(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160968
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】電気接続部材、電気接続アセンブリ、および充電台アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 4/58 20060101AFI20241108BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20241108BHJP
H01R 13/04 20060101ALI20241108BHJP
H01R 11/11 20060101ALI20241108BHJP
H01R 13/52 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H01R4/58 C
H01M50/296
H01R13/04 B
H01R11/11 D
H01R11/11 G
H01R13/52 301E
H01R13/52 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024073298
(22)【出願日】2024-04-30
(31)【優先権主張番号】202310489200.7
(32)【優先日】2023-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521523202
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (スーヂョウ) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス テクノロジー (エスアイピー) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂィンシゥン ジェット ワン
(72)【発明者】
【氏名】ファンユエ ジェイソン ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】レェンイー ロニー ドォウ
(72)【発明者】
【氏名】ミィン シュイー
【テーマコード(参考)】
5E087
5H040
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087FF02
5E087FF07
5E087LL03
5E087LL12
5E087QQ03
5E087QQ04
5E087RR02
5E087RR12
5E087RR29
5H040AA22
5H040AS22
5H040DD05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】充電台用の別個の充電端子またはバッテリパックコネクタ用の別個の接続端子を設ける必要がなく、製造コスト削減、製造効率向上及び電気接続体の抵抗を小さくすることもでき、電気接続体の温度上昇を抑え、充電デバイスの安全性を向上させる接続端子を提供する。
【解決手段】電気接続部材30は、送電体と、送電体の一端部に接続された嵌合端部31と、送電体の他端部に接続された接続端部32とを備える。電気接続部材は一体部品であり、嵌合端部は、充電台充電端子として使用され、接続端部32は、バスバーに電気的に接続するための接続端子として使用される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接続部材であって、
送電体(33)と、
前記送電体(33)の一端部に接続された嵌合端部(31)と、
前記送電体(33)の他端部に接続された接続端部(32)と
を備え、
前記電気接続部材(30)は一体部品であり、前記嵌合端部(31)は、充電台(1)の充電端子として使用され、前記接続端部(32)は、バスバーに電気的に接続するための接続端子として使用される、
電気接続部材。
【請求項2】
前記嵌合端部(31)は、充電ガンの相手側端子に嵌合し接続するために円筒形であり、
前記接続端部(32)は、バッテリパックの前記バスバーに電気的に接続するために平坦または円筒形である、
請求項1に記載の電気接続部材。
【請求項3】
ボルトを通すことのできる接続孔(320)が、前記接続端部(32)に形成されており、したがって、前記接続端部(32)を、前記バスバーに前記ボルトで締め付けることができる、
請求項2に記載の電気接続部材。
【請求項4】
前記電気接続部材(30)は、中空管状部品から形成された一体部品であり、前記管状部品の一端部が前記嵌合端部(31)に加工され、前記管状部品の他端部が前記接続端部(32)に加工されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気接続部材。
【請求項5】
前記管状部品の中央部分が前記送電体(33)を構成し、前記管状部品の前記中央部分は加工されないため、前記送電体(33)は中空管状である、
請求項4に記載の電気接続部材。
【請求項6】
前記管状部品の前記中央部分は前記送電体(33)を構成し、前記管状部品の前記中央部分の少なくとも一部が平坦化され曲げられ、したがって、前記送電体(33)は平坦な曲がり部(330)を有する、
請求項4に記載の電気接続部材。
【請求項7】
前記電気接続部材(30)は、中実ロッド状部品から形成された一体部品であり、前記ロッド状部品の一端部が前記嵌合端部(31)に加工され、前記ロッド状部品の他端部が前記接続端部(32)に加工されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気接続部材。
【請求項8】
前記ロッド状部品の他端部は、最初に中空円筒形状に加工され、次に平坦形状に押圧される、
請求項7に記載の電気接続部材。
【請求項9】
電気接続アセンブリであって、
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記電気接続部材(30)と、
