを示すランキングの上昇や、所定の敵キャラクタの討伐や、所定のアイテムの取得等であってもよい。ユーザは複数のカテゴリの中から、自身の目的に応じてカテゴリを選択し、選択したカテゴリのルーム410へ移動して他のユーザとの情報交換をしたりするようになっている。
【0090】
なお、本実施形態において、各カテゴリは、情報処理システム1の管理者(換言すると、サービスの運営者)側が、一応の区分けとして設けたものであり、各ルーム410をどのように使うかはユーザに委ねられている。すなわち、例えば、初心者が集まりやすいように「初心者」のルーム410が設けられているが、情報処理システム1上は、例えばユーザの習熟度(換言すると、ランク(いわゆるレベル等を含む。))によって「初心者」のルーム410への入場を制限したり、会話の内容を初心者向けのものに制限したりはされておらず、自由に使用することが可能となっている。
【0091】
なお、ユーザの属性に応じて利用が制限されるルーム410が用意されていてもよい。例えば、特定の地域のユーザのみが使用可能なルーム410等が用意されていてもよい。具体的には、例えば、このようなルーム410のカテゴリとして「地域会」といったカテゴリが設けられていてもよい。また、各ユーザが、自身のプロフィールとして、自身に関連する地域としての居住地域を登録しておくことを可能してもよい。そして、「地域会」のカテゴリに属するルーム410は、ルーム410に設定された居住地域に対応する居住地域の登録されたユーザしか入ることができない(例えば、当該ユーザにしか提示がされない)ルーム410等としてもよい。なお、各ユーザに関連する地域は、例えば、GPS等の位置情報取得手段等を用いて自動的に特定されてもよい。
【0092】
本実施形態では、各カテゴリについて、複数のルーム410が用意されている。また、ロビー400に入った各ユーザに対して提示されるのは、そのうちの一部のルーム410となっている。すなわち、各カテゴリについてルーム番号1~N(Nは2以上の自然数)までのN個のルーム410が用意されている場合において、1のユーザには、そのうちの一部のルーム番号のルーム410が提示される。そして、ユーザは提示されるルーム410の中から、自身の入りたいルーム410を選んで入ることが可能となっている。換言すると、ユーザは、提示されていないルーム410には入ることができないようになっている。
【0093】
なお、カテゴリ毎に用意されているルーム410の数が異なっていてもよい。また、1のユーザに対して提示されるルーム410の数は、1カテゴリーにつき1個であってもよく複数であってもよい。また、ロビー400に入る1のユーザに対して全てのカテゴリーのルーム410が少なくとも1以上ずつ提示されてもよく、一部のカテゴリーについて提示されない場合があってもよい。
【0094】
サーバ処理部212は、ユーザからロビー400への入場の要求があった場合に、当該ユーザに提示するルーム410を決定し、当該ユーザに提示する。また、当該ユーザの端末装置10は、提示されたルーム410の表示されるロビー画面70を表示部18に表示させる。なお、ロビー画面70においては、自身のいるルーム410等の各ルーム410について、そのルームのカテゴリを示す表示71が表示される(
図5参照)。各ルーム410にはそれぞれ入場可能な人数に制限が設けられており、サーバ処理部212は、当該人数の制限に基づいてユーザに提示するルーム410を決定する。このため、同期間においてロビー400に入場しているユーザ同士でも、ユーザ毎に提示されるルーム410は異なっている。例えば、
図6に例示される状況では、ユーザAに対しては、
図6(a)に示すように、「エントランス」のカテゴリのルーム番号55のルーム410と、「初心者」のカテゴリのルーム番号9のルーム410と、「雑談」のカテゴリのルーム番号1のルーム410と、「攻略」のカテゴリのルーム番号18のルーム410とが提示されている。また、ユーザBに対しては、
図6(b)に示すように、「エントランス」のカテゴリのルーム番号2のルーム410と、「初心者」のカテゴリのルーム番号43のルーム410と、「雑談」のカテゴリのルーム番号1のルーム410と、「攻略」のカテゴリのルーム番号79のルーム410とが提示されている。なお、本実施形態では、「エントランス」のカテゴリに属するルーム410は、人数の上限が30人に設定されており、それ以外のカテゴリに属するルーム410は、人数の上限が20人に設定されている(
図7参照)。
【0095】
また、本実施形態では、各ユーザは、ロビー400に、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示としてのピン430(換言すると、特定のオブジェクト、特定の画像)を出現させることが可能となっている(
図10参照)。
【0096】
ピン430の出現に係る操作について説明する。ロビー画面70には、
図5に示すように、ピン430に関するメニュー項目を表示させるためのピンメニュー表示ボタン74が表示される。ピンメニュー表示ボタン74に対する入力操作がされると、制御部110は、
図8(a)に例示される、ピンに関するメニュー項目76を表示部18に表示させる。ピンに関するメニュー項目76には、「ピンの作成」(ピンを作成)、「ピンの検索」(ピンを探す)、および「ピンの消去」(ピンをしまう)が含まれる。
【0097】
また、ピンに関するメニュー項目76の中から「ピンの作成」が選択されると、制御部110は、
図8(b)に例示される、ピン430の作成に係る操作を行うピン作成画面78を表示部18に表示させる。
【0098】
ピン作成画面78には、ピン430の種類の選択に係るUIとしての種類選択UI79と、ピン430の公開範囲(換言すると、関係性構築の募集範囲)の選択に係るUIとしての範囲選択UI80と、コメントの入力に係るUIとしてのコメント入力欄81と、ピン430の作成の実行に係るUIとしての作成ボタン82と、が表示される。
【0099】
種類選択UI79は、ピン430の種類を選択可能なプルダウンとなっている。種類選択UI79には、ピン430の種類の候補がプルダウン形式で複数表示され、ユーザは作成したいピン430の種類を複数の候補の中から選択可能となっている。本実施形態では、ピン430の種類は、「パーティ募集」、「サークルメンバー募集」、「配信告知」、および「フレンド募集」の中から選択することが可能となっている。なお、「パーティ募集」、「サークルメンバー募集」、「配信告知」、および「フレンド募集」について詳しくは後述する。
【0100】
範囲選択UI80は、ピン430の公開範囲を選択可能なプルダウンとなっている。範囲選択UI80には、公開範囲の候補がプルダウン形式で複数表示され、ユーザは公開したい範囲を複数の候補の中から選択可能となっている。本実施形態では、公開範囲は、「個人」、「ルーム内」、および「全体」の中から選択することが可能となっている。また、本実施形態では、選択したピン430の種類に応じて選択可能な公開範囲が異なっている。具体的には、ピン430の種類として「サークルメンバー募集」、「配信告知」、または「フレンド募集」を選択している場合、公開範囲として「個人」、「ルーム内」、および「全体」が選択可能となる。一方、ピン430の種類として「パーティ募集」を選択している場合、公開範囲として、「個人」および「ルーム内」が選択可能となり、「全体」は選択不可能となる。
【0101】
なお、公開範囲として「個人」が選択された場合、同じルーム410にいるユーザの中から選択されたユーザに対してピン430が公開される。ピン作成画面78においては、公開範囲として「個人」を選択した場合に、ピン430を公開する相手(換言すると、送る相手)を同じルーム410にいるユーザの中から選択することが可能となっている。本実施形態では、最大5人まで選択することが可能となっている。ピン作成画面78においては、範囲選択UI80で「個人」が選択されると、制御部110は、
図9(a)に示すように、ピン430を公開する相手の選択に係るUIとしての公開相手選択UI83をピン作成画面78に表示させる。公開相手選択UI83は、ピン430を公開する相手を選択可能なUIとなっている。公開相手選択UI83には、公開する相手の候補(例えば、同じルーム410にいる他のユーザ)が一覧で表示され、ユーザは表示される候補の中から、公開する相手(すなわち、関係性構築の募集範囲)を選択することが可能となっている。
【0102】
コメント入力欄81は、作成するピン430に付すコメントの入力を受け付けるUIとなっている。ユーザは、例えば、コメント入力欄81に対してタッチ操作を行いコメント入力欄81への入力が可能な状態としてから、所定の入力手段による入力操作(例えば、表示部18に表示されるソフトウェアキーボードによる入力操作)を行うことで、コメント入力欄81にコメントを入力することが可能となっている。なお、コメントを入力せずにピン430を作成することも可能となっている。
【0103】
作成ボタン82に対する入力操作(例えば、タッチ操作)が行われると、選択された種類のピン430が作成され、選択された公開範囲に公開される。また、作成されるピン430には、コメント入力欄81に入力されたコメントが付加される。
【0104】
