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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160951
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】端子位置保証を用いるコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/42 20060101AFI20241108BHJP
   H01R 43/20 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H01R13/42 E
H01R13/42 F
H01R43/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024067449
(22)【出願日】2024-04-18
(31)【優先権主張番号】18/142,229
(32)【優先日】2023-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ブランキンシップ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ピン
(72)【発明者】
【氏名】アプソン,グウェンドリン
【テーマコード(参考)】
5E063
5E087
【Fターム(参考)】
5E063HB13
5E087FF05
5E087FF06
5E087GG26
5E087GG32
5E087RR26
5E087RR43
(57)【要約】      (修正有)
【課題】メス筐体における端子の適正な設置と位置決めを保証することができる電気コネクタを提供する。
【解決手段】電気コネクタは、事前設置されたアセンブリを形成するメス筐体100及びTPA(端子位置保障)部材300を含み得る。TPA部材は、TPA部材を最終ロック位置に保持するため1つ以上のロックアームを含み得る。1つ以上のロックアームは、端子のための補強又は二次ロック及び端子位置保証を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非対称端子位置保証部材を受容するための電気コネクタ筐体であって、
第1の側と、
前記第1の側とは反対の第2の側と、
前記端子位置保証部材の固定ロックアームを受容するための第1の保持開口と、
前記第1の側から延出し、前記第1の保持開口に隣接する第1の保持壁と、を備え、前記第1の保持壁は、第1の保持戻り止めと、前記第1の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第1のロック戻り止めと、を含み、前記第1の保持戻り止め及び前記第1のロック戻り止めは、前記第1の保持壁から外側に延出して前記固定ロックアームを前記第1の保持開口内に保持する、電気コネクタ筐体。
【請求項2】
前記第1の保持壁は、前記固定ロックアームの第1の保持戻り止めを前記端子位置部材のロック前位置で受容するため、前記第1の保持戻り止めと前記第1のロック戻り止めとの間の中間段差を更に含む、請求項1に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項3】
前記第1の保持壁は、前記固定ロックアームの第1の保持戻り止めを前記端子位置部材の最終ロック位置で受容するため、前記第1の保持戻り止めよりも上方の中間段差を更に含む、請求項1に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項4】
第1の列の端子開口と、前記第1の列よりも下方に位置決めされた第2の列の端子開口とを更に備え、前記第1の列と前記第2の列は列軸によって分離され、
前記中間段差は前記列軸よりも上方に位置決めされている、請求項3に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項5】
前記第1の保持戻り止め及び第2の保持戻り止めは前記列軸よりも下方に位置決めされている、請求項4に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項6】
前記端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームを受容するための第2の保持開口と、前記第2の側から延出し前記第2の保持開口に隣接する第2の保持壁と、を更に備える、請求項1に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項7】
前記第1の保持壁は第1の上縁を更に含み、
前記第2の保持壁は第2の上縁を含み、
前記第1の上縁は前記第2の上縁よりも上方に位置決めされている、請求項6に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項8】
前記第2の保持壁は、第2の保持戻り止めと、前記第2の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第2のロック戻り止めと、を含み、前記第2の保持戻り止め及び前記第2のロック戻り止めは、前記第2の保持壁から外側に延出して前記片持ち梁ロックアームを前記第2の保持開口内に保持する、請求項6に記載の電気コネクタ筐体。
【請求項9】
前部と、
前記前部とは反対の後部と、
前記前部と前記後部との中間にある側部と、
前記前部と前記後部との中間にある上端と、
前記端子位置保証部材を電気コネクタ筐体の第1の保持開口内に保持するための固定ロックアームであって、両端で固定され、前記上端から外側に延出する固定ロックアームと、
前記端子位置保証部材を前記電気コネクタ筐体の第2の保持開口内に保持するための片持ち梁ロックアームであって、一端で固定され、前記端子位置保証部材が非対称となるように前記側部から外側に延出する片持ち梁ロックアームと、
を備える端子位置保証部材。
【請求項10】
前記固定ロックアームは、第1の保持戻り止めと、前記第1の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第1のロック戻り止めと、を含み、前記第1の保持戻り止め及び前記第1のロック戻り止めは前記電気コネクタ筐体の第1の保持壁によって受容される、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項11】
前記固定ロックアームは湾曲上面を含む、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項12】
前記固定ロックアームの上面は前記端子位置保証部材の前記上端の一部である、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項13】
前記固定ロックアームは前記端子位置保証部材の前記上端から外側に延出している、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項14】
前記端子位置保証部材の下面から前記端子位置保証部材の前記上端までの距離は、前記端子位置保証部材の前記下面から前記固定ロックアームの上面までの距離よりも短い、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項15】
D7は、前記端子位置保証部材の下面から前記端子位置保証部材の前記上端までの距離であり、
D8は、前記端子位置保証部材の前記下面から前記固定ロックアームの上面までの距離であり、
D8はD7よりも大きい、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項16】
前記片持ち梁ロックアームは、前記端子位置保証部材をロック前位置と最終ロック位置との間で移動させるため、前記端子位置保証部材の前記側部の方へ内側に偏向する、請求項9に記載の端子位置保証部材。
【請求項17】
電気コネクタにおいて端子位置保証部材を保持する方法であって、
第1の列の端子開口及び前記第1の列よりも下方の第2の列の端子開口を提供することであって、前記第1の列及び前記第2の列は、筐体の第1の側と、前記第1の側とは反対の第2の側との間に配置されている、第1の列の端子開口及び第2の列の端子開口を提供することと、
端子位置保証部材を受容するための開口を提供することであって、前記開口は前記筺体の下部から上方へ延出し、前記第1の側と前記第1の列及び前記第2の列との中間にある第1の保持開口と、前記第2の側と前記第1の列及び前記第2の列との中間にある第2の保持開口と、を含む、開口を提供することと、
前記端子位置保証部材の固定ロックアームを前記第1の保持開口内に受容することと、
前記端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームを前記第2の保持開口内に受容することと、
を含む方法。
【請求項18】
前記筐体の前記第1の側の第1の側から距離D1で前記第1の列が開始し、前記距離D1が、前記第2の列が開始する前記第1の側からの距離D2よりも大きいように、前記第1の列をずらすことを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の列は、前記筐体の前記第2の側の第2の側から距離D3で開始し、前記距離D3は、前記第2の列が開始する前記第2の側からの距離D4よりも小さい、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の列と前記第2の列は列軸によって分離され、
前記端子位置保証部材の前記固定ロックアームを前記第1の保持開口内に受容することは、前記固定ロックアームを前記列軸よりも上方に延出させることを含み、
前記端子位置保証部材の前記片持ち梁ロックアームを前記第2の保持開口内に受容することは、前記片持ち梁ロックアームを前記列軸まで延出させることを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示はコネクタに関する。具体的には、態様は、端子位置保証を用いる電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 様々な配線システムで電気コネクタを使用することができる。電気コネクタは、メス筐体とオス筐体との間の結合を維持するためロック機構を含むことができる。メス筐体は、オス筐体によって支持された1つ以上のオスピンと噛み合うための1つ以上の端子を支持できる。端子位置保証部材を用いて、メス筐体における端子の適正な設置と位置決めを保証することができる。端子位置保証部材は、端子位置決めを保証するための位置に固定できる。端子位置保証部材はメス筐体内に挿入することができ、端子位置保証部材の一部はメス筐体の外側に延出し得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 複数の態様によれば、非対称端子位置保証部材を受容するための電気コネクタ筐体は、第1の側と、第1の側とは反対の第2の側と、端子位置保証部材の固定ロックアームを受容するための第1の保持開口と、第1の側から延出し、第1の保持開口に隣接する第1の保持壁と、を含み得る。第1の保持壁は、第1の保持戻り止めと、第1の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第1のロック戻り止めと、を含む。第1の保持戻り止め及び第1のロック戻り止めは、第1の保持壁から外側に延出して固定ロックアームを第1の保持開口内に保持する。
【0004】
[0004] 一態様において、電気コネクタ筐体の第1の保持壁は、固定ロックアームの第1の保持戻り止めを端子位置部材のロック前位置(pre-lock position)で受容するため、第1の保持戻り止めと第1のロック戻り止めとの間の中間段差を更に含み得る。
【0005】
[0005] 一態様において、電気コネクタ筐体の第1の保持壁は、固定ロックアームの第1の保持戻り止めを端子位置部材の最終ロック位置で受容するため、第1の保持戻り止めよりも上方の中間段差を更に含み得る。
【0006】
[0006] 一態様において、電気コネクタ筐体は、第1の列の端子開口と、第1の列よりも下方に位置決めされた第2の列の端子開口と、を更に含み得る。第1の列と第2の列は列軸によって分離され、中間段差は列軸よりも上方に位置決めされ得る。
【0007】
[0007] 一態様において、電気コネクタ筐体の第1の保持戻り止め及び第2の保持戻り止めは、列軸よりも下方に位置決めされ得る。
【0008】
[0008] 一態様において、電気コネクタ筐体は、端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームを受容するための第2の保持開口と、第2の側から延出し第2の保持開口に隣接する第2の保持壁と、を更に含み得る。一態様において、電気コネクタ筐体の第1の保持壁は第1の上縁を含み、第2の保持壁は第2の上縁を含み、第1の上縁は第2の上縁よりも上方に位置決めされ得る。別の態様において、電気コネクタ筐体の第2の保持壁は、第2の保持戻り止めと、第2の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第2のロック戻り止めと、を含み得る。第2の保持戻り止め第2のロック戻り止めは、第2の保持壁から外側に延出して片持ち梁ロックアームを第2の保持開口内に保持する。
【0009】
[0009] 複数の態様によれば、端子位置保証部材は、前部と、前部とは反対の後部と、前部と後部との中間にある側部と、前部と後部との中間にある上端と、端子位置保証部材を電気コネクタ筐体の第1の保持開口内に保持するための固定ロックアームであって、両端で固定され、上端から外側に延出する固定ロックアームと、端子位置保証部材を電気コネクタ筐体の第2の保持開口内に保持するための片持ち梁ロックアームであって、一端で固定され、端子位置保証部材が非対称となるように側部から外側に延出する片持ち梁ロックアームと、を含み得る。
【0010】
[0010] 一態様において、端子位置保証部材の固定ロックアームは、第1の保持戻り止めと、第1の保持戻り止めよりも下方に位置決めされた第1のロック戻り止めと、を含み得る。第1の保持戻り止め及び第1のロック戻り止めは、電気コネクタ筐体の第1の保持壁によって受容され得る。
【0011】
[0011] 一態様において、端子位置保証部材の固定ロックアームは湾曲上面を含み得る。
【0012】
[0012] 一態様において、端子位置保証部材の固定ロックアームの上面は端子位置保証部材の上端の一部であり得る。
【0013】
[0013] 一態様において、端子位置保証部材の固定ロックアームは端子位置保証部材の上端から外側に延出し得る。
【0014】
[0014] 一態様において、端子位置保証部材は、端子位置保証部材の下面から固定ロックアームの上面までの距離よりも短い端子位置保証部材の下面から端子位置保証部材の上端までの距離を含み得る。
