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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160849
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】不動産情報サービス支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/163 20240101AFI20241108BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076309
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】522138294
【氏名又は名称】株式会社リアルエステート・エージェント・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 隼城
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC28
5L050CC28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仮想空間上に表示される不動産アドバイザーとして機能するアバターに対して検索したい情報を入力するだけで、意図する不動産情報をタイムリーに取得する不動産情報サービス支援システムを提供する。
【解決手段】所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作する一般ユーザ端末2-1~N、建物所有者端末3-1~N、土地所有者端末及び宅地・建物業者端末5-1~Nと、仮想空間インタフェースを利用してオールジャンルの不動情報を提供するサーバ装置1とが通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、サーバ装置1は、一般ユーザ端末を操作するユーザが、音声入力機器を介して仮想空間インタフェース上で体現する仮想者に話し掛けることに応じて、不動産管理データベース14に蓄積された最新のAI不動産情報に基づいて視覚化した不動産情報を生成して仮想空間インタフェースに応答する不動産プラットフォーム1Aを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作するデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用してオールジャンルの不動情報を提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、
前記サーバ装置は、
前記データ端末を操作するユーザが、音声入力機器を介して前記仮想空間インタフェース上で体現する仮想者に話し掛けることに応じて、蓄積部に蓄積された最新のAI不動産情報に基づいて視覚化した不動産情報を生成して前記仮想空間インタフェースに応答する不動産プラットフォームを備えることを特徴とする不動産情報サービス支援システム。
【請求項2】
所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作するデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用する不動産プラットフォーム上でオールジャンルの不動産情報を提供するサービスを支援するサーバ装置と、が通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、
前記サーバ装置は、
公開されている不動産情報を収集する収集手段と、
前記収集手段が収集した前記不動産情報を最小単位に分解し、かつ、不動産情報として活用するジャンルに振分けながら情報片に細分化する細分化手段と、
前記細分化手段が細分化した情報片を階層させて検索キーを割り付けたAI不動産データベースと、
前記データ端末が前記仮想空間インタフェースに入力した検索対象に従い、前記AI不動産データベースに蓄積された情報片との相関係数を算出する算出手段と、
前記算出手段が算出した相関係数に基づいて、前記AI不動産データベースから前記ユーザが着目していると推定される不動産情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記推定される不動産情報を前記不動産プラットフォーム上で提案する提案手段と、
を備え、
前記仮想空間インタフェースは、複数の秘書モードを備えることを特徴とする不動産情報サービス支援システム。
【請求項3】
前記検索手段は、前記データ端末のユーザが前記仮想空間インタフェースに対して発生する音声情報をテキスト情報に変換し、前記テキスト情報で示される前記不動産情報に基づいて前記ユーザが着目していると推定される不動産情報を検索することを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。
【請求項4】
複数の秘書モードは、秘書アバターを選択可能とすることを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。
【請求項5】
複数の秘書モードは、バトラーモードを含む、かつ、前記バトラーモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のバトラーモードを体現するバトラーアバターを選択可能とすることを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。
【請求項6】
複数の提案モードは、コンサルタントモードを含む、かつ、前記コンサルタントモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のコンサルタントモードを体現するコンサルタントアバターを選択可能とすることを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。
【請求項7】
前記AI不動産データベースに蓄積している不動産情報は、前記所定の通信媒体に接続可能な不動産プラットフォームを介して、不動産取引に使用可能な内外のデータベースに接続可能とすることを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。
【請求項8】
前記不動産情報は、画像情報、図面情報、テキスト情報、音声ガイド情報であることを特徴とする請求項2に記載の不動産情報サービス支援システム。






【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多種多様な不動産情報をAI学習処理にて外部記憶装置に蓄積したAI情報処理システムを利用して、ユーザが要求する不動産情報をリアルタイムで提供する不動産情報サービス支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、不動産情報を検索したいユーザは、不動産を管理する管理会社が公開するWEBサイトへ接続して、管理している物件情報中において、地域情報、路線情報、通勤圏に関する情報、整備された行政機関の情報、間取り情報、所有権情報、建物の管理システムの情報、価格情報、ローン情報等を検索画面に入力することで、希望する不動産に関わる情報を閲覧することが可能となっている。
