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特開2024-161015光硬化性人工爪、光硬化性人工爪の作製方法および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161015
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】光硬化性人工爪、光硬化性人工爪の作製方法および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 31/00 20060101AFI20241108BHJP
   A61Q 3/02 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/87 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/89 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/55 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/35 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/28 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/27 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/88 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20241108BHJP
   A61K 8/85 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
A45D31/00
A61Q3/02
A61K8/81
A61K8/87
A61K8/73
A61K8/89
A61K8/64
A61K8/55
A61K8/37
A61K8/35
A61K8/25
A61K8/28
A61K8/19
A61K8/26
A61K8/27
A61K8/36
A61K8/42
A61K8/88
A61K8/86
A61K8/85
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024111555
(22)【出願日】2024-07-11
(62)【分割の表示】P 2023526605の分割
【原出願日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】63/110,218
(32)【優先日】2020-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523152651
【氏名又は名称】ブリリアンス オブ ビューティー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【弁理士】
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】ロッティ サハラ
(57)【要約】
【課題】一般に、人工爪、特に光硬化性人工爪、光硬化性人工爪を含むキット、光硬化性人工爪の作製方法および光硬化性人工爪の使用方法を提供する。
【解決手段】
半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分(118A,118B)を有する光硬化性人工爪(100)が開示される。光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成されている。光硬化性人工爪は、接着区分上に設けられた補強区分(120)および接着区分上に設けられたポリッシュ区分(122)を有する。
【選択図】図1D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光硬化性人工爪であって、
半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、前記光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、前記半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、
前記接着区分の上方に設けられた補強区分を有し、
前記接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分を有する、光硬化性人工爪。
【請求項2】
前記接着区分の前記光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、前記ポリッシュ区分は、前記半硬化状態の第2の光硬化性組成物を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項3】
前記第1の光硬化性組成物は、前記第2の光硬化性組成物とは異なる、請求項2記載の光硬化性人工爪。
【請求項4】
前記接着区分は、加圧によりかつ前記電磁線の少なくとも1つの波長により、前記光硬化性人工爪を生まれつきの爪に固定するよう設計されている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項5】
前記ポリッシュ区分の上方に設けられた装飾区分をさらに有し、前記装飾区分は、1種類以上のデコレーションを有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項6】
前記ポリッシュ区分の上方に設けられたトップコート区分をさらに有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項7】
前記接着部区分の前記光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、前記トップコート区分は、前記半硬化状態の第3の光硬化性組成物を含み、前記第1の光硬化性組成物は、前記第3の光硬化性組成物とは異なっている、請求項6記載の光硬化性人工爪。
【請求項8】
前記トップコート区分は、透明である、請求項6記載の光硬化性人工爪。
【請求項9】
前記補強区分は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む布材料を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項10】
前記ポリッシュ区分は、着色剤を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項11】
前記光硬化性組成物は、紫外(UV)線、可視光線、またはこれらの組み合わせによって硬化可能な少なくとも1つの成分を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項12】
前記光硬化性組成物は、ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤または着色剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項13】
前記ポリマーは、ポリウレタン、(メタ)アクリルポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、コポリマー、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、セルロースポリマー、またはスチレンブタジエンポリマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項12記載の光硬化性人工爪。
【請求項14】
前記皮膜形成剤は、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリレート‐スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、セルロースエステル、またはホルムアルデヒドとアリルスルホンアミドとの縮合の結果として生じる樹脂のうちの少なくとも1つを含む、請求項12記載の光硬化性人工爪。
【請求項15】
前記可塑剤は、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、グリセロールトリアセテート、ブチルステアレート、ブチルグリコレート、ベンジルベンゾエート、ブチルアセチルトリシノレート、グリセリルアセチルトリシノレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジアミルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルアセチルシトレート、トリ(2‐エチルヘキシル)アセチルシトレート、ジブチルタルトレートまたは樟脳のうちの少なくも1つを含む、請求項12記載の光硬化性人工爪。
【請求項16】
前記添加剤は、シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土、ベントナイトクレー、カオリナイト、パイロフィライト、絹雲母、スメクチック、バーミキュライト、モンモリナイト、バイデル石、ノントロナイト、ヘクトライト、タルク、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、サポナイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアラルコニウム、ジステアラルコニウム、有機改質粘土、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油ワックス、無機的に改質されたヒマシ油、有機的に改質されたヒマシ油、トリグリセリド、グリセリルトリ‐12‐ヒドロキシステアレート、ポリアミド、ポリアミドワックス、エチレンジアミンの12‐ヒドロキシステアリン酸ジアミド、12‐ヒドロキシステアリン酸ジグリコールアミド、N‐ステアリルリシノールアミド、N‐ステアリルステアロアミド、ポリエチレンオキシドワックス、ウレアウレタン、アクリル樹脂、高分子ポリエステルのアミン塩、線状ポリアミノアミドおよび高分子ポリエステルの塩、ポリカルボン酸のアミド溶液、アルキルスルタネート、アルキルアリルスルタネート、コロイドエステル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂またはポリエステルアミドのうちの少なくとも1つを含む、請求項12記載の光硬化性人工爪。
【請求項17】
前記分散剤は、非表面活性化ポリマー、ゲルに添加された表面活性化成分、または表面活性剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項12記載の光硬化性人工爪。
【請求項18】
前記光硬化性組成物は、約1重量%(wt%)~約50wt%の樹脂、約1wt%~約50wt%の光開始剤、および約1wt%~約90wt%のポリマーを含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項19】
前記半硬化状態では、前記光化性組成物は、約100×10-6ギガパスカル(GPa)~約2.50GPaの弾性率を有し、前記硬化状態では、前記光硬化性組成物は、1立方センチメートル当たり約1グラム(g/cc)~約110g/ccのロックウェル硬度を有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項20】
前記光硬化性人工爪には、予備成形硬質プラスチックまたはアクリルポリマーのうちの少なくとも一方が含まれていない、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項21】
前記光硬化性人工爪は、生まれつきの爪、卵形爪、長方形爪、先の尖った爪、または丸形の爪の形をしている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項22】
前記ポリッシュ区分は、前記補強区分の上方に設けられている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項23】
キットであって、
圧力および電磁線の少なくとも1つの波長を用いて生まれつきの爪に付けることができるよう構成された光硬化性人工爪を含み、前記光硬化性人工爪は、
半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、前記光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、前記半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、
前記接着区分の上方に設けられた補強区分を有し、
前記接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分を有し、
前記接着区分に取り外し可能に取り付けられた取り外し可能層を有する、キット。
【請求項24】
前記電磁線の少なくとも1つの波長を放出して、前記光硬化性組成物を前記半硬化状態から前記硬化状態に移行させるよう構成された光放出器具をさらに含む、請求項23記載のキット。
【請求項25】
前記光放出器具は、紫外線または可視光線のうちの少なくとも一方を放出するよう構成され、前記光放出器具は、約100ナノメートル(nm)~約780nm(両端の値を含む)の波長で電磁線の少なくとも1つの波長を放出するよう構成され、前記光放出器具は、発光ダイオード(LED)から成る、請求項24記載のキット。
【請求項26】
前記光放出器具は、前記電磁線の少なくとも1つの波長を放出しながら圧力を前記光硬化性人工爪のトップサイドに加えるよう構成された1つ以上の圧力部材を有する、請求項24記載のキット。
【請求項27】
爪の形をした開口、および前記開口の周りの中実部分を有する少なくとも1つのステンシルをさらに含み、前記ステンシルは、前記光硬化性人工爪の上に重なり、そして前記開口を通って前記電磁線の少なくとも1つの波長を前記光硬化性人工爪に通すとともに、前記電磁線の少なくとも1つの波長を前記中実部分のところで遮断するよう構成されている、請求項23記載のキット。
【請求項28】
少なくとも1つのステンシルを含み、前記少なくとも1つのステンシルは、(a)前記光放出器具に取り外し可能に取り付けられ、(b)爪の形をした開口を有する手袋の形をしており、(c)不透明なステッカーであり、または(d)爪の形をした開口を有するフィンガレットである、請求項24記載のキット。
【請求項29】
前記少なくとも1つのステンシルは、前記光硬化性人工爪が生まれつきの爪上に載せられたときに圧力を前記光硬化性人工爪のトップサイドに加えるよう設計されている、請求項27記載のキット。
【請求項30】
前記ポリッシュ区分は、前記補強区分の上方に設けられている、請求項23記載のキット。
【請求項31】
前記補強区分は、布材料を含む、請求項23記載のキット。
【請求項32】
前記布材料は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む、請求項31記載のキット。
【請求項33】
光硬化性人工爪を作製する方法であって、
半硬化状態の接着剤皮膜から、人間の爪の形をした前記接着剤皮膜の一部分を取り出すステップを含み、前記接着剤皮膜の前記一部分は、前記半硬化状態の光硬化性組成物を含み、
ポリッシュ皮膜から、前記人間の爪の形をした前記ポリッシュ皮膜の一部分を取り出すステップを含み、
前記接着剤皮膜の前記一部分および前記ポリッシュ皮膜の前記一部分を補強材料と組み合わせて前記光硬化性人工爪の層の状態にするステップを含む、方法。
【請求項34】
前記接着剤皮膜の前記光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、前記ポリッシュ皮膜は、前記半硬化状態に構成された第2の光硬化性組成物を含む、請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記第1の光硬化性組成物は、前記第2の光硬化性組成物とは異なる、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記組み合わせ層を第1の電磁線に第1の所定の期間にわたって暴露させて前記組み合わせ層のそれぞれ隣り合う層を互いに結合するステップをさらに含む、請求項34記載の方法。
【請求項37】
前記組み合わせ層を前記第1の電磁線に前記第1の所定の期間にわたって暴露させる前記ステップにより、前記組み合わせ層のうちの1つ以上が第1の半硬化状態から第2の半硬化状態に移行する、請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記第1の光硬化性組成物を未硬化状態で第1のサブストレート上に設けて前記接着剤皮膜を形成するステップと、
前記接着剤皮膜を第2の電磁線に第2の所定期間にわたって暴露させて、前記接着剤皮膜を前記未硬化状態から前記半硬化状態に移行させるステップとをさらに含む、請求項34記載の方法。
【請求項39】
前記第2の光硬化性組成物を未硬化状態で前記第2のサブストレート上に設けて、前記ポリッシュ皮膜を形成するステップと、
前記ポリッシュ皮膜を第3の電磁線に第3の所定の期間にわたって暴露させて前記ポリッシュ皮膜を前記未硬化状態から前記半硬化状態に移行させるステップとをさらに含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
1つ以上のデコレーションを前記ポリッシュ皮膜の上方に設けるステップをさらに含む、請求項33記載の方法。
【請求項41】
トップコート皮膜から、前記人間の爪の形をした前記トップコート皮膜の一部分を取り出すステップと、
前記トップコート皮膜の前記一部分を前記光硬化性人工爪の前記層と組み合わせるステップとをさらに含む、請求項33記載の方法。
【請求項42】
前記トップコート皮膜は、第3の光硬化性組成物を含み、前記方法は、
前記第3の光硬化性組成物を未硬化状態で第3のサブストレート上に設けて、前記トップコート皮膜を形成するステップと、
前記トップコート皮膜を第4の電磁線に第4の所定の期間にわたって暴露させてトップコート皮膜を前記未硬化状態から半硬化状態に移行させるステップとをさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記ポリッシュ皮膜または前記トップコート皮膜のうちの少なくとも一方は、非光硬化性組成物で作られている、請求項41記載の方法。
【請求項44】
前記ポリッシュ皮膜の前記一部分は、前記補強材料の上方に設けられる、請求項33記載の方法。
【請求項45】
前記補強材料は、布材料を含む、請求項33記載の方法。
【請求項46】
前記布材料は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む、請求項45記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示(本発明)は、一般に、人工爪、特に光硬化性人工爪、光硬化性人工爪を含むキット、光硬化性人工爪の作製方法および光硬化性人工爪の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
人工爪は、長い間、消費者の間で人気を博している。消費者は、人工爪を使って爪の外観を美容的に高めるとともに/あるいは爪を保護する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一観点によれば、光硬化性人工爪であって、光硬化性人工爪は、半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、光硬化性人工爪は、接着区分の上方に設けられた補強区分および接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分をさらに有することを特徴とする光硬化性人工爪が提供される。
【0004】
