(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024160970
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】電気接続アセンブリおよび充電台アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01B 7/42 20060101AFI20241108BHJP
H01R 31/06 20060101ALI20241108BHJP
H02G 15/08 20060101ALI20241108BHJP
B60L 53/14 20190101ALN20241108BHJP
【FI】
H01B7/42 C
H01R31/06 P
H02G15/08
B60L53/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024073300
(22)【出願日】2024-04-30
(31)【優先権主張番号】202321031988.9
(32)【優先日】2023-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521523202
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (スーヂョウ) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂィンシゥン ジェット ワン
(72)【発明者】
【氏名】ファンユエ ジェイソン ヂゥー
【テーマコード(参考)】
5G315
5G375
5H125
【Fターム(参考)】
5G315DA01
5G315DB01
5G315DC04
5G315DC05
5G375AA20
5G375BB03
5G375CB08
5G375DA36
5G375DB04
5H125AA01
5H125AC24
5H125FF11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電流と冷却流体との両方を送るために使用され、電気接続部材の温度上昇を抑え、さらに、送電体に装着された管継手部材を介して、送電体を冷却流体回路に便利に接続することができ、非常に使いやすくなる電気接続アセンブリ及び充電台アセンブリを提供する。
【解決手段】電気接続アセンブリは、電気接続部材30と、絶縁性の管継手部材と、を備え、電気接続部材は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔30bを有する送電体303を含む。絶縁性の管継手部材は、送電体に装着される管状体321と、管状体に接続され、接続孔322aを有する管継手322と、を含み、送電体の内部キャビティが、冷却流体流路として機能する。管継手の接続孔は、流体貫通孔に接続され冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材を通って送電体に流入するか又は送電体から流出する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接続アセンブリであって、
● 中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔(30b)を有する送電体(303)
を含む、電気接続部材(30)と、
● 前記送電体(303)に装着される管状体(321)、および
前記管状体(321)に接続され、接続孔(322a)を有する管継手(322)
を含む、絶縁性の管継手部材(32)と
を備え、
前記送電体(303)の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、前記管継手(322)の前記接続孔(322a)は、前記流体貫通孔(30b)に接続され、
前記管継手(322)は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、前記管継手部材(32)を通って前記送電体(303)に流入し、または前記送電体(303)から流出することができる、
電気接続アセンブリ。
【請求項2】
前記管状体(321)の外面に取付部(323)が形成されており、前記取付部(323)にねじ孔(323a)が形成されており、
前記ねじ孔(323a)に対応する位置決め孔(30d)が、前記送電体(303)に形成されており、
前記電気接続アセンブリは、ねじ(324)をさらに備え、前記ねじ(324)は、前記ねじ孔(323a)にねじ込まれ、前記位置決め孔(30d)に挿入されて、前記送電体(303)に対する前記管継手部材(32)の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ、
請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項3】
前記ねじ(324)の頭部を収容するための凹部(323b)が、前記取付部(323)に形成されており、シールリング(325)が前記凹部(323b)に設けられ、
前記ねじ(324)は前記シールリング(325)を通り、前記シールリング(325)は、前記ねじ(324)の前記頭部と前記凹部(323b)の底面との間で圧縮されて、前記ねじ孔(323a)をシールする、
請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項4】
2つのシールリング(32a)が、前記送電体(303)に装着され、前記管状体(321)の両端部の内側にそれぞれ位置決めされ、前記管状体(321)と前記送電体(303)との間で圧縮されて、前記管状体(321)の両端部をシールする、
請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項5】
前記電気接続部材(30)は、
前記送電体(303)の一端部に接続され、充電ベース(1)の充電端子として機能する嵌合端部(301)と、
前記送電体(303)の他端部に接続され、コネクタ(2)の接続端子として機能する接続端部(302)と