ゲーム進行部113は、作成ボタン82に対する入力操作が行われると、ピン作成画面78において入力された、ピン430の種類、公開範囲、および付加するコメント等の作成されるピン430に関する情報をサーバ20に送信する。また、サーバ処理部212は、当該ピン430の公開範囲に含まれるユーザの端末装置10に、当該ピン430の表示を指示する信号を送信する。また、当該信号を受信した端末装置10の制御部110は、
図10に示すように、当該ピン430をロビー400に表示させる。本実施形態では、ピン430は、ピン430を作成したユーザのアイコン420の近傍に配置される。すなわち、作成されたピン430は、当該ピン430の公開範囲に含まれるユーザの端末装置10において、当該ピンを作成したユーザに係るアイコン420bの近傍に配置される。また、作成されたピン430は、当該ピン430を作成したユーザの端末装置10においても作成したユーザ(すなわち、自身)に係るアイコン420aの近傍に配置される。換言すると、ピン430は、公開範囲に含まれるユーザの端末装置10および自身の端末装置10において、ピン430を作成したユーザのいるルーム410内に表示される。さらに換言すると、ピン430は、ピン430を作成したユーザのアイコン420の位置に基づいて表示される。なお、ピン430は、作成したユーザの端末装置10においては表示されないこととしてもよい。
【0105】
公開範囲として「個人」が選択されている場合、ピン430を作成するユーザが指定した他のユーザの端末装置10に対してピン430の表示を指示する信号が送信され、当該他のユーザの端末装置10においてピン430がロビー400(具体的には、ピン430を作成したユーザおよび当該他のユーザがいるルーム410内)に表示される。また、公開範囲として「ルーム内」が選択されている場合、ピン430を作成するユーザがいるルーム410内の他のユーザ全員の端末装置10に対してピン430の表示を指示する信号が送信され、当該他のユーザ全員の端末装置10においてピン430がロビー400(具体的には、ピン430を作成したユーザと当該他のユーザとがいるルーム410内)に表示される。また、公開範囲として「全体」が選択されている場合、ピン430を作成するユーザがいるルーム410内の他のユーザ全員の端末装置10に対してピン430の表示を指示する信号が送信され、当該他のユーザ全員の端末装置10においてピン430がロビー400(具体的には、ピン430を作成したユーザと当該他のユーザとがいるルーム410内)に表示される。
【0106】
なお、ピン430を作成したユーザとは異なるルーム410にいる他のユーザの端末装置10において、ピン430を作成したユーザのいるルーム410がロビー画面70に表示されている場合に、作成された公開範囲「全体」のピン430や公開範囲「ルーム内」のピン430が表示されることとしてもよい。すなわち、特定のルーム410内に配置されるピン430は、当該特定のルーム410外にいるユーザからも見えるようになっていてもよく、見えないようになっていてもよい。なお、同様に、特定のルーム410内にいるユーザのアイコン420は、当該特定のルーム410外にいるユーザからも見えるようになっていてもよく、見えないようになっていてもよい。
【0107】
なお、ピン430は、種類に応じて見た目が異なっている。換言すると、ピン430は、構築可能な関係性を判別可能な外見となっている。具体的には、例えば、ピンの種類毎に(具体的には、「パーティ募集」、「サークルメンバー募集」、「配信告知」、および「フレンド募集」のいずれかに応じて)、ピン430に含まれる図柄が異なっていてもよく、ピン430の色や形状等が異なっていてもよい。
【0108】
また、ピン430は、出現時に、所定の動きを伴った表示がされる。具体的には、例えば、制御部110は、ピン430の出現の際に、ピン430が地面から生えてくる表示をさせてもよく、ピン430が空から降ってくる表示をさせてもよく、出現したピン430から波紋が広がる表示をさせてもよい。
【0109】
また、制御部110は、ピン430の出現の際に、ピン430を作成したユーザのアイコン420(換言すると、出現するピン430に対応するアイコン420)に、所定の動き(例えば、飛び跳ねる等のアニメーション)をさせてもよい。また、当該所定の動きは、作成されたピン430の種類に応じて異なっていてもよい。
【0110】
なお、このようなピン430の動きやアイコン420の動きの表示は、ピン430を作成したユーザの端末装置10および他のユーザの端末装置10の両方において実行されてもよく、いずれか一方において実行されてもよい。
【0111】
ピン430が表示される端末装置10のユーザは、当該ピン430に対する操作を行うことで、ピン430を作成したユーザとの関係性を構築することが可能となっている。また、ピン430の種類に応じて構築可能な関係性が異なっている。本実施形態では、ロビー400に配置されたピン430のうちの特定のピン430を選択する操作(例えば、タッチ操作)がされると、制御部110は、選択されたピン430に対応する関係性の構築の申請に係る画面としての申請画面86を表示部18に表示させる。申請画面86の一例を
図11に示す。
【0112】
申請画面86には、選択されたピン430に付加されたコメントが表示される。また、申請画面86には、ピン430を作成したユーザとの関係性の構築に係る申請を行うためのUIとしての申請ボタン88が表示される。そして、申請ボタン88に対する操作がされたことに基づいて、操作を行ったユーザとピン430を作成したユーザとの関係性が構築されるようになっている。申請画面86は選択されたピン430の詳細を表示する画面ともいえる。
【0113】
以下では、ピン430を作成するユーザを第1ユーザとし、作成されたピン430が提示(換言すると、公開)されるユーザを第2ユーザとして、ピン430の種類およびピン430を介したユーザ間の関係性の構築について詳細に説明する。
【0114】
「パーティ募集」のピン430は、対戦を行うチームとしてのパーティのメンバーを募集可能なピン430となっている。ユーザがいずれのユーザともパーティを組んでいない状態で「パーティ募集」のピン430を作成すると、当該ピン430によってメンバーが募集されるパーティが新規に作成され、当該ピン430は、新規に作成されたパーティのメンバーを募集するピン430として機能する。また、ユーザが既に他のユーザとパーティを組んでいる状態で「パーティ募集」のピン430を作成すると、当該ピン430は、当該パーティのメンバーを募集するピン430として機能する。
【0115】
また、作成された「パーティ募集」のピン430の公開範囲に含まれるユーザは、ロビー400に表示される当該ピン430を選択する操作(例えば、ピン430に対するタッチ操作)を行うことで、当該ピン430によってメンバーが募集されるパーティへの参加が可能となっている。例えば、第2ユーザが、自身の端末装置10に表示される、第1ユーザが作成したピン430を選択する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、
図11(a)に例示される、第1ユーザのパーティへの参加に係る申請画面86を表示部18に表示させる。また、第2ユーザが、当該申請画面86において申請ボタン88に対する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10からサーバ20に当該パーティへの参加要求が送られ、サーバ処理部212は、当該要求に基づいて、第2ユーザを第1ユーザのパーティのメンバーとして登録する。
【0116】
「サークルメンバー募集」のピン430は、サークルのメンバーを募集可能なピン430となっている。なお、本実施形態においては、サークルは、情報交換を行う仲間によって構成されるグループとなっている。サークルのメンバー同士は、ロビー400とは別の仮想空間において、サークルメンバーのみが参加可能なグループチャットで会話をすること等が可能となっている。
【0117】
「サークルメンバー募集」のピン430の作成にあたっては、メンバー募集の対象となるサークルの選択が必要となっている。具体的には、
図9(b)に例示されるように、ピン作成画面78においては、種類選択UI79で「サークルメンバー募集」が選択されると、制御部110は、メンバー募集の対象となるサークルの選択に係るUIとしての対象サークル選択UI84をピン作成画面78に表示させる。対象サークル選択UI84は、メンバー募集の対象となるサークルを選択可能なUIとなっている。対象サークル選択UI84には、メンバー募集の対象となるサークルの候補が一覧で表示され、ユーザは、メンバーを募集したいサークルを、表示される候補の中から選択可能となっている。なお、本実施形態では、メンバー募集の対象となるサークルは、自身が参加しているサークルの中から選択することが可能となっている。メンバー募集の対象となるサークルを選択して作成された「サークルメンバー募集」のピン430は、選択されたサークルのメンバーを募集するピン430として機能する。
【0118】
また、作成された「サークルメンバー募集」のピン430の公開範囲に含まれるユーザは、ロビー400に表示される当該ピン430を選択する操作(例えば、ピン430に対するタッチ操作)を行うことで、当該ピン430によってメンバーが募集されるサークルへの参加が可能となっている。例えば、第2ユーザが、自身の端末装置10に表示される、第1ユーザが作成したピン430を選択する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、