【0003】
一方、下記特許文献1には、「過大な評価がなされることがない新規な不動産評価システム及び不動産評価方法を提供するため、ユーザが入力した複数の評価項目に対する条件に合致した不動産について評価するための不動産評価システムであって、複数の不動産の価格情報が蓄積される情報蓄積部と、該情報蓄積部の価格情報を複数の評価項目における評価ポイントに基づいて算出する算出部と、該算出部により算出された情報を蓄積する保存部と、該保存部に蓄積された情報をもとにユーザが入力した条件の不動産の評価を提供する提供部を有し、前記評価ポイントには最高点が設けられており、前記算出部が、夫々の不動産の前記価格情報を、複数の評価ポイント夫々における最高点に対する割合で割ることで理想価格を算出する理想価格算出手段と、該理想価格の平均を算出することで基準価格を算出する基準価格算出手段を有することを特徴とする不動産評価システムである。」ことが開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、「所定の不動産に応じた具体的な活用提案を行うため、不動産の活用を提案する不動産活用提案装置1は、不動産の活用を提案する業者が利用する業者端末3と、ネットワークNWを介して通信可能に構成され、不動産に関する不動産情報を記憶した不動産情報記憶部1Aと、不動産情報記憶部1Aを参照して、所定の不動産の不動産情報を抽出する抽出処理部11と、所定の不動産に適した活用態様を判定する判定処理部12を有する。業者端末3に対し、所定の不動産の不動産情報を送信すると、業者端末3から、所定の不動産について、所定の不動産に適した活用態様における具体的な活用提案を受信する。」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-211324号公報
【特許文献2】特開2023-033105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記システム例では、例えば不動産1棟あたりの情報において、購入者に建物情報を提供する立場からシステムが構築されているため、また、利用者が仲介者、建築業者、不動産取引業者等を含む広いニーズに対応したものでないため、蓄積した情報を多面的に加工しなければ各ユーザにとっては即座に利用することができない。
【0007】
また、蓄積した不動産情報そのものの利用価値が極めて低いため、各種業界に従事するそれぞれのユーザが求める最新、かつ、有用な不動産情報を仮想空間上で応答する秘書に話しかけるようなインタフェースは現在提供されていない。
【0008】
今後、不動産ビジネスの領域は、画一的なものではなく、各業界の不動産ビジネスに関する複合的な情報をリアルタイムで扱いたいという拡張性の高いシステムが実用化されていなかった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、仮想空間を利用するインタフェースを介して、多種多様な不動産情報の中から、常に最新の不動産取引を含む関連性のある不動産情報を活用するネットワークをクラウド上に構築することで、仮想空間上に表示される不動産アドバイザーとして機能するアバターに対して検索したい情報を入力するだけで、意図する不動産情報をタイムリーに取得できるサービスを展開できる不動産情報サービス支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る不動産情報サービス支援システムは、所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作するデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用してオールジャンルの不動情報を提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、前記サーバ装置は、前記データ端末を操作するユーザが、音声入力機器を介して前記仮想空間インタフェース上で体現する仮想者に話し掛けることに応じて、蓄積部に蓄積された最新のAI不動産情報に基づいて視覚化した不動産情報を生成して前記仮想空間インタフェースに応答する不動産プラットフォームを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、仮想空間上に表示される不動産アドバイザーとして機能するアバターに対して検索したい情報を入力するだけで、意図する不動産情報をタイムリーに提供できるサービスを展開できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムの構成を説明するブロック図。
図2図1に示したサーバ装置の構成を説明するブロック図。
図3】(a)は図1に示したサーバ装置にネットワーク接続する各端末の構成を説明するブロック図、(b)は、(a)の要部詳細ブロック図。
図4】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおける不動産情報探索処理を説明するブロック図。
図5】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおける不動産情報探索処理を説明するブロック図。
図6】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおける不動産情報探索処理を説明するブロック図。
図7】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおける不動産情報探索処理を説明するブロック図。
図8】本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおけるデータ処理を説明するフローチャート。
図9】本実施形態を示す本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおけるサーバ装置の機能を説明するブロック図。
図10】不動産情報サービス支援システムにおける仮想空間インタフェースの構成を説明する図。
図11】不動産情報サービス支援システムにおけるメニュー画面構成を説明する図。
図12】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図13】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図14】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図15】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図16】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図17】不動産情報サービス支援システムの運用例を示す図。