をさらに含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項6】
前記電気接続部材(30)は、管状部品から形成された一体部品であり、
前記管状部品の一端部が前記嵌合端部(301)に加工され、前記管状部品の他端部が前記接続端部(302)に加工され、前記管状部品の中央部分が前記送電体(303)として機能する、
請求項5に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項7】
前記嵌合端部(301)は中空の円筒形であり、
シールプラグ(34)が、前記送電体(303)の一端部に設けられて、前記送電体(303)の一端部をシールし、
前記電気接続部材(30)の前記接続端部(302)は平坦であり、前記送電体(303)の他端部は、前記接続端部(302)によってシールされている、
請求項5に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項8】
充電台アセンブリであって、
充電台ハウジング(10)を含む充電台(1)と、
請求項5から7のいずれか一項に記載の2つの電気接続アセンブリと
を備え、
前記電気接続部材(30)の前記嵌合端部(301)は、前記充電台ハウジング(10)に挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、前記充電台(1)の充電端子を形成する、
充電台アセンブリ。
【請求項9】
第1の流体貫通孔(30a)および第2の流体貫通孔(30b)が、前記電気接続アセンブリの両端部の前記送電体(303)の周壁にそれぞれ形成されており、
前記充電台アセンブリは、
2つの電気接続アセンブリの前記送電体(303)の一端部に装着され前記2つの送電体(303)の前記第1の流体貫通孔(30a)を接続するために使用される絶縁性の管連通部材(31)をさらに備え、
前記管継手部材(32)は、前記送電体(303)の他端部に装着され、前記送電体(303)の前記第2の流体貫通孔(30b)に接続される、
請求項8に記載の充電台アセンブリ。
【請求項10】
前記管連通部材(31)は、
- 前記2つの送電体(303)の一端部にそれぞれ装着される2つの管状部分(311)と、
- 前記2つの管状部分(311)間に接続され、連通孔(312a)を有する連通部分(312)と
を含み、
前記2つの送電体(303)の前記第1の流体貫通孔(30a)は、前記2つの送電体(303)の内部キャビティが互いに接続するように、前記連通部分(312)の前記連通孔(312a)を通して互いに接続される、
請求項9に記載の充電台アセンブリ。
【請求項11】
2つの第1のシールリング(31a)が、前記送電体(303)の一端部に装着され、前記2つの第1のシールリング(31a)は、前記管状部分(311)の2つの端部の内側にそれぞれ位置決めされ、前記管状部分(311)と前記送電体(303)との間で圧縮されて、前記管状部分(311)の前記2つの端部をシールする、
請求項10に記載の充電台アセンブリ。
【請求項12】
前記管状部分(311)の外面に第1の取付部(313)が形成されており、前記第1の取付部(313)に第1のねじ孔が形成されており、前記第1のねじ孔に対応する第1の位置決め孔(30c)が、前記送電体(303)の一端部に形成されており、
前記充電台アセンブリは、第1のねじ(314)をさらに備え、
前記第1のねじ(314)は、前記第1のねじ孔にねじ込まれ、前記第1の位置決め孔(30c)に挿入されて、前記送電体(303)に対する前記管連通部材(31)の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ、
請求項10に記載の充電台アセンブリ。
【請求項13】
前記第1のねじ(314)の頭部を収容するための第1の凹部(313b)が、前記第1の取付部(313)に形成されており、第1のシールリング(315)が、前記第1の凹部(313b)に設けられ、
前記第1のねじ(314)は、前記第1のシールリング(315)を通り、
前記第1のシールリング(315)は、前記第1のねじ(314)の前記頭部と前記第1の凹部(313b)の底面との間で圧縮されて、前記第1のねじ孔をシールする、
請求項12に記載の充電台アセンブリ。
【請求項14】
熱収縮管(35)をさらに備え、前記熱収縮管(35)は、前記送電体(303)の外側で熱収縮して、前記送電体(303)の外側絶縁層を形成し、
前記管状部分(311)の2つの端部および前記管状体(321)の2つの端部が、前記熱収縮管(35)に包まれている、
請求項10に記載の充電台アセンブリ。
【請求項15】
コネクタハウジング(20)を含むコネクタ(2)をさらに備え、
前記電気接続部材(30)の前記接続端部(302)は、前記コネクタハウジング(20)に挿入されて、バッテリパックのバスバーに電気的に接続するための、前記コネクタ(2)の接続端子を形成する、
請求項8から14のいずれか一項に記載の充電台アセンブリ。
【請求項16】
電気接続アセンブリであって、
● 中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔(30b)を有する送電体(303)、
前記送電体(303)の一端部に接続され、コネクタの充電端子として機能する嵌合端部(301)、および
前記送電体(303)の他端部に接続され、別のコネクタ(2)の接続端子として機能する接続端部(302)
を含む電気接続部材(30)と、
● 前記送電体(303)に装着される管状体(321)、および
前記管状体(321)に接続され、接続孔(322a)を有する管継手(322)
を含む、絶縁性の管継手部材(32)と
を備え、
前記送電体(303)の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、前記管継手(322)の前記接続孔(322a)は、前記流体貫通孔(30b)に接続され、
