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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160858
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】美容機器
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61N1/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076324
(22)【出願日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】516001937
【氏名又は名称】株式会社NBS
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文美
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB13
4C053JJ02
4C053JJ13
4C053JJ15
(57)【要約】
【課題】使用者に複数の美容効果を享受させることができ、利便性を向上させた美容機器を提供する。
【解決手段】使用者の肌に所定の刺激を付与する美容機器Xであって、使用者が把持する持手部hが設けられたハウジングAと、ハウジングAの端部に設けられるヘッドBと、備え、ハウジングAは、ヘッドBの挙動を制御する制御手段を有し、ヘッドBは、使用者の肌に当接するプローブp1、p2を有し、制御手段は、ヘッドBを、プローブp1、p2から発せられる電磁波の態様に応じた、複数の施術モードに切替え可能に構成され、施術モードは、使用者の肌に対して、高周波の電磁波を針状に印加するサーマルフラクショナルモードと、低周波の電磁波を印加するEMSモードと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の肌に所定の刺激を付与する美容機器であって、
前記使用者が把持する持手部が設けられたハウジングと、前記ハウジングの端部に設けられるヘッドと、備え、
前記ハウジングは、前記ヘッドの挙動を制御する制御手段を有し、
前記ヘッドは、前記使用者の肌に当接するプローブを有し、
前記制御手段は、前記ヘッドを、前記プローブから発せられる電磁波の態様に応じた、複数の施術モードに切替え可能に構成され、
前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、高周波の電磁波を針状に印加するサーマルフラクショナルモードと、低周波の電磁波を印加するEMSモードと、を含む、美容機器。
【請求項2】
前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、パルス状の電磁波を印加するエレクトロポレーションモードを含む、請求項1に記載の美容機器。
【請求項3】
前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、高周波の電磁波を面状に印加するラジオ波モードと、請求項2に記載の美容機器。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記使用者の肌に当接するサブプローブを有し、
前記施術モードは、前記サブプローブを介して、前記使用者の肌に対して、前記EMSモードにより印加される電磁波よりも低い周波数の電磁波を印加する、マイクロカレントモードを含む、請求項3に記載の美容機器。
【請求項5】
前記ヘッドを前記ハウジングに着脱可能に連結する着脱手段を備え、
前記ヘッドは、先端が略平坦な面である第一ヘッドと、先端に金属性の突起が設けられた第二ヘッドと、を有し、
前記第一ヘッド及び前記第二ヘッドは、前記着脱手段により、前記ハウジングに対して換装可能に構成されている、請求項4に記載の美容機器。
【請求項6】
前記制御手段は、前記EMSモード、前記エレクトロポレーションモード及び前記ラジオ波モードそれぞれを、所定の時間間隔で、自動で切替え可能に構成されている、請求項5に記載の美容機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の肌に一定の美容効果を与える美容機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、使用者の肌に対して、振動やEMSの付与といった手法により、手法毎に一定の美容効果を与える美容機器が種々提案されており、特に、その取扱いのし易さから、ハンディタイプのものについて、多くのメーカーが製造、販売を行っている。
【0003】
上記のハンディタイプの美容機器に関する発明として、例えば、特許文献1には、使用者が把持する本体と、先端が使用者の肌に当てられる部材であって肌に電気的ないし機械的に作用する作用ヘッドと、を備え、作用ヘッドが本体に回動可能に取り付けられた美容機器が記載されている