【0015】
[0015] 一態様において、端子位置保証部材は、端子位置保証部材の下面から端子位置保証部材の上端までの距離である距離D7と、端子位置保証部材の下面から固定ロックアームの上面までの距離である距離D8と、を含み得る。D8はD7よりも大きくすることができる。
【0016】
[0016] 一態様において、端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームは、端子位置保証部材をロック前位置と最終ロック位置との間で移動させるため、端子位置保証部材の側部の方へ内側に偏向させることができる。
【0017】
[0017] 複数の態様によれば、電気コネクタにおいて端子位置保証部材を保持する方法は、第1の列の端子開口及び第1の列よりも下方の第2の列の端子開口を提供することであって、第1の列及び第2の列は、筐体の第1の側と、第1の側とは反対の第2の側との間に配置されている、第1の列の端子開口及び第2の列の端子開口を提供することと、端子位置保証部材を受容するための開口を提供することであって、開口は、筺体の下部から上方へ延出し、第1の側と第1の列及び第2の列との中間にある第1の保持開口と、第2の側と第1の列及び第2の列との中間にある第2の保持開口と、を含む、開口を提供することと、端子位置保証部材の固定ロックアームを第1の保持開口内に受容することと、端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームを第2の保持開口内に受容することと、を含み得る。
【0018】
[0018] 一態様において、方法は、筐体の第1の側の第1の側から距離D1で第1の列が開始するように、第1の列をずらすことを含み得る。距離D1は、第2の列が開始する第1の側からの距離D2よりも大きくすることができる。
【0019】
[0019] 一態様において、電気コネクタの第1の列は、筐体の第2の側の第2の側から距離D3で開始し得る。距離D3は、第2の列が開始する第2の側からの距離D4よりも小さくすることができる。
【0020】
[0020] 一態様において、第1の列と第2の列は列軸によって分離され得る。方法は、端子位置保証部材の固定ロックアームを第1の保持開口内に受容することと、固定ロックアームを列軸よりも上方に延出させることを含み得る。端子位置保証部材の片持ち梁ロックアームを第2の保持開口内に受容することは、片持ち梁ロックアームを列軸まで延出させることを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
[0021] 本明細書に組み込まれてその一部を形成する添付図面は、態様を例示し、記載と共に、態様の原理を説明するように、また、当業者が態様を実施及び使用することを可能とするように機能する。
【0022】
図1】[0022] 様々な態様に従った、メスコネクタ筐体及び端子位置保証部材の斜視図である。
図2】[0023] 様々な態様に従った、メスコネクタ筐体及び端子位置保証部材の斜視図である。
図3】[0024] 図1のメスコネクタ筐体の斜視図である。
図4】[0025] 図3のメスコネクタ筐体のライン4-4に沿った側断面図である。
図5】[0026] 図4のメスコネクタ筐体の部分拡大図である。
図6】[0027] 図4のメスコネクタ筐体の部分拡大図である。
図7】[0028] 図1の端子位置保証部材の斜視図である。
図8】[0029] 図1の端子位置保証部材の正面図である。
図9】[0030] 図1の端子位置保証部材の部分拡大図である。
図10】[0031] 図1の端子位置保証部材の部分拡大図である。
図11】[0032] 図1のメスコネクタ筐体及び端子位置保証部材の側面図である。
図12】[0033] 様々な態様に従ったメスコネクタ筐体及び端子位置保証部材の側面図である。
図13】[0034] 図11のメスコネクタ筐体及び端子位置保証部材のライン13-13に沿った側断面図である。
図14】[0035] 図12のメスコネクタ筐体及び端子位置保証部材のライン14-14に沿った側断面図である。
図15】[0036] 様々な態様に従った電気コネクタの組み立て図である。
図16】[0037] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図17】[0038] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図18】[0039] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図19】[0040] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図20】[0041] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図21】[0042] 様々な態様に従った端子位置保証部材の正面図である。
図22】[0043] 図21のメスコネクタ筐体及び端子位置保証部材の側断面図である。
【0023】
[0044] 以下に述べる詳細な説明を図面と関連付けて読むことにより、態様の特徴及び利点がいっそう明らかとなろう。図面全体を通して、同様の参照符号は対応する要素を識別する。図面において、同様の参照番号は概ね、同一の、機能的に同様の、及び/又は構造的に同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0045] これより、添付図面に示されている態様を参照して、1又は複数の本発明を詳細に説明する。「一態様」、「1つの態様」、「例示的な態様」等の言及は、記載されている態様が特定の機構、構造、又は特徴を含み得るが、全ての態様が必ずしも特定の機構、構造、又は特徴を含むわけではないことを示す。更に、そのような語句は必ずしも同じ態様を示していない。また、特定の機構、構造、又は特徴が1つの態様と関連付けて記載されている場合、明示的に記載されているか否かにはかかわらず、そのような機構、構造、又は特徴に他の態様と関連付けた効果が生じる(affect)ことは、当業者の知識内であると考えられる。
【0025】
[0046] 以下の例は、本態様の例示であり、限定ではない。本分野で通常見出され、当業者に明らかである様々な条件及びパラメータの他の適切な変更及び適合は、本開示の精神及び範囲内である。
【0026】
[0047] 本明細書で用いられる場合、「約」という用語は、それが指し示す数を含み、更に、5%、10%、15%、又は20%の範囲内にある数を含む。ただし、このような数が可能な値の100%を超える場合を除く。
【0027】
[0048] 態様は、車両配線システム等の配線システム用の電気コネクタを提供する。本明細書に記載されている電気コネクタは、改良された端子位置保証を有し得る。改良された端子位置保証は、端子接続を保証し、意図しない引き抜きを防止することができる。
【0028】
[0049] 電気コネクタは、メス筐体と、オス筐体と、端子位置保証部材(「TPA(terminal position assurance)部材」)と、を含み得る。メス筐体及びTPA部材は、オス筐体に結合することができるアセンブリを形成し得る。TPA部材は、筐体内で適正な端子位置決めを維持することができる。ワイヤ端子を含む端子セグメントは、筐体内でそれらの位置を維持する一次ロックを含み、適正な噛み合いを保証することができる。一態様において、TPA部材は一次ロックを補強することができる。別の態様において、TPA部材は二次ロックとすることができる。有利には、端子位置保証を用いて端子を設置できるように、フィードバック(例えば視覚的、触覚的、及び/又は聴覚的なフィードバック)を提供して、TPA部材が最終ロック位置にあると知らせることができる。最終ロック位置において、TPA部材は完全にメス筐体内に配置され得る。別の態様では、TPA部材の一部はメス筐体外に延出し得る。一度端子セグメントが設置されたら、TPA部材は最終ロック位置にあり得る。この位置では、TPA部材は端子セグメントとブロック係合(blocking engagement)の状態にあり、端子セグメントがメス筐体から意図せずに外れるのを防止できる。別の態様において、電気コネクタは、結合方向に挿入されているTPA部材を支持することができる。
【0029】
[0050] オス筐体は、前部及び後部を含み得る。メス筐体及びTPA部材を受容するための開口が、前部から、前部と後部との間にある部分まで延出し得る。メス筐体は、前部、後部、下部、及び上部を含み得る。メス筐体の第1の側と、第1の側とは反対の第2の側との中間に、1つ以上の端子開口が延出し得る。端子開口は、メス筐体の前部から後部まで延出して、1つ以上の端子セグメントを受容し得る。メス筐体の下部から、下部と上部との間の部分まで、別の開口が延出して、TPA部材を受容し得る。このように、電気コネクタは、メス筐体とオス筐体との間の結合方向とは別の方向に挿入されているTPA部材を支持することができる。TPA部材が配置されている開口は、端子開口と交差して、端子開口内に配置された端子セグメントをTPA部材が支持することを可能とする。
【0030】
[0051] 上述したように、メス筐体及びTPA部材を含むアセンブリを事前に設置する(pre-install)ことができる。従って、ユーザがTPA部材をメス筐体に結合する必要はない。TPA部材は、端子位置保証を与える位置へ移動させる前にロック前位置にすることができる。ロック前位置では、TPA部材の一部はメス筐体の下部から外側に延出し得る。他の態様では、メス筐体の別の側から、例えば前部又は後部から、TPA部材を挿入することができる。一態様において、オス筐体は追加のTPA部材を含み得る。
【0031】
[0052] 最終ロック位置において、TPA部材は端子位置保証を提供することができる。TPA部材は、完全にメス筐体内に収まる最終ロック位置へ移動できる。一態様では、ロック前位置においてメス筐体端子開口を通して端子セグメントを挿入することができる。しかしながら、1つ以上の端子セグメントが部分的に噛み合っている場合は、TPA部材が最終ロック位置へ移動するのを防ぐことができる。一態様では、端子セグメントが部分的にのみ噛み合っている場合、端子セグメントはTPA部材が最終ロック位置へ移動するのを阻止できる。従って、一態様では、TPA部材が最終ロック位置へ移動するためには、端子セグメントを完全に設置しなければならない。端子セグメントが完全に設置された場合、端子セグメントは、TPA部材が最終ロック位置へ移動するのを阻止しない。従って、端子セグメントは、TPA部材がロック前位置にある間に設置することができる。一度端子セグメントが設置されたら、TPA部材を最終ロック位置へ移動させることができる。一態様では、TPA部材が最終ロック位置にある場合、メス筐体端子開口を通して端子セグメントが挿入されるのを防止できる。
【0032】
[0053] ロック前位置では、TPA部材の一部はメス筐体の下部から外側に延出し得るので、アセンブリがオス筐体の下部を通過するのを防止できる。このように、オス筐体は、オス筐体をメス筐体に噛み合わせるためロック前位置のメス筐体及びTPA部材を受容するのを防止できる。TPA部材の一部がメス筐体の下部から外側に延出している視覚的フィードバックは、TPA部材のロック前位置を示すことができる。従って、視覚的フィードバックは、TPA部材が端子位置保証を与えるための最終ロック位置にないと示すことができる。一度TPA部材が最終ロック位置になってTPA部材が完全にメス筐体内に収まったら、オス筐体はアセンブリを受容できる。これは更に、電気コネクタが、位置保証を用いて設置された1つ以上の端子セグメントを含むことを保証できる。更に、TPA部材全体をメス筐体内に配置することによって電気コネクタの全体的なサイズを縮小できるので、例えば、コネクタを薄型にすることができる。これは例えば、複雑であり信頼性の高い多数のコンポーネントを必要とするが空間が限られている車両配線システムにおいて、有益である。
【0033】
[0054] メス筐体は1つ以上の保持開口を含み得る。保持開口は、TPA部材が配置されている開口の一部であり得る。従って保持開口は、筐体の下部から、メス筐体の下部と上部との間の部分まで、上方に延出し得る。第1の保持開口は、メス筐体の第1の側と端子開口との中間にあり得る。第2の保持開口は、メス筐体の第2の側と端子開口との中間にあり得る。
【0034】
[0055] 端子開口は1つ以上の列に配置することができる。本明細書で記載されているように、第1の列の端子開口と、第1の列よりも下方にある第2の列の端子開口と、を提供することができる。いくつかの態様では、近接した端子開口が平行に配置されるように、端子開口の列を位置合わせすることができる。いくつかの態様では、端子開口の列をずらすことができる。いくつかの態様において、第1の列の端子開口が開始するメス筐体の第1の側からの距離は、第2の列の端子開口とは異なることがある。いくつかの態様において、第1の列の端子開口が開始するメス筐体の第2の側からの距離は、第2の列の端子開口とは異なることがある。ずれた列によって、保持開口を形成するための空間を生成できる。このため、保持開口はTPA部材の1つ以上のロックアームを収容することができる。
【0035】
[0056] ロックアームは、TPA部材を保持開口内に保持して、端子位置保証を容易にすることができる。ロックアームを移動させると、TPA部材をロック前位置と最終ロック位置との間で移動させることができる。いくつかの態様において、TPA部材は、ロック面を有する1つ以上の片持ち梁ロックアームを含むことができ、このロック面から保持戻り止めが外側に延出する。TPA部材を保持するため、片持ち梁ロックアームの保持戻り止めは、メス筐体の保持開口内へ延出し、保持開口の境界を形成し得るメス筐体の保持壁と係合することができる。一態様において、保持壁はメス筐体の側部から延出し得る。
【0036】
[0057] いくつかの態様において、TPA部材は1つ以上の固定ロックアームを含み得る。固定ロックアームは、一端がTPA部材の上部に、他端がTPA部材の側部に固定され得る。固定ロックアームのロック面は、TPA部材の上部からTPA部材の側部まで延出し得る。従って、ロック面は固定ロックアームの上縁を含み得る。また、ロック面は、ロック面から外側に延出すると共に保持開口の境界を形成し得るメス筐体の保持壁と係合する保持戻り止めも含み得る。
【0037】