前記管継手(322)は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、前記管継手部材(32)を通って前記送電体(303)に流入し、または前記送電体(303)から流出することができる、
電気接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2023年5月4日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202321031988.9号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、電気接続アセンブリ、および電気接続アセンブリを備える充電台アセンブリに関し、特に、充電ガンとバッテリパックとを電気的に接続するための電気接続アセンブリおよび充電台アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、充電ガンとバッテリパックとの電気接続を実現するために、通常、充電台、ケーブル、およびコネクタを設ける必要がある。充電台は、充電台ハウジングと、充電台ハウジングに配置された充電端子とを含む。コネクタは、コネクタハウジングと、コネクタハウジングに配置された接続端子とを含む。ケーブルの一端部が、充電台の充電端子に電気的に接続される。ケーブルの他端部が、コネクタの接続端子に電気的に接続される。したがって、従来技術において、充電台用の別個の充電端子と、コネクタ用の別個の接続端子とを設ける必要があり、コストが高くなる。
さらに、従来技術において、ケーブルの端部を充電台の充電端子またはコネクタの接続端子に圧着または溶接する必要があり、製造効率が低下する。加えて、従来技術において、ケーブルと充電端子との間、またはケーブルもしくは接続端子の間の接続部に大きな抵抗があり、製品の著しい温度上昇を生じさせ、充電機器の安全性に重大な影響を与えることがある。
【0004】
加えて、従来技術において、充電速度を向上させるために、ケーブルは大電流を流す必要があり、より高い温度上昇を生じさせることがある。温度上昇を抑えるために、通常、断面の大きいケーブルが使用されるが、これにより、コストおよび体積が増加することがある。
【0005】
加えて、従来技術において、ケーブルと充電端子との間またはケーブルと接続端子との間の圧着領域または溶接領域における著しい温度上昇を防ぐために、ヒートシンクまたは冷却ファンを設ける必要がある。これによっても、コストおよび体積が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、電気接続部材と、絶縁性の管継手部材とを備える。電気接続部材は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔を有する送電体を含む。絶縁性の管継手部材は、送電体に装着される管状体と、管状体に接続され、接続孔を有する管継手とを含む。送電体の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、管継手の接続孔は、流体貫通孔に接続され、管継手は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材を通って送電体に流入し、または送電体から流出することができる。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、管状体の外面に取付部が形成されており、取付部にねじ孔が形成されており、ねじ孔に対応する位置決め孔が、送電体に形成されており、電気接続アセンブリは、ねじをさらに備え、ねじは、ねじ孔にねじ込まれ、位置決め孔に挿入されて、送電体に対する管継手部材の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ねじの頭部を収容するための凹部が、取付部に形成されており、シールリングが凹部に設けられ、ねじはシールリングを通り、シールリングは、ねじの頭部と凹部の底面との間で圧縮されて、ねじ孔をシールする。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、2つのシールリングが、送電体に装着され、管状体の両端部の内側にそれぞれ位置決めされ、管状体と送電体との間で圧縮されて、管状体の両端部をシールする。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続部材は、送電体の一端部に接続され、充電ベースの充電端子として機能する嵌合端部と、送電体の他端部に接続され、コネクタの接続端子として機能する接続端部とをさらに含む。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続部材は、管状部品から形成された一体部品であり、管状部品の一端部が嵌合端部に加工され、管状部品の他端部が接続端部に加工され、管状部品の中央部分が送電体として機能する。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、嵌合端部は中空の円筒形であり、シールプラグが、送電体の一端部に設けられて、送電体の一端部をシールし、電気接続部材の接続端部は平坦であり、送電体の他端部は、接続端部によってシールされている。
【0014】
本発明の別の態様によれば、充電台アセンブリが提供される。充電台アセンブリは、充電台ハウジングを含む充電台と、2つの電気接続アセンブリとを備える。電気接続部材の嵌合端部は、充電台ハウジングに挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、充電台の充電端子を形成する。
