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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160891
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】技術マッチングシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241108BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076396
(22)【出願日】2023-05-05
(71)【出願人】
【識別番号】392019433
【氏名又は名称】加藤 圭一
(74)【代理人】
【識別番号】100180208
【弁理士】
【氏名又は名称】栗田 洋
(72)【発明者】
【氏名】加藤 圭一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC17
5L050CC17
(57)【要約】
【課題】商品やサービスにおいて独自の技術を有する企業で営業力等の経営資源が限られている企業においても、さらにネットワークが弱い企業でも技術力のある企業から商品やサービスを効率的に調達できれば経営効率が上がる。独自の技術を持つ企業の商品・サービスと顧客が欲しい商品・サービスを効果的に結びつけるシステムが要望されていた。
【解決手段】技術的な商品あるいはサービスにおけるサプライヤー企業のシーズ情報と顧客企業のニーズ情報をマッチング処理に適した処理を行いDBに格納しマッチングを行うシステムを提供する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術的な商品あるいはサービスにおけるサプライヤー企業と顧客企業マッチングシステムであって、
A:技術シーズを有するサプライヤー企業からのシーズに関するシーズデータをマッチングに適した所定の処理を行うシーズデータ処理手段と、
B:前記シーズデータ処理手段の結果データをシーズデータベースに蓄積するシーズデータ蓄積手段と、
C:顧客企業からのニーズに関するニーズデータをマッチングに適した所定の処理を行うニーズデータ処理手段と、
D:前記ニーズデータ処理手段の結果データをニーズデータベースに蓄積するニーズデータ蓄積手段と、
E:前記シーズデータベースと前記ニーズデータベースを参照してニーズとシーズとのマッチング処理を行うマッチング処理手段と、
F:マッチング処理の結果に基づきサプライヤー企業と顧客企業を選択するサプライヤー企業顧客企業マッチング手段と、
から構成されることを特徴とする技術マッチングシステム
【請求項2】
前記シーズデータはサプライヤーが入力したデータであることを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項3】
前記ニーズに関するデータは顧客が入力したデータであることを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項4】
更に前記選択されたサプライヤー企業と顧客企業に対して前記マッチング処理の結果に基づきサプライヤー企業に対する要求仕様を作成する要求仕様作成手段を有することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項5】
前記要求仕様作成手段は前記選択された顧客企業のニーズを基に選択されたサプライヤー企業のシーズに合わせて前記ニーズをそのままあるいは再構成することを特徴とする特許請求範囲第4項記載の技術マッチングシステム
【請求項6】
前記作成された要求仕様をサプライヤー企業に提示する要求仕様提示手段を有することを特許請求範囲第5項記載の技術マッチングシステム
【請求項7】
前記サプライヤー企業受諾か否かの入力を受けつける受諾受付手段を有することを特許請求範囲第6項記載の技術マッチングシステム
【請求項8】
前記サプライヤー企業が受諾した際、追加事項があるかどうかの入力を行い入力がある場合追加事項の入力を受け付ける追加事項受付手段を有することを特徴とする特許請求範囲第7項記載の技術マッチングシステム
【請求項9】
前記サプライヤー企業が受諾した場合、提案を作成する提案作成手段を有することを特徴とする特許請求範囲第7項記載の技術マッチングシステム
【請求項10】
前記提案作成手段で作成した提案を顧客企業に提示する提示手段を有することを特徴とする特許請求範囲第9項記載の技術マッチングシステム
【請求項11】
前記提案作成手段は該当企業の前記シーズデータあるいは前記蓄積されたニーズデータベースからその元のまま、あるいは必要に応じて再構成されたことを特徴とする特許請求範囲第9項記載の技術マッチングシステム
【請求項12】
前記所定の処理を行うシーズデータ処理手段の所定の処理はあらかじめ決められたフォーマットに合致するようにシーズデータを再構成することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項13】