図11(b)に例示される、第1ユーザがメンバーを募集するサークルへの参加に係る申請画面86を表示部18に表示させる。また、第2ユーザが、当該申請画面86において申請ボタン88に対する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10からサーバ20に当該サークルへの参加要求が送られ、サーバ処理部212は、当該要求に基づいて、第2ユーザを当該サークルのメンバーとして登録する。
【0119】
「配信告知」のピン430は、自身の配信の宣伝を実行可能なピン430となっている。本実施形態のゲームでは、ユーザは、自身の配信の予定を事前に登録しておくことが可能となっており、ユーザが「配信予告」のピン430を作成すると、当該ピン430は、予定されている配信の宣伝をするピン430として機能する。なお、事前に配信の予定を登録しておくのではなく、例えば、「配信予告」のピン430の作成の際に、ピン作成画面78において配信の予定日時等の配信の予定に係る情報を入力可能とし、作成されるピン430を、入力される当該情報に係る配信の宣伝をするピン430として機能させてもよい。
【0120】
また、作成された「配信予告」のピン430の公開範囲に含まれるユーザは、ロビー400に表示される当該ピン430を選択する操作(例えば、ピン430に対するタッチ操作)を行うことで、当該ピン430によって宣伝される配信を自身の予定表(換言すると、カレンダー)に登録することが可能となっている。例えば、第2ユーザが、自身の端末装置10に表示される、第1ユーザが作成したピン430を選択する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、
図11(c)に例示される、第1ユーザの配信の視聴予定の、第2ユーザの予定表への追加に係る申請画面86を表示部18に表示させる。また、第2ユーザが、当該申請画面86において申請ボタン88に対する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10は、当該配信の視聴予定を第2ユーザの予定表に追加する。なお、視聴の予定は、端末装置10の記憶部120に記憶されてもよく、サーバ20の記憶部220に記憶されてもよい。
【0121】
また、本実施形態においては、配信をするユーザをフォローすることを条件として、当該ユーザの配信についての視聴予定を予定表へ追加することが可能となっている。すなわち、第1ユーザの配信についての視聴予定を予定表に追加する場合、第2ユーザは、第1ユーザをフォローしている必要がある。そして、第1ユーザの配信に係る申請画面86について、第1ユーザをフォローしていない第2ユーザが申請ボタン88に対する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10からサーバ20に第1ユーザのフォローの要求が送られ、サーバ処理部212は、当該要求に基づいて、第2ユーザを、第1ユーザをフォローした状態にする。
【0122】
なお、本実施形態においては、他のユーザ(換言すると、フォロイー)をフォローしているユーザ(換言すると、フォロワー)には、フォロイーの配信に係る情報が送られるようになっている。具体的には、例えばフォロイーが配信を行っている場合に、配信が行われていることがフォロワーに通知されるようになっている。すなわち、本実施形態におけるフォロー関係は、特定のユーザについて、フォロー関係がある場合とない場合とを比較した場合に、当該特定のユーザの情報の取得が容易な関係ともいえる。また、フォロー関係は、配信者と視聴者との関係ともいえる。
【0123】
なお、本実施形態では、配信の予定や配信の視聴予定は、リマインドのために使用される。具体的には、配信を予定しているユーザには、配信を予定している時間が近づくと、配信の予定が設定されていることが通知される。そして、配信を予定しているユーザは、配信を予定している時間になると、自身で配信の開始に係る入力操作(例えば、配信ボタン45に対する入力操作)を行い配信を開始するようになっている。また、配信の視聴を予定しているユーザには、視聴が予定されている配信の開始時間が近づくと、配信の視聴予定が設定されていることが通知される。そして、配信の視聴を予定しているユーザは、視聴を予定している配信が開始されると、自身で配信の視聴の開始に係る入力操作(例えば、番組表画面32におけるサムネイル49に対する入力操作)を行い配信の視聴を開始するようになっている。すなわち、本実施形態では、配信の予定されている時刻になっても配信は自動では開始されない。また、配信の視聴が予定されている時刻になっても配信の視聴(換言すると、プレイ動画の再生)は自動では開始されない。ただし、配信の予定されている時刻になると、配信が自動で開始されるようになっていてもよい。また、配信の視聴が予定されている時刻になると、配信の視聴が自動で開始されるようになっていてもよい。
【0124】
「フレンド募集」のピン430は、フレンドを募集可能なピン430となっている。
【0125】
また、作成された「フレンド募集」のピン430の公開範囲に含まれるユーザは、ロビー400に表示される当該ピン430を選択する操作(例えば、ピン430に対するタッチ操作)を行うことで、当該ピン430を作成したユーザとフレンドとなることが可能となっている。例えば、第2ユーザが、自身の端末装置10に表示される第1ユーザが作成したピン430を選択する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、
図11(d)に例示される、第1ユーザとのフレンド関係の構築の申請に係る申請画面86を表示部18に表示させる。また、第2ユーザが、当該申請画面86において申請ボタン88に対する操作を行うと、第2ユーザの端末装置10からサーバ20に第1ユーザのフレンドとしての登録の要求が送られ、サーバ処理部212は、当該要求に基づいて、第2ユーザと第1ユーザとを互いにフレンドとして登録する。
【0126】
なお、本実施形態においては、自身のパーティのメンバーを確認可能な画面(図示せず)において、現在ログイン中のフレンドに対してパーティのメンバーとしての招待が可能となっている。招待がされたフレンドには、招待に係る通知が送られ、当該フレンドが当該招待を受ける入力操作を行うことで、当該フレンドがパーティのメンバーに追加される。すなわち、フレンドとは、他のユーザのうち、フレンド関係が構築されていない他のユーザに比べて所定のイベント(例えば、対戦やクエスト等)を一緒に行うことが容易なユーザともいえる。換言すると、本実施形態では、他のユーザを、一緒にゲームをプレイする機会の多い仲間として登録しておくことが可能となっている。
【0127】
このように、本実施形態において、ピン430は、ユーザ間の関係性の構築に係る表示として機能する。具体的には、ピン430を作成する第1ユーザと、当該ピン430に対する操作を行う第2ユーザとは、仲間関係を構築したり、配信者と視聴者との関係(配信予定者と視聴予定者との関係を含む。)を構築したりすることが可能となっている。ここで「仲間関係」には、一緒に対戦に参加する仲間としての同一のパーティのメンバーという関係や、情報を共有する仲間としての同一のサークルのメンバーという関係や、フレンド関係等が含まれる。
【0128】
なお、ピン430の選択に基づく各種関係性の構築において、ピン430を作成したユーザ等の特定のユーザによる承諾を必要としてもよく、承諾を不要としてもよい。例えば、パーティへの参加の申請、サークルへの参加の申請、またはフレンド登録の申請について、申請が行われると、ピン430を作成したユーザの承諾を要さず(換言すると、いずれのユーザの承諾も要さず)に、パーティへの参加、サークルへの参加、またはフレンド登録がされることとしてもよく、ピン430を作成したユーザの承諾がないと、パーティへの参加、サークルへの参加、またはフレンド登録がされないこととしてもよい。また、パーティへの参加の申請、またはサークルへの参加の申請について、申請が行われると、申請対象の集団(換言すると、パーティまたはサークル)の代表者の承諾がないと、パーティへの参加、またはサークルへの参加がされないこととしてもよい。換言すると、申請ボタン88に対する操作が行われると、パーティへの参加の要求や、サークルへの参加の要求や、フレンド登録の要求等がサーバ20に送られ、サーバ20は当該要求に基づいて各種の登録を行うが、この際に、サーバ20はピン430を作成したユーザ等の特定のユーザの端末装置10に対して、登録の可否を問い合わせ、当該特定のユーザの端末装置10において当該特定のユーザによる登録を承諾する操作が行われたことを条件として登録を行うこととしてもよい。また、ピン430の選択に基づく各種関係性の構築において、ピン430を作成したユーザ等の特定のユーザによる承諾を必要とするか否かを、当該特定のユーザ等が設定可能となっていてもよい。
【0129】
次に、ピン430の消去に係る条件(以下、「消去条件」という。)について説明する。
【0130】