本発明の別の観点によれば、キットであって、圧力および電磁線の少なくとも1つの波長を用いて生まれつきの爪に付けることができるよう構成された光硬化性人工爪を含み、光硬化性人工爪は、半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、光硬化性人工爪は、接着区分の上方に設けられた補強区分、接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分、および接着区分に取り外し可能に取り付けられた取り外し可能層をさらに有することを特徴とするキットが提供される。
【0005】
本発明のさらに別の観点によれば、光硬化性人工爪を作製する方法であって、本方法は、半硬化状態の接着剤皮膜から、人間の爪の形をした接着剤皮膜の一部分を取り出すステップを含み、接着剤皮膜の一部分は、半硬化状態の光硬化性組成物を含み、本方法はポリッシュ皮膜から、人間の爪の形をしたポリッシュ皮膜の一部分を取り出すステップおよび接着剤皮膜の一部分およびポリッシュ皮膜の一部分を補強材料と組み合わせて光硬化性人工爪の層の状態にするステップをさらに含むことを特徴とする方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】本発明の幾つかの実施形態に従って生まれつきの爪に付けられた光硬化性人工爪の平面図(上から見た図)である。
図1B】幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の側面図である。
図1C】幾つかの実施形態に従って生まれつきの爪に付けられた光硬化性人工爪の側面図である。
図1D】幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の積み重ねの一断面の分解側面図である。
図2A】幾つかの実施形態に従って、取り外し可能な層にくっつけられた多くの光硬化性人工爪を示す図である。
図2B】幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の弾性および可撓性を説明する図である。
図3A】幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置するステップを示す図である。
図3B】光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置する別のステップを示す図である。
図3C】光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置する別のステップを示す図である。
図4A】幾つかの実施形態としての半硬化状態の光硬化性人工爪を硬化させるための発放出器具を示す図である。
図4B】幾つかの実施形態としての半硬化状態の光硬化性人工爪を硬化させるための発放出器具を示す図である。
図4C】幾つかの実施形態としての圧力部材を備えた光放出器具を示す図である。
図5A】幾つかの実施形態としてのステンシルの一形式を示す図である。
図5B】幾つかの実施形態としてのステンシルのもう1つの形式を示す図である。
図5C】幾つかの実施形態としてのステンシルのもう1つの形式を示す図である。
図5D】幾つかの実施形態としてのステンシルのもう1つの形式を示す図である。
図5E】幾つかの実施形態に従って、ステンシルを用いた硬化後における光硬化性人工爪の半硬化部分の除去のしかたを示す図である。
図6A】幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を作製する方法を示す図である。
図6B】幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を作製する方法を示す図である。
図7】幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を使用する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
幾つかの実施形態によれば、本明細書において、光硬化性人工爪であって、光硬化性人工爪は、半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、光硬化性人工爪は、接着区分の上方に設けられた補強区分および接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分をさらに有することを特徴とする光硬化性人工爪が開示される。
【0008】
幾つかの実施形態では、接着区分の光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、ポリッシュ区分は、半硬化状態の第2の光硬化性組成物を含む。幾つかの実施形態では、第1の光硬化性組成物は、第2の光硬化性組成物とは異なる。
【0009】
幾つかの実施形態では、接着区分は、加圧によりかつ電磁線の少なくとも1つの波長により、光硬化性人工爪を生まれつきの爪に固定するよう設計されている。
【0010】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、ポリッシュ区分の上方に設けられた装飾区分をさらに有し、装飾区分は、1種類以上のデコレーションを有する。
【0011】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、ポリッシュ区分の上方に設けられたトップコート区分をさらに有する。幾つかの実施形態では、接着部区分の光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、トップコート区分は、半硬化状態の第3の光硬化性組成物を含み、第1の光硬化性組成物は、第3の光硬化性組成物とは異なっている。幾つかの実施形態では、トップコート区分は、透明である。
【0012】
幾つかの実施形態では、補強区分は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む布材料を含む。
【0013】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分は、着色剤を含む。
【0014】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、紫外(UV)線、可視光線、またはこれらの組み合わせによって硬化可能な少なくとも1つの成分を含む。
【0015】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤または着色剤のうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
幾つかの実施形態では、ポリマーは、ポリウレタン、(メタ)アクリルポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、コポリマー、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、セルロースポリマー、またはスチレンブタジエンポリマーのうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
幾つかの実施形態では、皮膜形成剤は、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリレート‐スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、セルロースエステル、またはホルムアルデヒドとアリルスルホンアミドとの縮合の結果として生じる樹脂のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
幾つかの実施形態では、可塑剤は、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、グリセロールトリアセテート、ブチルステアレート、ブチルグリコレート、ベンジルベンゾエート、ブチルアセチルトリシノレート、グリセリルアセチルトリシノレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジアミルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルアセチルシトレート、トリ(2‐エチルヘキシル)アセチルシトレート、ジブチルタルトレートまたは樟脳のうちの少なくも1つを含む。
【0019】
幾つかの実施形態では、添加剤は、シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土、ベントナイトクレー、カオリナイト、パイロフィライト、絹雲母、サポナイト、スメクチック、バーミキュライト、モンモリナイト、バイデル石、ノントロナイト、ヘクトライト、タルク、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、サポナイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアラルコニウム、ジステアラルコニウム、有機改質粘土、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油ワックス、無機的に改質されたヒマシ油、有機的に改質されたヒマシ油、トリグリセリド、グリセリルトリ‐12‐ヒドロキシステアレート、ポリアミド、ポリアミドワックス、エチレンジアミンの12‐ヒドロキシステアリン酸ジアミド、12‐ヒドロキシステアリン酸ジグリコールアミド、N‐ステアリルリシノールアミド、N‐ステアリルステアロアミド、ポリエチレンオキシドワックス、ウレアウレタン、アクリル樹脂、高分子ポリエステルのアミン塩、線状ポリアミノアミドおよび高分子ポリエステルの塩、ポリカルボン酸のアミド溶液、アルキルスルタネート、アルキルアリルスルタネート、コロイドエステル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂またはポリエステルアミドのうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
幾つかの実施形態では、分散剤は、非表面活性化ポリマー、ゲルに添加された表面活性化成分、または表面活性剤のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、約1重量%(wt%)~約50wt%の樹脂、約1wt%~約50wt%の光開始剤、および約1wt%~約90wt%のポリマーを含む。
【0022】
幾つかの実施形態では、半硬化状態では、光化性組成物は、約100×10-6ギガパスカル(GPa)~約2.50GPaの弾性率を有し、硬化状態では、光硬化性組成物は、1立方センチメートル当たり約1グラム(g/cc)~約110g/ccのロックウェル硬度を有する。
【0023】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪には、予備成形硬質プラスチックまたはアクリルポリマーのうちの少なくとも一方が含まれていない。
【0024】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、生まれつきの爪、卵形爪、長方形爪、先の尖った爪、または丸形の爪の形をしている。
【0025】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分は、補強区分の上方に設けられている。
【0026】
幾つかの実施形態では、キットであって、圧力および電磁線の少なくとも1つの波長を用いて生まれつきの爪に付けることができるよう構成された光硬化性人工爪を含み、光硬化性人工爪は、半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、光硬化性人工爪は、接着区分の上方に設けられた補強区分、接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分、および接着区分に取り外し可能に取り付けられた取り外し可能層をさらに有することを特徴とするキットが提供される。
【0027】
幾つかの実施形態では、キットは、電磁線の少なくとも1つの波長を放出して、光硬化性組成物を半硬化状態から硬化状態に移行させるよう構成された光放出器具をさらに含む。
【0028】
幾つかの実施形態では、光放出器具は、紫外線または可視光線のうちの少なくとも一方を放出するよう構成され、光放出器具は、約100ナノメートル(nm)~約780nm(両端の値を含む)の波長で電磁線の少なくとも1つの波長を放出するよう構成され、光放出器具は、発光ダイオード(LED)から成る。
【0029】
幾つかの実施形態では、光放出器具は、電磁線の少なくとも1つの波長を放出しながら圧力を光硬化性人工爪のトップサイドに加えるよう構成された1つ以上の圧力部材を有する。
【0030】
幾つかの実施形態では、キットは、爪の形をした開口、および開口の周りの中実部分を有する少なくとも1つのステンシルをさらに含み、ステンシルは、光硬化性人工爪の上に重なり、そして開口を通って電磁線の少なくとも1つの波長を光硬化性人工爪に通すとともに、電磁線の少なくとも1つの波長を中実部分のところで遮断するよう構成されている。
【0031】
幾つかの実施形態では、キットは、少なくとも1つのステンシルを含み、少なくとも1つのステンシルは、(a)光放出器具に取り外し可能に取り付けられ、(b)爪の形をした開口を有する手袋の形をしており、(c)不透明なステッカーであり、または(d)爪の形をした開口を有するフィンガレットである。
【0032】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのステンシルは、光硬化性人工爪が生まれつきの爪上に載せられたときに圧力を光硬化性人工爪のトップサイドに加えるよう設計されている。
【0033】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分は、補強区分の上方に設けられている。幾つかの実施形態では、補強区分は、布材料を含む。幾つかの実施形態では、布材料は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪を作製する方法であって、本方法は、半硬化状態の接着剤皮膜から、人間の爪の形をした接着剤皮膜の一部分を取り出すステップを含み、接着剤皮膜の一部分は、半硬化状態の光硬化性組成物を含み、本方法は、ポリッシュ皮膜から、人間の爪の形をしたポリッシュ皮膜の一部分を取り出すステップおよび接着剤皮膜の一部分およびポリッシュ皮膜の一部分を補強材料と組み合わせて光硬化性人工爪の層の状態にするステップをさらに含むことを特徴とする方法が提供される。
【0035】
幾つかの実施形態では、接着剤皮膜の光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、ポリッシュ皮膜は、半硬化状態に構成された第2の光硬化性組成物を含む。
【0036】
幾つかの実施形態では、第1の光硬化性組成物は、第2の光硬化性組成物とは異なる。
【0037】
幾つかの実施形態では、本方法は、組み合わせ層を第1の電磁線に第1の所定の期間にわたって暴露させて組み合わせ層のそれぞれ隣り合う層を互いに結合するステップをさらに含む。
【0038】
幾つかの実施形態では、組み合わせ層を第1の電磁線に第1の所定の期間にわたって暴露させるステップにより、組み合わせ層のうちの1つ以上が第1の半硬化状態から第2の半硬化状態に移行する。
【0039】
幾つかの実施形態では、本方法は、第1の光硬化性組成物を未硬化状態で第1のサブストレート上に設けて接着剤皮膜を形成するステップおよび接着剤皮膜を第2の電磁線に第2の所定期間にわたって暴露させて、接着剤皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるステップをさらに含む。
【0040】
幾つかの実施形態では、本方法は、第2の光硬化性組成物を未硬化状態で第2のサブストレート上に設けて、ポリッシュ皮膜を形成するステップおよびポリッシュ皮膜を第3の電磁線に第3の所定の期間にわたって暴露させてポリッシュ皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるステップをさらに含む。
【0041】
幾つかの実施形態では、本方法は、1つ以上のデコレーションをポリッシュ皮膜の上方に設けるステップをさらに含む。
【0042】
幾つかの実施形態では、本方法は、トップコート皮膜から、人間の爪の形をしたトップコート皮膜の一部分を取り出すステップおよびトップコート皮膜の一部分を光硬化性人工爪の層と組み合わせるステップをさらに含む。
【0043】
幾つかの実施形態では、トップコート皮膜は、第3の光硬化性組成物を含み、本方法は、第3の光硬化性組成物を未硬化状態で第3のサブストレート上に設けて、トップコート皮膜を形成するステップおよびトップコート皮膜を第4の電磁線に第4の所定の期間にわたって暴露させてトップコート皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるステップをさらに含む。
【0044】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ皮膜またはトップコート皮膜のうちの少なくとも一方は、非光硬化性組成物で作られている。
【0045】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ皮膜の一部分は、補強材料の上方に設けられる。
【0046】
幾つかの実施形態では、補強材料は、布材料を含む。
【0047】
幾つかの実施形態では、布材料は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
多くの他の特徴が、本発明のこれらの観点および他の観点に従って提供される。本発明の他の特徴および他の観点は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲の記載、および添付の図面から十分に明らかになろう。
【0049】
人工爪、例えば人工爪エクステンションを用いると、生まれつきの爪を延長するとともに装飾することができる。従来型の人工爪としては、「プレスオン(press-on)」ネイルまたはマニキュア専門家によって付けられる人工爪が挙げられる。プレスオンネイルとしては、アクリルポリマーを主成分とする組成物で作られたアクリルネイルが挙げられる。プロによるネイルサービスは、アクリルポリマーを主成分とする組成物またはゲル製の組成物を用いて人工爪を生まれつきの爪上に作り上げることができる。
【0050】
アクリルポリマーを主成分とする人工爪をつけるため、ネイリストまたはネイルアーティストは、クライアントの生まれつきの爪をクリーニングし、生まれつきの爪を切断し、爪上皮をトリムし、生まれつきの爪を磨き、プライマーを塗布し、ベースコートを塗布し、ベースコートを硬化させ、接着剤を用いてネイルチップまたはフルネイルを付け、別のベースコートをネイルチップまたは人工爪全体に塗布し、別のベースコートを硬化させ、ネイルポリッシュを塗布し、ネイルポリッシュを硬化させ、そしてトップコートを塗布するとともに硬化させるのがよい。プロのネイリストにより提供される人工爪は、少なくとも人工爪の層がクライアントの爪床の上に作り上げられるので、見た目が非常にリアルに(例えば、生まれつきの爪のように)見える。しかしながら、プロによるマニキュアは、高価であって時間がかかり、完成するまでに1.5時間~3時間かかる場合がある。さらに、例えばアクリル系ネイルポリッシュを用いたプロ用のマニキュアは、容易に欠けたり傷ついたりする場合がある。
【0051】
従来型プレスオン人工爪は、プロがマニキュアを塗った人工爪よりもはるかに短時間で付けることができる。かかるプレスオン人工爪は、粘着性のあるグルー、例えば、シアノアクリレート系接着剤を用いて、プレスオン人工爪を生まれつきの爪にくっつける。従来型プレスオンネイルは、十分な圧力を用いて生まれつきの爪に当ててくっつけることができる。しかしながら、従来型プレスオンネイルは、少なくとも、生まれつきの爪と人工爪との間の境目が目に見えてくっきりとしているので、本物の爪のようには見えない場合が多い。加うるに、従来型プレスオンネイルは、生まれつきの爪との密着性が低く、通常の着用中に容易に剥がれる(例えば、ぽろっととれる)。さらに、人はそれぞれ特有のかつ形状寸法が異なる生まれつきの爪を持っている。プレスオンネイルは、生まれつきの爪の特有の形状には合致しない硬質かつ非弾性の前もって形が決まっているプラスチック材料で作られている。したがって、プレスオンネイルは、生まれつきの爪に確実にはくっつかず、付けられたときに生まれつきの爪のように見えることもない。
