(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161013
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】調整可能なインプラント
(51)【国際特許分類】
A61B 17/72 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61B17/72
【審査請求】有
【請求項の数】51
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024075273
(22)【出願日】2024-05-07
(31)【優先権主張番号】18/142762
(32)【優先日】2023-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510116244
【氏名又は名称】ニューベイシブ スペシャライズド オーソペディックス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ ロペス カマチョ
(72)【発明者】
【氏名】ショーン プレイシー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL24
4C160LL27
4C160LL29
4C160LL44
4C160LL54
4C160LL55
(57)【要約】
【課題】調整可能なインプラントを提供すること。
【解決手段】
本開示の一態様は、調整可能なインプラントであって、ハウジングと、ハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつハウジングに対して移動可能な第1の調整可能な部材と、第1の調整可能な部材内に位置決めされており、かつハウジングに対して第1の調整可能な部材を移動させるように構成された第1の作動アセンブリと、を含む、調整可能なインプラントに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調整可能なインプラントであって、
ハウジングであって、内ねじを有し、かつ前記ハウジング内に空洞を画定する、ハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつ前記空洞内で前記ハウジングに対して移動可能な調整可能な部材と、
前記調整可能な部材内に位置決めされており、かつ前記ハウジングに対して前記調整可能な部材を移動させるように構成された作動アセンブリであって、
外部調整装置によって作動されるように構成されたアクチュエータと、
前記アクチュエータに結合されたギアアセンブリと、
前記ギアアセンブリに結合された出力ドライバとを含む、作動アセンブリと、
前記作動アセンブリと前記調整可能な部材との間に半径方向に位置決めされたスリーブであって、前記調整可能なインプラント上の荷重の測定を可能にするために、前記調整可能な部材とは独立して移動するように構成されている、スリーブと、を備える、調整可能なインプラント。
【請求項2】
前記スリーブが、前記作動アセンブリを取り囲む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項3】
前記スリーブが、前記調整可能な部材内に収容されたロードセルを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項4】
前記ロードセルが、前記作動アセンブリの端部と結合されている、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項5】
前記ロードセルが、前記調整可能なインプラントの内側からの前記調整可能なインプラント上の前記荷重の測定を許容する、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項6】
前記ロードセルが、前記調整可能なインプラントを患者の骨と結合する骨アンカー上の荷重の直接測定を伴わずに、前記調整可能なインプラント上の前記荷重の測定を許容する、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項7】
前記ロードセルが、前記調整可能なインプラント上の圧縮荷重及び引張荷重の両方の測定を許容する、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項8】
相互接続部のセットによって前記ロードセルと接続された歪みゲージを更に備える、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項9】
前記歪みゲージが、検出された歪みから荷重値を計算するための回路を含む、請求項8に記載の調整可能なインプラント。
【請求項10】
前記歪みゲージが、前記調整可能なインプラントから荷重値データを送信するためのトランスデューサと結合されている、請求項8に記載の調整可能なインプラント。
【請求項11】
前記歪みゲージを前記ロードセルと結合する位置合わせピンを更に備える、請求項10に記載の調整可能なインプラント。
【請求項12】
前記調整可能な部材が、前記位置合わせピンに係合する肩部を含む、請求項11に記載の調整可能なインプラント。
【請求項13】
前記ロードセルを前記調整可能な部材と結合するリテーナを更に備える、請求項11に記載の調整可能なインプラント。
【請求項14】
前記ハウジングに対する前記調整可能な部材の回転を制限するために、前記調整可能な部材を少なくとも部分的に取り囲む回転防止ラグを更に備える、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項15】
前記ハウジングが、前記作動アセンブリの延長速度を制御するために異なるねじピッチを有するねじのセットを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項16】
前記アクチュエータが、磁気アクチュエータを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項17】
前記作動アセンブリの延長損失を制御するために前記ギアアセンブリと結合されたロック機構を更に備える、請求項16に記載の調整可能なインプラント。
【請求項18】
前記アクチュエータが、一体化された延長損失機構を有するモータを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項19】
前記スリーブが、延長軸を中心とした実質的な回転なしに、前記スリーブが前記調整可能な部材とは独立して軸方向に移動することを可能にする回転防止機構を含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項20】
前記空洞内に詰まり防止部材を更に備える、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項21】
前記ギアアセンブリが、回転防止特徴を備えるリングギアを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項22】
前記ギアアセンブリが、4段ギアアセンブリを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項23】
前記調整可能な部材内のバッテリスロットと、前記バッテリスロット内のバッテリと、を更に備える、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項24】
前記調整可能な部材内の前記バッテリと接続されたトランスデューサを更に備える、請求項23に記載の調整可能なインプラント。
【請求項25】
前記トランスデューサは、前記調整可能なインプラントが完全に後退した状態にある間、前記ハウジングが前記トランスデューサへの又は前記トランスデューサからの信号伝送を妨げないように位置決めされている、請求項24に記載の調整可能なインプラント。
【請求項26】
前記トランスデューサが、超音波トランスデューサを含む、請求項24に記載の調整可能なインプラント。
【請求項27】
前記超音波トランスデューサが、圧電トランスデューサを含む、請求項26に記載の調整可能なインプラント。
【請求項28】
前記圧電トランスデューサが、超音波信号の方向制御を可能にするために部分的に弓形である、請求項27に記載の調整可能なインプラント。
【請求項29】
前記圧電トランスデューサが、少なくとも1つの方向に同調された信号強度を有する、請求項28に記載の調整可能なインプラント。
【請求項30】