ピン430は、当該ピン430を作成したユーザと特定の関係性を構築可能なユーザの数が上限に達したことに基づいて消去される。具体的には、「パーティ募集」のピン430は、当該ピン430によってメンバーが募集されるパーティの参加人数が上限(例えば、6人)に達すると、消去条件を満たすとして消去される。また、「サークルメンバー募集」のピン430は、当該ピン430によってメンバーが募集されるサークルの参加人数が上限に達すると、消去条件を満たすとして消去される。また、「フレンド募集」のピン430は、当該ピン430を作成したユーザの、フレンドとして登録可能なユーザの数が上限に達すると、消去条件を満たすとして消去される。なお、本実施形態においては、フレンド登録に際してはピン430を作成したユーザの承諾(すなわち、申請をするステップおよび承諾をするステップ)が必要となっているとともに、フレンド登録の申請の受け付けが可能な数に上限が設けられている。そして、「フレンド募集」のピン430は、当該ピン430を作成したユーザに対するフレンド登録の申請について、受け付け可能な数が上限に達した場合にも、消去条件を満たすとして消去される。なお、パーティの人数、サークルの人数、フレンドの数、およびフレンド登録の申請の受け付け可能な数の上限は、それぞれユーザが設定可能であってもよく、設定不可能であってもよい(換言すると、情報処理システム1の管理者等によって予め決められていてもよい)。
【0131】
また、各種ピン430は、ピン430が作成されてから(換言すると、出現してから)一定時間(例えば、30分~1時間程度)が経過すると、消去条件を満たすとして消去される。
【0132】
また、各種ピン430は、ピン430を作成したユーザがピン430を消去する操作を行うと、消去条件を満たすとして消去される。具体的には、ピン430を作成したユーザは、ピンメニュー表示ボタン74に対する操作を行い、「ピンの消去」のメニュー項目76を選択することで(
図8(a)参照)、自身の作成したピン430を消去することが可能となっている。また、ピン430を作成したユーザは、ロビー400に表示される自身の作成したピン430を選択することで表示されるダイアログ上において、当該ピン430の消去を選択する操作を行うことで、自身の作成したピン430を消去することが可能となっている。
【0133】
また、各種ピン430は、ピン430を作成したユーザが新たなピン430を作成すると、消去条件を満たすとして消去される。すなわち、本実施形態では、1のユーザがロビー400に配置しておくことが可能なピン430の数に上限(例えば、1個)が設定されており、上限を超えてピン430を作成しようとすると、消去条件を満たすとして、前に作成されたピン430が消去されるようになっている。
【0134】
また、1つのルーム410に配置可能なピン430の数には上限(例えば、30個)が設定されており、上限を超えてピン430を作成しようとすると、消去条件を満たすとして、前に作成されたピン430が(具体的には、作成された日時が古いものから順に)消去されるようになっている。
【0135】
また、「パーティ募集」のピン430および「サークルメンバー募集」のピン430は、募集の対象となる集団(換言すると、パーティまたはサークル)から、当該ピン430を作成したユーザが脱退すると、消去条件を満たすとして消去される。
【0136】
また、「パーティ募集」のピン430は、募集の対象となるパーティが対戦を開始させると(具体的には、対戦に係るマッチングが開始されると)、消去条件を満たすとして消去される。換言すると、「パーティ募集」のピン430は、募集の対象となるパーティのメンバーが対戦ボタン40に対する操作を行うと消去される。すなわち、本実施形態のゲームでは、パーティのメンバーが6人揃っていない状態でも対戦ボタン40に対する操作が有効となっており、このような状態で対戦ボタン40に対する操作が行われた場合、足りない分のメンバーがサーバ処理部212により自動的に集められて対戦が開始される。
【0137】
なお、各種のピン430は、ピン430を作成したユーザがロビー400から退出しても(例えば、ホーム画面30に戻っても)消えない。なお、少なくとも一部の種類(例えば、「パーティ募集」等)のピン430について、ピン430を作成したユーザがロビー400から退出すると消えるようにしてもよい。
【0138】
サーバ処理部212は、ロビー400に配置された各ピン430について、消去条件を満たすか否かを判定し、消去条件を満たす場合にはピン430を消去することを決定する。ピン430を消去することが決定されると、ピン430の消去を指示する信号が、サーバ20から当該ピン430が表示されている(換言すると、当該ピン430の公開範囲内の)各端末装置10に送られ、各端末装置10の制御部110は、表示部18に表示されるピン430を消去する。
【0139】
なお、ピン430の表示形態の変更に係る条件(以下、「表示変更条件」という。)が設定されていてもよい。例えば、サーバ処理部212は、ロビー400に配置された各ピン430について、表示変更条件を満たすか否かを判定し、表示変更条件を満たす場合にはピン430の表示形態を変更することを決定する。ピン430の表示形態を変更することが決定されると、ピン430の表示形態の変更を指示する信号が、サーバ20から当該ピン430が表示されている(換言すると、当該ピン430の公開範囲内の)各端末装置10に送られ、各端末装置10の制御部110は、表示部18に表示されるピン430の表示形態を変更する。表示変更条件は、消去条件と同様としてもよい。
【0140】
例えば、ピン430は、当該ピン430を作成したユーザと特定の関係性を構築可能なユーザの数が所定数に達したことに基づいて表示形態が変更されてもよい。具体的には、「パーティ募集」のピン430は、当該ピン430によってメンバーが募集されるパーティの参加人数が上限に近づくにつれて(換言すると、上限に至らない所定数に達したことに基づいて)、ピン430の表示形態(例えば、色等)が変化してもよい。また、例えば、「パーティ募集」のピン430は、当該ピン430によってメンバーが募集されるパーティの参加人数が上限に達すると、グレーアウトされるなどしてもよい。
【0141】
すなわち、ピン430の表示には、所定の条件(例えば、消去条件または表示変更条件)の成立に基づいて変化が与えられてもよい。ここで、ピン430の表示の変化には、表示(換言すると、ピン430)が消えること、および表示形態が変化することが含まれる。換言すると、ピン430の表示の変化には、ピン430を選択不可能な状態に変化させること(例えば、グレーアウトさせること、およびピン430を消去すること)が含まれる。
【0142】
また、本実施形態のゲームでは、各ユーザは、ロビー400において、ロビー400にいる他のユーザとの間でメッセージの送受信が可能となっている。換言すると、本実施形態のゲームは、チャット機能を有している。なお、本実施形態では、ロビー400において、ユーザ間でチャットによる情報交換が可能となっているが、通話等による情報交換が可能となっていてもよい。
【0143】
メッセージ処理部115は、ロビー400にいるユーザの入力操作に基づいて、ロビー400にいる他のユーザにメッセージを送信する。
図12に示すように、メッセージ処理部115は、所定の入力操作がされると、チャットウィンドウ50を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。具体的には、例えば、チャットウィンドウ50は、ロビー画面70において表示される、チャットウィンドウ50の開閉に係る開閉ボタン51に対する操作により開閉すること(換言すると、表示状態と非表示状態との切り替え)が可能となっている(
図5および
図12参照)。チャットウィンドウ50には、例えば、メッセージを入力する入力欄53が表示される。また、チャットウィンドウ50には、他のユーザの送信したメッセージが表示される。また、チャットウィンドウ50には、自身の送信したメッセージも表示される。
【0144】
本実施形態では、各ユーザは、メッセージを送信する範囲およびメッセージの閲覧範囲を指定することが可能となっている。換言すると、各ユーザは、会話(換言すると、チャット)を行う範囲を指定することが可能となっている。具体的には、チャットウィンドウ50には、会話を行う範囲の指定に係るUIとしての範囲指定タブ55が表示される。範囲指定タブ55には、ルーム内チャットの選択に係るタブと、全体チャットの選択に係るタブとが含まれる。ルーム内チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作されると、会話を行う範囲が自身のいるルーム410内に設定される。全体チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作されると、会話を行う範囲が、複数のルーム410に及ぶ範囲に設定される。換言すると、本実施形態では、会話を行う範囲として、相対的に狭い範囲と広い範囲とが選択可能となっている。
【0145】