[0058] 保持壁と、1つ以上の片持ち梁ロックアーム及び1つ以上の固定ロックアームの保持戻り止めとの干渉によって、TPA部材がメス筐体開口から外れることを防止できる。メス筐体とTPA部材のアセンブリの事前設置は、このようにメス筐体で保持されるようにTPA部材を設置することを含み得る。いくつかの態様において、TPA部材は2つのロックアームを含み得る。いくつかの態様において、TPA部材は、TPA部材の両端に1つの片持ち梁ロックアーム及び1つの固定ロックアームを含み得る。いくつかの態様において、片持ち梁ロックアームのロック面はTPA部材の側部から延出し得る。いくつかの態様において、固定ロックアームのロック面はTPA部材の上部から延出し得る。いくつかの態様において、TPA部材は1つの片持ち梁ロックアーム及び1つの固定ロックアームを含むことができ、片持ち梁ロックアーム及び固定ロックアームは異なる形状を有するので、TPA部材は非対称である。いくつかの態様において、TPA部材は両側に2つの固定ロックアームを含み得る。いくつかの態様において、TPA部材の2つのロックアームは対称であり得る。
【0038】
[0059] 片持ち梁ロックアームは更に、メス筐体の保持壁と係合してTPA部材を完全にメス筐体内へ最終ロック位置まで移動させることを可能とするロック戻り止めを含み得る。TPA部材をロックするためには、ロック戻り止めが保持壁のロック戻り止めを越えるように片持ち梁ロックアームを付勢位置から離れる方へ内側に偏向させて、TPA部材をメス筐体開口内へ移動させることができる。一度TPA部材がメス筐体開口内へ移動したら、片持ち梁ロックアームを付勢位置へ外側に偏向させ、ロック戻り止めは保持開口内で保持戻り止めにつながることができる。
【0039】
[0060] また、固定ロックアームは、メス筐体の保持壁と係合してTPA部材を完全にメス筐体内へ最終ロック位置まで移動させることを可能とするロック戻り止めを含み得る。TPA部材をロックするためには、保持戻り止めが保持壁の保持戻り止めを越えると共にロック戻り止めが保持壁の内側になるように、固定ロックアームを上方へ移動させることができる。一度TPA部材がメス筐体開口内へ移動したら、固定ロックアームのロック戻り止めは保持開口内で保持戻り止めにつながることができる。
【0040】
[0061] TPA部材は、TPA部材を受容する開口側壁によって、更にメス筐体内へ移動することを防止できる。片持ち梁ロックアーム及び固定ロックアームの保持戻り止め及びロック戻り止めの双方が各保持開口内に配置された場合、TPA部材は完全にメス筐体内に収まり、最終ロック位置にあり得る。最終ロック位置において、TPA部材は、ロック戻り止めと保持壁との干渉によって、メス筐体開口から外れることを防止できる。
【0041】
[0062] 保持壁及びロックアームの幾何学的形状によって、ロック前位置と最終ロック位置との間でのTPA部材の移動をサポートすることができる。片持ち梁ロックアーム、固定ロックアーム、及び保持壁の保持戻り止め及びロック戻り止めは、ロック移動を容易にするため整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。同様に、保持戻り止め及びロック戻り止めの整形表面は、TPA部材をメス筐体から引き出すことを可能とする。これは、最終ロック位置からTPA部材を解放して、リセット又は保守を容易にすることができる。
【0042】
[0063] いくつかの態様では、ロック戻り止めをメス筐体内に配置することによって電気コネクタの全体的なサイズを縮小できる。ロック戻り止めは、メス筐体の外側又は外面に位置決めするのではなく、メス筐体内部で保持開口内に配置することができる。従って、TPA部材が最終ロック位置にある場合にコネクタを薄型にすることができる。また、いくつかの態様では、ずれた列によって、電気コネクタのサイズの制限を容易にすることができる。例えば、端子開口の列をそろえると、TPA部材の1つ以上のロックアームを受容する保持開口を設けるためにメス筐体サイズを拡大する必要があり得る。列をずらすことによって、保持開口のための空間をメス筐体の寸法内で生成することができ、メス筐体サイズを拡大する必要がなくなる。本明細書に記載されている薄型のコネクタは、例えば、複雑であり信頼性の高い多数のコンポーネントを必要とするが空間が限られている車両配線システムにおいて、有益である。
【0043】
[0064] TPA部材が最終ロック位置にあると知らせるため、聴覚的フィードバック(例えばクリック音)を提供できる。更に、TPA部材が最終ロック位置にあると知らせるため、触覚的及び/又は視覚的フィードバックを提供できる。例えば、最終ロック位置でTPA部材全体がメス筐体内にあることは、端子位置保証を用いて端子が設置されていることの視覚的な信号を提供できる。このフィードバックを受信することにより、その後、補強/二次ロックが与えられること、及び、端子位置保証を用いて端子が設置されることを保証しながら、端子セグメントを設置することができる。
【0044】
[0065] 図1に、メス筐体100及びTPA部材300を有する事前設置されたアセンブリが示されている。TPA部材300は、ロック前位置10となるように、部分的にメス筐体100内に配置することができる。いくつかの態様では、TPA部材300を全体的にメス筐体100内に配置することができる。
【0045】
[0066] 図1から図3で示されているように、メス筐体100は、前部102、後部104、第1の側106、及び第2の側110も含み得る。メス筐体100は、TPA部材300を受容するためTPA部材開口128を含み得る。TPA部材開口128は、メス筐体100の下端116から、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って上方に、メス筐体100の上端114と下端116との間の位置まで延出し得る。一態様において、TPA部材開口128は、下端116の下面118を通って延出し得る。TPA部材開口128は、第1の側106と第2の側110との中間にあると共に、前部102と後部104との中間にあり得る。
【0046】
[0067] TPA部材開口128に加えて、メス筐体100は、端子セグメントを受容するため1つ以上の端子開口120を含み得る。端子開口120は、メス筐体100の前部102から、縦軸4に対して概ね平行な軸に沿って、メス筐体100の前部102と後部104との間のメス筐体100の部分まで延出し得る。一態様において、端子開口120は、メス筐体100の前部102と後部104との中間にあるメス筐体100の部分で、TPA部材開口128と交差し得る。
【0047】
[0068] いくつかの態様において、端子開口120は、メス筐体100の第1の側106と第2の側110との間で前部102に沿って配置され得る。いくつかの態様において、メス筐体100は複数の端子開口120を含み得る。複数の端子開口120は、1つ以上の列で、例えば1列、2列、3列、4列、又は5列で配置され得る。図3で示されているように、メス筐体100は、第1の列122の端子開口120と、第1の列122よりも下方に位置決めされた第2の列124の端子開口120と、を含み得る。いくつかの態様において、第1の列122及び第2の列124は列軸126で分離することができる。第1の列122は列軸126よりも上方にあり、第2の列124は列軸126よりも下方にあり得る。一態様において、TPA部材開口128は、メス筐体100の下端116から、横軸2に概ね平行な軸に沿って上方に、列軸126よりも下方の位置まで延出し得る。一態様において、TPA部材開口128は、メス筐体100の下端116から上方に列軸126まで延出し得る。一態様において、TPA部材開口128は、メス筐体100の下端116から上方に、列軸126よりも上方の位置まで延出し得る。
【0048】
[0069] TPA部材開口128内へTPA部材300を挿入することができる。例えば、TPA部材300の上端310(図7)をTPA部材開口128内へ挿入できる。図1で示されているように、視覚的なフィードバックを与えて、TPA部材300がロック前位置10にあると示すことができる。言い換えると、部分的に配置されてメス筐体100から外側に延出しているTPA部材300は、TPA部材300がロック前位置10にあると示すことができる。ロック前位置10では、TPA部材300の下端316はメス筐体100の下端116よりも下方に延出し得る。図示のように、TPA部材300の下端316は、メス筐体100の下端116から距離D5だけメス筐体100の外側に延出し得る。いくつかの態様において、D5は約0.5ミリメートル(mm)~約4mmの範囲とすることができ、例えば約0.7mm~約2mm、例えば約1.1mmである。図3を参照すると、TPA部材開口128は開口側壁130を含み得る。TPA部材300は、TPA部材300の周りに延出している開口側壁130内に収まるようにTPA部材開口128内に配置することができる。図2で示されているように、TPA部材300がTPA部材開口128内でロック前位置10と最終ロック位置20との間で移動できるように、開口側壁130とTPA部材300との間には隙間が存在し得る。
【0049】
[0070] TPA部材300は、メス筐体100に設置されるようにTPA部材開口128内へ挿入することができる。また、メス筐体100及びロック前位置10のTPA部材300は、図1に示されている事前設置アセンブリを形成できる。TPA部材300は、メス筐体100から意図的に除去することによって取り外すことができる。TPA部材300は、1つ以上の保持開口を介した意図しない除去を防止するようにTPA部材開口128内に保持できる。図4で示されているように、いくつかの態様では、メス筐体100は第1の保持開口132及び第2の保持開口174を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材開口128は、TPA部材300を受容し保持するため第1の保持開口132及び第2の保持開口174を含み得る。従って、第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、メス筐体100の下端116から、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って上方に、メス筐体100の上端114と下端116との間の位置まで延出し得る。更に、第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、第1の側106と第2の側110との中間にあると共に、前部102と後部104との中間にあり得る。
【0050】
[0071] いくつかの態様において、第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、TPA部材開口128において中央に位置決めすることができる。いくつかの態様において、第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、TPA部材開口128の側部に隣接して位置決めすることができる。図示のように、一態様において、第1の保持開口132はメス筐体100の第1の側106に隣接し得る。一態様において、第1の保持開口132はメス筐体100の第2の側110に隣接し得る。いくつかの態様において、第1の保持開口132は第1の側106と端子開口120との間にあり得る。一態様において、第1の保持開口132は、第1の側106と、列軸126よりも上方にある第1の列122の端子開口120との間にあり得る。一態様において、第1の保持開口132は、第1の側106と、列軸126よりも下方にある第2の列124の端子開口120との間にあり得る。同様に、いくつかの態様において、第2の保持開口174は第2の側110と端子開口120との間にあり得る。一態様において、第2の保持開口174は、第2の側110と、列軸126よりも上方にある第1の列122の端子開口120との間にあり得る。一態様において、第2の保持開口174は、第2の側110と、列軸126よりも下方にある第2の列124の端子開口120との間にあり得る。
【0051】
[0072] 第1の保持開口132が、第1の側106と、列軸126よりも上方にある第1の列122の端子開口120との間、及び、第1の側106と、列軸126よりも下方にある第2の列124の端子開口120との間にあり得るので、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第1の側106からある距離に存在し得る。同様に、第2の保持開口174が、第2の側110と、列軸126よりも上方にある第1の列122の端子開口120との間、及び、第2の側110と、列軸126よりも下方にある第2の列124の端子開口120との間にあり得るので、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第2の側110からある距離に存在し得る。
【0052】
[0073] いくつかの態様において、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第1の側106から同じ距離に位置決めできる。いくつかの態様において、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第1の側106から異なる距離に位置決めできる。このように、第1の列122及び第2の列124をずらすことができる。従って、第1の列122及び第2の列124は、第1の列が第1の側106から距離D1に位置決めされるようにずらすことができる。距離D1は、第2の列124が開始し得る第1の側106からの距離D2よりも大きくすることができる。図示のように、第1の側106から距離D1にある第1の列122は、第1の側106に対してD2にある第2の列124よりも内側に位置決めできる。
【0053】
[0074] いくつかの態様において、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第2の側110から同じ距離に位置決めできる。いくつかの態様において、第1の列122及び第2の列124の端子開口120は、第2の側110から異なる距離に位置決めできる。このように、第1の列122及び第2の列124を第2の側110に対してずらすことができる。従って、第1の列122及び第2の列124は、第1の列が第2の側110から距離D3に位置決めされるようにずらすことができる。距離D3は、第2の列124が開始し得る第2の側110からの距離D4よりも小さくすることができる。図示のように、第2の側110から距離D4にある第2の列124は、第2の側110に対してD3にある第1の列122よりも内側で開始し得る。
【0054】
[0075] いくつかの態様において、ずれた第1の列122と第2の列124は、第1の保持開口132及び第2の保持開口174を形成するためメス筐体100内に空間を生成することができる。このように、第1の保持開口132及び第2の保持開口174はTPA部材300の部分を収容することができる(図7)。
【0055】
