(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160871
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】両頭平面研削盤
(51)【国際特許分類】
B24B 7/17 20060101AFI20241108BHJP
B24B 53/00 20060101ALI20241108BHJP
B24B 53/02 20120101ALI20241108BHJP
B24B 53/12 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
B24B7/17 Z
B24B53/00 C
B24B53/02
B24B53/12 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076348
(22)【出願日】2023-05-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】594050670
【氏名又は名称】日清工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101351
【弁理士】
【氏名又は名称】辰巳 忠宏
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 幸雄
【テーマコード(参考)】
3C043
3C047
【Fターム(参考)】
3C043BC04
3C043BC06
3C043CC04
3C043CC11
3C043CC13
3C043DD02
3C043DD03
3C043DD04
3C043DD05
3C043DD06
3C043EE03
3C047AA12
3C047AA13
3C047AA15
3C047BB02
3C047BB16
3C047EE11
3C047EE18
3C047EE19
(57)【要約】
【課題】研削砥石の切れ味を保ち安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる、両頭平面研削盤を提供する。
【解決手段】両頭平面研削盤10は、相互にオフセットして配置される砥石軸16a,16bと、それぞれ対応する砥石軸16a,16bに同軸状に取り付けられかつ相互に部分的に対向する研削砥石14a,14bと、研削砥石14a,14bを回転させる砥石回転ユニット28a,28bと、ワークWを保持する基準台84およびクランパ90と、ワークWが研削砥石14a,14b間を通るように基準台84およびクランパ90を回転させる回転軸駆動モータ82と、研削砥石14a,14bをワークWに対して送り込む砥石送込装置34a,34bと、研削砥石14b,14aをドレッシングするために研削砥石14b,14aの非重なり部20b,20aに対向するように配置されるドレス装置38a,38bとを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互にオフセットして配置される一対の砥石軸と、
それぞれ対応する前記砥石軸に同軸状に取り付けられかつ相互に部分的に対向する一対の研削砥石と、
前記一対の研削砥石を回転させる一対の砥石回転部と、
ワークを保持するワーク保持部と、
前記ワーク保持部に保持された前記ワークが前記一対の研削砥石間を通るように前記ワーク保持部を回転または揺動させるワーク動作部と、
前記一対の研削砥石によって前記ワークを挟んで前記ワークの両面を研削するために前記一対の研削砥石の少なくともいずれか一方を前記ワークに対して送り込む砥石送込部と、
前記一対の研削砥石をドレッシングするために前記一対の研削砥石のうち相互に重ならないそれぞれの非重なり部に対向するように配置される一対のドレス装置とを備える、両頭平面研削盤。
【請求項2】
前記砥石軸の軸方向から見て、前記ワーク保持部の回転または揺動中心が、前記一対の研削砥石の輪郭の外方に位置する、請求項1に記載の両頭平面研削盤。
【請求項3】
前記砥石軸の軸方向から見て、前記ワーク保持部の回転または揺動中心が、前記一対の研削砥石のそれぞれの中心を結んだ線分の垂直二等分線上に位置する、請求項2に記載の両頭平面研削盤。
【請求項4】
前記ワークは、ブレーキディスクロータを含む、請求項1から3のいずれかに記載の両頭平面研削盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は両頭平面研削盤に関し、より特定的には、ブレーキディスクロータなどのワークの両面を研削する両頭平面研削盤に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として、特許文献1,2においてワークの両面を研削する研削装置が提案されている。
【0003】