ルーム内チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作されると、チャットウィンドウ50は、自身がいるルーム410と同一のルーム410内にいる他のユーザの送信したメッセージが表示される状態となる。また、ルーム内チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作された状態で、入力欄53にメッセージを入力して送信すると、当該メッセージは、同一のルーム410内にいる他のユーザに対して送られる。換言すると、当該メッセージは、他のルーム410内にいるユーザには送られず、他のルーム410内にいるユーザは、当該メッセージを閲覧することはできない。
【0146】
全体チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作されると、チャットウィンドウ50は、自身がいるルーム410を含む複数のルーム410に及ぶ範囲内にいる他のユーザの送信したメッセージが表示される状態となる。また、全体チャットの選択に係る範囲指定タブ55が操作された状態で、入力欄53にメッセージを入力して送信すると、当該メッセージは、当該範囲内にいる他のユーザに対して送られる。
【0147】
ここで、全体チャットが選択された場合のメッセージの送信範囲および閲覧範囲の具体例について
図7を参照しながら説明する。例えば、自身が「エントランス」のカテゴリのルーム410(例えば、ルーム番号1のルーム)にいる状態で、全体チャットを選択してメッセージを送信した場合、当該メッセージは、自身がいるルーム410を含む、「エントランス」のカテゴリに属する複数(例えば、15個)のルーム410(例えば、ルーム番号1~15のルーム)のいずれかにいるユーザ全員に対して送られる。また、例えば、自身が「初心者」、「雑談」、「攻略」のいずれかのカテゴリのルーム410(例えば、ルーム番号1のルーム)にいる状態で、全体チャットを選択してメッセージを送信した場合、当該メッセージは、自身がいるルーム410を含む、当該ルーム410と同じカテゴリに属する複数(例えば、9個)のルーム410(例えば、ルーム番号1~9のルーム)のいずれかにいるユーザ全員に対して送られる。すなわち、本実施形態では、全体チャットが選択された場合、自身のいるルーム410の属するカテゴリ内の複数のルーム410を対象としてメッセージの送信がされる。閲覧範囲についても同様であり、自身が「エントランス」のカテゴリのルーム410(例えば、ルーム番号1のルーム)にいる状態で、全体チャットを選択している場合、チャットウィンドウ50には、自身がいるルーム410を含む、「エントランス」のカテゴリに属する複数(例えば、15個)のルーム410(例えば、ルーム番号1~15のルーム)のいずれかにいるユーザの送ったメッセージが表示される。また、自身が「初心者」、「雑談」、「攻略」のカテゴリのルーム410(例えば、ルーム番号1のルーム)にいる状態で、全体チャットを選択している場合、チャットウィンドウ50には、自身がいるルーム410を含む、当該ルーム410と同じカテゴリに属する複数(例えば、9個)のルーム410(例えば、ルーム番号1~9のルーム)のいずれかにいるユーザの送ったメッセージが表示される。
【0148】
なお、本実施形態では、「エントランス」のカテゴリのルーム番号1~15に対応する第1グループ、「エントランス」のカテゴリのルーム番号16~30に対応する第2グループというように、全体チャットについて複数のグループが用意されている。そして、各ユーザは、チャットウィンドウ50において範囲指定タブ55で全体チャットを選択することで、複数のグループのうちの自身がいるルーム410に対応するグループに対応するルーム410内のユーザとの間で会話をすることが可能となっている。
【0149】
なお、本実施形態では、ルーム内チャットと全体チャットとは区別して扱われる。具体的には、自身がルーム内チャットを選択した状態においては、自身のチャットウィンドウ50には、他のユーザ(具体的には、同一のルーム410内にいる他のユーザ)がルーム内チャットを選択して送信したメッセージが表示され、他のユーザ(具体的には、同一のルーム410内にいる他のユーザ)が全体チャットを選択して送信したメッセージは表示されない。また、自身が全体チャットを選択した状態においては、自身のチャットウィンドウ50には、他のユーザ(例えば、同一のルーム410内にいる他のユーザ)が全体チャットを選択して送信したメッセージが表示され、他のユーザ(例えば、同一のルーム410内にいる他のユーザ)がルーム内チャットを選択して送信したメッセージは表示されない。ただし、自身が全体チャットを選択した状態において、他のユーザが全体チャットを選択して送信したメッセージのみならず、ルーム内チャットを選択して送信したメッセージも表示されることとしてもよい。
【0150】
なお、このように本実施形態では、全体チャットが選択されている場合、メッセージの送信範囲および閲覧範囲が複数のルーム410に及ぶ範囲となるが、「全体」といっても送信範囲や閲覧範囲に含まれないルーム410も存在する。具体的には、自身がいるルーム410と異なるカテゴリのルーム410は送信範囲や閲覧範囲に含まれず、また、同一のカテゴリのルーム410の中にも送信範囲や閲覧範囲に含まれないルーム410が存在する。ただし、全体チャットが選択されている場合に、自身がいるルーム410と異なるカテゴリのルーム410についてメッセージの送受信がされ得るように構成したり、自身がいるルーム410と同一のカテゴリの全てのルーム410についてメッセージの送受信がされ得るように構成したりしてもよい。
【0151】
なお、全体チャットでは、自身のロビー画面70に表示されていないルーム410のユーザとの間でのメッセージの送受信が可能となっていてもよい。すなわち、例えば、「エントランス」のカテゴリに属する複数のルーム410のうち、ルーム番号1のルームのみがロビー画面70に表示されている状態において、全体チャットを選択してメッセージを送信すると、「エントランス」のカテゴリに属する複数のルーム410のうち、ルーム番号1~15のルーム410にいるユーザに対してメッセージが送信されるなどしてもよい。
【0152】
なお、本実施形態において、特定のユーザを指定(換言すると、メンション)してメッセージを送ることが可能となっていてもよい。具体的には、例えば、メッセージ処理部115は、メッセージを入力する入力欄53に「@」(アットマーク)の記号を入力する操作がされると、メッセージの送信先となるユーザ(以下、「送信先ユーザ」という。)の候補の一覧を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。換言すると、メッセージ処理部115は、送信先ユーザの候補をユーザに提示する。候補一覧においては、例えば、送信先ユーザの候補としての複数のユーザのユーザ名が表示される。また、メッセージ処理部115は、候補一覧に表示される候補の中から送信先ユーザを選択する入力操作、およびメッセージを入力する入力操作が行われ、メッセージを送信する入力操作が行われると、送信先ユーザとして選択されたユーザの端末装置10にメッセージを送信する。すなわち、メッセージ処理部115は、候補一覧に表示される候補(換言すると、提示した候補)の中から選択されたユーザを送信先ユーザとして設定する。また、当該送信先ユーザの端末装置10のメッセージ処理部115は受信したメッセージを表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。なお、送信先ユーザを指定して送られるメッセージは、送信先ユーザに対してのみ送られるものであってもよく、送信先ユーザを含む複数のユーザに送られるものであってもよい。例えば、ルーム内チャットや全体チャット等において、送信先ユーザを指定して送信されるメッセージは、ルーム内チャットや全体チャットの範囲内の、送信先ユーザ以外のユーザにも送信されてもよい。
【0153】
また、本実施形態では、
図12に示すように、ユーザが作成したピン430は、チャットウィンドウ50にも表示される。制御部110は、ピン作成画面78において作成ボタン82に対する入力操作が行われると、ピン作成画面78において入力された、ピン430の種類、公開範囲、および付加するコメント等の作成されるピン430に関する情報をサーバ20に送信する。また、サーバ処理部212は、当該ピン430の公開範囲に含まれるユーザの端末装置10に、当該ピン430の表示を指示する信号を送信する。また、当該信号を受信した端末装置10の制御部110は、
図12に示すように、当該ピン430を公開範囲に含まれるユーザのチャットウィンドウ50上に表示させる。
【0154】
また、作成されるピン430の公開範囲に含まれるユーザの端末装置10の制御部110は、チャットウィンドウ50に当該ピン430を表示させる場合に、当該ピン430が作成されたことを認識可能とする(換言すると、報知する)表示(以下、「認識可能表示431」という。)をチャットウィンドウ50上に表示させる。具体的には、認識可能表示431は、ピン430を作成したユーザのユーザ名と、ピン430の種類に関する表示とを含む。例えば、ユーザBが「パーティ募集」のピン430を作成した場合、チャットウィンドウ50には、当該ピン430とともに、「ユーザBがパーティを募集しています」という文字の認識可能表示431が表示されてもよい。また、例えば、ユーザBが「配信告知」のピン430を作成した場合、チャットウィンドウ50には、当該ピン430とともに、「ユーザBが配信予定を宣伝中」という文字の認識可能表示431が表示されてもよい。