前記圧電トランスデューサが、前記調整可能な部材の外壁に当接する、請求項27に記載の調整可能なインプラント。
【請求項31】
前記圧電トランスデューサが、間に空隙を伴わずに、前記調整可能な部材の前記外壁の内面に直接接合されているか、又は
前記圧電トランスデューサが、間にチタンスリーブを伴って、前記調整可能な部材の前記外壁の前記内面に接合されている、
請求項30に記載の調整可能なインプラント。
【請求項32】
前記調整可能な部材内に請求項27に記載の圧電トランスデューサを位置決めすることを含む方法。
【請求項33】
前記圧電トランスデューサを前記調整可能な部材の外壁の内面に接合することを更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項1に記載の調整可能なインプラント上の前記荷重を測定することを含む方法。
【請求項35】
測定された前記荷重に基づいて、前記調整可能なインプラントを調整するために、前記アクチュエータを作動させることを更に含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
調整可能なインプラントであって、
ハウジングであって、内ねじを有し、かつ前記ハウジング内に空洞を画定する、ハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつ前記空洞内で前記ハウジングに対して移動可能な調整可能な部材であって、前記調整可能な部材の外壁に隣接するトランスデューサを含む、調整可能な部材と、
前記調整可能な部材内に位置決めされており、かつ前記ハウジングに対して前記調整可能な部材を移動させるように構成された作動アセンブリであって、
外部調整装置によって作動されるように構成されたアクチュエータと、
前記アクチュエータに結合されたギアアセンブリと、
前記ギアアセンブリに結合された出力ドライバとを含む、作動アセンブリと、
前記作動アセンブリと前記調整可能な部材との間に半径方向に位置するスリーブであって、前記トランスデューサと結合されたロードセルを含む、スリーブと、を備える、調整可能なインプラント。
【請求項37】
前記トランスデューサが、前記ロードセルによって検出された前記調整可能なインプラント上の荷重に関する信号を送信するように構成されている、請求項36に記載の調整可能なインプラント。
【請求項38】
前記スリーブが、前記調整可能なインプラント上の荷重の測定を可能にするために、前記調整可能な部材とは独立して移動するように構成されている、請求項36に記載の調整可能なインプラント。
【請求項39】
前記調整可能な部材内のバッテリスロットと、前記バッテリスロット内のバッテリと、を更に備える、請求項36に記載の調整可能なインプラント。
【請求項40】
前記トランスデューサが、前記バッテリと接続されている、請求項39に記載の調整可能なインプラント。
【請求項41】
前記トランスデューサは、前記調整可能なインプラントが完全に後退した状態にある間、前記ハウジングが前記トランスデューサへの又は前記トランスデューサからの信号伝送を妨げないように位置決めされている、請求項36に記載の調整可能なインプラント。
【請求項42】
前記トランスデューサが、超音波トランスデューサを含む、請求項36に記載の調整可能なインプラント。
【請求項43】
前記超音波トランスデューサが、圧電トランスデューサを含む、請求項42に記載の調整可能なインプラント。
【請求項44】
前記圧電トランスデューサが、超音波信号の方向制御を可能にするために部分的に弓形である、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項45】
前記圧電トランスデューサが、少なくとも1つの方向に同調された信号強度を有する、請求項44に記載の調整可能なインプラント。
【請求項46】
前記圧電トランスデューサが、前記調整可能な部材の外壁に当接する、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項47】
前記圧電トランスデューサが、間に空隙を伴わずに、前記調整可能な部材の前記外壁の内面に接合されている、請求項46に記載の調整可能なインプラント。
【請求項48】
前記調整可能な部材内に請求項43に記載の圧電トランスデューサを位置決めすることを含む方法。
【請求項49】
前記圧電トランスデューサを前記調整可能な部材の外壁の内面に接合することを更に含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
請求項36に記載の調整可能なインプラント上の荷重を測定することを含む方法。
【請求項51】
測定された前記荷重に基づいて、前記調整可能なインプラントを調整するために、前記アクチュエータを作動させることを更に含む、請求項50に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は、髄内延長(intramedullary distraction)及び圧縮装置及び/又は調整可能な脊椎ロッドを含む、調整可能なインプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
仮骨延長(distraction osteogenesis)は、様々な欠損を有する患者において新しい骨を成長させるために使用されてきた技術である。例えば、肢延長(limb lengthening)は、骨、例えば大腿骨又は脛骨の長さを増加させることができる技術である。骨における皮質骨切除術又は骨切断術(骨を貫く切断)を行うことによって、結果として生じる骨の2つのセクションが、特定の速度(例えば、1日当たり1(1.0)mm)で離れることができ、それらが離れるにつれて、2つのセクションの間に新しい骨を再生することを可能にする。この肢延長の技術は、以前の骨折が正しく治癒しなかった患者、又は成長板が成熟する前に罹患又は損傷した患者など、一方の肢が他方の肢よりも長い場合に使用することができる。一部の患者では、身長を伸ばすことが望まれ、両方の大腿骨及び/又は両方の脛骨を長くして患者の身長を伸ばすことによって達成される。
【0003】
肢延長は、外部固定を使用して行われることが多く、外部延長フレームが、皮膚を貫通するピンによって、骨の2つのセクションに取り付けられる。ピンは、感染の部位となる可能性があり、ピン設置部位又は「ピン刺入路(pin tract)」が、治療プロセス全体を通して創傷がやや開いたままであるので、患者にとって痛みを伴うことが多い。また、外部固定フレームはかさばるため、患者が快適に座り、眠り、動くことを困難にさせる。米国特許出願公開第2011/0060336号(参照により本明細書に援用される)に記載されているような、延長装置などの髄内調整可能インプラントも存在する。
【0004】
しかしながら、ある特定の従来の髄内調整可能インプラントは、かさばる可能性があり、より小さい骨には実用的ではなくなる。更に、ある特定の従来の髄内調整可能インプラントに対する荷重(負荷)を、例えば、ピンに対する間接的な荷重測定によって、正確に決定することは困難であり得る。また更に、ある特定の従来の髄内調整可能インプラントは、インプラント構成要素からの信号干渉などの通信に基づく問題に悩まされる可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
下記で言及される全ての実施例及び特徴は、任意の技術的に可能な方式で組み合わせることができる。
【0006】
本開示の第1の態様は、調整可能なインプラントを提供し、調整可能なインプラントは、ハウジングであって、内ねじを有し、かつハウジング内に空洞を画定する、ハウジングと;ハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつ空洞内でハウジングに対して移動可能な調整可能な部材と;調整可能な部材内に位置決めされており、かつハウジングに対して調整可能な部材を移動させるように構成された作動アセンブリであって、外部調整装置によって作動されるように構成された、アクチュエータと、アクチュエータに結合されたギアアセンブリと、ギアアセンブリに結合された出力ドライバとを含む、作動アセンブリと;作動アセンブリと調整可能な部材との間に半径方向に位置決めされたスリーブであって、調整可能なインプラント上の荷重の測定を可能にするために、調整可能な部材とは独立して移動するように構成されている、スリーブと;を含む。
【0007】