【0052】
本発明の諸観点は、プレスオンネイルの付けやすさを持つとともに、プロのマニキュアが施された人工爪のようにナチュラルに見えるが耐久性を増した光硬化性人工爪を提供することによって、上述の課題だけでなく、他の課題を解決する。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、多数の区分(例えば、水平区分)を有するのがよく、各区分は、類似の材料の1つ以上の層を有する。これら区分は、互いの上に積み上げられて光硬化性人工爪を形成することができる。光硬化性人工爪の少なくとも1つの区分は、半硬化状態の光硬化性組成物、例えばゲル製組成物を含む。半硬化状態の光硬化性組成物で作られた光硬化性人工爪は、かかる光硬化性人工爪が生まれつきの爪の固有の形状に合致するよう曲がり、撓みかつ/あるいは伸びる(形作る)ことができるように弾性かつ/あるいは可撓性であるのがよく、それにより光硬化性人工爪との間の結合部が改善されるとともに、光硬化性人工爪がプレスオンネイルよりもナチュラルに見えるようになる。人の生まれつきの爪上に層をなして積み上げられるとともに、下に位置する生まれつきの爪に合致するマニキュアの施されたネイルに類似して、光硬化性人工爪は、半硬化状態の光硬化性組成物を含む1つまたは多数の区分で作られるのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、半完成品状態の(例えば、半硬化状態の)あらかじめ作り上げられているマニキュアが施された爪として効果的に役立つことができる。生まれつきの爪に付けられた状態の光硬化性人工爪は、外観がプロのマニキュアに類似しているといえ、しかも生まれつきの爪に対してほぼ同じ強さの結合部を有するが、プレスオンネイルの付けやすさで付けることができる。
【0053】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の接着区分は、半硬化状態であって、半硬化状態ではねばついていたりにねばねばしていたりする(粘着性)のままである光硬化性組成物、例えばゲル製ベースコートを含むのがよい。ユーザは、光硬化性人工爪を生まれつきの爪の上に載せ、圧力を光硬化性人工爪に加え(圧力部材、例えばネイルフォームを用いて)、そして圧力を加えるのと同時に光硬化性人工爪を硬化させ、特に光硬化性人工爪の接着区分を硬化させて、生まれつきの爪と光硬化性人工爪との間に強固な結合部を形成するのがよい。上述したように、半硬化状態の光硬化性人工爪は、可撓性でありかつ/あるいは弾性であって、生まれつきの爪の形状および曲率に合致するのがよく、その結果、光硬化性人工爪を、生まれつきの爪と光硬化性人工爪との目に見える境目を減らしまたはなくして、生まれつきの爪と光硬化性人工爪との間の接着結合具合を向上させるように、生まれつきの爪の上に載せることができるようになっている。
【0054】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の多数の区分は、半硬化状態の光硬化性組成物を含むのがよい。例えば、接着区分は、光硬化性組成物を含むのがよく、ポリッシュ区分又はトップコート区分のうちの1つ以上は、半硬化状態の同一の又は異なる光硬化性組成物(例えば、それぞれ、ゲル製ネイルポリッシュまたはゲル製トップコート区分)を含むのがよい。
【0055】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の区分のうちの1つ以上は、非光硬化性組成物を含むことができる。例えば、接着区分は、光硬化性組成物を含むことができ、ポリッシュ区分又はトップコート区分のうちの1つ以上は、非光硬化性組成物を含むことができる。
【0056】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の一区分は、光硬化性人工爪に強度および/または構造的性質を提供するのを助けることができる補強材料を含むのがよい。例えば、光硬化性人工爪の一区分は、光硬化性人工爪の他の区分相互間に設けられたガラス繊維材料を含むのがよい。
【0057】
幾つかの実施形態では、「光硬化性」は、電磁線の特定の波長(例えば、光、例えば紫外(UV)光)への暴露時に、強固かつ/あるいは硬質の結合部を形成するよう化学的に変更可能な物質(例えば、組成物)を指す場合がある。例えば、幾つかの実施形態では、重合プロセスによって光硬化性組成物を硬化させることができ、この場合、組成物の分子は、光の1つ以上の波長への暴露時、結合して互いに反応してポリマーの大きな鎖になる。また、異なるポリマー鎖を互いに連結する架橋または化学結合もまた作られるのがよく、それにより構造的に強固な分子ネットワークが作られる。
【0058】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、ゲル組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、ゲル組成物は、未硬化状態では半固体であることができる組成物であるのがよい。幾つかの実施形態では、未硬化または半硬化状態のゲル組成物は、1つ以上のオリゴマーを含むのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物を硬化させるには、UV電磁線(またはUV電磁線の特定の波長)を用いるのがよい。
【0059】
幾つかの実施形態では、「半硬化状態」(例えば、部分的に硬化した状態)という用語は、光硬化性組成物を完全に硬化させるための時間の長さよりも短い時間で硬化させた(例えば、電磁線への暴露によって)光硬化性組成物(または、光硬化性人工爪一般)を指している。半硬化状態では、電磁線の追加の量(例えば、出力及び/又は時間)の指定された波長への暴露により、光硬化性組成物は、さらに化学的変化してより強固でありかつ/あるいはより硬い結合部を形成することができる。幾つかの実施形態では、「半硬化状態」という用語は、弾性であり、半固体であり、展性があり、成形可能であり、クレイ状であり、引き伸ばし可能であり、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上であるとともに/あるいは約90以下のショアA(デュロメータ)硬度を有するのがよい光硬化性組成物(または光硬化性人工爪一般)を指している。
【0060】
「硬化状態」という用語は、硬質であり、堅牢であり、かつ耐破断性であり、かつ/あるいは1立方センチメートル当たり約1グラム(g/cc)~約110g/ccのロックウェル硬度、及び/又は約10~約100のショアD硬度を有する光硬化性組成物(又は光硬化性人工爪一般の光硬化性組成物)を指している。硬化状態では、電磁線の追加の量(例えば、出力および/または時間)の指定波長への暴露により、光硬化性組成物がさらに化学的してより強固かつ/あるいはより硬い結合部を形成することはなく、あるいはそのような状態を生じさせることがない。例えば、硬化状態では、重合プロセスは、実質的に完了しているのがよい。幾つかの実施形態では、硬化状態の光硬化性人工爪(例えば、かかる人工爪中の光硬化性組成物)は、半硬化状態(または未硬化状態)の光硬化性人工爪よりも硬く、耐久性があり、かつ/あるいは耐破断性が大きい。
【0061】
光硬化性人工爪
実施形態によれば、本明細書において、光硬化性人工爪が開示される。本明細書で説明する光硬化性人工爪は、任意適当な形式、任意適当な色または任意適当な形状のものであってよい。光硬化性人工爪は、任意形式のものであってよく、かかる形式としては、フルカバーネイル、部分的ネイル部分、ネイルチップ、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらには限定されない。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、一種のプレスオン人工爪(例えば、光硬化性プレスオン人工爪)である。例えば、光硬化性人工爪は、電磁線の1つ以上の指定された波長への暴露および/または圧力の印加(例えば、暴露と同時に)のうちの1つ以上を用いて生まれつきの爪に固定することができる光硬化性プレスオン人工爪であるのがよい。光硬化性人工爪は、人工の指の爪又は人工の足の指の爪であるのがよい。本明細書における実施形態としての光硬化性人工爪の適当な色としては、可視光スペクトルのあらゆる色、例えば、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、紫色、茶色、黒色、白色、桃色またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらには限定されない。本明細書において説明する光硬化性人工爪の適当な形状は、生まれつきの爪の形、四角い先端部(チップ)、卵形の先端部、丸形の先端部、丸形縁部を備えた四角形、先の尖った先端部、V字型の先端部、下方に湾曲した形、かぎ爪の形をした爪、台形(例えば、爪上皮から先端部まで)、三角形(例えば、爪上皮から先端部まで)またはこれらの組合せが挙げられるが、これらには限定されない。
【0062】
図1A図1Dは、本明細書において開示する幾つかの実施形態に従って、生まれつきの爪(例えば、指の爪)への取り付けに適した光硬化性人工爪を示している。図1Aは、本発明の幾つかの実施形態に従って、生まれつきの爪に付けられた光硬化性人工爪の平面図である。図1Bは、幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の側面図である。図1Cは、幾つかの実施形態に従って生まれつきの爪に取り付けられた光硬化性人工爪の側面図である。図1Dは、幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の積み重ねの一断面の分解側面図である。
【0063】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、少なくとも部分的に生まれつきの爪104の形状に一致している形状を備えた本体102を有する。本体102は、ユーザの生まれつきの爪104の上に重なって、生まれつきの爪104の形状に合致するよう構成されているのがよい。例えば、本体102は、爪上皮から指先(破線108で表されている)までの生まれつきの爪104(光硬化性人工爪100の下に湾曲した破線として図1Cに示されている)の爪床の上に重なるのがよく、幾つかの場合、この指先を越えて延びる。したがって、本体102は、光硬化性人工爪100の一端(例えば、ユーザの指の爪上皮に隣接して示された光硬化性人工爪の床)から破線108で表された領域まで延びるベース110(本明細書では「ベース部110」ともいう)を有するのがよい。幾つかの実施形態では、本体102は、指先(又は図1Aの生まれつきの爪104の破線)までずっと延びてはいない場合がある。幾つかの実施形態では、本体102は、爪上皮から指先の前または後の約1ミリメートル(mm)~約3mmの距離のところまで延びるのがよい。これより短い本体102は、ユーザが、光硬化性人工爪100がユーザの指先(または足指先)を越えて延びるのを望まないときに有用な場合がある。幾つかの実施形態では、本体102は爪上皮からさらに延びるのがよい。
【0064】
図1Aおよび図1Bに示すように、本体102は、底面114と反対側に位置する頂面112を有する。頂面112は、光硬化性人工爪がユーザの指(または足指先)に取り付けられているときにユーザおよび他人に外から見える。底面114は、生まれつきの爪104又はその少なくとも一部分にくっついてこれに合致するよう構成され、生まれつきの爪は、その表面上にトップコート又は他の組成物を有してもよくまたは有さなくてもよい。
【0065】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100の本体102は、本体102から遠位側の方向に延びるよう構成された先端部分116を有する。幾つかの実施形態によれば、先端部分116は、図1Bおよび図1Cに破線108で表されたユーザの指先(または足指先)を越えて遠位側の方向に延びるのがよい。幾つかの実施形態では、先端部分116は、破線108で表された領域から本体102の遠位先端部まで光硬化性人工爪100の長さにわたって延びている。幾つかの実施形態では、先端部分116は、本体102のベース部分110(例えば、指先の前または後に約1mm~約3mmのところ)から光硬化性人工爪100の遠位先端部まで延びるのがよい。
【0066】
図1A及び図1Bに示すように、先端部分116及びベース110(例えば、ベース部110)は、一体であって単一片を形成している。幾つかの実施形態では、本体102は、先端部分116だけ有して、ベース部分110を備えないのがよい。別の実施形態では、先端部分116は、例えば、接着剤または他の締結手段(例えば、非一体型の場合)を用いて、ベース部分110に結合されるのがよい。先端部分116は、頂面および底面を有するのがよい。幾つかの実施形態では、先端部分116の底面うちで接着区分を備える部分がなくてもよく、幾分かが備えてもよく、または底面全体が備えてもよい。
【0067】
幾つかの実施形態では、ベース部分110又は先端部分116のうちの1つ以上は、着色剤を含む。幾つかの実施形態では、ベース部分110は、第1の着色剤を含み、先端部分116は、第2の着色剤を含む。ある特定の実施形態では、爪上皮の近くに位置する本体102のベース部分110の少なくとも一部(例えば、底部分)は、爪半月の形態をした第1の着色剤を含み、本体102の残りの部分は、第2の着色剤を含む。幾つかの実施形態では、本体102の先端部分116の少なくとも一部(例えば、光硬化性人工爪100の末端先端部または遠位端部)は、1種類以上の着色剤を含み、本体102の残りの部分は、少なくとも1つの異なる着色剤を含む(例えば、フレンチマニキュア)。
【0068】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、扁平な位置から凹状の位置に形態を変えることができる。例えば、光硬化性人工爪を取り外し可能な層(例えば、支持材)から剥がして生まれつきの爪の形状に形作ることができる。別の実施形態では、光硬化性人工爪を取り外し可能な層が人工爪を凹状の位置で保持する凹状の位置(例えば、底面114)で包装するのがよい。
【0069】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の本体102は、半硬化状態に構成された1種類以上の光硬化性組成物を含むとともに/あるいは形成される。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、ゲル製組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、1種類以上の光硬化性組成物は、所定の時間(例えば、約10秒~約15分、または約30秒~約10分、または約60秒~約5分の期間)にわたって電磁線(本明細書では「光」ともいう)に当てられるまたは暴露されるのがよく、それにより、1種類以上の光硬化性組成物を非硬化状態から半硬化状態に移行させることができる(例えば、製造中)。
【0070】
幾つかの実施形態では、「非硬化状態」という表現は、液体であり、例えば、ASTM D4287-00 に準拠して、19.1mm直径および750RPMで回転する2゜の角度の40ポアズコーンを用いたコーン・アンド・プレート(Cone & Plate)型粘度計(例えば、例示としての粘度計は、REL Model CPD2000 である)によって25℃で測定して約400mPas以下の粘度を有する液体であり、スラリであり、かつ/あるいは流動性である光硬化性組成物を指している。
【0071】
幾つかの実施形態では、半硬化状態では、1種類以上の光硬化性組成物は、ある程度の弾性を維持し、これに対し、完全硬化状態では、1種類以上の光硬化性組成物は、ほぼ非弾性または完全に非弾性であるのがよい(少なくとも、半硬化状態の光硬化性組成物と比較して)。光硬化性人工爪100が半硬化状態にあるとき、光硬化性人工爪100の本体102は、光硬化性人工爪100の形状の生まれつきの爪104の形状への合致を容易にするために、弾性、半固体、曲げ可能、可撓性、弾性、展性、成形可能、クレイ状、引き伸ばし可能、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つであるのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100の1種類以上の光硬化性組成物は、半硬化状態にあるとき、約100×10-6ギガパスカル(GPa)~約2.50GPaの弾性率を有するのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100の1種類以上の光硬化性組成物は、硬化状態にあるとき、半硬化状態のそれぞれの光硬化性組成物の弾性率よりも高い弾性率を有するのがよい。例えば、硬化状態の光硬化性人工爪の特定の光硬化性組成物の弾性率は、2.50GPaを超えるのがよい。
【0072】
幾つかの実施形態では、1種類以上の光硬化性組成物は、電磁線の指定された波長への1種類以上の光硬化性組成物の暴露に基づいて、半硬化状態から硬化状態へ移行するよう構成されているのがよい。例えば、光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの指定された波長(または波長範囲)、例えば紫外線に暴露されたときに硬化可能であるのがよい。本体102を含む光硬化性人工爪は、硬化状態にあるとき、実質的に非弾性であるのがよい。例えば、硬化状態では、光硬化性人工爪の光硬化性組成物は、約1g/cc~約110g/cc、約5g/cc~約90g/cc、約10g/cc~約80g/cc、または約20g/cc~約50g/ccのロックウェル硬度、および/または約10~約100、または約30~約80のショアD硬度を有するのがよい。
【0073】
幾つかの実施形態によれば、本体102は、半硬化状態にあり、この本体は、生まれつきの爪104の曲率に対応した曲率を維持しながら支持作用を提供するための第1の剛性を有する。幾つかの実施形態では、第1の剛性は、約25~約90、約30~約80、または約40~約75のショアA(デュロメータ)硬度として表されるのがよい。硬化状態では、本体102は、第1の剛性よりも高い第2の剛性を有する。幾つかの実施形態では、第2の剛性は、約1g/cc~約110g/cc、約5g/cc~約90g/cc、約10g/cc~約80g/cc、または約20g/cc~約50g/ccのロックウェル硬度、および/または約10~約100、または約30~約80のショアD硬度として表されるのがよい。
【0074】
幾つかの実施形態では、半硬化状態の光硬化性人工爪100は、硬化状態の光硬化性人工爪100よりも弾性が高い。半硬化状態の光硬化性人工爪100は、半硬化状態の光硬化性人工爪の光硬化性組成物(例えば、1つ以上の層及び/又は1つ以上の区分を含む)のうちの1つ以上(または全て)を有する光硬化性人工爪を指す場合がある。硬化状態の光硬化性人工爪は、硬化状態の光硬化性人工爪の光硬化性組成物(例えば、1つ以上の層及び/又は1つ以上の区分を含む)のうちの1つ以上(または全て)を有する光硬化性人工爪を指す場合がある。
【0075】
注目できることとして、光硬化性人工爪中に光硬化性組成物を用いることを、本発明を限定するものではなく例示目的で説明している。他の実施形態では、1種類以上の他の硬化性組成物を用いて光硬化性人工爪100を形成することができ、そして1つ以上のモダリティ、例えば、追加の硬化剤、乾燥、熱などにより引き起こされる効果を用いて硬化させるのがよい。
【0076】
