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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161010
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】伸縮式連結ポール
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/18 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
F16B7/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074850
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】P 2023076379
(32)【優先日】2023-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501433619
【氏名又は名称】中西産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】中西 好一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直一
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA03
3J039BB01
3J039CA01
3J039DA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】外ポールと内ポールとを組み合わせて所定長さとする伸縮式連結ポールで、簡易な構造の内クランプ、外クランプで、確実にポールの連結長さを維持する。
【解決手段】外ポール11の一端12からから内ポール1を突出させ、外ポール11の外面11aに固定した補助筒体17に、内クランプ21の基部22を固定する。内クランプ21の外ねじ部24に外クランプ31の内ねじ部22を螺合する。非押圧時には、外クランプ31の操作斜面38は内クランプ21の被操作斜面29aを押圧せず、外ポール11に対して内ポール1を自由に伸縮できる(a、c)。外クランプ31を締めると、外ポールの一端12から突出している内クランプの先端部25の内面の押圧面27の全体を、内ポール1の外面1aに押圧するので、外ポール11に対して、内ポール1の伸縮を規制できる(b、d)。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端および他端を備えた外ポールの内側に、一端および他端を備えた内ポールを軸方向に移動自在に挿入し、前記外ポールの一端から前記内ポールの一端を突出させ、前記外ポールの一端周辺を連結部として、前記連結部の外周をクランプで保持してなり、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とする伸縮式連結ポール。
(1) 前記クランプは、筒状の内クランプと、前記内クランプの外周側に軸方向に移動可能に嵌装された筒状の外クランプとから形成された。
(2) 前記内クランプは、前記外ポールの前記連結部の外周面に密着固定できる基部と、前記外ポールの一端から突出しかつ変形して縮径可能な先端部とを備え、前記内クランプの先端部内径は、非押圧時に前記内ポールの外径と同等または大径として、かつ押圧時に縮径して前記内ポールの外周面を押圧できる押圧面を備えた。
(3) 前記外クランプは、前記内クランプの外周に密着して、前記内クランプに対して軸方向に移動できる基部と、前記内クランプの先端部側に位置する操作筒部とを備えた。
(4) 前記外クランプの操作筒部の内面は、押圧時に、前記内クランプの先端部内面を縮径できる操作斜面を備え、かつ押圧時に前記外クランプは内クランプとの軸方向の移動を規制する手段が設けられた。
【請求項2】
以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした請求項1記載の伸縮式連結ポール。
(1) 外ポールの連結部の外面に、前記外ポールに対して、軸方向と回転方向の移動を規制する補助筒体が嵌装され、前記補助筒体は前記外ポールの外面に位置する基部と前記外ポールの一端から軸方向に突出する先端部とを備えた。
(2) 前記補助筒体は、前記外ポールの周方向に分割された複数の補助筒体片からなり、前記隣接する補助筒体の間に間隙が設けられ、前記外ポールの軸方向のスリットを備えた。
(3) 内クランプは前記補助筒体に嵌装され、内クランプの基部内面に、前記スリットに嵌挿される軸方向の凸条が形成され、かつ前記内クランプの先端部内面に、前記補助筒体の先端部から軸方向に突出して、内ポールの外面を押圧できる押圧面が形成された。
【請求項3】
以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした請求項2記載の伸縮式連結ポール。
(1) 補助筒体の先端部に、外ポールの一端面に設する内側厚肉部を形成した。
(2) 前記内側厚肉部の内径は、前記外ポールの内径より小径で、内ポールの外径より大径に形成された。
(3) 前記補助筒体の外面に外方突起が形成され、内クランプの基部に前記外方突起を挿入できる係止開口を有する係止片を備えた。
(4) 前記補助筒体の内面に複数の内方突起が形成され、前記外ポールに前記内方突起を嵌挿できる透孔が形成され、前記内方突起の先端面を通る径は、前記外ポールの内径より小径とし、かつ前記内ポールの外径より大径に形成された。
(5) 前記内クランプの内面に、前記補助筒体の内側厚肉部の先端が当接して、前記内クランプが前記外ポールの他端側への移動することを規制するストップ段部が形成された。