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-60803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の美容機器は、超音波の高速振動でもって、肌に含ませた水分をミスト状とし、毛穴の汚れや古い角質を除去する、所謂ウォーターピーリングに特化した構成となされている。
このため、他の手法による美容効果を享受したい場合、別途異なる美容機器が必要となり、使用者にとって経済的な負担となると共に、享受したい美容効果に応じて、複数の美容機器を持ち替える必要が生じ、不便さを感じさせることとなる。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、使用者に複数の美容効果を享受させることができ、利便性を向上させた美容機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、使用者の肌に所定の刺激を付与する美容機器であって、
前記使用者が把持する持手部が設けられたハウジングと、前記ハウジングの端部に設けられるヘッドと、備え、
前記ハウジングは、前記ヘッドの挙動を制御する制御手段を有し、
前記ヘッドは、前記使用者の肌に当接するプローブを有し、
前記制御手段は、前記ヘッドを、前記プローブから発せられる電磁波の態様に応じた、複数の施術モードに切替え可能に構成され、
前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、高周波の電磁波を針状に印加するサーマルフラクショナルモードと、低周波の電磁波を印加するEMSモードと、を含む。
【0008】
本発明によれば、施術モードがラジオ波モードと、サーマルフラクショナルモードと、を含み、これらが制御手段により切替え可能に構成されていることで、使用者は、本美容機器一台でもって、サーマルフラクショナルモード或いはEMSモード、それぞれにより得られる肌への効果を、自身の肌の状態等に合わせて享受することができる。
サーマルフラクショナルモードでは、例えば、肌の代謝促進やリフトアップ効果が得られ、EMSモードでは、例えば、筋肉を引き締める効果が享受できる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、パルス状の電磁波を印加するエレクトロポレーションモードを含む。
【0010】
このような構成とすることで、使用者は、上記した効果に加え、エレクトロポレーションモードにより得られる肌への効果も享受することができる。
エレクトロポレーションモードでは、例えば、美容成分の浸透を補助し、肌に潤いを与える効果が享受できる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記施術モードは、前記使用者の肌に対して、高周波の電磁波を面状に印加するラジオ波モードを含む。
【0012】
このような構成とすることで、使用者は、上記した効果に加え、ラジオ波モードにより得られる肌への効果も享受することができる。
ラジオ波モードでは、例えば、加温とほぐしにより、肌にハリや弾力を与える効果が享受できる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記ハウジングは、前記使用者の肌に当接するサブプローブを有し、前記施術モードは、前記サブプローブを介して、前記使用者の肌に対して、前記EMSモードにより印加される電磁波よりも低い周波数の電磁波を印加する、マイクロカレントモードを含む。
【0014】
このような構成とすることで、使用者は、上記した効果に加え、必要に応じて、マイクロカレントモードにより得られる肌への効果も享受することができる。
マイクロカレントモードでは、例えば、肌のキメを整える効果が享受できる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記ヘッドを前記ハウジングに着脱可能に連結する着脱手段を備え、前記ヘッドは、先端が略平坦な面である第一ヘッドと、先端に金属性の突起が設けられた第二ヘッドと、を有し、前記第一ヘッド及び前記第二ヘッドは、前記着脱手段により、前記ハウジングに対して換装可能に構成されている。
【0016】
このような構成とすることで、使用者は、各施術モードに適したヘッドを適宜選択し、各施術モードによる肌への効果を、より好適に享受することができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記制御手段は、前記EMSモード、前記エレクトロポレーションモード及び前記ラジオ波モードそれぞれを、所定の時間間隔で、自動で切替え可能に構成されている。
【0018】