前記所定の処理を行うニーズデータ処理手段の所定の処理はあらかじめ決められたフォーマットに合致するようにニーズデータを再構成することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項14】
前記サプライヤーからのシーズに関するデータを所定の処理を行ったシーズデータと共に元シーズデータもシーズベースに蓄積することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項15】
前記顧客からのニーズに関するデータを所定の処理を行ったニーズデータと共に元ニーズデータもニーズデータベースに蓄積することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム
【請求項16】
前記サプライヤーは1以上であり、前記顧客は1以上であることを特徴とする特許請求範囲第1項記載の技術マッチングシステム

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、技術を有する企業の商品(部品etc.)・サービスと顧客の最適な組み合わせを見つけ出すマッチングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
中小企業等で商品(部品etc.)やサービスに独自の技術を有していても営業力が弱いために販売範囲が限られているのが現状であった。また企業でも技術力のある中小企業から商品(部品etc.)やサービスを効率的に調達できれば企業の効率が上がる。特に汎用ではない商品(部品etc.)・サービスに関しては技術を有する企業と顧客が求める商品(部品etc.)・サービスのニーズとを結びつけることは難しかった。すなわち独自の技術を持つ企業の商品(部品etc.)・サービスと顧客が欲しい商品(部品etc.)・サービスを効果的に結びつける仕組みがあれば大変有用である。
【0003】
需要情報と供給情報とのマッチングをシステムとして、特許文献1に記載のような技術が知られている。ここでは供給情報及び需要情報を活用するものである。「複数の供給情報や複数の需要情報をグループ化することで供給者グループや需要者グループを形成し、供給者グループのグループ総体としての供給情報や需要者グループのグループ総体としての需要情報のマッチングを行う」といったことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-11475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1では両者間のマッチングで技術的適合性の考慮がされていない。企業が汎用ではない商品(部品etc.)・サービスを調達する際には技術的なことを考慮する必要がある場合がある。また営業力のない独自の技術を持った企業の販路開拓は大変なことが多い。本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、技術を要する非汎用の商品(部品etc.)・サービスの販売と調達を効率的に結びつけるマッチングシステムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を達成するために、技術的な商品あるいはサービスにおけるサプライヤー企業と顧客企業マッチングシステムであって以下の項目AからFを構成に含むようにする。
A:技術シーズを有するサプライヤー企業からのシーズに関するシーズデータをマッチングに適した所定の処理を行うシーズデータ処理手段
B:前記シーズデータ処理手段の結果データをシーズデータベースに蓄積するシーズデータ蓄積手段
C:顧客企業からのニーズに関するニーズデータをマッチングに適した所定の処理を行うニーズデータ処理手段
D:前記ニーズデータ処理手段の結果データをニーズデータベースに蓄積するニーズデータ蓄積手段
E:前記シーズデータベースと前記ニーズデータベースを参照してニーズとシーズとのマッチング処理を行うマッチング処理手段
F:マッチング処理の結果に基づきサプライヤー企業と顧客企業を選択するサプライヤー企業顧客企業マッチング手段
【0007】
ここでいうサプライヤー企業とは特徴のある技術を有するシーズ提供企業である。技術の特徴は製造業では安価に提供できる、加工精度に特徴がある、納期が早い、スキルのある人がいる、いろいろな形状に対応可能、コンピュータシステムを使うサービス業では特定の言語に対応可能、開発スピードが速い、スキルのある人がいる、大規模なシステムにも対応可能などといったことである。
【0008】
ここでシーズデータはシーズ提供企業(サプライヤー)が入力したものあるいは予め蓄積してあったシーズデータ、ニーズに関するデータは顧客が入力したものあるいは予め蓄積してあったニーズデータとしてもよい。シーズに関するシーズデータをマッチングに適した所定の処理はシーズデータとニーズデータをマッチングする際に容易にマッチングできる形に処理することであり、ニーズデータをマッチングに適した所定の処理シーズデータとニーズデータをマッチングする際に容易にマッチングできる形に処理するようにすればよい。