【請求項4】
以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした請求項3記載の伸縮式連結ポール。
(1) 内ポールの他端に前記内ポールの外径より大径の大径部が形成された。
(2) 前記大径部は外ポールの内径より小さく形成された。
(3) 前記大径部は、前記補助筒体の内方突起の先端面を通る径より大径に形成され、および/または、前記補助筒体の内側厚肉部の内径よりも大径に形成された。
【請求項5】
以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした請求項1記載の伸縮式連結ポール。
(1) 前記内クランプの基部の外面に外ねじ部が形成され、前記外クランプの基部の内面に、前記外ねじ部に螺合して、かつ押圧時に前記外クランプを外ポールの他端側に移動できる内ねじ部が形成された。
(2) 前記内クランプの前記先端部の外面に先端に向けて外面が縮径された被操作斜面が形成され、前記外クランプの操作筒部の内面に、前記被操作斜面を縮径できる操作斜面が形成された。
(3) 前記内クランプの前記先端部の外面で前記被操作斜面の基部側に、外周平坦部が形成され、前記外クランプの操作筒部の内面で前記操作斜面の基部側に、前記内クランプの外周平坦部に沿って移動できる内周平坦部が形成された。
【請求項6】
以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした請求項1記載の伸縮式連結ポール。
(1) 前記内クランプの先端部に、先端から複数の先端切り込みが形成され、前記先端切り込みの残部により、前記内クランプの先端部に複数の先端部片が形成された。
(2) 前記内クランプの先端部の前記先端切り込み内に、弾性材料からなる単位補助ブレーキが嵌挿され、かつ前記単位補助ブレーキは前記先端切り込みの深さより放射方向で厚く形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外ポールの内側に内ポールを納めた複数本の内外ポールをその連結部にジョイトを取り付けて伸縮自在な連結ポールを構成する伸縮式連結ポールに関する。
【背景技術】
【0002】
外ポールの内側に内ポールを納めた伸縮式の連結ポールでは、外パイプに軸方向に先を向けた蝶ねじを設けて、蝶ねじの先を内パイプに押さえつけて内外パイプを固定していた(特許文献1)。
また、外ポールに円形穴を設けて、円形穴に挿入される突起を有する内側カラーの外周に外側カラーを設けたジョイントを取りつけた構造も提案されている(特許文献2)。この場合、内側カラーの外周のねじと外側内周のねじをかみ合わせて、内側カラーの突起を内ポールの外周面に押さえつけて内外ポールを固定していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許4906148号公報
【特許文献1】特開2017-9543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、蝶ねじの先端のみを内ポールに押さえつける構造で、その位置で確実に内外ポールを固定する場合には、多数の蝶ねじを要し、締め付けおよび締め付けの解除が煩雑となる問題点があった。
また、特許文献2では、内カラーの突起の先端と内パイプの外周面に押さえつける構造であり、外カラーを回すことで、内カラーの突起の押さえつけおよび解除が可能であるが、確実に押さえつけるためには、内カラーの突起を増やし、そのためには外ポールの円形穴も増やすことを要し外ポールの欠損を増やして強度を、弱めることになっていた。したがって、ポール自体の強度保ちながら内ポールを押さえつけ力を高めることができない問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、外ポールにクランプを取り付け、クランプは、筒状の内クランプと、前記内クランプの外周側に軸方向に移動可能に嵌装された筒状の外クランプを設け、前記内クランプを外ポールに密着できる基端部と、外ポールの一端から突出して内ポールの外周を押圧できる先端部とを備えたので、操作容易でかつ内クランプの先端部の全体で内ポールの外周を押圧するので、前記問題点を解決した。
【0006】
即ちこの基本発明は、一端および他端を備えた外ポールの内側に、一端および他端を備えた内ポールを軸方向に移動自在に挿入し、前記外ポールの一端から前記内ポールの一端を突出させ、前記外ポールの一端周辺を連結部として、前記連結部の外周をクランプで保持してなり、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とする伸縮式連結ポールである。
(1) 前記クランプは、筒状の内クランプと、前記内クランプの外周側に軸方向に移動可能に嵌装された筒状の外クランプとから形成された。
(2) 前記内クランプは、前記外ポールの前記連結部の外周面に密着固定できる基部と、前記外ポールの一端から突出しかつ変形して縮径可能な先端部とを備え、前記内クランプの先端部内径は、非押圧時に前記内ポールの外径と同等または大径として、かつ押圧時に縮径して前記内ポールの外周面を押圧できる押圧面を備えた。
(3) 前記外クランプは、前記内クランプの外周に密着して、前記内クランプに対して軸方向に移動できる基部と、前記内クランプの先端部側に位置する操作筒部とを備えた。
(4) 前記外クランプの操作筒部の内面は、押圧時に、前記内クランプの先端部内面を縮径できる操作斜面を備え、かつ押圧時に前記外クランプは内クランプとの軸方向の移動を規制する手段が設けられた。
【0007】