図18図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図。
図19図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図。
図20図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図。
図21図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図。
図22図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図。
図23】(a)は図9に示した不動産ALLアプリケーションの機能処理を説明する図、(b)は、(a)の操作画面に応答するリアル秘書モード画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。下記の実施の形態は、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【0014】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムの構成を説明するブロック図である。本例、土地所有者、宅地・建物業者、建物所有者、一般ユーザが共通の不動産プラットフォーム1Aを介してすべての不動産情報を共有するための不動産データベースを管理するサーバ装置1とが所定の通信媒体を介して接続可能な不動産情報サービス支援システムに対応する。
【0015】
なお、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nは、ネットワーク6等の所定の通信媒体を介して、サーバ装置1に接続するブラウザアプリがインストールされており、パッド装置、PC装置、スマートフォン等で構成されるものとする。
【0016】
図1において、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nには、サーバ装置1からダウンロードするWEBアプリケーション(不動産情報ツール)がインストールされており、該WEBアプリケーションがAPIを介して、サーバ装置1と双方向に通信可能とし、かつ、所定の仮想空間ユーザインタフェース画面を操作することで、それぞれ希望する不動産情報交換を行う不動産プラットフォーム1Aが構築される。
【0017】
具体的には、所定の通信媒体としてのネットワーク6を介して、不動産情報を検索する一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nと、仮想空間インタフェースを利用してオールジャンルの不動情報を提供するサーバ装置1とが通信可能な不動産情報サービス支援システムにおいて、サーバ装置1は、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nを操作するユーザが、音声入力機器を介して仮想空間インタフェース上で体現する仮想者に話し掛けることに応じて、不動産管理データベース14(後述する図2参照)に蓄積された最新のAI不動産情報に基づいて視覚化した不動産情報を生成して仮想空間インタフェースに応答する不動産プラットフォーム1Aを備える。
【0018】
図1において、1はサーバ装置で、不動産プラットフォーム1Aをメモリ資源(例えば外部メモリ18からRAM16に読み出される)上に構築し、製造機械を所有するユーザが使用する一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとがブラウザを介して通信可能に接続されている。
【0019】
図2は、図1に示したサーバ装置1の構成を説明するブロック図である。なお、説明上、図1に示した一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nの接続した状態を示す。
【0020】
図2において、11は通信部で、ネットワーク6に接続された一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nを接続して通信を制御する。
【0021】
13はCPUで、外部メモリ18に記憶されたオペレーティングシステム(OS)を起動し、APIを通じてインストールされた各種アプリケーションを起動する。14は不動産管理データベースで、後述するデータ構造でオールジャンルの不動産情報であって、土地、建物、賃貸物件、マンション、戸建て住宅を属性ID、所有者、管理者、築年数、竣工年月日、保守期間、問い合わせ先、取引価格、不動産管理税、保守契約情報、ハザード情報、修繕進捗情報、周辺立地情報、周辺環境情報、行政施設情報、交通機関アクセス情報、建物の所在地を示すGPS情報、駐車場情報、積立金情報、レストラン情報、ホテル情報、観光地情報、神社仏閣情報、公園情報等をそれぞれ紐づけて記憶している。
【0022】
なお、管理すべき項目は、これに限定されるものではない。また、CPU13は、内部バス12に接続されるハードウエアを記憶する制御プログラムに基づいて総括的に制御する。
【0023】
15はキーボードで、起動しているアプリケーションに対する数値入力、テキスト入力、アイコン指示などを行う。16は容量を拡張可能なRAMで、外部メモリ18にインストールされた不動産プラットフォーム1Aの基本プログラムを展開して記憶する。
【0024】
16-1は登録部で、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nから取得する不動産情報(不動産IDに紐づけて土地、建物、賃貸物件、マンション、戸建て住宅を属性ID、所有者、管理者、築年数、竣工年月日、保守期間、問い合わせ先、取引価格、不動産管理税、保守契約情報、ハザード情報、修繕進捗情報、周辺立地情報、周辺環境情報、行政施設情報、交通機関アクセス情報、建物の所在地を示すGPS情報、駐車場情報、レストラン情報、ホテル情報、観光地情報、神社仏閣情報、公園情報を含む)を不動産管理データベース14へ登録する。また、登録部16-1は、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nのアカウント情報、所有あるいは管理対象とする不動産情報とを紐づけて不動産管理データベース14へ登録する。
【0025】
16-2は公開部で、不動産管理データベース14に登録された一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nからの検索要求に応答して、アカウント承認処理後に、不動産管理データベース14へのアクセスを許可して、登録されたオールジャンルの不動産情報を公開する。
【0026】
16-3は確立部で、公開された不動産情報に対して、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとの双方向通信を確立する処理を実行する。