前記電気接続部材(30)の前記嵌合端部(31)の内部キャビティに挿入される弾性端子(303)と
を備え、
前記弾性端子(303)は、前記嵌合端部(31)に挿入される充電ガンの相手側端子に電気的に接触して、前記相手側端子を前記嵌合端部(31)に電気的に接続するために使用される、
電気接続アセンブリ。
【請求項10】
前記電気接続部材(30)の前記送電体(33)の外面に形成された絶縁層(301)をさらに備える、
請求項9に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項11】
前記絶縁層(301)は、前記送電体(33)の熱収縮性の管、前記送電体(33)の射出成形部品、または前記送電体(33)に噴霧された被覆である、
請求項10に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項12】
前記嵌合端部(31)の外周面にシールリング取付溝(311)が形成されており、
前記電気接続アセンブリは、
前記シールリング取付溝(311)に取り付けられて、前記充電台ハウジング(10)と前記嵌合端部(31)との間のシールを実現するシールリング(304)をさらに備える、
請求項9に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項13】
前記嵌合端部(31)は中空円筒形状であり、前記嵌合端部(31)の前記内部キャビティに連通する排水孔(312)が、前記嵌合端部(31)に形成されており、
前記排水孔(312)と前記シールリング取付溝(311)とは、前記嵌合端部(31)の軸方向に互いに離隔しており、前記排水孔(312)は、前記シールリング取付溝(311)よりも前記嵌合端部(31)の端面に近接している、
請求項12に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項14】
前記電気接続部材(30)の前記送電体(33)は中空管状であり、
前記電気接続アセンブリは、
前記嵌合端部(31)の前記内部キャビティに挿入されて、水蒸気が前記中空送電体(33)に入ることを防ぐシールプラグ(302)をさらに備える、
請求項13に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項15】
充電台アセンブリであって、
請求項9から14のいずれか一項に記載の前記電気接続アセンブリ(3)と、
充電台ハウジング(10)を含む充電台(1)と
を備え、
前記電気接続部材(30)の前記嵌合端部(31)は、前記充電台ハウジング(10)に挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、前記充電台(1)の充電端子を形成する、
充電台アセンブリ。
【請求項16】
コネクタハウジング(20)を含むコネクタ(2)をさらに備え、
前記電気接続部材(30)の前記接続端部(32)は、前記コネクタハウジング(20)に挿入されて、バスバーに電気的に接続するための、前記コネクタ(2)の接続端子を形成する、
請求項15に記載の充電台アセンブリ。
【請求項17】
電気接続部材であって、
送電体(33)と、
前記送電体(33)の一端部に接続された嵌合端部(31)と、
前記送電体(33)の他端部に接続された接続端部(32)と
を備え、
前記電気接続部材(30)は一体部品であり、前記嵌合端部(31)は、コネクタの接続端子として機能し、前記接続端部(32)は、別のコネクタの接続端子として機能する、
電気接続部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2023年5月4日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202310489200.7号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、充電ガンをバッテリパックに接続するための電気接続部材、電気接続部材を備える電気接続アセンブリ、および電気接続アセンブリを備える充電台アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、充電ガンとバッテリパックとの電気接続を実現するために、通常、充電台、ケーブル、およびコネクタを設ける必要がある。充電台は、充電台ハウジングと、充電台ハウジングに配置された充電端子とを含む。コネクタは、コネクタハウジングと、コネクタハウジングに配置された接続端子とを含む。ケーブルの一端部が、充電台の充電端子に電気的に接続される。ケーブルの他端部が、コネクタの接続端子に電気的に接続される。したがって、従来技術において、充電台用の別個の充電端子と、コネクタ用の別個の接続端子とを設ける必要があり、コストが高くなる。さらに、従来技術において、ケーブルの端部を充電台の充電端子またはコネクタの接続端子に圧着または溶接する必要があり、製造効率が低下する。
加えて、従来技術において、ケーブルと充電端子との間、またはケーブルもしくは接続端子の間の接続部に大きな抵抗があり、製品の著しい温度上昇を生じさせ、充電機器の安全性に重大な影響を与えることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によれば、電気接続部材が提供される。電気接続部材は、送電体と、送電体の一端部に接続された嵌合端部と、送電体の他端部に接続された接続端部とを備える。電気接続部材は一体部品であり、嵌合端部は、充電台の充電端子として使用され、接続端部は、バスバーに電気的に接続するための接続端子として使用される。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、嵌合端部は、充電ガンの相手側端子に嵌合し接続するために円筒形であり、接続端部は、バッテリパックのバスバーに電気的に接続するために平坦または円筒形である。