(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161059
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】充電装置及び機械式駐車場
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20241108BHJP
B60L 53/18 20190101ALI20241108BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20241108BHJP
E04H 6/42 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/18
B60L53/16
E04H6/42 H
E04H6/42 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】36
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2024141664
(22)【出願日】2024-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】724008832
【氏名又は名称】INNOVIDEA合同会社
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 宗基
(57)【要約】
【課題】高い安全性を実現することのできる充電装置及び機械式駐車場を提供する。
【解決手段】車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、前記パレット上に設けられた充電装置であって、前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、充電装置と、制御装置であって、前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部、及び前記ケーブルの長さを検出する長さ検出部を有し、前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記パレットを安全動作モードで動作させる、制御装置とを備えるようにした。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部、及び
前記ケーブルの長さを検出する長さ検出部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記パレットを安全動作モードで動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項2】
車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、及び
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されている場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項3】
車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置を備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項4】
車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記パレットを安全動作モードで動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項5】
車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項6】
請求項1または4に記載の機械式駐車場において、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さになった場合に、前記安全動作モードを解除することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項7】
請求項1または4に記載の機械式駐車場において、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項8】
請求項7に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせた後に、前記安全動作モードを解除することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項9】
請求項7に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項10】
請求項7に記載の機械式駐車場において、
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項11】
請求項1または4に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されておらず、前記ケーブルの長さは前記コネクタが前記車両に接続されていない状態における前記ケーブルの適切な長さである第2長さでないと判断した場合に、前記パレットの動作を前記安全動作モードにすることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項12】
請求項2または5に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項13】
請求項2または5に記載の機械式駐車場において、
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項14】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の機械式駐車場において、
前記ケーブルの長さを保持するための保持部を備えたことを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項15】
請求項1または2に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記コネクタを介して前記車両情報を取得することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項16】
請求項1または2に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、無線を介して前記車両情報を取得することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項17】
請求項1または2に記載の機械式駐車場において、
前記制御装置は、前記車両を撮像して生成した車両画像データに基づいて前記車両情報を取得することを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項18】
請求項1または4に記載の機械式駐車場において、
前記安全動作モードは、前記パレットの動作を停止させることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項19】
請求項1または4に記載の機械式駐車場において、
前記安全動作モードは、前記パレットの動作を遅くさせることを特徴とする、機械式駐車場。
【請求項20】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部、及び
前記ケーブルの長さを検出する長さ検出部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記コネクタに電力を供給させない、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項21】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、及び
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されている場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さになるように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項22】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項23】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記コネクタに電力を供給させない、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項24】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項25】
請求項20または23に記載の充電装置において、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さになった場合に、前記コネクタに電力を供給させることを特徴とする、充電装置。
【請求項26】
請求項20または23に記載の機械式駐車場において、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせることを特徴とする、充電装置。
【請求項27】
請求項26に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせた後に、前記コネクタに電力を供給させることを特徴とする、充電装置。
【請求項28】
請求項26に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させることを特徴とする、充電装置。
【請求項29】
請求項26に記載の充電装置において、
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節することを特徴とする、充電装置。
【請求項30】