本開示における幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪100の本体102は、第1の表面およびこれと反対側の第2の表面を備えた接着区分118Aをさら有するのがよい。光硬化性人工爪100の区分および層について、図1Dを参照してさらに説明する。接着区分118Aの第1表面は、すぐ隣に位置する区分の底面の少なくとも一部分に設けられまたはこれに結合されるのがよい。接着区分118Aの第2の表面は、生まれつきの爪104の少なくとも一部分にくっつくよう構成されているのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118Aは、すぐ隣の区分の底面の一部分だけおよび/または生まれつきの爪104の一部分だけを覆うのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118Aは、光硬化性人工爪100のすぐ隣の区分の底面全体の一部を覆うのがよい。例えば、接着区分118Aは、光硬化性人工爪100の先端部分116全体ではなく、光硬化性人工爪100のベース部分110を覆うのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118Aは、光硬化性人工爪100のすぐ隣の区分を全く覆わなくてもよく、その一部を覆ってもよく、あるいは底面全体を覆ってもよい。幾つかの実施形態では、接着区分118Aは、実質的に一様な厚さのものであるのがよい。
【0077】
図1Dに示されているような光硬化性人工爪100の分解側面図は、幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪100の種々の区分の積み重ね状態を示している。光硬化性人工爪100は、接着区分118B(本明細書では「ベースコート区分118」ともいう)、補強区分120(本明細書では「構造区分120」ともいう)、ポリッシュ区分122、装飾区分124、およびトップコート区分を備えた状態で示されている。光硬化性人工爪100の一区分は、同一または類似の材料または組成物の1つ以上の層を含むのがよい。注目されるべきこととして、図1Dに示されているような光硬化性人工爪100の種々の区分は、本発明を限定するものではなく例示目的で提供されている。幾つかの実施形態では、種々の区分を異なる順序で並べることができる。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、同一または異なる順序で配列された、同一の、異なる、これよりも少ないまたはこれよりも多い区分を含むことができる。幾つかの実施形態では、特定の区分のうちの1つ以上を光硬化性人工爪100中に含めることができる。幾つかの実施形態では、幾つかの区分を省くことができる。さらに注目されるべきこととして、図1Dは、積み重ねのスタックアップの分解図であり、幾つかの実施形態では、種々の区分(およびこれら区分内に位置する層)は、光硬化性人工爪100のそれぞれの隣接の区分(またはそれぞれの層)に連結される。注目できることとして、接着区分118Aおよび接着区分118Bを一般に接着区分118という。
【0078】
幾つかの実施形態では、上述したように、接着区分118は、半硬化状態に構成された光硬化性組成物を含むのがよい。例えば、接着区分118は、電磁線の所定の波長に暴露されたゲル製ベースコートを含むのがよく、その結果、ゲル製ベースコートは、半硬化状態に硬化されてねばつくとともに/あるいはねばねばするようになっている。幾つかの実施形態では、接着区分118の光硬化性組成物は、電磁線の少なくとも1つの波長(例えば、所定の波長)への暴露に基づいて半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成されている。
【0079】
幾つかの実施形態では、接着区分118の光硬化性組成物は、異なる組成物であるよう構成され、幾つかの場合、光硬化性人工爪100の他の区分中に含まれた光硬化性組成物とは異なる光硬化性組成物であるよう構成されている。
【0080】
幾つかの実施形態では、接着区分118(特に接着区分118の光硬化性組成物)は、電磁線の所定の波長のうちの少なくとも1つまたは圧力(例えば、生まれつきの爪の方向に向かう光硬化性人工爪100の頂部に加えられた圧力)が加えられると、光硬化性人工爪を生まれつきの爪に固定するように設計されている。幾つかの実施形態では、この圧力は、電磁線の所定の波長のうちの少なくとも1つ暴露と同時に加えられることになる。
【0081】
幾つかの実施形態では、接着区分118は、1つ以上の層、例えば光硬化性組成物の1つ以上の層を含むのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118の1つ以上の層は、同一または類似の材料であるのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118の1つ以上の層は、互いに異なる材料を含むのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118の1つ以上の層は、異なる量で半硬化状態であってもよく、この場合、幾つかの層は、他の層よりもいっそう半硬化状態である(例えば、結合部がより大きく、より強固な、かつ/あるいはより硬い結合でより化学的に変化している)。幾つかの実施形態では、接着区分118のすべての層は、半硬化状態である。他の実施形態では、接着区分118の層のうちの幾つかは半硬化状態であり、幾つかは半硬化状態ではない。幾つかの実施形態では、外部層(例えば、底面114)は、半硬化状態であり、これに対し、接着区分118の1つ以上の他の層は、接着部118の外部層よりも硬化状態であるかまたは半硬化状態であるかのいずれかである。
【0082】
幾つかの実施形態では、接着区分118の光硬化性組成物は、電磁線の1つ以上の所定の波長を用いて硬化可能であるのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118は、他の区分の光硬化性組成物を硬化させるために道要られる電磁線の波長とは異なる1つ以上の波長を用いて硬化可能であるのがよい。
【0083】
幾つかの実施形態では、半硬化状態の接着区分118は、粘弾性、取り外し可能性および再接着性を有する。幾つかの実施形態では、接着区分118は、光硬化性人工爪の製造中に付けられる。他の実施形態では、ユーザは、接着区分118を光硬化性人工爪100の底面に、または光硬化性人工爪100を取り付ける前に生まれつきの爪に付けることができる。
【0084】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、1つ以上の補強区分120を有する。幾つかの実施形態では、補強区分120は、光硬化性人工爪100に強度または構造的性質を加えることができる。例えば、補強区分120は、可撓性であるが光硬化性人工爪100の1つ以上の他の区分で用いられている材料または組成物よりも弾性が低い材料を含むのがよい。例えば、補強区分120は、接着区分118(半硬化状態にある)、ポリッシュ区分122(半硬化状態にある)、装飾区分124またはトップコート区分126(半硬化状態にある)のうちの1つ以上よりも弾性が低いのがよい。幾つかの実施形態では、補強区分120は、光硬化性人工爪100の1つ以上の他の区分よりも薄いものであるように設計されており、したがって、光硬化性人工爪(半硬化状態または硬化状態にある)は、(補強区分120が設けられていない場合よりも)高い構造的性質を有するのがよいが、依然として低プロフィールのものであって生まれつきの爪のように見えるのがよい。
【0085】
幾つかの実施形態では、補強区分120は、布材料、例えば織布または布のストランドを含むのがよい。幾つかの実施形態では、布材料は、ガラス繊維(織布または個々のガラス繊維ストランド)、リネン(織布またはストランド)またはシルク(織布またはストランド)のうちの1つ以上を含むのがよい。他の実施形態では、異なる材料または布を補強区分120に用いることができる。幾つかの実施形態では、補強区分120は、光硬化性組成物を含まない。
【0086】
幾つかの実施形態では、補強区分120は、1つ以上の層、例えば布材料の1つ以上の層を有するのがよい。幾つかの実施形態では、補強区分120は、単一の層、例えば布材料の単一の層を含むのがよい。
【0087】
幾つかの実施形態では、補強区分120は、接着区分118とポリッシュ区分122との間に、又はこれらの間に直接設けられる。幾つかの実施形態では、補強区分120は、特定の区分の層相互間に設けられまたはこれらの間に直接設けられるのがよい(例えば、一区分内に設けられて補強区分120がこの区分内に埋め込まれるように設けられるのがよい)。例えば、補強区分120は、接着区分118の層内に設けられるのがよい(例えば、接着区分の層相互間に直接設けられるのがよい)。もう1つの実施別の例では、補強区分120は、ポリッシュ区分122の層内に設けられるのがよい(例えば、ポリッシュ区分の層相互間に直接設けられるのがよい)。
【0088】
幾つかの実施形態では、補強区分120は、図示の区分とは異なる区分相互間に又はこれらの間に直接設けられるのがよい。例えば、補強区分120は、ポリッシュ区分122とトップコート区分126との間に配置され又はこれらの間に直接配置されるのがよい。
【0089】
さらに別の実施形態では、補強区分120は、同一形式の区分相互間にまたはこれらの間に直接設けられるのがよい。例えば、補強区分120は、接着区分118と、補強区分120の上方にまたは真上に配置された別の接着区分との間に配置されまたはこれらの間に直接配置されるのがよい。もう1つの実施例では、補強区分120は、ポリッシュ区分122と、補強区分120の上方にまたは真上に配置された別のポリッシュ区分との間に配置されまたはこれらの間に直接配置されるのがよい。
【0090】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、1つ以上のポリッシュ区分、例えばポリッシュ区分122を有するのがよい。各ポリッシュ区分122は、同一または類似の材料の1つ以上の層を有するのがよい。
【0091】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122は、光硬化性組成物を含む。幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122の光硬化性組成物は、他の区分の光硬化性組成物、例えば接着区分118の光硬化性組成物とは異なる。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、ゲル製光硬化性組成物である。
【0092】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、着色剤を含む。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、粒子、例えばマイカを含む反射性粒子を含むのがよい。
【0093】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、生まれつきの爪を表す特徴、例えば爪半月、爪甲、及び/又は爪の自由縁部を含むのがよい。幾つかの実施形態では、これら特徴は、かかる特徴を表すために互いに異なる着色剤を含む光硬化性組成物を用いて形成されるのがよい。
【0094】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122の1種類以上の光硬化性組成物は、半硬化状態である。
【0095】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122は、光硬化性組成物を含まない。幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122は、アクリル系ネイルポリッシュの1つ以上の層を含む。幾つかの実施形態では、ポリッシュ区分122の非光硬化性組成物は、樹脂(例えば、皮膜形成剤および/または接着剤)、例えばニトロセルロースまたは他のポリマー、溶剤(例えば、エチルアセテート、ブチルアセテート、プロピルアセテート、およびイソプロピルアセテート)、分散剤(例えば、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアラルコニウムベントナイト)、UV安定剤(例えば、ベンゾフェノン)、または可塑剤(例えば、トリメチルペンタニルジイソブチレート、トリフェニルホスフェート、樟脳(カンファ―)、およびエチルトシルアミド)のうちの1つ以上を含むのがよい。例えば、ポリッシュ区分122の非光硬化性組成物は、溶剤に溶かしたポリマーを含むのがよい。溶剤は、ポリマー膜を形成するために塗布後に蒸発するのがよい。
【0096】
幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、電磁線を用いて硬化可能ではないか、それほど硬化可能ではない。幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、可視スペクトルの外側の電磁線の波長下で硬化可能ではなく、またはそれほど硬化可能ではない組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、UV電磁線下で硬化可能ではなく、またはそれほど硬化可能ではない組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、半硬化状態を含まない。幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、半硬化状態において半固体状態ではない(例えば、ゲルでない)。幾つかの実施形態では、非光硬化性組成物は、オリゴマーを含まない(例えば、未硬化または半硬化状態において)。幾つかの実施形態では、粉末が液中の反応性モノマーに暴露されると自由ラジカル反応を用いて非光硬化性組成物を硬化させることができる。
【0097】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、装飾区分124を有するのがよい。幾つかの実施形態では、装飾区分124は、1種類以上のデコレーション(例えば、宝石、ビーズ、クリスタル、金属エンブレム、リベット、真珠など)、ネイルアート(例えば、ペインティング)、デカール、ステッカー、ダスト、反射性粒子(例えば、マイカ、グリッター)、コンフェティ、イメージ、グラフィックプリント、ネガティブスペース、フルイド、1種類以上の色、パターン、ネイルチップアートネイルチップ装飾物、またはこれらの組み合わせを含むのがよい。
【0098】
幾つかの実施形態では、装飾区分124は、ポリッシュ区分122の上方にまたはこの上に設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、装飾区分124は、別の区分内に、例えばポリッシュ区分122内に設けられる。幾つかの実施形態では、装飾区分124は、ポリッシュ区分122とトップコート区分126との間にまたはこの間に直接設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、装飾区分124は、トップコート区分126内に設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、装飾区分124は、トップコート区分126の上方にまたはこの上に設けられるのがよい。
【0099】
幾つかの実施形態では、装飾区分124は、区分の組み合わせ上に設けられるのがよい。例えば、装飾区分124の1つ以上のデコレーションは、ポリッシュ区分122とトップコート区分126との間に設けられるのがよく、装飾区分124の1つ以上の他のデコレーションは、トップコート区分126の上方にまたはこの上に設けられるのがよい。
【0100】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100は、トップコート区分126を有するのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、光硬化性人工爪100の最も上に位置する区分であるのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、同一または類似の材料の1つ以上の層を含むのがよい。
【0101】
幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、トップコート区分126の下に位置する区分を保護する保護区分であるのがよい。例えば、トップコート区分126は、光硬化性人工爪100、特にポリッシュ区分122及び/又は装飾区分124を欠けから保護するのを助けるのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、透明であるのがよくまたは部分的に透明であるのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、光沢があるのがよく、かつ/あるいは輝きを有するのがよい。
【0102】
幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、ポリッシュ区分122の上方にまたはこの上に設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、装飾区分124の上方にまたはこの上に設けられるのがよい。
【0103】
幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、光硬化性組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126の光硬化性組成物は、光硬化性人工爪100の他の区分の光硬化性組成物のうちの1つ以上とは異なる。例えば、トップコート区分126の光硬化性組成物は、接着区分118の光硬化性組成物および/またはポリッシュ区分122の光硬化性組成物とは異なるのがよい。
【0104】
幾つかの実施形態では、1つ以上の区分の光硬化性組成物は、光硬化性人工爪の別の1つ以上の区分と同種の光硬化性組成物であるのがよい。例えば、幾つかの実施形態では、接着区分118の光硬化性組成物は、ポリッシュ区分122の光硬化性組成物と同種の光硬化性組成物であるのがよい。ポリッシュ区分122の光硬化性組成物は、幾つかの実施形態では、トップコート区分126の光硬化性組成物と同種の光硬化性組成物であるのがよい。
【0105】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、半硬化状態であり、それによりトップコート区分126を半硬化状態の光硬化性区分にする。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、硬化状態にある。
【0106】
幾つかの実施形態では、トップコート区分126の組成物は、非光硬化性組成物を含む。幾つかの実施形態では、トップコート区分126の非光硬化性組成物は、樹脂(例えば、皮膜形成剤および/または接着剤)、例えばニトロセルロースまたは他のポリマー、溶剤(例えば、エチルアセテート、ブチルアセテート、プロピルアセテート、およびイソプロピルアセテート)、または可塑剤のうちの1つ以上を含むのがよい。幾つかの実施形態では、トップコート区分126は、セルロース系成分、例えばニトロセルロースを含む。幾つかの実施形態では、セルロース系成分の量(例えば、重量%)は、光硬化性人工爪100の他の区分の場合よりも多い(例えば、光沢および/または輝きをよくするために)。
【0107】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の多数の区分は、光硬化性組成物を含むのがよい。幾つかの実施形態では、多数の区分が光硬化性組成物を含む場合、互いに異なる区分は、互いに異なる硬化状態にあるのがよい。例えば、接着区分118の光硬化性組成物は、半硬化状態にあるのがよく、一方、他の区分は、硬化状態にあるのがよい(例えば、半硬化状態にはないのがよい)。幾つかの実施形態では、互いに異なる区分は、互いに異なる硬化量(例えば、百分率)を有するのがよいが、同一の硬化状態にある場合がある。例えば、接着区分118とポリッシュ区分122の両方は、半硬化状態にあるのがよいが、半硬化量(例えば、百分率)は、互いに異なっているのがよい。例えば、接着区分118は、50パーセント(%)硬化状態にあるのがよく、ポリッシュ部122は、80%硬化状態にあるのがよい。