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ボルトを通すことのできる接続孔が、接続端部に形成されており、したがって、接続端部を、バスバーにボルトで締め付けることができる。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続部材は、中空管状部品から形成された一体部品であり、管状部品の一端部が嵌合端部に加工され、管状部品の他端部が接続端部に加工されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、管状部品の中央部分が送電体を構成し、管状部品の中央部分は加工されないため、送電体は中空管状である。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、管状部品の中央部分は送電体を構成し、管状部品の中央部分の少なくとも一部が平坦化され曲げられ、したがって、送電体は平坦な曲がり部を有する。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続部材は、中実ロッド状部品から形成された一体部品であり、ロッド状部品の一端部が嵌合端部に加工され、ロッド状部品の他端部が接続端部に加工されている。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ロッド状部品の他端部は、最初に中空円筒形状に加工され、次に平坦形状に押圧される。
【0013】
本発明の別の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記の電気接続部材と、電気接続部材の嵌合端部の内部キャビティに挿入される弾性端子とを備える。弾性端子は、嵌合端部に挿入される充電ガンの相手側端子に電気的に接触して、相手側端子を嵌合端部に電気的に接続するために使用される。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続アセンブリは、電気接続部材の送電体の外面に形成された絶縁層をさらに備える。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、絶縁層は、送電体の熱収縮性の管、送電体の射出成形部品、または送電体に噴霧された被覆である。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、嵌合端部の外周面にシールリング取付溝が形成されており、電気接続アセンブリは、シールリング取付溝に取り付けられて、充電台ハウジングと嵌合端部との間のシールを実現するシールリングをさらに備える。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、嵌合端部は中空円筒形状であり、嵌合端部の内部キャビティに連通する排水孔が、嵌合端部に形成されており、排水孔とシールリング取付溝とは、嵌合端部の軸方向に互いに離隔しており、排水孔は、シールリング取付溝よりも嵌合端部の端面に近接している。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続部材の送電体は中空管状であり、電気接続アセンブリは、嵌合端部の内部キャビティに挿入されて、水蒸気が中空送電体に入ることを防ぐシールプラグをさらに備える。
【0019】
本発明の別の態様によれば、充電台アセンブリが提供される。充電台アセンブリは、上記の電気接続アセンブリと、充電台ハウジングを含む充電台とを備える。電気接続部材の嵌合端部は、充電台ハウジングに挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、充電台の充電端子を形成する。
【0020】
本発明の例示的な実施形態によれば、充電台アセンブリは、コネクタハウジングを含むコネクタをさらに備え、電気接続部材の接続端部は、コネクタハウジングに挿入されて、バスバーに電気的に接続するための、コネクタの接続端子を形成する。
【0021】
本発明の別の態様によれば、電気接続部材が提供される。電気接続部材は、送電体と、送電体の一端部に接続された嵌合端部と、送電体の他端部に接続された接続端部とを備える。電気接続部材は一体部品であり、嵌合端部は、コネクタの接続端子として機能し、接続端部は、別のコネクタの接続端子として機能する。
【0022】
本発明の上記の例示的な実施形態において、充電台用の別個の充電端子またはバッテリパックコネクタ用の別個の接続端子を設ける必要がなく、製造コストが削減され、製造効率が向上する。加えて、本発明は、電気接続体の抵抗を小さくすることもでき、電気接続体の温度上昇を抑え、充電デバイスの安全性を向上させる。
【0023】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記およびその他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの説明斜視図である。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの断面図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの断面図である。
【
図5】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの断面図である。
【
図6】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材の説明斜視図である。
【
図7】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材の断面図である。
【
図8】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下で、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0026】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0027】