請求項20または23に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されておらず、前記ケーブルの長さは前記コネクタが前記車両に接続されていない状態における前記ケーブルの適切な長さである第2長さでないと判断した場合に、前記コネクタに電力を供給させないことを特徴とする、充電装置。
【請求項31】
請求項21または24に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させることを特徴とする、充電装置。
【請求項32】
請求項21または24に記載の充電装置において、
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節することを特徴とする、充電装置。
【請求項33】
請求項20乃至24のいずれか1項に記載の充電装置において、
前記ケーブルの長さを保持するための保持部を備えたことを特徴とする、充電装置。
【請求項34】
請求項20または21に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記コネクタを介して前記車両情報を取得することを特徴とする、充電装置。
【請求項35】
請求項20または21に記載の充電装置において、
前記制御装置は、無線を介して前記車両情報を取得することを特徴とする、充電装置。
【請求項36】
請求項20または21に記載の充電装置において、
前記制御装置は、前記車両を撮像して生成した車両画像データに基づいて前記車両情報を取得することを特徴とする、充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電装置及び機械式駐車場に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を充電するための充電装置、及び充電装置が設けられた機械式駐車場が知られている。この種の充電装置では、コネクタを接続する充電口の位置が車両によって異なるため、様々な車両に対応すべく長めのケーブルが設けられていた。これにより、ケーブルの余剰な部分が充電装置の周囲を蛇行するように広がってしまっていた。このため、
図24に示すように、充電装置を備えて移動可能な複数のパレット上に車両を駐車する機械式駐車場では、
図25に示すように、パレットが移動する際に充電中のケーブルがパレット外にはみ出て別のパレットに接触したり、
図26に示すように、非充電中のケーブルやコネクタがパレット外にはみ出て別のパレット、車両や装置等に接触してしまう恐れがあった。このため、ケーブルを溝に引っ掛けることによってケーブルがパレットからはみ出ることを防止するはみ出し防止構造をパレットの上面に設けた機械式駐車場が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術による機械式駐車場では、機械式駐車場の使用者や管理者等が手動でケーブルをはみ出し防止構造に引っ掛ける必要があった。このため、特に商業施設等の不特定の使用者が使用する機械式駐車場の場合に、はみ出し防止構造にケーブルを適切に引っ掛けられず、パレットからケーブルがはみ出てしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、上記従来の技術による課題を解消し、高い安全性を実現することのできる充電装置及び機械式駐車場を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部、及び
前記ケーブルの長さを検出する長さ検出部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記パレットを安全動作モードで動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、及び
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されている場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明は、車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置を備えたことを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明は、車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記パレットを安全動作モードで動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、車両を載せて移動可能なパレットを備えた機械式駐車場において、
前記パレット上に設けられた充電装置であって、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタ、及び
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルを有する、
充電装置と、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0011】
これらの場合において、前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さになった場合に、前記安全動作モードを解除してもよい。
【0012】
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせてもよい。
【0013】
前記制御装置は、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせた後に、前記安全動作モードを解除してもよい。
【0014】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させてもよい。
【0015】
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節してもよい。
【0016】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されておらず、前記ケーブルの長さは前記コネクタが前記車両に接続されていない状態における前記ケーブルの適切な長さである第2長さでないと判断した場合に、前記パレットの動作を前記安全動作モードにしてもよい。
【0017】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させてもよい。
【0018】
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節してもよい。
【0019】
前記ケーブルの長さを保持するための保持部を備えていてもよい。
【0020】
前記制御装置は、前記コネクタを介して前記車両情報を取得してもよい。
【0021】
前記制御装置は、無線を介して前記車両情報を取得してもよい。
【0022】
前記制御装置は、前記車両を撮像して生成した車両画像データに基づいて前記車両情報を取得してもよい。
【0023】
前記安全動作モードは、前記パレットの動作を停止させてもよい。
【0024】
前記安全動作モードは、前記パレットの動作を遅くさせてもよい。
【0025】
また、本発明は、車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部、及び
前記ケーブルの長さを検出する長さ検出部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記コネクタに電力を供給させない、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明は、車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得部、
前記車両情報に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部、及び
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されている場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さになるように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0027】
さらにまた、本発明は、車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断する接続判断部を有し、
前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記コネクタに電力を供給させない、
制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0029】
車両を充電するための充電装置において、
前記車両に接続されて前記車両に電力を供給するコネクタと、
長さを調節可能に構成されて前記コネクタに電力を供給するケーブルと、
前記ケーブルを撮像してケーブル画像データを生成するカメラと、
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置と、
制御装置であって、
前記ケーブル画像データを画像解析し、
前記ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、前記コネクタが前記車両に接続されているか否かを判断するとともに、前記ケーブルの長さは、前記コネクタが前記車両に接続されたときの前記ケーブルの適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが第1長さでない場合に、前記ケーブルの長さを前記第1長さにするように前記長さ調節装置を動作させる、
制御装置とを備えたことを特徴とする、充電装置。
【0030】
これらの場合において、
前記コネクタが前記車両に接続されており、前記ケーブルが前記第1長さになった場合に、前記コネクタに電力を供給させてもよい。
【0031】