【0155】
公開範囲が「ルーム内」に設定されたピン430およびその認識可能表示431は、ルーム内チャットでメッセージが送信される範囲内のユーザのチャットウィンドウ50上に表示される。また、公開範囲が「全体」に設定されたピン430およびその認識可能表示431は、全体チャットでメッセージが送信される範囲内のユーザのチャットウィンドウ50上に表示される。また、公開範囲が「個人」に設定されたピン430およびその認識可能表示431は、公開相手選択UI83で選択された特定のユーザのチャットウィンドウ50上に表示される。すなわち、ピン作成画面78の範囲選択UI80で選択されるピン430の公開範囲は、チャットウィンドウ50にピン430に関する表示としてのピン430や認識可能表示431を表示させるユーザの範囲ともいえる。換言すると、ピン作成画面78の範囲選択UI80で選択されるピン430の公開範囲は、ピン430が作成されたことを報知するユーザの範囲ともいえる。
【0156】
チャットウィンドウ50上に表示されるピン430は、ロビー400に表示されるピン430と同様に機能する。すなわち、チャットウィンドウ50上に表示されるピン430に対する操作を行うことで、ピン430を作成したユーザとの関係性を構築することが可能となっている。具体的には、チャットウィンドウ50上に表示されたピン430のうちの特定のピン430を選択する操作(例えば、タッチ操作)がされると、制御部110は、ロビー400に表示されたピン430が選択された場合と同様の処理として、選択されたピン430に対応する関係性の構築の申請に係る画面としての申請画面86を表示部18に表示させる処理を行う。そして、申請画面86において所定の入力操作が行われると、ピン430を作成したユーザとの関係性が構築される。なお、チャットウィンドウ50上に表示される認識可能表示431のうちの特定の認識可能表示431を選択する操作(例えば、タッチ操作)がされた場合にも同様に、制御部110は、選択された認識可能表示431に対応する関係性の構築の申請に係る画面としての申請画面86を表示部18に表示させる処理を行う。そして、申請画面86において所定の入力操作が行われると、選択された認識可能表示431に係るピン430を作成したユーザとの関係性が構築される。また、サーバ処理部212は、チャットウィンドウ50上に表示されるピン430および認識可能表示431について、ロビー400に配置されるピン430と同様に、前述の消去条件を満たすか否かを判定し、消去条件を満たす場合にはピン430を消去することを決定する。なお、ロビー400に表示されたピン430が選択された場合に、申請画面86の表示を伴わずに関係性の構築を行う構成とする場合、チャットウィンドウ50上に表示されたピン430や認識可能表示431に対する操作がされた場合にも同様に、申請画面86の表示を伴わずに関係性の構築を行う構成としてもよい。
【0157】
なお、ピン430が作成された場合に、チャットウィンドウ50には当該ピン430が表示されず、当該ピン430が作成されたことを認識可能とする認識可能表示431のみが表示されてもよい。換言すると、ピン430が作成されると、当該ピン430に関する表示として、ピン430または認識可能表示431の少なくとも一方がチャットウィンドウ50に表示されてもよく、さらに、当該ピン430に関する表示に対する操作に基づいて、当該ピン430を作成したユーザとの関係性を構築することが可能となっていてもよい。なお、チャットウィンドウ50は、他のユーザから送られたメッセージや自身の送ったメッセージが時系列に沿って表示され、メッセージの送受信に伴い表示されるメッセージが随時更新されるが、ピン430に関する表示は、チャットウィンドウ50の所定領域に固定して表示可能となっていてもよい。換言すると、チャットウィンドウ50においては、タイムラインに沿ってメッセージが流れていくが、ピン430に関する表示は流れずに所定領域に固定(いわゆるピン留め等)され得るようになっていてもよい。また、このようなピン430に関する表示の所定領域への固定は、ユーザによる入力操作(例えば、特定の当該表示を指定してピン留めする操作等)に基づいてされるようになっていてもよく、ユーザによる入力操作を要さずに自動的にされるようになっていてもよい。
【0158】
なお、チャットウィンドウ50においては、自身の送ったメッセージと他のユーザが送ったメッセージとは区別可能な態様で表示される。また、チャットウィンドウ50においては、自身の作成したピン430に関する表示と、他のユーザが作成したピン430に関する表示とは区別可能な態様で表示される。具体的には、例えば、自身の送ったメッセージや自身の作成したピン430に関する表示は、チャットウィンドウ50において、右側に寄せて表示され、他のユーザの送ったメッセージや他のユーザの作成したピン430に関する表示は、チャットウィンドウ50において、左側に寄せて表示されるなどしてもよい。また、自身の送ったメッセージやピン430に関する表示と、他のユーザの送ったメッセージやピン430に関する表示とが、異なる色で表示される等してもよい。
【0159】
また、本実施の形態では、ピンの検索が可能となっている。制御部110は、ピンに関するメニュー項目76の中から「ピンの検索」が選択されると(
図8(a)参照)、
図13に例示される、ピン430の検索が可能なピン検索画面90を表示部18に表示させる。ピン検索画面90には、ピンの検索に係るUIとしての検索範囲指定タブ91が表示される。検索範囲指定タブ91には、自身のいるルーム410内のピン430の検索に係るタブと、複数のルーム410に及ぶ範囲内のピン430の検索に係るタブとが含まれる。
【0160】
ルーム410内のピン430の検索に係る検索範囲指定タブ91が操作されると、自身のいるルーム410内に配置されている全てのピン430についての情報(以下、「ピン情報92」ともいう。)が一覧で表示される。また、複数のルーム410に及ぶ範囲内のピン430の検索に係る検索範囲指定タブ91が操作されると、公開範囲が「全体」に設定されたピン430であって、自身が公開範囲内に含まれる全てのピン430(換言すると、全体チャットが選択された状態において自身のチャットウィンドウ50に表示されるピン430)についてのピン情報92が一覧で表示される。本実施形態では、ピン情報92として、ピン430を作成したユーザを示す情報(例えば、アイコン420およびユーザ名)、ピン430の種類、およびピン430に付されたコメントがある場合には当該コメントが表示される。すなわち、ピン検索画面90においては、ユーザの選択した条件に適合するピン430が抽出されて表示される。なお、ピン検索画面90においては、ピン430が新着順で表示されるようになっており、新たに作成されたピン430ほど優先的に(具体的には、画面の上側に)表示されるようになっている。
【0161】
また、本実施形態では、ピン検索画面90に表示されるピン情報92のうち、特定のピン情報92に対する操作を行うことで、当該ピン情報92に係るピン430を作成したユーザとの関係性を構築することが可能となっている。具体的には、特定のピン情報92を選択する操作(例えば、タッチ操作)がされると、制御部110は、チャットウィンドウ50上に表示されたピン430に関する情報が選択された場合やロビー400に表示されたピン430が選択された場合と同様の処理として、選択されたピン情報92に対応する関係性の構築の申請に係る画面としての申請画面86を表示部18に表示させる処理を行う。そして、申請画面86において所定の入力操作が行われると、ピン430を作成したユーザとの関係性が構築される。なお、チャットウィンドウ50上に表示されたピン430に関する情報が選択された場合やロビー400に表示されたピン430が選択された場合に、申請画面86の表示を伴わずに関係性の構築を行う構成とする場合、ピン検索画面90に表示されたピン情報92に対する操作がされた場合にも同様に、申請画面86の表示を伴わずに関係性の構築を行う構成としてもよい。
【0162】
なお、ピン検索画面90に抽出して表示させるピン430は、検索範囲指定タブ91に対する操作ではなく左右へのスワイプ操作等によって変更可能となっていてもよい。
【0163】
なお、本実施形態では、ルーム410内のピン430、および公開範囲が「全体」に設定されたピン430であって自身が公開範囲内に含まれるピン430のそれぞれが検索(換言すると、抽出)可能となっているが、その他の検索条件を指定してピン430を検索可能となっていてもよい。例えば、ピン430の種類や、ピン430を作成したユーザの属性や、募集対象となるユーザの属性や、メンバーが募集される集団の属性や、ピン430の作成された時間等を指定してピン430を検索可能となっていてもよい。
【0164】
(ピンを用いたユーザ間の関係性の構築に係る処理)
次に、ピン430を用いたユーザ間の関係性の構築に係る処理の一例について、
図14を参照しながら説明する。
【0165】
まず、第1ユーザの端末装置10において、ロビー画面70上で所定の入力操作がされると、第1ユーザの端末装置10の制御部110は、
図8(b)に示すピン作成画面78を表示部18に表示させる(ステップS101)。具体的には、ロビー画面70に表示されているピンメニュー表示ボタン74に対する入力操作(例えば、タッチ操作)がされ、ピンに関するメニュー項目76の中から「ピンの作成」が選択されると、制御部110は、ピン作成画面78を表示させる。