【0108】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、接着区分118、ポリッシュ区分122および/またはトップコート区分126(すなわち、ゲルコート)のうちの任意の1つ以上の中に、接着区分118、ポリッシュ区分122および/またはトップコート区分126の全重量のそれぞれ約0.1重量%~約100重量%の量で独立して存在する。光硬化性組成物は、ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤または着色剤のうちの少なくとも1つを含むのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、ポリマーは、ポリウレタン、(メタ)アクリルポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、コポリマー、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、セルロースポリマー、またはスチレンブタジエンポリマーのうちの少なくとも1つを含む。上述のポリマー成分の任意のものは、光硬化性組成物中に個々に、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、上述のポリマー成分のうちの任意の2つ以上の混合物が、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。
【0109】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、皮膜形成剤を含む。皮膜形成剤は、光硬化性組成物の全重量の約0.1重量%~約20重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。皮膜形成剤は、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリレートスチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、セルロースエステル、またはホルムアルデヒドとアリルスルホンアミドとの縮合の結果として生じる樹脂のうちの少なくとも1つを含むのがよい。上述の皮膜形成成分のうちの任意のものは、光硬化性組成物の全重量の、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約19重量%、約2重量%~約18重量%、約5重量%~約15重量%、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で光硬化性組成物に存在するのがよい。幾つか実施形態では、上述の皮膜形成成分の任意の2つ以上の混合物が、光硬化性組成物の全重量の、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約19重量%、約2重量%~約18重量%、約5重量%~約15重量%、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。
【0110】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、可塑剤を含む。可塑剤は、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、25重量%~約75重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、可塑剤は、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、グリセロールトリアセテート、ブチルステアレート、ブチルグリコレート、ベンジルベンゾエート、ブチルアセチルトリシノレート、グリセリルアセチルトリシノレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジアミルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルアセチルシトレート、トリ(2‐エチルヘキシル)アセチルシトレート、ジブチルタルトレートまたは樟脳のうちの少なくも1つを含む。可塑剤は、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、上述の可塑剤のうちの任意の2つ以上の混合物が、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。
【0111】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、添加剤を含む。添加剤は、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、25重量%~約75重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、添加剤は、シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土、ベントナイトクレー、カオリナイト、パイロフィライト、絹雲母、サポナイト、スメクチック、バーミキュライト、モンモリナイト、バイデル石、ノントロナイト、ヘクトライト、タルク、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、サポナイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアラルコニウム、ジステアラルコニウム、有機改質粘土、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油ワックス、無機的に改質されたヒマシ油、有機的に改質されたヒマシ油、トリグリセリド、グリセリルトリ‐12‐ヒドロキシステアレート、ポリアミド、ポリアミドワックス、エチレンジアミンの12‐ヒドロキシステアリン酸ジアミド、12‐ヒドロキシステアリン酸ジグリコールアミド、N‐ステアリルリシノールアミド、N‐ステアリルステアロアミド、ポリエチレンオキシドワックス、ウレアウレタン、アクリル樹脂、高分子ポリエステルのアミン塩、線状ポリアミノアミドおよび高分子ポリエステルの塩、ポリカルボン酸のアミド溶液、アルキルスルタネート、アルキルアリルスルタネート、コロイドエステル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂またはポリエステルアミドのうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、上述の添加剤のうちの任意の1つは、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、25重量%~約75重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、上述の添加剤のうちの任意の2つ以上の混合物が、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、25重量%~約75重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。
【0112】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、分散剤を含む。幾つかの実施形態では、分散剤は、上述の分散剤のうちの任意の1つは、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、25重量%~約75重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。分散剤は、非表面活性化ポリマー、ゲルに添加された表面活性化成分、または表面活性剤のうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、上述の分散剤のうちの任意の1つは、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、上述の分散剤のうちの任意の2つ以上の混合物が、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約100重量%、約1重量%~約99重量%、約5重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約15重量%~約85重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%の量で、又はこれらの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲の量で存在するのがよい。
【0113】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、光開始剤を含む。光開始剤は、フリーラジカルに分解する光敏感化学物質であるのがよく、かかる分解は、重合プロセスを開始させる。例えば、光開始剤は、光の1つ以上の波長(例えば、UV光、LED光など)を吸収して、これを重合プロセス(すなわち、硬化)の駆動に必要なエネルギーに変換する。用いられる光開始剤の特定の組み合わせおよび種類は、結果として生じるゲルの特性に影響をおよぼす場合がある。例えば、組成物中の光開始剤が多ければ多いほど、組成物の硬化する速度がそれだけいっそう速くなる。しかしながら光開始剤の量が多すぎる場合、この光開始剤は、クライアントの爪に付けられたときに組成物を昇温させる過度の発熱反応を引き起こす場合がある。これは、過度のやすりがけ、穴あけ、または粗い研磨剤により爪が損傷を受けているクライアントにとって特に不快である。幾つかの実施形態では、接着区分118、ポリッシュ区分122、およびトップコート区分126(すなわち、ゲルコート)は各々、異なる量および/または異なる種類の光開始剤を含む。例えば、トップコート区分126は、ポリッシュ区分122及び接着区分118よりも多量の光開始剤を含むのがよい。同様に、ポリッシュ区分122は、接着区分118よりも多量の光開始剤を含むのがよいが、トップコート区分126よりも少ないのがよい。接着区分118は、最も少ない量の光開始剤を含むのがよく、というのは、この接着区分は、生まれつきの爪に最も近い組成物だからであり、過度の加熱がクライアントに不快な場合があるからである。幾つかの実施形態では、接着区分118、ポリッシュ区分122またはトップコート区分126のうちの1つ以上の光開始剤は、UV光下で重合プロセスを開始させる。
【0114】
光開始剤は、光硬化性組成物の全重量を基準として約0.1重量%~約50重量%の量、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。光開始剤は、ジフェニル(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、エチル(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート(TPO-L)、フェニルビス(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)‐ホスフィンオキシド(BAPO)、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(HCPK)、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン(BDK)、2,4,6‐トリメチルベンズイミドジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6‐トリメチルベンズイミドジフェニルホスホン酸エチルエステル、イソプロピルチオキサントン、またはカンファーキノンのうちの少なくとも1つを含むのがよい。上述の光開始剤成分のうちの任意のものは、光硬化性組成物の全重量の約0.1重量%~約50重量%、約1重量%~約25重量%、約2重量%~約20重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下の量で、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で光硬化性組成物中に存在するのがよい。幾つかの実施形態では、上述の光開始剤成分のうちの任意の2つ以上の混合物は、光硬化性組成物の全重量の約0.1重量%~約50重量%、約1重量%~約25重量%、約2重量%~約20重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で存在するのがよい。幾つかの実施形態では、接着区分118は、約0.1重量%~約40重量%の少なくとも1種類の光開始剤を含み、ポリッシュ区分122は、約0.5重量%~約45重量%の少なくとも1種類の光開始剤を含み、トップコート区分126は約1.0重量%~約50重量%の少なくとも1種類の光開始剤を含む。
【0115】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は着色剤を含む。着色剤は、光硬化性組成物の全重量の約0.1重量%~約50重量%、約1重量%~約25重量%、約2重量%~約20重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下の量で、又はこの範囲内の任意の個々の値もしくは部分範囲内の量で光硬化性組成物中に存在するのがよい。幾つかの実施形態では、着色剤は、顔料を含むのがよい。顔料は、粒子の形態をしているのがよい。幾つかの実施形態では、着色剤は、分散性の顔料(例えば、2種類、3種類、4種類の顔料又はこれらの分散液)を含む。組成物は、1種類以上の着色剤またはその分散液を含むのがよい。適当な着色剤としては、Organic Red D&C 、D&C Red 6 Barium Lake 、Black Iron Oxide、FD&C Blue 1 Aluminum Lake 、Titanium Dioxide、FD&C Yellow 6 Aluminum Lake または上記着色剤のうちの任意の2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらには限定されない。
【0116】
幾つかの実施形態では、硬化状態にある接着区分118は、硬化状態にあるポリッシュ区分122、および硬化状態にあるトップコート区分126の硬度よりも低い硬度を有するのがよい。幾つかの実施形態では、硬化状態にあるポリッシュ区分122は、硬化状態にあるトップコート区分126の硬度よりも低い硬度を有するのがよい。硬化状態にあるトップコート区分126は、硬化状態にある接着区分118か硬化状態にあるポリッシュ区分122かのいずれかの硬度よりも高い硬度を有するのがよく、このトップコート区分は、下に位置する生まれつきの爪、下に位置する接着区分118および/またはポリッシュ区分122を適切に保護することができる。幾つかの実施形態では、硬化状態にある接着区分118は、1立方センチメートル当たり約1グラム(g/cc)~約100g/ccのロックウェル硬度または約10~約90のショアD硬度を有する。硬化状態にあるポリッシュ区分122は、1立方センチメートル当たり約2グラム(g/cc)~約105g/ccのロックウェル硬度、および/または約15~約95のショアD硬度を有することがある。トップコート区分126は、1立方センチメートル当たり約10グラム(g/cc)~約110g/ccのロックウェル硬度、および/または約20~約100のショアD硬度を有するのがよい。
【0117】
幾つかの実施形態によれば、光硬化性人工爪は、約0.5mm~約5.0mmまたは約0.3mm~2mmの厚さを有する。複数の層で形成された場合に特定の区分の各層は、幾つかの実施形態に従って、約0.05mm~1mmの厚さを有するのがよい。幾つかの実施形態では、本体102の、一区分、または一層の厚さは、非一様であってよく、例えば、爪上皮の近くでは大きいのがよく、そして例えば、光硬化性人工爪100の先に向かって線形的に減少してもよい。幾つかの実施形態では、本体は、約4の層~約20の層、または約4の層~約10の層、または約6層~約10の層(例えば、全ての区分についての総数)で形成されるのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪100の本体102は、1つ以上の区分中にまたは全部を合わせた区分中に、約0.1立方センチメートル(cm3)~約5.0cm3の光硬化性組成物を含むのがよい。
【0118】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、電磁線の1つ以上の所定の波長により硬化可能な少なくとも1種類の成分を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも1種類の硬化性成分を含む光硬化性組成物を、紫外線(UV光または線)(例えば、波長が100~400ナノメートル(nm))、可視光線(例えば、波長が400~780nm)、またはこれらの組み合わせによって硬化(または半硬化)させることができる。幾つかの実施形態では、少なくとも1種類の硬化性成分を含む光硬化性組成物をUV線だけ、またはUV線の波長のサブセット(例えば、UVA、UVB、またはUVC)によって硬化(または半硬化)させることができる。
【0119】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤、着色剤またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むが、これらには限定されない。
【0120】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、着色剤を含む。適当な着色剤としては、カーボンブラック、アゾ染料、キノフタロン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、酸化鉄、水酸化鉄、二酸化チタン、サンセットイエロー染料、アルラレッド染料、アマランス染料、コキネイルレッド染料、アゾゲラニン染料、タートラジン染料、ブリリアントブラック染料、カンタキサンチン染料、パテントブルー染料、ファーストグリーン染料、ブリリアントブルー染料、アシッドグリーン染料、エリスロシン染料、キノリンイエロー、インジゴチン、クルクミン及び/又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらには限定されない。幾つかの実施形態では、着色剤は、光硬化性組成物全体にわたって均質混合されるのがよく、あるいは、光硬化性組成物が層の状態で付けられる場合、着色剤は、光硬化性組成物の最上部の層または上の2つもしくは3つの層にのみ存在してもよい。幾つかの実施形態では、着色剤は、光硬化性組成物全体にわたって均質混合されなくてもよい。例えば、ポリッシュ区分122は、ポリッシュ区分122の一部分に着色剤を含むとともに、ポリッシュ区分122の別の部分に異なる着色剤を含んでもよい。
【0121】
幾つかの実施形態では、ポリマーとしては、ポリウレタン、(メタ)アクリルポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、コポリマー、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、セルロースポリマー、スチレンブタジエンポリマーまたはこれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられるが、これらには限定されない。
【0122】
幾つかの実施形態では、皮膜形成剤としては、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリレートスチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、セルロースエステル、ホルムアルデヒドとアリルスルホンアミドの縮合の結果として生じる樹脂、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられるが、これらには限定はされない。