前記ケーブルの長さを調節する長さ調節装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記ケーブルが前記第1長さでない場合に、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせてもよい。
【0032】
前記制御装置は、前記長さ調節装置に前記ケーブルを短くさせた後に、前記コネクタに電力を供給させてもよい。
【0033】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させてもよい。
【0034】
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節してもよい。
【0035】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されておらず、前記ケーブルの長さは前記コネクタが前記車両に接続されていない状態における前記ケーブルの適切な長さである第2長さでないと判断した場合に、前記コネクタに電力を供給させなくてもよい。
【0036】
前記制御装置は、前記コネクタが前記車両に接続されていない場合に、前記ケーブルの長さを、前記コネクタが前記車両に接続されていないときの前記ケーブルの適切な長さである第2長さにするように前記長さ調節装置を動作させてもよい。
【0037】
前記長さ調節装置は、前記ケーブルを巻き取ることによって前記ケーブルの長さを調節してもよい。
【0038】
前記ケーブルの長さを保持するための保持部を備えていてもよい。
【0039】
前記制御装置は、前記コネクタを介して前記車両情報を取得してもよい。
【0040】
前記制御装置は、無線を介して前記車両情報を取得してもよい。
【0041】
前記制御装置は、前記車両を撮像して生成した車両画像データに基づいて前記車両情報を取得してもよい。
【発明の効果】
【0042】
本発明では、高い安全性を実現することのできる充電装置及び機械式駐車場を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】第1実施形態に係る機械式駐車場の正面図を模式的に示す。
【
図3】ケーブルが引き出された状態の充電装置及びパレットを横から見た断面図を示す。
【
図4】ケーブルが巻き取られた状態の充電装置及びパレットを横から見た断面図を示す。
【
図5】機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【
図6】左側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図7】左側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが第1長さの状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図8】右側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図9】右側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが第1長さの状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図10】後側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが適切な長さの状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図11】前側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが適切な長さの状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図12】車両に接続されていないケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図13】ケーブルが収納された状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【
図14】第2実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【
図15】機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【
図16】第3実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【
図17】機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【
図18】第4実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【
図19】機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【
図20】第5実施形態に係る充電装置のブロック図を示す。
【
図21】充電装置の動作についてのフローチャートを示す。
【
図22】第6実施形態に係る充電装置のブロック図を示す。
【
図23】充電装置の動作についてのフローチャートを示す。
【
図24】従来技術に係る機械式駐車場の正面図を模式的に示す。
【
図25】従来技術に係る機械式駐車場のケーブルが別のパレット等に接触するときの正面図を模式的に示す。
【
図26】従来技術に係る機械式駐車場のコネクタが別のパレット等に接触するときの正面図を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る機械式駐車場の正面図を模式的に示し、
図2は、機械式駐車場のブロック図を示し、
図3は、ケーブルが引き出された状態の充電装置及びパレットを横から見た断面図を示し、
図4は、ケーブルが巻き取られた状態の充電装置及びパレットを横から見た断面図を示す。
【0045】
機械式駐車場100は、
図1に示すように、車両10を上面に駐車可能に形成された複数の板状のパレット20を備えている。それぞれのパレット20は、車両10を載せた状態で上下方向あるいは左右方向に移動可能になっている。機械式駐車場100は、パレット20の各々が上下方向あるいは左右方向に移動することにより、複数の車両を上下方向に配列させて駐車することが可能になっており、面積の小さな敷地であっても多くの車両を駐車できるようになっている。
【0046】
パレット20の各々には、車両10を充電するための充電装置30がパレット20に設けられている。充電装置30は、電気自動車である車両10の充電口に結合されることにより車両10に電気的に接続されて車両10に電力を供給するためのコネクタ31と、長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32とを有している。
【0047】
機械式駐車場100は、
図2に示すように、充電装置30、制御装置40、長さ調節装置50、及びパレット駆動装置60を備えている。充電装置30、長さ調節装置50、及びパレット駆動装置60は、制御装置40と電気的に接続されている。
【0048】
充電装置30は、電力供給部33及び通信部34を備えている。これら電力供給部33及び通信部34の各々は、ケーブル32(
図1参照)に電気的に接続されている。
【0049】
電力供給部33は、ケーブル32及びコネクタ31を介して車両10のバッテリ(不図示)に電力を供給可能になっており、制御装置40の制御により車両10のバッテリを充電するようになっている。
【0050】
通信部34は、ケーブル32及びコネクタ31を介して車両10のECU(Electronic Control Unit)(不図示)と通信可能になっている。これにより、通信部34は、車両10のECUとの間で充電制御に関する通信を行ったり、車両10のECUから車両10の車種名、型式、充電口の位置等の車両情報を取得できるようになっている。
【0051】
制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えており、機械式駐車場100の動作を制御できるようになっている。この制御装置40は、車両情報取得部41、長さ決定部42、記憶部43、長さ検出部44、接続判断部45、パレット制御部46、及びリール制御部47を有している。
【0052】
車両情報取得部41は、充電装置40の通信部34に電気的に接続されており、通信部34から車両10の車両情報に対応する車両データを取得できるようになっている。
【0053】
長さ決定部42は、車両情報取得部41が取得した車両情報に対応する車両データを記憶部43に格納されたケーブル長さデータに照らし合わせて、充電装置30のケーブル32の適切な長さを決定する。ケーブル32の適切な長さは、コネクタ31が車両10に接続された状態でケーブル32がパレット20上から周囲にはみ出すことのない第1長さと、コネクタ31が車両10に接続されていない状態でコネクタ31及びケーブル32が周囲にはみ出すことのない第2長さとである。
【0054】
ケーブル32の第1長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときの適切な長さであり、通常の使用方法に従って適切にパレット20上に駐車した車両10の充電口まで届く最短の長さよりも長く、かつ、通常の使用方法に従って適切にパレット20上に駐車した車両10の充電口にコネクタ31が接続された状態でどのような経路を通ってもケーブル32がパレット20上からはみ出ることのない長さ以内に収まる長さ範囲として車種毎に設定されている。より具体的には、ケーブル32の第1長さは、パレット20の開口部21(
図3参照)の位置を0mmとして基準にしたときに、例えば、800mm以上1100mm以下といった長さ範囲で設定されている。
【0055】
一方、ケーブル32の第2長さは、コネクタ31が車両10に接続されていないときの適切な長さであり、ケーブル32が開口部21(
図3参照)に完全に収納されたときの長さ以上、かつ、どのような経路を通ってもコネクタ31またはケーブル32がパレット20上から周囲にはみ出すことのない長さ以内に収まる長さ範囲であり、望ましくはケーブル32がパレット20の開口部21に完全に収納された長さである。第1長さは車両10に応じて異なる一方、第2長さは車両10に関係しないため、常に同じ長さが第2長さとして設定されている。より具体的には、ケーブル32の第2長さは、パレット20の開口部21の位置を0mmとして基準にしたときに、例えば、0mm以上100mm以下といった長さ範囲で設定されている。