特許文献1に開示された縦形両頭平面研削盤では、回転駆動されるように支持された垂直方向の主軸が2本配列され、各主軸端に夫々砥石が取り付けられ、主軸間隔が各砥石の半径の和よりも小さく、砥石が夫々の主軸上部の軸端に上下に間隔をおいて取り付けられている。そして、回転する2つの砥石の間にワークを送ることによって、ワークの両主面が研削される。
【0004】
特許文献2に開示された両面研削装置は、第1中心軸を回転軸として回転する第1砥石と、第2中心軸を回転軸として回転する第2砥石とを備える。第1砥石と第2砥石とは、それぞれの回転軸が間隔を空けて配置されるオフセット配置となっており、第1砥石の第1砥石面と第2砥石の第2砥石面とは、部分的に対向している。そして、第1砥石面と第2砥石面とで被研削物を挟み、第1砥石面および第2砥石面を回転させることによって被研削物の両面が研削される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭62-136356号公報
【特許文献2】特開2019-181608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、特許文献1,2には、部分的に対向する一対の砥石によってワークの両主面が研削される研削装置が開示されているが、一対の砥石をドレッシングする手段について何ら開示されていない。
【0007】
また、特許文献2では、ワークを保持するキャリアギアは第1砥石と第2砥石との間に配置されるので、キャリアギアからワークを取り出すとき、ワークを取り出し可能となる位置まで上側の第2砥石を上方に移動させる必要があり、ワークの入れ替え作業に時間を要する。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、研削砥石の切れ味を保ち安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる、両頭平面研削盤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、相互にオフセットして配置される一対の砥石軸と、それぞれ対応する砥石軸に同軸状に取り付けられかつ相互に部分的に対向する一対の研削砥石と、一対の研削砥石を回転させる一対の砥石回転部と、ワークを保持するワーク保持部と、ワーク保持部に保持されたワークが一対の研削砥石間を通るようにワーク保持部を回転または揺動させるワーク動作部と、一対の研削砥石によってワークを挟んでワークの両面を研削するために一対の研削砥石の少なくともいずれか一方をワークに対して送り込む砥石送込部と、一対の研削砥石をドレッシングするために一対の研削砥石のうち相互に重ならないそれぞれの非重なり部に対向するように配置される一対のドレス装置とを備える、両頭平面研削盤が提供される。
【0010】
この発明では、一対の研削砥石間にワークの両面の少なくとも研削すべき箇所が位置する状態で、一対の研削砥石の少なくともいずれか一方がワークに対して送り込まれ、回転される一対の研削砥石によって、回転または揺動されるワークの両面が研削される。ここで、一対のドレス装置がそれぞれ、オフセットして配置される一対の研削砥石の研削面のうち相互に重ならない非重なり部に対向するように配置される。したがって、一対の研削砥石によってワークの両面を研削中か研削待機中かにかかわらず、ワーク研削作業とは独立して必要に応じてかつ任意のタイミングで、一対のドレス装置によって一対の研削砥石の研削面をドレッシングできる。これにより、ワークの研削作業を中断したり遮ったりすることなく一対の研削砥石の研削面を良好にドレッシングできる。その結果、研削砥石の切れ味を保ちワークの安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる。
【0011】
好ましくは、砥石軸の軸方向から見て、ワーク保持部の回転または揺動中心が、一対の研削砥石の輪郭の外方に位置する。この場合、砥石軸の軸方向から見て、ワークを保持するワーク保持部が一対の研削砥石の輪郭の内方に入り込まないまたはさほど入り込まないので、一対のドレス装置の配置の自由度を向上できる。
【0012】
また好ましくは、砥石軸の軸方向から見て、ワーク保持部の回転または揺動中心が、一対の研削砥石のそれぞれの中心を結んだ線分の垂直二等分線上に位置する。この場合、一対の研削砥石によってワーク両面に略同形状の研削条痕を形成でき、ワークの研削精度を向上できる。
【0013】