また、前記基本発明において、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした伸縮式連結ポールである。
(1) 外ポールの連結部の外面に、前記外ポールに対して、軸方向と回転方向の移動を規制する補助筒体が嵌装され、前記補助筒体は前記外ポールの外面に位置する基部と前記外ポールの一端から軸方向に突出する先端部とを備えた。
(2) 前記補助筒体は、前記外ポールの周方向に分割された複数の補助筒体片からなり、前記隣接する補助筒体の間に間隙が設けられ、前記外ポールの軸方向のスリットを備えた。
(3) 内クランプは前記補助筒体に嵌装され、内クランプの基部内面に、前記スリットに嵌挿される軸方向の凸条が形成され、かつ前記内クランプの先端部内面に、前記補助筒体の先端部から軸方向に突出して、内ポールの外面を押圧できる押圧面が形成された。
【0008】
さらに、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした伸縮式連結ポールである。
(1) 補助筒体の先端部に、外ポールの一端面に設する内側厚肉部を形成した。
(2) 前記内側厚肉部の内径は、前記外ポールの内径より小径で、内ポールの外径より大径に形成した。
(3) 前記補助筒体の外面に外方突起が形成され、内クランプの基部に前記外方突起を挿入できる係止開口を有する係止片を備えた。
(4) 前記補助筒体の内面に複数の内方突起が形成され、前記外ポールに前記内方突起を嵌挿できる透孔が形成され、前記内方突起の先端面を通る径は、前記外ポールの内径より小径とし、かつ前記内ポールの外径より大径に形成された。
(5) 前記内クランプの内面に、前記補助筒体の内側厚肉部の先端が当接して、前記内クランプが前記外ポールの他端側への移動することを規制するストップ段部が形成された。
【0009】
さらに、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした伸縮式連結ポールである。
(1) 内ポールの他端に前記内ポールの外径より大径の大径部が形成された。
(2) 前記大径部は外ポールの内径より小さく形成された。
(3) 前記大径部は、前記補助筒体の内方突起の先端面を通る径より大径に形成され、および/または、前記補助筒体の内側厚肉部の内径よりも大径に形成された。
【0010】
また、前記基本発明において、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした伸縮式連結ポールである。
(1) 前記内クランプの基部の外面に外ねじ部が形成され、前記外クランプの基部の内面に、前記外ねじ部に螺合して、かつ押圧時に前記外クランプを外ポールの他端側に移動できる内ねじ部が形成された。
(2) 前記内クランプの前記先端部の外面に先端に向けて外面が縮径された被操作斜面が形成され、前記外クランプの操作筒部の内面に、前記被操作斜面を縮径できる操作斜面が形成された。
(3) 前記内クランプの前記先端部の外面で前記被操作斜面の基部側に、外周平坦部が形成され、前記外クランプの操作筒部の内面で前記操作斜面の基部側に、前記内クランプの外周平坦部に沿って移動できる内周平坦部が形成された。
【0011】
また、前記基本発明において、以下のすべての要件を満たして構成したことを特徴とした伸縮式連結ポールである。
(1) 前記内クランプの先端部に、先端から複数の先端切り込みが形成され、前記先端切り込みの残部により、前記内クランプの先端部に複数の先端部片が形成された。
(2) 前記内クランプの先端部の前記先端切り込み内に、弾性材料からなる単位補助ブレーキが嵌挿され、かつ前記単位補助ブレーキは前記先端切り込みの深さより放射方向で厚く形成した。
【発明の効果】
【0012】
この発明は、外ポールに固定した内クランプの先端部を、外クランプの操作により、先端部内面の押圧面を内ポールの外周に押圧できるので、簡易な操作でかつ確実に外ポールの一端から出した内ポールの連結状態を維持できる。
また、スリットを備えた補助筒体を外ポールに備え、スリットに内クランプ内面の凸条を嵌挿したので、外ポールに対して内クランプの回転を規制して、また、補助筒体の先端部に内側厚肉部に外ポールの一端を当接して、補助筒体の内方突起を外ポールの透孔に挿入する構造とすれば、さらに外ポールと補助筒体の固定を確実とし、かつ外ポールに対して内クランプの回転および軸方向の移動を規制して、外ポールと補助筒体と内クランプの基部とを一体に固定できる。
また、外ポールと補助筒体と内クランプの基部とを一体性を高めことにより、外ポールの一端から突出させた内クランプの先端部を、外クランプで自由に変形させて、さらに確実かつ容易に、内ポールの先端部の押圧面の全体を内ポールの外面に強く押圧できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明の実施形態に使用する内ポールの他端側で、(a)は構成を説明する斜視図、(b)は同じく内ポールを透過させた斜視図、を表す。
図2】この発明の実施形態に使用する外ポールの一端側で、(a)は構成を表す斜視図、(b)は斜視図、(c)は内方突起付近で水平に切断した拡大断面図を表す。
図3】この発明の実施形態に使用する内クランプで、(a)は垂直に切断した斜視図、(b)は斜視図と外ポール、を表す。
図4】この発明の実施形態に使用する外クランプで、(a)は斜視図、(b)は垂直に切断した斜視図、を表す。
図5】この発明の実施形態で、外ポールの一端側に内クランプを取り付けた図で、(a)は内クランプを透過させた斜視図、(b)は垂直に切断した断面図を表す。
図6】この発明の実施形態で、内クランプを取り付けた外ポールの一端から内ポールを引き出した図で、(a)は斜視図、(b)はさらに引き出した内ポールに外クランプを取り付けた状態の斜視図、を表す。