【0056】
記憶部43は、第1長さ及び第2長さを車種毎や充電口の位置毎にケーブル長さデータとして格納している。記憶部43は、様々な車種に対応するケーブル32の第1長さを格納していることにより、充電口の位置が異なる様々な車種に対応できるようになっている。記憶部43は、車両情報に対応する車両データが長さ決定部42から入力されると、入力された車両データに対応するケーブル長さデータを長さ決定部42に出力するようになっている。
【0057】
長さ検出部44は、長さ調節装置50のセンサ部53から取得した信号に基づいてケーブル32がパレット20の開口部21から引き出された長さを検出できるようになっている。
【0058】
接続判断部45は、充電装置30のコネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断可能になっている。本実施形態に係る接続判断部45は、充電装置30の通信部34と車両10のECUとの通信の有無に応じてコネクタ31と車両10との接続状態を判断している。
【0059】
パレット制御部46は、パレット駆動装置60に電気的に接続されており、パレット駆動装置60を制御することによってパレット20の上下方向の移動や左右方向の移動を制御可能になっている。このパレット制御部46は、通常の動作制御を行う通常動作モードと、ケーブル32がパレット20からはみ出たりした異常時の動作制御を行う安全動作モードとを有している。パレット制御部46は、通常動作モードでは、通常の速度でパレット20を上下方向に移動させたり左右方向に移動させたりする。一方、パレット制御部46は、安全動作モードでは、パレット20の移動を停止させるようになっている。
【0060】
リール制御部47は、長さ調節装置50のリール駆動部51と電気的に接続されており、リール駆動部51を制御することによってケーブル32の長さを調節可能になっている。
【0061】
長さ調節装置50は、制御装置30と電気的に接続されており、リール駆動部51、保持部52、及びセンサ部53を備えている。
【0062】
リール駆動部51は、ケーブル32が巻かれるリール54(
図3参照)に駆動力を加えて回転させるためのモータを備えている。このリール駆動部51は、制御装置40のリール制御部47と電気的に接続されており、リール制御部47によってリール54の回転を制御することにより、ケーブル32を巻き取る方向にリール54を回転してケーブルを短くするようになっている。リール駆動部51は、リール54に駆動力を加えていない状態ではリール54に負荷を加えないようになっており、利用者がケーブル32を引っ張ったときにリール54が回転してケーブル32が繰り出されるようになっている。
【0063】
保持部52は、リール54が回転しないようにリールに制動力を加えて保持することにより、ケーブル32の長さが固定されるようになっている。この保持部52は、制御装置40のリール制御部47と電気的に接続されており、リール制御部47によってケーブル32の保持状態と非保持状態とが制御されるようになっている。保持部52は、リール制御部47からの指示がない通常の状態では非保持状態になっている。
【0064】
センサ部53は、ロータリーエンコーダであり、リール54の回転の変位を電気信号に変換し、変換した電気信号を長さ検出部44に出力するようになっている。本実施形態では、リール54が回転したときの回転方向の変位量に応じてパレット20の開口部21から引き出されたケーブル32の長さを検出するようになっている。
【0065】
パレット駆動装置60は、パレット20を移動させるためのモータを備えている。このパレット駆動装置60は、パレット制御部46と電気的に接続されており、パレット制御部46によってパレット20を昇降させるようになっている。本実施形態に係るパレット駆動装置60は、昇降するパレット20に設けられた昇降モータを備えているが、横行するパレット20の場合には横行モータを備えている。
【0066】
ケーブル32は、
図3に示すように、パレット20の下面側に設けられたリール54に巻回されている。このリール54には、円筒形状に形成されており、リール駆動部51、センサ部53、(
図2参照)及び保持部52(
図2参照)が取り付けられている。リール54に巻回されたケーブル32は、中継器39を介してパレット20外に電気的に接続されている。本実施形態に係る充電装置30は、コネクタ31及びケーブル32だけでなく電力供給部33及び通信部34もパレット20に設けられている。電力供給部33及び通信部34は、中継器39内に組み込まれているが、制御装置40等とともにパレット20外に組み込まれていてもよい。
【0067】
一方、リール54から引き出されたケーブル32の一部は、パレット20を貫通するように形成された開口部21を通ってパレット20の上面側に延在している。この開口部21は、ケーブル32を囲むように4つの円柱形状のローラ22が回転可能に有している。これら4つのローラ22は、各々のローラ表面がケーブル32に対向してケーブル32を囲むように配置されている。これにより、ケーブル32は、開口部21に当たるときにローラ22を介して当たるため、開口部21を滑らかに通れるようになっている。
【0068】
ケーブル32は、パレット20の上面側で先端にコネクタ31が設けられている。このコネクタ31は、ケーブル32が取り付けられた基端31aがケーブル32の断面と略同じ断面を有しており、先端31bに向けて断面が徐々に広がる円錐台形状に形成されている。
【0069】
コネクタ31の先端31bは、車両10の充電口に電気的に接続されるための端子部36が設けられており、この端子部36は、円筒形状に形成された保護カバー37で囲まれている。この保護カバー37は、ばねで付勢されることにより外向きに突出しており、車両10の充電口に結合する際にはばねの付勢力に反して基端31aに向けて内側きにスライド移動してコネクタ31内に収納され、端子部36が露出するようになっている。
【0070】
また、コネクタ31は、図示せぬ爪部が端子部36近傍に設けられており、車両10の充電口に結合するときに爪部が車両10の充電口内に引っ掛かることによって、コネクタ31が充電口から外れないようになっている。この爪部は、コネクタ31に設けられた解除ボタン38に連動しており、この解除ボタン38を押下したときに爪部の引っ掛かりが外れて、コネクタ31が車両10の充電口から外れるようになっている。解除ボタン38は、円錐面であるコネクタ31の側面に位置しており、コネクタ31の側面から突出しないようにコネクタ31の側面に形成された凹部内に設けられている。
【0071】
さらに、円錐台形状に形成されたコネクタ31は、基端31aから先端31bに向けて滑らかな表面を有するように形成されている。より具体的には、コネクタ31は、ケーブル32側に向けて移動したときに周囲の物体に引っ掛かり得る突起等を有さないようになっている。これにより、コネクタ31は、リール54でケーブル32が巻き取られてパレット20上を滑走するように移動したときに、パレット20上の凹凸や車両10のタイヤ等に接触しても引っ掛からないようになっている。
【0072】
ケーブル32がリール54に最後まで巻き取られると、コネクタ31は、
図4に示すように、ローラ22に引っ掛かった状態でパレット20の開口部21内に嵌まるようになっている。
【0073】
次に、
図5を参照し、機械式駐車場100の動作処理について説明する。
図5は、機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【0074】
車両10がパレット20上に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置40は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS1)。
【0075】
コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS1:YES)、制御装置40は、充電装置30の通信部34を介して車両情報を取得し(ステップS2)、取得した車両情報に基づいて第1長さを決定し(ステップS3)、長さ調節装置50のセンサ部53を介して現在のケーブル32の長さを検出し(ステップS4)、現在のケーブル32の長さが第1長さであるか否かを判断する(ステップS5)。
【0076】
現在のケーブル32の長さが第1長さであると判断すると(ステップS5:YES)、制御装置40は、長さ調節装置50の保持部52にケーブル32の長さを保持させ(ステップS6)、充電装置30に車両10の充電を開始させて(ステップS7)、一連の処理を終了する。このとき、制御装置40は、通常動作モードでパレット20を制御している。
【0077】
一方、現在のケーブル32の長さが第1長さでないと判断すると(ステップS5:NO)、制御装置40は、パレット20の制御を安全動作モードに切り替え(ステップS8)、ケーブル32の長さを短くして第1長さになるように調節し(ステップS9)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0078】
ステップS1の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS1:NO)、制御装置40は、長さ調節装置50のセンサ部53を介して現在のケーブル32の長さを検出し(ステップS10)、現在のケーブル32の長さが第2長さであるか否かを判断する(ステップS11)。
【0079】
現在のケーブル32の長さが第2長さであると判断すると(ステップS11:YES)、制御装置40は、一連の処理を終了する。このとき、制御装置40は、通常動作モードでパレット20を制御している。
【0080】
一方、現在のケーブル32の長さが第2長さでないと判断すると(ステップS11:NO)、制御装置40は、パレット20の制御を安全動作モードに切り替え(ステップS12)、ケーブル32の長さを短くして第2長さになるように調節し(ステップS13)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0081】