【0027】
16-4は支援部で、不動産プラットフォーム1A上で、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとで共有すべき仮想空間ユーザインタフェースを提示して、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとの情報交換を支援する。
【0028】
図3は、図1に示したサーバ装置1にネットワーク接続する各端末の構成を説明するブロック図である。
【0029】
図3の(a)において、101はCPUで、ROM102に記憶されたOS、制御プログラムをRAM103にロードして実行することにより、各種のアプリケーションを実行する。110はキーボードで、各種情報を入力したり、ディスプレイ111に表示されるユーザインタフェース画面(UI画面)に表示されたアイコンをクリックしたりする。104は通信部で、ネットワーク6に接続される各端末、サーバ装置1に接続する通信を制御する。
【0030】
図3の(b)において、103-1はアカウント管理部で、サーバ装置1からダウンロードした管理アプリケーションをインストールすることにより起動する。アカウント管理部103-1は、サーバ装置1へ接続するアカウント情報(メールアドレス、パスワード)を管理する。
【0031】
103-2はログ管理部で、上記アカウント情報に基づいてサーバ装置1へのログイン処理を実行する。103-3は検索部で、不動産プラットフォーム1Aが提示する仮想空間UI画面に対して、検索したい情報あるいは選択可能な画面から指定する検索属性情報を入力することで、サーバ装置1に対して検索要求を発行する。そして、サーバ装置1から検索結果を受領すると、ディスプレイ17に検索結果を維持する。
【0032】
103-4は依頼部で、サーバ装置1と一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとの間で、不動産情報を共有する際に、相手先に不動産情報提供の依頼をメールで行う処理を実行する。なお、相手先が連絡方法として、SNSを利用することを優先している場合は、SNSのメッセージ画面を利用して依頼するものとする。
【0033】
103-5は取得部で、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅地・建物業者端末5-1~5-Nとサーバ装置1の情報交換を支援する際に、相手先から不動産情報を取得する処理を実行する。
【0034】
ここで、取得部103-5が取得した不動産情報は、図示しない外部メモリに蓄積したり、ディスプレイ111に表示したりする。
【0035】
〔不動産プラットフォームを利用する処理〕
図4図7は、本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおける不動産情報探索処理を説明するブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してその説明を省略する。
【0036】
図4に示すように土地所有者端末4-1~4-Nは、ネットワーク6を介してサーバ装置1が管理する不動産プラットフォーム1Aに対して不動産情報のうち、土地所有者の名称(氏名)、平地、山岳、造成地に従う識別情報、図面、行政登録情報(土地情報)を含む不動産管理情報をアップロードすると、サーバ装置1は、不動産管理データベース14に設定された土地所有者用に策定されるデータ領域にIDを付与して登録する。
ここで、401Dは、土地所有者端末4-1~4-Nがサーバ装置1にアップロードする入力フォームである。
【0037】
以後、一般ユーザ端末2-1~2-Nがサーバ装置1からダウンロードしてインストールされた不動産管理ツール301または、建物所有者端末3-1~3-Nがサーバ装置1からダウンロードしてインストールされた不動産管理ツール201を起動することで、サーバ装置1の不動産管理データベース14に蓄積された建物置管理情報を検索参照することで、自ら所有している建物情報と同一または類似の不動産に関する詳細情報を取得することができる。
【0038】
なお、不動産管理ツール201、301は、共通する仮想空間ユーザインタフェース画面を操作することで建物情報に係る最新の蓄積情報を共有することができる。
【0039】
また、図5に示すようにサーバ装置1の不動産プラットフォーム1Aから不動産管理ツールを提供しており、一般ユーザ端末2-1~2-Nには、不動産管理ツール201がインストールされ、建物所有者端末3-1~3-Nには、不動産管理ツール301がインストールされ、各ユーザ間で稼働している不動産管理情報を共有することができる。
【0040】
さらに、一般ユーザ端末2-1~2-Nを操作する一般ユーザは、不動産管理ツール201に対して保持不動産点数情報、不動産取引履歴、取引実績状況を日々ルーティーンとしてサーバ装置1にアップロードする(図6参照)。これにより、不動産管理データベース14は、記憶して管理する不動産管理情報を常に最新の状態に更新して随時一般ユーザ端末2-1~2-Nのユーザからの閲覧要求に即応することができる。
【0041】
同様に、図7に示すように、建物所有者端末3-1~3-Nの建物所有者は、不動産管理ツール301に対して保持する建物点数情報、不動産取引履歴、管理稼働状況を日々ルーティーンとしてサーバ装置1にアップロードする。これにより、不動産管理データベース14は、記憶して管理する不動産管理情報を常に最新の状態に更新して随時建物所有者端末3-1~3-Nの建物所有者からの閲覧要求に即応することができる。
【0042】
401Uは、サーバ装置1から土地所有者端末4-1~4-Nへアップロードされる入力フォームを示す。401D-3は、サーバ装置1から建物所有者端末3-1~3-Nへアップロードされる入力フォームを示す。401D-2は、サーバ装置1から一般ユーザ端末2-1~2-Nへアップロードされる入力フォームを示す。
【0043】
一方、土地所有者端末4-1~4-Nは、サーバ装置1の不動産プラットフォーム1Aから一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-Nが不動産管理データベース14にアップロードした不動産管理情報を取得することができる。
【0044】
これにより、土地所有者端末4-1~4-Nは、建物取引状況を解析することにより、新たな土地購入計画を見直したり、新規開発物件数によっては、特定の土地所有者の選定、見直しを最適化したりすることで、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-Nに信頼性の高い不動産情報を提供することが可能となる。
【0045】
一方、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-Nの各端末間においては、不動産管理データベース14にアップロードした不動産管理情報から最新の取引状況、開発認可状況、販売価格状況、竣工状況を取得することができる。
【0046】