【0015】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の流体貫通孔および第2の流体貫通孔が、電気接続アセンブリの両端部の送電体の周壁にそれぞれ形成されている。充電台アセンブリは、2つの電気接続アセンブリの送電体の一端部に装着されて2つの送電体の第1の流体貫通孔を接続する絶縁性の管連通部材をさらに備え、管継手部材は、送電体の他端部に装着され、送電体の第2の流体貫通孔に接続される。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、管連通部材は、2つの送電体の一端部にそれぞれ装着される2つの管状部分と、2つの管状部分間に接続され、連通孔を有する連通部分とを含む。2つの送電体の第1の流体貫通孔は、2つの送電体の内部キャビティが互いに接続するように、連通部分の連通孔を通して互いに接続される。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、2つの第1のシールリングが、送電体の一端部に装着され、2つの第1のシールリングは、管状部分の2つの端部の内側にそれぞれ位置決めされ、管状部分と送電体との間で圧縮されて、管状部分の2つの端部をシールする。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、管状部分の外面に第1の取付部が形成されており、第1の取付部に第1のねじ孔が形成されており、第1のねじ孔に対応する第1の位置決め孔が、送電体の一端部に形成されており、充電台アセンブリは、第1のねじをさらに備え、第1のねじは、第1のねじ孔にねじ込まれ、第1の位置決め孔に挿入されて、送電体に対する管連通部材の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のねじの頭部を収容するための第1の凹部が、第1の取付部に形成されており、第1のシールリングが、第1の凹部に設けられ、第1のねじは、第1のシールリングを通り、第1のシールリングは、第1のねじの頭部と第1の凹部の底面との間で圧縮されて、第1のねじ孔をシールする。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、充電台アセンブリは、熱収縮管をさらに備え、熱収縮管は、送電体の外側で熱収縮して、送電体の外側絶縁層を形成し、管状部分の2つの端部および管状体の2つの端部が、熱収縮管に包まれている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、充電台アセンブリは、コネクタハウジングを含むコネクタをさらに備え、電気接続部材の接続端部は、コネクタハウジングに挿入されて、バッテリパックのバスバーに電気的に接続するための、コネクタの接続端子を形成する。
【0022】
本発明の別の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、電気接続部材と、絶縁性の管継手部材とを備える。電気接続部材は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔を有する送電体と、送電体の一端部に接続され、コネクタの充電端子として機能する嵌合端部と、送電体の他端部に接続され、別のコネクタの接続端子として機能する接続端部とを含む。絶縁性の管継手部材は、送電体に装着される管状体と、管状体に接続され、接続孔を有する管継手とを含む。送電体の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、管継手の接続孔は、流体貫通孔に接続され、管継手は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材を通って送電体に流入し、または送電体から流出することができる。
【0023】
本発明の上記の例示的な実施形態において、電気接続部材の送電体は、電流と冷却流体との両方を送るために使用され、それにより、電気接続部材の温度上昇を抑える。さらに、送電体に装着された管継手部材を介して、送電体を冷却流体回路に便利に接続することができ、非常に使いやすくなる。
【0024】
さらに、本発明の一部の例示的な実施形態において、電気接続部材の2つの端部は、充電台の充電端子およびコネクタの接続端子としてそれぞれ使用される。したがって、充電台用の別個の充電端子またはバッテリパックコネクタ用の別個の接続端子を設ける必要がない。これにより、製造コストが削減され、製造効率が向上し、電気接続部材の抵抗および温度上昇を抑えることもできる。
【0025】
添付図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記およびその他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの説明斜視図である。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの断面図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの垂直断面図である。
【
図5】
図4に示す電気接続アセンブリの部分拡大図である。
【
図6】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの水平断面図である。
【
図7】
図6に示す電気接続アセンブリの部分拡大図である。
【
図8】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの管コネクタの説明斜視図である。
【
図9】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの管コネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下で、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0028】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0029】