このような構成とすることで、使用者は、特段の操作を要せず、上記各施術モードによる効果を順に享受することができ、肌の手入れの煩わしさが軽減され、本美容機器の利便性が向上する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、使用者に複数の美容効果を享受させることができ、利便性を向上させた美容機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る美容機器を示す図であって、(a)ハウジングを示す斜視図、(b)ヘッドを示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る美容機器を示す図であって、(a)ハウジングを示す正面図、(b)ハウジングを示す背面図である。
図3】本発明の実施形態に係る美容機器に係るヘッドをハウジングに取付る流れを示す拡大図である。
図4】本発明の実施形態に係る美容機器に係るハウジングの拡大正面図である。
図5】本発明の実施形態に係る美容機器を示す図であって、ヘッドを取付けたハウジングをスタンドに取付る流れを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1図5を用いて、本発明の実施形態に係る美容機器について説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る美容機器を示す。
【0022】
<主な構成>
図1に示すように、美容機器Xは、使用者が把持する持手部hが設けられたハウジングAと、ハウジングAの端部に設けられるヘッドBと、備えている。
【0023】
図1(a)に示すように、ハウジングAは、全体として略ヘの字状に湾曲したハウジング本体A1と、ハウジング本体A1の先端部から突設されたヘッド受部A2と、ヘッドBの挙動を制御する制御手段(図示せず)を有している。
なお、本実施形態においては、ハウジング本体A1全体が持ち手部hとなされている。
【0024】
制御手段は、ハウジング本体A1内部に所定の回路基板として内蔵され、後述する各通電突起e1によりヘッドBと電気的に接続される。
また、制御手段は、後述するモード切替ボタンb1~b5により、ヘッドBを、後述するプローブp1、p2から発せられる電磁波の態様に応じた、複数の施術モードに切替え可能に構成されている。
【0025】
図1(b)に示すように、ヘッドBは、先端が略平坦な面である第一ヘッドB1と、先端に金属性の突起が設けられた第二ヘッドB2と、を有している。
第一ヘッドB1及び第二ヘッドB2は、それぞれ底部が開口し、中空となされた略円錐台形状を呈しており、後述する着脱手段Cにより、ヘッド受部A2に対して換装可能に構成されている。
また、第一ヘッドB1及び第二ヘッドB2それぞれ、内周面に設けられた後述する位置決め突起C4に対応する外周面に、窪みgが設けられており、位置決め突起C4の位置が外観から目視確認することができる。
【0026】
第一ヘッドB1に設けられたプローブp1は、肌の表面を万遍なく刺激しやすく、また、瞬間的にエネルギーが放出されるように、平板状のチップに通電性のよい金電極で形成された平板状のチップである。
これにより、第一ヘッドB1は、その先端面全体として略平坦な面となされており、特に後述するサーマルフラクショナルモードに好適に用いられる。
【0027】
第二ヘッドB2に設けられたプローブp2は、略円柱状のステンレス等金属製突起であり、第二ヘッドB2は、特に後述するEMSモード、エレクトロポレーションモード、ラジオ波モードに好適に用いられる。
【0028】
なお、何れのプローブp1、p2も、マルチポーラ式であり、肌の表面から内部に亘って一定の温熱効果を付与することができる。
【0029】
図2(a)に示すように、ハウジング本体A1には、その正面側(湾曲している側)に、後述する各施術モードに対応した物理ボタンであるモード切替ボタンb1~b5と、各施術モードにおける施術強度等を表示する3つの施術状態表示ランプLと、が設けられている。
また、ハウジング本体A1には、その正面側の先端部に、後述する位置決め溝C1の位置を示す目印部mが設けられている。
【0030】
図2(b)に示すように、ハウジング本体A1には、その背面側の先端部に、開閉可能な蓋により覆われ、USB端子等の充電端子が接続される充電ポートm1と、充電状態を表示する充電状態表示ランプm2が設けられている。
また、ハウジング本体A1には、その背面側の基端部に、後述するマイクロカレントモード時に使用する一対のサブプローブPが設けられている。
なお、図2では、ハウジングAに第二ヘッドB2を取付けた例を示している。
【0031】
以下、図3を用いて、各ヘッドB1、B2をヘッド受部A2に対して換装可能とする着脱手段Cの構成について説明する。
なお、図3(a)は、各ヘッドB1、B2の底面図、図3(b)は、ヘッド受部A2の平面図である。
また、図3(c)は、第一ヘッドB1をヘッド受部A2に取付ける前の状態を示す拡大正面図である。
また、図3(d)は、各嵌合突起C5が各嵌合溝C3に嵌合する流れを示す拡大平面図である。
【0032】
図3(a)に示すように、着脱手段Cは、ヘッド受部A2の外周面において山なりに凹み、上下方向に延びる位置決め溝C1と、ヘッド受部A2の基端部を構成するフランジfの外周面に設けられた、一対の補助位置決め溝C2と、各補助位置決め溝C2に隣接配置された一対の嵌合溝C3と、を有している。