以上の処理により、制御装置40は、コネクタ31が車両10に接続されており(ステップS1:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合(ステップS5:NO)に、パレット20の動作を安全動作モードに切り替える(ステップS8)ようになっている。なお、制御装置40は、パレット20が移動中にも上記処理を繰り返し実行しており、コネクタ31が車両10から外れてしまったりケーブル32の長さが伸びてしまったりしても、安全動作モードに切り替えたりケーブル32の長さを調節できるようになっている。
【0082】
また、制御装置40は、コネクタ31が車両10に接続されている場合(ステップS1:YES)に、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置50を動作させる(ステップS9)ことができるようになっている。
【0083】
さらに、制御装置40は、コネクタ31が車両10に接続されていない場合(ステップS1:NO)に、ケーブル32の長さを、コネクタ31が車両10に接続されていないときのケーブル32の適切な長さである第2長さにするように長さ調節装置50を動作させる(ステップS13)ことができるようになっている。
【0084】
図6は、左側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図7は、左側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが第1長さの状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図8は、右側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図9は、右側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが第1長さの状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図10は、後側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが適切な長さの状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図11は、前側に充電口を有する車両を充電するときにケーブルが適切な長さの状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図12は、車両に接続されていないケーブルがパレットからはみ出た状態の機械式駐車場の上面図を示し、
図13は、ケーブルが収納された状態の機械式駐車場の上面図を示す。
【0085】
以下、上記処理によりケーブル32の長さが適切な長さに調節される様子について説明する。なお、本実施形態では、通常の使用方法に従って適切に駐車された車両10の左後方に開口部21が位置するパレット20の場合について説明するが、開口部21は、パレット20の他の任意の位置に形成されていてもよい。
【0086】
車体の左側に充電口を有する車両10の場合、
図6に示すように、長過ぎるケーブル32がパレット20の左側にはみ出る恐れがあるが、制御装置40は、
図7に示すように、ケーブル32の長さを第1長さに調節してパレット20からはみ出ないようにすることができる。
【0087】
また、車体の右側に充電口を有する車両10の場合、
図8に示すように、長過ぎるケーブル32がパレット20の後側にはみ出る恐れがあるが、制御装置40は、
図9に示すように、ケーブル32の長さを第1長さに調節してパレット20からはみ出ないようにすることができる。
【0088】
さらに、車体の後側に充電口を有する車両10の場合、長過ぎるケーブル32がパレット20の後側にはみ出る恐れがあるが、制御装置40は、
図10に示すように、ケーブル32の長さを第1長さに調節してパレット20からはみ出ないようにすることができる。
【0089】
さらにまた、車体の前側に充電口を有する車両10の場合、長過ぎるケーブル32がパレット20の左側にはみ出る恐れがあるが、制御装置40は、
図11に示すように、ケーブル32の長さを第1長さに調節してパレット20からはみ出ないようにすることができる。
【0090】
また、コネクタ31が車両10に接続されていない場合、
図12に示すように、長過ぎるケーブル32がパレット20からはみ出る恐れがあるが、制御装置40は、
図13に示すように、ケーブル32の長さを第2長さに調節してコネクタ31を開口部21内に収容し、ケーブル32及びコネクタ31がパレット20からはみ出ないようにすることができる。
【0091】
本実施形態に係る機械式駐車場100は、パレット20上に設けられた充電装置30であって、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31、及び長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32を有する、充電装置30と、制御装置40であって、車両10の車両情報を取得する車両情報取得部41、車両情報に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部42、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する接続判断部45、及びケーブル32の長さを検出する長さ検出部44を有し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、パレット20を安全動作モードで動作させる、制御装置40とを備えている。これにより、パレット20上に駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、機械式駐車場100は安全動作モードに切り替わるため、高い安全性を実現することができる。
【0092】
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【0093】
以下、第1実施形態と実質的に同じ部材に同じ符号を用いて説明する。
第2実施形態に係る機械式駐車場200は、
図14に示すように、長さ調節装置50を備えておらず、センサ部53のみが別途設けられていること、及び制御装置140がリール制御部47を有さないことが第1実施形態に係る機械式駐車場100と異なっている。なお、センサ部53は、例えば、ケーブル32が巻き回されたリール等に設けられているが、ケーブル32の長さを検出できればその他の構成であってもよい。
【0094】
次に、
図15を参照し、機械式駐車場200の動作処理について説明する。
図15は、機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【0095】
車両10がパレット20上に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置140は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS21)。
【0096】
ステップS21の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS21:NO)、制御装置140は、コネクタ31が車両10に接続されていると判断する(ステップS21:YES)まで、ステップS21の処理を繰り返す。
【0097】
一方、コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS21:YES)、制御装置140は、充電装置30の通信部34を介して車両情報を取得し(ステップS22)、取得した車両情報に基づいて第1長さを決定し(ステップS23)、センサ部53を介して現在のケーブル32の長さを検出し(ステップS24)、現在のケーブル32の長さが第1長さであるか否かを判断する(ステップS25)。
【0098】
現在のケーブル32の長さが第1長さであると判断すると(ステップS25:YES)、制御装置140は、充電装置30に車両10の充電を開始させて(ステップS26)一連の処理を終了する。このとき、制御装置140は、通常動作モードでパレット20を制御している。
【0099】
一方、現在のケーブル32の長さが第1長さでないと判断すると(ステップS25:NO)、制御装置140は、パレット20の制御を安全動作モードに切り替え(ステップS27)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0100】
以上の処理により、制御装置140は、コネクタ31が車両10に接続されており(ステップS21:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合(ステップS25:NO)に、パレット20の動作を安全動作モードに切り替える(ステップS27)ようになっている。なお、制御装置140は、パレット20が移動中にも上記処理を繰り返し実行しており、コネクタ31が車両から外れてしまったりケーブル32の長さが伸びてしまったりしても、安全動作モードに切り替えたりケーブル32の長さを調節できるようになっている。
【0101】
本実施形態に係る機械式駐車場100は、パレット20上に設けられた充電装置30であって、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31、及び長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32を有する、充電装置30と、制御装置140であって、車両10の車両情報を取得する車両情報取得部41、車両情報に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部42、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する接続判断部45、及びケーブル32の長さを検出する長さ検出部44を有し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、パレット20を安全動作モードで動作させる、制御装置140とを備えている。これにより、パレット20上に駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、機械式駐車場100は安全動作モードに切り替わるため、高い安全性を実現することができる。