【0123】
幾つかの実施形態によれば、可塑剤としては、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、グリセロールトリアセテート、ブチルステアレート、ブチルグリコレート、ベンジルベンゾエート、ブチルアセチルトリシノレート、グリセリルアセチルトリシノレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジアミルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルアセチルシトレート、トリ(2‐エチルヘキシル)アセチルシトレート、ジブチルタルトレート、樟脳またはこれらの組み合わせのうちの少なくも1つ以上が挙げられるが、これらには限定されない。
【0124】
幾つかの実施形態では、添加剤としては、シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土、ベントナイトクレー、カオリナイト、パイロフィライト、絹雲母、サポナイト、スメクチック、バーミキュライト、モンモリナイト、バイデル石、ノントロナイト、ヘクトライト、タルク、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、サポナイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアラルコニウム、ジステアラルコニウム、有機改質粘土、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油ワックス、無機的に改質されたヒマシ油、有機的に改質されたヒマシ油、トリグリセリド、グリセリルトリ‐12‐ヒドロキシステアレート、ポリアミド、ポリアミドワックス、エチレンジアミンの12‐ヒドロキシステアリン酸ジアミド、12‐ヒドロキシステアリン酸ジグリコールアミド、N‐ステアリルリシノールアミド、N‐ステアリルステアロアミド、ポリエチレンオキシドワックス、ウレアウレタン、アクリル樹脂、高分子ポリエステルのアミン塩、線状ポリアミノアミドおよび高分子ポリエステルの塩、ポリカルボン酸のアミド溶液、アルキルスルタネート、アルキルアリルスルタネート、コロイドエステル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルアミドまたはこれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられるが、これらには限定されない。
【0125】
幾つかの実施形態では、分散剤としては、非表面活性化ポリマー、ゲルに添加された表面活性化成分、または表面活性剤のうちの1つ以上が挙げられるが、これらには限定されない。
【0126】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪には、予備成形硬質プラスチック、プライマー、ベースコート、ネイルポリッシュ、アクリレートポリマー、アクリレートコポリマー、メタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シアノアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート‐ポリメタクリル酸コポリマー、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート化モノマー、またはポリエチレングリコール(メタ)アクリレート化モノマーの任意の1つ以上が含まれていない。ある特定の実施形態では、光硬化性人工爪には、ネイルポリッシュが含まれておらず、例えば、光硬化性人工爪は、着色剤を含んでいて、塗った状態に見えるが、これにはネイルポリッシュが含まれていない。
【0127】
幾つかの実施形態によれば、光硬化性組成物は、樹脂、光開始剤、またはポリマーのうちの1つ以上を含むが、これらには限定されない。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物は、光硬化性組成物の全重量を基準として、約1重量百分率(重量%)~約50重量%の樹脂、約1重量%~約50重量%の光開始剤及び約1重量%~90重量%のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、生まれつきの爪、卵形の爪、長方形の爪、先の尖った爪、または丸形の爪の形をしている。
【0128】
幾つかの実施形態では、接着剤を用いると互いに異なる区分を互いに取り付けまたは種々の層をまとめて一区分内に取り付けることができる。幾つかの実施形態では、接着剤としては、感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ゴム系材料、シリコーンゴム、樹脂、シリコーン樹脂、ロジン、天然ゴム、合成ゴム、スチレン‐ブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロックコポリマーゴム、スチレン‐ブタジエン‐スチレンブロックコポリマーゴム、再生ゴム、アクリル樹脂、アクリルエステルコポリマー、メタクリルエステルコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ポリエステル、エチレンビニル系接着剤、多糖類、スターチ、グルーまたはこれらの組合せが挙げられるが、これらには限定されない。
【0129】
光硬化性人工爪用キット
別の実施形態によれば、本明細書では、本発明の実施形態に従って1つ以上の光硬化性人工爪を含むキットについて説明する。幾つかの実施形態では、キットは、接着区分に取り外し可能に取り付けられるとともにこれを覆う取り外し可能な層をさらに含むのがよい。例えば、図2Aは、取り外し可能な層205にくっつく多数の光硬化性人工爪202A~202H(本明細書ではひとまとめに「光硬化性人工爪202」という)を示している。取り外し可能層205は、任意の材料、例えば、ワックス、紙、ポリマー材料またはこれらの組み合わせで作られた支持材であるのがよい。光硬化性人工爪202の接着層および取り外し可能層205は、取り外し可能層205が接着区分から容易にはがれるとともに接着剤と支持材料が互いに化学的に反応しないよう構成されているのがよい。
【0130】
幾つかの実施形態では、取り外し可能層は、光硬化性人工爪のトップサイドを覆うようにも使用できる。光硬化性人工爪のトップサイドに被着された取り外し可能層は、光硬化性人工爪を硬化させることができる光の1つ以上の波長に対して不透明、または少なくとも不透明であるのがよい。
【0131】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202のうちの1つ以上は、本明細書において説明しているような生まれつきの爪の形状に少なくとも部分的に一致する形状を備えた本体を有するのがよい。光硬化性人工爪202は、様々な形状および寸法を有することができる。幾つかの実施形態では、互いに異なるサイズ(寸法)は、種々の指、例えば、小指、親指、中指のサイズに一致しているのがよい。図2Aに示すように、光硬化性人工爪は、種々の形状を有することができ、例えば、四角形(例えば、光硬化性人工爪202A)、丈の短い卵形(例えば、光硬化性人工爪202B)、丈の長い卵形(例えば、光硬化性人工爪202c)、丸形(例えば、光硬化性人工爪202D)、アーモンド形(例えば、光硬化性人工爪202E)、先の尖った形(例えば、光硬化性人工爪202F)、先が長く尖った形(例えば、短剣形)(例えば、光硬化性人工爪202G)、先が水平で丈の長い卵形(例えば、棺桶形)(例えば、光硬化性人工爪202H)である。実施例は、本発明を限定するものではなく、説明のために提供されている。他の実施形態では、光硬化性人工爪は、互いに異なる形状を有してもよく、または同一の形状であるが、長い、短い、または通常のバージョンのものであってもよい。光硬化性人工爪202の本体は、頂面およびこれと反対側の底面を有する。幾つかの実施形態では、接着区分は、光硬化性人工爪202の底面の少なくとも一部を形成する。光硬化性人工爪202の本体の1つ以上の区分は、半硬化状態に構成された光硬化性組成物を含むのがよく、またはこれから形成されるのがよい。
【0132】
光硬化性人工爪の半硬化状態は、光硬化性人工爪の形状を生まれつきの爪の形状に合致させることを容易にするよう、可撓性および/または弾性であるのがよい。図2Bは、幾つかの実施形態としての光硬化性人工爪の弾性および可撓性を示している。図2Bでは、光硬化性人工爪202Dは、位置A~Dで示されている。位置Aでは、光硬化性人工爪202Dは、何ら力が加えられていない状態で示されており、この光硬化性人工爪は、取り外し可能層205から取り外された後における光硬化性人工爪202Dの形状を示している。位置Bでは、光硬化性人工爪202Dは、光硬化性人工爪202Dを横方向に引き伸ばす横方向の力が加えられた状態で示されている。位置Cでは、光硬化性人工爪202Dは、光硬化性人工爪202Dを垂直方向に引き伸ばす垂直方向の力が加えられた状態で示されている。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dの引き伸ばしにより、光硬化性人工爪202Dの表面積の増大または厚さの減少のうちの1つ以上を引き起こす。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dを360゜R内で任意の方向に引き伸ばすことができる。位置Dでは、光硬化性人工爪202Dは、それ自体巻かれており、それにより光硬化性人工爪202Dの可撓性を示している。
【0133】
図3A図3Cは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置するステップを示している。図3Aでは、光硬化性人工爪202Dは、取り外し可能層305にくっついている。また、生まれつきの爪308が示されている。図3Bでは、光硬化性人工爪202Dを取り外し可能層305から取り外して生まれつきの爪308の上方に位置決めする。取り外し可能層305の取り外し後、接着区分は、光硬化性人工爪202Dの底面に位置したままであり、光硬化性人工爪202Dの接着区分をユーザの生まれつきの爪上に位置決めするのがよい。図示のように、幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dは、ユーザの生まれつきの爪308の形状そのものではない。図示のように、光硬化性人工爪202Dの幅は、生まれつきの爪308の幅よりも小さい。
【0134】
図3Cに示すように、光硬化性人工爪202Dを引き伸ばして生まれつきの爪の表面を覆うことによって、光硬化性人工爪202Dを生まれつきの爪308上に配置する。光硬化性人工爪202Dの幅(図示のように)を増大させて光硬化性人工爪202Dが下に位置する生まれつきの爪308の表面全体を覆うようにする。光硬化性人工爪202Dの底面の接着区分は、生まれつきの爪308の頂面にくっつく(ユーザが接着剤コーティングを生まれつきの爪または光硬化性人工爪202Dに被着させることなく)。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dを押し下げるように力を加えるのがよく、そして光硬化性人工爪を生まれつきの爪に十分にくっつける。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dの配置は、単一のステップであるのがよく、これは、従来型プレスオンネイルを付けるのと類似している。
【0135】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dは、形状が生まれつきの爪308の形状に類似しているのがよい。光硬化性人工爪202Dは、引き伸ばされない。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪202Dを撓めて生まれつきの爪308の曲率に合致させるようにするのがよい。
【0136】
幾つかの実施形態では、生まれつきの爪上への光硬化性人工爪202Dの配置に続き、図4A図4Cを参照して説明するように、光硬化および/またはそれと同時の加圧のうちの1つ以上を用いて光硬化性人工爪202Dを生まれつきの爪に結合するのがよい。
【0137】
図4A図4Cは、幾つかの実施形態に従って半硬化状態の光硬化性人工爪を硬化させるための光放出器具を示している。幾つかの実施形態では、本明細書において説明するキットは、光硬化性成分を含む光硬化性人工爪を硬化させる(例えば、半硬化状態から硬化状態に硬化させる)光放出器具410をさらに含むのがよい。光放出器具410は、電磁線412の1つ以上の波長、例えば、UV線または可視光線を放出するよう構成されているのがよい。図示のように、光放出器具410は、電磁線を指定された波長で放出する1つ以上の光源414を有する。幾つかの実施形態では、光放出器具410は、光(例えば、電磁線412)を100nm~780nm(両端の数字を含む)の1つ以上の波長で放出するよう構成されているのがよい。幾つかの実施形態によれば、光放出器具は、光源414として用いられる1つ以上の発光ダイオード(LED)を備えている。幾つかの実施形態では、光放出器具410は、小型であってかつコンパクトであるのがよく、最大寸法は、約1インチ(2.54cm)~約8インチ(20.32cm)または約5インチ(12.70cm)~約12インチ(30.48cm)である。例えば、光放出器具410は、立方体状のハウジングを有するのがよく、その最長の辺は、約6インチ(15.24cm)以下である。幾つかの実施形態では、LEDは、光硬化性人工爪の光硬化性成分を硬化させる光の1つ以上の指定された波長で電磁線412を放出するよう構成されている。幾つかの実施形態では、光放出器具410は、約3インチ(7.62cm)~約4インチ(10.16cm)の寸法を備えたハウジング内に1つ以上のLED光源を有するのがよい。幾つかの実施形態では、光放出器具410は、指が受け入れ空所416内に入れると光源を自動的にアクティブ状態にするよう構成されているのがよい。幾つかの実施形態では、光放出器具410のハウジングの少なくとも一部は、クリアであり透明である。幾つかの実施形態では、1つ以上のミラーもまた、光を反射して光硬化性人工爪にあてるために、受け入れ空所416またはハウジング内に位置決めされるのがよい。
【0138】
図4Bに示すように、ステンシル、例えばステンシル418が光放出器具410に組み込まれており(又は、出し入れできるよう組み込まれており)、このステンシルを回転によってかつ/あるいはユーザインタフェース上のデザインを選択することによっていずれかの仕方で、手動で変化させることができる。ステンシル418により、光放出器具410は、パターンをなして光を放出することができる。図示のように、ステンシル418により、放出された光は、パターンをなして照明する。パターン化された光により、光硬化性人工爪をこのパターンで硬化させることができ、この場合、光硬化性人工爪の硬化部分(例えば、光硬化性組成物)は、固まり、非硬化部分は、固まらないままであり、かかる非硬化部分を比較的容易に除去することができ、後には所望のパターンまたは形状が残る。図示のように、光硬化性人工爪の暗い部分は、光には当てられず、光硬化性人工爪の暗くなっていない部分は、ステンシル418のパターンに基づいて光に当てられる。
【0139】
幾つかの実施形態では、ステンシルを分離することができ、その結果、指の各々が別々のステンシル又はサブステンシルを有するようになる。幾つかの実施形態では、放出された光を合焦させて下に位置する光硬化性人工爪上に投影されるパターンのサイズを増減するのがよい。例えば、ステンシルを光源に向かって上方に調節し、又は光源から下方に離れるように調整することができ(例えば、垂直方向に動かす)、それにより、それぞれ、投影パターンのサイズを増大させまたは投影パターンのサイズを減少させることができる。幾つかの実施形態では、個々の爪に対応した各ステンシルを別個独立に焦点合せすることができる。
【0140】
幾つかの実施形態では、光放出器具410は、知られている任意他の形状(例えば、球形、卵形、ピラミッド形など)のハウジングを有することができ、最長寸法は、約15インチ(38.1cm)以下、または約12インチ(30.48cm)以下、または約10インチ(25.40cm)以下、または約8インチ(20.32cm)以下、または約6インチ(15.24cm)以下である。幾つかの実施形態では、全てのコンポーネント及びハウジングを含む光放出器具410の重さは、10ポンド(4.54kg)以下、又は8ポンド以下(3.63kg)、又は5ポンド(2.27kg)以下、又は1ポンド(0.45kg)以下であるのがよい。光放出器具410は、生まれつきの爪に取り付けられた本発明の実施形態にかかる光硬化性人工爪を備えた少なくとも1本の指(又は足指)の少なくとも一部分を受け入れるよう構成されているのがよい。
【0141】
図4Cに示すように、圧力部材、例えば圧力部材420は、光放出器具410のハウジングの外側に配置されている。圧力部材420は、光硬化性人工爪のトップサイドに圧力を加える(例えば、光硬化性人工爪を生まれつきの爪に押し付ける)よう構成されている。幾つかの実施形態では、圧力部材420は、透明である。光硬化性人工爪、特に光硬化性人工爪の接着区分を硬化させる(例えば、半硬化状態から硬化状態に)ために光の所定の波長を放出する光源414と、これと同時に加えられる圧力との組み合わせにより、光硬化性人工爪と生まれつきの爪との間に高品質の結合部を作ることができる。幾つかの実施形態では、圧力部材420は、1つ以上のステンシルを含むのがよく、またはこれと一体であるのがよく、その結果、圧力部材は、圧力を光硬化性人工爪に加えることができ、そして特定のパターンをなして光を光硬化性人工爪に方向づけることができる。他の実施形態では、圧力部材420とステンシルは、別々の要素である。
【0142】
幾つかの実施形態では、圧力部材420は、可撓性材料、例えば、シリコーン、軟質プラスチック、および/またはゴムで作られるのがよい。可撓性材料は、光硬化性人工爪(ユーザの生まれつきの爪に付けられたままの状態で)の形状と同じ形をとるよう構成されているのがよい。
【0143】
幾つかの実施形態では、圧力部材420は、圧力部材を下方に押して圧力を下に位置する光硬化性人工爪に加えることができるようにするばね部材を含むのがよい。
【0144】
図5A図5Dは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を形作り、パターン付けし、または圧力を光硬化性人工爪に加える種々のステンシルを示している。以下のステンシルにより、光硬化性人工爪を本明細書において説明するようにパターン付けし、形作るとともに/あるいはこれを用いて、硬化プロセス中、圧力を光硬化性人工爪に加えることができる。本発明を限定するものではなく説明目的で、パターンが特定の形状で示されている。他の実施形態では、パターンは、任意形状のものであってよい。
【0145】
幾つかの実施形態では、本明細書において説明しているキットは、少なくとも1つのステンシルをさらに含むのがよい。幾つかの実施形態では、少なくとも1つのステンシルは、所望の形状の開口およびこの開口を包囲した中実部分を有するのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシルは、半硬化状態の光硬化性人工爪の少なくとも一部分の上に重なって、光が開口を通過して(例えば、電磁線の少なくとも1つの波長を開口に通して)下に位置する光硬化性人工爪に至ることができるようにするとともに、中実部分を通る光(例えば、電磁線の少なくとも1つの波長)を遮断するよう構成されている。
【0146】
幾つかの実施形態では、ステンシルは、光硬化性人工爪が生まれつきの爪上に配置されたときに圧力を光硬化性人工爪のトップサイドに加えるよう設計されているのがよい。例えば、ステンシルは、ステンシルが圧力を光硬化性人工爪のトップサイド全体に及ぼすことができるよう、湾曲した形状を有するのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシルの開口は、透明な中実材料、例えば透明なプラスチック材料で作られるのがよい。光を遮断する中実部分は、不透明な中実材料、例えば、不透明なプラスチック材料で作られるのがよい。