さらに好ましくは、ワークは、ブレーキディスクロータを含む。この発明は、ブレーキディスクロータの両面研削に好適に用いられる。近年、自動車の高速での制動性能および耐摩耗性の向上のため、鋳鉄製のブレーキディスクロータの表面に、鋳鉄の略10倍の硬度を有するタングステンおよびカーボンの複合材の粉末を溶射したブレーキディスクロータや、カーボン繊維をセラミックスで強化した複合材を成型したブレーキディスクロータなどの所謂、難削材からなるブレーキディスクロータが注目されている。このような難削材からなるブレーキディスクロータの研削では、研削砥石の砥粒の摩耗と摩滅が起こり易く、ドレッシングの頻度が高くなるので、この発明は、難削材からなるブレーキディスクロータの両面研削に、特に効果的である。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、研削砥石の切れ味を保ち安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】この発明の一実施形態に係る両頭平面研削盤を示す側面図解図である。
【
図2】
図1の両頭平面研削盤を示す平面図解図である。
【
図3】
図1のA-A方向から見た一対の研削砥石および一対のドレス装置の近傍を示す要部拡大図である。
【
図4】一対の研削砥石、一対のドレッシング砥石およびワークの近傍を示す要部平面図である。
【
図5】この発明の他の実施形態に係る両頭平面研削盤の要部を示す側面図解図である。
【
図6】この発明のその他の実施形態に係る両頭平面研削盤の要部を示す側面図解図である。
【
図7】
図6の両頭平面研削盤の要部を示す平面図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1および
図2を参照して、この発明の一実施形態に係る両頭平面研削盤10は、砥石インフィード、ワークドライブタイプの立型両頭平面研削盤であり、凹部12aを有するコラム12を含む。凹部12aは、前方(後述する旋回テーブル72側)に向かって開口するようにコラム12の中央部に形成される。
【0018】
コラム12の凹部12aには、ワークWを研削するための一対の研削砥石14a,14bが、軸方向(この実施形態では上下方向)に間隔をあけて配置される。研削砥石14a,14bはそれぞれ、対応する砥石軸16a,16bに同軸状に取り付けられる。砥石軸16a,16bは、軸方向から見てそれぞれの中心が軸方向に対して直交する方向(この実施形態では、水平方向)に距離Eだけ相互にオフセットして配置される。したがって、研削砥石14a,14bも、軸方向から見てそれぞれの中心C1,C2が軸方向に対して直交する方向(この実施形態では、水平方向)に距離Eだけ相互にオフセットして配置され、研削砥石14a,14bは、相互に部分的に対向するように配置される。これにより、軸方向から見て、研削砥石14a,14bが相互に重なる重なり部18と、研削砥石14a,14bが相互に重ならない三日月状の非重なり部20a,20bとが現れる(
図2および
図4参照)。非重なり部20a,20bは、重なり部18を挟むように位置する。非重なり部20aは、研削砥石14aのうち研削砥石14bと重ならない部分であり、非重なり部20bは、研削砥石14bのうち研削砥石14aと重ならない部分である。
【0019】
研削砥石14aは、円板状の基板22aと、基板22aの外周面に等間隔に設けられる複数の砥石セグメント24aとを含む。同様に、研削砥石14bは、円板状の基板22bと、基板22bの外周面に等間隔に設けられる複数の砥石セグメント24bとを含む。この実施形態では、研削砥石14a,14bは、ブレーキディスクロータの研削に用いられ、研削面Sa,Sbの幅が比較的小さいカップ型砥石である(
図3および
図4参照)。砥石セグメント24a,24bの材料として、たとえば人工ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒が用いられる。
【0020】
この実施形態では、ワークWは、略ハット形状をしたブレーキディスクロータであり、その外周部Gの両面すなわち両方の制動面が、被研削部として研削される。
【0021】
砥石軸16a,16bはそれぞれ、円筒状の支持部26a,26bを上下方向に貫通し、図示しないベアリングを介して支持部26a,26bによって回転自在かつ上下移動可能に支持される。
【0022】
砥石軸16a,16bはそれぞれ、砥石回転ユニット28a,28bによって回転可能である。砥石回転ユニット28a,28bはそれぞれ、駆動モータ30a,30bと、砥石軸16a,16bおよび駆動モータ30a,30bを連結するベルト32a,32bとを含む。駆動モータ30a,30bの回転駆動力がベルト32a,32bを介して砥石軸16a,16bに伝達され、これによって研削砥石14a,14bが回転駆動される。
【0023】
また、砥石軸16a,16bはそれぞれ、砥石送込装置34a,34bによって上下方向に移動可能である。砥石送込装置34a,34bはそれぞれ、駆動モータ36a,36bを含む。砥石軸16a,16bがそれぞれ砥石送込装置34a,34bによって上下方向に移動されることによって、研削砥石14a,14bがそれぞれ上下方向に移動され、ワークWに対して送り込まれることができる。この実施形態では、研削砥石14a,14bが、ワークWの被研削部であるブレーキディスクロータの両方の制動面に対して進退する。
【0024】
図3および