本発明の一般的な概念によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、電気接続部材と、絶縁性の管継手部材とを備える。電気接続部材は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔を有する送電体を含む。絶縁性の管継手部材は、送電体に装着される管状体と、管状体に接続され、接続孔を有する管継手とを含む。送電体の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、管継手の接続孔は、流体貫通孔に接続され、管継手は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材を通って送電体に流入し、または送電体から流出することができる。
【0030】
本発明の別の一般的な概念によれば、充電台アセンブリが提供される。充電台アセンブリは、充電台ハウジングを含む充電台と、2つの電気接続アセンブリとを備える。電気接続部材の嵌合端部は、充電台ハウジングに挿入されて、充電ガンの相手側端子に嵌合するための、充電台の充電端子を形成する。
【0031】
本発明の別の一般的な概念によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、電気接続部材と、絶縁性の管継手部材とを備える。電気接続部材は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔を有する送電体と、送電体の一端部に接続され、コネクタの充電端子として機能する嵌合端部と、送電体の他端部に接続され、別のコネクタの接続端子として機能する接続端部とを含む。絶縁性の管継手部材は、送電体に装着される管状体と、管状体に接続され、接続孔を有する管継手とを含む。送電体の内部キャビティが、冷却流体流路として機能し、管継手の接続孔は、流体貫通孔に接続され、管継手は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材を通って送電体に流入し、または送電体から流出することができる。
【0032】
図1は、本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの説明斜視図である。
図2は、本発明の例示的な実施形態による充電台アセンブリの断面図である。
図3は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの説明斜視図である。
図4は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの垂直断面図である。
図5は、
図4に示す電気接続アセンブリの部分拡大図である。
図6は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの水平断面図である。
図7は、
図6に示す電気接続アセンブリの部分拡大図である。
図8は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの管継手部材32の説明斜視図である。
図9は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの管継手部材32の断面図である。
【0033】
図1~
図9に示すように、本発明の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリが開示されている。電気接続アセンブリは、電気接続部材30と、絶縁性の管継手部材32とを主に備える。電気接続部材30は、中空管の形状で、周壁に形成された流体貫通孔30bを有する送電体303を含む。管継手部材32は、管状体321と管継手322とを含む。管状体321は、送電体303に装着されている。管継手322は、管状体321に接続され、接続孔322aを有する。送電体303の内部キャビティが、冷却流体流路として使用され、管継手322の接続孔322aは、流体貫通孔30bに接続されている。管継手322は、冷却流体回路(図示せず)に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材32を通って送電体303に流入し、または送電体303から流出することができる。
【0034】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、管状体321の外面に、隆起した取付部323が形成されており、取付部323にねじ孔323aが形成されており、ねじ孔323aに対応する位置決め孔30dが、送電体303に形成されている。電気接続アセンブリは、ねじ324も備える。ねじ324は、ねじ孔323aにねじ込まれ、位置決め孔30dに挿入されて、送電体303に対する管継手部材32の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ。
【0035】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、ねじ324の頭部を収容するための凹部323bが、取付部323に形成されており、シールリング325が凹部323bに設けられている。ねじ324はシールリング325を通り、シールリング325は、ねじ324の頭部と凹部323bの底面との間で圧縮されて、ねじ孔323aをシールする。
【0036】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、2つのシールリング32aが送電体303に嵌められ、2つのシールリング32aは、管状体321の両端部の内側にそれぞれ位置決めされ、管状体321と送電体303との間で圧縮されて、管状体321の両端部をシールする。
【0037】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30は、嵌合端部301と接続端部302とをさらに含む。嵌合端部301は、送電体303の一端部に接続され、充電台1の充電端子として機能する。接続端部302は、送電体303の他端部に接続され、コネクタ2の接続端子として機能する。
【0038】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、電気接続部材30は、管状部品から形成された一体部品であり、管状部品の一端部が嵌合端部301に加工され、管状部品の他端部が接続端部302に加工され、管状部品の中央部分が送電体303として機能する。