【0102】
(第3実施形態)
図16は、第3実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【0103】
以下、第1実施形態と実質的に同じ部材に同じ符号を用いて説明する。
第3実施形態に係る機械式駐車場300は、
図16に示すように、長さ調節装置50が保持部52及びセンサ部53を有さないこと、制御装置240が長さ検出部44を有さないことが第1実施形態に係る機械式駐車場100と異なっている。
【0104】
次に、
図17を参照し、機械式駐車場300の動作処理について説明する。
図17は、機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【0105】
車両10がパレット20上に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置240は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS31)。
【0106】
ステップS31の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS31:NO)、制御装置240は、コネクタ31が車両10に接続されていると判断する(ステップS31:YES)まで、ステップS31の処理を繰り返す。
【0107】
一方、コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS31:YES)、制御装置240は、充電装置30の通信部34を介して車両情報を取得し(ステップS32)、取得した車両情報に基づいて第1長さを決定し(ステップS33)、ケーブルの長さを短くして第1長さになるように調節し(ステップS34)、充電装置30に車両10の充電を開始させて(ステップS35)、一連の処理を終了する。
【0108】
以上の処理により、制御装置240は、コネクタ31が車両10に接続されている場合(ステップS31:YES)に、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置50を動作させる(ステップS34)ことができるようになっている。
【0109】
本実施形態に係る機械式駐車場300は、パレット20上に設けられた充電装置30であって、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31、及び長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32を有する、充電装置30と、ケーブル32の長さを調節する長さ調節装置50と、制御装置240であって、車両10の車両情報を取得する車両情報取得部41、車両情報に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部42、及びコネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する接続判断部45を有し、コネクタ31が車両10に接続されている場合に、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置50を動作させる、制御装置240とを備えている。これにより、制御装置240は、コネクタ31が車両10に接続された状態でパレット20上に駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32の長さを第1長さになるように長さ調節装置50を動作させる。このため、高い安全性を実現することができる。
【0110】
(第4実施形態)
図18は、第4実施形態に係る機械式駐車場のブロック図を示す。
【0111】
以下、第1実施形態と実質的に同じ部材に同じ符号を用いて説明する。
第4実施形態に係る機械式駐車場400は、
図18に示すように、カメラ70を備えていること、制御装置340が車両情報取得部41、記憶部43、長さ検出部44、及び接続判断部45を有しておらず、代わりに画像解析部48を有していることが第1実施形態に係る機械式駐車場100と異なっている。
【0112】
カメラ70は、制御装置340に電気的に接続されており、充電装置30のケーブル32を撮像するようになっている。このとき、パレット20上に駐車された車両10や、充電装置30のコネクタ31も一緒に撮像している。カメラ70は、撮像した画像に基づいてケーブル画像データを生成し、生成したケーブル画像データを制御装置340に出力するようになっている。
【0113】
画像解析部48は、カメラ70から出力されてきたケーブル画像データを画像解析するようになっており、例えば、ディープラーニングを用いたAI(Artificial Intelligence)画像解析によって画像認識及び画像分析するようになっている。画像解析部48は、コネクタ31と車両10の充電口との接続状態、ケーブル32の長さ、車両10の充電口の位置、車両10の充電口とパレット20の開口21との距離等をケーブル画像データに基づいて判断するようになっている。
【0114】
長さ決定部42は、画像解析部48による画像解析結果に基づき、充電装置30のケーブル32の適切な長さを決定する。ケーブル32の適切な長さは、コネクタ31が車両10に接続された状態でケーブル32がパレット20上から周囲にはみ出すことのない第1長さと、コネクタ31が車両10に接続されていない状態でコネクタ31及びケーブル32が周囲にはみ出すことのない第2長さとである。
【0115】
ケーブル32の第1長さは、画像解析部48による画像解析で判断した車両10の充電口とパレット20の開口21との距離に基づいて、例えば、ディープラーニングを用いたAIを用いて算出される。この第1長さは、駐車した車両10の充電口まで届く最短の長さよりも長く、かつ、通常の使用方法に従って適切にパレット20に駐車した車両10の充電口にコネクタ31が接続された状態でどのような経路を通ってもケーブル32がパレット20上からはみ出ることのない長さ以内に収まる長さ範囲として、パレット20に車両10が駐車される度に算出される。
【0116】
一方、ケーブル32の第2長さは、ケーブル32が完全に収納されたときの長さ以上、かつ、どのような経路を通ってもコネクタ31またはケーブル32がパレット20上から周囲にはみ出すことのない長さ以内に収まる長さ範囲であり、望ましくはケーブル32がパレット20の開口部21に完全に収納された長さである。第1長さは車両10に応じて異なる一方、第2長さは車両10に関係しないため、常に同じ長さが第2長さとして設定されている。
【0117】
制御装置340は、画像解析部48による画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断する。
【0118】
次に、
図19を参照し、機械式駐車場400の動作処理について説明する。
図19は、機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【0119】
車両10がパレット20上に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置340は、カメラ70にケーブル32を撮像させ(ステップS41)、ケーブル画像データを生成させる(ステップS42)。
【0120】
ケーブル画像データを生成させると(ステップS42)、制御装置340は、画像解析部48にケーブル画像データを画像解析させるとともに、長さ決定部42に第1長さを算出させる(ステップS43)。
【0121】
画像解析部48にケーブル画像データを画像解析させるとともに、長さ決定部42に第1長さを算出させると、制御装置340は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS44)。
【0122】
コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS44:YES)、制御装置340は、現在のケーブル32の長さが第1長さであるか否かを判断する(ステップS45)。
【0123】
現在のケーブル32の長さが第1長さであると判断すると(ステップS45:YES)、制御装置340は、充電装置30に車両10の充電を開始させて(ステップS46)、一連の処理を終了する。このとき、制御装置340は、通常動作モードでパレット20を制御しており、安全動作モードで制御している場合には通常動作モードに切り替えるようになっている。
【0124】
一方、現在のケーブル32の長さが第1長さでないと判断すると(ステップS45:NO)、制御装置340は、パレット20の制御を安全動作モードに切り替え(ステップS47)、ケーブル32の長さを短くして第1長さになるように調節し(ステップS48)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0125】
ステップS44の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS44:NO)、制御装置340は、パレット20の制御を安全動作モードに切り替え(ステップS49)、ケーブル32の長さを短くして第2長さになるように調節し(ステップS50)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0126】
以上の処理により、制御装置340は、ケーブル画像データを画像解析し(ステップS43)、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに(ステップS44)、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し(ステップS45)、コネクタ31が車両10に接続されており(ステップS44:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合に(ステップS45:NO)、パレット20を安全動作モードで動作させる(ステップS49)ようになっている。