図4を参照して、研削砥石14bの非重なり部20bに対向するようにドレス装置38aが配置され、研削砥石14aの非重なり部20aに対向するようにドレス装置38bが配置される。この実施形態では、ドレス装置38a,38bは、ドレッシング砥石52a,52b(後述)が研削砥石14a,14bのそれぞれの中心C1,C2を通る直線上に位置するように設けられる。ドレス装置38aはドレッシング砥石52aが下方に位置するように設けられ、ドレス装置38bはドレッシング砥石52bが上方に位置するように設けられる。
【0025】
下側の研削砥石14b用のドレス装置38aは、円筒状の支持部40aを含む。支持部40aは、図示しないボルトによってコラム12の凹部12aの上方に設けられる。支持部40aにはスリーブ42aが挿通される。スリーブ42aは、上下方向に移動可能に支持部40aによって支持され、図示しないベアリングを介してドレス軸44aを回転自在に支持する。ドレス軸44aの端部には、円板46aが複数のボルト48aによって取り付けられ、円板46aには、複数のボルト50aによってリング状のドレッシング砥石52aが取り付けられる。ドレッシング砥石52aは、研削砥石14bの非重なり部20bに位置する砥石セグメント24bの研削面Sbに対して面接触可能に設けられる。なお、ドレッシング砥石52aは、図示しない接着剤等によって円板46aに固定されてもよい。
【0026】
ドレス軸44aは、図示しない連結部材を介して駆動モータ54aに連結される。したがって、駆動モータ54aによってドレス軸44aが駆動され、これによってドレッシング砥石52aが回転駆動される。駆動モータ54aは、図示しないCNC装置によってドレッシング中も変速可能である。
【0027】
また、スリーブ42aには、送込ネジ56aが接続される。送込ネジ56aは、駆動モータ58aによって駆動される。スリーブ42aおよびドレス軸44aは、駆動モータ58aにて駆動される送込ネジ56aによって、上下方向に移動可能である。ドレス軸44aが送込ネジ56aにより上下方向に移動されることによって、ドレッシング砥石52aが上下方向に移動される。したがって、砥石セグメント24bの研削面Sbをドレッシングするために、送込ネジ56aによってドレッシング砥石52aが研削砥石14bに対して進退可能となる。
【0028】
上側の研削砥石14a用のドレス装置38bは、下側の研削砥石14b用のドレス装置38aと基本的に同様に構成されるので、符号の「a」を「b」に置き換えることで重複する説明は省略する。ドレス装置38bは、ドレス装置38aとは逆さまに配置される。ドレス装置38bの支持部40bは、図示しないボルトによってコラム12の凹部12aの下方に設けられる。また、ドレッシング砥石52bは、研削砥石14aの非重なり部20aに位置する砥石セグメント24aの研削面Saに対して面接触可能に設けられる。砥石セグメント24aの研削面Saをドレッシングするために、送込ネジ56bによってドレッシング砥石52bが研削砥石14aに対して進退可能となる。
【0029】
ドレッシング砥石52a,52bとしては、WA砥石やGC砥石などが用いられる。WA砥石とは、砥粒にホワイトアランダムと呼ばれるアルミナ(酸化アルミニウム)の一種を、長石、可溶性粘土、耐火粘土(フリット)などの陶磁器の材料を主原料とするビトファイドボンドによって固め焼成した砥石をいう。GC砥石とは、緑色炭化ケイ素と呼ばれるものをビトリファイドボンドによって固め焼成した砥石をいう。
【0030】
ドレッシング砥石52a,52bの研削砥石14b,14aに対する相対速度(ドレッシング砥石の移動速度-研削砥石の移動速度)ひいては押付力を独立して制御するように、駆動モータ58a,58bはCNC装置によって駆動される。したがって、研削砥石14b,14aの早送り、粗研削、仕上げ研削およびスパークアウトの順の研削移動時(研削砥石14bは上昇、研削砥石14aは下降)であっても、研削砥石14b,14aによる切込み動作の停止中であっても、必要に応じて、研削砥石14b,14aを同時にまたは別々にドレッシングでき、さらに、ドレッシング砥石52a,52bをそれぞれ研削砥石14b,14aに押し付ける速度を、別々に変速制御してドレッシングできる。研削砥石14b,14aの研削移動時には、ドレッシング砥石52a,52bの研削砥石14b,14aに対する押付力が発生するように上記相対速度を制御しながら、ドレッシング砥石52a,52bが研削砥石14b,14aの研削移動と略同じ移動動作を行うように、駆動モータ58a,58bがCNC装置によって制御されることが好ましい。
【0031】
たとえば、研削負荷が高くなり駆動モータ30a,30bの電流値が上昇し、切れ味が悪くドレッシング不足と判断されれば、押付力を強くするように上記相対速度が制御される。一方、研削負荷が低く切れ味が良くてドレッシングが十分だと判断されれば、押付力を低くするように上記相対速度が制御される。このように研削砥石14b,14aによる加工中の研削負荷に応じてドレッシング砥石52a,52bの相対速度を制御することによって、新しい砥粒切れ刃を良好に露出させることができる。