[0076] ここで図4から図6を参照すると、いくつかの態様において、メス筐体100の第1の側106又は第2の側110に隣接した保持開口は、1つ以上の保持壁で囲むことができる。図示のように、いくつかの態様において、第1の保持開口132は、第1の側106に隣接し、第1の保持壁134で囲むことができる。いくつかの態様において、第1の保持壁134は第1の側106から延出し得る。一態様において、第1の保持壁134は第1の側106の一部に沿って延出し得る。一態様において、第1の保持壁134は第1の保持開口132に隣接し得る。いくつかの態様において、第2の保持開口174は、第2の側110に隣接し、第2の保持壁176で囲むことができる。いくつかの態様において、第2の保持壁176は第2の側110から延出し得る。一態様において、第2の保持壁176は第2の側110の一部に沿って延出し得る。一態様において、第2の保持壁176は第2の保持開口174に隣接し得る。
【0056】
[0077] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158のような1つ以上の突起を含み得る。これらの突起は、第1の保持壁134から外側に第1の保持開口132内へ延出して、第1の保持開口132に配置されたTPA部材300(図7)を保持することができる。いくつかの態様において、第2の保持壁176は、第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190のような、TPA部材300を保持するための1つ以上の突起を含み得る。これらの突起は、第2の保持壁176から外側に第2の保持開口174内へ延出して、第2の保持開口174に配置されたTPA部材300を保持することができる。一態様において、第1の保持壁134及び第2の保持壁176は、TPA部材開口128内でのTPA部材300の保持を容易にすることができる。
【0057】
[0078] 図5を参照すると、第1の保持壁134は、1つ以上の突起(例えば第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158)を含むことができ、例えば、約1つの突起から約5つの突起、約2つの突起から約4つの突起、約3つの突起を含む。いくつかの態様において、突起は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、突起は、TPA部材300(図7)をある位置に固定するための戻り止めを含み得る。いくつかの態様では、中間段差が突起を分離することができる。いくつかの態様において、中間段差は平面を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は、第1の保持壁134から、TPA部材300をある位置に固定するための突起(例えば戻り止め)よりも短い距離だけ外側に延出する突起を含み得る。
【0058】
[0079] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、TPA部材300(図7)をある位置に固定するため約2つの突起を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1の保持戻り止め146と、第1の保持戻り止め146よりも下方に位置決めされた第1のロック戻り止め158と、を含み得る。第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158は、第1の保持壁134から外側に延出して、TPA部材300(図7)をTPA部材開口128(図3)内に保持することができる。図示のように、いくつかの態様において、第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158は、1つ以上の平面を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158は、1つ以上の傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158は、1つ以上の整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。
【0059】
[0080] いくつかの態様において、また図5で示されているように、第1の保持戻り止め146は、上面148、中間面152、及び下面154を含み得る。中間面152は、上面148と下面154との間にあり得る。一態様において、上面148は平面を含み得る。一態様において、上面148は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面148は整形表面を含み得る。一態様において、上面148は傾斜させることができる。いくつかの態様において、上面148は、第1の保持戻り止め146の軸150から傾斜角βとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角βは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角βは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。一態様において、中間面152は平面を含み得る。一態様において、中間面152は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面152は整形表面を含み得る。一態様において、下面154は平面を含み得る。一態様において、下面154は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面154は整形表面を含み得る。一態様において、下面154は傾斜させることができる。いくつかの態様において、下面154は、第1の保持戻り止め146の軸155から傾斜角γとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角γは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角γは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0060】
[0081] いくつかの態様において、第1のロック戻り止め158は、上面160、中間面162、及び下面164を含み得る。中間面162は、上面160と下面164との間にあり得る。一態様において、上面160は平面を含み得る。一態様において、上面160は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面160は整形表面を含み得る。一態様において、中間面162は平面を含み得る。一態様において、中間面162は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面162は整形表面を含み得る。一態様において、下面164は平面を含み得る。一態様において、下面164は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面164は整形表面を含み得る。一態様において、下面164は傾斜させることができる。いくつかの態様において、下面164は、第1のロック戻り止め158の軸166から傾斜角Δとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角Δは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角Δは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0061】
[0082] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1の保持戻り止め146よりも上方に第1の中間段差144を含み得る。一態様において、第1の中間段差144は平面を含み得る。一態様において、第1の中間段差144は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第1の中間段差144は整形表面を含み得る。
【0062】
[0083] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1の中間段差144よりも上方の平面を含み得る。一態様において、第1の保持壁134は、第1の中間段差144よりも上方の傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第1の保持壁134は、第1の中間段差144よりも上方の整形表面を含み得る。一態様において、第1の保持壁134は、第1の中間段差144よりも上方の上部傾斜140を含み得る。いくつかの態様において、上部傾斜140は、第1の保持戻り止め146の軸142から傾斜角αとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角αは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角αは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0063】
[0084] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、上部傾斜140よりも上方の上部段差138を含み得る。一態様において、上部段差138は平面を含み得る。一態様において、上部段差138は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、上部段差138は整形表面を含み得る。
【0064】
[0085] いくつかの態様において、第1の保持壁134は第1の上面136を含み得る。いくつかの態様において、第1の上面136は上部段差138に対して垂直とすることができる。一態様において、第1の上面136は平面を含み得る。一態様において、第1の上面136は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第1の上面136は整形表面を含み得る。
【0065】
[0086] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1の保持戻り止め146よりも下方の第2の中間段差156を含み得る。第2の中間段差156は、第1の保持戻り止め146と第1のロック戻り止め158との間にあり得る。一態様において、第2の中間段差156は平面を含み得る。一態様において、第2の中間段差156は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第2の中間段差156は整形表面を含み得る。
【0066】
[0087] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、第1のロック戻り止め158よりも下方の下部段差168を含み得る。一態様において、下部段差168は平面を含み得る。一態様において、下部段差168は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第2の下部段差168は整形表面を含み得る。
【0067】
[0088] いくつかの態様において、第1の保持壁134は、下部段差168よりも下方の平面を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持壁134は、下部段差168よりも下方の傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第1の保持壁134は、下部段差168よりも下方の整形表面を含み得る。一態様において、第1の保持壁134は、下部段差168よりも下方の下部面取り面170を含み得る。いくつかの態様において、下部面取り面170は、第1の保持戻り止め146の軸172から面取り角εとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角εは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角εは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0068】
[0089] 図6を参照すると、第2の保持壁176は、1つ以上の突起(例えば第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190)を含み、例えば、約1つの突起から約5つの突起、約2つの突起から約4つの突起、約3つの突起を含み得る。いくつかの態様において、突起は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、突起は、TPA部材300(図7)をある位置に固定するための戻り止めを含み得る。いくつかの態様では、中間段差が突起を分離することができる。いくつかの態様において、中間段差は平面を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は、第2の保持壁176から、TPA部材300をある位置に固定するための突起(例えば戻り止め)よりも短い距離だけ外側に延出する突起を含み得る。
【0069】
[0090] いくつかの態様において、第2の保持壁176は、TPA部材300(図6)をある位置に固定するため約2つの突起を含み得る。いくつかの態様において、第2の保持壁176は、第2の保持戻り止め180と、第2の保持戻り止め180よりも下方に位置決めされた第2のロック戻り止め190と、を含み得る。第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190は、第2の保持壁176から外側に延出して、TPA部材300(図6)をTPA部材開口128(図3)内に保持することができる。図示のように、いくつかの態様において、第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190は、1つ以上の平面を含み得る。いくつかの態様において、第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190は、1つ以上の傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190は、1つ以上の整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。
【0070】
[0091] いくつかの態様において、第2の保持戻り止め180は、上面182、中間面184、及び下面186を含み得る。中間面184は、上面182と下面186との間にあり得る。一態様において、上面182は平面を含み得る。一態様において、上面182は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面182は整形表面を含み得る。一態様において、中間面184は平面を含み得る。一態様において、中間面184は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面184は整形表面を含み得る。一態様において、下面186は平面を含み得る。一態様において、下面186は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面186は整形表面を含み得る。