図7】この発明の実施形態で、内クランプに外クランプを嵌装した状態で、(a)(b)は垂直に切断した線画による断面図、(c)(d)はCG画による断面図で示し、(a)(c)は押圧前、(b)(d)は押圧後を表す。
図8】この発明の実施形態で、伸縮式連結ポールを、換気窓の開閉具に応用した斜視図を表す。
図9】この発明の他の実施形態に使用する外ポールの一端側で、(a)は構成を表す斜視図、(b)は斜視図、(c)は内方突起付近で水平に切断した拡大断面図を表す。
図10】この発明の他の実施形態に使用する内クランプで、(a)は構成を表す斜視図、(b)は斜視図を表す。
図11】この発明の他の実施形態に使用する内クランプで、(a)は垂直に切断した斜視図、(b)は斜視図と外ポール、を表す。
図12】この発明の他の実施形態に使用する内クランプを取り付けた外ポールに内ポールを取り付けた状態で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はA-A線における断面図、を表す。
図13】この発明の他の実施形態で、外ポールの一端側に内クランプを取り付けた図で、(a)は内クランプを透過させた斜視図、(b)は垂直に切断した(B-B線における)断面図を表す。
図14】この発明の他の実施形態で、内クランプを取り付けた外ポールの一端から内ポールを引き出した図で、(a)は斜視図、(b)はさらに引き出した内ポールに外クランプを取り付けた状態の斜視図、を表す。
図15】この発明の他の実施形態で、内クランプを取り付けた外ポールに内ポールを取り付けさらに外クランプで締め付けた状態で、垂直方向に切断した断面図、を表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.伸縮式連結ポール50の概要
【0015】
伸縮式連結ポール50は、2段式の場合、一端12、他端13、外面11a、内面11bの外ポール11内に、一端2、他端3、外面1a、内面1bの内ポール1を挿入して、外ポール11の一端12から内ポール1を適宜長さ引き出して使用する。3段式の場合には、内ポール1の内側にさらに内内ポールを挿入して構成する(図示していない)。なお、同様に、4段、5段と構成することもできる(図示していない)。各ポール1,2は通常、円形断面図であるが、楕円や四角形など任意である(図示していない)。
外ポール11の一端12周辺の外ポール11の外面11a、内面11bと、内ポール1の一端2周辺の内ポール1の外面1a付近を連結部14とし、内ポール1を所望の長さだけ外ポール11の一端12から引き出し、連結部14にクランプ20を嵌装して、伸縮式連結ポール50が構成される(図8)。ここでは、建造物の壁や天井にある換気窓の開閉操作に使用する道具に応用した例で、伸縮式連結ポール50を高い位置(例えば、2~5m程度)にある換気窓の開閉を操作するために、内ポール1の一端2にフック51を取り付け、外ポール11の他端13に、紐などを通す開口52aを形成したけ保管具52を取り付けてある(図8)。
【0016】
ここで、内ポール1と外ポール11の所定の長さを保持するクランプ20は、外ポール11の外面11aに固定された内クランプ21と、内クランプ21の外周に取り付ける外クランプ31と、から形成されている。外クランプ31を締めると「押圧状態」となり、内クランプ21が内ポール1の外面1aを押圧して、その長さを維持できる。
また、外クランプ31を緩めると「非押圧状態」となり、内クランプ21が内ポール1の外面1aの押圧を解除して、外ポール11に対して、内ポール1を自由な長さとすることができる。
【0017】
2.構成部材の説明
【0018】
2-1.内ポール1の構成(図1
【0019】
小径の内ポール1は内径D10、外径D11の円筒で、一端2(上端側)は何も加工をせずに、他端3に、補助大径具5を嵌挿してある。補助大径具5は、内ポール1の内面1aに嵌挿される基部6と内ポール1の他端3から突出する外径D13の大径部6aとから構成されている(D11<D13)。大径部6aは内ポール1の他端3から外方に突出して、他端3の縁に密着している(図1(a)(b))。なお、補助大径具5の基部6の外周に小突起が形成され、小突起が内ポール1に形成された透孔(または内面1bの凹部)に嵌挿して、補助大径具5が内ポール1かからの抜け、および回転が防止される。
なお、大径部6aの外径D13は、外ポール11の内径D20よりも小径に形成されている(D13<D20)。
【0020】
2-2.外ポール11の構成(図2
【0021】
内ポール1より大径の外ポール11は内径D20、外径D21の円筒で、一端12の位置(通常上側)に上下2つの丸孔16、16が直径対称な位置に形成されて、丸孔16、16に補助筒体17が嵌装されている。外ポール11の他端13側には何も加工がなされていない(図2(a))。
補助筒体17は、半割の補助筒体片17a、17aからなり、各補助筒体片17a、17aは、外ポール11の外面11aに密着する薄肉の基部18と、基部18の上端側に、外ポール11の1の軸(以下「軸」)に向けて基部18より肉厚の内側厚肉部18aを形成してなる(図2(a)(b))。また、各補助筒体片17a、17aは基部18の下部(軸方向で、内側厚肉部18aの反対側)外面に外方突起18cを形成し、基部18の内面に軸方向(内側)に突出する内方突起18d、18dを形成する。内方突起18d、18dは軸方向で2個形成され、外方突起18cの位置で、基部18の内外で内方突起18dと外方突起18cを一致させることもできる(図5(b))。
内側厚肉部18aは外ポール11の一端12から外方に突出し、外ポール11の一端12の端面が内側厚肉部18aに密着当接している。