【0166】
次いで、ピン作成画面78において、ピン430の種類を選択する種類選択UI79に対する入力操作、およびピン430の公開範囲を選択する範囲選択UI80に対する入力操作がされ、作成ボタン82に対する入力操作がされると、第1ユーザの端末装置10の制御部110は、選択されたピン430の種類や公開範囲等の作成するピン430に関する情報をサーバ20に送信する(ステップS102)。なお、ピン作成画面78において、コメント入力欄81にコメントが入力された場合には、第1ユーザの端末装置10の制御部110は、入力されたコメントの情報等もサーバ20に送信する。
【0167】
次いで、サーバ20は、第1ユーザの端末装置10から送られた情報に基づいて、第1ユーザの選択した公開範囲に含まれるユーザ(以下、「公開範囲のユーザ」ともいう。)の端末装置10に、第1ユーザの選択した種類のピン430を、第1ユーザの作成したピン430として表示するよう指示する信号を送信する(ステップS103)。ここでは、第1ユーザの選択した公開範囲に第2ユーザが含まれることとする。
【0168】
次いで、公開範囲のユーザの端末装置10の制御部110は、サーバ20から受信した信号に基づいて(換言すると、第1ユーザの入力操作に基づいて)、第1ユーザの作成したピン430を表示部18に表示させる(ステップS104)。
【0169】
具体的には、公開範囲のユーザの端末装置10の制御部110は、第1ユーザのアイコン420の近傍に、第1ユーザの選択した種類のピン430を表示させる(
図12参照)。換言すると、公開範囲のユーザの端末装置10の制御部110は、複数のユーザの間で共通する仮想空間としてのロビー400に、第1ユーザの操作に基づいて、ピン430を出現させる。なお、第1ユーザの端末装置10の制御部110も、第1ユーザのアイコン420の近傍に、第1ユーザの選択した種類のピン430を表示させる。
【0170】
また、公開範囲のユーザの端末装置10の制御部110は、チャットウィンドウ50上に、第1ユーザの作成したピン430に関する表示として、ピン430と、認識可能表示431とを表示させる(
図12参照)。なお、第1ユーザの端末装置10の制御部110も、チャットウィンドウ50上に、第1ユーザの作成したピン430に関する表示として、ピン430と、認識可能表示431とを表示させる。
【0171】
次いで、第1ユーザの選択した公開範囲に含まれる第2ユーザの端末装置10において、ロビー400に表示されているピン430のうち、第1ユーザの作成したピン430に対する入力操作(例えば、タッチ操作)がされると、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、そのピン430を作成した第1ユーザとの関係性の構築の申請に係る表示としての申請画面86(
図11参照)を表示部18に表示させる(ステップS105)。なお、第2ユーザの端末装置10において、チャットウィンドウ50上に表示されているピン430に関する表示のうち、第1ユーザの作成したピン430に関する表示に対する入力操作(例えば、タッチ操作)がされた場合についても、同様に、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、第1ユーザとの関係性の構築の申請に係る表示としての申請画面86を表示部18に表示させる。
【0172】
ここで、表示される申請画面86は、第1ユーザの作成したピン430の種類が「パーティ募集」の場合には第1ユーザのパーティへの参加に係る申請画面86となり、第1ユーザの作成したピン430の種類が「サークル募集」の場合には第1ユーザがメンバーを募集するサークルへの参加に係る申請画面86となり、第1ユーザの作成したピン430の種類が「配信告知」の場合には第1ユーザの配信の視聴予定の予定表への追加(換言すると、第1ユーザのフォロー)に係る申請画面86となり、第1ユーザの作成したピン430の種類が「フレンド募集」の場合には第1ユーザと第2ユーザとのフレンド登録の申請に係る申請画面86となる。
【0173】
なお、第1ユーザが、ピン430の作成の際にコメント入力欄81にコメントを入力した場合には、第1ユーザの作成したピン430にはコメントが付され、申請画面86には当該コメントが表示される。
【0174】
次いで、申請画面86において、申請ボタン88に対する入力操作がされると、第2ユーザの端末装置10の制御部110は、ピン430を作成した第1ユーザとのピン430の種類(換言すると、申請画面86の種類)に応じた関係性の構築の要求をサーバ20に送信する(ステップS106)。具体的には、ピン430の種類が「パーティ募集」の場合には第1ユーザのパーティへの参加の要求が送られ、ピン430の種類が「サークル募集」の場合には第1ユーザがメンバーを募集するサークルへの参加の要求が送られ、ピン430の種類が「配信告知」の場合には第1ユーザの配信の視聴予定の予定表への追加(換言すると、第1ユーザのフォロー)の要求が送られ、ピン430の種類が「フレンド募集」の場合には第1ユーザと第2ユーザとのフレンド登録の要求が送られる。
【0175】
次いで、サーバ20の制御部210は、第2ユーザの端末装置10から送られた要求に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとの関係性を構築する(ステップS107)。具体的には、第1ユーザのパーティへの参加の要求が送られた場合、制御部210は、第2ユーザを第1ユーザのパーティのメンバーとして登録し、第1ユーザのパーティに参加させる。また、第1ユーザがメンバーを募集するサークルへの参加の要求が送られた場合、制御部210は、第2ユーザを当該サークルのメンバーとして登録し、当該サークルに参加させる。また、第1ユーザの配信の視聴予定の予定表への追加の要求が送られた場合、制御部210は、第1ユーザの配信の視聴予定を、第2ユーザの予定表に追加する。また、第1ユーザのフォローの要求が送られた場合、制御部210は、第2ユーザを第1ユーザのフォロワーとして登録する。また、第1ユーザと第2ユーザとのフレンド登録の要求が送られた場合、制御部210は、第1ユーザと第2ユーザとを互いにフレンドとして登録する。
【0176】
なお、前述のように、第2ユーザの端末装置10から送られた要求に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとの関係性を構築する際に、第1ユーザ等の特定のユーザの承諾を必要としてもよい。具体的には、サーバ20の制御部210は、各種要求のうちの少なくとも1つについて、要求が送られた際に、第1ユーザ等の特定のユーザの端末装置10に関係性の構築の可否を問い合わせ、当該特定のユーザの端末装置10において関係性の構築を許可する操作が行われたことを条件として関係性を構築することとしてもよい。
【0177】
なお、本実施形態では、仮想空間上に出現するピン430に対する操作に基づくユーザ間の関係性の構築を可能としているが、ピン430以外の所定のオブジェクトを出現させ、当該所定のオブジェクトに対する操作に基づくユーザ間の関係性の構築を可能としてもよい。具体的には、例えば、第1ユーザは、仮想空間としてのゲーム空間に、所定のオブジェクトとしての所定のアイテムを置いておくこと、あるいは所定のオブジェクトとしての所定の印を残しておくこと等が可能となっていてもよい。そして、第1ユーザの操作に基づきゲーム空間上に表示される当該所定のオブジェクトを発見した第2ユーザの、当該所定のオブジェクトに対する操作に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとの関係性の構築が可能となっていてもよい。この場合の第2ユーザの操作は、例えば、当該所定のオブジェクトとしての所定のアイテムを拾う操作や、当該所定のアイテムを拾うあるいは当該所定のオブジェクトに近づくことで表示可能な所定のメニュー画面における操作(例えば、当該メニュー画面に表示される申請ボタン88に対する操作)等であってもよい。なお、このような関係性の構築を可能とする所定のオブジェクトは、第1ユーザが、所定のアイテムを使用することで仮想空間上に出現してもよい。また、第1ユーザは、このような関係性の構築を可能とする所定のオブジェクトを、仮想空間上の自身の訪れた場所(例えば、自身が現在いる場所)に出現させることが可能となっていてもよい。換言すると、所定のオブジェクトは、第1ユーザがその場所にいたことを示す機能を有していてもよい。
【0178】
また、ピン430等の所定のオブジェクトの仮想空間上における位置は、所定のオブジェクトを出現させた第1ユーザの操作に基づいて、移動可能となっていてもよい。すなわち、第1ユーザは、自身が関係性を構築したい第2ユーザのいる場所に所定のオブジェクトを近づけたり、当該第2ユーザに対して目立つように所定のオブジェクトの場所を変更したりすることが可能となっていてもよい。換言すると、所定のオブジェクトの表示される位置を第1ユーザが指定可能となっていてもよい。