本開示の第2の態様は、調整可能なインプラントを提供し、調整可能なインプラントは、ハウジングであって、内ねじを有し、かつハウジング内に空洞を画定する、ハウジングと;ハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつ空洞内でハウジングに対して移動可能な調整可能な部材であって、調整可能な部材の外壁に隣接するトランスデューサを含む、調整可能な部材と;調整可能な部材内に位置決めされており、かつハウジングに対して調整可能な部材を移動させるように構成された作動アセンブリであって、外部調整装置によって作動されるように構成された、アクチュエータと、アクチュエータに結合されたギアアセンブリと、ギアアセンブリに結合された出力ドライバとを含む、作動アセンブリと;作動アセンブリと調整可能な部材との間に半径方向に位置するスリーブであって、トランスデューサと結合されたロードセルを含む、スリーブと;を含む。
【0008】
ある特定の実装形態では、スリーブは、作動アセンブリを取り囲む。
【0009】
ある特定の実装形態では、スリーブは、調整可能な部材内に収容されたロードセルを含む。
【0010】
ある特定の実装形態では、ロードセルは、作動アセンブリの端部と結合されている。
【0011】
ある特定の実装形態では、ロードセルは、調整可能なインプラントの内側からの調整可能なインプラント上の荷重の測定を許容する。
【0012】
ある特定の実装形態では、ロードセルは、調整可能なインプラントを患者の骨と結合する骨アンカー上の荷重の直接測定を伴わずに、調整可能なインプラント上の荷重の測定を許容する。
【0013】
ある特定の実装形態では、ロードセルは、調整可能なインプラント上の圧縮荷重及び引張荷重の両方の測定を許容する。
【0014】
ある特定の実装形態では、インプラントは、相互接続部のセットによってロードセルと接続された歪みゲージを更に含む。
【0015】
ある特定の実装形態では、歪みゲージは、検出された歪みから荷重値を計算するための回路を含む。
【0016】
ある特定の実装形態では、歪みゲージは、調整可能なインプラントから荷重値データを送信するためのトランスデューサと結合されている。
【0017】
ある特定の実装形態では、インプラントは、歪みゲージをロードセルと結合する位置合わせピンを更に含む。
【0018】
ある特定の実装形態では、調整可能な部材は、位置合わせピンに係合する肩部を含む。
【0019】
ある特定の実装形態では、インプラントは、ロードセルを調整可能な部材と結合するリテーナを更に含む。
【0020】
ある特定の実装形態では、インプラントは、ハウジングに対する調整可能な部材の回転を制限するために、調整可能な部材を少なくとも部分的に取り囲む回転防止ラグを更に含む。
【0021】
ある特定の実装形態では、ハウジングは、作動アセンブリの延長速度を制御するために異なるねじピッチを有するねじのセットを含む。
【0022】
ある特定の実装形態では、アクチュエータは、磁気アクチュエータを含む。
【0023】
ある特定の実装形態では、インプラントは、作動アセンブリの延長損失を制御するためにギアアセンブリと結合されたロック機構を更に含む。
【0024】
ある特定の実装形態では、アクチュエータは、一体化された延長損失機構を有するモータを含む。
【0025】
ある特定の実装形態では、スリーブは、延長軸を中心とした実質的な回転なしに、スリーブが調整可能な部材とは独立して軸方向に移動することを可能にする回転防止機構を含む。
【0026】
ある特定の実装形態では、インプラントは、空洞内に詰まり防止部材を更に含む。
【0027】
ある特定の実装形態では、ギアアセンブリは、回転防止特徴を備えるリングギアを含む。
【0028】
ある特定の実装形態では、ギアアセンブリは、4段ギアアセンブリを含む。
【0029】
ある特定の実装形態では、インプラントは、調整可能な部材内のバッテリスロットと、バッテリスロット内のバッテリと、を更に含む。
【0030】
ある特定の実装形態では、インプラントは、調整可能な部材内のバッテリと接続されたトランスデューサを更に含む。
【0031】
ある特定の実装形態では、トランスデューサは、調整可能なインプラントが完全に後退した状態にある間、ハウジングがトランスデューサへの又はトランスデューサからの信号伝送を妨げないように位置決めされる。
【0032】
ある特定の実装形態では、トランスデューサは、超音波トランスデューサを含む。
【0033】
ある特定の実装形態では、超音波トランスデューサは、圧電トランスデューサを含む。
【0034】
ある特定の実装形態では、圧電トランスデューサは、超音波信号の方向制御を可能にするために部分的に弓形である。
【0035】
ある特定の実装形態では、部分的に弓形の圧電トランスデューサは、少なくとも1つの方向に同調された信号強度を有する。
【0036】
ある特定の実装形態では、圧電トランスデューサは、調整可能な部材の外壁に当接する。
【0037】
ある特定の実装形態では、圧電トランスデューサは、間に空隙を伴わずに、調整可能な部材の外壁の内面に直接接合されるか、又は圧電トランスデューサは、間にチタンスリーブを伴って、調整可能な部材の外壁の内面に接合される。
【0038】
ある特定の実装形態では、方法が、調整可能な部材内に圧電トランスデューサを位置決めすることを含む。
【0039】
ある特定の実装形態では、方法は、圧電トランスデューサを調整可能な部材の外壁の内面に接合することを更に含む。
【0040】
ある特定の実装形態では、方法は、調整可能なインプラント上の荷重を測定することを含む。
【0041】
ある特定の実装形態では、方法は、測定された荷重に基づいて、調整可能なインプラントを調整するために、アクチュエータを作動させることを更に含む。
【0042】
ある特定の実装形態では、トランスデューサは、ロードセルによって検出された調整可能なインプラント上の荷重に関する信号を送信するように構成される。
【0043】
ある特定の実装形態では、スリーブは、調整可能なインプラント上の荷重の測定を可能にするために、調整可能な部材とは独立して移動するように構成される。
【0044】
ある特定の実装形態では、インプラントは、調整可能な部材内のバッテリスロットと、バッテリスロット内のバッテリと、を更に含む。
【0045】
ある特定の実装形態では、トランスデューサは、バッテリと接続されている。
【0046】
ある特定の実装形態では、トランスデューサは、調整可能なインプラントが完全に後退した状態にある間、ハウジングがトランスデューサへの又はトランスデューサからの信号伝送を妨げないように位置決めされる。
【0047】
ある特定の実装形態では、方法が、調整可能な部材内に圧電トランスデューサを位置決めすることを含む。
【0048】
ある特定の実装形態では、方法は、圧電トランスデューサを調整可能な部材の外壁の内面に接合することを更に含む。
【0049】
ある特定の実装形態では、方法は、調整可能なインプラント上の荷重を測定することを更に含む。
【0050】
ある特定の実装形態では、方法は、測定された荷重に基づいて、調整可能なインプラントを調整するために、アクチュエータを作動させることを更に含む。
【0051】
本概要の項に記載される特徴を含む、本開示に記載される2つ以上の特徴は、本明細書に具体的に記載されていない実装形態を形成するために組み合わされ得る。
【0052】
1つ以上の実装形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明に記載されている。他の特徴、目的、及び利点は、本説明及び図面から、並びに「特許請求の範囲」から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本明細書に援用され、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本明細書で開示される主題のある特定の態様を示し、本明細書と一緒に、開示された実装形態と関連する原理のいくつかを説明するのに役立つ。
【0054】
【
図1】本開示の実施形態による伸長位置にある調整可能なインプラントの断面図である。
【
図2】後退位置にある
図1の調整可能なインプラントを示す。
【
図3】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントの一部分の部分断面図である。
【
図4】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントの断面図である。
【
図5】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントの斜視切り欠き図である。
【
図6】本開示の実施形態による、第1の位置にある調整可能なインプラント内のトランスデューサを例解する。
【
図7】第2の位置にある
図6のインプラント内のトランスデューサを例解する。