外ポール11の一端12側の外面11aに、各補助筒体片17a、17aを、丸孔16に内方突起18dが挿入されるように密着させると、隣接する補助筒体片17a、17aの間に隙間が空き、外ポール11の軸方向にスリット19、19が形成される(図2(b)(c))。
また、補助筒体17(補助筒体片17a、17a)の外周はD41で形成され(D21<D41)、補助筒体17(補助筒体片17a)の内方突起18d、18dの先端面(軸側)を結ぶ径はD40で形成され、内ポール11の内径D20より小さく形成されている(D40<D20。図2(c))。さらに、内方突起18d、18dの先端面(軸側)を結ぶ径はD40は、内ポール1の大径部6aの径D13より小さく(D40<D13)、内ポール1の大径部6aは内方突起18d、18d間を通過できない。
【0022】
2-3.内クランプ21の構成(図3
【0023】
内クランプ21は内径D50、外径D51の筒状の基部22の一端に、先端部25を連設して構成される。
基部22は、外ポール11の補助筒体17(補助筒体片17a)に嵌装できるように形成され(D41<D50)、基部22の内面に、補助筒体17のスリット19、19に挿入できる軸方向の凸条23、23が、スリット19、19の配置に一致させて形成されている。
また、基部22の先端部25と反対側の端縁に軸方向の基端切り込み28a、28aが形成され、基端切り込み28a、28aの間を係止片28とする。係止片28には、補助筒体17の外方突起18cの位置に一致させて設けられ、各係止片28には外方突起18cを挿入できる係止開口28bが形成されている。(図3(b))。また、各係止片28は放射方向に屈曲して、係止開口28bに外方突起18cを挿入できるようにある程度の弾性を備えている。
また、また、基部22の外周で、係止片28と先端部25との間に、外ねじ部24が形成されている。
先端部25は、先端側から直径位置に、すなわち軸方向で等間隔に、先端切り込み25b、25bが形成され、先端切り込み25b、25bは先端縁に開放しているので、先端部は2つの先端部片25a、25aに分割されている(図3(b)、図5(a))。なお、分割数(先端切込み25bの数)は2つに限らず、3つ以上とすることもできる(図示していない)。
また先端部25の先端側外周は、先端に向けて徐々に縮径される被操作斜面29aと、被操作斜面29aで基部22側に連続している外周平坦部29とを備えている(図3(a)(b))。被操作斜面29aの内面側(外周平坦部29の一部の内面を含む)を押圧面17とする。
また、基部22の内面と先端部の内面側の一部は面一で、補助筒体17が挿通できる外径D50で形成され(D41<D50)、先端部25の中間部内面に、補助筒体17の内側厚肉部18aの先端18bが当接して、そこから先へ補助筒体17(外ポール11)が移動することを規制するストップ段部26が形成されている。軸方向でストップ段部26の位置と凸条23の先端部25側の端は概ね一致している(図3(a))。
先端部25の先端側の開口の内径(すなわち、非押圧時の押圧面27の内径)をD52とし、その開口から内ポール1を挿通でき(D11<D52)、押圧時には先端部25の先端側(押圧面27周辺=被操作斜面29a周辺)は弾性変形して、押圧面27は内ポール1の外面を押圧できるので、押圧時には「D52≦D11)となる。また、外周平坦部29の外周面の径はD53とする。
内クランプ21は、外ポール11の補助筒体17を保持できる強度・硬さを有し、かつこのような変形ができる材質・構造で形成されている。
【0024】
2-4.外クランプ31の構成(図4
【0025】
外クランプ31は、内クランプ21の外ねじ部24に対応した内ねじ部33を内面に形成した基部32と、内クランプ21の先端部25(先端部片25a)を操作できる操作筒部35を備える。外クランプ31の基部32の基端には内径D60の基端開口32aを有し、基端開口32aは内クランプ21(特に外ねじ部24)を挿入できる十分な径(D60)としてある。また、操作筒部35の内面及び外面は先端に向けて縮径して、先端に先端開口36が形成され、先端開口36の内径D61は内ポール1が挿入できる径(D11<D61)としてある。外クランプ31は全体として、変形しにくい硬質の材料・構造で形成されている(図4(a)(b))。
外クランプ31の操作筒部35で、基部32側の内面に内径が変化しない内径D62の内周平坦部37が形成され、内周平坦部37は、内クランプ21の外周平坦部29(外径D53)と対応しており、擦れるか擦れない程度の関係で、内クランプ21と外クランプ31との軸方向の移動を案内できる態度のわずかな隙間を備える(D53<D62。図7)。
また、内周平坦部37の先端開口36側に、先端(先端開口36側)に向けて縮径された操作斜面38が形成されている。操作斜面38は内クランプ21の被操作斜面29aに対応して、被操作斜面29aを押圧できるようになっている。すなわち、外クランプ31の操作筒部35の内面で、操作斜面38の基部32側に内周平坦部37が形成されている。
また、外クランプ31の操作筒部35の操作斜面38は、押圧しない状態で、内クランプ21の先端部25の被操作斜面29aが、軸方向で操作斜面38の中間位置まで挿入できる形状に形成されている(図7(a)(c))。したがって、外クランプ31の操作筒部35の内面は、平坦部37から徐々に縮径して、先端開口36に至る操作斜面38が形成されている(図4(b))。
また、外クランプ31の基部32の外面には軸方向に沿った凸凹条34が全周に形成され、ある程度の力で外クランプ31を回転できるようになっている(図4(a))。
【0026】
3.伸縮式連結ポール50の組立て
【0027】