これにより、不動産情報を共有する属性が異なる場合でも、不動産プラットフォーム1A上で、多種多様な不動産ニーズに最新の不動産情報交換の場を提供することで、本来ならば、建物所有者、土地所有者を探したり、宅地・建物業者端末5-1~5-Nに取引可能な不動産情報の提供を発注したりしなければ、住み替え、買い替えを検討する一般ユーザや、さらに土地購入を進める土地所有者や、建物購入を検討する建物所有者が相互に不動産情報を仮想空間インタフェースを介して不動産情報を融通し合うことで、一般ユーザ端末2-1~2-N、建物所有者端末3-1~3-N、土地所有者端末4-1~4-N、宅建・施工業者端末5-1~5-Nを操作する各ユーザが着目している不動産情報を速やかに閲覧して購入取引を契約を含めて1つのプラットフォーム上で処理できるサービスを自在に展開させることができる。
【0047】
なお、サーバ装置1が不動産プラットフォーム1Aが提供する仮想空間ユーザインタフェース画面を双方に提示して、建物所有者端末3-1~3-Nのユーザが一般ユーザ端末2-1~2-Nのユーザとの取引を仮想空間上で行えるため、例えば外国不動産を取引した場合でも、仮想空間上にあらかじめ所得している不動産情報の図面、建物画像、周辺環境画像を閲覧しながら、投機すべき物件であるかを検討し、後述するような仮想空間上での不動産取引契約、決済システムとの連携を図ることで、国外の不動産情報を公開して契約、登記に関わる不動産情報を一元的に扱くシステムを構築することができる。
【0048】
なお、取引に使用する通貨は、リアル通貨($、¥)に代えて、仮想通貨による取引も可能である。
【0049】
図8は、本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、(1)~(17)は各ステップを示す。なお、各ステップは、サーバ装置1のCPU13が外部メモリ18に記憶されたプログラムをRAM16上に展開して起動することで実現される。
【0050】
まず、CPU13は、図1に示した一般ユーザ端末2-1~2-Nを操作するユーザが登録済のIDとパスワードを入力して不動産プラットフォーム1Aに接続したことを確認したら(1)、図11に一例を示すメニュー画面を一般ユーザ端末2-1~2-Nに提示する。ここで、ユーザは、アイコンIC1~IC6のいずれかを選択することで不動産情報に関する指示を行う。
【0051】
その際、サーバ装置1は、図10に示すような仮想空間インタフェースを一般ユーザ端末2-1~2-Nに提示する(2)。
次に、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nが要求する秘書モードが通常秘書モードであるのか、バトラーモードであるのか、コンサルタントモードであるのかを判断する(3)。
【0052】
ここで、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nが要求する秘書モードが通常秘書モードであると判断した場合、一般ユーザ端末2-1~2-Nに対して通常秘書モードに基づく仮想空間インタフェースを提示して(4)、ステップ(7)へ進む。
【0053】
一方、ステップ(3)で、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nが要求する秘書モードがバトラーモードであると判断した場合、一般ユーザ端末2-1~2-Nに対してバトラーモードに基づく仮想空間インタフェースを提示して(5)、ステップ(7)へ進む。
【0054】
一方、ステップ(3)で、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nが要求する秘書モードがコンサルタントモードであると判断した場合、一般ユーザ端末2-1~2-Nに対してコンサルタントモードに基づく仮想空間インタフェースを提示して(6)、ステップ(7)へ進む。
【0055】
次に、CPU13は、仮想空間インタフェース上でユーザが選択する秘書入力モードを判断し(7)、秘書入力モードが音声入力モードであると判断した場合、ユーザが入力した音声入力を解析して(8)、ステップ(10)へ進む。
一方、ステップ(7)で、ユーザが選択する秘書入力モードがテキスト入力モードであると判断した場合、ユーザが入力したテキスト入力を解析して(9)、ステップ(10)へ進む。
【0056】
次に、CPU13は、ステップ(8)またはステップ(9)で入力された音声入力またはテキスト入力から不動産管理データベース14に蓄積された不動産情報を検索するためのキーワードを確定する(10)。
【0057】
次に、CPU13は、ステップ(10)で確定したキーワードに基づいて図2に示した不動産管理データベース14上に蓄積された最新の不動産情報を検索する処理を実行する(11)。
【0058】
ここで、CPU13が確定したキーワード(複数のキーワードとなる場合を含む)で不動産管理データベース14上に蓄積された最新の不動産情報を検索して対応する不動産情報をヒットしているかどうかを判断する(12)。
【0059】
ここで、CPU13は、不動産管理データベース14上に蓄積された最新の不動産情報を検索して対応する不動産情報をヒットしていないと判断した場合、ステップ(8)またはステップ(9)へ戻り、同様の処理を繰り返す。
【0060】
一方、ステップ(12)で、CPU13は、不動産管理データベース14上に蓄積された最新の不動産情報を検索して対応する不動産情報をヒットしていると判断した場合、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nのユーザの求めに応じて、不動産管理データベース14から適切な不動産情報を抽出する(13)。
【0061】
次に、CPU13は、現在の秘書モードにおける入力応答が音声モードであるか否かを判断し(14)、現在の秘書モードにおける入力応答が音声モードであると判断した場合、CPU13は、音声による不動産情報を生成して一般ユーザ端末2-1~2-Nに音声情報で応答し(16)、ステップ(17)へ進む。
【0062】
一方、ステップ(14)で、現在の秘書モードにおける入力応答が音声モードでないと判断した場合、CPU13は、音声による不動産情報を生成して一般ユーザ端末2-1~2-Nにテキスト情報で応答し(15)、ステップ(17)へ進む。
【0063】
次に、CPU13は、一般ユーザ端末2-1~2-Nが不動産プラットフォーム1Aからログアウトしたかどうかを判断し(17)、一般ユーザ端末2-1~2-Nが不動産プラットフォーム1Aからログアウトしていないと判断した場合、ステップ(7)へ戻る。
【0064】
一方、ステップ(17)で、一般ユーザ端末2-1~2-Nが不動産プラットフォーム1Aからログアウトしていると判断した場合、本処理を終了する。
【0065】
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、仮想空間上に表示される不動産アドバイザーとして機能するアバターに対して検索したい情報を入力するだけで、意図する不動産情報をタイムリーに提供できるサービスを展開することができる。
【0066】