【
図8】本開示の実施形態による、壁へのトランスデューサの接合を例解する、調整可能なインプラントの端断面図である。
【
図9】本開示の実施形態による調整可能なインプラントにおける延長損失機構の特徴を例解する。
【
図10】本開示の実施形態による調整可能なインプラントにおける延長損失機構の特徴を例解する。
【
図11】本開示の実施形態による調整可能なインプラントにおける延長損失機構の特徴を例解する。
【
図12】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントにおける回転防止及び詰まり防止特徴を例解する。
【
図13】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントにおける回転防止及び詰まり防止特徴を例解する。
【
図14】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントにおける回転防止及び詰まり防止特徴を例解する。
【
図15】本開示の実施形態による、調整可能なインプラントを非侵襲的に調整するための外部調整装置の内部構成要素を示す。
【
図16】本開示の実施形態による、大腿骨内及び脛骨内にそれぞれ埋め込まれた調整可能なインプラントを調整するための構成の外部調整装置を示す。
【
図17】本開示の実施形態による、大腿骨内及び脛骨内にそれぞれ埋め込まれた調整可能なインプラントを調整するための構成の外部調整装置を示す。
【0055】
主題の図面は、必ずしも縮尺どおりではないことに留意されたい。図面は、主題の典型的な態様のみを示すことが意図されており、したがって、開示された主題の範囲を限定するものとみなされるべきではない。図面において、同様の番号は、図面間で同様の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本開示は、調整可能なインプラントの様々な実施形態を説明し、そのような実施形態には、髄内延長及び圧縮装置、並びに/又は調整可能な脊椎ロッドが含まれる。調整可能なインプラントは、外部調整装置によって外部から制御されるように構成され、したがって、非侵襲的に調整可能である。調整可能なインプラントは、小さな骨の調整(例えば、延長)を可能にするためにコンパクトなサイズを有する。更に、調整可能なインプラントは、インプラント構成要素からの干渉を緩和しながら、正確な荷重測定を可能にするように構成され得る。特定の実装形態では、調整可能なインプラントは、作動アセンブリと調整可能な部材との間に位置決めされたスリーブを含むことができ、スリーブは、調整可能なインプラント上の荷重の測定を可能にするために、調整可能な部材とは独立して移動するように構成される。ある特定の場合に、スリーブは、例えば、骨アンカー上での直接測定を伴わずに、インプラントの内側からの調整可能なインプラント上の荷重の測定を許容するロードセルを含む。調整可能なインプラントは、荷重データを外部装置と通信するための超音波トランスデューサを更に含むことができる。
【0057】
図1及び
図2は、様々な実装形態による、調整可能なインプラント100を示す。
図1は、ほぼ完全に伸長した位置にある調整可能なインプラント100を示し、
図2は、ほぼ完全に後退した位置にある調整可能なインプラント100を示す。これらの実施形態では、調整可能なインプラント100は、ハウジング102及び調整可能な部材104を含む。調整可能な部材104は、ハウジング102内に少なくとも部分的に位置決めされており、かつハウジング102に対して移動可能である。示されるように、ハウジング102及び調整可能な部材104の各々は、ハウジング102及び調整可能な部材104を骨のそれぞれのセクションに取り付けるために、内部に固定要素、例えば、骨ねじを受容するための1つ以上の固定孔106を含み得る。
【0058】
ハウジング102は、第1の位置で骨に取り付けられるように構成され、調整可能な部材104は、第2の位置で骨に取り付けられるように構成されている。第1の位置及び第2の位置は、同じ骨の別々のセクションの上に、例えば、脊椎ロッドの場合、別々の骨の上に配置され得る。骨を成長させるか又は長くするために、骨は、事前に分離されているか、又はこの分離を作り出すように意図的に切断若しくは破壊されるか(例えば、骨切断術によって)のいずれかであり、骨が第1のセクション及び第2のセクションに分割される。切断は、調整可能なインプラント100が移植及び固定される前に行われてもよく、又は調整可能なインプラント100が移植された後に行われてもよい(例えば、柔軟なGigliソーを使用することによって)。本明細書に記載のように、インプラント100は、調整可能な部材104が、ハウジング102に対して収縮(例えば、圧縮のため)及び/又は延長(例えば、肢延長のため)することができるように構成される。調整可能なインプラント100は、非侵襲的な遠隔制御によってハウジング102に対して調整可能な部材104の制御された正確な並進を提供し、したがって、ハウジング102に固定された骨セグメントに対して調整可能な部材104に固定された骨セグメントの制御された正確な並進を提供するように構成されている。
【0059】
肢延長のための治療期間にわたって、骨は定期的に延長され、新たな分離が生じ、そこに骨形成が生じ得る。「定期的に延長される」とは、定期的又は周期的に(毎日又は数日ごとほどであり得る)肢延長が生じることを示すことを意味する。例示的な延長速度は、1日当たり1ミリメートルであるが、他の延長速度も用いられ得る。すなわち、典型的な延長レジメンは、調整可能なインプラント100の長さを、毎日約1ミリメートル増加させることを含み得る。これは、例えば、各回0.25mmの延長を有する、1日当たり4回の延長期間によって行うことができる。調整可能なインプラント100は、以下により詳細に開示されるように、磁気駆動システムを含んでもよい。磁気駆動システムは、調整可能な部材104をハウジング102から伸縮的に伸長させ、したがって、骨の第1のセクションと第2のセクションとを互いに引き離す。
【0060】
図3を見ると、ハウジング102は、一端部に、調整可能な部材104をハウジング102の空洞131内に受容するための開口部108を有する。1つ以上のOリング、ラジアルシール、又はリテーナが、調整可能な部材104とハウジング102との間に、調整可能な部材104の周りに位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、中間部材110が、ハウジング102と調整可能な部材104との間に位置決めされる。中間部材110は、改善された封止及び/又は保持を提供する。具体的には、いくつかの場合に、中間部材110は、ハウジング102に対する調整可能な部材104の回転を防止する回転防止機構を提供することができる。例えば、調整可能な部材104の外側形状及び中間部材110の内側形状は、互いに補完し、嵌合的に係合することができる。例えば、調整可能な部材104は、長円形、楕円形などの断面形状を有してもよく、ハウジング102の開口部108は、調整可能な部材104の断面形状と相補的である断面形状(したがって、長円形、楕円形など)を有してもよい。いくつかの実施形態では、調整可能な部材104の外側断面形状及び中間部材110の内側断面形状は、互いに嵌合的に係合するように構成された1つ以上の平坦面を含んでもよい。中間部材110は、調整可能な部材104の外面に面する少なくとも1つの溝と、ハウジング102の内面に面する少なくとも1つの溝とを含んでもよい。シール112(例えば、ラジアルシール、Oリング、リテーナなど)が、調整可能な部材104の外面に面する少なくとも1つの溝内に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、調整可能な部材104の外面の一部分及び/又はハウジング102の内面の一部分は、シール112を収容するように凹んでいてもよい。すなわち、調整可能な部材104の外面及び/又はハウジング102の内面の一部分は、その中にシール112を受容するための、中間部材110内に形成された溝に面する相補的な溝を含んでいてもよい。シール112を含む中間部材110は、調整可能なインプラント100が埋め込まれたときに体液がハウジング102に入らないように、ハウジング102と調整可能な部材104との間の適切な封止を容易にするのに役立ち得る。本開示の態様から逸脱することなく、シール112の任意の組み合わせを中間部材110内で使用することができることを理解されたい。更に、2022年6月1日に出願された国際特許出願第PCT/US2022/031709号(参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載されている封止又は保持特徴のいずれも、本開示の態様から逸脱することなく使用することができる。加えて、例えば、米国特許出願第17/815,694号(2022年7月28日出願)(参照によりその全体が本明細書に援用される)に例解及び記載されるように、マルチシール構成が、調整可能な部材104をハウジング102に対して封止することを補助するために使用され得る。