【0009】
更に前記選択されたサプライヤー企業と顧客企業に対して前記マッチング処理の結果に基づきサプライヤー企業に対する要求仕様を作成するようにすればよい。またこの要求仕様作成は前述のニーズを基に選択されたシーズサプライヤーのシーズに合わせてこのニーズをそのままあるいは再構成するようにすればよい。
【0010】
この作成された要求仕様をサプライヤー企業に提示しサプライヤー企業受諾か否かの入力を受けつけるようにする。さらにこのサプライヤー企業が受諾した際追加事項があるかどうかの入力を行い入力がある場合追加事項の入力を受け付けるようにすればよい。
【0011】
このサプライヤー企業が受諾した場合提案書を作成しさらにこれを顧客企業に提示処理を行うようにすればよい。ここで提案は見積、承認願い、受諾、各種要件を記載した提案といったものであればよい。またこの提案書は該当企業の前述のシーズデータあるいは前述の蓄積されたニーズデータベースからその元のまま、あるいは必要に応じて再構成されたものであればよい。
【0012】
この技術シーズを有するサプライヤー企業からのシーズに関するシーズデータをマッチングに適した所定の処理の処理はあらかじめ決められたフォーマットに合致した形式に変換させる処理であり、顧客企業からのニーズに関するニーズデータをマッチングに適した所定の処理はあらかじめ決められたフォーマットに合致した形式に変換させるようにすればよい。ここでシーズデータとニーズデータのフォーマットはシーズデータとニーズデータと同じ項目で直接比較できるようにするまたはシーズデータとニーズデータとの関連項目の類似度を計算できるようなシーズデータとニーズデータのフォーマット形式といった方法をとればよい。
【0013】
このサプライヤーからのシーズに関するデータを所定の処理を行ったシーズデータと共に元の処理前のシーズデータも元シーズデータベースに蓄積するようにすればよく、同様に顧客からのニーズに関するデータを所定の処理を行ったニーズデータと共に元ニーズデータもニーズデータベースに蓄積するようにすればよい。 ここでサプライヤーは1以上であり、また顧客は1以上であればよい。例えばシーズデータは複数で顧客企業の1つからニーズに関する入力があった際に顧客企業からのニーズに関するニーズデータをマッチングに適した所定の処理を行った後、マッチング処理をすればよい。同様にニーズデータは複数でシーズに関する入力がサプライヤー企業からあった際に技術シーズを有するサプライヤー企業からのシーズに関するシーズデータをマッチングに適した所定の処理を行った後、マッチング処理を行えばよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、営業力のない独自の技術を有する中小企業も商品(部品etc.)やサービスを市場展開することが可能となり、技術を要する商品(部品etc.)やサービスを企業が調達する場合も効率的に調達が可能となる技術マッチングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る技術マッチングシステムとユーザ企業との関連を示した全体図である。
図2】シーズ提供企業の入力フローである。
図3】シーズの入力項目例である。
図4】シーズ提供企業の入力データの処理フローである。
図5】シーズのフォーマット例である。
図6】シーズDBの蓄積構成例である。
図7】顧客企業のニーズの入力フローである。
図8】顧客企業のニーズ入力項目例である。
図9】顧客のニーズ入力データの処理フローである。
図10】ニーズのフォーマット例である。
図11】ニーズDBの蓄積構成例である。
図12】マッチング処理フローである。
図13】マッチング処理の処理例である。
図14】マッチング後の処理フロー1である。
図15】マッチング後の処理フロー2である。
図16】要求仕様の例である。
図17】提案の例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで示す各機能構成部の動作は、予め組み込まれたファームウエア等の制御プログラ
ムをシステムの回路のプロセッサで実行し、システムの構成要素となる各種デバイスや所
定の学習済みモデルと協働することにより実現される。また、これらのプログラムは、コ
ンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該プロセッサによって記録媒体から
読み出され、ユーザが操作することによって実行される。