〔第2実施形態〕
図9は、本実施形態を示す本実施形態を示す不動産情報サービス支援システムにおけるサーバ装置の機能を説明するブロック図である。以下、サーバ装置1が提供するサービスを総括する不動産ALLアプリケーションを説明する。
【0067】
なお、本実施形態では、所定の通信媒体としてのネットワーク6を介して、不動産情報を検索するユーザが操作する複数のデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用する不動産プラットフォーム1A上でオールジャンルの不動産情報を提供するサービスを支援するサーバ装置1と、が通信可能な不動産情報サービス支援システムを例とする。
【0068】
サーバ装置1において、160-1は収集部で、公開されている不動産情報を収集する機能処理を実行する。160-2は細分化部で、収集部160-1が収集した不動産情報を最小単位(名詞(坪数、価格、施工主)、動詞)に分解し、かつ、不動産情報として活用するジャンルに振分けながら情報片に細分化する機能処理を実行する。
【0069】
なお、細分化部160-2が細分化した情報片を階層させて検索キーを割り付けたAI不動産データベース140を備える。
160-3は算出部で、データ端末200-1~200-Nが仮想空間インタフェース(図10図に示すAI-UIを参照)に入力した検索対象に従い、AI不動産データベース140に蓄積された情報片との相関係数を算出する機能処理を実行する。
【0070】
なお、図11に、図10に示したデータ端末200-1~200-Nに表示されるメニュー画面を示す。このメニュー画面には、機能処理に適応したアイコンIC1~IC6が対応づけられている。
【0071】
160-4は検索部で、算出部160-3が算出した相関係数に基づいて、AI不動産データベース140から前記ユーザが着目していると推定される不動産情報を検索する機能処理を実行する。
【0072】
160-5は提案部で、検索部160-4が検索したと推定される不動産情報を不動産プラットフォーム1A上で提案する機能処理を実行する。
【0073】
また、本実施形態において、仮想空間インタフェースは、後述する複数の提案モードを備えることを特徴としている。
【0074】
ここで、検索部160-4は、データ端末200-1~200-Nのユーザが前記仮想空間インタフェースに対して発生する音声情報をテキスト情報に変換し、前記テキスト情報でしめされる不動産情報に基づいてユーザが着目していると推定される不動産情報を検索する処理を実行する。
【0075】
本実施形態において、複数の提案モードは、秘書モードを含み、かつ、前記秘書モードは、個性化された不動産情報に特化して複数の秘書モードを体現する秘書アバターを選択可能とする構成を備える。
【0076】
同様に、複数の提案モードは、バトラーモードを含む、かつ、前記バトラーモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のバトラーモードを体現するバトラーアバターを選択可能とする構成を備える。
【0077】
同様に、複数の提案モードは、コンサルタントモードを含む、かつ、前記コンサルタントモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のコンサルタントモードを体現するコンサルタントアバターを選択可能とする構成を備える。
【0078】
また、AI不動産データベース140に蓄積している不動産情報は、前記所定の通信媒体に接続可能な不動産プラットフォーム1Aを介して、不動産取引に使用可能な内外のデータベースに接続可能に構成している。
ここで、不動産情報には、画像情報、図面情報、テキスト情報、音声ガイド情報を含むことを特徴としている。
【0079】
以下、図9に示した不動産ALLアプリケーション100の機能処理を説明する。
不動産ALLアプリケーション100は、VR端末やメタバースヴァーチャル仮想空間システムを通じて、全ての業務を対話及形式で行い、実際の人間とコミュニケーションしているのと同様の思考形式で利用するためのハードウエア資源を制御する構成を備える。
【0080】
なお、示した不動産ALLアプリケーション100は、詳細には、図12に示すように、仮想空間1200内で自身のアバター群1201及びAI秘書群から選択可能なAI秘書がコミュニケーション可能に構成されている。なお、データ端末200-1~200-Nを操作するユーザが仮想空間を視覚的に捉えるためには、図示しないゴーグルセットや最新のバーチャル映像機器を使用するものとする。
【0081】
不動産ALLアプリケーション100は、不動産に関わる作業、業務、情報収集、営業管理、資産管理等を対話形式で一元化して行う、支援・情報共有ツールとして機能する。
【0082】
不動産ALLアプリケーション100は、利用者に対し、対話形式で秘書的管理業務、コンサルティング提案業務を行う不動産サービスを提供する。
【0083】
不動産ALLアプリケーション100は、エンドユーザーに対し、対話及び形式で不動産賃貸、売買、投資の情報共有と各ニーズへのコンサルティング提案を行う不動産サービスを提供する。
【0084】
不動産ALLアプリケーション100は、システム内で対話形式で登録不動産エージェントとエンドユーザーを直接繋ぎ、不動産取引業務を行う不動産サービスを提供する。
【0085】
不動産ALLアプリケーション100は、外部会議システムや契約サポートサービスと連携し、対話形式でIT契約を行うためのハードウエア資源を制御する。
【0086】
不動産ALLアプリケーション100は、図13に示すように、VR端末を通じてメタバース(仮想空間)に自動ログインし、AI秘書1300への指示、顧客との商談、契約業務、決済業務を行う不動産サービスを提供する。
【0087】
なお、本システムは、世界中の不動産を対象とするため、対応する現地の言語に精通したAI秘書1300が配置されているものとする。
【0088】
これにより、図14に示すように、本システムでは、外国人向けメール作成、来店時説明等のサポート、契約書1400、重要事項説明を対応する言語で共有画面1401を介して行う機能を提供する。
【0089】
また、本システムでは、図15に示すように、自動入札システム1500において、買主候補の属性分析を担い、最適な買主を選択し売主に報告する機能を提供し、商談1501を成立させる機能処理を実現する。
【0090】
また、不動産ALLアプリケーション100は、以下の処理機能を基盤AIが相対的に処理し、求める結論を導き出す処理を制御する。
【0091】
<情報処理機能>
第1の情報処理機能は、音声認識機能により利用者からの情報を判断し、入力、記録、音声出力を行う機能である。
【0092】
第2の情報処理機能は、利用者が許諾する外部サービスの登録、利用を自動で行い、必要に応じて接続し、情報を収集していく機能である。
【0093】
第3の情報処理機能は、利用者が求める条件を対話形式で理解し、それをAIが継続的に学習し、AIが別途学習する金融経済動向と不動産市場価格の動き、政策等を考慮し利用者が求める最適な不動産売買行動を推奨しサポートする機能である。