【0147】
幾つかの実施形態では、ステンシルは、任意適当な材料で形成できる。幾つかの実施形態では、ステンシルは、プラスチック、ガラス、プレキシガラス、布、ゴム(例えば、ラテックス)、接着剤及び/又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上で作られる。幾つかの実施形態では、ステンシルは、可撓性材料、例えばシリコーン、軟質プラスチック、および/またはゴムで作られるのがよい。可撓性材料は、光硬化性人工爪が生まれつきの爪上に配置されたときに光硬化性人工爪の形状に合致するよう構成されているのがよい。
【0148】
幾つかの実施形態では、ステンシルは、2つ以上の異形開口を有するのがよい。幾つかの実施形態では、1つ以上の開口は、生まれつきの爪、四角形の先端部、卵形の先端部、丸形先端部、丸形縁部を備えた四角形、尖った先端部、V字形先端部、かぎ爪の形、台形(例えば、爪上皮から先端部まで)、三角形(例えば、爪上皮から先端部まで)及び/又は任意の幾何学形状(例えば、星形、ダイヤモンド形、正方形、長方形、円など)を含む(これらには限定されない)形状を有することができる。種々の実施形態によれば、光には暴露されない半硬化状態の光硬化性人工爪の任意の部分は、完全には硬化しない。したがって、完全に硬化させた後に残る半硬化状態の部分及び光硬化性人工爪の他の部分(例えば、ステンシルの適用に基づく)を除去するとともに/あるいははがすのがよく、後には、ステンシルの開口を通って光に暴露された爪の完全硬化部分だけが残る。
【0149】
図5Aは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を形作り、パターン付けし、または圧力を光硬化性人工爪に加えるステンシルの一形式を示している。ステンシル505は、1つ以上の開口部および1つ以上の中実部分を有するのがよい。ステンシル505を光放出器具、例えば、光放出器具410中に挿入するのがよく、その結果、光放出器具は、光を特定のパターンで放出することができるようになっている。ステンシル505は、図4Bを参照して説明したステンシル418に類似しているのがよい。幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つのステンシル505は、光放出器具に取り外し可能に取り付けられるのがよい。例えば、ステンシルは、光放出器具に設けられている受け入れ特徴部(例えば、軌道、一対の軌道、スロット、一対のスロット等)中に滑り込むよう構成された材料(例えば、ガラス板、可撓性プラスチック板等)であるのがよい。
【0150】
幾つかの実施形態では、ステンシル505は、圧力部材、例えば図4Cの圧力部材420として構成されるのがよい。したがって、ステンシル505は、中実部分のところで電磁線を遮断することができ、電磁線は、開口のところで通ることができ、またステンシルは、圧力を1つ以上の光硬化性人工爪のトップサイドに及ぼすのがよい。注目できるように、幾つかの実施形態では、本明細書において説明しているステンシルは、ステンシルの開口を通って光硬化性人工爪全体を暴露させることができる。ステンシルは、圧力部材として(例えば、主として)機能することができ、幾つかの場合には、ユーザの手(例えば、皮膚)を電磁線への暴露から保護することができる。
【0151】
図5Bは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を形作り、パターン付けし、または圧力を光硬化性人工爪に加えるステンシルの別の形式を示している。幾つかの実施形態では、ステンシル510は、所望の形状の開口(例えば、物質がない又はクリアな材料)を有する、表面に接着剤を有する不透明な材料(例えば不透明なステッカー)であるのがよい。ステッカーは、指先(または足指先)の少なくとも一部分を覆うことができ、しかも指(または足指)および光硬化性人工爪に取り外し可能にくっつくよう構成されているのがよい。ステンシル510は、光硬化性人工爪202D上に示されている。開口を包囲した不透明なステッカーの中実部分は、光放出器具からの光を遮断しまたは実質的に遮断するよう構成されているのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪に圧力を及ぼすため、ステンシル510の側部は、指の側部の少なくとも一部に巻き付いてこれにくっつくのがよい。
【0152】
図5Cは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を形作り、パターン付けし、または圧力を光硬化性人工爪に加えるステンシルの別の形式を示している。幾つかの実施形態では、ステンシル520は、指先(または足指先)の近くに設けられていて本明細書において説明しているように所望の形状の開口を有する手袋の形態をしているのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシル520の開口は、透明な中実材料を含むのがよい。手袋、特に手袋の指の先端部は、光硬化性人工爪のトップサイドに圧力を及ぼすことができる。手袋は、光の1つ以上の所望の波長を遮断しまたは実質的に遮断する任意適当な材料のものであってよい。
【0153】
図5Dは、幾つかの実施形態に従って、光硬化性人工爪を形作り、パターン付けし、または圧力を光硬化性人工爪に加えるステンシルの別の形式を示している。幾つかの実施形態では、ステンシル530は、指先の近くに位置していて所望の形状の開口を備えたフィンガレットであるのがよい。幾つかの実施形態では、フィンガレットは、1本の指にはめることができる。幾つかの実施形態では、ステンシル530の開口は、中実透明材料で作られるのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシル530は、本明細書において説明しているように、下に位置する光硬化性人工爪のトップサイドに圧力を及ぼすよう使用されるのがよい。
【0154】
図5Eは、幾つかの実施形態に従って、ステンシルを用いて硬化させた後に光硬化性人工爪の半硬化部分を除去する仕方を示している。図5Eは、ステンシルを用いて光硬化性人工爪の別の部分を硬化させた後に、半硬化状態のままである光硬化性人工爪の部分を除去するために、ツール、例えばユーザがヤスリを用いている状態を示している。上述したように、ステンシルにより、光放出器具の放射光の一部分を光硬化性人工爪の第1の部分に当たらないよう遮断することができる。光硬化性人工爪の第1の部分は、半硬化状態のままである。また、ステンシルにより、放出された光の一部分が光硬化性人工爪の第2の部分に当たることができる。光硬化性人工爪の第2の部分は、硬化状態まで硬化される。半硬化状態の光硬化性人工爪の第1の部分は、硬化状態の光硬化性人工爪の第2の部分よりも柔らかいので、光硬化性人工爪の第1の部分は、第2の部分よりも除去するのが容易である(例えば、より小さい力を加える必要がある)。図示のように、光硬化性人工爪の第1の部分は、鑢を用いて除去され、後には、所望のパターンをなしている光硬化性人工爪の第2の部分が残される。
【0155】
光硬化性人工爪を作製する方法
製造機器、オペレータ、またはこれらの組み合わせ(例えば、本明細書ではひとまとめにまたは個々に「機器」という)のうちの1つ以上を用いて、方法600,650を実施することができる。方法600,650の作業を、本発明を限定するのではなく説明の目的で、順次に実施するものとして説明する。幾つかの実施形態では、作業を並行して実施することができる。幾つかの実施形態では、同一、互いに異なる、多い、少ない作業を実施することができる。幾つかの実施形態では、作業を同一または異なる順序で実施することができる。
【0156】
図6Aは、幾つかの実施形態に従って光硬化性人工爪を作製する方法を示している。
【0157】
幾つかの実施形態によれば、方法600の作業605は、凹部を備えた金型を提供する。凹部は、少なくとも一部が生まれつきの爪の形状に一致した形状を有するのがよい。幾つかの実施形態では、凹部は任意所望の形状のものであってよく、この凹部は、形状が光硬化性人工爪の形状に一致する。
【0158】
作業610では、機器は、光硬化性組成物を金型の凹部内に配置する。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物を非硬化状態で配置する。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物を配置する作業は、射出成型作業を含み、かかる射出成型作業により、ゲル状組成物が金型中に射出される。他の実施形態では、光硬化性組成物を配置する場合、ゲル状組成物を金型の凹部の近くに又は凹部内に供給し、そして平坦な表面、例えばスキージブレードのエッジを用いて、凹部内のある量の光硬化性組成物を該当する場合には動かして過剰の光硬化性組成物を金型の凹部から除去する。
【0159】
幾つかの実施形態では、コーティング、デコレーション、着色剤又は他の材料のうちの1つ以上を光硬化性組成物の添加前後に凹部内に配置するのがよく、かつ/あるいは凹部内に受け入れられた光硬化性組成物の上に配置するのがよい。例えば、凹部の形状が爪の形状をしている場合、爪上皮の形態をしたデコレーションを爪の付け根のところで光硬化性組成物の上に配置するのがよい。もう1つの実施例では、ラインストーン、グリッターまたは他の装飾材料を光硬化性組成物上に配置しまたは光硬化性組成物中に押し込むのがよい。
【0160】
作業615では、機器は、光硬化性組成物を未硬化状態から半硬化状態に硬化させる。光硬化性組成物を硬化させて光硬化性人工爪の本体の少なくとも一部を形成する。例えば、光硬化性組成物を金型内に位置したままの状態で、材料を非硬化状態から半硬化状態に硬化させるのに十分な期間にわたって、電磁線の1つ以上の波長に暴露させるのがよい。幾つかの実施形態では、半硬化状態にするための期間は、約5秒~約15分、約30秒~約10分、約60秒~約5分、または約5秒~約5分であるのがよい。半硬化状態では、光硬化性人工爪は、生まれつきの爪の形状に対する光硬化性人工爪の形状の合致を容易にするために、弾性であり、半固体であり、成形可能であり、クレイ状でありかつ/あるいは引き伸ばし可能であるのがよい。光硬化性組成物は、電磁線の1つ以上の波長への暴露時に半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成されている。多数の区分または層が光硬化性人工爪を形成するために用いられている幾つかの実施形態では、作業を多数の区分および/または多数の層のうちの1つ以上について繰り返すのがよく、これについてはいかに説明する。
【0161】
作業620では、半硬化状態にある光硬化性人工爪の本体の少なくとも一部を金型の凹部から取り出す。
【0162】
幾つかの実施形態では、作業605~620(作業620から作業605まで矢印で表されている)を繰り返し実施して、光硬化性人工爪の1つ以上の層および/または区分を形成するのがよい。幾つかの実施形態では、同一の金型または異なる金型を用いることができる。幾つかの実施形態では、同一の光硬化性組成物または異なる光硬化性組成物を用いることができる。
【0163】
作業625では、1つ以上の層及び/又は区分を組み合わせて光硬化性人工爪の本体を形成するのがよい。幾つかの実施形態では、1つ以上の層は、十分に粘着性であるのがよく、その結果、これら層を加圧により互いに組み合わせることができるようになっている。幾つかの実施形態では、組み合わせ状態の層を第1の半硬化状態から、第1の半硬化状態よりもいっそう硬化した第2の半硬化状態にさらに硬化させるのがよい。追加の硬化は、種々の層および/または区分を互いに結合するのを助けることができる。幾つかの実施形態では、加圧を光による効果と同時に用いて、種々の層および/または区分を互いに結合するのがよい。幾つかの実施形態では、追加の材料、例えば、接着剤を種々の層および/または区分相互間に設けるのがよく、それにより種々の層および/または区分を組み合わせるとともに/あるいは互いに結合するのを助けることができる。
【0164】
他の実施形態では、光硬化性人工爪を形成する方法は、本明細書において説明している光硬化性組成物の1つ以上の層または1つ以上の区分を金型の凹部内に設けるステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、1つ以上の層または1つ以上の区分を固めるようにするのがよく(例えば、非光硬化性組成物でない場合)または、半硬化状態にするのがよく(例えば、約1秒~約20秒の期間にわたって)、その後、次の層を先の層の上に配置する。幾つかの実施形態では、各層は、約0.05mm~約1mmの厚さを有するのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪の結果として得られる厚さは、約0.5mm~約5.0mmであるのがよい。上述の方法の場合と同様、幾つかの実施形態では、材料の層または区分、例えば光硬化性組成物の層を追加する前後において、コーティング、デコレーション、着色剤または他の装飾材料のうちの1つ以上を凹部内に配置するのがよい。
【0165】
幾つかの実施形態では、機器は、光硬化性組成物をさらに調製するのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性組成物を金型の凹部内に配置する前に光硬化性組成物を調製する。ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤、着色剤および/またはこれらの組み合わせ(これらには限定されない)を含む1種類以上の成分を組み合わせることによって光硬化性組成物を調製するのがよい。
【0166】
幾つかの実施形態では、光硬化性組成物を調製するステップは、約1重量%~約50重量%の樹脂と、約1重量%~約50重量%の光開始剤と、約1重量%~約90重量%のポリマーとを組み合わせて、組み合わせ材料を形成するステップを含む。これら成分を組み合わせるステップは、組み合わせ材料を約5秒~約5分間混合するステップ、および/またはこれら成分をこれらが組み合わせている間に混合するステップをさらに含むのがよい。幾つかの実施形態では、結果として生じる光硬化性組成物は、硬化を行う前には、液体である。幾つかの実施形態では、非硬化状態の液状光硬化性組成物は、例えば、国際標準化機構(ISO)2884又はISO2555に記載されている方法を用いて測定して、20℃において約1センチポアズ(cp)~約1500cpの動的粘度を有するのがよい。
【0167】
図6Bは、幾つかの実施形態に従って光硬化性人工爪を作製する方法を示している。注目されるべきこととして、幾つかの実施形態では、方法600の構成要素または作業を図6Bの方法650の構成要素または作業と組み合わせることができ、またその逆の関係が成り立つ。注目できることとして、本明細書において説明するように、同一の光硬化性組成物または異なる光硬化性組成物を用いて、作業655~665を繰り返して(作業665から作業655まで矢印で表されている)種々の層または区分を形成するのがよい。
【0168】
方法650の作業655では、機器は、未硬化状態の光硬化性組成物をサブストレート上に配置して皮膜を形成する。例えば、未硬化状態の光硬化性組成物を平たいサブストレート上に設けて、未硬化状態の光硬化性組成物の薄い層又はシートを形成するのがよい。
【0169】
幾つかの実施形態では、機器は、接着剤の光硬化性組成物を未硬化状態で第1のサブストレート上に配置して、接着剤の皮膜を形成するのがよい。幾つかの実施形態では、機器は、ポリッシュの光硬化性組成物を未硬化状態で第2のサブストレート上に配置してポリッシュの皮膜を形成するのがよい。幾つかの実施形態では、機器は、トップコートの光硬化性組成物を未硬化状態で第3のサブストレート上に配置して、トップコートの皮膜を形成するのがよい。幾つかの実施形態では、上述の光硬化性組成物のうちの1つ以上は、互いに異なっていてもよい。
【0170】
作業660では、機器は、皮膜を所定の期間にわたって電磁線に暴露させる。
【0171】
幾つかの実施形態では、機器は、接着剤皮膜を第2の所定期間にわたって第2の電磁線に暴露させて、接着剤皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるのがよい。幾つかの実施形態では、機器は、ポリッシュ皮膜を第3の所定期間にわたって第3の電磁線に暴露させて、ポリッシュ皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるのがよい。幾つかの実施形態では、機器は、トップコート皮膜を第4の所定期間にわたって第4の電磁線に暴露させて、トップコート皮膜を未硬化状態から半硬化状態に移行させるのがよい。幾つかの実施形態では、上述の所定の期間のうちの1つ以上は、互いに同一であってもよく互いに異なっていてもよい。
【0172】
幾つかの実施形態では、ポリッシュ皮膜又はトップコート皮膜のうちの少なくとも一方を非光硬化性組成物で形成する。幾つかの実施形態では、特定の層又は区分が光硬化性組成物を含んでいない場合、この特定の層又は区分を半硬化状態の皮膜上に配置するのがよい。例えば、トップコート区分が光硬化性組成物で作られておらず、ポリッシュ区分が光硬化性組成物で作られている場合、トップコート組成物を半硬化状態のポリッシュ皮膜上に配置するのがよい。ポッシュ区分が光硬化性組成物で作られていない場合、ポリッシュ組成物を接着剤皮膜の上方に設けるのがよく(例えば、補強区分が接着区分上に設けられた状態で)あるいは接着剤皮膜上に配置するのがよい。ポリッシュ区分とトップコート区分の両方が光硬化性組成物で作られていない場合、ポリッシュ区分の組成物を半硬化状態の接着区分の上方にまたは半硬化状態の接着区分上に設けるのがよい。ポリッシュ区分組成物は、乾燥するようにするのがよく、トップコート区分を乾燥したポリッシュ区分上に設けるのがよい。
【0173】
他の実施形態では、特定の層又は区分が光硬化性組成物を含んでいない場合、特定の層又は区分をサブストレート上に設けて皮膜を形成し、そしてこの特定の層または区分を作業655および作業660に関して上述したのと類似した仕方で皮膜から取り出すのがよい。
【0174】
作業665では、機器は、人間の爪の形をした皮膜の一部分を半硬化状態にある皮膜から取り出す。幾つかの実施形態では、スタンプを用いて皮膜のこの一部分を取り出すのがよく、または皮膜から違ったやり方で切断するのがよい。
【0175】
幾つかの実施形態では、機器は、半硬化状態にある接着剤皮膜から人間の爪の形をした接着剤皮膜の一部分を取り出す。接着剤皮膜のこの一部分は、半硬化状態に構成された光硬化性組成物を含む。幾つかの実施形態では、機器は、ポリッシュ皮膜から人間の爪の形をしたポリッシュ皮膜の一部分を取り出す。幾つかの実施形態では、機器は、トップコート皮膜から、人間の爪の形をしたトップコート皮膜の一部分を取り出す。
【0176】
幾つかの実施形態では、機器は、ポリッシュ皮膜の上に1つ以上のデコレーションを配置する。幾つかの実施形態では、補強材料を得る。幾つかの実施形態では、補強材料は、布材料を含む。幾つかの実施形態では、布材料は、ガラス繊維、シルク、又はリネンのうちの1つ以上を含む。
【0177】
作業670では、機器は、1つ以上の部分を組み合わせた組み合わせ層(又は区分)の状態にする。幾つかの実施形態では、これらの部分は、ねばついていてかつねばねばしているのがよい半硬化状態の光硬化性組成物を含むのがよく、その結果、これらの部分(例えば、層または区分)を加圧により互いに組み合わせることができるようになっている。幾つかの実施形態では、接着剤または他の材料を用いて、種々の部分(または他の材料、層または区分)を組み合わせるのがよい。幾つかの実施形態では、接着剤皮膜の一部分、ポリッシュ皮膜の一部分、および補強材料を互いに組み合わせて光硬化性人工爪の層の状態にする。幾つかの実施形態では、ポリッシュ皮膜の一部分を補強材料の上に配置する。幾つかの実施形態では、機器は、トップコート皮膜の一部分を光硬化性人工爪の層と組み合わせて、光硬化性人工爪の組み合わせ層を形成する。
【0178】