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。 図1は、本発明の実施形態に係るマッチングシステム100とユーザ企業との関連を示した全体図である。ここで101はシーズ提供企業群、102は顧客企業群、103はシーズデータ処理部、104はニーズデータ処理部、105はシーズデータベース、106はニーズデータベース、107はマッチング、要求仕様作成、提案処理等を行う処理部、108は 101のシーズ提供企業群から選択されたシーズ提供企業、109は102の顧客企業群から選択された顧客企業である。ここでは顧客企業群となっているが、顧客企業が1つでもよい。そしてその時はその1つの顧客企業のニーズデータを処理すればよい。その逆の場合すなわちシーズ提供企業が1つの場合も同様である。
【0018】
次に図2を用いてシーズ提供企業群の入力について説明する。202はそれぞれのシーズ提供企業(サプライヤー企業)であり、201のシーズ入力インターフェースで入力し100のマッチングシステムに送信する。ここでの入力は文字入力、動画を含む画像入力、音声入力といった方法から必要な入力方法を選べばよい。図3にそれぞれのシーズ提供企業の入力例を示している。ここではシーズ提供企業は機械加工の企業例であり扱える材料・扱えるサイズ・加工精度・・設計能力・価格に関する項目・・過去の実績等を入力するようにしている。
【0019】
次に図4でシーズデータ処理について説明する。401においてシーズ提供企業の入力を受付、図1のマッチングシステム100のシーズデータ処理部103において図4の402でシーズデータの処理を行う。次にこの処理結果を403においてシーズDB105に蓄積する。この時必要に応じて元のシーズ提供企業の元入力データも同時に105に蓄積する。
【0020】
シーズデータ処理は、シーズデータを再構成対象として、再構成のフォーマット形式に含まれる項目との関連度に基づいて、シーズデータから項目と関連度の高い部位を抽出し、他の部位と分離して項目値とするものである。
関連度の高さは、以下の方式により判断するものとする。所定の学習済みモデルに
より項目の分散表現を生成し、所定の単位に分割したシーズデータの部位について同様に分散表現を生成する。そして、それぞれの部位について生成した分散表現と項目の分散表現との類似度を計算する。計算された類似度が一定の値を超える場合を関連度が高いと判断するのである。
本発明のシーズデータ処理の方式は、ここで示したシーズデータ処理の方式に限定されるものではなく、項目に対応する部位を分離して項目値とする方式であれば適宜変更可能である。
【0021】
シーズデータとニーズデータのマッチングが容易に行えるように再構成するシーズデータのフォーマット形式についての例を図5に示した。シーズデータとニーズデータをマッチングする際に容易にマッチングできる形にするため両者の項目をシーズデータとニーズデータと同じ項目で直接比較できるようにすればよい。あるいはシーズデータとニーズデータとの関連項目の類似度を計算できるようなシーズデータとニーズデータのフォーマット形式とするようにすればよい。ここではデータベースのID・企業名・住所・電話・メールアドレス・担当者・取り扱い可能材料、設計、加工能力といった技術的特徴・作業単価、材料取得価格といった価格に関する項目・・過去の経験、納入といった実績といった項目等である。図6図5で示したフォーマット形式のデータを図1に105に蓄積された様子を示した。
【0022】
次に図7を用いて顧客企業群の入力について説明する。502はそれぞれの顧客企業であり、501のニーズ入力インターフェースで入力し100のマッチングシステムに送信する。ここでの入力は文字入力、動画を含む画像入力、音声入力といった方法から必要な入力方法を選べばよい。図8にそれぞれの顧客企業の入力例を示している。ここでは顧客提供企業は機械部品を要望している企業例であり扱える図面・公差・材料・品質要求・希望納期・可能金額といったことを入力するようにしている。
【0023】
次に図9でシーズデータ処理について説明する。901において顧客企業の入力を受付、図1のマッチングシステム100のニーズデータ処理部104において図9の902でニーズデータの処理を行う。次にこの処理結果を903においてニーズDB106に蓄積する。この時必要に応じて元の顧客企業の元入力データも同時に106に蓄積する。
【0024】
ニーズデータ処理は、ニーズデータを再構成対象として、再構成のフォーマット形式に含まれる項目との関連度に基づいて、ニーズデータから項目と関連度の高い部位を抽出し、他の部位と分離して項目値とするものである。
関連度の高さは、以下の方式により判断するものとする。所定の学習済みモデルに
より項目の分散表現を生成し、所定の単位に分割したニーズデータの部位について同様に分散表現を生成する。そして、それぞれの部位について生成した分散表現と項目の分散表現との類似度を計算する。計算された類似度が一定の値を超える場合を関連度が高いと判断するのである。
本発明のニーズデータ処理の方式は、ここで示したニーズデータ処理の方式に限定されるものではなく、項目に対応する部位を分離して項目値とする方式であれば適宜変更可能である。
【0025】