(1) 外ポール11の一端12側に補助筒体17(補助筒体17a、17a)を取り付けて、スリット19、19を形成させる。外ポール11の一端12(補助筒体17a側)から、内クランプ21の係止片28側を挿入する(図3(b))。この際、内クランプ21の凸条23を補助筒体17のスリット19に沿って、内クランプ21が挿入され、係止片28の先端が外方突起28cに当たり、一旦、広がり、係止片28の係止開口28b内に外方突起28cが嵌挿される(図5(a)(b))。この際、外方突起28cの内側厚肉部18a側(外ポール11の一端12側)にテーパーが形成されているので、係止片28の広がりを案内する。
また、この際、補助筒体18の内側厚肉部18aの先端18bが内クランプ21のストップ段部26に当接している。さらに、上記のように内クランプ21の凸条23が補助筒体17のスリット19に挿入され、係止片28の係止開口28b内に外方突起28cが嵌挿されているので、外ポール11(外ポール11に固定された補助筒体17)に対して、内クランプ21(特に基部22)は、軸方向および回転方向の移動が制限され、外ポール11(外ポール11および補助筒体17)と一体化される(図5(a)(b))。
【0028】
(2) 続いて、内クランプ21が取り付けられた外ポール11の他端13側から内ポール1の一端2側を挿入する(図6(a))。内ポール1の一端2を外ポール11の一端12から引き出し、内ポール1の一端2から外クランプ31の基端開口32a側を挿入するともに、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を概ね必要な長さ(内ポール1と外ポール11の重なり長さ)とする(図6(b))。
この際、外ポール11内に入れた内ポール1は、一端2側から補助筒体17(内側厚肉部18a、内方突起18d、18d。内径D40)を通過できるが、内ポール1の他端3に大径部6a(D13)が形成されているので、大径部6aが内側厚肉部18aおよび内方突起18d、18dに係止されるので(D40<D13))、内ポール1が外ポール11の一側12から抜けるおそれがない。なお、ここで、大径部6aが、内側厚肉部18aまたは内方突起18d、18dのいずれか一方に係止される構造とすることもできる。
【0029】
(3) 続いて、外クランプ31の基端開口32a側を(図6(b))、内クランプ21の先端部25に嵌装し、内クランプ21の外ねじ部24の一部と外クランプ31の内ねじ部33の一部を軽く螺合する(図7(a)(c))。この状態で、内クランプ21の外周平坦部29は外クランプ31の内周平坦部37にあり、内クランプ21の被操作斜面29aは外クランプ31の操作斜面38と当接していない(図7(a)(c))。あるいは、被操作斜面29aが操作斜面38と当接していても良いが押圧していない。すなわち、この状態で、非押圧状態となっている。
なお、この内クランプ21を固定した外ポール11に、内ポール1を挿入して、内クランプ21に外クランプ31を嵌装した状態で、伸縮式連結ポール50を構成している(図7)。
【0030】
(4) この状態で、内ポール1と外ポール11の重なり長さを微調整して、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を必要な長さとする。
【0031】
(5) 続いて、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を必要な長さを保持した状態で、外クランプ31の凹凸条34を使って外クランプ31を強く回転させると、内クランプ21の外ねじ部24と外クランプ31の内ねじ部33とが深く螺合して、内クランプ21は外クランプ31内に深く入り込む。これにより、外クランプ31の操作斜面38が内クランプ21の被操作斜面29aを強く押圧して、先端部25を縮径させるので、先端部25の押圧面27が、内ポール1の外面1aを強く押圧して、内クランプ21、外クランプ31、内ポール1、外ポール11をこの位置で固定する(図7(b)(d))。この状態を押圧状態とする。
【0032】
(6) また、伸縮式連結ポール50の長さを変更する場合、あるいは収納する場合について説明する。外クランプ31を逆方向に回転させれば、外クランプ31の操作斜面38による内クランプ21の先端部25の非操作斜面29aの押圧が解除され、内クランプ21の押圧面27と内ポール1の外面1aの押圧が解除され、内ポール1を軸方向に自由に伸縮移動させることができる。
【0033】
5.他の実施形態
【0034】
この実施形態は、前記実施形態で、内クランプ21の先端部25の先端切込み25b内に、補助ブレーキ具44の単位補助ブレーキ41を挿入し、補助ブレーキ具44を補助筒体17、17に取り付けたことを特徴としている。したがって、伸縮式連結ポール1の構成部材において、外ポール11、内クランプ21の構成が異なる。よって、内ポール1、外クランプ31の構成は前記実施形態と同様となるので、説明を省略する。
【0035】
5-1 外ポール11の構成(図9
【0036】
補助筒体17は、前記実施形態と同様に、半割の補助筒体片17a、17aからなり、各補助筒体片17a、17aは、外ポール11の外面11aに密着する薄肉の基部18と、基部18の上端側に、外ポール11の1の軸(以下「軸」)に向けて基部18より肉厚の内側厚肉部18aを形成してなる(図9(a)(b)、図2参照)。
この実施形態では、内側厚肉部18aの外周側を基部18に沿って溝を形成して、収容凹部18eとする。収容凹部18eは、各補助筒体17の上端側(内側厚肉部18aの上端18b側)に開放して、内側厚肉部18aの面積の範囲内で形成される。収容凹部18eは後述する補助ブレーキ具44のブレーキ連結リング42の挿入部43を挿入するための機能を有する。
他の内側厚肉部18a、外方突起18c、内方突起18dの構成は、前記実施形態と同様である(図1参照)。