【0039】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、嵌合端部301は中空の円筒形であり、シールプラグ34が、送電体303の一端部に設けられて、送電体303の一端部をシールする。電気接続部材30の接続端部302は平坦であり、送電体303の他端部は、接続端部302によってシールされている。
【0040】
図1~
図9に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、充電台アセンブリも開示されている。充電台アセンブリは、充電台1と、2つの上記電気接続アセンブリとを主に備える。充電台1は、充電台ハウジング10を含む。電気接続部材30の嵌合端部301は、充電台ハウジング10に挿入されて、充電ガン(図示せず)の相手側端子に嵌合するための、充電台1の充電端子を形成する。
【0041】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、第1の流体貫通孔30aおよび第2の流体貫通孔30bが、電気接続アセンブリの送電体303の両端部の周壁にそれぞれ形成されている。充電台アセンブリは、絶縁性の管連通部材31も備える。管連通部材31は、2つの電気接続アセンブリの送電体303の一端部に装着され、2つの送電体303の第1の流体貫通孔30aを接続するために使用される。管継手部材32は、送電体303の他端部に装着され、送電体303の第2の流体貫通孔30bに接続されている。
【0042】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、管連通部材31は、2つの管状部分311と連通部分312とを含む。2つの管状部分311は、2つの送電体303の一端部にそれぞれ装着されている。連通部分312は、2つの管状部分311間に接続され、連通孔312aを有する。2つの送電体303の第1の流体貫通孔30aは、2つの送電体303の内部キャビティが互いに接続するように、連通部分312の連通孔312aを通して互いに接続されている。
【0043】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、2つの第1のシールリング31aが、送電体303の一端部に嵌められ、2つの第1のシールリング31aは、管状部分311の両端部の内側にそれぞれ位置決めされ、管状部分311と送電体303との間で圧縮されて、管状部分311の両端部をシールする。
【0044】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、管状部分311の外面に第1の取付部313が形成されており、第1の取付部313に第1のねじ孔が形成されており、第1のねじ孔に対応する第1の位置決め孔30cが、送電体303の一端部に形成されている。充電台アセンブリは、第1のねじ314も備え、第1のねじ314は、第1のねじ孔にねじ込まれ、第1の位置決め孔30cに挿入されて、送電体303に対する管連通部材31の軸方向の運動および周方向の回転を防ぐ。
【0045】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、第1のねじ314の頭部を収容するための第1の凹部313bが、第1の取付部313に形成されており、第1のシールリング315が、第1の凹部313bに設けられている。第1のねじ314は、第1のシールリング315を通り、第1のシールリング315は、第1のねじ314の頭部と第1の凹部313bの底面との間で圧縮されて、第1のねじ孔をシールする。
【0046】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、充電台アセンブリは、熱収縮管35をさらに備え、熱収縮管35は、送電体303の外側で熱収縮して、送電体303の外側絶縁層を形成する。管連通部材31の管状部分311の2つの端部および管コネクタ32の管状体321の2つの端部が、熱収縮管35に包まれている。
【0047】
図1~
図9に示すように、図示の実施形態において、充電台アセンブリは、コネクタ2をさらに備える。コネクタ2は、コネクタハウジング20を含む。電気接続部材30の接続端部302は、コネクタハウジング20に挿入されて、バッテリパック(図示せず)のバスバーに電気的に接続するための、コネクタ2の接続端子を形成する。
【0048】
図1~
図9に示す実施形態において、電気接続部材30は、充電台1とコネクタ2との電気接続のために使用されている。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリも開示されている。電気接続アセンブリは、電気接続部材30と、絶縁性の管継手部材32とを備える。電気接続部材30は、送電体303と、嵌合端部301と、接続端部302とを含む。送電体303は、中空管の形状であり、周壁に形成された流体貫通孔30bを有する。嵌合端部301は、送電体303の一端部に接続され、コネクタ(図示せず)の充電端子として機能する。接続端部302は、送電体303の他端部に接続され、別のコネクタ2の接続端子として機能する。
絶縁性の管継手部材32は、管状体321と管継手322とを含む。管状体321は、送電体303に嵌められている。管継手322は、管状体321に接続され、接続孔322aを有する。送電体303の内部キャビティが、冷却流体流路として使用され、管継手322の接続孔322aは、流体貫通孔30bに接続されている。管継手322は、冷却流体回路に接続するために使用され、したがって、冷却流体が、管継手部材32を通って送電体303に流入し、または送電体303から流出することができる。
【0049】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0051】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】