【0061】
図2~
図4を見ると、調整可能なインプラント100はまた、調整可能な部材104内に位置決めされ、かつ調整可能な部材104を空洞131内でハウジング102に対して移動させるように構成された、作動アセンブリ116を含む。作動アセンブリ116は、アクチュエータ118であって、アクチュエータ118の回転軸を中心とした回転運動を駆動するように構成されたアクチュエータ118を含む。アクチュエータ118は、モータ又は外部駆動式の回転可能な永久磁石など様々な形態のいずれかであり得る。アクチュエータ118は、1つ以上のベアリングなどの1つ以上の機械的ハードウェア構成要素によって、調整可能な部材104内に軸方向に固定され得る。
図4において例解される実施形態では、アクチュエータ118は、調整可能な部材104内に位置する回転可能な磁気アセンブリ201を含む。磁気アセンブリ201は、磁石ハウジング204内に収容された円筒形の放射状に分極した永久磁石202を含み得る。永久磁石202は、ネオジム-鉄-ホウ素などの希土類磁石材料を含み得る。永久磁石202は、保護フェノールコーティングを有することができ、エポキシ又は他の接着剤によって磁石ハウジング204内に静的に保持され得る。様々な実装形態では、磁石ハウジング204及びエポキシは、永久磁石202を更に保護するためのシールを形成する。磁石ハウジング204はまた、気密シールを作るために溶接されてもよい。磁気アセンブリ201及び磁気ハウジング204の追加の詳細は、例えば、既に参照により本明細書に援用されている米国特許出願第17/815,694号(2022年7月28日出願)、及び2019年1月17日に公開された米国特許出願公開第20190015138号(あたかもその全体が記載されているかのように、参照により本明細書に援用される)に含まれている。2022年1月20日に公開された国際特許出願公開第2022/015898(A1)号、2014年5月27日に公開された米国特許第8,734,488号、及び2013年12月19日に公開された米国特許公開第20130338714号(これらの各々は、あたかもその全体が記載されているかのように、参照により本明細書に援用される)に開示されているような他の磁気アセンブリ部材も使用することができる。
【0062】
外部磁石414、416を含む外部調整装置400(
図15~
図17を参照)は、アクチュエータ118の回転軸を中心とした第1の方向又は第2の方向のいずれかへのアクチュエータ118の回転を作動させるように構成され得る。第1の方向への回転は、調整可能な部材104の延長に対応し得、第2の方向への回転は、調整可能な部材104の後退に対応し得る。例えば、ドライバ112は、調整可能な部材104の遠位並進(例えば、延長)に対応して、回転軸を中心として第1の方向に回転し、軸に沿った、調整可能な部材104の近位並進(例えば、圧縮処置におけるような後退)に対応して、第1の方向と反対の第2の方向に回転するように構成され得る。代替的に、調整可能なインプラントは、電気信号(例えば、外部装置によって提供されるような)に応答して回転するように構成されたモータを含み得る。モータは、埋め込み型バッテリ又は充電コンデンサなどの電源に電気的に結合されて、回転を駆動し得る。電源は、外部電源を使用して経皮的に充電するために構成され得る。
【0063】
図2~
図4に更に示されるように、作動アセンブリ116は、アクチュエータ118に回転可能に結合されたギアアセンブリ120を更に含む。ギアアセンブリ120は、少なくとも1段の遊星ギアを含み得る。
図4に例解される実施形態は、第1段224、第2段236、第3段242、及び第4段244を含む、4段のギアを含む。しかし、本開示の範囲内で様々な実施形態において任意の数の段が実装され得ることを理解されたい。ギアアセンブリ120内の1段以上のギアの各段は、ギア減速比を提供し得る。様々な実装形態において、4段ギアアセンブリ120は、ある特定の従来の調整可能なインプラント、例えば3段ギアアセンブリを有するものよりも高いギア比を可能にする。作動アセンブリ116は、ギアアセンブリ120に回転可能に結合された出力ドライバ122と、出力ドライバ122を少なくとも部分的に取り囲んで配置されたナット124とを更に含む。ナット124は、ハウジング102の内ねじ144と連通するように構成された外ねじ142(
図4に詳細に示されている)を含んでもよい。したがって、ギアアセンブリ120は、その入力端部で磁気アセンブリ201に結合し、その反対側の出力端部で出力ドライバ122に結合し、それによって、磁気アセンブリ201を出力ドライバ122に結合する。したがって、磁気アセンブリ201の回転は、ギアアセンブリ120を回転させ、これが次に第1段224を回転させ、これが次に第2段236を回転させ、これが次に第3段242を回転させ、これが次に第4段244を回転させ、これが次に出力ドライバ122を回転させる。
【0064】
様々な実装形態では、
図4に例解されるように、調整可能なインプラント100は、作動アセンブリ116と調整可能な部材104との間に半径方向に位置決めされたスリーブ300を更に含む。スリーブ300は、調整可能なインプラント100上の荷重の測定を可能にするために、調整可能な部材104とは独立して移動するように構成することができる。ある特定の実装形態では、スリーブ300は、例えば調整可能なインプラント100の変位軸の周りで作動アセンブリ116を取り囲む。特定の場合において、スリーブ300は、円周方向に連続しており、作動アセンブリ116に巻き付いている。特定の実装形態では、スリーブ300は、延長軸を中心とした実質的な回転なしに、スリーブ300が調整可能な部材104とは独立して軸方向に移動することを可能にする回転防止機構301を含む。
【0065】
いくつかの実装形態では、スリーブ300は、調整可能な部材104内に収容されたロードセル302を含む。ある特定の場合に、ロードセル302は、作動アセンブリ116の端部304と結合されている。ロードセル302は、調整可能なインプラント100の内側から調整可能なインプラント100上の荷重の測定を許容することができる。すなわち、ロードセル302は、調整可能なインプラント100の内部にある測定位置から調整可能なインプラント100上の荷重の測定を可能にすることができる。特定の場合に、ロードセル302は、調整可能なインプラント100上の内部荷重の直接測定を可能にする。更に、従来の調整可能なインプラントとは対照的に、ロードセル302は、調整可能なインプラント100を患者の骨と結合する骨アンカー(例えば、孔106で接続される)上の荷重の直接測定を伴わずに、調整可能なインプラント100上の荷重の測定を許容する。様々な実装形態において、ロードセル302は、調整可能なインプラント100上の圧縮荷重及び引張荷重の両方の測定を許容する。すなわち、ロードセル302は、延長及び/又は圧縮用途で使用するための圧縮荷重データ及び引張荷重データの両方を提供することができる。
【0066】
図4、及び
図5の調整可能なインプラント100の付加的な断面図に示されるように、歪みゲージ(又はゲージ)310が、相互接続部312のセットによって、ロードセル302と接続され得る。様々な実装形態において、歪みゲージ310は、検出された歪みから荷重値を計算するように構成された回路313を含む。いくつかの場合に、位置合わせピン316が、歪みゲージ310をロードセル302と結合している。様々な実装形態において、調整可能な部材104は、位置合わせピン316に係合する肩部318を含む。特定の場合に、肩部318は、位置合わせピン316の一部分を取り囲むスリーブ300の端部319に係合する。更に、リテーナ320が、ロードセル302を調整可能な部材104と結合することができる。特定の場合に、1つ以上のシール321(例えば、Oリング)が、ロードセル302のスロット内に位置し、機構を封止することを補助する。ロードセル302は、スリーブ300と作動アセンブリ116の端部304との両方に結合されているため、ロードセル302は、浮動スリーブ300上の相対荷重に基づいて、調整可能なインプラント100上の双方向荷重を測定するように位置決めされる。
【0067】
更なる実装形態では、
図6及び