【0032】
また、研削砥石14b,14aの研削移動時においてドレッシング中であっても、ドレッシング砥石52a,52bの回転速度が独立して変速可能に制御されるように、駆動モータ54a,54bがCNC装置によって駆動される。
【0033】
図1および
図2に戻って、コラム12に隣接して基台60が設けられる。基台60上には、矢印X方向に延びる一対のレール62が平行に設けられる。スライドテーブル64は、レール62上を転動する複数のコロ66を有し、レール62に沿って矢印X方向に移動可能である。基台60にはテーブル駆動モータ68が固定される。テーブル駆動モータ68には、移動ネジ70の一端が連結される。移動ネジ70の他端側はスライドテーブル64に螺合される。スライドテーブル64上には旋回テーブル72が設けられる。テーブル駆動モータ68の回転駆動力によって、移動ネジ70が回転しスライドテーブル64および旋回テーブル72が矢印X方向に移動する。これにより、旋回テーブル72と研削砥石14a,14bとの距離を調整でき、研削されるワークWの研削位置P1を調整できる。
【0034】
旋回テーブル72の略中央には上下方向に延びる回転軸74が設けられ、回転軸74の端部には駆動モータ76が取り付けられる。したがって、旋回テーブル72は、回転軸74を介して駆動モータ76に連結され、駆動モータ76によって、研削位置P1と着脱位置P2との間を矢印R方向に180度旋回可能である。旋回テーブル72上の中心を挟んだ両側にはそれぞれ、支持部材78が設けられる。各支持部材78内には、上下方向に延びる回転軸80が挿通される。各回転軸80は、図示しない軸受けを介して支持部材78によって回転可能に支持される。各回転軸80の一端部には回転軸駆動モータ82が連結され、他端部にはワークWを載せる基準台84が設けられる。回転軸駆動モータ82の回転駆動力によって、回転軸80が回転され、基準台84とともにワークWの回転が可能になる。
【0035】
旋回テーブル72の中央部には、上下方向に延びるように支持部材86が設けられる。支持部材86の上端には、水平方向に延びる支持部材88が取り付けられる。支持部材88は支持部材86を介して旋回テーブル72とともに旋回可能に設けられる。各基準台84の同軸上の上方には、クランパ90が配置される。各クランパ90は、支持部材88にて支持されたクランプシリンダ92によって上下方向に移動可能に支持される。各クランプシリンダ92は、図示しない油圧モータまたは電動モータによって駆動される。したがって、クランパ90は、クランプシリンダ92によって駆動され、ワークWを基準台84に密着するように押付けてクランプする。各クランプシリンダ92は、旋回テーブル72とともに旋回可能に、支持部材88に設けられる。また、各クランパ90は、図示しない軸受けによって、クランプシリンダ92に回転可能に支持され、基準台84にワークWをクランプした後、ワークWと一体となって回転する。
【0036】
クランプされたワークWについて、図示しない支持部材にて支持された測定装置94a,94bによって、研削中の厚み寸法が測定され、その測定値が砥石送込装置34a,34bの駆動モータ36a,36bにフィードバックされ、ワークWが所定の仕上がり厚みとなるように、研削砥石14a,14bが制御される。
【0037】
図4を参照して、砥石軸16aの軸方向から見て、基準台84およびクランパ90の回転中心Oは、一対の研削砥石14a,14bの輪郭の外方に位置し、さらに、研削砥石14a,14bのそれぞれの中心C1,C2を結んだ線分Lの垂直二等分線V上に位置する。
図4では、研削されるワークWがブレーキディスクロータの場合において、研削砥石14a,14bによって被研削部に形成される研削条痕が模式的に示されている。ブレーキディスクロータの品種に応じて被研削部の内径寸法Dが変わり、基準台84の回転中心Oと研削砥石14a,14bとの距離を変更する場合、基準台84の回転中心Oの位置は、垂直二等分線V上において研削砥石14a,14bに対して前後に移動するように調整される。
【0038】
この実施形態では、砥石回転ユニット28a,28bが一対の砥石回転部に相当する。砥石送込装置34a,34bが砥石送込部に相当する。基準台84およびクランパ90を含んでワーク保持部が構成される。回転軸80および回転軸駆動モータ82を含んでワーク動作部が構成される。
【0039】
このような両頭平面研削盤10の動作の一例について説明する。
【0040】