【0037】
5-2 内クランプ21の構成(図10図11
【0038】
(1) この実施形態では、前記実施形態の基部22と同様の基部22で、先端部25に単位補助ブレーキ41、41を備えた補助ブレーキ具44を取り付けたことを特徴としている。
【0039】
(2) まず、この実施形態の先端部25は、先端側から直径位置に先端切り込み25b、25bを軸方向で等間隔に、4つ形成する。4つの先端切込み25b、25bで、前記実施形態と同様に、4つの先端部片25a、25aに分割されている(図10図12(a)。なお、分割数は4つに限らないが、後述のような押圧効果を均等に行うためには、軸方向で等間隔に形成され、かつ3つ以上が好ましい(図示していない)。
【0040】
(3)また、各単位補助ブレーキ41、41の基端は円形(環状)のブレーキ連結リング42で連結され、ブレーキ連結リング42の下端部で外周側に収容凹部18eに嵌挿できる形状の挿入部43が連設されている。また、補助ブレーキ具44は弾性ゴムなど(エラストマ―なども含む)の圧縮変形の大きな材料から構成されている。
【0041】
(4) 内クラン21プの下方から、単位補助ブレーキ41、41を上にして補助ブレーキ具44を、内クランプ21内に挿入し(図10(a))、先端切り込み25b、25b内に、単位補助ブレーキ41、41を嵌挿して状態で、内クラン21に補助ブレーキ具44を装着する(図10(b))。この際、各単位補助ブレーキ41、41はブレーキ連結リング42で一体にまとめられているので、各単位補助ブレーキ41、41を先端切り込み25b、25b内に確実かつ容易に挿入できる。
【0042】
(5) 補助ブレーキ具44の単位補助ブレーキ44は先端部25の先端切込み部25b内に収容されて、その方向での移動や変形が規制されたた状態で、先端部25の軸に対して中心方向および放射方向に移動や変形が可能となるように形成されている。また、単位補助ブレーキ44は先端部25の先端切込み部25b内に収容された状態で、単位補助ブレーキ44の先端41aは内クランプ25の先端部25の先端と略同一位置にあり、また、単位補助ブレーキ44の内面41cは内クランプ25の先端部25の被操作斜面29aの内面と略面一に形成され、かつ、単位補助ブレーキ44の外面41dは内クランプ25の先端部25の被操作斜面29aの外面より突出するように形成されている(図10(b)、図11(b)))。また、単位補助ブレーキ44の外面41dが内クランプ25の先端部25の被操作斜面29aの外面よりの突出量は、より具体的には、単位補助ブレーキ44の基端14b側が突出量が少なく、先端41a側がより突出量が若干多くなるように形成されている(図10図12(b))。
【0043】
(6) 前記補助ブレーキ具44において、挿入部43は省略することもでき(図示していない)、ブレーキ連結リング42は、各単位補助ブレーキ41、41を動かないようにまとめることができれば、他の構成とすることもできる(図示していない)。
【0044】
(7) 他の内クランプ21の構成は前記実施形態と同様である。
【0045】
5-3 伸縮式連結ポール50の組立て
【0046】
(1) 前記実施形態の場合と同様に、外ポール11の一端12側に補助筒体17(補助筒体17a、17a)を取り付けて、スリット19、19を形成させる。外ポール11の一端12(補助筒体17a側)から、内クランプ21の係止片28側を挿入する(図3(b)参照、)。この際、内クランプ21の凸条23を補助筒体17のスリット19に沿って、内クランプ21が挿入され、係止片28の先端が外方突起28cに当たり、一旦、広がり、係止片28の係止開口28b内に外方突起28cが嵌挿される(図5(a)(b)参照)。また、外方突起28cの内側厚肉部18a側(外ポール11の一端12側)にテーパーが形成されているので、係止片28の広がりを案内する。
また、前記実施形態の場合と同様に、この際、補助筒体18の内側厚肉部18aの先端18bが内クランプ21のストップ段部26に当接している。さらに、上記のように内クランプ21の凸条23が補助筒体17のスリット19に挿入され、係止片28の係止開口28b内に外方突起28cが嵌挿されているので、外ポール11(外ポール11に固定された補助筒体17)に対して、内クランプ21(特に基部22)は、軸方向および回転方向の移動が制限され、外ポール11(外ポール11および補助筒体17)と一体化される(図5(a)(b)参照)。
さらにこの実施形態では、補助ブレーキ具44の挿入部43、43が補助筒体18の収容凹部18e内に嵌挿されるので、補助ブレーキ具44の単位補助ブレーキ41、41を内クランプ20の先端部25の先端切込み部25b内に挿入する際の案内ができるとともに、外ポール11と内クランプ21の一体化が高まる。
【0047】
(2) 続いて、前記実施形態の場合と同様に、内クランプ21が取り付けられた外ポール11の他端13側から内ポール1の一端2側を挿入する(図6(a)参照、図14(a))。内ポール1の一端2を外ポール11の一端12から引き出し、内ポール1の一端2から外クランプ31の基端開口32a側を挿入するともに、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を概ね必要な長さ(内ポール1と外ポール11の重なり長さ)とする(図6(b)参照、図14(b))。
この際、前記実施形態の場合と同様に、外ポール11内に入れた内ポール1は、一端2側から補助筒体17(内側厚肉部18a、内方突起18d、18d。内径D40)を通過できるが、内ポール1の他端3に大径部6a(D13)が形成されているので、大径部6aが内側厚肉部18aおよび内方突起18d、18aに係止されるので(D40<D13))、内ポール1が外ポール11の一側12から抜けるおそれがない。なお、ここで、大径部6aが、内側厚肉部18aまたは内方突起18d、18aのいずれか一方に係止される構造とすることもできる。