図7に例解されるように、調整可能なインプラント100は、バッテリ332を受容するように構成された調整可能な部材104内のバッテリスロット330を更に含む。様々な実装形態において、バッテリ332は、トランスデューサ334に接続されている。ある特定の例示的な実装形態では、トランスデューサ334は、超音波トランスデューサ、例えば圧電トランスデューサを含む。しかしながら、他のトランスデューサタイプ、例えば磁歪トランスデューサを使用することができる。様々な実装形態において、トランスデューサ334は、歪みゲージ310と(例えば、有線接続を介して)結合されて、歪みデータを受信することと、歪みデータのインジケータを調整可能なインプラント100から外部に送信することとを可能にする。様々な実装形態において、エキスパンダ(又はコネクタ)333が、バッテリ332の正端子336に接触するように構成される。ある特定の実装形態によれば、導電性接合材料(例えば、エポキシ)342(
図8)が、トランスデューサ334の外側半径に沿って存在し、負(又は接地)経路として機能する。ある特定の場合に、バッテリ332は、回路313(例えば、PCB基板)に配線される。
【0068】
本明細書に記載されるように、トランスデューサ334は、調整可能なインプラント100に関する荷重データを提供するために、外部装置(例えば、
図15の外部調整装置400などの受信機及び/又はコントローラ)との通信を可能にすることができる。特定の実装形態では、トランスデューサ334は、調整可能なインプラント100が例えば
図6及び
図7に例解されるように完全に後退した状態にある間、ハウジング102がトランスデューサ334への又はトランスデューサ334からの信号伝送を妨げないように位置決めされる。ある特定の例示的な実装形態では、トランスデューサ334(例えば、圧電トランスデューサ)は、超音波信号の方向制御を可能にするために部分的に弓形である。例えば、部分的に弓形の(例えば、圧電)トランスデューサ334は、少なくとも1つの方向に同調された信号強度を有する。言い換えれば、トランスデューサ334は、例えば、延長/圧縮の方向に対して半径方向、又はほぼ垂直であると考えられるとき、別の方向に対して少なくとも1つの方向により大きい信号強度を有することができる。
【0069】
ある特定の例では、例えば、
図6及び
図7に例解されるように、トランスデューサ334は、調整可能な部材104の外壁336に当接する。例えば、トランスデューサ334は、間に接合材料(例えば、エポキシ)のみを伴って、調整可能な部材の外壁336に当接することができる。これらの例のうちのある特定の例では、トランスデューサ334は、間に空隙を伴わずに、外壁336の内面338に直接接合される。この構成は、空隙がそこを進む超音波信号の強度を著しく低下させる可能性があるため、トランスデューサ334と通信する信号強度を向上させることができる。別の実装形態では、
図8の調整可能なインプラント100の断面図において例解されるように、(例えば、圧電)トランスデューサ334は、例えば、接合材料342(例えば、銀エポキシなどのエポキシ)の1つ以上の層とともに、間にチタンスリーブ340を伴って、外壁336の内面338に接合される。様々な実装形態において、接合材料342は導電性であり、すなわち、それを通して超音波を伝達することを可能にする。ある特定の場合に、位置合わせスリーブ343が、チタンスリーブ340と結合されて、トランスデューサ334の周りに部分的に環状に広がる。位置合わせスリーブ343は、例えば、トランスデューサ334への/からの指向性通信を可能にするために、チタンスリーブ340をトランスデューサ334に隣接して位置合わせすることを補助することができる。
【0070】
本明細書で述べるように、トランスデューサ334は、調整可能なインプラント100の内部構成要素である。少なくとも部分的に、インプラントが完全後退位置(例えば、
図2)にある間の(調整可能な部材104の外壁336によって画定されるバッテリスロット330内の)トランスデューサ334の位置のために、様々な実装形態は、トランスデューサ334を調整可能な部材内に位置決めするプロセスを含む。ある特定の場合に、接合材料342が、トランスデューサ334(又は任意の介在するスリーブ、例えば、チタンスリーブ340)に適用され、次いで、トランスデューサ334が、調整可能な部材104内の開口部から調整可能な部材104内のバッテリスロット330の基部335に装填される。次に、トランスデューサ334が結合された接合材料342を、外壁336の内面338に直接適用して、トランスデューサ334を調整可能な部材104に接合することができる。いくつかの場合に、入れ子式ツール又は細長いツールが、トランスデューサ334をバッテリスロット330内に装填するために使用される。様々な実装形態では、接合材料342は、自己硬化材料又は接着剤を含むことができる。特定の例では、接合材料342は、ほぼ一定の厚さ及び公称気泡しか有しない適用可能なエポキシを含む。ある特定の場合に、接合材料342は、トランスデューサ334の正の内面との接触を回避するように選択的に適用される。
【0071】
調整可能なインプラント100は、使用及び/又は患者体験を向上させるための様々な追加の有益な特徴を含むことができる。例えば、追加の実装形態では、
図3及び
図4に例解されるように、中間部材110は、ハウジング102に対する調整可能な部材104の回転を制限するための回転防止ラグとして機能するように構成することができる。例えば、本明細書で述べるように、中間部材110は、調整可能な部材104を少なくとも部分的に取り囲むことができ、ハウジング102に対する回転を制限するように機能する1つ以上の平坦な又は丸みのない表面を含むことができる。
【0072】
更に、ある特定の場合に、ハウジング102内のねじ142(
図4)は、作動アセンブリ116の延長速度を制御するために異なるねじピッチを有することができる。例えば、ねじ142の第1のサブセットは、第1のねじピッチを有し、ねじ142の第2のサブセットは、第2の異なるねじピッチを有し、ねじの異なるサブセットに係合するときの作動アセンブリ116の異なる延長速度を可能にする。
【0073】
図1~
図4に関して本明細書で述べたように、ギアアセンブリ120は、アクチュエータ118によって制御することができる。いくつかの場合に、例えば、
図9~
図11に例解されるように、アクチュエータ118が磁気アクチュエータを含む場合、調整可能なインプラント100は、作動アセンブリ116の延長損失を制御するためにギアアセンブリ120と結合されたロック機構380を含む。これらの場合、磁気アクチュエータは、延長損失の影響を受けやすい可能性があり、ロック機構380は、その延長損失を軽減することができる。
図9は、固定リングギア382と、キー付き駆動ギア384と、係合/係合解除(又はロック/ロック解除)して延長損失機構として機能するように構成されたキーパ386とを含むロック機構380を含むギアアセンブリ120の一部分の側断面図を示す。リングギア382の係合及び係合解除は、磁石388の作動、例えば、リングギア382を係合/係合解除するための磁石388の回転によって制御することができる。キーパ386上のタブ(又は突起)390が、リングギア382内の歯392と係合/係合解除して、ロック機構380と係合/係合解除するように構成され得る。
図10は、ロック(係合)位置にあるロック機構380を例解し、
図11は、ロック解除(係合解除)位置にあるロック機構380を例解する。このロック機構380の更なる詳細は、米国特許出願第17/815,694号(既に参照により本明細書に援用されている)において説明及び例解されている。他の実装形態では、アクチュエータ118は、一体化された延長損失機構を有するモータを含む。
【0074】
様々な追加の実装形態では、調整可能なインプラント100は、使用中の詰まり(又は固着)を軽減するように構成される。例えば、
図12~
図14に例解されるように、調整可能なインプラント100は、調整可能な部材104がハウジング102内で詰まるか、又は別様に不所望に引っかかることを防止するために、空洞131内に詰まり防止部材510を含むことができる。詰まり防止部材510は、出力ドライバ122上の突起518に選択的に係合するためのタブ516を有するばね機構514とともに、ハウジング内の内ねじ144に係合するための1組のねじ512を含むことができる。詰まり防止部材510の更なる特徴は、米国特許出願第17/815,694号(既に参照により本明細書に援用されている)において説明及び例解されている。
【0075】