まず、図示しないロボット等を用いて、着脱位置P2の基準台84にローディングされたブレーキディスクロータからなるワークWが、クランプシリンダ92によって駆動されるクランパ90にてクランプされる。そして、旋回テーブル72が駆動モータ76によって180度旋回されてワークWが研削位置P1に搬送されると、ワークWが研削砥石14a,14b間を通るように、基準台84およびクランパ90とともにワークWは回転軸駆動モータ82によって回転される。それと同時に、駆動モータ30a,30bによって回転されている研削砥石14a,14bが、駆動モータ36a,36bによってワークWに向かって研削移動を始める。
【0041】
ドレッシング砥石52a,52bの研削砥石14b,14aに対する相対速度はそれぞれ、駆動モータ58a,58bによって独立して制御され、ドレッシング砥石52a,52bがそれぞれ、研削砥石14b,14aの砥石面Sb,Saに接触することによって、ドレッシングが行われる。これにより研削移動中にもドレッシングできる。ドレッシング砥石52a,52bが、駆動モータ58a,58bによって各々独立して相対速度制御されることにより、研削砥石14b,14aの研削負荷上昇に追随した相対速度制御が可能である。
【0042】
研削砥石14a,14bの研削移動は、早送り、粗研削、仕上げ研削およびスパークアウトの順に行われ、研削砥石14a,14bによってワークWを挟んでワークWの両面が研削される。ワークWが所定の仕上げ寸法に仕上ったことを測定装置94a,94bによって確認すると、研削砥石14a,14bはそれぞれ、元の加工開始位置まで上昇および下降して待機する。
【0043】
研削が終了し、研削砥石14a,14bがそれぞれ上昇および下降して待機位置に移動すると、旋回テーブル72が駆動モータ76によって180度旋回されて、ワークWが着脱位置P2に搬送される。すると、クランパ90が上昇して、研削されたワークWが排出され、次のワークWがローディングされる。
【0044】
両頭平面研削盤10によれば、一対の研削砥石14a,14b間にワークWの両面の少なくとも研削すべき箇所が位置する状態で、一対の研削砥石14a,14bがワークWに対して送り込まれ、回転される一対の研削砥石14a,14bによって、回転されるワークWの両面が研削される。ここで、一対のドレス装置38a,38bがそれぞれ、オフセットして配置される一対の研削砥石14b,14aの研削面のうち相互に重ならない非重なり部20b,20aに対向するように配置される。したがって、一対の研削砥石14b,14aによってワークWの両面を研削中か研削待機中かにかかわらず、ワーク研削作業とは独立して必要に応じてかつ任意のタイミングで、一対のドレス装置38a,38bによって一対の研削砥石14b,14aの研削面をドレッシングできる。これにより、ワークWの研削作業を中断したり遮ったりすることなく一対の研削砥石14a,14bの研削面を良好にドレッシングできる。その結果、研削砥石14a,14bの切れ味を保ちワークWの安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる。また、研削砥石14a,14bとして、CBN砥石やダイヤモンド砥石を用い易くなり、飛躍的に加工効率を向上できる。
【0045】
砥石軸16aの軸方向から見て、基準台84およびクランパ90の回転中心Oが、一対の研削砥石14a,14bの輪郭の外方に位置し、ワークWを保持する基準台84およびクランパ90が一対の研削砥石14a,14bの輪郭の内方に入り込まないので、一対のドレス装置38a,38bの配置の自由度を向上できる。
【0046】
砥石軸16aの軸方向から見て、基準台84およびクランパ90の回転中心Oが、一対の研削砥石14a,14bのそれぞれの中心C1,C2を結んだ線分Lの垂直二等分線V上に位置する。したがって、一対の研削砥石14a,14bによってワークWの両面に略同形状の研削条痕を形成でき、ワークWの研削精度を向上できる。
【0047】
この発明は、ブレーキディスクロータの両面研削に好適に用いられ、難削材からなるブレーキディスクロータの両面研削に、特に効果的である。
【0048】
図5を参照して、両頭平面研削盤10において、ドレス装置38bに代えてドレス装置38cが用いられてもよい。
【0049】
上側の研削砥石14a用のドレス装置38cは、下側の研削砥石14b用のドレス装置38aと同様に、コラム12の凹部12aの上方に設けられる。ただし、ドレス装置38cにおけるドレス軸44cに対するドレッシング砥石52cの取付方向は、ドレス装置38aにおけるドレス軸44aに対するドレッシング砥石52aの取付方向とは逆である。また、スリーブ42cおよびドレス軸44cは、スリーブ42aおよびドレス軸44aより長く形成される。ドレス装置38cのその他の構成については、ドレス装置38aと同様に構成されるので、符号の「a」を「c」に置き換えることで重複する説明は省略する。
【0050】
この実施形態によれば、コラム12の凹部12aの下方に空いたスペースを有効利用できる。
【0051】
この発明は、
図6および
図7に示す砥石インフィード、キャリアオシレーション方式の立型の両頭平面研削盤10aにも適用できる。
【0052】