シーズデータとニーズデータのマッチングが容易に行えるようにニーズデータのフォーマット形式についての例を図10に示した。シーズデータとニーズデータをマッチングする際に容易にマッチングできる形にするため両者の項目をシーズデータとニーズデータと同じ項目で直接比較できるようにすればよい。あるいはシーズデータとニーズデータとの関連項目の類似度を計算できるようなシーズデータとニーズデータのフォーマット形式とするようにすればよい。ここではデータベースのID・企業名・住所・電話・メールアドレス・担当者・図面、材料、概要といった希望商品・希望価格といった項目等である。図11は、図10で示したフォーマット形式のデータを図1の105に蓄積された様子を示したものである。
【0026】
次に図12、13でマッチングについて説明する。ここでの処理は図1の処理部107において行われる。図12においては1201でシーズDB105からシーズデータを導入し、1202でニーズDBからシーズデータを導入する。そしてこれを1203でマッチング処理を行う。図13がマッチング処理の様子であり、それぞれの項目について行っていく。材料に関してニーズデータによりS45Cでありシーズデータより取り扱い材料等のデータからS45Cが可能かどうかチェックする。そしてマッチング適合度を算出する。同様に形状・・価格・・等もチェックし総合的なマッチング適合度を計算していく。そして最適な組み合わせを見つければよい。
【0027】
次に1204においてマッチング結果の有無を判定しなければ1205で終了する。マッチング結果あった場合には1206でそれぞれシーズ提供企業選択、顧客企業選択する。そして1207のAにおいて図14に飛ぶ。
【0028】
図14において図12のAから飛んできた1207より1401においてそれぞれ選択された企業のシーズDB105,ニーズDB106を参照して要求仕様を作成する。ここでも処理は図1の処理部107において行われる。その様子を図16に示した。ここでは図面希望納期、数量、希望金額、材料等の仕様を示している。
次に1206で選択されたシーズ提供企業に1402で要求仕様を提示する。次に1403でシーズ提供企業の受諾の有無を判定する。ここで受託しない場合は1404で終了とする。受託があった際はシーズ提供企業に追加事項の有無を判定する。ない場合には1407のCとし図15に飛び、追加事項がある場合には1406のBで図15に飛ぶ。
【0029】
図15において図14のBから1501でシーズ企業の追加処理を行う。次に追加事項がない場合には1407のCからそのまま入り1502において提案書作成処理を行う。この提案書を図17に示した。ここでは納期、数量、単価・金額、材質等の項目がある。ここでは提案書の例を示したが、見積書、承認願等でもよく、さらに顧客企業が直接的な要求仕様書を出した場合シーズ提供企業からの受諾書といったものでもよい。
【0030】
次に1503に示すように顧客企業の受託有無を判定し、受託のない場合には1404の終了、受託の場合には1505の発注処理を行えばよい。
【0031】
本実施形態によれば、独自の技術を持つシーズ提供企業等で商品(部品etc.)やサービスをそういったことを要求している顧客企業に効率的に技術マッチングを行うことが可能となる。
【0032】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係るマッチングシステム1は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変化が可能である。
【符号の説明】
【0033】
100 マッチングシステム
101 シーズ提供企業群
102 顧客企業群
103 シーズデータ処理部
104 ニーズデータ処理部
105 シーズデータベース
106 ニーズデータベース
107 処理部
108 選択されたシーズ提供企業
109 選択された顧客企業
201 シーズ提供企業の入力インターフェース
202 それぞれのシーズ提供企業
201 顧客企業の入力インターフェース
202 それぞれのシ顧客企業
401 シーズ提供企業の入力
402 シーズデータ処理
403 処理したシーズデータを蓄積
901 顧客企業の入力
902 ニーズデータ処理
903 処理したニーズデータを蓄積
1201 シーズデータベースより導入
1202 ニーズデータベースより導入
1203 マッチング処理
1204 マッチング結果の有無の判定
1205 終了
1206 シーズ提供企業、顧客企業の選択処理
1207 A(図12図14のつなぎ)
1401 シーズデータベース、ニーズデータベース参照して要求仕様作成
1402 シーズ提供企業に要求仕様提示
1403 シーズ提供企業の受諾有無の入力判定
1404 終了
1405 シーズ提供企業の追加事項の有無入力判定
1406 B(図14図16のつなぎ)
1407 C(図14図16のつなぎ)
1501 シーズ提供企業の追加事項処理
1502 顧客企業への提案作成処理
1503 顧客企業の受諾有無入力判定
1504 終了
1505 発注処理
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17