更なる実装形態では、本明細書で述べるように、ギアアセンブリ120は、調整可能なインプラント100の有益な動作を向上させるための1つ以上の特徴を含むことができる。例えば、一組のギア段(例えば、4段)を含むことができるギアアセンブリ120は、1つ以上の太陽ギア、遊星ギア及び/又はリングギアを含むことができる。
図12及び
図14に示される特定の例では、ギアアセンブリ120は、回転防止特徴612を有するリングギア610を含む。回転防止特徴612は、リングギア610がスリーブ300に対して回転することを防止する1つ以上の平坦な又は丸みを帯びていないセクションを含むことができる。加えて、
図12に例解されるように、インプラントは、1つ以上のスラストベアリング146及び関連するリテーナクリップ150を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、スラストベアリング146が、調整可能な部材104内の出力ドライバ122の少なくとも一部分の周りに位置決めされる。スラストベアリング146は、駆動システムの磁気アセンブリ201(
図4)及びギアアセンブリ120を任意の有意な圧縮応力又は引張応力から保護する役割を果たす。調整可能なインプラント100に対する圧縮力が存在する場合、例えば、骨を延長させ、したがって、軟組織の引張強度に抵抗する場合、スラストベアリング146は、リテーナクリップ150及び/又は出力ドライバ122上のレッジ147に当接する。例えば、ある特定の圧縮用途では、2つの骨折した骨のセクションを一緒に保持することが目標となる。骨が不均一な又は粉砕されたパターンで骨折している可能性があるため、調整可能なインプラント100が埋め込まれて完全に取り付けられるまで、所望の長さを決定することが難しい場合がある。これらの状況では、わずかに伸長した調整可能なインプラント100を設置し、調整可能なインプラント100を固定し、次いで、調整可能なインプラント100が骨片内に固定された後、調整可能なインプラント100を磁気的に後退させることが好ましい場合がある。このようにして、調整可能なインプラント100は、2つの骨片の間に所望の圧縮を加えることができる。そのような圧縮用途では、調整可能なインプラント100は、張力下にあり、スラストベアリング146は、リテーナクリップ150又はレッジ147に当接するであろう。両方の状況において、駆動システムの磁気アセンブリ201又はギアアセンブリ120ではなく、スラストベアリング146及びレッジ147が大きい応力を受ける。例示的なギア段及び構成要素の追加の詳細は、例えば、米国特許出願第17/815,694号(既に参照により本明細書に援用されている)に含まれている。
【0076】
図15~
図17は、記載されるように、移動磁場を印加して、調整可能なインプラント100内の永久磁石202を回転させることによって、調整可能なインプラント100の非侵襲的な調整を可能にするために構成された外部調整装置400を例解する。
図15は、外部調整装置400の内部構成要素を例解し、明確な参照のために、アセンブリの残りの部分を除いて、調整可能なインプラント100の永久磁石202を示す。外部調整装置400の内部動作構成要素は、ある特定の実施形態では、米国特許出願公開第2012/0004494号(参照により本明細書に援用される)に記載されているものと同様であってもよい。歯車ボックス404を備えたモータ402は、モータ歯車406に対して出力する。モータギア406は、第1の磁石ギア410及び第2の磁石ギア412を同一の回転速度で回転させるための適切な数の歯を有する、中心(アイドラ)ギア408に係合し、回転する。第1の磁石414及び第2の磁石416は、それぞれ、第1の磁石ギア410及び第2の磁石ギア412と連動して回転する。各磁石414、416は、それぞれの磁石カップ418(部分的に示されている)内に保持される。例示的な回転速度は、60RPM以下である。この速度範囲は、体組織及び体液に誘導された電流密度の量を制限するために、国際的なガイドライン又は基準を満たすために望ましい場合がある。
図15に見られるように、第1の磁石414のS極422は、第2の磁石416のN極424と同じ方向に向いており、同様に、第1の磁石414は、第2の磁石416のS極428と同じ方向に向いているN極426を有する。これらの2つの磁石414、416が同期して一緒に回転すると、それらは、N極432及びS極434を有する放射状に分極した永久磁石202に相補的かつ相加的な移動磁場を印加する。複数のN極(例えば、2つ)及び複数のS極(例えば、2つ)を有する磁石もまた、装置の各々において企図される。2つの磁石414、416が第1の回転方向442(例えば、反時計回り)に回転すると、磁気結合により、永久磁石202が反対の第2の回転方向444(例えば、時計回り)に回転する。モータ402の回転方向及び磁石414、416の対応する回転方向は、ボタン446、448によって制御される。1つ以上の回路基板452は、磁石414、416の回転を感知すること、及び磁石414、416の回転を制御することの両方のための制御回路を含む。
【0077】
図16及び
図17は、大腿骨(
図16)若しくは脛骨(
図17)に設置された調整可能なインプラント100、又は脊柱弯曲に沿って設置された調整可能なインプラントとともに使用するための外部調整装置400を示す。外部調整装置400は、外部調整装置400を運ぶ又は安定させるための、例えば、(
図16のように)上腿456又は(
図17のように)下腿457に対して安定させるための第1のハンドル454を有する。調整可能なハンドル458は、枢動点460、462で外部調整装置400に回転可能に取り付けられる。枢動点460、462は、ハウジング464に対して調整可能なハンドル458を所望の角度に調整し、向きをロックすることができるように、ばね仕掛けのブレーキ、ラチェット、又は締め付けねじなどの容易にロック可能/ロック解除可能な機構を有する。調整可能なハンドル458は、
図16及び
図17において、2つの異なる位置で示されている。
図16において、調整可能なハンドル458は、ループ468の天頂部466がハウジング464に凭れるように設定される。この位置において、患者470は、調整手順(例えば、0.10mm~1.50mmの間で骨を移動すること)が行われている間、グリップ472、474の一方又は両方を握ることができる。手順は、骨延長装置のための延長手順又は骨の外部に取り付けられる延長プレートのための延長手順であってもよいことが企図される。
図17を見ると、調整可能なインプラント100が脛骨に埋め込まれるとき、調整可能なハンドル458は、外部調整装置400の磁石領域476が、永久磁石202を含む調整可能なインプラント100の部分の上方に保持されるように、患者470が天頂部466を掴むことができる位置に変更され得る。いずれの場合も、患者470は、ディスプレイ482を含む制御パネル478をはっきり見ることができる。
図15における2つの方向ボタン414、416とは異なる構成において、制御パネル478は、スタートボタン484、ストップボタン486、及びモードボタン488を含む。外科医は、回路基板452上に含まれる制御回路を使用して、各特定の患者の特定の態様に関する重要な情報を記憶することができる。例えば、一部の患者では、インプラントを脛骨内に順行的に設置することができる。他の患者では、インプラントは、大腿骨の周りに順行的又は逆行的のいずれかで設置され得る。更に他の患者では、インプラントは、患者の脊柱の弯曲領域の周りに設置されてもよい。これらの各々の場合において、骨を遠位から近位に、又は近位から遠位に移動させることが望ましい場合がある。外部調整装置400内の各特定の患者に特有のこの種の情報を記憶する能力を有することによって、外部調整装置400は、磁石414、416を自動的に正しい方向に回転させるように指示するように構成することができ、一方、患者は、外部調整装置400を所望の位置に設置し、スタートボタン484を押すだけでよい。1日当たりの最大許容骨輸送長及び1セッション当たりの最大許容骨輸送長の情報はまた、安全目的のために外科医によって入力及び記憶することができる。これらは、SDカード若しくはUSB装置を介して、又はワイヤレス入力によって追加することもできる。追加の特徴は、皮膚の上に設置される外部調整装置400の部分にあるカメラである。例えば、カメラは、第1の磁石414と第2の磁石416との間に位置し得る。埋め込まれた永久磁石202を直接覆う皮膚は、消えないインクでマークされ得る。次いで、カメラからのライブ画像が、制御パネル478のディスプレイ482上に表示され、ユーザが、第1の磁石414及び第2の磁石416を、皮膚にマークされた領域の真上に設置することが可能になる。ディスプレイ482上で、十字線をライブ画像の上に重ねることができ、ユーザが十字線の間の皮膚上のマークを位置合わせし、したがって、外部調整装置400を最適に設置することが可能になる。