【0071】
[0092] いくつかの態様において、第2のロック戻り止め190は、上面192、中間面194、及び下面196を含み得る。中間面194は、上面192と下面196との間にあり得る。一態様において、上面192は平面を含み得る。一態様において、上面192は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面192は整形表面を含み得る。一態様において、中間面194は平面を含み得る。一態様において、中間面194は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面194は整形表面を含み得る。一態様において、下面196は平面を含み得る。一態様において、下面196は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面196は整形表面を含み得る。
【0072】
[0093] いくつかの態様において、第2の保持壁176は、第2の保持戻り止め180よりも下方の中間段差188を含み得る。中間段差188は、第2の保持戻り止め180と第2のロック戻り止め190との間にあり得る。一態様において、中間段差188は平面を含み得る。一態様において、中間段差188は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第2の中間段差188は整形表面を含み得る。
【0073】
[0094] いくつかの態様において、第2の保持壁176は第2の上面178を含み得る。いくつかの態様において、第2の上面178は中間段差188に対して垂直とすることができる。一態様において、第2の上面178は平面を含み得る。一態様において、第2の上面178は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、第2の上面178は整形表面を含み得る。
【0074】
[0095] 図5から図7を参照すると、いくつかの態様において、メス筐体100の第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354のようなTPA部材300の1つ以上のロックアームを収容できる。いくつかの態様において、ロックアームは、TPA部材300を第1の保持開口132及び第2の保持開口174内に保持することができる。第1の保持壁134及び第2の保持壁176とTPA部材300のロックアームとの干渉によって、TPA部材300をTPA部材開口128(図3)内の位置に固定できる。このように、第1の保持開口132及び第2の保持開口174は、TPA部材300をある位置に固定することができる。
【0075】
[0096] 図7から図8にTPA部材300が示されている。TPA部材300は、前部302、後部304、第1の側306、第2の側308、上端310、及び下端316を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材300は、メス筐体100の第1の列122の端子開口120(図3)を支持するため、上端310の上面312に沿って端子戻り止め314を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材300は、メス筐体100の第2の列124の端子開口120(図3)を支持するため、端子開口列393に配置された1つ以上の端子開口320を含み得る。図示のように、いくつかの態様において、TPA部材300は1つの端子開口列393を含み得る。他の態様では、TPA部材300は2つ以上の端子開口列393を含み得る。
【0076】
[0097] ここで図8を参照すると、いくつかの態様において、TPA部材300は、TPA部材開口128(図3)内のある位置にTPA部材300を固定するため、1つ以上のロックアームを含むことができ、例えば、約1つのロックアームから約5つのロックアーム、例えば約2つのロックアームを含む。TPA部材300のロックアームは、固定又は片持ち梁とすることができる。いくつかの態様において、TPA部材300は、両端で固定された1つ以上の固定ロックアームを含み得る。固定ロックアームは、TPA部材300をTPA部材開口128内へ挿入する際及びTPA部材開口128から除去する際に応力が加わると曲がる(例えば弾性的に変形する)ことができるように伸長可能である。いくつかの態様において、TPA部材300は1つ以上の片持ち梁ロックアームを含み得る。片持ち梁ロックアームは一端で固定することができる。
【0077】
[0098] いくつかの態様において、TPA部材300は、1つ以上の固定ロックアーム及び1つ以上の片持ち梁ロックアームを含み得る。いくつかの態様では、固定ロックアーム及び片持ち梁ロックアームを異なる形状として、TPA部材300を非対称にすることができる。
【0078】
[0099] いくつかの態様において、TPA部材300は、第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354を含み得る。第1のロックアーム322は、TPA部材300を第1の保持開口132内に保持できる(図5)。第2のロックアーム354は、TPA部材300を第2の保持開口174内に保持できる(図6)。いくつかの態様では、第1のロックアーム322を固定すると共に第2のロックアーム354を片持ち梁として、TPA部材300を非対称にすることができる。
【0079】
[0100] いくつかの態様において、TPA部材300の第1の側306は第1のロックアーム322を含み得る。いくつかの態様において、第2の側308は第2のロックアーム354を含み得る。いくつかの態様において、D7は、TPA部材300の下面318から上端310までの距離とすることができる。いくつかの態様において、D8は、TPA部材300の下面318から上面326までの距離とすることができる。いくつかの態様において、D8はD7よりも大きくすることができる。いくつかの態様において、下面318から上端310までの距離と下面318から上面326までの距離、例えばD7とD8との比は、約2/3から約7/8とすることができる。
【0080】
[0101] いくつかの態様において、第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354は、TPA部材300の中央の近くに位置決めされるようにTPA部材300において中心に位置決めすることができる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354は、TPA部材300の側部に隣接するようにTPA部材300において近接して位置決めすることができる。一態様において、第1のロックアーム322はTPA部材300の第1の側306に隣接し得る。一態様において、第1のロックアーム322はTPA部材300の第2の側308に隣接し得る。一態様において、第2のロックアーム354は第1の側306に隣接し得る。一態様において、第2のロックアーム354は第2の側308に隣接し得る。図示のように、いくつかの態様において、第1のロックアーム322は、TPA部材300の上端310から外側に延出し得る。いくつかの態様において、第1のロックアーム322は、第1の側306に隣接してTPA部材300の上端310から外側に延出し得る。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、第1の側306から外側に延出し得る。
【0081】
[0102] いくつかの態様では、TPA部材300が非対称であるように、第1の側306は第1のロックアーム322を含み、第2の側308は第2のロックアーム354を含むことができる。言い換えると、第1の側306及び第2の側308は、それぞれ第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354を含むので、異なる形状を有し得る。従って、TPA部材300は、第1の側306及び第2の側308で異なる形状を含むことによって非対称とすることができる。
【0082】
[0103] いくつかの態様において、第1のロックアーム322は片持ち梁でない。一態様において、第1のロックアーム322は両端で固定することができる。いくつかの態様において、第1のロックアームは伸長させることができる。図8で示されているように、第1のロックアーム322はTPA部材300の上端310から外側に延出し得る。いくつかの態様では、第1のロックアーム322を通って開口328が延出し得る。第1のロックアーム322は、開口328の周りに延出して第1の保持開口132(図5)の第1の保持壁134に係合するロック面324を含み得る。いくつかの態様において、ロック面324はTPA部材300の第1の側306を含み得る。
【0083】
[0104] いくつかの態様において、ロック面324は、第1のロックアーム322の上面326を含み得る。上面326は、第1の側306に隣接してTPA部材300の上端310から外側に延出し得る。一態様において、上面326は平面を含み得る。一態様において、上面326は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面326は距離D6だけ上端310よりも上方に延出し得る。いくつかの態様において、D8はD6よりも大きくすることができる。いくつかの態様において、D7はD6よりも大きくすることができる。
【0084】
[0105] いくつかの態様において、ロック面356は、第1のロックアーム322の上部段差330を含み得る。上部段差330は、上面326よりも下方とすることができる。一態様において、上部段差330は平面を含み得る。一態様において、上部段差330は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、上部段差330は整形形状を含み得る。
【0085】
[0106] 図8を参照すると、第1のロックアーム322は、1つ以上の突起(例えば第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344)を含むことができ、例えば、約1つの突起から約5つの突起、約2つの突起から約4つの突起、約3つの突起を含む。いくつかの態様において、突起は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、突起は、TPA部材300をある位置に固定するための戻り止めを含み得る。いくつかの態様では、中間段差が突起を分離し得る。いくつかの態様において、中間段差は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は、第1のロックアーム322から、TPA部材300をある位置に固定するための突起(例えば戻り止め)よりも短い距離だけ外側に延出する突起を含み得る。
【0086】
[0107] 図9で示されているように、いくつかの態様において、ロック面324は、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344を含み得る。第1の保持戻り止め332は、上部段差330よりも下方に位置決めすることができる。第1のロック戻り止め344は、第1の保持戻り止め332よりも下方に位置決めすることができる。第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は、第1のロックアーム322から外側に延出して、TPA部材300を第1の保持開口132(図5)内に保持することができる。いくつかの態様において、第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は、TPA部材300の第1の側306から外側に延出し得る。図示のように、いくつかの態様において、第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は1つ以上の平面を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は1つ以上の傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。
【0087】
[0108] いくつかの態様において、第1の保持戻り止め332は、上面334、中間面338、及び下面340を含み得る。中間面338は、上面334と下面340との間にあり得る。一態様において、上面334は平面を含み得る。一態様において、上面334は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面334は整形表面を含み得る。一態様において、上面334は傾斜させることができる。いくつかの態様において、上面334は、第1の保持戻り止め332の軸336から傾斜角ζとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ζは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ζは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。一態様において、中間面338は平面を含み得る。一態様において、中間面338は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面338は整形表面を含み得る。一態様において、下面340は平面を含み得る。一態様において、下面340は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面340は整形表面を含み得る。
【0088】
[0109] いくつかの態様において、第1のロック戻り止め344は、上面346、中間面350、及び下面352を含み得る。中間面350は、上面346と下面352との間にあり得る。一態様において、上面346は平面を含み得る。一態様において、上面346は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面346は整形表面を含み得る。一態様において、上面346は傾斜させることができる。いくつかの態様において、上面346は、第1のロック戻り止め344の軸348から傾斜角ηとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ηは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ηは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。一態様において、中間面350は平面を含み得る。一態様において、中間面350は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面350は整形表面を含み得る。一態様において、下面352は平面を含み得る。一態様において、下面352は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面352は整形表面を含み得る。