【0094】
第4の情報処理機能は、GPS機能及びVR経由の画像情報を元に物件を特定、情報収集し、不動産評価、調査に必要なインターネット上の動作を全て自動化する。外部サービスへの接続、検索動作等も自動で行う機能である。
【0095】
第5の情報処理機能は、住居表示、地番からの物件の特定、地図情報(google(登録商標)、ゼンリン(登録商標))、写真情報(google(登録商標)等)等基礎情報を自動で取得する機能である。
【0096】
<営業ツールとしての情報収集及び配信機能>
不動産ALLアプリケーション100は、営業ツールとしての以下の情報収集及び配信機能を備える。
【0097】
第1の情報収集及び配信機能は、不動産に関するニュースの収集と配信→世界の言語から金融不動産に関するニュースを検索、利用者の属性、趣向、希望を基に自動でセレクトし、時系列及び項目別に収集、要望により自動配信する機能である。
【0098】
第2の情報収集及び配信機能は、不動産に関するニュース、統計、学術的記事、論文等を自動で収集、データ化し、各国語、各国慣習、各国制度に従った不動産取引をサポートする機能である。
【0099】
第3の情報収集及び配信機能は、不動産に関するセミナー、講座等の音声、動画を収集し、学習ポータルサイトを構築、利用者独自のツールとして使用可能な他、利用者がセミナーを開催、収益化する機能である。
【0100】
第4の情報収集及び配信機能は、AIが対話形式で顧客の資産増加や、住宅購入、売却等の目的、その方針、属性、環境、趣味趣向をデータとして理解し、その目的に向けシステムを運用していく。利用者には目標達成度、進捗、懸念点等のレポートを日々行う機能である。
【0101】
第5の情報収集及び配信機能は、利用者のニーズに合わせたモード(秘書的利用、コンサルタント的利用)を選択でき、日々の接触時間(24時間常時型、呼出型、定時出現型等)を調整する機能である。
図16に示すように、本システムのトップ画面では、各種の秘書モードに対応したVR(当面はデータ端末を利用する)トップ画面を各ユーザに提供する。
【0102】
図16では、上段に示す秘書モードが通常の秘書モードMode1であり、中段に示す秘書モードがバトラーモード(おせっかいだが親身な秘書モード)Mode2であり、下段に示す秘書モードがコンサルタントモード(ビジネスモード)Mode3である。
【0103】
なお、図17において、IMGは対応物件の画像ファイルの一例を示し、FIGは対応物件の図面ファイルの一例を示す。
また、VR秘書に代えて、図23の(a)、(b)に示すようにデータ端末200-1~200-Nに示すように、リアル秘書モードで、上記AI秘書と同等の処理を行うことも可能である。
【0104】
特に、トップ画面では、図1に示したデータ端末の各ユーザがデータ端末に対して、話しかけるだけでメタバース空間にログインしAI秘書が対応する事ができる。
【0105】
特に、VRにおけるトップ画面イメージは実際の秘書的な人物が実際の人間のように対応するため、違和感なく業務指示をすることができる(以下「VR秘書モード」と呼ぶ)。
【0106】
<VR秘書との想定会話例>
図17において、VR秘書:「おはようございます。本日2023年4月3日(月)の天気は曇り後雨、傘をお持ちになった方が良いです。現在東急東横線菊名駅徒歩5分の位置におられます。最寄り駅からここまでの交通費は経費一覧に加えておきます。」
【0107】
利用者:「そうなんだよ、今日は朝からマンションの物件調査に来たんだ。この物件の評価、所有者情報を教えて。現在市場に出ているかな?部屋は305号室」
【0108】
VR秘書:「位置情報、及び映像から本物件はグランフォルム菊名1990年5月築、鉄筋コンクリート造、総戸数11個、305号室は155.19m3LDK南西向きです。2005年12月に1億2千万で三井リハウス菊名店の専任で市場に出て、2006年3月に1押し墓1千万円で売却されています。
【0109】
現在の所有者は山田太郎氏、推定評価額9,500万円です。固定資産税評価額6,500万円。管理費月25,000円、修繕積立金付12,000円、物件の事故歴はありませんが、本物件の管理費の滞納が2020年11月より発生しております。より詳しい情報を有料で取る事も可能です。」
【0110】
利用者:「とりあえず、了解、これから売却の商談をするから、電子媒介契約書を出しといて。出し値を決めたら連絡するね。仮図面の作成もお願い。」
VR秘書:「商談頑張ってください!媒介契約書、仮図面を作成し送信しました。待機してますのでいつでもお呼出しください。」
【0111】
以下、AI搭載不動産実務に対する自動対応機能例を説明する。
秘書モードは、秘書モード(事務的対応モード)、バトラー(執事)モード(おせっかいだが親身モード)、コンサルタントモード(ビジネス相談が可能なモード)の3態様の秘書モードを選択可能に構成されている。
【0112】
<不動産プラットフォームにおける音声不動産情報処理>
利用者:「アメリカで1億円以下の戸建てを購入したい。シアトル、サンディエゴの郊外の物件で現在購入可能な物件を教えてください。」
【0113】
VR秘書:「承知しました。該当する物件は現在20件あります。画像をクリックすると詳細が表示されます。米国の不動産市況は活況で在庫が少ない状況です。金額順に時系列でまとめました。また、不動産エージェントのランキングも出しておきます。上位の方に依頼をすると安心です。」
【0114】
<不動産プラットフォームにおける自動調査、評価システム>
本システムでは、図面ファイルを送るだけで調査、評価が完結する。具体的には、物件の住所と土地、建物面積を音声や脳波で伝える(又はPDF、ワード等のファイルもOCR読み込み可)だけでAIが現在、過去データから自動査定AIが過去データから物件図面を自動作成する処理(物件外観、近隣写真等はGoogle Map(登録商標)等から抽出処理)を提供する。
【0115】
図18図21は、図9に示した不動産ALLアプリケーション100の機能処理を説明する図である。
本システムでは、図18に示すように、データ端末200-1~200-Nから各種の図面ファイルFIG-FLをサーバ装置1に送付するだけで、不動産ALLアプリケーション100が物件情報をAI不動産データベース140を検索して、詳細な現状、例えば「XXX駅から徒歩5分…」をデータ端末200-1~200-Nを操作する各ユーザに提供する。
【0116】
その際、不動産ALLアプリケーション100は、図19に示すプロセスに従いAI不動産データベース140を検索して、データ端末200-1~200-Nに現状を通知する。
この場合、図20に示すプロセスのように、図面ファイルFIG-FLをAI不動産データベース140で検索して、画像編集処理を行って詳細な物件情報をデータ端末200-1~200-Nに現状を通知することも可能である。
【0117】
また、本システムは、ワールドワイドにサーバ装置1がネットワーク接続されたシステムであるため、世界中の不動産情報RE1~RE7に対してそれぞれの言語に対応した物件情報の検索結果をデータ端末200-1~200-Nに通知することも可能である。