【0033】
なお、ヘッド受部A2の上面の四方には、後述する通電板e2にそれぞれ接触する通電突起e1が設けられている。
また、ヘッド受部A2の中央には、内部からLEDを発する孔kが設けられている。
【0034】
図3(b)に示すように、着脱手段Cは、各ヘッドB1、B2の内周面から山なりに突設され、上下方向に延びる位置決め突起C4と、各ヘッドB1、B2の下端部内周面から突設された、一対の嵌合突起C5と、を有している。
なお、各ヘッドB1、B2の上部裏面側には、制御回路基板Wが設けられ、この四方には、各通電突起e1と接触する通電板e2が設けられている。
【0035】
各ヘッドB1、B2は、上記構成の着脱手段Cにより、図3(c)及び(d)に示すように、ヘッド受部A2に取付けられる。
【0036】
即ち、使用者は、図3(c)に示すように、ヘッドB(第一ヘッドB1又は第二ヘッドB2の何れか一方)を、ヘッド受部A2に被せる。
このとき、使用者は、位置決め突起C4を位置決め溝C1に嵌合させる。
これにより、各通電突起e1と各通電板e2とが接触し、図3(d)の左図に示すように、各嵌合突起C5が各補助位置決め溝C2に入り込む。
【0037】
なお、位置決め突起C4が位置決め溝C1に嵌合しない位置で被せようとすると、位置決め突起C4がヘッド受部A2の外周面に干渉するため、ヘッドBをヘッド受部A2に被せることができない。
これにより、ヘッドBのヘッド受部A2に対する取付け向きが一義的に決定される。
【0038】
そして、使用者は、ヘッドBを平面視で反時計回りに回すことで、図3(d)の右図に示すように、各嵌合突起C5が、各補助位置決め溝C2から各嵌合溝C3に移動、嵌合し、ヘッドBがヘッド受部A2に安定的に取付けられる。
【0039】
なお、ヘッドBをヘッド受部A2から取外す際には、使用者は、上記と逆の作業を行えば良い。即ち、使用者は、ヘッドBを平面視で時計回りに回すことで、各嵌合突起C5を、各嵌合溝C3から各補助位置決め溝C2に移動させ、ヘッドBを上方に持ち上げる。
【0040】
<施術モード>
以下、図4を用いて、制御手段により切替え可能な施術モードについて説明する。
【0041】
ここで、上記した各モード切替ボタンb1~b5は、図4に示すように、上から、TF・AUTOモードボタンb1、EMSモードボタンb2、EPモードボタンb3、RFモードボタンb4、POWER・MCモードボタンb5の順に配置されている。
また、各モード切替ボタンb1~b5には、LEDランプが内蔵されている。
【0042】
まず、使用者は、使用したいヘッドBを、上記した流れでヘッド受部A2取付ける。
なお、第一ヘッドB1は、サーマルフラクショナルモードに対応しており、第二ヘッドB2は、他の各施術モードに対応している。
このため、例えば、第二ヘッドB2をヘッド受部A2取付た場合、サーマルフラクショナルモードが実行できず、第一ヘッドB2をヘッド受部A2取付た場合、他の各施術モードが実行できないように、制御手段により制御される。
【0043】
次に、使用者がPOWER・MCモードボタンb5を長押しすることで、ハウジングAの電源がONとなる。
なお、この状態で、使用者が同様にPOWER・MCモードボタンb5を長押しすると、ハウジングAの電源がOFFとなる。
【0044】
次に、使用者は、取付けられているヘッドBに応じて、各モード切替ボタンb1~b5の何れかを押下することで、所望の施術モードを選択する。
【0045】
ここで、各施術モードの選択においては、共通して、各モード切替ボタンb1~b5の何れかを押下すると、当該切替ボタンのLEDランプが点灯し、再度の当該切替ボタンの押下により、当該モード切替ボタンに対応した施術モードが実行される。
また、施術モードを切替える場合、ある施術モードが実行されている状態で、POWER・MCモードボタンb5を押下することで、当該施術モードの選択が解除されるため、使用者は、再度所望の施術モードに対応したモード切替ボタンを押下する。
さらに、各施術モードは、各施術モードに対応した所定の時間経過後に、自動的にOFFとなるように制御される。
【0046】
使用者は、第一ヘッドB1をヘッド受部A2取付けた状態でTF・AUTOモードボタンb1を押下することで、サーマルフラクショナルモードを実行することができる。
なお、サーマルフラクショナルモードを実行する際には、使用者は、事前に肌に美容液を塗布しておくことが好ましい。
【0047】
サーマルフラクショナルモードは、プローブp1を介して、使用者の肌に対して、高周波の電磁波を針状に印加する施術モードであり、自動的にOFFまで、所定の時間間隔をおいて、複数回の電磁波が印加される。
なお、この印加される回数(ショット数)は、第一ヘッドB1の仕様として予め決められており、TF・AUTOモードボタンb1を押下したタイミングで、施術状態表示ランプLの点灯状態により、残数が目視確認できる。