作業675では、組み合わせ層を電磁線に暴露させる。幾つかの実施形態では、機器は、組み合わせ層を第1の所定の期間にわたって第1の電磁線に暴露させて組み合わせ層のそれぞれの隣り合う層を互いに結合する。幾つかの実施形態では、組み合わせ層を第1の電磁線に第1の所定の期間にわたって暴露させることにより、組み合わせ層のうちの1つ以上が、第1の半硬化状態から第2の半硬化状態に移行する。第2の半硬化状態では、組み合わせ層の光硬化性組成物のうちの1つ以上を第1の半硬化状態の場合よりもいっそう硬化させる(しかしながら、完全には硬化させない)。
【0179】
光硬化性人工爪を使用する方法
図7は、幾つかの実施形態に従って光硬化性人工爪を使用する方法を示している。方法700は、ユーザ、例えば、ネイルテクニシャンまたは光硬化性人工爪を自分自身の生まれつきの爪につけるユーザによって実施できる。
【0180】
方法700は、半硬化状態にある光硬化性人工爪を取り外し可能な層から取り出す作業705を含む。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、光硬化性人工爪の底面の少なくとも一部分上に設けられた接着区分を有するのがよい。
【0181】
作業710では、半硬化状態にある光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置する。本明細書において注目されるように、半硬化状態にある光硬化性人工爪は、生まれつきの爪の形状に対する光硬化性人工爪の適合を容易にするよう弾性であるとともに/あるいは曲げ可能である。光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置する作業は、生まれつきの爪を覆う(例えば、完全に覆う)とともに、所望の形状を作るよう光硬化性人工爪を差し向け、引き伸ばし、押し、引き、動かし、長くしまたは違ったやり方で形作る作業のうちの1つ以上を含むのがよい。
【0182】
例えば、ユーザは、光硬化性人工爪(半硬化状態にある)の一側面を、生まれつきの爪に隣接して走る爪郭のうちの1つに近接したところに(例えば、この1つとほぼ面一をなして)整列させ、そして光硬化性人工爪を生まれつきの爪の一部にくっつけるのがよい。ユーザは、次に、光硬化性人工爪を曲げるとともに/あるいは引き伸ばすのがよく、その結果、この光硬化性人工爪が生まれつきの爪全体を覆うとともに、光硬化性人工爪の反対側が生まれつきの爪の反対側の爪郭に近接して整列するようにする。したがって、特定の光硬化性人工爪を、互いに異なる生まれつきの爪の互いに異なる形状および/または互いに異なる角度に合致させることができる。
【0183】
ユーザが生まれつきの爪上に配置された半硬化状態の光硬化性人工爪の形状にいったん満足すると、方法700は、作業715において、電磁線の1つ以上の所定の波長を用いて半硬化状態の光硬化性組成物を硬化させるステップを含む。光硬化性組成物は、半硬化状態から硬化状態に移行することができ、その結果、硬化済み光硬化性人工爪が得られる。
【0184】
幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪は、圧力を用いることによって生まれつきの爪の頂部に付けられるのがよく、その結果、光硬化性人工爪は、接着剤により生まれつきの爪に結合するようになっている。幾つかの実施形態では、圧力を硬化と同時に及ぼすのがよい。幾つかの実施形態では、圧力を光放出器具の圧力部材(および/またはステンシル)によって及ぼすことができる。
【0185】
幾つかの実施形態によれば、硬化は、半硬化状態の光硬化性人工爪が取り付けられた指(または足指)を挿入して光放出器具中に挿入し、そして光放出器具の光源をアクティブ状態にして電磁線の1つ以上の波長を放出するステップを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、ステンシルを光放出器具中に挿入するステップをさらに含むのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシルを半硬化状態の光硬化性組成物上に重ねるのがよく、次に、指を光放出器具に挿入するのがよい。幾つかの実施形態では、ステンシル及び/又は圧力部材は、圧力を光硬化性人工爪に及ぼして、光硬化性人工爪と生まれつきの爪との間に結合部を形成するのを助けるのがよい。幾つかの実施形態では、光硬化性人工爪を硬化状態に硬化させると、電磁線に暴露された半硬化状態の光硬化性組成物の部分だけが硬化することになる。残りの本体の半硬化部分をやすりがけし、トリミングし、または違ったやり方で除き、後には、硬化部分が残る。幾つかの実施形態によれば、半硬化本体を光放出器具の一硬化サイクルで硬化状態に変化させる。
【0186】
本明細書において説明したように光硬化性人工爪を用いる方法は、生まれつきの爪をクリーニングし、その後、光硬化性人工爪を生まれつきの爪上に配置するステップをさらに含むのがよい。幾つかの実施形態では、クリーニングでは、クリーニング溶剤を生まれつきの爪に施す。
【0187】
実施形態によれば、硬化状態にある光硬化性人工爪は、約1g/cc~約110g/cc、約5g/cc~約90g/cc、約10g/cc~約80g/cc、または約20g/cc~約50g/ccのロックウェル硬度、および/または約10~約100、または約30~約80のショアD硬度を有するのがよい。幾つかの実施形態では、硬化済み光硬化性人工爪は、着色剤を含むとともに/あるいはその後に硬化状態に硬化される着色剤を含む光硬化性組成物でオーバーコートされるのがよい。幾つかの実施形態では、硬化状態にある光硬化性人工爪には、予備成形硬質プラスチック、プライマー、ベースコート、ネイルポリッシュ、アクリレートポリマー、アクリレートコポリマー、メタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シアノアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート‐ポリメタクリル酸コポリマー、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート化モノマー、またはポリエチレングリコール(メタ)アクリレート化モノマーの任意の1つ以上が含まれていない。
【0188】
本明細書において、人工爪、人工爪の作製方法、および人工爪の使用方法の種々の実施形態について説明した。理解されるべきこととして、本発明雄観点は、以下の説明に記載された構成またはプロセスステップの細部には限定されない。本発明の観点を用いると、他の実施形態を説明するとともにこれらを種々の仕方で具体化できまたは実施できる。
【0189】
本明細書全体を通じて「1つの実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」または「一実施形態」と記載した場合、この記載は、当該実施形態と関連して説明した特定の特徴、構造、材料、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。かくして、本明細書全体を通じて種々の場所に見える、例えば「1つ以上の実施形態では」、「ある特定の実施形態では」、「1つの実施形態では」または「一実施形態では」という表現は、必ずしも本発明の同一の実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性を、1つ以上の実施形態において任意適当な仕方で組み合わせることができる。
【0190】
原文明細書で用いられている単数形“a”、“an”、および“the”は、別段の明示の指定がなければ、複数形を含む。かくして、例えば、「(一)活性成分」と記載した場合、これは、単一の活性成分ならびに2種類以上の互いに異なる活性成分の混合物を含む。「実施例」または「例示の」という用語が、実施例、場合、例示としての働きを持つよう本明細書において用いられている。本明細書において「実施例」または「例示の」と記載されている任意の観点または設計は、必ずしも他の観点または設計と比較して好ましいまたは有利であると解されるべきものではない。むしろ、「実施例」または「例示の」という用語が用いられていることは、技術的思想を具体的な仕方で提供することを意図している。本明細書で用いられている「または」という用語は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味することが意図されている。すなわち、別段の指定がなければ、または文脈上明らかでない場合、「XはAまたはBを含む」という表現は、自然な包括的並び替えのうちの任意のものを意味することを意図している。すなわち、XがAを含み、XがBを含み、またはXがAとBの両方を含む場合、「Xは、AまたはBを含む」という表現が、上記の場合のうちの任意の場合に満たされる。
【0191】
本明細書で用いられる測定された量と関連した「約」という用語は、測定を行い、測定の客観性及び測定機器の精度と同等のあるレベルの注意を払う当業者によって予想される当該測定量における通常のばらつきを指している。ある特定の実施形態では、「約」という用語は、記載された数±10%を含み、その結果、「約10」は、9~11を含む。
【0192】
測定された量と関連した「少なくとも約」という表現は、測定を行い、測定の客観性及び測定機器の精度と同等のあるレベルの注意を払う当業者によって予想される当該測定量およびそれよりも大きな任意の量における通常のばらつきを意味している。ある特定の実施形態では、「少なくとも約」という表現は、記載した数の10%マイナス、およびそれよりも大きな任意の量を含み、その結果、「少なくとも約10」は、9および9よりも大きい何らかの数を含む。この用語はまた、「約10以上」と表現される場合がある。同様に、「約~以下」という表現は、典型的には、記載された数のプラス10%およびこれよりも小さい任意の量を含み、その結果、「約10以下」という表現は、11および11よりも小さい何らかの数を含む。この用語は、「約10またはそれ以下」とも表現される場合がある。
【0193】
別段の指定がなければ、すべての部および百分率は、重量を基準とする。重量パーセント(重量%)は、別段の指定がなければ、どのような揮発物もない組成物全体に基づき、すなわち、乾燥固形分に基づいている。
【0194】
空間的に相対的な用語、例えば、「上方」、「上側」、「下側」、「頂」、「底」および本明細書に用いられているその他の表現は、1つの要素の別の要素に対する相対位置を意味している。別段の指定がなければ、空間的に相対的な用語は、絶対的な向きへの限定を意図しているわけではなく、図に記載された向きに加えて要素の互いに異なる向き(例えば、90゜回転、反転など)を含むことを意図している。例えば、図中の要素を180゜回した場合、「上側」要素と記載された要素は、この場合、「下側」要素として向けられているとみなされる場合があり、これは、本発明の観点から逸脱しない。
【0195】
本明細書で用いられている「覆って」、「上方」、「下方」、「間」、および「上」は、1つの区分、材料層または要素の他の区分、層、または要素に対する相対的位置を意味している。例えば、一区分が別の区分の上方または覆ってまたは下方に配置されているといった場合、この一区分は、他の区分と直接的に接触状態にある場合があり、または1つ以上の介在する区分を有する場合がある。さらに、一区分が2つの他の区分相互間に設けられている場合、この一区分は、2つの他の区分と直接的に接触状態にある場合があり、または1つ以上の介在区分を有する場合がある。これとは対照的に、第1の区分が第2の区分「上」にあるという表現は、この第1の区分が第2の区分と直接的な接触状態にある。同様に、別段の明示の指定がなければ、一要素が2つの他の要素相互間に設けられているといった場合、この一要素は、隣の要素と直接的な接触状態にある場合があり、または1つ以上の介在する区分、層または要素を有する場合がある。
【0196】
本明細書における開示は、特定の実施形態に関するが、理解されるべきこととして、これらの実施形態は、本発明の原理及び利用分野の例示であるに過ぎない。当業者には明らかなように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、組成物および方法に対して種々の改造および変更を行うことができる。かくして、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲およびその均等範囲に属する改造例および変形例を含むものである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光硬化性人工爪であって、
半硬化状態の光硬化性組成物を含む接着区分を有し、前記光硬化性組成物は、光源からの電磁線の少なくとも1つの波長への暴露に基づいて、前記半硬化状態から硬化状態に移行するよう構成され、前記接着区分は、生まれつきの爪に接着するよう構成された底面を有し、
前記接着区分の上方に設けられたポリッシュ区分を有する、光硬化性人工爪。
【請求項2】
前記接着区分の前記光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、前記ポリッシュ区分は、前記半硬化状態の第2の光硬化性組成物を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項3】
前記第1の光硬化性組成物は、前記第2の光硬化性組成物とは異なる、請求項2記載の光硬化性人工爪。
【請求項4】
前記接着区分は、加圧によりかつ前記電磁線の少なくとも1つの波長により、前記光硬化性人工爪を生まれつきの爪に固定するよう設計されている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項5】
前記ポリッシュ区分の上方に設けられた装飾区分をさらに有し、前記装飾区分は、1種類以上のデコレーションを有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項6】
前記ポリッシュ区分の上方に設けられたトップコート区分をさらに有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項7】
前記接着部区分の前記光硬化性組成物は、第1の光硬化性組成物であり、前記トップコート区分は、前記半硬化状態の第3の光硬化性組成物を含み、前記第1の光硬化性組成物は、前記第3の光硬化性組成物とは異なっている、請求項6記載の光硬化性人工爪。
【請求項8】
前記トップコート区分は、透明である、請求項6記載の光硬化性人工爪。
【請求項9】
前記接着区分の上方に設けられた補強区分をさらに有し、前記ポリッシュ区分は、前記補強区分の上方に設けられている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項10】
前記補強区分は、ガラス繊維、シルク、またはリネンのうちの少なくとも1つを含む布材料を含む、請求項9記載の光硬化性人工爪。
【請求項11】
前記ポリッシュ区分は、着色剤を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項12】
前記光硬化性組成物は、紫外(UV)線、可視光線、またはこれらの組み合わせによって硬化可能な少なくとも1つの成分を含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項13】
前記光硬化性組成物は、ポリマー、皮膜形成剤、可塑剤、添加剤、分散剤、光開始剤、シリコーン、シリコン、ケラチン、エチレン的に不飽和のモノマー、オリゴマー、未反応溶剤または着色剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項14】
前記ポリマーは、ポリウレタン、(メタ)アクリルポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、コポリマー、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、セルロースポリマー、またはスチレンブタジエンポリマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項13記載の光硬化性人工爪。
【請求項15】
前記皮膜形成剤は、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリレート‐スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、セルロースエステル、またはホルムアルデヒドとアリルスルホンアミドとの縮合の結果として生じる樹脂のうちの少なくとも1つを含む、請求項13記載の光硬化性人工爪。
【請求項16】
前記可塑剤は、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、グリセロールトリアセテート、ブチルステアレート、ブチルグリコレート、ベンジルベンゾエート、ブチルアセチルトリシノレート、グリセリルアセチルトリシノレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジアミルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルアセチルシトレート、トリ(2‐エチルヘキシル)アセチルシトレート、ジブチルタルトレートまたは樟脳のうちの少なくも1つを含み、
前記添加剤は、シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土、ベントナイトクレー、カオリナイト、パイロフィライト、絹雲母、スメクチック、バーミキュライト、モンモリナイト、バイデル石、ノントロナイト、ヘクトライト、タルク、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、サポナイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアラルコニウム、ジステアラルコニウム、有機改質粘土、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油ワックス、無機的に改質されたヒマシ油、有機的に改質されたヒマシ油、トリグリセリド、グリセリルトリ‐12‐ヒドロキシステアレート、ポリアミド、ポリアミドワックス、エチレンジアミンの12‐ヒドロキシステアリン酸ジアミド、12‐ヒドロキシステアリン酸ジグリコールアミド、N‐ステアリルリシノールアミド、N‐ステアリルステアロアミド、ポリエチレンオキシドワックス、ウレアウレタン、アクリル樹脂、高分子ポリエステルのアミン塩、線状ポリアミノアミドおよび高分子ポリエステルの塩、ポリカルボン酸のアミド溶液、アルキルスルタネート、アルキルアリルスルタネート、コロイドエステル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂またはポリエステルアミドのうちの少なくとも1つを含み、
前記分散剤は、非表面活性化ポリマー、ゲルに添加された表面活性化成分、または表面活性剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項13記載の光硬化性人工爪。
【請求項17】
前記光硬化性組成物は、約1重量%(wt%)~約50wt%の樹脂、約1wt%~約50wt%の光開始剤、および約1wt%~約90wt%のポリマーを含む、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項18】
前記半硬化状態では、前記光化性組成物は、約100×10-6ギガパスカル(GPa)~約2.50GPaの弾性率を有し、前記硬化状態では、前記光硬化性組成物は、1立方センチメートル当たり約1グラム(g/cc)~約110g/ccのロックウェル硬度を有する、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項19】
前記光硬化性人工爪には、予備成形硬質プラスチックまたはアクリルポリマーのうちの少なくとも一方が含まれていない、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【請求項20】
前記光硬化性人工爪は、生まれつきの爪、卵形爪、長方形爪、先の尖った爪、または丸形の爪の形をしている、請求項1記載の光硬化性人工爪。
【外国語明細書】