【0118】
<自動売買システム>
本システムでは、AIが図面を自動で多言語化し、利用者が確認後、登録済みの国内外不動産会社、不動産エージェントに自動送信する。すると、自動入札システムにより、買主候補の属性を分析、最適な買主を選択し売主にレポート。売主は最終判断のみ行う。なお、該当言語(主要10言語)による契約書、重要事項説明書を作成する処理を行う。なお、IT重説や各言語での音声説明も可能とするための言語変換システムを備える。
【0119】
これにより、AIが外国人向けメール作成、来店時説明等をサポートし、実務としての契約、重要事項説明は専門家がサポートする構成とすることができる。
【0120】
<仮想空間の活用>
本システムでは、図1に示したように、システム全体を通じてメタバース空間を活用する構成を備える。
【0121】
これにより、メタバース仮想空間内で自身のアバター及びAI秘書がクライアント対応を自動担当し、基本的なやり取りを完了、簡単な会議、打ち合わせ、商談を担当させることが可能となる。また、会議室、打ち合わせ場所はクラウド上のメタバース空間とを利用するシステムとして構築することができる。
【0122】
〔第2実施形態の効果〕
本実施形態によれば、全ての不動産情報(不動産ALL)を扱うプラットフォームを介して最新の不動産情報を集約することで、登録された最新の不動産情報を閲覧しながら、不動産情報を検討するユーザに対して最新の不動産情報を提供して、不動産取引に伴う一連の契約処理過程を仮想空間をイメージしたインタフェースを利用するプラットフォーム上で実現することができる。
【0123】
〔第3実施形態〕
なお、不動産情報サービス支援システムは、AI技術に加えて、図22に示すように地球規模でコミュニケーションするEARTHシステムSYSとして、音声不動産情報プラットフォームとして構築し、アジアAS,ヨーロッパEU,南アメリカSA,カナダCA,オーストラリアAUの物件情報をやり取りするシステム構成として構築することも可能である。
【0124】
〔第3実施形態の効果〕
本実施形態によれば、全ての不動産情報(不動産ALL)と、世界中の不動産情報(不動産EARTH)とを組み合わせることで、24時間世界各地で登録された最新の不動産情報を閲覧しながら、不動産情報を検討するユーザに対して世界規模の不動産取引に関わる不動産情報を提供して、不動産検索、不動産取引に伴う一連の契約処理過程を仮想空間をイメージしたインタフェースを利用できるプラットフォームを提供することができる。
【0125】
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0126】
(1)所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作するデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用してオールジャンルの不動情報を提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、前記サーバ装置は、前記データ端末を操作するユーザが、音声入力機器を介して前記仮想空間インタフェース上で体現する仮想者に話し掛けることに応じて、蓄積部に蓄積された最新のAI不動産情報に基づいて視覚化した不動産情報を生成して前記仮想空間インタフェースに応答する不動産プラットフォームを備えることを特徴とする
【0127】
(2)所定の通信媒体を介して、不動産情報を検索するユーザが操作するデータ端末と、仮想空間インタフェースを利用する不動産プラットフォーム上でオールジャンルの不動情報を提供するサービスを支援するサーバ装置と、が通信可能な不動産情報サービス支援システムであって、前記サーバ装置は、公開されている不動産情報を収集する収集手段と、前記収集手段が収集した前記不動産情報を最小単位に分解し、かつ、不動産情報として活用するジャンルに振分けながら情報片に細分化する細分化手段と、前記細分化手段が細分化した情報片を階層させて検索キーを割り付けたAI不動産データベースと、前記データ端末が前記仮想空間インタフェースに入力した検索対象に従い、前記AI不動産データベースに蓄積された情報片との相関係数を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した相関係数に基づいて、前記AI不動産データベースから前記ユーザが着目していると推定される不動産情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記推定される不動産情報を前記不動産プラットフォーム上で提案する提案手段と、を備え、前記仮想空間インタフェースは、複数の秘書モードを備えることを特徴とする。
【0128】
(3)前記検索手段は、前記データ端末のユーザが前記仮想空間インタフェースに対して発生する音声情報をテキスト情報に変換し、前記テキスト情報で示される前記不動産情報に基づいて前記ユーザが着目していると推定される不動産情報を検索することを特徴とする。
【0129】
(4)複数の秘書モードは、秘書アバターを選択可能とすることを特徴とする。
【0130】
(5)複数の秘書モードは、バトラーモードを含む、かつ、前記バトラーモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のバトラーモードを体現するバトラーアバターを選択可能とすることを特徴とする。
【0131】
(6)複数の提案モードは、コンサルタントモードを含む、かつ、前記コンサルタントモードは、個性化された不動産情報に特化して複数のコンサルタントモードを体現するコンサルタントアバターを選択可能とすることを特徴とする。
【0132】
(7)前記AI不動産データベースに蓄積している不動産情報は、前記所定の通信媒体に接続可能な不動産プラットフォームを介して、不動産取引に使用可能な内外のデータベースに接続可能とすることを特徴とする。
【0133】
(8)前記不動産情報は、画像情報、図面情報、テキスト情報、音声ガイド情報であることを特徴とする。
【産業上の利用可能性】
【0134】
上記実施形態では、仮想空間上でユーザが求める不動産情報を蓄積した最新の不動産データベースを検索するシステムを例としているが、図9に示すように、AI不動産データベース140をシステムとして備える場合、AI不動産データベース140上の不動産情報は、学習機能に基づき情報の管理レベルが進化することが予想される。
【0135】
そこで、不動産情報として扱うものがリアルな物件ばかりでなく、仮想空間上で売買される不動産を対象とするシステムにも適用範囲を拡張することで、物理的な不動産情報に限定されることなく、未来の不動産に対する価値判断に適応するシステムとしてもよい。
【符号の説明】
【0136】
1 サーバ装置
2-1~2-N 一般ユーザ端末
3-1~3-N 建物所有者端末
4-1~4-N 土地所有者端末
5-1~5-N 宅地・建物業者端末
6 ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23