【0078】
他の外部調整装置が、本明細書に記載の延長装置の作動を引き起こすために使用され得る。このような外部調整装置は、例えば、2013年2月26日に公開された米国特許第8,382,756号、2016年2月2日に公開された米国特許第9,248,043号、2015年7月14日に公開された米国特許第9,078,711号、2015年6月2日に公開された米国特許第9,044,281号、2022年2月15日に公開された米国特許第11,246,694号、2016年4月28日に公開された米国特許出願公開第2016/0113683(A1)号、2020年11月17日に公開された米国特許第10,835,290号、及び2020年8月13日に国際公開第2020/163800(A1)号として公開された国際出願第PCT/US2020/017338号に記載されているものを含む(これらは全て、あたかもそれらの全体が記載されているかのように、参照により本明細書に援用される)。
【0079】
調整可能なインプラント100を調整するためにアクチュエータ118を作動させるための手法に加えて、様々な手法は、例えばトランスデューサ334及びロードセル302を介して、調整可能なインプラント100上の荷重を測定することを含むことができる。これらの場合、外部調整装置400(又はスマートフォン、タブレットなどのような別のコンピューティング装置)は、調整可能なインプラント100上の荷重を測定するように構成することができる。そのような場合、外部調整装置400(又は他のコンピューティング装置)は、トランスデューサ334を介して調整可能なインプラント100上の荷重のインジケータを受信するように構成される。ある特定の場合に、外部調整装置400は、荷重のそのインジケータ(例えば、1つ以上の荷重値又は荷重の範囲などの荷重データ)を荷重閾値と比較するように構成される。いくつかの場合に、荷重閾値は、患者固有、装置固有(例えば、インプラント100のサイズに基づく)、及び/又は治療計画固有(例えば、ある期間にわたる総計調整スケジュールに基づく)である。いくつかの態様では、荷重のインジケータが閾値から逸脱する場合、手法は、調整可能なインプラント100を調整するようにアクチュエータ118を作動させることを含むことができる。特定の例では、荷重のインジケータが閾値を満たすまで、例えばトランスデューサ334及びロードセル302を介して、荷重の連続的なインジケータに基づいて、アクチュエータ100を介して調整可能なインプラント100に反復調整を行うことができる。
【0080】
いずれにしても、ある特定の従来のインプラント及び手法とは対照的に、様々な開示された実施形態は、効率的かつ効果的な髄内骨調整を可能にする。開示されたインプラントは、コンパクトな設置面積を有することができる一方で、調整における自由度のために高いギア比調整を可能にする。更に、開示されたインプラントは、インプラントからの直接的な荷重測定値を用いて、正確な荷重データを(例えば、無線で)提供することができる。この荷重データを使用して、骨調整の様相及びインプラントに対する応力をより正確に評価することができる。更に、開示されたインプラントは、信号伝送及び品質を向上させるトランスデューサ構成を介して、荷重データの効果的な通信を可能にすることができる。これら及び他の特徴(例えば、回転防止特徴、詰まり防止特徴)は、患者体験を向上させ、提供者のための手技転帰を改善する、調整可能なインプラントを提供する。
【0081】
加えて、開示されたインプラントによって提供される荷重データは、医療専門家(例えば、外科医)が、骨再生品質を評価し、治療プロトコルを確立及び/又は修正することを助けることができる。例えば、インプラントの延長速度が遅すぎる場合(石灰化の増加に対応するインプラントへの荷重の減少によって示されるように)、外科医は、それに応じて延長速度を修正することができる。更に、インプラント上の荷重が閾値(例えば、より低い閾値)に達すると、その荷重値は、所望の治癒(又は石灰化)を示し得る。次いで、外科医は、(例えば、X線などの撮像を介して)治癒の検証を命令し、その後、治癒が確認された場合、インプラントを取り外すことができる。
【0082】
上記の実施形態は、主に外部磁気駆動システムに関連しているが、他の駆動システムも使用することができる。例えば、磁石ベースの駆動に加えて、又はその代わりに、駆動要素のうちの1つ以上は、埋め込まれた電気モータの形態をとることができる。埋め込まれた電気モータは、外部電源(例えば、高周波リンクを介して、超音波エネルギー伝達技術を介して、誘導接続を介して、別の技術を介して、若しくはそれらの組み合わせを介して)又は埋め込まれた電源(例えば、外部電源によって充電され得るバッテリ)によって電力供給される。埋め込まれた電源は、インプラント内(例えば、そのハウジング内)にあってもよく、又はインプラントから分離され、ケーブルを介してインプラントに結合されてもよい。
【0083】
図中の共通の符号が付された構成要素は、説明のために実質的に等価な構成要素であると考えられ、それらの構成要素の冗長な説明は、明確にするために省略される。更に、本明細書で使用される場合、「およそ」という用語は、規定の値プラス又はマイナス数パーセントを指し得る。
【0084】
上記の明細書及び特許請求の範囲において、「~のうちの少なくとも1つ」又は「~のうちの1つ以上」などの語句は、要素又は特徴の連言的なリストが後に続く場合がある。「及び/又は」という用語は、2つ以上の要素又は特徴のリストに現れる場合がある。別段、使用される文脈と暗黙的又は明示的に矛盾しない限り、そのような語句は、列挙された要素若しくは特徴のいずれかを個別に、又は列挙された要素若しくは特徴のいずれかを他の列挙された要素若しくは特徴のいずれかと組み合わせて意味することが意図される。例えば、語句「A及びBのうちの少なくとも1つ」、「A及びBのうちの1つ以上」、並びに「A及び/又はB」は、各々、「Aのみ、Bのみ、又はAとBとの組み合わせ」を意味することが意図される。同様の解釈は、3つ以上の項目を含むリストについても意図される。例えば、語句「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、並びに「A、B、及び/又はC」は、各々、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、又はAとBとCとの組み合わせ」を意味することが意図される。上記及び特許請求の範囲における「に基づく」という用語の使用は、列挙されていない特徴又は要素も許容されるように、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味することが意図されている。
【0085】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、「第1」、「第2」などの用語は、順序、量、又は重要性を示すものではなく、むしろある要素を別の要素から区別するために使用され、また、本明細書における「a」及び「an」という用語は、量の限定を示すものではなく、参照される項目のうちの少なくとも1つの存在を示す。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記載されている特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。本明細書で使用される場合、「実質的に」とは、主に、ほとんどの場合、完全に特定されたもの、又は本開示と同じ技術的利点を提供する任意のわずかな逸脱を指す。
【0086】
前述の説明で記載された実装形態は、本明細書で説明される主題と一致する全ての実装形態を表すわけではない。むしろ、それらは、説明された主題に関連する態様と一致するいくつかの例にすぎない。本明細書ではいくつかの変形例を詳細に説明してきたが、他の修正又は追加も可能である。特に、更なる特徴及び/又は変形例が、本明細書に記載されるものに加えて提供され得る。例えば、上記の実装形態は、開示された特徴の様々な組み合わせ及び部分的な組み合わせ、並びに/又は本明細書で開示されたものに加えて、1つ若しくは複数の特徴の組み合わせ及び部分的な組み合わせを対象とすることができる。加えて、添付の図面に示され、及び/又は本明細書で説明される論理フローは、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序又は連続した順序を必ずしも必要としない。以下の特許請求の範囲の範囲は、他の実装形態又は実施形態を含み得る。
【外国語明細書】