【0089】
[0110] いくつかの態様において、第1のロックアーム322は、第1の保持戻り止め332よりも下方の中間段差342を含み得る。中間段差342は、第1の保持戻り止め332と第1のロック戻り止め344との間にあり得る。一態様において、中間段差342は平面を含み得る。一態様において、中間段差342は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間段差342は整形表面を含み得る。
【0090】
[0111] 前述のことに基づき、第1のロックアーム322は両端で固定すると共にTPA部材300の上端310から外側に延出し得るが、図10で示されているように、第2のロックアーム354は、一端で固定されると共にTPA部材300の第2の側308から外側に延出し得るように、片持ち梁とすることができる。従って、固定された第1のロックアーム322及び片持ち梁の第2のロックアーム354を有するTPA部材300は、非対称であり得る。
【0091】
[0112] 図10を参照すると、いくつかの態様において、第2のロックアーム354は片持ち梁とすることができる。一態様において、第2のロックアーム354は一端で固定することができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、TPA部材300の第2の側308から外側に延出し得る。いくつかの態様では、TPA部材300の第2の側308と第2のロックアーム354との間に開口358が延出し得る。第2のロックアーム354は、第2のロックアーム354上に延出して第2の保持開口174(図6)の第2の保持壁176と係合するロック面356を含み得る。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は付勢位置を有し、この付勢位置から離れるように内側へ偏向させることができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は開口358内へ内側に偏向させることができる。
【0092】
[0113] いくつかの態様において、ロック面356は、第2のロックアーム354の上面360を含み得る。一態様において、上面360は平面を含み得る。一態様において、上面360は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、上面360は整形表面を含み得る。
【0093】
[0114] いくつかの態様において、ロック面356は、第2のロックアーム354の上部段差362を含み得る。上部段差362は上面360よりも下方とすることができる。一態様において、上部段差362は平面を含み得る。一態様において、上部段差362は傾斜又は湾曲を含み得る。一態様において、上部段差362は整形表面を含み得る。
【0094】
[0115] 図9を参照すると、第2のロックアーム354は、1つ以上の突起(例えば第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378)を含むことができ、例えば、約1つの突起から約5つの突起、約2つの突起から約4つの突起、約3つの突起を含む。いくつかの態様において、突起は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、突起は、TPA部材300をある位置に固定するための戻り止めを含み得る。いくつかの態様では、中間段差が突起を分離し得る。いくつかの態様において、中間段差は平面を含み得る。いくつかの態様において、突起は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、突起は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。いくつかの態様において、中間段差は、第2のロックアーム354から、TPA部材300をある位置に固定するための突起(例えば戻り止め)よりも短い距離だけ外側に延出する突起を含み得る。
【0095】
[0116] 図10で示されているように、いくつかの態様において、ロック面356は、第2のロックアーム354の第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378を含み得る。第2の保持戻り止め364は、上部段差362よりも下方に位置決めすることができる。第2のロック戻り止め378は、第2の保持戻り止め364よりも下方に位置決めすることができる。第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は、第2のロックアーム354から外側に延出して、TPA部材300を第2の保持開口174(図6)内に保持することができる。図示のように、いくつかの態様において、第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は、1つ以上の平面を含み得る。いくつかの態様において、第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は1つ以上の傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は整形表面(例えば面取りした表面、傾斜面、又は湾曲面)を含み得る。
【0096】
[0117] いくつかの態様において、第2の保持戻り止め364は、上面366、中間面370、及び下面372を含み得る。中間面370は、上面366と下面372との間にあり得る。一態様において、上面366は平面を含み得る。一態様において、上面366は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面366は整形表面を含み得る。一態様において、上面366は傾斜させることができる。いくつかの態様において、上面366は、第2の保持戻り止め364の軸368から傾斜角θとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角θは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角θは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。一態様において、中間面370は平面を含み得る。一態様において、中間面370は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面370は整形表面を含み得る。一態様において、下面372は平面を含み得る。一態様において、下面372は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面372は整形表面を含み得る。一態様において、下面372は傾斜させることができる。いくつかの態様において、下面372は、第2の保持戻り止め364の軸374から傾斜角ιとすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ιは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、傾斜角ιは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0097】
[0118] いくつかの態様において、第2のロック戻り止め378は、上面380、中間面384、及び下面386を含み得る。中間面384は、上面380と下面386との間にあり得る。一態様において、上面380は平面を含み得る。一態様において、上面380は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、上面380は整形表面を含み得る。いくつかの態様において、上面380は面取りすることができる。いくつかの態様において、上面380は、第2のロック戻り止め378の軸382から面取り角κとすることができる。いくつかの態様において、面取り角κは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、面取り角κは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。一態様において、中間面384は平面を含み得る。一態様において、中間面384は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間面384は整形表面を含み得る。一態様において、下面386は平面を含み得る。一態様において、下面386は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面386は整形表面を含み得る。いくつかの態様において、下面386は面取りすることができる。いくつかの態様において、下面386は、第2のロック戻り止め378の軸388から面取り角λとすることができる。いくつかの態様において、面取り角λは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、面取り角λは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0098】
[0119] いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、第2の保持戻り止め364よりも下方の中間段差376を含み得る。中間段差376は、第2の保持戻り止め364と第2のロック戻り止め378との間にあり得る。一態様において、中間段差376は平面を含み得る。一態様において、中間段差376は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、中間段差376は整形表面を含み得る。
【0099】
[0120] いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、付勢位置から離れるように内側へ、TPA部材300の第2の側308の方へ偏向することができる。第2の側308は下面390を含み得る。一態様において、下面390は平面を含み得る。一態様において、下面390は傾斜又は湾曲を含み得る。いくつかの態様において、下面390は整形表面を含み得る。一態様において、下面390は面取りすることができる。いくつかの態様において、下面390は、第2の側308の軸392から面取り角μとすることができる。いくつかの態様において、面取り角μは鋭角とすることができる。いくつかの態様において、面取り角μは約5度~約60度の範囲とすることができ、例えば約15度~約45度、例えば約30度である。
【0100】
[0121] 前述のことに基づき、図1から図10を参照すると、第1の保持開口132と第1のロックアーム322との干渉、及び第2の保持開口174と第2のロックアーム354との干渉によって、TPA部材300をTPA部材開口128内に保持することができる。TPA部材300は、ロック前位置10でTPA部材開口128内に保持できる。ロック前位置10では、第1のロックアーム322を第1の保持開口132内に配置することができる。第1のロックアーム322のロック面324は、第1の保持壁134に係合して、TPA部材300を第1の保持開口132内に保持することができる。同様に、第2のロックアーム354を第2の保持開口174内に配置することができる。第2のロックアーム354のロック面356は、第2の保持壁176に係合して、TPA部材300を第2の保持開口174内に保持することができる。
【0101】
[0122] 図11及び図13を参照すると、第1の保持壁134の第1の上面136は、第2の保持壁176の第2の上面178よりも上方に位置決めすることができる。第1の上面136及び第2の上面178は、列軸126よりも上方に位置決めできる。いくつかの態様において、第1の保持壁134の第1の中間段差144は、列軸126よりも上方に位置決めできる。いくつかの態様において、第2の保持壁176の中間段差188は、列軸126よりも下方に位置決めできる。
【0102】
[0123] 図11及び図13にロック前位置10が示されている。ロック前位置10では、TPA部材300を部分的にTPA部材開口128内に配置することができる。従って、TPA部材300の下端316は、メス筐体100の下面118よりも下方に延出し得る。従って、部分的にメス筐体100内に配置されているTPA部材300の視覚的フィードバックにより、TPA部材300がロック前位置10にあると示すことができる。TPA部材300は、開口側壁130間に収まるようにTPA部材開口128内に配置することができる。TPA部材300がTPA部材開口128内で移動できるように、開口側壁130とTPA部材300との間には隙間が存在し得る。いくつかの態様において、開口側壁130は第1の保持壁134及び第2の保持壁176を含み得る。
【0103】
[0124] 図13で示されているように、第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158は、第1の保持開口132の第1の保持壁134から外側に延出して、TPA部材300の第1のロックアーム322を第1の保持開口132内に保持することができる。第1の保持戻り止め332及び第1のロック戻り止め344は、第1のロックアーム322から外側に延出して、第1の保持壁134の第1の保持戻り止め146及び第1のロック戻り止め158に係合すると共にTPA部材300を第1の保持開口132内に保持することができる。
【0104】
[0125] ロック前位置10では、第1の保持壁134の第1の保持戻り止め146は列軸126よりも下方に位置決めされ得る。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332は列軸126よりも下方に位置決めされ得る。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332は、第1の保持戻り止め146と第1のロック戻り止め158との間に配置されて、TPA部材300を第1の保持開口132内に保持することができる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322は、列軸126よりも上方に延出し得るように第1の保持開口132内に配置され得る。いくつかの態様において、第1のロック戻り止め344は、第1の保持壁134の下部面取り面170よりも下方に位置決めされ得る。