【0127】
本実施形態に係る機械式駐車場400は、パレット20上に設けられた充電装置30であって、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31、及び長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32を有する、充電装置30と、ケーブル32を撮像してケーブル画像データを生成するカメラ70と、制御装置340であって、ケーブル画像データを画像解析し、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、パレット20を安全動作モードで動作させる、制御装置340を備えている。これにより、パレット20上に駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、機械式駐車場100は安全動作モードに切り替わるため、高い安全性を実現することができる。
【0128】
また、機械式駐車場400は、パレット20上に設けられた充電装置30であって、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31、及び長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32を有する、充電装置30と、ケーブル32を撮像してケーブル画像データを生成するカメラ70と、ケーブル32の長さを調節する長さ調節装置50と、制御装置340であって、ケーブル画像データを画像解析し、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置50を動作させる、制御装置340とを備えている。これにより、制御装置340は、コネクタ31が車両10に接続された状態でパレット20上に駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32の長さを第1長さになるように長さ調節装置50を動作させる。このため、高い安全性を実現することができる。
【0129】
(第5実施形態)
図20は、第5実施形態に係る充電装置のブロック図を示す。
【0130】
以下、第1実施形態と実質的に同じ部材に同じ符号を用いて説明する。
第5実施形態に係る充電装置130は、必ずしもパレット20上に設けられている必要のない通常の充電スタンドである。この充電装置130は、
図20に示すように、制御装置440及び長さ調節装置50を備えている。
【0131】
制御装置440は、充電装置130の動作を制御できるようになっている。この制御装置440は、電力供給部33、通信部34、車両情報取得部41、長さ決定部42、記憶部43、長さ検出部44、接続判断部45、及びリール制御部47を有している。すなわち、制御部440は、第1実施形態の充電装置30と制御装置40とが組み合わされたような構成を有しており、各構成は第1実施形態と実質的に同じである。
【0132】
本実施形態における第1長さは、ケーブル32の余剰な部分が充電装置130の周囲を蛇行するように広がり過ぎないようにするための所定の長さであり、余剰な部分の長さの程度は充電装置130の設置者の要望に応じて予め車種毎に設定される。なお、第1長さは、車両10の充電口とケーブル32が収容される位置との距離を基準に設定されている。
【0133】
一方、本実施形態における第2長さは、ケーブル32が充電措置130に収容されたときの長さである。第1長さは車両10に応じて異なる一方、第2長さは車両10に関係しないため、常に同じ長さが第2長さとして設定されている。
【0134】
次に、
図21を参照し、充電装置130の動作処理について説明する。
図21は、充電装置の動作についてのフローチャートを示す。
【0135】
車両10が規定された駐車位置に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置440は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS51)。なお、車両10が規定された駐車位置に駐車されたことは、センサ等を用いて検出される。
【0136】
コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS51:YES)、制御装置440は、充電装置130の通信部34を介して車両情報を取得し(ステップS52)、取得した車両情報に基づいて第1長さを決定し(ステップS53)、長さ調節装置50のセンサ部53を介して現在のケーブル32の長さを検出し(ステップS54)、現在のケーブル32の長さが第1長さであるか否かを判断する(ステップS55)。
【0137】
現在のケーブル32の長さが第1長さであると判断すると(ステップS55:YES)、制御装置440は、長さ調節装置50の保持部52にケーブル32の長さを保持させ(ステップS56)、車両10の充電を開始させて(ステップS57)、一連の処理を終了する。
【0138】
一方、現在のケーブル32の長さが第1長さでないと判断すると(ステップS55:NO)、制御装置440は、ケーブル32の長さを短くして第1長さになるように調節し(ステップS58)、ステップS51から一連の処理を繰り返す。
【0139】
ステップS1の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS51:NO)、制御装置440は、長さ調節装置50のセンサ部53を介して現在のケーブル32の長さを検出し(ステップS59)、現在のケーブル32の長さが第2長さであるか否かを判断する(ステップS60)。
【0140】
現在のケーブル32の長さが第2長さであると判断すると(ステップS60:YES)、制御装置440は、一連の処理を終了する。
【0141】
一方、現在のケーブル32の長さが第2長さでないと判断すると(ステップS60:NO)、制御装置440は、ケーブルの長さを短くして第2長さになるように調節し(ステップS61)、ステップS1から一連の処理を繰り返す。
【0142】
以上の処理により、制御装置440は、コネクタ31が車両10に接続されており(ステップS51:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合(ステップS55:NO)に、コネクタ31に電力を供給させないようになっている。
【0143】
また、制御装置440は、コネクタ31が車両10に接続されている場合(ステップS1:YES)に、ケーブル32の長さを第1長さになるように長さ調節装置50を動作させる(ステップS58)ことができるようになっている。
【0144】
さらに、制御装置440は、コネクタ31が車両10に接続されていない場合(ステップS51:NO)に、ケーブル32の長さを、コネクタ31が車両10に接続されていないときのケーブル32の適切な長さである第2長さにするように長さ調節装置50を動作させる(ステップS61)ことができるようになっている。
【0145】
本実施形態に係る充電装置130は、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31と、長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32と、制御装置440であって、車両10の車両情報を取得する車両情報取得部41、車両情報に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部42、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する接続判断部45、及びケーブル32の長さを検出する長さ検出部44を有し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、コネクタ31に電力を供給させない、制御装置440とを備えている。これにより、駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32が第1長さになるまでコネクタ31に電力を供給させないため、高い安全性を実現することができる。
【0146】
また、充電装置130は、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31と、長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32と、ケーブル32の長さを調節する長さ調節装置50と、制御装置440であって、車両10の車両情報を取得する車両情報取得部41、車両情報に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さを決定する長さ決定部42、及びコネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する接続判断部45を有し、コネクタ31が車両10に接続されている場合に、ケーブル32の長さを第1長さになるように長さ調節装置50を動作させる、制御装置440とを備えている。これにより、駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32の長さを適切な長さに短くすることができるため、高い安全性を実現することができる。
【0147】
(第6実施形態)
図22は、第6実施形態に係る充電装置のブロック図を示す。
【0148】
以下、第5実施形態と実質的に同じ部材に同じ符号を用いて説明する。
第6実施形態に係る充電装置230は、
図22に示すように、カメラ70を備えていること、制御装置540が車両情報取得部41、記憶部43、長さ検出部44、及び接続判断部45を有しておらず、代わりに画像解析部48を有していることが第5実施形態に係る充電装置130と異なっている。
【0149】
カメラ70は、制御装置540に電気的に接続されており、充電装置230のケーブル32を撮像するようになっている。このとき、充電装置230のコネクタ31も一緒に撮像している。カメラ70は、撮像した画像に基づいてケーブル画像データを生成し、生成したケーブル画像データを制御装置540に出力するようになっている。
【0150】