【0048】
(3) 続いて、前記実施形態の場合と同様に、外クランプ31の基端開口32a側を(図6(b)参照、図14(b)、内クランプ21の先端部25に嵌装し、内クランプ21の外ねじ部24の一部と外クランプ31の内ねじ部33の一部を軽く螺合する(図7(a)(c))。この状態で、内クランプ21の外周平坦部29は外クランプ31の内周平坦部37にあり、内クランプ21の被操作斜面29aは外クランプ31の操作斜面38と当接していない(図7(a)(c)参照)。あるいは、被操作斜面29aが操作斜面38と当接していても良いが押圧していない。すなわち、この状態で、非押圧状態となっている。
なお、前記実施形態の場合と同様にこの内クランプ21を固定した外ポール11に、内ポール1を挿入して、内クランプ21に外クランプ31を嵌装した状態で、伸縮式連結ポール50を構成している(図8参照)。
【0049】
(4) この状態で、前記実施形態の場合と同様に内ポール1と外ポール11の重なり長さを微調整して、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を必要な長さとする。
【0050】
(5) 続いて、前記実施形態の場合と同様に、内ポール1の先端2から外ポール11の他端13を必要な長さを保持した状態で、外クランプ31の凹凸条34を使って外クランプ31を強く回転させると、内クランプ21の外ねじ部24と外クランプ31の内ねじ部33とが深く螺合して、内クランプ21は外クランプ31内に深く入り込む。これにより、外クランプ31の操作斜面38が内クランプ21の被操作斜面29aを強く押圧して、先端部25を縮径させるので、先端部25の押圧面27が、内ポール1の外面1aを強く押圧して、内クランプ21、外クランプ31、内ポール1、外ポール11をこの位置で固定する(図7(b)(d)参照)。この状態を押圧状態とする。
【0051】
(6) さらにこの実施形態では、補助ブレーキ具44の単位補助ブレーキ44は先端部25の先端切込み部25b内に収容された状態で、中心方向および放射方向に移動可能に形成され、かつ、単位補助ブレーキ44の外面41dが内クランプ25の先端部25の被操作斜面29aの外面より出しているので、外クランプ31の回転により、外クランプ31の操作斜面38が内クランプ21の被操作斜面29aが強く押圧される際に、この押圧の機能に加えてさらに、単位補助ブレーキ44の全体が圧縮されるので先端切りこみ25bと密着し、さらに単位補助ブレーキ44の内面41cが内ポール1の外面1aを弾性をもって押圧して密着し、さらに単位補助ブレーキ44の外面41dが外クランプ31の操作筒部35の外面を弾性をもって押圧して密着するので、内ポール1と外ポール11の固定を確実に行い、伸縮ポール50の安全性を高める。
さらに、単位補助ブレーキ44の基端14b側が突出量が少なく、先端41a側がより突出量が若干多くなるように形成されている(図10図12(b))ので、この密着効果をより高めている。
【0052】
(7) また、前記実施形態の場合と同様に、伸縮式連結ポール50の長さを変更する場合、あるいは収納する場合について説明する。外クランプ31を逆方向に回転させれば、外クランプ31の操作斜面38による内クランプ21の先端部25の非操作斜面29aの押圧が解除され、内クランプ21の押圧面27と内ポール1の外面1aの押圧が解除され、内ポール1を軸方向に自由に伸縮移動させることができる。
【符号の説明】
【0053】
1 内ポール
1a 内ポールの外面
1b 内ポールの内面
2 内ポールの一端
3 内ポールの他端
5 内ポールの補助大径具
6 補助大径具の基部
6a 補助大径具の大径部
11 外ポール
11a 外ポールの外面
11b 外ポールの内面
12 外ポールの一端
13 外ポールの他端
14 外ポールの連結部
16 外ポールの丸孔(透孔)
17 外ポールの補助筒体
17a 補助筒体片
18 補助筒体片の基部
18a 補助筒体(片)の内側厚肉部
18b 補助筒体(片)の内側厚肉部の先端
18c 補助筒体(片)の内方突起
18d 補助筒体(片)の外方突起
18e 補助筒体(片)の収容凹部
19 補助筒体(片)のスリット
20 クランプ
21 内クランプ
22 内クランプの基部
22a 基部の内面
22b 基部の外面
23 内クランプの凸条
24 内クランプの外ねじ部
25 内クランプの先端部
25a 先端部の先端部片
25b 先端部の先端切り込み
26 内クランプのストップ段部
27 内クランプの押圧面
28 内クランプの係止片
28a 内クランプの基端切り込み
28b 係止片の係止開口
28c 内クランプの先端切り込み
29 内クランプの外周平坦部
29a 内クランプの被操作斜面
31 外クランプ
32 外クランプの基部
32a 基部の基端開口
33 基部の内ねじ部
34 基部の凹凸条
35 外クランプの操作筒部
36 操作筒部の先端開口
37 操作筒部の内周平坦部
38 操作筒部の操作斜面
41 単位補助ブレーキ(補助ブレーキ具)
41a 単位補助ブレーキの先端部(補助ブレーキ具)
41b 単位補助ブレーキの基端部(補助ブレーキ具)
41c 単位補助ブレーキの内面(補助ブレーキ具)
41d 単位補助ブレーキの外面(補助ブレーキ具)
42 単位補助ブレーキの連結リング(補助ブレーキ具)
43 挿入部(補助ブレーキ具)
44 補助ブレーキ具
50 伸縮式連結ポール
51 フック
52 保管具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15