【0105】
[0126] 第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190は、第2の保持開口174の第2の保持壁176から外側に延出して、TPA部材300の第2のロックアーム354を第2の保持開口174内に保持することができる。第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は、第2のロックアーム354から外側に延出して、第2の保持壁176の第2の保持戻り止め180及び第2のロック戻り止め190に係合すると共にTPA部材300を第2の保持開口174内に保持することができる。
【0106】
[0127] いくつかの態様において、第2のロックアーム354の第2の保持戻り止め364は、第2の保持戻り止め180と第2のロック戻り止め190との間に配置されて、TPA部材300の第2のロックアーム354を第2の保持開口174内に保持することができる。いくつかの態様において、第2のロック戻り止め190は、第2の保持戻り止め364と第2のロック戻り止め378との間に配置され得る。いくつかの態様では、第2のロック戻り止め190が第2の保持戻り止め364と第2のロック戻り止め378との間に配置されるように、第2のロックアーム354を付勢することができる。いくつかの態様において、下面390は、第2の保持壁176の第2のロック戻り止め190よりも下方に延出し得る。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、列軸126まで延出し得るように第2の保持開口174内に配置することができる。
【0107】
[0128] 図13から図14を参照すると、TPA部材300を、ロック前位置10から、TPA部材300が完全にメス筐体100内に配置され得る最終ロック位置20へ移動させるため、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って上方にTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。TPA部材300を最終ロック位置20へ移動させるため、端子セグメントをメス筐体100内へ挿入した後、TPA部材300をTPA部材開口128内でメス筐体100内部へと上方に、メス筐体100の上端114の方へ移動させることができる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344及び第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378は、それぞれ第1の保持壁134及び第2の保持壁176に係合して、TPA部材300を、ロック前位置10から、TPA部材300が完全にメス筐体100内に配置され得る最終ロック位置20へ移動させることができる。第1の保持壁134、第2の保持壁176、第1のロックアーム322、及び第2のロックアーム354の幾何学的形状は、ロック前位置10と最終ロック位置20との間のTPA部材300の移動をサポートすることができる。
【0108】
[0129] いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344の上面346は、第1の保持壁134の下部面取り面170を通過して、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って上方にTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。いくつかの態様において、第1のロック戻り止め344の上面346は、傾斜角ηとすることができる。いくつかの態様において、下部面取り面170は面取り角εとすることができる。従って、第1のロック戻り止め344は下部面取り面170を通過できる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332の上面334は、第1の保持壁134の第1の保持戻り止め146の下面154を通過して、TPA部材300をTPA部材開口128内で上方に移動させることができる。いくつかの態様において、上面334は傾斜角ζとすることができる。いくつかの態様において、下面154は傾斜角γとすることができる。従って、第1の保持戻り止め332は第1の保持戻り止め146を通過できる。
【0109】
[0130] 図12及び図14に最終ロック位置20が示されている。図14を参照すると、一態様において、横軸2に対して概ね平行な軸に沿ったメス筐体100の厚さL1は、同じ方向のTPA部材300の厚さL2よりも大きくすることができる。従って、ロック前位置10(図11及び図13)から最終ロック位置20になると、TPA部材300をメス筐体100によって受容することができる。
【0110】
[0131] 図14で示されているように、最終ロック位置20において、いくつかの態様では、第1の保持戻り止め332は第1の保持戻り止め146よりも上方に位置決めされ得る。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344は、第1の保持壁134と係合し得る。一態様において、第1のロック戻り止め344は、第1の保持壁134の下部面取り面170に隣接して配置されて、TPA部材300の第1のロック戻り止め344を第1の保持開口132内に保持することができる。
【0111】
[0132] 第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354を、共に(例えば同時に)上方へ移動させることで、TPA部材300を最終ロック位置20へ移動させることができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378の上面380は、第2の保持壁176の第2のロック戻り止め190の下面196を通過して、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って上方へTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。いくつかの態様において、第2のロック戻り止め378の上面380は面取り角κとすることができる。従って、第2のロックアーム354は下面196を通過できる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、下面196を通過するため付勢位置から離れるように内側へ偏向させることができる。いくつかの態様において、第2の側308の下面390は面取り角μとすることができる。従って、第2のロックアーム354を第2の側308の方へ内側に偏向させることができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、第2のロック戻り止め190を通過した後に付勢位置へ外側に偏向することができる。最終ロック位置20において、いくつかの態様では、第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378は第2の保持壁176に係合し得る。一態様において、第2のロック戻り止め378は、第2の保持壁176の第2の保持戻り止め180と第2のロック戻り止め190との間に配置されて、TPA部材300の第2のロックアーム354を第2の保持開口174内に保持できる。一態様において、第2の保持戻り止め364及び第2のロック戻り止め378は、第2の保持壁176の第2の保持戻り止め180と第2のロック戻り止め190との間に配置され得る。
【0112】
[0133] 一態様では、TPA部材300全体がメス筐体100内にあることの視覚的フィードバックに加えて、聴覚的及び/又は触覚的なフィードバック信号(例えば聴覚的なクリック音)を生成して、TPA部材300が最終ロック位置20にあると示すことができる。このフィードバックは、端子開口120内の端子セグメントが補強又は二次ロックによって設置されたことを保証できる。
【0113】
[0134] 一度最終ロック位置20になったら、TPA部材300は、その下端316がメス筐体100の下端116よりも下方に延出しないように全体がメス筐体100内に配置され得る。いくつかの態様では、図14で示されているように、TPA部材300の下面318はメス筐体100の下面118と一直線に並ぶことができる。従って、TPA部材300が全体的にメス筐体100内に配置されていることの視覚的なフィードバックにより、TPA部材300が最終ロック位置20にあると知らせることができる。一態様において、TPA部材開口128の開口側壁130は、TPA部材300がメス筐体100内で更に移動するのを防いで、TPA部材300が最終ロック位置20の達成を保証できるようになっている。
【0114】
[0135] TPA部材300は、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って下方へ移動させて、メス筐体100とTPA部材300の組み立てをリセットし、メス筐体100内に配置された端子セグメントを解放することで、例えば保守を容易にするために端子の接続を外せるようになっている。このように、TPA部材300は、図11及び図13で示されているようなロック前位置10に戻ることができる。最終ロック位置20からロック前位置10へ戻るため、TPA部材300をメス筐体100の上端114から離れるように下方へ移動させることができる。
【0115】
[0136] 再び図13から図14を参照すると、TPA部材300を、最終ロック位置20(図14)から、TPA部材300がメス筐体100の外側へ延出するロック前位置10(図13)へ移動させるため、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って下方へTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。端子セグメントをメス筐体100内へ挿入した後、TPA部材300をロック前位置10へ移動させるため、メス筐体100内でTPA部材300をメス筐体100の下端116から離れるように下方へTPA部材開口128内で移動させることができる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344及び第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378は、それぞれ第1の保持壁134及び第2の保持壁176との係合を解除して、TPA部材300を、最終ロック位置20(図14)から、TPA部材300がメス筐体100から延出するロック前位置10(図13)へ移動させることができる。
【0116】
[0137] いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344は、第1の保持壁134の下部面取り面170を通過して、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って下方にTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。いくつかの態様において、下部面取り面170は面取り角εとすることができる。従って、第1のロック戻り止め344は下部面取り面170を通過できる。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332の下面340は、第1の保持壁134の第1の保持戻り止め146の上面148を通過して、TPA部材300をTPA部材開口128内で下方に移動させることができる。いくつかの態様において、上面148は傾斜角βとすることができる。従って、第1の保持戻り止め332は第1の保持戻り止め146を通過できる。
【0117】
[0138] 図13で示されているロック前位置10において、いくつかの態様では、第1のロックアーム322の第1のロック戻り止め344は第1の保持壁134よりも下方に位置決めされ得る。いくつかの態様において、第1のロックアーム322の第1の保持戻り止め332は、第1の保持戻り止め146と第1のロック戻り止め158との間に配置されて、TPA部材300を第1の保持開口132内に保持することができる。
【0118】
[0139] 第1のロックアーム322及び第2のロックアーム354を、共に(例えば同時に)下方へ移動させることで、TPA部材300をロック前位置10へ移動させることができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378は、第2の保持壁176の第2のロック戻り止め190の上面192を通過して、横軸2に対して概ね平行な軸に沿って下方へTPA部材300をTPA部材開口128内で移動させることができる。いくつかの態様において、第2のロック戻り止め378の下面386は面取り角λとすることができる。従って、第2のロック戻り止め378は上面192を通過できる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、上面192を通過するため付勢位置から離れるように内側へ偏向させることができる。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、第2のロック戻り止め190を通過した後に付勢位置へ外側に偏向することができる。ロック前位置10において、いくつかの態様では、第2のロックアーム354の第2のロック戻り止め378は第2の保持壁176よりも下方にあり得る。いくつかの態様において、第2のロック戻り止め190は、第2の保持戻り止め364と第2のロック戻り止め378との間に配置され得る。いくつかの態様において、第2のロックアーム354は、第2のロック戻り止め190が第2の保持戻り止め364と第2のロック戻り止め378との間に配置されるように付勢することができる。
【0119】
[0140] 図15で示されているように、電気コネクタは、メス筐体100、TPA部材300、及びオス筐体200を含み得る。オス筐体200は、オス筐体200をメス筐体100に結合するため、メス筐体100と最終ロック位置20(図14)のTPA部材300との事前設置アセンブリを受容することができる。いくつかの態様では、TPA部材300がメス筐体100から外側に延出しているのでTPA部材300がロック前位置10(図11図13)にある場合、オス筐体200は、メス筐体100とTPA部材300の事前設置アセンブリの受容を防ぐことができる。いくつかの態様において、メス筐体100、TPA部材300、及びオス筐体200は、射出成形されたプラスチックとすることができる。オス筐体200は更に、補強タブ254及びオスピン252を支持できる。
【0120】