画像解析部48は、カメラ70から出力されてきたケーブル画像データを画像解析するようになっており、例えば、ディープラーニングを用いたAI画像解析によって画像認識及び画像分析するようになっている。画像解析部48は、コネクタ31と車両10の充電口との接続状態、ケーブル32の長さ、車両10の充電口の位置、車両10の充電口とパレット20の開口21との距離等をケーブル画像データに基づいて判断するようになっている。
【0151】
長さ決定部42は、画像解析部48による画像解析結果に基づき、充電装置230のケーブル32の適切な長さである第1長さ及び第2長さを決定する。
【0152】
ケーブル32の第1長さは、画像解析部48による画像解析で判断した車両10の充電口とケーブル32が収容される位置との距離に基づいて、例えば、ディープラーニングを用いたAIを用いて算出される。
【0153】
制御装置540は、画像解析部48による画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断する。
【0154】
次に、
図23を参照し、充電装置230の動作処理について説明する。
図23は、機械式駐車場の動作についてのフローチャートを示す。
【0155】
車両10が規定された駐車位置に駐車されて使用者が充電を開始させると、制御装置540は、カメラ70にケーブル32を撮像させ(ステップS71)、ケーブル画像データを生成させる(ステップS72)。
【0156】
ケーブル画像データを生成させると(ステップS72)、制御装置540は、画像解析部48にケーブル画像データを画像解析させるとともに、長さ決定部42に第1長さを算出させる(ステップS73)。
【0157】
画像解析部48にケーブル画像データを画像解析させるとともに、長さ決定部42に第1長さを算出させると、制御装置540は、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断する(ステップS74)。
【0158】
コネクタ31が車両10に接続されていると判断すると(ステップS74:YES)、制御装置340は、現在のケーブル32の長さが第1長さであるか否かを判断する(ステップS75)。
【0159】
現在のケーブル32の長さが第1長さであると判断すると(ステップS75:YES)、制御装置340は、充電装置30に車両10の充電を開始させて(ステップS76)、一連の処理を終了する。
【0160】
一方、現在のケーブル32の長さが第1長さでないと判断すると(ステップS75:NO)、制御装置340は、ケーブル32の長さを短くして第1長さになるように調節し(ステップS77)、ステップS71から一連の処理を繰り返す。
【0161】
ステップS74の判断において、コネクタ31が車両10に接続されていないと判断すると(ステップS74:NO)、制御装置340は、ケーブル32の長さを短くして第2長さになるように調節し(ステップS78)、ステップS71から一連の処理を繰り返す。
【0162】
以上の処理により、制御装置540は、ケーブル画像データを画像解析し(ステップS73)、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに(ステップS74)、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し(ステップS75)、コネクタ31が車両10に接続されており(ステップS74:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合に(ステップS75:NO)、コネクタ31に電力を供給させないようになっている。
【0163】
また、制御装置540は、ケーブル画像データを画像解析し(ステップS73)、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに(ステップS74)、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し(ステップS75)、コネクタ32が車両10に接続されており(ステップS74:YES)、ケーブル32が第1長さでない場合に(ステップS75:NO)、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置を動作させる(ステップS77)ようになっている。
【0164】
本実施形態に係る充電装置230は、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31と、長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32と、ケーブル32を撮像してケーブル画像データを生成するカメラ70と、制御装置540であって、ケーブル画像データを画像解析し、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、コネクタ31が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、コネクタ31に電力を供給させない、制御装置540とを備えている。これにより、駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32が第1長さになるまでコネクタ31に電力を供給させないため、高い安全性を実現することができる。
【0165】
また、充電装置230は、車両10に接続されて車両10に電力を供給するコネクタ31と、長さを調節可能に構成されてコネクタ31に電力を供給するケーブル32と、ケーブル32を撮像してケーブル画像データを生成するカメラ70と、ケーブル32の長さを調節する長さ調節装置50と、制御装置540であって、ケーブル画像データを画像解析し、ケーブル画像データの画像解析結果に基づいて、コネクタ31が車両10に接続されているか否かを判断するとともに、ケーブル32の長さは、コネクタ31が車両10に接続されたときのケーブル32の適切な長さである第1長さであるか否かを判断し、コネクタ32が車両10に接続されており、ケーブル32が第1長さでない場合に、ケーブル32の長さを第1長さにするように長さ調節装置50を動作させる、制御装置540とを備えている。これにより、駐車された車両10に対してケーブル32が長過ぎる場合に、ケーブル32の長さを適切な長さに短くすることができるため、高い安全性を実現することができる。
【0166】
以上、実施形態について本発明を説明したが、本発明はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、ケーブル32及びコネクタ31を介して車両10から直接的に車両情報を取得しているが、これに限定されない。車両情報を取得できれば、カメラで撮像して生成した画像データをデータベースと照らし合わせることによって車両情報を取得したり、車両10との無線通信によって車両情報を取得したりしてもよい。
【0167】
また、いくつかの実施形態では、ケーブル32の第1長さは、通常の使用方法に従って適切にパレット20に駐車した車両10の充電口にコネクタ31が接続された状態でどのような経路を通ってもケーブル32がパレット20上からはみ出ることのない長さ以内に収まる長さ範囲として設定されているが、これに限定されない。パレット20の移動中にケーブル32が隣のパレット20や周囲の装置や車両等の物体に接触する恐れがなければ、ケーブル32の第1長さは、ケーブル32がパレット20上からはみ出る長さに設定されていてもよい。
【0168】
さらに、いくつかの実施形態では、長さ決定部42は、記憶部43に格納されたケーブル長さデータを取得しているが、これに限定されない。第1長さが決定できれば、ケーブル長さデータは、インターネット等を介して外部から取得してもよい。
【0169】
さらにまた、いくつかの実施形態では、センサ部53としてロータリーエンコーダを用いているが、これに限定されない。引き出されたケーブル32の長さを検出することができれば、その他のセンサを用いてもよい。
【0170】
また、いくつかの実施形態では、安全動作モードでパレット20の移動を停止させているが、これに限定されない。機械式駐車場が通常動作モードよりも安全に動作することができれば、パレット20の移動を遅くしたり、使用者が機械式駐車場の状態を視認等により確認しながらコントローラを直接操作している間だけパレット20が動作するようにしてもよい。
【0171】
さらに、いくつかの実施形態では、パレット20に形成された開口部21は、通常の使用方法に従って適切に駐車された車両10の左後方に位置しているが、これに限定しない。ケーブル32の第1長さの基準となれば、パレット20の他の任意の位置に形成されていてもよい。このとき、ケーブル32の第1長さの基準は、開口でなくてもよく、パレット20上に設けられた充電スタンド等、パレット20に設けられた充電装置やその他の構造物等を基準にしてもよい。
【0172】
さらにまた、第5実施形態では、制御装置440は、ステップS58においてケーブル32の長さを短くして第1長さになるように調節しているが、これに限定しない。充電中にケーブル32が長くなり過ぎることを防止できれば、長さ調節装置50及びステップS58等の対応するステップを有さないようにして、ケーブル32が第1長さになるまで充電しないようにしてもよい。
【0173】
また、いくつかの実施形態では、保持部52を有していないが、これに限定されない。ケーブルの長さが変わってしまう恐れがある場合は、いずれの実施形態に保持部52を設けて必要に応じてケーブルを保持してもよい。
【符号の説明】
【0174】
10 車両
20,120 パレット
21 開口部
22 ローラ
30,130,230 充電装置
31 コネクタ
31a 基端
31b 先端
32 ケーブル
33 電力供給部
34 通信部
36 端子部
37 保護カバー
38 解除ボタン
39 中継器
40,140,240,340,440,540 制御装置
41 車両情報取得部
42 長さ決定部
43 記憶部
44 長さ検出部
45 接続判断部
46 パレット制御部
47 リール制御部
48 画像解析部
50 長さ調節装置
51 リール駆動部
52 保持部
53 センサ部
54 リール
60 パレット駆動装置
100,200,300,400 機械式駐車場