両頭平面研削盤10aは、一般的な砥石研削幅の広いドーナツ形状の一対の研削砥石96a,96bと、軸方向に対して直交する方向(この実施形態では、水平方向)に旋回および揺動可能なキャリアプレート98とを含む。キャリアプレート98は、ワーク保持部に相当する。なお、
図6および
図7には、両頭平面研削盤10aの要部を示す。一対の研削砥石96a,96bを回転させる一対の砥石回転部、および一対の研削砥石96a,96bの少なくともいずれか一方をワークW1に対して送り込む砥石送込部は、
図1に示す両頭平面研削盤10と同様に構成されてもよい。キャリアプレート98に保持されたワークW1が一対の研削砥石96a,96b間を通るようにキャリアプレート98を揺動させるワーク動作部は、図示しない揺動軸および揺動軸駆動モータを含んで構成されてもよい。
【0053】
一対の研削砥石96a,96bはそれぞれ、対応する砥石軸100a,100bに同軸状に取り付けられる。砥石軸100a,100bは、軸方向から見てそれぞれの中心が軸方向に対して直交する方向(この実施形態では、水平方向)に相互にオフセットして配置される。したがって、研削砥石96a,96bも、軸方向から見てそれぞれの中心C3,C4が軸方向に対して直交する方向(この実施形態では、水平方向)に相互にオフセットして配置され、研削砥石96a,96bは、相互に部分的に対向するように配置される。これにより、研削砥石96a,96bが相互に重なる略楕円状の重なり部102と、研削砥石96a,96bが相互に重ならない非重なり部104a,104bとが現れる。非重なり部104a,104bは重なり部102を挟むように位置する。研削砥石96bの非重なり部104bに対向するようにドレス装置38aが配置され、研削砥石96aの非重なり部104aに対向するようにドレス装置38bが配置される。
【0054】
キャリアプレート98は、円筒状のワークW1を収容可能なワークポケット106を有する。砥石軸100aの軸方向から見て、キャリアプレート98の揺動中心Oaは、一対の研削砥石96a,96bの輪郭の外方に位置し、さらに、一対の研削砥石96a,96bのそれぞれの中心C3,C4を結んだ線分Laの垂直二等分線Va上に位置する。キャリアプレート98が揺動することによって、ワークポケット106に収容されたワークW1は、ワーク取り替え時には研削位置P3と着脱位置P4との間を移動可能となり、また、ワーク研削時には研削位置P3において揺動可能となる。なお、研削砥石96bの近傍にはガイドプレート108が設けられる。ガイドプレート108は、キャリアプレート98によってワークW1が研削位置P3と着脱位置P4との間で搬送される際に、ワークW1が落下することを防止する。
【0055】
このような両頭平面研削盤10aでは、着脱位置P4でワークポケット106にワークW1が挿入され、ワークW1が矢印Ra方向にガイドプレート108上を摺動して研削砥石96a,96b間の研削位置P3まで移動するように、キャリアプレート98が旋回される。そして、研削位置P3においてキャリアプレート98が矢印Ra方向に揺動されながら、研削砥石96a,96bが回転されかつ研削移動されて、研削砥石96a,96bによってワークW1の両面が同時に研削される。また、ワーク研削作業とは独立して、研削砥石96b,96aの非重なり部104b,104aがドレス装置38a,38bによってドレッシングされる。
【0056】
両頭平面研削盤10aによれば、一対の研削砥石96a,96b間にワークW1の両面が位置する状態で、一対の研削砥石96a,96bがワークW1に対して送り込まれ、回転される一対の研削砥石96a,96bによって、揺動されるワークW1の両面が研削される。ここで、一対のドレス装置38a,38bがそれぞれ、オフセットして配置される一対の研削砥石96b,96aの研削面のうち相互に重ならない非重なり部104b,104aに対向するように配置される。したがって、両頭平面研削盤10aのような一般的な両頭平面研削盤においても、一対の研削砥石96a,96bによってワークW1の両面を研削中か研削待機中かにかかわらず、ワーク研削作業とは独立して必要に応じてかつ任意のタイミングで、一対のドレス装置38a,38bによって一対の研削砥石96b,96aの研削面をドレッシングできる。これにより、ワークW1の研削作業を中断したり遮ったりすることなく一対の研削砥石96a,96bの研削面を良好にドレッシングできる。その結果、研削砥石96a,96bの切れ味を保ちワークW1の安定した加工を行いつつ生産効率を向上できる。また、研削砥石96a,96bとして、CBN砥石やダイヤモンド砥石を用い易くなり、飛躍的に加工効率を向上できる。
【0057】
砥石軸100aの軸方向から見て、キャリアプレート98の揺動中心Oaが、一対の研削砥石96a,96bの輪郭の外方に位置し、ワークW1を保持するキャリアプレート98が一対の研削砥石96a,96bの輪郭の内方にさほど入り込まないので、一対のドレス装置38a,38bの配置の自由度を向上できる。