【0179】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、任意の構成要素の置き換え、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、任意の構成要素について、本明細書において明示していない類似の技術手段を採用してもよい。換言すると、上述した実施形態の一部を変更したものであって、本明細書で記載した構成と同等の効果を奏するものについても、本発明の範囲に含まれる。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、上述した各種判定処理等の各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0180】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0181】
(付記1)
コンピュータを、
第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、前記第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段(例えば、制御部110または制御部210)と、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段(例えば、制御部110または制御部210)と、
として機能させるプログラム。
このような構成によれば、仮想空間上に所定の表示を出現させてユーザ間の関係性の構築に係る募集をすることが可能となるとともに、当該所定の表示に対する操作による関係性の構築を可能とすることができる。したがって、関係性の構築に係る募集がされていることが直感的に分かるようになり、当該募集に対する応募が行いやすくなるので、ユーザ間の関係性が構築しやすくなる。
【0182】
(付記2)
前記第1ユーザと特定の関係性を構築可能なユーザの数に上限が設定されており、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザと前記特定の関係性を構築可能なユーザの数が上限に達したことに基づいて、前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記特定の関係性の構築に係る前記所定の表示に変化を与える
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザと特定の関係性を構築可能なユーザの数が上限に達し、第1ユーザと特定の関係性を構築することができない状態になると、第1ユーザの操作に基づいて出現した特定の関係性の構築に係る所定の表示に変化が与えられることとなる。具体的には、所定の表示が消去されたり、あるいは表示形態が変更(例えば、グレーアウト)されたりする。したがって、関係性の構築ができなくなった所定の表示が仮想空間上に残り続けることにより、関係性の構築が可能な所定の表示が見つけにくくなるといった問題が回避可能となり、ユーザ間の関係性が構築しやすくなる。
【0183】
(付記3)
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示を、前記第1ユーザの操作に基づいて決定される範囲内のユーザに対して提示する
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザが、所定の表示を公開する範囲を指定し、関係性の構築に係る募集をする範囲を決めることが可能となる。したがって、ユーザが自身の要望に合った範囲で関係性の構築に係る募集をすることが可能となり、ユーザ間の関係性が構築しやすくなる。
【0184】
(付記4)
前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示には、前記第1ユーザの操作に基づいてコメントが付加可能であり、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて出現する前記所定の表示に付加された前記コメントを前記第2ユーザに提示可能な
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、所定の表示に対して、各ユーザが他のユーザに伝えたい追加情報をコメントとして付加すること等が可能となる。したがって、関係性の構築に係る募集について、自身の伝えたいことをコメントの形で伝えることができるので、ユーザ間の関係性が構築しやすくなる。
【0185】
(付記5)
前記コンピュータを、さらに、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築の申請を行うための画面を前記第2ユーザに提示する申請表示制御手段として機能させる
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1ユーザと第2ユーザとの関係性の構築を、所定の表示に対する操作に基づいて表示される申請画面を介して行うようにすることができる。したがって、関係性の構築にあたり、第2ユーザに対して申請を行うか否か確認することが可能となる。
【0186】
(付記6)
前記仮想空間を利用するユーザは、他のユーザとの間でメッセージの送受信が可能であり、
前記所定表示制御手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて前記所定の表示を前記仮想空間上に出現させる際に、前記第2ユーザの見る前記メッセージを表示するインターフェース上に、当該所定の表示に関連する特定の表示を出現させ、
前記関係性構築手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて前記仮想空間上に出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて行う前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理と同様の処理を、前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記特定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて行う
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、関係性の構築を可能とする表示が、仮想空間上だけでなくユーザ間で送受信するメッセージを表示するインターフェース上にも表示されるので、関係性の構築に係る募集がされていることがより分かりやすくなる。加えて、当該インターフェース上に表示される特定の表示に対する操作により、仮想空間上に表示される所定の表示に対する操作を行った場合と同様に関係性を構築することが可能となるので、操作性が向上され、ユーザ間の関係性の構築をより行いやすくすることができる。
【0187】
(付記7)
前記コンピュータを、さらに、
前記仮想空間上に出現している前記所定の表示の中から、ユーザの選択した条件に適合する前記所定の表示を抽出して当該ユーザに提示する抽出手段として機能させる
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、関係性の構築に係る複数の募集のうち、自身の要望に合った募集をユーザが探しやすくなる。
【0188】
(付記8)
前記所定の表示の出現が可能な前記仮想空間は、不特定多数のユーザが共用し、互いに情報交換可能な空間である
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、不特定多数のユーザと情報交換する中で、関係性を構築したいユーザを探し出し、所定の表示を介して関係性を構築することが可能となる。したがって、関係性を構築する機会を増やし、関係性を構築しやすくすることができる。
【0189】
(付記9)
第1ユーザおよび第2ユーザを含む複数のユーザの間で共通する仮想空間上に、前記第1ユーザの操作に基づいて、ユーザ間の関係性の構築に係る所定の表示を出現させる所定表示制御手段(例えば、制御部110または制御部210)と、
前記第1ユーザの操作に基づいて出現した前記所定の表示に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係性の構築に係る処理を行う関係性構築手段(例えば、制御部110または制御部210)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0190】
1 情報処理システム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、17 入力部、18 表示部、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、30 ホーム画面、70 ロビー画面、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム進行部、114 表示制御部、115 メッセージ処理部、116 配信部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、220 記憶部、400 ロビー、410 ルーム、420 アイコン、430 ピン、431 認識可能表示