本発明の態様によれば、電気接続部材が提供される。電気接続部材は、送電体と、送電体の一端部に接続された嵌合端部と、送電体の他端部に接続された接続端部とを備える。電気接続部材は一体部品であり、嵌合端部は、充電台の充電端子として使用され、接続端部は、バスバーに電気的に接続するための接続端子として使用される。
【0028】
本発明の別の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記の電気接続部材と、電気接続部材の嵌合端部の内部キャビティに挿入される弾性端子とを備える。弾性端子は、嵌合端部に挿入される充電ガンの相手側端子に電気的に接触して、相手側端子を嵌合端部に電気的に接続するために使用される。
【0029】
本発明の別の態様によれば、充電台アセンブリが提供される。充電台アセンブリは、上記の電気接続アセンブリと、充電台ハウジングを含む充電台とを備える。電気接続部材の嵌合端部は、充電台ハウジングに挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、充電台の充電端子を形成する。
【0030】
本発明の別の態様によれば、電気接続部材が提供される。電気接続部材は、送電体と、送電体の一端部に接続された嵌合端部と、送電体の他端部に接続された接続端部とを備える。電気接続部材は一体部品であり、嵌合端部は、コネクタの接続端子として機能し、接続端部は、別のコネクタの接続端子として機能する。
【0031】
図1は、本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの説明斜視図である。
図2は、本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの断面図である。
図3は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の説明斜視図である。
図4は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の断面図である。
図5は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の断面図である。
【0032】
図1~
図5に示すように、本発明の例示的な実施形態において、電気接続部材30が開示されている。電気接続部材30は、送電体33と、嵌合端部31と、接続端部32とを主に備える。嵌合端部31は、送電体33の一端部に接続されている。接続端部32は、送電体33の他端部に接続されている。図示の実施形態において、電気接続部材30は一体部品である。電気接続部材30の嵌合端部31は、充電台1の充電端子として使用され、電気接続部材30の接続端部32は、バスバー(図示せず、バッテリパックのバスバーなど)に電気的に接続するための接続端子として使用される。
【0033】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30の嵌合端部31は円筒形で、充電ガン(図示せず)の円筒形の相手側端子(図示せず)に嵌合するために使用される。電気接続部材30の接続端部32は、平坦で、バッテリパックのバスバー(図示せず)に電気的に接続するために使用される。しかしながら、本発明の嵌合端部31および接続端部32の形状は、図示の実施形態に限定されないことに留意されたい。例えば、電気接続部材30の嵌合端部31は、他の適切な形状であってもよい。電気接続部材30の接続端部32も、円筒形であってもまたは他の適切な形状であってもよい。
【0034】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、ボルト(図示せず)を通すことのできる接続孔320が、電気接続部材30の接続端部32に形成されており、したがって、接続端部32を、バッテリパックのバスバーにボルトで締め付けることができる。
【0035】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30は、中空管状部品(図示せず)から形成された一体部品であり、管状部品の一端部が嵌合端部31に加工されている。例えば、管状部品の一端部を、打抜きプロセスによって嵌合端部31に加工することができる。管状部品の他端部が接続端部32に加工され、例えば、管状部品の他端部を、打抜きプロセスによって接続端部32に加工することができる。
【0036】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、管状部品の中央部分が送電体33を形成し、管状部品の中央部分は加工されないため、送電体33は中空管状である。
【0037】
しかしながら、本発明の電気接続部材30は、
図1~
図5に示す実施形態に限定されない。例えば、
図6は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材30の説明斜視図である。
図7は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材30の断面図である。
【0038】
図6および
図7に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、上記の管状部品の中央部分は送電体33を構成し、管状部品の中央部分の少なくとも一部が平坦化され曲げられ、したがって、送電体33は平坦な曲がり部330を有する。本実施形態において、管状部品の一部を平坦化することによって、より小さい曲げ半径を実現することができ、所要空間を小さくし、電気接続部材30のコンパクトな配置を容易にすることができる。
【0039】
図1~
図7に示す実施形態において、電気接続部材30は中空管状部品から形成されている。しかしながら、本発明の電気接続部材30は、
図1~
図7に示す実施形態に限定されない。例えば、
図8は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続部材30の断面図である。