【0058】
砥石軸100aの軸方向から見て、キャリアプレート98の揺動中心Oaが、一対の研削砥石96a,96bのそれぞれの中心C3,C4を結んだ線分Laの垂直二等分線Va上に位置する。したがって、一対の研削砥石96a,96bによってワークW1の両面に略同形状の研削条痕を形成でき、ワークW1の研削精度を向上できる。
【0059】
なお、
図1および
図2に示す実施形態では、ドレス装置38a,38bは、ドレッシング砥石52a,52bが研削砥石14a,14bのそれぞれの中心C1,C2を通る直線上に位置するように設けられたが、これに限定されない。ドレス装置38a,38bは、非重なり部20b,20aの研削面Sb,Saをドレッシング可能な任意の位置に配置されることができる。
【0060】
図6および
図7に示す両頭平面研削盤10aでは、キャリアプレート98を水平方向に揺動させたが、これに限定されず、水平方向に回転させてもよい。
【0061】
この発明は、研削移動時に、一対の研削砥石のいずれか一方が移動することなく、一対の研削砥石の他方がワークに対して進退するように構成されてもよい。
【0062】
上述の実施形態では、この発明を立型の両頭平面研削盤に適用した場合について説明したが、この発明は横型の両頭平面研削盤にも適用できる。
【0063】
上述の実施形態では、ブレーキディスクロータや円筒状のワークを研削する場合について説明したが、これに限定されない。この発明に係る両頭平面研削盤は、種々の形状のワークを研削できる。
【符号の説明】
【0064】
10,10a 両頭平面研削盤
14a,14b,96a,96b 研削砥石
16a,16b,100a,100b 砥石軸
18,102 重なり部
20a,20b,104a,104b 非重なり部
24a,24b 砥石セグメント
28a,28b 砥石回転ユニット
30a,30b,36a,36b,54a,54b,54c,58a,58b,58c,76 駆動モータ
34a,34b 砥石送込装置
38a,38b,38c ドレス装置
52a,52b,52c ドレッシング砥石
72 旋回テーブル
74,80 回転軸
78,86,88 支持部材
82 回転軸駆動モータ
84 基準台
90 クランパ
98 キャリアプレート
C1,C2,C3,C4 研削砥石の中心
L,La 一対の研削砥石の中心を結んだ線分
O 基準台の回転中心
Oa キャリアプレートの揺動中心
P1,P3 研削位置
P2,P4 着脱位置
Sa,Sb 砥石セグメントの研削面
V,Va 一対の研削砥石の中心を結んだ線分の垂直二等分線
W,W1 ワーク
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互にオフセットして配置される一対の砥石軸と、
それぞれ対応する前記砥石軸に同軸状に取り付けられかつ相互に部分的に対向する一対の研削砥石と、
前記一対の研削砥石を回転させる一対の砥石回転部と、
ワークを保持するワーク保持部と、
前記ワーク保持部に保持された前記ワークが前記一対の研削砥石間を通るように前記ワーク保持部を回転または揺動させるワーク動作部と、
前記一対の研削砥石によって前記ワークを挟んで前記ワークの両面を研削するために前記一対の研削砥石の少なくともいずれか一方を前記ワークに対して送り込む砥石送込部と、
前記一対の研削砥石をドレッシングするために前記一対の研削砥石のうち相互に重ならないそれぞれの非重なり部に対向するように配置される一対のドレス装置とを備え、
前記砥石軸の軸方向から見て、前記ワーク保持部の回転または揺動中心が、前記一対の研削砥石の輪郭の外方に位置する、両頭平面研削盤。
【請求項2】
前記砥石軸の軸方向から見て、前記ワーク保持部の回転または揺動中心が、前記一対の研削砥石のそれぞれの中心を結んだ線分の垂直二等分線上に位置する、請求項1に記載の両頭平面研削盤。
【請求項3】
相互にオフセットして配置される一対の砥石軸と、
それぞれ対応する前記砥石軸に同軸状に取り付けられかつ相互に部分的に対向する一対の研削砥石と、
前記一対の研削砥石を回転させる一対の砥石回転部と、
ワークを保持するワーク保持部と、
前記ワーク保持部に保持された前記ワークが着脱位置と前記一対の研削砥石間の研削位置との間を移動可能となるように、前記ワーク保持部を旋回させるワーク動作部と、
前記一対の研削砥石によって前記ワークを挟んで前記ワークの両面を研削するために前記一対の研削砥石の少なくともいずれか一方を前記ワークに対して送り込む砥石送込部と、
前記一対の研削砥石をドレッシングするために前記一対の研削砥石のうち相互に重ならないそれぞれの非重なり部に対向するように配置される一対のドレス装置とを備え、
前記砥石軸の軸方向から見て、前記ワーク保持部の旋回中心が、前記一対の研削砥石の輪郭の外方に位置する、両頭平面研削盤。
【請求項4】
前記ワークは、ブレーキディスクロータを含む、請求項1から3のいずれかに記載の両頭平面研削盤。