また、この残数について、施術状態表示ランプLの点灯状態に加え、残数に応じたブザー音を発することで、音によっても確認可能な構成としても良い。
【0048】
使用者は、第二ヘッドB2をヘッド受部A2取付けた状態でEMSモードボタンb2を押下することで、EMSモードを実行することができる。
EMSモードは、プローブp2を介して、使用者の肌に対して、低周波の電磁波を印加する施術モードである。
【0049】
使用者は、第二ヘッドB2をヘッド受部A2取付けた状態でEPモードボタンb3を押下することで、エレクトロポレーションモードを実行することができる。
エレクトロポレーションモードは、プローブp2を介して、使用者の肌に対して、パルス状の電磁波を印加施術モードである。
【0050】
使用者は、第二ヘッドB2をヘッド受部A2取付けた状態でRFモードボタンb4を押下することで、ラジオ波モードを実行することができる。
ラジオ波モードは、プローブp2を介して、使用者の肌に対して、高周波の電磁波を針状に印加する施術モードである。
【0051】
ここで、EMSモード、エレクトロポレーションモード及びラジオ波モードについて、各施術モードを選択した(電源ONの後、各施術モードに対応するモード切替ボタンを押下した)際には、下方の施術状態表示ランプLが点灯する。
そして、使用者が当該モード切替ボタンを押下する毎に、中央の施術状態表示ランプL、上方の施術状態表示ランプLも順次点灯していく。
【0052】
即ち、使用者は、当該モード切替ボタンの押下により、施術強度をレベル1~レベル3に変更でき、施術状態表示ランプLの点灯状態により、施術強度を目視確認することができる。
なお、全ての施術状態表示ランプLが点灯した状態で、使用者が当該切替ボタンを押下すると、再度、下方の施術状態表示ランプLのみが点灯した状態に戻り、施術強度も最小のレベル1に戻る。
【0053】
使用者は、第二ヘッドB2をヘッド受部A2取付けた状態でTF・AUTOモードボタンb1を押下することで、オートモードを実行することができる。
オートモードは、EMSモード、エレクトロポレーションモード及びラジオ波モードそれぞれを、所定の時間間隔で、自動で切替える施術モードであり、ラジオ波モード、エレクトロポレーションモード、EMSモードの順に切替わることが好ましい。
なお、オートモードにおいても、単独での各施術モードと同様に、TF・AUTOモードボタンb1の押下により、施術強度を巡回的に変更することができる。
【0054】
使用者は、取付けられているヘッドBの種類や取付けの有無に関わらず、電源ONの後、POWER・MCモードボタンb5を押下することで、マイクロカレントモードを実行することができる。
マイクロカレントモードは、サブプローブPを介して、使用者の肌に対して、EMSモードにより印加される電磁波よりも低い周波数の電磁波を印加する施術モードである。
なお、マイクロカレントモードが実行されている状態においては、施術状態表示ランプLが全て点滅する。
【0055】
<その他の構成>
図5に示すように、美容機器Xは、スタンドDを備えている。
使用者は、ハウジングAにヘッドBを取付けた状態で、スタンドDの孔にヘッドB側からハウジングAを挿込むことで、図5(a)から図5(b)に示すように、ハウジングA(及びヘッドB)を略直立状態で、スタンドDに支持させることができる。
図5(b)に示す状態において、充電ポートm1が外部に露出するため、使用者は、ハウジングAがスタンドDに支持された状態で、充電を行うことができる。
【0056】
なお、図5では、ハウジングAに第二ヘッドB2が取付けられている状態を示したが、第一ヘッドB1が取付けられている状態においても、当然に、スタンドDによる支持が可能である。
また、充電に関する他の機能として、ハウジングAの電源がOFFの状態で、POWER・MCモードボタンb5を長押しすると、施術状態表示ランプLの点灯状態やブザー音によって、使用者が充電残量を確認することができる。
【0057】
<効果>
本実施形態によれば、使用者は、上記した5種類の施術モードにつき、自身の肌の状態等に合わせて、適切な施術モードを選択し、各施術モード特有の効果を、美容機器X一台でもって享受することができる。
【0058】
また、第一ヘッドB1及び第二ヘッドB2が、着脱手段Cにより、ハウジングAに対して換装可能に構成されていることで、使用者は、各施術モードに適したヘッドを適宜選択し、各施術モードによる肌への効果を、より好適に享受することができる。
【0059】
また、オートモードにより、使用者は、特段の操作を要せず、EMSモード、エレクトロポレーションモード及びラジオ波モードによる効果を順に享受することができ、肌の手入れの煩わしさが軽減され、美容機器Xの利便性が向上する。
【0060】
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0061】
X 美容機器
A ハウジング
B ヘッド
B1 第一ヘッド
B2 第二ヘッド
C 着脱手段
D スタンド
図1
図2
図3
図4
図5