[0141] 図16に、様々な態様に従ったTPA部材1300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材1300は、TPA部材300(図7から図8)と同様のコンポーネントを含み得る。図示のように、TPA部材1300は、TPA部材300のような1つ以上の端子開口320を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材1300は、TPA部材300よりも少数の端子開口320を含み得る。例えばTPA部材1300は、端子開口列1393に配置された約5つの端子開口1320を含み得る。
【0121】
[0142] 図17に、様々な態様に従ったTPA部材2300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材2300は、TPA部材300(図7から図8)又はTPA部材1300(図16)と同様のコンポーネントを含み得る。図示のように、TPA部材2300は2つ以上の端子開口列を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材2300は、端子開口2320が配置されている第1の端子開口列2394及び第2の端子開口列2396を含み得る。
【0122】
[0143] いくつかの態様では、第1のロックアーム2322を固定すると共に第2のロックアーム2354を片持ち梁として、TPA部材2300を非対称的とすることができる。いくつかの態様において、TPA部材2300の第1の側2306は第2のロックアーム2354を含み得る。いくつかの態様において、第2の側2308は第1のロックアーム2322を含み得る。
【0123】
[0144] いくつかの態様において、第1のロックアーム2322の中間段差2342は、第1のロックアーム322(図9)の中間段差342(図9)に比べて長くすることができる。従って中間段差2342は、第1のロックアーム322のロック面324(図9)に比べて、ロック面2324の大きな部分を占めることができる。いくつかの態様において、中間段差2342は、第1の端子開口列2394及び第2の端子開口列2396に隣接して第2の側2308に沿って延出し得る。
【0124】
[0145] いくつかの態様において、第2のロックアーム2354の保持戻り止め2332は、第2のロックアーム354(図10)の保持戻り止め364(図10)に比べて長くすることができる。従って保持戻り止め2332は、ロック面356(図10)の保持戻り止め364に比べて、ロック面2356の大きな部分を占めることができる。いくつかの態様において、保持戻り止め2332は、第1の端子開口列2394及び第2の端子開口列2396に隣接して第1の側2306に沿って延出し得る。
【0125】
[0146] 図18に、様々な態様に従ったTPA部材3300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材3300は、TPA部材300(図7から図8)、TPA部材1300(図16)、又はTPA部材2300(図17)と同様のコンポーネントを含み得る。図示のように、TPA部材3300は2つ以上の端子開口列を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材3300は、端子開口3320が配置されている第1の端子開口列3394及び第2の端子開口列3396を含み得る。
【0126】
[0147] いくつかの態様では、第1のロックアーム3322を固定すると共に第2のロックアーム3354を片持ち梁として、TPA部材3300を非対称的とすることができる。いくつかの態様において、TPA部材3300の第1の側3306は第1のロックアーム3322を含み得る。いくつかの態様において、第2の側3308は第2のロックアーム3354を含み得る。
【0127】
[0148] いくつかの態様において、第1のロックアーム3322の保持戻り止め3332及びロック戻り止め3344は、第1の端子開口列3394よりも下方で第1の側3306に沿って配置することができる。いくつかの態様において、保持戻り止め3364及びロック戻り止め3378は、第1の端子開口列3394よりも下方で第1の側3306に沿って配置することができる。
【0128】
[0149] 図示のように、いくつかの態様において、第1のロックアーム3322の上面3326は、端子位置保証部材3300の上端3310の一部とすることができる。従って、上面3326は上端3310よりも上方に延出しない。一態様において、上面3326は平面を含み得る。一態様において、第1のロックアーム3322の上面3326とロック面3324との界面は、かどとすることができる。
【0129】
[0150] いくつかの態様において、第2のロックアーム3354の上面3360は、端子位置保証部材3300の上端3310の一部とすることができる。従って、上面3326及び上面3360は同じ軸3398に沿って一直線に並び得る。一態様において、上面3360は平面を含み得る。一態様において、第2のロックアーム3354の上面3360とロック面3356との界面は、かどとすることができる。
【0130】
[0151] いくつかの態様において、第1のロックアーム3322は、TPA部材3300の曲げを容易にするため開口3400を含み得る。図示のように、開口3400は、ロック面3324に隣接して第1の端子開口列3394よりも下方で第1のロックアーム3322を貫通し得る。
【0131】
[0152] 図19に、様々な態様に従ったTPA部材4300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材4300は、TPA部材300(図7から図8)、TPA部材1300(図16)、TPA部材2300(図17)、又はTPA部材3300(図18)と同様のコンポーネントを含み得る。図示のように、TPA部材4300は2つ以上の端子開口列を含み得る。いくつかの態様において、TPA部材4300は、端子開口4320が配置されている第1の端子開口列4394及び第2の端子開口列4396を含み得る。
【0132】
[0153] いくつかの態様では、第1のロックアーム4322を固定すると共に第2のロックアーム4354を片持ち梁として、TPA部材4300を非対称的とすることができる。いくつかの態様において、TPA部材4300の第1の側4306は第1のロックアーム4322を含み得る。いくつかの態様において、第2の側4308は第2のロックアーム4354を含み得る。
【0133】
[0154] いくつかの態様において、第1のロックアーム4322の保持戻り止め4332及びロック戻り止め4344は、第1の端子開口列4394よりも下方で第1の側4306に沿って配置することができる。いくつかの態様において、保持戻り止め4364及びロック戻り止め4378は、第1の端子開口列4394よりも下方で第2の側4308に沿って配置することができる。
【0134】
[0155] 図示のように、いくつかの態様において、第1のロックアーム4322の上面4326は、端子位置保証部材4300の上端4310の一部とすることができる。従って、上面4326は上端4310よりも上方に延出しない。一態様において、上面4326は平面を含み得る。一態様において、第1のロックアーム4322の上面4326とロック面4324との界面は、かどとすることができる。
【0135】
[0156] いくつかの態様において、第2のロックアーム4354の上面4360は、端子位置保証部材4300の上端4310の一部とすることができる。従って、上面4326及び上面4360は同じ軸4398に沿って一直線に並ぶことができる。一態様において、上面4360は平面を含み得る。一態様において、第2のロックアーム4354の上面4360とロック面4356との界面は、かどとすることができる。
【0136】
[0157] いくつかの態様において、第1のロックアーム4322は、TPA部材4300の曲げを容易にするため開口4400を含み得る。図示のように、開口4400は、ロック面4324に隣接して第1の端子開口列4394の端子開口320を通って第1のロックアーム4322を貫通し得る。いくつかの態様において、開口4400は、ロック戻り止め4344よりも上方で、かつ、ロック戻り止め4344(図18)よりも高いTPA部材4300上の位置で終端し得る。いくつかの態様において、保持戻り止め4332は、保持戻り止め4332(図18)に比べて、第1の側4306に沿った高い位置に位置決めすることで、開口4400が位置決めされている第1のロックアーム4322の曲げ部を補強できる。
【0137】
[0158] 図20に、様々な態様に従ったTPA部材5300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材5300は、TPA部材300(図7から図8)、TPA部材1300(図16)、TPA部材2300(図17)、TPA部材3300(図18)、又はTPA部材4300(図19)と同様のコンポーネントを含み得る。
【0138】
[0159] いくつかの態様では、第1のロックアーム5322を固定すると共に第2のロックアーム5354を片持ち梁として、TPA部材5300を非対称的とすることができる。いくつかの態様において、TPA部材5300の第1の側5306は第1のロックアーム5322を含み得る。いくつかの態様において、第2の側5308は第2のロックアーム5354を含み得る。
【0139】
[0160] 図示のように、いくつかの態様において、上面5326は、第1の側5306に隣接してTPA部材5300の上端5310から外側に延出し得る。一態様において、上面5326は平面を含み得る。一態様において、第1のロックアーム5322の上面5326とロック面5324との界面は、かどとすることができる。
【0140】
[0161] 図21及び図22に、様々な態様に従ったTPA部材6300が示されている。いくつかの態様において、TPA部材6300は、TPA部材300(図7から図8)、TPA部材1300(図16)、TPA部材2300(図17)、TPA部材3300(図18)、又はTPA部材4300(図19)と同様のコンポーネントを含み得る。
【0141】
[0162] いくつかの態様において、TPA部材6300の第1の側6306は第1のロックアーム6322を含み得る。TPA部材6300の第2の側6308は第2のロックアーム6354を含み得る。いくつかの態様では、第1のロックアーム6322及び第2のロックアーム6354の双方を固定して、それらが片持ち梁でないようにすることができる。いくつかの態様では、閉鎖開口6358によって第2のロックアーム6354を固定することができる。閉鎖開口6358は、第2のロックアーム6354が内側に変形してロック前位置10からロック位置20へ移動することを可能とする。
【0142】
[0163] いくつかの態様では、TPA部材6300の保持戻り止め及びロック戻り止めが同じ垂直方向高さを有するように、それらを一直線に配置することができる。例えば図21で示されているように、いくつかの態様では、第1のロックアーム6322の第1の保持戻り止め6332と第2のロックアーム6354の保持戻り止め6364を同じ垂直方向高さにすることができる。また、いくつかの態様では、第1のロックアーム6322の第1のロック戻り止め6344と第2のロックアーム6354の第2のロック戻り止め6378を同じ垂直方向高さにすることができる。いくつかの態様では、保持戻り止めとロック戻り止めが一直線に配置された状態で、第1のロックアーム6322及び第2のロックアーム6354は対称形状を有し得る。いくつかの態様では、保持戻り止めとロック戻り止めが一直線に配置された状態で、第1のロックアーム6322及び第2のロックアーム6354は非対称形状を有し得る。
【0143】
[0164] 図22で示されているように、いくつかの態様では、対応するメス筐体6100の保持戻り止め及びロック戻り止めも、同じ垂直方向高さを有するように一直線に配置することができる。例えば、いくつかの態様では、第1の保持壁6134の第1の保持戻り止め6146と第2の保持壁6176の第2の保持戻り止め6180を同じ垂直方向高さにすることができる。また、いくつかの態様では、第1の保持壁6134の第1のロック戻り止め6158と第2の保持壁6176の第2のロック戻り止め6190を同じ垂直方向高さにすることができる。
【0144】
[0165] いくつかの態様では、保持戻り止めとロック戻り止めを一直線に配置することにより、TPA部材6300とメス筐体6100に等しく力を分散させることができる。
【0145】
[0166] 1又は複数の本発明について、指定された機能及びそれらの関係の実施例を示す機能構築ブロックを用いて上述した。これらの機能構築ブロックの境界は、説明の便宜のため本明細書では任意に規定されている。指定された機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替的な境界を規定することができる。
【0146】
[0167] 特定の態様の前述の記載は本発明の一般的な性質を充分に明らかにするので、当技術内の知識を応用することによって、過度の実験を行うことなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の態様を様々な用途のため容易に変更及び/又は適合することができる。従って、そのような適合及び変形は、本明細書に提示された教示及び案内に基づいて、開示された態様の均等物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書における表現又は用語は限定でなく説明を目的としているので、本明細書の用語又は表現は、当業者によって教示及び案内に照らして解釈されることは理解されよう。
【0147】
[0168] 本発明の範囲は、前述の例示的な態様のいずれによっても限定されず、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ規定しなければならない。
図1
図2
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図5
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図7
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図9
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図11
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図17
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図19
図20
図21
図22
【外国語明細書】