【0040】
図8に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30は、中実ロッド状部品(図示せず)から形成された一体部品である。ロッド状部品の一端部は、円筒形の嵌合端部31に加工され、例えば機械加工、冷間鍛造、または打抜き加工されてよい。ロッド状部品の他端部は、平坦な接続端部32に加工され、例えば機械加工、冷間鍛造、または打抜き加工されてよい。
【0041】
図8に示すように、図示の実施形態において、ロッド状部品の他端部は、最初に中空円筒形状に加工され、次に平坦形状に押圧される。このようにして、平坦な接続端部32を得ることができる。
【0042】
図1~
図8に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリ3も開示されている。電気接続アセンブリ3は、上記の電気接続部材30と、弾性端子303とを備える。弾性端子303は、電気接続部材30の嵌合端部31の内部キャビティに挿入されている。弾性端子303は、嵌合端部31に挿入される充電ガンの相手側端子に電気的に接触して、相手側端子を嵌合端部31に電気的に接続するために使用される。
【0043】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、電気接続アセンブリ3は、電気接続部材30の送電体33の外面に形成された絶縁層301をさらに備える。
【0044】
図1~
図8に示すように、本発明の例示的な実施形態において、送電体33の絶縁層301は、送電体33において収縮した熱収縮管、送電体33に成形された射出成形部品、または送電体33に噴霧された被覆であってよい。
【0045】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、嵌合端部31の外面にシールリング取付溝311が形成されている。電気接続アセンブリ3は、シールリング取付溝311に取り付けられて、充電台ハウジング10と嵌合端部31との間のシールを実現するシールリング304をさらに備える。
【0046】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、嵌合端部31の内部キャビティに連通する排水孔312が、嵌合端部31に形成されている。排水孔312とシールリング取付溝311とは、嵌合端部31の軸方向に互いに離隔しており、排水孔312は、シールリング取付溝311よりも嵌合端部31の端面に近接している。このようにして、嵌合端部31の内部キャビティに入る水蒸気を、排水孔312を通して排出することができる。
【0047】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30の送電体33は中空管状である。電気接続アセンブリは、嵌合端部31の内部キャビティに挿入されて、水蒸気が中空送電体33に入ることを防ぐシールプラグ3042も備える。
【0048】
図1~
図8に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、充電台アセンブリも開示されている。充電台アセンブリは、上記の電気接続アセンブリ3と、充電台1とを主に備える。充電台1は、充電台ハウジング10を含む。電気接続部材30の嵌合端部31は、充電台ハウジング10に挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合し接続するための、充電台1の充電端子を形成する。
【0049】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、充電台アセンブリは、コネクタ2をさらに備える。コネクタ2は、コネクタハウジング20を含む。電気接続部材30の接続端部32は、コネクタハウジング20に挿入されて、バッテリパックのバスバーに電気的に接続するための、コネクタ2の接続端子を形成する。
【0050】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、本発明は、充電台1用の別個の充電端子またはバッテリパックコネクタ2用の別個の接続端子を必要とせず、製造コストが削減され、製造効率が向上する。加えて、本発明は、電気接続体の抵抗を小さくすることもでき、電気接続体の温度上昇を抑え、充電デバイスの安全性を向上させる。
【0051】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、一体の電気接続部材30は、コストが低く、製造プロセスがより簡単で、圧着/溶接プロセスがなく、抵抗が小さく、性能に優れ、安定性が高い。
【0052】
図1~
図8に示すように、図示の実施形態において、一体の電気接続部材30は、圧着または溶接を必要とせず、したがって、充電台およびコネクタの内部空間が非常に小さくなり、充電台およびコネクタのサイズが非常に小さくなる。
【0053】
図1~
図8に示す実施形態において、電気接続部材30は、充電台1とコネクタ2との電気接続を示す。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、本発明の電気接続部材30を、2つのコネクタ間の電気接続に使用することもできる。例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、送電体33と、送電体33の一端部に接続された嵌合端部31と、送電体33の他端部に接続された接続端部32とを備える電気接続部材30も開示されている。電気接続部材30は一体部品であり、嵌合端部31は、1つのコネクタ(図示せず)の接続端子として使用され、接続端部32は、別のコネクタ(図示せず)の接続端子として使用される。
【0054】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0056】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】